JP2014163682A - 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体 - Google Patents

振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP2014163682A
JP2014163682A JP2013031976A JP2013031976A JP2014163682A JP 2014163682 A JP2014163682 A JP 2014163682A JP 2013031976 A JP2013031976 A JP 2013031976A JP 2013031976 A JP2013031976 A JP 2013031976A JP 2014163682 A JP2014163682 A JP 2014163682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
vibrating arm
drive
slit
main surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013031976A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Matsuo
敦司 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2013031976A priority Critical patent/JP2014163682A/ja
Publication of JP2014163682A publication Critical patent/JP2014163682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

【課題】電極の有効面積と振動腕の剛性との双方の観点から検出感度を向上させることができる振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体を提供する。
【解決手段】駆動部は、基体20から延出され、第1主面及び第2主面を結ぶ第1外側面及び第2外側面を含む駆動振動腕31(31a〜31d)と、駆動振動腕の先端に設けられている第1幅広部32(32a〜32d)と、駆動振動腕及び第1幅広部に亘る領域にて、第1主面から第2主面に貫通する第1スリット(33a,33b)と、駆動振動腕の第1外側面に形成される第1外側面電極と、駆動振動腕の第2外側面に形成される第2外側面電極と、第1外側面と圧電体を介して対向する第1スリットの第1内側面に形成される第1内側面電極と、第2外側面と圧電体を介して対向する第1スリットの第2内側面に形成される第2内側面電極と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体等に関する。
従来、角速度を検出するための振動片として、特許文献1には「ダブルT型」のジャイロ素子(振動片)が、特許文献2には「H型」のジャイロ素子(振動片)が開示されている。
特許文献1に記載されている「ダブルT型」のジャイロ素子は、基部と、基部から両側へY軸に沿って延出している第1、第2検出振動腕(検出アーム)と、基部から両側へX軸に沿って延出している第1、第2連結腕(連結アーム)と、第1連結腕から両側へY軸に沿って延出している第1、第2駆動振動腕(駆動アーム)と、第2連結腕から両側へY軸に沿って延出している第3、第4駆動振動腕(駆動アーム)と、第1、第2検出振動腕および第1、第2駆動振動腕の先端部に幅広に設けられた重量部(幅広部)と、を含んでいる。
また、上記各振動腕における駆動や検出を高精度に行うため、各振動腕に溝部を形成して駆動電極あるいは検出電極の有効面積を広くして感度を高めることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
「H型」のジャイロ素子でも、駆動アームに溝部を形成して駆動電極の有効面積を広くして感度を高めることが開示されている(例えば、特許文献4の図12参照)。
特開2006−201011号公報 特開2012−098091号公報 特開2004−245605号公報 特開2011−141266号公報
本発明の幾つかの態様は、電極の有効面積と振動腕の剛性との双方の観点から検出感度を向上させることができる振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体を提供することを目的とする。
(1)本発明の一態様は、圧電体の厚さ方向で対向する第1主面及び第2主面と、検出時に前記第1主面と平行な面内で振動する駆動部を有し、
前記駆動部は、
基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第1外側面及び第2外側面を含む駆動振動腕と、
前記駆動振動腕の先端に設けられている第1幅広部と、
前記駆動振動腕及び前記第1幅広部に亘る領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第1スリットと、
前記駆動振動腕の前記第1外側面に形成される第1外側面電極と、
前記駆動振動腕の前記第2外側面に形成される第2外側面電極と、
前記第1外側面と前記圧電体を介して対向する前記第1スリットの第1内側面に形成される第1内側面電極と、
前記第2外側面と前記圧電体を介して対向する前記第1スリットの第2内側面に形成される第2内側面電極と、
を有する振動片に関する。
本発明の一態様によれば、駆動部の電極の有効面積と駆動振動腕の剛性との双方の観点から検出感度を向上させることができる。先ず、特許文献3の図4(a)または特許文献4の図12に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面に貫通する第1スリットは、駆動振動腕及び第1幅広部の剛性を弱める。特に、第1スリットは駆動振動腕と幅広部に亘る領域に形成されているので、駆動振動腕及び第1幅広部の剛性を弱める効果が高いと考えられる。駆動振動腕及び第1幅広部の剛性の低下は、駆動振動腕及び第1幅広部の励起振動に変化をもたらす。通常は、基体の基端側を中心として駆動振動腕及び第1幅広部が一体で振り子のように振動する。第1スリットを設けて駆動振動腕及び第1幅広部の剛性を弱めると、駆動振動腕のうち基体に近い基端部の振動方向と、自由端側の第1幅広部の振動方向とが逆向きとなる2次モード、あるいはそれに近い振動形態に変化する。
