JP2010119128A - 音叉型圧電振動片 - Google Patents

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Abstract

【課題】音叉型圧電振動片に衝撃が加わっても、音叉型圧電振動片を実装するパッケージと振動腕が衝突するのを防止する音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動片の実装方法を提供する。
【解決手段】音叉型圧電振動片10は、複数の振動腕14を有する音叉型圧電振動片本体16と、前記音叉型圧電振動片本体16の長手方向と交わる方向に沿って形成され、前記圧電振動片本体16に接続する短辺部18と、前記短辺部18から前記音叉型圧電振動片本体16の長手方向に沿って形成し、衝撃緩和部22を有する長辺部20とを備えている。前記長辺部の先端を、前記振動腕の先端より先において前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って延設して形成された第2の短辺部と、を備え、前記第2の短辺部の下面がパッケージ32に固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は音叉型圧電振動片に係り、特に衝撃により振動片が破損するのを防止するのに好適な音叉型圧電振動片に関する。
表面実装型の音叉型圧電振動片には、基部の一端から振動腕が延びた構造のもの、あるいは基部の一端から振動腕が延びた音叉型圧電振動片本体と、基部に接続されるとともに音叉型圧電振動片本体を枠状に囲む支持部とからなる構造のものがある。図4および図5に従来技術に係る音叉型圧電振動片の説明図を示す。図4(a)および図5(a)は音叉型圧電振動片の平面図、図4(b)および図5(b)は音叉型圧電振動片をパッケージへ実装したときの断面図を示す。基部110および振動腕111からなる音叉型圧電振動片112をパッケージ113に実装するときは、基部110の裏面に設けられた接続電極とパッケージ113に設けられたパッケージ側マウント電極114とを導電性接着剤115を介して接合固着している(図4参照)。また基部120および振動腕121からなる音叉型圧電振動片本体122と、音叉型圧電振動片本体122を枠状に囲む支持部123からなる音叉型圧電振動片124をパッケージ125に実装するときは、支持部123の長手方向両端にそれぞれ設けられた接続電極とパッケージに設けられたパッケージ側マウント電極126とを導電性接着剤127を介して接合固着している(図5参照)。
また音叉型圧電振動片には、基部、振動腕および前記基部から突出して形成されたL字型枝からなる構造のものがある(特許文献1)。また音叉型圧電振動片本体と音叉型圧電振動片本体を枠状に囲む支持部とからなる音叉型圧電振動片の前記支持部に、上下それぞれの方向から半田材を介してケースを接合して音叉型圧電振動子とした構造のものがある(特許文献2)。
特開昭57−185717号公報 特開昭54−58395号公報
ところで、基部および振動腕からなる音叉型圧電振動片はパッケージと2箇所のみで支持されるので、音叉型圧電振動片をパッケージの底面に対して平行に実装できない場合がある。すなわち音叉型圧電振動片の先端側が平行に実装したときに比べて上側または下側に傾いて、実装にバラツキを生じる問題点があった。また基部および振動腕からなる音叉型圧電振動片はパッケージと2箇所のみで支持した場合、および基部、振動腕および支持部からなる音叉型圧電振動片を上述したように実装した場合は、落下等による強い衝撃が音叉型圧電振動片に加わると、振動腕の先端がパッケージに衝突することがあった。この衝突により振動腕にワレやカケ等の破損が発生し、音叉型圧電振動片の周波数特性が悪化する問題点があった。特に近年は、音叉型圧電振動片が小型化・薄型化されているので、衝撃に弱い問題点があった。
特許文献1に記載された音叉型圧電振動片は、パッケージへの実装について記載がされておらず、また音叉型振動片において衝撃等を吸収する場所は見当たらない。また特許文献2に記載された音叉型圧電振動片は、上述したように支持部がケースに挟持されているので、衝撃を吸収する場所が見当たらない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、パッケージの底面に対して平行に実装するとともに、振動腕がパッケージに衝突するのを防止する表面実装型の音叉型圧電振動片を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る音叉型圧電振動片は、複数の振動腕を有する音叉型圧電振動片本体と、前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って形成され、前記圧電振動片本体に接続する短辺部と、前記短辺部から前記音叉型圧電振動片本体の長手方向に沿って形成し、衝撃緩和部を有する長辺部と、前記長辺部の前記音叉型圧電振動片本体に近い内側に形成された切れ込みと、前記長辺部の前記音叉型圧電振動片本体に遠い外側に形成された切れ込みと、を備えたことを特徴としている。音叉型圧電振動片に衝撃が加わった場合は、衝撃緩和部が湾曲しながら上下に振動することにより衝撃を緩和することができる。