JP6363385B2 - 封止膜の形成方法及び封止膜製造装置 - Google Patents

封止膜の形成方法及び封止膜製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機発光素子などのデバイスを封止するための封止膜の形成方法及び封止膜製造装置に関する。
有機EL(Electro Luminescence)素子は、電流を流すことで発生する有機化合物のルミネッセンスを利用する発光素子であり、一対の電極間に複数の有機機能膜の積層体(以下、この積層体を「EL層」と総称する)が挟まれた構造となっている。ここで、EL層は、例えば、陽極側から、[正孔輸送層/発光層/電子輸送層]、[正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層]、あるいは、[正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層]などの順に積層された構造を有している。
有機EL素子は、水分に弱く、素子に水分が混入すると、発光輝度が低下したり、非発光領域(ダークスポット)が発生したりするという問題が生じる。そのため、有機EL素子の表面を耐透湿性の封止膜で覆うことが行われている。低温での成膜が可能であり、かつ、極めて高い耐透湿性を有する封止膜として、例えば窒化珪素が用いられている(例えば、特許文献1)。
窒化珪素膜は、シラン(SiH)、四フッ化珪素(SiF)などの含Si化合物と、窒素ガスやアンモニアなどの含N化合物とからプラズマCVD(化学気相成長)法により形成することができる。しかし、プラズマCVD法で窒化珪素膜を形成する場合、以下のような反応機構によってシラン(SiH)や四フッ化珪素(SiF)が分解され、プラズマ中に多量の活性水素種(Hラジカル、Hイオン)やハロゲンが発生する。
(SiHの場合)
SiH+N(+NH)→SiNxHy+H
(SiFの場合)
SiF+N(+NH)→SiNxFy+F(+HF)
活性水素種によって、下地の有機層がエッチングされたり、酸化物半導体層が還元されたりするなどのダメージが発生する。また、原料として四フッ化珪素(SiF)を用いる場合は、膜中へのフッ素原子の混入によって、水分が進入した場合に強い腐食性を有するフッ酸(HF)が遊離し、下地の有機層や酸化物半導体層がエッチングされるなどのダメージが発生する。
絶縁膜中への水素の混入を避けるため、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]とハロゲン化トリ・アルキル・アミンを原料としてCVD法で二酸化珪素膜を形成する方法(例えば、特許文献2)、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]と酸素を原料としてプラズマCVD法で二酸化珪素膜を形成する方法(例えば、特許文献3)などが提案されている。しかし、特許文献2は、原料にハロゲン原子を含むため、下地膜へのダメージが懸念される。また、特許文献2、3は、いずれも二酸化珪素膜の形成に関するものである。
国際公開WO2011/162151号(図1など) 特許第3836553号公報(特許請求の範囲など) 特開平7−66196号公報(特許請求の範囲など)
プラズマCVD法によって窒化珪素膜を形成する場合、一般に窒素源として窒素ガス又はアンモニアが用いられる。しかし、アンモニアは分子内に水素原子を含むため、下地膜へダメージを与える懸念が払拭できない。一方、窒素ガスは、分子内に水素原子を含まないが、窒素分子を分解させるために高エネルギーが必要であるため、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]と併用した場合に、所望のCVD反応を生じさせ得るかどうか、については確認されていない。
従って、本発明は、水素原子やハロゲン原子を含まない原料を使用して、低温で有機発光素子などの上に封止膜を形成する方法を提供することを目的とする。
本発明の封止膜の形成方法は、CVD法によって被処理体上に形成された素子を覆う封止膜を形成するものである。本発明の封止膜の形成方法は、窒素ガスを励起させて生成させた窒素含有プラズマによって、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物を分解し、前記素子の上に前記封止膜としての窒化珪素膜を堆積させることを特徴とする。
本発明の封止膜の形成方法は、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物が、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]であってもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、処理温度が、80℃以上150℃以下の範囲内であってもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、処理圧力が、6.7Pa以上40Pa以下の範囲内であってもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、前記被処理体に、0.025W/cm以上0.125W/cm以下の範囲内でバイアス電力を供給しながら前記窒化珪素膜を堆積させてもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、前記窒化珪素膜を堆積させる第1のステップと、
前記珪素化合物の供給を停止した状態で、前記窒素含有プラズマによって前記窒珪素膜中の不純物を除去する第2のステップと、
を含むものであってもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、前記第1のステップと前記第2のステップを交互に繰り返してもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、少なくとも、前記第2のステップの間、前記被処理体に0.025W/cm以上0.125W/cm以下の範囲内でバイアス電力を供給してもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、前記窒素含有プラズマが、複数のマイクロ波放射孔を有する平面アンテナにより導入されるマイクロ波によって励起されたものであってもよい。
本発明の封止膜の形成方法は、前記窒素含有プラズマが、高周波アンテナに高周波電力を印加することによって形成される誘導電界によって励起されたものであってもよい。
本発明の封止膜製造装置は、被処理体上に形成された素子を覆う封止膜を形成するものである。本発明の封止膜製造装置は、被処理体を処理する処理容器と、前記処理容器内で、前記被処理体を載置する載置台と、窒素ガスを励起させて窒素含有プラズマを生成させるプラズマ生成部と、前記窒素含有プラズマによって、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物を分解し、前記素子の上に前記封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる反応を行わせる反応部と、を備えている。
本発明の封止膜製造装置は、前記プラズマ生成部に、前記窒素ガスを供給する窒素ガス供給源が接続されていてもよく、前記反応部に、前記珪素化合物を供給する珪素化合物供給源が接続されていてもよい。
本発明の封止膜製造装置は、前記載置台に、前記被処理体にバイアス電力を供給するための高周波電源が接続されていてもよい。
本発明の封止膜の形成方法及び封止膜製造装置によれば、水素原子やハロゲン原子を含まない原料から、高いプラズマ密度を有するプラズマを利用して、有機発光素子などの素子上に、低温で封止膜を形成することができる。
