JP2010229393A - ポリ乳酸系フィルム - Google Patents

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Abstract


【課題】透明性、耐衝撃性に優れ、かつバイオマス度が高く、生分解性を有するポリ乳酸系フィルムを提供する。
【解決手段】アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、
ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含む、ポリ乳酸系フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性、耐衝撃性に優れ、かつバイオマス度が高く、生分解性を有するポリ乳酸系フィルムに関する。
従来、食品をはじめとした各種包装用フィルムには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、およびナイロン6などに代表されるポリオレフィン、芳香族ポリエステル、ポリアミドなどの各種プラスチックが使用されている。これらの包装材用フィルムは、使用後に自然環境下に廃棄されると、その安定性のため分解されることなく残留するために景観を損ない、魚、野鳥等の生活環境を汚染するなどの様々な問題となっている。このような状況から、近年の環境保護に関する社会的な認識の高まりと共に、プラスチック加工品全般に対し自然環境の中に廃棄されたときに経時的に分解・消失し、自然環境に悪影響を及ぼさないプラスチック製品を求める動きが高まっている。
この動きに沿って樹脂自身が生分解性を有する各種生分解性高分子素材が検討されており、中でもポリ乳酸は、自然環境下に棄却された場合に微生物によって容易に分解されることから、フィルム用途としても種々開発が行われてきた。
ポリ乳酸系フィルムは、各種生分解性プラスチックの中でも、特に透明性、生分解性、汎用フィルムと同等の優れた機械的性質を有することから、一般包装材をはじめ幅広い用途に応用が期待されている反面、脆く、耐衝撃性に劣っているためその用途が限られてきた。そこで、ポリ乳酸系フィルムの耐衝撃性改良の方法としてはさまざまなものが考案されてきたが、耐衝撃性を向上させると、透明性が低下するという問題があった。
特開平11−140292号公報
食品、医薬品、精密電子部品等の包装に用いられる包装材料は、落下など外部の衝撃から内容物を保護するために、耐衝撃性が求められている。
また、ポリ乳酸は透明性、機械物性に優れることから上記のような各種包装材料として期待されているものの、樹脂自身が固く、割れやすいことから、耐衝撃性を向上させるための技術が必要とされている。
耐衝撃性向上の方法としては、例えば、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルをポリ乳酸とブレンドする方法もあるが、相溶性が不十分であることから、透明性が大きく悪化してしまうなどの問題がある。
また、ポリ乳酸の構成単位であるラクチドと他樹脂を重合してポリ乳酸と他樹脂の相溶性を向上させる方法もあり、透明性は改善されるが、重合にコストがかかるため実施は容易ではない。
本発明は、このような前述の課題を解決したものであり、透明性、耐衝撃性に優れ、かつバイオマス度が高く、生分解性を有するポリ乳酸系フィルムの提供を目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のポリ乳酸系フィルムは次の構成を有する。すなわち以下である。
1)アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、
ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含む、ポリ乳酸系フィルム。
2)さらにワックスを含み、
ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスの合計を0.1〜20質量部含む、前記1)に記載のポリ乳酸系フィルム。
3)下記群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有する、前記1)又は2)に記載のポリ乳酸系フィルム。
耐衝撃性改良補助剤:ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体
4)前記1)〜3)のいずれかに記載のポリ乳酸系フィルムからなる層Aと、以下の層Bを少なくとも有する積層フィルム。
層B:アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含む層であり、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.01〜10質量部含む層。
5)前記層Bが、下記群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有する前記4)に記載の積層フィルム。
耐衝撃性改良補助剤:ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体
本発明によれば、透明性、耐衝撃性に優れ、かつバイオマス度が高く、生分解性を有するポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムを提供することができる。そのため本発明で得られるフィルムは、食品などに用いられる各種包装材料、および各種工業材料などに好ましく用いることができる。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、
ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含む、ポリ乳酸系フィルムである。
以下、本発明の詳細について説明する。
(ポリ乳酸)
