JP3736257B2 - 振動子及び角速度検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば圧電材料からなる振動子と、この振動子を有する振動ジャイロ等の角速度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の角速度検出装置である振動ジャイロに用いられる振動子は、図5に示すように構成されていた。この他にも、例えばアメリカ合衆国特許第5396144号等にも略同様の振動ジャイロが記載されている。
【0003】
すなわち、図5の振動子10は、水晶により成っており、その外観は、全体が平面から見てH型を成しており、基部11から一方向に振動側振動片12、12’が2つ設けられている。また、この振動側振動片12、12’の反対側には、基部11から検出側振動片13、13’が2つ設けられている。
【0004】
このような振動片10の2つの前記振動側振動片12、12’には、電極12a及び電極12bが、それぞれ形成されており、これら電極12a、12bに、図示しない他の装置から電圧が印加されると図において電気軸であるX軸方向に電界が発生し、この電界方向に振動片12,12’が振動するようになっている。
【0005】
この状態で図においてY軸方向の回りに回転角速度ωが作用するとコリオリの力Fにより、前記2つの検出側振動片13、13’は、図においてZ軸方向及び−Z軸方向に沿ってウオーク振動することになる。
【0006】
ところで、この検出側振動片13、13’には、図に示すように電極13a、13bが、その側面に配置されている。すなわち、図6に示すように、電極13a、13b,13c,13dは、検出側振動片13、13’の図において左右の両側面にそれぞれ2つずつ電極が形成されている。
【0007】
この電極13a、13b,13c,13dは、図示しない電気信号検出部に接続されている。そして、上述のように検出側振動片13、13’がコリオリ力Fにより、図5におけるZ軸方向及び−Z軸方向にウオーク振動すると、この振動片が水晶により形成されているため、検出側振動片13、13’には、圧縮又は引張変形に応じた交流電圧の電気信号が発生する。そして、この電気信号を前記電極13a等を介して、前記電気信号検出部に入力するようになっている。
【0008】
このようにして、電気信号検出部に入力される電気信号は、前記検出側振動片13、13’のZ軸方向及び−Z軸方向のウオーク振動の大きさに比例して大きくなる特性を有するが、このような特性を有する電気信号を図示しない検出バランス調整回路等で位相を揃える等することで、Y軸回りの回転角速度ωの方向と大きさを表すリニアな電気信号として、図示しない電子制御装置に入力される。したがって、このような振動ジャイロを用いれば、この振動ジャイロを搭載している車両等の旋回方向や、その単位時間当たりの大きさを検出することができることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のように振動ジャイロは、振動子10の検出側振動片13、13’の振動により発生する電気信号を電極13a等により感知し、検出することによりジャイロとしての機能を果たすものであるから、正確にこの電気信号を電極13a等から検知することが必要となる。
【0010】
このとき、検出側振動片13、13’に生じる電界は、図6に示す矢印方向(電気軸方向X軸方向)である。そして、検出側振動片13、13’の電極13aと電極13bとは、近接して配置されているため、電気的結合が大きくなり、漏れ電圧が発生しやすくなってしまう。
【0011】
これでは、検出側振動片13、13’の電極13a等から検出される電気信号の出力が落ち、正確な電気信号を検出側振動片13から取り出すことが困難となり、ひいては、振動ジャイロの感度が低下するという問題があった。
【0012】
この問題を解決するには、振動子自体を大型化する必要があり、これでは、現在要求されている振動ジャイロの小型化の要請に応えることができなくなってしまう。
【0013】
そこで、本発明は、小型で、感度良く電気信号を検出できる振動子及び角速度検出装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、請求項1の発明によれば、電圧の印加により振動する一対の振動側振動片と、この振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する振動子において、前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が配置されている振動子により達成される。
【0015】
前記構成によれば、前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が配置されているため、これらの電極部間の電気的結合が小さくなり、漏れ電圧の発生を抑えることができる。
【0020】
