JP6351190B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ Download PDF

Info

Publication number
JP6351190B2
JP6351190B2 JP2016545501A JP2016545501A JP6351190B2 JP 6351190 B2 JP6351190 B2 JP 6351190B2 JP 2016545501 A JP2016545501 A JP 2016545501A JP 2016545501 A JP2016545501 A JP 2016545501A JP 6351190 B2 JP6351190 B2 JP 6351190B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk
pair
extending
carrier
friction pads
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016545501A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016031721A1 (ja
Inventor
義季 岩橋
義季 岩橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Publication of JPWO2016031721A1 publication Critical patent/JPWO2016031721A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6351190B2 publication Critical patent/JP6351190B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • F16D55/02Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes with axially-movable discs or pads pressed against axially-located rotating members
    • F16D55/22Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes with axially-movable discs or pads pressed against axially-located rotating members by clamping an axially-located rotating disc between movable braking members, e.g. movable brake discs or brake pads
    • F16D55/224Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes with axially-movable discs or pads pressed against axially-located rotating members by clamping an axially-located rotating disc between movable braking members, e.g. movable brake discs or brake pads with a common actuating member for the braking members
    • F16D55/225Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes with axially-movable discs or pads pressed against axially-located rotating members by clamping an axially-located rotating disc between movable braking members, e.g. movable brake discs or brake pads with a common actuating member for the braking members the braking members being brake pads
    • F16D55/226Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes with axially-movable discs or pads pressed against axially-located rotating members by clamping an axially-located rotating disc between movable braking members, e.g. movable brake discs or brake pads with a common actuating member for the braking members the braking members being brake pads in which the common actuating member is moved axially, e.g. floating caliper disc brakes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/02Braking members; Mounting thereof

Description

本発明は、車両の制動を行なうためのディスクブレーキに関する。
本願は、2014年8月29日に、日本に出願された特願2014−176519号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
車両の制動を行なうためのディスクブレーキには、キャリアを板材とピンとで形成し、ピンを摩擦パッドの裏板の孔に挿入して、制動トルクを摩擦パッドからピンに伝達するものがある(例えば、特許文献1参照)。
日本国特開2012−122598号公報
制動トルクを摩擦パッドの裏板からその孔に挿入されたピンに伝達する構造であると、制動トルクをピンが線接触で受ける。すると、面圧が高くなることからピンの強度を高める必要があり、ディスクブレーキ全体の大型化につながってしまう。
本発明は、大型化を抑制することができるディスクブレーキを提供する。
本発明の第1の態様によれば、ディスクブレーキは、車両の非回転部に固定されるキャリアと、前記キャリアに摺動可能に支持され、ディスクの両面に対向配置される一対の摩擦パッドと、前記一対の摩擦パッドのうち一方の摩擦パッドを押圧するピストンを有し、前記キャリアに摺動可能に支持されるキャリパと、を備える。前記一対の摩擦パッドは、ライニング材と前記ライニング材が貼付される裏板とを有する。前記裏板のディスク回転方向端部側には、ディスク径方向に延出する腕部が形成される。前記キャリアには、前記非回転部に取り付けられるベース部と、前記ベース部の前記ディスク回転方向端部側から前記ディスクを跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部と、が形成される。前記トルク受け部は、前記一対の摩擦パッドの前記各腕部を挟んで、前記ディスク軸方向に延びる一対の延出部を有する。
