JP6361074B2 - 台数制御装置、エネルギー供給システム、台数制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
排熱回収型吸収冷温水器を備える熱源システムに関連する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のガス吸収冷温水器が排熱回収型吸収冷温水器に相当し、冷温水システムが熱源システムに相当する。この冷温水システムは、燃料ガスのコストと補機の運転コストとの比較によりガス吸収冷温水器の運転台数を切り替える。具体的には、特許文献1に記載の冷温水システムは、1台のガス吸収冷温水器の運転を排熱回収と燃料ガスの両方により行った場合の燃料ガスのコストが、2台目のガス吸収冷温水器の運転を排熱回収により行った場合の補機の運転コストを上回る負荷率にて2台目のガス吸収冷温水器の運転を開始する。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱源システムの装置構成を示す概略構成図である。同図に示すように、エネルギー供給システム1は、熱源システム2と、システム制御装置51とを備える。熱源システム2は、サプライヘッダ11と、媒体流量調節弁12と、リターンヘッダ13と、ターボ冷凍機側ポンプ21と、ターボ冷凍機22と、ジェネリンク側ポンプ31と、排熱回収型吸収冷温水器(ジェネリンクとも称する)32と、ガスエンジン33と、ガスエンジン側ポンプ34と、バイパス弁41と、ターボ冷凍機制御装置52と、ジェネリンク制御装置53とを備える。なお、本実施形態では、熱源システム2は、2つのターボ冷凍機側ポンプ21と、2台のターボ冷凍機22と、1つのジェネリンク側ポンプ31と、1台の排熱回収型吸収冷温水器32と、2つのターボ冷凍機制御装置52と、1つのジェネリンク制御装置53とを備える。
ターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の各々は熱源機の例に該当し、外部負荷90に供給する冷熱を生成する。特に、排熱回収型吸収冷温水器32は第1熱源機の例に該当し、ターボ冷凍機22は、第2熱源機の例に該当する。ターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の各々は、例えば水などの伝熱媒体を冷却する。ターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の各々は、外部負荷90に対して並列に配管接続されている。
例えば、熱源システム2が、1台以上の排熱回収型吸収冷温水器32と、1台以上のターボ冷凍機22とを備えていてもよい。あるいは、熱源システム2が、1台以上の排熱回収型吸収冷温水器32と、1台以上のターボ冷凍機22とに加えて、排熱を回収しないタイプの吸収冷温水器を1台以上備えていてもよい。あるいは、熱源システム2が、ターボ冷凍機22を備えず、1台以上の排熱回収型吸収冷温水器32に加えて、排熱を回収しないタイプの吸収冷温水器を1台以上備えていてもよい。
また、1台のガスエンジン33が複数の排熱回収型吸収冷温水器32と接続されていてもよい。また、複数のガスエンジン33が1台の排熱回収型吸収冷温水器32と接続されていてもよい。
外部負荷90を経由した伝熱媒体は、リターンヘッダ13へ送出される。外部負荷90とリターンヘッダ13との間には媒体流量調節弁12が設けられており、媒体流量調節弁12は、外部負荷90に供給される伝熱媒体の流量を調整する。
また、サプライヘッダ11とリターンヘッダ13との間には、バイパス経路が設けられており、バイパス経路にバイパス弁41が設けられている。バイパス弁41は、バイパス経路を流れる伝熱媒体の流量を調節する。
ターボ冷凍機制御装置52は、システム制御装置51からの指示に従ってターボ冷凍機22を制御する。
ジェネリンク制御装置53は、システム制御装置51からの指示に従って排熱回収型吸収冷温水器32を制御する。
以下では、蒸発した冷媒を冷媒蒸気と称する。蒸発器101と吸収器111とが配管にて接続されており、冷媒蒸気は、蒸発器101から吸収器111へ送出される。
以下では、吸収器111にて冷媒を吸収した溶液を稀溶液と称する。
排熱回収型吸収冷温水器32の外部から排熱回収型吸収冷温水器32内の吸収器111及び凝縮器171を経由して排熱回収型吸収冷温水器32の外部に至る配管にて経路W12が構成されており、吸収器111での吸収過程で発生する熱は、経路W12を通る冷却水によって除去される。
