JP6344255B2 - 制御装置 - Google Patents

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    • H02P25/22Multiple windings; Windings for more than three phases

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置のモータの駆動を制御する制御装置に関する。
従来、モータを駆動源とする電動パワーステアリング装置が知られている。例えば特許文献1では、第1の巻線に電圧を印加する第1のインバータおよび第2の巻線に電圧を印加する第2のインバータを備え、第1の巻線に給電される電流と第2の巻線に給電される電流との偏差に基づいて第2の巻線に電圧を印加する。
特開2013−153619号公報
特許文献1の交流回転機の制御装置は、電動パワーステアリング装置に適用される。引用文献1では、ステアリング系の操舵トルクを補助するトルクを交流電動機が発生するように、電流指令値を演算している。しかしながら、操舵トルクを補助するアシストトルクを、系統毎にどのように分配するかについては、何ら言及されていない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アシストトルクに係る指令値を巻線組ごとに適切に分配可能な制御装置を提供することにある。
本発明の制御装置は、複数の巻線組を有し、運転者による操舵部材の操舵を補助するアシストトルクを発生するモータ、および、巻線組ごとに対応して設けられるインバータを有する電動パワーステアリングシステムにおけるモータを制御する制御装置であって、指令演算部と、分配部と、電流制御部と、を備える。
指令演算部は、基本アシスト指令値、および、少なくとも1つの補正指令値を演算する。
分配部は、基本アシスト指令値および補正指令値を、それぞれ巻線組ごとに分配し、巻線組ごとの分配指令値を演算する。
電流制御部は、分配指令値に基づき、巻線組に流れる電流を制御する。
本発明の制御装置は、分配部を備えており、分配部は、例えば各指令値の特性等に応じ、基本アシスト指令値および補正指令値のそれぞれについて、巻線組ごとに分配している。
これにより、基本アシスト指令値および補正指令値が巻線組ごとに適切に分配されて分配指令値が演算されるので、アシスト制御における制御間の干渉を低減することができる。
本発明の第1実施形態による制御装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態によるモータおよびインバータを説明する回路図である。 本発明の第1実施形態による分配部を説明するブロック図である。 本発明の第1実施形態による電流制御部を説明するブロック図である。 本発明の第2実施形態による分配処理を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態による分配処理を説明するフローチャートである。 本発明の第4実施形態による電流制御部を説明するブロック図である。
以下、本発明による制御装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による制御装置を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の制御装置50は、電動パワーステアリングシステム1に用いられるモータ20の駆動を制御する。
電動パワーステアリングシステム1は、操舵部材としてのハンドル10、入力軸11、コラム軸12、インターミディエイトシャフト13、トーションバー14、モータ20、ギア25、転舵装置15、電流センサ41、トルクセンサ42、および、モータ回転角センサ(以下単に「回転角センサ」という。)43等を含む。
運転者により操舵されるハンドル10は、入力軸11の一端に連結される。入力軸11は、トーションバー14により、コラム軸12と接続される。
コラム軸12は、入力軸11のハンドル10と反対側に、トーションバー14を介して接続される。コラム軸12には、ギア25を介してモータ20が接続される。モータ20が出力するトルクは、アシストトルクとして、ギア25を経由してコラム軸12に伝達され、コラム軸12の回転を補助する。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリングシステム1は、モータ20のアシストトルクによってコラム軸12の回転を補助するコラムアシストタイプである。なお、コラムアシストタイプに替えて、ラックアシストタイプとしてもよい。
インターミディエイトシャフト13は、コラム軸12と転舵装置15とを連結し、コラム軸12の回転を転舵装置15に伝達する。
転舵装置15は、図示しないラックおよびピニオンを有するラックアンドピニオン機構により構成され、インターミディエイトシャフト13を経由して伝達されるコラム軸12の回転運動を、ラックの往復運動に変換する。ラックの両端には、タイロッド16が設けられる。タイロッド16は、ラックとともに左右に往復運動し、タイロッド16と車輪19との間に設けられるナックルアーム17を引っ張ったり押したりする。これにより、路面rdと当接する車輪19が転舵される。
図2に示すように、モータ20は、3相交流の電動機であって、図示しないロータおよびステータを有する。ステータには、第1系統巻線組21および第2系統巻線組22が巻回される。
第1系統巻線組21は、U1コイル211、V1コイル212、および、W1コイル213から構成される。第2系統巻線組22は、U2コイル221、V2コイル222、および、W2コイル223から構成される。
