JPH10318756A - 振動ジャイロ - Google Patents
振動ジャイロInfo
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- JPH10318756A JPH10318756A JP9143466A JP14346697A JPH10318756A JP H10318756 A JPH10318756 A JP H10318756A JP 9143466 A JP9143466 A JP 9143466A JP 14346697 A JP14346697 A JP 14346697A JP H10318756 A JPH10318756 A JP H10318756A
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Abstract
れた圧電セラミックからなる圧電体12を含む。圧電体
12は、一対の振動片18,20を含む。一対の振動片
18,20の間には、振動体12の中心軸に沿って長さ
方向に延びる細長い矩形状の第1のスリット22が形成
される。第1のスリット22の端部を取り囲むようにし
て駆動用電極32が形成される。また、一対の振動片1
8,20の一端側には、それぞれ第2のスリット24,
26が形成される。第2のスリット24,26の端部を
それぞれ取り囲むようにして検出用電極36,38が形
成される。また、振動体12の裏面には、アース電極4
4が形成される。
Description
し、特にたとえば、ナビゲーションシステム用、車両制
御用、カメラ・VTRの手振れ補正用、および各種姿勢
制御用の振動ジャイロセンサに用いられる振動ジャイロ
に関するものである。
す図解図である。このいわゆる音叉型の振動ジャイロ1
は、駆動用圧電素子3と検出用圧電素子4とが固着され
た音叉型の振動体2を含む。一方、図9は、従来の振動
ジャイロの他の例を示す図解図である。このいわゆる音
片型の振動ジャイロ5は、駆動用圧電素子3と検出用圧
電素子4とが固着された音片型の振動体2を含む。これ
らの振動ジャイロ1および振動ジャイロ5は、いずれ
も、駆動用圧電素子3によって振動体2にFx方向への
曲げ振動が励振される。そして、その状態で振動体2の
長さ方向に延びるZ軸を回転軸として振動体2を回転さ
せると、コリオリ力によりFy方向への曲げ振動が生じ
る。このときの振動体2の変形量を検出用圧電素子4に
よって検出することにより、Z軸回りのコリオリ力に対
応した出力を得ることができる。コリオリ力は回転角速
度Ωに比例するので、検出用圧電素子4の出力から演算
により回転角速度Ωを求めることができる。
よび図9に示す従来の振動ジャイロ1および5は、いず
れも回転角速度の検出される回転軸が振動体2の長さ方
向に延びるZ軸であり、駆動振動および検出振動が回転
軸に平行な平面内において行なわれている。そのため、
これらの振動ジャイロ1および5は、振動体2を基板に
対して垂直に立った状態に設ける必要があり、どうして
も部品実装高さ寸法が大きくなり、低背化できないとい
う問題があった。
化が可能な振動ジャイロを提供することである。
イロは、回転軸に直交する方向へ延びる少なくとも一つ
の振動片を有する振動体と、振動片を回転軸に直交しか
つ振動片の延びる方向に直交する方向へ圧電効果により
振動させる駆動手段と、振動体を回転軸回りに回転させ
たときに生じるコリオリ力により振動片を駆動手段によ
る振動方向と平行な方向へ振動させるため振動体に形成
されるスリットと、振動による振動体の変形を検出する
ため、スリットの端部近傍に形成される電極を有する検
出手段とを含む、振動ジャイロである。この振動ジャイ
ロの振動体は、回転軸に直交する方向へ延びる少なくと
も一つの振動片を有する。振動片には、駆動手段によっ
て振動が励振される。この駆動手段による振動片の振動
は、回転軸に直交しかつ振動片の延びる方向に直交する
方向への振動である。また、この振動ジャイロには、コ
リオリ力により振動片を駆動手段による振動方向と平行
な方向へ振動させるためのスリットが形成されている。
そのため、振動片が駆動手段により振動している状態
で、振動体を回転軸回りに回転させると、振動片にコリ
オリ力が作用して、駆動手段による振動方向と平行な方
向に振動する。すると、スリットの端部には、振動体の
振動にともない応力が集中する。そこで、このスリット