また、吸収器111から溶液ポンプ112、低温熱交換器121、排熱回収熱交換器131、及び、高温熱交換器141を経由して高温再生器151に至る配管にて経路W13(稀溶液ライン)が構成されている。溶液ポンプ112は、吸収器111からの稀溶液を、当該経路W13にて高温再生器151へ送出する。
排熱回収熱交換器131では、稀溶液は、ガスエンジン33からの排熱にて加熱される。
高温熱交換器141では、稀溶液は、高温再生器151から低温再生器161へ流れる溶液と熱交換する。この熱交換により、稀溶液が加熱される。
また、高温再生器151から低温再生器161を経由して凝縮器171に至る配管が設けられており、高温再生器151にて稀溶液から蒸発した冷媒蒸気は、低温再生器161を経由して凝縮器171に流入する。
また、低温再生器と凝縮器171とを結ぶ配管が設けられており、低温再生器161にて中間濃度溶液から蒸発した冷媒蒸気は、凝縮器171に流入する。
凝縮器171では、冷媒蒸気が冷却水にて冷却されて凝縮して液体の冷媒になる。凝縮器171と蒸発器101とを結ぶ配管が設けられており、この液体の冷媒は、凝縮器171から蒸発器101へ送出される。
エンジン本体202は、ガスエンジン33の外部から供給される燃料ガスをインタークーラ201からの空気と混合して燃焼させる。
排気ガス温水ボイラ203は、エンジン本体202からの排気ガスにてエンジン冷却水を加熱する。エンジン冷却水は、エンジン本体202の冷却に用いられるとともに、エンジン本体からの排熱をジャケット熱交換器205へ伝達する熱媒としても用いられる。排気ガスを蒸気生成のような別用途の熱源に用いるガスエンジン仕様の場合、排気ガス温水ボイラ203を取り付けないこともある。
第1三方弁221は電動弁であり、エンジン冷却水ポンプ204からジャケット熱交換器205を通らずに第1三方弁221へバイパスされるエンジン冷却水の流量を調整する。
第2三方弁222は電動弁であり、エンジン冷却水ポンプ204から放熱用熱交換器213を経由して第2三方弁222に至るエンジン冷却水の流量を調整する。
第3三方弁294は電動弁であり、ジャケット熱交換器205からの熱媒の一部は排熱回収型吸収冷温水器32を通らずに第3三方弁294へバイパスされる熱媒の流量を調整する。
インタークーラ熱交換器212では、インタークーラ201に用いられる冷却水が、冷却塔からの冷却水と熱交換を行う。この熱交換により、上記のようにインタークーラ201に用いられる冷却水が冷却される。
冷却塔292では、インタークーラ熱交換器212及び放熱用熱交換器213での熱交換で加熱された冷却水が放熱を行う。冷却塔で放熱を行った冷却水は、冷却塔側ポンプ293により、インタークーラ熱交換器212と放熱用熱交換器213とを経由して冷却塔292へ戻る。
システム制御装置51は、例えばコンピュータを用いて実現される。
制御部390は、システム制御装置51の各部を制御して各種処理を行う。
排熱利用最大負荷取得部391は、排熱回収型吸収冷温水器32が排熱のみの供給を受ける場合の最大負荷(最大能力)である排熱利用最大負荷を、排熱回収型吸収冷温水器32の冷却水温度と排熱利用最大負荷との関係を示す情報、及び、現在の冷却水温度に基づいて求める。
図5は、ガスエンジン33からの排熱が十分にある場合の、排熱回収型吸収冷温水器32の負荷とガス消費量との関係の例を示すグラフである。同図の横軸は排熱回収型吸収冷温水器32の負荷を示し、縦軸はガス消費量を示す。ここでいう負荷は、熱源機が冷熱を出力する熱量である。
一方、線L121〜L123は、いずれも、ガスエンジン33から排熱の供給を受けている場合の、負荷とガス消費量との関係を示す。線L121、L122、L123は、それぞれ、冷却水入口温度がT1℃、T2℃、T3℃の場合の、負荷とガス消費量との関係を示す。
ここで、図5に示されるような排熱利用最大負荷Qopt1と冷却水入口温度Tiとの関係を、冷却水入口温度Tiの関数f1にて式(1)のように表す。
但し、記憶部380が記憶する、冷却水入口温度と排熱利用最大負荷との関係を示す情報の形式は、関数の形式に限らない。例えば、記憶部380が、冷却水入口温度と排熱利用最大負荷との関係を表形式で記憶するようにしてもよい。
また、排熱利用最大負荷取得部391が排熱利用最大負荷を取得するために用いる冷却水温度は、冷却水入口温度に限らない。例えば、排熱利用最大負荷取得部391が、吸収器111の出口での冷却水の温度を用いるようにしてもよい。
