JP2018084097A - ガラスクロス複合不燃シート材及びそれを用いた建築物 - Google Patents

ガラスクロス複合不燃シート材及びそれを用いた建築物 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスクロスの基布と樹脂被覆層の接着力を安定させ、耐吸水性かつ不燃性能が優れたガラスクロス複合不燃シート材を安価に提供することを課題とする。【解決手段】バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸(デンプン系サイジング)と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸(プラスチック系サイジング)を用いて製織したガラスクロス(平織変化組織の斜子織、または畝織)の両面に、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ふっ素系樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたはオレフィン系樹脂から選ばれた1種以上からなる樹脂被覆層を設けることにより、ASTM−E1354に規定される発熱性試験に適合させる。【選択図】なし

Description

本発明は建築材料用に使用されるガラスクロス複合不燃シート材であって、特に膜構造の建築物に使用される膜材料またはテント倉庫建築物に使用されるテント倉庫用膜材料(以降、膜材料及びテント倉庫用膜材料を「膜材料等」という。)に好適なガラスクロス複合不燃シート材に関するものである。
膜材料の基布に使用する繊維糸は、ガラス繊維糸、ポリアミド系、ポリアラミド系、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系またはオレフィン系樹脂の合成繊維糸(ケナフ植物繊維と混織されるものを含む)が使用されている。また、テント倉庫用膜材料についても、同様の繊維糸が使われることが多い。
膜材料のコート材は、四ふっ化エチレン樹脂、四ふっ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合樹脂、その他のふっ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたはオレフィン系樹脂が使用されている。また、テント倉庫用膜材料についても、同様のコート材が使われることが多い。
膜材料等は耐候性や防水性の性能を維持するために、経験的に膜材料では400g/m以上、テント倉庫用膜材料では300g/m以上の樹脂被覆量が必要とされている。
ガラス繊維糸を使用した膜材料には、JIS R 3413(ガラス糸)−1999に適合する単繊維(繊維径3.30マイクロメートルから4.05マクロメートルまでの3(B)に限る。)を使用したガラス繊維糸を基布に、コート材には主として四ふっ化エチレン樹脂を用いた膜材料(以降、「旧A種」と略す。)や、JIS R 3413(ガラス糸)−1999に適合する単繊維を使用したガラス繊維糸を基布に、コート材には主として塩化ビニル系樹脂を用いた膜材料(以降、「旧B種」と略す)が使われることが多い。
旧A種、旧B種とは、膜構造の建築物・膜材料等の技術基準及び同解説編集委員会・ほか編(2003)『膜構造の建築物・膜材料等の技術基準及び同解説』海文堂出版株式会社による膜材料の分類である。
旧A種は耐久性が非常に優れ、半永久的な膜材料に使われることが多いが、ガラス繊維糸がJIS R 3413(ガラス糸)−1999に適合する単繊維の繊維径3.30マイクロメートルから4.05マクロメートルまでの3(B)に限定されており、ガラス繊維糸が高価であり、四ふっ化エチレン樹脂も他の汎用的な樹脂に比して高価であり、さらには、前記の樹脂被覆量を確保するために、ガラスクロスへの四ふっ化エチレン樹脂のディップコートも10回程度必要と、多くの工程数が必要となってディップコート費用も高価となり、より安価で汎用性のある膜材料の出現が望まれている。
旧B種はガラス繊維糸が不燃性能に優れるという防災上の安全性を活かし、また、旧A種と比較すると安価であることもあって、膜材料等に広く使われるようになってきている。
しかし旧B種でも、前記の樹脂被覆量を確保するために、ディップコートあるいは表/裏両面のナイフコート後に、表/裏両面にフィルムのラミネート、または表/裏両面の複数回のナイフコートと多くの工程が必要で、旧A種より工程数は少ないものの、旧B種でも多くの工程数が必要となってしまう問題があった。
また旧B種は、不燃性能の一つの指標である、発熱性試験での発熱速度200kW/m超過時間が8秒以上となる場合もあり、経験的には10秒以上でなければ優れた不燃性能があるといえるものの、不燃性能が一部不安定なものもあった。