本発明の第2の態様によれば、前記腕部は、前記裏板の前記ディスク回転方向の一側にのみ形成されていてもよい。
本発明の第3の態様によれば、前記裏板の前記ディスク回転方向の他側の端部は、前記キャリパに支持されていてもよい。
本発明の第4の態様によれば、前記腕部の端部には、前記ディスク回転方向に突出する係合凸部が形成されていてもよい。前記係合凸部は、前記延出部の前記ディスク径方向の外側面に当接可能に対向して設けられてもよい。
本発明の第5の態様によれば、前記ベース部と前記一対の延出部とは、一部材で形成され、前記ベース部に対して前記一対の延出部が折り曲げられて形成されてもよい。
本発明の第6の態様によれば、前記一対の延出部は、延出先端側が互いに連結されていてもよい。
上記のディスクブレーキによれば、大型化を抑制することができるディスクブレーキを提供可能となる。
第1実施形態のディスクブレーキをアウタ側から見た斜視図である。 第1実施形態のディスクブレーキをインナ側から見た斜視図である。 第1実施形態のディスクブレーキをインナ側から見た断面図である。 第1実施形態のディスクブレーキをディスク回出側から見た断面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの左側面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの平面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの正面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの下面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの右側面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおけるキャリアの背面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの左側面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの平面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの正面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの下面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの右側面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドの背面図である。 第1実施形態のディスクブレーキにおける一対の摩擦パッドを示す斜視図である。 第2実施形態のディスクブレーキをインナ側から見た斜視図である。
「第1実施形態」
本発明に係る第1実施形態を図1〜図9を参照して以下に説明する。
第1実施形態のディスクブレーキは、車両用、具体的には自動二輪車用のディスクブレーキである。図1〜図4に示すように、このディスクブレーキ11は、ディスク12と、キャリア13と、キャリパ14と、を有している。また、ディスクブレーキ11は、図1,図2,図4に示す一対の摩擦パッド15,16と、図3,図4に示すパッドスプリング17と、図1,図2に示すブーツ18と、図1,図4に示すブーツ19とを有している。
キャリア13は、車両のフロントフォークやリヤフォーク等の図3に二点鎖線で示す非回転部20に固定される。図1〜図3に示すように、ディスク12は円板状の形状を有する。ディスク12は、ディスクブレーキ11の制動対象である車両の図示略の車輪に設けられて車輪とともに一体的に回転する。キャリパ14はディスク12を跨ぐようにキャリア13に摺動可能に支持される。一対の摩擦パッド15,16は、図4に示すようにディスク12の両面12a,12bに対向配置されて、図1〜図3に示すようにキャリア13およびキャリパ14に摺動可能に支持される。なお、図1〜図3に示す矢印Rは、車両の前進時のディスク12の回転方向を示している。この回転方向における入口側をディスク回入側、出口側をディスク回出側として以下説明を行う。また、ディスク12の軸線方向をディスク軸方向、ディスク12の径方向をディスク径方向、ディスク12の回転方向をディスク回転方向またはディスク周方向とする。
キャリア13は、図5A〜図5D,図6A、図6Bに示すように、マウンティングブラケット25と、マウンティングブラケット25に一体に固定される一対のガイドピン26,27との3部品のみから構成されている。マウンティングブラケット25およびガイドピン26,27は、金属製である。
マウンティングブラケット25は、厚さ方向両側の面部28a,28bが平行をなす平板状のベース部28と、ベース部28から湾曲して延出するトルク受け部29とを有する。マウンティングブラケット25は、一部材で成形されている。マウンティングブラケット25は、そのベース部28が、図3に示すように車両の非回転部20に取り付けられる。ベース部28は、図4に示すように、ディスク12の両面12a,12bのうちの一面12a側であるアウタ側(車輪とは反対側)に配置され、面部28a,28bをディスク軸方向に直交する面内に配置する姿勢で、図3に示す車両の非回転部20に固定される。このようにベース部28が車両の非回転部20に取り付けられた状態で、トルク受け部29は、図2に示すようにベース部28のディスク回転方向端部側であるディスク回出側の端部側からディスク12を跨いで、ディスク軸方向にディスク12の他面12b側であるインナ側に向け突出する。
図3に示すように、ベース部28は、全体としてほぼディスク回転方向に延在する回転方向延在部31と、回転方向延在部31のディスク回出側の端部から、ディスク径方向の外方に延出する径方向延出部32とを有している。径方向延出部32は、ディスク12の中心軸線に垂直をなしてキャリパ14の押圧中心(後述するピストン59の中心軸線)を通る線(以下、径方向基準線と称す)に平行をなして、回転方向延在部31から延出している。
回転方向延在部31には、ディスク回出側の端部に取付穴33がディスク軸方向に貫通して形成されている。回転方向延在部31には、取付穴33よりもディスク回入側のディスク回転方向の中間位置に取付穴34がディスク軸方向に貫通して形成されている。取付穴33,34には、それぞれの内周面にメネジが形成されている。キャリア13は、ベース部28の取付穴33の周囲の固定部35と取付穴34の周囲の固定部36とが、取付穴33,34のそれぞれに螺合される図示略の取付ボルトによって車両の非回転部20に固定される。
マウンティングブラケット25のベース部28には、径方向延出部32にガイドピン取付穴38が、ディスク軸方向に貫通して形成されている。マウンティングブラケット25のベース部28には、回転方向延在部31のディスク回入側の端部位置に、ガイドピン取付穴39が、ディスク軸方向に貫通して形成されている。言い換えれば、マウンティングブラケット25のベース部28には、両端部にガイドピン取付穴38,39が形成されている。また、これらガイドピン取付穴38,39の間に取付穴33,34が形成されている。ガイドピン取付穴38はガイドピン取付穴39よりもディスク径方向外側且つディスク回出側に配置されている。