の端部近傍の振動体の変形を検出手段によって検出する
ことにより、コリオリ力に対応した出力を感度良く得る
ことができる。しかも、この振動ジャイロでは、駆動振
動および検出振動が回転軸に直交する平面内において励
振され、その平面に直交する方向に延びる回転軸回りの
回転角速度を検出することができるため、部品実装高さ
を小さくすること、すなわち低背化が可能である。
いて、駆動手段は、スリットの端部近傍に形成される電
極を有し、スリットの端部近傍に駆動振動を励振させる
ことが好ましい。
転軸に直交する方向へ延びる複数の振動片を有する振動
体と、複数の振動片を回転軸に直交しかつ振動片の延び
る方向に直交する方向へ圧電効果によりそれぞれ振動さ
せる駆動手段と、振動体を回転軸回りに回転させたとき
に生じるコリオリ力により複数の振動片をそれぞれ駆動
手段による振動方向と平行な方向へ振動させるため振動
体に形成される複数のスリットと、振動による振動体の
変形を検出するため、複数のスリットのそれぞれの端部
近傍に形成される電極を有する検出手段とを含む、振動
ジャイロである。この振動ジャイロの振動体は、回転軸
に直交する方向へ延びる複数の振動片を有する。複数の
振動片には、それぞれ駆動手段によって振動が励振され
る。この駆動手段による振動片の振動は、それぞれ回転
軸に直交しかつ振動片の延びる方向に直交する方向への
振動である。また、この振動ジャイロには、コリオリ力
により複数の振動片をそれぞれ駆動手段による振動方向
と平行な方向へ振動させるためのスリットが形成されて
いる。そのため、複数の振動片が駆動手段によりそれぞ
れ振動している状態で、振動体を回転軸回りに回転させ
ると、それぞれの振動片にコリオリ力が作用して、駆動
手段による振動方向と平行な方向に振動する。すると、
複数のスリットの端部には、振動体の振動にともないそ
れぞれ応力が集中する。そこで、これらのスリットの端
部近傍の振動体の変形を検出手段によって検出すること
により、コリオリ力に対応した出力を感度良く得ること
ができる。しかも、この振動ジャイロでは、駆動振動お
よび検出振動が回転軸に直交する平面内において励振さ
れ、その平面に直交する方向に延びる回転軸回りの回転
角速度を検出することができるため、部品実装高さを小
さくすること、すなわち低背化が可能である。
いて、駆動手段は、複数の振動片が支持部から分岐して
いる部分に形成される電極を有し、分岐している部分に
駆動振動を励振することが好ましい。
て、振動片を有する振動体は、全体として略平板構造を
有し、振動片は一端側が支持されてなり、スリットは、
振動片が延びる方向と直交する方向へ延びて振動片の一
端側に形成されることが好ましい。この場合には、略平
板構造を有し、低背化に適した振動ジャイロを得ること
ができる。
および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の
形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
動ジャイロの第1の例を示す斜視図である。この振動ジ
ャイロ10は、たとえば圧電セラミックからなる略矩形
平板状の振動体12を含む。この振動体12は、その厚
み方向へ分極されている。振動体12の長さ方向の一端
側には、矩形状の支持板14が含まれる。この支持板1
4の一端側は図示しない外部筐体に接着固定され、他端
側には音叉型の振動板16が一体に形成される。支持板
14の外部筐体との接着固定は、たとえばエポキシ樹脂
により行われるが、シリコン樹脂を用いてもよい。
びる中心軸を基準として線対称に配置されるそれぞれ略
L字形状の一対の振動片18,20を含む。一対の振動
片18,20の間には、振動体12の中心軸に沿って長
さ方向に延びる細長い矩形状の第1のスリット22が形
成される。つまり、一対の振動片18,20は、第1の
スリット22を間に挟んで幅方向に対向して配置され
る。また、第1のスリット22の一端部は支持板14で
連結され他端部は開放されている。言い換えれば、第1
のスリット22の一端部において、一対の振動片18,
20は分岐している。この第1のスリット22は、一対
の振動片18,20を音叉振動させるためのものであ
る。なお、この明細書において、振動体12の長さ方向
とは、振動体12が外部筐体に固定されている支持板1
4の一端側から一対の振動片18,20の先端側へ至る
