JP6332027B2 - ポリ乳酸系樹脂シートおよび成形品 - Google Patents
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Description
・条件1:ポリ乳酸系樹脂含有量×耐熱温度×耐熱温度≧320000
(ただし、ポリ乳酸系樹脂含有量は、シートを構成する全成分を100質量%とした際の、ポリ乳酸系樹脂シート中のポリ乳酸系樹脂の含有量(質量%)であり、耐熱温度は、ヒートサグ値が30mm未満であった温度のなかで、もっとも高い温度(℃)である。)
本発明のポリ乳酸系樹脂シートは、さらにポリ(メタ)アクリレート系樹脂を含有する。
・条件2:Za<Zb
(ただし、Zaは層Aを構成する全成分を100質量%とした際の層A中のポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)であり、Zbは層Bを構成する全成分を100質量%とした際の層B中のポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)である。)
本発明のポリ乳酸系樹脂シートの好ましい態様によれば、前記のポリ乳酸系樹脂シートを構成するポリ乳酸系樹脂は、次の条件3を満たすことである。
・条件3:Ma1>Mb1
(ただし、Ma1は層A中のポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量であり、Mb1は層B中のポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量である。)
本発明のポリ乳酸系樹脂シートにおいて、前記のポリ乳酸系樹脂シートを構成するポリ乳酸系樹脂は、次の条件4および5を満たす。
・条件4:16万≦Ma2≦24万
・条件5:8万≦Mb2≦12万
(ただし、Ma2は層Aの原料であるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量であり、Mb2は層Bの原料であるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量である。)
本発明のポリ乳酸系樹脂シートの好ましい態様によれば、前記のポリ乳酸系樹脂シートは未延伸シートである。
・条件1:ポリ乳酸系樹脂含有量×耐熱温度×耐熱温度≧320000
(ただし、ポリ乳酸系樹脂含有量は、シートを構成する全成分を100質量%とした際の、ポリ乳酸系樹脂シート中のポリ乳酸系樹脂の含有量(質量%)であり、耐熱温度は、ヒートサグ値が30mm未満であった温度のなかで、もっとも高い温度(℃)である。)
本発明で定義する耐熱温度とは、具体的には、ギアオーブンを用いて、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃および100℃のそれぞれの温度条件で1時間の熱処理を行ったときのヒートサグ値を測定し、ヒートサグ値が30mm未満であった温度のなかで、もっとも高い温度(℃)のことである。
本発明においては、耐熱性パラメータは、ポリ乳酸系樹脂含有量×耐熱温度×耐熱温度の式により求めることができ、環境性と耐熱性の両立具合の指標となる。本発明における耐熱性パラメータの定義によれば、例えば、ポリ乳酸100質量%で構成されるシートは、耐熱温度は55℃であるため、耐熱性パラメータは302500である(比較例1参照)。また、ポリ乳酸系樹脂シートに耐熱性を付与する方法として、前記特許文献5に例示される、ポリ乳酸樹脂とポリメチルメタクリレートとを混合してポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性を向上させる方法を用いた場合においては、高い耐熱温度を得るためにはポリメチルメタクリレートを多く含有させる必要があり、ポリメチルメタクリレート含有量の増加に伴ってポリ乳酸系樹脂シートの耐熱温度は高くなる傾向ではあるものの、環境性との両立が困難であり、ポリメチルメタクリレート含有量の増加に伴い、耐熱性パラメータは低下する傾向である(比較例2〜4参照)。環境性と耐熱性を両立させる方法として、前記特許文献6〜9に例示される、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量が異なる複数の層を積層する方法を用いた場合においては、前記のポリ乳酸樹脂とポリメチルメタクリレートとを混合してポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性を向上させる方法と比較して耐熱性パラメータの上昇は見られるものの、生産性との兼ね合いから、実質的に耐熱性パラメータを320000以上とすることは困難であり、高いレベルで環境性と耐熱性を両立しているとは言えないものである(比較例5〜11参照)。
このように、従来の技術によれば、耐熱性パラメータを320000以上とすることは困難であり、すなわち、環境性と耐熱性を高いレベルで両立させることは困難であった。一方で、本発明のポリ乳酸系樹脂シートは、後述する方法により高いレベルで環境性と耐熱性を両立することができるが、環境性と耐熱性の両立具合の指標として耐熱性パラメータを採用することにより、本発明の効果を、従来の技術と明確に差別化することができるようになる。