膜構造の建築物またはテント倉庫建築物は、最近は省エネルギーの観点より、透光率の高い膜材料等を用いて、日中の太陽光透過による室内照明の削減が図られることが多くなってきているので、膜材料等に吸水防止性が求められる。膜材料等に吸水防止性がないと膜材料の端部から雨水が侵入し、膜材料の外観を損ねるとう欠点がある。
旧B種では特許文献1のとおり、吸水防止性を付与する目的で、ガラス繊維糸のサイジング剤はプラスチック系としたガラス繊維糸を経糸/緯糸に用いて製織し、製織したガラスクロスに吸水防止性を付与し、その後にガラスクロスと樹脂被覆層との接着性を高めるため、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系などの接着材の使用が好ましいと記載されており、これらの接着剤が使われることが多い。
しかし、プラスチック系サイジング剤のガラス繊維糸は、特殊で、汎用のデンプン系のサイジング剤のガラス繊維糸よりも高価である。
ガラス繊維糸のサイジング剤を汎用のデンプン系のサイジング剤としたガラス繊維糸を経糸/緯糸に用いて製織し、製織したガラスクロスに吸水防止性を付与し、その後にガラスクロスと樹脂被覆層との接着性を高めるため、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、アクリル系などの接着剤を用いた場合には、常態の剥離強さに問題はないが、湿潤時の剥離強さが大きく低下してしまう欠点もあった。
特開2003−73973号公報
本発明は膜材料等に使用されるガラスクロス複合不燃シート材であって、特にガラス繊維糸が不燃性能に優れるという特徴を活かし、一部、安価な汎用のデンプン系サイジング剤のガラス繊維糸を用い、ガラスクロスの基布と樹脂被覆層を接着剤を用いないで接着力を安定させ、耐吸水性かつ不燃性能も優れたガラスクロス複合不燃シート材を安価に提供することを課題とする。
本発明者等は、バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸を用いて製織したガラスクロスの両面に樹脂被覆層が設けられたシート材とすることで、接着力が安定し、耐吸水性かつ不燃性能にも優れ、比較的安価にガラスクロス複合不燃シート材が得られることを見出し、発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸を用いて製織したガラスクロスの両面に樹脂被覆層が設けられた複合シート材であって、ASTM−E1354に規定される発熱性試験において、前記複合シート材に50kW/mの輻射熱を照射した時の、加熱開始後20分間の発熱速度が8秒以上継続して200kW/mを超えないガラスクロス複合不燃シート材。
(2)前記バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸を緯糸に用い、前記バルキー加工(嵩高)されていないガラス繊維糸を経糸に用いて製織してなる上記(1)のガラスクロス複合不燃シート材。
(3)前記バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸にデンプン系サイジング処理が施され、前記バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸にプラスチック系サイジング処理が施されている前記(1)〜(2)のいずれかのガラスクロス複合不燃シート材。
(4)前記ガラス繊維糸の番手は50tex以上、かつ前記ガラスクロスの質量が250g/m以上である(1)〜(3)のいずれかのガラスクロス複合不燃シート材。
(5)前記ガラスクロスの織り組織が平織変化組織の斜子織、または畝織である前記(1)〜(4)いずれかのガラスクロス複合不燃シート材。
(6)前記樹脂被覆層が、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ふっ素系樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたはオレフィン系樹脂から選ばれた1種以上である上記(1)〜(5)のいずれかのガラスクロス複合不燃シート材。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかのガラスクロス複合不燃シート材を用いる膜構造の建築物またはテント倉庫建築物。
本発明によれば、膜材料等に好適に使用されるガラスクロス複合不燃シート材であって、特にガラス繊維糸が不燃性能に優れるという特徴を活かし、一部、安価な汎用のデンプン系サイジング剤のガラス繊維糸を用い、ガラスクロスの基布と樹脂被覆層を接着剤を用いないで接着力を安定させ、耐吸水性かつ不燃性能も優れたガラスクロス複合不燃シート材が提供される。
本発明を以下の好適例により説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明のガラス繊維糸の組成は特に限定されず、Eガラス、Sガラス、Rガラス、Tガラス、NEガラスまたはLガラス等のガラス組成のガラス繊維糸を用いることができるが、汎用性の最も高い安価なEガラス組成のガラス繊維糸を用いるのが好ましい。