本発明のフィルムの主成分として用いられるポリ乳酸は、L−乳酸ユニットおよび/またはD−乳酸ユニットを主たる構成成分とする樹脂である。本発明でいうポリL−乳酸としては、ポリ乳酸重合体の全乳酸成分100mol%中のL−乳酸ユニットの含有割合が50mol%を超え100mol%以下のものが好ましく、結晶性の面から、ポリ乳酸重合体の全乳酸成分100mol%中のL−乳酸ユニットの含有割合が80mol%以上100mol%以下であることがさらに好ましく、95mol%以上100mol%以下であることがより好ましく、98mol%以上100mol%以下であることがさらにより好ましい。一方、本発明でいうポリD−乳酸としては、ポリ乳酸重合体の全乳酸成分100mol%中のD−乳酸ユニットの含有割合が50mol%を超え100mol%以下のものが好ましく、結晶性の面から、ポリ乳酸重合体の全乳酸成分100mol%中のD−乳酸ユニットの含有割合が80mol%以上100mol%以下であることがさらに好ましく、95mol%以上100mol%以下であることがより好ましく、98mol%以上100mol%以下であることがさらにより好ましい。
ポリL−乳酸は、D−乳酸ユニットの含有割合によって、樹脂自体の結晶性が変化する。つまり、ポリL−乳酸中のD−乳酸ユニットの含有割合が多くなれば、ポリL−乳酸の結晶性は低くなり非晶に近づき、逆にポリL−乳酸中のD−乳酸ユニットの含有割合が少なくなれば、ポリL−乳酸の結晶性は高くなっていく。同様に、ポリD−乳酸は、L−乳酸ユニットの含有割合によって、樹脂自体の結晶性が変化する。つまり、ポリD−乳酸中のL−乳酸ユニットの含有割合が多くなれば、ポリD−乳酸の結晶性は低くなり非晶に近づき、逆にポリD−乳酸中のL−乳酸ユニットの含有割合が少なくなれば、ポリD−乳酸の結晶性は高くなっていく。なお、結晶性の高いポリ乳酸に結晶性の低いポリ乳酸を含有させた態様は、延伸性の観点から好ましい。
(ポリ乳酸の質量平均分子量)
本発明のポリ乳酸系フィルムに使用されるポリ乳酸の質量平均分子量は、適度な製膜性、延伸適性および実用的な機械特性を満足させるため、5万〜50万であることが好ましく、より好ましくは10万〜25万である。なお、ここでいう質量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)でクロロホルム溶媒にて測定を行い、ポリメチルメタクリレート換算法により計算した分子量をいう。
(ポリ乳酸に含まれる単量体ユニット)
本発明のポリ乳酸系フィルムに使用されるポリ乳酸には、上述した乳酸ユニット以外にさらに以下の単量体ユニットを含んでいてもよい。他の単量体としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ−ル、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノ−ルA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどのラクトン類を挙げることができる。上記の乳酸ユニット以外の他の単量体ユニットの共重合量は、ポリ乳酸の単量体ユニット全体100mol%に対し、0〜30mol%であることが好ましく、0〜10mol%であることがより好ましい。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、ポリ乳酸がフィルムの全成分において主成分(質量的に最も大きい成分)であれば、その含有量は特に限定されないが、好ましくはフィルムの全成分100質量%に対して、ポリ乳酸を50質量%以上100質量%以下、より好ましくは70質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは80質量%以上100質量%以下含有する態様である。ポリ乳酸はバイオマスであり、かつ生分解性を有するので、ポリ乳酸の含有量が多いほど、バイオマス度が高く、生分解性に優れるフィルムとなる。
(アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸金属塩)
本発明のポリ乳酸系フィルムは、透明性と耐衝撃性を向上させるために、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩と、ポリ乳酸を含み、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含むことが重要である。
アルキルスルホン酸エステルの具体例としては、炭素数1〜50のアルキル基をもつアルキルスルホン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、フェニルエステル等を使用することができる。アルキルスルホン酸エステルのアルキル基の炭素数は、2〜40が好ましく、3〜30がより好ましく、5〜20がさらに好ましく、12〜14が特に好ましい。また、透明性と耐衝撃性を良好にする観点から、アルキル基は分岐していることが好ましい。
アルキルスルホン酸エステルに用いられる好ましいアルキルスルホン酸としては、n−ヘキシルスルホン酸、n−へプチルスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、n−ノニルスルホン酸、n−デシルスルホン酸、n−ウンデシルスルホン酸、n−ドデシルスルホン酸、n−トリデシルスルホン酸、n−テトラデシルスルホン酸、n−ペンタデシルスルホン酸、n−ヘキサデシルスルホン酸、n−ヘプタデシルスルホン酸、n−オクタデシルスルホン酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