図5A〜図5D,図6A、図6Bに示すように、トルク受け部29は、ベース部28側の湾曲部41と、ベース部28とは反対側のトルク受け本体部42とを有している。
湾曲部41は、径方向延出部32の回転方向延在部31とは反対側の端縁部からベース部28の厚さ方向一側に向くように湾曲している。湾曲部41は、湾曲基板部43と、一対の湾曲突出部44,45とを有している。湾曲基板部43は、径方向延出部32と同じ幅で径方向延出部32から連続するように延出している。
一対の湾曲突出部44,45は、湾曲基板部43の径方向延出部32とは反対側の端部の幅方向両端側からベース部28の厚さ方向一側にベース部28から離れるように突出している。湾曲突出部44,45においては、一方の湾曲突出部44よりも他方の湾曲突出部45の方がマウンティングブラケット25内で内側に配置されている。湾曲基板部43の一対の湾曲突出部44,45間の面部43aは、ベース部28の面部28a,28bと平行をなしている。よって、キャリア13が図3に示す車両の非回転部20に固定された状態では、図5Bに示す面部43aも面部28a,28bと同様、ディスク軸方向に直交する面内に配置される。
図5A〜図5D,図6A、図6Bに示すように、トルク受け本体部42は、平板状の形状を有する。トルク受け本体部42は、湾曲部41のベース部28とは反対側の端縁部からベース部28の厚さ方向に沿ってベース部28から離れる方向に延出している。言い換えれば、トルク受け本体部42は、ディスク軸方向に沿って延出している。トルク受け本体部42は、面部28aに対して垂直となっている。トルク受け本体部42は、一対の延出部46,47と、先端連結部48とを有している。延出部46は、湾曲突出部44の湾曲基板部43とは反対側の端部からベース部28の厚さ方向に沿って延出している。延出部47は、湾曲突出部45の湾曲基板部43とは反対側の端部からベース部28の厚さ方向に沿って延出している。よって、延出部46,47においては、一方の延出部46よりも他方の延出部47の方がマウンティングブラケット25内で内側に配置されている。
先端連結部48は、これらの延出部46,47の延出先端側同士を連結している。言い換えれば、トルク受け部29の一対の延出部46,47は、延出先端側が互いに先端連結部48によって連結されている。トルク受け部29には、中間部に、湾曲基板部43と一対の湾曲突出部44,45と一対の延出部46,47と先端連結部48とで囲まれて略矩形状の貫通穴50が形成されている。トルク受け本体部42は、マウンティングブラケット25のディスク回転方向端部の平板状部位における中央部に貫通穴50が形成されている。
キャリア13が図3に示す車両の非回転部20に固定された状態では、図2に示すように、延出部46はトルク受け部29内でディスク回出側に配置されてディスク軸方向に延在する。また、延出部47はトルク受け部29内でディスク回入側に配置されてディスク軸方向に延在する。貫通穴50は、トルク受け部29のディスク回転方向およびディスク軸方向の中間部に、ディスク径方向に抜けるように形成されている。図3に示すように、一対の延出部46,47のディスク径方向外側の外面部46a,47aは、径方向基準線に対して直交する同一平面内に配置されている。一対の延出部46,47の貫通穴50を形成する内側面部46b,47bは、互いに対向しており、ディスク12の中心軸線および径方向基準線に平行をなしている。言い換えれば、一対の延出部46,47の内側面部46b,47bは、ディスク軸方向に沿い、外面部46a,47aに対して垂直をなしている。図5A〜図5Dに示す先端連結部48の貫通穴50を形成する面部48aは、ディスク軸方向に直交する面内に配置される。
マウンティングブラケット25は、例えば、厚さ一定の金属製の板材からプレス成形で打ち抜かれることで、後に貫通穴50となる部分を含んでその外形が形成される。その後、湾曲部41が曲げ加工によって形成される。その結果、貫通穴50も形成される。他方、取付穴33,34およびガイドピン取付穴38,39は、切削加工により形成される。
図5A〜図5D,図6A、図6Bに示す一対のガイドピン26,27は、同材質、同形状の共通部品である。
ガイドピン26,27は、それぞれ、軸方向一端から順に、小径の固定軸部52と、固定軸部52より大径の中間軸部53と、中間軸部53より大径のフランジ部54と、固定軸部52よりも小径のガイド軸部55とを有している。ガイドピン26,27は、ベース部28に対して全体的にトルク受け部29とは反対方向に突出するようにして、ガイドピン26がガイドピン取付穴38に、ガイドピン27がガイドピン取付穴39に、それぞれの固定軸部52において嵌合固定されている。なお、一対のガイドピン26,27は、必ずしも、同材質、同形状の共通部品とする必要はなく、ガイドピン26,27を異材質、若しくは、異形状とするようにしてもよい。
キャリア13が、図3に示す車両の非回転部20に固定された状態では、ガイドピン26,27が、図1に示すように、いずれもディスク軸方向に沿って、マウンティングブラケット25からディスク12とは反対方向に突出する。図3に示すように、ガイドピン取付穴38に取り付けられたガイドピン26は、ガイドピン取付穴39に取り付けられたガイドピン27よりもディスク径方向外側且つディスク回出側に配置されている。
キャリパ14は、図1に示すようにガイドピン26,27によって、キャリア13に対しディスク軸方向に摺動可能に支持される。キャリパ14は、いわゆるピンスライド型のキャリパである。キャリパ14は、図4に示すように、キャリパボディ58と、一つのピストン59と、シールリング60と、図1,図2に示すパッドピン63とを有している。
キャリパボディ58は、アルミニウム合金等から鋳造により一体成形された後、切削加工されることで形成される。キャリパボディ58は、図1〜図4に示すようにディスク12を跨いだ状態で、キャリア13の図1に示すガイドピン26,27に摺動可能に取り付けられている。図4に示すように、キャリパボディ58は、シリンダ部65と、ブリッジ部66と、爪部67とを有している。シリンダ部65は、ディスク12のアウタ側に配置されている。ブリッジ部66は、シリンダ部65のディスク径方向の外側の端部からディスク12の径方向外側を越えるようにインナ側に延出している。爪部67は、ブリッジ部66のインナ側の端部からシリンダ部65に対向するようにディスク径方向の内方に延出している。
図1に示すように、シリンダ部65には、摺動案内部70,71が形成されている。摺動案内部70は、シリンダ部65のディスク回出側のディスク径方向の中間位置からディスク回出側に延出するように形成されている。摺動案内部71は、シリンダ部65のディスク径方向内側のディスク周方向の中間位置からディスク径方向内方且つディスク回入側に斜めに延出するように形成されている。摺動案内部70には、ディスク軸方向に沿うガイドピン支持穴72がディスク12側からディスク軸方向の途中位置まで形成されている。摺動案内部71には、ディスク軸方向に沿うガイドピン支持穴73が貫通して形成されている。
