JP2015077756A - 透明不燃性シート及びその製造方法 - Google Patents

透明不燃性シート及びその製造方法 Download PDF

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雄二 角川
Yuji Kadokawa
雄二 角川
裕樹 堀越
Hiroki Horikoshi
裕樹 堀越
頼成 柴田
Yorishige Shibata
頼成 柴田
千重 間下
Chie Mashita
千重 間下
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Abstract

【課題】透明性及び不燃性に優れ、さらに優れた透明性を長期に亘って維持できる透明不燃性シート、及び当該透明不燃性シートの簡便な製造方法を提供する。【解決手段】ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層と、前記中間層の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層とを備え、前記塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含み、全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である、透明不燃性シート。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス繊維布帛と塩化ビニル樹脂組成物とを用いた透明不燃性シート、及びその製造方法に関する。
従来、工場や倉庫の出入口等には、高速で昇降するシート製のシャッターが広く用いられている。この種のシャッターとしては、降ろした状態でも採光でき、シャッターを介して向こう側が目視できるように、透明の塩化ビニル樹脂などの透明シートと、この透明シートに等間隔で添着された中骨とから構成したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、例えば特許文献1に開示されたようなシャッターは、採光部が塩化ビニル樹脂などの透明シートによって形成されているため、不燃性に劣るという問題がある。
建築基準法及び建築基準法施行令では、建築物の火災時に発生する煙や有害ガスの流動を妨げて、避難や消火活動が円滑に行えるように遮煙設備を設けることを規定している。このような遮煙設備が建築基準法で不燃材料としての認定を受けるためには、発熱性試験において、加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、かつ加熱開始20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/m2を越えず、燃焼後に貫通穴が無いことが要件となっている。
例えば、特許文献2には、ガラス繊維織物とこれを挟む一対の硬化樹脂層とからなる透明不燃性シートを上記のような遮煙設備として用いることが提案されている。特許文献2に開示された透明不燃性シートにおいては、ガラス繊維織物が20〜70質量%であり、硬化樹脂層が80〜30質量%であり、ガラス繊維織物を構成するガラス組成物と上記の硬化樹脂層を構成する樹脂組成物との屈折率の差が0.02以下に設定してある。
また、例えば特許文献3には、ガラス繊維基材とこれに含浸被覆させた軟質塩化ビニル樹脂組成物とからなる透明性複合シートが提案されている。特許文献3に開示された透明性複合シートでは、ガラス繊維基材を熱可塑性樹脂で被覆してあるので、シート同士を互いに熱溶着させて接合することが可能であり、シート面積を容易に拡大できる等の利点がある。
特開平06−173557号公報 特開2005−319746号公報 特開2010−052370号公報
例えば、特許文献2に開示されたような透明不燃性シートは、透明性と不燃性とを備えているものの、硬化樹脂層を形成する硬化樹脂は、未硬化状態でガラス繊維織物に含浸させる必要がある。未硬化状態の硬化樹脂は、流動性が高く、取り扱いが容易でないため、透明不燃性シートにおける硬化樹脂層の肉厚を所望の寸法に設定し難いという問題がある。
また、例えば特許文献3に開示された透明性複合シートは、ガラス繊維からなる基材の表裏全面に軟質塩化ビニル樹脂組成物を含浸塗布して形成され、軟質塩化ビニル樹脂組成物に透明化剤として、可塑剤の一種である芳香族リン酸エステル化合物を40質量%以上含ませるものである。このため、当該透明性複合シートでは、表面のべたつきが大きくなり、当該表面に塵埃等が吸着されて、汚損され易いという問題がある。さらに、このようなべたつきの大きな表面を有する透明性複合シートでは、シート同士が密着しやすいため、シートをロール状に巻き取った場合に、ロールからシートを引き取り難くなるという問題がある。また、特許文献3の透明性複合シートにおいて、軟質塩化ビニル樹脂組成物はガラス繊維基材に含浸塗布して形成される。このため、ガラス繊維基材の織目等に起因して、透明性複合シートの表面が凹凸状になりやすい。透明性複合シートの表面が凹凸状になると、凹凸によって光が屈折するため、透明不燃性シートを透視した際の視認性が低下するという問題がある。
本発明者は、これらの問題点を解消するため、特許文献3に開示されたような透明性複合シートの両面に塩化ビニル樹脂フィルムを貼り合わせることを検討した。ところが、塩化ビニル樹脂フィルムを貼り合わせたにも関わらず、上記問題点を解決することができなかった。具体的に、得られた透明性複合シートは、製造直後は透明性に優れるが、時間が経過するにつれて軟質塩化ビニル樹脂組成物中の透明化剤が塩化ビニル樹脂フィルムに移行して、ブリードを生じてしまうことが明らかとなった。透明化剤として使用される可塑剤の移行を生じると、透明性複合シートの屈折率が経時的に変化し、ガラス繊維の屈折率と軟質塩化ビニル樹脂組成物の屈折率との差が大きくなり、この結果、透明性複合シートの透明性が早期に低下するという問題がある。
このような状況下、本発明は、透明性及び不燃性に優れ、さらに優れた透明性を長期に亘って維持できる、透明不燃性シート及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層と、中間層の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層とを備え、塩化ビニル樹脂組成物が、分子量が420よりも大きい可塑剤を含み、全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である透明不燃性シートは、透明性及び不燃性に優れ、さらに優れた透明性を長期に亘って維持できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層と、
前記中間層の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層と
を備え、