ある駆動電圧を駆動振動腕の電極に印加すると圧電効果によって生じる歪みで2次モードあるいはそれに近い駆動振動が励起される。2次モードあるいはそれに近い駆動振動形態では、その振幅は純粋な1次モードと同等であるが、歪みによって生じる駆動電流は低下し、駆動インピーダンスは上昇する。2次モードあるいはそれに近い駆動振動では、振幅の低下がないためコリオリ力の低下もない。従って、コリオリ力によって励起される検出モードも1モードの駆動振動と同等となり、検出電流も同等となる。よって、感度=検出電流/駆動電流に従い検出感度が上がる。
次に、特許文献3の図4(a)または特許文献4の図12に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面に貫通する第1スリットの第1,第2内側面の面積は増大する。それにより第1,第2内側面電極の面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、電界効率も高くなる。
(2)本発明の一態様では、検出時に前記第1主面と平行な面内で振動する検出部をさらに有することができる。このように、同一面内にて振動する駆動部及び検出部を有する振動片として、「ダブルT型」を挙げることができる。本発明の一態様に係る発明は、「ダブルT型」の振動片にて好適に実施できる。
(3)本発明の一態様では、
前記検出部は、
前記基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第3外側面及び第4外側面を含む検出振動腕と、
前記検出振動腕の先端に設けられている第2幅広部と、
前記検出振動腕の領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第2スリットと、
前記検出振動腕の前記第3外側面に形成される第3外側面電極と、
前記検出振動腕の前記第4外側面に形成される第4外側面電極と、
前記第3外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第3内側面に形成される第3内側面電極と、
前記第4外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第4内側面に形成される第4内側面電極と、
を有することができる。
特許文献3の図4(b)に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面に貫通する第2スリットの第3,第4内側面の面積は増大する。それにより第3,第4内側面電極の面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、検出時の電界効率を向上させることができる。なお、第2スリットは、第1スリットとは異なり、第2幅広部まで延出させる必要は必ずしもない。第2スリットを第2幅広部まで延出させることにより、駆動振動腕と同じく面内振動する検出振動腕の振動形態に変化があると、検出インピーダンスが増加する虞があるからである。
(4)本発明の一態様では、検出時に前記厚さ方向に沿って振動する検出部をさらに有することができる。このように、駆動部が主面と平行な面内で振動する一方で、検出部が厚さ方向に沿って面外振動する振動片として、「H型」を挙げることができる。本発明の一態様に係る発明は、「H型」の振動片にて好適に実施できる。
(5)本発明の一態様では、
前記検出部は、
前記基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第3外側面及び第4外側面を含む検出振動腕と、
前記検出振動腕の先端に設けられている第2幅広部と、
前記検出振動腕の領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第2スリットと、
前記検出振動腕の前記第3外側面に形成され、前記第1主面と前記第2主面との間の中立面で区画された2領域に形成される2つの第3外側面電極と、
前記検出振動腕の前記第4外側面に形成され、前記第1主面と前記第2主面との間の中立面で区画された2領域に形成される2つの第4外側面電極と、
前記第3外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第3内側面に形成される第3内側面電極と、
前記第4外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第4内側面に形成される第4内側面電極と、
を有し、
前記第3内側面電極及び前記第4内側面電極を接地電極とすることができる。
上述した第1,第2内側面電極と同様の理由により、第3,第4内側面電極の面積が増大し、有効電極面積が増大する。よって、検出時の電界効率を向上させることができる。ところで、厚さ方向に沿って振動する検出部には、中立面を境界とする厚さ方向の2つの領域の一方には圧縮力が他方には引張力が作用する。ここで、中立面とは圧縮も引張も生じない面をいう。検出部に形成された一対の電極には、圧縮力または引張力に応じた電界が作用する。その際、圧縮力に基づく電界の方向と、引張力に基づく電界の方向とは、互いに逆向きとなる。そこで、中立面で区画された2領域に電極を分割して配置する必要がある。ただし、第2スリットの内側面の電極を分割することは加工上困難である。そのため、第2スリットの内側面では電極分割せずに、接地電極として2領域に共用し、検出振動腕の外側面に形成される電極を2つに分割した。
(6)本発明の一態様では、前記第2スリットは、前記第2幅広部まで延出することができる。圧電体の厚さ方向に沿って面外振動する検出振動腕の第2スリットは、第1スリットと同様に、第2幅広部まで延出させても良い。第2スリットを第2幅広部まで延出させることにより、面内振動する検出振動腕の振動形態には変化が認められるが、圧電体の厚さ方向に沿って面外振動する検出振動腕の振動形態には変化が生じ難いからである。
(7)本発明の他の態様は、上述した(1)〜(6)のいずれかに記載の振動片と、前記振動片と接続されて、前記振動片に作用する角速度を検出する検出回路と、を有する角速度センサーに関する。
この角速度センサーは、角速度の検出感度を高めることができる。
(8)本発明のさらに他の態様は、上述の(7)に記載の角速度センサーを有する電子機器に関する。
(9)本発明のさらに他の態様は、上述の(7)に記載の角速度センサーを有する移動体に関する。