長さの方向をいう。
4側には、それぞれ本発明にかかるスリットとしての第
2のスリット24,26が形成される。この第2のスリ
ット24,26は、それぞれ振動体12の幅方向両側か
ら中心へ向かって、振動体12の長さ方向に直交する方
向に延びる細長い矩形状に形成される。また、この第2
のスリット24,26は、一端部が連結され他端部が振
動板16の幅方向外側へ開放されている。そのため、振
動片18,20の長さ方向へのコリオリ力が作用する
と、振動片18,20はそれぞれ第2のスリット24,
26に向かって曲がりやすくなり、振動片18,20に
はそれぞれ幅方向への振動が生じる。つまり、第2のス
リット24,26を形成することにより、コリオリ力が
複数の振動片のそれぞれに対して駆動手段による振動方
向と平行な方向へ作用するようになる。なお、第2のス
リット24,26は、一対だけに限らず、さらに多数設
けてもよい。また、設けられる位置は適宜調整され得
る。
板14側には、第3のスリット28,30が、第2のス
リット24,26と所定の間隔をおいて平行に形成され
る。この第3のスリット28,30も、それぞれ振動体
12の幅方向両側から中心へ向かって、振動体12の長
さ方向に直交する方向に延びる細長い矩形状に形成され
る。第3のスリット28,30を形成することにより、
支持板14の支持状態が一対の振動片18,20の振動
に影響を与えにくくなる。また、第3のスリット28,
30の位置、形状、大きさ等を調整することにより、振
動周波数を調整することができる。なお、第3のスリッ
ト28,30は、場合によっては形成しなくてもよく、
場合によっては一対だけに限らずさらに多数対設けても
よい。上述した第1のスリット22、第2のスリット2
4,26、および第3のスリット28,30は、一枚の
矩形の圧電セラミック基板をたとえばダイサーカットす
ることによりそれぞれ形成される。このとき、第1のス
リット22および第2のスリット24,26が形成され
ると同時に支持板14と一対の振動片18,20とが一
体に形成される。
ロの平面図である。図1(B)に示すように、振動体1
2の表面には、第1のスリット22の端部を取り囲むよ
うにして駆動用電極32が形成される。駆動用電極32
は、一対の振動片18,20が互いに支持板14から分
岐している部分としての第1のスリット22の端部周辺
に駆動振動を励振するためのものである。駆動用電極3
2に駆動信号を供給するために、振動体12の長さ方向
の一端部から駆動用電極32へ延びる引き出し用電極3
4が形成される。また、振動体12の表面には、第2の
スリット24,26の端部をそれぞれ取り囲むようにし
て検出用電極36,38が形成される。検出用電極3
6,38は、第2のスリット24,26のそれぞれの端
部周辺の振動体12の変形振動を検出するためのもので
ある。検出用電極36,38から振動体12の変形に対
応する出力を外部へ引き出すために、検出用電極36,
38から振動体12の長さ方向の一端部へ延びる引き出
し用電極40,42が形成される。なお、第3のスリッ
ト28、30の端部近傍には、電極は形成されない。ま
た、図1(C)は図1(A)に示す振動ジャイロの背面
図である。振動体12の裏面には、アース電極44が形
成されている。アース電極44は、たとえば、振動体1
2の裏面の略全面に形成されてもよく、また、振動体1
2の表面に形成された電極と同形状に形成されてもよ
い。つまり、駆動用電極32および検出用電極36,3
8は、それぞれ振動体12の厚み方向にアース電極44
と対向して配置されればよく、本実施例では、振動体1
2の裏面の略全面にアース電極44が形成されているも
のとする。振動体12は、上述したように圧電セラミッ
クから形成され、厚み方向に分極されているので、駆動
用電極32とアース電極44との間に交流電圧をかける
ことにより振動体12に圧電効果による面積方向への拡
縮振動が励振される。また、振動体12の変形振動時に
は、検出用電極36,38とアース電極44との間に圧
電効果による電圧が発生することになる。これらの電極
32,34,36,38,40,42および44は、振
動体12の表面および裏面にそれぞれたとえばAgPd
の厚膜印刷により形成される。
成の一例を示す回路図である。引出電極34には、駆動
用電極32に駆動信号を印加するための発振回路46が
