JP2002048552A - 圧電素子、振動ジャイロ及びその製造方法 - Google Patents

圧電素子、振動ジャイロ及びその製造方法

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JP2002048552A
JP2002048552A JP2000234330A JP2000234330A JP2002048552A JP 2002048552 A JP2002048552 A JP 2002048552A JP 2000234330 A JP2000234330 A JP 2000234330A JP 2000234330 A JP2000234330 A JP 2000234330A JP 2002048552 A JP2002048552 A JP 2002048552A
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piezoelectric element
electrodes
piezoelectric
electrode
element according
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JP2000234330A
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English (en)
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Takafumi Koike
隆文 小池
Tetsuo Ootsuchi
哲郎 大土
Katsunori Moritoki
克典 守時
Mitsuhiro Yamashita
光洋 山下
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で、圧電体間や圧電素子と固定部
材との間の接着層による影響を受けないで共振周波数が
安定であって、角速度を高感度かつ高精度に検出できる
圧電素子及び振動ジャイロを提供する。 【解決手段】 圧電素子3は、分極方向が互いに反対方
向である2つの圧電体10、11を接合して形成され、
梁部と支持体部14とを有するバイモルフ型圧電素子で
あって、前記圧電素子の相対する一方の主面上に形成さ
れており前記圧電素子の幅方向に分割されている2つの
第1電極6a,6bと、前記圧電素子の他方の主面上に
形成される第2電極5とを有しており、前記支持体部
は、前記圧電素子の相対する主面のうち少なくとも一方
の主面に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角速度検出用の圧
電素子及びこれを用いた振動ジャイロに関する。詳述す
れば、ビデオカメラ、ビデオムービーの手振れ検知、バ
ーチャルリアリティ装置における動作検知、カーナビゲ
ーションシステムにおける方向検知等に用いられる振動
ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の装置で瞬間的な動作を検知する機
能を持つセンサが求められている。この動作には並進動
作と回転動作があるが、特に回転動作、即ち、回転の角
速度を検出できるセンサが求められている。従来、回転
運動が加わった場合にも一定方向を得るために高速回転
しているコマを利用したジャイロスコープなどが用いら
れていたが、一定の大きさを要することや角速度を直接
求めるのは困難なことから、よりコンパクトな角速度セ
ンサが求められている。
【0003】ところで、振動運動している物体に運動方
向に垂直な軸の回転の角速度が働くと、振動方向と回転
軸の方向の両方に垂直な方向にコリオリ力Fcが作用す
ることが知られている。つまり、運動している物体の質
量mと振動速度v、回転の角速度Ωにより、作用するコ
リオリ力は、 Fc=2m×v×Ω という関係がある。振動速度vを一定とすると、コリオ
リ力Fcは、回転角速度Ωにのみ比例する。そこで、コ
リオリ力Fcによって生じる出力を求めることで、回転
角速度Ωを求めることができる。コリオリ力Fcは、質
量mと振動速度vに比例し、質量mが大きいほど、また
速度vが速いほど大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、振動運動をさせ
るために圧電体を用いることは知られている(特開平5
−256652号公報)が、このものは振動体のノード
点で支持する等の複雑な構成をとるものである。また、
コンパクトで、角速度を高精度に検出できる圧電体を用
いた角速度センサが求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧電素子
は、分極方向が互いに反対方向である2つの圧電体を接
合して形成され、梁部と支持体部とを有するバイモルフ
型圧電素子であって、前記圧電素子の一方の主面上に形
成されており、前記圧電素子の幅方向に分割されている
2つの第1電極と、前記圧電素子の相対する他方の主面
上に形成される第2電極とを有しており、前記支持体部
は、前記圧電素子の相対する主面のうち少なくとも一方
の主面に設けられていることを特徴とする。
【0006】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、前記支持体部が前記圧電素子の長手方向
について少なくとも一方の端部に設けられていることを
特徴とする。
【0007】さらに、本発明に係る圧電素子は、前記圧
電素子であって、前記支持体部が前記圧電素子の長手方
向について中央部に設けられていることを特徴とする。
【0008】本発明に係る圧電素子は、分極方向が互い
に反対方向である2つの圧電体を接合して形成され、長
手方向について中央部に支持体部を有し、前記支持体部
の両側に第1梁部と第2梁部を有するバイモルフ型圧電
素子であって、前記第1梁部の一方の主面上に形成され
ており前記第1梁部の幅方向に分割されている2つの第
1電極と、相対するもう一方の主面上に形成される第2
電極と、前記第2梁部の相対する2つの主面上に形成さ
れる第3電極及び第4電極とを有していることを特徴と
する。
【0009】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、前記第3電極と前記第4電極とは、前記
第2梁部を屈曲振動させる駆動信号を印加する駆動電極
であると共に、前記2つの第1電極は、前記屈曲振動の
振動方向とは垂直の屈曲振動により発生する電荷を検出
する検出電極であることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係る圧電素子は、前記圧
電素子であって、前記2つの第1電極は、前記第1梁部
を屈曲振動させる駆動信号を印加する駆動電極であると
共に、前記第3電極と前記第4電極とは、前記屈曲振動
の振動方向とは垂直の屈曲振動により発生する電荷を検
出する検出電極であることを特徴とする。
【0011】またさらに、本発明に係る圧電素子は、前
記圧電素子であって、前記2つの圧電体は、直接接合に
より接合されてなることを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、前記2つの圧電体は、酸素原子又は水酸
基のなかの少なくとも一つを介して直接接合により接合
されてなることを特徴とする。
【0013】さらに、本発明に係る圧電素子は、前記圧
