JP6337444B2 - 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体 - Google Patents

振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体に関する。
角速度センサー(ジャイロセンサー)に利用される振動片が一般に知られている(特許文献1,2)。例えば特許文献1の図1において、Y方向に延びる振動片にY軸廻りの角速度運動が加わると、X−Y面内にてX方向に面内振動されていた駆動部は、コリオリ力の働きでZ軸方向(振動片の厚さ方向)の面外振動に変化する。このZ方向の力成分は検出部の運動を引き起こす。こうした力成分に応じて、検出部には圧電効果に基づきX方向の電界が生ずる。その電界に基づく出力信号が検出部から出力され、角速度が検出される。
ジャイロセンサーに用いられる振動片として、検出部の側面に開口してX方向を深さ方向とする溝(干渉防止部)を検出部に設ける技術が提案されている(特許文献3)。この溝は、溝の内側面や溝裾に電極が設けられることはなく、検出部の外側面に設けられた複数の電極部間の電気的結合干渉を防止するために配置され、それにより漏れ電圧の発生を抑えている。
ジャイロセンサーに用いられる他の振動片として、検出部の側面に段差部を形成して、検出部の両側面に形成される一対の電極間のX方向距離を狭めて、電界効率を高める技術が提案されている(特許文献4)。
特開2012−098091号公報(図1) 特開2012−112748号公報 特開2001−221638号公報(図4) 特開2011−141266号公報(図3)
ジャイロセンサーの小型化に伴い、検出部に配置される電極面積が狭くなると、力成分に応じたX方向の電界が小さくなって検出感度が低下する。特許文献3,4とは異なり、検出部の主面に開口する溝を設けて電極面積を拡大することが考えられる。しかし、例えばジャイロセンサーのように振動片の検出部がその厚さ方向に沿って振動する場合には、電極の形成位置を考慮しないとかえって電荷ロスが生ずることが判明した。
本発明の幾つかの態様は、振動片が小型化されても電極面積を増大でき、電界効率を向上させて検出感度を高めることができる振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体提供することを目的とする。
(1)本発明の一態様は、
圧電体の第1主面及び前記第1主面に対して前記圧電体の裏面にある第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続している外側面と、を含み、前記第1主面と交差する方向に沿って振動する検出部を備え、
前記検出部は、
前記第1主面に設けられている開口からの深さ方向にて、前記第1主面と前記第2主面との間の位置に溝裾を有する溝部と、
前記溝部内に臨む内側面に設けられている第1内側面および第2内側面と、
前記外側面に設けられている第1外側面および第2外側面と、
前記第1内側面に設けられている第1内側面電極と、前記第1外側面に設けられている第1外側面電極と、
前記第2内側面に設けられている第2内側面電極と、前記第2外側面に設けられている第2外側面電極と、
を有し
前記第1外側面と前記第1内側面との間には、前記圧電体を有し、
前記第2外側面と前記第2内側面との間には、前記圧電体を有し、
前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々は、前記第1主面から前記第2主面の方向にて前記第2主面側に位置する端面を含み、
前記第1外側面及び前記第2外側面の少なくとも一方は、前記端面から前記第2主面までの領域に、前記第1外側面電極または前記第2外側面電極が設けられていない電極非形成領域を有する振動片に関する。
本発明の一態様によれば、第1主面と交差する方向(例えば圧電体の厚さ方向であるZ方向)に沿って振動する検出部には、中立面を境界とする厚さ方向の2つの領域の一方には圧縮力が他方には引張力が作用する。ここで、中立面とは圧縮も引張も生じない面をいう。圧電体を介して対向する一対の電極(第1外側面電極と第1内側面電極、第2外側面電極と第2内側面電極、または第1外側面電極と第2外側面電極)には、圧縮力または引張力に応じた電界が作用する。その際、圧縮力に基づく電界の方向と、引張力に基づく電界の方向とは、互いに逆向きとなる。
検出部の長手方向と直交する検出部の横断面(例えばX−Z面)にて、一対の電極に生ずる第1電界の方向を第1方向(例えば+X方向)とすると、一対の電極に生ずる第2電界の方向は第2方向(例えば−X方向)となる。
特に、第1,第2外側面電極が厚さ方向にて第1主面から第2主面までに全面形成されると、第1,第2外側面電極には上述した逆方向の第1,第2電界の双方が形成されるので、一方の電界により生ずる電荷が他方の電界により生ずる逆電荷によりロスされる。
なお、本明細書では、溝部の開口部から最深位置を溝裾と称する。溝裾は、溝底のように平らな底面を有する場合と有しない場合との双方を含む。エッチング特にウェットエッチングの場合には、平らな底面が必ずしも形成されずにV字溝が形成されることがあるからである。
本発明の一態様によれば、第1外側面及び第2外側面の少なくとも一方は、端面から第2主面までの領域に電極非形成領域を有するので、電極非形成領域には一対の電極が形成されず、逆電荷が生ずる一対の電極部分の一部または全部が排除されることになる。こうして、溝部の内側面に形成される第1,第2内側面電極により、電極面積を増大させると共に一対の電極間距離を狭めて電界効率を上げながらも、外側面に電極非形成領域を確保することで逆電界に起因する電荷のロスを抑制することから、検出感度を高めることができる。