接続される。引出電極40,42間には、検出用電極3
6,38間の出力の差を求めるための差動増幅回路48
および和を求めるための電圧加算回路50が接続され
る。差動増幅回路48の出力は、そのまま同期検波回路
52に入力される。一方、電圧加算回路50の出力は、
90°移相器54により移相を90°ずらされてから同
期検波回路52に入力される。そして、同期検波回路5
2は、入力された両信号を同期検波して出力する。さら
に、この出力信号は、平滑回路56によって平滑され
る。この振動ジャイロ10では、検出用電極36,38
と上述の各回路とによって検出手段が構成されている。
振動ジャイロ10に回転角速度Ωが作用していないとき
には平滑回路56からの出力は0であるが、回転角速度
Ωが作用すると平滑回路56からの出力は、コリオリ力
に対応した値となる。なお、各電極と回路との接続は、
電極にはんだ付けしたリード線を介して行う。
動信号による振動モードを示す図解図であり、図3
(B)はコリオリ力による振動モードを示す図解図であ
る。図1ないし図3を参照しながら、以下にこの実施形
態の振動ジャイロ10の動作状況を説明する。この振動
ジャイロ10では、駆動用電極32と発振回路46とに
よって駆動手段が構成される。発振回路46によって、
図3(A)に示す振動モードの共振周波数の交流電圧が
駆動信号として駆動用電極32に印加される。すると、
振動体12の駆動用電極32の形成された部分に面積方
向への拡縮振動が励振される。駆動用電極32は、第1
のスリット22の一端部を取り囲むように形成されてい
るので、この部分に生じた面積方向への拡縮振動は、第
1のスリット22の間隔を縮めたり拡げたりする方向へ
の振動となる。したがって、一対の振動片18,20
は、第1のスリット22の一端部近傍を中心として、図
3(A)に示す振動モードで振動体12の幅方向へ速度
vで振動する。この場合、一対の振動片18,20は、
振動体12の主面と平行な平面内において、振動体12
の幅方向へ互いに逆位相で振動する。この振動をこの明
細書では駆動振動という。
0が振動体12の主面に直交する方向へ延びる回転軸
(以下Z軸という)回りに回転すると、一対の振動片1
8,20のそれぞれの重心に対して、図3(A)に示す
ように、Z軸に直交しかつ駆動振動の方向と直交する方
向、すなわち振動体12の長さ方向へコリオリ力Fcが
作用する。すると、この振動ジャイロ10では、第2の
スリット24,26が上述のように一対の振動片18,
20の振動方向と平行に延びるように形成されているの
で、一対の振動片18,20は、図3(B)に示す振動
モードで駆動振動と平行な方向に同位相で振動する。つ
まり、振動ジャイロ10は、Z軸回りに回転させると、
実際には図3(A)および図3(B)の両振動モードが
合成された振動モードで振動する。このときの振動をこ
の明細書では検出振動という。一対の振動片18,20
が上述のように振動しているときには、第2のスリット
24,26のそれぞれの端部に応力が集中する。そのた
め、この部分は電荷分布の変動が大きいと考えられる。
したがって、検出用電極36からの出力電圧信号と検出
用電極38からの出力電圧信号との差をとり、検出用電
極36からの出力電圧信号と検出用電極38からの出力
電圧信号の和を90°移相した信号で同期検波すること
により、コリオリ力に比例した出力を感度良く検出する
ことができる。そして、この出力電圧から従来と同様の
演算により回転角速度Ωを求めることができる。
述したように、駆動振動および検出振動を回転軸に直交
する同一平面内において励振でき、その平面に直交する
方向に延びる回転軸(Z軸)回りの回転角速度Ωを検出
することができるので、部品実装高さ寸法が振動体12
の厚み分にしかならない。したがって、この振動ジャイ
ロ10は低背化が可能である。また、この振動ジャイロ
10の構造によれば、振動体12の分極方向が厚み方向
への一方向でよいので、分極工程が容易に行え、大量生
産に適する。さらに、この振動ジャイロ10において、
第1のスリット22および第2のスリット24,26の
それぞれの端部に形成される駆動用電極32および検出
用電極36,38およびア−ス電極44は、平板状の振
動体12の表裏面上に形成すればよく、圧電体12の表
裏面に直交する側面には形成する必要がないため、各電
極の形成が容易に行える。たとえば、分極工程の際に