第1系統インバータ31は、6つのスイッチング素子311〜316を有し、第1系統巻線組21の通電を切り替える。
高電位側に設けられるスイッチング素子である高電位側スイッチング素子311、312、313のドレインは、上側母線318を経由してバッテリ35の正極側と接続される。高電位側スイッチング素子311、312、313のソースは、低電位側に設けられるスイッチング素子である低電位側スイッチング素子314、315、316のドレインと接続される。低電位側スイッチング素子314、315、316のソースは、下側母線319を経由してグランドと接続される。対になる高電位側スイッチング素子311、312、313と低電位側スイッチング素子314、315、316との接続点は、それぞれ、U1コイル211、V1コイル212、W1コイル213の一端と接続される。
第2系統インバータ32は、6つのスイッチング素子321〜326を有し、第2系統巻線組22への通電を切り替える。
高電位側に設けられるスイッチング素子である高電位側スイッチング素子321、322、323のドレインは、上側母線328を経由してバッテリ35の正極側と接続される。高電位側スイッチング素子321、322、323のソースは、低電位側に設けられるスイッチング素子である低電位側スイッチング素子324、325、326のドレインと接続される。低電位側スイッチング素子324、325、326のソースは、下側母線329を経由してグランドと接続される。対になる高電位側スイッチング素子321、322、323と低電位側スイッチング素子324、325、326との接続点は、それぞれ、U2コイル221、V2コイル222、W2コイル223の一端と接続される。
上側母線318には、リレー部33が設けられる。リレー部33は、電源リレー331および逆接保護リレー332からなる。電源リレー331は、第1系統インバータ31とバッテリ35との間の電流を導通または遮断する。逆接保護リレー332は、第1系統インバータ31と電源リレー331との間に設けられる。
上側母線328には、リレー部34が設けられる。リレー部34は、電源リレー341および逆接保護リレー342からなる。電源リレー341は、第2系統インバータ32とバッテリ35との間の電流を導通または遮断する。逆接保護リレー342は、第2系統インバータ32と電源リレー341との間に設けられる。
スイッチング素子311〜316、321〜326、および、リレー331、332、341、342は、いずれもMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)であるが、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の他の素子を用いてもよい。
逆接保護リレー332、342は、寄生ダイオードの向きが電源リレー331、341と反対向きとなるように接続される。これにより、誤ってバッテリ35が逆向きに接続された場合に逆向きの電流が流れるのを防ぎ、第1系統インバータ31および第2系統インバータ32等の電子部品を保護する。
コンデンサ36およびチョークコイル37は、第1系統インバータ31および第2系統インバータ32とバッテリ35との間に設けられる。コンデンサ36およびチョークコイル37は、フィルタ回路を構成し、バッテリ35を共有する他の装置から伝わるノイズを低減するとともに、モータ20およびインバータ31、32からバッテリ35を共有する他の装置に伝わるノイズを低減する。
図1に示すように、電流センサ41は、第1系統巻線組21の各相に通電されるU1電流Iu1、V1電流Iv1、W1電流Iw1、および、第2系統巻線組22の各相に通電されるU2電流Iu2、V2電流Iv2、W2電流Iw2を検出する。以下適宜、U1電流Iu1、V1電流Iv1、W1電流Iw1、U2電流Iu2、V2電流Iv2、および、W2電流Iw2を、相電流Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2という。
トルクセンサ42は、トーションバー14の捩れ角に基づき、トーショントルクを検出する。本実施形態では、トルクセンサ42が検出したトーショントルクを、「操舵トルクTs」とする。
回転角センサ43は、モータ20の回転角であるモータ回転角θmを検出する。本実施形態では、モータ回転角θmは機械角とする。
電流センサ41により検出された相電流Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、IV2、Iw2に係る検出信号、トルクセンサ42により検出された操舵トルクTsに係る検出信号、および、回転角センサ43により検出されたモータ回転角θmに係る検出信号は、制御装置50に出力される。
図1〜図3に示すように、制御装置50は、モータ20の制御を司るものであり、各種演算を実行する例えばマイクロプロセッサ等として構成されており、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備える。制御装置50における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御装置50は、電流センサ41、トルクセンサ42、および、回転角センサ43からの検出値等に基づき、スイッチング素子311〜316、321〜326のオンオフを制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、駆動回路(プリドライバ)49を経由して、スイッチング素子311〜316、321〜326のゲートに出力される。
また、制御装置50は、リレー331、332、341、342のオンオフ作動を制御する。なお、煩雑になることを避けるため、図2において、リレー331、332、341、342への制御線は省略した。また、図1および図4等においては、駆動回路49の記載を省略した。
