JPH09329444A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH09329444A
JPH09329444A JP8146114A JP14611496A JPH09329444A JP H09329444 A JPH09329444 A JP H09329444A JP 8146114 A JP8146114 A JP 8146114A JP 14611496 A JP14611496 A JP 14611496A JP H09329444 A JPH09329444 A JP H09329444A
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vibration
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vibrations
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巌 尾崎
Nobuyoshi Sugitani
伸芳 杉谷
Kenji Morikawa
健志 森川
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ振動による影響をなくして、角速度を精
度よく検出する。 【解決手段】 振動片12〜15を紙面左右方向に励振
させて(図2(A)参照)、支持片16,17の軸線回り
に角速度が作用した際に、コリオリ力による振動片1
4,15の紙面垂直方向であって左右逆相の振動(図2
(B)参照)により前記角速度を検出する。全ての振動片
12〜15が同相に振動する振動モード(図2(C))を
励振に共振させることにより、励振による振動片12〜
15の漏れ振動を前記同相の振動モードに集中させる。
振動片14,15の各振動を表す差信号を取り出すこと
により、振動片14,15の各漏れ振動を表す電気信号
が互いに打ち消され、かつ角速度に関係した振動片1
4,15の振動を表す大きな電気信号が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の振動片を第
1方向に励振しておき、コリオリ力によって生じる第1
方向と直交する第2方向への一対の振動片の振動を検出
して、第1及び第2方向と直交する軸線回りの角速度を
検出する角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセンサは、例えば特開平
2−38917号公報に示されているように、連結片の
両端に平行に延設した一対の振動片を設けるように振動
子をH型に構成し、励振による漏れ振動が検出されるべ
き振動に影響を与えないようにするために、振動子をそ
の重心位置にて支持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の角速度
センサにあっては、振動子が重心位置からあらゆる方向
に同一形状をしているわけではないので、種々の漏れ振
動が発生し、漏れ振動を充分になくすことができない。
【0004】
【本発明の特徴】本発明は上記問題に対処するためにな
されたもので、その第1の特徴は、励振手段により一対
の振動片を一軸線と直交する面内の第1方向へ励振して
おき、検出手段により前記一軸線と直交する面内であっ
て前記第1方向と直交する第2方向へのコリオリ力によ
る一対の振動片の各振動をそれぞれ検出して、前記一軸
線回りの角速度を検出するようにした角速度センサにお
いて、一方の振動片ではコリオリ力と同方向に前記励振
による漏れ振動が発生し、かつ他方の振動片ではコリオ
リ力と逆方向に漏れ振動が発生するように、励振手段に
よる励振周波数及び検出手段による検出振動周波数を決
定するようにしたことにある。
【0005】上記構成においては、励振による漏れ振動
は一方の振動片にてコリオリ力と同方向に発生するとと
もに、他方の振動片にてコリオリ力と逆方向に発生して
いるので、一対の振動片のコリオリ力による各振動を表
す電気信号を加算して取り出すようにすれば、一方の振
動片に発生している漏れ振動と他方の振動片に発生して
いる漏れ振動に関する各電気信号が打ち消されるととも
に、コリオリ力による振動を表す大きな電気信号を取り
出すことができる。したがって、この第1の特徴によれ
ば、角速度の検出精度が良好になる。
【0006】また、本発明の第2の特徴は、連結片の両
端にて互いに平行に延設された第1及び第2の振動片を
有してなり一軸線回りの角速度を検出する角速度センサ
