JP2014201198A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2系統間で発熱を分散させつつ、2系統間の切り換え時の通電の途切れを低減することができる電動パワーステアリング装置の提供。
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、第1系統の巻線と、第2系統の巻線とを備え、アシストトルクを発生するアシストモータと、前記アシストモータの第1系統の巻線を通電する第1系統の駆動回路と、前記アシストモータの第2系統の巻線を通電する第2系統の駆動回路と、前記第1系統の巻線に対する第1通電パターン及び前記第2系統の巻線に対する第2通電パターンとが互いにオーバーラップしつつ交互に発生する態様で、前記第1系統の駆動回路及び前記第2系統の駆動回路を制御する制御装置とを含む。
【選択図】図3

Description

本開示は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、複数対の磁極をもつロータと、夫々電気角で60度離れて円周上に巻装された2組の3相巻線をもつステータを有するACサーボモータと、前記各3相巻線に夫々、個別に3相交流電流を供給する制御装置一式を2台用いて二重冗長構成としたことを特徴とするACサーボモータ駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、通常運転時は、2組の3相巻線に通電して、それらによる合成トルクをモータに発生させている。また、モータを定格運転中に、一方の制御装置、あるいは、ステータ3相巻線が故障して、一方の3相巻線が形成する回転磁界が消滅するような場合は、他方の制御装置が定格電力を出力し、モータの定格運転を継続させている。
特開2003-102189号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の構成では、通常運転時に、2組の3相巻線に常時通電するため、2組のスイッチングパワー素子ブリッジ(インバータ)及び2組の3相巻線の双方が常時発熱した状態となる。他方、発熱を分散させるために、2組の3相巻線に交互に通電を行う構成も考えられうるが、かかる場合には、2組の3相巻線間の通電の切り換えの際に通電の途切れ(無通電期間)が生じ、モータの駆動力の平滑性が損なわれる虞がある。
そこで、本開示は、2系統間で発熱を分散させつつ、2系統間の切り換え時の通電の途切れを低減することができる電動パワーステアリング装置の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、第1系統の巻線と、第2系統の巻線とを備え、アシストトルクを発生するアシストモータと、
前記アシストモータの第1系統の巻線を通電する第1系統の駆動回路と、
前記アシストモータの第2系統の巻線を通電する第2系統の駆動回路と、
前記第1系統の巻線に対する第1通電パターン及び前記第2系統の巻線に対する第2通電パターンとが互いにオーバーラップしつつ交互に発生する態様で、前記第1系統の駆動回路及び前記第2系統の駆動回路を制御する制御装置とを含む、電動パワーステアリング装置が提供される。
本開示によれば、2系統間で発熱を分散させつつ、2系統間の切り換え時の通電の途切れを低減することができる電動パワーステアリング装置が得られる。
電動パワーステアリング装置に関連した車両用操舵装置10の一例を概略的に示す全体図である。 ECU80における入出力の一例を示す図である。 電動パワーステアリング装置20に係る電力供給系の概要の一例を示す図である。 アシストモータ22の構成の一例と共に、第1インバータ71及び第2インバータ72とアシストモータ22との間の接続態様の一例を示す図である。 アシストモータ22の巻線全体に対する通電パターンの一例を示す図である。 実施例1によるアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 実施例1によるアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 マイコン81により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 非オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 非オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 実施例2によるアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 実施例2によるアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 実施例2によるマイコン81により実行される処理の一例を示すフローチャートである。 第1系統の巻線に対する通電中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。 第1系統の巻線に対する通電中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、車両用操舵装置10の一例を概略的に示す全体図である。車両用操舵装置10は、運転者が操作するステアリングホイール11を含むステアリングコラム12を備える。ステアリングコラム12は、ステアリングホイール11の回転軸となるステアリングシャフト14を回転可能に支持する。ステアリングシャフト14は、ゴムカップリング13等を介して中間シャフト(インターミディエイトシャフト)16に接続される。