特に好ましくは、層Aの原料となるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量(すなわち、Ma2)を16万以上24万以下とし、さらに、層Bの原料となるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量(すなわち、Mb2)を8万以上12万以下とすることである。
本発明のポリ乳酸系樹脂シートは、耐衝撃改良剤を含有していても良い。特に、本発明のポリ乳酸系樹脂シートが、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)が40質量%を超える樹脂組成物からなる層を有している積層構成である場合は、かかる層に耐衝撃改良剤を含有することが好ましい。ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)が40質量%を超える樹脂組成物からなる層を有している積層構成である場合において、かかる層に耐衝撃改良剤が添加されてない場合、ブリスターパック等の各種保形具類、食品トレー、飲料カップなどの容器類および飲料自動販売機のディスプレイ用ボトルなどの成形体用途と使用した際に、成形体の割れが発生する等の不具合がある場合がある。
実施例中に示す測定や評価は、次に示す条件で行った。
ポリ乳酸系樹脂シート断面を、ライカマイクロシステムズ(株)製金属顕微鏡LeicaDMLMを用いて、倍率100倍、透過光で写真撮影し、各層の厚みを測定することにより、各層の厚み比を求めた。
マイクロゲージを用いて、ポリ乳酸系樹脂シート全幅に対して10点の厚みを測定し、10点の厚みの平均値をシート厚みとした。
使用したそれぞれの原料におけるポリ乳酸系樹脂含有量と、シート全体におけるそれぞれの原料の含有量から、次の式を用いて、ポリ乳酸系樹脂シート全体におけるポリ乳酸系樹脂含有量(質量%)を算出した。
・ポリ乳酸系樹脂シート全体におけるポリ乳酸系樹脂含有量(質量%)=Σ(それぞれの原料におけるポリ乳酸系樹脂含有量(質量比)×ポリ乳酸系樹脂シート全体におけるそれぞれの原料の含有量(質量比))×100。
ポリ乳酸系樹脂シートのシート製造時のシート流れ方向が長手方向になるように幅10mm×長さ80mmの短冊形のサンプル片を作成し、両面テープを用いて、金属製の直方体の台座に、サンプル片の張り出し部分の長さが60mm(すなわち、サンプル片の台座と接着される部分が20mm)になり、かつ、サンプル片の冷却ロール非接触面が台座表面と向かい合うように固定した。
前記の(3)と(4)で求めたポリ乳酸系樹脂含有量(質量%)および耐熱温度(℃)の評価結果を用いて、次の式で算出した。
・耐熱性パラメータ=ポリ乳酸系樹脂含有量(質量%)×耐熱温度(℃)×耐熱温度(℃)。
層Aあるいは層Bを構成する樹脂組成物全体におけるポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)を、製造の際にそれぞれの押出機に供給する配合量から算出した。
日本Warters(株)製、Warters2690を用い、PMMAを標準とし、カラム温度40℃、クロロホルム溶媒を用いて測定した。サンプルが積層シートである場合は、顕微鏡観察しながら、目的でない層を研磨して除外し、目的の層のみで構成されるサンプル片を得てから測定を行った。
日本Warters(株)製、Warters2690を用い、PMMAを標準とし、カラム温度40℃、クロロホルム溶媒を用いて測定した。
JIS−K−7105(1981年)に準じて、ヘイズメーターHGM−2DP型(スガ試験機社製)を用いて、3回の測定値の平均値をヘイズ(%)とした。
ポリ乳酸系樹脂シート片を試料として約5mg秤量し、窒素雰囲気下、−50℃の温度で5分間保持後10℃/分の昇温速度で、240℃の温度まで示差走査型熱量計(DSC)測定を行い、観測されたサーモグラフから、ポリ乳酸系樹脂に由来する、昇温中の結晶化により起こる結晶化発熱量:ΔHc(J/g)と結晶融解吸熱量:ΔHm(J/g)を読みとり、次の式に従って算出した。
・結晶化度(%)={(ΔHm−ΔHc)/93.6}×100
(11)環境性と耐熱性の両立
前記の(5)で求めた耐熱性パラメータの値を用いて、次の基準で評価した。
AA:耐熱性パラメータが400000以上であった。
A :耐熱性パラメータが340000以上400000未満であった。
B :耐熱性パラメータが320000以上340000未満であった。
C :耐熱性パラメータが320000未満であった。
セラミックヒーター加熱方式の真空成形機を用いて、ヒーター設定温度を300〜400℃とし、成形時のシート温度が90℃〜120℃の範囲になるような予熱条件で予熱を行い、40℃の温度に設定した直径70mmの円柱型の雌型金型を用いて成形を行った。金型の深さを任意に変更して絞り比0.3、0.5および0.7での成形を行い、次の基準で評価した。
