JP6363819B2 - 膜厚測定方法及び膜厚測定装置 - Google Patents

膜厚測定方法及び膜厚測定装置 Download PDF

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Description

本発明は膜厚測定方法及び膜厚測定装置に関し、特に、試料に照射した光の反射率スペクトルに基づいて、試料に含まれる膜の厚さを計算する膜厚測定方法及び膜厚測定装置に関する。
複数の膜が積層された試料に白色光を照射すると、各膜界面で反射した光が互いに干渉する。そして、この干渉の波長依存性を観測することにより、各膜の厚さを得ることができる。具体的には、FFT(First Fourier Transform)やカーブフィッティングなどの手法が適宜選択され、照射した光の反射率スペクトルから個々の膜厚が計算される。例えば、比較的厚い膜の計測においてはFFTが用いられ、この方法では、実反射率スペクトルに所定の座標変換を施して得られる波形にFFTを用いた波長解析が施され、そのピーク波長から膜厚が得られる。また、比較的薄い膜の計測においてはカーブフィッティングが用いられ、この方法では、パラメータ付きで表現された反射率スペクトルの理論式を、最小二乗法などの手法を用いて実反射率スペクトルにフィッティングさせることにより、理論スペクトルを実スペクトルに一致ないし近似させるパラメータが得られる。そして、このパラメータから膜厚が得られる。
FFTを用いる方法では、試料に複数の膜が含まれると、各膜の厚さに対応して複数のピーク波長が得られるが、どのピーク波長がどの膜の厚さに対応するかを特定が困難となる。また、限られた波長範囲及び解像度の実反射率スペクトルから一度のFFTにより多くの膜の厚さを計算しようとすると、計算誤差も無視できなくなる。また、カーブフィッティングを用いる方法でも、試料に複数の膜が含まれると実反射率スペクトルが複雑な形状となり、その結果、十分な精度の計算結果を得るのが困難となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、試料に複数の膜が含まれる場合であっても容易且つ的確に膜厚の計算結果を得ることができる膜厚計測方法及び膜厚計測装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る膜厚計測方法は、光の透過率に差のある第1波長領域及び第2波長領域を有し、前記第1波長領域の方が前記第2波長領域よりも光の透過率が低い基準膜と、前記基準膜の一方側に形成された1又は複数の測定対象膜と、前記基準膜の他方側に形成された1または複数の測定対象膜と、を含む試料を用い、前記各測定対象膜の厚さを計測する膜厚計測方法であって、前記試料に前記一方側から光を照射する照射ステップと、前記試料による前記光の反射率スペクトルを、前記第1波長領域の一部又は全部、及び前記第2波長領域の一部又は全部において測定する測定ステップと、前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを計算する第1計算ステップと、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さと、少なくとも前記第2波長領域における反射率スペクトルと、に基づいて、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを計算する第2計算ステップと、を含む。
ここで、前記第1波長領域及び前記第2波長領域は隣接する波長領域であってよく、それらの境界は光の透過率の変化に基づいて決定されてよい。
また、前記第2計算ステップは、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを前記第1計算ステップにおいて計算された値としてよく、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを未知のパラメータとする、理論反射率スペクトルを、前記測定ステップにより測定される反射率スペクトルにフィッティングさせることにより、前記未知のパラメータを算出してよい。
また、前記第1計算ステップは、前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて得られる波形の波長解析を行うとともに、解析により得られる波長成分に基づいて前記一方側に形成された前記各測定対象膜の膜厚を決定し、前記第2計算ステップは、前記第2波長領域における反射率スペクトルに基づいて得られる波形の波長解析を行い、解析により得られる波長成分のうち、前記第1計算ステップで得られるもの以外に基づいて、前記他方側に形成された前記各測定対象膜の膜厚を決定してよい。
