JP2002372421A - 角速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

角速度センサ及びその製造方法

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JP2002372421A
JP2002372421A JP2001179707A JP2001179707A JP2002372421A JP 2002372421 A JP2002372421 A JP 2002372421A JP 2001179707 A JP2001179707 A JP 2001179707A JP 2001179707 A JP2001179707 A JP 2001179707A JP 2002372421 A JP2002372421 A JP 2002372421A
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piezoelectric
angular velocity
velocity sensor
vibrator
piezoelectric substrate
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JP2001179707A
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Tetsuo Ootsuchi
哲郎 大土
Takafumi Koike
隆文 小池
Mitsuhiro Yamashita
光洋 山下
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片持ち梁型の角速度センサ素子において、梁
を固定する支持体が小さいと実装が困難であり、かつ十
分な固定条件が得られず振動損失が大きくなるという課
題があった。 【解決手段】 2枚の圧電基板2、3を貼り合わせた圧
電素子1をコの字型に加工し、一方の側の振動子部4の
片方の主面に幅方向に分割された2つの電極6a、6b
を設け、相対する主面に共通電極7を設け、別の固定用
梁部5を固定することにより角速度センサを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は角速度センサに関
し、特にナビゲーションシステムや手ぶれなどの防振シ
ステム、動作検知に関する角速度センサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の角速度センサを構成する
振動子の斜視図である。圧電素子1には圧電基板2と圧
電基板3が接合され、接合された基板の一方の主面に電
極6a、6b、反対側の主面に電極7が設けられてい
る。振動子部4は支持体20にその一端を支持されてお
り、片持ち梁を構成している。電極6a、6bと電極7
の間に駆動信号を与え、振動子を振動させる。角速度が
加わると、振動している梁にコリオリ力が発生し、電極
6a、電極6bに発生する電荷に差が生じる。この差を
検出回路で検出することにより、角速度を検知する。同
様な構造の角速度センサは特開平8−122082号公
報にも述べられている。
【0003】片持ち梁構造は振動子が小型にできるとい
う利点を有する。しかしながら、振動子を固定する支持
体が小さいと、振動が安定せず振動損失が大きくなり梁
の振動速度が大きく取れず、結果として角速度に対する
感度が小さくなる。また、支持体が小さいと振動が支持
体部まで伝わり、支持体をパッケージ等に固定すると振
動子部の振動が阻害され、振動損失が大きくなる。
【0004】このような問題を避けるためには、支持体
部を大きくすることが必要である。例えば、支持体の幅
は振動子部と同じであっても、支持体の長さを長く取
り、振動子部の長さと同等以上とすることや、厚さを十
分に厚くするという方法がある。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
は実質的に検出に係わる振動子部以上に設置面積を必要
とするなど小型化を阻害する要因となる。例えば、特開
昭61−17910号公報には、圧電セラミックに切り
抜きを入れて振動子部を形成する角速度センサが開示さ
れている。この場合には、支持部は大きく安定性は高く
なるが、振動子の周辺部分の面積が大きく、角速度セン
サの小型化には反する。
【0005】また、支持体を小型化にできたとしても、
小さな支持体を圧電基板上に位置精度良く固着するのは
