JP2009262465A - ポリ乳酸系樹脂積層シート - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂積層シート Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、耐熱性、耐衝撃性に優れ、さらには、植物度の高い成形体を得ることができるポリ乳酸系樹脂積層シートを提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、ポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bとを含む積層シートであって、層Aと層Bはポリ(メタ)アクリレートおよびポリカーボネートを特定の含有量で含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性、耐衝撃性を必要とする各種保形具類、容器などの成形体を得るための植物度の高いポリ乳酸系樹脂積層シートに関する。
近年、環境意識の高まりのもと、プラスチック製品の廃棄処理問題が注目されており、各種商品の展示包装用などに用いられている保形具類や、食品トレー、飲料カップなどの容器類についても、種々の生分解性プラスチックシートを用いたものが開発されている。なかでも特にポリ乳酸は、生分解性プラスチックとしてはガラス転移点が約60℃と高く、将来性のある素材として最も注目されている。
しかしながら、従来の石油由来原料、例えば、ポリエチレンテレフタレートに比べるとガラス転移点が約20℃低く、現行の各用途をポリ乳酸で代替するとなると、耐熱性が不足するという問題がある。
ところで2種もしくはそれ以上のポリマー同士を混合することは、ポリマーブレンドまたはポリマーアロイとして広く知られており、個々のポリマーの欠点を改良する方法として広く利用されている。しかしながら、一般的に2種のポリマーを混合した場合、多くは個々の相に分離し、一方の相が数μm以上の不均一な粗大分散構造を有するのが一般的である。この様な分散形態の場合、機械強度が低く、また、溶融混練時の吐出時にバラス効果を起こしやすく生産性に劣るものとなることが多い。一方、ごくまれに2種のポリマーが均一に混合する場合があるが、この種のものは、一般的に相溶性ポリマーまたは混和性ポリマーと呼ばれ、優れた特性を示すことが期待されるが、その例は限られたものである。
ポリ乳酸と相溶性を有する樹脂を混合する方法としては、例えば、ガラス転移温度が約100℃であるポリメチルメタクリレートと混合することで、その樹脂組成物のガラス転移温度が向上する(非特許文献1、2参照)ことが知られている。また、ポリ乳酸を含むα−ヒドロキシカルボン酸重合体とポリ(メタ)アクリレート樹脂の混合によって加水分解性に優れた樹脂が生成すること(特許文献1参照)や、ポリ乳酸にアクリル系化合物を配合し、耐候性、成形加工性に優れる樹脂組成物が得られること(特許文献2参照)が知られているが、いずれも耐熱性や高温剛性向上に関しての開示は存在しない。
一方、特許文献3では、ポリ乳酸とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とを混合して、少なくとも一軸方向に延伸したフィルムは高温剛性に優れることが記載され、特許文献4では、重量平均分子量2万〜30万のポリメチルメタクリレートとポリ乳酸は相溶性が顕著に向上し、ブレンド前の2種の樹脂のTgの中間の値を有する1個のTgのみが観測されるようになり、耐熱性が向上することが記載されているが、いずれも耐熱性と植物度、あるいは耐衝撃性を両立させる技術思想については全く開示されておらず、その解決手段についての示唆もない。
Polymer、39(26)、6891(1998) Macromol.Chem.Phys、201、1295(2000) 特開平8−59949号公報 特開2002−155207号公報 特開2005−36054号公報 特開2005−171204号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、耐熱性、耐衝撃性に優れ、さらには、植物度の高い成形体を得ることができるポリ乳酸系樹脂積層シートを提供せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bを有し、かつ、層Aと層Bは、以下の条件を満たすポリ乳酸系樹脂積層シートである。
0≦Xa<Xb、かつ、0≦Ya<Yb
ただし、
Xa:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
Xb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
Ya:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
Yb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
本発明によれば、耐熱性、耐衝撃性に優れた成形体を得ることのできるポリ乳酸系樹脂積層シートが提供される。さらに本発明のより好ましい態様によれば、植物度の高い成形体を得ることのできるポリ乳酸系樹脂積層シートも提供される。本発明で得られるポリ乳酸系樹脂積層シートは、耐熱性や耐衝撃性を必要とするブリスターパック等の各種保形具類や、食品トレー、飲料カップなどの容器類、飲料自動販売機のディスプレイ用ボトルなどの成形体用途に好ましく用いることができる。
本発明は、前記課題、つまり耐熱性、耐衝撃性に優れ、さらには、植物度の高い成形体を得ることができるポリ乳酸系樹脂積層シートについて、鋭意検討した結果、特定の樹脂を、層Bのみに配合するか、層Aと層Bに特定の量関係で含有させた後、層Aと層Bを積層してみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明に用いられるポリ乳酸系樹脂の重量平均分子量は、適度な製膜、延伸適性および実用的な機械特性を満足させるため、5万〜50万であることが好ましく、より好ましくは10万〜25万である。なお、ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでクロロホルム溶媒にて測定を行い、ポリメチルメタクリレート換算により計算した分子量をいう。
本発明に用いられるポリ乳酸系樹脂とは、L−乳酸および/またはD−乳酸を原料として得ることができる構造を主たる構成成分とするポリマーであるが、乳酸以外の他の共重合成分を含んでいてもよい。かかる他の共重合成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ−ル、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノ−ルA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどのラクトン類などの単量体を挙げることができる。上記他の共重合成分の共重合量は、全単量体成分に対し、0〜30モル%であることが好ましく、0〜10モル%であることがより好ましい。
本発明において、特に高い耐熱性を有する成形品を得るためには、ポリ乳酸系樹脂として乳酸成分の光学純度が高いものを用いることが好ましい。すなわち、ポリ乳酸系樹脂の総乳酸成分の内、L体が80モル%以上100モル%以下含まれるかあるいはD体が80モル%以上100モル%以下含まれることが好ましく、L体が90モル%以上100モル%以下含まれるかあるいはD体が90モル%以上100モル%以下含まれることがより好ましく、L体が95モル%以上100モル%以下含まれるかあるいはD体が95モル%以上100モル%以下含まれることが特に好ましい。
かかるポリ乳酸系樹脂の製造方法としては、詳細は後述するが、既知の重合方法を用いることができ、すなわち乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを採用することができる。
本発明に用いられるポリ乳酸系樹脂の融点は、特に制限されるものではないが、120℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。かかるポリ乳酸系樹脂の融点は、通常、乳酸成分の光学純度を高くすることにより高くなり、融点120℃以上のポリ乳酸樹脂は、L体が90モル%以上100モル%以下含まれるかあるいはD体が90モル%以上100モル%以下含まれることにより得ることができるし、また融点150℃以上のポリ乳酸樹脂は、L体が95モル%以上100モル%以下含まれるかあるいはD体が95モル%以上100モル%以下含まれることにより得ることができる。
本発明におけるポリ(メタ)アクリレート系樹脂とは、アクリレートおよびメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を構成単位とするものであり、2種以上の単量体を共重合して用いても構わない。ポリ(メタ)アクリレートを構成するアクリレートおよびメタクリレートとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、シアノエチルアクリレート、シアノブチルアクリレートなどのアクリレート、およびメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのメタクリレートを用いることができるが、より高い高温剛性を付与できることから、ポリメチルメタクリレートを用いることがもっとも好ましい。
