JP3371609B2 - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JP3371609B2
JP3371609B2 JP10028395A JP10028395A JP3371609B2 JP 3371609 B2 JP3371609 B2 JP 3371609B2 JP 10028395 A JP10028395 A JP 10028395A JP 10028395 A JP10028395 A JP 10028395A JP 3371609 B2 JP3371609 B2 JP 3371609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は振動ジャイロに関し、
特にたとえば、回転角速度を検知することによって移動
体の位置を検出し、適切な誘導を行うナビゲーションシ
ステム、または手ぶれなどの外的振動による回転角速度
を検知し適切な制振を行う手ぶれ防止装置などの除振シ
ステムなどに応用できる振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の振動ジャイロの一例を示
す図解図である。この振動ジャイロ1は、振動子2を含
む。振動子2は、恒弾性金属材料からなる4角柱状の振
動体3を含む。振動体3の対向する一対の側面には、そ
れぞれ検出用圧電素子4が形成される。この検出用圧電
素子4は、圧電体基板の両面に電極が形成されてなる。
また、振動体3の検出用圧電素子4が形成されていない
1対の側面には、それぞれ駆動用圧電素子5が形成され
る。この駆動用圧電素子5も検出用圧電素子4と同様
に、圧電体基板の両面に電極が形成されてなる。
【0003】この振動ジャイロ1は、振動体3のノード
点で支持部材6によって支持される。そして、駆動用圧
電素子5に駆動信号を印加すると、振動体2は、図11
に一点鎖線および2点鎖線で示すように、駆動用圧電素
子5の主面に直交する方向に屈曲振動をする。
【0004】このような状態で、振動ジャイロ1がたと
えばその軸を中心として回転すると、振動方向に直交す
る方向にコリオリ力が働く。すると、コリオリ力によっ
て振動体3の振動方向が変わり、検出用圧電素子4に出
力電圧が発生する。そして、この出力電圧を測定するこ
とによって、振動ジャイロ1の回転角速度を知ることが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すいわゆる音片型の振動ジャイロ1では、長さの2
乗に反比例して共振周波数が高くなり、振幅が小さくな
る。そのため、音片型の振動ジャイロ1は、長さを短く
して小型化しようとすると、回転角速度の検出感度が低
下する。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型で高感度な振動ジャイロを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる振動ジ
ャイロは、第1の振動子と、第1の振動子の幅方向一端
側に間隔を隔てて平行に配置され、第1の振動子の長手
方向一端部に接続される第2の振動子と、第1の振動子
の幅方向他端側に間隔を隔てて平行に配置され、第1の
振動子の長手方向他端部に接続される第3の振動子とを
含む振動ジャイロであって、第1,第2,第3の振動子
は、それぞれ第1の圧電体基板と、第1の圧電体基板に
積層される第2の圧電体基板と、第1の圧電体基板の主
面に形成され、振動子を屈曲振動させるための共通電極
と、第2の圧電体基板の主面に形成され、回転角速度に
応じた検出信号を得るための2つの分割電極とを含み、
第2の振動子の一方の分割電極および第1の振動子の一
方の分割電極を電気的に接続するための第1の接続手段
と、第2の振動子の他方の分割電極および第1の振動子
の他方の分割電極を電気的に接続するための第2の接続
手段と、第3の振動子の一方の分割電極および第1の振
動子の一方の分割電極を電気的に接続するための第3の
接続手段と、第3の振動子の他方の分割電極および第1
の振動子の他方の分割電極を電気的に接続するための第
4の接続手段とを含む、振動ジャイロである。
【0008】また、第1の圧電体基板および第2の圧電
体基板は、長手方向一端側においては、互いに逆の厚み
方向に分極され、長手方向他端側においては、互いに対
向する厚み方向に分極されてもよい。