本発明の一実施の形態に係る封止膜の形成方法に利用可能な封止膜製造装置の構成を簡略化して示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係る封止膜の形成方法の処理対象となる素子が形成された基板の要部を拡大した断面図である。 図2に続き、素子を覆う封止膜を形成した状態を示す図面である。 本発明の第1の実施の形態に係る封止膜製造装置の概略構成例を示す断面図である。 図4の封止膜製造装置におけるシャワーヘッドの配置例を示す説明図である。 図4の封止膜製造装置の制御部の構成例を説明する図面である。 本発明の第2の実施の形態に係る封止膜製造装置の概略構成例を示す断面図である。 図7の封止膜製造装置における誘電体壁および高周波アンテナを示す斜視図である。 図7の封止膜製造装置における誘電体カバーおよび誘電体カバー固定具を示す底面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る封止膜の形成方法の手順を示すフロー図である。 本発明の第2の実施の形態に係る封止膜の形成方法におけるタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る封止膜の形成方法の変形例におけるタイミングチャートである。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る封止膜の形成方法の原理について説明する。図1は、封止膜製造装置の構成を簡略化して示す模式図である。封止膜製造装置100は、処理容器1と、被処理体である基板Sを載置するステージ3と、処理容器1内で窒素含有プラズマ(Nプラズマ)Pを発生させるプラズマ源5とを有している。被処理体である基板Sとしては、例えばガラス基板、プラスチック基板などを挙げることができる。基板S上には、例えば有機EL素子などの有機発光素子が形成されている。
処理容器1は、少なくとも2つの空間S1と空間S2に区分されている。空間S1は、プラズマ生成用の希ガスと窒素ガスを導入して窒素含有プラズマPの生成を行うプラズマ生成部である。また、空間S2は、空間S1で生成した窒素含有プラズマPによって、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物を分解させ、CVD法によって封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる反応部である。ここで、「分子内に水素原子を含有しない珪素化合物」(以下、単に「珪素化合物」と記すことがある)としては、例えば、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]等を用いることができる。
プラズマ源5としては、解離しにくい窒素分子を分解して、例えばプラズマ密度が1011〜1012cm−3程度又はそれ以上の高密度の窒素含有プラズマを生成できるものであればよい。このような高密度の窒素含有プラズマを生成できるプラズマ源として、例えば、空間S1へマイクロ波を導入するマイクロ波プラズマ発生装置や、空間S1に高電圧と高周波数の変動磁場を形成できる誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)発生装置などを用いることができる。
なお、空間S1と空間S2とを別々の容器内に形成し、空間S1で生成したプラズマPを空間S2へ供給する方式とすることもできる。
図2は、本実施の形態に係る封止膜の形成方法の処理対象となる素子が形成された基板の要部を拡大した断面図である。素子の一例として、有機発光素子である有機EL素子300は、例えば、基板Sの上に陽極層301、EL層302及び陰極層303が積層された構造を有している。陽極層301は、例えばITO膜、ZnO膜などのように、EL層302の光を透過させる透明電極によって形成されている。EL層302は、例えば、正孔注入層311、正孔輸送層312、青発光層313、赤発光層314、緑発光層315、電子輸送層316の積層構造をなしている。陰極層303は、例えば、銀、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属で形成されている。
図3は、図2の基板Sに対し、本実施の形態の封止膜の形成方法及び封止膜製造装置100によって、有機EL素子300を覆う封止膜320が形成された状態を示している。封止膜320は、窒化珪素からなる絶縁膜であり、有機EL素子300を覆うように成膜され、有機EL素子300の全体を封止している。
封止膜320の形成にあたり、本実施の形態に係る封止膜の形成方法では、分子内に水素原子やハロゲン原子を含まない成膜原料を使用する。まず、空間S1に窒素ガスとアルゴンガスを導入しながら、プラズマ源5によって高エネルギーを供給して、空間S1で高密度の窒素含有プラズマPを生成させる。すなわち、最初に、高エネルギーを必要とする窒素分子の解離反応を生じさせる。次に、この高密度の窒素含有プラズマPを空間S2へ導入し、珪素化合物を原料とするCVD反応を行う。CVD反応は、例えば以下の機構で行われる。このCVD反応の具体的条件については後述する。
(Si(NCO)の場合)
Si(NCO)+N→SiNx+CN+NO(+CO)
このように、高いプラズマ密度を有するプラズマを利用することによって、成膜原料として、窒素ガスと、分子内に水素原子やハロゲン原子を含まない珪素化合物との組み合わせを使用することが可能になる。従って、有機発光素子などの素子上に、緻密で、かつ、下地の有機膜や酸化物半導体膜にダメージを与える原因となる水素原子、ハロゲン原子その他の不純物などを含まない封止膜を低温で形成することができる。
[第1の実施の形態の封止膜製造装置]
次に、本発明の第1の実施の形態に係る封止膜製造装置の具体的構成について説明する。図4は、第1の実施の形態の封止膜製造装置を模式的に示す断面図である。図4に示す封止膜製造装置100Aは、マイクロ波を平面アンテナの多数のマイクロ波放射孔から放射させて処理容器1内に均質なマイクロ波プラズマを形成できるラジアルラインスロットアンテナ(Radial Line Slot Antenna)方式のマイクロ波プラズマ装置として構成されている。このマイクロ波プラズマはラジカルを主体とする低電子温度プラズマであるため、プラズマCVD法により封止膜の形成を行う際に、基板S上の有機発光素子や下地膜へのプラズマダメージを低減できる。
この封止膜製造装置100Aは、主要な構成として、略角筒状の処理容器1と、処理容器1内に設けられ、被処理体である基板Sを載置するステージ3と、処理容器1内にマイクロ波を導入するマイクロ波導入部5Aと、処理容器1内にガスを導くガス供給部7と、処理容器1内を排気する排気部11と、封止膜製造装置100Aの各構成部を制御する制御部13と、を有している。被処理体である基板Sとしては、例えばガラス基板、プラスチック基板などを挙げることができる。
(処理容器)
処理容器1は、接地電位であり、例えばアルミニウムもしくはその合金、又はステンレス鋼等の金属材料から構成されている。処理容器1の底壁1aの略中央部には開口部15が形成されており、底壁1aにはこの開口部15と連通し、下方に向けて突出する排気室17が設けられている。また、処理容器1の側壁1bには、基板Sを搬入出するための搬入出口19と、この搬入出口19を開閉するゲートバルブGとが設けられている。
(ステージ)
ステージ3は、例えばAlN等のセラミックスから構成されている。ステージ3は、排気室17の底部中央から上方に延びる円筒状のセラミックス製の支持部材23により支持されている。また、ステージ3の内部には、基板Sを昇降するための昇降ピン(図示せず)がステージ3の上面に対して突没可能に設けられている。
また、ステージ3の内部には抵抗加熱型のヒータ27が埋め込まれている。このヒータ27にヒータ電源29から給電することによりステージ3を介してその上の基板Sを加熱することができる。また、ステージ3には、熱電対(図示せず)が挿入されており、基板Sの加熱温度を例えば50〜200℃の範囲内で制御可能となっている。なお、基板Sの温度は、特に断りのない限り、ヒータ27の設定温度ではなく、熱電対により計測された温度を意味する。
処理容器1の外部には、更に、整合器30と、高周波電源31とが設置されている。ステージ3は、通電棒32を介して整合器30に接続され、更に、この整合器30を介して高周波電源31に接続されている。基板Sに対してCVD処理を行う際には、ステージ3に高周波電源31から高周波電力(例えば、400k〜2MHzの高周波電力)を供給し、基板Sにバイアス電力を印加することが好ましい。ステージ3に高周波電力を供給しながらCVD法による堆積を行うことによって、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和する作用を有する。すなわち、一般に、窒化珪素膜には高い応力が発生する傾向があり、強い圧縮応力や引張応力によって、膜自体にクラックが生じたり、下地膜や有機EL素子に損傷を与えたりする懸念がある。比較的弱いバイアス電力を印加することによって、膜構造を緩和させて、窒化珪素膜のストレスを緩和することができる。
(マイクロ波導入部)