A:絞り比0.3,0.5,0.7での成形が可能であった。
B:絞り比0.3,0.5での成形が可能であったが、絞り比0.7での成形では成形不良があった。
C:A及びBのいずれにも該当しない場合。
ポリ乳酸系樹脂シートの生産時において、積層斑に起因する外観不良(フローマーク)の有無から、次の基準で評価した。
A:積層斑に起因する外観不良(フローマーク)は発生しなかった。
B:積層斑に起因する外観不良(フローマーク)が発生することがあったが、押出機の設定温度を適正化することで解消できた。
C:積層斑に起因する外観不良(フローマーク)が発生し、押出機の設定温度を変更しても、解消することはできなかった。
前記の(9)で求めたヘイズの値を用いて、次の基準で評価した。
A:ヘイズが5%以下であった。
B:ヘイズが5%を超えた。
前記の(11)、(12)、(13)および(14)で求めた環境性と耐熱性の両立、成形性、生産性および透明性の4項目の評価結果を用いて、次の基準で評価し、Aを合格とした。
A:AおよびAAの項目の合計が2項目以上であり、かつ、Cの項目がない。
C:前記Aに該当しない場合。
(PLA−1):
D体含有割合1mol%、L体含有割合99mol%、PMMA換算の重量平均分子量19万のポリ乳酸系樹脂。
D体含有割合5mol%、L体含有割合95mol%、PMMA換算の重量平均分子量19万のポリ乳酸系樹脂。
D体含有割合1mol%、L体含有割合99mol%、PMMA換算の重量平均分子量13万のポリ乳酸系樹脂。
D体含有割合1mol%、L体含有割合99mol%、PMMA換算の重量平均分子量10万のポリ乳酸系樹脂。
L−ラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製)50gをフラスコに加え、窒素雰囲気下、120℃の温度で均一に溶解させた後、温度を150℃にし、オクチル酸スズ0.05gを加え、30分間重合させることにより、ポリ−L−乳酸を得た。一方、D−ラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製)用いたこと以外は、前記のポリ−L−乳酸と同じ製造方法により、ポリ−D−乳酸を得た。得られたポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を用いて、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸のそれぞれのポリ乳酸50質量部ずつと、オクチル酸スズ0.1質量部をベント付き二軸押出機に供給し、減圧下に、220℃の温度で溶融混練(滞留時間2分)し、ストランドカッターでペレタイズすることにより、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸のポリ乳酸混合物ペレットを得た。得られたポリ乳酸混合物ペレットを真空乾燥機に入れ、13.3Paの圧力下で、140℃の温度で20時間、さらに180℃の温度で30時間反応させ、PLA−5を得た。PLA−5は、熱処理を行うことにより、ステレオコンプレックス結晶を形成する。PMMA換算の重量平均分子量は、19万である。
(PM−1):ポリメチルメタクリレート(旭化成ケミカルズ(株)製“デルペット”(登録商標)80NH、MFR:5.5g/10min(230℃、3.8kg荷重))
(PM−2):ポリメチルメタクリレート(住友化学(株)製“スミペックス”(登録商標)LG21、MFR:21g/10min(230℃、3.8kg荷重))
[使用した耐衝撃性改良剤]
(SP−1):コアシェル型ゴム粒子(三菱レイヨン(株)製“メタブレン”(登録商標)S2001(コア層:シリコーン/アクリル重合体、シェル層:メタクリル酸メチル重合体))
(SP−2):コアシェル型ゴム粒子(ロームアンドハースジャパン(株)製“パラロイド”(登録商標)BPM500(コア層:アクリル酸ブチル重合体、シェル層:メタクリル酸メチル重合体))
[使用したその他の原料]
(S−MB):
シリカ粒子(平均粒子径:3.2μm)を10質量%、ポリ乳酸系樹脂として前記PLA−1を90質量%含有する、シリカ粒子マスターバッチ。
酸化チタン(アナターゼ型酸化チタン、平均粒子径:0.2μm)を25質量%、ポリ乳酸系樹脂として前記PLA−1を75質量%含有する、酸化チタンマスターバッチ。
タルク粒子(平均粒子径:2.75μm)を20質量%、ポリ乳酸系樹脂として前記PLA−1を80質量%含有する、タルク粒子マスターバッチ。
(実施例1〜2(参考例)、実施例3〜4、実施例5〜8(参考例)、実施例9〜10)
表1記載の原料を表1記載の各質量%の割合で、それぞれ独立した別々のベント式二軸押出機に供給し、真空ベント部を脱気しながら溶融混練し、口金温度を210℃に設定したTダイ口金より共押出し、共押出された溶融シートに互いに接する方向に回転するように配置したキャスティングドラム(設定温度:40℃)とポリッシングロール(設定温度:40℃)を用いて溶融シートを冷却固化して、表2記載の厚みの、本発明のポリ乳酸系樹脂シートを得た。得られたポリ乳酸系樹脂シートの評価結果を、表2に示した。ただし、それぞれのベント式二軸押出機の設定温度は210℃を基本とするが、ポリ乳酸系樹脂シートの積層斑に起因する外観不良(フローマーク)等が発生した場合は、200℃〜240℃の温度範囲で適宜変更できるものとする。