このため音叉型圧電振動片本体は激しく振られることがなく、僅かに上下に動くだけなので、パッケージに衝突することがない。よって音叉型圧電振動片本体がパッケージに衝突するのを防止できる。前記内側の切れ込みと外側の切れ込みにより衝撃緩和部が構成され、音叉型圧電振動片に衝撃が加わった場合は、衝撃緩和部が切れ込み部分で湾曲しながら上下に振動することにより衝撃を緩和することができる。このため音叉型圧電振動片本体は激しく振られることがなく、僅かに上下に動くだけなので、パッケージに衝突することがない。よって音叉型圧電振動片本体がパッケージに衝突するのを防止できる。また、前記長辺部の前記音叉型圧電振動片本体に近い内側に形成された切れ込みと、前記長辺部の前記音叉型圧電振動片本体に遠い外側に形成された切れ込みとは、交互に形成するようにできる。これにより、長辺部内外の切れ込み部は連続的に屈曲したばね状に形成され、衝撃が加わったときに撓み作用により衝撃を緩和し、前記音叉型圧電振動片本体への衝撃力の伝達を吸収する。
また前記音叉型圧電振動片本体と、前記短辺部と、前記長辺部とを合わせた重心位置よりも前記振動腕の先端側における前記長辺部にマウント部を設けたことを特徴としている。これにより衝撃が加わった際に衝撃緩和部が優先的に湾曲し、音叉型圧電振動片自体の変位が抑えられるため、音叉型圧電振動片がパッケージに衝突するのを防止することができる。
また前記長辺部を前記マウント部から前記振動腕の先端側へ延設し、前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って形成するとともに、前記長辺部と接続した支持部を設けたことを特徴としている。すなわち音叉型圧電振動片は、音叉型圧電振動片本体の周囲を囲む枠部を有し、前記枠部の長辺部に衝撃緩和部を設け、振動腕先端側の前記枠部の短辺部に支持部を設けた構成である。支持部を設けたことにより、音叉型圧電振動片をパッケージベースに実装するときは支持部をマウントすることができる。また長辺部もマウントをするので、音叉型圧電振動片は少なくとも3箇所でマウントされる。このため音叉型圧電振動片をパッケージベースの底面に対して平行に実装することができる。また音叉型圧電振動片に衝撃が加わった場合は、衝撃緩和部が湾曲しながら上下に振動するので衝撃を緩和することができる。そして音叉型圧電振動片本体は僅かに上下に動くだけなので、音叉型圧電振動片本体がパッケージに衝突するのを防止することができる。
また前記衝撃緩和部は、前記長辺部の幅と厚さとよりも少なくとも一方を細くまたは薄く形成したことを特徴としている。さらに前記衝撃緩和部は、前記長辺部に穴部または凹部を設けることにより形成された構成にすることもできる。音叉型圧電振動片の大きさや重心位置等に応じて衝撃緩和部の太さや厚さ、または穴部や凹部の大きさ等を設計することにより、音叉型圧電振動片に衝撃が加わっても、この衝撃を衝撃緩和部で緩和することができる。
また前記長辺部の先端を前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って延設して、前記振動腕の先端側に短辺部を形成し、当該短辺部の下面にマウント部を設けたことを特徴としている。マウント部は音叉型圧電振動片の重心よりも振動腕の先端側に位置することになる。したがって音叉型圧電振動片に加わった衝撃を衝撃緩和部で緩和することができ、音叉型圧電振動片本体がパッケージに衝突するのを防止できる。
また上述した音叉型圧電振動片において、前記振動腕と前記長辺部との間隔は、音叉型圧電振動片に衝撃が加わったときに振動腕が振動する振幅よりも広いことを特徴としている。音叉型圧電振動片の面に対してほぼ垂直な方向に衝撃が加わった場合は、衝撃緩和部が振動して衝撃を緩和するとともに振動腕も左右に振動する。このとき振動腕と長辺部との間隔は、振動腕が振動する振幅よりも広いため振動腕と長辺部が衝突するのを防止することができる。
また長辺部にさらに1箇所以上のマウントを施すことを特徴としている。これによりマウント箇所が少なくとも3箇所あるので、音叉型圧電振動片をパッケージベースの底面に対して平行に実装することができる。
また基部および振動腕からなる音叉型圧電振動片本体と、衝撃緩和部と、支持部と、を有する音叉型圧電振動片の重心位置よりも振動腕側の位置で各長辺部をマウントするとともに、前記支持部をマウントすることを特徴としている。これにより、落下による衝撃が加わった際に音叉型圧電振動片の基部側が優先的に変位し、振動腕側がパッケージに衝突するのを防ぐことができる。
第1の実施形態に係る音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子の説明図である。 第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子の説明図である。 第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片の変形例を説明する図である。 従来の技術に係り、基部と振動腕を有する音叉型圧電振動片の説明図である。 従来の技術に係り、基部、振動腕および支持部を有する音叉型圧電振動片の説明図である。 衝撃試験の結果を示すグラフである。 第2の実施形態に係る音叉型圧電振動子の変形例を説明する図である。 第3の実施形態に係る音叉型圧電振動片の説明図である。 第4の実施形態に係る音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子の説明図である。 振動腕に設けられる溝の説明図である。 衝撃緩和部の説明図である。