マイクロ波導入部5Aは、処理容器1の上部に設けられている。マイクロ波導入部5Aは、多数のマイクロ波放射孔33aが形成された平面アンテナ33と、マイクロ波を発生させるマイクロ波発生部35と、誘電体からなる透過板39と、処理容器1の上部に設けられた枠状部材41と、マイクロ波の波長を調節する誘電体からなる遅波板43と、平面アンテナ33及び遅波板43を覆うカバー部材45と、を有している。また、マイクロ波導入部5Aは、マイクロ波発生部35で発生したマイクロ波を平面アンテナ33に導く導波管47及び同軸導波管49と、導波管47と同軸導波管49との間に設けられたモード変換器51とを有している。マイクロ波導入部5Aは、図1におけるプラズマ源5に相当するものである。
マイクロ波を透過させる透過板39は、誘電体、例えば石英やA1、AlN等のセラミックス等の材質で構成されている。透過板39は、枠状部材41に支持されている。この透過板39と枠状部材41との間は、Oリング等のシール部材(図示せず)により気密にシールされている。したがって、処理容器1内は気密に保持される。
平面アンテナ33は、例えば平板状をなしており、表面が金または銀メッキされた銅板、アルミニウム板、ニッケル板およびそれらの合金などの導電性部材で構成されている。平面アンテナ33は、透過板39の上方(処理容器1の外側)において、ステージ3の上面(基板Sを載置する面)とほぼ平行に設けられている。平面アンテナ33は、枠状部材41に支持されている。平面アンテナ33は、マイクロ波を放射する多数の長方形状(スロット状)のマイクロ波放射孔33aを有している。マイクロ波放射孔33aは、所定のパターンで平面アンテナ33を貫通して形成されている。典型的には、隣接するマイクロ波放射孔33aが所定の形状(例えばT字状)に組み合わされて対をなし、さらにそれが全体として例えば同心円状に配置されている。マイクロ波放射孔33aの長さや配列間隔は、同軸導波管49内のマイクロ波の波長(λg)に応じて決定される。例えば、マイクロ波放射孔33aの間隔は、λg/4〜λgとなるように配置される。なお、マイクロ波放射孔33aの形状は、円形状、円弧状等の他の形状であってもよい。さらに、マイクロ波放射孔33aの配置形態は特に限定されず、同心円状のほか、例えば、螺旋状、放射状等に配置することもできる。
平面アンテナ33の上面には、真空よりも大きい誘電率を有する遅波板43が設けられている。この遅波板43は、真空中ではマイクロ波の波長が長くなることから、マイクロ波の波長を短くしてプラズマを調整する機能を有している。遅波板43の材質としては、例えば石英、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることができる。
これら平面アンテナ33および遅波材43を覆うように、カバー部材45が設けられている。カバー部材45は、例えばアルミニウムやステンレス鋼等の金属材料によって形成されている。カバー部材45の中央には、同軸導波管49が接続されている。同軸導波管49は、平面アンテナ33の中心から上方に伸びる内導体49aとその周囲に設けられた外導体49bとを有している。同軸導波管49の他端側には、モード変換器51が設けられ、このモード変換器51は、導波管47によりマイクロ波発生部35に接続されている。導波管47は、水平方向に延びる矩形導波管であり、モード変換器51は、導波管47内をTEモードで伝播するマイクロ波をTEMモードに変換する機能を有している。以上のような構成のマイクロ波導入部5Aにより、マイクロ波発生部35で発生したマイクロ波が同軸導波管49を介して平面アンテナ33へ伝送され、さらに透過板39を介して処理容器1内に導入されるようになっている。マイクロ波の周波数としては、例えば2.45GHzが好ましく用いられ、他に8.35GHz、1.98GHz等を用いることもできる。以下、特に明記しない限り、周波数2.45GHzのマイクロ波を用いることとする。
(ガス供給部)
ガス供給部7は、処理容器1の内壁に沿ってリング状に設けられた第1のガス導入部としてのシャワーヘッド57と、このシャワーヘッド57の下方において、処理容器1内の空間を上下に仕切るように設けられた第2のガス導入部としてのシャワープレート59と、を有している。また、ガス供給部7は、シャワーヘッド57に接続された第1ガス供給部7Aと、シャワープレート59に接続された第2ガス供給部7Bと、を有している。シャワーヘッド57は、プラズマによるダメージ(スパッタリングなど)を避けるため、透過板39から少なくとも30mm以上離して設置することが好ましい。
図5は、処理容器1の内部から見たシャワーヘッド57の下面を示している。シャワーヘッド57は、中央部分58A、外縁部分58C及びこれらの間に介在する中間部分58Bに3分割されている。中央部分58Aは基板Sの中央部に対向する位置に設けられ、外縁部分58Cは基板Sの外縁部に対向する位置に設けられ、中間部分58Bは基板Sの中央部と外縁部との間の領域に対向する位置に設けられている。シャワーヘッド57の中央部分58Aと中間部分58Bとの間、中間部分58Bと及び外縁部分58Cには、透過板39が空間S1に露出しており、マイクロ波放射領域を形成している。シャワーヘッド57の中央部分58A、中間部分58B及び外縁部分58Cは、それぞれ、処理容器1内の空間S1へガスを導入するガス放出孔57aと、このガス放出孔57aに連通するガス流路57bとを有している。中央部分58A、中間部分58B及び外縁部分58Cの各ガス流路57bは、連通部分57cによって互いに連通されている。また、中央部分58A、中間部分58B及び外縁部分58Cの各ガス流路57bは、ガス供給配管71を介して第1ガス供給部7Aに接続されている。第1ガス供給部7Aは、ガス供給配管71から分岐した2本の分岐管71a、71bを有している。なお、分岐管71a、71bには、図示しない流量制御装置やバルブが設けられている。
分岐管71aは、プラズマ生成等の目的で用いる希ガスを供給する希ガス供給源73に接続されている。希ガスとしては、例えばAr、He、Ne、Kr、Xeなどを用いることができる。これらの中でも、プラズマを安定に生成できるArを用いることが特に好ましい。
分岐管71bは、成膜原料の窒素ガスを供給する窒素ガス供給源75に接続されている。
処理ガスを導入するためのシャワープレート59は、処理容器1内のステージ3とマイクロ波導入部5Aとの間に、ほぼ水平に設けられている。シャワープレート59は、例えばアルミニウム等の材質からなる平面視格子状に形成されたガス分配部材61を有している。このガス分配部材61は、その格子状の本体部分の内部に形成されたガス流路63と、ガス流路63に連通して形成され、ステージ3に対向するように開口する多数のガス放出孔65とを有しており、さらに、格子状のガス流路63の間は、多数の貫通開口67が設けられている。シャワープレート59のガス流路63には処理容器1の壁に達するガス供給路69が接続されており、このガス供給路69はガス供給配管79を介して第2ガス供給部7Bに接続されている。第2ガス供給部7Bは、ガス供給配管79から分岐した2本の分岐管79a、79bを有している。なお、分岐管79a、79bには、図示しない流量制御装置やバルブが設けられている。
分岐管79aは、封止膜の原料となる珪素化合物を供給する珪素化合物供給源81に接続されている。図4では、珪素化合物供給源81から、「分子内に水素原子を含有しない珪素化合物」としてテトライソシアネートシランを供給する場合を例示している。図示は省略するが、珪素化合物供給源81は、気化器などを備えていてもよい。例えば、テトライソシアネートシランは常温で液体であるが、沸点が186℃であることから、気化器によって容易に蒸気の形態とすることができる。
分岐管79bは、キャリアガスの目的で用いる希ガスを供給する希ガス供給源83に接続されている。希ガスとしては、例えばAr、He、Ne、Kr、Xeなどを用いることができる。これらの中でも、低コストである点でArを用いることが特に好ましい。
なお、第1ガス供給部7A及び第2ガス供給部7Bは、例えばパージガスを供給するパージガス供給源、クリーニングガスを供給するクリーニングガス供給源などの他の複数のガス供給源や配管を有していてもよい。