本実施形態では、第1系統巻線組21、第1系統インバータ31、および、リレー部33を「第1系統101」とし、第2系統巻線組22、第2系統インバータ32、および、リレー部34を「第2系統102」とする。
図1および図3に示すように、制御装置50は、モータ角速度演算部44、操舵角速度演算部45、指令演算部51、分配部55、および、電流制御部70等を有する。
モータ角速度演算部44は、モータ回転角θmに基づき、モータ角速度ωmを演算する。
操舵角速度演算部45は、モータ角速度ωmをギア25のギア比等に基づき、操舵角速度ωsに換算する。
指令演算部51は、基本指令演算部52、第1補正指令演算部53および第2補正指令演算部54を有する。基本指令演算部52、第1補正指令演算部53および第2補正指令演算部54は、例えば車速、ハンドル角度、モータ回転角θm、モータ角速度ωm、操舵角速度ωsの少なくとも一部や、その他のパラメータを用いて演算を行う。
基本指令演算部52は、操舵トルクTsに応じた基本アシスト指令値B0を演算する。
第1補正指令演算部53は、基本アシスト指令値B0を補正する補正指令値C10を演算する。第2補正指令演算部54は、基本アシスト指令値B0を補正する補正指令値C20を演算する。補正指令演算部53、54では、それぞれ、操舵の収斂性を向上させる制御や、車両運動に係る制御等がなされ、各制御に対応する補正指令値C10、C20が演算される。本実施形態では、補正指令演算部53、54が2つの例を説明するが、補正制御の数に応じて、n(nは任意の自然数)の補正指令値が演算される。
本実施形態のアシスト制御は、基本アシスト制御と補正アシスト制御から構成されるが、アクチュエータであるモータ20が1つであるため、制御間の干渉が生じ、意図した制御状態とならないことがある。
そこで本実施形態では、指令値B0、C10、C20を各系統101、102に均等に分配することに替えて、制御間の干渉が低減されるように、各指令値B0、C10、C20の特性等に応じ、第1系統101と第2系統102とに分配する。
図3に示すように、分配部55は、基本分配部60、第1補正分配部61、第2補正分配部62、第1系統指令演算部65、および、第2系統指令演算部66を有し、第1系統トルク指令値trq1*、および、第2系統トルク指令値trq2*を演算する。本実施形態では、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*が「分配指令値」に対応する。
基本分配部60は、基本分配係数演算部600、および、乗算器601、602を有する。
基本分配係数演算部600は、評価関数に応じ、基本アシスト指令値B0の分配に係る分配係数Kb1、Kb2を演算する。本実施形態では、分配係数Kb1、Kb2は、評価関数の出力である。他の分配係数についても同様である。
分配係数Kb1、Kb2は、いずれも0以上1以下であって、分配係数Kb1、Kb2の和は1である。すなわち、0≦Kb1≦1、0≦Kb2≦1であり、Kb1+Kb2=1である。
乗算器601は、基本アシスト指令値B0に分配係数Kb1を乗算し、第1系統アシスト指令値B1を演算する。
乗算器602は、基本アシスト指令値B0に分配係数Kb2を乗算し、第2系統アシスト指令値B2を演算する。
これにより、基本アシスト指令値B0は、評価関数に応じて、第1系統アシスト指令値B1と第2系統アシスト指令値B2とに分配される。
第1補正分配部61は、第1分配係数演算部610、および、乗算器611、612を有する。
第1分配係数演算部610は、評価関数に応じ、第1補正指令値C10の分配に係る分配係数Kc11、Kc12を演算する。分配係数Kc11、Kc12は、いずれも0以上1以下であって、分配係数Kc11、Kc12の和は1である。すなわち、0≦Kc11≦1、0≦Kc12≦1であり、Kc11+Kc12=1である。
乗算器611は、第1補正指令値C10に分配係数Kc11を乗算し、第1系統補正指令値C11を演算する。
乗算器612は、第1補正指令値C10に分配係数Kc12を乗算し、第2系統補正指令値C12を演算する。
第2補正分配部62は、第2分配係数演算部620、および、乗算器621、622を有する。
第2分配係数演算部620は、評価関数に応じ、第2補正指令値C20の分配に係る分配係数Kc21、Kc22を演算する。分配係数Kc21、Kc22は、いずれも0以上1以下であって、分配係数Kc21、Kc22の和は1である。すなわち、0≦Kc21≦1、0≦Kc22≦1であり、Kc21+Kc22=1である。
乗算器621は、第2補正指令値C20に分配係数Kc21を乗算し、第1系統補正指令値C21を演算する。
乗算器622は、第2補正指令値C20に分配係数Kc22を乗算し、第2系統補正指令値C22を演算する。
なお、補正分配部は、演算される補正指令値の数に応じて設けられる。
分配係数の演算に用いられる評価関数は、基本アシスト制御、各補正制御間の干渉を低減するように適宜設定される。また、各評価関数は、基本アシスト指令値B0、および、各補正指令値C10、C20に基づき、モータ20にて出力可能な最大指令等を考慮して設定されることが望ましい。
第1系統指令演算部65は、第1系統アシスト指令値B1、第1系統補正指令値C11、C21を加算し、第1系統トルク指令値trq1*を演算する。
第2系統指令演算部66は、第2系統アシスト指令値B2、第2系統補正指令値C12、C22を加算し、第2系統トルク指令値trq2*を演算する。
電流制御部70は、第1系統電流制御部71および第2系統電流制御部72を有し、巻線組21、22に流れる電流を制御する。
