JP2014152950A - 冷凍システム、船舶及び冷凍システムの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍負荷の増減に応じた運転をすることができ、エンジンからの利用可能な排熱を効率良く使用することが可能な冷凍システム、船舶及び冷凍システムの運転方法を提供することを目的とする。
【解決手段】冷凍システム1は、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統7と、温水供給系統7で生成された温水と熱交換する吸収式冷凍機5と、温水供給系統7から吸収式冷凍機5へ供給される供給温水の温度が一定になるように、供給温水の温度に基づいて、供給温水の供給水量を調整する制御装置6とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】冷凍システム1は、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統7と、温水供給系統7で生成された温水と熱交換する吸収式冷凍機5と、温水供給系統7から吸収式冷凍機5へ供給される供給温水の温度が一定になるように、供給温水の温度に基づいて、供給温水の供給水量を調整する制御装置6とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍システム、船舶及び冷凍システムの運転方法に関するものである。
客船は、推進器が電気駆動方式であることが一般的である。また、客船は、客船以外の商船に比べて船内の発熱量が大きいため、要求される冷凍負荷も大きく、電動式ターボ冷凍機によって、冷媒水(チラー水)が生成されている。電動式ターボ冷凍機は、客船内で発電された電力を多量に利用することから、客船内での電力消費を抑制するために、この冷媒水を生成する冷凍機用電力の低減が望まれている。
一方、エンジンのジャケット冷却水(加圧温水)や排ガスエコノマイザーによって回収された排熱を利用して、吸収式冷凍機を運転させ、冷媒水(チラー水)を生成する方法があり、冷媒水生成エネルギーの低減に有効な手法の一つである。
なお、特許文献1には、コージェネレーションシステムの発明であって、発電機駆動用のエンジンの排熱を吸収式冷凍機などで有効に利用できるようにした技術が開示されている。
なお、特許文献1には、コージェネレーションシステムの発明であって、発電機駆動用のエンジンの排熱を吸収式冷凍機などで有効に利用できるようにした技術が開示されている。
冷媒水の生成に、エンジン排熱を利用して吸収式冷凍機を運転するにあたり、1隻の客船に設置された複数台のエンジン又は複数の発電システム(複数台のエンジンを1発電システムとする。)についてのエンジン負荷状況に応じた排熱量、船内の電力必要量及び冷凍必要量は、時々刻々と変化する。そのため、吸収式冷凍機の運転において、客船内の消費電力量を極力低減するために吸収冷凍機の吸熱量を効果的に制御することは、困難であった。そのため、従来の考え方では、吸収式冷凍機は一定運転することとし、ターボ式冷凍機が余裕分を持ちながら稼働することによって、不足する冷凍負荷を補わざるを得なかった。したがって、排熱が少なくなった場合には、電力を使用するターボ式冷凍機よりも総合効率が悪くなるボイラからの蒸気によって、熱量を補完する必要が生じる等、エンジンからの排熱を余すことなく使用することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、エンジンからの利用可能な排熱を効率良く使用しながら、冷凍負荷の増減に応じた冷凍機の運転をすることが可能な冷凍システム、船舶及び冷凍システムの運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷凍システム、船舶及び冷凍システムの運転方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る冷凍システムは、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、前記温水供給系統から前記吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように、前記供給温水の温度に基づいて、前記供給温水の供給水量を調整する温水温度調整部とを備える。
すなわち、本発明に係る冷凍システムは、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、前記温水供給系統から前記吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように、前記供給温水の温度に基づいて、前記供給温水の供給水量を調整する温水温度調整部とを備える。
この構成によれば、温水供給系統から吸収式冷凍機へ供給される供給温水の供給水量が調整されることによって、吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように調整される。そのため、船舶のようにエンジン負荷が増減してエンジン排熱量が変化する場合であっても、一定の温度を有する供給温水が流量を変化させて吸収式冷凍機へ供給される。したがって、温水供給系統で回収されるエンジン部からの排熱を捨てることなく、排熱を有効に利用できる。
エンジン部からの排熱とは、エンジン部で生じる熱であって、例えば、エンジン部の筐体が有する熱、エンジン部から排出される廃ガスが有する熱である。エンジン部からの排熱は、エンジン部のジャケット冷却水やエンジンの排ガスと熱交換する排ガスエコノマイザーで回収される。
エンジン部からの排熱とは、エンジン部で生じる熱であって、例えば、エンジン部の筐体が有する熱、エンジン部から排出される廃ガスが有する熱である。エンジン部からの排熱は、エンジン部のジャケット冷却水やエンジンの排ガスと熱交換する排ガスエコノマイザーで回収される。
上記発明において、電力によって可変速運転する少なくとも1台以上の電動式ターボ冷凍機を更に備えてもよく、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を優先的に冷凍負荷に利用し、前記吸収式冷凍機の冷凍能力で不足する冷凍負荷は、前記電動式ターボ冷凍機の可変速運転と運転台数によって補われる。
この構成によれば、吸収式冷凍機の冷凍能力を優先的に冷凍負荷に利用し、冷凍負荷が増加して吸収式冷凍機による冷凍能力が不足する場合は、電動式ターボ冷凍機の電動可変速による運転制御によって、冷凍能力が調整される。その結果、全体の冷凍能力を増加させることができる。一方、冷凍負荷が減少した場合は、吸収式冷凍機の冷凍負荷を最大限に利用しながら、電動式ターボ冷凍機の冷凍能力を低下させて、全体の冷凍能力を低減させる。ここで冷凍能力とは、所定の冷温度を保有する冷媒水量の生成能力を示すものである。