中間シャフト16はピニオンシャフト(出力軸)に接続され、ステアリングギアボックス31内でピニオンシャフトのピニオン17がステアリングラック(ラックバー)18に噛合される。ステアリングラック18の両端には、それぞれタイロッド19の一端が接続されると共に各タイロッド19の他端にはナックルアーム等(図示せず)を介して転舵輪(図示せず)が接続されている。また、中間シャフト16又はステアリングシャフト14には、ステアリングホイール11の操舵角に応じた信号を発生する舵角センサ26や、ステアリングシャフト14に付与される操舵トルクに応じた信号を発生するトルクセンサ15が設けられる。尚、トルクセンサ15は、例えば、トーションバーで結合された中間シャフト16(入力軸)とピニオンシャフト(出力軸)にそれぞれ設けられ、これらの軸の回転角度差に基づいてトルクを検出する計2個のレゾルバセンサから構成されてもよい。
尚、図1に示す車両用操舵装置10の構成はあくまで一例であり、車両用操舵装置10の構成自体は、後述の電動パワーステアリング装置20を備える限り、任意であってよい。
車両用操舵装置10は、電動パワーステアリング装置20を備える。電動パワーステアリング装置20は、操舵補助用のアクチュエータ22(以下、「アシストモータ22」という)を備える。アシストモータ22は、例えば3相ブラシレスモータで構成されてよい。アシストモータ22は、ステアリングギアボックス31内にステアリングラック18と同軸に設けられてよい。例えば、アシストモータ22は、ボールねじナットを介してステアリングラック18に噛合されてよい。アシストモータ22は、その駆動力によりステアリングラック18の移動を助勢する。即ち、アシストモータ22の作動時、ロータの回転によりボールねじナットが回転し、これにより、ステアリングラック18を軸方向移動に移動(助勢)させる。電動パワーステアリング装置20の機械的な構成自体は、アシストモータ22の配置場所を含め、任意であってよい。例えば、アシストモータ22は、ステアリングシャフト(ピニオンシャフト等)に噛合されてもよいし、油圧装置を介して助成力を伝達してもよい。電動パワーステアリング装置20のアシストモータ22は、後述のECU80により制御される。アシストモータ22の制御態様については、後述する。
図2は、ECU80における入出力の一例を示す図である。車両用操舵装置10は、以下で説明する各種制御を行うECU80を備える。ECU80は、マイクロコンピュータによって構成されており、例えば、CPU、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有する。
ECU80は、操舵システムを統括する単一のECUにより実現されてもよいし、2つ以上のECUにより協動して実現されてもよい。ECU80には、以下で説明する各種制御を実現するための情報ないしデータが入力される。例えば、ECU80には、トルクセンサ15、回転角センサ24、舵角センサ26、車速センサ(図示せず)等から各種のセンサ値が所定周期毎に入力されてよい。また、ECU80には、後述するU−V、V−W及びW−U通電経路のそれぞれに流れる電流を検出する電流センサが接続又は内蔵される。また、ECU80には、制御対象としてアシストモータ22が接続されている。
ECU80は、トルクセンサ15や回転角センサ24等の出力信号に基づいて、アシストモータ22で発生させるべきアシストトルク(アシスト力)に関する目標値を決定する。アシストトルクに関する目標値は、電流や電圧等を含む任意の物理量であってよく、例えば、アシストモータ22に印加するアシストモータ電流値(モータ駆動デューティ)であってよい。アシストトルクに関する目標値は、任意の態様で決定されてもよい。例えば、アシストトルクに関する目標値は、運転者による操舵トルクの増加に応じてアシストトルクが大きくなるように決定され、車速が大きい場合は小さい場合よりアシストトルクが小さくなるように決定されてもよい。また、アシストモータ22に印加されるアシストモータ電流値は、アシストモータ22(ロータ)の回転角度を検出する回転角センサ24の出力信号に基づいてフィードバック制御されてよい。
図3は、電動パワーステアリング装置20に係る電力供給系の概要の一例を示す図である。
図3に示すように、アシストモータ22には、第1インバータ71及び第2インバータ72が並列に接続される。尚、第1インバータ71及び第2インバータ72は、それぞれ、第1系統の駆動回路及び第2系統の駆動回路の一例である。第1インバータ71及び第2インバータ72は、それぞれ、電源電圧(+B)に接続される。尚、電源電圧は、車載バッテリやオルタネータ等であってよい。
第1インバータ71は、6個のスイッチング素子S1乃至S6で構成される3相ブリッジ回路を含んでよい。スイッチング素子S1乃至S6は、トランジスタ等の任意のスイッチング素子であってよい。第1インバータ71に印加される直流電流は、3相ブリッジ回路により3相交流電力に変換される。第1インバータ71のスイッチング素子S1乃至S6は、マイコン81及び第1プリドライバIC82により制御される。具体的には、マイコン81は、アシストトルクに関する目標値を決定し、第1プリドライバIC82は、その目標値に対応するスイッチングパターン(目標値に対応するデューティのスイッチングパターン)をスイッチング素子S1乃至S6に印加する。