封止膜製造装置100Aでは、珪素化合物を基板Sに近いシャワープレート59から処理容器1内に導入することにより、CVD法による封止膜の堆積反応の効率を高めている。ここで、処理容器1における透過板39の下面から、基板Sを載置するステージ3の上面までの間隔(ギャップ)G1は、プラズマの電子温度を基板S近傍で十分に下げて、基板S表面で成長する封止膜や下地膜等へのダメージを抑制する観点から、例えば100mm〜200mmの範囲内とすることが好ましく、140mm〜180mmの範囲内とすることがより好ましい。また、シャワープレート59の下端(ガス放出孔65の開口位置)から、基板Sを載置するステージ3の上面までの間隔(ギャップ)G2は、封止膜の堆積に用いる珪素化合物の反応効率を出来るだけ高く維持する観点と、基板S表面で成長する封止膜や下地膜へのイオン照射を抑制し、ダメージを低減、均一化する観点から、50mm以上とすることが好ましく、100mm以上とすることがより好ましい。
(排気部)
排気部11は、排気室17と、この排気室17の側面に設けられた排気管97と、この排気管97に接続された排気装置99とを有している。排気装置99は、図示は省略するが、例えば真空ポンプや圧力制御バルブ等を有している。
(プラズマ生成部・反応部)
処理容器1内において、側壁1bと、マイクロ波を導入する透過板39と、シャワープレート59とによって囲まれた空間S1に、シャワーヘッド57からプラズマ生成用の希ガスと窒素ガスを導入する構成となっている。この空間S1は、マイクロ波による窒素含有プラズマの生成を行う「プラズマ生成部」である。
また、処理容器1内において、側壁1bと、底壁1aと、シャワープレート59とに囲まれた空間S2は、空間S1で生成した窒素含有プラズマと、シャワープレート59により導入される珪素化合物ガスと、を混合するとともに、珪素化合物を分解させ、CVD法によって封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる「反応部」である。本実施の形態では、シャワープレート59が、プラズマ生成部(空間S1)と反応部(空間S2)を区別する境界を構成している。
(制御部)
制御部13は、封止膜製造装置100Aの各構成部を制御するモジュールコントローラである。制御部13は、典型的にはコンピュータであり、例えば図6に示したように、CPUを備えたコントローラ501と、このコントローラ501に接続されたユーザーインターフェース503および記憶部505を備えている。コントローラ501は、封止膜製造装置100Aにおいて、例えば温度、圧力、ガス流量、マイクロ波出力などのプロセス条件に関係する各構成部(例えば、ヒータ電源29、第1ガス供給部7A、第2ガス供給部7B、高周波電源31、マイクロ波発生部35、排気装置99など)を制御する制御手段である。
ユーザーインターフェース503は、工程管理者が封止膜製造装置100Aを管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードやタッチパネル、封止膜製造装置100Aの稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を有している。また、記憶部505には、封止膜製造装置100Aで実行される各種処理をコントローラ501の制御にて実現するための制御プログラム(ソフトウエア)や処理条件データ等が記録されたレシピなどが保存されている。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース503からの指示等にて任意のレシピを記憶部505から呼び出してコントローラ501に実行させることで、コントローラ501の制御により封止膜製造装置100Aの処理容器1内で所望の処理が行われる。また、前記制御プログラムや処理条件データ等のレシピは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体507に格納された状態のものを利用できる。そのような記録媒体507としては、例えばCD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどを用いることができる。さらに、前記レシピを他の装置から例えば専用回線を介して伝送させて利用することも可能である。
以上の構成を有する封止膜製造装置100Aは、高いプラズマ密度を有し、ラジカルを主体とする低電子温度のリモートプラズマを利用した成膜処理が可能であるため、基板S上の素子や下地膜へのダメージを抑制できる。
[第2の実施の形態の封止膜形成装置]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る封止膜形成装置について説明する。図7は、第2の実施の形態に係る封止膜製造装置100Bを示す断面図である。図8は、図7における誘電体壁および高周波アンテナを示す斜視図である。図9は、図7における誘電体カバーおよび誘電体カバー固定具を示す底面図である。
封止膜製造装置100Bは、本体容器102と、この本体容器102内に配置されて、本体容器102内の空間を上下の2つの空間に区画する誘電体壁106とによって構成されたアンテナ室104と処理室105とを備えている。アンテナ室104は本体容器102内における誘電体壁106の上側の空間を画定し、処理室105は本体容器102内における誘電体壁106の下側の空間を画定する。従って、誘電体壁106は、アンテナ室104の底部を構成すると共に、処理室105の天井部分を構成する。処理室105は、気密に保持され、そこで基板Sに対して封止膜形成処理が行われる。
本体容器102は、上壁部102aと底部102bと4つの側部102cとを有する角筒形状の容器である。本体容器102の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電性材料が用いられる。また、本体容器102は接地されている。
誘電体壁106は、例えば、Al等のセラミックスや、石英などの誘電体材料によって形成されている。図8に示すように、誘電体壁106は、4つの部分に分割され、第1の部分壁106A、第2の部分壁106B、第3の部分壁106Cおよび第4の部分壁106Dを有している。なお、誘電体壁106は、4つの部分に分割されていなくてもよい。
封止膜製造装置100Bは、更に、誘電体壁106を支持する支持部材として、支持棚107と支持梁116とを備えている。支持棚107は、本体容器102の側壁102cに取り付けられている。支持梁116は、例えばアルミニウム等の金属材料により構成され、十字形状をなしている。誘電体壁106の4つの部分壁106A,106B,106C,106Dは、支持棚107と支持梁116とによって支持されている。なお、支持棚107と支持梁116を一体に形成しても良い。
封止膜製造装置100Bは、更に、それぞれ本体容器102の上壁部102aに接続された上端部を有する円筒形状のサスペンダ108A,108Bを備えている。支持梁116は、その上面の中央部分(十字の交差部分)においてサスペンダ108Aの下端部に接続されている。また、支持梁116は、その上面における中央部分と十字の4つの先端部分との中間の4箇所においてサスペンダ108Bの下端部に接続されている。このようにして、支持梁116は、5つのサスペンダ108A,108Bによって本体容器102の上壁部102aより吊り下げられて、本体容器102の内部における上下方向の略中央の位置において、水平状態を維持するように配置されている。
図7に示すように、封止膜製造装置100Bでは、支持梁116の中央部に接続するサスペンダ108Aの内部と、支持梁116の上面における中央部分と十字の4つの先端部分との中間の4箇所に接続するサスペンダ108Bの内部に、ガス導入路を設けている。ガス供給管121は、途中で5本に分岐し(図7では3本のみ図示)、各サスペンダ108A,108Bの内部のガス導入路121aに接続している。なお、符号145は、ガス供給管121の途中に設けられたガス流量制御のためのバルブである。
サスペンダ108A,108Bの内部には、ガス導入路121aが設けられ、このガス導入路121aは支持梁116の内部のガス導入路121bに接続し、さらにガス導入路121bは誘電体カバー固定具118のガス導入路201に接続している。誘電体カバー固定具118は、図9に示すように、ガス導入路201に連通する複数のガス孔201aを有している。このような構成により、誘電体壁106の中央部だけでなく、その周囲の4箇所においても、誘電体カバー固定具118を介して、処理ガスを処理室105内に導入することが可能になる。従って、封止膜製造装置100Bでは、5箇所に配備された誘電体カバー固定具118から、それぞれ独立して処理室105内にガス供給を行うことができる。