また、本発明に係る膜厚計測装置は、光の透過率に差のある第1波長領域及び第2波長領域を有し、前記第1波長領域の方が前記第2波長領域よりも光の透過率が低い基準膜と、前記基準膜の一方側に形成された1又は複数の測定対象膜と、前記基準膜の他方側に形成された1または複数の測定対象膜と、を含む試料を用い、前記各測定対象膜の厚さを計測する膜厚計測装置であって、前記試料に前記一方側から光を照射する照射手段と、前記試料による前記光の反射率スペクトルを、前記第1波長領域の一部又は全部、及び前記第2波長領域の一部又は全部において測定する測定手段と、前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを計算するとともに、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さと、少なくとも前記第2波長領域における反射率スペクトルと、に基づいて、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを計算する計算手段と、を含む
本発明の実施形態に係る膜厚計測装置の構成図である。 波長領域の違いにより光の反射に違いが生じる様子を説明する図である。 反射率スペクトルの一例を示す図である。 基準膜の透過率の波長特性の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る膜厚計測装置の動作フローである。 反射率スペクトルの他の例を示す図である。 FFTによる解析結果の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る膜厚測定装置10の構成図であり、同図に示す膜厚測定装置10の説明を通じて、本発明に係る膜厚測定装置及び方法の一態様を説明する。
同図に示す膜厚測定装置10は、試料1に照射する光を生成する光源12と、試料1からの反射光のスペクトルを測定する分光器14と、CPUなどの演算手段を含む演算部16と、テンキーなどの入力手段を含む操作部18と、FPD(Flat Panel Display)などの表示手段を含む表示部20と、を備えている。演算手段16、操作部18及び表示部20としては、公知のパーソナルコンピュータが用いられてよい。
光源12としては、広い波長範囲において出力特性が平坦な白色光源が好適であり、重水素ランプやタングステンランプなどを採用してよい。光源12から出射される光はY型光ファイバ22を介して該Y型光ファイバ22の先端部に取り付けられたプローブ24にまで導かれる。Y型ファイバ22は、その基端側がY字状に二股に分かれた光ファイバであり、各分岐ファイバ22a,22bから入射される光を1つの光に結合し、先端から出射するとともに、先端から入射される光を2つの光に分離し各分岐ファイバ22a,22bから出射する機能を有する。
光源12は、Y型光ファイバ22の一方の分岐ファイバ22aに結合されており、光源12からの光はY型光ファイバ22の先端に取り付けられたプローブ24から出射し、試料1に対して垂直に照射される。また、試料1からの反射光はプローブ24からY型光ファイバ22に入射し、Y型光ファイバ22の他方の分岐ファイバ22bに結合された分光器14に導かれる。なお、光源12からの光を試料1に導く光学系、及び試料1からの反射光を分光器14に導く光学系は、上述のY型光ファイバ22に限定されず、種々の光学系が採用されてよいのはもちろんである。
分光器14では、試料1からの反射光のスペクトルを測定し、それを演算部16に出力する。演算部16は、分光器14から出力される反射光のスペクトルを、既知の入射光のスペクトルで除算し、反射率のスペクトルを求める。そして、この反射率のスペクトルに基づいて、試料1に形成された各薄膜の膜厚を算出する。
ここで、試料1としては、図2に示すように、基準膜1cの一方側に測定対象膜1aが形成され、他方側にも測定対象膜1bが形成されているものが用いられる。ここで、基準膜1cは、光の透過率に差のある第1波長領域及び第2波長領域を有している。具体的には、第1波長領域の方が第2波長領域よりも光の透過率が低く、ここでは第1波長領域における光の透過率は十分に小さく、不透明と見なせる。また、第2波長領域における光の透過率は十分に大きく、透明又は半透明と見なせる。このような基準膜の例としては、PET(ポリエチレン・テレフタレート)フィルムを用いることができる。PETフィルムは、所定波長(約330nm)以下の光に対して、ほぼ不透明となる性質を有することが判っており、基準膜1cとして適しているが、もちろん本発明に係る基準膜1cは、PETフィルムに限定されず、他の種類の樹脂、半導体、ガラス、サファイア、石英などの他の材料を用いて形成された膜であってよい。
以下では、基準膜1cとして0.1mmのPETフィルムが用いられ、その表側の面に測定対象膜1aとして透明電極膜ITOが形成され、裏側の面に測定対象膜1bとして反射防止膜SiOが形成されたものを、試料1の例として取り上げる。