図4に示すように、第1系統電流制御部71は、電流指令演算部710、dq変換部711、減算器712、PI演算部713、および、PWM制御部714を有し、第1系統巻線組21に流れる電流の制御に係る制御信号を生成する。
電流指令演算部710は、第1系統トルク指令値trq1*に基づき、第1系統101のd軸電流指令値Id1*およびq軸電流指令値Iq1*をマップ演算等により演算する。
dq変換部711は、電流センサ41(図1参照、図4中は不図示。)にて検出された相電流Iu1、Iv1、Iw1をdq変換し、第1系統101のd軸電流検出値Id1およびq軸電流検出値Iq1を演算する。
減算器712は、d軸電流指令値Id1*とフィードバックされるd軸電流検出値Id1との偏差であるd軸電流偏差ΔId1、および、q軸電流指令値Iq1*とフィードバックされるq軸電流検出値Iq1との偏差であるq軸電流偏差ΔIq1を演算する。
PI演算部713は、電流偏差ΔId1、ΔIq1が0に収束するように、PI演算等により、電圧指令値Vd1*、Vq1*を演算する。演算された電圧指令値Vd1*、Vq1*は、3相の電圧指令値Vu1*、Vq1*、Vw1*に変換される。
PWM制御部714は、3相の電圧指令値Vu1*、Vv1*、Vw1*とキャリア波とを比較し、スイッチング素子311〜316のオンオフを制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、駆動回路49(図1参照)を経由して第1系統インバータ31に出力される。これにより、第1系統巻線組21の通電が制御される。
第2系統電流制御部72は、電流指令演算部720、dq変換部721、減算器722、PI演算部723、および、PWM制御部724を有し、第2系統巻線組22に流れる電流の制御に係る制御信号を生成する。
電流指令演算部720は、第2系統トルク指令値trq2*に基づき、第2系統102のd軸電流指令値Id2*およびq軸電流指令値Iq2*をマップ演算等により演算する。
dq変換部721は、電流センサ41にて検出された相電流Iu2、Iv2、Iw2をdq変換し、第2系統102のd軸電流検出値Id2およびq軸電流検出値Iq2を演算する。
減算器722は、d軸電流指令値Id2*とフィードバックされるd軸電流検出値Id2との偏差であるd軸電流偏差ΔId2、および、q軸電流指令値Iq2*とフィードバックされるq軸電流検出値Iq2との偏差であるq軸電流偏差ΔIq2を演算する。
PI演算部723は、電流偏差ΔId2、ΔIq2が0に収束するように、PI演算等により、電圧指令値Vd2*、Vq2*を演算する。演算された電圧指令値Vd2*、Vq2*は、3相の電圧指令値Vu2*、Vv2*、Vw2*に変換される。
PWM制御部724は、3相の電圧指令値Vu2*、Vv2*、Vw2*とキャリア波とを比較し、スイッチング素子321〜326のオンオフを制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、駆動回路49(図2参照)を経由して第2系統インバータ32に出力される。これにより、第2系統巻線組22の通電が制御される。
第1系統電流制御部71の応答性と、第2系統電流制御部72の応答性とは、等しくてもよいし、異なっていてもよい。換言すると、周波数応答を決定する制御定数が、第1系統電流制御部71と第2系統電流制御部72とで等しくてもよいし、異なっていてもよい。
電流制御の応答性が異なっている場合、例えば、第1系統電流制御部71は、指令値を実現する最低限の電流応答となる程度の低域応答とし、第2系統電流制御部72は、高域まで応答するように設定する。第1系統電流制御部71および第2系統電流制御部72において、一方を低域応答とし、他方を高域応答とすることで、両方を高域応答とする場合と比較し、振動や音を低減することができる。
また、第1系統電流制御部71および第2系統電流制御部72において、系統間の相互干渉を抑制する非干渉制御をを行ってもよい。
以上詳述したように、本実施形態の制御装置50は、モータ20およびインバータ31、32を有する電動パワーステアリングシステム1におけるモータ20を制御するものである。モータ20は、複数の巻線組21、22を有し、運転者によるハンドル10の操舵を補助するアシストトルクを発生する。インバータ31、32は、巻線組21、22ごとに対応して設けられる。具体的には、第1系統インバータ31が第1系統巻線組21に対応して設けられ、第2系統インバータ32が第2系統巻線組22に対応して設けられる。
制御装置50は、指令演算部51と、分配部55と、電流制御部70と、を備える。
指令演算部51は、基本アシスト指令値B0、および、少なくとも1つの補正指令値C10、C20を演算する。
分配部55は、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20のそれぞれを、巻線組21、22ごとに分配し、巻線組21、22ごとのトルク指令値trq1*、trq2*を演算する。
電流制御部70は、トルク指令値trq1*、trq2*に基づき、巻線組21、22に流れる電流を制御する。具体的には、第1系統電流制御部71は、第1系統巻線組21に係る第1系統トルク指令値trq1*に基づいて第1系統巻線組21に流れる電流を制御し、第2系統電流制御部72は、第2系統巻線組22に係る第2系統トルク指令値trq2*に基づいて第2系統巻線組22に流れる電流を制御する。
本実施形態の制御装置50は、分配部55を備えており、分配部55は、例えば各指令値の特性等に応じ、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20のそれぞれについて、巻線組21、22ごとに分配している。