同様に、第2インバータ72は、6個のスイッチング素子S7乃至S12で構成される3相ブリッジ回路を含んでよい。スイッチング素子S7乃至S12は、トランジスタ等の任意のスイッチング素子であってよい。第2インバータ72に印加される直流電流は、3相ブリッジ回路により3相交流電力に変換される。第2インバータ72のスイッチング素子S7乃至S12は、マイコン81及び第2プリドライバIC83により制御される。具体的には、マイコン81は、アシストトルクに関する目標値を決定し、第2プリドライバIC83は、その目標値に対応するスイッチングパターンをスイッチング素子S7乃至S12に印加する。尚、第1プリドライバIC82及び第2プリドライバIC83は、一体化されてもよい。
尚、図3に示す例では、第1インバータ71、第2インバータ72、マイコン81、第1プリドライバIC82、第2プリドライバIC83及び電源回路84は、ECU80の構成要素である。但し、ECU80は、その他の構成要素を含んでもよいし、一部が外部に設けられてもよい。例えば、第1インバータ71及び第2インバータ72は、ECU80の外部に設けられてもよい。更に、ECU80は、アシストモータ22と一体的にモジュール化されるものであってもよい。
第1インバータ71と電源電圧の間には、第1スイッチ73が設けられる。第1スイッチ73は、図3に示すように、リレー式のスイッチ(機械的なスイッチ)であってもよく、或いは、トランジスタ等のような半導体のスイッチング素子であってもよい。
同様に、第2インバータ72と電源電圧の間には、第2スイッチ74が設けられる。第2スイッチ74は、図3に示すように、リレー式のスイッチ(機械的なスイッチ)であってもよく、或いは、トランジスタ等のような半導体のスイッチング素子であってもよい。第1スイッチ73及び第2スイッチ74は、第1インバータ71及び第2インバータ7に対応して、電源電圧に並列に接続される。尚、第1スイッチ73及び第2スイッチ74は、省略されてもよい。
尚、第1インバータ71及び第2インバータ72と電源電圧の間には、任意的な構成としてDC−DCコンバータ90が接続されてもよい。DC−DCコンバータ90は、電源電圧を昇圧して、第1インバータ71及び第2インバータ72側に出力する。DC−DCコンバータ90は、任意の構成であってよく、例えば同期整流型の非絶縁型DC/DCコンバータであってよい。
また、第1インバータ71とアシストモータ22の間には、開放リレー71u,71v,71wが設けられてよい。また、第2インバータ72とアシストモータ22の間には、開放リレー72u,72v,72wが設けられてよい。
図4は、アシストモータ22の構成の一例と共に、第1インバータ71及び第2インバータ72とアシストモータ22との間の接続態様の一例を示す図である。尚、図4においては、電源回路84等の図示が省略されている。また、図4において、各端子U1は、互いに電気的に接続されており、各端子V1は、互いに電気的に接続されており、各端子W1は、互いに電気的に接続されている。同様に、図4において、各端子U2は、互いに電気的に接続されており、各端子V2は、互いに電気的に接続されており、各端子W2は、互いに電気的に接続されている。
アシストモータ22は、図4に示すように、2系統の巻線(2重巻構成)を有する。具体的には、アシストモータ22は、互いに独立した第1系列の巻線と第2系統の巻き線とを含む。例えば、第1系列の巻線と第2系統の巻き線とは、それぞれ、アシストモータ22のステータに巻回される。尚、巻き方は、任意であり、例えば集中巻、分布巻ないし重ね巻のような巻き方が採用されてもよい。
第1系列の巻線は、第1インバータ71を介して通電されるU相コイルU−V1と、V相コイルV−W1と、W相コイルW−U1とを含む。第2系列の巻線は、第2インバータ72を介して通電されるU相コイルU−V2と、V相コイルV−W2と、W相コイルW−U2とを含む。尚、図4に示す例では、第1系列の巻線と第2系統の巻き線は、それぞれ、スター結線で構成されているが、デルタ結線のような他の構成であってもよい。U相コイルU−V1、V相コイルV−W1、W相コイルW−U1、及び、U相コイルU−V2、V相コイルV−W2、W相コイルW−U2は、全て同一の特性(例えばインダクタンス等)のコイルから形成されてよい。
図4に示す構成によれば、第1インバータ71及び第2インバータ72がアシストモータ22に並列に接続されているので、第1インバータ71及び第2インバータ72のうちのいずれか一方を作動させるだけで、アシストモータ22を作動させることができる。
第1インバータ71を作動させる場合、マイコン81は、上述の如くアシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値を決定すると、第1スイッチ73をオンとし且つ第2スイッチ74をオフとすると共に、第1プリドライバIC82を介して、目標値に対応するスイッチングパターンをスイッチング素子S1乃至S6に印加する。かかるスイッチングパターンがスイッチング素子S1乃至S6に印加されると、スイッチング素子S1乃至S6がスイッチングパターンに従ってオン/オフし、U−V、V−W及びW−Uの各通電状態が順次切り替わる。
第2インバータ72を作動させる場合、マイコン81は、上述の如くアシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値を決定すると、第1スイッチ73をオフとし且つ第2スイッチ74をオンとすると共に、第2プリドライバIC83を介して、目標値に対応するスイッチングパターンをスイッチング素子S7乃至S12に印加する。かかるスイッチングパターンがスイッチング素子S7乃至S12に印加されると、スイッチング素子S7乃至S12がスイッチングパターンに従ってオン/オフし、U−V、V−W及びW−Uの各通電状態が順次切り替わる。