上述のように、本実施形態においては第1波長領域において基準膜1cの透過率は十分に小さいので、図2(a)に示すように、試料1に対して表側から入射した光は、表側に形成された薄膜1aの表裏(雰囲気層と表側の薄膜との界面、表側の薄膜と基準膜との界面)で反射するものの、PET等の基準膜1cに進入した光は同基準膜1cにて吸収される。このため、裏側に形成された薄膜1bの表裏での反射光は表側で観測されない。
一方、図2(b)に示すように、第2波長領域では試料1に対して表側から入射した光は、表側に形成された薄膜1aの表裏(雰囲気層と表側の薄膜との界面、表側の薄膜と基準膜との界面)で反射する。さらに、表側から入射した光の一部はPET等の基準膜1cを透過し、裏側に形成された薄膜1bの表裏(裏側の薄膜と基準膜との界面、雰囲気層と裏側の薄膜との界面)で反射する。
つまり、反射率スペクトルのうち、第1波長領域内のスペクトルは、表側の薄膜構造のみを反映したものとなっており、第2波長領域内のスペクトルは、表側及び裏側の両方の薄膜構造を反映したものとなっている。本実施形態では、演算部16において、先に、第1波長領域内の反射率スペクトルのみを用いて表側の薄膜1aの光学膜厚を計算する。そして、それを既知の薄膜1aの屈折率で除算することにより膜厚を得る。なお、ここでは試料1に形成される各膜1a〜1cの材質及び屈折率は、いずれも既知であるものとする。
その後、演算部16では、第2波長領域内の反射率スペクトルに加えて、先に計算した表側の薄膜1aの膜厚も考慮して、裏側の薄膜1bの光学膜厚を計算する。そして、それを既知の薄膜1bの屈折率で除算することにより膜厚を得る。
図3は、試料1に対する計測により得られる反射率スペクトルの一例である。また、図4は、試料1に含まれる基準膜1cの透過率の波長特性を示す図である。図4に示すように、試料1に含まれる基準膜1cは、第1波長領域A及び第2波長領域Bの境界である波長Xにおいて透過率が大きく上昇しており、X以上の波長領域(第2波長領域B)では基準膜は透明又は半透明と見なせる。一方、X未満の波長領域(第1波長領域A)では、基準膜1cの透過率は十分に小さく、不透明と見なせる。
そこで本実施形態では、図3に示される反射率スペクトルにおいて、X未満の波長領域(第1波長領域A)に属する反射率スペクトルだけを用いて、カーブフィッティングの方法により、表側に形成された薄膜1aの膜厚を計算している。具体的には、反射率スペクトルの理論式において、表側の薄膜1aの膜厚を未知パラメータとし、反射率スペクトルの理論カーブが、図3に示される第1波長領域Aに属する反射率スペクトルのカーブに一致するよう、未知パラメータを算出する。この計算は、例えば最小二乗法などの公知の手法により、容易に実現できる。これにより、薄膜1aの厚さを得ることができる。例えば、n層からなる多層膜(n>3)の反射率スペクトルの理論式を予め用意しておき、第1層(薄膜1a)の膜厚を未知パラメータに設定し、第2層(基準膜1c)の膜厚を、既知であれば実際の膜厚又は未知であれば適当な値(例えば0.1mm)に設定し、第3層(薄膜1b)の膜厚を適当な値(例えば100nm)に設定する。第4層以降は、空気層(雰囲気層)として適当な膜厚の値(例えば100mm)を設定する。また、各層の屈折率及び消衰係数は、その材料に応じて選択される、既知の波長の関数である。第1波長領域Aにおいては、基準膜1cは実質的に不透明であり、その消衰係数は十分に大きい値となる。このため、反射率スペクトルの理論式は、実質的には、第3層より下の層の物理パラメータに依存しない。そして、この理論式が示すカーブが、図3に示される第1波長領域Aに属する反射率スペクトルのカーブに一致するよう、未知パラメータを算出することにより、薄膜1aの膜厚を得ることができる。なお、多層膜の反射率スペクトルの理論式は、現在までに多くの種類が既に公知となっており、どれを用いてもよい。
その後、得られた薄膜1aの膜厚、及びX以上の波長領域(第2波長領域B)に属する反射率スペクトルを用いて、カーブフィッティングの方法により、裏側に形成された薄膜1bの膜厚を計算する。具体的には、反射率スペクトルの理論式において、表側の薄膜1aの膜厚を既知パラメータとして、すでに得られた膜厚の値を採用し、裏側の薄膜1bの膜厚を未知パラメータとする。そして、反射率スペクトルの理論カーブが、図3に示される第2波長領域Bに属する反射率スペクトルのカーブに一致するよう、未知パラメータを算出する。なお、第2波長領域Bに属する反射率スペクトルスペクトルのカーブに加えて、第1波長領域Aの一部又は全部に属する反射率スペクトルのカーブにも一致するよう、未知パラメータを算出してもよい。これにより、薄膜1bの厚さを得ることができる。この計算も、例えば最小二乗法などの公知の手法により、容易に実現できる。上述した、n層からなる多層膜(n>3)の反射率スペクトルの理論式を用いる場合、第1層(薄膜1a)の膜厚を既に得られた値に変更し、第3層(薄膜1b)の膜厚を未知パラメータに変更すればよい。その他の物理パラメータは同じのままでよい。なお、演算部16には、操作部18を用いてユーザが第1波長領域A及び第2波長領域Bの境界の値Xを入力してよい。或いは、演算部16は、基準膜1cの透過率の波長特性を参照し、透過率が第1の所定値以下である領域を第1波長領域Aとして、透過率が第2の所定値以上である領域を第2波長領域Bとして、自動的に選定してもよい。なお、第1波長領域A及び第2波長領域Bは、連続する領域である必要はなく、互いに離間した領域であってもよい。