本発明に係る電子機器及び移動体は、検出感度を維持または高めながらも、より小型化することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動片(電極なし)の概略平面図である。 図1の振動片に電極が形成された状態でのII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1の振動片に電極が形成された状態でのIV−IV断面図である。 図5(A)は駆動時の振動状態を示す図であり、図5(B)は検出時の振動状態を示す図である。 比較例の駆動時の振動状態を示す図である。 本実施形態と比較例との駆動振幅を示す図である。 第1幅広部に延長される第1スリットの長さと素子感度増加率との相関を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る振動片(電極なし)の概略平面図である。 図1の振動片に電極が形成された状態でのX−X断面図である。 振動片と検出回路を含む本発明の第3実施形態に係るジャイロセンサーの概略ブロック図である。 検出回路で生成される交流電圧信号を示す図である。 ジャイロセンサーを含む本発明の第4実施形態に係る電子機器の一例を示す図である。 ジャイロセンサーを含む本発明の第4実施形態に係る電子機器の他の一例を示す図である。 ジャイロセンサーを含む本発明の第4実施形態に係る移動体の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.第1実施形態
1.1.「ダブルT型」の振動片の概要
図1は、電極が形成される前の状態での振動片10を模式的に示している。ここで、本実施形態の振動片10は、X軸と、X軸に平面上に直交するY軸からなるX−Y平面に延在され、互いに対向する第1主面11と第2主面12とを有する。なお、第1主面11及び第2主面12に垂直な軸をZ軸とする。
振動片10は、Z方向に厚みを有する水晶等の圧電体にて形成される。振動片10は、大別して、基体20と、駆動部30と、検出部40とを有する。基体20は、中央の基部21と、基部21からX軸に沿って両側に延びる第1,第2連結腕22,23とを有する。
駆動部30は、基体20の一部(第1,第2連結腕22,23)からY軸方向に延びる駆動振動腕31を有する。駆動振動腕31の自由端部には、駆動振動腕31よりも幅広の第1幅広部32が設けられる。第1幅広部32は駆動振動腕31のハンマーヘッドとして機能する。本実施形態の駆動振動腕31は、第1連結腕22よりY軸方向の両側に延びる第1駆動振動腕31a及び第2駆動振動腕31bと、第2連結腕23のY軸方向の両側に延びる第3駆動振動腕31c及び第4駆動振動腕31dを含む。また、本実施形態の第1幅広部32は、第1駆動振動腕31a、第2駆動振動腕31b、第3駆動振動腕31c及び第4駆動振動腕31dの各自由端部に設けられた第1幅広部32a,32b,32c,32dを含む。
検出部40は、基体20の他の一部(基台21)からY軸方向に延びる検出振動腕41を有する。検出振動腕41の自由端部には、検出振動腕41よりも幅広の第2幅広部42が設けられる。第2幅広部42は検出振動腕41のハンマーヘッドとして機能する。本実施形態の検出振動腕41は、基台21よりY軸方向の両側に延びる第1検出振動腕41a及び第2検出振動腕41bを含む。また、本実施形態の第1幅広部42は、第1検出振動腕41a及び第2検出振動腕41bの各自由端部に設けられた第2幅広部42a,42bを含む。
この振動片10はジャイロセンサー(角速度センサー)として用いることができる。図1)に示すように、角速度の検出にあたって駆動部30(第1〜第4駆動振動腕31a〜31d)には後述する電極に電界を印加して、駆動部30には圧電効果により振動が励起される。この駆動時の振動は、図1に示すようにX−Y平面内での矢印A方向に沿った面内振動である。駆動時には、第1,第3駆動振動腕31a,31cがX方向にて相互に離れ相互に近づく振動を繰り返し、第2,第4駆動振動腕31b,31dがX方向にて相互に離れ相互に近づく振動を繰り返す。
図1に示すように振動片10にZ軸廻りの角速度ωが加わると、図1に示す矢印B方向にコリオリ力が作用して、駆動部30(第1〜第4駆動振動腕31a〜31d及び第1幅広部32a〜32d)の振動方向が変化する。駆動部30は図1の矢印B方向に振動する。
駆動部30の図1の矢印B方向の振動に呼応して、検出部40(第1,第2検出振動腕41a,41b及び第2幅広部42a,42b)に矢印C方向の検出振動が励起される。そして、検出部40では圧電効果に基づき電界が生じ、後述する電極に電荷が生み出される。
1.2.振動片へのスリット形成と電極の配置
1.2.1.駆動部
駆動部30は、Y方向にて駆動振動腕31(31a〜31d)及び第1幅広部32(32a〜32b)に亘る領域にて、Z方向にて第1主面11から第2主面12に貫通する第1スリット33を有する。第1スリット33はY方向にて平行な2本の第1スリット33a,33bを含むことができる。第1スリット33(33a,33b)のY方向の終端は、例えば駆動振動腕31(31a〜31d)が第1,第2連結腕22,23に連結される基端部とすることができる。第1スリット33(33a,33b)のY方向の他の終端は、駆動振動腕31(31a〜31d)が第1幅広部32(32a〜32d)と連結される位置を超えて第1幅広部32(32a〜32d)内に位置している。
図2は、振動片10に電極を形成した状態での図1のII−II断面を示している。駆動振動腕31(31a〜31d)は、第1主面11及び第2主面12を結ぶ第1外側面34a及び第2外側面34bを含む。駆動振動腕31(31a〜31d)は、第1外側面34aに形成される第1外側面電極35aと、第2外側面34bに形成される第2外側面電極35bと、を有する。駆動振動腕31(31a〜31d)は、さらに、第1外側面34aと圧電体を介して対向する第1スリット33の第1内側面36aに形成される第1内側面電極37aと、第2外側面34aと圧電体を介して対向する第1スリット33の第2内側面36bに形成される第2内側面電極37bと、を有する。本実施形態では、第1内側面電極37aは第1スリット33aに形成される第1内側面36aに配置し、第2内側面電極37aは第1スリット33bに形成される第1内側面36bに配置している。
ここで、第1外側面電極35aと第1内側面電極37aとの間と、第2外側面電極35bと第2内側面電極37bとの間に、図2に示すようにそれぞれ交流電界E1,E2を印加することで、駆動部30を図1に示す矢印A方向に励振させることができる。従って、第1外側面電極35aと第1内側面電極37aとの電極間長さと、第2外側面電極35bと第2内側面電極37bとの電極間長さを短くして電界効率を上げる必要がある。