摺動案内部70のガイドピン支持穴72には、ディスク回出側のガイドピン26のガイド軸部55が摺動可能に嵌合されている。よって、摺動案内部70は、キャリア13のこのガイドピン26のガイド軸部55に摺動可能に支持される。
図1,図2に示すブーツ18は、両端側が開口する筒状の伸縮可能な蛇腹状のゴム製部品である。ブーツ18は、一端開口側が摺動案内部70に係止されて摺動案内部70に密着し、他端開口側が図5A〜図5D,図6A、図6Bに示すガイドピン26のフランジ部54に係止されてマウンティングブラケット25のベース部28に密着する。その結果、図1に示す摺動案内部70のガイドピン支持穴72およびブーツ18が、ガイドピン26のガイド軸部55を常に覆う。
摺動案内部71のガイドピン支持穴73には、ブーツ19が嵌合されている。ブーツ19は、一端側が閉塞され他端側が開口する有蓋筒状のゴム製部品である。ブーツ19は、閉塞側を先頭にして摺動案内部71のガイドピン支持穴73にディスク12側から嵌合される。この状態で、ブーツ19の内側に開口側からディスク回入側のガイドピン27のガイド軸部55が挿入されている。よって、摺動案内部71およびブーツ19が、キャリア13のガイドピン27のガイド軸部55に摺動可能に支持される。
ここで、ブーツ19は、その開口側がガイドピン27の図5A〜図5D,図6A、図6Bに示すフランジ部54に係止されてマウンティングブラケット25のベース部28に密着する。図1に示すようにブーツ19には、摺動案内部71とマウンティングブラケット25との間に伸縮可能な蛇腹部75が形成されている。この蛇腹部75を伸縮させながら、ブーツ19が、ガイドピン27のガイド軸部55を常に覆う。
以上により、キャリパボディ58は、キャリア13に設けられたガイドピン26,27によってディスク軸方向に摺動可能に支持される。なお、本実施形態では、キャリア13にガイドピン26,27を取り付け、これらをキャリパボディ58のガイドピン支持穴72,73に挿入することで、キャリア13にキャリパボディ58を摺動案内するように構成した。しかし、これとは逆に、摺動案内部70,71をディスク軸方向に突出するピン形状として、これらをキャリア13の穴に摺動可能に挿入してもよい。
シリンダ部65には、図4に示すように、爪部67側に向かって開口するようにディスク軸方向に沿う有底のボア77が形成されている。シリンダ部65には、図1に示すように、そのディスク径方向外側部分に配管接続穴79が径方向基準線に平行に形成されている。この配管接続穴79に図示略のブレーキ配管が接続される。また、シリンダ部65には、配管接続穴79よりもディスク回出側に、エア抜き用のブリーダプラグ80が取り付けられている。これら配管接続穴79およびブリーダプラグ80が図4に示すボア77内に連通している。
ピストン59は、金属製である。ピストン59は、シリンダ部65のボア77内に移動可能に配置されている。ピストン59は、ディスク軸方向に沿う姿勢でディスク軸方向に移動する。シリンダ部65のボア77のディスク軸方向の中間位置にはピストン59との隙間をシールしつつピストン59を支持するゴム製のシールリング60が取り付けられている。シールリング60は、ボア77内のブレーキ液を密封する。シールリング60は、ボア77に液圧が付加されたときにピストン59の移動によって弾性変形し、当該液圧が解除されたときに初期状態に復元することでピストン59をリトラクトする。シリンダ部65のボア77の開口側には、ワイパシール61が取り付けられている。ワイパシール61は、ボア77への異物の入り込みを規制するために設けられている。
爪部67には、ボア77内を加工する際に切削工具を通過させるためのリセス81が、図2に示すように、ディスク回転方向の中間部に、ディスク径方向外方に凹む形状をなして形成されている。
図1に示すように、シリンダ部65のディスク径方向外側且つディスク回入側には、ディスク回入側に向けて突出する回入側突出部85が形成されている。爪部67のディスク径方向外側且つディスク回入側にも、ディスク回入側に向けて突出する回入側突出部86が形成されている。
パッドピン63は、キャリパボディ58の回入側突出部85,86に設けられたディスク軸方向に延びる図示略の貫通孔に嵌合される。パッドピン63は、このように回入側突出部85,86に嵌合された状態でこれらの間に配置される一定径の円柱状のガイド軸部91を有している。パッドピン63は、金属製で、ディスク軸方向に沿っている。パッドピン63は、ガイド軸部91が、ディスク12よりもディスク径方向外側且つブリッジ部66よりもディスク回入側において、ディスク12を跨ぐように配置されている。
図1,図2に示すように、一対の摩擦パッド15,16は、ディスク12の両面12a,12bに対向配置されて、キャリア13のトルク受け部29と、パッドピン63のガイド軸部91とに支持される。具体的には、摩擦パッド15が、ディスク12の一面12a側であるアウタ側に配置される。摩擦パッド16が、ディスク12の他面12b側であるインナ側に配置される。
図4に示すように、アウタ側の摩擦パッド15は、ディスク12の面12aに接触して摩擦抵抗を発生させるライニング材95と、このライニング材95が貼付される金属製の裏板97とを有している。また、インナ側の摩擦パッド16は、ディスク12の面12bに接触して摩擦抵抗を発生させるライニング材96と、このライニング材96が貼付される金属製の裏板98とを有している。
裏板97,98は、同材質、同形状となっており、アウタ側の摩擦パッド15とインナ側の摩擦パッド16とで共通化された共用部品となっている。ここでは、一方の摩擦パッド15の裏板97を例にとり説明する。裏板97は、図3に示すように、主板部99と、腕部100と、端部突出部101と、突起部102と、突起部103とを有している。
主板部99は、裏板97のうちのライニング材95が固着される部分である。主板部99には、そのディスク12側の面にライニング材95が固着されている。腕部100は、主板部99のディスク回転方向端部側であるディスク回出側の端部から、ディスク径方向外側に向け延出して、キャリア13のトルク受け部29に係止されている。端部突出部101は、主板部99のディスク回入側の端部から、ディスク回入側に向け突出してパッドピン63に係止されている。突起部102は、主板部99のディスク径方向外縁のディスク回転方向中間部から径方向外側に向け突出している。突起部103は、主板部99のディスク径方向外縁の突起部102よりも端部突出部101側から径方向外側に向け突出している。
ディスク回出側の腕部100は、基板部105と、延出板部106と、一対の係合凸部107,108とを有している。基板部105は、主板部99のディスク回出側の端部からディスク径方向外側且つディスク回出側に向けて斜めに延出している。延出板部106は、基板部105の主板部99とは反対側の端部から径方向基準線に平行をなしてディスク径方向外側に延出している。一対の係合凸部107,108は、延出板部106の基板部105とは反対側の端部からディスク回転方向両側に突出している。具体的に、係合凸部107は延出板部106からディスク回出側に、係合凸部108は延出板部106からディスク回入側にそれぞれ突出している。すなわち、延出板部106と一対の係合凸部107,108とは、ディスク軸方向で見たときに、略T字状をなすように形成されている。