前記塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含み、
全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である、透明不燃性シート。
項2. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤の含有量が5質量%以上である、項1に記載の透明不燃性シート。
項3. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤が、前記塩化ビニル樹脂組成物の屈折率を前記ガラス繊維の屈折率に近づける屈折率調整作用を有する、項1または2に記載の透明不燃性シート。
項4. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤が、縮合型リン酸エステル化合物である、項1〜3のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項5. 重合性可塑剤を含む、項1〜4のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項6. 前記塩化ビニル樹脂組成物が、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、及び臭素系難燃剤からなる群から選択された少なくとも1種の屈折率調整剤を含む、項1〜5のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項7. 前記塩化ビニル樹脂組成物が、30〜80質量%の可塑剤を含む、項1〜6のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項8. 前記中間層が、30〜90質量%の塩化ビニル樹脂組成物を含む、項1〜7のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項9. 前記塩化ビニル樹脂フィルム層の厚みが、それぞれ0.05〜0.20mmである、項1〜8のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項10. 防煙垂壁、遮煙シート、または防煙間仕切壁に用いられる、項1〜9のいずれかに記載の透明不燃性シート。
項11. 全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である、透明不燃性シートの製造方法であって、
ガラス繊維布帛にゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を含浸させる含浸工程(S1)と、
前記ガラス繊維布帛に含浸させた前記塩化ビニル樹脂組成物を加熱によりゲル化して中間層を形成するゲル化工程(S2)と、
前記中間層の両面にそれぞれ塩化ビニル樹脂フィルムを貼付する貼付工程(S3)と
を備え、
前記塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含む、
透明不燃性シートの製造方法。
項12. 前記貼付工程(S3)において、前記塩化ビニル樹脂フィルムを前記中間層の両面上にそれぞれ加熱圧着して貼り付ける、請求項11に記載の透明不燃性シートの製造方法。
項13. 前記貼付工程(S3)において、前記中間層の一方の面上に第1の塩化ビニル樹脂フィルムを加熱圧着して貼り付けた後、前記中間層の他方の面上に第2の塩化ビニル樹脂フィルムを加熱圧着して貼り付ける、請求項11または12に記載の透明不燃性シートの製造方法。
項14. 前記ゲル化工程(S2)における塩化ビニル樹脂組成物のゲル化の少なくとも一部を、前記貼付工程(S3)で行う、請求項11〜13のいずれかに記載の透明不燃性シートの製造方法。
本発明によれば、透明性及び不燃性に優れ、さらに優れた透明性を長期に亘って維持できる透明不燃性シート、及び当該透明不燃性シートの簡便な製造方法を提供することができる。
透明不燃性シートの略図的断面図である。 透明不燃性シートの製造手順を説明するための模式図ある。
本発明の透明不燃性シートは、ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層と、当該中間層の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層とを備え、塩化ビニル樹脂組成物が、分子量が420よりも大きい可塑剤を含み、全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下であることを特徴とする。以下、本発明の透明不燃性シート、及び当該透明不燃性シートの簡便な製造方法について詳述する。
本発明の透明不燃性シート1は、例えば図1に示されるように、ガラス繊維布帛2に塩化ビニル樹脂組成物3が含浸された中間層4と、中間層4の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層5とを備える。なお、後述の通り、中間層4においては、ゲル化した塩化ビニル樹脂組成物3がガラス繊維布帛2に含浸されており、中間層4は、例えばゾル状の塩化ビニル樹脂組成物をガラス繊維布帛2に含浸させた後、加熱などによってゲル化することにより形成することができる。
ガラス繊維布帛2は、ガラス繊維により構成されている。ガラス繊維布帛2としては、特に制限されず、例えば、ガラス繊維の経糸と緯糸とで織成したもの、複数の一方向ガラス繊維を互いにガラス繊維が交差する方向に配置したもの、ガラス繊維直交積層ネットなどが挙げられる。これらの中でも、ガラス繊維の経糸と緯糸とで織成したものが好ましい。織成による織組織としては、特に制限されず、例えば、平織、朱子織、綾織、斜子織、畦織などが挙げられる。なお、図1においては、中間層4にガラス繊維布帛2を1枚のみ設けた場合について描画しているが、本発明では中間層4に複数枚のガラス繊維布帛2を設けてもよい。
ガラス繊維布帛2の目付としては、特に制限されないが、好ましくは10〜250g/m2程度が挙げられる。ガラス繊維布帛2の目付がこのような範囲にあることにより、透明不燃性シート1に必要な強度や耐熱性を十分に確保でき、さらに後述する塩化ビニル樹脂組成物3の含浸量を少なく抑えながら、ガラス繊維間における気泡の残存を低減し、透明不燃性シート1の透明性をより一層高め得る。
後述するように、湿熱環境という過酷な条件下において優れた透明性を長期間に亘って維持しつつ、不燃性に優れるという観点からは、ガラス繊維布帛2の目付は、10〜60g/m2がより好ましく、10〜40g/m2がさらに好ましい。
