JP6355927B2 - モータ搭載自動車の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータ搭載自動車の駆動制御装置に関し、走行駆動用のモータを制御するインバータのパワーデバイスの長寿命化を図る技術に関する。
複数の走行駆動用のモータを搭載した自動車において、前記複数のモータをそれぞれ制御する複数のインバータを、1組のラジエータおよびポンプで冷却する場合、複数のインバータの各個別冷却路を直列または並列に接続することが考えられる(特許文献1,2)。
特開2005−117819号公報 特許第3443296号公報
前記各個別冷却路を並列接続とした場合、各個別冷却路に流れる流量が半分になってしまい、冷却効率が下がる。
上記とは逆に各個別冷却路を直列接続とした場合、各個別冷却路に流れる流量はそのままにできる。しかし、循環路の下流に配置したインバータは、それよりも上流に配置されたインバータによって温められた冷却水で冷却することになる。インバータのパワーデバイスの寿命は、ジャンクション温度の変化量や最大温度によって決まるため、循環路の下流に配置されたインバータのパワーデバイス程、寿命が短くなる。
この発明の目的は、モータ搭載自動車において、走行駆動用のモータを制御するインバータの冷却効率の低下を防止すると共に、インバータのパワーデバイスの長寿命化を図ることができるモータ搭載自動車の駆動制御装置を提供することである。
この発明のモータ搭載自動車の駆動制御装置は、複数の走行駆動用のモータ5と、それぞれ冷却液を流す個別冷却路36を有し前記各モータ5をそれぞれ制御する複数のインバータ9aと、これら複数のインバータ9aの前記各個別冷却路36にわたる循環経路37に冷却液を循環させ且つこの冷却液を冷却するポンプ38およびラジエータ39とを備えるモータ搭載自動車において、
前記複数のインバータ9aにおける、少なくとも2台のインバータ9aの前記個別冷却路36を直列に備え、与えられた指令トルクを前記各インバータ9aに分配するにつき、前記ポンプ38に対し前記循環経路37の上流側の前記インバータ程、大きな指令トルクを分配し、前記循環経路の下流側の前記インバータ程、小さな指令トルクを分配するように指令トルクを決定する指令トルク分配手段31bを備えたことを特徴とする。
この構成によると、ポンプ38により、複数のインバータ9aの各個別冷却路36にわたる循環経路37に冷却液を循環させる。冷却液は、循環経路途中においてラジエータ39により冷却される。複数のインバータ9aにおける、少なくとも2台のインバータ9aの個別冷却路36を直列に設けたため、これら個別冷却路を並列に接続するよりも、冷却液の流量を大くし冷却効率を高めることができる。また、インバータは、出力するトルクが大きい程、流れる電流が多くなり、温度上昇し易いが、上記のようにトルク配分するため、各インバータの温度の均一化が図れる。
すなわち、指令トルク分配手段31bは、例えば、複数のインバータ9aよりも上位の制御手段に設けられ、アクセルペダル等の踏込み量に応じて与えられた指令トルクを前記各インバータ9aに分配する。この指令トルク分配手段31bは、循環経路37の上流側のインバータ程、大きな指令トルクを分配する。換言すると、指令トルク分配手段31bは、循環経路37の下流側のインバータ程、小さな指令トルクを分配する。
循環経路37の下流に配置したインバータ9aの冷却液は、前記インバータ9aよりも上流に配置されたインバータ9aによって温められた冷却液で冷却することになるため、冷却効果が低くて、前記下流のインバータ9aのパワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量および最大温度が高くなる傾向にあるが、その分、前述のように下流のインバータ9aに分配する指令トルクを小さくすることで、インバータ9aのパワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量および最大温度を定められた値以下に低く抑えることができる。前記ジャンクション温度とは、パワーデバイス9aaの基板の導体に対するチップ接合面の温度を言う。前記パワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量、最大温度の各定められた値は、実験やシミュレーション等により定められる。