以下に、本発明に係る音叉型圧電振動片の実施形態について説明する。なお、以下に記載するものは本発明の実施の一形態にすぎず、本発明はこれに限定されるものでない。まず第1の実施形態について説明する。図1に第1の実施形態に係る音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子の説明図を示す。図1(a)は音叉型圧電振動片の平面図、図1(b)は音叉型圧電振動子の断面図、図1(c)は音叉型圧電振動子に加わった衝撃を、音叉型圧電振動片が緩和する説明図である。
音叉型圧電振動片10は基部12の一端から振動腕14が延びてなる音叉型圧電振動片本体16を有している。この音叉型圧電振動片本体16には、音叉型圧電振動片本体16の長手方向と交わる方向に沿う短辺部18と、該短辺部18の両端から音叉型圧電振動片本体16の長手方向に沿って形成した長辺部20からなる衝撃緩和部22が接続されている。そして振動腕14と長辺部20の間隔は、音叉型圧電振動片10に衝撃が加わったときに振動腕14が振動する左右方向の振幅よりも広く形成してある。
前記長辺部20には、音叉型圧電振動片10をパッケージベース24へ実装するためのマウント部26が形成されている。このマウント部26は音叉型圧電振動片10の長手方向の重心位置に対応して設けられ、マウント部26の下面には接続電極(不図示)が形成されている。マウント部26は、音叉型圧電振動片本体16、短辺部18および長辺部20とを合わせた音叉型圧電振動片10の重心位置よりも振動腕14の先端側に設けるのが好ましい。なお本実施形態では長辺部20の先端にマウント部26を設けた構成としているが、必ずしも先端に設ける必要はない。
またマウント部26から基部12側に位置する衝撃緩和部22は厚さおよび幅が調整され、音叉型圧電振動片10に衝撃が加わったときに衝撃を緩和する機能を有している。
そして音叉型圧電振動片本体16の上下面には励振電極(不図示)が形成され、該励振電極と前記接続電極とが衝撃緩和部22に設けられた引出し電極(不図示)により導通した構成となっている。
このような構成の音叉型圧電振動片10は、マウント部26に設けられた前記接続電極と、パッケージベース24に設けられたパッケージ側マウント電極28とが接合材30により接合固着されてパッケージベース24に実装される。そして接合材30には導電性接着剤、導電性シート、導電性フィルム、金バンプまたは金−錫合金のロウ材等が用いられる。特にシリコーン系の導電性接着剤を用いると耐熱性が向上し、前記導電性接着剤から発生するガスを抑えることができる。また金バンプを用いるとガスが発生しないので、パッケージ32を真空封止するのに好適となる。なお所望の電気伝導度が得られない場合には、ボンディングワイヤを介して導電性を得るようにしてもよい。そしてパッケージベース24の上端面に低融点ガラスを介してまたはシーム溶接によりリッド34を接合し、音叉型圧電振動子36を構成する。
次に、音叉型圧電振動子36に落下等による衝撃が加わったときの音叉型圧電振動片10の作用について説明する。音叉型圧電振動子36に衝撃が加わると、衝撃が音叉型圧電振動片10に伝搬される。そして音叉型圧電振動片10は衝撃により振動することになるが、衝撃を緩和する機能を有している衝撃緩和部22が主に振動する。すなわち、音叉型圧電振動片10に衝撃が加わると、衝撃緩和部22がマウント部26を中心として湾曲しながら上下に振動して衝撃を緩和する。このとき音叉型圧電振動片本体16はパッケージベース24の底面に対して平行を保ったまま上下に動くだけなので、音叉型圧電振動片本体16がパッケージ32に衝突することはない(図1(c)参照)。また振動腕14と長辺部20が衝突することもない。
このような構成において、音叉型圧電振動片10の衝撃緩和部22は衝撃を緩和する機能を有しているので、音叉型圧電振動子36に衝撃が加わった場合でも、音叉型圧電振動片10がパッケージ32に衝突してワレ、カケ等の破損を生じることがない。また音叉型圧電振動片を小型化・薄型化しても衝突による破損が発生することはない。このため、衝撃により周波数特性等が変わることがなく、信頼性の高い音叉型圧電振動片10を提供することができる。
また衝撃緩和部22は衝撃、すなわち振動を緩和する機能を有しているので、音叉型圧電振動片10の屈曲振動から伝搬する振動漏れを減衰することができる。このためクリスタルインピーダンス値が減少するとともに、振動特性の優れた音叉型圧電振動子36にすることができる。
また振動腕14と長辺部20の間隔は、音叉型圧電振動片10に衝撃が加わったときに振動腕14が左右に振れても長辺部20へ衝突しない距離を有しているので、振動腕14と長辺部20が衝突してカケやワレ等の破損を生じることがない。
そして、上述した音叉型圧電振動片10を用いて音叉型圧電発振器やリアルタイムクロックを形成することができる。