ここで、キャリア13に摩擦パッド15,16が取り付けられたときに、腕部100は、延出板部106がトルク受け部29の延出部46,47の間に配置されて、一対の係合凸部107,108が延出部46,47のディスク径方向外側に係合する。このとき、延出板部106は、ディスク回出側の外側面部106aが、ディスク12の中心軸線および径方向基準線に平行をなして、ディスク回出側の延出部46の内側面部46bに面接触可能に対向する。また、ディスク回入側の外側面部106bが、ディスク12の中心軸線および径方向基準線に平行をなして、ディスク回入側の延出部47の内側面部47bに面接触可能に対向する。また、このとき、係合凸部107のディスク径方向内側の係合面部107aが、径方向基準線に直交する面内に配置されて延出部46の外面部46aに面接触する。また、このとき、係合凸部108のディスク径方向内側の係合面部108aが、径方向基準線に直交する面内に配置されて延出部47の外面部47aに面接触する。
ここで、延出板部106の外側面部106a,106b間の距離は、トルク受け部29の延出部46,47間に配置可能となるように内側面部46b,47b間の距離よりも小さくなっている。ただし、内側面部46b,47b間の距離と外側面部106a,106b間の距離との差は、係合凸部107,108の係合面部107a,108aの延出板部106からのそれぞれの突出長さよりも小さく設定されている。言い換えれば、係合凸部107,108間のディスク回転方向の最大寸法が、貫通穴50のディスク周方向の寸法よりも大きく設定されている。これにより、裏板97がディスク12に沿う姿勢であれば、係合凸部107,108が延出部46,47間からディスク径方向内方に抜けることはない。
端部突出部101には、ディスク周方向に長い長穴状の係合孔112がディスク軸方向に貫通して形成されている。係合孔112は、ディスク径方向内側にあって径方向基準線に直交する面内に配置される平面部112aと、ディスク径方向外側にあって径方向基準線に直交する面内に配置される平面部112bと、ディスク回出側にあって係合孔112内に中心軸線を有する半円筒面状をなす湾曲面部112cと、ディスク回入側にあって係合孔112内に中心軸線を有する半円筒面状をなす湾曲面部112dとを有している。
この係合孔112に、パッドピン63のガイド軸部91が挿通される。その際に、平面部112aと、これに平行をなす平面部112bとが、円柱状のガイド軸部91に当接可能に構成されている。また、係合孔112にパッドピン63のガイド軸部91が挿通されたときに、湾曲面部112c,112dは、それぞれが、ガイド軸部91との間にディスク回転方向に所定の隙間が生じるように形成されている。
裏板97は、図7A〜図9に示すように、平板状の形状を有する。裏板97は、例えば、厚さ一定の金属製の板材からプレス成形で打ち抜かれることで、係合孔112を含んでその外形が形成される。
以上により、アウタ側の摩擦パッド15は、図3に示すように、ディスク回出側に形成された腕部100が、キャリア13のトルク受け部29に摺動可能に支持されるとともに、ディスク回入側に形成された係合孔112が、パッドピン63のガイド軸部91に摺動可能に支持され、これらトルク受け部29およびガイド軸部91でディスク軸方向の移動が案内される。
摩擦パッド15は、突起部102,103がパッドスプリング17に当接する。パッドスプリング17は、摩擦パッド15をディスク径方向内側且つディスク回出側に斜めに付勢する。その結果、摩擦パッド15は、非制動時には、係合凸部107の係合面部107aが延出部46の外面部46aに面接触し、係合凸部108の係合面部108aが延出部47の外面部47aに面接触し、延出板部106の外側面部106aが延出部46の内側面部46bに面接触する。また、摩擦パッド15は、非制動時には、延出板部106の外側面部106bが延出部47の内側面部47bに対して離間して対向する。なお、アウタ側の摩擦パッド15のライニング材95には、ディスク回転方向の腕部100側に径方向基準線に平行な溝121が形成されている。
図7A〜図9に示すように、インナ側の摩擦パッド16には、アウタ側の摩擦パッド15の裏板97と共通の裏板98が用いられる。また、インナ側の摩擦パッド16は、この裏板98に対し、アウタ側の摩擦パッド15とほぼ共通のライニング材96を、表裏逆向きに固着して構成されている。つまり、インナ側の摩擦パッド16の裏板98には、主板部99のディスク12側となる面にライニング材96が固着されている。ここで、インナ側の摩擦パッド16のライニング材96には、ディスク回転方向の端部突出部101側に径方向基準線に平行な溝122が形成されており、この点のみがライニング材95と相違している。
インナ側の摩擦パッド16は、アウタ側の摩擦パッド15と同様、図2に示すようにディスク回出側の端部に腕部100が形成され、図1に示すようにディスク回入側の端部に端部突出部101が形成され、この端部突出部101に係合孔112が形成されている。
また、インナ側の摩擦パッド16は、図8A〜図9に示すように、主板部99から腕部100の延出方向と同側にそれぞれ突出する突起部102,103が形成された形状をなしている。
インナ側の摩擦パッド16も、図2に示すように、ディスク回出側に形成された腕部100の延出板部106が、アウタ側の摩擦パッド15を支持するトルク受け部29の延出部46,47の間に配置されて、一対の係合凸部107,108が延出部46,47に係合する。また、インナ側の摩擦パッド16には、図1に示すようにディスク回入側に形成された係合孔112が形成され、平面部112a,112bに当接可能となるように、アウタ側の摩擦パッド15を支持するパッドピン63の円形状のガイド軸部91がディスク回転方向両側に所定の隙間を形成しつつ挿通される。
以上により、このインナ側の摩擦パッド16も、ディスク回出側に形成された腕部100が、キャリア13のトルク受け部29に摺動可能に支持されるとともに、ディスク回入側の係合孔112が、パッドピン63のガイド軸部91に摺動可能に支持される。これらトルク受け部29およびパッドピン63で、インナ側の摩擦パッド16のディスク軸方向の摺動が案内される。つまり、トルク受け部29は、一対の摩擦パッド15,16の腕部100,100を挟んで、ディスク軸方向に延びる一対の延出部46,47を有している。また、インナ側の摩擦パッド16の裏板98も、突起部102,103が図3に示すパッドスプリング17でディスク径方向内側且つディスク回出側に斜めに付勢される。そして、インナ側の摩擦パッド16のディスク12とは反対側に、キャリパ14の爪部67が配置され、アウタ側の摩擦パッド15のディスク12とは反対側に、キャリパ14のシリンダ部65が配置される。
このように、摩擦パッド15,16は、ディスク回転方向一側である腕部100がキャリア13に支持され、ディスク回転方向他側である端部突出部101がキャリパ14に支持されている。
ここで、摩擦パッド15,16のそれぞれの係合凸部107,108間の最大寸法と、貫通穴50のディスク軸方向の寸法とは、二枚の摩擦パッド15,16をディスク軸方向に沿わせた姿勢とすることでの裏板97,98の腕部100,100を貫通穴50に挿入可能となるように設定されている。具体的に、貫通穴50のディスク軸方向の長さつまり面部43aと面部48aとの距離から、裏板97,98の一枚分の板厚を減算した長さが、係合凸部107,108間の最大長さよりも広く、裏板97,98の一枚分の板厚が内側面部46b,47b間の距離よりも小さく設定されている。