これにより、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20が巻線組21、22ごとに適切に分配されてトルク指令値trq1*、trq2*が演算されるので、アシスト制御における制御間の干渉を低減することができる。
基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20のそれぞれの巻線組21、22への分配に係る分配係数は、0以上1以下である。
また、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20ごとの分配係数の和は、1である。
これにより、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20を適切に分配することができる。
電流制御部70は、周波数応答を決定する制御定数が、巻線組21、22ごとに設定される。換言すると、第1系統電流制御部71の周波数応答特性を決定する制御定数と、第2系統電流制御部72の周波数応答特性を決定する制御定数とは異なっている。
これにより、例えば一方を低域応答とし、他方を高域応答とすることで、振動や音を低減することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図5に示す。
本実施形態は、分配部55における制御が上記実施形態と異なっているので、この点を中心に説明する。本実施形態では、指令演算部51の各制御における出力が直流成分(以下、「DC成分」という。)か、交流成分(以下、「AC成分」という)かに応じて、指令値の分配を制御する。ここでは、基本アシスト指令値B0がDC成分であり、補正指令値C10、C20がAC成分である場合について説明する。
前提条件として、操舵トルクTsが判定閾値より小さい場合を操舵初期とすると、操舵初期において、基本アシスト指令値B0と、補正指令値C10、C20との差が小さい。換言すると、B0≒C10+C20である。一方、操舵トルクTsが判定閾値以上である通常操舵時において、基本アシスト指令値B0は、補正指令値C10、C20より十分に大きい。換言すると、B0>>C10+C20である。
本実施形態における分配処理を図5に示すフローチャートに基づいて説明する。分配処理は、分配部55にて所定の間隔にて実行される。
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。)では、いずれかの系統の故障が発生しているか否かを判断する。故障が発生していないと判断された場合(S101:NO)、S108へ移行する。故障が発生していると判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。
S102では、アシスト指令合計値ATを演算する。アシスト指令合計値ATは、式(1)で演算される。
AT=B0+C10+C20 ・・・(1)
S103では、アシスト指令合計値ATがモータ20の定格トルクの1/2より大きいか否かを判断する。アシスト指令合計値ATが、定格トルクの1/2以下であると判断された場合(S103:NO)、S105へ移行する。アシスト指令合計値ATが、定格トルクの1/2より大きいと判断された場合(S103:YES)、S104へ移行する。
S104では、故障が生じている第1系統101または第2系統102が使えないので、アシスト指令合計値ATを、定格トルクの1/2に制限する。
S105では、故障が発生している系統が第1系統101であるか否かを判断する。フローチャート中では、第1系統101を「系統1」と記載する。故障が生じている系統が第1系統101であると判断された場合(S105:YES)、S106へ移行する。故障が生じている系統が第1系統101ではないと判断された場合(S105:NO)、すなわち故障が生じている系統が第2系統102である場合、S107へ移行する。
S106では、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*を演算する。ここでは、故障が生じている第1系統101に係る第1系統トルク指令値trq1*をゼロとし、第2系統トルク指令値trq2*をアシスト指令合計値ATとする。すなわち、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*は、式(2−1)、(2−2)で表される。
trq1*=0 ・・・(2−1)
trq2*=AT ・・・(2−2)
S107では、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*を演算する。ここでは、故障が生じている第2系統102に係る第2系統トルク指令値trq2*をゼロとし、第1系統トルク指令値trq1*をアシスト指令合計値ATとする。すなわち、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*は、式(3−1)、(3−2)で表される。
trq1*=AT ・・・(3−1)
trq2*=0 ・・・(3−2)
故障が発生していないと判断された場合(S101:NO)に移行するS108では、アシスト制限があるか否かを判断する。例えば、スイッチング素子311〜316、321〜326や巻線組21、22の温度が高く、過熱状態である場合、アシスト指令合計値ATが制限される。アシスト制限がないと判断された場合(S108:NO)、S114へ移行する。アシスト制限があると判断された場合(S108:YES)、S109へ移行する。
S109では、アシスト制限値AT_Lを取得する。
S110では、S102と同様、アシスト指令合計値ATを演算する。