前記与えられた指令トルクと、各車輪1,2へのトルク分配比率との関係を設定したマップを備え、前記指令トルク分配手段31bは、前記マップに設定されたトルク分配比率に基づき前記各インバータ9aに分配する指令トルクを決定するものとしても良い。前記トルク分配比率は、例えば、シミュレーションや実験により定められる。この場合、指令トルク分配手段31bは、各インバータ9aに分配する指令トルクを簡単に決定でき、演算処理負荷の低減を図ることができる。
前記各インバータ9aのパワーデバイス9aaの温度を検出する温度検出手段3を備え、前記指令トルク分配手段31bは、前記温度検出手段3で検出される前記各インバータ9aのパワーデバイス9aaの温度が均一となるように、前記各インバータ9aに分配する指令トルクを決定する温度均一化トルク付加手段42を含むものとしても良い。この場合、各インバータ9aのパワーデバイス9aaの温度が均一となるようにトルク分配するため、各インバータ9aのパワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量、最大温度を定められた値以下に確実に低減することができる。
前記モータ搭載自動車が4つ以上の前記モータ5を有し、前記指令トルク分配手段31bは、左側の各車輪1,2の合計トルクと右側の各車輪1,2の合計トルクとが同一となるように前記各インバータ9aに分配する指令トルクを決定するものとしても良い。この場合、自動車の直進安定性を高めることができる。
前記循環経路37の上流に、後輪1,1用の前記インバータ9a,9aを配置し、前記指令トルク分配手段31bは、前輪2,2より後輪1,1のトルクが大きくなるように前記各インバータ9aに分配する指令トルクを決定するものとしても良い。この場合、加速時に前輪2よりも荷重が大きくなる後輪1のトルクを、前輪2のトルクよりも大きく分配し、加速性能を向上させることができる。
前記モータ5と、駆動輪を回転支持する車輪用軸受6と、前記モータ5の回転を減速して前記車輪用軸受6に伝達する減速機7とでインホイールモータ駆動装置4を構成するものとしても良い。
この発明のモータ搭載自動車の駆動制御装置は、複数の走行駆動用のモータと、それぞれ冷却液を流す個別冷却路を有し前記各モータをそれぞれ制御する複数のインバータと、これら複数のインバータの前記各個別冷却路にわたる循環経路に冷却液を循環させ且つこの冷却液を冷却するポンプおよびラジエータとを備えるモータ搭載自動車において、前記複数のインバータにおける、少なくとも2台のインバータの前記個別冷却路を直列に備え、与えられた指令トルクを前記各インバータに分配するにつき、前記ポンプに対し前記循環経路の上流側の前記インバータ程、大きな指令トルクを分配し、前記循環経路の下流側の前記インバータ程、小さな指令トルクを分配するように指令トルクを決定する指令トルク分配手段を備えたため、モータ搭載自動車において、走行駆動用のモータを制御するインバータの冷却効率の低下を防止すると共に、インバータのパワーデバイスの長寿命化を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置の概念構成を示す説明図である。 そのモータおよび減速機を含むインホイールモータ駆動装置の一例の断面図である。 同駆動制御装置のインバータ装置のブロック図である。 同モータ搭載自動車の駆動制御装置の各インバータの個別冷却路の接続例を示す図である。 この発明の他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置の各インバータの個別冷却路の接続例を示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置の各インバータの個別冷却路の接続例を示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置の概念構成を示す説明図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置のインバータ配置パターンを概略示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置のインバータ配置パターンを概略示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置のインバータ配置パターンを概略示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置のインバータ配置パターンを概略示す図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置のインバータ配置パターンを概略示す図である。