(2)本発明の一態様では、前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々にて前記端面を前記第2主面に設けて測定される検出感度をG1とし、前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々にて前記端面を中立面に設けて測定される検出感度をG2としたとき、
検出感度Gは、G1+(G2−G1)×10%≦G≦G2とすることができる。
第1,第2外側面電極は、特に除去工程を用いない限り第1,第2外側面の全面に形成されてしまう。本発明の一態様に対する比較対象である検出感度G1は、中立面と第2主面との間にある第1,第2外側面電極にて形成される逆電界による電荷ロスによって低い感度となる。本発明の一態様での最良形態である検出感度G2は、上述した電荷ロスがない高い感度となる。本発明の一態様に係る振動片の検出感度Gは、外側面に確保される電極非形成によって、検出感度G1が得られる時よりも電荷ロスを抑制することで達成される感度を、定量的に定義したものである。
(3)本発明の一態様では、前記端面は、中立面と実質的に等しい位置に有することができる。
端面が中立面と実質的に等しい位置に設定されると、第1,第2外側面電極に形成される逆電界は無視でき、電荷ロスを最小にして検出感度を最大にすることができる。
(4)本発明の一態様では、前記端面は、中立面と前記第2主面との間に有することができる。
端面が第1主面と中立面との間(第1領域)にある時は、端面が中立面に近づく位置に依存して電極有効面積が拡大するので感度は増大する。一方、端面が中立面と第2主面との間(第2領域)にある時は、端面が第2主面に近づく位置に応じて電荷ロスが増大するので感度は低下する。第1領域での端面の位置に依存した感度増加率は、第2領域での端面の位置に依存した感度低下率よりも大きい。よって、端面の位置を製造(例えばエッチング工程)時に制御する際には、端面を第1領域よりも第2領域に設定した方が感度の位置依存性は少ない。
(5)本発明の一態様では、前記端面は、前記第1主面と中立面との間に有することができる。
こうすると、第1外側面電極及び第1内側面電極から成る第1の一対の側面電極と、第2外側面電極及び第2内側面電極から成る第2の一対の側面電極とには、電荷ロスを生ずる逆電界は形成されない。
(6)本発明の一態様では、前記溝裾は、前記開口からの深さ方向にて、中立面を超える位置に配置することができる。
こうすると、第1外側面電極及び第1内側面電極から成る第1の一対の側面電極と、第2外側面電極及び第2内側面電極から成る第2の一対の側面電極の有効電極面積を最大に確保することができる。また、その溝裾に一対の溝裾電極を配置すれば、電界効率をさらに高めることができる。
(7)本発明の一態様では、前記溝裾は、前記開口からの深さ方向にて、中立面と実質的に等しい位置、または中立面を超えない位置に配置することができる。
溝裾の位置にかかわらず、第1,第2外側面電極の端面の位置に依存して電荷ロスを抑制できる効果を奏することができる。
(8)本発明の一態様では、前記第1内側面電極及び前記第2内側面電極は接地電極とすることができる。
第1内側面電極及び第2内側面電極が接地電極であると、第1内側面電極及び第2内側面電極を導通させても良い。つまり、溝部内にて第1,第2内側面及び溝裾に電極膜を形成した後に、第1内側面電極及び第2内側面電極に分離する必要がないので、製造し易い利点がある。
(9)本発明の一態様では、前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極は接地電極とすることができる。
こうすると、第1外側面電極及び第2外側面電極により、第1内側面電極、第2内側面電極及び一対の溝裾電極をシールドすることができ、外部ノイズの悪影響を低減できる。
(10)本発明の一態様では、前記第2主面にて間隔をおいて配置される一対の主面電極をさらに有することができる。
一対の主面電極を、他の一対の側面電極に配線で接続すれば、一対の主面電極に生成される電荷を他の一対の側面電極にて生成される電荷と極性を合わせて上積みすることで、検出感度を高めることができる。
(11)本発明のさらに他の態様は、
上述の(1)〜(10)のいずれかに記載の振動片と、
前記振動片の前記厚さ方向に沿った振動に基づいて角速度を検出する検出回路と、
を有することを角速度センサーに関する。
この角速度センサーは、角速度の検出感度を電荷のロスを伴うことなく高めることができる。
(12)本発明のさらに他の態様は、上述の(11)に記載の角速度センサーを有する電子機器に関する。
(13)本発明のさらに他の態様は、上述の(11)に記載の角速度センサーを有する移動体に関する。
本発明に係る電子機器及び移動体は、検出感度を維持または高めながらも、より小型化することができる。
(14)本発明の他の態様は、
圧電体の第1主面及び前記第1主面に対して前記圧電体の裏面にある第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続している外側面とを含み、前記第1主面と交差する方向に沿って振動する検出部を有する振動片を製造する方法において、
前記外側面は、互いに対向している第1外側面及び第2外側面と、前記第1主面に設けられている開口からの深さ方向にて、前記第1主面と前記第2主面との間の位置に溝裾を有する溝部と、を含む検出部本体を形成する工程と、
前記第1外側面に第1外側面電極を、前記第2外側面に2外側面電極を、それぞれ形成する工程と、
前記第1外側面と対向して前記溝部内に臨む第1内側面に第1内側面電極を、前記第2外側面と対向して前記溝部内に臨む第2内側面に第2内側面電極を、それぞれ形成する工程と、
前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の少なくとも一方にて、前記第2主面から所定長さ領域に亘って電極を除去する工程と、