1本の第1スリット33を形成したとき、X方向のスリット幅が広がって、駆動振動腕31(31a〜31d)の剛性が過度に低下することがある。その場合、本実施形態のように2本の第1スリット33a,33bを形成して、2本の第1スリット33a,33b間の中実部38の存在により駆動振動腕31(31a〜31d)に適度な剛性を確保できる。換言すれば、2本の第1スリット33a,33b間の中実部38の幅を調整することで、駆動振動腕31(31a〜31d)の剛性を調整することができる。なお、第1,第2内側面電極37a,37bを成膜する時に、中実部38の側面にも同時に電極が成膜されることがある。この場合、中実部38の側面の電極は残存させても良いが、配線されることはない。
ここで、図1からに明らかなように、第1スリット33(33a,33b)に形成される第1,第2内側面電極37a,37bは、圧電体の厚さ方向(Z方向)の全域に形成することができる。従って、特許文献3のように駆動振動腕に形成された非貫通の溝部内に内側面電極を形成するものと対比して、さらに電極の有効面積を拡大することができる。これにより、駆動時の電界効率を高めることができる。
図3は、図1のIII−III断面を示している。図3に示すように、第1幅広部32(32a〜32d)には電界を形成するための一対の対向電極は形成されない。図3に示すように、第1幅広部32(32a〜32d)にまで延びる第1スリット33(33a,33b)内に第1,第2内側面電極37a,37bが形成される場合でも、第1幅広部32(32a〜32d)の外側面には電極は形成されない。よって、第1幅広部32(32a〜32d)には電界が形成されない。
1.2.2.検出部
検出部40への電極配置については、例えば特許文献3の図4(b)ように溝部に内側面電極を設けるものなど、各種の実施形態を採用することができる。本実施形態では、Y方向にて検出振動腕41(第1,第2の検出振動腕41a,41b)の領域にて、Z方向にて第1主面11から第2主面12に貫通する第2スリット43を有することができる。つまり、第2スリット43は第2幅広部42(42a,42b)まで延出されない。第2スリット43はY方向にて平行な2本の第2スリット43a,43bを含むことができる。第2スリット43(43a,43b)のY方向の終端は、例えば検出振動腕41(41a,41b)が基台21に連結される基端部とすることができる。第2スリット43(43a,43b)のY方向の他の終端は、検出振動腕41(41a,41b)が第2幅広部42(42a,42b)と連結される位置とすることができる。
図4は、電極が形成された振動片10の図1のIV−IV断面を示している。検出振動腕41(41a,41b)は、第1主面11及び第2主面12を結ぶ第3外側面44a及び第4外側面44bを含む。検出振動腕41(41a,41b)は、第3外側面44aに形成される第3外側面電極45aと、第4外側面44bに形成される第4外側面電極45bと、を有する。検出振動腕41(41a,41b)は、さらに、第3外側面44aと圧電体を介して対向する第2スリット43の第3内側面46aに形成される第3内側面電極47aと、第4外側面44aと圧電体を介して対向する第2スリット43の第4内側面46bに形成される第4内側面電極47bと、を有する。本実施形態では、第3内側面電極47aは第2スリット43aに形成される第3内側面46aに配置し、第4内側面電極47aは第2スリット33bに形成される第4内側面46bに配置している。
ここで、角速度ωの検出時には、検出振動腕41(41a,41b)が図1の矢印C方向に励振されることで、第3外側面電極45aと第3内側面電極47aとの間と、第4外側面電極45bと第4内側面電極47bとの間に、それぞれ交流電界E3,E4が形成される(図4)。その時に、第3,第4外側面電極45a,45b及び第3,第4内側面電極47a,47bに生ずる表面電荷を検出することで、角速度ωが検出される。従って、第3外側面電極45aと第3内側面電極47aとの電極間長さと、第4外側面電極45bと第4内側面電極47bとの電極間長さを短くして電界効率を上げる必要がある。この事情から、検出振動腕41(41a,41b)でも駆動振動腕31(31a〜31d)と同様に、1本の第2スリット43でなく2本の第2スリット43a,43bを形成することが好ましい。
1.3.駆動動作及び検出動作
1.3.1.駆動動作
図5(A)は、駆動部30を駆動したときの駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)とを矢印A方向に励振させる振動状態を示している。図5(A)に示すように、駆動振動腕31(31a〜31d)の基体20に近い基端部の振動方向D1と、自由端側の第1幅広部32(32a〜32d)の振動方向D2とが逆向きとなる2次モード、あるいはそれに近い振動形態が実現される。
図6は、比較例の駆動時の振動状態を示している。図6に示す比較例では、特許文献3の図4(a)に示すような非貫通の2本の溝が駆動動振動腕に形成されている。しかも溝は第1幅広部まで延出されず、駆動振動腕の領域のみに溝が形成されている。図6の比較例では、基体の基端側を中心として駆動振動腕及び第1幅広部が一体で振り子のように矢印A方向に振動する。
図5(A)と図6の振動形態の相違は、駆動振動腕及び第1幅広部の剛性の相違に起因していると考えられる。特許文献3の図4(a)に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、図2に示す第1,第2主面11,12に貫通する第1スリット33(33a,33b)は、駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)の剛性を弱める。特に、第1スリット33(33a,33b)は駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)に亘る領域に形成されているので、駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)の剛性を下げる効果が高いと考えられる。駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)の剛性の低下は、図5(A)に示すように励起振動に図6とは異なる変化をもたらす。
駆動電流により駆動振動腕31(31a〜31d)を励振する方向D1とは異なる向きD2に駆動振動腕31(31a〜31d)の基端部が動くので、駆動インピーダンスは上がると考えられる。駆動インピーダンスが上がると駆動電流も減る。このとき、図7の上側にて模式的に示す図5(A)の駆動振幅(本実施形態)と、図7の下側にて模式的に示す図6の比較例の駆動振幅は変わらないので、コリオリ力は低下しない。つまり、通常であれば駆動インピーダンスが上がって駆動電流が減れば、検出電流も減るが、本実施態様では検出モードでの検出電流は低下しない。よって、感度=検出電流/駆動電流に従い検出感度が上がる。