これらのアクリレートおよびメタクリレートから選ばれる少なくとも1種の単量体を重合あるいは共重合する方法については特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、懸濁重合等の公知の重合方法を用いることができる。
本発明で用いられるポリ(メタ)アクリレート系樹脂は、ポリ乳酸樹脂との相溶性の観点、また、積層製膜時における各層の粘度調整の観点から、重量平均分子量が2万〜50万であることが好ましく、5万〜50万であることがより好ましく、7〜20万であることがさらに好ましく、10万〜20万であることが特に好ましい。すなわち、重量平均分子量が2万未満ではシートまたは成形品の強度が低下する場合があり、重量平均分子量が50万を超えると積層製膜時に粘度斑が発生したり、成形性が悪化したりする場合がある。なお、ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでヘキサフルオロイソプロパノール溶媒にて測定を行い、ポリメチルメタクリレート換算により計算した重量平均分子量をいう。
かかるポリ(メタ)アクリレート系樹脂としてポリメチルメタクリレートを用いる場合、ポリ乳酸樹脂との相溶性の観点、また、積層製膜時における各層の粘度調整の観点から、JIS K7210に基づいて230℃かつ3.80kgの荷重で測定したポリメチルメタクリレートの流動性が、1〜50g/10minであるものが好ましく、5〜45g/10minであるものがさらに好ましく、10〜40g/10minであるものが特に好ましい。すなわち、上記流動性が1g/10min未満では積層製膜時に粘度斑が発生したり、成形性が悪化したりする場合があり、上記流動性が50g/10minを超えるとシートまたは成形品の強度が低下する場合がある。
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物を主原料としてエステル交換法あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネート樹脂であれば特に限定されないが、ビスフェノールA、つまり2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた1種以上のジヒドロキシ化合物を主原料とするものが好ましく挙げられる。なかでもビスフェノールA、つまり2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを主原料として製造されたものが好ましい。具体的には、上記ビスフェノールAなどをジヒドロキシ成分として用い、エステル交換法あるいはホスゲン法により得られたポリカーボネートが好ましい。さらに、上記ビスフェノールAは、これと共重合可能なその他のジヒドロキシ化合物、例えば4,4'−ジヒドロキシジフェニルアルカンあるいは4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどと併用することも可能であり、その他のジヒドロキシ化合物の使用量は、ジヒドロキシ化合物の総量に対し、0モル%以上10モル%以下であることが好ましい。
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂は、ポリ乳酸系樹脂との粘度差の観点、また、積層製膜時における各層の粘度調整の観点から、粘度平均分子量が11,000〜25,000であることが好ましく、12,000〜21,500であることがさらに好ましく、15,000〜19,000であることが特に好ましい。すなわち、粘度平均分子量が11,000未満ではシートまたは成形品の強度が低下する場合があり、粘度平均分子量が25,000を超えるとポリ乳酸と均一に混ざらなかったり、積層製膜時に粘度斑が発生したり、成形性が悪化したりする場合がある。なお、ここでいう粘度平均分子量とは、ウベローデ型粘度管にて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度〔η〕をもとめた後、次式にて算出した値をいう(次式におけるMvを粘度平均分子量とする。)。
〔η〕=1.23×10-5×Mv0.83
本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、ポリ乳酸樹系脂との粘度差の観点、また、積層製膜時における各層の粘度調整の観点から、JIS K7210に基づいて300℃かつ1.20kgの荷重で測定したポリカーボネート樹脂の流動性が、6〜110g/10minであるものが好ましく、12〜90g/10minであるものがさらに好ましく、20〜60g/10minであるものが特に好ましい。すなわち、上記流動性が5g/10min未満ではポリ乳酸系樹脂と均一に混ざらなかったり、積層製膜時に粘度斑が発生したり、成形性が悪化したりする場合があり、上記流動性が110g/10minを超えるとシートまたは成形品の強度が低下する場合がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、上記したポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bを有し、かつ、層Aと層Bが下記条件を満たすことが重要である。
0≦Xa<Xb、かつ、0≦Ya<Yb
Xa:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
Xb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
Ya:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
Yb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、より好ましくは0<2Xa<Xb、かつ、0<2Ya<Ybであり、さらに好ましくは0<3Xa<Xb、かつ、0<3Ya<Ybである。
ここで本発明でいう樹脂組成物全体とは、無機物や有機低分子なども含んだシートあるいは層中の全ての成分である。
Xa、Xb、Ya、Ybが上記関係式を満たさない場合、シートの耐熱性、耐衝撃性、また植物度を全て満足させることができなくなる。つまり、所望の耐熱性を持たせるために、シートの全層に同じ割合でポリ(メタ)アクリレート系樹脂および/またはポリカーボネート樹脂を配合すると、耐衝撃性が悪化し、植物度も低くなってしまう。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートを構成する層Aについて、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の具体的な含有割合は、層Aを構成する樹脂組成物全体に対して0.1〜70重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.1〜30重量%、さらにより好ましくは0.1〜15重量%、さらに特に好ましくは0.1〜10重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%である。かかるポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合が、70重量%を超える場合、シート全体としての植物度が低くなってしまうことがある。
一方、ポリカーボネート樹脂の具体的な含有割合は、層Aを構成する樹脂組成物全体に対して0.1〜25重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%である。かかるポリカーボネート樹脂の含有割合が、25重量%を超える場合、シート全体としての植物度が低くなってしまうことがある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートを構成する層Bについては、層Bを構成する樹脂組成物全体に対して、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合が、30〜99重量%であることが好ましく、より好ましくは40〜99重量%、さらに好ましくは50〜99重量%、最も好ましくは60〜80重量%である。該含有割合が、30重量%より少ないと、シートの耐熱性が不十分となることがある。
一方、ポリカーボネート樹脂の具体的な含有割合は、層Bを構成する樹脂組成物全体に対して、ポリカーボネート樹脂の含有割合が、1〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは1〜30重量%、最も好ましくは3〜20重量%である。該含有割合が、1重量%より少ないと、シートの耐熱性が不十分となることがある。また、該含有割合が、40重量%より多いとシート全体としての植物度が低くなってしまうことがある。
Xa、Xb、Ya、Ybが上記関係式を満たしていると、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートを生産する際の回収性の観点からも好ましい。つまり、実生産ではシートのエッジ部分や、製品とならなかったシートを回収、造粒し、原料として再利用することが多い。そのとき、Xa、Xb、Ya、Ybが上記関係式を満たしていると、例えば層構成B/A/Bからなるシートの回収原料は、希釈して層Aの原料として利用することができる。