また、図4に示す構成によれば、第1インバータ71及び第2インバータ72は、双方が同時に作動することも可能である。この場合、マイコン81は、第1スイッチ73をオンとし且つ第2スイッチ74をオンとすると共に、アシストトルクに関する目標値を決定し、その目標値を所定比率で分配した分配目標値を、第1プリドライバIC82及び第2プリドライバIC83に与える。例えば、第1インバータ71及び第2インバータ72を1:9の比率で作動させる場合、目標値の10%に対応するスイッチングパターンをスイッチング素子S1乃至S6に印加すると共に、目標値の90%に対応するスイッチングパターンをスイッチング素子S7乃至S12に印加する。この際、第1インバータ71に係るU−V通電経路、V−W通電経路及びW−U通電経路を流れる電流と、第2インバータ72に係るU−V通電経路、V−W通電経路及びW−U通電経路を流れる電流とは、互いに独立して流されるが、これらが協動して回転磁界を形成する。これにより、全体として、目標値の100%が実現されるような通電が実行されることになる。
尚、第1インバータ71及び第2インバータ72は、好ましくは、同一の定格であり、単独でアシストトルクの最大値(設計で意図される最大値)を発生させることができる能力を備える。即ち、第1インバータ71及び第2インバータ72は、いずれも、単独の作動時に、アシストトルクの最大値を発生させることができる。尚、アシストトルクの最大値は、アシストトルクに関する目標値の取りうる最大値に対応する。以下では、第1インバータ71及び第2インバータ72が同一の定格であり、単独でアシストトルクの最大値を発生させることができる能力を備えることを前提として、説明を続ける。
図5は、アシストモータ22のU相コイルと、V相コイルと、W相コイルに対する通電パターンの一例を示す図である。ここでは、U相コイルとは、U相コイルU−V1及びU相コイルU−V2の全体(合計)を指し、V相コイル及びW相コイルについても同様である。
図5に示す例では、U相コイルの通電パターンは、機械角で0〜360度の範囲で示され、120度の正方向通電と、60度の非通電と、120度の負方向通電と、60度の非通電の繰り返しからなる。V相コイル及びW相コイルの通電パターンについても同様である。但し、U相コイル、V相コイル及びW相コイルの通電パターンは、互いに対して120度ずつずらされる。
尚、図5において、期間t1においては、U相端子からV相端子方向の通電が実現され、期間t2においては、U相端子からW相端子方向の通電が実現され、期間t3においては、V相端子からW相端子方向の通電が実現され、期間t4においては、V相端子からU相端子方向の通電が実現され、期間t5においては、W相端子からU相端子方向の通電が実現され、期間t6においては、W相端子からV相端子方向の通電が実現される。
図6は、アシストモータ22の第1系統の巻線(U相コイルU−V1、V相コイルV−W1及びW相コイルW−U1)に対する通電パターンの一例を示す図である。図7は、アシストモータ22の第2系統の巻線(U相コイルU−V2、V相コイルV−W2及びW相コイルW−U2)に対する通電パターンの一例を示す図である。アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンは、スイッチング素子S1乃至S6にスイッチングパターンを印加することにより発生される。換言すると、スイッチング素子S1乃至S6に印加されるスイッチングパターンは、以下で説明する第1系統の巻線に対する通電パターンが実現されるように決定される。同様に、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンは、スイッチング素子S7乃至S12にスイッチングパターンを印加することにより発生される。換言すると、スイッチング素子S7乃至S12に印加されるスイッチングパターンは、以下で説明する第2系統の巻線に対する通電パターンが実現されるように決定される。尚、第1系統の巻線に対する通電パターンと第2系統の巻線に対する通電パターンとを足し合わせると、図5に示した通電パターン(合計の通電パターン)になる。尚、図6及び図7に示す通電パターン(図5に示す通電パターンについても同様)は、機械角で0〜360度の範囲で示されており、機械角360度毎に同一のパターンが周期的に発生するものとする。
アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンと、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンとは、図6及び図7に示すように、互いにオーバーラップしつつ交互に発生する。図6及び図7に示す例では、第1系統の巻線は、アシストモータ22のロータの機械角0〜180度の範囲を受け持ち、第2系統の巻線は、アシストモータ22のロータの機械角180〜360度の範囲を受け持つ。
より具体的には、第1系統の巻線に対する通電パターンについて、期間t1においては、U相端子(U1)からV相端子(V1)方向の通電が実現され、期間t2においては、U相端子(U1)からW相端子(W1)方向の通電が実現され、期間t3においては、V相端子(V1)からW相端子(W1)方向の通電が実現され、期間t4においては、V相端子(V1)からU相端子(U1)方向の通電が実現され、期間t5においては、W相端子(W1)からU相端子(U1)方向の通電が実現され、期間t6においては、W相端子(W1)からV相端子(V1)方向の通電が実現される。期間t2〜t6における第1系統の巻線に対する通電パターンは、目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンとされる。期間t8〜t12までは、第1系統の巻線には通電が実行されない。但し、例えば異常検知用に非常に僅かな通電が維持されてもよい。