図5(A)に示す第1幅広部32(32a〜32d)に延長された第1スリット33(33a,33b)の長さをLとする。図8は、横軸を第1スリット33(33a,33b)の延長長さL(μm)とし、縦軸に素子感度増加率(%)としたときの、延長長さL(μm)と素子感度増加率(%)との相関を示す。図8に示すように、第1スリット33(33a,33b)の延長長さL(μm)を0(延長なし)よりも大きくすることで、素子感度増加率(%)を高くすることができる。よって、駆動振動腕31(31a〜31d)に形成される第1スリット33(33a,33b)を第1幅広部32(32a〜32d)に延長させることに意義があることが分かる。
次に、特許文献3の図4(a)に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面11,12に貫通する第1スリット33(33a,33b)の第1,第2内側面36a,36bの面積は増大する。それにより第1,第2内側面電極37a,37bの面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、駆動時の電界効率も上げることができる。
1.3.2.検出動作
図5(B)は、角速度ωが作用した時の駆動振動腕31(31a〜31d)と第1幅広部32(32a〜32d)の矢印B方向の振動状態と、それに呼応する検出振動腕41(41a,41b)と第2幅広部42(42a,42b)の矢印C方向の振動状態とを示している。検出部40が励振されると、第3外側面電極45aと第3内側面電極47aとの間と、第4外側面電極45bと第4内側面電極47bとの間に、それぞれ交流電界E3,E4が形成される(図4)。その時に、第3,第4外側面電極45a,45b及び第3,第4内側面電極47a,47bに生ずる表面電荷を検出することで、角速度ωが検出される。
特許文献3の図4(b)に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面11,12に貫通する第2スリット43(43a,43b)の第3,第4内側面46a,46bの面積は増大する。それにより第3,第4内側面電極47a,47bの面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、検出時の電界効率を上げることができる。なお、第2スリット43(43a,43b)は、第1スリット33とは異なり、第2幅広部42(42a,42b)まで延出させていない。第2スリット43(43a,43b)を第2幅広部42(42a,42b)まで延出させることにより、駆動振動腕31(31a〜31d)と同じく面内振動する検出振動腕41)41a,41b)の振動形態に変化があると、検出インピーダンスが増加する虞があるからである。
2.第2実施形態
2.1.振動片の概要
図9は、電極が形成される前の状態での振動片50を模式的に示している。この振動片50は、特許文献4に記載されているものと同様の「H型」の振動片である。振動片50は、基体60、駆動部70及び検出部80を有する。駆動部70は、駆動振動腕71(第1駆動振動腕71aと第2駆動振動腕71b)を含む。基体60と第1駆動振動腕71aと第2駆動振動腕71bとで音叉形振動片を構成する。検出部80は、第1検出振動腕81aと第2検出振動腕81bとを含む。基体60と第1検出振動腕71aと第2検出振動腕71bとで、同様に音叉形振動片を構成する。この二つの音叉形振動片が基体60で結合されており、このような構成の振動片50はH型振動片と呼称される。
駆動振動腕71(71a,71b)の自由端には第1幅広部72(72a,72b)が設けられる。検出振動腕81(81a,81b)の自由端には第2幅広部82(82a,82b)が設けられる。
この振動片10は、図9に示すように、角速度の検出にあたって駆動部70(第1,第2振動腕71a,71b及び第1幅広部72a,72b)で振動が励起駆動される。この駆動時の振動は、X−Y平面内にてA方向に沿った面内振動であり、第1,第2駆動振動腕71a,71bは相互に離れ相互に近づく振動を繰り返す。
図9に示すように振動片50にY軸廻りの角速度ωが加わると、コリオリ力の働きで駆動部70の振動方向が変化する。第1,第2駆動振動腕71a,71b及び第1幅広部72a,72bが基体60の重心回りでZ方向に揺動する、いわゆるウォークモード励振(面外振動)が引き起こされる。
駆動部70のウォークモード励振は基体60から検出部80に伝播する。その結果、検出部80にも基体20の重心回りでZ方向に揺動するウォークモード励振(面外振動)が引き起こされる。そして、検出部8では圧電効果に基づき電界が生じ、電荷が生み出される。
2.2.振動片への電極の配置
2.2.1.駆動部
図9に示す駆動部70は、Y方向にて駆動振動腕71(71a,71b)及び第1幅広部72(72a,72b)亘る領域にて、Z方向にて第1主面11から第2主面12に貫通する第1スリット73を有する。第1スリット73はY方向にて平行な2本の第1スリット73a,73bを含むことができる。第1スリット73(73a,73b)のY方向の終端は、例えば駆動振動腕71(71a,71b)が基体60に連結される基端部とすることができる。第1スリット73(73a,73b)のY方向の他の終端は、駆動振動腕71(71a,71b)が第1幅広部72(72qa,72b)と連結される位置を超えて第1幅広部72(72a,72b)内に位置している。
このように、本実施形態の駆動部70もまた第1実施形態の駆動部30と同様に第1スリット73(73a,73b)を有する。駆動部70は、図9に示すII−II断面及びIII−III断面では、図2及び図3に示すものと同じ電極を配置している。
2.2.2.検出部
検出部80は、検出振動腕81(81a,81b)の領域にて、Z方向にて第1主面11から第2主面12に貫通する第2スリット83を有することができる。つまり、第2スリット83は第2幅広部82(82a,82b)まで延出されない。第2スリット83はY方向にて平行な2本の第2スリット83a,83bを含むことができる。第2スリット83(83a,83b)のY方向の終端は、例えば検出振動腕81(81a,81b)が基体60に連結される基端部とすることができる。第2スリット83(83a,83b)のY方向の他の終端は、検出振動腕81(81a,81b)が第2幅広部82(82a,82b)と連結される位置とすることができる。
このように、本実施形態の検出部80もまた第1実施形態の検出部40と同様に第2スリット83(83a,83b)を有する。ただし検出部80は、図9に示すX−X断面にて図4に示すもの異なる電極を配置している。