であって、前記一軸線と直交する面内の第1方向へ前記
第1及び第2の振動片を互いに逆相に励振する励振手段
と、前記一軸線と直交する面内であって前記第1方向と
直交する第2方向へのコリオリ力による第1及び第2の
振動片の振動を検出する検出手段とを備え、前記検出さ
れた振動により前記角速度を検出するようにした角速度
センサにおいて、連結片のほぼ中央位置にて第1及び第
2の振動片と平行に延設された第3の振動片を設けたこ
とにある。
【0007】上記構成においては、励振手段が第1及び
第2の振動片を互いに逆相に励振するので、コリオリ力
による第1及び第2の振動片の振動も逆相に現れ、この
第1及び第2の振動片による振動によって第3の振動片
に位置する角速度センサの重心位置は移動しない。した
がって、角速度センサに作用する角速度によって、第3
の振動片が振動することはない。一方、励振手段によっ
て第1及び第2振動片に同相の漏れ振動が発生した場合
には、角速度センサの重心位置が移動することになり、
第3の振動片は同重心位置の移動を抑制する方向、すな
わち前記漏れ振動と逆相に振動する。この第3の振動片
の振動は前記漏れ振動の負荷となり、同漏れ振動を抑制
するとともに、前記重心の移動の抑制により第1及び第
2の振動片の漏れ振動が安定化する。この漏れ振動の安
定化により、第1及び第2の振動片が均等な振幅で漏れ
振動するようになるので、前述のような第1及び第2の
振動片の振動を表す電気信号の合成により、漏れ振動を
互いに打ち消し易くなる。その結果、この第2の特徴に
よれば、より角速度の検出精度が良好になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
a.第1実施形態 以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明
すると、図1は同実施形態に係る角速度センサを正面図
により示している。この角速度センサは、金属材料で一
体的に構成した振動体10を備えている。振動体10
は、横方向に延設された連結片11と、同連結片11の
両端にて上下方向にそれぞれ延設された振動片12〜1
5とを備え、連結片11及び振動片12〜15によりH
型振動子を構成している。また、この振動体10は、連
結片11の中央位置にて上下方向にそれぞれ延設された
支持片16,17を有し、同支持片16,17の下端及
び上端には固定部18,19が設けられており、同固定
部18,19にて角速度の被検出物体に固定されてい
る。
【0009】振動片12,13は励振用に設けられてお
り、各振動片12,13の外側には連結片11の近傍に
て励振用の圧電素子21,22がそれぞれ添着されてい
る。圧電素子21,22には所定の周波数で発振する発
振源23が接続されるようになっており、この発振源2
3から供給される電気信号により、振動片12,13が
紙面左右方向にそれぞれ振動するようになっている。振
動片14,15は検出用に設けられており、各振動片1
4,15の正面側には連結片11の近傍にて振動検出用
の圧電素子24,25がそれぞれ添着されている。圧電
素子24,25は振動片14,15の紙面垂直方向の各
振動をそれぞれ表す各電気信号をそれぞれ取り出すもの
で、両圧電素子24,25には、前記各振動をそれぞれ
表す各電気信号を入力して各電気信号の差信号を取り出
す信号取り出し回路26が接続されている。この信号取
り出し回路26はバンドパスフィルタ回路27に接続さ
れており、同フィルタ回路27は予め決められた周波数
帯域の電気信号のみを出力する。
【0010】上記のように構成した振動体10におい
て、発振源23から圧電素子21,22に発振信号を付
与することにより、振動片12,13を図2(A)及び図
3(A)に示すように互いに紙面左右逆方向(逆相)にそ
れぞれ励振させると、振動片14,15も互いに紙面左
右逆方向(逆相)に振動する。この場合、振動片14,
15が図2(A)に示すように振動片12,13と各逆方
向(逆相)に振動する場合と、振動片14,15が図3
(A)に示すように振動片12,13と各同方向(同相)
に振動する場合とがある。このような振動片12,13
の振動に対する振動片14,15の振動モードは、振動
体10の材質、形状、寸法などにより決まる同振動体1
0の左右方向の固有振動数と、発振源23及び圧電素子
21,22により励振される振動片12,13の励振周
波数との関係により定まる。
【0011】このように振動片14,15を励振させた
状態で、支持片16,17の軸線回りの角速度が振動体