なお、複数台の電動式ターボ冷凍機を備えて、冷凍負荷予測によって運転台数を制御してもよい。
なお、複数台の電動式ターボ冷凍機を備えて、冷凍負荷予測によって運転台数を制御してもよい。
上記発明において、前記吸収式冷凍機の冷凍能力で不足する冷凍負荷を前記電動式ターボ冷凍機で補う際、前記電動式ターボ冷凍機を最小負荷能力で可変速運転し、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を最大負荷能力としなくてもよい。
この構成によれば、冷凍負荷の増減に対して、吸収式冷凍機のみによる冷媒水の供給対応から、電動式ターボ冷凍機の可変速運転による冷媒水の供給対応が追加されるに際し、電動式ターボ冷凍機の可変速運転を最小負荷能力とし、吸収式冷凍機の冷凍能力を最大負荷能力としない。吸収式冷凍機が利用可能な排熱での最大冷凍能力で対応せずに冷凍能力を若干量下げることで、冷凍負荷全量に合った運転が可能となる。
本発明に係る冷凍システムは、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水の流量及び温度による温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部とを備える。
この構成によれば、吸収式冷凍機の冷凍能力は、温水供給系統でエンジン部の排熱から得られる温水流量とその温度による温水熱量に基づいて算出され、算出された吸収式冷凍機の冷凍能力に基づいて、吸収式冷凍機で生成される冷媒水の冷媒水量が調整される。その結果、エンジン部の排熱から得られる温水熱量に応じて、吸収式冷凍機の冷凍能力が変化する。したがって、エンジン部からの利用可能な排熱が全て使用される。これに対して、従来、吸収式冷凍機の冷媒水量がまず要求されて、要求された冷媒水量を満たすように熱源を供給している。排熱熱源が小さく利用できないとき、排熱利用しないボイラから熱を供給する必要が生じ、結果として電動式ターボ冷凍機を運転するよりも不経済な運転となる。
本発明に係る冷凍システムは、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水の流量及び温度による温水熱量と、前記吸収式冷凍機を冷却する冷却水の流量と温度による冷却水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記所定温度の冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部とを備え、前記冷凍能力は、前記温水供給系統における温水温度及び温水流量による前記温水熱量と、前記冷却水の冷却水温度及び冷却水流量による冷却水熱量に基づいて算出され、前記冷媒水量は、算出された前記冷凍能力に応じて、冷媒水系統に装備された流量計によって測定される流量と前記吸収式冷凍機の冷媒水の出口温度に基づいて、制御弁によって調整される。
この構成によれば、吸収式冷凍機の冷凍能力は、温水供給系統でエンジン部の排熱から得られる温水熱量と、吸収式冷凍機を冷却する海水などの冷却水が有する冷却水熱量に基づいて算出され、算出された吸収式冷凍機の冷凍能力に基づいて、吸収式冷凍機で生成される冷媒水の冷媒水量が調整される。ここで、温水熱量は、測定された温水供給系統における温水の温度及び流量から求められ、冷却水熱量は、冷却水の温度及び流量から求められる。また、冷媒水量は、算出された冷凍能力に応じて、冷媒水系統に装備された流量計によって測定される流量と吸収式冷凍機の冷媒水の出口温度に基づいて、制御弁によって調整される。
その結果、エンジン部の排熱から得られる温水熱量に応じて、吸収式冷凍機の冷凍能力が変化する。したがって、エンジン部からの利用可能な排熱が全て使用される。これに対して、従来、吸収式冷凍機の冷媒水量がまず要求されて、要求された冷媒水量を満たすように熱源を供給している。排熱熱源が小さく利用できないとき、排熱利用しないボイラから熱を供給する必要が生じ、結果として電動式ターボ冷凍機を運転するよりも不経済な運転となる。
なお、冷却水は、例えば海水等であり、冷却水の流量は、例えば、省エネルギーのため、各冷却水温度において吸収式冷凍機の負荷に応じて最適化されて決定される。
なお、冷却水は、例えば海水等であり、冷却水の流量は、例えば、省エネルギーのため、各冷却水温度において吸収式冷凍機の負荷に応じて最適化されて決定される。
本発明に係る船舶は、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、前記温水供給系統で生成された温水を利用する前記吸収式冷凍機以外の船内熱負荷と、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られ、前記船内熱負荷に必要な流量を除いた温水の流量及び温度による温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部とを備える。
この構成によれば、冷凍負荷に対して必要な冷凍能力は、温水供給系統における温水利用可能流量(吸収式冷凍機以外の船内熱負荷に必要な温水量を除いたもの)及び温水供給系統の温水温度から求められる温水熱量に基づいて算出される。その結果、船舶では、冷凍システムの吸収式冷凍機が船内熱負荷よりもエンジン部からの排熱の余剰分を優先して利用する。
上記発明において、前記温水供給系統は、複数のエンジン排熱系統と熱交換し、前記エンジン排熱系統の排熱量に応じて、前記エンジン排熱系統それぞれに温水を配分してもよい。
この構成によれば、温水供給系統を流れる温水は、複数のエンジン排熱系統それぞれの排熱量とバランスを取りながら、エンジン排熱系統それぞれに分けて流れる。したがって、複数のエンジン排熱系統からの排熱のアンバランスがある場合でも、各吸収式冷凍機において、各エンジンからの排熱を十分に吸収できないということが生じにくい。すなわち、各エンジンからの排熱のアンバランスを解消することができ、排熱を最大限回収し、吸収式冷凍機の性能を最大限活用することが可能となる。
上記発明において、前記エンジン部からの排ガスが供給される過給機又はガスタービンと、前記過給機又は前記ガスタービンから排出される排ガスと熱交換して蒸気を生成する熱交換器と、前記熱交換器から蒸気が供給される蒸気タービンとを更に備えてもよい。