を有する振動片の製造方法に関する。
本発明の他の態様によれば、除去工程を実施することで、第1外側面及び第2外側面の少なくとも一方には電極非形成領域が形成される。電極非形成領域には一対の電極が形成されず、逆電荷が生ずる一対の電極部分の一部または全部が排除されることになる。こうして、溝部の内側面に形成される第1,第2内側面電極により、電極面積を増大させると共に一対の電極間距離を狭めて電界効率を上げながらも、外側面に電極非形成領域を確保することで逆電界に起因する電荷のロスを抑制することから、検出感度を高めることができる。
本発明の一実施形態である電極が形成される前の状態での振動片を模式的に示す平面図である。 振動片の駆動部の面内振動を示す動作説明図である。 振動片に角速度が作用した時の面外振動を示す動作説明図である。 図1のIV−IV断面に形成される電極を示す図である。 図5(A)(B)は、ウォークモード振動する検出部にて交互に生ずる電界方向を示す図である。 外側面電極の第1主面から端面までの位置と検出感度との関係を示す特性図である。 比較例の振動片の検出部を示す断面図である 外側面電極の端面を、中立面を超えた溝裾の位置に設定した振動片の検出部を示す断面図である。 外側面電極の端面を、第1主面と中立面との間の位置に設定した振動片の検出部を示す断面図である。 溝裾位置を第1主面と中立面との間に設定し、かつ、外側面電極の端面を中立面の位置に設定した振動片の検出部を示す断面図である。 溝裾位置を第1主面と中立面との間に設定し、かつ、中立面を超える位置に外側面電極の端面を設定した振動片の検出部を示す断面図である。 溝裾位置を第1主面と中立面との間に設定し、かつ、外側面電極の端面を第1主面と中立面との間に設定した振動片の検出部を示す断面図である。 振動片と検出回路を含むジャイロセンサーの概略ブロック図である。 検出回路で生成される交流電圧信号を示す図である。 一対の主面電極を有する振動片の検出部の変形例を示す図である。 外側面電極を接地電極とした振動片の検出部の変形例を示す図である。 内側面電極を接地電極とした振動片の検出部の変形例を示す図である。 振動片の検出部の製造工程を示す図である。 ジャイロセンサーを含む電子機器の一例を示す図である。 ジャイロセンサーを含む電子機器の他の一例を示す図である。 ジャイロセンサーを含む移動体の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.振動片の概要
図1は、電極が形成される前の状態での振動片10の振動片本体を模式的に示している。ここで、本実施形態の振動片10は、X軸(第2軸)と、X軸に平面上に直交するY軸からなるX−Y平面に延在され、互いに対向する第1主面11と第2主面12とを有する。なお、第1主面11及び第2主面12に垂直な軸をZ軸とする。振動片10を形成する圧電体が水晶の場合、X軸は電気軸、Y軸は機械軸、Z軸は光学軸である。振動片10は、基部20から+Y方向に延びる駆動部30と、基部20から−Y方向に延びる検出部40とを有する。なお、振動片10には、例えば特許文献2に示すように、漏れ出力の抑制を調整する調整部(調整用振動腕及び電極)等の付属の構造を設けても良い。
駆動部30は、第1振動腕31と第2振動腕32とを含む。基部20と第1振動腕31と第2振動腕32とで音叉形振動片を構成する。検出部40は、第3振動腕41と第4振動腕42とを含む。基部20と第3振動腕41と第4振動腕42とで、同様に音叉形振動片を構成する。この二つの音叉形振動片が基部20で結合されており、このような構成の振動片10はH型振動片と呼称される。
この振動片10はジャイロセンサー(角速度センサー)として用いることができる。図2に示すように、角速度の検出にあたって駆動部30(第1,第2振動腕31,32)で振動が励起駆動される。この駆動時の振動は、X−Y平面内にてX方向に沿った面内振動であり、第1,第2振動腕31,32は相互に離れ相互に近づく振動を繰り返す。
図3に示すように振動片10にY軸廻りの角速度ωが加わると、コリオリ力の働きで駆動部30(第1,第2振動腕31,32)の振動方向が変化する。第1,第2振動腕31,32が基部20の重心回りで揺動する、いわゆるウォークモード励振が引き起こされる。
駆動部30(第1,第2振動腕31,32)のウォークモード励振は基部20から検出部40(第3,第4振動腕41,42)に伝播する。その結果、検出部40(第3,第4振動腕41,42)にも基部20の重心回りで揺動するウォークモード励振が引き起こされる。そして、検出部40(第3,第4振動腕41,42)では圧電効果に基づき電界が生じ、電荷が生み出される。
2.振動片への電極の配置
2.1.駆動部
本実施形態では、駆動部30(第1,第2振動腕31,32)での電極の配置については、図2の面内振動が励起されるものであれば特に制約はない。駆動部30(第1,第2振動腕31,32)は、例えば特許文献4の図2のようにX−Z断面での四面にそれぞれ電極を設けることができる。あるいは特許文献4の図12に示すように、主面に開口する溝部の内側面と溝裾とに設けた単一電極と、側面に形成される側面電極とで一対の電極を形成しても良い。
2.2.検出部
本実施形態では、検出部40(第3,第4振動腕41,42)での電極配置に特徴がある。先ず、図1に示すように、検出部40(第3,第4振動腕41,42)は、第1主面11にのみ開口し、Y軸方向を長手方向とし、X軸方向を幅方向とし、Z方向を深さ方向とする溝部50が設けられている。
図4は、図1のIV−IV断面を示している。図4に示すX−Z断面にて、溝部50は、第1主面11からの深さ方向(Z方向)にて、第1主面11と第2主面12との間の中立面14を例えば超える位置に溝裾51を有する。溝部50は、溝部50内の空間を介して溝幅方向Xにて対向する内側面52(第1内側面52a、第2内側面52b)を有する。なお、溝部50は、振動片10の外形の形状出しと同様にして、例えばドライエッチング、特に異方性エッチングにより形成することができる。