困難であり、量産を行う場合には極めて効率の悪い工程
であると言う問題を有していた。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、振動子部の損失を損なうことなく振動子を支持
し、かつ設置面積が実質振動部と同じ程度とすることが
できる小型の圧電素子を用いた角速度センサを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の発明は、圧電素子が、圧電
基板と前記圧電基板の相対する面に形成された電極から
なる振動子部と、前記圧電基板からなり前記振動子部の
一端で連結された梁部とからなり、前記梁部が固定され
たことを特徴とする。本構成によれば、振動子とほぼ同
じ長さの固定部を有するため、固定が容易でかつ固定部
をパッケージ等に固定する際も振動子部の振動が減衰し
ており、振動子部の振動が抑圧されることがないため、
先端の振動速度が高く、小型でありながら感度の高い角
速度センサが提供される。
【0008】本発明の請求項2記載の発明は、圧電素子
が、圧電基板と前記圧電基板の相対する面に形成された
電極からなる振動子部と、前記圧電基板からなり前記振
動子部の中央で連結された梁部とからなり、前記梁部が
固定されたことを特徴とする。本構成によれば、振動子
の中央を支持するため、全体の振動子の重心が連結部か
らなる支持部にあり振動のバランスが良いため、振動損
失が少なく、高感度でかつ小型の角速度センサが提供さ
れる。
【0009】本発明の請求項3記載の発明は、圧電素子
が、圧電基板と前記圧電基板の相対する面に形成された
電極からなり端部で連結された2つの振動子部と、前記
圧電基板からなり前記振動子部の中央で連結された梁部
とからなり、前記梁部が固定されたことを特徴とする。
本構成によれば、2つの振動子が音叉を形成するため、
振動損失が小さく、かつ固定が容易で小型な角速度セン
サが提供される。
【0010】本発明の請求項4記載の発明は、前記圧電
素子の前記振動子部と梁部が2枚の圧電基板を積層して
形成されていることを特徴とする。本構成によれば、バ
イモルフ構造を構成できるため、同じ駆動電圧でも振動
速度を高くでき、感度が高い角速度センサが提供され
る。
【0011】本発明の請求項5記載の発明は、前記圧電
素子の2枚の圧電基板の分極方向が互いに積層されてい
ることを特徴とする。本構成によれば、バイモルフ構造
を構成できるため、同じ駆動電圧でも振動速度を高くで
き、感度が高い角速度センサが提供される。
【0012】本発明の請求項6記載の発明は、前記圧電
素子の2枚の圧電基板が直接接合されていることを特徴
とする。本構成によれば、直接接合することにより、振
動の損失を招く接着層がないため、高感度で安定な角速
度センサが提供される。
【0013】本発明の請求項7記載の発明は、2枚の圧
電基板が酸素原子及び水酸基の少なくとも1つを介して
前記圧電体が直接接合によって接合されてなることを特
徴とする。本構成によれば、直接接合することにより、
振動の損失を招く接着層がないため、高感度で安定な角
速度センサが提供される。
【0014】本発明の請求項8記載の発明は、前記電極
のうち、少なくとも一方の面の電極が振動部の幅方向に
分割されていることを特徴とする。本構成によれば、音
片型振動子でも角速度を検出できる。
【0015】本発明の請求項9記載の発明は、前記圧電
素子の梁部を他の基板で固定し、前記他の基板を前記圧
電素子を収納するパッケージに固定することを特徴とす
る。
【0016】本発明の請求項10記載の発明は、圧電基
板の相対する主面に電極を形成する工程と、前記圧電基
板に溝を加工し振動子部と梁部を形成する工程と、前記
圧電基板に別の基板からなる固定部を接合する工程とを
含むことを特徴とする。これにより、比較的大きな支持
体を個別ではなく複数個まとめて形成できるため、取り
扱いが容易で量産性に優れた角速度センサの製造方法が
提供される。
【0017】本発明の請求項11記載の発明は、複数の
圧電基板を直接接合する工程と、前記接合された圧電基
板の相対する主面に電極を形成する工程と、前記圧電基
板に溝を加工し振動子部と梁部を形成する工程と、前記
圧電基板に別の基板からなる固定部を接合する工程とを
含むことを特徴とする。このように、直接接合すること
により、振動の損失を招く接着層がないため、高感度で
安定な角速度センサが提供される。
【0018】本発明の請求項12記載の発明は、前記固