電素子であって、前記圧電素子における前記支持体部
は、前記2つの圧電体の少なくとも一つに接合されてな
ることを特徴とする。
【0014】またさらに、本発明に係る圧電素子は、前
記圧電素子であって、前記支持体部と前記圧電体は、直
接接合により接合されてなることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、前記支持体部と前記圧電体は、酸素原子
又は水酸基のなかの少なくとも一つを介して直接接合に
より接合されてなることを特徴とする。
【0016】さらに、本発明に係る圧電素子は、前記圧
電素子であって、前記圧電素子は、前記各電極に対応す
る引出し電極をさらに備えることを特徴とする。
【0017】またさらに、本発明に係る圧電素子は、前
記圧電素子であって、前記圧電素子を前記梁部が振動可
能なように前記支持体部で固定部材に固定してなること
を特徴とする。
【0018】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、前記支持体部における複数の面のうち前
記各電極のいずれも設けられていないいずれかの面で前
記固定部材に固定されてなることを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係る圧電素子は、前記圧
電素子であって、前記圧電素子は、長手方向に垂直な前
記支持体部の面で前記固定部材に固定されてなることを
特徴とする。
【0020】またさらに、本発明に係る圧電素子は、前
記圧電素子であって、前記圧電素子は、長手方向に平行
な前記支持体部の面で前記固定部材に固定されてなるこ
とを特徴とする。
【0021】また、本発明に係る圧電素子は、前記圧電
素子であって、パッケージ内に収納されてなることを特
徴とする。
【0022】本発明に係る振動ジャイロは、前記圧電素
子と、前記2つの第1電極のうちの少なくとも一つと前
記第2電極とを駆動電極として、前記駆動電極間に駆動
信号を印加して前記圧電素子を屈曲振動させる駆動手段
と、前記2つの第1電極を前記屈曲振動の振動方向とは
垂直の屈曲振動により発生する電荷を検出する検出電極
として、前記検出電極間に発生する電荷を検出する信号
検出手段とを備えることを特徴とする。
【0023】ここで、前記駆動手段において、前記駆動
電極間に加える前記駆動信号としては、圧電素子を構成
する圧電体を屈曲振動させるものであればよく、交流信
号や矩形波信号等を用いることができる。周期的に振動
させるためには駆動信号として、交流信号が好ましい。
【0024】本発明に係る振動ジャイロは、前記圧電素
子と、前記2つの第1電極を駆動電極として、前記駆動
電極間に駆動信号を印加して前記圧電素子を屈曲振動さ
せる駆動手段と、前記2つの第1電極のうちの少なくと
も一つと前記第2電極とを、前記屈曲振動の振動方向と
は垂直の屈曲振動により発生する電荷を検出する検出電
極として、前記検出電極間に発生する電荷を検出する信
号検出手段とを備えることを特徴とする。
【0025】本発明に係る振動ジャイロは、前記圧電素
子と、前記第3電極と前記第4電極とを駆動電極とし
て、前記駆動電極間に駆動信号を印加して前記第2梁部
を屈曲振動させる駆動手段と、前記2つの第1電極を前
記屈曲振動の振動方向とは垂直の屈曲振動により発生す
る電荷を検出する検出電極として、前記検出電極間に発
生する電荷を検出する信号検出手段とを備えることを特
徴とする。
【0026】本発明に係る振動ジャイロは、前記圧電素
子と、前記2つの第1電極を駆動電極として、前記駆動
電極間に駆動信号を印加して前記第1梁部を屈曲振動さ
せる駆動手段と、前記第3電極と前記第4電極とを、前
記屈曲振動の振動方向とは垂直の屈曲振動により発生す
る電荷を検出する検出電極として、前記検出電極間に発
生する電荷を検出する信号検出手段とを備えることを特
徴とする。
【0027】また、本発明に係る振動ジャイロは、前記
振動ジャイロであって、前記信号検出手段は、前記検出
電極に発生する信号を検出する差動増幅回路を備えるこ
とを特徴とする。
【0028】本発明に係る圧電素子の製造方法は、2つ
の圧電体を分極方向が互いに反対方向となるように接合
する工程と、前記接合した2つの圧電体の少なくとも一
方を研削して支持体部を形成する工程と、前記接合した
2つの圧電体の対向する2つの主面に第1電極と第2電
極を設ける工程と、前記第1電極を2つに分割して2つ
の第1電極を設ける工程とからなることを特徴とする。
【0029】本発明に係る圧電素子の製造方法は、2つ
の圧電体を分極方向が互いに反対方向となるように接合
する工程と、前記接合した2つの圧電体の少なくとも一
つに支持体部用基板を接合する工程と、前記接合した2
つの圧電体の対向する2つの主面に第1電極と第2電極
を設ける工程と、前記第1電極を2つに分割して2つの
第2電極を設ける工程とからなることを特徴とする。
【0030】また、本発明に係る圧電素子の製造方法
は、前記圧電素子の製造方法であって、前記支持体部用
基板を接合する工程において、前記支持体用基板と前記
圧電体を直接接合により接合することを特徴とする。
【0031】さらに、本発明に係る圧電素子の製造方法
は、前記圧電素子の製造方法であって、前記2つの圧電
体を接合する工程において、前記2つの圧電体を直接接
合により接合することを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しながら説明する。
【0033】(参考例)まず、本発明に至る途中過程と
なる参考例について説明する。参考例の圧電素子3の斜
視図を図16に示す。この圧電素子3は、圧電体を用い
て屈曲振動させて、この屈曲振動の振動方向と垂直な回
転運動が働く場合に作用するコリオリ力を検出して回転
の角速度を求めるものである。その実現にあたって、こ
の圧電素子3は、片端を固定部材4に接着固定した片持
ち梁構造を有している。また、この圧電素子3は、相対
する表裏2つの主面の一方の主面に幅方向に二分割され
た一対の検出電極6a、6bが形成され、他方の主面に
駆動電極5が形成されている。そしてバイモルフ型圧電
素子3の片端はエポキシ系接着剤により固定部材4に接
着固定されている。ここで、1、2は圧電体であり、こ
の二つの圧電体をエポキシ系接着剤で貼り合わせて、圧
電素子3を形成している。
【0034】次に、この圧電素子3の作動原理について
説明する。まず、駆動電極5と一対の検出電極6a、6
bとの間に交流電圧を加え、圧電素子3をz軸方向に屈
曲振動させる。このように屈曲振動しているときに、振
動方向とは垂直のx軸の回りに回転角速度が与えられる
と、y軸方向のコリオリ力が働き、y軸方向に屈曲振動
が生じる。このy軸方向の屈曲振動によって、圧電効果
によって検出電極6a、6bに電荷が発生し、検出電極
6a、6b間に電圧が発生する。この発生電圧を差動増
幅することにより、コリオリ力に応じた出力が得られ
る。そこで、コリオリ力Fcによって生じる出力を求め
ることで、回転角速度Ωを求めることができる。
【0035】しかし、この圧電素子3では、エポキシ系
接着剤を用いて2つの圧電体を接合している。そのた
め、屈曲振動を励振する場合に、2つの圧電体の接合面
に存在する接着層7によって振動が吸収され、振動速度
が低下して感度低下を招くことになる。
【0036】また、この圧電素子3は、梁部の一方の端
部で直接に固定部材4にエポキシ系接着剤によって一端