本実施の形態では長辺部20にマウント部26を設けた構成としているが、一方の長辺部20に1箇所のマウント部を設け、他方の長辺部20に2箇所のマウント部を設ける構成にすることもできる。また片側の長辺部20に2箇所以上のマウント部を設け、全体として4箇所以上のマウント部を設ける構成にすることもできる。このような構成とすることで、パッケージベース24の底面に対し確実に平行となるよう実装できる。
次に、第2の実施形態について説明する。図2(a)は音叉型圧電振動片の平面図、図2(b)は音叉型圧電振動子の断面図、図2(c)は音叉型圧電振動子に加わった衝撃を、音叉型圧電振動片が緩和する説明図である。音叉型圧電振動片50は基部52の一端から振動腕54が延びてなる音叉型圧電振動片本体56を有している。この音叉型圧電振動片本体56には、音叉型圧電振動片本体56の長手方向と交わる方向に沿う短辺部57と、該短辺部57の両端から音叉型圧電振動片本体56の長手方向に沿って形成した長辺部58からなる衝撃緩和部72が接続されている。そして長辺部58の振動腕54の先端側には、音叉型圧電振動片本体56の長手方向と交わる方向に沿う支持部59が接続されている。この支持部59と衝撃緩和部72で音叉型圧電振動片本体56を囲繞する構成となっている。
前記長辺部58にはそれぞれマウント部が設けられ、このマウント部の下面には音叉型圧電振動片50をパッケージベース60に実装するときに用いられる接続電極(不図示)が形成されている。この接続電極を設けたマウント部は、音叉型圧電振動片50の長手方向の重心位置よりも振動腕54に近い側(振動腕54の先端側)に設けられている。また前記接続電極は音叉型圧電振動片本体56に設けられた励振電極(不図示)と、衝撃緩和部72に設けられた引出し電極(不図示)を介して導通している。また支持部59は、音叉型圧電振動片50をパッケージベース60に実装するためのマウント部となる。このマウント部は前記接続電極よりも振動腕54先端側の長辺部58に複数設けてもよい。
そして振動腕54と長辺部58の間隔は、音叉型圧電振動片50に衝撃が加わったときに振動腕54が振動する左右方向の振幅よりも広く形成してある。また衝撃緩和部72は厚さおよび幅が調整され、音叉型圧電振動片50に衝撃が加わったときに衝撃を緩和する機能を有している。
このような構成の音叉型圧電振動片50は、長辺部58に設けられた前記接続電極と、パッケージベース60に設けられたパッケージ側マウント電極62とが接合材64により接合固着されている。また支持部59の下面は、接合材64を介してパッケージベース60に接合固着されている。支持部59とパッケージベース60を接合するときは、支持部59の下面両端の2箇所に接合材64を塗布して接合してもよく、また支持部59の下面全体の1箇所に接合材64を塗布して接合してもよい。そして前記接続電極とパッケージ側マウント電極62を接合させる接合材64には導電性接着剤、導電性シート、導電性フィルム、金バンプまたは金−錫合金のロウ材等が用いられる。特にシリコーン系の導電性接着剤を用いると耐熱性が向上し、前記導電性接着剤から発生するガスを抑えることができる。また金バンプを用いるとガスが発生しないので、パッケージ66を真空封止するのに好適となる。なお所望の電気伝導度が得られない場合には、ボンディングワイヤを介して導電性を得るようにしてもよい。また支持部59とパッケージベース60を接合する接合材64には上述した接合材を用いることもでき、さらに導電性を有しない接合材を用いることもできる。そしてパッケージベース60の上端面に低融点ガラスを介して、またはシーム溶接によりリッド68を接合し、音叉型圧電振動子70を構成する。
次に、音叉型圧電振動子70に落下等による衝撃が加わったときの音叉型圧電振動片50の作用について説明する。音叉型圧電振動子70に衝撃が加わると、衝撃が音叉型圧電振動片50に伝搬される。すると、衝撃緩和部72は衝撃を緩和する機能を有しているので、衝撃緩和部72が前記接続電極の位置を中心として湾曲しつつ上下に振動する。この振動によって音叉型圧電振動片50に伝搬される衝撃が緩和される。このため音叉型圧電振動片50は振動腕54の先端が僅かに上下に動くだけなので、音叉型圧電振動片本体56がパッケージ66に衝突することはない(図2(c)参照)。また振動腕54と長辺部58が衝突することもない。
このような構成において、音叉型圧電振動片50の衝撃緩和部72は衝撃を緩和する機能を有しているので、音叉型圧電振動子70に衝撃が加わった場合でも衝撃緩和部72が衝撃を緩和し、音叉型圧電振動片本体56が激しく振られることがない。このため音叉型圧電振動片50がパッケージ66に衝突してワレ、カケ等の破損を生じることがない。また音叉型圧電振動片は衝撃を緩和する機能を有しているので、音叉型圧電振動片を小型化・薄型化しても破損することがない。さらに衝撃により周波数特性等が変わることがなく、信頼性の高い音叉型圧電振動片50を提供することができる。
また衝撃緩和部72は、音叉型圧電振動片50の屈曲振動から伝搬する振動漏れも減衰することができる。このためクリスタルインピーダンス値が減少するとともに、振動特性の優れた音叉型圧電振動子70にすることができる。
また振動腕54と長辺部58の間隔は、音叉型圧電振動片50に衝撃が加わったときに振動腕54が左右に振れても長辺部58へ衝突しない距離を有しているので、振動腕54と長辺部58が衝突してカケやワレ等の破損を生じることがない。