S111では、アシスト指令合計値ATが、アシスト制限値AT_Lより大きいか否かを判断する。アシスト指令合計値ATがアシスト制限値AT_L以下であると判断された場合(S111:NO)、S113へ移行する。アシスト指令合計値ATがアシスト制限値AT_L以下であると判断された場合(S111:YES)、S112へ移行する。
S112では、アシスト指令合計値ATをアシスト制限値AT_Lに制限する。
S113では、アシスト指令合計値ATを所定の比率で分配し、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*を演算する。ここでは、アシスト指令合計値ATを均等分配し、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*を、それぞれアシスト指令合計値ATの1/2とする。すなわち、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*は、式(4−1)、(4−2)で表される。
trq1*=AT/2 ・・・(4−1)
trq2*=AT/2 ・・・(4−2)
すなわち本実施形態では、アシスト制限がかかる状況においては、分配制御による制御間の機能干渉低減効果が低減するため、指令値B0、C10、C20ごとの分配を行わず、アシスト指令合計値ATを、各系統101、102に所定の比率で分配する。
故障が発生しておらず(S101:NO)、かつ、アシスト制限がないと判断された場合(S108:NO)に移行するS114では、操舵状態によらず、系統間の不均等を許可するか否かを判断する。操舵状態によらず、系統間の不均等を許可すると判断された場合(S114:YES)、S117へ移行する。操舵状態によっては系統間の不均等を許可しないと判断された場合(S114:NO)、S115へ移行する。
S115では、操舵初期における系統間の不均等を許可するか否かを判断する。操舵初期における系統間の不均等を許可しないと判断された場合(S115:NO)、S118へ移行する。
S116では、操舵初期であるか否かを判断する。本実施形態では、操舵トルクTsが判定閾値以下である場合、操舵初期であるとみなす。操舵初期であると判断された場合(S116:YES)、すなわち操舵トルクTsが判定閾値以下である場合、S117へ移行する。操舵初期ではないと判断された場合(S116:NO)、すなわち操舵トルクTsが判定閾値より大きい場合、S118へ移行する。
系統間の不均等が許可される場合(S114:YES、または、S115およびS116:YES)に移行するS117では、分配係数Kb1、Kb2、Kc11、Kc12、Kc21、Kc22を演算する。本実施形態では、系統間の不均等が許可される場合、一方の系統(本実施形態では第1系統101)にてDC成分を出力させ、他方の系統(本実施形態では第2系統102)にてAC成分を出力させる。DC成分を第1系統101にて出力させるべく、分配係数Kb1、Kb2を式(5−1)、(5−2)とする。また、AC成分を第2系統102にて出力させるべく、分配係数Kc11、Kc12を式(6−1)、(6−2)、分配係数Kc21、Kc22を式(7−1)、(7−2)とする。
Kb1=1 ・・・(5−1)
Kb2=0 ・・・(5−2)
Kc11=0 ・・・(6−1)
Kc12=1 ・・・(6−2)
Kc21=0 ・・・(7−1)
Kc22=1 ・・・(7−2)
系統間の不均等が許可されない場合(S114、S115:NO、または、S114:NO、S115:YES、S116:NO)に移行するS118では、アシスト指令合計値ATのDC成分(以下、単に「DC成分」という。)Tdc、および、アシスト指令合計値ATのAC成分(以下、単に「AC成分」という。)Tacを演算する。DC成分TdcおよびAC成分Tacは、式(8)、(9)により演算される。
Tdc=B0 ・・・(8)
Tac=C10+C20 ・・・(9)
S119では、分配係数Kb1、Kb2、Kc11、Kc12、Kc21、Kc22を演算する。ここでは、DC成分TdcがAC成分Tacより大きい(すなわちTdc>Tac)ことを前提とし、第1系統101にてできるだけDC成分Tdcを出力させ、第2系統102にて第1系統101にて出力しきれない分のDC成分TdcとAC成分とを出力させるべく、分配係数Kb1、Kb2を式(10−1)、(10−2)とする。分配係数Kc11、Kc12、Kc21、Kc22は、S117と同様、式(6−1)、(6−2)、(7−1)、(7−2)で表される。
Kb1=(Tdc+Tac)/(2×Tdc) ・・・(10−1)
Kb2=(Tdc−Tac)/(2×Tdc) ・・・(10−2)
S120では、S117またはS119にて演算された分配係数Kb1、Kb2、Kc11、Kc12、Kc21、Kc22を用い、第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*を演算する。第1系統トルク指令値trq1*および第2系統トルク指令値trq2*は、式(11−1)、(11−2)で演算される。
trq1*=B0×Kb1+C10×Kc11+C20×Kc21
・・・(11−1)
trq2*=B0×Kb2+C10×Kc12+C20×Kc22
・・・(11−2)
本実施形態では、分配部55は、直流成分であるか交流成分であるかに応じ、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20を分配する。
これにより、直流成分と交流成分との干渉を低減することができる。