固定を実現している。このように梁部の端部を直接に固
定すると固定位置のずれが生じやすく、屈曲振動に寄与
する梁部の長さが変化して共振周波数が変化する。ま
た、固定個所の端から接着剤がはみ出したり、接着剤が
塗れていない個所が存在して、梁部の長さが変化して共
振周波数を変化させる。さらに回路基板にリフローはん
だ付けする場合等、温度変化等により接着層8の特性が
変化して、梁部の長さが変化し、圧電素子3の共振周波
数が変化することがある。
【0037】また、この圧電素子3の共振周波数が接着
層の影響で変化すると、一定周波数で電気的駆動させる
場合に、駆動周波数と共振周波数とがずれた状態となる
ため、振動速度が低下し、角速度を検出する感度が低下
する。そのため、この変化した共振周波数を調べる必要
があるが、それによって生産性を低下させる問題が生じ
る。
【0038】そこで、参考例における上述の種々の課題
を改善するものとして本発明に至ったものである。具体
的には、構造が簡単であり、圧電体間や固定部材との間
の接着層による影響を受けることなく、共振周波数が安
定な圧電素子を得ることを課題とする。また、角速度を
高感度かつ高精度に検出できる圧電素子及び振動ジャイ
ロを得ることを課題とする。
【0039】(実施の形態1)図1に本発明の実施の形
態1に係る圧電素子3の斜視図を示す。ここで、10、
11は圧電体、5、5aは、梁部の裏面に設けられた第
2電極であり、5aは電極5と電気的に連続しており、
梁部から直接に電気的接続をとるのを避けるために支持
体部14に設けられている。また、6a、6bは2つの
第1電極である。
【0040】この圧電素子3の動作原理について説明す
る。まず、2つの第1電極6a、6bと第2電極5との
間に交流電圧を印加すると、バイモルフ型圧電素子3が
z軸方向に屈曲振動する。このときに、x軸を中心とし
てバイモルフ型圧電素子3を回転させる角速度が加わる
と、y軸方向にコリオリ力が発生し、y軸方向に屈曲振
動が生じる。このコリオリ力によって圧電体10、11
にはy軸方向の電極間に電荷が発生し、2つの第1電極
6a、6bで発生電荷を検出することができる。この検
出した発生電荷を差動増幅することにより、x軸を中心
とする回転の角速度を求めることができる。この場合、
2つの第1電極6a、6bと第2電極5とは圧電素子3
を屈曲振動させる交流電圧を印加する駆動電極であり、
一方、2つの第1電極6a、6bはy軸方向に発生する
電荷を検出する検出電極である。そこで、便宜上、電極
5,5aを駆動電極とし、電極6a,6bを検出電極と
呼ぶ。なお、電極と外部との電気的接続を行うにあたっ
て、屈曲振動に寄与する梁部から少し離れた支持体部上
から電気的接続を設けるのが好ましい。
【0041】ここで駆動電極5に与える交流電圧信号の
周波数としては、任意に設定できるが、z軸方向の屈曲
振動の共振周波数付近に設定するのが好ましい。共振周
波数付近に設定することで、同方向の振動変位を大きく
取ることができるため、バイモルフ型圧電素子3の振動
速度を速くすることができる。振動速度を増大させると
圧電素子3に作用するコリオリ力は大きくなる。また、
圧電素子3の駆動時の振動周波数とy軸方向の屈曲振動
の共振周波数とが一致すると、y軸方向の屈曲振動変位
を大きくとることができ、検出電極6a、6bでの発生
電荷量を増大させることができる。すなわち、z軸方向
の屈曲振動の共振周波数と、y軸方向の屈曲振動の共振
周波数とを等しくさせると、z軸方向の屈曲振動の共振
を利用して駆動することができ、振動速度を速めること
ができる。z軸方向の屈曲振動によって生じるコリオリ
力の周波数は駆動周波数と同じであるので、コリオリ力
によって生じるy軸方向の屈曲振動の振動変位が大きく
なり、検出電極6a、6bでの発生電荷量は大きくな
る。その結果、感度は向上する。
【0042】また、この圧電素子3は、2つの圧電体が
直接接合によって接合されているので、圧電体間の接合
面に接着剤が存在しない。そのため、バイモルフ型圧電
素子3の振動エネルギーの損失がなく、振動速度が低下
することがないため、共振の先鋭度Qを高められる。こ
れにより、振動速度の高速化が実現でき、作用するコリ
オリ力を大きくすることができ、圧電素子の角速度検出
の感度を高めることができる。さらに、圧電体間の接合
面に接着層がないため、共振の先鋭度Qのばらつきは少
ないので振動速度のばらつきが小さく、感度のばらつき
の小さい圧電素子を得ることができる。
【0043】次に、この圧電素子3の製造方法について
説明する。まず、圧電体10、11としては、ニオブ酸
リチウム(LiNbO3)単結晶の140°回転Y板を
用いている。なお、圧電体10、11としてはニオブ酸
リチウムを用いたが、これに限るものではなく、タンタ
ル酸リチウム、水晶等を用いてもよい。ここで用いるニ
オブ酸リチウム(LiNbO3)単結晶において、横効
果伸び振動に関わる圧電定数が最大となるカット面は、
140°回転Y板である。このカット面の圧電体を用い
ると、圧電素子3に加わる応力の電気への変換効率が高
くなる。なお、カット面も140°回転Y板に限るもの
でなく、主面に加えた電界により、横効果伸び振動が生
ずるようなカット面であれば用いることができる。
【0044】次いで、2枚の圧電体10、11を分極軸
が互いに逆方向となるようにして直接接合によって接合
し、圧電体10、11を構成するニオブ酸リチウム単結
晶のx軸と垂直な方向が長手方向となるようにして、バ
イモルフ型圧電素子3を構成している。この圧電素子の
表裏主面のうち一方に、支持体部14に相当する凸部を
設けている。この凸部箇所は、バイモルフ型圧電素子3
の端部である。電極5、5a、6aは、Ni層を下地に
した金電極である。なお、電極としては、ニッケル−金
に限るものではなく、金、クロム、銀や合金材料等を用
いてもよい。
【0045】次に、本発明の実施の形態1に係る圧電素
子3の製造方法を図3に示す。 (a)まず、圧電体10、11として2枚のニオブ酸リ
チウム単結晶基板(以下LN基板)140°回転Y板を
用いる。それぞれ、約350μmの厚さと、約700μ
mの厚さで、両面が鏡面研磨されたニオブ酸リチウム単
結晶基板10、11を分極方向が互いに逆方向となるよ
うにして直接接合により接合する。 (b)次に、接合された2枚のニオブ酸リチウム単結晶
基板の内の一方を研削し、凹部13a、13bを形成し
て研削で残した凸部を支持体部とする。さらに、両面か
ら真空蒸着法により電極を形成する。電極材には、例え
ばNi層を下地にした金電極を用いる。蒸着時には、凹
部13a、13bの内部表面と支持体部表面が電気的に
接続されるように、基板を回転しながら行うことが好ま
しい。 (c)次いで、2つの検出電極6a、6bを形成するた
めに、破線で示すように深さ約50μm、幅約90μm
の溝を入れ、電気的に断絶した。溝を入れるピッチは、
圧電素子の梁部の幅と同じにする。さらに、実線で示す
ように、この溝に垂直方向に、凹部端面と対向するよう
に溝を入れた。これらの溝加工はダイシングソーを用い
て加工を行った。 (d)最後に、ワイヤソーを用いて実線で示す位置で接
合体を切断することで本発明の振動ジャイロ用素子
(e)が完成する。
【0046】なお、ニオブ酸リチウム基板に凹部を設け
る加工方法は、研削に限るものではなく、フォトレジス
トパターンをマスキング材としたサンドブラスト法など
を用いることができる。また、ドライエッチング、ウエ