【0009】さらに、第2の振動子および第3の振動子
において、分割電極は、それらの長手方向一端から他端
にわたって形成されてもよい。
【0010】また、第2の振動子および第3の振動子に
おいては、それぞれ4つの分割電極を含み、4つの分割
電極のうちの2つは、第2の振動子および第3の振動子
のそれぞれの長手方向一端側に設けられ、他の2つは、
第2の振動子および第3の振動子のそれぞれの長手方向
他端側に設けられ、かつ4つの分割電極は、長手方向一
端側の一方の分割電極が、長手方向他端側の他方の分割
電極に接続され、長手方向一端側の他方の分割電極が、
長手方向他端側の一方の分割電極に接続されてもよい。
【0011】
【作用】この発明では、第1〜第3の振動子が幅方向に
間隔を隔てながら接続されて、折り返し音片形状に形成
される。また、第1〜第3の振動子は、それぞれバイモ
ルフ構造を有する。そのため、第1〜第3の振動子は、
それぞれの分割電極と共通電極との間に駆動信号が印加
されると、それぞれ主面と直交する方向に屈曲振動す
る。この状態で、振動ジャイロがたとえばその長手方向
に延びる軸を中心として回転すると、振動方向に直交す
る方向にコリオリ力が働く。すると、コリオリ力によっ
て第1〜第3の振動子の振動方向が変わり、それぞれの
振動子に設けられた分割電極間に回転角速度に応じた出
力電圧が発生する。この出力電圧を測定することによっ
て、回転角速度を知ることができる。この発明では、第
1〜第3の振動子のそれぞれの分割電極は、第1〜第4
の接続手段により並列に接続されるので、大きな出力電
圧を得ることができる。
【0012】また、第1の圧電体基板および第2の圧電
体基板が、長手方向一端側においては、互いに逆の厚み
方向に分極され、長手方向他端側においては、互いに対
向する厚み方向に分極された場合には、屈曲振動を励振
する効率が高まり、回転角速度に応じた信号を検出する
効率がよくなる。
【0013】さらに、第2の振動子および第3の振動子
において、分割電極は、それらの長手方向一端から他端
にわたってそれぞれ形成された場合には、回転角速度に
応じた信号を検出する効率が高まる。
【0014】また、第2の振動子および第3の振動子に
おいては、それぞれ4つの分割電極を含み、4つの分割
電極のうちの2つは、第2の振動子および第3の振動子
のそれぞれの長手方向一端側に設けられ、他の2つは、
第2の振動子および第3の振動子のそれぞれの長手方向
他端側に設けられ、かつ4つの分割電極は、長手方向一
端側の一方の分割電極が、長手方向他端側の他方の分割
電極に接続され、長手方向一端側の他方の分割電極が、
長手方向他端側の一方の分割電極に接続された場合に
も、回転角速度に応じた信号を検出する効率が高まる。
【0015】
【発明の効果】この発明では、同一の長さの音片型の振
動ジャイロに比べて、より感度の高い振動ジャイロを得
ることできる。したがって、感度を維持しつつ、第1〜
第3の振動子の長さを短くすることができるため、小型
で高感度な振動ジャイロを得ることができる。
【0016】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0017】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す斜視図解図
である。図2は図1に示す実施例の平面図解図である。
図3は、図2の線III−IIIにおける断面および電
気的な接続状況を示す図解図である。この振動ジャイロ
10は、たとえば4角柱状の第1の振動子12aを含
む。第1の振動子12aの幅方向の両側には、所定の間
隔を隔てて、4角柱状の第2の振動子12bおよび第3
の振動子12cがそれぞれ配置される。
【0018】第1の振動子12aの長手方向の一端部に
は、第2の振動子12bの長手方向の一端部が、4角柱
状の接続部14aを介して一体に接続される。第1の振
動子12aの長手方向の他端部には、第3の振動子12
cの長手方向の一端部が、4角柱状の接続部14bを介
して一体に接続される。したがって、第1の振動子12
a,第2の振動子12bおよび第3の振動子12cは、
図2に示すように、平面略S字形状のいわゆる折り返し
音片形状に形成される。
【0019】第1の振動子12aは、図3に示すよう
に、たとえば短冊状の第1の圧電体基板16aおよび第
2の圧電体基板16bを含む。第1の圧電体基板16a
および第2の圧電体基板16bは、積層され接着され