検出部40(第3,第4振動腕41,42)は、図3に示すウォークモード振動により圧電効果に基づきX方向の電界が形成され、その電界による電荷を検出する。そのために、X方向にて対向する一対の電極が設けられる。一対の電極として、溝部50内に臨む内側面52に形成される内側面電極61と、内側面52と対向する外側面13に形成される外側面電極62とを含む一対の側面電極60を含む。また、一対の電極の他の一つとして、溝部50の溝裾51にて間隔をおいて設けられた一対の溝裾電極70を設けることができる。ただし、一対の溝裾電極70は必ずしも設ける必要はない。
一対の側面電極60は、第1の一対の側面電極60aと、第2の一対の側面電極60bとを含むことができる。ここで、外側面13は、第1主面11及び第2主面を結ぶ第1外側面13aと第2外側面13bを含む。内側面52は、溝部50内の空間を介して対向する第1内側面52aと第2内側面52bを含む。第1内側面52aは第1外側面13aと圧電体を介して対向している。第2内側面52bは第2外側面13bと圧電体を介して対向している。内側面電極61は、第1内側面52aに形成される第1内側面電極61aと、第2内側面52bに形成される第2内側面電極61bとを含む。外側面電極62は、第1外側面13aに形成される第1外側面電極62aと、第2外側面13bに形成される第2外側面電極62bとを含む。第1の一対の側面電極60aは、第1内側面電極61aと第1外側面電極62aとから構成される。第2の一対の側面電極60bは、第2内側面電極61bと第2外側面電極62bとから構成される。
第1外側面電極62aは、厚さ方向Zにて第1主面11側に位置する第1端面62a1と、厚さ方向Zにて第2主面12側に位置する第2端面(端面)62a2とを含む。同様に、第2外側面電極62bは、厚さ方向Zにて第1主面11側に位置する第1端面62b1と、厚さ方向Zにて第2主面12側に位置する第2端面62b2とを含む。本実施形態では、第2端面62a2,62b2が実質的に中立面14と等しい位置に設定されている。そして、第1外側面13a及び第2外側面13b双方は、第2端面62a2,62b2から第2主面12までの第2領域16が、第1外側面電極62a及び第2外側面電極62bが形成されない電極非形成領域となる。なお、第1端面62a1,62b1は必ずしも外側面13(13a,13b)になくてもよく、第1主面11に存在していても良い。
一対の溝裾電極70は、溝部50の溝裾51にて溝幅方向Xにて間隔をおいて設けられる第1溝裾電極71と第2溝裾電極72とを有する。第1内側面電極61aに近い位置にある第1溝裾電極71は、第1内側面電極61aに導通される。つまり、第1溝裾電極71は、溝部50の溝裾隅部にて第1内側面電極61aと導通されている。同様に、第2内側面電極61bに近い位置にある第2溝裾電極72は、第2内側面電極61bに導通される。つまり、第2溝裾電極72は、溝部50の溝裾隅部にて第2内側面電極61bと導通されている。
振動片10には、図4に示すように検出部40の出力端子S1,S2が設けられる。出力端子S1は、第1外側面電極62a、第2内側面電極61b及び第2溝裾電極72に導通している。出力端子S2は、第2外側面電極62b、第1内側面電極61a及び第1溝裾電極71に導通している。
3.検出動作
図5(A)(B)は、図3に示すように検出部40がウォークモード振動した時に一対の電極に生ずる電荷の極性を示している。図5(A)は検出部40が例えば図3の+Z方向に変位した時を示し、図5(B)は検出部40が例えば図3の−Z方向に変位した時を示している。
Z方向に沿って振動する第3振動腕41(検出部40)には、図5(A)(B)に示す中立面14を境界とする厚さ方向Zの2つの領域15,16の一方には圧縮力が他方には引張力が作用する。ここで、中立面14とは圧縮も引張も生じない面をいう。矩形断面であれば、検出部40を厚さ方向Zで二分する位置に中立面14が位置する。ただし、検出部40は矩形断面に限らず、Z軸に対して線対称であれば良い。第3振動腕41(検出部40)に形成された一対の電極60,70には、圧縮力または引張力に応じた電界が作用する。その際、圧縮力に基づく電界の方向と、引張力に基づく電界の方向とは、互いに逆向きとなる。
厚さ方向Zと直交する第3振動腕41(検出部40)の横断面(X−Z面)にて、図5(A)(B)に示すように、第1領域15に配置された一対の側面電極60には第1電界EF1のみが形成される。つまり、一対の側面電極60には電荷のロスを生じるような逆電界は発生しない。特に、溝裾51が中立面14と実質的に等しい位置か、あるいは中立面を超えた位置にある時であって、第2端面62a2,62b2が中立面14と実質的に等しい位置にある時、第1電界EF1を形成する一対の側面電極60の有効電極面積は最大となる。
ここで、第1電界EF1の電界方向を第1方向とすると、第2領域16に配置された一対の溝裾電極70に生ずる第2電界EF2の方向は、第1方向とは逆向きの第2方向となる。
図5(A)に示すように、第1内側面電極61aが第1電界EF1の下流に位置するとき、一対の溝裾電極70のうち第1内側面電極61aに近い側の溝裾電極71が第2電界EF2の下流に位置することになる。同様に、図5(A)において、第2内側面電極61bが第1電界EF1の上流に位置するとき、一対の溝裾電極70のうち第2内側面電極61bに近い側の溝裾電極72が第2電界EF2の上流に位置することになる。よって、導通された2つの電極(61aと71または61bと72)は共に電界方向の上流同士または下流同士となる。つまり、出力端子S1では、第1外側面電極62a、第2内側面電極61b及び第2溝裾電極72から負(図5(A)参照)または正(図5(B)参照)で極性が同じ電荷が出力される。同様に、出力端子S2からは、第2外側面電極62b、第1内側面電極61a及び第1溝裾電極71から正(図5(A)参照)または負(図5(B)参照)で極性が同じ電荷が出力される。そのため、電界に基づく電荷のロスは生じない。こうして、溝部50の内側面52及び溝裾51に形成される電極61,71,72により電極面積を増大させることができ、しかも電荷のロスも生じないことから、検出感度を高めることができる。