ットエッチング、レーザ加工、ダイシングやワイヤーソ
ーなどの機械加工、ウオータージェット加工、放電加工
などを用いてもよい。切断についても同様である。ま
た、電極の形成方法は、真空蒸着法に限るものでなく、
めっき法、スパッタ法あるいはCVD法などの気相成膜
法や、印刷などの方法を用いてもよい。また、分割され
た電極を形成する方法としては、ダイシングソーによる
溝形成に限られるものではなく、電極形成時においてマ
スク蒸着方法を用いて分割された電極を形成してもよ
い。なお、2つの圧電体の接合体の切断方法は、ワイヤ
ソーに限らず、ダイシングソーを用いても良い。
【0047】この圧電素子は、接着剤を用いずに研削
(又は直接接合)によって支持体を設けているので、バ
イモルフ型圧電素子3の共振周波数は圧電素子の寸法形
状によって決まる。従って、共振周波数のばらつきは、
寸法形状の加工精度に依存する。加工精度を高めること
で、共振周波数のばらつきを簡単に抑制できる。
【0048】ここで、直接接合法について、図2の直接
接合の原理を示す図を用いて説明する。図2中、L1、
L2、L3は圧電基板10、11間の距離を示してい
る。まず、圧電基板10、11である2枚のニオブ酸リ
チウム(LiNbO3)基板の両面を鏡面研磨する。次
いで、これらの圧電基板10、11を、アンモニアと過
酸化水素と水の混合液(アンモニア水:過酸化水素水:
水=1:1:6(容量比))で洗浄することにより、圧
電基板10、11に親水化処理を施する。図2(a)に
示すように、前記混合液で洗浄された圧電基板10、1
1の表面は水酸基(OH基)で終端され、親水性になる
(接合の前の状態)。
【0049】次に、図2の(b)に示すように、親水化
処理を施した2枚の圧電基板(LiNbO3)10、1
1を、分極方向の向きが互いに反対方向となるようにし
て接合する(L1>L2)。これにより、脱水が起こ
り、圧電基板10と圧電基板11は、水酸基(OH基)
の重合や水素結合などの引力により引き合って接合され
る。次いで、上記のようにして接合した圧電基板10、
11に、450℃の温度で熱処理を施す。これにより、
図2(c)に示すように、圧電基板10の構成原子と圧
電基板11の構成原子との間が酸素原子(O)を介して
共有結合した状態となり(L2>L3)、圧電基板1
0、11が原子レベルで強固に直接接合される。すなわ
ち、接合界面に接着剤などの接着層の存在しない結合状
態が得られる。あるいは、圧電基板10の構成原子と圧
電基板11の構成原子との間が水酸基を介して共有結合
した状態となり、圧電基板10、11が原子レベルで強
固に直接接合される場合もある。なお、LiNbO3
キュリー点は1210℃であり、これに近い温度履歴に
よって特性が劣化するため、熱処理温度はキュリー点以
下であるのが望ましい。このように接合したいものの鏡
面研磨された面同士を表面処理して、接触させることに
より、接着剤などの接着層を介さずに界面間に直接生ず
る接合を「直接接合」と呼ぶ。一般的には、熱処理を施
すことにより、分子間力による接合から共有結合やイオ
ン結合などの原子レベルの強力な接合となる。
【0050】また、本発明に係る圧電素子の製造方法の
変形例を図4に示す。上述した圧電素子の製造方法と比
較すると、2枚のニオブ酸リチウム基板を直接接合によ
り接合した後、研削により支持体部14を形成するので
はなく、2枚のニオブ酸リチウム基板を直接接合し、さ
らに支持体部14用にニオブ酸リチウム基板を直接接合
により接合して支持体部14を形成している点で相違す
る。なお、支持体部14用の材料としてはニオブ酸リチ
ウムに限られるものではなく、タンタル酸リチウム、水
晶、シリコン、ガラスなどを用いてもよい。支持体部1
4と梁部との諸特性が同一であることが好ましいため、
支持体部14用の材料としては、圧電体と同じ材料から
なるものが好ましい。
【0051】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
係る圧電素子3の斜視図を図5に示す。この圧電素子3
は、実施の形態1に係る圧電素子と比較すると、梁部の
一方の端部の表裏両面に支持体部14、15に相当する
凸部を設けている点で相違する。このように支持体1
4,15を圧電素子3の表裏両面に形成することで、裏
面にのみ支持体部14が形成された場合より梁部の支持
状態をさらに安定させることができ、共振周波数のばら
つきを少なくすることができる。
【0052】(実施の形態3)実施の形態3に係る圧電
素子3の斜視図を図6に示す。この圧電素子は、実施の
形態1に係る圧電素子と比較すると、圧電素子を構成す
る2つの圧電体を直接接合により接合している点や支持
体部を研削によって設けている点で同一であるが、支持
体部14で固定部材4に固定されている点で相違する。
この圧電素子3は、実施の形態1に係る圧電素子と同様
に2つの圧電体10、11を直接接合により接合して構
成され、表面に検出電極6a、6bを形成し、裏面に駆
動電極5を形成している。固定部材4の表面には引き出
し電極20、21、22を形成している。駆動電極5
a、検出電極6a、6bと引き出し電極20、21、2
2とはそれぞれ金線をワイヤーボンディングして電気的
な接続を実現している。圧電素子3の裏面における圧電
体11の支持体部14である凸部と、固定部材4の表面
とを、エポキシ系接着剤を用いて接着固定している。
【0053】ここで、支持体部14の質量が、バイモル
フ型圧電素子3の質量に比して大きければ、支持体部と
固定部材4と間の接着層の影響を受けずに一端固定であ
る固定条件が成立する。この場合に、バイモルフ型圧電
素子3のy、z軸方向の屈曲振動の共振周波数は、梁部
の寸法(長さ、厚み、幅)によって決まる。従って、固定
部材4と圧電素子3を接着する際に接着剤の塗布量や厚
みにばらつきが存在しても、圧電素子3の共振周波数へ
の影響はない。そのため、この圧電素子を回路基板にリ
フロー半田付けする時に、加熱によりこの接着剤による
固定状態が影響を受けたとしても、共振周波数は変化し
ない。
【0054】以上により、本発明に係る圧電素子3は、
2つの圧電体が接着剤などの接着層がなく直接接合によ
り接合されて構成されるので、接着層による振動エネル
ギーの損失がなく、高い共振の先鋭度が得られ、高感度
に角速度を検出できる。また2つの圧電体の接合面に接
着層がないため、共振の先鋭度のばらつきはなく、振動
速度のばらつきがない。そのため、例えば、交流信号に
よる駆動で振動速度がv0i ω tで表わされる場合のよ
うに一定振幅v0での駆動が容易となり、感度が回転角
速度のみに依存することになり、角速度の検出を高精度
化できる。また、接着剤を用いずに支持部材とバイモル
フ型圧電素子が一体形成されているので、バイモルフ型
圧電素子の共振周波数は、梁部の寸法にのみ依存する。
支持体とバイモルフ型圧電素子間に介在する接着層がな
いため、接着層に起因する共振周波数の変化はない。そ
して、回路基板に圧電素子をリフロー半田付けする場
合、圧電単結晶材料のキュリー点はリフロー温度(約2
50℃)に比べて非常に高いため、リフローはんだ付け
による材料特性の劣化はない。また、支持体部と梁部の
間に接着層が介在していないので、リフローはんだ付け
による加熱によっても共振周波数が変化することはな
い。本発明のバイモルフ型圧電素子の共振周波数は、接
着層の影響がないため、このばらつきは寸法の加工精度
に依存する。寸法の加工精度を高めることにより、共振
