JP2006253312A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体,誘電体を支持する支持部材,支持部材と誘電体との間をシールするOリングなどの損傷を防止することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】
処理室内において載置台に載置された基板の上方に誘電体を配置し,該誘電体の下面にマイクロ波を伝播させることにより,処理室内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において,誘電体22の下面周縁部を支持する支持部材45を設け,誘電体22の下面周縁部に導電層43を設けた。
【選択図】 図3

Description

本発明は,プラズマを生成して基板に対して成膜などの処理を施すプラズマ処理装置に関する。
例えばLCD装置などの製造工程においては,マイクロ波を利用して処理室内にプラズマを発生させ,LCD基板に対してCVD処理やエッチング処理等を施す装置が用いられている。かかるプラズマ処理装置として,処理室の上方に複数本の導波管を平行に並べたものが知られている(例えば,特許文献1,2参照)。この導波管の下面には複数のスロットが並べて開口され,さらに,導波管の下面に沿って平板状の誘電体が設けられる。そして,スロットを通じて誘電体の表面にマイクロ波を伝播させ,処理容器内に供給された処理ガスをマイクロ波のエネルギ(電磁界)によってプラズマ化させる構成となっている。
特開2004−200646号公報 特開2004−152876号公報
しかしながら,従来のプラズマ処理装置にあっては,誘電体と誘電体の周縁部を支持する支持部材との間で,異常放電が起こる問題があった。この場合,異常放電により輝度の高いプラズマが発生し,誘電体,支持部材,誘電体と支持部材との間に設けられたOリングなどが損傷するおそれがあった。
本発明の目的は,誘電体,誘電体を支持する支持部材,支持部材と誘電体との間をシールするOリングなどの損傷を防止することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するため,本発明によれば,処理室内において載置台に載置された基板の上方に誘電体を配置し,該誘電体の下面にマイクロ波を伝播させることにより,処理室内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって,前記誘電体の下面周縁部を支持する支持部材を設け,前記誘電体の下面周縁部に導電層を設けたことを特徴とする,プラズマ処理装置が提供される。
このプラズマ処理装置にあっては,前記導電層は,平面視において前記支持部材と重なる位置に配置されているとしても良い。前記導電層の側面にも導電層を設けても良い。前記導電層の厚さは,前記導電層の表皮深さの3倍以上であることが好ましい。
前記誘電体の下面周縁部と前記支持部材との間にOリングを配置しても良い。さらに,前記導電層は接地させても良い。この場合,前記導電層は,前記導電層と前記支持部材との間に配置された導電性部材と前記支持部材を介して接地させても良い。前記導電性部材は,例えばシールドスパイラルチューブである。
また,前記基板の上方に複数の誘電体が配置され,それら複数の誘電体毎にマイクロ波を誘電体に伝播させるスロットが設けられていることとしても良い。さらに,マイクロ波を導入する導波管を複数備え,それら複数の導波管毎に複数の誘電体をそれぞれ設け,かつ各誘電体毎に1または2以上のスロットを設けても良い。
本発明によれば,誘電体の周縁部に導電層を設けたことにより,誘電体の周縁部からマイクロ波のエネルギが供給されることを防止できる。これにより,誘電体と支持部材の間で異常放電が起こることを防止でき,誘電体,支持部材,Oリングなどが損傷することを防止できる。
以下,本発明の実施の形態を,プラズマ処理の一例であるCVD(chemical vapor deposition)処理を行うプラズマ処理装置1に基づいて説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置1の概略的な構成を示した縦断面図である。図2は,このプラズマ処理装置1が備える蓋体3の下面に支持された複数の誘電体22の配置を示す下面図である。図3は,蓋体3の部分拡大縦断面図である。