定部を前記圧電基板に直接接合する工程を含むことを特
徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図13を用いて説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は、本発明に係る実
施の形態1における角速度センサの圧電素子の斜視図で
ある。圧電素子1は2枚の圧電基板2、3を接合して形
成されている。圧電基板には、ニオブ酸リチウム単結晶
を用いた。ニオブ酸リチウムは、圧電性が比較的大き
く、かつ振動損失が小さくQの高い振動子を構成でき
る。2枚の圧電基板の分極方向は互いに逆になるように
接合されている。
【0021】接合された圧電基板には切り込みが入れら
れ、2つの梁が形成されている。2つの梁は、その一端
で圧電基板2、3により連結されており、いずれも片持
ち梁構造となっている。2つの梁のうち、一方の主面に
は幅方向に等しい幅で分割された電極6a、6bが形成
されている。対向する面(図では隠れている面)には梁
全面に電極7が形成されている。電極にはクロムを下地
とした金を用いた。
【0022】電極6a、6b、電極7を形成した梁は振
動子部4となり、他方の梁は固定用梁部5となる。振動
子部の幅は、振動子の厚みとほぼ同じになるようにす
る。具体的には、駆動方向(厚み方向)の共振周波数と
幅方向の共振周波数がほぼ等しくなるように決める。
【0023】図2は圧電素子の固定状態を示す外観図で
ある。圧電素子1の固定用梁部5と連結部21を固定部
材8で固定した。固定部材にはアルミナ系セラミックを
用い、接着剤で接着固定した。固定用梁部5が振動子部
4と同じ長さであるため固定部材を接着するのも容易で
ある。また、固定部材で固定することにより、片持ち梁
を強固に支えると同時に固定部材の底面では振動振幅が
零に近く、パッケージに固定しても振動子部の振動を抑
圧することがなく、振動損失が小さく先端の振動速度を
高くすることができた。
【0024】図3は角速度センサの分解斜視図である。
圧電素子1は固定部材8を介してパッケージ10aに固
定されている。パッケージ10aには、圧電素子1を駆
動するための駆動回路とコリオリ力を検出するための検
出回路を含む半導体回路素子9が実装されている。パッ
ケージ10aは他のパッケージ部材であるパッケージ1
0bにより蓋をされ、角速度センサ100を構成してい
る。
【0025】図4は本発明の角速度センサの駆動・検出
方法を示すブロック図である。振動子部4の上に形成さ
れた電極6a、6bと電極7の間には振動子部4を撓み
振動させるための駆動回路11が接続されている。駆動
回路11からは振動子部4の共振周波数に近い周波数の
交流信号が出力される。これにより、振動子部4は撓み
振動する。
【0026】電極6aと電極6bには検出回路12が接
続されている。検出回路は、バッファ回路や差動増幅回
路で構成され、振動中の振動子部4に回転が加わった場
合に生じるコリオリ力により電極6aと電極6bの間に
生じる発生電荷の差を検出する。例えば、電極6aと電
極6bに発生する電位差を差動増幅回路で検出する。差
動検出された信号は同期検波回路13に入力される。同
期検波回路13には、参照信号として駆動回路11から
の信号が入力されている。同期検波回路13で検出回路
12からの出力信号は同期検波され、角速度の大きさに
見合う直流信号が得られる。同期検波後にさらに直流増
幅回路を設けてもよい。
【0027】次に、本発明の角速度センサの製造方法に
ついて説明する。図5は、角速度センサに用いる圧電素
子の製造工程を示す図である。ニオブ酸リチウムからな
る2枚の圧電基板2、3を指定された厚さにまで研磨し
たのち、表面を鏡面に研磨する(a)。次に、2枚の圧
電基板を互いに分極方向が逆になるよう貼り合わせる
(b)。貼り合わせる方法としては、直接接合法を用い
た。直接接合の工程では基板の表面を研磨して表面を均
一な鏡面にしたのち、洗浄し表面のゴミや汚染物を取り
去る。この基板を親水化処理して表面を活性化し、乾燥
した後、2枚の基板を重ね合わせる(直接接合の原理に
ついては後述する)。この後に、研削などで厚さ調整の
ための加工をしてもよい。接合された圧電基板に電極6
a、6bと7を形成する。クロムと金を真空蒸着法で全
面に蒸着し、フォトリソグラフィーでレジストパターン
を形成したのち、エッチングすることにより電極パター
ンを作製した(c)。電極形成した圧電基板をダイシン
グテープなどで固定し、電極パターンにあわせてダイシ