周波数のばらつきを容易に抑制でき、角速度の検出感度
のばらつきを小さくでき、高精度化を実現できる。ま
た、一定の駆動周波数で電気的な駆動をする場合、共振
周波数のばらつきが小さいので、振動速度を一定値以上
に維持することができ、感度のばらつきが小さくなり、
角速度の検出の高精度化を実現できる。この圧電素子に
おける共振周波数のばらつきは小さいため、トリミング
等の周波数調整が不要となる。これによって、トリミン
グ調整の工程を省くことができ、圧電素子の生産効率を
高めることができる。
【0055】また、本発明に係る圧電素子3の固定部材
への支持体部の固定する面の異なる態様を図7に示す。
図7の(a)は梁部の長手方向が固定部材4の接着面に
対して垂直となるように、支持体部14と固定部材4と
を接着固定している。図7の(b)は、梁部の長手方向
が固定部材4の接着面に対して水平となるように、支持
体部14と固定部材4とを接着固定している。このとき
梁部と接着面が重ならないようにして設置する。なお、
この実施の形態では、支持体の固定方向を高さ方向とし
て説明したが、幅方向、厚み方向で実施することも可能
である。
【0056】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
係る振動ジャイロの駆動回路と信号検出回路の構成例を
図8に示す。この振動ジャイロは、実施の形態1に係る
圧電素子3の駆動電極5aと検出電極6a、6bとの間
に抵抗30、31を介して、発振回路32が接続されて
いる。さらに、検出電極6a、6bは、差動増幅回路3
3に接続されている。この差動増幅回路33の出力は、
同期検波回路34により同期検波され、検波された信号
が直流増幅回路35により増幅される。抵抗30、3
1、差動増幅回路33と駆動電極5、5a、検出電極6
a、6bとの電気的な接続は固定部材4の表面に設けた
引出電極20、21、22を介して行っている。
【0057】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
係る振動ジャイロの駆動回路、信号検出回路の構成例を
図9に示す。この振動ジャイロは、実施の形態4に係る
振動ジャイロと比較すると、駆動電極と検出電極の組み
合わせが異なっている。即ち、この振動ジャイロでは、
2つの第1電極6a、6bを駆動電極として、発振回路
に電気的に接続され、駆動電極間に交流信号を加えてy
軸方向に屈曲振動させる。一方、2つの第1電極6a,
6bと第2電極5とを検出電極として、差動増幅回路の
2入力のうち、一方は、抵抗30、31を介して、2つ
の第1電極6a、6bと電気的に接続し、他方の入力
は、第2電極5と電気的に接続している。なお、この振
動ジャイロの圧電素子のy軸方向における屈曲振動の共
振の先鋭度が、z軸方向の共振の先鋭度よりも高い場合
には、本実施の形態のように電気的な駆動をy軸方向で
行うほうが、振動速度を高くすることができ、角速度検
出の感度を高めることができる。
【0058】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
係る圧電素子の斜視図を図10に示す。この圧電素子3
は、実施の形態1に係る圧電素子3と比較すると、中央
支持型である点で相違する。ここで、10、11は圧電
体、5、5a、5b、5c、5d、6a、6bは電極で
ある。また、電極6a,6bは2つの第1電極、電極
5、5aは第2電極、電極5dは第3電極、電極5b、
5cは第4電極である。この圧電素子3の動作原理は、
実施の形態1に係る圧電素子と比較すると、z軸方向に
屈曲振動させておき、x軸を中心とする回転が加わる場
合に生じるy軸方向のコリオリ力によって発生するy軸
方向の発生電荷を検出するという基本原理は同様であ
る。その一方、この圧電素子3では、屈曲振動を駆動す
る駆動電極と発生電荷を検出する検出電極とを電気的に
全く分離している点で相違する。即ち、圧電素子3で
は、第3電極5dと第4電極5b、5cを駆動電極とし
て、支持体部14を挟んで反対側における梁部の2つの
第1電極6a,6bを検出電極としている。まず、駆動
電極5c、5d間に交流電圧を加えると、圧電体10、
11がそれぞれ伸縮して、一方の梁部がz軸方向に屈曲
振動する。この場合、支持体部14を挟んで反対側に振
動が伝達されて他方の梁部もz軸方向に屈曲振動する。
このときに、x軸に対して回転角速度が加えられると、
y軸方向にコリオリ力が生じ、y軸方向に屈曲振動が生
じる。y軸方向の屈曲振動が生じると、圧電効果によ
り、検出電極6a、6bに、それぞれ逆極性の電荷が交
互に発生する。この発生電圧を差動増幅することによ
り、x軸を中心とする回転の角速度を求めることができ
る。
【0059】ここで、圧電体10、11としては、ニオ
ブ酸リチウム(LiNbO3)単結晶基板の140゜回
転Y板を用いている。この圧電素子3は、2つの圧電体
10、11を分極方向が互いに反対方向となるように直
接接合により接合し、結晶のx軸と垂直な方向が長さ方
向となるようにして、バイモルフ型圧電素子3を構成し
ている。このバイモルフ型圧電素子3の中央部裏面に、
凸部が設けられている。電極5、5a、5b、5c、5
d、6a、6bは、Ni層を下地にした金電極である。
この圧電素子3は、中央支持することにより重心が支持
体部14のほぼ中央に存在するため、屈曲振動時の状態
が安定し、支持体部14への振動エネルギーの損失は非
常に少なくできる。このため、共振の先鋭度を高くする
ことができる。
【0060】その一方、この圧電素子3の支持体部14
の位置が中心からずれ、支持体部14から両側に延在し
ているそれぞれの梁部先端までの長さに差が生じた場
合、それぞれの梁部の共振周波数が互いにずれて一方の
梁部を屈曲振動させても他方の梁部を十分に共振させる
ことができないため、振動速度を高速化することができ
ず、角速度検出の感度が低下する。従って、圧電素子3
の支持体部14が圧電素子の長手方向であるx方向の中
心となるようにするのが好ましい。
【0061】次に、この圧電素子の製造方法を図11に
示し、以下に説明する。 (a)まず、圧電板として2枚のニオブ酸リチウム単結
晶基板の140゜回転Y板10、11を用いる。この2
枚のニオブ酸リチウム単結晶基板10、11は、約35
0μm、700μmの厚さに両面が鏡面研磨されてい
る。この2枚のニオブ酸リチウム単結晶基板を分極方向
が互いに反対方向となるようにして直接接合により接合
する。 (b)次に、一方のニオブ酸リチウム単結晶基板11を
研削して、凹部13a、13bを設け支持体部14を形
成する。 (c)さらに、この状態の接合体に表裏両面からメタル
マスクを用いた蒸着により破線で示すように電極パター
ンを形成する。この時、表面では、支持体部14を挟ん
で両側に延在する梁部に、駆動電極と検出電極とを電気
的に絶縁して形成する。さらに、駆動電極は、長手方向
であるx軸に平行な溝で隔てられた2つの検出電極とな
るようにする。裏面は梁部から支持体部へ電気的に接続
されるように電極5b、5cを設ける。電極材には、例
えばNi層を下地にした金電極を用いることができる。
蒸着時には、開口部の内部表面と支持体側面が電気的に
良好に接続されるように、基板を回転しながら行うこと
が好ましい。 (d)そして最後に、ワイヤーソーを用いて実線で示す
位置で接合体を分割することで、この中央支持型の圧電
素子(e)が完成する。