このプラズマ処理装置1は,上部が開口した有底直方体形状の処理室としての処理容器2と,この処理容器2の上方を塞ぐ蓋体3を備えている。処理容器2は,導体,例えばアルミニウム(Al)等の金属からなり,接地されている。
処理容器2の内部には,基板として例えばガラス基板(以下「基板」という)Gを載置するための載置台としてのサセプタ4が設けられている。このサセプタ4は例えば窒化アルミニウムからなり,その内部には,基板Gを静電吸着すると共に処理容器2の内部に所定のバイアス電圧を印加させるための給電部5と,基板Gを所定の温度に加熱するヒータ6が設けられている。給電部5には,処理容器2の外部に設けられたバイアス印加用の高周波電源7がコンデンサ等を備えた整合器7’を介して接続されると共に,静電吸着用の高圧直流電源8がコイル8’を介して接続されている。ヒータ6には,同様に処理容器2の外部に設けられた交流電源9が接続されている。
サセプタ4は,処理容器2の外部下方に設けられた昇降プレート10の上に,筒体11を介して支持されており,昇降プレート10と一体的に昇降することによって,処理容器2内におけるサセプタ4の高さが調整される。但し,処理容器2の底面と昇降プレート10との間には,べローズ12が装着してあるので,処理容器2内の気密性は保持されている。
処理容器2の底部には,処理容器2の外部に設けられた真空ポンプなどの排気装置(図示せず)によって処理容器2内の雰囲気を排気するための排気口13が設けられている。また,処理容器2内においてサセプタ4の周囲には,処理容器2内におけるガスの流れを好ましい状態に制御するための整流板14が設けられている。
蓋体3は,蓋本体20の下面に薄板状のスロットアンテナ21を取り付け,更にスロットアンテナ21の下面に,複数枚の誘電体22を取り付けた構成である。なお,蓋本体20とスロットアンテナ21は,一体的に構成される。蓋本体20,スロットアンテナ21は,それぞれ導体,例えばアルミニウム等の金属からなる。図1に示すように処理容器2の上方を蓋体3によって塞いだ状態では,サセプタ4に載置された基板Gの上方に誘電体22が配置される。また,蓋本体20の下面周縁部及び処理容器2が接触し,蓋本体20の下面周縁部と処理容器2の上面との間に配置されたOリング23と,後述する各スロット40の周りに配置されたOリング41とによって,処理容器2内の気密性が保持される。スロットアンテナ21は,蓋本体20及び処理容器2を介して接地された状態になる。
蓋本体20の下面には,マイクロ波を導入する複数本の導波管25が形成されている。この実施の形態では,何れも直線上に延びる6本の導波管25を有しており,各導波管25同士が互いに平行となるように並列に配置されている。また各導波管25は,断面形状が矩形状のいわゆる矩形導波管に構成されており,例えばTE10モードの場合であれば,各導波管25の断面形状(矩形状)の長辺方向がH面で水平となり,短辺方向がE面で垂直となるように配置される。なお,長辺方向と短辺方向をどのように配置するかは,モードによって変わる。また各導波管25の内部は,例えばAl,石英,フッ素樹脂などによって充填されている。
図2に示されるように,各導波管25の端部には,分岐導波路26が接続してあり,処理容器2の外部に設けられたマイクロ波供給装置27で発生させた例えば2.45GHzのマイクロ波が,この分岐導波路26を経て各導波管25にそれぞれ導入される。その他,図1に示されるように,蓋本体20の内部には,処理容器2の外部に設けられた冷却水供給源28から冷却水が循環供給される水路29と,同様に処理容器2の外部に設けられた処理ガス供給源30から処理ガスが供給されるガス流路31が設けられている。本実施の形態においては,処理ガス供給源30として,アルゴンガス供給源35,成膜ガスとしてのシランガス供給源36および水素ガス供給源37が用意され,各々バルブ35a,36a,37a,マスフローコントローラ35b,36b,37b,バルブ35c,36c,37cを介して,ガス流路31に接続されている。