図5は、本膜厚測定装置10の動作フロー図である。同図に示すように、まず試料1の反射率スペクトルを第1波長領域A及び第2波長領域Bの両方を含む広範囲な波長領域にて測定する(S101)。具体的には、演算部16は光源12を制御し、試料1に白色光を照射し、分光器14は反射光のスペクトルを計測する。また、演算部16は、反射光のスペクトルを入射光のスペクトルで除算することにより、反射率スペクトルを計算する。
次に、S101で得られた反射率スペクトルのうち、第1波長領域Aの部分を切り出す(S102)。そして、切り出した第1波長領域Aの反射率スペクトルに基づき、表側の薄膜1aの厚さをカーブフィッティングの方法により計算する(S103)。
さらに、S101で得られた反射率スペクトルのうち、第2波長領域Bの部分を切り出す(S104)。そして、第2波長領域Bの反射率スペクトル、及びS103で得られた表側の薄膜1aの厚さに基づき、カーブフィッティングの方法により裏側の薄膜1bの厚さを計算する(S105)。その後、S103で得られた表側の薄膜1aの厚さ、及びS105で得られた裏側の薄膜1bの厚さを、表示部20により表示させる(S106)。
以上説明した膜厚測定装置10によれば、表側の薄膜1aの厚さを、第1波長領域Aにおける反射率スペクトルを用いて算出し、その計算結果、及び第2波長領域Bにおける反射率スペクトルを用いて、裏側の薄膜1bの厚さを算出する。この結果、基準膜1cの透過率の波長特性を考慮しつつ、広範囲な波長領域における反射率スペクトルに基づき、薄膜1a及び1bの膜厚を一度に計算するのに比して、十分な精度の膜厚の計算結果を容易に得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば、本発明は、基準膜1cの表裏に形成された2つの薄膜1a,1bの厚さを計算する場合のみならず、基準膜1cの表側及び裏側のいずれか少なくとも一方に2以上の薄膜が形成されている場合にも、同様に適用できる。例えば、PETフィルムを基準膜とし、その表側に易接着層及び透明電極層ITOの2層が形成され、その裏側に易接着層及び反射防止膜SiOの2層が形成されているような試料に対しても、本発明は同様に適用できる。この場合、基準膜が不透明となる波長領域における反射率スペクトルを用いて、カーブフィッティングの方法により、表側の易接着層及び透明電極層ITOの膜厚を計算する。その後、その計算結果(表側の易接着層及び透明電極層ITOの膜厚)、及び少なくとも基準膜が透明又は不透明となる波長領域における反射率スペクトルを用いて、カーブフィッティングの方法により、裏側の易接着層及び反射防止膜SiOの膜厚を計算する。このように、基準膜の表側又は裏側のいずれか少なくとも一方に2以上の薄膜が形成されている場合であっても、本発明は同様に適用できる。
また、以上の説明では、反射率スペクトルから膜厚を得るのに、カーブフィッティングの方法を用いたが、他の計算方法を用いてもよい。例えば、基準膜が不透明となる波長領域における反射率スペクトルや、透明又は半透明となる波長領域における反射スペクトルに、ピーク及びバレーが明瞭に表れている場合には、カーブフィッティングの方法によらず、ピークバレー法やFFT法を用いることができる。
例えば、PETフィルムを基準膜とし、その表側及び裏側に比較的膜厚の大きいハードコート膜が形成されている試料に対する反射率スペクトルには、図6に示すように、X未満の波長領域である第1波長領域Aにおいても、X以上の波長領域である第2波長領域Bにおいても、十分な数のピーク及びバレーが含まれる。こうした場合、図7において破線で示されるように、まず第1波長領域Aの反射率スペクトルを用いてFFTパワー値のカーブを得て、そのピークから光学膜厚の値Qを得る。この値Qは、表側に形成されたハードコート膜の光学膜厚と判断できる。次に、同図において実線で示されるように、第2波長領域Bの反射率スペクトルを用いてFFTパワー値のカーブを得て、そのピークから光学膜厚の値P及びQ(又はQに近い値)を得る。この場合、2つの光学膜厚の値P及びQが得られるが、このうち、表側に形成されたハードコート膜の光学膜厚と判断された値Qと同じ、或いは最も近い値を無視し、残った値Pを裏側に形成されたハードコート膜の光学膜厚と判断する。なお、第2波長領域Bの反射率スペクトルを用いてFFTパワー値のカーブを得る場合、光学膜厚の値Pに対応する波形は第1波長領域Aに含まれないことから、第2波長領域Bの反射率スペクトルのみを用い、第1波長領域Aの反射率スペクトルを用いないことが望ましい。このように、他の計算方法を用いて反射率スペクトルから膜厚を得る場合にも、本発明は同様に適用できる。