【0062】なお、この圧電素子の製造方法では、圧電
体としては、ニオブ酸リチウムを用いたが、これに限ら
れるものではなく、タンタル酸リチウム、水晶等を用い
てもよい。また、カット面も140°回転Y板に限られ
るものでなく、駆動電極間に加えた電界により、横効果
伸び振動が生ずるようなカット面であればよい。また、
電極材料としては、ニッケル−金に限るものではなく、
金、クロム、銀や合金材料等を用いてもよい。さらに、
上記圧電素子の製造方法では、2枚のニオブ酸リチウム
基板を直接接合した後、研削により支持体部を形成した
が、2枚のニオブ酸リチウム基板を直接接合し、さらに
ニオブ酸リチウム基板を直接接合して支持体部を形成し
てもよい。この場合に、支持体部としてはニオブ酸リチ
ウムに限るものではないが、最適には圧電体と同じ材料
がよい。タンタル酸リチウム、水晶、シリコン、ガラス
などを用いてもよい。
【0063】またさらに、ニオブ酸リチウム基板に凹部
を設ける加工方法は、研削に限られるものではなく、フ
ォトレジストパターンをマスキング材としたサンドブラ
スト法などを用いることができる。また、ドライエッチ
ング、ウエットエッチング、レーザ加工、ダイシングや
ワイヤーソーなどの機械加工、ウオータージェット加
工、放電加工などを用いてもよい。切断についても同様
である。また、電極の形成方法は、真空蒸着に限るもの
でなく、めっき法やスパッタ法あるいはCVD法などの
気相成膜法や、印刷などの方法を用いてもよい。さら
に、分割された電極の形成方法は、マスク蒸着方法に限
られるものではなく、ダイシングソーによる溝形成方法
を用いてもよい。なお、接合体の切断方法は、ワイヤソ
ーに限らず、ダイシングソーを用いても良い。
【0064】(実施の形態7)本発明の実施の形態7に
係る圧電素子の斜視図を図12に示す。この圧電素子3
は、実施の形態6に係る圧電素子と比較すると支持体部
14で固定部材に固定されている点で相違する。この圧
電素子3は、上述したように直接接合により接合された
圧電体10、11から成るバイモルフ型圧電素子3とか
ら構成している。固定部材4には、表面に引き出し電極
20、21、22、23を形成している。バイモルフ型
圧電素子3の一方の梁部の表裏両面に形成された駆動電
極5b、5cと駆動電極5dが引出し電極21、22に
金属線を介して電気的に接続されている。また、他方の
梁部の表面の一方に形成された検出電極6a、6bとが
それぞれ引出し電極20、23に金属線を介して電気的
に接続されている。この金属線はワイヤボンディングに
よって設けることができる。
【0065】この圧電素子3は、圧電体11の裏面にお
ける凸部と、固定部材4の表面とを、エポキシ系接着剤
を用いて接着固定している。また、接着剤を用いずに研
削によって支持体部14を設けているので、圧電素子3
の共振周波数は梁部の寸法形状によって決まる。従っ
て、共振周波数のばらつきは、寸法形状の加工精度に依
存し、加工精度を高めることで共振周波数のばらつきを
簡単に抑制できる。以上により、この圧電素子は、2つ
の圧電体が接着剤などの接着層がなく直接接合により接
合されて構成されるので、接着層による振動エネルギー
の損失がなく、高い共振の先鋭度が得られ、高感度に角
速度の検出ができる。また2つの圧電体の接合面に接着
層がないため、共振の先鋭度のばらつきがなく、振動速
度のばらつきがない。一定振動速度での駆動が容易で、
感度は回転角速度のみに依存することになり、角速度の
検出を高精度化できる。
【0066】また、この圧電素子は、支持部材と梁部が
一体のものとして形成され、支持体部と梁部間に介在す
る接着層がない。このため、バイモルフ型圧電素子の共
振周波数は、梁部の寸法にのみ依存し、加工精度を高め
ることにより、共振周波数のばらつきを小さくすること
ができるそして、回路基板に圧電素子をリフロー半田付
けする場合、圧電単結晶材料のキュリー点はリフロー温
度(約250℃)に比べて非常に高いため、リフローは
んだ付けによる材料特性の劣化はない。また、この圧電
素子は、支持体部と梁部との間に接着層が介在していな
いので、共振周波数が変化することはない。
【0067】この圧電素子の共振周波数のばらつきは、
圧電素子の寸法の加工精度に依存するので、共振周波数
のばらつきを容易に抑制できる。また、この圧電素子の
共振周波数のばらつきは小さいため、トリミング等の周
波数調整が不要となる。駆動周波数の設定によって共振
駆動させることができ、振動速度を高速化できる。また
共振周波数のばらつきが小さいため、振動速度のばらつ
きが小さくなる。これによって、角速度の検出を高精度
化できる。また、共振周波数調整のためのトリミングが
不要であることから、圧電素子の生産性を高くすること
ができる。また、この圧電素子では駆動電極と検出電極
は分離されているので、分離抵抗のトリミングなどの調
整手間が不要となる。また、ヌル電圧は検出電極の分割
精度に依存するので、ヌル電圧を小さくするためには、
電極の分割精度を高めればよく、これにより感度のSN
比を高めることができる。
【0068】また、本発明に係る圧電素子の異なる形態
を図13に示す。この場合、圧電素子3の電極面が固定
部材4の接着面に対して垂直となるように、支持体部1
4と固定部材4とを接着固定している。
【0069】(実施の形態8)本発明の実施の形態8に
係る振動ジャイロの駆動回路、信号検出回路の構成例を
図14に示す。この振動ジャイロは、実施の形態3に係
る振動ジャイロと比較すると、中央支持型圧電素子を用
いている点で相違する。この振動ジャイロは、バイモル
フ型圧電素子3の駆動電極5c、5dと検出電極6a、
6bは、固定部材4の表面に設けた引出し電極20、2
3、21、22を介してそれぞれ発振回路32、差動増
幅回路33と電気的に接続される。この振動ジャイロで
は、駆動電極5c、5d間に交流信号を加えてz軸方向
に屈曲振動を行わせる。この場合、駆動電極のある梁部
でのz軸方向の屈曲振動によって、支持体部14を挟ん
で反対側の梁部も共振によりz軸方向に屈曲振動させ
る。このとき、x軸を中心とする回転が加わると、y軸
方向にコリオリ力が発生してy軸方向に屈曲振動が生じ
る。これによって圧電効果で検出電極6a、6b間に電
荷が発生する。そこで、検出電極6a、6bを差動増幅
回路33に接続し、発生電荷を検出電極6a、6bから
差動増幅回路へ送る。次いで、差動増幅回路33の出力
は、同期検波回路34により同期検波され、検波された
信号が直流増幅回路35により増幅され、その出力から
角速度が検出される。この振動ジャイロにおいて、圧電
素子の駆動電極5b、5dと検出電極6a、6bとは電
気回路として分離されているので、発振回路と差動増幅
回路とを分離する抵抗が不要となる。なお、静止時の出
力電圧(ヌル電圧)は、2つの検出電極6a、6bの面積
ずれによって生じるので、電極の分割精度に依存する。
そのため高精度な電極分割が望ましい。
【0070】(実施の形態9)本発明の実施の形態9に
係る振動ジャイロの駆動回路、信号検出回路の構成例を
図15に示す。この振動ジャイロは、実施の形態7に係
る振動ジャイロと比較すると、駆動電極と検出電極の組
み合わせが互いに逆になっている点で相違する。即ち、
この振動ジャイロでは、2つの第1電極6a、6bを駆
動電極として、発振回路に電気的に接続し、駆動電極間
に交流信号を加えてy軸方向に屈曲振動を行わせる。こ
の場合、駆動電極のある梁部でのy軸方向の屈曲振動