また長辺部58に設けられたマウント部を音叉型圧電振動片50の長手方向の重心位置よりも振動腕54に近い側に設けることで基部52側の変位が優先的に起こり、衝撃が加わった際に音叉型圧電振動片50自体の変位量が抑制され、音叉型圧電振動片50がパッケージに衝突してワレやカケを発生することがない。
また第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片50には、音叉型圧電振動片50を囲繞する枠部が形成されているので、この枠部を有していない音叉型圧電振動片に比べて機械強度を向上させることができる。
そして、上述した音叉型圧電振動片50を用いて音叉型圧電発振器やリアルタイムクロックを形成することができる。
次に、音叉型圧電振動子70の衝撃試験について説明する。この衝撃試験には上述した音叉型圧電振動子70と、衝撃緩和部72を備えていない従来技術に係る音叉型圧電振動子とを用いた。衝撃試験は、音叉型圧電振動子を治具にセットしたあと、150cmの高さから、音叉型圧電振動子の長さ、幅および高さ方向について各10回落下させた。図6に衝撃試験の結果を示す。衝撃試験前の音叉型圧電振動子の発振周波数を基準とし、衝撃試験後の発振周波数がどれ位ずれたかを周波数変化率で示したものである。図6(a)は上述した音叉型圧電振動子70の試験結果を示し、図6(b)は従来技術に係る音叉型圧電振動子の衝撃試験の結果を示す。上述した音叉型圧電振動子70は、図6(a)より衝撃試験後においても発振周波数がほとんどずれてないことがわかり、衝撃試験後の発振周波数のばらつきを求めるとσ=0.221であった。これに対し、従来技術に係る音叉型圧電振動子は、図6(b)より衝撃試験後に発振周波数が大きくずれていることがわかり、衝撃試験後の発振周波数のばらつきを求めるとσ=2.061であった。このことより上述した音叉型圧電振動子70は、音叉型圧電振動片50の衝撃緩和部72により衝撃を緩和したので、発振周波数にほとんどずれが生じなかったといえる。また従来技術に係る音叉型圧電振動子は、衝撃緩和部を備えていないので基部や振動腕に衝撃が加わり、発振周波数が大きくずれたといえる。
なお第2の実施形態に係る音叉型圧電振動子70は、音叉型圧電振動片50とパッケージ側マウント電極62とを電気的および機械的に接続する前記マウント部と、音叉型圧電振動片50とパッケージベース60側とを機械的に接続する支持部59とでパッケージベース60に実装した構成であるが、音叉型圧電振動片50を前記マウント部のみでパッケージベース60に実装してもよい。図7に第2の実施形態に係る音叉型圧電振動子の変形例の説明図を示す。図7(a)は音叉型圧電振動子の平面図であり、図7(b)は音叉型圧電振動子の断面図である。なお図7(a)はリッドを省略した形態で記載している。長辺部58において、音叉型圧電振動片50の重心位置よりも振動腕54の先端側にマウント部74を設ける。このマウント部74は長辺部58に沿って長く形成され、パッケージベース60と線状に接続されるようにする。すなわち図7(a)の点線で囲む部分に接合材64を設け、音叉型圧電振動片50をパッケージベース60に実装する。これにより2箇所で音叉型圧電振動片50を支持しても、音叉型圧電振動片50はパッケージベース60の底面に対して平行に実装される。したがって音叉型圧電振動子70に衝撃が加わっても、音叉型圧電振動片50がパッケージベース60に衝突することはない。
次に、第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片の変形例を示す。図3に音叉型圧電振動片の変形例の説明図を示す。図3(a)および図3(b)は第1の変形例を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。第1の変形例は、第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片50と外形が同じであるが、長辺部80の接続電極82(マウント部85)から短辺部81までを薄く形成したものである。この長辺部80を薄くする加工はハーフエッチング等を用いればよい。また図3(c)は第2の変形例を示す図である。第2の変形例は、長辺部80に設けられたマウント部85から短辺部81までの間を細く形成し、マウント部85から支持部84までの間の長辺部80を内側に太く形成したものである。また図3(d)は第3の変形例を示す図である。第3の変形例は長辺部80を細く形成し、接続電極を設けたマウント部85のみを太く形成したものである。また図3(e)は第4の変形例を示す図である。第4の変形例は、長辺部80に設けられたマウント部85から短辺部81までの間を細く形成し、マウント部85から支持部84までの間を外側に太く形成したものである。また図3(f)は第5の変形例を示す図である。第5の変形例は、長辺部80に設けられたマウント部85から短辺部81までの間を細く形成し、マウント部85から支持部84までの間を内側および外側に太く形成したものである。また図3(g)は第6の変形例を示す図である。第6の変形例は長辺部80を細く形成し、接続電極を設けたマウント部85を内側に太く形成するとともに、基部と振動腕との接続箇所近傍から支持部84までの間を外側に太く形成したものである。第1〜第6の変形例のマウント部85は音叉型圧電振動片の重心位置よりも振動腕先端側に設けられている。