蓋本体20の下面に一体的に形成されたスロットアンテナ21には,マイクロ波を誘電体22に伝播させるための透孔としての複数のスロット40が,等間隔に配置されている。各スロット40同士の間隔は,例えばλg/2(λgは,導波管内波長)に設定される。この形態では,各スロット40は,平面視でスリット形状の長孔に形成され,各スロット40の長手方向が導波管25の幅方向に向けられて配置されている。また,各導波管25毎に,それぞれ複数のスロット40が形成され,図示の形態では,6本の各導波管25について,それぞれ6個ずつのスロット40が設けられており,合計で6×6=36箇所のスロット40が,蓋本体20の下面全体に均一に分布して配置されている。
図3に示されるように,蓋本体20の下面とスロットアンテナ21の上面との間には,各スロット40を囲むように配置されたOリング41が設けられている。導波管25に対しては,例えば大気圧の状態でマイクロ波が導入されるが,このように各スロット40を囲むようにOリング41が配置されているので,処理容器2内の気密性が保持される。
図2に示されるように,この形態では,スロットアンテナ21の下面に対して,正方形の平板状をなす複数枚の誘電体22を取り付けた構成になっている。各誘電体22は,マイクロ波を透過させる材料,例えば石英ガラス,AlN,Al,サファイア,SiN,セラミックス等からなる。各誘電体22は,スロットアンテナ21に形成された各スロット40毎に一枚ずつ取り付けられている。即ち,誘電体22は,各導波管25毎に6枚ずつそれぞれ設けられ,かつ,各誘電体22毎にスロット40が1つずつ対応させて設けられている。このため図示の形態では,合計で6×6=36枚の誘電体22が,蓋本体20の下面全体に均一に分布して配置されている。このように,各導波管25毎に複数の誘電体22を設けると,各誘電体22を小型化かつ軽量化することができ,プラズマ処理装置1の製造も容易かつ低コストとなる。また,各誘電体22の面積が小さいため,各誘電体22の表面全体にマイクロ波を確実に伝播させることができる効果がある。
図3に示すように,誘電体22の下面周縁部と側面には,導電性を有する材質によって形成された導電層43が設けられている。導電層43は,導体,例えばアルミニウムなどの金属膜であっても良く,例えば溶射,蒸着,スパッタリング,めっき,CVD等の方法により形成しても良い。導電層43の厚さは,導電層43の材質の表皮深さ(Skin depth)の約3倍以上にすることが好ましい。この場合,マイクロ波が誘電体22から導電層43に入射しても,導電層43内で十分に減衰するので,導電層43の外側にマイクロ波が漏れることを確実に防止できる。なお,表皮深さとは,材質に入射した電磁界の強度が入射強度の1/e倍(eは自然対数)(約37%)に減衰する深さである。表皮深さは,入射する電磁波が高周波数であるほど浅いが,例えば2.45GHzのマイクロ波に対して,アルミニウムでは約1.61μm,銅では約1.34μm,銀では約1.30μm,鉛では約4.55μm程度である。さらに,導電層43の加工の容易性や耐久性などを考慮すると,導電層43の厚さは,約30〜50μm程度にしても良い。
各誘電体22は,略格子状に形成された支持部材45によって下面周縁部が支持されることにより,スロットアンテナ21の下面に取付けられた状態を維持している。支持部材45は,導体,例えばアルミニウム等の金属からなり,スロットアンテナ21,蓋本体20及び処理容器2を介して接地されている。図2に示すように,支持部材45は,所定間隔を空けて略平行に配置された7本の細長い支持体46の各々に対して,所定間隔を空けて略平行に配置された7本の細長い支持体47を略垂直に交差させた形状になっている。また,図3に示すように,各支持体46は,スロットアンテナ21の下面に略鉛直に取り付けられた縦部51と,縦部51の下部に沿って略水平方向に設けられた横部52とによって構成され,断面が略逆T字形状に形成されている。同様に,支持体47も,縦部51と横部52を有し断面略逆T字形状に形成されている。各支持体46,47の縦部51は,隣り合う誘電体22同士の間に沿って略格子状に配置され,横部52は,各誘電体22の下面周縁部に沿って配置される。支持体46,47の横部52によって囲まれた内側の部分は,誘電体22の下面より小さい略方形状の開口53となっている。そして,横部52の上面には,各開口53の外側に沿って,シール部材として例えばOリング55が取り付けられている。Oリング55は,絶縁体,例えばゴム等の弾性材によって形成されている。