第2系統の巻線に対する通電パターンについて、期間t2〜t6までは、第2系統の巻線には通電が実行されない。但し、例えば異常検知用に非常に僅かな通電が維持されてもよい。期間t7においては、U相端子(U2)からV相端子(V2)方向の通電が実現され、期間t8においては、U相端子(U2)からW相端子(W2)方向の通電が実現され、期間t9においては、V相端子(V2)からW相端子(W2)方向の通電が実現され、期間t10においては、V相端子(V2)からU相端子(U2)方向の通電が実現され、期間t11においては、W相端子(W2)からU相端子(U2)方向の通電が実現され、期間t12においては、W相端子(W2)からV相端子(V2)方向の通電が実現される。期間t8〜t12における第1系統の巻線に対する通電パターンは、目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンとされる。
また、第1系統の巻線に対する通電パターンと、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンとは、区間t1(機械角0〜30度)と区間t7(機械角180〜210度)でオーバーラップしている。即ち、区間t1及び区間t7においては、第1系統の巻線及び第2系統の巻線の双方に同時に通電が実行される。このオーバーラップ区間においては、好ましくは、双方で目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンとされる。この際の第1系統及び第2系統間の分配比率は、任意であってよく、例えば図6に示すように、50%であってもよい。
このようにして図6及び図7に示す例では、アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電と、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電とは、実質的に(オーバーラップ区間を除いて)機械角180度毎に交互に実行される。従って、図6及び図7に示す例によれば、アシストモータ22の第1系統の巻線と第2系統の巻線が交互に通電されるので、発熱を分散することができる。また、アシストモータ22の第1系統の巻線と第2系統の巻線への各通電は、オーバーラップ区間を介して切り替わるので、アシストモータ22の巻線全体に対する通電の途切れ(無通状態)の発生を防止することができる。これにより、アシストモータ22の駆動力の平滑性を維持することができる。
尚、図6及び図7に示す例では、アシストモータ22の第1系統の巻線と第2系統の巻線に対する通電の切り替え周期は、機械角で180度毎であるが、切り替え周期は、180度に限定されず、任意である。また、切り替え周期は、動的に可変されてもよい。また、第1系統の巻線に対する通電時間と第2系統の巻線に対する通電時間とが周期的に同一である必要は無く、一方が他方より長く通電される態様で切換えが実現されてもよい。
また、図6及び図7に示す例では、オーバーラップ区間は、機械角で30度であるが、オーバーラップ区間の長さは任意である。また、図6及び図7に示す例では、オーバーラップ区間内における通電パターンは、一定であるが、オーバーラップ区間内で可変されてもよい。
次に、アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電と第2系統の巻線に対する通電のうちに一方の通電が不能となった場合の制御方法について説明する。以下では、主に、第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合について説明するが、第2系統の巻線に対する通電が不能となった場合も同様である。尚、第1系統の巻線に対する通電が不能になる場合は、第1系統の巻線の断線や第1インバータ71の故障(スイッチング素子S1等の故障)、第1プリドライバIC82の故障等の異常が生じた場合に発生しうる。尚、このような異常は、例えば、第1系統の巻線の各相を流れる電流(相電流)を検出する電流センサの出力値を監視することで検出可能である。
図8は、マイコン81により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す処理ルーチンは、アシストトルクに関する目標値がゼロより大きい間、所定周期毎に繰り返し実行されてよい。
ステップ800では、アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となったか否か、即ち通電が不可となる異常が発生したか否かを判定する。尚、このような異常は、例えば、第1系統又は第2系統の巻線の各相を流れる電流(相電流)を検出する電流センサの出力値を監視することで検出されてよい。アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となった場合には、ステップ802に進む。アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可でない場合、即ち正常である場合は、今回周期の処理はそのまま終了する(即ち、所定周期毎に異常発生を監視する状態のままとなる)。
ステップ802では、現時点がオーバーラップ区間内であるか否か、即ちオーバーラップ区間で異常が発生したか否かを判定する。現時点がオーバーラップ区間内である場合は、ステップ804に進み、現時点がオーバーラップ区間内でない場合(現時点が非オーバーラップ区間内である場合)は、ステップ806に進む。