前記目的は、請求項3の発明によれば、水晶から成り、電気軸をX軸、機械軸をY軸及び光軸をZ軸とした直交座標系を有し、前記X軸及び前記Y軸により形成される面に関して、基部が形成されると共に、この基部から前記Y軸に沿って、一方の方向に向かって形成された電圧の印加により振動する振動側振動片と、 前記基部から前記Y軸に沿って、他方の方向に向かって形成された前記振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する振動子において、前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成され、前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されている振動子により、達成される。
【0021】
前記構成によれば、前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成されているため、前記振動側振動片内に生じる電界が、この振動側振動片内に広く分布し、振動損失が小さく、CI値が小さい、効率の良い振動をする振動側振動片となる。
【0022】
また、前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されているので、これらの電極部間の電気的結合が小さくなり、漏れ電圧の発生を抑えることができる。
【0025】
前記目的は、請求項5の発明によれば、電圧の印加により振動する一対の振動側振動片と、
この振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する角速度検出装置において、前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が形成され、前記一対の振動側振動片に溝部を配置し、この溝部に電極部を設けたことを特徴とする角速度検出装置により、達成される。
【0026】
前記構成によれば、前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が配置されているため、これらの電極部間の電気的結合が小さくなり、漏れ電圧の発生を抑えることができる角速度検出装置となる。
【0031】
前記目的は、請求項7の発明によれば、水晶から成り、電気軸をX軸、機械軸をY軸及び光軸をZ軸とした直交座標系を有し、前記X軸及び前記Y軸により形成される面に関して、基部が形成されると共に、この基部から前記Y軸に沿って、一方の方向に向かって形成された電圧の印加により振動する振動側振動片と、前記基部から前記Y軸に沿って、他方の方向に向かって形成された前記振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する角速度検出装置において、前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成され、前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されていることを特徴とする角速度検出装置により、達成される。
【0032】
前記構成によれば、前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成されているため、前記振動側振動片内に生じる電界が、この振動側振動片内に広く分布し、振動損失が小さく、CI値が小さい、効率の良い振動をする振動側振動片となる。
【0033】
また、前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されているので、これらの電極部間の電気的結合が小さくなり、漏れ電圧の発生を抑えることができる角速度検出装置となる。さらに、水晶を用いることで温度特性が良くなり、精度も良くなる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。
【0037】
図1は、本発明の角速度検出装置の実施の形態に係る振動ジャイロ100を示す図である。図1に示すように、振動ジャイロ100は、振動子110と、これを駆動させるための励振回路120、振動子110の振動による電気信号を検出する検出バランス調整回路、増幅回路140、同期検波回路150、積分回路160、そして増幅出力回路170を有している。
【0038】
この振動子110は、例えば図2に示すように構成されている。図2は、振動子110を示す概略斜視図である。図2に示す振動子110は、例えば水晶の単結晶により形成されているが、この水晶の単結晶から振動子110を切り出す際に、図2のX軸が電気軸、Y軸が機械軸そしてz軸が光軸と成るように切り出されることになる。さらに、この水晶の単結晶から切り出す際、前記X軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系においてX軸回りに、X軸とY軸からなるXY平面を反時計方向に約1度乃至5度傾けた、所謂水晶Z板として形成されることになる。このように振動子110を水晶Z板に構成することにより、より高精度の振動子110となる。
【0039】
この振動子110は、図2に示すように、基部111を中心に図において左側には2本の振動側振動部である振動側振動片112、112’が設けられている。また、前記基部111の右側には2本の検出側振動部である検出側振動片113、113’が設けられている。
【0040】
そして、この振動側振動片112、112’には、図において、その表面及び背面に溝112aがそれぞれ設けられており、この溝部112aには、図において斜線で示す駆動電極114aが配置されている。
【0041】