この発明の第1の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置を図1ないし図4と共に説明する。以下の説明は、モータ搭載自動車の駆動制御方法についての説明も含む。図1は、この駆動制御装置を備えたモータ搭載自動車の概念図である。このモータ搭載自動車は、後輪となる左右の車輪1,1がそれぞれ走行駆動用のモータ5により駆動され、前輪となる左右の車輪2,2がそれぞれ走行駆動用のモータ5により駆動される4輪駆動の電気自動車である。モータ5は、車輪1,2を回転支持する車輪用軸受6と、モータ5の回転を車輪用軸受6のハブ兼用の回転側輪となる内輪に減速して伝達する減速機7と共に、インホイールモータ駆動装置4を構成する。
図2は、インホイールモータ駆動装置4の一例を示す。車輪用軸受6は、固定輪となる外方部材11と、回転輪となる内方部材12との間に複列の転動体13を介在させたものであり、内方部材12に設けられた車輪取付用フランジ12aに、ホイール14とブレーキディスク15とが取付けられている。モータ5は、ハウジングに固定したステータ16と、ステータ16に対向して回転するロータ17とからなり、ロータ17のロータ軸17aが軸受18、18を介してハウジングに回転自在に設置され、例えば、ステータ16にコイル19が、ロータ17に永久磁石20がそれぞれ設けられた同期モータ等の交流モータからなる。減速機7は、モータ5のロータ軸17aの回転を減速して車輪用軸受6の内方部材12に伝えるサイクロイド減速機やその他のギヤ列等からなる。
電源系および制御系を説明する。
図1に示すように、各モータ5は、バッテリー8の電力により各インバータ装置9を介して回転駆動される。図3は、この駆動制御装置のインバータ装置9のブロック図である。各インバータ装置9は、スイッチング素子からなる複数のパワーデバイス9aaで構成されてバッテリー8の直流電力を3相の交流電力に変換するインバータ9aと、このインバータ9aを制御する駆動制御回路であるモータコントロール部9bとを有する。このモータコントロール部9bは、上位制御手段となるECU(電子制御ユニット)10(図1)から与えられた各モータ5に対する駆動指令に応じてインバータ9aをPWM制御等によって出力制御する。
図1に示すように、ECU10は、自動車全体の統括制御,協調制御を行う手段であって、マイクロコンピュータとその制御プログラム、および電子回路等で構成されている。このECU10に、各モータ5を制御するモータ制御手段31と、記憶手段35とが設けられている。モータ制御手段31は、アクセル32の踏み込み量の信号であるアクセル入力に応答して指令トルクを演算する指令トルク演算部31aと、この指令トルクを各モータ5の各インバータ装置9に分配する指令トルク分配手段31bとを有する。
指令トルク演算部31aは、より詳しくは、アクセル入力の他に、ブレーキペダル等のブレーキ操作手段33の減速入力をアクセル入力に加味して前記指令トルクを演算する。指令トルク分配手段31bは、ステアリング34の操舵角入力、および、後述する循環経路における各インバータ9aの位置に応じて、各インバータ9aに分配する指令トルクを計算して出力する。指令トルク分配手段31bから出力されたモータ別の指令トルクは、インバータ装置9に入力され、インバータ9aで各モータ5の駆動電流に変換される。
図4は、このモータ搭載自動車の駆動制御装置の各インバータ9a、9a、9a、9aの個別冷却路36の接続例を示す図である。複数(この例では4台)のインバータ9a、9a、9a、9aは、それぞれ冷却液を流す個別冷却路36を有する。このモータ搭載自動車は、前記複数のインバータ9a1〜4の各個別冷却路36にわたる循環経路37に冷却液を循環させ、且つ、この冷却液を冷却する1組のポンプ38およびラジエータ39を備える。ラジエータ39は、例えば、走行風に当たり易い車体40の前部に設置される。ポンプ38としては、いわゆるウォーターポンプが適用される。
ラジエータ39の下流にポンプ38が直列に配管接続され、このポンプ38の下流に、順次、4台のインバータ9a、9a、9a、9aが直列に配管接続される。さらに最も下流側のインバータ9aに前記ラジエータ39が配管接続されることで、循環経路37を構成する。循環経路37の上流に、後輪1,1用のインバータ9a,9aを配置し、循環経路37の下流に前輪2,2用のインバータ9a,9aを配置している。