本発明のガラス繊維糸のガラスモノフィラメント(単繊維)径は3〜30μmでガラスモノフィラメントを25〜2000本集束したストランドに撚りをかけてなるガラスヤーン(単糸)、ガラスヤーンを複数本撚り合わせた合撚糸、前記ストランドに撚りをかけずに複数本引き揃えてなるガラスロービング等を用いることができる。ガラス繊維糸の番手は、1.5〜10000texを用いることができるが、番手が小さいとガラスクロス複合不燃シート材の引張強さや引裂強さが低い値となり、番手が大きいとガラスクロス複合不燃シート材の質量が高くなってしまうので、50〜500texの番手のガラス繊維糸を用いるのが好ましい。
本発明のガラス繊維糸のガラスモノフィラメントを25〜2000本集束する際に用いられる集束剤は、汎用のデンプン系のサイジング剤や特殊なプラスチック系のサイジング剤が用いられるが、バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸については汎用のデンプン系サイジング剤を用いるのが好ましい。
本発明のバルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸は、前記、ガラスヤーン、合撚糸、またはガラスロービングに圧縮空気を吹き付ける公知の方法で、バルキー加工(嵩高)される。
本発明のガラスクロスの織り組織は、平織、綾織、朱子織の基本組織、あるいは、これら3つの基本組織から誘導し、変化および混合させてつくった織り組織を用いることができるが、平織変化組織である斜子織、または畝織であるのが好ましい。
本発明はバルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸を用いて製織したガラスクロスを用いるが、バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸を緯糸に、バルキー加工(嵩高)されていないガラス繊維糸を経糸に用いるのが好ましい。
本発明のガラスクロスは、100〜800g/mの質量のものが用いられるが、質量が低いとガラスクロス複合不燃シート材の引張強さや引裂強さが低い値となり、質量が高いとガラスクロス複合不燃シート材の質量が高くなってしまうので、250〜600g/mの範囲の質量のガラスクロスを用いるのが好ましい。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、両面に設けられる樹脂被覆層に用いる樹脂については、使用される用途によって、適宜選択すればよいが、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ふっ素系樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたはオレフィン系樹脂の1種以上で用いられる。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、両面に設けられる樹脂被覆層に用いる樹脂被覆量が250〜1100g/mのものが用いられるが、樹脂被覆量が少ないと、ガラスクロス複合不燃シート材の防水性、耐候性が損なわれる、また樹脂被覆量が多いと不燃性能が損なわれてしまうので、300〜700g/mの範囲の樹脂被覆量が好ましい。
尚、本発明のガラスクロス複合不燃シート材は、バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸を一部に用いるので、被覆樹脂がバルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸の内部まで浸み込んでいるので、ASTM−E1354に規定される発熱性試験において、シート材に50kW/mの輻射熱を照射した時の、加熱開始後20分間の発熱速度が8秒以上継続して200kW/mを超えることはない。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、樹脂被覆層が設けられたガラスクロスの樹脂被覆層にふっ素系樹脂を用いる場合は、四ふっ化エチレン、四ふっ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(FEP)、四ふっ化六ふっ化プロピレン共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)、四ふっ化エチレン−エチレン共重合体(PETFE)、二フッ化エチレンとフッ素ゴムとの共重合体を始めとする軟質ふっ素樹脂及び熱可塑性ふっ素樹脂等を、公知の樹脂被覆方法、例えば、ディップコート法、コーティング法、フィルム接着法、カレンダートッピング法または押し出しラミネート法等で行うことができる。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、樹脂被覆層が設けられたガラスクロスの樹脂被覆層に塩化ビニル系樹脂を用いる場合は、塩化ビニル系樹脂を主成分として含み、さらに可塑剤と無機系難燃剤とを含むものが使用できる。すなわち、塩化ビニル系樹脂に可塑剤と無機系難燃剤とを含み、さらに必要により無機系充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤または防カビ剤等を配合した塩化ビニル系樹脂組成物が使用される。塩化ビニル系樹脂は、防水性、屈曲性、耐候性、耐寒性、及び着色性に優れ、また所望の意匠を容易に付与することができる。