る。また、第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体
基板16bは、図3の矢印Pで示すように、互いに逆の
厚み方向に分極される。
【0020】第1の振動子12aの第1の圧電体基板1
6aの主面には、その幅方向に間隔を隔てて2つの分割
電極18a1,18a2が形成される。2つの分割電極
18a1,18a2は、それぞれ第1の振動子12aの
長手方向の一端から他端にわたって形成される。また、
第1の振動子12aの第2の圧電体基板16bの主面に
は、共通電極20が形成される。さらに、第1の圧電体
基板16aおよび第2の圧電体基板16b間には、中間
電極22が形成される。
【0021】同様に、第2の振動子12bは、たとえば
短冊状の第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基
板16bを含む。第1の圧電体基板16aおよび第2の
圧電体基板16bは、積層され接着される。また、第1
の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16bは、
互いに逆の厚み方向に分極される。
【0022】第2の振動子12bの第1の圧電体基板1
6aの主面には、その幅方向に間隔を隔てて2つの分割
電極18b1,18b2が形成される。2つの分割電極
18b1,18b2は、それぞれ第2の振動子12bの
長手方向の一端から略中央部までにわたって形成され
る。また、第2の振動子12bの第2の圧電体基板16
bの主面には、共通電極20が形成される。さらに、第
1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16b間
には、中間電極22が形成される。
【0023】同様に、第3の振動子12cは、たとえば
短冊状の第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基
板16bを含む。第1の圧電体基板16aおよび第2の
圧電体基板16bは、積層され接着される。また、第1
の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16bは、
互いに逆の厚み方向に分極される。
【0024】第3の振動子12cの第1の圧電体基板1
6aの主面には、その幅方向に間隔を隔てて2つの分割
電極18c1,18c2が形成される。2つの分割電極
18c1,18c2は、それぞれ第3の振動子12cの
長手方向の一端から略中央部までにわたって形成され
る。また、第3の振動子12cの第2の圧電体基板16
bの主面には、共通電極20が形成される。さらに、第
1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16b間
には、中間電極22が形成される。
【0025】第1の振動子12aの一方の分割電極18
a1は、第2の振動子12bの一方の分割電極18b1
と、第1の接続手段としての第1のリード線24aによ
り電気的に接続される。第1の振動子12aの他方の分
割電極18a2は、第2の振動子12bの他方の分割電
極18b2と、第2の接続手段としての第2のリード線
24bにより電気的に接続される。
【0026】また、第1の振動子12aの一方の分割電
極18a1は、第3の振動子12cの一方の分割電極1
8c1と、第3の接続手段としての第3のリード線24
cにより電気的に接続される。第1の振動子12aの他
方の分割電極18a2は、第3の振動子12cの他方の
分割電極18c2と、第4の接続手段としての第4のリ
ード線24dにより電気的に接続される。
【0027】さらに、第1〜第3の振動子12a〜12
cにそれぞれ形成された共通電極20は、第1および第
2の接続部14aおよび14bの一方主面を介して互い
に接続される。したがって、分割電極18a1,18a
2、分割電極18b1,18b2および分割電極18c
1,18c2は、互いに並列に接続される。
【0028】次に、図3を参照しながら、この振動ジャ
イロの電気的な接続状況を説明する。第1〜第3の振動
子12a〜12cの分割電極18a1〜18c1,18
a2〜18c2には、駆動手段としての発振回路30の
一方の出力端が、抵抗32aおよび32bを介してそれ
ぞれ接続される。さらに、第1〜第3の振動子12a〜
12cの共通電極20には、発振回路30の他方の出力