また,支持部材45には,例えば支持体46,47の各交差点部分に,処理容器2内に処理ガスを供給するためのガス噴射口56がそれぞれ設けられている。先に説明した蓋本体20内部のガス流路31とこれら各ガス噴射口56との間には,スロットアンテナ21および支持部材45を貫通するガス配管57がそれぞれ設けてある。これにより,処理ガス供給源30からガス流路31に供給された処理ガスが,ガス配管57を通ってガス噴射口56から処理容器2内に噴射されるようになっている。このように支持部材45にガス噴射口56を設けると,処理室内の誘電体と基板との間に処理ガス供給用のシャワヘッドなどを配置する必要がなく,装置を簡略化できる。また,シャワヘッドなどを省略することにより,誘電体22と基板Gとの距離を短くでき,成膜処理,エッチング速度の向上,装置の小型化,処理ガスの少量化がはかれる。
かかる支持部材45により,誘電体22は,各支持体46,47の間の空間にそれぞれ配置され,下面周縁部の導電層43をOリング55に接触させた状態で,Oリング55の上端部に載せられており,また,誘電体22の上面周縁部をスロットアンテナ21の下面に密着させた状態で支持されている。誘電体22の下面は横部52の上面から離隔している。図示の形態では,導電層43は,開口53の縁部上方の位置まで設けられている。即ち,導電層43は,平面視において支持部材45の横部52と重なる位置に配置されている。そして,誘電体22の周縁部を除く下面の大部分は,開口53を介して処理容器2内に露出している。誘電体22の周縁部に形成された4つの側面は,縦部51から離隔している。Oリング55は,誘電体22の下面周縁部の導電層43と横部52の上面との間に挟まれてそれぞれに密着しており,Oリング55より外側の雰囲気,即ち,縦部51と誘電体22との間の雰囲気と,Oリング55より内側(開口53側)の処理容器2内の雰囲気とは,Oリング55によって互いに隔離されている。これにより,処理容器2内の気密性が高精度に保持されている。
さらに,図3に示すように,誘電体22の下面周縁部の導電層43と支持部材45の横部52との間おいて,Oリング55より外側に,導電性を有する材質,例えばアルミニウムなどの金属等からなる導電性部材61が配置されている。導電性部材61としては,例えば金属の細長い板をばね状に巻いて形成したシールドスパイラルチューブなどを用いても良い。図3に示す例では,導電性部材61としてのシールドスパイラルチューブを,横部52の上面に沿って略方形の枠状に配置し,導電層43の下面に沿って接触させている。かかる構成により,導電層43は,導電性部材61,支持部材45,スロットアンテナ21,蓋本体20及び処理容器2等を介して接地されている。
さて,以上のように構成された本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置1において,例えばアモルファスシリコン成膜する場合について説明する。処理する際には,処理容器2内のサセプタ4上に基板Gを載置し,処理ガス供給源30からガス流路31からガス配管57,ガス噴射口56を経て所定の処理ガス,例えばアルゴンガス/シランガス/水素の混合ガスを処理容器2内に供給しつつ,排気口13から排気して処理容器2内を所定の圧力に設定する。
そして,このように処理ガスを処理容器2内に供給する一方で,ヒータ6によって基板Gを所定の温度に加熱する。また,図2に示したマイクロ波供給装置27で発生させた例えば2.45GHzのマイクロ波が,分岐導波路26を経て各導波管25からそれぞれの各スロット40を通じて,各誘電体22に伝播される。こうして,各誘電体22の下面に伝播されたマイクロ波のエネルギーによって,処理容器2内に電磁界が形成され,処理容器2内の前記処理ガスをプラズマ化することにより,基板G上の表面に対して,アモルファスシリコン成膜が行われる。この場合,例えば0.7eV〜2.0eVの低電子温度,1011〜1013cm−3の高密度プラズマによって,基板Gへのダメージの少ない均一な成膜が行える。アモルファスシリコン成膜の条件は,例えば処理容器2内の圧力については,5〜100Pa,好ましくは10〜60Pa,基板Gの温度については,200〜300℃,好ましくは250〜300℃,マイクロ波供給装置のパワーの出力については,500〜5000W,好ましくは1500〜2500Wが適当である。