ガラス繊維布帛2の厚さとしては、特に制限されないが、通常は0.3mm以下に設定される。ガラス繊維布帛2が厚いほど、透明不燃性シート1の引裂き強度や剛性などの機械的強度が高くなる。一方、ガラス繊維布帛2が薄いほど、後述するゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を均一に含浸でき、その後のゲル化が容易になる。さらに、ガラス繊維布帛2が薄いほど、含浸の際に、ガラス繊維間に含まれる気泡を容易に外部へ放出しやすくなり、透明不燃性シート1の透明性をより高めることができる。これらの観点から、透明不燃性シート1におけるガラス繊維布帛2の厚さとしては、好ましくは0.08mm以下、より好ましくは0.05mm以下、さらに好ましくは0.03mm以下が挙げられる。特に、ガラス繊維布帛2の厚さが0.03mm以下であると、透明不燃性シート1の柔軟性をより高めることができるため、例えば透明不燃性シート1を遮煙シートなどに用いた場合に、繰出し部へ容易に巻取ることができる。さらに、このような遮煙シートは、衝撃や折曲げ応力を受けてもガラス繊維と塩化ビニル樹脂組成物との界面での剥離が生じ難いので、透明性を損なう白化の発生を抑制し得る。なお、ガラス繊維布帛2の厚さの下限値としては、例えば0.01mm程度とすることができる。
ガラス繊維布帛2におけるガラス繊維の密度としては、特に制限されないが、例えば経糸・緯糸ともに60本/25mm以上の高密度であると、不燃性をより高められる。
ガラス繊維の屈折率としては、特に制限されないが、後述する塩化ビニル樹脂組成物3の屈折率との近似を容易にする観点からは、好ましくは1.4〜1.7程度、より好ましくは1.5〜1.6程度が挙げられる。このような屈折率を有するガラス繊維の材質としては、特定のものに限定されないが、好ましくは無アルカリガラス、より好ましくはEガラスが挙げられる。なお、ガラス繊維としてEガラスを用いる場合、Eガラスの屈折率は1.55〜1.57程度であるため、後述の塩化ビニル樹脂組成物3との屈折率の差を0.02以下に設定しやすくなり、全光線透過率が80%以上、かつ、拡散透過率が30%以下という高い透明性を透明不燃性シート1に付与しやすくなる。なお、本発明において、透明不燃性シート1の全光線透過率及び拡散透過率とは、JIS K 7105−1981「プラスチックの光学特性試験方法」の5.5「光線透過率及び全光線反射率」に従って測定し、算出されるものである。また、本発明において、屈折率とは、光が二つの媒質の境界で屈折するときの入射角の正弦と屈折角の正弦との比をいい、両媒質中の光の速さの比に等しい。上記の塩化ビニル樹脂組成物の屈折率は、JIS K 7142:2008「プラスチック−屈折率の求め方」のA法に従って測定する。具体的には、ゲル化させてフィルム状とした塩化ビニル樹脂組成物を、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2Tを用い、光源としてナトリウムランプを用いて温度23℃で測定し、試験数5回の平均値を屈折率の値とする。また、ガラス繊維布帛の屈折率は、ガラス繊維布帛を構成するガラス繊維について、JIS K 7142:2008「プラスチック−屈折率の求め方」のB法に従って測定する。具体的には、浸液としてヨウ化メチレン(nD 231.747)、フタル酸ブチル(nD 231.491)及び炭酸ジメチル(nD 231.366)を用い、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2Tを用い、光源として波長589nmのナトリウムD線を用いて温度23℃で測定し、試験数5回の平均値を屈折率の値とする。
ガラス繊維の太さ(tex番手)としては、特に制限されないが、20tex以下のガラス繊維を用いると、厚さが0.03mm以下のガラス繊維布帛2を容易に織成できるうえ、その織密度を高くできるので好ましい。ガラス繊維のtex番手は、1000m当たりのグラム数に相当している。
なお、後述の塩化ビニル樹脂組成物3は、一般に、ガラス繊維との密着性があまり高くないため、ガラス繊維布帛2に含浸された際に、ガラス繊維と塩化ビニル樹脂組成物との界面で剥離し、透明不燃性シート1の透明性が損なわれたり、耐久性が低下する場合がある。このため、ガラス繊維の表面には、シランカップリング剤処理、プライマー処理などを施すことが好ましい。シランカップリング剤処理としては、塩化ビニル樹脂組成物との反応性が高いアミノシラン系のシランカップリング剤を用いた処理などが挙げられ、プライマー処理としては、ウレタン樹脂系プライマーを用いた処理などが挙げられる。
ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の透明不燃性シート1において、ガラス繊維布帛2に含浸された塩化ビニル樹脂組成物3は、ゲル状に固化しており、ガラス繊維布帛2と共に中間層4を形成している。塩化ビニル樹脂組成物3は、塩化ビニル樹脂に加えて、分子量が420よりも大きい可塑剤を含む。本発明の透明不燃性シート1においては、塩化ビニル樹脂組成物3が、分子量が420より大きい可塑剤を含むため、透明性及び不燃性に優れるだけでなく、優れた透明性を長期に亘って維持することが可能となる。この機序の詳細は、必ずしも明らかではないが、例えば次のように考えることができる。上述の通り、本発明者は、特許文献3に開示されたような透明性複合シートにおいて、塩化ビニル樹脂組成物に含ませる透明化剤(可塑剤)によって生じる透明性複合シート表面のべたつきや、凹凸状となることによる視認性の低下を抑制するために、透明性複合シートの両面に塩化ビニル樹脂フィルムを貼り合わせることを検討した。ところが、得られた透明性複合シートでは、塩化ビニル樹脂組成物中の可塑剤が塩化ビニル樹脂フィルムに移行して、ブリードを生じてしまうことが明らかとなった。本発明者がさらに検討を重ねたところ、一般的に、透明化剤(可塑剤)として使用される芳香族リン酸エステル化合物は、例えばリン酸トリクレジル(分子量368.369)、リン酸トリフェニル(分子量326.288)、リン酸トリキシレニル(分子量410.45)、リン酸クレジルジフェニル(分子量356.314)等であり、いずれも分子量が比較的小さい(410程度以下)ため、塩化ビニル樹脂組成物から塩化ビニル樹脂フィルムへ容易に移行し、ブリードを生じ易いことが明らかとなった。可塑剤が塩化ビニル樹脂組成物から塩化ビニル樹脂フィルムへ移行すると、透明性複合シートの屈折率が経時的に変化し、ガラス繊維の屈折率と塩化ビニル樹脂組成物の屈折率との差が大きくなり、全光線透過率の低下及び拡散透過率の上昇を招き、ひいては透明性複合シートの透明性が早期に低下すると考えられる。これに対して、本発明の透明不燃性シート1においては、塩化ビニル樹脂組成物3中に含まれる可塑剤として、一般に透明化剤としては用いられていない縮合型リン酸エステル等の分子量が420よりも大きいものを用いるため、当該可塑剤は塩化ビニル樹脂組成物3から塩化ビニル樹脂フィルム層5へ移行しにくく、ブリードを生じにくい。結果として、透明不燃性シート1の優れた透明性が長期間に亘って維持されるという優れた効果が奏されると考えられる。