封止膜製造装置100Bは、更に、アンテナ室104の内部、すなわち処理室105の外部であって誘電体壁106の上方に配置された高周波アンテナ(以下、単に「アンテナ」と記す。)113を備えている。アンテナ113は、図8に示したように、略正方形の平面角形渦巻き形状をなしている。アンテナ113は、誘電体壁106の上面の上に配置されている。本体容器102の外部には、整合器114と、高周波電源115とが設置されている。アンテナ113の一端は、整合器114を介して高周波電源115に接続されている。アンテナ113の他端は、本体容器102の内壁に接続され、本体容器102を介して接地されている。
基板Sに対して封止膜の形成処理が行われる際には、アンテナ113に、高周波電源115から誘導電界形成用の高周波電力(例えば、13.56MHzの高周波電力)が供給される。これにより、アンテナ113によって、処理室105内に誘導電界が形成される。この誘導電界は、窒素ガスや珪素化合物のガスをプラズマに転化させる。
封止膜製造装置100Bは、更に、誘電体壁106の下面を覆う誘電体カバー112を備えている。誘電体カバー112は、略正方形形状の上面および底面と、4つの側面とを有する板状をなしている。誘電体カバー112は、誘電体材料によって形成されている。誘電体カバー112の材料としては、例えば、Al等のセラミックスや、石英が用いられる。
一例として、誘電体カバー112は、誘電体壁106と同様に4つの部分に分割されている。すなわち、誘電体カバー112は、第1の部分カバー112A、第2の部分カバー112B、第3の部分カバー112Cおよび第4の部分カバー112Dを有している。第1ないし第4の部分カバー112A,112B,112C,112Dは、それぞれ、誘電体壁106の第1ないし第4の部分壁106A,106B,106C,106Dの下面を覆っている。なお、誘電体カバー112は、4つの部分に分割されていなくてもよく、あるいは5つ以上の部分に分割されていてもよい。誘電体カバー112は、誘電体カバー固定具118,119によって固定されている。
本体容器102の外部には、更に、ガス供給装置120が設置されている。ガス供給装置120は、上記ガス流路を介して封止膜形成処理に用いられる原料ガスを処理室105内へ供給する。ガス供給装置120は、図示は省略するが、プラズマ生成等の目的で用いる希ガスを供給する希ガス供給源と、成膜原料の窒素ガスを供給する窒素ガス供給源と、封止膜の原料となる珪素化合物としてのテトライソシアネートシランを供給する珪素化合物供給源とを備えている。
ガス供給装置120は、ガス供給管121を介してサスペンダ108A,108Bに形成されたガス導入路121aに接続されている。このガス導入路121aは、支持梁116に形成されたガス導入路121bに接続されている。封止膜形成処理が行われる際には、希ガス及び窒素ガスが、ガス供給管121、サスペンダ108A内に形成されたガス導入路121a、支持梁116内に形成されたガス導入路121b、誘電体カバー固定具118のガス導入路201、複数のガス孔201aを介して、処理室105内に供給される。
また、封止膜製造装置100Bは、処理容器102内へ珪素含有化合物のガスを導入するために、複数のパイプ型のチューブノズル151を備えている。チューブノズル151は、載置台122に向けて凸状に突出したU字形をなしている。各チューブノズル151は、は、誘電体壁106及び誘電体カバー112を貫通して設けられており、その基端側は、アンテナ室104内に配設されたガス分配管153に接続されている。このガス分配管153は、ガス供給管155を介してガス供給装置120に接続されている。ガス供給管155には、ガス流量制御のためのバルブ157が設けられている。
チューブノズル151の先端は、載置台122に載置された基板Sに近接して設けられている。図9に示すように、チューブノズル151のU字形をなす下端部分には、複数のガス噴射孔159が形成されている。従って、チューブノズル151は、複数のガス噴射孔159から、載置台122に載置された基板Sの上面へ向けて、近接した位置からテトライソシアネートシラン(及び必要によりキャリアガスとしての希ガス)を噴射できるように構成されている。このように、封止膜製造装置100Bでは、誘電体カバー固定具118の複数のガス孔201aの高さ位置を高く(つまり、基板Sとの間隔を相対的に広く)、チューブノズル151のガス噴射孔159の高さ位置を低く(つまり、基板Sとの間隔を相対的に狭く)して、2箇所のガス導入部位に高低差を設けている。従って、封止膜製造装置100Bでは、まず、誘電体カバー固定具118のガス孔201aから導入される窒素ガスを、アンテナ113に高周波電力を印加することによって形成される誘導電界によってプラズマ化することができる。次に、生成した窒素プラズマを基板Sの近傍においてチューブノズル151のガス噴射孔159から導入されるテトライソシアネートシランに接触させることによって、CVD反応により基板S上に窒化珪素膜を形成することができる。
また、本実施の形態の封止膜製造装置100Bでは、複数のチューブノズル151が異なる配置で設けられている。図9に示すように、チューブノズル151は内外2重に配置されている。図9では、説明の便宜上、内側の8つのチューブノズルを符号151Aで示し、外側の9つのチューブノズルを符号151Bで示している。内側のチューブノズル151Aは、そのU字形の下端部分が、アンテナ113を跨ぐように、アンテナ113の配線方向と直交する方向に配置されている。内側のチューブノズル151Aをアンテナ113の配線方向と直交する方向に配置することによって、電界が強い部分にテトライソシアネートシランを噴射できるため、テトライソシアネートシランの分解率をより高めることができる。一方、外側のチューブノズル151Bは、そのU字形の下端部分が、アンテナ113の配線方向と平行な方向に配置されている。このように、アンテナ113の配線方向に対して、チューブノズル151Aとチューブノズル151Bの配置の方向を変えることによって、テトライソシアネートシランガスの噴射分布を均一にすることが可能となり、基板Sの面内における封止膜の厚みの均一性を高めることができる。
封止膜製造装置100Bは、更に、載置台122と、絶縁体枠124と、支柱125と、ベローズ126と、ゲートバルブ127とを備えている。支柱125は、本体容器102の下方に設置された図示しない昇降装置に接続され、本体容器102の底部に形成された開口部を通して、処理室105内に突出している。また、支柱125は、中空部を有している。絶縁体枠124は、支柱125の上に設置されている。この絶縁体枠124は、上部が開口した箱状をなしている。絶縁体枠124の底部には、支柱125の中空部に続く開口部が形成されている。ベローズ126は、支柱125を包囲し、絶縁体枠124および本体容器102の底部内壁に気密に接続されている。これにより、処理室105の気密性が維持される。
載置台122は、絶縁体枠124内に収容されている。載置台122の上面は、基板Sを載置するための載置面であり、誘電体カバー112に対向している。載置台122の材料としては、例えば、アルミニウム等の導電性材料が用いられる。載置台122の材料としてアルミニウムを用いた場合には、表面から汚染物が発生しないように、載置台122の表面にアルマイト処理が施される。なお、載置台122は、図示は省略するが、基板Sを所定温度に加熱するためのヒーターを備えていてもよい。
本体容器102の外部には、更に、整合器128と、高周波電源129とが設置されている。載置台122は、絶縁体枠124の開口部および支柱125の中空部に挿通された通電棒を介して整合器128に接続され、更に、この整合器128を介して高周波電源129に接続されている。基板Sに対して封止膜形成処理が行われる際には、載置台122には、高周波電源129からバイアス用の高周波電力(例えば、2MHzの高周波電力)が供給される。この高周波電力は、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和するために使用されるものである。高周波電力は、例えば基板Sの面積当たりのパワー密度として、0.025W/cm〜0.125W/cmの範囲内とすることが好ましく、0.3W/cm〜0.1W/cmの範囲内がより好ましい。高周波電力のパワー密度が0.025W/cm未満では、窒化珪素膜のストレスを緩和する効果が十分に得られず、0.125W/cmを超えると逆にストレスが増加する場合がある。
ゲートバルブ127は、本体容器102の側壁に設けられている。ゲートバルブ127は、開閉機能を有し、閉状態で処理室105の気密性を維持すると共に、開状態で処理室105と外部との間で基板Sの移送を可能する。