さて、ポリ乳酸系樹脂はバイオマス、つまり再生可能な生物由来の資源であり、具体的には、トウモロコシやサツマイモなどの植物を原料として製造されている。よって、該樹脂の使用がそのままシートの植物度向上につながる。バイオマスは空気中の二酸化炭素と水から植物が生み出すものなので、分解されても燃やされても、大気中の二酸化炭素を増加させることがない。したがって、近年懸念されている地球温暖化防止に役立つものであり、また、石油資源の枯渇にも対応することができるものである。本発明においては、シートを積層構造とし、かつ、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂およびポリカーボネート樹脂の各層への含有割合の関係を規定することで、耐熱性を発現しつつ、高い植物度を有するシートとすることが可能となった。
前記植物度の観点から、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、シートを構成する樹脂組成物全体に対するポリ乳酸樹脂の含有割合が10〜95重量%であることが好ましい。より好ましくは20〜95重量%、さらにより好ましくは25〜95重量%、特に好ましくは50〜95重量%、さらに特に好ましくは55〜93重量%、最も好ましくは60〜90重量%である。かかるポリ乳酸系樹脂の含有割合が95重量%を超えるとシートの耐熱性が不足することがある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂およびポリカーボネート樹脂を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bを有し、層Aと層Bが0≦Xa<Xb、かつ、0≦Ya<Ybを満たすことが重要であり、これによりシートの耐熱性、耐衝撃性、植物度を向上できるが、さらに本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、シート或いは該シートを用いた成形体の耐衝撃性をより向上させるために、耐衝撃改良剤を含有することが好ましい。
本発明における耐衝撃性改良剤とは、熱可塑性樹脂の耐衝撃性改良に用いることのできるものであれば特に制限されない。例えば下記の各種耐衝撃改良剤などから選ばれる少なくとも1種のものを用いることができる。
すなわち、耐衝撃改良剤の具体例としては、ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロプレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、各種アクリルゴム、(アクリル系)コアシェル型有機微粒子、エチレン−アクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノマー)、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体(たとえば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体)、酸変性エチレン−プロピレン共重合体、ジエンゴム(たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン)、ジエンとビニル単量体との共重合体(たとえばスチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエンにスチレンをグラフト共重合せしめたもの、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体)、ポリイソブチレン、イソブチレンとブタジエンまたはイソプレンとの共重合体、天然ゴム、チオコールゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリエステル系エラストマー、およびポリアミド系エラストマーなどを使用することができる。さらに、各種の架橋構造を有するものや、各種のミクロ構造、例えばシス構造、トランス構造等を有するものも使用することができる。
上記具体例に挙げた各種の(共)重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体およびグラフト共重合体などのいずれであっても、本発明の耐衝撃改良剤として用いることができ、更には、これらの(共)重合体を作るに際し、他のオレフィン類、ジエン類、芳香族ビニル化合物、アクリル酸、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルなどの単量体を共重合することも可能である。
これらの耐衝撃改良剤の中でも、ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂が好ましく使用することができる。
通常、ポリマーの耐衝撃性と柔軟性は相関しており、ポリマーの柔軟性を評価する一つの目安としてガラス転移点があげられる。すなわち、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの耐衝撃性を向上させるために、かかる耐衝撃改良剤に用いるガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂としては、ポリ乳酸系樹脂のガラス転移温度を考慮して、ガラス転移温度が60℃以下であるものを使用するのが好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、前記したガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂を分散した形で含有されているものが好ましく用いられるが、その場合、分散径は好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.01μm以下の形でシート中に含有されている。すなわち、かかる分散径が0.1μmを超えると、耐衝撃性の改善効果が現れなかったりすることがある。
また、もうひとつの好ましく使用することができる耐衝撃改良剤は、コアシェル型の多層構造有機微粒子である。コアシェル型とは、コア部とそれを覆う少なくとも1以上のシェル部からなる多層構造を有するものである。その多層構造を構成する層の数は、特に限定されるものではなく、2層以上であればよい。
本発明で好ましく用いられる該コアシェル型の多層構造有機微粒子は、主にコア部に含有されるゴム層で耐衝撃性を発現させ、主にシェル部に含有される熱可塑性を有する重合体成分でポリ乳酸系樹脂との相溶性を発現させている。
上記コアシェル型の多層構造有機微粒子としては、内部に少なくとも1層以上のゴム層を有することが好ましい。さらに、耐衝撃性の点から、ゴム層としては、架橋ゴムが好ましく、ガラス転移温度が0℃以下の架橋ゴムであることがより好ましく、このようなゴム層の種類としては、アクリル酸エチル単位、アクリル酸−2−エチルヘキシル単位、アクリル酸ブチル単位、アクリル酸ベンジル単位、メタクリル酸アリル単位を適宜選択し併用して用いることが特に好ましい。
本発明で使用する多層構造有機微粒子において、ゴム層以外の層の種類は、熱可塑性を有する重合体成分から構成されるものであれば特に限定されるものではないが、耐熱性および耐衝撃性の点から、ゴム層よりもガラス転移温度が高い重合体成分であることが好ましい。
本発明において、多層構造有機微粒子の平均一次粒子径は、特に限定されるものではないが、耐衝撃性に優れるという点から、10〜10000nmであることが好ましく、さらに、20〜1000nmであることがより好ましく、50〜700nmであることが特に好ましく、100〜500nmであることが最も好ましい。なお、本発明において、上記平均一次粒子径は、電子顕微鏡を用い、2万倍で観察し、任意の100個について、一次粒子径を測定し、平均した数平均一次粒子径であり、具体的には、樹脂組成物中の多層構造重合体の分散形態を電子顕微鏡により観察することにより求めることができる。
本発明において、多層構造有機微粒子としては、上述した条件を満たすものとして、市販品を用いてもよく、また、公知の方法により作製することもできる。
市販品としては、例えば、三菱レイヨン製 メタブレン(登録商標)、カネカ製 カネエース(登録商標)、ロームアンドハース製 パラロイド(登録商標)、ガンツ化成製 スタフィロイド(登録商標)またはクラレ製 パラフェイス(登録商標)などを使用することができ、これらは、単独ないし2種以上を混合して用いることができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートに用いる耐衝撃改良剤のガラス転移温度は、−20℃以下であることが好ましく、−30℃以下であることがさらに好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂およびポリカーボネート樹脂を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bを有し、層Aと層Bは、0≦Xa<Xb、かつ、0≦Ya<Ybを満たすポリ乳酸系樹脂積層シートであることが必要であることは上述した。さらに、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは耐衝撃改良剤を含有することで、シート或いは該シートを用いた成形体の耐衝撃性をより向上させることができることも上述した。
さらにこれらの条件を満たしつつ、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、少なくとも層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物が、ポリ乳酸系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、耐衝撃改良剤の4種すべてを含有しており、かつ、式0≦Za<Zbを満たす場合が、シートの耐熱性、耐衝撃性、植物度をより高くできることから好ましい。