は、振動体12の表裏面の全面に電極を形成し、圧電セ
ラミックの分極を行う。その後、エッチング処理によ
り、余分な電極を取り去り、所定の部分に電極を形成す
る。このようにすれば、分極用の電極は不要であり、分
極工程および電極形成工程を連続して効率的に行うこと
ができる。さらに、この振動ジャイロ10は、もっとも
応力の集中する部分に検出用電極36,38を設けやす
い構造である。また、一対の振動片を駆動振動させるた
めの駆動用電極32も、上述したように一対の振動片1
8,20の中間に延びる第1のスリット22の一端部に
一つ設けるだけでいいので、構造が簡単で製造が容易で
ある。また、この振動ジャイロ10は、外部回路との接
続のためのたとえばリード線の引き出し等が全て平面内
において行えるため、簡単な構成で実現できるととも
に、加工や組み立てが容易である。さらに、この振動ジ
ャイロ10は、駆動検出の振動が同一面内に発生し、か
つその面内に閉じ込められているので、保持構造を簡単
にできる。
例を示す図解図である。図4(A)に示す振動ジャイロ
10は、図1に示した振動ジャイロ10と比べて第2の
スリット24,26の形成のされ方および第3のスリッ
トが形成されていない点で異なるものである。図4
(A)に示す振動ジャイロ10では、第2のスリット2
4,26が第1のスリット22の長さ方向の中間部にお
いて、第1のスリット22と連続しながら、第1のスリ
ット22の長さ方向と直交する方向に延びるように形成
されるものである。図4(A)の振動ジャイロ10によ
っても、上述と同様の効果を得ることができる。
は、図4(A)に示した振動ジャイロ10と比べて第3
のスリット28,30が形成されている点、および検出
用電極36,38が第3のスリット28,30の端部に
形成されている点で異なるものである。図4(B)の振
動ジャイロ10によっても、上述と同様の効果を得るこ
とができる。
0は、図4(A)に示した振動ジャイロ10に比べて第
3のスリット28,30が第2のスリット24,26と
平行に第1のスリット22と連続して形成されている
点、および駆動用電極32が第3のスリット28,30
の端部に形成されている点で異なるものである。図4
(C)の振動ジャイロ10によっても、上述と同様の効
果を得ることができる。
は、図1に示した振動ジャイロ10に比べて、振動体1
2の幅方向一端側の第2のスリット26および第3のス
リット30が第1のスリット22と連続して形成されて
いる点で異なる。図4(D)の振動ジャイロ10によっ
ても、上述と同様の効果を得ることができる。なお、本
発明にかかる振動ジャイロ10は、図1ないし図4に示
したものに限るものではなく、さらに他の形態において
実現することができることはもちろんのことである。ま
た、上述の各振動ジャイロ10において検出用とした電
極36,38に駆動信号を印加して駆動振動を励振し、
駆動用電極とした電極32から検出信号を引き出すよう
にしてもよい。また、上述した振動ジャイロ10の構成
において、振動片18,20は一対だけに限ることな
く、さらに多数対設けてもよい。
ロの第2の例を示す斜視図である。この振動ジャイロ1
0は、図1に示した振動ジャイロ10に比べて振動片が
一つしかない点、スリットが一本しか形成されない点、
および駆動と検出を共通の電極で行っている点において
異なる。図5(A)に示す振動ジャイロ10は、たとえ
ば圧電セラミックからなる略矩形平板状の振動体12を
含む。この振動体12は、その厚み方向へ分極されてい
る。振動体12の長さ方向の一端側は、矩形状の支持板
14が形成される。この支持板14の一端側は図示しな
い外部筐体に接着固定され、他端側には音片型の振動片
18が一体に形成される。支持板14の外部筐体との接
着固定は、たとえばエポキシ樹脂により行われるが、シ
リコン樹脂を用いてもよい。
体12の幅方向に延びる細長い矩形状のスリット24が
形成される。言い換えれば、振動片18と支持板14と
は、スリット24を間に挟んで振動体12の長さ方向に
対向して配置される。このスリット24は一端部側が振
動片18で連結されており、他端側は開放されている。
スリット24は、振動片18の長さ方向に直交する方向
に延びて形成される。このスリット24は、振動片18
を振動体12の長さ方向へ音片振動させるためのもので
ある。また、スリット24を上述のように形成すること
により、振動片18の重心が、支持板14に支持された