そこで、以下では排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲と、ガスエンジン33からの排熱回収量E及び冷却水入口温度Tiとの関係について説明する。
線L21は、冷却水入口温度がT1℃の場合の、負荷と排熱回収量との関係を示す。線L21の左端(点P21)は、排熱利用最大負荷での(従って、ガス消費量が0の場合の)負荷と排熱回収量との関係を示している。一方、線L21の右に行くにつれてガス消費量を大きくしていった場合の負荷と排熱回収量との関係を示している。
また、線L23は、冷却水入口温度がT3℃の場合の、負荷と排熱回収量との関係を示す。線L23の左端(点P23)は、排熱利用最大負荷での負荷と排熱回収量との関係を示している。一方、線L23の右に行くにつれてガス消費量を大きくしていった場合の負荷と排熱回収量との関係を示している。
ここで、線L24に示されるような排熱利用最大負荷Qopt2と排熱回収量Eとの関係を、排熱回収量Eの関数f2にて式(2)のように表す。
なお、排熱回収量Eは、例えばガスエンジン33の出力から求める。また、1台のガスエンジン33に対して複数の排熱回収型吸収冷温水器32が接続されている場合、ガスエンジン33からの排熱を排熱回収型吸収冷温水器32の運転台数で除算した1台当たりの排熱を、排熱回収量Eとして用いる。
例えば、記憶部380が関数式(3)の関数を予め記憶しておき、排熱利用最大負荷取得部391は、記憶部380から式(3)の関数を読み出す。また、排熱利用最大負荷取得部391は、通信部310を介してジェネリンク制御装置53から冷却水入口温度測定値を取得する。
さらに、排熱利用最大負荷取得部391は、ガスエンジン33の排熱量を取得する。例えば、排熱利用最大負荷取得部391は、通信部310を介してガスエンジン33の制御装置からガスエンジン出力を取得し、得られたガスエンジン出力に基づいて排熱量を算出する。
そして、排熱利用最大負荷取得部391は、得られた冷却水入口温度測定値を関数f1に代入して排熱利用最大負荷Qopt1を算出する。
ここで、最適負荷範囲決定部392が決定する最適負荷範囲について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、ガスエンジン33からの排熱が十分にある場合の最適負荷範囲の設定例を示しており、最適負荷範囲決定部392は、式(1)で求まる排熱利用最大負荷から所定の範囲内の領域を最適負荷範囲に設定している。具体的には、線L31が式(1)で求まる排熱利用最大負荷Qopt1の例を示しており、最適負荷範囲決定部392は、排熱利用最大負荷Qopt1から±15%以内の領域A11を最適負荷範囲に設定している。ガスエンジン33からの排熱が十分でない場合も同様に、式(3)で求まる排熱利用最大負荷から所定負荷範囲内の領域を最適負荷範囲に設定することができる。
このように、最適負荷範囲決定部392は、排熱利用最大負荷を基準とする所定負荷範囲を排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲に決定する。
図8は、ターボ冷凍機22の最適負荷範囲の設定例を示すグラフである。同図の横軸はターボ冷凍機22の負荷を示し、縦軸はターボ冷凍機22の成績係数を示す。なお、ターボ冷凍機の成績係数を求める方法として公知の方法を用いることができる。なお、ターボ冷凍機22の最適負荷範囲は、第2最適負荷範囲の例に該当する。
線L411〜L416は、ターボ冷凍機22の負荷と成績係数との関係を冷却水温度毎に示している。また、線L421は、線L411〜L416の各々の成績係数が最大の点を結んでいる。
最適負荷範囲決定部392は、線L421で示されるように成績係数が最大になる負荷から所定の範囲内の領域をターボ冷凍機22の最適負荷範囲に設定する。
具体的には、台数制御部393は、最適負荷範囲決定部392が取得した最適負荷範囲内でターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32を運転させることができる運転台数を算出する。
さらに、台数制御部393は、運転させるターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32に対する負荷配分を決定する。その際、台数制御部は、運転させるターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32のいずれも最適負荷範囲内の負荷になるように負荷を割り当てる。
図9は、システム制御装置51がターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の運転台数を決定する処理手順を示すフローチャートである。