この主成分の塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体または塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体等を包含し、これらを単独に、或いは2種類以上を混合したものなどが使用される。
また、可塑剤について特に制限は無いが、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジノニルフタレート、ジ−n−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレートまたはブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル等の非フタル酸エステル系可塑剤が使用され、また、ポリエステル系可塑剤として、アジピン酸を2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−エチルヘキサノールまたはn−オクタノール等のグリコール類の1種以上によりエステル化した生成物等を使用することができ、更にトリメリット酸系可塑剤としては、トリ2−エチルヘキシルトリメリレートまたはトリイソデシルトリメリレート等を使用することができ、その他の可塑剤として、2−エチルヘキシルピロメリレート等のピロメリット酸系可塑剤等も使用できる。
塩化ビニル系樹脂に対する可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して30〜160質量部であることが好ましく、35〜120質量部であることがより好ましい。可塑剤の添加量が30質量部を下回ると、得られる塩化ビニル樹脂系被覆層が過度に硬くなり、屈曲等の動きに追従できなくなり、亀裂が発生しやすくなることがある。また、可塑剤の添加量が160質量部を超えると、得られる塩化ビニル樹脂系被覆層の樹脂強度の低下や、可塑剤が塩化ビニル樹脂系被覆層の表面に移行して、表面に汚れが付着しやすくなるなどの問題を発生することがある。
塩化ビニル系樹脂被覆層には無機系難燃剤が含まれており、無機系難燃剤の配合量は塩化ビニル系樹脂100質量部に対し0.5〜170質量部であることが好ましく、1〜130質量部であることが更に好ましい。無機系難燃剤の配合量が0.5質量部未満の場合は、塩化ビニル樹脂系被覆層の難燃性が不十分となり、また、170質量部を越える場合には、塩化ビニル樹脂系被覆層の柔軟性及び樹脂強度が低下し、被膜の耐屈曲性の低下や、基布のガラスクロスと塩化ビニル系樹脂被覆層との間の剥離強度の低下がある。
塩化ビニル系樹脂被覆層に使用される無機系難燃剤としてはアンチモン化合物、モリブデン化合物、ほう酸亜鉛、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ポリリン酸アンモンまたは赤リン等を単独で或いは2種類以上の混合物として使用できる。これらの中で特に、無機系難燃剤として好ましいものは三酸化アンチモンまたは五酸化アンチモン等のアンチモン化合物またはモリブデン化合物である。アンチモン化合物は、塩化ビニル系樹脂に高い難燃性を付与し、燃え広がりを防止する作用が強く、またモリブデン化合物は燃焼熱を低く抑え、発煙量を抑え有害燃焼ガスを低減する。モリブデン化合物としては、モリブデン酸カルシウム亜鉛、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸炭酸カルシウムまたはモリブデン酸アンモニウム等が挙げられる。また、無機系難燃剤には、あらかじめシランカップリング処理を施し塩化ビニル系樹脂被覆層との密着性を高めておいても良い。また他の難燃剤、例えばブロム系防炎剤、リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステルまたは塩素化パラフィン等も適宜使用できる。ブロム系防炎剤としてはデカブロモジフェニルエーテル、ペンタブロモメチルベンゼンまたはヘキサブロモベンゼン等が使用できる。リン酸エステルとしてはトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートまたはクレジルジフェニルホスフェート等が使用できる。