ング法を用いて切り込みをいれて、2つの梁を作製し
た。さらに、A−A’線で切断加工することにより個々
の圧電素子に分離する(d)。以上の方法により、圧電
素子が製造された。
【0028】ここで、直接接合による接合の原理につい
て述べる。図6は本発明の実施の形態1における加速度
センサに用いる圧電素子の製造方法における直接接合に
よる接合の各段階における圧電基板の界面状態を示す。
図6中、L1、L2、L3は圧電基板間の距離を示して
いる。まず、圧電基板である2枚のニオブ酸リチウム基
板2、3の両面を鏡面研磨する。次いで、これらのニオ
ブ酸リチウム基板21a、21bを、アンモニアと過酸
化水素と水の混合液(アンモニア水:過酸化水素水:水
=1:1:6(容量比))で洗浄して、ニオブ酸リチウ
ム基板21a、21bに親水化処理を施す。図6の
(a)に示すように、前記混合液で洗浄された圧電基板
2、3の表面は水酸基(−OH基)で終端され、親水性
になっている(接合の前の状態)。
【0029】次いで、図6の(b)に示すように、親水
化処理を施した2枚の圧電基板2、3を、分極軸の向き
が互いに反対方向となるようにして接合する(L1>L
2)。これにより、脱水が起こり、圧電基板2と圧電基
板3は、水酸基の重合や水素結合などの引力により引き
合って接合される。このように、鏡面研磨された面同士
を表面処理して、接触させることにより、界面に接着剤
などの接着層を介さずに対向する面を接合することを
「直接接合」による接合と呼ぶ。
【0030】直接接合による接合では接着剤を使用しな
いので、接合界面に接着層が存在しない。接着層は振動
を吸収して感度を劣化させたり、ばらつきの原因となっ
たり、温度特性を劣化させたりするが、直接接合による
接合を用いることにより接合界面での振動吸収がなく、
ばらつきや温度変化のない接合を得ることができる。ま
た、一般的には、熱処理を施すことにより、分子間力に
よる接合から共有結合やイオン結合などの原子レベルの
より強力な接合となる。
【0031】また、所望により、上記のようにして接合
した圧電基板2、3に、450℃の温度で熱処理を施し
てもよい。これにより、図6(c)に示すように、圧電
基板2の構成原子と圧電基板3の構成原子との間が酸素
原子Oを介して共有結合した状態となり(L2>L
3)、圧電基板2、3が原子レベルでさらに強固に直接
接合される。即ち、接合の界面に接着剤などの接着層の
存在しない結合状態が得られる。別の場合としては、圧
電基板2の構成原子と圧電基板3の構成原子との間が水
酸基を介して共有結合した状態となり、圧電基板2、3
が原子レベルで強固に直接接合される場合もある。
【0032】なお、圧電基板が熱に弱い場合には熱処理
を行う必要はない。また、熱処理を行う場合には、圧電
体の分極が消失してしまうキュリー点を超えない温度範
囲での熱処理を行うことが好ましい。ニオブ酸リチウム
のキュリー点は1210℃であり、これに近い温度履歴
を受けることによって特性が劣化するため、上記キュリ
ー点以下の温度範囲で熱処理を行うのが望ましい。これ
によって、さらに強固な直接接合による接合をさせるこ
とができる。
【0033】以上のように、本実施の形態によれば、振
動子部の長さとほぼ同じ長さ固定用梁を同一基板上に形
成して、この固定部を固定部材をパッケージに固定する
ことにより、振動の損失がなく感度の高い、小型の角速
度センサが実現できた。また、片持ち梁を固定する支持
部が振動子部の大きさと同じ程度にできるので、精度が
高く量産が容易な角速度センサの製造方法が提供でき
た。
【0034】なお、圧電基板としてはニオブ酸リチウム
の他にタンタル酸リチウム、水晶などの圧電単結晶や、
PZT系などの圧電セラミックを用いてもよい。
【0035】また、電極材料はクロム、金に限るもので
はなく、チタンやニッケル、プラチナ等圧電基板に合わ
せて選択すればよい。
【0036】また、固定部材はアルミナに限るものでは
なく、圧電基板と同じ材料や他のセラミック、金属など
を用いてもよい。また、圧電素子に接着した後、パッケ
ージに固着するのではなく、パッケージに固定部材を設
け、そこに圧電素子を固定してもよい。
【0037】また、圧電基板の接合に直接接合を用いた
が、これに限るものではなくエポキシ樹脂系などの接着
剤を用いて接着してもよい。
【0038】また、切り込みの加工にダイシングを用い
たが、研削やワイヤーソー加工、レーザ加工などの方法
を用いてもよい。
【0039】また、振動部の駆動・検出方法は図4の方