指令トルク分配手段31b(図1)は、与えられた指令トルクを各インバータ9a1〜4に分配するにつき、ポンプ38に対し循環経路37の上流側のインバータ程、大きな指令トルクを分配する。換言すれば、指令トルク分配手段31b(図1)は、循環経路37の下流側のインバータ程小さな指令トルクを分配する。例えば、最上流のインバータ9aの指令トルク「1」に対し、最下流のインバータ9aの指令トルクを「0.7〜0.8」とする。またこの例では、循環経路37の上流に、後輪1,1用のインバータ9a,9aを配置し、指令トルク分配手段31bは、前輪2より後輪1のトルクが大きくなるように各インバータ9a1〜4に分配する指令トルクを決定する。
また指令トルク分配手段31b(図1)は、車両の直進時において、右側の車輪1、2のインバータ9a3、9aの合計トルクと、左側の車輪1,2のインバータ9a4、9aの合計トルクが同一となるように各インバータ9a1〜4に分配する指令トルクを決定する。但し、ステアリングの操舵角を入力した車両の旋回時においては、旋回側の前後車輪の合計トルクよりも、非旋回側の前後車輪の合計トルクが大きくなるように各インバータ9a1〜4に分配する指令トルクを決定する。
車両の直進時において、インバータ9a、9a、9a、9aそれぞれの指令トルク1〜4は次式(1)および式(2)を満たす関係となる。
トルク3>トルク4>トルク1>トルク2 …(1)
トルク1+トルク4=トルク2+トルク3 …(2)
車両の旋回時において、インバータ9a、9a、9a、9aそれぞれの指令トルク1〜4は次式(3)および(4)を満たす関係となる。
トルク3>トルク4>トルク1>トルク2 …(3)
トルク1+トルク4>トルク2+トルク3(右旋回時)またはトルク1+トルク4<トルク2+トルク3(左旋回時) …(4)
図1に示すように、前記記憶手段35にはマップが設けられ、このマップには、指令トルク演算部31aで演算された指令トルクと、各車輪1,2へのトルク分配比率との関係が設定されている。前記トルク分配比率は、例えば、シミュレーションや実験等により定められ、記憶手段35に書換え可能に記憶されている。指令トルク分配手段31bは、マップに設定されたトルク分配比率に基づき各インバータ9aに分配する指令トルクを決定する。
以上説明したモータ搭載自動車の駆動制御装置によると、ポンプ38により、複数のインバータ9aの各個別冷却路36にわたる循環経路37に冷却液を循環させる。冷却液は、循環経路途中においてラジエータ39により冷却される。複数のインバータ9aの個別冷却路36を直列に配管接続して設けたため、これら個別冷却路を並列に接続するよりも、冷却液の流量を大くし冷却効率を高めることができる。
指令トルク分配手段31bは、指令トルク演算部31aで演算された指令トルクを各インバータ9aに分配する。この指令トルク分配手段31bは、循環経路37の上流側のインバータ程、大きな指令トルクを分配する。換言すると、指令トルク分配手段31bは、循環経路37の下流側のインバータ程、小さな指令トルクを分配する。
図4に示すように、循環経路37の下流に配置したインバータ9a1、2の冷却液は、前記インバータ9a1、2よりも上流に配置されたインバータ9a3、4によって温められた冷却液で冷却することになるため、前記下流のインバータ9a1、2のパワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量および最大温度が高くなる傾向にあるが、その分、前述のように下流のインバータ9a1、2に分配する指令トルクを小さくすることで、インバータ9a1、2のパワーデバイス9aaのジャンクション温度の変化量および最大温度を定められた値以下に低く抑えることができる。
記憶手段35に設けられるマップには、指令トルク演算部31aで演算された指令トルクと、各車輪1,2へのトルク分配比率との関係が設定され、指令トルク分配手段31bは、マップに設定されたトルク分配比率に基づき各インバータ9aに分配する指令トルクを決定する。したがって、指令トルク分配手段31bは、各インバータ9aに分配する指令トルクを簡単に決定でき、演算処理負荷の低減を図ることができる。
指令トルク分配手段31bは、左右それぞれの車輪1,2の合計トルクが同一となるように各インバータ9aに分配する指令トルクを決定するため、自動車の直進安定性を高めることができる。