本体容器102の外部には、更に、排気装置130が設置されている。排気装置130は、本体容器102の底部に接続された排気管131を介して、処理室105に接続されている。基板Sに対して封止膜形成処理が行われる際には、排気装置130は、処理室105内の空気を排気し、処理室105内を真空雰囲気に維持する。
封止膜製造装置100Bの各構成部(例えば、高周波電源115、ガス供給装置120、高周波電源129、排気装置130など)は、第1の実施の形態の封止膜製造装置100Aと同様に制御部(図示省略)によって制御される。
以上の構成を有する封止膜製造装置100Bでは、ガス供給装置120から、ガス供給管121、ガス導入路121a,121b、誘電体カバー固定具118のガス導入路201及び複数のガス孔201aを介して処理室105内に窒素ガスを導入する。導入された窒素ガスは、アンテナ113に印加された高周波電力によって形成される誘導電界によってプラズマ化し、高密度の窒素プラズマを生成させる。
また、封止膜製造装置100Bでは、ガス供給装置120から、ガス供給管155、ガス分配管153及び複数のチューブノズル151を介して、処理室105内の載置台122に載置された基板Sの近傍位置にテトライソシアネートシランを導入できる。導入されたテトライソシアネートシランは、上記アンテナ113に印加された高周波電力により形成される誘導電界に加え、高密度の窒素プラズマとの接触によって、基板Sの直上位置で分解して、プラズマ化し、基板S上に窒化珪素膜を形成できる。
封止膜製造装置100Bで基板S上に封止膜を形成する場合の条件の一例を挙げれば、以下のとおりである。
処理温度は、基板Sがプラスチックである場合の耐熱温度を考慮するとともに、素子へのサーマルバジェットの低減を図る観点から、基板Sの温度として、例えば80〜150℃の範囲内とすることが好ましく、80〜100℃の範囲内とすることがより好ましい。処理温度が80℃未満では、窒化珪素膜の成膜反応が効率よく進行せず、150℃を超えると、基板Sや基板S上の素子に悪影響を与えるおそれがある。
処理室105内の圧力は、珪素化合物に由来するC、Oなどの成膜に寄与しない原子やこれらの化合物(副生成物)が窒化珪素膜中に混入することを防止するため、例えば6.7Pa〜40Pa(50mTorr〜300mTorr)の範囲内とすることが好ましく、8〜26.7Pa(60mTorr〜200mTorr)の範囲内がより好ましい。処理室105内の圧力が6.7Pa未満では、ポーラス状の膜となる。処理室105内の圧力が40Paを超えると、不純物であるC、Oなどの原子や副生成物の混入が増加し、窒化珪素膜の膜質が低下する
窒素ガスの流量は、プラズマ中で活性種を効率的に生成させる観点から、例えば100〜2000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、100〜1000mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
また、プラズマ生成用の希ガス(例えばArガス)の流量は、プラズマを安定して生成させる観点から、例えば100〜2000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、300〜1000mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
封止膜製造装置100Bでは、解離しにくい窒素分子を活性化させるため、アンテナ113に印加された高周波電力によって形成される誘導電界によって2eV以上の電子温度のプラズマを生成させることが好ましい。一方、基板Sの近傍(例えば、チューブノズル151と基板Sの上面との間)におけるプラズマ密度は、成膜速度を上げるため、成膜活性種数を増やす必要があり、例えば1012cm−3以上で、ダメージ低減のため電子温度を1eV以下とすることが好ましい。
珪素化合物ガスの流量は、CVD法による反応を効率良く進める観点から、例えば400〜5000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、450〜4500mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
堆積処理では、成膜効率を高めるとともに、化学量論比に近い窒化珪素膜を形成するために、窒素と珪素化合物[例えばSi(NCO))のモル比(N:Si(NCO)]を2:3〜4:3の範囲内とすることが好ましい。
アンテナ113に印加する高周波電力は、プラズマ中で活性種を効率よく生成させるとともに、低温で封止膜の生成を可能にする観点から、例えば基板Sの面積当たりのパワー密度として、2.5W/cm〜3.5W/cmの範囲内とすることが好ましく、2.7W/cm〜3.3W/cmの範囲内がより好ましい。
堆積処理の間は、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和するために、ステージ3に高周波電源31から高周波電力を供給することが好ましい。高周波電力は、例えば基板Sの面積当たりのパワー密度として、0.025W/cm〜0.125W/cmの範囲内とすることが好ましく、0.3W/cm〜0.1W/cmの範囲内がより好ましい。高周波電力のパワー密度が0.025W/cm未満では、窒化珪素膜のストレスを緩和する効果が十分に得られず、0.125W/cmを超えると逆にストレスが増加する場合がある。
処理時間は、封止膜としての窒化珪素膜の目標膜厚と堆積レートに応じて設定できる。
以上のように、封止膜製造装置100Bでは、誘導結合方式のプラズマを生成させることによって、成膜原料として水素原子やハロゲン原子を含まない珪素化合物と窒素ガスとの組み合わせを使用したCVD法による成膜が可能になる。従って、有機発光素子などの素子上に、緻密で、かつ、下地の有機膜や酸化物半導体膜にダメージを与える原因となる水素原子、ハロゲン原子その他の不純物などを含まない封止膜を形成できる。
本実施の形態の封止膜製造装置100Bにおける他の効果は、第1の実施の形態の封止膜製造装置100Aと同様である。
次に、本発明の封止膜の形成方法について説明する。ここでは、封止膜製造装置100A(図4参照)を例に挙げて説明するが、封止膜製造装置100B(図7)においても同様に実施できる。
[第1の実施の形態の封止膜の形成方法]
本実施の形態の封止膜の形成方法は、CVD法によって基板S上に形成された有機EL素子などの素子を覆う封止膜を形成する。より具体的には、窒素ガスを励起させて生成させた窒素含有プラズマによって、珪素化合物を分解し、素子の上に封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる。
まず、素子が形成された基板Sを準備し、封止膜製造装置100AのゲートバルブGを開放して、図示しない外部の搬送装置によって基板Sを処理容器1内に搬入し、ステージ3上に載置する。次に、排気装置99を作動させて処理容器1内を減圧排気しながら、シャワーヘッド57からプラズマ生成部である空間S1にプラズマ生成用の希ガス(例えばArガス)と窒素ガスを導入する。また、シャワープレート59から反応部である空間S2に、珪素化合物(例えば、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)])を導入する。なお、珪素化合物とともに、必要に応じて希ガス(例えばArガス)を導入してもよい。
また、マイクロ波発生部35で発生したマイクロ波を、導波管47及び同軸導波管49を介して所定のモードで平面アンテナ33に導き、平面アンテナ33のマイクロ波放射孔33a及び透過板39を介して処理容器1内に導入する。このマイクロ波により、まず、空間S1で希ガスと窒素ガスがプラズマ化し窒素含有プラズマが生成する。次に、窒素含有プラズマは、シャワープレート59の多数の貫通開口67を介して空間S2へ導入される。この窒素含有プラズマによって、珪素化合物が分解し、基板S上の有機ELなどの素子の上に封止膜としての窒化珪素膜が堆積する。
処理温度は、基板Sがプラスチックである場合の耐熱温度を考慮するとともに、素子へのサーマルバジェットの低減を図る観点から、基板Sの温度として、例えば80〜150℃の範囲内とすることが好ましく、80〜100℃の範囲内とすることがより好ましい。処理温度が80℃未満では、窒化珪素膜の成膜反応が効率よく進行せず、150℃を超えると、基板Sや基板S上の素子に悪影響を与えるおそれがある。