以上の構成のディスクブレーキ11においては、車両前進時に、図示せぬブレーキ配管からキャリパ14の配管接続穴79を介してシリンダ部65のボア77内にブレーキ液が導入されると、このブレーキ液圧によってピストン59が爪部67側に前進する。すると、ピストン59がディスク軸方向に移動してディスク12側に突出し、一対の摩擦パッド15,16のうちの一方であるアウタ側の摩擦パッド15を押圧する。これにより、アウタ側の摩擦パッド15が、パッドピン63のガイド軸部91およびキャリア13の一対の延出部46,47を摺動してディスク12の面12aに接触する。一方、その反力で、キャリパボディ58が、爪部67をディスク12側に移動させるようにガイドピン26,27のガイド軸部55,55を摺動してインナ側の摩擦パッド16を押圧する。
これにより、インナ側の摩擦パッド16が、パッドピン63のガイド軸部91およびキャリア13の一対の延出部46,47を摺動してディスク12の面12bに接触する。このようにして、キャリパ14がディスク12の両面12a,12bに対向配置された一対の摩擦パッド15,16をディスク12の両面12a,12bに接触させ、その摩擦抵抗により、ディスク12つまり車輪を制動する。
そして、車両前進時の制動中に、一対の摩擦パッド15,16にはディスク回入側からディスク回出側に向けた制動トルクが発生することになる。このディスク回転方向の制動トルクをキャリア13の主としてディスク回出側の延出部46が、その内側面部46bに外側面部106a,106aにおいて当接する一対の摩擦パッド15,16の腕部100,100から受ける。これに対し、キャリパ14のパッドピン63は、一対の摩擦パッド15,16を、共にディスク回転方向に長い係合孔112,112で支持している。係合孔112,112とパッドピン63とには、ディスク回転方向に所定の隙間が設けられている。よって、パッドピン63、ひいてはキャリパ14は、一対の摩擦パッド15,16からディスク回転方向の制動トルクを受けないように構成されている。つまり、このディスクブレーキ11は、車両前進時の制動中に一対の摩擦パッド15,16に生じる制動トルクを、ディスク回出側のトルク受け部29のディスク回出側の一方の延出部46を主体として受けるプッシュ式のディスクブレーキである。ここで、車両後進時の制動中には、制動トルクをキャリア13のトルク受け部29の主として延出部47が、その内側面部47bに外側面部106b,106bにおいて当接する一対の摩擦パッド15,16の腕部100,100から受ける。
なお、上記とは逆に、このディスクブレーキ11を、車両前進時の制動中の制動トルクをディスク回入側で受けるプル式のディスクブレーキとして用いることも可能である。その場合、車両前進時の制動中に一対の摩擦パッド15,16に生じた制動トルクを、延出部46,47のうちのディスク回出側に配置される他方の延出部47を主体として受けることになり、パッドスプリング17が、一対の摩擦パッド15,16をこの延出部47に押し付けるように付勢する。この場合でも、パッドピン63、ひいてはキャリパ14は、一対の摩擦パッド15,16からディスク回転方向の制動トルクを受けないように構成されている。
上記した特許文献1記載のディスクブレーキにおいては、摩擦パッドの裏板に挿通孔を形成し、この挿通孔に丸棒状のピンを挿通させている。そして、摩擦パッドの制動トルクを挿通孔の壁面にピンが当接して、このピンがこの制動トルクを受ける。このように、ピンが摩擦パッドの制動トルクを受ける構造であると、ピンは基本的に摩擦パッドの裏板に線接触するため、面圧が高くなり、ピンの強度を高める必要がある。これにより、ピンの外径を大きくする必要があり、ディスクブレーキ全体が大型化してしまう。また、摩擦パッドの裏板がピンが線接触する構造であると、制動時の摩擦パッドの振動を抑制しにくく、制動時にブレーキ鳴きを生じてしまう可能性がある。
また、特許文献1記載のディスクブレーキにおいては、制動トルクを受けるピンでキャリパの移動をも案内する。そのため、制動トルクを受けたときにピンの角度が変化してキャリパの移動に影響を及ぼし、摩擦パッドの引き摺りを生じてしまう可能性がある。また、ピンの長さを長くする必要があるため、高い加工精度が必要となり、材料費も増大して、コスト増となってしまう。
これに対し、第1実施形態のディスクブレーキ11は、一対の摩擦パッド15,16の裏板97,98のディスク回転方向端部側にディスク径方向に延出する腕部100,100を形成し、キャリア13に、ベース部28のディスク回転方向端部側からディスク12を跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部29を形成している。そして、このトルク受け部29が、一対の摩擦パッド15,16の腕部100,100の延出板部106,106を挟んで、ディスク軸方向に延びる一対の延出部46,47を有している。これにより、摩擦パッド15,16の一対の腕部100,100と一対の延出部46,47とを車両前進中および車両後進中の両制動時に面接触させることが可能になり、制動トルクを伝達する際のこれらの間の面圧を下げることが可能になる。したがって、ディスクブレーキ11の大型化を抑制することができる。
また、第1実施形態のディスクブレーキ11は、摩擦パッド15,16の一対の腕部100,100と一対の延出部46,47とを面接触させることから、制動時の摩擦パッド15,16の振動を抑制することができる。よって、制動時のブレーキ鳴きを抑制することができる。
また、第1実施形態のディスクブレーキ11は、マウンティングブラケット25を形成する際に板材を曲げてベース部28とトルク受け部29とを形成し、ベース部28に別部材であるガイドピン26,27を固定している。そのため、トルク受け部29とガイドピン26,27との役割を分離でき、トルク受け部29の変形による影響をガイドピン26,27が受けにくくなり、ロバスト性を向上できる。
よって、トルク受け部29が制動トルクを受けてもガイドピン26,27に対するキャリパ14の移動への影響を抑制でき、摩擦パッド15,16の引き摺りを抑制できる。また、ガイドピン26,27の長さを短くできるため、加工精度が緩和可能となり、材料費も低減できる。したがって、コスト増を抑制することができる。
また、第1実施形態のディスクブレーキ11の一対の延出部46,47は、延出先端側が先端連結部48によって互いに連結されている。そのため、それぞれが制動トルクを受ける際に、他方の延出部に連結されていることによって強度が増すことになる。したがって、ディスクブレーキ11の大型化をさらに抑制することができ、制動時の摩擦パッド15,16の振動をさらに抑制することができ、トルク受け部29の変形によるキャリパ14の移動への影響をさらに抑制することができる。
また、第1実施形態のディスクブレーキ11は、摩擦パッド15,16の両方が共通の裏板97,98を使用するため、各摩擦パッド15,16の固有振動数が同等になる。よって、制動時の摩擦パッド15,16の振動をさらに抑制することができ、制動時のブレーキ鳴きをさらに抑制することができる。
加えて、第1実施形態のディスクブレーキ11は、共通の裏板97,98を使用することから、部品の種類を低減することができる。よって、管理コストを低減でき、プレス成形の金型費用をも低減できる。