部分からみて振動体12の幅方向へ偏った位置に存在す
ることになる。そのため、図7(A)に示すように、振
動片18の重心に振動片18の幅方向へコリオリ力が作
用すると、図7(B)に示すように、振動片18には振
動体12の長さ方向への振動が生じる。なお、スリット
24は、一本だけに限らず、多数本設けてもよい。ま
た、設けられる位置は適宜調整され得る。さらに、図1
に示した第1の例と同様に、振動周波数の調整等のため
のスリットを別に設けてもよい。スリット24は、一枚
の矩形の圧電セラミック基板をたとえばダイサーカット
することにより形成される。このとき、スリット24が
形成されると同時に支持板14と振動片18とが一体に
形成されることになる。
イロの平面図である。図5(B)に示すように、振動体
12の表面には、スリット24の端部を取り囲むように
して電極32が形成される。この電極32は、駆動用お
よび検出用を兼ねるものである。電極32には、振動体
12の長さ方向の一端部から電極32へ延びる引き出し
用電極34が形成される。また、図5(C)は図5
(A)に示す振動ジャイロの背面図である。振動体12
の裏面の略全面には、アース電極44が形成されてい
る。つまり、電極32は、それぞれ振動体12の厚み方
向にアース電極44と対向している。振動体12は、上
述したように圧電セラミックから形成され、厚み方向に
分極されている。したがって、電極32とアース電極4
4との間に交流電圧をかけることにより振動体12に圧
電効果による面積方向への拡縮振動が励振される。ま
た、振動体12が変形振動するときには、電極32とア
ース電極44との間に圧電効果による電圧が発生するこ
とになる。これらの電極32および44は、振動体12
の表面および裏面にそれぞれたとえばAgPdの厚膜印
刷により形成される。
成の一例を示す回路図である。なお、図6においては、
説明の便宜上、振動体12の表裏面を同時に示す。引出
電極34とアース電極44との間には、電極32とアー
ス電極44との間に発振ループを形成してその部分の圧
電振動体12に面積方向への拡縮振動を励振するための
発振回路46が接続される。また、引出電極34には、
遅延回路58および差動増幅回路48が接続される。遅
延回路58は、引出電極34からの出力を所定の時間遅
延させてから差動増幅回路48に入力するためのもので
ある。差動増幅回路48は、遅延回路58からの出力と
引出電極34からの出力との差を求めるためのものであ
る。差動増幅回路48の出力は、同期検波回路52に入
力される。同期検波回路52は、差動増幅回路48から
の出力を引出電極34からの出力で同期検波して出力す
るためのものである。さらに、この出力信号は、平滑回
路56によって平滑される。振動ジャイロ10に回転角
速度Ωが作用していないときには平滑回路56からの出
力は0であるが、回転角速度Ωが作用すると平滑回路5
6からの出力は、遅延時間あたりに変化したコリオリ力
に対応した値となる。なお、各電極と回路との接続は、
各電極にはんだ付けされたリード線を介して行われる。
動信号による振動モードを示す図解図であり、図7
(B)はコリオリ力による振動モードを示す図解図であ
る。図5ないし図7を参照しながら、以下にこの実施形
態の振動ジャイロ10の動作状況を説明する。この振動
ジャイロ10では、発振回路46によって、図7(A)
に示す振動モードの共振周波数の交流電圧が駆動信号と
して電極32に印加される。すると、振動体12の電極
32の形成された部分に面積方向への拡縮振動が励振さ
れる。電極32は、スリット24の一端部を取り囲むよ
うに形成されているので、この部分に生じた面積方向へ
の拡縮振動は、スリット24の間隔を縮めたり拡げたり
する方向への振動となる。したがって、振動片18は、
スリット24の一端部近傍を中心として、図7(A)に
示す振動モードで振動体12の長さ方向へ速度vで振動
する。この振動をこの明細書では駆動振動という。
0が振動体12の主面に直交する方向へ延びる回転軸
(以下Z軸という)回りに回転すると、振動片18の重
心に対して、図7(A)に示すように、Z軸に直交しか
つ駆動振動の方向と直交する方向、すなわち振動体12
の幅方向へコリオリ力Fcが作用する。すると、この振
動ジャイロ10では、スリット24が上述のように形成
されているので、振動片18は、図7(B)に示す振動