10に作用すると、振動片14,15は図2(B)又は図
3(B)に示すようにコリオリ力によって紙面垂直方向に
同角速度の大きさに比例した振幅で振動し始める。な
お、図示中、記号z1は紙面に垂直な裏から表への振動
片12〜15の変位を示しており、記号z2は紙面に垂
直な表から裏への振動片12〜15の変位を示してお
り、異なる記号z1,z2の組み合わせは互いに逆方向の
振動(逆相振動)を意味しかつ同一な記号z1,z1(又
はz2,z2)の組み合わせは互いに同一方向の振動(同
相振動)を意味する。
【0012】振動片12〜15を紙面左右方向に図2
(A)の振動モードで励振させた場合には、振動片12と
振動片14の紙面左右方向の振動も、振動片13と振動
片15の紙面左右方向の振動も互いに逆相であるので、
振動片12〜15の前記コリオリ力による紙面垂直方向
の振動は左右逆相かつ上下逆相となる。そして、この振
動モードを本明細書では第1振動モードと呼び、この場
合には、この第1振動モードの振動片14,15の振動
が前記角速度の検出に利用される。また、振動片12〜
15を紙面左右方向に図3(A)の振動モードで励振させ
た場合には、振動片12と振動片14の紙面左右方向の
振動も、振動片13と振動片15の紙面左右方向の振動
も互いに同相であるので、振動片12〜15の前記コリ
オリ力による紙面垂直方向の振動は左右逆相かつ上下同
相となる。そして、この振動モードを本明細書では第2
振動モードと呼び、この場合には、この第2振動モード
の振動片14,15の振動が前記角速度の検出に利用さ
れる。
【0013】一方、前記発振源23及び圧電素子21,
22による励振によって、振動片12〜15は前記角速
度が作用しなくても紙面垂直方向に種々のモードで振動
してしまう。この振動を本明細書では漏れ振動と呼び、
この漏れ振動は角速度の検出精度を悪化させるものであ
る。このような漏れ振動のうちで、本願発明において着
目している漏れ振動は、図2(C)及び図3(C)に示すよ
うに、振動片12〜15の全てが紙面垂直の同一方向に
同時に変位する振動モード(この振動モードを本明細書
では第3振動モードという)であり、この漏れ振動は比
較的大きなものである。
【0014】上記のような第1〜第3振動モードは、振
動体10の材質、形状、寸法などににより決まるもので
あって、同振動体10が有する紙面垂直方向の種々の固
有振動数に起因するものである。いま、振動体10をH
型振動子で構成するとともに各部の寸法を適当に定める
ことにより、図4に示すように、左右逆相かつ上下逆相
の第1振動モード、左右及び上下同相の第3振動モー
ド、及び左右逆相かつ上下同相の第2振動モードに対す
る各固有振動数f1,f3,f2 がこの順に高くなるよう
に設定する。
【0015】まず、第1振動モードの振動片14,15
の振動を角速度の検出に使う場合について説明する。発
振源23の発振周波数を固有振動数f3の近傍に設定し
て、発振源23及び圧電素子21,22による振動片1
4,15の紙面左右方向の振動に伴う振動片14,15
の紙面垂直方向の漏れ振動を第3振動モードに集中させ
る。この場合、振動片14,15の紙面左右方向の振動
周波数が高すぎるために振動片14,15が紙面垂直方
向に第3振動モードで共振しなければ、連結片11の近
傍であって振動片12,13の各内側面の一部12a,
13aをそれぞれ削るようにする。また、振動片14,
15の紙面左右方向の振動周波数が低すぎるために振動
片14,15が紙面垂直方向に第3振動モードで共振し
なければ、振動片14,15の正面下端部に質量14
a,15aをそれぞれ付加するようにする。なお、質量
14a,15aの付加は、エポキシ樹脂の接着、金属の
蒸着などにより行うとよい。このような振動片12,1
3の一部12a,13aの削除又は振動片14,15へ
の質量14a,15aの付加により、振動片14,15
の紙面左右方向の振動周波数と振動片14,15の第3
振動モードの振動周波数とを近づけることができ、互い
の共振により、発振源23及び圧電素子21,22によ
る振動片14,15の紙面左右方向の振動に伴う振動片
14,15の紙面垂直方向の漏れ振動を第3振動モード
に集中させることができる。
【0016】また、この場合、角速度の検出には振動片
14,15の第1振動モードによる振動を利用している
ので、角速度の検出感度を上げるために、発振源23及
び圧電素子21,22による振動片14,15の紙面左
右方向の振動周波数は第1振動モードの固有振動数f1
に近い方がよい。したがって、発振源23及び圧電素子