また、この振動側振動片112、112’の両側面の斜線部分には、もう一方の駆動電極114bがそれぞれ配置されている。この状態を示したのが図3である。図3は、振動側振動片112のA−A’断面図である。
【0042】
図3に示すように駆動電極114aは、振動側振動片112の図において上面及び下面に形成されている溝112aに沿って、振動側振動片112の内部まで深く配置されているため、駆動電極114aに図1の励振回路120から駆動電圧が印加されると、電界が振動側振動片112の両側面に配置されているもう一方の駆動電極114bに向かって発生することになる。このとき、駆動電極114aは、振動側振動片112の溝112aによって、その振動側振動片112の内部に深く配置されているため、電界は振動側振動片112に広く分布する。この電界の状態を示したのが、図3の矢印である。
【0043】
電界が、このように振動側振動片112、112’に広く分布するため、振動側振動片112、112’は振動損失が少なく、CI値(クリスタルインピーダンス又は等価直列抵抗Rr)が小さい状態で振動することになる。
【0044】
なお、このときの振動側振動片112の振動方向は分極方向である図3のX軸方向となる。また、振動側振動片112’には、前記振動側振動片112と逆方向に電界が印加されるため、この振動側振動片112とは反対方向(図3の−X軸方向)に振動し、振動側振動片112と振動側振動片112’は音叉振動をすることになる。
【0045】
一方、この振動側振動片112の基部111に関して反対側には、検出側振動片113、113’が2つ設けられている。この検出側振動片113、113’の図3における両側面には、溝113aがそれぞれ設けられている。そして、この溝113aを挟んで両側(図において上下)には検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’が配置されている。
【0046】
この状態を示したのが、図4である。図4は、図3のB−B’断面図であり、検出側振動片113、113’の図において両側には溝113aが設けられ、この溝113aを挟むように検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’が配置されている。このため、図において上下に配置されている検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’相互間は、電気的結合が小さくなり、漏れ電圧が小さくなる。
【0047】
また、この検出側振動片113、113’には、図4の矢印で示すように電気軸であるX軸方向に電界が生じ、この電界により生じた電圧を検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’で検知するようになっている。
【0048】
また、検出側振動片113が図4において上方(+Z方向)に振動しているとき、検出側振動片113’は下方(−Z方向)へ振動する。検出側振動片113が上方へ振動すると上面は縮み、下面は伸びる。すると検出電極114c、114c’間には図4の矢印のように電界が発生する。また、検出側振動片113’には、検出電極114c’’,114c’’’の間に図4の矢印で示すように電界が発生する。
【0049】
したがって、検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’相互間の電気的結合が小さく、漏れ電圧が小さくなることで、より正確に電気信号を検出することができる。
【0050】
以上のように構成されている振動子110の前記振動側振動片112、112’の図3に示す断面の縦と横の長さは、略同一に形成されていると共に、この縦と横の長さと略同一に図4に示す検出側振動片113、113’も形成されている。このため、これらの振動側振動片112、112’と検出側振動片113、113’の図2におけるX軸方向又はZ軸方向の振動による共振周波数も略同一にすることができ、効率的に検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’から電圧を検出できるようになっている。
【0051】
そして、このような検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’は、図1に示す検出バランス調整回路130に差動接続されノイズ成分を除去するようになっている。この検出バランス調整回路130は、増幅回路140等を経て増幅出力回路170まで電気信号が伝わるようになっている。
【0052】
本実施の形態に係る振動ジャイロ100は、以上のように構成されるが、以下にその動作等について説明する。
【0053】
先ず、本実施の形態に係る振動ジャイロ100を例えば車両等に設置する。そして、この振動ジャイロ100を動作させるには、図1に示す励振回路120から信号が振動子110に送られ、電圧が振動子110の振動側振動片112、112’の駆動電極114aに印加される。すなわち、この振動側振動片112、112’のX軸方向の共振周波数と一致する周波数の交流電圧を常時、印可することになる。
【0054】