塩化ビニル系樹脂被覆層に含まれる安定剤としては、カルシウム・亜鉛系、バリウム・亜鉛系、カドミウム・バリウム系、鉛系、有機錫ラウレート系、有機錫メルカプタイト系またはエポキシ系等の安定剤を単独或いはその2種以上を混合して使用できる。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、ガラスクロスに塩化ビニル系樹脂層を設ける場合は、ディップコートあるいは表/裏両面のナイフコート後に、表/裏両面に別途別工程のカレンダーで製膜したフィルムのラミネート、または表/裏両面の複数回のナイフコートで行われるが、ディップコートのみの方法で行うのが好ましい。また、その表面最外層に熱可塑性樹脂を主成分として含む汚れ防止層を形成することができる。この目的に用いられる熱可塑性樹脂としてはアクリル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂又はウレタン系樹脂等が使用できる。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材において、ガラスクロスにクロロプレンゴム、クロロスルフォン化エチレンゴム、ポリウレタン系樹脂またはオレフィン系樹脂の樹脂被覆層を設ける場合は、公知の樹脂被覆方法、例えばディップコート法、コーティング法、カレンダートッピング法または押し出しラミネート法等で行うことができる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<ガラスクロス(1)>
プラスチック系サイジング剤のバルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸の67.5texを経糸に、デンプン系サイジング剤のバルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸の135.0 Btex(JIS R 3414−2012に記載されているが、Bはバルキー(嵩高)加工糸を表す。)を緯糸に用い、経糸の織り密度:44本/25mm、緯糸の織り密度:44本/25mm、織り組織:2×2正則斜子織とした質量370g/mのガラスクロスを製織した。このガラスクロスをフッ素系撥水剤9%の水系処理浴中にディッピングしゴムマングルで絞り、これを190℃の乾燥機中で1分間乾燥し、吸水防止処理が施されたガラスクロス(1)を得た。
<ガラスクロス複合不燃シート材>
前記、吸水防止処理が施されたガラスクロス(1)に下記組成:
塩化ビニル樹脂 100.0質量部
ジ−2−エチルヘキシルフタレート 80.0質量部
三酸化アンチモン 20.0質量部
Ba−Zn系安定剤 2.0質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
の塩化ビニル系樹脂ペーストゾルをディップコートし、150℃の乾燥機中で1分間熱処理し、
引き続き連続して、下記組成:
塩化ビニル樹脂 100.0質量部
ジ−2−エチルヘキシルフタレート 60.0質量部
三酸化アンチモン 20.0質量部
Ba−Zn系安定剤 2.0質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
顔料(酸化チタン) 20.0質量部
の塩化ビニル系樹脂ペーストゾルをディップコートし、190℃の乾燥機中で1分間熱処理し、質量850g/mのガラスクロス複合不燃シート材を得た。
[比較例1]
<ガラスクロス(2)>
経糸、緯糸ともプラスチック系サイジング剤のバルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸とし、67.5texを経糸に、135.0texを緯糸に用い、経糸の織り密度:44本/25mm、緯糸の織り密度:44本/25mm、織り組織:2×2正則斜子織とした質量380g/mのガラスクロスを製織した。このガラスクロスをフッ素系撥水剤9%の水系処理浴中にディッピングしゴムマングルで絞り、これを190℃の乾燥機中で1分間乾燥し、吸水防止処理が施されたガラスクロス(2)を得た。
<ガラスクロス複合シート材>
前記、ガラスクロス(2)を実施例1と同様に塩化ビニル系樹脂ペーストゾルを連続してディップコートを行い、質量523g/mのシート材を得た。
更に、下記組成:
塩化ビニル樹脂 100.0質量部
ジ−2−エチルヘキシルフタレート 50.0質量部
三酸化アンチモン 10.0質量部
Ba−Zn系安定剤 1.0質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
顔料(酸化チタン) 5.0質量部
の塩化ビニル系樹脂コンパウンドを170℃〜180℃でカレンダー成形で厚さ0.15mmのフィルムを別途生産し、ラミネーターで前記質量523g/mのシート材の両面に前記フィルムを175℃の熱ロール条件で貼り合せ、質量854g/mのガラスクロス複合シート材を得た。
[比較例2]
比較例1で用いたガラスクロス(2)を下記ガラスクロス(3)に変更した以外は比較例1と同様にして、質量856g/mのガラスクロス複合シート材を得た。