法に限るものではない。
【0040】また、半導体素子を図3のようにパッケー
ジ内に設けず、外部に別に実装してもよい。
【0041】(実施の形態2)図7は本発明の角速度セ
ンサの製造方法の工程を示す図である。図7(a)〜
(c)は、図5の工程と同じであるので説明は省略す
る。電極形成した接合された圧電基板に凸状の形をした
アルミナからなる固定部材を貼り合わせた。貼り合わせ
には接着剤を用いた(d)。
【0042】貼り合わせた後、圧電基板にダイシングで
切り込みをいれ、2つの梁部を形成した。さらに、A−
A’で固定部材の部分も含めて切断することにより、個
々の圧電素子に分離した。
【0043】以上の方法によれば、複数の圧電素子に用
いる固定部材を一括して圧電基板上に形成できるので固
定部材を個々に取り付ける必要がなく、小さな圧電素子
でも量産性に優れた工法が提供される。
【0044】なお、固定部材はアルミナに限るものでは
なく、圧電基板と同じ材料や他のセラミック、金属など
を用いてもよい。また、形状は凸上に限るものではな
く、格子状のものでもよい。
【0045】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
おける角速度センサに用いる圧電素子の外観図を図8に
示す。ニオブ酸リチウムからなる圧電基板2、3が接合
され、その主たる相対する面に電極6a、6bと電極7
が形成されている。電極を6a、6b、7を形成した部
分の両側に切り込みを入れ、一つの振動子部と2つの固
定部用梁を設けた圧電素子1となっている。3つの梁
は、圧電基板からなる連結部21で接続されている。
【0046】この圧電素子の固定部梁と連結部に固定部
材を貼り付けた。図9に固定状態を示す外観図を示す。
固定部材はアルミナ等からなる。この固定部材により、
より安定に梁を支持することができると同時にパッケー
ジに固定しても振動の減衰を招かない。また、取り扱い
を容易にし量産性が向上する。
【0047】本実施の形態は実施の形態1に比べて、振
動子部の両側に固定部があるのでより安定な振動とな
り、振動損失が小さく、また検出方向への漏れ振動も小
さくできる。
【0048】角速度センサとしての構成は、実施の形態
1と同様であるので詳細な説明は略す。
【0049】なお、圧電基板としてはニオブ酸リチウム
の他にタンタル酸リチウム、水晶などの圧電単結晶や、
PZT系などの圧電セラミックを用いてもよい。
【0050】また、固定部材はアルミナに限るものでは
なく、圧電基板と同じ材料や他のセラミック、金属など
を用いてもよい。
【0051】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おける角速度センサに用いる圧電素子の外観図を図10
に示す。ニオブ酸リチウムからなる圧電基板2、3が接
合され、その主たる相対する面に電極6a、6bと電極
7が形成されている。中央の連結部21を残して電極を
6a、6b、7を形成した部分の下部に切り込みを入れ
た構造となっている。これにより中心部が支持されたの
振動子部4と固定用梁部5を設けた圧電素子1となる。
2つの梁は、圧電基板からなる連結部21で接続されて
いる振動子部の幅は、振動子の厚みとほぼ同じになるよ
うにする。具体的には、駆動方向(厚み方向)の共振周
波数と幅方向の共振周波数がほぼ等しくなるように決め
る。
【0052】この圧電素子の固定部梁と連結部に固定部
材を貼り付けた。図11に固定状態を示す外観図を示
す。固定部材はアルミナ等からなる。この固定部材によ
り、より安定に梁を支持することができると同時にパッ
ケージに固定しても振動の減衰を招かない。また、取り
扱いを容易にし量産性が向上する。
【0053】本実施の形態は実施の形態1に比べて、振
動子部の中央に固定部があるのでより安定な振動とな
る。なぜならば固定部の左右で同じ振動が発生し、重心
が固定部にあるためバランスが取りやすいためである。
よって振動損失が小さく、かつ先端振動速度が高くな
り、また検出方向への漏れ振動も小さくできる。
【0054】角速度センサとしての構成は、実施の形態
1と同様であるので詳細な説明は略す。
【0055】なお、圧電基板としてはニオブ酸リチウム
の他にタンタル酸リチウム、水晶などの圧電単結晶や、
PZT系などの圧電セラミックを用いてもよい。
【0056】また、固定部材はアルミナに限るものでは
なく、圧電基板と同じ材料や他のセラミック、金属など
を用いてもよい。