検出部40の第4振動腕42も、図4と同様な断面構造を有する。ただし、図3に示すように第3,第4振動腕41,42の振動位相は180度異なるので、第4振動腕42の電極の出力端子S1,S2への接続は図4とは逆となる。つまり、第4振動腕42では、出力端子S2は第1外側面電極62a、第2内側面電極61b及び第2溝裾電極72に導通している。出力端子S1は、第2外側面電極62b、第1内側面電極61a及び第1溝裾電極71に導通している。このことは、後述する変形例(図8〜図12、図15〜図17)にも適用される。
4.検出感度
図6は、図4に示す第2端面62a2,62b2の位置をZ方向で変化させた時の検出感度の変化を示している。図6では、図4の検出部40のZ方向の長さは80μmであり、横軸は第1,第2外側面電極62a,62bの第1主面11からの長さ(0〜80μm)を示している。図6の縦軸は検出感度を示し、図6では1kHz離調換算感度[ppm/dps]が示されている。
図4に示す実施形態では、第1,第2外側面電極62a,62bが第1主面11から中立面14までの範囲に形成される全長は40μmであり、図6の横軸で40μmのときに検出感度G2が最大となることは上述の通りである。
また、図7の比較例に示すように、第1,第2外側面電極62a,62bが第1,第2外側面13a,13bの全面に形成されるときは、図6の横軸にて80μmの位置に相当し、その時の検出感度G1はピーク感度G2(40μmの時)よりも大幅に低下している。その理由は、第1,第2外側面電極62a,62bで形成される第3の一対の側面電極に形成される第2電界EF2が最大となり、これが電荷ロスを最大にするからである。
図7のように第1,第2外側面電極62a,62bが第1,第2外側面13a,13bの全面に形成されるときの検出感度G1は、図6によれば第1,第2外側面電極62a,62bが第1主面11からほぼ15μm程度しか形成されないときの検出感度まで低下することが分かる。
このため、図7よりもむしろ、第2端面62a2,62b2から第2主面12までの領域に、第1外側面電極62aまたは第2外側面電極62bが形成されない電極非形成領域を確保した方が、検出感度GはG1<G≦G2となり、図7に示す比較例の感度G1よりも大きくすることができる。
例えば、G1+(G2−G1)×α≦G≦G2…(1)としたとき、式(1)中の係数α(1>α>0)は例えば最小で10%とすることができ、好ましくは30〜50%、さらに好ましくは51〜69%、さらに好ましくは70〜80%とすることができる。従って、第2端面62a2,62b2の位置は、中立面14よりも第2主面12側にシフトした位置であってもよい。例えば、図8に示すように、第2端面26a2,26b2の位置を溝裾51と実質的に同じ位置としても、式(1)を満たすことができる。あるいは、第2端面26a2,26b2の位置は、図9に示すように、中立面14よりも第1主面11側にシフトした位置としても、式(1)を満たすことができる。
ここで、図6において、横軸の第2端面62a2,62b2の位置が第1主面11と中立面14との間の第1領域15にある時は、横軸の第2端面62a2,62b2の位置が中立面14に近づく位置に依存して電極有効面積が拡大するので感度は増大する。一方、横軸の第2端面62a2,62b2の位置が中立面14と第2主面12との間の第2領域16にある時は、第2端面62a2,62b2が第2主面12に近づく位置に応じて電荷ロスが増大するので感度は低下する。第1領域15での第2端面62a2,62b2の位置に依存した感度増加率は、第2領域16での第2端面62a2,62b2の位置に依存した感度低下率よりも大きい。よって、第2端面62a2,62b2の位置を製造(例えばエッチング工程)時に制御する際には、第2端面62a2,62b2を第1領域15よりも第2領域16に設定した方が感度の位置依存性は少ない。
その一方で、第2端面62a2,62b2は、第1主面11と中立面14との間に設定されると、第1外側面電極62a及び第1内側面電極61aから成る第1の一対の側面電極60aと、第2外側面電極62b及び第2内側面電極61bから成る第2の一対の側面電極60bとには、電荷ロスを生ずる逆電界は形成されない。
本実施形態は、図10〜図12に示すように、溝裾51が第1主面11と中立面14との間にある場合にも適用でき、あるいは溝裾51が中立面にある場合(図示省略)にも適用できる。図10では、第2端面62a2,62b2が中立面14と実質的に等しい位置に設定される。この場合、第2電界EF2は生じないので電荷のロスも生じない。図11では、第2端面62a2,62b2が中立面14と第2主面12との間に設定される。この場合、第2領域16の第1,第2外側面電極62a,62b間に第2電界EF2が生じるが、図6にて第2領域16での感度低下率は比較的小さい。図12では、第2端面62a2,62b2が第1主面11と中立面14との間にあり、例えば第1,第2外側面電極62a,62bの長さは第1,第2内側面電極61a,61bと等しく設定される。この場合、第2電界EF2は生じないので電荷のロスも生じない。なお、図10〜図12に示すように、図4に示した一対の溝裾電極70は設けられない。第1主面11と中立面14との間の第1領域15に一対の溝裾電極70を設けると、かえって電荷ロスが生じるからである。
5.ジャイロセンサー(角速度センサー)