ステップ804では、第1系統及び第2系統の巻線のうちの、正常な方の系統の巻線への通電を維持し、その後、正常な方の系統の巻線への常時通電を実行する。即ち、現時点がオーバーラップ区間内である場合は、現時点で正常な方の系統の巻線への通電が実行されているので、当該通電が維持される。但し、この場合、正常な方の系統の巻線への通電パターンは、目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンに変更されてもよい。正常な方の系統の巻線への常時通電は、同様に、目標値の100%が実現されるような通電パターン(図5参照)に基づいて実行される。
ステップ806では、第1系統及び第2系統の巻線のうちの、正常な方の系統の巻線への通電を開始し、その後、正常な方の系統の巻線への常時通電を実行する。即ち、現時点が非オーバーラップ区間内である場合は、現時点で正常な方の系統の巻線への通電が実行されていないので、正常な方の系統の巻線への通電が即座に開始される。この結果、正常な方の系統の巻線への通電パターンが変更される(通電開始タイミングが早められる)。この場合、正常な方の系統の巻線への通電は、目標値の100%が実現されるような通電パターン(図5参照)に基づいて実行される。
図8に示す処理によれば、アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となる異常発生時においても、正常な方の系統の巻線への通電を行うことで、異常前におけるアシスト能力を維持することができる。また、異常発生時がオーバーラップ区間であるか否かに応じて、正常な方の系統の巻線への通電の仕方を可変することで、アシスト能力の一時的な低下を抑制しつつ、正常な方の系統の巻線に対する通電状態に切り換えることができる。
図9乃至図12は、図8に示した処理の説明図である。図9及び図10は、第1系統の巻線に対する通電中に(非オーバーラップ区間において)第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合の制御方法の説明図であり、図9は、非オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンを示し、図10は、非オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンを示す。図11及び図12は、第1系統の巻線に対する通電中に(オーバーラップ区間において)第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合の制御方法の説明図であり、図11は、オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンを示し、図12は、オーバーラップ区間中に異常が発生する場合のアシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンの一例を示す図である。尚、図9及び図11において、点線の通電パターンの部分は、異常が発生しなかった場合に本来発生していたはずの通電パターンの部分(通電不能となった部分)を示す。尚、ここでは、第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合を説明するが、第2系統の巻線に対する通電が不能となった場合についても同様である。
図9に示す例では、非オーバーラップ区間中である期間t5の途中で異常が発生し、それ以後、第1系統の巻線に対する通電が不能となっている。この場合、図8に示したステップ806の処理が実行される。この結果、図10に示すように、非オーバーラップ区間中である期間t5の途中(異常発生時点又はその直後)から第2系統の巻線に対する通電が開始される。尚、図10には、期間t12以降の通電パターン(機械角0からの通電パターン)が図示されていないが、期間t12以降の第2系統の巻線に対する通電パターンは、図5に示した通電パターンと同一となる。
図11に示す例では、オーバーラップ区間中である期間t7の途中で異常が発生し、それ以後、第1系統の巻線に対する通電が不能となっている。この場合、図8に示したステップ804の処理が実行される。この結果、図12に示すように、オーバーラップ区間中である期間t7において既に実行されている第2系統の巻線に対する通電が維持される。この際、図12に示す例では、第2系統の巻線に対する通電パターンは、期間t7の途中から、目標値の100%が実現されるような通電パターンに変更されている。但し、かかる変更は実行されて無くてもよい。尚、図12には、期間t12以降の第2系統の巻線に対する通電パターン(機械角0からの通電パターン)が図示されていないが、期間t12以降の通電パターンは、図5に示した通電パターンと同一となる。
次に、上述した実施例(以下、実施例1ともいう)によるオーバーラップ区間を設けない構成を実施例2として説明する。尚、以下では、実施例2に特有の構成を主に説明し、他の構成は、上述した実施例1と同様であってよい。
図13は、実施例2によるアシストモータ22の第1系統の巻線(U相コイルU−V1、V相コイルV−W1及びW相コイルW−U1)に対する通電パターンの一例を示す図である。図14は、実施例2によるアシストモータ22の第2系統の巻線(U相コイルU−V2、V相コイルV−W2及びW相コイルW−U2)に対する通電パターンの一例を示す図である。尚、第1系統の巻線に対する通電パターンと第2系統の巻線に対する通電パターンとを足し合わせると、図5に示した通電パターン(合計の通電パターン)になる。尚、図13及び図14に示す通電パターンは、機械角で0〜360度の範囲で示されており、機械角360度毎に同一のパターンが周期的に発生するものとする。
アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンと、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンとは、図13及び図14に示すように、互いにオーバーラップせず交互に発生する。図13及び図14に示す例では、第1系統の巻線は、アシストモータ22のロータの機械角0〜180度の範囲を受け持ち、第2系統の巻線は、アシストモータ22のロータの機械角180〜360度の範囲を受け持つ。
より具体的には、第1系統の巻線に対する通電パターンについて、期間t1においては、U相端子(U1)からV相端子(V1)方向の通電が実現され、期間t2においては、U相端子(U1)からW相端子(W1)方向の通電が実現され、期間t3においては、V相端子(V1)からW相端子(W1)方向の通電が実現され、期間t4においては、V相端子(V1)からU相端子(U1)方向の通電が実現され、期間t5においては、W相端子(W1)からU相端子(U1)方向の通電が実現され、期間t6においては、W相端子(W1)からV相端子(V1)方向の通電が実現される。期間t1〜t6における第1系統の巻線に対する通電パターンは、目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンとされる。期間t7〜t12までは、第1系統の巻線には通電が実行されない。但し、例えば異常検知用に非常に僅かな通電が維持されてもよい。
第2系統の巻線に対する通電パターンについて、期間t1〜t6までは、第2系統の巻線には通電が実行されない。但し、例えば異常検知用に非常に僅かな通電が維持されてもよい。期間t7においては、U相端子(U2)からV相端子(V2)方向の通電が実現され、期間t8においては、U相端子(U2)からW相端子(W2)方向の通電が実現され、期間t9においては、V相端子(V2)からW相端子(W2)方向の通電が実現され、期間t10においては、V相端子(V2)からU相端子(U2)方向の通電が実現され、期間t11においては、W相端子(W2)からU相端子(U2)方向の通電が実現され、期間t12においては、W相端子(W2)からV相端子(V2)方向の通電が実現される。期間t7〜t12における第1系統の巻線に対する通電パターンは、目標値(アシストモータ22で発生させるべきアシストトルクに関する目標値)の100%が実現されるような通電パターンとされる。
次に、アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電と第2系統の巻線に対する通電のうちに一方の通電が不能となった場合の制御方法について説明する。
図15は、実施例2によるマイコン81により実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す処理ルーチンは、アシストトルクに関する目標値がゼロより大きい間、所定周期毎に繰り返し実行されてよい。
ステップ1500では、アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となったか否か、即ち通電が不可となる異常が発生したか否かを判定する。尚、このような異常は、例えば、第1系統又は第2系統の巻線の各相を流れる電流(相電流)を検出する電流センサの出力値を監視することで検出されてよい。アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となった場合には、ステップ1502に進む。アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可でない場合、即ち正常である場合は、今回周期の処理はそのまま終了する(即ち、所定周期毎に異常発生を監視する状態のままとなる)。
ステップ1502では、第1系統及び第2系統の巻線のうちの、正常な方の系統の巻線への通電を開始し、その後、正常な方の系統の巻線への常時通電を実行する。即ち、現時点(異常発生時点)では正常な方の系統の巻線への通電が実行されていないので、正常な方の系統の巻線への通電が即座に開始される。この結果、正常な方の系統の巻線への通電パターンが変更される(通電開始タイミングが早められる)。この場合、正常な方の系統の巻線への通電は、目標値の100%が実現されるような通電パターン(図5参照)に基づいて実行される。
図15に示す処理によれば、アシストモータ22の第1系統の巻線又は第2系統の巻線に対する通電が不可となる異常発生時においても、正常な方の系統の巻線への通電を行うことで、異常前におけるアシスト能力を維持することができる。また、正常な方の系統の巻線への通電開始タイミングを早めることで、アシスト能力の一時的な低下を抑制しつつ、正常な方の系統の巻線に対する通電状態に切り換えることができる。
図16及び図17は、図15に示した処理の説明図である。図16及び図17は、第1系統の巻線に対する通電中に第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合の制御方法の説明図であり、図16は、アシストモータ22の第1系統の巻線に対する通電パターンを示し、図17は、アシストモータ22の第2系統の巻線に対する通電パターンを示す。尚、図16において、点線の通電パターンの部分は、異常が発生しなかった場合に本来発生していたはずの通電パターンの部分を示す。尚、ここでは、第1系統の巻線に対する通電が不能となった場合を説明するが、第2系統の巻線に対する通電が不能となった場合についても同様である。