図9の処理にて、台数制御部393は、外部負荷90へ送られる冷却水の主管流量F、冷水注温度Ts、冷水還温度Trなど送水データを取得する(ステップS111)。
また、台数制御部393は、外部負荷90へ送られる冷却水の比率Cp、比熱ρを取得する(ステップS112)。これらの値は、例えば、記憶部380が定数にて予め記憶しておく。
また、最適負荷範囲決定部392は、ターボ冷凍機22の最適負荷範囲を取得する(ステップS121)。例えば、図8を参照して説明したように、最適負荷範囲決定部392は、ターボ冷凍機22の負荷と成績係数との関係に基づいて最適負荷範囲を取得する。
なお、最適負荷範囲の最大値をQopt_maxと表記し、最小値をQopt_minと表記する。ターボ冷凍機22が複数ある場合は、ターボ冷凍機22毎に最適負荷範囲を取得する。
また、排熱利用最大負荷取得部391は、冷却水入口温度Tiの測定値、及び、排熱回収量Eの計算値を取得する(ステップS132)。
そして、排熱利用最大負荷取得部391は、排熱回収型吸収冷温水器32の排熱利用最大負荷を求める(ステップS133)。具体的には、排熱利用最大負荷取得部391は、ステップS132で得られた測定値をステップS131で得られた関数に代入して排熱回収型吸収冷温水器32の排熱利用最大負荷を求める。
そして、最適負荷範囲決定部392は、排熱利用最大負荷取得部391が取得した排熱利用最大負荷に基づいて、排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷を求める(ステップS133)。
なお、排熱回収型吸収冷温水器32が複数ある場合は、ステップS131〜S134で排熱回収型吸収冷温水器32毎に最適負荷範囲を求める。
熱源システム2全体の熱負荷がターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲の最大値の合計よりも大きいと判定した場合(ステップS141:YES)、台数制御部393は、熱源システム2又はターボ冷凍機22の台数増を決定する(ステップS151)。具体的には、台数制御部393は、停止しているターボ冷凍機22又は排熱回収型吸収冷温水器32のいずれか1台を起動させることに決定する。
ステップS151の後、図9の処理を終了する。
熱源システム2全体の熱負荷がターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲の最小値の合計よりも小さいと判定した場合(ステップS161:YES)、台数制御部393は、熱源機(ターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32)の運転台数が2台以上か否かを判定する(ステップS162)。運転台数が2台以上であると判定した場合(ステップS162:YES)、台数制御部393は、ターボ冷凍機22又は排熱回収型吸収冷温水器32の台数減を決定する(ステップS171)。具体的には、台数制御部393は、動作中のターボ冷凍機22又は排熱回収型吸収冷温水器32のいずれか1台を停止させることに決定する。但し、台数制御部393は、少なくとも1台の排熱回収型吸収冷温水器32を運転させるように、停止させる冷凍機を決定する。排熱回収型吸収冷温水器32が排熱を回収して冷熱を生成することで、熱源システム2の効率を高めることができるからである。
ステップS171の後、図9の処理を終了する。
一方、ステップS161で、熱源システム2全体の熱負荷がターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲の最小値の合計以上であると判定した場合(ステップS161:NO)、図9の処理を終了する。この場合、ターボ冷凍機22又は排熱回収型吸収冷温水器32の台数の増減は行わない。
このように、台数制御部393は、少なくとも1台の排熱回収型吸収冷温水器32を運転させ、かつ、当該第1熱源機の最適負荷範囲の最大値が、熱源システム2に対する要求負荷以下である場合に、熱源機の台数制御を行う。一方、運転させる排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲の最大値が熱源システム2に対する要求負荷より大きい場合、台数制御部393は、1台の排熱回収型吸収冷温水器32の運転を維持する。
あるいは、台数制御部393が、ターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の運転台数を制御するようにしてもよい。