この構成によれば、エンジン部からの排ガスエネルギーの一部は、ガスタービンへ投入されて回転エネルギーとして回収され、又は、排ガスエネルギーの一部は、過給機で回収されてエンジン供給空気を加圧する。また、ガスタービン又は過給機の下流に流れる排ガスのエネルギーは、熱交換器で熱回収されて、吸収式冷凍機の温水熱源として活用される。さらに、熱回収器で回収されたエネルギーの余剰分は、蒸気タービンへ投入されて回転エネルギーとして回収されることも可能である。蒸気タービンで回収された回転エネルギーは、例えばターボ冷凍機の動力源、又は発電機の動力源とされる。
ガスタービンの排ガスが抽気されることによって、排ガス温度が上昇し、熱交換器によってより多くの蒸気が回収可能であること、また、ガスタービン及び蒸気タービンによって直接ターボ冷凍機を駆動すること、また蒸気タービンによって電気に変換することも可能なことから、吸収式冷凍機の冷凍能力を向上させ、かつ船内の冷凍需要に合わせて自由度の高い省エネシステムを構築することができる。
本発明に係る冷凍システムの運転方法は、エンジン部からの排熱と熱交換して温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、前記温水供給系統で回収される前記エンジン部からの排熱量に関わらず、前記温水供給系統から前記吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように、前記供給温水の供給水量を調整するステップを有する。
本発明に係る冷凍システムの運転方法は、エンジン部からの排熱と熱交換して温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整するステップを有する。
本発明に係る冷凍システムの運転方法は、エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、前記温水供給系統における温水温度及び温水流量によって求められる、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水熱量と、測定された前記冷却水の冷却水温度及び冷却水流量によって求められる冷却水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出するステップと、算出された前記冷凍能力に応じて、冷媒系統に装備された流量計によって測定される流量と前記吸収式冷凍機の冷媒水の出口温度に基づいて、制御弁によって前記冷媒水の冷媒水量を調整するステップとを有する。
本発明によれば、エンジンからの利用可能な排熱を効率良く使用して、冷凍負荷の増減に応じた冷凍機の運転をすることができ、省エネ運転が可能となる。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る冷凍システム1は、例えば客船などの船舶に適用される。
本実施形態に係る冷凍システム1は、図1に示すように、吸収式冷凍機5と、制御装置6と、温水供給系統7などを備える。吸収式冷凍機5は、船舶のエンジン(例えばディーゼルエンジン)の排熱を利用して、冷媒水を生成する。制御装置6は、吸収式冷凍機5の運転を制御する。温水供給系統7は、エンジンからの排熱を回収して吸収式冷凍機5へ温水を供給する。エンジンから回収される排熱としては、エンジンのジャケット冷却水や排ガスエコノマイザーによって回収される排熱がある。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る冷凍システム1は、例えば客船などの船舶に適用される。
本実施形態に係る冷凍システム1は、図1に示すように、吸収式冷凍機5と、制御装置6と、温水供給系統7などを備える。吸収式冷凍機5は、船舶のエンジン(例えばディーゼルエンジン)の排熱を利用して、冷媒水を生成する。制御装置6は、吸収式冷凍機5の運転を制御する。温水供給系統7は、エンジンからの排熱を回収して吸収式冷凍機5へ温水を供給する。エンジンから回収される排熱としては、エンジンのジャケット冷却水や排ガスエコノマイザーによって回収される排熱がある。
吸収式冷凍機5は、図示しない吸収器、再生器、凝縮器、蒸発器を有する。吸収式冷凍機5は、例えば水−臭化リチウム吸収式冷凍機であり、水が熱媒、臭化リチウムが吸収液として使用される。吸収式冷凍機5は、吸収器で熱媒(水)を吸収液に溶かした溶液をつくり、再生器でエンジンから回収された熱を加えて溶液から熱媒(水)を蒸発させ、熱媒と吸収液とを分離させる。
熱媒(水)は、凝縮器で冷却されて液化する。そして、液化した熱媒(水)は、蒸発器に送られ、冷媒水(チラー水)管を通過して供給される冷媒水から熱を奪い低温の冷媒水を生成し、熱媒は蒸発する。蒸発した熱媒は、吸収器で吸収液に吸収させる。溶液は、再生器に再び送られる。
船舶に設置された吸収式冷凍機5では、吸収器内部や凝縮器内部の温度を低下させるために、冷却水が吸収器や凝縮器に供給される。ここで、冷却水は海水、河川水や湖水などが利用されるが、船舶は洋上では冷却水として海水を使用するので、本実施形態では、海水を例示して記載する。吸収式冷凍機5には、海水供給管11、海水排出管12が接続される。海水供給管11には、吸収式冷凍機5の入口の海水温度を計測する温度計13、吸収式冷凍機5へ供給する海水量を調整する可変速のポンプ14が設置される。なお、ポンプ14は、定速でも構わないが、温度が大きく変化する海水を用いる場合には可変速にすることでより省エネの効果が増加する。
吸収式冷凍機5で生成された冷媒水(チラー水)は、船内を循環して船内の各冷凍負荷に冷熱源を供給し、吸収式冷凍機5に戻る。生成される冷媒水は、所定の温度として例えば6℃であり、吸収式冷凍機5に戻る冷媒水は、船内需要で変化するが、例えば14℃である。冷媒水量は、制御装置6によって、吸収式冷凍機5の出口温度が所定の温度(6℃)で一定になるように調整される。冷媒水が流れる冷媒水管15には、冷媒水量を調整する制御弁16、入口温度又は出口温度を計測する温度計17,18、冷媒水量を計測する流量計19、冷媒水管15や吸収式冷凍機5内の圧力損失分を昇圧する定速のポンプ20が設置される。ポンプ20は、より大きな省エネ効果を得るため、可変速にすることも可能である。
温水供給系統7には、例えばエンジンの排熱系統やエンジン冷却器と接続された排熱回収系統21を流れる熱流体(加圧温水)と熱交換する温水熱交換器22や、排ガスエコノマイザーや補助ボイラから供給される加熱用蒸気が導入される蒸気導入部23が設置される。温水熱交換器22により、エンジンの排熱系統やエンジン冷却器と熱的に一旦切り離しを行うことで、温水供給系統7に油タンク加熱等の機能を付加した場合でもエンジン冷却系統を保護することが可能である。なお、温水供給系統7に、直接エンジンの高温冷却水を供給することも可能である。また、温水供給系統7への温水は、所定の一定温度(例えば、90℃〜95℃の間でシステムとして適値を選定)に保たれて供給されるが、港湾停泊時のエンジンが低負荷時などにおいて吸収式冷凍機5の冷凍負荷変化への温水流量の供給が追従できない場合や、排熱から回収された蒸気が船内需要に対して余剰の場合があるので、蒸気導入部23から加熱用蒸気を導入することで、温水温度を調整し、温水流量を確保することができる。