処理容器1内の圧力は、珪素化合物に由来するC、Oなどの成膜に寄与しない原子やこれらの化合物(副生成物)が窒化珪素膜中に混入することを防止するため、例えば6.7Pa〜40Pa(50mTorr〜300mTorr)の範囲内とすることが好ましく、8〜26.7Pa(60mTorr〜200mTorr)の範囲内がより好ましい。処理容器1内の圧力が6.7Pa未満では、ポーラス状の膜となる。処理容器1内の圧力が40Paを超えると、不純物であるC、Oなどの原子や副生成物の混入が増加し、窒化珪素膜の膜質が低下する
窒素ガスの流量は、プラズマ中で活性種を効率的に生成させる観点から、例えば100〜2000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、100〜1000mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
また、プラズマ生成用の希ガス(例えばArガス)の流量は、プラズマを安定して生成させる観点から、例えば100〜2000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、300〜1000mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
プラズマ生成部では解離しにくい窒素分子を活性化させるため、2eV以上の電子温度のプラズマを生成させることが好ましい。一方、反応部におけるプラズマ密度は、成膜速度を上げるため、成膜活性種数を増やす必要があり、例えば1012cm−3以上で、ダメージ低減のため電子温度を1eV以下とすることが好ましい。
珪素化合物ガスの流量は、CVD法による反応を効率良く進める観点から、例えば400〜5000mL/min(sccm)の範囲内とすることが好ましく、450〜4500mL/min(sccm)の範囲内がより好ましい。
堆積処理では、成膜効率を高めるとともに、化学量論比に近い窒化珪素膜を形成するために、窒素と珪素化合物[例えばSi(NCO))のモル比(N:Si(NCO)]を2:3〜4:3の範囲内とすることが好ましい。
マイクロ波パワーは、プラズマ中で活性種を効率よく生成させるとともに、低温で封止膜の生成を可能にする観点から、例えば平面アンテナ33の面積当たりのパワー密度として、2.5W/cm〜3.5W/cmの範囲内とすることが好ましく、2.7W/cm〜3.3W/cmの範囲内がより好ましい。
堆積処理の間は、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和するために、ステージ3に高周波電源31から高周波電力を供給することが好ましい。高周波電力は、例えば基板Sの面積当たりのパワー密度として、0.025W/cm〜0.125W/cmの範囲内とすることが好ましく、0.3W/cm〜0.1W/cmの範囲内がより好ましい。高周波電力のパワー密度が0.025W/cm未満では、窒化珪素膜のストレスを緩和する効果が十分に得られず、0.125W/cmを超えると逆にストレスが増加する場合がある。
処理時間は、封止膜としての窒化珪素膜の目標膜厚と堆積レートに応じて設定できる。
所定時間の成膜処理が終了したら、マイクロ波及び各ガスの供給を停止し、排気装置99によって処理容器1内の圧力を調整する。その後、封止膜製造装置100AのゲートバルブGを開放して、図示しない外部の搬送装置によって基板Sを処理容器1の外に搬出することにより、1枚の基板Sに対する封止膜の形成処理が終了する。
[第2の実施の形態の封止膜の形成方法]
次に、図6及び図7を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る封止膜の形成方法について説明する。図6は、本実施の形態に係る封止膜の形成方法の手順を示すフロー図である。図7は、本実施の形態に係る封止膜の形成方法における各ガス種、マイクロ波、高周波バイアス、排気のON/OFF、窒素含有プラズマ(Nプラズマ)の生成状態及びCVD反応の状態を示すタイミングチャートである。本実施の形態に係る封止膜の形成方法において、成膜原料として用いる珪素化合物[図7では、代表例としてSi(NCO)を示した]中には、水素原子は含まないが、例えば炭素原子(C)、酸素原子(O)などを含んでいる。処理条件にもよるが、これらの原子は、副反応によって不純物を生成して窒化珪素膜中に取り込まれるため、本実施の形態では、成膜の途中に、膜中に混入したこれらの不純物を除去する工程を設けている。不純物の除去は、プラズマ生成部である空間S1で生成したNプラズマを利用して行う。
本実施の形態の封止膜の形成方法は、窒化珪素膜を堆積させる第1のステップS11と、Si(NCO)の供給を停止した状態で、Nプラズマによって窒珪素膜中の不純物を除去する第2のステップS12と、を含んでいる。
第1のステップS11は、諸条件を含めて、上記第1の実施の形態の封止膜の形成方法と同様に実施することができる。図7のタイミングチャートを参照すると、時間t1からt2まで、及び時間t3からt4までが第1のステップS11である。なお、2回目の第1のステップS11(時間t3からt4まで)は必須ではなく、省略してもよい。
第1のステップS11では、まず、排気装置99を作動させて処理容器1内を減圧排気する。この状態で、シャワーヘッド57からプラズマ生成部である空間S1にプラズマ生成用の希ガス(例えばArガス)と窒素ガスを導入(ON)する。また、シャワープレート59から反応部である空間S2にSi(NCO)を導入(ON)する。なお、シャワープレート59からは、必要に応じてSi(NCO)とともに希ガス(例えばArガス)を導入してもよい。また、第1のステップS11では、マイクロ波発生部35で発生したマイクロ波を処理容器1内に導入(ON)する。このマイクロ波により、空間S1で高密度のNプラズマを生成させて、該プラズマをシャワープレート59の多数の貫通開口67を介して空間S2へ導入させる。そして、NプラズマによってSi(NCO)を原料とするCVD反応を行い、基板S上の有機EL素子などの上に封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる。第1のステップS11(成膜処理)の間は、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和するために、ステージ3に高周波電源31から高周波電力を供給することが好ましい。
第2のステップS12は、第1のステップS11の状態から、Si(NCO)の導入を停止(OFF)する。図7のタイミングチャートを参照すると、時間t2からt3までが第2のステップS12である。Si(NCO)の導入を停止したことによって、基板S上でのCVD反応による窒化珪素膜の堆積は停止する。しかし、第2のステップS12では、空間S1への窒素ガス及び希ガスの導入、マイクロ波の導入、高周波バイアス及び排気はONであり、空間S1でのNプラズマの生成は継続される。そのため、空間S1で生成したNプラズマをシャワープレート59の多数の貫通開口67を介して空間S2へ導入し、第1のステップS11で基板S上に堆積した窒化珪素膜を、Nプラズマによって処理する。このNプラズマの作用によって、窒化珪素膜の窒化がさらに進み、膜中の不純物が脱離して除去される。また、第2のステップS12では、窒化珪素膜から脱離した不純物は、排気装置99によって速やかに処理容器1内から排気される。
図7のタイミングチャートでは一部分しか示していないが、第1のステップS11による封止膜としての窒化珪素膜の堆積と、第2のステップS12による不純物の除去は、複数回を繰り返すことが好ましい。すなわち、窒化珪素膜が目標膜厚に到達するまでの成膜工程(第1のステップS11)を複数回に分けて、その途中に、Si(NCO)の供給を停止(OFF)する期間として第2のステップS12をパルス状に繰り返すことによって、基板S上の素子を覆うように、不純物が少なく、緻密な窒化珪素膜を堆積できる。
第1のステップS11と第2のステップS12を複数回繰り返す場合、第1のステップS11の1回の処理時間は、例えば15〜120秒の範囲内とすることが好ましく、第2のステップS12の1回の処理時間は、例えば15〜120秒の範囲内とすることが好ましい。また、また、別の観点から、第1のステップS11と第2のステップS12を複数回繰り返す場合、第1のステップS11の1回の成膜膜厚は、例えば5〜15nmの範囲内とすることが好ましい。