端が接続される。
【0029】また、第1〜第3の振動子12a〜12c
の分割電極18a1〜18c1,18a2〜18c2
は、抵抗34aおよび34bを介して、検出手段として
の差動増幅回路36の非反転入力端および反転入力端に
それぞれ接続される。さらに、差動増幅回路36の出力
端および反転入力端間には、抵抗34cが接続される。
【0030】第1〜第3の振動子12a〜12cでは、
第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16b
が互いに逆の厚み方向に分極されているので、分割電極
18a1〜18c1,18a2〜18c2および共通電
極20間にたとえば正弦波信号などの駆動信号を印加す
れば、第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板
16bが互いに逆に伸縮振動する。この場合、第1の圧
電体基板16aがその主面に平行する方向に伸びている
ときには、第2の圧電体基板16bはその主面に平行す
る方向に縮む。逆に、第1の圧電体基板16aがその主
面に平行する方向に縮んでいるときには、第2の圧電体
基板16bはその主面に平行する方向に伸びる。そのた
め、折り返し音片としての第1〜第3の振動子12a〜
12cは、図4に誇張して示すように、その主面に直交
する方向に屈曲振動する。この場合、第2の振動子12
bおよび第3の振動子12cのそれぞれの長手方向の略
中央部が、ノード部分となる。そのため、第1〜第3の
振動子12a〜12cは、第2の振動子12bおよび第
3の振動子12cのノード部分の近傍において支持され
る。この場合、第2の振動子12bおよび第3の振動子
12cは、たとえば図5に示すように、ノード部分の近
傍において支持部材26によって上下から挟持すること
ができる。この場合には、振動に大きな影響を与えるこ
となく第1〜第3の振動子12a〜12cを支持するこ
とが可能である。
【0031】次に、この実施例の振動ジャイロ10の製
造方法の一例を説明する。まず、第1および第2の圧電
体基板16aおよび16bが準備される。第1および第
2の圧電体基板16aおよび16bは、互いに逆の厚み
方向に分極される。そして、第1および第2の圧電体基
板16aおよび16bは、一体に積層される。この場
合、第1の圧電体基板16aと第2の圧電体基板16b
との間には、中間電極22となるべき電極が全面にわた
って形成される。また、第1の圧電体基板16aの主面
には、分割電極を形成するための電極が全面にわたって
形成される。さらに、第2の圧電体基板16bの主面に
は、共通電極となるべき電極が全面にわたって形成され
る。
【0032】そして、たとえば打ち抜き加工により、積
層された第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基
板16bは、略S字形状の折り返し音片形状に形成され
る。さらに、第1の圧電体基板16aの主面の電極を所
定の形状に削り取ることにより、上述の分割電極18a
1〜18c1,18a2〜18c2が形成される。した
がって、第1〜第3の振動子12a〜12cは、一体に
形成される。そのため、この振動ジャイロ10は、量産
性も良い。
【0033】また、この場合において、図5に示すよう
に、第1〜第3の振動子12a〜12cのそれぞれの幅
長wと厚みtとは、ほぼ一致させることが感度の向上の
点から好ましい。
【0034】第1〜第3の振動子12a〜12cの分割
電極18a1〜18c1,18a2〜18c2には、発
振回路30と、抵抗32a,32b,34a,34bお
よび34cと、差動増幅回路36とが接続される。そし
て、発振回路30から出力されるたとえば正弦波信号な
どの駆動信号が、抵抗32aおよび32bを介して、第
1〜第3の振動子12a〜12cの分割電極18a1〜
18c1,18a2〜18c2および共通電極20間に
印加される。
【0035】この駆動信号によって、第1〜第3の振動
子12a〜12cは、図4に誇張して示すように、その
主面に直交する方向に屈曲振動する。この状態で、振動
ジャイロ10が、たとえば第1の振動子12aの中心軸
を中心に回転すると、その回転角速度に応じたコリオリ
力が、第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板
16bの主面に平行しかつ第1の振動子12aの中心軸