21,22による振動片14,15の紙面左右方向の振
動周波数は、振動片14,15の固有振動数f3以下の
近傍で、前記左右方向の振動により振動片14,15を
第3振動モードで共振させる周波数に設定するとよい。
当然ながら、発振源23の発振周波数も前記紙面左右方
向の振動周波数にほぼ等しく設定するとよい。また、バ
ンドパスフィルタ27の中心周波数は、第1振動モード
の固有振動周波数f1に設定するとよい。
【0017】次に、第2振動モードの振動片14,15
の振動を角速度の検出に使う場合について説明する。こ
の場合も、発振源23及び圧電素子21,22による振
動片14,15の紙面左右方向の振動に伴う振動片1
4,15の紙面垂直方向の漏れ振動を第3振動モードに
集中させることは前記場合と同じである。一方、この場
合には、角速度の検出感度を上げるために、発振源23
及び圧電素子21,22による振動片14,15の紙面
左右方向の振動周波数は第2振動モードの固有振動数f
2に近い方がよい。したがって、発振源23及び圧電素
子21,22による振動片14,15の紙面左右方向の
振動周波数は、振動片14,15の固有振動数f3以上
の近傍で、前記左右方向の振動により振動片14,15
を第3振動モードで共振させる周波数に設定するとよ
い。この場合も、発振源23の発振周波数も前記紙面左
右方向の振動周波数にほぼ等しく設定するとよい。ま
た、バンドパスフィルタ27の中心周波数は、第2振動
モードの固有振動周波数f2に設定するとよい。
【0018】上記のように構成した角速度センサによれ
ば、発振源23及び圧電素子21,22により振動片1
2,13を励振させると、振動片14,15も図2(A)
又は図3(A)のように励振される。この場合、前記励振
による紙面垂直方向の漏れ振動は図2(C)又は図3(C)
に示す第3振動モードに集中している。この第3振動モ
ードでは、振動片14,15は同相に振動するので、圧
電素子24,25は漏れ振動として同相の振動を検出
し、同検出した振動を表す電気信号は信号取り出し回路
26に供給される。信号取り出し回路26は圧電素子2
4,25からの各電気信号の差信号を出力するので、前
記同相の漏れ信号は互いに打ち消される。一方、角速度
の検出に用いられる紙面垂直方向の振動片14,15の
振動は図2(B)又は図3(B)に示すような第1振動モー
ド又は第2振動モードである。そして、この第1振動モ
ードにおいても、第2振動モードにおいても、振動片1
4,15の紙面垂直方向の振動は逆相であり、圧電素子
24,25により検出された振動片14,15の振動を
表す各電気信号は互いに逆相になる。前記のように信号
取り出し回路26は入力した各電気信号の差信号を出力
するので、前記各電気信号は合算されて大きな電気信号
として出力される。その結果、上記第1実施形態に係る
角速度センサによれば、角速度の検出精度が良好にな
る。
【0019】この角速度の検出精度が良好になったこと
を実験により確認すると、次のとおりである。上記第1
実施形態のような形状の振動体10において、発明者ら
は、振動片12〜15の紙面左右方向の励振による振動
と同振動片12〜15の紙面垂直方向の第3振動モード
の振動を共振させない場合(以下、従来例という)と、
上記第1実施形態のように前記両振動を共振させた場合
とで、ゼロ点ドリフト電圧の相違を比較した。前記両振
動体10の常温(20℃)時における漏れ振動に対する
出力電圧を電気的なレベルシフト操作によりゼロ点に調
整した上で、振動体10を80℃の環境下において漏れ
振動による出力電圧を測定したところ、前記従来例によ
る角速度センサでは1.3Vの漏れ振動による出力電圧
が観測された。これに対し、上記第1実施形態による角
速度センサでは0.3Vの漏れ振動による出力電圧が観
測された。したがって、この実験結果からも上記第1実
施形態による角速度センサの検出精度が良好になったこ
とが理解できる。
【0020】なお、上記第1実施形態においては、角速
度検出に振動片12〜15の紙面垂直方向の第1又は第
2振動モードを利用するとともに、漏れ振動を振動片1
2〜15の紙面垂直方向の第3振動モードに集中させる
ようにした。しかし、この発明では、振動片14,15
の各振動を表す各電気信号を合成することにより、漏れ
振動を表す電気信号を打ち消して取り出すとともに角速
度に起因した振動を表す大きな電気信号を取り出すこと
にあるので、振動片14,15の一方でコリオリ力と同
方向に漏れ振動が発生し、かつ他方でコリオリ力と逆方
向に漏れ振動が発生するようにすればよい。