が、支持体部14を挟んで反対側の梁部もy軸方向に屈
曲振動させる。また、第3電極5dと第4電極5c(5
b)を検出電極としている。このとき、x軸を中心とす
る回転が加わると、z軸方向にコリオリ力が発生してz
軸方向に屈曲振動が生じる。これによって圧電効果で検
出電極5c、5d間に電荷が発生する。そこで、検出電
極5c、5dを差動増幅回路33に接続し、発生電荷を
検出電極5c、5dから差動増幅回路へ送る。次いで、
差動増幅回路33から差動出力し、同期検波回路34で
同期検波後に直流増幅回路35で増幅して出力してい
る。この出力からx軸を中心とする角速度を検出するこ
とができる。なお、圧電素子のy軸方向における屈曲振
動の共振の先鋭度が、z軸方向の共振の先鋭度よりも高
い場合には、本実施の形態のように電気的な駆動をy軸
方向で行うほうが、振動速度を高くすることができ、角
速度検出の感度を高めることができる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る圧電素
子は、支持体部を有しているので、固定部材に支持体部
で接着固定することで屈曲振動に寄与する梁部への接着
層8による影響を実質的に解消することができる。
【0072】また、本発明に係る圧電素子は、2つの圧
電体の接合面に接着剤などの接着層がなく、直接接合に
より接合されているので、接着層による振動エネルギー
の損失がなく、高い共振の先鋭度が得られ、角速度の検
出感度を高感度にできる。また、圧電体の接合面に接着
層がないため、共振の先鋭度にばらつきはなく、振動速
度のばらつきがない。一定振動速度での駆動が容易で、
感度は回転角速度のみに依存することになり、高精度化
できる。
【0073】また、本発明に係る圧電素子は、梁部と支
持体部とを有し、この支持部材は別体ではなく梁部とと
もに一つの圧電体から構成されている。即ち、接着剤を
用いることなく支持体部が梁部と一体成形されているの
で、バイモルフ型圧電素子の共振周波数は、梁部の寸法
にのみ依存させることができる。さらに、支持体部と梁
部とが一体であって、その間に介在する接着層がないた
め、接着層に起因する共振周波数の変化はない。
【0074】さらに、本発明に係る圧電素子では、支持
体部は梁部とともに一体であるか、又は支持体部と梁部
とが直接接合により接合されている。そのため、回路基
板上に圧電素子をリフローはんだ付けする場合、支持体
部と梁部との間に接着層が介在していないため、はんだ
付けによる加熱によって共振周波数が変化することはな
い。また、圧電体としてニオブ酸リチウム等の圧電単結
晶材料を用いる場合、そのキュリー点はリフロー温度
(約250℃)に比べて非常に高いため、リフローはん
だ付けによる材料特性の劣化はなく、共振周波数が変化
することはない。
【0075】またさらに、本発明に係る圧電素子は、2
つの圧電体を直接接合によって接合しているので、接合
面に接着層の影響がないため、圧電素子の共振周波数の
ばらつきは、寸法の加工精度を高めることにより容易に
抑制でき、角速度検出の感度のばらつきを小さくでき、
高精度化を実現できる。
【0076】また、本発明に係る圧電素子の共振周波数
のばらつきは小さいため、トリミング等の周波数調整が
不要となる。そこで、駆動周波数の設定によって共振駆
動させることができ、振動速度を高速化できる。また共
振周波数のばらつきを小さくすることができるため、振
動速度のばらつきが小さくなる。これによって、角速度
の検出を高精度化できる。さらに、共振周波数調整のた
めに圧電素子のトリミングが不要であることから、圧電
素子の生産性を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る圧電素子の斜視
図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る圧電素子の製造
における圧電体の直接接合による接合の原理を示す図で
ある。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る圧電素子の製造
方法を示す工程図である。
【図4】 本発明に係る圧電素子の製造方法の異なる形
態を示す工程図である。
【図5】 本発明の実施の形態2に係る圧電素子の斜視
図である。
【図6】 本発明の実施の形態3に係る圧電素子の斜視
図である。
【図7】 本発明に係る圧電素子の異なる形態の斜視図
であり、(a)は、梁部の長手方向が固定部材の接着面
に対して垂直となるように、支持体部と固定部材とを接
着固定しており、(b)は、梁部の長手方向が固定部材
の接着面に対して水平となるように、支持体部と固定部
材とを接着固定している。
【図8】 本発明の実施の形態4に係る振動ジャイロの
回路図である。
【図9】 本発明の実施の形態5に係る振動ジャイロの
回路図である。
【図10】 本発明の実施の形態6に係る圧電素子の斜
視図である。
【図11】 実施の形態6に係る圧電素子の製造方法を
示す工程図である。
【図12】 本発明の実施の形態7に係る圧電素子の斜
視図である。
【図13】 本発明に係る圧電素子の異なる形態の斜視
図である。
【図14】 本発明の実施の形態8に係る振動ジャイロ
の回路図である。
【図15】 本発明の実施の形態9に係る振動ジャイロ
の回路図である。
【図16】 片持ち梁型圧電素子の参考例である。
【符号の説明】
L1、L2、L3 圧電基板間の距離 1、2 圧電体 3 圧電素子 4 固定部材 5、5a 第1電極(駆動電極) 5b、5c 第
4電極(駆動電極) 5d 第3電極(駆動電極) 6a、6b 第
2電極(検出電極) 7、8 接着層 10、11 圧電
体 13a,13b 凹部 14 支持体部 20、21、22、23 引出電極 30、31 抵
抗 32 発振回路 33 差動増幅
回路 34 同期検波回路 35 直流増幅
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/22 Z (72)発明者 守時 克典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山下 光洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2F105 AA02 AA08 AA10 BB03 CC04 CC06 CD02 CD06 CD13

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分極方向が互いに反対方向である2つの
    圧電体を接合して形成され、梁部と支持体部とを有する
    バイモルフ型圧電素子であって、 前記圧電素子の一方の主面上に形成されており、前記梁
    部の幅方向に分割されている2つの第1電極と、 前記圧電素子の相対する他方の主面上に形成される第2
    電極とを有しており、 前記支持体部は、前記圧電素子の相対する主面のうち少
    なくとも一方の主面に設けられていることを特徴とする
    圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記支持体部が前記圧電素子の長手方向
    について少なくとも一方の端部に設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記支持体部が前記圧電素子の長手方向