に直交する方向に働く。したがって、第1〜第3の振動
子12a〜12cのそれぞれの屈曲振動の方向が変わ
る。そのため、分割電極18a1,18a2間、分割電
極18b1,18b2間、および分割電極18c1,1
8c2間には、それぞれ回転角速度に応じた信号が発生
する。
【0036】この実施例の振動ジャイロ10では、分割
電極18a1,18a2、分割電極18b1,18b
2、および分割電極18c1,18c2は、並列に接続
されているので、これらの分割電極18a1,18a2
間、分割電極18b1,18b2間、および分割電極1
8c1,18c2間に発生する信号は、抵抗34aおよ
び34bを介して、差動増幅回路36によって増幅され
る。
【0037】したがって、この振動ジャイロ10では、
差動増幅回路36の出力信号によって、回転角速度を知
ることができる。
【0038】この実施例の振動ジャイロ10では、第1
〜第3の振動子12a〜12cのそれぞれの分割電極1
8a1〜18c1,18a2〜18c2が、第1〜第4
のリード線24a〜24dにより並列に接続されるの
で、大きな出力電圧を得ることができる。
【0039】また、この実施例の振動ジャイロ10で
は、第1〜第3の振動子12a〜12cが幅方向に間隔
を隔てながら接続され、折り返し音片形状に形成され
る。そして、第1〜第3の振動子12a〜12cにそれ
ぞれ形成された分割電極18a1〜18c1,18a2
〜18c2が、第1〜第4のリード線24a〜24dに
より並列に接続される。そのため、同一の長さの音片型
の振動ジャイロに比べて、より感度の高い振動ジャイロ
10を得ることできる。したがって、第1〜第3の振動
子12a〜12cの長さを短くすることができ、振動ジ
ャイロ10の小型化を図ることができる。
【0040】さらに、この振動ジャイロ10では、第2
の振動子12bのノード部分近傍および第3の振動子1
2cのノード部分近傍にそれぞれ取り付けられた支持部
材26で振動子12が支持される。そのため、振動子1
2から外部へ振動がもれにくく、振動子12を効率的に
振動させることができる。
【0041】また、この振動ジャイロ10は、量産性が
よい。
【0042】図6はこの発明の他の実施例を示す図解図
である。この振動ジャイロ10では、図6に矢印Pで示
すように、第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体
基板16bが、互いに逆の厚み方向に分極される。第1
〜第3の振動子12a〜12cの中間電極22には、発
振回路30の一方の出力端が接続される。第1〜第3の
振動子12a〜12cの共通電極20には、発振回路3
0の他方の出力端が接続される。
【0043】また、第1〜第3の振動子12a〜12c
の分割電極18a1〜18c1,18a2〜18c2
は、抵抗34aおよび34bを介して、検出手段として
の差動増幅回路36の非反転入力端および反転入力端に
それぞれ接続される。さらに、差動増幅回路36の出力
端および反転入力端間には、抵抗34cが接続される。
【0044】図6に示す振動ジャイロ10の第1〜第3
の振動子12a〜12cでは、第2の圧電体基板16b
が厚み方向に分極されているので、中間電極22および
共通電極20間にたとえば正弦波信号などの駆動信号を
印加すれば、第2の圧電体基板16bが伸縮振動する。
そのため、図6に示す振動ジャイロ10においても、第
1〜第3の振動子12a〜12cは、図4に誇張して示
すように、その主面に直交する方向に屈曲振動する。
【0045】この場合、第2の振動子12bおよび第3
の振動子12cのそれぞれの長手方向の略中央部が、ノ
ード部分となる。そのため、第1〜第3の振動子12a
〜12cは、第2の振動子12bおよび第3の振動子1
2cのノード部分の近傍において支持される。この場
合、第2の振動子12bおよび第3の振動子12cは、
たとえば図5に示すように、支持部材26によって上下
から挟持される。この場合には、振動に大きな影響を与
えることなく第1〜第3の振動子12a〜12cを支持
することが可能である。
【0046】また、第1〜第3の振動子12a〜12c
の分割電極18a1〜18c1,18a2〜18c2
は、抵抗34aおよび34bを介して、検出手段として
の差動増幅回路36の非反転入力端および反転入力端に
それぞれ接続される。さらに、差動増幅回路36の出力
端および反転入力端間には、抵抗34cが接続される。