図10は、電極が配置された振動片50の図9に示すX−X断面を示している。2つの第3外側面電極85a−1,85a−2は、検出振動腕81(81a,81b)の第3外側面84aに形成され、第1主面11と第2主面12との間の中立面13で厚さ方向Zにて区画された2領域に形成される。第4外側面電極85b−1,85b−2は、検出振動腕81(81a,81b)の第4外側面84bに形成され、中立面13で厚さ方向Zにて区画された2領域に形成される。第3内側面電極87a及び第4内側面電極87bは接地電極である。
厚さ方向Zに沿って面外振動する検出部80には、中立面13を境界とする厚さ方向Zでの2つの領域の一方には圧縮力が他方には引張力が作用する。ここで、中立面13とは圧縮も引張も生じない面をいう。検出部80に形成された一対の電極には、圧縮力または引張力に応じた電界が作用する。その際、圧縮力に基づく電界の方向(図10に示すE3またはE4)と、引張力に基づく電界の方向(図10に示すE5またはE6)とは、互いに逆向きとなる。
そこで、中立面13で厚さ方向Zにて区画された2領域に電極を分割して配置する必要がある。ただし、第2スリット83(83a,83b)の内側面86a,86bの電極を分割することは加工上困難である。そのため、第2スリット83(83a,83b)の内側面86a,86bの第3,第4内側面電極87a,87bは電極分割せずに、接地電極として2領域に共用している。代わりに、検出振動腕81(81a,81b)の第3,第4外側面84a,84bの中立面13を境にした2領域に、第3外側面電極85a−1,85a−2及び第4外側面電極85b−1,85b−2を形成した。
2.3.駆動動作及び検出動作
2.3.1.駆動動作
第2実施形態に係る振動片50は、駆動部70の駆動振動腕71(71a,71b)及び第1幅広部72(72a,72b)が第1実施形態の駆動部30と同じ断面構造を有する。よって、第2実施形態の駆動部70も、図5(A)に示すS字または逆S字の振動形態を呈するものである。つまり、駆動振動腕71(71a,71b)の基体60に近い基端部の振動方向D1(図5(A)参照)と、自由端側の第1幅広部72(72a,72b)の振動方向D2(図5(A)参照)とが逆向きとなる2次モード、あるいはそれに近い振動形態が実現される。特許文献4の図12に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面11,12に貫通する第1スリット73(73a,73b)は、駆動振動腕71(71a,71b)と第1幅広部72(72a,72b)の剛性を弱めるからである。
第2実施形態に係る振動片50の駆動部70は、第1実施形態の駆動部30と同様な振動形態となることから、第1実施形態と同様にして検出感度を上げることができる。また、第1スリット73(73a,73b)の延長長さL(μm)を0(延長なし)よりも大きくすることで、図8に示すように素子感度増加率(%)を高くすることができる。さらに、特許文献4の図12に示された非貫通の溝と対比して明らかなように、第1,第2主面11,12に貫通する第1スリット73(73a,73b)の第1,第2内側面36a,36bの面積は増大する。それにより第1,第2内側面電極37a,37bの面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、駆動時の電界効率も上げることができる。
2.3.2.検出動作
角速度ωが作用した時に駆動振動腕71(71a,71b)と第2幅広部72(72a,72b)に生ずるウォークモード励振により、第3外側面電極85a−1,85a−2と第3内側面電極87aとの間と、第4外側面電極85b−1,85b2と第4内側面電極87bとの間に、それぞれ交流電界E3,E4(または交流電界E5,E6)が形成される(図10)。その時に、第3,第4外側面電極85a−1,85a−2,85b−1,85b−2に生ずる表面電荷を検出することで、角速度ωが検出される。
特許文献3の図4に示す段差面に形成される電極面積と比較して明らかなように、第1,第2主面11,12に貫通する第2スリット83(83a,83b)の第3,第4内側面84a,84b(図10)の面積は増大する。それにより第3,第4内側面電極87a,87bの面積も増大する。こうして有効電極面積が増えることから、検出時の電界効率を上げることができる。なお、第2スリット83(83a,83b)は、第1スリット73とは異なり、第2幅広部42(42a,42b)まで延出させていない。ただし、第2実施形態の検出振動腕81(81a,81b)及び第2幅広部82(82a,82b)は第1実施形態と異なり面外振動であるので、検出インピーダンスが増加するとは限らない。よって、その場合には第2スリット83(83a,83b)を第2幅広部82(82a,82b)まで延出させても良い。
3.第3実施形態(角速度センサー)
図11は、ジャイロセンサー(角速度センサー)1000の概略ブロック図である。ジャイロセンサー1000は、振動片50と、駆動回路1100と、検出回路1200とを含む。振動片50の例えば基体60には、駆動端子T1,T2と、出力端子S1,S2が設けられる。駆動端子T1,T2は駆動回路1100に接続され、出力端子S1,S2は検出回路1200に接続される。駆動回路1100は、駆動端子T1,T2に駆動信号を供給して、図9に示すように駆動部80を圧電効果により面内振動させる。なお、振動片50に代えて振動片10を接続しても良い。
検出回路1200は、2つのQ/V変換回路(QVアンプともいう)1210,1220を有する。2つのQVアンプ1210,1220には、振動片10(50)の出力端子S1,S2を介して、振動片10(50)の電極の各々に発生する交流電荷がそれぞれ入力され、交流電圧信号VSP,VSMに変換する。出力端子S1,S2からの交流電荷は互いに180°位相が異なっており、振幅が等しい。従って、QVアンプ110,120を同じ回路かつ同じレイアウトとすることで、図12に示すように、QVアンプ1210,1220は、互いに180°位相が異なり、振幅が等しい交流電圧信号VSP,VSMを出力する。交流電圧信号VSP,VSMの振幅は、振動片10(50)に加わるコリオリ力の大きさ(角速度の大きさ)に応じて変化する。しかも、本実施形態では上述した通り電荷ロスを少なくできるので、交流電圧信号VSP,VSMの振幅を大きくできる。