分子量が420より大きい可塑剤としては、分子量が420よりも大きければ特に制限されない。当該可塑剤の塩化ビニル樹脂フィルム層5への移行、大気中への揮発をより効果的に抑制する観点からは、当該可塑剤の分子量としては、好ましくは434以上、より好ましくは500以上が挙げられる。また、当該可塑剤の分子量としては、好ましくは850以下が挙げられる。
また、当該可塑剤は、塩化ビニル樹脂組成物3の屈折率を、ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維の屈折率に近づける屈折率調整作用を有するものであることが好ましい。これにより、当該可塑剤以外の屈折率調整剤の配合量を低減でき、当該可塑剤を含む屈折率調整剤の塩化ビニル樹脂フィルム層5への移行や大気中への揮発を抑制し得る。
分子量が420よりも大きい可塑剤の具体例としては、非ハロゲン縮合リン酸エステル化合物、含ハロゲン縮合リン酸エステル化合物などの縮合型リン酸エステル化合物が挙げられる。これらの縮合型リン酸エステル化合物は、屈折率調整作用を有することに加えて、塩化ビニル樹脂組成物3に優れた難燃性を付与することができる。すなわち、縮合型リン酸エステルを用いることにより、透明不燃性シート1の透明性及び不燃性をより効果的に高め得る。非ハロゲン縮合リン酸エステル化合物としては、例えば1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート)[RDP、分子量574.46]、ビスフェノールA ビス(ジフェニルホスフェート)[BDP、分子量692.64]、1,3−フェニレン ビス(ジキシレニル)ホスフェート[分子量686.67]、ビスフェノールAビス((ビスジメチルフェニル)ホスフェート)[分子量804.86]などが挙げられる。また、含ハロゲン縮合リン酸エステル化合物としては、例えば2,2−ビス(クロロメチル)トリメチレンビス(ビス(2クロロエチル)ホスフェート)[分子量582.99]などが挙げられる。分子量が420よりも大きい可塑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
塩化ビニル樹脂組成物3中における分子量が420よりも大きい可塑剤の含有量としては、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8〜60質量%程度、さらに好ましくは8〜40質量%程度が挙げられる。このような範囲とすることにより、透明不燃性シート1の透明性及び不燃性をより効果的に高めつつ、より長期に亘って透明性を維持することができる。特に、後述するように、湿熱環境という過酷な条件下において優れた透明性を長期間に亘って維持しつつ、不燃性に優れるという観点から縮合型リン酸エステル化合物と後述する重合性可塑剤を組み合わせて使用する場合は、塩化ビニル樹脂組成物3中における縮合型リン酸エステル化合物の含有量が15〜40質量%、重合性可塑剤の含有量が5〜25質量%であり、かつ、縮合型リン酸エステル化合物と重合性可塑剤との含有量の合計が25〜50質量%とすることが好ましい。
塩化ビニル樹脂組成物3は、分子量が420よりも大きい可塑剤以外に、重合性可塑剤を含むことが好ましい。これにより、湿熱環境という過酷な条件下において優れた透明性を長期間に亘って維持しつつ、不燃性により優れやすくなる。これは、湿熱環境という過酷な条件下では、後述する中間層4の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層5が収縮又は膨張し、これに中間層4を形成する塩化ビニル樹脂組成物3が追随し、ガラス繊維布帛2から剥離して透明性を損ないやすくなるところ、重合性可塑剤を加えて塩化ビニル樹脂組成物を架橋させることで、塩化ビニル樹脂フィルム層5の収縮又は膨張による影響が緩和され、結果として湿熱環境において優れた透明性が長期間に亘って維持されると考えられる。
本発明において、重合性可塑剤とは、重合開始剤の存在下に重合させることにより、高分子量の化合物になり得る可塑剤であり、例えば、アリル基を構成単位中に1〜5個含有する可塑剤が挙げられる。すなわち、重合性可塑剤は、塩化ビニル樹脂組成物のゾルにおいては、重合は進行しておらず、ゾルを加熱してゲル化する際に重合開始剤の存在下に重合して高分子量の化合物となるものである。アリル基を構成単位中に1〜5個含有する可塑剤としては、例えば、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル等のフタル酸ジアリルエステル類可塑剤、または、アクリル系可塑剤が挙げられる。中でも、フタル酸ジアリルエステル類可塑剤は、縮合型リン酸エステル化合物と併用すると、塩化ビニル樹脂組成物とガラス繊維との屈折率を近づけやすく、ブリードアウト抑制効果が特に優れたものとなるとともに、縮合型リン酸エステル化合物のみを用いた場合と比較して、塩化ビニル樹脂組成物のゾルの粘度を低下させることができ、よりガラス繊維布帛2のガラス繊維間に塩化ビニル樹脂組成物を含浸しやすくなるので、特に好ましい。重合性可塑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、重合性可塑剤を重合させる重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル等の有機化酸化物等が挙げられる。
塩化ビニル樹脂組成物3は、分子量が420よりも大きい可塑剤及び上記の重合性可塑剤以外の他の可塑剤(分子量が420以下の可塑剤)として、リン酸トリクレジル(TCP)、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルジフェニル(CDP)などの芳香族リン酸エステル化合物や、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、安息香酸エステル系可塑剤などを含んでいてもよい。特に、芳香族リン酸エステル化合物は、難燃性の付与効果に優れるため、透明不燃シート1の不燃性を高める観点からは、これを他の可塑剤として用いることが好ましい。これらの他の可塑剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、塩化ビニル樹脂組成物3中に分子量が420よりも大きい可塑剤が含まれる。このため、塩化ビニル樹脂組成物3中に分子量が420よりも小さく、上記のような他の可塑剤が含まれる場合にも、驚くべきことに分子量が420よりも大きい可塑剤によって、当該他の可塑剤の塩化ビニル樹脂フィルム層5への移行及び大気中への揮発を抑制することができる。ただし、当該他の可塑剤を塩化ビニル樹脂組成物3に過剰に含有させると、当該他の可塑剤の塩化ビニル樹脂フィルム層5への移行や大気中への揮発抑制効果が小さくなりやすい。従って、塩化ビニル樹脂組成物3中における当該他の可塑剤の含有量としては、50質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、10質量%以下が特に好ましい。透明不燃性シート1の優れた透明性をより長期に亘って維持する観点からは、塩化ビニル樹脂組成物3中に当該他の可塑剤を実質的に含まないことが好ましい。