この振動ジャイロ10でも、差動増幅回路36の出力信
号によって、回転角速度を知ることができる。
【0047】図6に示す振動ジャイロ10によっても、
図1に示す振動ジャイロ10と同様の効果を得ることが
できる。
【0048】図7はこの発明のさらに他の実施例を示す
平面図解図であり、図8は線VIII−VIIIにおけ
る断面図解図である。図7に示す実施例では、図1に示
す実施例と比べて、第2の振動子12bの分割電極18
b1および18b2が、第2の振動子12bの長手方向
一端から他端にわたって形成される。また、第3の振動
子12cの分割電極18c1および18c2が、第3の
振動子12cの長手方向一端から他端にわたって形成さ
れる。
【0049】第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電
体基板16bは、積層された状態で、その長手方向の一
端側にノード部分が存在する。ノード部分は、第1の圧
電体基板16a,第2の圧電体基板16bの中央部より
一端側に位置するもので、その長手方向の一端からノー
ド部分にかけては、互いに逆の厚み方向に分極される。
また、長手方向の他端からノード部分にかけては、互い
に対向する厚み方向に分極される。
【0050】図7に示す振動ジャイロ10も、図1に示
す実施例と同様に発振回路30および差動増幅回路36
に接続され同様に動作する。
【0051】また、第1の圧電体基板16aおよび第2
の圧電体基板16bは、長手方向一端側においては、互
いに逆の厚み方向に分極され、長手方向他端側において
は、互いに対向する厚み方向に分極されることにより、
第1〜第3の振動子12a〜12cの屈曲振動を励振す
る効率が高まり、回転角速度に応じた信号を検出する効
率がよくなる。
【0052】さらに、第2の振動子12bおよび第3の
振動子12cにおいて、分割電極18b1,18b2,
18c1,18c2が、長手方向一端から他端にわたっ
て形成されることにより、回転角速度に応じた信号を検
出する効率が高まる。
【0053】また、図7に示す振動ジャイロ10では、
第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板16b
の単位厚み当たりに印加される駆動信号が大きくなるの
で、それらの圧電体基板の屈曲振動の振幅および出力信
号の振幅が大きくなり、感度がよくなる。
【0054】図9はこの発明の別の実施例を示す図解図
である。この振動ジャイロ10の第2の振動子12b
は、4つの分割電極18b1〜18b4を含む。分割電
極18b1および18b2は、第2の振動子12bの長
手方向の一端側に配置される。そして、分割電極18b
1は、第2の振動子12bの幅方向の一方に形成され、
分割電極18b2は、間隔を隔てて第2の振動子12b
の幅方向の他方に形成される。
【0055】また、分割電極18b3および18b4
は、第2の振動子12bの長手方向の他端側に配置され
る。そして、分割電極18b3は、第2の振動子12b
の幅方向の一方に形成され、分割電極18b4は、間隔
を隔てて第2の振動子12bの幅方向の他方に形成され
る。
【0056】そして、図9に示すように、第5のリード
線24eによって、分割電極18b1と分割電極18b
4とが接続され、第6のリード線24fによって、分割
電極18b2と分割電極18b3とが接続される。同様
に、第7のリード線24gによって、分割電極18c1
と分割電極18c4とが接続され、第8のリード線24
hによって、分割電極18c2と分割電極18c3とが
接続される。
【0057】このようにしても、第1および第2の圧電
体基板16aおよび16bを励振する効率や、回転角速
度に応じた信号を検出する効率がよくなる。
【0058】なお、図1および図6に示す実施例におい
て、第1の圧電体基板16aおよび第2の圧電体基板1
6bの分極の方向は、互いに対向する方向であってもよ
い。
【0059】また、第1〜第4の接続手段は、第1〜第
4のリード線24a〜24dを用いることに限ることな
く、第1〜第3の振動子12a〜12c,第1の接続手
段14aおよび第2の接続手段14bの端面に電極パタ
ーンを形成することにより、形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図解図である。
【図2】図1に示す実施例の平面図解図である。
【図3】図2の線III−IIIにおける断面および電