ただし、
Za:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、耐衝撃改良剤のすべてを合わせた含有割合(重量%)
Zb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、耐衝撃改良剤のすべてを合わせた含有割合(重量%)
さらに好ましくは0<2Za<Zb、とくに好ましくは0<3Za<Zbである。Za、Zbが上記関係式を満たさない場合、シートの耐熱性、耐衝撃性、また植物度を全て満足させることができない場合がある。つまり、所望の耐熱性を持たせるために、シートの全層に同じ割合でポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、耐衝撃改良剤を配合すると、植物度が低くなってしまう。
Xa、Xb、Ya、Ybが上記式を満たし、かつ、Za、Zbが上記関係式を満たしていると、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートを生産する際の回収性の観点からも好ましい。つまり、実生産ではシートのエッジ部分や、製品とならなかったシートを回収、造粒し、原料として再利用することが多い。そのとき、Xa、Xb、Ya、Yb、Za、Zbが上記関係式を満たしていると、例えば層構成B/A/Bからなるシートの回収原料は、希釈して層Aの原料として利用することができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートに含有される耐衝撃改良剤の、各層を構成する樹脂組成物全体に対する耐衝撃性改良剤の含有割合は、0.1〜40重量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜30重量%、特に好ましくは0.5〜20重量%である。かかる耐衝撃性改良剤の含有割合が0.1重量%未満であるとシートの耐衝撃性の改良効果が低くなることがあり、逆に40重量%を超えるとシートの耐熱性が低下することがある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートに含有される耐衝撃改良剤は、層Aおよび/または層Bおよび/または層A、層B以外の第3の層Cのいずれの層に含有されても構わない。しかし、好ましくは層Aに関して0.1〜30重量%、層Bに関して0.2〜40重量%含有するのがよい。層Aの含有量に関しては0.2〜25重量%がより好ましく、0.5〜20重量%が特に好ましい。層Bの含有量に関しては0.5〜35重量%がより好ましく、1〜30重量%が特に好ましい。
かかるポリ乳酸系樹脂積層シート中における各樹脂の正確な含有量を特定する方法の一つにNMRによる特定方法が挙げられる。例えば、シートを構成するある特定層の樹脂を重クロロホルム溶媒中55℃でH核のNMR測定を行い、評品のピークとポリ乳酸に由来するピーク(例えばメチン基に由来するピーク)、ポリメチルメタクリレートに由来するピーク(例えばメトキシ基に由来するピーク)、ポリカーボネートに由来するピーク(例えばベンゼン環に由来するピーク)の強度比から、ポリ乳酸とポリメチルメタクリレートとポリカーボネートの配合量を算出し、残りが耐衝撃改良剤となる。H核のピークが重複して算出できない場合は、さらに13C核の測定を行い算出することができる。
本発明においては、耐衝撃改良剤が、樹脂組成物中で分散相を形成することが好ましい。
本発明においては、耐熱性および耐衝撃性に優れるという点から、樹脂組成物中における耐衝撃性改良剤の分散粒子径は、1〜1000nmであることが好ましく、50〜750nmであることがより好ましく、100〜500nmであることが特に好ましい。なお、本発明における分散粒子径とは、電子顕微鏡を用い、2万倍で観察し、任意の分散粒子100個について、分散粒子径を測定し、平均した数平均分散粒子径である。なお、分散粒子とは、下記に示す判断基準により求めた凝集粒子数(X)と凝集してない粒子数(Y)を合計した値である。
本発明においては、耐熱性および耐衝撃性に優れるという点から、樹脂組成物中における耐衝撃改良剤の凝集粒子数(X)と凝集していない粒子数(Y)との比(X/Y)が0〜0.5であることが好ましく、0〜0.2であることがより好ましい。なお、本発明において、凝集粒子数および凝集していない粒子数は、電子顕微鏡を用い、2万倍で観察し、任意の分散粒子100個について、耐衝撃改良剤の分散粒子が接触している場合を凝集粒子と判定した。また、Xは、凝集に関与する分散粒子の総数を示すものであり、すなわち、例えば3個の分散粒子が凝集し一つの凝集体を形成している場合は、X=3として計算する。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シート全体厚みに対する上記層Aと層Bのそれぞれの厚みの割合は、特に制限は無いが、両層の効果を有効にし、耐熱性と耐衝撃性、植物度を両立させるため、10〜90%であることが好ましい。より好ましい層Aと層Bのそれぞれ割合はそれぞれ15〜85%、特に好ましくは20〜80%である。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、層Bの厚みの合計が、50〜400μmであることが好ましい。より好ましくは80〜300μm、さらに好ましくは100〜200μmである。層Bの厚みの合計が50μm未満であると、耐熱性が不足する場合がある。また、層Bの厚みの合計が400μmを超えるとシートの植物性と成形性の両立が難しくなる場合がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、その積層構成に特に制限は無い。つまり層Aと層Bの2層であってもよいし、A/B/A、もしくはB/A/Bの3層であってもよいし、それ以上の多層構成であっても構わない。また、層A、層B以外の第3の層を含んでいても構わない。これらのなかでも、成形時の離型、脱型性の観点から層Bが最外層にくることが好ましく、各層の熱収縮差によるシートのカールを抑制するために最外層は同種の層であることが好ましい。よって最も好ましくはB/A/Bの3層構成の場合である。
本発明にかかるポリ乳酸系樹脂組成物は、各成分を溶媒に溶かした溶液を均一混合した後、溶媒を除去して組成物を製造することも可能であるが、溶媒へ原料の溶解、溶媒除去等の工程が不要で、実用的な製造方法である、すなわち、各成分を溶融混練することにより組成物を製造する溶融混練法を採用する製造方法であることが好ましい。その溶融混練方法については、特に制限はなく、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー、単軸または二軸押出機等の通常使用されている公知の混合機を用いることができる。中でも生産性の観点から、単軸または二軸押出機の使用が好ましい。またその混合順序についても特に制限はなく、例えばポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂をドライブレンド後、溶融混練機に供する方法や、予めポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂を溶融混練したマスターバッチを作製後、該マスターバッチとポリ乳酸系樹脂とポリカーボネート樹脂とを溶融混練する方法等を使用することができる。また必要に応じて、その他の添加剤を同時に溶融混練する方法や、予めポリ乳酸系樹脂とその他の添加剤を溶融混練したマスターバッチを作製後、該マスターバッチとポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とを溶融混練する方法を用いてもよい。また溶融混練時の温度は、ポリ乳酸系樹脂を含む場合は190℃〜250℃の範囲が好ましく、またポリ乳酸の劣化を防ぐ意味から、200℃〜240℃の範囲とすることがより好ましい。一方、ポリ乳酸系樹脂を含まない場合は240℃〜300℃の範囲が好ましく、260℃〜300℃の範囲とすることがより好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、温度220℃、剪断速度100sec−1における層Aを構成する樹脂の溶融粘度Va(Pa・s)と層Bを構成する樹脂の溶融粘度Vb(Pa・s)が、
500≦Va≦1500
500≦Vb≦1500、
|Va−Vb|≦700
の条件を満たしていることが好ましく、
550≦Va≦1300
550≦Vb≦1300、
|Va−Vb|≦600
の条件を満たしていることがより好ましく、
600≦Va≦1200
600≦Vb≦1200、
|Va−Vb|≦500
の条件を満たしていることが特に好ましい。
すなわち、前記Va、Vbが1500を超えると、より高温での溶融押出が必要となり、ポリ乳酸系樹脂が劣化してしまうことがある。一方、前記Va、Vbが500未満である場合、シートの耐衝撃性や、耐熱性が不足する場合がある。また、前記|Va−Vb|が700を超えると、溶融押出製膜の際にシートに粘度斑が発生し、積層精度が悪くなったり、積層製膜できなったりすることがある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの層Aおよび/または層Bには、本発明の目的、効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、ポリ乳酸系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂以外の樹脂を混合してもよい。例えば、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリビニル化合物などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレン/プロピレンターポリマー、エチレン/ブテン−1共重合体などの軟質の熱可塑性樹脂を使用することができる。