ここで,各誘電体22の周縁部表面には導電層43が設けられているため,各誘電体22に伝播したマイクロ波のエネルギーは,誘電体22の周縁部からは供給されないようになっている。特に,誘電体22の下面に励起され異常放電の原因になるおそれがある表面波が,誘電体22の下面周縁部において導電層43によって抑制される。これにより,誘電体22と支持部材45の横部52との間において,Oリング55の内側付近で強い電磁界が発生して異常放電が起こることを防止できる。即ち,誘電体22と支持部材45との間で異常放電により輝度の高いプラズマが発生することを防止できるので,誘電体22,支持部材45,Oリング55がプラズマによって損傷することを防止できる。さらに,処理容器2内のプラズマの均一性を高く維持することができるので,基板Gのプラズマ処理を均一に行うことができる。また,誘電体22の側面に設けられた導電層43により,側面からマイクロ波のエネルギーが漏れることを防止できるので,マイクロ波のエネルギーを誘電体22の下面から効率的に供給することができる。導電層43は,導電性部材61,支持部材45,スロットアンテナ21,蓋本体20及び処理容器2を介して接地されているので,導電層43の電位が異常に上昇することを防止できる。従って,導電層43から放電が起こることを防止できるので,プラズマが不均一になることを防止できる。
かかるプラズマ処理装置1によれば,誘電体22の周縁部に導電層43を設けたことにより,誘電体22の下面周縁部と支持部材45との間で異常放電が起こることを防止できる。即ち,異常放電により輝度の高いプラズマが発生することを防止できる。従って,誘電体22,支持部材45,Oリング55等が輝度の高いプラズマによって損傷することを防止できる。
以上,本発明の好適な実施の形態の一例を示したが,本発明はここで説明した形態に限定されない。図示の形態では,6本の導波管25のそれぞれに対して何れも6個ずつの誘電体22とスロット40を設けたが,導波管25は1本又は任意の複数本で良く,また,各導波管25毎に設けられる誘電体22やスロット40の個数も,1個又は任意の複数個で良い。また,各導波管25毎に設けられる誘電体22の個数は互いに同じでも異なっていても良い。また,各誘電体22毎にスロット30を一つずつ設けた例を示したが,各誘電体22毎に複数のスロット30をそれぞれ設けても良いし,また,各誘電体22毎に設けられるスロット30の個数が異なっていても良い。
本実施の形態では,スロットアンテナ21に複数のスロット40を導波管25毎に対応させて等間隔に配置した構成としたが,スロットを渦巻状や同心円状に配置したいわゆるラジアルラインスロットアンテナを構成することもできる。また,誘電体22の形状は正方形でなくても良く,例えば長方形,三角形,任意の多角形,円板,楕円等としても良い。また,各誘電体22同士は互いに同じ形状でも,異なる形状でも良い。支持部材45の形状は格子状,断面略逆T字状には限定されず,各誘電体22を支持できる形状であれば良い。
本実施の形態では,導電層43は誘電体22の下面周縁から開口53の縁部上方の位置まで設けられているようにしたが,導電層43を設ける部分はかかる形態には限定されない。例えば,開口53の縁部上方より内側まで導電層43を設けるようにしても良い。この場合も,平面視においては横部52と重なる位置に導電層43が配置され,誘電体22の下面周縁部と支持部材45の横部52上面との間の異常放電を確実に防止できる。また,導電層43を設ける部分を開口53の縁部上方より外側までにしても,異常放電の防止は可能である。導電層43は,誘電体22の側面に設けず,下面周縁部のみに設けても良い。このようにしても,誘電体22の下面周縁部と支持部材45の横部52上面との間の異常放電は防止できる。
導電性部材61の形状や設置箇所は,実施の形態に示したものに限定されない。例えば支持部材45の縦部51と誘電体22の側面に設けた導電層43との間に,導電性部材61を設けても良い。また,導電層43の接地方法は,導電性部材61を介して接地させる形態に限定されない。例えば,導電層43を誘電体22の上面まで設けてスロットアンテナ21に接触させ,スロットアンテナ21を介して接地させても良い。この場合,導電性部材61を省略して構造を簡略化できる。また,誘電体22の側面の導電層43を支持部材45の縦部51に接触させるようにすれば,支持部材45,スロットアンテナ21等を介して接地させることもできる。その他,例えばOリング55を導体や導電性を有するゴムなどの材質によって形成しても良い。この場合は,導電層43をOリング55,支持部材45,スロットアンテナ21,蓋本体20及び処理容器2等を介して接地させることができるので,導電性部材61を省略することができる。