モードで駆動振動と平行な方向に振動する。つまり、振
動ジャイロ10は、Z軸回りに回転させると、実際には
図7(A)および図7(B)の両振動モードが合成され
た振動モードで振動する。このときの振動をこの明細書
では検出振動という。振動片18が上述のように振動し
ているときには、スリット24の一端部に応力が集中す
る。そのため、電極32から検出振動に対応した出力を
感度良く得ることができる。たとえば、図7(A)にお
いて、振動体12の平面に垂直に延びるZ軸を中心とし
て振動体12を時計方向に回転させると、コリオリ力F
cにより、図7(A)に示す振動モードの振動は強めら
れる。そして、この検出振動に対応する出力が電極32
から電気信号として出力される。また、振動体12がZ
軸回りに反時計方向に回転したときには、コリオリ力F
cにより、図7(A)に示す振動モードの振動は弱めら
れる。そして、この検出振動に対応する出力が電極32
から電気信号として出力される。こうして出力される電
気信号の振幅は回転角速度Ωと比例するものである。し
たがって、電極32からの出力とその出力を遅延回路5
8で遅延させた出力との差を差動増幅回路52でとるこ
とにより、遅延時間当たりに変化した回転角速度Ωに比
例する出力を感度良く得ることができる。
述したように、駆動振動および検出振動を回転軸に直交
する同一平面内において励振でき、その平面に直交する
方向に延びる回転軸(Z軸)回りの回転角速度Ωを検出
することができるので、部品実装高さ寸法が振動体12
の厚み分にしかならない。したがって、振動ジャイロ1
0の低背化が可能である。また、この振動ジャイロ10
によれば、極めて簡単な構成で上述した第1の例の振動
ジャイロと同様の効果を得ることができる。
おいて、振動体12は、圧電セラミックで構成すること
に限らず、たとえば水晶などの単結晶材料で構成しても
よい。また、支持板14を外部筐体に接着固定すること
に限らず、支持板14と外部筐体とを一体的に形成して
もよい。さらに、各スリットを形成するための手段とし
ては、ダイサーカットすることに限らず、たとえば圧電
セラミックの焼成前の型成形、レーザ加工、エッチング
加工などにより成形してもよいまた、各電極は、AgP
dを厚膜印刷により形成することに限らず、たとえば蒸
着やスパッタなどの方法で形成してもよい。さらに、各
電極と回路との接続は、各電極にはんだ付けされたリー
ド線を介して行うことに限らず、ワイヤボンディング法
を用いてもよく、また導電性樹脂を用いてもよい。
イロを得ることができる。しかも、本発明によれば、簡
単な構造で回転角速度を感度良く検出することができ、
加工や組み立ての容易な振動ジャイロを得ることができ
る。
の例を示す斜視図であり、(B)はその平面図であり、
(C)はその背面図である。
す図解図である。
よる振動モードを示す図解図であり、(B)はコリオリ
力による振動モードを示す図解図である。
図である。
の例を示す斜視図であり、(B)はその平面図であり、
(C)はその背面図である。
す回路図である。
よる振動モードを示す図解図であり、(B)はコリオリ
力による振動モードを示す図解図である。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 回転軸に直交する方向へ延びる少なくと
も一つの振動片を有する振動体、 前記振動片を前記回転軸に直交しかつ前記振動片の延び
る方向に直交する方向へ圧電効果により振動させる駆動
手段、 前記振動体を前記回転軸回りに回転させたときに生じる
コリオリ力により前記振動片を前記駆動手段による振動
方向と平行な方向へ振動させるため前記振動体に形成さ
れるスリット、および前記振動による前記振動体の変形
を検出するため、前記スリットの端部近傍に形成される
電極を有する検出手段を含む、振動ジャイロ。 - 【請求項2】 前記駆動手段は、前記スリットの端部近
傍に形成される電極を有し、前記スリットの端部近傍に
駆動振動を励振する、請求項1に記載の振動ジャイロ。 - 【請求項3】 回転軸に直交する方向へ延びる複数の振
動片を有する振動体、 前記複数の振動片を前記回転軸に直交しかつ前記振動片
の延びる方向に直交する方向へ圧電効果によりそれぞれ
振動させる駆動手段、 前記振動体を前記回転軸回りに回転させたときに生じる
コリオリ力により前記複数の振動片をそれぞれ前記駆動
手段による振動方向と平行な方向へ振動させるため前記