その中でも特にガラス転移温度が60℃以上となるポリビニル樹脂は、ポリ乳酸系樹脂組成物の耐熱性を向上させる効果があるため好ましい。ガラス転移温度が60℃以上となるポリビニル樹脂の具体例としては、ポリスチレン、ポリ(4−アセチルスチレン)、ポリ(2−メチルスチレン)、ポリ(3−メチルスチレン)、ポリ(4−メチルスチレン)、ポリ(4−メトキシスチレン)、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)(ポリビニルフェノール)、ポリ(2−ヒドロキシメチルスチレン)、ポリ(3−ヒドロキシメチルスチレン)、ポリ(4−ヒドロキシメチルスチレン)等の各種スチレン系重合体、およびポリ(ベンゾイルオキシエチレン)、ポリ(シクロヘキサノイルオキシエチレン)、ポリ(4−エトキシベンゾイルオキシエチレン)、ポリ(2−メトキシベンゾイルオキシエチレン)、ポリ(4−メトキシベンゾイルオキシエチレン)、ポリ(4−フェニルベンゾイルオキシエチレン)等の各種ポリビニルエステル等を使用することができるが、これらの中でもポリ乳酸系樹脂との相溶性の観点からポリ(4−ヒドロキシスチレン)(ポリビニルフェノール)を用いるのが好ましい。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの層Aおよび/または層Bには、耐熱性をさらに向上させる目的で、結晶核剤を混合してもよい。つまり、ポリ乳酸系樹脂に結晶核剤を含有して微細結晶化を促進することにより、結晶化により耐熱温度を向上させることができる。かかる結晶核剤は、ポリ乳酸系樹脂との相溶性が良好であることが好ましい。このような透明核剤としては、脂肪族カルボン酸アミド、脂肪族カルボン酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸エステル、脂肪族/芳香族カルボン酸ヒドラジド、メラミン系化合物、フェニルホスホン酸金属塩およびソルビトール系化合物を使用することができるがこれに限定されない。
これらの結晶核剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用することもできる。
これらの結晶核剤の具体的な添加量は、各層を構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対して、0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2.5重量%、さらにより好ましくは0.3〜2重量%、特に好ましくは0.5〜1.5重量%である。該添加量が0.1重量%より小さいと、結晶核剤としての効果が不十分となり、耐熱性が低くなる場合がある。該添加量が5重量%より大きいと、生産性が悪化したり、外観や物性の変化を来す場合がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートには、各種粒子を含有させることができる。その平均粒子径は0.01〜10μmであり、その含有量はポリ乳酸系樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部であることが好ましい。かかる平均粒子径は、より好ましくは0.02〜5μm、さらに好ましくは0.03〜2μmである。前記含有量は、より好ましくは0.02〜1重量部、さらに好ましくは0.03〜0.5重量部である。すなわち、前記平均粒子径が0.01μmより小さかったり、または前記含有量が0.01重量部より少なかったりすると、粒子添加の効果が現れにくく、例えば、成形金型とフィルムとの滑り性を良くして成形性、金型からの離型性を改善する効果等が現れにくい傾向があり、一方、前記平均粒子径が10μmより大きかったり、または前記含有量が10重量部より多いと、シートの生産性が悪化したり、外観や物性の変化を来す場合がある。
かかる粒子の種類は、目的や用途に応じて適宜選択され、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子、重合系内で生成させる内部粒子などを使用することができる。もちろん、各粒子は、それぞれ単独で使用しても、混合して使用しても構わない。混合して用いる場合は、それぞれの種類の粒子が、上記平均粒子径の範囲内となる場合が好ましく、また、全ての種類の粒子の総含有量が上記範囲内となることが好ましい。
かかる無機粒子としては、特に限定されないが、シリカ等の酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の各種炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の各種硫酸塩、カオリン、タルク等の各種複合酸化物、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の各種リン酸塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の各種酸化物、フッ化リチウム等の各種塩等からなる微粒子を使用することができる。
また有機粒子としては、シュウ酸カルシウムや、カルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩などからなる微粒子が使用される。また、架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体からなる微粒子を使用することができる。その他、ポリテトラフルオロエチレン、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子も好ましく使用される。
また、重合系内で生成させる内部粒子としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などを反応系内に添加し、さらにリン化合物を添加する公知の方法で生成される粒子も使用される。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの全体の厚みは、用途によって自由に変更でき、特に限定されないが、好ましくは50〜2000μm、より好ましくは100〜1500μm、特に好ましくは200〜1000μmである。かかるフィルム厚みが50μmより薄い場合は、成形時にフィルム破れが発生しやすくなり成形性が悪化するだけでなく、成形できた場合でも成形体の強度が弱くなってしまうといった問題が発生しやすくなる。また、フィルム厚みが2000μmより厚い場合は、成形前の加熱に長時間必要となりやすく、うまく成形できた場合でも脆くなりやすいといった問題が発生しやすくなる。
また、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて添加剤、例えば、難燃剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、粘着性付与剤、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤またはポリシロキサン等の消泡剤、顔料または染料等の着色剤を適量配合することができる。
また、ブロッキング防止、帯電防止、成形金型からの離型性付与、耐傷付き性改良などの目的で、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの表面にコーティング機能層を設けることが有効であり、この機能層の形成には、シートの製造工程内で行うインラインコーティング法、シートの巻き取り後に行うオフラインコーティング法を用いることができる。
かかる機能層を形成するために用いられる塗布の具体的方法としては、特に限定されないが、ワイヤーバーコート法、ドクターブレード法、マイクログラビアコート法、グラビアロールコート法、リバースロールコート法、エアーナイフコート法、ロッドコート法、ダイコート法、キスコート法、リバースキスコート法、含浸法、カーテンコート法、スプレーコート法、エアドクタコート法あるいはこれら以外の塗布装置を単独又は組み合わせて適用することができる。
また、かかる機能層を形成する別の方法として、延伸工程で該機能性薬剤を含有する塗布液を塗布する手段を採用することもできる。かかる手段では、無延伸シートに該塗布液を塗布し、逐次あるいは同時に二軸延伸する方法、一軸延伸されたフィルムに該塗布液を塗布し、さらに先の一軸延伸方向と直角の方向に延伸する方法、あるいは二軸延伸フィルムに該塗布液を塗布した後、さらに延伸する方法などがある。
なお、該塗布液のシートへの塗布性、接着性を改良するため、塗布前にシートに化学処理や放電処理を施すことができる。