また、温水供給系統7には、温水流量を計測する流量計24、循環温水の温度を計測する温度計25、温水流量を調整する循環ポンプ26が設けられる。エンジン排熱量から吸収式冷凍機5へ投入する熱量は、温水温度を一定にして、循環ポンプ26による温水流量によって調整される。
また、温水供給系統7には、温水流量を計測する流量計24、循環温水の温度を計測する温度計25、温水流量を調整する循環ポンプ26が設けられる。エンジン排熱量から吸収式冷凍機5へ投入する熱量は、温水温度を一定にして、循環ポンプ26による温水流量によって調整される。
温水供給系統7は、吸収式冷凍機5をバイパスするバイパス管27が設けられる。温水の一部を吸収式冷凍機5に通過させないことによって、吸収式冷凍機5を流れる温水量を調整できる。その結果、エンジン負荷が急激に変化した場合や船内の冷凍負荷が少ない場合に、追従性を向上させたり、冷凍負荷変化への循環ポンプ26の温水流量制御のハンチングを防止したりすることができる。
また、本実施形態に係る冷凍システム1は、図示しないターボ冷凍機を備える。ターボ冷凍機は、電力によって可変速運転する電動式ターボ冷凍機であり、吸収式冷凍機5の冷凍能力で不足する冷凍負荷は、ターボ冷凍機によって補われる。
冷凍負荷が増加して吸収式冷凍機5による冷凍能力が不足する場合は、ターボ冷凍機の電動可変速による運転制御、ならびに複数台のターボ冷凍機の運転台数によって、冷凍能力が調整される。その結果、冷凍システム1全体の冷凍能力を増加させることができる。一方、冷凍負荷が減少した場合は、ターボ冷凍機の冷凍能力を低下させて、冷凍システム1全体の冷凍能力を低減させる。
ここで、ターボ冷凍機は電力を使用するので、極力ターボ冷凍機の運転を低負荷で使用することが好ましい。このため吸収式冷凍機5の冷凍能力を優先的に冷凍負荷に利用する。冷凍負荷が増加して吸収式冷凍機5による冷凍能力が不足する場合は、ターボ冷凍機の電動可変速による運転制御によって、冷凍能力が調整される。
なお、冷凍システム1は、複数台のターボ冷凍機を備えるとき、例えば冷凍負荷予測によって運転台数が制御される。
冷凍負荷が増加して吸収式冷凍機5による冷凍能力が不足する場合は、ターボ冷凍機の電動可変速による運転制御、ならびに複数台のターボ冷凍機の運転台数によって、冷凍能力が調整される。その結果、冷凍システム1全体の冷凍能力を増加させることができる。一方、冷凍負荷が減少した場合は、ターボ冷凍機の冷凍能力を低下させて、冷凍システム1全体の冷凍能力を低減させる。
ここで、ターボ冷凍機は電力を使用するので、極力ターボ冷凍機の運転を低負荷で使用することが好ましい。このため吸収式冷凍機5の冷凍能力を優先的に冷凍負荷に利用する。冷凍負荷が増加して吸収式冷凍機5による冷凍能力が不足する場合は、ターボ冷凍機の電動可変速による運転制御によって、冷凍能力が調整される。
なお、冷凍システム1は、複数台のターボ冷凍機を備えるとき、例えば冷凍負荷予測によって運転台数が制御される。
次に、図3を参照して、本実施形態に係る冷凍システム1の運転方法について説明する。
本実施形態に係る冷凍システム1では、エンジンのジャケット冷却用の熱流体(加圧温水)や排ガスエコノマイザーによって回収された排熱と熱交換した熱流体(加圧温水や蒸気)を利用して、吸収式冷凍機5を運転させ、冷媒水を生成する。
吸収式冷凍機5に供給される温水の流量は、吸収式冷凍機5へ供給される温水の入口温度が所定の一定温度(例えば90℃)に保持できるように制御装置6によって調整される。具体的には、温水供給系統7における吸収式冷凍機5の入口温度を温度計25で検出して(ステップS1)、循環ポンプ26が温水の循環流量を調整するとともに、流量計24で循環流量が計測される(ステップS2,S3,S4)。
これにより、船舶のエンジン負荷が増減して排熱量が変化する場合であっても、所定の一定の温度を有する供給温水が、温水の循環流量を変化させることで吸収式冷凍機5へ供給される。したがって、温水供給系統7で回収されるエンジンからの排熱を捨てることなく、排熱を有効に利用できる。
本実施形態に係る冷凍システム1では、エンジンのジャケット冷却用の熱流体(加圧温水)や排ガスエコノマイザーによって回収された排熱と熱交換した熱流体(加圧温水や蒸気)を利用して、吸収式冷凍機5を運転させ、冷媒水を生成する。
吸収式冷凍機5に供給される温水の流量は、吸収式冷凍機5へ供給される温水の入口温度が所定の一定温度(例えば90℃)に保持できるように制御装置6によって調整される。具体的には、温水供給系統7における吸収式冷凍機5の入口温度を温度計25で検出して(ステップS1)、循環ポンプ26が温水の循環流量を調整するとともに、流量計24で循環流量が計測される(ステップS2,S3,S4)。
これにより、船舶のエンジン負荷が増減して排熱量が変化する場合であっても、所定の一定の温度を有する供給温水が、温水の循環流量を変化させることで吸収式冷凍機5へ供給される。したがって、温水供給系統7で回収されるエンジンからの排熱を捨てることなく、排熱を有効に利用できる。
例えば、エンジン負荷が減少してエンジンからの排熱量が低下した場合や冷凍負荷が上昇した場合、温水供給系統7の温水温度は、所定温度(90℃)以下に低下する。この場合、循環ポンプ26の速度を減少させて(ステップS3)、吸収式冷凍機5で吸収される排熱量を減少させ、所定温度となるように温水供給系統7の温水温度を上昇させる。一方、エンジン負荷が増加して排熱量が上昇した場合、温水供給系統7の温水温度は、所定温度(90℃)よりも上昇する。この場合、循環ポンプ26の速度を増加させて(ステップS4)、吸収式冷凍機5で吸収される排熱量を増加させ、所定温度となるように温水供給系統7の温水温度を低下させる。
制御装置6は、エンジンからの排熱を有効に利用できるように温水流量を制御するが、エンジン側の急激な負荷変動やエンジンが低負荷時などで、吸収式冷凍機5の冷凍負荷変化への温水流量の供給が追従できない場合があるので、吸収式冷凍機5を三方弁32でバイパス管27へとバイパスさせたり、蒸気導入部23から加熱用蒸気を導入して温水温度を調整し、温水流量を確保するよう、制御を安定化させることができる。
制御装置6は、エンジンからの排熱を有効に利用できるように温水流量を制御するが、エンジン側の急激な負荷変動やエンジンが低負荷時などで、吸収式冷凍機5の冷凍負荷変化への温水流量の供給が追従できない場合があるので、吸収式冷凍機5を三方弁32でバイパス管27へとバイパスさせたり、蒸気導入部23から加熱用蒸気を導入して温水温度を調整し、温水流量を確保するよう、制御を安定化させることができる。