振動体に形成される複数のスリット、および前記振動に
よる前記振動体の変形を検出するため、前記複数のスリ
ットのそれぞれの端部近傍に形成される電極を有する検
出手段を含む、振動ジャイロ。 - 【請求項4】 前記駆動手段は、前記複数の振動片が支
持部から分岐している部分に形成される電極を有し、前
記分岐している部分に駆動振動を励振する、請求項3に
記載の振動ジャイロ。 - 【請求項5】 前記振動片を有する前記振動体は、全体
として略平板構造を有し、前記振動片は一端側が支持さ
れてなり、前記スリットは、前記振動片が延びる方向と
直交する方向へ延びつつ前記振動片の前記一端側に形成
される、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の振
動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14346697A JP3355998B2 (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 振動ジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10318756A true JPH10318756A (ja) | 1998-12-04 |
JP3355998B2 JP3355998B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=15339368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14346697A Expired - Fee Related JP3355998B2 (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 振動ジャイロ |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3355998B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001050751A (ja) * | 1999-08-05 | 2001-02-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 角速度センサ |
JP2007333420A (ja) * | 2006-06-12 | 2007-12-27 | Denso Corp | ジャイロセンサ |
KR100796333B1 (ko) * | 2001-10-09 | 2008-01-21 | 후지쯔 가부시끼가이샤 | 각속도 센서 |
JP2008046058A (ja) * | 2006-08-21 | 2008-02-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 慣性力センサ |
JPWO2008023566A1 (ja) * | 2006-08-21 | 2010-01-07 | パナソニック株式会社 | 角速度センサ |
-
1997
- 1997-05-16 JP JP14346697A patent/JP3355998B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001050751A (ja) * | 1999-08-05 | 2001-02-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 角速度センサ |
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JPWO2008023566A1 (ja) * | 2006-08-21 | 2010-01-07 | パナソニック株式会社 | 角速度センサ |
JP5206409B2 (ja) * | 2006-08-21 | 2013-06-12 | パナソニック株式会社 | 角速度センサ |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3355998B2 (ja) | 2002-12-09 |
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