循環経路37の上流に、後輪1,1用のインバータ9a,9aを配置し、指令トルク分配手段31bは、前輪2より後輪1のトルクが大きくなるように各インバータ9aに分配する指令トルクを決定したため、加速時に前輪2よりも荷重が大きくなる後輪1のトルクを、前輪2のトルクよりも大きく分配し、加速性能を向上させることができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図5に示すように、ラジエータ39の下流に位置するポンプ38の下流に、インバータ9a,9aを並列に配管接続し、これらインバータ9a,9aにそれぞれインバータ9a,9aを直列に配管接続しても良い。下流側のインバータ9a,9aにラジエータ39が並列に配管接続されることで、循環経路37を構成する。
車両の直進時において、指令トルク分配手段31b(図1)は、インバータ9a〜9aそれぞれの指令トルク1〜4につき、次式(5),(6)および(7)を満たすように決定する。
トルク3>トルク2 …(5)
トルク4>トルク1 …(6)
トルク1+トルク4=トルク2+トルク3 …(7)
車両の旋回時において、指令トルク分配手段31b(図1)は、インバータ9a〜9aそれぞれの指令トルク1〜4につき、次式(8),(9)および(10)を満たすように決定する。
トルク3>トルク2 …(8)
トルク4>トルク1 …(9)
トルク1+トルク4>トルク2+トルク3(右旋回時)またはトルク1+トルク4<トルク2+トルク3(左旋回時) …(10)
この構成においても、下流のインバータ9aに分配する指令トルクを、上流のインバータ9aに分配する指令トルクよりも小さくすることで、インバータ9aのパワーデバイスのジャンクション温度の変化量および最大温度を定められた値以下に低く抑えることができる。
前記各実施形態では、1つのインバータ装置のケース内に1台のインバータが収納されているが、この形態に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、1つのケース41内に2台のインバータ9a1,9a2を収納しても良い。ケース41内において、インバータ9a1,9a2が直列に配管接続される。この場合、指令トルク分配手段31b(図1)は、インバータ9a1,9a2それぞれの指令トルク1,2につき、次式(11)を満たすように決定する。
トルク1>トルク2 …(11)
第1の実施形態では、指令トルク分配手段31b(図1)は、マップに設定されたトルク分配比率に基づき各インバータに分配する指令トルクを決定しているが、この例に限定されるものではなく次のように指令トルクを決定しても良い。
図7は、さらに他の実施形態に係るモータ搭載自動車の駆動制御装置の概念構成を示す説明図である。同図に示すように、各インバータ9aのパワーデバイス9aa(図3)の温度を検出する温度検出手段3を設け、指令トルク分配手段31bは、温度検出手段3で検出される各インバータ9aのパワーデバイスの温度が均一となるように、各インバータ9aに分配する指令トルクを決定する温度均一化トルク付加手段42を含むものとしても良い。
この場合、各インバータ9aのパワーデバイスの温度が均一となるようにトルク分配するため、各インバータ9aのパワーデバイスのジャンクション温度の変化量、最大温度を定められた値以下に確実に低減することができる。
図8に示すように、左右の前輪2,2用のインバータ9a,9aを車体40の前部に配置し、左右の後輪1,1用のインバータ9a,9aを車体40の後部に配置し、ラジエータ39の下流のポンプ38の下流に、順次インバータ9a,9a,9a,9aを直列に配管接続し、さらに最下流のインバータ9aにラジエータ39を配管接続しても良い。前進時には、インバータ9a,9aに走行風が当たり易く、後退時には、インバータ9a,9aに走行風が当たり易くなり、冷却効果を高めることができる。したがって、ポンプ38およびラジエータ39を性能の劣る安価なものにすることができる。
図9に示すように、左右の前後輪2,1のインバータ9a〜9aを車体40の前部に配置しても良い。この場合、他の形態よりも各配管長を短くでき、また全体の配管長が短くなることにより圧力損失が下がるためポンプ38の性能も下げられ、コスト低減を図れる。インバータ9a〜9aが車体40の前部のみに配置されているため、各インバータ9a〜9aへのアクセスを容易化し、メンテナンス性を高めることができる。
図10に示すように、左右の前後輪2,1のインバータ9a〜9aを車体40の後部に配置しても良い。この場合も、各インバータ9a〜9aに対するメンテナンス性を高めることができる。
図11に示すように、左右の前後輪2,1のインバータ9a〜9aを車体40の中央部に配置しても良い。この場合、車両の運動性能の向上を図ることができる。