塩化ビニル樹脂組成物3中における可塑剤の量(分子量が420よりも大きい可塑剤と、重合性可塑剤と、他の可塑剤との合計量)としては、特に制限されないが、好ましくは30〜80質量%程度、より好ましくは30〜50質量%程度が挙げられる。可塑剤の量がこのような範囲にあると、塩化ビニル樹脂組成物をプラスチゾルの状態として、ガラス繊維布帛2に容易に含浸させることができる。
塩化ビニル樹脂組成物3は、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、臭素系難燃剤などの屈折率調整剤をさらに含んでいてもよい。これらの屈折率調整剤は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。これらの屈折率調整剤を例えば好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上含むと、ガラス繊維の屈折率と塩化ビニル樹脂組成物3の屈折率との差を、容易に0.02以下に調整しやすくなり、全光線透過率が80%以上、かつ、拡散透過率が30%以下という高い透明性を透明不燃性シート1に付与しやすくなる。また、これらの屈折率調整剤は、塩化ビニル樹脂フィルム層5へ移行したり大気中へ揮発したりする虞が少ないため、分子量が420よりも大きい可塑剤と好ましく併用することができる。
キシレン樹脂としては、例えば、キシレンがメチレン基やエーテル結合などで架橋した基本構造を有する多量体組成物で、末端の一部がOH基となっているストレート品や、該ストレート品の骨格にフェノール類やポリオール類を挿入した変性品などが挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられる。臭素系難燃剤としては、例えばデカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA[TBBA]、TBBA・エポキシオリゴマー、TBBA・カーボネートオリゴマー、TBBA・ビス(ジブロモプロピルエーテル)、TBBA・ビス(アリールエーテル)などが挙げられる。
また、塩化ビニル樹脂組成物3は、安定剤、消泡剤などをさらに含んでいてもよい。安定剤としては、特に制限されず、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウムなどが挙げられる。また、消泡剤としては、ポリジメチルシロキサン、界面活性剤系などが挙げられる。安定剤、消泡剤などは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の透明不燃性シート1の中間層4において、塩化ビニル樹脂組成物3の含有量としては、透明不燃性シート1の透明性及び不燃性を高めつつ、優れた透明性を長期間に亘って維持できれば特に制限されないが、好ましくは30〜90質量%程度、より好ましくは45〜90質量%程度が挙げられる。特に、中間層4において、塩化ビニル樹脂組成物3の含有量が70〜90質量%の範囲であると、湿熱環境という過酷な条件下においても、優れた透明性を長期間に亘って維持し得るという格別の効果を奏する。これは、湿熱環境という過酷な条件下では、後述する中間層4の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層5が収縮又は膨張し、これに中間層4を形成する塩化ビニル樹脂組成物3が追随し、ガラス繊維布帛2から剥離して透明性を損ないやすくなるところ、塩化ビニル樹脂組成物3の比率を高めることによって、塩化ビニル樹脂フィルム層5の収縮又は膨張による影響が緩和され、結果として優れた透明性が長期間に亘って維持されていると考えられる。
中間層4の両面上には、それぞれ、塩化ビニル樹脂フィルム層5が設けられている。塩化ビニル樹脂フィルム層5は、塩化ビニル樹脂フィルムにより形成されている。塩化ビニル樹脂フィルムとしては、特に制限されないが、例えば塩化ビニル樹脂に可塑剤が配合された軟質塩化ビニル樹脂により形成することができる。透明不燃性シート1表面のべたつきを抑制する観点からは、塩化ビニル樹脂フィルム層5に含まれる可塑剤の含有量としては、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下が挙げられる。さらに、透明不燃性シート1の不燃性をより高める観点からは、塩化ビニル樹脂フィルム層5に含まれる可塑剤としては、好ましくはリン酸系可塑剤が挙げられる。
湿熱環境という過酷な条件下においても、優れた透明性を長期間に亘って維持し得るという観点から、中間層4の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層5の合計質量(g/m2)に対する中間層4の質量(g/m2)の比率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが特に好ましい。上記の通り、湿熱環境という過酷な条件下では、後述する中間層4の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層5が収縮又は膨張し、これに中間層4を形成する塩化ビニル樹脂組成物3が追随し、ガラス繊維布帛2から剥離して透明性を損ないやすくなるところ、塩化ビニル樹脂フィルム層5に対する中間層4の比率を高めることにより、塩化ビニル樹脂フィルム層5の収縮又は膨張による影響が緩和され、結果として優れた透明性が長期間に亘って維持されていると考えられる。
塩化ビニル樹脂フィルム層5は、少なくとも一部が透明であればよく、印刷や彩色などによって一部が不透明であってもよい。また、塩化ビニル樹脂フィルム層5は、特定の屈折率や組成のものに限定されない。このため、塩化ビニル樹脂フィルム層5には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の可塑剤以外に、例えば、難燃剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤、着色剤などの添加物がさらに含まれていてもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、トリクロロエチルホスフェート、トリアリルホスフェート、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステルなどが挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タルクなどが挙げられる。帯電防止剤としては、例えば、界面活性剤などが挙げられる。また、塩化ビニル樹脂フィルム層5の表面は、ブロッキング防止や防汚等の目的に応じた表面処理が施されていてもよい。