またマウント部85は接合材が設けられる箇所、すなわち接続電極よりも長く形成されている。したがって衝撃緩和部が衝撃によって振動すると、振動の応力は接合材の端部上に位置する長辺部80に集中するが、この応力が加わる位置の長辺部80の幅は太く形成されているので、長辺部80が折れることはない。このような第1〜第6の変形例は第2の実施形態に係る音叉型圧電振動片50と同様の作用および効果を奏することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。図8に第3の実施形態に係る音叉型圧電振動片の説明図を示す。第3の実施形態に係る音叉型圧電振動片は、音叉型圧電振動片本体に基部を設けない形態である。そして図8(a)は枠部を有する音叉型圧電振動片の平面図であり、図8(b)は枠部を有しない音叉型圧電振動片の平面図である。図8(a)に示す音叉型圧電振動片200は矩形の枠部202を有し、この枠部202における一方の短辺部204の内側に他方の短辺部206へ向かって延びる振動腕208が設けられた構成である。また他方の短辺部206の幅は広く形成され、この下面に音叉型圧電振動片200をパッケージベース(不図示)へ実装するためのマウント部209が形成されている。そして枠部202の長辺部210は衝撃緩和部となっており、この長辺部210は振動腕の大きさや重心位置等に対応して厚さや幅が調整され、音叉型圧電振動片200に衝撃が加わったときに、この衝撃を緩和する機能(衝撃緩和部)を有している。また当該衝撃緩和機能を長辺部の一部分に設けてもよく、この場合、衝撃緩和機能の長さ、幅、厚さが調整される。さらに長辺部210は、第2の実施形態の変形例で説明した長辺部80の形状にされてもよい。このような音叉型圧電振動片200の振動腕208には励振電極(不図示)が形成され、マウント部209には前記パッケージベースに形成されたパッケージ側マウント電極(不図示)と接続する接続電極(不図示)が形成されている。そして前記励振電極と前記マウント電極とは、長辺部210に設けられた引出し電極(不図示)を介して接続されている。そして図8(a)に示す点線で囲んだ部分に接合材が設けられ、前記接続電極と前記マウント電極が導通して、前記パッケージベース上に音叉型圧電振動片200が実装される。前記接合材は、第1の実施形態で説明した接合材30を用いればよい。このようにして音叉型圧電振動子が形成される。
また図8(b)に示す音叉型圧電振動片220は平行に並ぶ2本の振動腕222を有し、これらの振動腕222の一端が短辺224により接続されている。そして振動腕222の間に、振動腕222に沿って長辺部226が設けられている。この長辺部226の先端は、振動腕222に沿う方向と交わる方向に延設されて短辺部228を形成している。この長辺部226と短辺部228とから足部が形成され、この足部はT字形状をなしている。前記短辺部228の下面はマウント部230となる。そして長辺部226は衝撃緩和部となっており、振動腕222の大きさや重心位置等に対応して厚さや幅が調整されている。また長辺部226は、衝撃が加わったときに振動腕222がねじれるのを防止するために、振動腕222の大きさや重心位置が考慮されて厚さや幅が設計されてもよい。このような音叉型圧電振動片220の振動腕222には励振電極(不図示)が形成され、マウント部230にはパッケージベース(不図示)に形成されたパッケージ側マウント電極(不図示)と接続する接続電極(不図示)が形成されている。そして前記励振電極と前記マウント電極とは、長辺部226に設けられた引出し電極(不図示)を介して接続されている。そして図8(b)に示す点線で囲んだ部分に接合材が設けられ、前記接続電極と前記マウント電極が導通して、前記パッケージベース上に音叉型圧電振動片220が実装される。前記接合材は、第1の実施形態で説明した接合材30を用いればよい。このようにして音叉型圧電振動子が形成される。
図8(a)または図8(b)に示す音叉型圧電振動片200,220を搭載した音叉型圧電振動子に落下等による衝撃が加わった場合、音叉型圧電振動片200,220にはマウント部209,230を介して前記パッケージベースから衝撃が伝わるが、厚さや幅が調整された長辺部210,226によって衝撃が緩和され、振動腕208,222が激しく振られることがない。これにより音叉型圧電振動片200,220は衝撃を緩和することができ、振動腕208,222にワレ、カケ等の破損が生じることがない。また振動腕208,222と長辺部210,226との間は、音叉型圧電振動片200,220に衝撃が加わったときに振動腕208,222が振動する振幅よりも広い距離を有しているので、振動腕208,222が長辺部210,226に衝突してワレ、カケ等の破損が生じることがない。さらに音叉型圧電振動片200,220は基部を有しないので、小型化にすることができる。
また振動腕208,222とマウント部209,230との間に長辺部210,226が設けられているので、振動腕208,222から漏れた振動を長辺部210,226において減衰させることができる。したがって振動特性の優れた音叉型圧電振動子を得ることができる。
そして上述した音叉型圧電振動子に音叉型圧電振動片200,220を発振させる回路を搭載すると、音叉型圧電発振器を得ることができる。