<ガラスクロス(3)>
経糸、緯糸ともデンプン系サイジング剤のバルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸とし、67.5texを経糸に、135.0texを緯糸に用い、経糸の織り密度:44本/25mm、緯糸の織り密度:44本/25mm、織り組織:2×2正則斜子織とした質量382g/mのガラスクロスを製織した。このガラスクロスをフッ素系撥水剤9%の水系処理浴中にディッピングしゴムマングルで絞り、これを190℃の乾燥機中で1分間乾燥し、吸水防止処理が施されたガラスクロス(3)を得た。
(前記、ガラスクロス(3)を実施例1と同様に塩化ビニル系樹脂ペーストゾルを連続してディップコートした後のシート材の質量は525g/mであった。)
上記、実施例1、比較例1及び比較例2で得られたシート材の結果を表1に示す。尚、厚さ、質量、引張強さ、引裂強さ、剥離強さ(常態・湿潤時)、耐吸水性及び発熱速度200kW/m超過継続時間は以下の方法で測定を行った。
[厚さ]
JIS L 1096(2010年)に従いシート材の厚さを測定した。
[質量]
JIS L 1096(2010年)に従いシート材の質量を測定した。
[引張強さ]
JIS L 1096(2010年)のA法(ストリップ法)に従いシート材の経糸方向と緯糸方向の引張強さを測定した。
[引裂強さ]
JIS L 1096(2010年)のA法(シングルタング法)に従いシート材の経糸方向と緯糸方向の引裂強さを測定した。
[剥離強さ:常態]
JIS K 6406−5(1999年)の試験方法Bに従い、シート材の経糸方向と緯糸方向の剥離強さを測定した。
[剥離強さ:湿潤時]
JIS K 6406−5(1999年)の試験方法Bに従い、25℃の水に24時間浸漬直後のシート材の経糸方向と緯糸方向の剥離強さを測定した。
[耐吸水性]
30mm幅にカットしたシート材を経糸方向および緯糸方向それぞれについて5枚を、下端部の5mmを市販の赤インクの3%水溶液の温度25℃で72時間後の吸水長を測定した。
[発熱速度200kW/m超過継続時間]
シート材の表面に、輻射電気ヒ−タ−を用い50kW/mの輻射熱を照射する発熱性試験(ASTM−E1354:コーンカロリーメーター試験)において、加熱開始後20分間の発熱速度200kW/m超過継続時間を測定した。
本発明のガラスクロス複合不燃シート材を、特にバルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸を用いて製織したガラスクロスガラスが不燃性能に優れるという特徴を活かして膜構造の建築物の膜材料やテント倉庫建築物に使用されるテント倉庫用膜材料に用いた場合、接着力が安定し、耐吸水性かつ不燃性能が優れ、かつ安価なので、膜材料等に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸と、バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸を用いて製織したガラスクロスの両面に樹脂被覆層が設けられた複合シート材であって、ASTM−E1354に規定される発熱性試験において、前記複合シート材に50kW/mの輻射熱を照射した時の、加熱開始後20分間の発熱速度が、8秒以上継続して200kW/mを超えないことを特徴とするガラスクロス複合不燃シート材。
  2. 前記バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸を緯糸に用い、前記バルキー加工(嵩高)されていないガラス繊維糸を経糸に用いて製織してなる請求項1記載のガラスクロス複合不燃シート材。
  3. 前記バルキー(嵩高)加工されたガラス繊維糸にデンプン系サイジング処理が施され、前記バルキー(嵩高)加工されていないガラス繊維糸にプラスチック系サイジング処理が施されている請求項1〜2に記載いずれか1項のガラスクロス複合不燃シート材。
  4. 前記ガラス繊維糸の番手は50tex以上、かつ前記ガラスクロスの質量が250g/m以上である請求項1〜3に記載いずれか1項のガラスクロス複合不燃シート材。
  5. 前記ガラスクロスの織り組織が平織変化組織の斜子織、または畝織である請求項1〜4に記載いずれか1項のガラスクロス複合不燃シート材。
  6. 前記樹脂被覆層が、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ふっ素系樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴムまたはオレフィン系樹脂から選ばれた1種以上である請求項1〜5に記載いずれか1項のガラスクロス複合不燃シート材。
  7. 請求項1〜6に記載いずれか1項のガラスクロス複合不燃シート材を用いる膜構造の建築物またはテント倉庫建築物。
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