図13は、ジャイロセンサー1000の概略ブロック図である。ジャイロセンサー1000は、振動片10と、駆動回路1100と、検出回路1200とを含む。振動片10の例えば基部20には、駆動端子T1,T2と、出力端子S1,S2が設けられる。駆動端子T1,T2は駆動回路1100に接続され、出力端子S1,S2は検出回路1200に接続される。駆動回路1100は、駆動端子T1,T2に駆動信号を供給して、図2に示すように駆動部30を圧電効果により面内振動させる。
検出回路1200は、2つのQ/V変換回路(QVアンプともいう)1210,1220を有する。2つのQVアンプ1210,1220には、振動片10の出力端子S1,S2を介して、振動片10の電極の各々に発生する交流電荷がそれぞれ入力され、交流電圧信号VSP,VSMに変換する。出力端子S1,S2からの交流電荷は互いに180°位相が異なっており、振幅が等しい。従って、QVアンプ1210,1220を同じ回路かつ同じレイアウトとすることで、図14に示すように、QVアンプ1210,1220は、互いに180°位相が異なり、振幅が等しい交流電圧信号VSP,VSMを出力する。交流電圧信号VSP,VSMの振幅は、振動片10に加わるコリオリ力の大きさ(角速度の大きさ)に応じて変化する。しかも、本実施形態では上述した通り電荷ロスを少なくできるので、交流電圧信号VSP,VSMの振幅を大きくできる。
検出回路1200では、QVアンプ1210,1220の出力信号を、差動増幅回路1230にて差動増幅する。それにより、交流電圧信号VSP,VSMの各振幅の2倍の振幅信号が生成される。その後、駆動回路1100からの参照信号に基づいて、同期検波回路1240にて同期検波を行う。それにより、角速度成分のみが検出され、角速度の大きさに応じた電圧レベルの信号(角速度信号)を生成する。この角速度信号は、外部出力端子を介して外部に出力され、例えば、マイクロコンピューターにおいてA/D変換され、角速度データとして種々の処理に用いられる。なお、検出回路1000にA/D変換器を内蔵し、角速度を表すデジタルデータを、例えば、シリアルインターフェースを介して外部に出力するようにしてもよい。
6.振動片の変形例
図15〜図17は、振動片10に形成される電極配置の変形例を示している。図15に示す検出部40(第3振動腕41)は、第2主面12にて間隔を隔てて形成される第1主面電極81及び第2主面電極82を含む一対の主面電極80をさらに有する。第1主面電極81は第1溝裾電極71と導通する出力端子S2に接続され、第2主面電極82は第2溝裾電極72と導通する出力端子S1と接続される。
一対の主面電極80と一対の溝裾電極70と共に、中立面14よりも第2主面12側の第2領域16に位置するので、検出時に生ずる第2電界EF2の方向が一致する。従って、第1主面電極81と第1溝裾電極71とを導通させ、第2主面電極82と第2溝裾電極72と導通させても、電荷のロスは生じない。また、一対の主面電極80の増設により電極面積が増えるので、電荷を増加することができる。
図16に示す検出部40(第3振動腕41)では、第1外側面電極62a及び第2外側面電極62bの各々は、接地電極とされている。図16に示すように、外側面電極62(62a,62b)を接地電極としても、第1,第2の一対の側面電極60a,60bと一対の溝裾電極70に生ずる電界の方向は図4と同じであるので、電荷のロスは生じない。しかも、接地された外側面電極62(第1外側面電極62a及び第2外側面電極62b)により、第1内側面電極61a、第2内側面電極61b及び一対の溝裾電極70をシールドすることができ、外部ノイズの悪影響を低減できる。なお、図16の構造にも図15に追加された一対の主面電極80を設けることができる。
図17に示す検出部40(第3振動腕41)では、第1内側面電極61a及び第2内側面電極61bの各々は、接地電極とされている。この場合、第1内側面電極61a及び第2内側面電極61bは溝裾51に形成される電極により導通とされる。つまり、溝部50内に導電膜を形成した後、所定パターンエッチングする工程を排除することができるので、製造が容易となる。図17に示すように、内側面電極61(61a,61b)を接地電極としても、第1,第2の一対の側面電極60a,60bと一対の溝裾電極70に生ずる電界の方向は図4と同じであるので、電荷のロスは生じない。しかも、接地された内側面電極61(第1内側面電極61a及び第2内側面電極61b)により、外部ノイズの悪影響を低減できる。なお、図17の構造にも図15に追加された一対の主面電極80を設けることができる。
7.振動片の製造方法
先ず、図1に示すように、振動片10のうち電極が形成されない振動片本体を、圧電体を例えばドライエッチング加工することで形成する。最初に、図18(A)に示す第1,第2主面11,12及び外側面13(13a,13b)を有する外形がエッチング加工され、次に検出部40に溝50がエッチング加工される。溝50の溝裾51の位置は、例えばエッチング時間を制御することで所望の位置に設定される。
次に、図18(B)に示す第1,第2主面11,12及び外側面13(13a,13b)に導体膜90が成膜される。第2主面12は載置面となるので膜形成されない。その後、導体膜90上にパターニングされたレジスト膜91,92が形成される。パターニングはフォトリソグラフィ工程により実施される。
最後に、図18(C)に示すようにレジスト膜91,92で覆われていない導体膜90がエッチングにより除去され、振動片10が完成する。
8.電子機器及び移動体