図2は、船内冷凍負荷と、冷凍システム1が作動することによって得られる冷凍能力との関係を示すグラフである。冷凍システム1では、船内冷凍負荷に応じて、運転モードを選択して、吸収式冷凍機5又はターボ冷凍機の冷凍能力を増減させる(ステップS5)。
図2の冷凍能力(A)の領域は、吸収式冷凍機5の単独運転で確保可能な冷凍能力を示す。吸収式冷凍機5の冷凍能力は、冷凍負荷に応じて増減可能であるが、冷凍負荷の不足分に対しては、電動可変速による運転制御が可能なターボ冷凍機で対応する。冷凍能力(C)の領域は、ターボ冷凍機の並列運転によって確保が必要な冷凍能力を示す。
作動する冷凍能力に対する吸収式冷凍機5とターボ冷凍機の冷凍能力の分担では、吸収式冷凍機5が排熱で運転されている限りターボ冷凍機における消費電力を低減することが望ましく、基本的には吸収式冷凍機5の優先利用を行う。
作動する冷凍能力に対する吸収式冷凍機5とターボ冷凍機の冷凍能力の分担では、吸収式冷凍機5が排熱で運転されている限りターボ冷凍機における消費電力を低減することが望ましく、基本的には吸収式冷凍機5の優先利用を行う。
冷凍能力(B)の領域は、エンジン排熱の増減、船内熱負荷や吸収式冷凍機5による負荷の増減で吸収式冷凍機5とターボ冷凍機の冷凍能力の分担が変動する領域を示している。冷凍能力(B)での吸収式冷凍機5とターボ冷凍機の冷凍能力の分担は、ターボ冷凍機に存在する最小冷凍能力で対応する必要があるため、吸収式冷凍機5は最大冷凍負荷よりも若干低下させた能力とする。
すなわち、ターボ冷凍機は、起動後において最小冷凍能力を確保できることから、吸収式冷凍機5とターボ冷凍機によって冷凍能力を分担する際、吸収式冷凍機5の冷凍能力を低減させる。これにより、ターボ冷凍機による低負荷時の不安定な運転領域を避けることができ、かつトータルの冷房需要に合った運転が可能となる。本実施形態では、吸収式冷凍機5に供給される温水温度を一定にしつつ、後述するとおり、制御装置6から指示される冷凍能力に応じて冷媒水量を調整することから、吸収式冷凍機5の負荷を自由に調整できるため、効率的な運用が可能となっている。
船内熱負荷や吸収式冷凍機5による負荷、又はエンジン負荷が変動する場合、エンジン排熱の回収によって得られる吸収式冷凍機5の温水の入口温度が常に一定になるように、循環ポンプ26の流量が調整される。このとき、吸収式冷凍機5に流入する温水の温度及び流量を測定することによって、吸収式冷凍機5の冷凍能力を制御装置6で算出する(ステップS6,S8)。
エンジンからの排熱量の変動によって、温水供給系統7が有する温水熱量が増減すると、吸収式冷凍機5の冷凍能力を逐次算出し、算出された冷凍能力に基づいて吸収式冷凍機5の冷媒水の出口温度が所定の温度(例えば6℃)で一定になるように、冷媒水量を流量制御弁16で調整し、その流量を流量計19で計測する(ステップS7,S9〜S11)。
従来の吸収式冷凍機の制御は、冷凍負荷に応じて冷媒水の冷媒水熱量(又は冷媒水の温度と流量)がまず要求され、要求された冷媒水熱量を満たすようにボイラからの蒸気などの熱源を供給している。この場合、冷凍負荷が増加し、エンジンからの排熱以上となるとき、比較的効率の良い電動式ターボ冷凍機を使わないことから、油焚きのボイラによる熱を供給せねばならず無駄が生じてしまう。一方、本実施形態では、熱源としてのエンジンからの排熱量に基づいて吸収式冷凍機5の冷凍能力が算出され、この冷凍能力対応して、冷媒水の出口温度を所定の一定温度として、冷媒水量が調整されることから、利用可能な排熱のみを全て吸収式冷凍機5での冷凍能力へと使用でき、無駄が生じない。
エンジンからの排熱量が高くなると、温水供給系統7が有する温水熱量も高くなる。温水熱量が高くなると、冷凍能力も上昇可能となる。そこで、制御装置6は、温水熱量(温水の温度と流量から算出される。)と、冷却用海水熱量(海水温度と流量から算出される。)に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力を算出する。そして、算出された冷凍能力を目標値として、冷媒水温度を所定温度とした冷媒水の流量が調整される。例えば、算出された冷凍能力が上昇したときは、冷媒水の流量がその分増加する。その結果、算出された冷凍能力に応じて、温水熱量が消費(吸収)されることによって、吸収式冷凍機5の負荷が調整される。すなわち、吸収式冷凍機5の負荷は、排熱量によって変化する。
吸収式冷凍機5の冷凍負荷能力は、排熱量が高くなると上昇し、排熱量が減少すると低下する。すなわち、利用可能な排熱を全て使用するように、吸収式冷凍機5の負荷を排熱量に応じて変化させていることから、排熱の利用に無駄が生じない。
なお、冷媒水の流量は、制御装置6による算出に基づき、冷媒系統に装備された流量計19によって測定された流量と冷媒水出口温度に基づいて冷媒水系統の制御弁16を制御することで調整される。
なお、冷媒水の流量は、制御装置6による算出に基づき、冷媒系統に装備された流量計19によって測定された流量と冷媒水出口温度に基づいて冷媒水系統の制御弁16を制御することで調整される。
次に、図2を参照して、船内の冷凍負荷が増加又は減少した場合における冷凍システム1の運転方法について説明する。
(i)吸収式冷凍機5が単独で運転の場合:(吸収式冷凍機5の排熱最大能力モード)
図2の冷凍能力(A)の領域に相当する。冷凍システム1は、吸収式冷凍機5に供給される温水熱量及び冷却用海水熱量に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力容量を算出する(ステップS6)。そして、算出された冷凍能力容量を目標値として、冷媒水温度を所定温度とした冷媒水の流量が調整される(ステップS7)。これにより、温水流量を増加するための補助ボイラが起動して蒸気導入部23へ加熱用蒸気を投入する必要がない範囲において、エンジンからの利用可能な排熱をすべて使うことができる。なお、温水供給系統7の温度が低下し、温水熱量が不足する場合は補助ボイラの加熱用蒸気を温水供給系統7の蒸気導入部23に投入し、温水温度を上昇させて急速な温水熱量不足に対応してもよい。
(i)吸収式冷凍機5が単独で運転の場合:(吸収式冷凍機5の排熱最大能力モード)
図2の冷凍能力(A)の領域に相当する。冷凍システム1は、吸収式冷凍機5に供給される温水熱量及び冷却用海水熱量に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力容量を算出する(ステップS6)。そして、算出された冷凍能力容量を目標値として、冷媒水温度を所定温度とした冷媒水の流量が調整される(ステップS7)。これにより、温水流量を増加するための補助ボイラが起動して蒸気導入部23へ加熱用蒸気を投入する必要がない範囲において、エンジンからの利用可能な排熱をすべて使うことができる。なお、温水供給系統7の温度が低下し、温水熱量が不足する場合は補助ボイラの加熱用蒸気を温水供給系統7の蒸気導入部23に投入し、温水温度を上昇させて急速な温水熱量不足に対応してもよい。