次に、第4の実施形態について説明する。図9に第4の実施形態に係る音叉型圧電振動片および音叉型圧電振動子の説明図を示す。第4の実施形態に係る音叉型圧電振動片240は基部242と、この基部242の一端から延設された複数の振動腕244とからなる音叉型圧電振動片本体246を有し、この音叉型圧電振動片本体246の周囲に矩形の枠部248が設けられた構成である。そして枠部248の一方の短辺部250は、基部242の他端と接続されている。また枠部248の長辺部252には衝撃緩和部254と、音叉型圧電振動片240の重心位置よりも振動腕244の先端側においてマウント部256が設けられている。
前記衝撃緩和部254はマウント部256から一方の短辺部250にかけて形成され、この部分を図9(a)に示すように細く、かつ薄くして形成することにより構成されている。また衝撃緩和部254は、図9(b)に示すように長辺部252の一部、すなわち長辺部252におけるマウント部256から一方の短辺部250までの一部分に細く、かつ薄く形成した部分を設けて構成されてもよい。この細く、かつ薄く形成した部分、すなわち括れた部分は、マウント部256と一方の短辺部250との中央部付近に設ければよい。なお括れ部分は長辺部252に複数形成されてもよい。また細くかつ薄く形成した部分の太さ、厚さ、長さは、音叉型圧電振動片240の大きさや重心位置等に応じて設計される。
前記マウント部256の下面には接続電極(不図示)が設けられており、この接続電極は点状に形成されてもよく、長辺部252に沿って線状に形成されてもよい。そして図9(a)または図9(b)に示す音叉型圧電振動片240をパッケージベース258に実装するときは、接合材260を介してマウント部256とパッケージベース258とが接合される。この接合材260には、第1の実施形態で説明した接合材30を用いればよい。図9(c)は音叉型圧電振動子の断面図である。なお図9(c)は、同図(b)に示す音叉型圧電振動片240をパッケージに搭載した形態である。接合材260はマウント部256と、細くかつ薄く形成した部分との接続箇所よりも振動腕244の先端側に設けられる。すなわち前記接続箇所から離れた位置において音叉型圧電振動片240とパッケージベース258とが接合される。ところで接合材260の端部が前記接続箇所の下面に位置していると、音叉型圧電振動片240に衝撃が加わって衝撃緩和部254が振れたときに、振れによる応力が前記接続箇所に集中する。そして長辺部252を細くかつ薄く形成した部分の強度は弱いので、前記応力により前記接続箇所が折れてしまう。しかし本実施の形態では、接合材260の端部の上側にマウント部256があるので、衝撃緩和部254の振れによって応力が集中しても折れることはない。音叉型圧電振動片240はパッケージベース258上に各マウント部256において線状に接合されるので、音叉型圧電振動片240をパッケージベース258の底面に対して平行に実装することができる。また前記接続電極を点状に設けた場合は、振動腕244の先端側における短辺部262の下面を支持部とすればよい。これにより音叉型圧電振動片240はパッケージベース258上に各マウント部256と支持部とにおいて接合され、音叉型圧電振動片240をパッケージベース258の底面に対して平行に実装することができる。
また衝撃緩和部254は、図9(d)に示すように、長辺部252に穴部264を設けることにより形成されてもよい。前記穴部264の形状は、衝撃緩和部254の設計に応じて如何なる形状を用いてもよく、例えば円形、楕円、四角形、三角形等を用いることができる。また穴部264の大きさや配置間隔も、衝撃緩和部254の設計に応じて任意に設定することができる。なお穴部は、音叉型圧電振動片240をエッチングにより形成するのと同時に形成されればよい。また穴部264のかわりとして凹部を用いることもできる。前記凹部は振動腕244に設けられる溝と同時に形成されればよい。そして前記凹部の深さは、前記溝をエッチングで形成している途中で前記凹部のみエッチングを止めることで、任意に調整することができる。前記凹部は長辺部252の上面または下面のいずれかにのみ形成してもよく、両面に形成してもよい。
そして上述した音叉型圧電振動片240を搭載した音叉型圧電振動子に落下等による衝撃が加わった場合、音叉型圧電振動片240にはマウント部256を介してパッケージから衝撃が伝わるが、長辺部252が振動することによって衝撃が緩和されて音叉型圧電振動片本体246が激しく振られることがない。これにより音叉型圧電振動片240は衝撃を緩和することができ、振動腕244にワレ、カケ等の破損が生じることがない。また振動腕244と長辺部252との間は、音叉型圧電振動片240に衝撃が加わったときに振動腕244が振動する振幅よりも広い距離を有しているので、振動腕244が長辺部252に衝突してワレ、カケ等の破損が生じることがない。
また振動腕244とマウント部256との間に長辺部252が設けられているので、振動腕244から漏れた振動を長辺部252において減衰させることができる。したがって振動特性の優れた音叉型圧電振動子を得ることができる。
そして上述した音叉型圧電振動子に音叉型圧電振動片240を発振させる回路を搭載すると、音叉型圧電発振器を得ることができる。