第1系統巻線組21または第1系統巻線組21に対応する第1系統インバータ31に故障が生じた場合、第1系統巻線組21への基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20の分配を停止する(図5中のS105:YES、S106)。また、第2系統巻線組22または第2系統巻線組22に対応する第2系統インバータ32に故障が生じた場合、第2系統巻線組22への基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20の分配を停止する(S105:NO、S107)。換言すると、分配部55は、故障が生じた系統に対し、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20を分配しない、ということである。
これにより、故障した系統を用いることなく、正常な系統にてモータ20の駆動を継続することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図6に示す。
第2実施形態では、指令演算部51の各制御における出力が直流成分か交流成分かに応じて指令値を分配する。本実施形態では、指令演算部51の各制御における出力が低周波か高周波かに応じて指令値の分配を制御する。ここでは、基本アシスト指令値B0が低周波、補正指令値C10、C20が高周波である場合について説明する。
指令値B0、C10、C20の前提条件は、第2実施形態と同様とする。
本実施形態における分配処理を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
S201〜S217、S220は、図5中のS101〜S117、S120と同様である。
S218では、アシスト指令合計値ATの低周波成分TLおよび高周波成分THを演算する。低周波成分TLおよび高周波成分THは、式(12)、式(13)により演算される。
TL=B0 ・・・(12)
TH=C10+C20 ・・・(13)
S219では、分配係数Kb1、Kb2、Kc11、Kc12、Kc21、Kc22を演算する。ここでは、低周波成分TLが高周波成分THより大きい(すなわちTL>TH)ことを前提とし、第1系統101にてできるだけ低周波成分TLを出力され、第2系統102にて第1系統101にて出力しきれない分の低周波成分TLと高周波成分THとを出力させるべく、分配係数Kb1、Kb2を式(14−1)、(14−2)とする。分配係数Kc11、Kc12、Kc21、Kc22は、式(6−1)、(6−2)、(7−1)、(7−2)で表される。
Kb1=(TL+TH)/(2×TL) ・・・(14−1)
Kb2=(TL−TH)/(2×TL) ・・・(14−2)
本実施形態では、分配部55は、基本アシスト指令値B0および補正指令値C10、C20を、含まれる周波数成分または扱う周波数帯域に応じて分配する。これにより、低周波成分と高周波成分との干渉を抑制することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図7に示す。
本実施形態では、電流制御部75が上記実施形態と異なる。分配部55における分配処理等は、第1実施形態〜第3実施形態のいずれとしてもよい。なお、本実施形態では、第1系統101に係る電流制御の応答性と、第2系統102に係る電流制御の応答性とは、同等であるものとする。
電流制御部75は、電流指令演算部710、720、dq変換部711、721、加算器751、減算器752、指令加算部753、指令減算部754、減算器755、756、PI演算部757、758、加算器761、減算器766、換算部762、767、PWM制御部763、768を有する。
加算器751は、dq変換部711にてdq変換された第1系統101に係るd軸電流検出値Id1と、dq変換部721にてdq変換された第2系統102に係るd軸電流検出値Id2とを加算し、d軸電流加算値Id+を演算する。また、加算器751は、dq変換部711にてdq変換された第1系統101に係るq軸電流検出値Iq1と、dq変換部721にてdq変換された第2系統102に係るq軸電流検出値Iq2とを加算し、q軸電流加算値Iq+を演算する。
減算器752は、第1系統101のd軸電流検出値Id1から第2系統102のd軸電流検出値Id2を減算し、d軸電流減算値Id−を演算する。また、減算器752は、第1系統101のq軸電流検出値Iq1から第2系統102のq軸電流検出値Iq2を減算し、q軸電流減算値Iq−を演算する。
指令加算部753は、第1系統101のd軸電流指令値Id1*と第2系統102のd軸電流指令値Id2*とを加算し、d軸加算電流指令値Id+*を演算する。また、指令加算部753は、第1系統101のq軸電流指令値Iq1*と第2系統102のq軸電流指令値Iq2*とを加算し、q軸加算電流指令値Iq+*を演算する。
指令減算部754は、第1系統101のd軸電流指令値Id1*から第2系統102のd軸電流指令値Id2*を減算し、d軸減算電流指令値Id−*を演算する。また、指令減算部754は、第1系統101のq軸電流指令値Iq1*から第2系統102のq軸電流指令値Iq2*を減算し、q軸減算電流指令値Iq−*を演算する。
減算器755は、d軸加算電流指令値Id+*とd軸電流加算値Id+との偏差であるd軸加算電流偏差ΔId+を演算する。また、減算器755は、q軸加算電流指令値Iq+*とq軸電流加算値Iq+との偏差であるq軸加算電流偏差ΔIq+を演算する。
減算器756は、d軸減算電流指令値Id−*とd軸電流減算値Id−との偏差であるd軸減算電流偏差ΔId−を演算する。また、減算器756は、q軸減算電流指令値Iq−*とq軸電流減算値Iq−との偏差であるq軸減算電流偏差ΔIq−を演算する。
PI演算部757は、加算電流偏差ΔId+、ΔIq+が0に収束するように、PI演算等により、加算電圧指令値Vd+*、Vq+*を演算する。
PI演算部758は、減算電流偏差ΔId−、ΔIq−が0に収束するように、PI演算等により、減算電圧指令値Vd−*、Vq−*を演算する。