気的な接続状況を示す図解図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロの振動の状況を誇張し
て示す図解図である。
【図5】図2の線V−Vにおける断面および支持状況を
示す図解図である。
【図6】この発明の他の実施例を示す断面図解図であ
る。
【図7】この発明のさらに他の実施例を示す平面図解図
である。
【図8】図7の線VIII−VIIIにおける断面を示
す図解図である。
【図9】この発明の別の実施例を示す平面図解図であ
る。
【図10】従来の振動ジャイロの一例を示す斜視図解図
である。
【図11】図10に示す振動ジャイロの振動状況を示す
図解図である。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ 12a 第1の振動子 12b 第2の振動子 12c 第3の振動子 14a 第1の接続部 14b 第2の接続部 16a 第1の圧電体基板 16b 第2の圧電体基板 18a1,18a2,18b1,18b2,18c1,
18c2 分割電極 20 共通電極 22 中間電極 24a 第1のリード線 24b 第2のリード線 24c 第3のリード線 24d 第4のリード線 26 支持部材 30 発振回路 32a,32b,34a,34b,34c 抵抗 36 差動増幅回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の振動子、 前記第1の振動子の幅方向一端側に間隔を隔てて平行に
    配置され、前記第1の振動子の長手方向一端部に接続さ
    れる第2の振動子、および前記第1の振動子の幅方向他
    端側に間隔を隔てて平行に配置され、前記第1の振動子
    の長手方向他端部に接続される第3の振動子を含む振動
    ジャイロであって、 前記第1,第2,第3の振動子は、それぞれ第1の圧電
    体基板、 前記第1の圧電体基板に積層される第2の圧電体基板、 前記第1の圧電体基板の主面に形成され、前記振動子を
    屈曲振動させるための共通電極、および前記第2の圧電
    体基板の主面に形成され、回転角速度に応じた検出信号
    を得るための2つの分割電極を含み、 前記第2の振動子の一方の分割電極と、前記第1の振動
    子の一方の分割電極とを電気的に接続するための第1の
    接続手段、 前記第2の振動子の他方の分割電極と、前記第1の振動
    子の他方の分割電極とを電気的に接続するための第2の
    接続手段、 前記第3の振動子の一方の分割電極と、前記第1の振動
    子の一方の分割電極とを電気的に接続するための第3の
    接続手段、および前記第3の振動子の他方の分割電極
    と、前記第1の振動子の他方の分割電極とを電気的に接
    続するための第4の接続手段を含む、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記第1の圧電体基板および前記第2の
    圧電体基板は、長手方向一端側においては、互いに逆の
    厚み方向に分極され、長手方向他端側においては、互い
    に対向する厚み方向に分極される、請求項1に記載の振
    動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記第2の振動子および前記第3の振動
    子において、前記分割電極は、それらの長手方向一端か
    ら他端にわたって形成される、請求項1または請求項2
    に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記第2の振動子および前記第3の振動
    子においては、それぞれ4つの分割電極を含み、 4つの前記分割電極のうちの2つは、前記第2の振動子
    および前記第3の振動子の長手方向一端側に設けられ、
    他の2つは、前記第2の振動子および前記第3の振動子
    の長手方向他端側に設けられ、かつ4つの前記分割電極
    は、長手方向一端側の一方の前記分割電極が、長手方向
    他端側の他方の前記分割電極に接続され、 長手方向一端側の他方の前記分割電極が、長手方向他端
    側の一方の前記分割電極に接続される、請求項1または
    請求項2に記載の振動ジャイロ。
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