図19は電子機器の一具体例としてのスマートフォン101を概略的に示す。スマートフォン101には振動片10を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000はスマートフォン101の姿勢を検出することができる。いわゆるモーションセンシングが実施される。ジャイロセンサー1000の検出信号は例えばマイクロコンピューターチップ(MPU)102に供給することができる。MPU102はモーションセンシングに応じて様々な処理を実行することができる。その他、モーションセンシングは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、ゲームコントローラー、カーナビゲーションシステム、ポインティングデバイス、ヘッドマウンティングディスプレイ、タブレットパソコン等の各種電子機器で利用されることができる。
図20は電子機器の他の具体例としてのデジタルスチルカメラ(以下「カメラ」という)103を概略的に示す。カメラ103には振動片10を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000はカメラ103の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー1000の検出信号は手ぶれ補正装置104に供給することができる。手ぶれ補正装置104はジャイロセンサー1000の検出信号に応じて例えばレンズセット105内の特定のレンズを移動させることができる。こうして手ぶれを補正することができる。その他、手ぶれ補正はデジタルビデオカメラで利用されることができる。
図21は移動体の一具体例としての自動車106を概略的に示す。自動車106には振動片10を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000は車体107の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー1000の検出信号は車体姿勢制御装置108に供給することができる。車体姿勢制御装置108は例えば車体107の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御し、個々の車輪109のブレーキを制御することができる。その他、姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種移動体で利用することができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えば、上記実施形態および変形例では、振動片としての形成材料として水晶を用いた例を説明したが、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。また、ジャイロセンサー1000や振動片10、スマートフォン101、カメラ103、自動車106等の構成および動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。
10 振動片、11 第1主面、12 第2主面、13 外側面、13a 第1外側面、13b 第2外側面、20 基部、30 駆動部、31 第1振動腕、32 第2振動腕、40 検出部、41 第3振動腕、42 第4振動腕、50 溝部、51 溝裾、52 内側面、52a 第1内側面、52b 第2内側面、60 一対の側面電極、60a 第1の一対の側面電極、60b 第2の一対の側面電極、61 内側面電極、61a 第1内側面電極、61b 第2内側面電極、62 外側面電極、62a 第1外側面電極、62a2 端面、62b 第2外側面電極、62b2 端面、70 一対の溝裾電極、71 第1溝裾電極、72 第2溝裾電極、80 一対の主面電極、81 第1の主面電極、82 第2の主面電極、101,103 電子機器、106 移動体、1200 検出回路

Claims (11)

  1. 圧電体の第1主面及び前記第1主面に対して前記圧電体の裏面にある第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続している外側面と、を含み、前記第1主面と交差する方向に沿って振動する検出部を備え、
    前記検出部は、
    前記第1主面に設けられている開口からの深さ方向にて、前記第1主面と前記第2主面との間の位置に溝裾を有する溝部と、
    前記溝部内に臨む内側面の前記溝部の幅方向の一方に設けられている第1内側面および前記溝部の幅方向の他方に設けられている第2内側面と、
    前記外側面に互いに対向して設けられている第1外側面および第2外側面と、
    前記第1内側面に設けられている第1内側面電極と、前記第1外側面に設けられている第1外側面電極と、
    前記第2内側面に設けられている第2内側面電極と、前記第2外側面に設けられている第2外側面電極と、
    前記第2主面にて間隔をおいて配置される一対の主面電極と、
    を有し
    前記第1外側面と前記第1内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第2外側面と前記第2内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々は、前記第1主面から前記第2主面の方向にて前記第2主面側に位置する端面を含み、
    前記第1外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域及び前記第2外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域の少なくとも一方は、電極が設けられていない電極非形成領域であり、
    前記一対の主面電極のうち前記第1外側面側に近い主面電極は、前記第1内面側電極及び前記第2外側面電極と接続され、
    前記一対の主面電極のうち前記第2外側面側に近い主面電極は、前記第2内面側電極及び前記第1外側面電極と接続されることを特徴とする振動片。
  2. 圧電体の第1主面及び前記第1主面に対して前記圧電体の裏面にある第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続している外側面と、を含み、前記第1主面と交差する方向に沿って振動する検出部を備え、