図12に示すように、各車輪1,2のインバータ9a〜9aを、車体40における各インホイールモータ駆動装置4のインボード側付近にそれぞれ配置しても良い。この場合、各インホイールモータ駆動装置4のモータ5と、各インバータ9a〜9aとを繋ぐ電力線を短縮化でき、前記電力線からのノイズ放射を低減することができる。
各実施形態では、1組のポンプおよびラジエータに対して、4台のインバータが設けられているが、この例に限定されるものではない。例えば、2組のポンプおよびラジエータと4台のインバータとを設け、1組のポンプ等に対して2台のインバータを接続し、他の1組のポンプ等に対して他の2台のインバータを接続しても良い。その他、ポンプ等の数、インバータの数、ポンプ等と複数のインバータとの接続例は種々の例が考えられるが、いずれの場合においても、少なくとも2台のインバータの個別冷却路を直列に設け、循環経路の上流側のインバータ程、大きな指令トルクを分配すれば足りる。
第1の実施形態では、車両の旋回時に、旋回側の前後車輪の合計トルクよりも、非旋回側の前後車輪の合計トルクが大きくなるように各インバータ9a1〜4に分配する指令トルクを決定しているが、この例に限定されるものではない。例えば、車両の旋回時においても、車両の直進時と同様に、左右それぞれの車輪の合計トルクが同一となるように各インバータ9a1〜4に分配する指令トルクを決定しても良い。
モータ搭載自動車は、4輪駆動車だけに限定されず、例えば、2輪駆動や3輪駆動の電気自動車であっても良い。
1,2…車輪
3…温度検出手段
4…インホイールモータ駆動装置
5…モータ
6…車輪用軸受
7…減速機
9a…インバータ
31b…指令トルク分配手段
36…個別冷却路
37…循環経路
38…ポンプ
39…ラジエータ
42…温度均一化トルク付加手段

Claims (6)

  1. 複数の走行駆動用のモータと、それぞれ冷却液を流す個別冷却路を有し前記各モータをそれぞれ制御する複数のインバータと、これら複数のインバータの前記各個別冷却路にわたる循環経路に冷却液を循環させ且つこの冷却液を冷却するポンプおよびラジエータとを備えるモータ搭載自動車において、
    前記複数のインバータにおける、少なくとも2台のインバータの前記個別冷却路を直列に備え、与えられた指令トルクを前記各インバータに分配するにつき、前記ポンプに対し前記循環経路の上流側の前記インバータ程、大きな指令トルクを分配し、前記循環経路の下流側の前記インバータ程、小さな指令トルクを分配するように指令トルクを決定する指令トルク分配手段を備えたことを特徴とするモータ搭載自動車の駆動制御装置。
  2. 請求項1記載のモータ搭載自動車の駆動制御装置において、前記与えられた指令トルクと、各車輪へのトルク分配比率との関係を設定したマップを備え、前記指令トルク分配手段は、前記マップに設定されたトルク分配比率に基づき前記各インバータに分配する指令トルクを決定するモータ搭載自動車の駆動制御装置。
  3. 請求項1記載のモータ搭載自動車の駆動制御装置において、前記各インバータのパワーデバイスの温度を検出する温度検出手段を備え、前記指令トルク分配手段は、前記温度検出手段で検出される前記各インバータのパワーデバイスの温度が均一となるように、前記各インバータに分配する指令トルクを決定する温度均一化トルク付加手段を含むモータ搭載自動車の駆動制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモータ搭載自動車の駆動制御装置において、前記モータ搭載自動車が4つ以上の前記モータを有し、前記指令トルク分配手段は、左側の各車輪の合計トルクと右側の各車輪の合計トルクとが同一となるように前記各インバータに分配する指令トルクを決定するモータ搭載自動車の駆動制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモータ搭載自動車の駆動制御装置において、前記循環経路の上流に、後輪用の前記インバータを配置し、前記指令トルク分配手段は、前輪より後輪のトルクが大きくなるように前記各インバータに分配する指令トルクを決定するモータ搭載自動車の駆動制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のモータ搭載自動車の駆動制御装置において、前記モータと、駆動輪を回転支持する車輪用軸受と、前記モータの回転を減速して前記車輪用軸受に伝達する減速機とでインホイールモータ駆動装置を構成するモータ搭載自動車の駆動制御装置。
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