このように振動側振動片112、112’の駆動電極114aともう一方の駆動電極114bに交流電圧が印加されると、図3に示すように電界がもう一方の駆動電極114b方向に向かい、且つ電気軸であるX軸方向に沿って発生し、2つの振動側振動片112、112’は、X軸方向に音叉振動を始めることになる。すなわち、振動側振動片112に交流電圧が印加されると、この振動側振動片112とは逆の−X軸方向(図3参照)に振動を始め、振動側振動片112、112’ は音叉振動となる。
【0055】
このとき、上述のように、振動側振動片112、112’には、溝112aが設けられており、この溝112aには、駆動電極114aともう一方の駆動電極114bが設けられているため、駆動電極114aともう一方の駆動電極114bに電圧が印加されると、図3に示すように振動側振動片112、112’に広く電界が分布し、振動損失やCI値が小さく、効率的に振動し、同駆動電圧での振動側振動片112、112’の振動が増すことになる。
【0056】
このように、2つの振動側振動子112、112’がX軸方向に振動すると、この振動は基部111を経て、2つの検出側振動子113、113’に伝播する。そして、この2つの検出側振動子113、113’をX軸方向に、振動側振動子112、112’と同符号の向きに振動させることになる。
【0057】
このとき、上述のように振動側振動片112、112’と検出側振動片113、113’は、同じ共振周波数を有するため、振動側振動片112、112’がX軸方向に一定の振幅で振動を継続すると、検出側振動片113、113’も同様にX軸方向に振動(共振)を継続することになる。
【0058】
このように振動側振動片112、112’の振動が検出側振動片113、113’に伝播して、これら振動側振動片112、112’と検出側振動片113、113’が共に、X軸に沿って継続して振動している状態にあるときに、振動ジャイロ100に図1のX−Z平面に直交するY軸の回りに回転角速度ωが作用すると、2つの検出側振動片113、113’は、式F=2mV・ωで表されるコリオリの力Fを受けてZ軸に沿って振動する。
【0059】
ここで、mは、検出側振動片113、113’の振動部分の質量、Vは、振動部分の速度である。この振動部分の速度Vは、式V=Aω・cosωtで表され、回転角速度が一定のときは、検出側振動片113、113’のX軸方向の振動の振幅Aに比例することになる。したがって、コリオリの力Fは、検出側振動片113、113’のX軸方向の振幅Aを大きくすることにより大きくすることができる。
【0060】
本実施の形態に係る振動ジャイロ100の振動子110の振動側振動片112、112’は、上述のように溝112aを設け駆動電極114aともう一方の駆動電極114bを配置しているため、振動損失やCI値が少なく、電気機械結合係数を大きくすることができるため、効率的な振動が可能になり、X軸方向により大きな振幅を生じさせることが可能となっている。
【0061】
また、この振動側振動片112、112’の共振周波数と検出側振動片113、113’の共振周波数は、略同一であるため、この振動側振動片112、112’のX軸方向の大きな振幅を無駄なく検出側振動片113、113’に伝播させることができる。そして、コリオリの力Fをより大きくすることができる。
【0062】
上述のように、X軸方向に振動している振動子110が、コリオリの力Fを受けてZ軸に沿って振動すると、検出側振動片113、113’は、振動側振動片112、112’から伝播したX軸方向の振動と、Z軸方向の振動とにより、全体として楕円運動を起こす。
【0063】
このとき、この楕円運動のZ軸方向成分の振動により発生する検出側振動片113、113’の圧縮・引張変形に応じた交流電圧の電気信号が生じ、この電気信号を2つの検出側振動片113、113’に設けられた検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’から検知することになる。
【0064】
本実施の形態に係る振動ジャイロ100では、検出側振動片113、113’の検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’の間に、図4に示すように溝113aが設けられているため、検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’間の電気的結合が小さくなり、漏れ電圧が出なくなる。したがって、より感度良く、前記検出側振動片113、113’の電気信号を検出することができることになる。
【0065】
このように検出された検出電極114cと検出電極114c’との間及び検出電極114c’’と検出電極114c’’’との間の電気信号は、図1に示す検出バランス回路130に入力される。そして、振動側振動片113、113’は検出時には逆位相でZ方向に振動するため電気信号の位相が揃えられ、ノイズ成分となる加速度成分をキャンセルする。そして、増幅回路140に入力され、電気信号の出力レベルが増幅される。その後、同期検波回路150に入力され、励振回路120の参照信号と同期して交流電圧である電気信号を検波して正電圧とする。さらに、積分回路160に入力され、正電圧化された電気信号を整流電圧の電気信号とする。
【0066】
その後、整流電圧の電気信号は、増幅出力回路170により増幅されて出力される。
【0067】
したがって、前記コリオリの力Fによる検出側振動片113、113’のZ軸に沿った振動の振動状態を反映した電気信号が検出バランス調整回路130等を経て、Y軸回りの回転角速度ωの方向と大きさを表すリニアな電気信号として、図示しない電子制御装置等に入力されることになる。このため、振動ジャイロ100を車両等に搭載すれば、車両の旋回方向とその単位時間当たりにの大きさを検出することができる。