    について中央部に設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の圧電素子。
  4. 【請求項4】 分極方向が互いに反対方向である2つの
    圧電体を接合して形成され、長手方向について中央部に
    支持体部を有し、前記支持体部の両側に第1梁部と第2
    梁部を有するバイモルフ型圧電素子であって、 前記第1梁部の一方の主面上に形成されており前記第1
    梁部の幅方向に分割されている2つの第1電極と、相対
    するもう一方の主面上に形成される第2電極と、 前記第2梁部の相対する2つの主面上に形成される第3
    電極及び第4電極とを有していることを特徴とする圧電
    素子。
  5. 【請求項5】 前記2つの圧電体は、直接接合により接
    合されてなることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か一項に記載の圧電素子。
  6. 【請求項6】 前記2つの圧電体は、酸素原子又は水酸
    基のなかの少なくとも一つを介して直接接合により接合
    されてなることを特徴とする請求項5に記載の圧電素
    子。
  7. 【請求項7】 前記圧電素子における前記支持体部は、
    前記2つの圧電体の少なくとも一つに接合されてなるこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の
    圧電素子。
  8. 【請求項8】 前記支持体部と前記圧電体は、直接接合
    により接合されてなることを特徴とする請求項7に記載
    の圧電素子
  9. 【請求項9】 前記支持体部と前記圧電体は、酸素原子
    又は水酸基のなかの少なくとも一つを介して直接接合に
    より接合されてなることを特徴とする請求項8に記載の
    圧電素子。
  10. 【請求項10】 前記圧電素子は、前記各電極に対応す
    る引出し電極をさらに備えることを特徴とする請求項1
    から9のいずれか一項に記載の圧電素子。
  11. 【請求項11】 前記圧電素子を前記梁部が屈曲振動可
    能なように前記支持体部で固定部材に固定してなること
    を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の
    圧電素子。
  12. 【請求項12】 前記圧電素子は、前記支持体部におけ
    る複数の面のうち前記各電極のいずれも設けられていな
    いいずれかの面で前記固定部材に固定されてなることを
    特徴とする請求項11に記載の圧電素子。
  13. 【請求項13】 前記圧電素子は、長手方向に垂直な前
    記支持体部の面で前記固定部材に固定されてなることを
    特徴とする請求項12に記載の圧電素子。
  14. 【請求項14】 前記圧電素子は、長手方向に平行な前
    記支持体部の面で前記固定部材に固定されてなることを
    特徴とする請求項12に記載の圧電素子。
  15. 【請求項15】 パッケージ内に収納されてなることを
    特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記
    載の圧電素子。
  16. 【請求項16】 請求項1から15のいずれか一項に記
    載の前記圧電素子と、 前記2つの第1電極のうちの少なくとも一つと前記第2
    電極とを駆動電極として、前記駆動電極間に駆動信号を
    印加して前記圧電素子を屈曲振動させる駆動手段と、 前記2つの第1電極を前記屈曲振動の振動方向とは垂直
    の屈曲振動により発生する電荷を検出する検出電極とし
    て、前記検出電極間に発生する電荷を検出する信号検出
    手段とを備えることを特徴とする振動ジャイロ。
  17. 【請求項17】 請求項1から15のいずれか一項に記
    載の前記圧電素子と、 前記2つの第1電極を駆動電極として、前記駆動電極間
    に駆動信号を印加して前記圧電素子を屈曲振動させる駆
    動手段と、 前記2つの第1電極のうちの少なくとも一つと前記第2
    電極とを、前記屈曲振動の振動方向とは垂直の屈曲振動
    により発生する電荷を検出する検出電極として、前記検
    出電極間に発生する電荷を検出する信号検出手段とを備
    えることを特徴とする振動ジャイロ。
  18. 【請求項18】 請求項4から15のいずれか一項に記
    載の前記圧電素子と、 前記第3電極と前記第4電極とを駆動電極として、前記
    駆動電極間に駆動信号を印加して前記第2梁部を屈曲振
    動させる駆動手段と、 前記2つの第1電極を前記屈曲振動の振動方向とは垂直
    の屈曲振動により発生する電荷を検出する検出電極とし
    て、前記検出電極間に発生する電荷を検出する信号検出
    手段とを備えることを特徴とする振動ジャイロ。
  19. 【請求項19】 請求項4から15のいずれか一項に記
    載の前記圧電素子と、 前記2つの第1電極を駆動電極として、前記駆動電極間
    に駆動信号を印加して前記第1梁部を屈曲振動させる駆
    動手段と、 前記第3電極と前記第4電極とを、前記屈曲振動の振動
    方向とは垂直の屈曲振動により発生する電荷を検出する
    検出電極として、前記検出電極間に発生する電荷を検出
    する信号検出手段とを備えることを特徴とする振動ジャ
    イロ。
  20. 【請求項20】 前記信号検出手段は、前記検出電極に
    発生する電荷を検出する差動増幅回路を備えることを特
    徴とする請求項16から19のいずれか一項に記載の振
    動ジャイロ。
  21. 【請求項21】 2つの圧電体を分極方向が互いに反対
    方向となるように接合する工程と、 前記接合した2つの圧電体の少なくとも一方を研削して
    支持体部を形成する工程と、 前記接合した2つの圧電体の対向する2つの主面に第1
    電極と第2電極を設ける工程と、 前記第1電極を2つに分割して2つの第1電極を設ける
    工程とからなることを特徴とする圧電素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 2つの圧電体を分極方向が互いに反対
    方向となるように接合する工程と、 前記接合した2つの圧電体の少なくとも一つに支持体部
    用基板を接合する工程と、 前記接合した2つの圧電体の対向する2つの主面に第1
    電極と第2電極を設ける工程と、 前記第1電極を2つに分割して2つの第1電極を設ける
    工程とからなることを特徴とする圧電素子の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記支持体部用基板を接合する工程に
    おいて、前記支持体用基板と前記圧電体を直接接合によ
    り接合することを特徴とする請求項22に記載の圧電素
    子の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記2つの圧電体を接合する工程にお
    いて、前記2つの圧電体を直接接合により接合すること
    を特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載
    の圧電素子の製造方法。
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