(ii)吸収式冷凍機5の運転とターボ冷凍機の最小冷凍能力部分での運転の場合:(吸収式冷凍機5の能力制御モード)
図2の冷凍能力(B)の領域に相当する。ターボ冷凍機の最小冷凍能力部分がある場合、ターボ冷凍機を最小負荷能力で可変速運転し、吸収式冷凍機5は、利用可能な排熱での最大冷凍能力で対応せずに自動的に冷凍能力を若干量下げることで、船内の冷凍負荷全量に合った運転が可能となる。吸収式冷凍機5は、船内冷凍負荷と必要な冷凍能力に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力を算出し(ステップS8)、冷媒水の出口温度が一定になるように冷媒水量を調整する(ステップS9)。例えば、冷媒水の出口温度が所定温度以下になると判断されれば(ステップS10)、温水供給系統7を流れる温水の流量を低減する(ステップS11)。一方、冷媒水の出口温度が所定温度よりも高ければ、再び、吸収式冷凍機5の冷凍能力を算出し(ステップS8)、冷媒水の出口温度が一定になるように冷媒水量を調整する(ステップS9)。
図2の冷凍能力(B)の領域に相当する。ターボ冷凍機の最小冷凍能力部分がある場合、ターボ冷凍機を最小負荷能力で可変速運転し、吸収式冷凍機5は、利用可能な排熱での最大冷凍能力で対応せずに自動的に冷凍能力を若干量下げることで、船内の冷凍負荷全量に合った運転が可能となる。吸収式冷凍機5は、船内冷凍負荷と必要な冷凍能力に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力を算出し(ステップS8)、冷媒水の出口温度が一定になるように冷媒水量を調整する(ステップS9)。例えば、冷媒水の出口温度が所定温度以下になると判断されれば(ステップS10)、温水供給系統7を流れる温水の流量を低減する(ステップS11)。一方、冷媒水の出口温度が所定温度よりも高ければ、再び、吸収式冷凍機5の冷凍能力を算出し(ステップS8)、冷媒水の出口温度が一定になるように冷媒水量を調整する(ステップS9)。
(iii)吸収式冷凍機5とターボ冷凍機が並列運転し、さらにターボ冷凍機の負荷が最小負荷を超えた場合:
図2の冷凍能力(C)の領域に相当する。吸収式冷凍機5で船内冷凍負荷の需要が不足する分は、ターボ冷凍機によって補われる。吸収式冷凍機5は、再び(i)排熱最大能力モードに戻り、吸収式冷凍機5を優先的に利用して、吸収式冷凍機5に供給される温水熱量及び冷却用海水熱量に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力容量を算出する。そして、算出された冷凍能力容量を目標値として、冷媒水温度を所定温度とした冷媒水の流量が調整される。これにより、エンジンからの利用可能な排熱をすべて使うことができる。
図2の冷凍能力(C)の領域に相当する。吸収式冷凍機5で船内冷凍負荷の需要が不足する分は、ターボ冷凍機によって補われる。吸収式冷凍機5は、再び(i)排熱最大能力モードに戻り、吸収式冷凍機5を優先的に利用して、吸収式冷凍機5に供給される温水熱量及び冷却用海水熱量に基づいて、吸収式冷凍機5の冷凍能力容量を算出する。そして、算出された冷凍能力容量を目標値として、冷媒水温度を所定温度とした冷媒水の流量が調整される。これにより、エンジンからの利用可能な排熱をすべて使うことができる。
以上、本実施形態によれば、吸収式冷凍機5の利用を優先とした冷凍負荷に対応する制御ができるようになり、排熱を利用することでCOP(Coefficient Of Performance)が高く、省エネ運転が可能となる。また、エンジンからの利用可能な排熱を全て使う制御によって、省エネ運転が可能となる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る冷凍システム2について説明する。
本実施形態に係る冷凍システム2は、エンジンのジャケット冷却用の熱流体(加圧温水)等によって回収される排熱を吸収式冷凍機5で優先して利用するシステムである。冷凍システム2は、吸収式冷凍機5以外に複数の船内熱負荷31を備える。船内熱負荷31への温水量は、ポンプ28や制御弁29によって調整される。
排熱回収系統21は、エンジン排熱(エンジンのジャケット冷却水)を加圧温水、温水熱交換器22で温水に伝熱する。また、温水供給系統7には、蒸気導入部23があり、エンジン排熱(排ガスエコノマイザー)によって生成され、船内蒸気需要に対して余剰となった蒸気が導入されて、温水温度を所定の一定温度に保ち温水流量を増加させることができる。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る冷凍システム2について説明する。
本実施形態に係る冷凍システム2は、エンジンのジャケット冷却用の熱流体(加圧温水)等によって回収される排熱を吸収式冷凍機5で優先して利用するシステムである。冷凍システム2は、吸収式冷凍機5以外に複数の船内熱負荷31を備える。船内熱負荷31への温水量は、ポンプ28や制御弁29によって調整される。
排熱回収系統21は、エンジン排熱(エンジンのジャケット冷却水)を加圧温水、温水熱交換器22で温水に伝熱する。また、温水供給系統7には、蒸気導入部23があり、エンジン排熱(排ガスエコノマイザー)によって生成され、船内蒸気需要に対して余剰となった蒸気が導入されて、温水温度を所定の一定温度に保ち温水流量を増加させることができる。
温水供給系統7は、図4に示すように、排熱回収系統21から独立させて、エンジンの運転への影響を抑制しているが、船内熱負荷31が少ない場合、油系のヒーター等の船内熱負荷31がない場合は、温水供給系統7と排熱回収系統21を同一系統とすることも可能である。
第1実施形態と同様に、エンジン排熱量に合わせて吸収式冷凍機5で吸収する熱を制御するにあたり、循環ポンプ26の流量を制御装置6によって制御することで、温水が所定の一定の温度(例えば90℃)を有するように調整され、吸収式冷凍機5における吸収熱量が制御される。
冷凍負荷に対して必要な冷凍能力は、温水利用可能流量(吸収式冷凍機5以外の船内熱負荷31に必要な温水量を除いたもの)及び温水供給系統7の温水温度から求められる温水熱量、さらには図示しない冷却用海水熱量(海水温度と流量から算出される。)に基づいて制御装置6で算出される。そして、吸収式冷凍機5において、算出された温水熱量の吸収が得られるよう、冷凍能力及び冷媒水の所定の出口温度(例えば6℃)から冷媒水量を算出し、冷媒水系統の流量を制御する。