「第2実施形態」
次に、第2実施形態を主に図10に基づいて第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
第2実施形態のディスクブレーキ11Aにおいては、第1実施形態のキャリア13とは一部、その構成が異なるキャリア13Aが用いられている。キャリア13Aは、第1実施形態のマウンティングブラケット25とは一部、その構成が異なるマウンティングブラケット25Aを有している。より具体的に、マウンティングブラケット25Aは、トルク受け本体部42Aが、第1実施形態のトルク受け部29のトルク受け本体部42とは一部異なるトルク受け部29Aを有している。このトルク受け本体部42Aには、第1実施形態の先端連結部48が設けられていない。その結果、トルク受け本体部42Aは、延出部46,47がディスク軸方向の全長にわたって互いに離間している。
このような第2実施形態によれば、摩擦パッド15,16の延出板部106,106を、キャリア13Aの延出部46,47間にディスク軸方向のベース部28とは反対側から容易に挿入可能となるため、摩擦パッド15,16のキャリア13Aへの取り付け作業が容易となる。
なお、上記実施の形態においては、腕部100にディスク回転方向両側に突出する一対の係合凸部107,108を設けるようにしているが、これに限らず、係合凸部をいずれか一方に設けるようにしてもよい。このようにした場合、摩擦パッド15,16の交換時にキャリア13若しくは13Aからキャリパ14を取り外すことなく、キャリア13若しくは13Aに摩擦パッド15,16を取り付けることが可能となる。
上記実施の形態のディスクブレーキによれば、車両の非回転部に固定されるキャリアと、前記キャリアに摺動可能に支持され、ディスクの両面に対向配置される一対の摩擦パッドと、前記一対の摩擦パッドのうち一方の摩擦パッドを押圧するピストンを有し、前記キャリアに摺動可能に支持されるキャリパと、を備え、前記一対の摩擦パッドは、ライニング材と前記ライニング材が貼付される裏板とを有し、前記裏板のディスク回転方向端部側には、ディスク径方向に延出する腕部が形成され、前記キャリアには、前記非回転部に取り付けられるベース部と、前記ベース部の前記ディスク回転方向端部側から前記ディスクを跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部と、が形成され、前記トルク受け部は、前記一対の摩擦パッドの前記各腕部を挟んで、前記ディスク軸方向に延びる一対の延出部を有している。これにより、摩擦パッドの腕部と一対の延出部とを面接触させることが可能になり、制動トルクを伝達する際のこれらの間の面圧を下げることが可能になる。したがって、ディスクブレーキの大型化を抑制することができる。
また、前記腕部は、前記裏板の前記ディスク回転方向の一側にのみ形成されている。
また、前記裏板の前記ディスク回転方向の他側の端部は、前記キャリパに支持されている。
また、前記腕部の端部には、前記ディスク回転方向に突出する係合凸部が形成され、前記係合凸部は、前記延出部の前記ディスク径方向の外側面に当接可能に対向して設けられている。
また、前記ベース部と前記一対の延出部とは、一部材で形成され、前記ベース部に対して前記一対の延出部が折り曲げられて形成されている。
また、前記一対の延出部は、延出先端側が互いに連結されている。そのため、一対の延出部は、それぞれが制動トルクを受ける際に、他方の延出部に連結されていることによって強度が増すことになる。したがって、ディスクブレーキの大型化をさらに抑制することができる。
上記のディスクブレーキによれば、大型化を抑制することができるディスクブレーキを提供可能となる。
11 ディスクブレーキ
12 ディスク
12a,12b 面
13 キャリア
14 キャリパ
15,16 摩擦パッド
20 車両の非回転部
28 ベース部
29 トルク受け部
46,47 延出部
48 先端連結部
59 ピストン
95,96 ライニング材
97,98 裏板
100 腕部

Claims (5)

  1. 車両の非回転部に固定されるキャリアと、
    前記キャリアに摺動可能に支持され、ディスクの両面に対向配置される一対の摩擦パッドと、
    前記一対の摩擦パッドのうち一方の摩擦パッドを押圧するピストンを有し、前記キャリアに摺動可能に支持されるキャリパと、
    を備え、
    前記一対の摩擦パッドは、ライニング材と前記ライニング材が貼付される裏板とを有し、
    前記裏板のディスク回転方向端部側には、ディスク径方向に延出する腕部が形成され、
    前記キャリアには、前記非回転部に取り付けられるベース部と、前記ベース部の前記ディスク回転方向端部側から前記ディスクを跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部と、が形成され、
    前記トルク受け部は、前記一対の摩擦パッドの前記各腕部を挟んで、前記ディスク軸方向に延びる一対の延出部を有し、
    前記腕部の端部には、前記ディスク回転方向に突出する係合凸部が形成され、
    前記係合凸部は、前記延出部の前記ディスク径方向の外側面に当接可能に対向して設けられる、ディスクブレーキ。
  2. 車両の非回転部に固定されるキャリアと、
    前記キャリアに摺動可能に支持され、ディスクの両面に対向配置される一対の摩擦パッドと、
    前記一対の摩擦パッドのうち一方の摩擦パッドを押圧するピストンを有し、前記キャリアに摺動可能に支持されるキャリパと、
    を備え、
    前記一対の摩擦パッドは、ライニング材と前記ライニング材が貼付される裏板とを有し、
    前記裏板のディスク回転方向端部側には、ディスク径方向に延出する腕部が形成され、
    前記キャリアには、前記非回転部に取り付けられるベース部と、前記ベース部の前記ディスク回転方向端部側から前記ディスクを跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部と、が形成され、
    前記トルク受け部は、前記一対の摩擦パッドの前記各腕部を挟んで、前記ディスク軸方向に延びる一対の延出部を有し、
    前記ベース部と前記一対の延出部とは、一部材で形成され、
    前記ベース部に対して前記一対の延出部が折り曲げられて形成される、ディスクブレーキ。
  3. 車両の非回転部に固定されるキャリアと、
    前記キャリアに摺動可能に支持され、ディスクの両面に対向配置される一対の摩擦パッドと、
    前記一対の摩擦パッドのうち一方の摩擦パッドを押圧するピストンを有し、前記キャリアに摺動可能に支持されるキャリパと、
    を備え、
    前記一対の摩擦パッドは、ライニング材と前記ライニング材が貼付される裏板とを有し、
    前記裏板のディスク回転方向端部側には、ディスク径方向に延出する腕部が形成され、
    前記キャリアには、前記非回転部に取り付けられるベース部と、前記ベース部の前記ディスク回転方向端部側から前記ディスクを跨いでディスク軸方向に延出するトルク受け部と、が形成され、
    前記トルク受け部は、前記一対の摩擦パッドの前記各腕部を挟んで、前記ディスク軸方向に延びる一対の延出部を有し、
    前記一対の延出部は、延出先端側が互いに連結されている、ディスクブレーキ。