図16に示す例では、第1系統の巻線に対する通電中の期間t5の途中で異常が発生し、それ以後、第1系統の巻線に対する通電が不能となっている。この場合、図15に示したステップ1502の処理が実行される。この結果、図17に示すように、期間t5の途中(異常発生時点又はその直後)から第2系統の巻線に対する通電が開始される。尚、図17には、期間t12以降の通電パターン(機械角0からの通電パターン)が図示されていないが、期間t12以降の第2系統の巻線に対する通電パターンは、図5に示した通電パターンと同一となる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例1では、好ましい実施例として、非オーバーラップ区間において異常が発生した場合に、正常な方の系統の巻線への通電が開始されているが、正常な方の系統の巻線への通電は、ノミナルの開始タイミングで開始されてもよい(例えば図10に示す例では、期間t7から開始されてもよい)。
また、図5乃至図7及び図9乃至図16に示す例では、簡易的に矩形波形の通電パターンを示しているが、アシストモータ22のU相コイルと、V相コイルと、W相コイルの各相電流が互いに120度位相がずれた正弦波波形となるような通電パターンが使用されてもよい。
また、図5乃至図7及び図9乃至図16に示すパターンは、通電パターンとして説明したが、スイッチング素子S1乃至S6、及び、スイッチング素子S7乃至S12に対して印加されるスイッチングパターンと考えることもできる。この場合、プラス側のパルス波形は、上アームのスイッチング素子のオン信号と考え、マイナス側のパルス波形は、下アームのスイッチング素子のオン信号と考えてよい。この際、パルス波形の高さ(振幅)は、目標値の100%が実現されるようなデューティに対する割合を表すものと考えてよい。例えば、図6において、振幅が半分の期間t1は、目標値の100%が実現されるようなデューティに対して50%のデューティで駆動されることを意味する。
10 車両用操舵装置
11 ステアリングホイール
12 ステアリングコラム
13 ゴムカップリング
14 ステアリングシャフト
15 トルクセンサ
16 中間シャフト
17 ピニオン
18 ステアリングラック
19 タイロッド
20 電動パワーステアリング装置
22 アシストモータ
24 回転角センサ
26 舵角センサ
71 第1インバータ
72 第2インバータ
73 第1スイッチ
74 第2スイッチ
80 ECU
81 マイコン
90 DC−DCコンバータ

Claims (6)

  1. 第1系統の巻線と、第2系統の巻線とを備え、アシストトルクを発生するアシストモータと、
    前記アシストモータの第1系統の巻線を通電する第1系統の駆動回路と、
    前記アシストモータの第2系統の巻線を通電する第2系統の駆動回路と、
    前記第1系統の巻線に対する第1通電パターン及び前記第2系統の巻線に対する第2通電パターンとが互いにオーバーラップしつつ交互に発生する態様で、前記第1系統の駆動回路及び前記第2系統の駆動回路を制御する制御装置とを含む、電動パワーステアリング装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンとがオーバーラップする区間において、アシストトルクに関する目標値の100%に対応する通電が前記第1通電パターンと前記第2通電パターンの合計により実現される態様で、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンを発生する、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンとがオーバーラップしない区間において、アシストトルクに関する目標値の100%に対応する通電が前記第1通電パターン又は前記第2通電パターンにより実現される態様で、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンを発生する、請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記制御装置は、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンとがオーバーラップする区間において、異常に起因して前記第1系統の巻線への通電が不能となった場合、前記第2系統の巻線に対する通電を維持しつつ、アシストトルクに関する目標値の100%に対応する通電が常時実現されるように前記第2通電パターンを変更する、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記制御装置は、前記第1通電パターンと前記第2通電パターンとがオーバーラップしない区間において、異常に起因して前記第1系統の巻線への通電が不能となった場合、アシストトルクに関する目標値の100%に対応する通電が常時実現されるように前記第2通電パターンを変更して、前記第2系統の巻線に対する通電を開始する、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 第1系統の巻線と、第2系統の巻線とを備え、アシストトルクを発生するアシストモータと、
    前記アシストモータの第1系統の巻線を通電する第1系統の駆動回路と、
    前記アシストモータの第2系統の巻線を通電する第2系統の駆動回路と、
    前記第1系統の巻線に対する第1通電パターン及び前記第2系統の巻線に対する第2通電パターンとが交互に発生する態様で、前記第1系統の駆動回路及び前記第2系統の駆動回路を制御する制御装置とを含み、
    前記制御装置は、前記第1系統の巻線への通電中において、異常に起因して前記第1系統の巻線への通電が不能となった場合、前記第2通電パターンを変更して、前記第2系統の巻線に対する通電の開始タイミングを早める、電動パワーステアリング装置。
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