検出回路1200では、QVアンプ1210,1220の出力信号を、差動増幅回路1230にて差動増幅する。それにより、交流電圧信号VSP,VSMの各振幅の2倍の振幅信号が生成される。その後、駆動回路1100からの参照信号に基づいて、同期検波回路1240にて同期検波を行う。それにより、角速度成分のみが検出され、角速度の大きさに応じた電圧レベルの信号(角速度信号)を生成する。この角速度信号は、外部出力端子を介して外部に出力され、例えば、マイクロコンピューターにおいてA/D変換され、角速度データとして種々の処理に用いられる。なお、検出回路1000にA/D変換器を内蔵し、角速度を表すデジタルデータを、例えば、シリアルインターフェースを介して外部に出力するようにしてもよい。
4.第4実施形態(電子機器及び移動体)
図13は電子機器の一具体例としてのスマートフォン101を概略的に示す。スマートフォン101には振動片10(50)を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000はスマートフォン101の姿勢を検出することができる。いわゆるモーションセンシングが実施される。ジャイロセンサー1000の検出信号は例えばマイクロコンピューターチップ(MPU)102に供給することができる。MPU102はモーションセンシングに応じて様々な処理を実行することができる。その他、モーションセンシングは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、ゲームコントローラー、カーナビゲーションシステム、ポインティングデバイス、ヘッドマウンティングディスプレイ、タブレットパソコン等の各種電子機器で利用されることができる。
図14は電子機器の他の具体例としてのデジタルスチルカメラ(以下「カメラ」という)103を概略的に示す。カメラ103には振動片10(50)を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000はカメラ103の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー1000の検出信号は手ぶれ補正装置104に供給することができる。手ぶれ補正装置104はジャイロセンサー1000の検出信号に応じて例えばレンズセット105内の特定のレンズを移動させることができる。こうして手ぶれを補正することができる。その他、手ぶれ補正はデジタルビデオカメラで利用されることができる。
図15は移動体の一具体例としての自動車106を概略的に示す。自動車106には振動片10(50)を有するジャイロセンサー1000が組み込まれる。ジャイロセンサー1000は車体107の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー1000の検出信号は車体姿勢制御装置108に供給することができる。車体姿勢制御装置108は例えば車体107の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御し、個々の車輪109のブレーキを制御することができる。その他、姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種移動体で利用することができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えば、上記実施形態および変形例では、振動片としての形成材料として水晶を用いた例を説明したが、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる。また、ジャイロセンサー1000や振動片10,50、スマートフォン101、カメラ103、自動車106等の構成および動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。
10 振動片、第11 第1主面、12 第2主面、20 基体、21 基部、22 第1連結腕、23 第2連結腕、30 駆動部、31 駆動振動腕、31a 第1駆動振動腕、31b 第2駆動振動腕、31c 第3駆動振動腕、31d 第4駆動振動腕、32、32a〜32d 第1幅広部、33、33a〜33d 第1スリット、34a 第1外側面、34b 第2外側面、35a 第1内側面、35b 第2内側面、36a 第1外側面電極、36b 第2外側面電極、37a 第1内側面電極、37b 第2外側面電極、38 中実部、40 検出部、41 検出振動腕、41a 第1検出振動腕、41b 第2検出振動腕、42、42、42b 第2幅広部、43、43a、43b 第2スリット、44a 第3外側面、44b 第4外側面、45a 第3内側面、45b 第4内側面、46a 第3外側面電極、46b 第4外側面電極、47a 第3内側面電極、47b 第4外側面電極、50 振動片、60 基体、70 駆動部、71、71a、71b 駆動振動腕、72、72a、72b 第1幅広部、73、73a、73b 第1スリット、80 検出部、81、81a、81b 検出振動腕、82、82a、82b 第2幅広部、83、83a、83b 第2スリット、84a 第3外側面、84b 第4外側面、85a−1,85a−2 第3外側面電極、85b−1、85b−2 第4外側面電極、86a 第3内側面、86b 第4内側面、87a 第3内側面電極、87b 第4内側面電極、101,103 電子機器、106 移動体、1100 駆動回路、1200 検出回路

Claims (9)

  1. 圧電体の厚さ方向で対向する第1主面及び第2主面と、検出時に前記第1主面と平行な面内で振動する駆動部を有し、
    前記駆動部は、
    基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第1外側面及び第2外側面を含む駆動振動腕と、
    前記駆動振動腕の先端に設けられている第1幅広部と、
    前記駆動振動腕及び前記第1幅広部に亘る領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第1スリットと、
    前記駆動振動腕の前記第1外側面に形成される第1外側面電極と、
    前記駆動振動腕の前記第2外側面に形成される第2外側面電極と、
    前記第1外側面と前記圧電体を介して対向する前記第1スリットの第1内側面に形成される第1内側面電極と、
    前記第2外側面と前記圧電体を介して対向する前記第1スリットの第2内側面に形成される第2内側面電極と、
    を有することを特徴とする振動片。
  2. 請求項1に記載の振動片において、
    検出時に前記第1主面と平行な面内で振動する検出部をさらに有することを特徴とする振動片。
  3. 請求項2に記載の振動片において、
    前記検出部は、
    前記基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第3外側面及び第4外側面を含む検出振動腕と、