次に、前記溝について説明する。前記溝は振動腕に設けられるので、音叉型圧電振動片の形状に関係なく全ての音叉型圧電振動片の振動腕に設けることができる。したがって前記溝を、第1〜第4の実施形態に係る音叉型圧電振動片に形成することができる。図10に振動腕に設けられる溝の説明図を示す。図10(a)は音叉型圧電振動片本体の平面図であり、図10(b)はA−A線における断面図である。なお図10では、励振電極等は省略して記載している。溝266は振動腕268の上下それぞれの面に、振動腕268の長手方向に沿って形成されている。したがって振動腕268の断面形状はH型となっている。溝266を振動腕268に設けると、前記励振電極に印加される電圧による振動腕268の電界効率が向上し、振動腕268を短くおよび/または細くして小型化しても、屈曲振動の振動損失が低くクリスタルインピーダンス値を低く抑えることができる。
上述した第1〜第4の実施形態では、それぞれ衝撃緩和部について説明したが、これらの衝撃緩和部のかわりに、次に説明する形態の衝撃緩和部を用いることもできる。図11に衝撃緩和部の説明図を示す。なお、この衝撃緩和部270が適用される音叉型圧電振動片の一例として、音叉型圧電振動片本体274と、この本体の周囲を取り囲む矩形の枠部276とを有する音叉型圧電振動片272を用いた形態について説明する。この衝撃緩和部270は枠部276の長辺部278におけるマウント部280と基部側の短辺部282との間に設けられている。そして長辺部278の長さ方向に沿って、長辺部278の内側と外側とから交互に切れ込みを入れることにより形成されている。すなわち衝撃緩和部270をばね状に形成している。そして衝撃緩和部270の長さや、前記切れ込みの幅や長さは、音叉型圧電振動片272の大きさや重心位置等によって適宜設計される。このような衝撃緩和部270は、音叉型圧電振動片272をエッチングにより形成するのと同時に形成すればよい。このような音叉型圧電振動片272をパッケージ(不図示)に搭載すると音叉型圧電振動子が形成される。そして音叉型圧電振動子に衝撃が加わると音叉型圧電振動片272に衝撃が伝わるが、衝撃緩和部270が振れて、衝撃を緩和することができる。また音叉型圧電振動片本体274からマウント部280までの距離が遠くなるので、屈曲振動の振動漏れを減衰させることができ、振動特性の優れた音叉型圧電振動子を得ることができる。
10………音叉型圧電振動片、12………基部、14………振動腕、16………音叉型圧電振動片本体、18………短辺部、20………長辺部、22………衝撃緩和部、26………マウント部、50………音叉型圧電振動片、52………基部、54………振動腕、56………音叉型圧電振動片本体、58………長辺部、72………衝撃緩和部。

Claims (5)

  1. 音叉型圧電振動片をパッケージに収容した圧電振動子であって、
    前記音叉型圧電振動片は、
    複数の振動腕を有する音叉型圧電振動片本体と、
    前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って形成され、前記圧電振動片本体に接続する第1の短辺部と、
    前記短辺部から前記振動腕の延びる方向に向かって前記振動腕の先端より先まで前記音叉型圧電振動片本体の長手方向に沿って形成された長辺部と、
    前記長辺部の先端を、前記振動腕の先端より先において前記音叉型圧電振動片本体の長手方向と交わる方向に沿って延設して形成された第2の短辺部と、
    を備え、
    前記第2の短辺部の下面が前記パッケージに固定されていることを特徴とする音叉型圧電振動片。
  2. 請求項1に記載の音叉型圧電振動片であって、
    前記複数の振動腕は、一対の振動腕を含み、
    前記長辺部は、前記一対の振動腕の間において、前記短辺部から前記振動腕の延びる方向に向かって前記振動腕の先端より先まで前記音叉型圧電振動片本体の長手方向に沿って形成されていることを特徴とする音叉型圧電振動片。
  3. 請求項1に記載の音叉型圧電振動片であって、
    前記複数の振動腕は、一対の振動腕を含み、
    前記長辺部は、前記一対の振動腕の外側において、前記短辺部から前記振動腕の延びる方向に向かって前記振動腕の先端側まで前記音叉型圧電振動片本体の長手方向に沿って形成されている第1の長辺部と第2の長辺部とを含み、
    第1の長辺部および第2の長辺部は、前記振動腕の先端側において、第2の短辺部により互いに接続されている
    ことを特徴とする音叉型圧電振動片。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の音叉型圧電振動片であって、
    前記短辺部から前記音叉型圧電振動片本体の長手方向に沿って形成され、穴部または凹
    部を設けることにより形成された長辺部からなる衝撃緩和部を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の音叉型圧電振動片。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の音叉型圧電振動片であって、
    前記振動腕と前記長辺部との間隔は、音叉型圧電振動片に衝撃が加わったときに振動腕が振動する振幅よりも広いことを特徴とする音叉型圧電振動片。
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