【0021】例えば、発振源23及び圧電素子21,2
2によって振動片12〜15を紙面左右方向であって同
一方向に励振するようにすれば、支持片16,17の軸
線回りの角速度が作用した際には、コリオリ力により図
2(C)及び図3(C)に示す第3振動モードの振動片1
4,15の振動を角速度の検出に利用することになる。
したがって、この場合には、発振源23及び圧電素子2
1,22による励振に伴う漏れ振動を図2(B)の第1振
動モード又は図3(B)の第2振動モードに集中させるよ
うにすればよい。そして、信号取り出し回路26として
は、圧電素子24,25からの電気信号を加算して出力
するようにすればよい。これにより、第1又は第2振動
モードによる振動片14,15の振動を表す電気信号が
打ち消されてしまうとともに、第3振動モードによる振
動片14,15の振動を表す電気信号が大きな電気信号
として取り出される。その結果、これによっても、上記
第1実施形態と同様な効果を期待できる。
【0022】b.第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態について図面を用いて説明
すると、図5は同実施形態に係る角速度センサを正面図
により示している。この角速度センサは、上記第1実施
形態の固定部18をなくして支持片16の一端を自由端
に構成し、同支持片16を振動片16Aに代えたことを
特徴としている。他の構成は上記第1実施形態と同じで
あり、発振源23及び圧電素子21,22により振動片
12〜15を図6(A)又は図7(A)に示すように紙面左
右方向であって振動片12,13の組と振動片14,1
5の組が互いに逆相になるように励振し、図6(B)又は
図7(B)に示すように上記第1又は第2振動モードの振
動片14,15の振動を角速度の検出に利用することも
同じである。また、図6(C)又は図7(C)に示す第3振
動モードの漏れ振動を前記振動片12〜15の励振に共
振させて、漏れ振動を第3振動モードに集中させること
も同じである。
【0023】このように構成した第2実施形態において
も、第3振動モードによる漏れ振動を互いに電気的に打
ち消し合うようにするとともに、第1又は第2振動モー
ドによる振動を大きな電気信号として取り出すようにし
て、角速度の検出精度を良好にすることも上記第1実施
形態と同じである。
【0024】さらに、この第2実施形態においては、角
速度を検出するための第1又は第2振動モードによる振
動片12,13の組と振動片14,15の組はそれぞれ
逆相に振動するので、これらの振動によっては振動体1
0の重心位置は移動しない(図8(A)参照)。したがっ
て、振動体10に作用する角速度によって、振動片16
Aが振動することはない。一方、第3振動モードによる
振動片12〜15の振動はすべて同相であるので、振動
体10の重心位置が紙面垂直方向に移動することにな
り、振動片16Aは同重心位置の移動を抑制する方向、
すなわち前記漏れ振動と逆相に振動する(図8(B)参
照)。この振動片16Aの振動は前記漏れ振動の負荷と
なり、同漏れ振動を抑制するとともに、前記重心の移動
の抑制により振動片12〜15の漏れ振動を安定化させ
る。この漏れ振動の安定化により、振動片14,15が
均等な振幅で漏れ振動するようになるので、信号取り出
し回路26による振動片14,15の振動を表す電気信
号の合成により、漏れ振動を互いに打ち消し易くなる。
その結果、この第2実施形態によれば、角速度の検出精
度がより良好になる。
【0025】また、この場合も、この角速度の検出精度
が良好になったことを実験により確認すると、次のとお
りである。上記第1実施形態と同様な条件で、この第2
実施形態に係る角速度センサにおいて、振動体10の常
温(20℃)時における漏れ振動に対する出力電圧を電
気的なレベルシフト操作によりゼロ点に調整した上で、
振動体10を80℃の環境下において漏れ振動による出
力電圧を測定したところ、0.06Vの漏れ振動による
出力電圧が観測された。したがって、この実験結果から
もこの第2実施形態による角速度センサの検出精度が極
めて良好になったことが理解できる。
【0026】c.その他の変形例 なお、上記第1及び第2実施形態においては、振動体1
0をH型に構成するようにしたが、振動体10の形状は
一対の振動片を有するものであれば、U字型など種々の
形状に変形させることもできる。
【0027】また、上記第1及び第2実施形態において
は、振動体10を金属材料で構成して、圧電素子21,
22により振動片12〜15を励振するとともに圧電素