また、第1のステップS11と第2のステップS12を複数回繰り返す場合、第1のステップS11の処理時間の合計と第2のステップS12の処理時間の合計との比率[つまり、Si(NCO)のON時間の合計:OFF時間の合計]は、Nプラズマによる封止膜中の不純物除去を十分に行うため、例えば1:1〜1:5の範囲内とすることが好ましい。
なお、第1のステップS11と第2のステップS12を複数回繰り返す場合、第1のステップS11及び第2のステップS12の長さ(時間)を変化させてもよい。
<変形例>
次に、図12を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る封止膜の形成方法の変形例について説明する。図12は、本変形例の封止膜の形成方法における各ガス種、マイクロ波、高周波バイアス、排気のON/OFF、窒素含有プラズマ(Nプラズマ)の生成状態及びCVD反応の状態を示すタイミングチャートである。
本変形例の封止膜の形成方法は、窒化珪素膜を堆積させる第1のステップS11と、Si(NCO)の供給を停止した状態で、Nプラズマによって窒珪素膜中の不純物を除去する第2のステップS12と、を含んでいる(図10を参照)。そして、図12に示すように、本変形例では、第1のステップS11(成膜処理)の一部分又は全部の期間で、高周波電源31からステージ3への高周波電力を停止(OFF)にする一方で、第2のステップS12(不純物除去処理)の間は、封止膜としての窒化珪素膜のストレスを緩和するために、ステージ3に高周波電源31から高周波電力を供給する。このように、CVD反応が停止した第2のステップS12の間を中心に高周波バイアスを供給することによって、第1のステップS11で形成された窒化珪素膜の改質(不純物除去)を促進させることができる。
なお、本実施の形態では、上記変形例も含め、第1のステップS11(成膜処理)の全ての期間で、高周波電源31からの高周波電力を供給(ON)又は停止(OFF)としなくてもよい。例えば、図11及び図12に破線で示すように、第1のステップS11における高周波電力の供給(ON)の開始のタイミングを遅らせて、第1のステップS11の途中から高周波電力の供給(ON)の開始するようにしてもよい。このように、第1のステップS11における高周波電力の供給(ON)の開始のタイミングを遅らせることによって、形成される窒化珪素膜のダメージを低減できる。
また、本実施の形態では、第1のステップS11の間に第2のステップS12を介在させることによって、窒化珪素膜のストレスを緩和する効果が得られるため、第1のステップS11及び第2のステップS12のすべての期間において、高周波電力の供給を行わないことも可能である。
本実施の形態の封止膜の形成方法における他の構成及び効果は、第1の実施の形態の封止膜の形成方法と同様である。
以上述べたように、本発明の封止膜の形成方法及び封止膜製造装置100,100A,100Bによれば、高いプラズマ密度を有するプラズマを利用することによって、成膜原料として水素原子やハロゲン原子を含まない珪素化合物と窒素ガスとの組み合わせを使用することが可能になる。従って、有機発光素子などの素子上に、緻密で、かつ、下地の有機膜や酸化物半導体膜にダメージを与える原因となる水素原子、ハロゲン原子その他の不純物などを含まない封止膜を低温で形成することができる。このように、本発明の封止膜の形成方法及び封止膜製造装置100,100A,100Bは、有機発光素子などを備えた各種のデバイスの製造に利用価値が高いものである。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはなく、種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態においては、窒素含有プラズマの生成を、平面アンテナを用いるマイクロ波プラズマ生成装置で行った例を示したが、他のマイクロ波プラズマ生成方式を用いてもよいし、マイクロ波プラズマ生成装置に限らず、例えば、誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma)発生装置を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、1つの処理容器1内にプラズマ生成部と反応部を設けたが、プラズマ生成部を処理容器の外部に設け、生成した窒素含有プラズマを処理容器内へ導入する構成としてもよい。
1…処理容器、3…ステージ、5…プラズマ源、5A…マイクロ波導入部、7…ガス供給部、7A…第1ガス供給部、7B…第2ガス供給部、11…排気部、13…制御部、15…開口部、17…排気室、19…搬入出口、23…支持部材、25…ガイドリング、27…ヒータ、29…ヒータ電源、31…高周波電源、33…平面アンテナ、33a…マイクロ波放射孔、35…マイクロ波発生部、39…透過板、41…枠状部材、43…遅波板、45…カバー部材、47…導波管、49…同軸導波管、57…シャワーヘッド、57a…ガス放出孔、57b…ガス流路、59…シャワープレート、63…ガス流路、69…ガス供給路、71…ガス供給配管、71a,71b…分岐管、73…希ガス供給源、75…窒素ガス供給源、79…ガス供給配管、81…珪素化合物供給源、83…希ガス供給源、99…排気装置、100,100A…封止膜製造装置、G…ゲートバルブ、S…基板、S1…空間(プラズマ生成部)、S2…空間(反応部)

Claims (13)

  1. CVD法によって被処理体上に形成された素子を覆う封止膜を形成する封止膜の形成方法であって、
    前記封止膜の原料が、分子内に水素原子及びハロゲン原子を含有しない原料であるとともに、窒素ガスを励起させて生成させた窒素含有プラズマによって、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物を分解し、前記素子の上に前記封止膜としての窒化珪素膜を堆積させることを特徴とする封止膜の形成方法。
  2. 分子内に水素原子を含有しない珪素化合物が、テトライソシアネートシラン[Si(NCO)]である請求項1に記載の封止膜の形成方法。
  3. 処理温度が、80℃以上150℃以下の範囲内である請求項1に記載の封止膜の形成方法。
  4. 処理圧力が、6.7Pa以上40Pa以下の範囲内である請求項1に記載の封止膜の形成方法。
  5. 前記被処理体に、0.025W/cm以上0.125W/cm以下の範囲内でバイアス電力を供給しながら前記窒化珪素膜を堆積させる請求項1に記載の封止膜の形成方法。
  6. 前記窒化珪素膜を堆積させる第1のステップと、
    前記珪素化合物の供給を停止した状態で、前記窒素含有プラズマによって前記窒珪素膜中の不純物を除去する第2のステップと、
    を含む請求項1に記載の封止膜の形成方法。
  7. 前記第1のステップと前記第2のステップを交互に繰り返す請求項6に記載の封止膜の形成方法。
  8. 少なくとも、前記第2のステップの間、前記被処理体に0.025W/cm以上0.125W/cm以下の範囲内でバイアス電力を供給する請求項6又は7に記載の封止膜の形成方法。
  9. 前記窒素含有プラズマが、複数のマイクロ波放射孔を有する平面アンテナにより導入されるマイクロ波によって励起されたものである請求項1から8のいずれか1項に記載の封止膜の形成方法。
  10. 前記窒素含有プラズマが、高周波アンテナに高周波電力を印加することによって形成される誘導電界によって励起されたものである請求項1から8のいずれか1項に記載の封止膜の形成方法。
  11. 被処理体上に形成された素子を覆う封止膜を形成する封止膜製造装置であって、
    被処理体を処理する処理容器と、
    前記処理容器内で、前記被処理体を載置する載置台と、
    窒素ガスを励起させて窒素含有プラズマを生成させるプラズマ生成部と、
    前記封止膜の原料が、分子内に水素原子及びハロゲン原子を含有しない原料であるとともに、前記窒素含有プラズマによって、分子内に水素原子を含有しない珪素化合物を分解し、前記素子の上に前記封止膜としての窒化珪素膜を堆積させる反応を行わせる反応部と、
    を備えたことを特徴とする封止膜製造装置。
  12. 前記プラズマ生成部に、前記窒素ガスを供給する窒素ガス供給源が接続され、前記反応部に、前記珪素化合物を供給する珪素化合物供給源が接続されている請求項11に記載の封止膜製造装置
  13. 前記載置台に、前記被処理体にバイアス電力を供給するための高周波電源が接続されている請求項11又は12に記載の封止膜製造装置

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