    前記検出振動腕の先端に設けられている第2幅広部と、
    前記検出振動腕の領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第2スリットと、
    前記検出振動腕の前記第3外側面に形成される第3外側面電極と、
    前記検出振動腕の前記第4外側面に形成される第4外側面電極と、
    前記第3外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第3内側面に形成される第3内側面電極と、
    前記第4外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第4内側面に形成される第4内側面電極と、
    を有することを特徴とする振動片。
  4. 請求項1に記載の振動片において、
    検出時に前記厚さ方向に沿って振動する検出部をさらに有することを特徴とする振動片。
  5. 請求項4に記載の振動片において、
    前記検出部は、
    前記基体から延出され、前記第1主面及び前記第2主面を結ぶ第3外側面及び第4外側面を含む検出振動腕と、
    前記検出振動腕の先端に設けられている第2幅広部と、
    前記検出振動腕の領域にて、前記第1主面から前記第2主面に貫通する第2スリットと、
    前記検出振動腕の前記第3外側面に形成され、前記第1主面と前記第2主面との間の中立面で区画された2領域に形成される2つの第3外側面電極と、
    前記検出振動腕の前記第4外側面に形成され、前記第1主面と前記第2主面との間の中立面で区画された2領域に形成される2つの第4外側面電極と、
    前記第3外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第3内側面に形成される第3内側面電極と、
    前記第4外側面と前記圧電体を介して対向する前記第2スリットの第4内側面に形成される第4内側面電極と、
    を有し、
    前記第3内側面電極及び前記第4内側面電極は接地電極であることを特徴とする振動片。
  6. 請求項5に記載の振動片において、
    前記第2スリットは、前記第2幅広部まで延出されていることを特徴とする振動片。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の振動片と、
    前記振動片と接続されて、前記振動片に作用する角速度を検出する検出回路と、
    を有することを特徴とする角速度センサー。
  8. 請求項7に記載の角速度センサーを有することを特徴とする電子機器。
  9. 請求項7に記載の角速度センサーを有することを特徴とする移動体。
JP2013031976A 2013-02-21 2013-02-21 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体 Pending JP2014163682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013031976A JP2014163682A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013031976A JP2014163682A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014163682A true JP2014163682A (ja) 2014-09-08

Family

ID=51614440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013031976A Pending JP2014163682A (ja) 2013-02-21 2013-02-21 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014163682A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6160027B2 (ja) 振動片およびジャイロセンサー並びに電子機器および移動体
US8633637B2 (en) Resonator element, resonator, physical quantity sensor, and electronic equipment that have steps on a side surface of a vibrating arm
JP6007541B2 (ja) 振動片およびその製造方法並びにジャイロセンサーおよび電子機器および移動体
US9303993B2 (en) Angular velocity sensor
JP4599848B2 (ja) 角速度センサ
JP2008180511A (ja) 角速度センサ
JP6693214B2 (ja) 物理量検出装置、電子機器及び移動体
WO2013076942A1 (ja) 角速度センサとそれに用いられる検出素子
JP2005249646A (ja) 角速度センサ用音叉型振動子、この振動子を用いた角速度センサ及びこの角速度センサを用いた自動車
JP2001165664A (ja) 角速度センサ
JP5093405B2 (ja) 振動ジャイロ素子
JP6337443B2 (ja) 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体
JP6337444B2 (ja) 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体
JPH11173850A (ja) 角速度センサ
JP2006266984A (ja) 振動ジャイロ素子
JP5942097B2 (ja) 角速度センサとそれに用いられる検出素子
JP2014163682A (ja) 振動片、角速度センサー、電子機器及び移動体
JP2006266784A (ja) 圧電振動ジャイロ素子および圧電振動片
JP4600590B2 (ja) 角速度センサ
JPWO2018016190A1 (ja) ジャイロセンサ、信号処理装置、電子機器およびジャイロセンサの制御方法
JP2010096695A (ja) 振動ジャイロ
JP6702053B2 (ja) ジャイロセンサ及び電子機器
JP4309814B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用振動子の調整方法
WO2017204057A1 (ja) ジャイロセンサ及び電子機器
JP2016095176A (ja) 角速度センサ、及びこの角速度センサを用いた電子機器