これにより、本実施形態を用いた船舶は、エンジンからの排熱によって算出される冷凍能力に基づいて優先的に吸収式冷凍機5を運転することにより、吸収式冷凍機5においてエンジンからの排熱を有効に利用することが可能となり、省エネが可能となる。
なお、吸収式冷凍機5の温水の入口側には三方弁32を設けバイパス管27へとバイパスさせることで、エンジンからの排熱が急減少した場合などに温水流量の変化が追従できない場合が生じても、温水供給系統7の閉回路内の温度変動を小さくでき、制御を安定化させることができる。
なお、吸収式冷凍機5の温水の入口側には三方弁32を設けバイパス管27へとバイパスさせることで、エンジンからの排熱が急減少した場合などに温水流量の変化が追従できない場合が生じても、温水供給系統7の閉回路内の温度変動を小さくでき、制御を安定化させることができる。
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る冷凍システム3について説明する。
本実施形態に係る冷凍システム3は、2系統のエンジン排熱の利用システムの例を示している。なお、図5で示した例は、エンジンからの排熱回収系統21が複数系統である場合の一例であり、本発明は2系統に限定されない。
第1エンジン排熱系統33Aと第2エンジン排熱系統33Bからの排熱のアンバランスがある場合、2台の吸収式冷凍機5において、各エンジンからの排熱を十分に吸収できない。そこで、本実施形態では、温水供給系統7が第1エンジン排熱系統33Aと第2エンジン排熱系統33Bの両方に対応して設けられ、かつ、第1エンジン排熱系統33A側と第2エンジン排熱系統33B側それぞれに温水を配分する三方弁34を備える。
次に、図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る冷凍システム3について説明する。
本実施形態に係る冷凍システム3は、2系統のエンジン排熱の利用システムの例を示している。なお、図5で示した例は、エンジンからの排熱回収系統21が複数系統である場合の一例であり、本発明は2系統に限定されない。
第1エンジン排熱系統33Aと第2エンジン排熱系統33Bからの排熱のアンバランスがある場合、2台の吸収式冷凍機5において、各エンジンからの排熱を十分に吸収できない。そこで、本実施形態では、温水供給系統7が第1エンジン排熱系統33Aと第2エンジン排熱系統33Bの両方に対応して設けられ、かつ、第1エンジン排熱系統33A側と第2エンジン排熱系統33B側それぞれに温水を配分する三方弁34を備える。
これにより、温水供給系統7を流れる温水は、第1エンジン排熱系統33Aと第2エンジン排熱系統33Bそれぞれの排熱量とバランスを取りながら、三方弁34を介して第1エンジン排熱系統33A側と第2エンジン排熱系統33B側それぞれに分けて流れる。
本実施形態を用いた船舶は、これにより、各エンジンからの排熱のアンバランスを解消して、排熱を最大限回収し、吸収式冷凍機5の性能を最大限活用することが可能となる。
本実施形態を用いた船舶は、これにより、各エンジンからの排熱のアンバランスを解消して、排熱を最大限回収し、吸収式冷凍機5の性能を最大限活用することが可能となる。
[第4実施形態]
次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態に係る熱回収システム4について説明する。図6では、上述した第2実施形態に係る冷凍システム2を適用した熱回収システム4を示しているが、本発明はこの例に限定されない。例えば、第1,第3実施形態に係る冷凍システム1,3を適用してもよい。
次に、図6を参照して、本発明の第4実施形態に係る熱回収システム4について説明する。図6では、上述した第2実施形態に係る冷凍システム2を適用した熱回収システム4を示しているが、本発明はこの例に限定されない。例えば、第1,第3実施形態に係る冷凍システム1,3を適用してもよい。
熱回収システム4は、図6に示すように、パワータービン41(ガスタービン)と、蒸気タービン42を備える。エンジン43からの排ガスエネルギーの一部は、パワータービン41へ投入されて回転エネルギーとして回収され、排ガスエネルギーの一部は、過給機44で回収されてエンジン供給空気を加圧する。また、パワータービン41及び過給機44の下流に流れる排ガスのエネルギーは、排ガスエコノマイザー45(熱交換器)で熱回収されて、船内蒸気負荷、吸収式冷凍機5又は吸収式冷凍機5以外の船内熱負荷31の温水熱源として活用される。または、船内冷凍負荷及び船内熱負荷が小さい場合には、排ガスエコノマイザー45で回収されたエネルギーの余剰分は、蒸気タービン42へ投入されて回転エネルギーとして回収される。蒸気タービン42で回収された回転エネルギーは、ターボ冷凍機46の動力源、又は発電機の動力源とする。
熱回収システム4が、パワータービン41の排ガスを抽気することによって、排ガス温度が上昇し、排ガスエコノマイザー45によってより多くの蒸気が回収可能であること、また、パワータービン41及び蒸気タービン42によって直接ターボ冷凍機46を駆動すること、また蒸気タービン42によって電気に変換することも可能なことから本実施形態を用いた船舶は、吸収式冷凍機5の冷凍能力を向上させ、かつ船内の冷凍需要に合わせて自由度の高い省エネシステムを構築することができる。
1,2,3 冷凍システム
4 熱回収システム
5 吸収式冷凍機
6 制御装置(温水温度調整部、冷媒水量調整部)
7 温水供給系統
4 熱回収システム
5 吸収式冷凍機
6 制御装置(温水温度調整部、冷媒水量調整部)
7 温水供給系統
この構成によれば、冷凍負荷に対して必要な冷凍能力は、温水供給系統における温水利用可能流量(吸収式冷凍機以外の船内熱負荷に必要な温水量を除いたもの)及び温水供給系統の温水温度から求められる温水熱量に基づいて算出される。その結果、船舶では、冷凍システムの吸収式冷凍機がエンジン部からの排熱の余剰分を完全に利用できる。
例えば、エンジン負荷が減少してエンジンからの排熱量が低下した場合、温水供給系統7の温水温度は、所定温度(90℃)以下に低下する。この場合、循環ポンプ26の速度を減少させて(ステップS3)、吸収式冷凍機5で吸収される排熱量を減少させ、所定温度となるように温水供給系統7の温水温度を上昇させる。一方、エンジン負荷が増加して排熱量が上昇した場合、温水供給系統7の温水温度は、所定温度(90℃)よりも上昇する。この場合、循環ポンプ26の速度を増加させて(ステップS4)、吸収式冷凍機5で吸収される排熱量を増加させ、所定温度となるように温水供給系統7の温水温度を低下させる。