本発明の透明不燃性シート1において、塩化ビニル樹脂組成物3が可塑剤を多く含むと柔らかくなり、中間層4の表面には粘着性(タック性)が生じる。しかしながら、本発明においては、中間層4の両面に塩化ビニル樹脂フィルム層5が設けられているため、透明不燃性シート1の表面において、中間層4表面に起因したタック性を生じる虞がない。さらに、ガラス繊維布帛2の織目などに起因して中間層4の表面に形成され易い凹凸形状が、塩化ビニル樹脂フィルム層5が設けられることにより、透明不燃性シート1の表面に現れにくくなっている。この結果、本発明の透明不燃性シート1は、表面が滑らかとなり、優れた透明性を発揮することができる。
塩化ビニル樹脂フィルム層5の厚さとしては、特に制限されないが、高い透明性及び不燃性を維持しつつ、中間層4の表面に形成された凹凸形状が透明不燃性シート1の表面上に現れることを抑制する観点からは、例えば0.05〜0.20mm程度、好ましくは0.08〜0.15mm程度が挙げられる。なお、塩化ビニル樹脂フィルム層5が厚すぎると、透明不燃性シート1の重量が大きくなりすぎ、さらに不燃性も低下する。一方、塩化ビニル樹脂フィルム層5が薄すぎると、中間層4の表面に形成された凹凸形状が透明不燃性シート1の表面に現れることを抑制する効果が小さくなる。
塩化ビニル樹脂組成物3の質量(g/m2)と塩化ビニル樹脂フィルム層5の質量(g/m2)の合計(g/m2)としては、不燃性に優れるという観点から、500g/m2以下が好ましい。
透明不燃性シート1は、片面または両面に、透明不燃性シート1の機械的強度を補強する補強層を備えたり、耐光性や他物との接触による損傷を防止する保護層を備えていてもよい。このような補強層や保護層としては、透明不燃性シート1の透明性及び不燃性を著しく低下させるもので無ければ特に制限されず、例えばガラス繊維網体、難燃性合成樹脂フィルムなどが挙げられる。また、これらの補強層や保護層は、例えば塩化ビニル樹脂フィルム層5にガラス繊維網体を埋入させるなど、塩化ビニル樹脂フィルム層5と組み合わせたものであってもよい。
透明不燃性シート1の不燃性は、塩化ビニル樹脂組成物3や塩化ビニル樹脂フィルム層5の組成によっても異なるが、通常、透明不燃性シート1に占めるガラス繊維布帛2の比率が高くなると向上する。透明不燃性シート1においては、所望の不燃性及び透明性が得られるように、ガラス繊維布帛2の厚さや織密度、塩化ビニル樹脂組成物3の組成や含浸量、塩化ビニル樹脂フィルム層5の厚さなどを設定することができる。
本発明の透明不燃性シート1には、シート表面に50kw/m2の輻射熱を照射する発熱性試験で、加熱開始20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、且つ、加熱開始20分間に最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/m2を超えない不燃性を付与し得る。このような不燃性を有する透明不燃性シート1は、建築基準法等に規定する不燃材料としての認定を受けることができるため好ましい。
本発明の不燃性シート1は、全光線透過率が80%以上であって、拡散透過率が30%以下であるため、高い透明性を有する。さらに、透明不燃性シート1は、ガラス繊維布帛2を構成するガラス繊維の屈折率と、塩化ビニル樹脂組成物3の屈折率との差が0.02以下であることが好ましい。
本発明の透明不燃性シート1は、透明性及び不燃性に優れ、さらに優れた透明性を長期に亘って維持できる。このため、本発明の透明不燃性シート1は、これらの特性が要求される防煙垂壁、遮煙シート、防煙間仕切壁、ウェルディングカーテンや、倉庫、工場などの出入口などに用いるシートシャッターなどとして好適に使用することができる。
透明不燃性シート1は、ガラス繊維布帛2の厚さや織密度、塩化ビニル樹脂組成物3の組成や含浸量、塩化ビニル樹脂フィルム層5の厚さ、補強層の使用などにより引裂強さが異なる。透明不燃性シート1は、織物及び編物の生地試験方法を規定するJIS L 1096:2010の8.17.3に規定するC法(トラペゾイド法)による引裂強さが40N以上であると、例えば上記のシートシャッターとして必要な強度を備えるので好ましく、当該引裂強さが50N以上であるとさらに好ましい。
本発明の透明不燃性シート1の製造方法は、ガラス繊維布帛2にゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を含浸させる含浸工程(S1)と、ガラス繊維布帛2に含浸させた塩化ビニル樹脂組成物を加熱によりゲル化して中間層4を形成するゲル化工程(S2)と、中間層4の両面にそれぞれ塩化ビニル樹脂フィルム5を貼付する貼付工程(S3)とを備えおり、塩化ビニル樹脂組成物が、上記の分子量が420よりも大きい可塑剤を含むことを特徴とする。以下、本発明の透明不燃性シート1の製造方法について、図1及び図2を参照しながら詳述する。
まず、上記のガラス繊維布帛2と、これに含浸させる塩化ビニル樹脂組成物を準備する。塩化ビニル樹脂組成物は、ゲル化後に上記の塩化ビニル樹脂組成物3の組成となるようにして、塩化ビニル樹脂、分子量が420よりも大きい可塑剤などを配合し、ゾル状(プラスチゾルの状態)となるようにして調製する。すなわち、ゾル状の塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含有しており、これにより透明不燃性シート1の全光線透過率を80%以上、かつ、拡散透過率を30%以下とし得る。なお、予めゾル状に調整された市販の塩化ビニル樹脂組成物を用いてもよい。ゾル状の塩化ビニル樹脂組成物は、浸漬槽6内に収容しておくことができる。
上述の通り、分子量が420よりも大きい可塑剤や屈折率調整剤は、塩化ビニル樹脂フィルム層5への移行や大気中への揮発が生じ難いが、これらの配合量が多くなりすぎると、塩化ビニル樹脂組成物のゾルの粘度が高くなる。ゾルの粘度が高くなると、含浸工程(S1)でガラス繊維布帛2のガラス繊維間に塩化ビニル樹脂組成物を含浸し難くなり、さらに気泡を除去することも難しくなる。このため、塩化ビニル樹脂組成物のゾルの粘度を低下させるために、揮発性の有機溶剤なとからなる希釈剤を配合し、粘度が好ましくは1000mPa・s以下、より好ましく500mPa・s以下となるように調整してもよい。なお、希釈剤は、その後のゲル化工程(S2)等における加熱により揮発するので、ゲル化後の塩化ビニル樹脂組成物3の屈折率に影響を与える虞はない。
次に、ガラス繊維布帛2にゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を含浸させる含浸工程(S1)を行う。図2においては、供給ロール7から供給された上記のガラス繊維布帛2が、ゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を収容した浸漬槽6内へ案内され、このガラス繊維布帛2にゾル状の塩化ビニル樹脂組成物が含浸される。含浸工程(S1)におけるガラス繊維布帛2への塩化ビニル樹脂組成物の含浸は、特定の方法に限定されず、例えば樹脂液中に浸漬するディップ方式や、樹脂液を塗布するコーティング方式などを採用することができる。ディップ方式では、浸漬槽6内に満たしたゾル状の塩化ビニル樹脂組成物中にガラス繊維布帛2を浸漬したのち、ロールで絞ることにより、過剰な塩化ビニル樹脂組成物を除去するとともに適量の塩化ビニル樹脂組成物をガラス繊維布帛2の内部に浸み込ませ、ガラス繊維布帛2内部の気泡を除去する。また、コーティング方式では、ナイフコートやグラビアコートなどにより、ガラス繊維布帛2の両面に適量の塩化ビニル樹脂組成物を塗布して、塩化ビニル樹脂組成物をガラス繊維布帛2の内部に浸み込ませる。