そして、台数制御部393は、少なくとも1台の排熱回収型吸収冷温水器32を運転させる。かつ、台数制御部393は、熱源システム2に対する要求負荷が排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲の最大値より大きい場合に、最適負荷範囲決定部392が決定した最適負荷範囲に基づいてターボ冷凍機22運転台数を制御する。具体的には、台数制御部393は、運転させる排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲である第1最適負荷範囲の最小値の合計と、のうち運転させるターボ冷凍機22が冷熱を生成する最適負荷範囲として設定されている第2最適負荷範囲の最小値の合計との和が、熱源システム2に対する要求負荷以下になり、かつ、第1最適負荷範囲の最大値の合計と第2最適負荷範囲の最大値の合計との和が、熱源システム2に対する要求負荷以上になるように、ターボ冷凍機22の運転台数を制御する。
ここで、排熱回収型吸収冷温水器の能力に対して、排熱量の影響以外に冷却水の温度の影響も大きいと考えられる。そこで、台数制御部393が、冷却水温度に応じてターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の運転台数を制御することで、熱源システム2を効率よく運転させることができる。
例えば、図1に示す構成のように熱源システム2が1台の排熱回収型吸収冷温水器32を備えている場合、排熱回収型吸収冷温水器がガス燃料の供給を受けて冷熱を生成するよりもターボ冷凍機22が冷熱を生成する方が低コストであるときに、熱源システム2を効率よく運転させることができる。
これにより、熱源システム2が複数の排熱回収型吸収冷温水器32を備える場合に、当該熱源システム2を効率よく運転させることができる。
これにより、台数制御部393は、ガスエンジン33からの排熱量排熱量に応じてターボ冷凍機22及び排熱回収型吸収冷温水器32の運転台数を制御することができ、排熱量が十分でない場合にも、熱源システム2を効率よく運転させることができる。
あるいは、エネルギー供給システム1が、二酸化炭素排出量の最小化を図るようにしてもよい。この場合、最適負荷範囲決定部392は、各熱源機の最適負荷範囲を二酸化炭素排出量に基づいて決定する。
また、排熱回収型吸収冷温水器32が冷水変流量採用型の排熱回収型吸収冷温水器である場合、システム制御装置51が、当該排熱回収型吸収冷温水器32の最適負荷範囲に合せて冷水流量を設定するようにしてもよい。これにより、システム制御装置51は、熱源システム2の制御をより細やかに行うことができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
2 熱源システム
11 サプライヘッダ
12 媒体流量調節弁
13 リターンヘッダ
21 ターボ冷凍機側ポンプ
22 ターボ冷凍機
31 ジェネリンク側ポンプ
32 排熱回収型吸収冷温水器
33 ガスエンジン
34 ガスエンジン側ポンプ
41 バイパス弁
51 システム制御装置51
52 ターボ冷凍機制御装置
53 ジェネリンク制御装置
90 外部負荷
310 通信部
380 記憶部
390 制御部
391 排熱利用最大負荷取得部
392 最適負荷範囲決定部
393 台数制御部
Claims (6)
- 排熱及び燃料のうち少なくとも一方の供給を受けて冷熱を生成する排熱回収型吸収冷温水器である第1熱源機と、排熱回収型吸収冷温水器以外の熱源機である第2熱源機とを備える熱源システムにおける前記第1熱源機および前記第2熱源機の運転台数を制御する台数制御装置であって、
前記第1熱源機が前記排熱のみの供給を受けて冷熱を生成する場合の最大負荷である排熱利用最大負荷を、前記第1熱源機の冷却水温度と前記排熱利用最大負荷との関係を示す情報、及び、現在の冷却水温度に基づいて求める排熱利用最大負荷取得部と、
前記排熱利用最大負荷を基準とする所定負荷範囲を前記第1熱源機の最適負荷範囲と決定する最適負荷範囲決定部と、
少なくとも1台の前記第1熱源機を運転させると共に、前記熱源システムに対する要求負荷が前記第1熱源機の最適負荷範囲の最大値より大きい場合に、前記第1熱源機のうち運転させる第1熱源機の前記最適負荷範囲である第1最適負荷範囲の最小値の合計と、前記第2熱源機のうち運転させる第2熱源機が冷熱を生成する最適負荷範囲として設定されている第2最適負荷範囲の最小値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以下になり、かつ、前記第1最適負荷範囲の最大値の合計と前記第2最適負荷範囲の最大値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以上になるように、前記第2熱源機の運転台数を制御する台数制御部と、