10 膜厚計測装置、12 光源、14 分光器、16 演算部、18 操作部、20 表示部、22 Y型光ファイバ、24 プローブ、A 第1波長領域、 B 第2波長領域。

Claims (5)

  1. 光の透過率に差のある第1波長領域及び第2波長領域を有し、前記第1波長領域の方が前記第2波長領域よりも光の透過率が低い基準膜と、前記基準膜の一方側に形成された1又は複数の測定対象膜と、前記基準膜の他方側に形成された1または複数の測定対象膜と、を含む試料を用い、前記各測定対象膜の厚さを計測する膜厚計測方法であって、
    前記試料に前記一方側から光を照射する照射ステップと、
    前記試料による前記光の反射率スペクトルを、前記第1波長領域の一部又は全部、及び前記第2波長領域の一部又は全部において測定する測定ステップと、
    前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを計算する第1計算ステップと、
    前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さと、少なくとも前記第2波長領域における反射率スペクトルと、に基づいて、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを計算する第2計算ステップと、
    を含み、
    前記第1の波長領域と前記第2の波長領域とが連続し、
    演算部が、前記基準膜の透過率の波長特性を参照し、前記透過率の変化に応じて、前記第1波長領域及び前記第2波長領域の境界を選定する選定ステップをさらに含む、
    ことを特徴とする膜厚計測方法。
  2. 請求項1に記載の膜厚計測方法において、
    前記第1波長領域及び前記第2波長領域は隣接する波長領域であり、それらの境界は光の透過率の変化に基づいて決定される、
    ことを特徴とする膜厚計測方法。
  3. 請求項1又は2に記載の膜厚計測方法において、
    前記第2計算ステップは、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを前記第1計算ステップにおいて計算された値とし、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを未知のパラメータとする、理論反射率スペクトルを、前記測定ステップにより測定される反射率スペクトルにフィッティングさせることにより、前記未知のパラメータを算出する、
    ことを特徴とする膜厚計測方法。
  4. 請求項1又は2に記載の膜厚計測方法において、
    前記第1計算ステップは、前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて得られる波形の波長解析を行うとともに、解析により得られる波長成分に基づいて、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の膜厚を決定し、
    前記第2計算ステップは、前記第2波長領域における反射率スペクトルに基づいて得られる波形の波長解析を行い、解析により得られる波長成分のうち、前記第1計算ステップで得られるもの以外に基づいて、前記他方側に形成された前記各測定対象膜の膜厚を決定する、
    ことを特徴とする膜厚計測方法。
  5. 光の透過率に差のある第1波長領域及び第2波長領域を有し、前記第1波長領域の方が前記第2波長領域よりも光の透過率が低い基準膜と、前記基準膜の一方側に形成された1又は複数の測定対象膜と、前記基準膜の他方側に形成された1または複数の測定対象膜と、を含む試料を用い、前記各測定対象膜の厚さを計測する膜厚計測装置であって、
    前記試料に前記一方側から光を照射する照射手段と、
    前記試料による前記光の反射率スペクトルを、前記第1波長領域の一部又は全部、及び前記第2波長領域の一部又は全部において測定する測定手段と、
    前記第1波長領域における反射率スペクトルに基づいて、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さを計算するとともに、前記一方側に形成された前記各測定対象膜の厚さと、少なくとも前記第2波長領域における反射率スペクトルと、に基づいて、前記他方側に形成される前記各膜の厚さを計算する計算手段と、
    を含み、
    前記第1の波長領域と前記第2の波長領域とが連続し、
    前記第1波長領域及び前記第2波長領域の境界は、前記基準膜の透過率の波長特性を参照し、前記透過率の変化に応じて選定される、
    ことを特徴とする膜厚計測装置。
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