加算器761は、d軸の加算電圧指令値Vd+*と減算電圧指令値Vd−*とを加算して換算前第1系統電圧指令値Vd1*_bを演算し、q軸の加算電圧指令値Vq+*と減算電圧指令値Vq−*とを加算して換算前第1系統電圧指令値Vq1*_bを演算する。
換算部762では、換算前第1系統電圧指令値Vd1*_b、Vq1*_bに換算係数0.5を乗じ、第1系統電圧指令値Vd1*、Vq1*を演算する。また、演算された電圧指令値Vd1*、Vq1*は、3相の電圧指令値Vu1*、Vv1*、Vw1*に変換される。
PWM制御部763は、図4中のPWM制御部714と同様、電圧指令値Vu1*、Vv1*、Vw1*とキャリア波とを比較し、スイッチング素子311〜316のオンオフを制御する制御信号を生成する。
減算器766は、d軸の加算電圧指令値Vd+*から減算電圧指令値Vd−*を減算して換算前第2系統電圧指令値Vd2*_bを演算し、q軸の加算電圧指令値Vq+*から減算電圧指令値Vq−*を減算して換算前第2系統電圧指令値Vq2*_bを演算する。
換算部767では、換算前第2系統電圧指令値Vd2*_b、Vq2*_bに換算係数0.5を乗じ、第2系統電圧指令値Vd2*、Vq2*を演算する。また、演算された電圧指令値Vd2*、Vq2*は、3相の電圧指令値Vu2*、Vv2*、Vw2*に変換される。
PWM制御部768は、図4中のPWM制御部724と同様、電圧指令値Vu2*、Vv2*、Vw2*とキャリア波とを比較し、スイッチング素子321〜326のオンオフを制御する制御信号を生成する。
電流制御部75において、第1実施形態と同様、系統間の相互干渉を抑制する非干渉制御を行ってもよい。
本実施形態では、和と差の制御により電流制御を行っている。これにより、温度変化や素子間のばらつき等の影響を軽減することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(他の実施形態)
(ア)系統数
上記実施形態では、系統数は2である。他の実施形態では、系統数は3以上であってもよい。すなわち、巻線組の数が3以上であり、巻線組に対応してそれぞれインバータが設けられるようにしてもよい。
(イ)指令演算部
上記実施形態では、補正指令演算部が2つである。他の実施形態では、補正指令演算部を3つ以上とし、3つ以上の補正指令値が演算されるようにしてもよい。
(ウ)分配部
第3実施形態では、基本アシスト指令値を直流成分、補正指令値を交流成分とする。他の実施形態では、補正指令値の少なくとも一部を直流成分としてもよい。また、直流成分のうち、基本アシスト指令値よりも補正指令値について、交流成分との干渉を避けたい場合、補正指令値を優先的に一方の系統から出力させるようにしてもよい。
第4実施形態では、基本アシスト指令値を低周波成分、補正指令値を高周波成分とする。他の実施形態では、補正指令値の少なくとも一部を低周波成分としてもよい。また、低周波成分のうち、基本アシスト指令値よりも補正指令値について、高周波成分との干渉を避けたい場合、補正指令値を優先的に一方の系統から出力させるようにしてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・電動パワーステアリングシステム
20・・・モータ
21・・・第1系統巻線組 22・・・第2系統巻線組
31・・・第1系統インバータ 32・・・第2系統インバータ
50・・・制御装置
51・・・指令演算部
55・・・分配部
70、75・・・電流制御部

Claims (6)

  1. 複数の巻線組(21、22)を有し、運転者による操舵部材(10)の操舵を補助するアシストトルクを発生するモータ(20)、および、前記巻線組ごとに対応して設けられるインバータ(31、32)を有する電動パワーステアリングシステム(1)における前記モータを制御する制御装置であって、
    基本アシスト指令値、および、少なくとも1つの補正指令値を演算する指令演算部(51)と、
    前記基本アシスト指令値および前記補正指令値を、それぞれ前記巻線組ごとに分配し、前記巻線組ごとの分配指令値を演算する分配部(55)と、
    前記分配指令値に基づき、前記巻線組に流れる電流を制御する電流制御部(70、75)と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記基本アシスト指令値および前記補正指令値のそれぞれの前記巻線組への分配に係る分配係数は、0以上1以下であって、
    前記基本アシスト指令値および前記補正指令値ごとの前記分配係数の和は1であることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記分配部は、前記基本アシスト指令値および前記補正指令値を、直流成分であるか交流成分であるかに応じて分配することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記分配部は、前記基本アシスト指令値および前記補正指令値を、含まれる周波数成分または扱う周波数帯域に応じて分配することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記電流制御部は、周波数応答を決定する制御定数が前記巻線組ごとに設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記巻線組または当該巻線組に対応する前記インバータに故障が生じた場合、
    前記分配部は、当該巻線組への前記基本アシスト指令値および前記補正指令値の分配を停止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御装置。
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