を備える台数制御装置。 - 前記第1熱源機を複数備え、
前記台数制御部は、少なくとも1台の前記第1熱源機の運転を維持すると共に、前記第1最適負荷範囲の最小値の合計と前記第2最適負荷範囲の最小値の合計との和が前記熱源システムに対する要求負荷以下になり、かつ、前記第1最適負荷範囲の最大値の合計と前記第2最適負荷範囲の最大値の合計との和が前記熱源システムに対する要求負荷以上になるように、前記第1熱源機のうち運転を維持する第1熱源機以外の第1熱源機または前記第2熱源機の少なくともいずれかの運転台数を制御する、
請求項1に記載の台数制御装置。 - 前記排熱利用最大負荷取得部は、さらに、前記第1熱源機に供給される排熱量と前記排熱利用最大負荷との関係を示す情報、及び、第1熱源機に供給される現在の排熱量に基づいて、前記排熱利用最大負荷を求める、
請求項1または請求項2に記載の台数制御装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の台数制御装置と、
前記熱源システムと、
を備えるエネルギー供給システム。 - 排熱及び燃料のうち少なくとも一方の供給を受けて冷熱を生成する排熱回収型吸収冷温水器である第1熱源機と、排熱回収型吸収冷温水器以外の熱源機である第2熱源機とを備える熱源システムにおける前記第1熱源機および前記第2熱源機の運転台数を制御する台数制御装置の台数制御方法であって、
前記第1熱源機が前記排熱のみの供給を受けて冷熱を生成する場合の最大負荷である排熱利用最大負荷を、前記第1熱源機の冷却水温度と前記排熱利用最大負荷との関係を示す情報、及び、現在の冷却水温度に基づいて求める排熱利用最大負荷取得ステップと、
前記排熱利用最大負荷を基準とする所定負荷範囲を前記第1熱源機の最適負荷範囲と決定する最適負荷範囲決定ステップと、
少なくとも1台の前記第1熱源機を運転させると共に、前記熱源システムに対する要求負荷が前記第1熱源機の最適負荷範囲の最大値より大きい場合に、前記第1熱源機のうち運転させる第1熱源機の前記最適負荷範囲である第1最適負荷範囲の最小値の合計と、前記第2熱源機のうち運転させる第2熱源機が冷熱を生成する最適負荷範囲として設定されている第2最適負荷範囲の最小値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以下になり、かつ、前記第1最適負荷範囲の最大値の合計と前記第2最適負荷範囲の最大値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以上になるように、前記第2熱源機の運転台数を制御する台数制御ステップと、
を有する台数制御方法。 - 排熱及び燃料のうち少なくとも一方の供給を受けて冷熱を生成する排熱回収型吸収冷温水器である第1熱源機と、排熱回収型吸収冷温水器以外の熱源機である第2熱源機とを備える熱源システムを制御するコンピュータに、
前記第1熱源機が前記排熱のみの供給を受けて冷熱を生成する場合の最大負荷である排熱利用最大負荷を、前記第1熱源機の冷却水温度と前記排熱利用最大負荷との関係を示す情報、及び、現在の冷却水温度に基づいて求める排熱利用最大負荷取得ステップと、
前記排熱利用最大負荷を基準とする所定負荷範囲を前記第1熱源機の最適負荷範囲と決定する最適負荷範囲決定ステップと、
少なくとも1台の前記第1熱源機を運転させると共に、前記熱源システムに対する要求負荷が前記第1熱源機の最適負荷範囲の最大値より大きい場合に、前記第1熱源機のうち運転させる第1熱源機の前記最適負荷範囲である第1最適負荷範囲の最小値の合計と、前記第2熱源機のうち運転させる第2熱源機が冷熱を生成する最適負荷範囲として設定されている第2最適負荷範囲の最小値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以下になり、かつ、前記第1最適負荷範囲の最大値の合計と前記第2最適負荷範囲の最大値の合計との和が、前記熱源システムに対する要求負荷以上になるように、前記第2熱源機の運転台数を制御する台数制御ステップと、
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