  4. 前記腕部は、前記裏板の前記ディスク回転方向の一側にのみ形成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のディスクブレーキ。
  5. 前記裏板の前記ディスク回転方向の他側の端部は、前記キャリパに支持されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のディスクブレーキ。
JP2016545501A 2014-08-29 2015-08-21 ディスクブレーキ Active JP6351190B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014176519 2014-08-29
JP2014176519 2014-08-29
PCT/JP2015/073546 WO2016031721A1 (ja) 2014-08-29 2015-08-21 ディスクブレーキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016031721A1 JPWO2016031721A1 (ja) 2017-04-27
JP6351190B2 true JP6351190B2 (ja) 2018-07-04

Family

ID=55399614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016545501A Active JP6351190B2 (ja) 2014-08-29 2015-08-21 ディスクブレーキ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6351190B2 (ja)
TW (1) TWI664362B (ja)
WO (1) WO2016031721A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI703281B (zh) * 2017-03-27 2020-09-01 日商日立汽車系統股份有限公司 碟式制動器

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5324964A (en) * 1976-08-18 1978-03-08 Aisin Seiki Co Ltd Disc brake
JPS6041257B2 (ja) * 1977-04-19 1985-09-14 日信工業株式会社 車輛用デイスクブレ−キ装置
JPS6014217B2 (ja) * 1978-03-29 1985-04-12 アイシン精機株式会社 デイスクブレ−キ
US4301895A (en) * 1978-04-08 1981-11-24 Girling Limited Disc brakes for railway vehicles
US4331221A (en) * 1978-08-01 1982-05-25 Kelsey-Hayes Co. Caliper disc brake guide and retention means
DE3141598A1 (de) * 1981-03-05 1982-10-07 Alfred Teves Gmbh, 6000 Frankfurt Teilbelag-schwimmsattelscheibenbremse
DE19652936A1 (de) * 1996-12-02 1998-06-04 Teves Gmbh Alfred Teilbelag-Scheibenbremse
EP0978665B1 (en) * 1998-08-05 2004-06-09 Freni Brembo S.p.A. Device for indicating lining wear in floating caliper disc brakes
JP3630655B2 (ja) * 2001-10-22 2005-03-16 日信工業株式会社 バーハンドル車両用ディスクブレーキ
JP4494960B2 (ja) * 2004-02-27 2010-06-30 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ
JP5684658B2 (ja) * 2011-06-30 2015-03-18 日信工業株式会社 車両用ディスクブレーキ
EP2706255A2 (en) * 2011-09-28 2014-03-12 Akebono Brake Industry Co., Ltd. A brake pad
JP2013177908A (ja) * 2012-02-28 2013-09-09 Nissin Kogyo Co Ltd ディスクブレーキ用摩擦パッドおよびディスクブレーキ装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016031721A1 (ja) 2016-03-03
TW201608145A (zh) 2016-03-01
JPWO2016031721A1 (ja) 2017-04-27
TWI664362B (zh) 2019-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5855398B2 (ja) ディスクブレーキ用パッド組立体
JP6189718B2 (ja) ディスクブレーキ用パッド及びディスクブレーキ装置
JP4803019B2 (ja) ディスクブレーキ装置
JP4713417B2 (ja) ディスクブレーキ
JP5858244B2 (ja) ディスクブレーキ装置
JP6746789B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6351190B2 (ja) ディスクブレーキ
JP2008275011A (ja) ディスクブレーキ
JPWO2018139306A1 (ja) ディスクブレーキ
JP2011163520A (ja) ディスクブレーキ装置
JP6757592B2 (ja) ディスクブレーキ
JP2017106516A (ja) ディスクブレーキ
JP5544263B2 (ja) ブレーキパッド
WO2018179754A1 (ja) ディスクブレーキ
JP6952573B2 (ja) ブレーキ用摩擦パッドおよびディスクブレーキ
JP2013113420A (ja) ディスクブレーキ
JP2022024201A (ja) ディスクブレーキ、摩擦パッドおよびシム
JP6134613B2 (ja) ディスクブレーキ
JP2018123836A (ja) ディスクブレーキ用パッド及びディスクブレーキ装置
JP2012167739A (ja) ディスクブレーキ
JP4955095B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP4503449B2 (ja) ディスクブレーキ
WO2020213202A1 (ja) ディスクブレーキおよび積層シム
JP5659043B2 (ja) ディスクブレーキ
JP6027834B2 (ja) ディスクブレーキ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6351190

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250