【0057】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
おける角速度センサに用いる圧電素子の外観図を図12
に示す。ニオブ酸リチウムからなる圧電基板2、3が接
合され、その主たる相対する面に電極6a、6bと電極
7が形成されている。また別の部分に、電極22と電極
23が相対して設けられている。電極6a、6b、電極
7と電極22、電極23の間及び電極6a、6b、電極
7の下部に連結部21を残して切り込みを入れて電極を
6a、6b、7を形成した部分の下部に切り込みを入れ
た構造となっている。これにより端部が支持されたの2
つの振動子部4と固定用梁部5を設けた圧電素子1とな
る。2つの振動子部4は音叉を構成する。音叉型振動子
は振動の安定性が高く、振動損失も少なく高い振動速度
が得られる振動子部の幅は、振動子の厚みとほぼ同じに
なるようにする。具体的には、駆動方向(厚み方向)の
共振周波数と幅方向の共振周波数がほぼ等しくなるよう
に決める。
【0058】この圧電素子の固定部梁と連結部に固定部
材を貼り付けた。図13に固定状態を示す外観図を示
す。固定部材はアルミナ等からなる。この固定部材によ
り、より安定に梁を支持することができると同時にパッ
ケージに固定しても振動の減衰を招かない。また、取り
扱いを容易にし量産性が向上する。
【0059】本実施の形態は実施の形態1に比べて、音
叉型の振動子であるのでより安定な振動となる。よって
振動損失が小さく、かつ先端振動速度が高くなり、また
検出方向への漏れ振動も小さくできる。
【0060】角速度センサとしては、実施の形態1と同
様に固定部をパッケージに固着して構成する。
【0061】振動子の駆動は音片型の場合と異なり、駆
動回路の出力信号を電極22と電極23に印加し、電極
6aと6bの間の信号差を差動増幅する。
【0062】なお、圧電基板としてはニオブ酸リチウム
の他にタンタル酸リチウム、水晶などの圧電単結晶や、
PZT系などの圧電セラミックを用いてもよい。
【0063】また、固定部材はアルミナに限るものでは
なく、圧電基板と同じ材料や他のセラミック、金属など
を用いてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上により、本発明の角速度センサは、
振動子とほぼ同じ長さの固定部を有するために固定が容
易で、かつ固定部をパッケージ等に固定する際も振動子
部の振動が減衰しており、振動部の振動が抑圧されるこ
とないため、先端の振動速度が高く、小型でありながら
感度の高い角速度センサが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における角速度センサに
用いる圧電素子の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における角速度センサの
固定状態を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における角速度センサの
分解斜視図
【図4】本発明の実施の形態1における角速度センサの
駆動・検出方法を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態1における角速度センサの
製造工程を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における直接接合の原理
を説明する図
【図7】本発明の実施の形態2における角速度センサの
製造工程を示す図
【図8】本発明の実施の形態3における角速度センサに
用いる圧電素子の斜視図
【図9】本発明の実施の形態3における角速度センサの
固定状態を示す図
【図10】本発明の実施の形態4における角速度センサ
に用いる圧電素子の斜視図
【図11】本発明の実施の形態4における角速度センサ
の固定状態を示す図
【図12】本発明の実施の形態5における角速度センサ
に用いる圧電素子の斜視図
【図13】本発明の実施の形態5における角速度センサ
の固定状態を示す図
【図14】従来の角速度センサに用いる圧電素子の斜視
【符号の説明】
1 圧電素子 2,3 圧電基板 4 振動子部 5 固定用梁部 6a,6b,7,22,23 電極 8 固定部材 9 半導体回路素子 10a,10b パッケージ 11 駆動回路 12 検出回路 13 同期検波回路 21 連結部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 光洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2F105 AA08 AA10 BB02 BB13 CC01 CD02 CD06 CD13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電素子が、圧電基板と前記圧電基板の相