特に本発明では、ポリ乳酸系樹脂積層シートの少なくとも片面に、離型層を有することが好ましい。この理由は、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートでは、成型金型内の熱処理で結晶化させて耐熱性を発現させることがあり、その際、シートと金型間の離型性を良好にするために離型層は適しているからである。かかる離型層の素材としては公知のものを用いることができ、長鎖アルキルアクリレート、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、セルロース誘導体、尿素樹脂、ポリオレフィン樹脂、パラフィン系離型剤などから選ばれた1種以上が好ましく用いられる。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの離型層は、その乾燥後の積層厚みが0.005〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることが特に好ましい。シート全体の厚みにもよるが、離型層の乾燥後の積層厚みが0.005μm未満の場合、均一な塗布層が得にくいため製品に塗布むらが生じやすく、その結果、目的とする離型性能に劣ることがある。また、離型層の乾燥後の積層厚みが10μmを超えると、ポリ乳酸系樹脂積層シートはポリエステルとしての再利用が困難になり、回収性が悪化するので、好ましくない。
また、特に本発明では、ポリ乳酸系樹脂積層シートの少なくとも片面に、帯電防止層を有することが好ましい。かかる帯電防止層の素材としては公知のものを用いることができるが、主鎖に4級アンモニウム塩を有する帯電防止剤が好ましく使用される。また、別法として、スルホン酸、スルホン酸塩、ビニルイミダゾリウム塩、ジアニルアンモニウムクロライド、ジメチルアンモニウムクロリド、アルキルエーテル硫酸エステルの少なくとも1種を含む共重合体を含有させることによっても帯電防止性を付与することができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートの帯電防止層は、乾燥後の積層厚みが0.005〜10μmであることが好ましく、特に好ましくは0.01〜1μmである。かかる乾燥後の積層厚みが0.005μm未満の場合、均一な塗布層が得にくいため製品に塗布むらが生じやすく、その結果、目的とする帯電防止性能に劣ることがある。また、10μmを超えて大きい場合、生産性が悪化する場合がある。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、シートおよびこれを用いて得られる成形体の分解による強度低下を抑制し、耐熱性を良好とする点から、該積層シートのカルボキシル基末端濃度が30当量/10kg以下であることが好ましく、より好ましくは20当量/10kg以下、特に好ましくは10当量/10kg以下である。かかるポリ乳酸系樹脂中のカルボキシル基末端濃度が30当量/10kgを超える場合には、該積層シートおよび成形体が高温多湿条件下あるいは熱水との接触条件下で使用される際に加水分解により強度が低下し、容器などの成形体が脆くなり割れやすい等といった問題が発生する場合がある。
該ポリ乳酸系樹脂積層シートのカルボキシル基末端濃度を30当量/10kg以下とする方法としては、例えば、ポリ乳酸系樹脂の合成時の触媒や熱履歴を制御する方法、シート製膜時の押出温度を低下あるいは滞留時間を短時間化する等熱履歴を低減する方法、反応型化合物を用いてカルボキシル基末端を封鎖する方法等を使用することができる。
かかる反応型化合物を用いてカルボキシル基末端を封鎖する方法では、シート中のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることが好ましく、全量が封鎖されていることがより好ましい。かかる反応型化合物としては、例えば、脂肪族アルコールやアミド化合物等の縮合反応型化合物やカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物等の付加反応型化合物を使用することができるが、反応時に余分な副生成物が発生しにくい点で付加反応型化合物が好ましく使用される。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、該積層シート中に含まれるラクチド量が0.5重量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.4重量%以下、特に好ましくは0.3重量%以下である。該積層シート中に含まれるラクチド量が0.5重量%を超えると、該積層シート中に残留しているラクチドが粉末状あるいは液状として析出したときに、ハンドリング性、生産性が悪化する場合がある。また、ポリ乳酸樹脂の加水分解を進行させ、シートの耐経時性が悪化する場合がある。ここでいうラクチドとは、上述したポリ乳酸を主体とするポリマーを構成する乳酸成分の環状2量体を意味するものであって、LL−ラクチド、DD−ラクチドおよびDL(メソ)−ラクチドである。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、主に耐経時性を向上する観点から、延伸シートとしてもよく、その場合は、二軸延伸シートとすることが好ましい。
延伸シートを得る場合は、インフレーション法、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法などの既存の延伸シート製造法により行うことができるが、成形性と耐熱性を両立するシートの配向状態を制御しやすいこと、また、製膜速度を高速にできることから逐次二軸延伸法が好ましい。
次に、ポリ乳酸系樹脂積層シートを製造する方法を具体的に説明する。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂、つまりポリ乳酸を主体とするポリマーは、次のような方法で得ることができる。原料としては、L−乳酸またはD−乳酸の乳酸成分を主体とし、前述した乳酸成分以外のヒドロキシカルボン酸を併用することができる。またヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体、例えば、ラクチド、グリコリド等を原料として使用することもできる。更にジカルボン酸類やグリコール類等も使用することができる。
かかるポリ乳酸を主体とするポリマーは、上記原料を直接脱水縮合する方法、または上記環状エステル中間体を開環重合する方法によって得ることができる。例えば直接脱水縮合して製造する場合、乳酸類または乳酸類とヒドロキシカルボン酸類を好ましくは有機溶媒、特にフェニルエーテル系溶媒の存在下で共沸脱水縮合し、特に好ましくは共沸により留出した溶媒から水を除き実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に戻す方法によって重合することにより高分子量のポリマーが得られる。
また、ラクチド等の環状エステル中間体をオクチル酸錫等の触媒を用い減圧下開環重合することによっても高分子量のポリマーが得られることも知られている。このとき、有機溶媒中での加熱還流時の水分および低分子化合物の除去の条件を調整する方法や、重合反応終了後に触媒を失活させ解重合反応を抑える方法、製造したポリマーを熱処理する方法などを用いることにより、ラクチド量の少ないポリマーを得ることができる。
以下に本発明の無延伸のポリ乳酸系樹脂積層シートを得る場合、さらにはテンター式逐次二軸延伸を行う場合の好ましい製膜方法を示すが、本発明は、かかる製膜方法に限定されるものではない。
ポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂を性状に応じた計量装置を用いて、層A用、層B用として、それぞれ所定の比率で、独立した別々の二軸押出機に供給する。二軸押出機としては、ポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂を未乾燥で供給することが可能であるため、ベント式二軸押出機を好ましく用いることができる。供給されたポリ乳酸系樹脂とポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂は、溶融粘度に応じて150〜300℃で溶融し、ダイ外またはダイ内で複合化し、例えばTダイ法によりリップ間隔1〜3mmのスリット状の口金から金属製冷却キャスティングドラム上に、直径0.5mmのワイヤー状電極を用いて静電印加して密着させ、無配向キャストシートを得る。
金属製冷却ロールの表面温度の好ましい範囲は0〜30℃であり、より好ましい範囲は3〜25℃であり、特に好ましい範囲は5〜20℃である。金属製冷却ロールの表面温度をこの範囲に設定することで金属製冷却ロールへの適度な密着性を得ることができ、生産性に優れる。
延伸シートを得る場合は、こうして得られた無延伸キャストシートを、加熱ロール上を搬送することによって縦延伸を行う温度まで昇温する。昇温には赤外線ヒーターなど補助的な加熱手段を併用しても良い。延伸温度の好ましい範囲は、シートのガラス転移温度にもよるが、80〜125℃であり、より好ましくは85〜120℃である。このようにして昇温した無延伸シートを加熱ロール間の周速差を用いてシート長手方向に1段もしくは2段以上の多段で延伸を行う。合計の延伸倍率は1.2〜3.5倍が好ましく、より好ましくは1.5〜3.0倍である。
このように一軸延伸したシートをいったん冷却した後、シートの両端部をクリップで把持してテンターに導き、幅方向の延伸を行う。延伸温度は75〜120℃が好ましく、より好ましくは80〜115℃である。延伸倍率は1.2〜3.5倍が好ましく、より好ましくは1.5〜3.0倍である。
シートの幅方向の性能差を低減するためには、長手方向の延伸温度よりも1〜15℃低い温度で幅方向の延伸を行うことが好ましい。
さらに必要に応じて、再縦延伸および/または再横延伸を行ってもよい。