次に、ガラス繊維布帛2に含浸させた塩化ビニル樹脂組成物を加熱によりゲル化して中間層4を形成するゲル化工程(S2)を行う。図2において、浸漬槽6から引き上げられたガラス繊維布帛2は、絞りローラ8により余分の塩化ビニル樹脂組成物が除去されたのち、加熱手段9により加熱され、上記の塩化ビニル樹脂組成物がゲル化されて中間層4が形成される。ゲル化における加熱温度としては、特に制限されないが、例えば120〜180℃程度が挙げられる。
次に、中間層4の両面にそれぞれ塩化ビニル樹脂フィルム11を貼付する貼付工程(S3)を行う。貼付工程(S3)においては、塩化ビニル樹脂フィルム11が中間層4へ一体的に貼付けできれば、特定の貼付方法に限定されないが、接着剤等を用いずに加熱圧着によりこの塩化ビニル樹脂フィルム11を上記の中間層4へ溶着させると、簡単かつ確実に貼付できるため好ましい。図2においては、中間層4は、所定温度に加熱された加圧ローラ10により、中間層4の両面へそれぞれ塩化ビニル樹脂フィルム11が貼付される。具体的には、最初に一方の表面(例えば下側の表面)へ第1の塩化ビニル樹脂フィルム11aが加熱圧着され、次いで他方の表面(例えば上側の表面)へ第2の塩化ビニル樹脂フィルム11bが加熱圧着される。これにより、中間層4の両面に塩化ビニル樹脂フィルム11からなる塩化ビニル樹脂フィルム層5が形成され、図1に示す透明不燃性シート1が得られて、巻取りロール12に巻き取られる。加熱圧着時の加熱温度は、特に制限されないが、例えば130〜150℃程度が挙げられる。また、加熱圧着時の圧力は、特に制限されないが、例えば1〜10kg/cm2程度が挙げられる。
なお、貼付工程(S3)においては、中間層4の両面へ同時に、それぞれ塩化ビニル樹脂フィルム11を貼付してもよいが、上記のように、一方の表面へ第1の塩化ビニル樹脂フィルム11aを加熱圧着して貼付したのち、中間層4の他方の表面へ第2の塩化ビニル樹脂フィルム11bを加熱圧着して貼付すると、第1の塩化ビニル樹脂フィルム11aを加熱圧着する際の加熱・加圧により、中間層4のガラス繊維布帛2の隙間にある気泡が外部へ放出されて、透明不燃性シート1の透明性をより高め得る。
また、ゲル化工程(S2)における塩化ビニル樹脂組成物3のゲル化の少なくとも一部を、貼付工程(S3)における加熱圧着時の熱を利用して行ってもよい。このようにすると、貼付工程(S3)での加熱を加熱圧着とゲル化の両方に利用でき、さらに貼付工程(S3)でのゲル化の際に、ガラス繊維布帛に含まれる気泡を加熱と加圧により外部へ一層良好に放出・除去できる。
本発明の透明不燃性シート1の製造方法においては、塩化ビニル樹脂組成物がゾル状であるので、ガラス繊維布帛2へ容易に含浸され、加熱により簡単にゲル化して固化する。さらに、中間層4を構成する樹脂とその両面に貼付される樹脂フィルムはいずれも塩化ビニル樹脂であるため、塩化ビニル樹脂フィルムは中間層4の両面へ加熱圧着等により確実に貼付され、透明不燃性シート1が簡便に製造される。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
(実施例1〜12及び比較例1〜3)
表1に記載のガラス繊維布帛及び塩化ビニル樹脂組成物(プラスチゾル)を用いた。塩化ビニル樹脂組成物の含有率が表1のようになるようにして、ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物を塗布し、170℃の熱風乾燥機で5分間熱処理して、ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層を得た。次に、得られた中間層の両面に目付け126.5g/m2、厚さ0.1mmの難燃性軟質塩化ビニルフィルム(アキレス株式会社製、商品名アキレスノンマイグレF(登録商標))をそれぞれ重ね、荷重0.1kg/cm2、130℃で30秒間熱プレスして、透明不燃性シートを得た。なお、塩化ビニル樹脂組成物の屈折率は、ゲル化させフィルム状とした塩化ビニル樹脂組成物を、アッベ屈折計として(株)アタゴ製のNAR−2Tを用い、光源としてナトリウムランプを用いて温度23℃で測定し、試験数5回の平均値を屈折率の値とした。また、実施例1〜6、11で用いたガラス繊維布帛は、Eガラス繊維織物(ユニチカグラスファイバー株式会社製、品番E03R)であり、実施例7〜10、12及び比較例1〜3で用いたガラス繊維布帛は、Eガラス繊維織物(ユニチカグラスファイバー株式会社製、品番E06C)である。また、表1に記載の可塑剤及び屈折率調整剤の詳細は、以下の通りである。
<可塑剤>
分子量が420よりも大きい可塑剤
1,3−フェニレンビス(ジフェニルホスフェート) (RDP):味の素ファインテクノ株式会社製の商品名レオフォス(登録商標)、分子量574.46
ビスフェノールA ビス(ジフェニルホスフェート)(BDP):ADEKA社製の商品名アデカスタブFP−600、分子量692.64
ビスフェノールAビス((ビスジメチルフェニル)ホスフェート):大八化学工業社製の商品名CR−741、分子量804.86
トリオクチルホスフェート(TOP):(大八化学工業社製の商品名TOP)、分子量434.64
分子量が420以下の他の可塑剤
リン酸トリクレジル(TCP):(味の素ファインテクノ社製の商品名クロノテックスTCP)、分子量368.369
リン酸クレジルフェニル(CDP):(味の素ファインテクノ社製の商品名クロノテックスCDP)、分子量356.314
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DOP):(ジェイプラス社製)、分子量390.56
安息香酸エステル系可塑剤 エチレングリコールジベンゾエート (VELSICOL社製の商品名ベンゾフレックスE−60) 分子量270.28
重合性可塑剤
フタル酸ジアリル 分子量246.26
<重合開始剤>
過酸化ベンゾイル
<屈折率調整剤>
キシレン樹脂:フドー株式会社製の商品名ニカノール(登録商標)Y−50
エポキシ樹脂:三菱化学株式会社製の商品名JER(登録商標)828
臭素系難燃剤:(帝人社製の商品名ファイヤーガード7000)
Figure 2015077756
(透明不燃性シートの性能評価)
実施例1〜12及び比較例1〜3で得られた透明不燃性シートの性能評価を、以下の項目について行った。それぞれの結果を表1に示す。
<不燃性の評価>