表1記載の原料を表1記載の各質量%の割合で用いて、層Aと層Bからなる2種2層構造とし、層Aがキャスティングドラムに接するようにして生産したこと以外は、実施例1(参考例)と同様の方法により、本発明のポリ乳酸系樹脂シートを得た。得られたポリ乳酸系樹脂シート評価結果を表2に示した。実施例11(参考例)のポリ乳酸系樹脂シートは、環境性と耐熱性が高いレベルで両立されていて、さらに、透明性、成形性および生産性にも優れており、成形品用途として好適に使用できるものであった。
層Aのみからなる単層構造としたこと以外は、実施例1と同様の方法により、ポリ乳酸系樹脂シートを得た。得られたポリ乳酸系樹脂シートの原料と評価結果を、表5と表6に示した。比較例1、2、3および4のポリ乳酸系樹脂シートは、耐熱性の機能と比較してポリ乳酸系樹脂含有量が少なく、環境性と耐熱性を両立しているとはいえないものであった。
実施例1と同様の方法により、ポリ乳酸系樹脂シートを得た。得られたポリ乳酸系樹脂シートの原料と評価結果を、表5と表6に示した。比較例5、6、7、8、9、10および11のポリ乳酸系樹脂シートは、比較例1〜4のポリ乳酸系樹脂シートと同様に、耐熱性の機能と比較してポリ乳酸系樹脂含有量が少なく、環境性と耐熱性を両立しているとはいえないものであった。
ポリ乳酸系樹脂シート実施例1と同様の方法により、ポリ乳酸系樹脂シートを得ようとしたが、ポリ乳酸系樹脂シートの積層斑に起因する外観不良(フローマーク)が発生し、これを解消するために押出機の設定温度の適正化を試みても、ポリ乳酸系樹脂シートの積層斑に起因する外観不良(フローマーク)を解消することができず、実用に耐えるポリ乳酸系樹脂シートを得ることができなかった。得られたポリ乳酸系樹脂シートの原料と評価結果を、表7と表8に示した。
Claims (6)
- ポリ乳酸系樹脂を含み、さらに、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂を含有し、下記条件1を満たすことを特徴とするポリ乳酸系樹脂シートであって、
ポリ乳酸系樹脂を含有する層A、および、ポリ乳酸系樹脂を含有する層Bを有する積層構成のシートであり、該層Bは、該シートの少なくとも一方の最表層であり、下記条件2を満たし、
ポリ乳酸系樹脂が、下記条件4および5を満たすことを特徴とするポリ乳酸系樹脂シート。
・条件1:ポリ乳酸系樹脂含有量×耐熱温度×耐熱温度≧320000
(ただし、ポリ乳酸系樹脂含有量は、シートを構成する全成分を100質量%とした際の、ポリ乳酸系樹脂シート中のポリ乳酸系樹脂の含有量(質量%)であり、耐熱温度は、ヒートサグ値が30mm未満であった温度のなかで、もっとも高い温度(℃)である。)
・条件2:Za<Zb
(ただし、Zaは層Aを構成する全成分を100質量%とした際の層A中のポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)であり、Zbは層Bを構成する全成分を100質量%とした際の層B中のポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有量(質量%)である。)
・条件4:16万≦Ma2≦24万
・条件5:8万≦Mb2≦12万
(ただし、Ma2は層Aの原料であるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量であり、Mb2は層Bの原料であるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量である。) - ポリ乳酸系樹脂が、次の条件3を満たすことを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸系樹脂シート。
・条件3:Ma1>Mb1
(ただし、Ma1は層A中のポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量であり、Mb1は層B中のポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量である。) - 未延伸シートであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリ乳酸系樹脂シート。
- ヘイズが0%以上5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂シート。
- 結晶化度が10%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂シート。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂シートからなる成形品。
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