次に、この延伸シートを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定することができる。主にシートに熱寸法安定性を付与する観点、また同時にシートに含有しているラクチドを飛散させラクチド量を低減させる観点から、好ましい熱固定処理温度は100〜160℃であり、より好ましくは120〜150℃である。かかる熱固定処理時間は0.2〜30秒の範囲で行うのが好ましいが、特に限定されない。弛緩率は、幅方向の熱収縮率を低下させる観点から1〜8%であることが好ましく、より好ましくは2〜5%である。かかる熱固定処理を行う前にいったんシートを冷却することがさらに好ましい。
さらに、シートを室温まで、必要ならば、長手および幅方向に弛緩処理を施しながら、シートを冷やして巻き取り、目的とするポリ乳酸系樹脂積層シートを得る。
上記のような製造方法を採用することにより、本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートを得ることができる。
本発明の成形体は、上記方法で得られたポリ乳酸系樹脂積層シートを用いて、真空成形、真空圧空成形、プラグアシスト成形、ストレート成形、フリードローイング成形、プラグアンドリング成形およびスケルトン成形などの各種成形法を採用することにより、製造することができる。
かかる成形体としては、たとえばフィルム、袋、チューブ、シート、カップ、ボトル、トレー、糸等各種のものが挙げられ、その形状、大きさ、厚み、意匠等に関して何ら制限はない。
[測定及び評価方法]
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
(1)重量平均分子量
日本Warters(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)Warters2690により測定した標準ポリメチルメタクリレート換算の重量平均分子量の値である。溶媒にクロロホルムを用い、流速0.5mL/minとし、試料濃度1mg/1mLの溶液を0.1mL注入し、カラム温度40℃で測定した。
またクロロホルムに溶解しない場合は、ヘキサフルオロイソプロパノールなどの測定物質が溶解する他溶媒を用いることができる。
(2)粘度平均分子量(Mv)
ウベローデ型粘度管を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の極限粘度[η]を測定し、次の関係式により計算した。
[η]=1.23×10-5・Mv0.83
(3)ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の流動性
JIS K7210に基づいて、230℃、3.80kgでの流動性(g/10min)を測定した。
(4)ポリカーボネート樹脂の流動性
JIS K7210に基づいて、300℃、1.20kgでの流動性(g/10min)を測定した。
(5)溶融粘度(Va、Vb)
各層を構成する樹脂をベント式二軸押出機(スクリュー径30mm、L/D=45)で溶融混練し、ペレットを作成した。該ペレットを(株)島津製作所製フローテスターCFT−500A(ダイ径1mm、ダイ長10mm、プランジャ断面積1cm)を用いて、温度220℃、予熱3分で測定、剪断速度100sec−1の溶融粘度の値(Pa・s)を用いた。
(6)各層における樹脂成分の特定
各層の樹脂のH−NMR測定、および13C−NMR測定を行い、含有樹脂を特定した。必要に応じて、共重合体ならば加水分解、分解物の誘導体化、誘導体物のGC/MS測定などを、また、添加剤ならばGPC分取を行い、その分取物のH−NMR測定を行い、含有樹脂を特定した。
(7)Xa、Xb、Ya、Yb、ならびに各層における各樹脂の含有量
(6)で測定したH−NMRチャート、あるいは13C−NMRチャート上で、評品ピークと、各樹脂に由来するピークの強度比から算出した。
(8)層厚み比
シート断面を、ライカマイクロシステムズ(株)製金属顕微鏡LeicaDMLMを用いて、倍率100倍、透過光で写真撮影し、積層構成および各層の厚みから、層厚み比を算出した。
(9)製膜安定性
製造工程において、フィルム破れ、粘度斑、フローマーク、真珠光沢、表面剥離、層界面における積層乱れ、フィルム内部の気泡、異物等のトラブル発生頻度から、以下の基準で判断した。
○(良):24時間の連続製膜を行っても、フィルム破れ、粘度斑、フローマーク、真珠光沢、表面剥離、層界面における積層乱れ、フィルム内部の気泡、異物等が発生せず、トラブルなく製膜することができた。
△(可):フィルム破れ、粘度斑、フローマーク、真珠光沢、表面剥離、層界面における積層乱れ、フィルム内部の気泡、異物等が時折発生するが、綺麗なシートを得ることができる。
×(不可):フィルム破れ、粘度斑、フローマーク、真珠光沢、表面剥離、層界面における積層乱れ、フィルム内部の気泡、異物等が発生し、綺麗なシートを得ることができない。
(10)耐衝撃性
ポリ乳酸系樹脂積層シートの長手方向、幅方向について、それぞれ20mm×100mmの短冊サンプルを各10本作成した。計20本の短冊サンプルの長さ100mmが半分となるようにゆっくり180°折り曲げ、そのときのサンプル形状により、以下の基準で判断した。
○(良):20本とも割れない(折れる)。
△(可):割れないサンプルが1本以上ある。
×(不可):20本とも割れる。
(11)耐熱性
幅320mm、長さ460mmのポリ乳酸系樹脂積層シートの枚葉サンプルを、直径70mm、高さ130mmの飲料ダミー缶型(半円柱)を備えた、成光産業(株)製小型真空成形機フォーミング300X型にて成形(シート温度80〜120℃)し、得られた成形体を各設定温度の恒温漕に2時間入れたときのカップの変形を目視にて評価した。
○(良):70℃で変形無し
△(可):70℃では変形あるが、65℃では変形無し
×(不可):65℃で変形あり。
(12)植物度
(7)、(8)により求めた、各層の各樹脂の含有割合(重量%)、層構成、ならびに厚み比から、シート全体の樹脂組成物に対するポリ乳酸成分の含有割合(植物度)を求め、以下の基準にて判断した。
○(良):植物度が50%以上
△(可):植物度が20%以上50%未満
×(不可):植物度が20%未満。
(13)総合評価
上記の(9)、(10)、(11)、(12)により、以下の基準で判断した。
○(良):製膜安定性、耐衝撃性、耐熱性、植物度の評価項目のうち、△(可)の判定が1項目以下、かつ、それ以外の項目はすべて○(良)の判定であり、耐熱性と高植物度を両立する成形体を得るために好ましく用いることができる。
△(可):製膜安定性、耐衝撃性、耐熱性、植物度の評価項目のうち、△(可)の判定が2項目、かつ、それ以外の項目はすべて○(良)の判定であり、耐熱性と高植物度を両立する成形体を得るために用いることができる。
×(不可):製膜安定性、耐衝撃性、耐熱性、植物度の評価項目のうち、×(不可)の判定が1項目以上、または△(可)の判定が3項目以上であり、耐熱性と高植物度を両立する成形体を得るために用いることができない。
[ポリ乳酸系樹脂(P)]
実施例で用いたポリ乳酸系樹脂(P)について示す。
P−1:
D体含有割合1mol%、PMMA換算の重量平均分子量19万のポリ乳酸樹脂。
P−2:
D体含有割合1mol%、PMMA換算の重量平均分子量16万のポリ乳酸樹脂。
P−3:
D体含有割合5mol%、PMMA換算の重量平均分子量19万のポリ乳酸樹脂。
[ポリ(メタ)アクリレート系樹脂と耐衝撃改良剤の混合物]
実施例で用いたポリ(メタ)アクリレート系樹脂と耐衝撃改良剤の混合物(Q/S混合物)について示す。
Q−1/S−1混合物:
ポリメチルメタクリレート(住友化学(株)製スミペックス(登録商標)HT50Y、流動性:14g/10min)。ただし、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルの共重合物成分をQ−1、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとスチレンの共重合物からなるコアシェル型有機微粒子をS−1とする。また、測定方法(4)および(5)による推定含有割合はQ−1/S−1=70/30(重量%)である。
[ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(Q)]
実施例で用いたポリ(メタ)アクリレート系樹脂(Q)について示す。
Q−2:
ポリメチルメタクリレート(住友化学(株)製スミペックス(登録商標)LG21、流動性:21g/10min)
Q−3:
ポリメチルメタクリレート(住友化学(株)製スミペックス(登録商標)LG35、流動性:35g/10min)
Q−4:
ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン(株)製アクリペット(登録商標)MF、流動性:14g/10min)
Q−5:
ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン(株)製アクリペット(登録商標)MD、流動性:6g/10min)
[ポリカーボネート樹脂(R)]
実施例で用いたポリカーボネート樹脂(R)について示す。
R−1:
ポリカーボネート(出光興産(株)製タフロン(登録商標)A1500、流動性:50g/10min)
R−2:
ポリカーボネート(出光興産(株)製タフロン(登録商標)A1700、流動性:27g/10min)
R−3:
ポリカーボネート(出光興産(株)製タフロン(登録商標)A2600、流動性:6g/10min)
R−4:
下記の製造方法によって得られるポリカーボネート(流動性:110g/10min)である。
ジフェニルカーボネートとビスフェノールAを窒素ガス雰囲気下、0.977重量比で溶融混合し、窒素雰囲気下、210℃、100Torrに制御した第1縦型攪拌重合槽内に連続供給し、平均滞留時間が60分になるように槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、触媒として水溶液とした炭酸セシウムをビスフェノールA1モルに対し、0.5×10−6モルの流量で連続供給した。槽底より排出された重合液は、引き続き第2、3の縦型重合槽並びに第4の横型重合槽に逐次連続供給された。反応の間、各槽の平均滞留時間が60分になるように液面レベルを制御し、また同時に副生するフェノールの留去も行った。各反応槽の重合条件は、第1重合槽(210℃、100Torr)、第2重合槽(240℃、15Torr)、第3重合槽(260℃、0.5Torr)、第4重合槽(280℃、0.5Torr)であった。得られたポリマーを溶融状態のまま、2軸押出機(神戸製鋼所(株)製、スクリュー径0.046m、L/D=40.2)に導入し、ポリカーボネート当たり5重量ppm相当のp−トルエンスルホン酸ブチルを連続的に添加しながら、ペレット化した。
[耐衝撃改良剤(S)]
実施例で用いた耐衝撃改良剤(S)について示す。
S−2:
エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(住友化学(株)製ボンドファースト(登録商標)E)
S−3:
コアシェル型エラストマー(三菱レイヨン(株)製メタブレン(登録商標)KS0205)
S−4:
重量平均分子量12,000のポリエチレングリコール70重量部とL−ラクチド30重量部に対し、オクチル酸錫0.05重量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で、窒素雰囲気中150℃で2時間重合し、重量平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有する、ポリエチレングリコールとポリ乳酸のブロック共重合体S−4を得た(重量平均分子量17,000、Tg≦60℃、植物度=29%)。
S−5:
重量平均分子量10,000のポリプロピレングリコール70重量部とL−ラクチド30重量部に対し、オクチル酸錫0.05重量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中150℃で2時間重合し、重量平均分子量2,000のポリ乳酸セグメントを有する、ポリプロピレングリコールとポリ乳酸のブロック共重合体S−5を得た(重量平均分子量14,000、Tg≦60℃、植物度=29%)。
S−6:
ポリブチレンアジペート/テレフタレート(Ire CHEMICAL LTD.製エンポール(登録商標)G8000、Tg=42℃、植物度=0%)。
S−7:
ポリブチレンサクシネート/アジペート(Ire CHEMICAL LTD.製エンポール(登録商標)G4460、Tg≦60℃、植物度=0%)
[ポリ乳酸系樹脂積層シートの作成]
(実施例1)
層A用として、ポリ乳酸(P−1)とポリメチルメタクリレート(Q−4)、耐衝撃改良剤(S−4)を93:2:5の比率で、また層B用として、ポリ乳酸(P−1)とポリメチルメタクリレート(Q−4)、ポリカーボネート樹脂(R−1)を30:65:5の比率で、それぞれ独立した別々のベント式二軸押出機に供給し、口金温度を230℃に設定したTダイ口金より共押出し、静電印加方式により、10℃に冷却したキャスティングドラムに密着させ冷却固化し、層B:層A:層Bの厚み比が1:8:1、シート全体の厚みが0.5mmの無延伸シートを作製した。
得られたシートの耐衝撃性は良好で、製膜安定性にも優れており、また、該シートから得られる成形体の耐熱性も良好であり、植物度も高いものであった。
(実施例2〜10、比較例1〜5)
各層を構成するポリ乳酸系樹脂(P)、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂(Q)、耐衝撃改良剤(R)、及び、層構成、厚み比を表のように変えた以外は実施例1と同様に実施した。
Figure 2009262465
Figure 2009262465
Figure 2009262465
実施例2〜10のポリ乳酸系樹脂積層シートは、耐衝撃性は実用範囲内で、製膜安定性も良好であった。また、当該シートから得られる成形体の耐熱性も良好であり、植物度は20%以上であった。
一方、比較例においては、ポリ乳酸単体のシートから得られる成形体は、植物性は高いものの、耐熱性に劣るものであった(比較例1)。また、層A及び層Bのポリメチルメタクリレートおよびポリカーボネートの含有量が等しい場合、植物性と耐熱性、耐衝撃性の両立が不可能であった(比較例2〜4)。さらに、ポリメチルメタクリレートとポリカーボネートの配合割合が式0≦Xa<Xb、0≦Ya<Ybを満たさない場合、製膜安定性に劣るものであった(比較例5)。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、商品の展示包装用に用いられているブリスターパック等の保形具類、食品トレー、飲料自動販売機のディスプレイ用ボトル、お弁当箱や飲料カップなどの容器類、その他各種包装用の成形体、表面材などの各種工業材料を始めとして、広い用途に適用することができる。
本発明のポリ乳酸系樹脂積層シートは、真空成形、真空圧空成形、プラグアシスト成型、ストレート成形、フリードローイング成形、プラグアンドリング成形、スケルトン成形などの各種成形法を適用でき、高い成形性を有する。また、耐熱性が要求される各種保形具類、容器などの包装材料に特に好ましく用いることができる。

Claims (8)

  1. ポリ(メタ)アクリレート系樹脂とポリカーボネート樹脂を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる層Aと層Bを有し、かつ、層Aと層Bは、以下の条件を満たすポリ乳酸系樹脂積層シート。
    0≦Xa<Xb、かつ、0≦Ya<Yb
    ただし、
    Xa:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
    Xb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂の含有割合(重量%)
    Ya:層Aを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
    Yb:層Bを構成するポリ乳酸系樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合(重量%)
  2. ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が11000〜25000である請求項1に記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
  3. 耐衝撃改良剤を含有する、請求項1または請求項2に記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
  4. 前記ポリ乳酸系樹脂積層シートを構成する樹脂組成物全体に対する、ポリカーボネート樹脂の含有割合が1〜30重量%である、請求項1から請求項3のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
  5. 前記ポリ乳酸系樹脂積層シートを構成する樹脂組成物全体に対する、ポリ乳酸系樹脂の含有割合が20〜95重量%である、請求項1から請求項4のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
  6. 温度220℃、剪断速度100sec−1における、層Aを構成する樹脂の溶融粘度Va(Pa・s)と層Bを構成する樹脂の溶融粘度Vb(Pa・s)が下記条件を満たす、請求項1から請求項5のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
    500≦Va≦1500
    500≦Vb≦1500
    |Va−Vb|≦700
  7. 前記ポリ乳酸系樹脂積層シート全体厚みに対する層Aと層Bのそれぞれの厚みの割合が10〜90%である、請求項1から請求項6のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂積層シート。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂積層シートで構成されている成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012006211A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Mitsubishi Plastics Inc 熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及び該成形品を用いた、又は該ラベルを装着した容器
JP2013522079A (ja) * 2010-03-12 2013-06-13 ストラ エンソ オーワイジェイ ヒートシール性生分解性包装材料、その製造方法及びその材料から作製された製品包装

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