以上の実施の形態では,プラズマ処理の一例であるアモルファスシリコン成膜を行うものについて説明したが,本発明は,アモルファスシリコン成膜の他,酸化膜成膜,ポリシリコン成膜,シランアンモニア処理,シラン水素処理,酸化膜処理,シラン酸素処理,その他のCVD処理の他,エッチング処理にも適用できる。
本発明は,例えばCVD処理,エッチング処理に適用できる。
本発明の実施の形態にかかるプラズマ処理装置の概略的な構成を示した縦断面図である。 蓋体の下面に支持された複数の誘電体と支持部材を示す下面図である。 誘電体付近を拡大して示した概略縦断面図である。
符号の説明
G 基板
1 プラズマ処理装置
2 処理容器
3 蓋体
4 サセプタ
5 給電部
6 ヒータ
7 高周波電源
8 高圧直流電源
9 交流電源
10 昇降プレート
11 筒体
12 べローズ
13 排気口
14 整流板
20 蓋本体
21 スロットアンテナ
22 誘電体
23 Oリング
25 導波管
26 分岐導波路
27 マイクロ波供給装置
28 冷却水供給源
29 水路
30 処理ガス供給源
31 ガス流路
40 スロット
41 Oリング
43 導電層
45 支持部材
46,47 支持体
51 縦部
52 横部
53 開口
55 Oリング
56 ガス噴射口
57 ガス配管

Claims (10)

  1. 処理室内において載置台に載置された基板の上方に誘電体を配置し,該誘電体の下面にマイクロ波を伝播させることにより,処理室内に供給された処理ガスをプラズマ化させて,基板にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって,
    前記誘電体の下面周縁部を支持する支持部材を設け,
    前記誘電体の下面周縁部に導電層を設けたことを特徴とする,プラズマ処理装置。
  2. 前記導電層は,平面視において前記支持部材と重なる位置に配置されていることを特徴とする,請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記導電層の側面にも導電層を設けたことを特徴とする,請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記導電層の厚さは,前記導電層の表皮深さの3倍以上であることを特徴とする,請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記誘電体の下面周縁部と前記支持部材との間にOリングが配置されていることを特徴とする,請求項1,2,3又は4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記導電層を接地させたことを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記導電層は,前記導電層と前記支持部材との間に配置された導電性部材と前記支持部材を介して接地されていることを特徴とする,請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記導電性部材は,シールドスパイラルチューブであることを特徴とする,請求項7に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記基板の上方に複数の誘電体が配置され,それら複数の誘電体毎にマイクロ波を誘電体に伝播させるスロットが設けられていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7又は8に記載のプラズマ処理装置。
  10. マイクロ波を導入する導波管を複数備え,それら複数の導波管毎に複数の誘電体をそれぞれ設け,かつ各誘電体毎に1または2以上のスロットを設けたことを特徴とする,請求項9に記載のプラズマ処理装置。
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