【0068】
このように本実施の形態に係る振動ジャイロ100によれば、コリオリの力Fをより大きくすることができ、且つ検出側振動子113、113’の検出電極114c、114c’,114c’’,114c’’’から感度良く、電気信号を検出することができるため、小型で感度が良い振動ジャイロを提供することができることになる。
【0069】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、小型で、感度良く電気信号を検出できる振動子及びこの振動子を備える角速度検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る振動ジャイロの概要をしめす概略図である。
【図2】図1の振動子を示す概略斜視図である。
【図3】図2のA−A’断面を示した概略断面図である。
【図4】図2のB−B’断面を示した概略断面図である。
【図5】従来の振動子を示す概略斜視図である。
【図6】図5の検出側振動子の断面を示す概略断面図である。
【符号の説明】
100・・・振動ジャイロ
110・・・振動子
111・・・基部
112、112’・・・振動側振動片
112a、113a・・・溝
113、113’・・・検出側振動片
114a・・・駆動電極
114b・・・もう一方の駆動電極
114c、114c’、114c’’、114c’’’・・・検出電極
120・・・励振回路
130・・・検出バランス回路
140・・・増幅回路
150・・・同期検波回路
160・・・積分回路
170・・・増幅出力回路

Claims (8)

  1. 電圧の印加により振動する一対の振動側振動片と、
    この振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する振動子において、
    前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が形成され、前記一対の振動側振動片に溝部を配置し、この溝部に電極部を設けたことを特徴とする振動子。
  2. 前記干渉防止部が溝部であることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
  3. 水晶から成り、
    電気軸をX軸、機械軸をY軸及び光軸をZ軸とした直交座標系を有し、
    前記X軸及び前記Y軸により形成される面に関して、基部が形成されると共に、この基部から前記Y軸に沿って、一方の方向に向かって形成された電圧の印加により振動する振動側振動片と、
    前記基部から前記Y軸に沿って、他方の方向に向かって形成された前記振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する振動子において、
    前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成され、
    前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されていることを特徴とする振動子。
  4. 前記振動側振動片と前記検出側振動片を、前記X軸と前記Z軸により形成される面で断面を形成した場合に、各振動側振動片の縦と横の長さが略同一で、この縦と横の長さと各検出側振動片の縦と横の長さが略同一に成ることを特徴とする請求項3に記載の振動子。
  5. 電圧の印加により振動する一対の振動側振動片と、
    この振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する角速度検出装置において、
    前記一対の検出側振動片のそれぞれに設けられた複数の電極部の間に干渉防止部が形成され、前記一対の振動側振動片に溝部を配置し、この溝部に電極部を設けたことを特徴とする角速度検出装置。
  6. 前記干渉防止部が溝部であることを特徴とする請求項5に記載の角速度検出装置。
  7. 水晶から成り、
    電気軸をX軸、機械軸をY軸及び光軸をZ軸とした直交座標系を有し、
    前記X軸及び前記Y軸により形成される面に関して、基部が形成されると共に、この基部から前記Y軸に沿って、一方の方向に向かって形成された電圧の印加により振動する振動側振動片と、
    前記基部から前記Y軸に沿って、他方の方向に向かって形成された前記振動側振動片の振動に応じて振動する一対の検出側振動片と、を有する角速度検出装置において、
    前記振動側振動片の前記X軸及び前記Y軸により形成される面である表面及び背面に関して電極部を備えた溝部が形成され、
    前記検出側振動片の前記Y軸及び前記Z軸により形成される面である両側面に関して電極部を挟んで溝部が形成されていることを特徴とする角速度検出装置。
  8. 前記振動側振動片と前記検出側振動片を、前記X軸と前記Z軸により形成される面で断面を形成した場合に、各振動側振動片の縦と横の長さが略同一で、この縦と横の長さと各検出側振動片の縦と横の長さが略同一に成ることを特徴とする請求項7に記載の振動子。
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