    前記検出部は、
    前記第1主面に設けられている開口からの深さ方向にて、前記第1主面と前記第2主面との間の位置に溝裾を有する溝部と、
    前記溝部内に臨む内側面の前記溝部の幅方向の一方に設けられている第1内側面および前記溝部の幅方向の他方に設けられている第2内側面と、
    前記外側面に互いに対向して設けられている第1外側面および第2外側面と、
    前記第1内側面に設けられている第1内側面電極と、前記第1外側面に設けられている第1外側面電極と、
    前記第2内側面に設けられている第2内側面電極と、前記第2外側面に設けられている第2外側面電極と、
    前記第2主面にて間隔をおいて配置される一対の主面電極と、
    を有し
    前記第1外側面と前記第1内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第2外側面と前記第2内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々は、前記第1主面から前記第2主面の方向にて前記第2主面側に位置する端面を含み、
    前記第1外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域及び前記第2外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域の少なくとも一方は、電極が設けられていない電極非形成領域であり、
    前記第1内側面電極及び前記第2内側面電極は接地電極であり、
    前記一対の主面電極のうち前記第1外側面側に近い主面電極は前記第2外側面電極と接続され、
    前記一対の主面電極のうち前記第2外側面側に近い主面電極は前記第1外側面電極と接続されることを特徴とする振動片。
  3. 圧電体の第1主面及び前記第1主面に対して前記圧電体の裏面にある第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続している外側面と、を含み、前記第1主面と交差する方向に沿って振動する検出部を備え、
    前記検出部は、
    前記第1主面に設けられている開口からの深さ方向にて、前記第1主面と前記第2主面との間の位置に溝裾を有する溝部と、
    前記溝部内に臨む内側面の前記溝部の幅方向の一方に設けられている第1内側面および前記溝部の幅方向の他方に設けられている第2内側面と、
    前記外側面に互いに対向して設けられている第1外側面および第2外側面と、
    前記第1内側面に設けられている第1内側面電極と、前記第1外側面に設けられている第1外側面電極と、
    前記第2内側面に設けられている第2内側面電極と、前記第2外側面に設けられている第2外側面電極と、
    前記第2主面にて間隔をおいて配置される一対の主面電極と、
    を有し
    前記第1外側面と前記第1内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第2外側面と前記第2内側面との間には、前記圧電体を有し、
    前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極の各々は、前記第1主面から前記第2主面の方向にて前記第2主面側に位置する端面を含み、
    前記第1外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域及び前記第2外側面電極の前記端面から前記第2主面までの領域の少なくとも一方は、電極が設けられていない電極非形成領域であり、
    前記第1外側面電極及び前記第2外側面電極は接地電極であり、
    前記一対の主面電極のうち前記第1外側面側に近い主面電極は前記第1内側面電極と接続され、
    前記一対の主面電極のうち前記第2外側面側に近い主面電極は前記第2内側面電極と接続されることを特徴とする振動片。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動片において、
    前記端面は、中立面と実質的に等しい位置に有することを特徴とする振動片。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動片において、
    前記端面は、中立面と前記第2主面との間に有することを特徴とする振動片。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動片において、
    前記端面は、前記第1主面と中立面との間に有することを特徴とする振動片。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の振動片において、
    前記溝裾は、前記開口からの深さ方向にて、中立面を超える位置に配置されることを特徴とする振動片。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の振動片において、
    前記溝裾は、前記開口からの深さ方向にて、中立面と実質的に等しい位置、または前記中立面を超えない位置に配置されることを特徴とする振動片。
  9. 請求項1〜のいずれか1項記載の振動片と、
    前記振動片の前記第1主面と交差する方向に沿った振動に基づいて角速度を検出する検出回路と、
    を有することを特徴とする角速度センサー。
  10. 請求項に記載の角速度センサーを有することを特徴とする電子機器。
  11. 請求項に記載の角速度センサーを有することを特徴とする移動体。
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