制御装置6は、エンジンからの排熱を有効に利用できるように温水流量を制御するが、エンジン側の急激な負荷変動やエンジンが低負荷時などで、吸収式冷凍機5の冷凍負荷変化への温水流量の供給が追従できない場合があるので、吸収式冷凍機5を三方弁32でバイパス管27へとバイパスさせたり、蒸気導入部23から加熱用蒸気を導入して温水温度を調整し、温水流量を確保するよう、制御を安定化させることができる。
制御装置6は、エンジンからの排熱を有効に利用できるように温水流量を制御するが、エンジン側の急激な負荷変動やエンジンが低負荷時などで、吸収式冷凍機5の冷凍負荷変化への温水流量の供給が追従できない場合があるので、吸収式冷凍機5を三方弁32でバイパス管27へとバイパスさせたり、蒸気導入部23から加熱用蒸気を導入して温水温度を調整し、温水流量を確保するよう、制御を安定化させることができる。
Claims (11)
- エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、
前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、
前記温水供給系統から前記吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように、前記供給温水の温度に基づいて、前記供給温水の供給水量を調整する温水温度調整部と、
を備える冷凍システム。 - 電力によって可変速運転する少なくとも1台以上の電動式ターボ冷凍機を更に備え、
前記吸収式冷凍機の冷凍能力を優先的に冷凍負荷に利用し、
前記吸収式冷凍機の冷凍能力で不足する冷凍負荷は、前記電動式ターボ冷凍機の可変速運転と運転台数によって補われる請求項1に記載の冷凍システム。 - 前記吸収式冷凍機の冷凍能力で不足する冷凍負荷を前記電動式ターボ冷凍機で補う際、前記電動式ターボ冷凍機を最小負荷能力で可変速運転し、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を最大負荷能力としない請求項2に記載の冷凍システム。
- エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、
前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、
前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水の流量及び温度による温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部と、
を備える冷凍システム。 - エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、
前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、
前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水の流量及び温度による温水熱量と、前記吸収式冷凍機を冷却する冷却水の流量と温度による冷却水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記所定温度の冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部と、
を備え、
前記冷凍能力は、前記温水供給系統における温水温度及び温水流量による前記温水熱量と、前記冷却水の冷却水温度及び冷却水流量による冷却水熱量に基づいて算出され、
前記冷媒水量は、算出された前記冷凍能力に応じて、冷媒水系統に装備された流量計によって測定される流量と前記吸収式冷凍機の冷媒水の出口温度に基づいて、制御弁によって調整される冷凍システム。 - エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、
前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機と、
前記温水供給系統で生成された温水を利用する前記吸収式冷凍機以外の船内熱負荷と、
前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られ、前記船内熱負荷に必要な流量を除いた温水の流量及び温度による温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整する冷媒水量調整部と、
を備える船舶。 - 前記温水供給系統は、複数のエンジン排熱系統と熱交換し、前記エンジン排熱系統の排熱量に応じて、前記エンジン排熱系統それぞれに温水を配分する請求項6に記載の船舶。
- 前記エンジン部からの排ガスが供給される過給機又はガスタービンと、
前記過給機又は前記ガスタービンから排出される排ガスと熱交換して蒸気を生成する熱交換器と、
前記熱交換器から蒸気が供給される蒸気タービンと、
更にを備える請求項6又は7に記載の船舶。 - エンジン部からの排熱と熱交換して温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、
前記温水供給系統で回収される前記エンジン部からの排熱量に関わらず、前記温水供給系統から前記吸収式冷凍機へ供給される供給温水の温度が一定になるように、前記供給温水の供給水量を調整するステップを有する冷凍システムの運転方法。 - エンジン部からの排熱と熱交換して温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、
前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出し、算出された前記冷凍能力に応じて前記冷媒水の冷媒水量を調整するステップを有する冷凍システムの運転方法。 - エンジン部からの排熱によって温水を生成する温水供給系統と、前記温水供給系統で生成された温水と熱交換して所定温度の冷媒水を生成する吸収式冷凍機とを備える冷凍システムの運転方法であって、
前記温水供給系統における温水温度及び温水流量によって求められる、前記温水供給系統で前記エンジン部からの排熱から得られる温水熱量と、前記冷却水の冷却水温度及び冷却水流量によって求められる冷却水熱量に基づいて、前記吸収式冷凍機の冷凍能力を算出するステップと、
算出された前記冷凍能力に応じて、冷媒水系統に装備された流量計によって測定される流量と前記吸収式冷凍機の冷媒水の出口温度に基づいて、制御弁によって前記冷媒水の冷媒水量を調整するステップと、
を有する冷凍システムの運転方法。
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