透明不燃性シートの表面に、輻射電気ヒータで50kw/m2の輻射熱を照射し、加熱開始後20分間の総発熱量と、加熱開始後20分間に発熱量が200kw/m2を超えた時間とを測定した。そして総発熱量が8MJ/m2以下であり、200kw/m2を越えた時間が継続して10秒を超えない場合に、不燃性の評価を「合格」とし、超えた場合に「不合格」とした。
<70℃(乾燥下)で7日間加熱した後の透明不燃性シートの全光線透過率及び拡散透過率>
優れた透明性を長期に亘って維持する性能に関する促進試験として、得られた直後の透明不燃性シートを熱風乾燥機に入れ、70℃(乾燥下)で7日間加熱した後の透明不燃性シートをについて、JIS K 7105−1981「プラスチックの光学特性試験方法」の5.5「光線透過率及び全光線反射率」に従って測定した。
<得られた直後の透明性の評価>
新聞紙の上に、得られた直後の透明不燃性シートを置き、文字が読めるか否かで判定し、全ての文字を明瞭に判別できた場合は透明性の評価を「優」とし、全ての文字を判別できるがやや濁りのあるものを「良」とし、判別できる文字とできない文字がある場合は「可」とし、いずれの文字も判別できない場合を「不可」とした。
<透明性の維持性能の評価>
優れた透明性を長期に亘って維持する性能に関する促進試験として、得られた直後の透明不燃性シートを熱風乾燥機に入れ、70℃(乾燥下)で7日間加熱した後の透明不燃性シートをについて、上記と同様にして透明性の評価を行った。
<湿熱環境における透明性の維持性能の評価>
得られた直後の透明不燃性シートを恒温恒湿機に入れ、50℃、湿度90%の湿熱環境下で7日間加熱した後の透明不燃性シートをについて、上記と同様にして透明性の評価を行った。
表1に示されるように、分子量が420より大きい可塑剤を用いた実施例1〜12の透明不燃性シートにおいては、優れた透明性及び不燃性を有し、70℃の乾燥条件下での透明性の経時変化についても優れた性能を有することが明らかとなった。分子量が500以上である可塑剤を用いた実施例1〜11は、70℃での乾燥条件下での透明性の経時変化についてより優れた性能を有することが明らかとなった。また、中間層における塩化ビニル樹脂組成物の割合を70〜90質量%の範囲内とした実施例1〜6の透明不燃性シートは、50℃、湿度90%という過酷な湿熱条件下における透明性の経時変化においても、優れた性能を有していた。さらに、分子量が420よりも大きい可塑剤以外に、重合性可塑剤を含む実施例2〜6では、50℃、湿度90%という過酷な湿熱条件下における透明性の経時変化においても、より優れた性能を有していた。一方、分子量が420より大きい可塑剤を用いなかった比較例1〜3の透明不燃性シートにおいては、得られた直後の透明性は良好または可であったが、70℃の乾燥条件下、及び湿熱条件下における透明性の経時変化では性能が悪かった。
1…透明不燃性シート
2…ガラス繊維布帛
3…塩化ビニル樹脂組成物
4…中間層
5…塩化ビニル樹脂フィルム層
6…浸漬槽
7…供給ロール
8…絞りローラ
9…加熱手段
10…加圧ローラ
11…塩化ビニル樹脂フィルム
11a…第1の塩化ビニル樹脂フィルム
11b…第2の塩化ビニル樹脂フィルム
12…巻取りロール
S1…含浸工程
S2…ゲル化工程
S3…貼付工程

Claims (14)

  1. ガラス繊維布帛に塩化ビニル樹脂組成物が含浸された中間層と、
    前記中間層の両面上に設けられた塩化ビニル樹脂フィルム層と
    を備え、
    前記塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含み、
    全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である、透明不燃性シート。
  2. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤の含有量が5質量%以上である、請求項1に記載の透明不燃性シート。
  3. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤が、前記塩化ビニル樹脂組成物の屈折率を前記ガラス繊維の屈折率に近づける屈折率調整作用を有する、請求項1または2に記載の透明不燃性シート。
  4. 前記分子量が420よりも大きい可塑剤が、縮合型リン酸エステル化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  5. 重合性可塑剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  6. 前記塩化ビニル樹脂組成物が、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、及び臭素系難燃剤からなる群から選択された少なくとも1種の屈折率調整剤を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  7. 前記塩化ビニル樹脂組成物が、30〜80質量%の可塑剤を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  8. 前記中間層が、30〜90質量%の塩化ビニル樹脂組成物を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  9. 前記塩化ビニル樹脂フィルム層の厚みが、それぞれ0.05〜0.20mmである、請求項1〜8のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  10. 防煙垂壁、遮煙シート、または防煙間仕切壁に用いられる、請求項1〜9のいずれかに記載の透明不燃性シート。
  11. 全光線透過率が80%以上であり、かつ、拡散透過率が30%以下である、透明不燃性シートの製造方法であって、
    ガラス繊維布帛にゾル状の塩化ビニル樹脂組成物を含浸させる含浸工程(S1)と、
    前記ガラス繊維布帛に含浸させた前記塩化ビニル樹脂組成物を加熱によりゲル化して中間層を形成するゲル化工程(S2)と、
    前記中間層の両面にそれぞれ塩化ビニル樹脂フィルムを貼付する貼付工程(S3)と
    を備え、
    前記塩化ビニル樹脂組成物は、分子量が420よりも大きい可塑剤を含む、
    透明不燃性シートの製造方法。
  12. 前記貼付工程(S3)において、前記塩化ビニル樹脂フィルムを前記中間層の両面上にそれぞれ加熱圧着して貼り付ける、請求項11に記載の透明不燃性シートの製造方法。
  13. 前記貼付工程(S3)において、前記中間層の一方の面上に第1の塩化ビニル樹脂フィルムを加熱圧着して貼り付けた後、前記中間層の他方の面上に第2の塩化ビニル樹脂フィルムを加熱圧着して貼り付ける、請求項11または12に記載の透明不燃性シートの製造方法。
  14. 前記ゲル化工程(S2)における塩化ビニル樹脂組成物のゲル化の少なくとも一部を、前記貼付工程(S3)で行う、請求項11〜13のいずれかに記載の透明不燃性シートの製造方法。
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