    対する面に形成された電極からなる振動子部と、前記圧
    電基板からなり前記振動子部の一端で連結された梁部と
    からなり、前記梁部が固定されたことを特徴とする角速
    度センサ。
  2. 【請求項2】圧電素子が、圧電基板と前記圧電基板の相
    対する面に形成された電極からなる振動子部と、前記圧
    電基板からなり前記振動子部の中央で連結された梁部と
    からなり、前記梁部が固定されたことを特徴とする角速
    度センサ。
  3. 【請求項3】圧電素子が、圧電基板と前記圧電基板の相
    対する面に形成された電極からなり端部で連結された2
    つの振動子部と、前記圧電基板からなり前記振動子部の
    中央で連結された梁部とからなり、前記梁部が固定され
    たことを特徴とする角速度センサ。
  4. 【請求項4】前記圧電素子の前記振動子部と梁部が、2
    枚の圧電基板を積層して形成されていることを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の加速度セン
    サ。
  5. 【請求項5】前記圧電素子の2枚の圧電基板の分極方向
    が互いに積層されていることを特徴とする請求項4に記
    載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】前記圧電素子の2枚の圧電基板が直接接合
    されていることを特徴とする請求項4または5に記載の
    角速度センサ。
  7. 【請求項7】2枚の圧電基板が、酸素原子及び水酸基の
    少なくとも1つを介して前記圧電素子が直接接合によっ
    て接合されてなることを特徴とする請求項6に記載の角
    速度センサ。
  8. 【請求項8】前記電極のうち、少なくとも一方の面の電
    極が振動子部の幅方向に分割されていることを特徴とす
    る請求項1から請求項7のいずれかに記載の角速度セン
    サ。
  9. 【請求項9】前記圧電素子の梁部を他の基板で固定し、
    前記他の基板を前記圧電素子を収納するパッケージに固
    定することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれ
    かに記載の角速度センサ。
  10. 【請求項10】圧電基板の相対する主面に電極を形成す
    る工程と、前記圧電基板に溝を加工し振動子部と梁部を
    形成する工程と、前記圧電基板に別の基板からなる固定
    部を接合する工程とを含むことを特徴とする角速度セン
    サの製造方法。
  11. 【請求項11】複数の圧電基板を直接接合する工程と、
    前記接合された圧電基板の相対する主面に電極を形成す
    る工程と、前記圧電基板に溝を加工し振動子部と梁部を
    形成する工程と、前記圧電基板に別の基板からなる固定
    部を接合する工程を含むことを特徴とする角速度センサ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】前記固定部を前記圧電基板に直接接合す
    る工程を含むことを特徴とする請求項10または11に
    記載の角速度センサの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006208030A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 角速度センサ及びその製造方法
JP2008145310A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Ricoh Co Ltd 撮影装置
US8917434B2 (en) 2009-12-28 2014-12-23 Funai Electric Co., Ltd. Vibrating mirror element and method for manufacturing vibrating mirror element

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