子24,25により振動片14,15の振動を検出する
ようにしたが、振動体10自体を圧電材料で構成するよ
うにしてもよい。この場合、振動体10を励振したり、
振動体10の振動を検出するために、上記圧電素子2
1,22,24,25に代えて導電材料で構成した励振
用電極及び振動検出用電極を設けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る角速度センサの
正面図である。
【図2】 (A)は励振による振動片の振動状態の一例を
説明するための作動説明図であり、(B)は(A)の励振状
態においてコリオリ力による振動片の振動状態を説明す
るための作動説明図であり、(C)は励振による振動片の
漏れ振動の状態を説明するための作動説明図である。
【図3】 (A)は励振による振動片の振動状態の他の例
を説明するための作動説明図であり、(B)は(A)の励振
状態においてコリオリ力による振動片の振動状態を説明
するための作動説明図であり、(C)は励振による振動片
の漏れ振動の状態を説明するための作動説明図である。
【図4】 振動体の各種振動モードを説明するための説
明図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る角速度センサの
正面図である。
【図6】 (A)は励振による振動片の振動状態の一例を
説明するための作動説明図であり、(B)は(A)の励振状
態においてコリオリ力による振動片の振動状態を説明す
るための作動説明図であり、(C)は励振による振動片の
漏れ振動の状態を説明するための作動説明図である。
【図7】 (A)は励振による振動片の振動状態の他の例
を説明するための作動説明図であり、(B)は(A)の励振
状態においてコリオリ力による振動片の振動状態を説明
するための作動説明図であり、(C)は励振による振動片
の漏れ振動の状態を説明するための作動説明図である。
【図8】 (A)及び(B)は漏れ振動を抑制するための振
動片の機能を説明するための各振動片の振動状態を説明
するための作動説明図である。
【符号の説明】
10…振動体、11…連結片、12〜15,16A…振
動片、16,17…支持片、18,19…固定部、2
1,22…励振用の圧電素子、23…発振源、24,2
5…検出用の圧電素子、26…信号取り出し回路、27
…バンドパスフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 伸芳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 森川 健志 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の振動片を有してなり一軸線回りの
    角速度を検出する角速度センサであって、前記一軸線と
    直交する面内の第1方向へ前記一対の振動片を励振する
    励振手段と、前記一軸線と直交する面内であって前記第
    1方向と直交する第2方向へのコリオリ力による前記一
    対の振動片の各振動をそれぞれ検出する検出手段とを備
    え、前記検出された各振動により前記角速度を検出する
    ようにした角速度センサにおいて、一方の振動片ではコ
    リオリ力と同方向に前記励振による漏れ振動が発生し、
    かつ他方の振動片ではコリオリ力と逆方向に漏れ振動が
    発生するように、前記励振手段による励振周波数及び前
    記検出手段による検出振動周波数を決定するようにした
    ことを特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 連結片の両端にて互いに平行に延設され
    た第1及び第2の振動片を有してなり一軸線回りの角速
    度を検出する角速度センサであって、前記一軸線と直交
    する面内の第1方向へ前記第1及び第2の振動片を互い
    に逆相に励振する励振手段と、前記一軸線と直交する面
    内であって前記第1方向と直交する第2方向へのコリオ
    リ力による前記第1及び第2の振動片の振動を検出する
    検出手段とを備え、前記検出された振動により前記角速
    度を検出するようにした角速度センサにおいて、前記連
    結片のほぼ中央位置にて前記第1及び第2の振動片と平
    行に延設された第3の振動片を設けたことを特徴とする
    角速度センサ。
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