アルキルスルホン酸金属塩の具体例としては、炭素数1〜50のアルキル基をもつアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等を使用することができる。具体的にはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等である。アルキルスルホン酸金属塩のアルキル基の炭素数は、2〜40が好ましく、3〜30がより好ましく、5〜20がさらに好ましく、12〜14が特に好ましい。また、透明性と耐衝撃性を良好にする観点から、アルキル基は分岐していることが好ましい。アルキルスルホン酸金属塩の好ましい例としてはn−ヘキシルスルホン酸ナトリウム、n−へプチルスルホン酸ナトリウム、n−オクチルスルホン酸ナトリウム、n−ノニルスルホン酸ナトリウム、n−デシルスルホン酸ナトリウム、n−ウンデシルスルホン酸ナトリウム、n−ドデシルスルホン酸ナトリウム、n−トリデシルスルホン酸ナトリウム、n−テトラデシルスルホン酸ナトリウム、n−ペンタデシルスルホン酸ナトリウム、n−ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、n−ヘプタデシルスルホン酸ナトリウム、n−オクタデシルスルホン酸ナトリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。なお、これらアルキルスルホン酸金属塩に好適に用られるアルキルスルホン酸としては、前述のアルキルスルホン酸エステルに好適に用いられるアルキルスルホン酸と同様のものを使用することができる。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含むことが重要である。本発明のポリ乳酸系フィルムに含まれる、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計の含有量は、好ましくはポリ乳酸100質量部に対して0.2〜15質量部、より好ましくは0.3〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜5質量部、さらにより好ましくは1〜2質量部である。ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計の含有量が0.1質量部未満の場合は、耐衝撃性が不十分となり、合計の含有量が20質量部を超えると、透明性、製膜性が不十分となる。
(ワックス)
本発明のポリ乳酸系フィルムは、耐衝撃性をより向上させるために、さらにワックスを含み、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスの合計を0.1〜20質量部含むことが好ましい。
ワックスの具体例としては、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、ペンタエリスリトールフルエステル、ベヘニルベヘネート、パルミチルパルミテート、ステアリルステアレート、オレフィンワックスなどを使用することができる。
本発明のポリ乳酸系フィルムに含まれる、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスの合計の含有量は、より好ましくはポリ乳酸100質量部に対して0.2〜15質量部、さらに好ましくは0.3〜10質量部、さらにより好ましくは0.5〜5質量部、特に好ましくは1〜2質量部である。ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスの合計の含有量が0.1質量部未満の場合は、耐衝撃性が不十分となり、合計の含有量が20質量部を超えると、透明性、製膜性が不十分となる。(耐衝撃性改良補助剤)
本発明のポリ乳酸系フィルムには、ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有することが好ましい。これらの耐衝撃性改良補助剤を含有することで、透明性を保ったまま、耐衝撃性をさらに向上させることができる。
本発明の耐衝撃性改良補助剤として用いる、ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂は、質量平均分子量には特に制限は無いが、主に耐熱性を維持する観点とポリ乳酸樹脂との相溶性の観点から、それぞれ下限と上限の好ましい値が存在し、具体的には2,000〜200,000であることが好ましく、より好ましくは5,000〜100,000、さらに好ましくは10,000〜80,000である。
このガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂の種類については特に制限は無いが、具体例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/サクシネート、ポリプロピレンセバケート、ポリプロピレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート/テレフタレート、ポリプロピレンアジペート/テレフタレート、ポリプロピレンアジペート/サクシネートなどを使用することができる。これらの中でも特に耐衝撃性付与に効果的であり好ましく用いられるのが、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンサクシネート/アジペートである。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、前記したガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂を分散した形で含有しているものが好ましく用いられるが、その場合、分散径は好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.01μm以下の形でフィルム中に含有されている態様である。すなわち、かかる分散径を0.1μm以下とすることで透明性を維持したままで、耐衝撃性の改善効果を発現している。
本発明の耐衝撃性改良補助剤として用いる、オレフィンアクリレート共重合体ポリマーとは、オレフィンセグメントとアクリレートセグメントが、ブロック、ランダム、グラフトなどの構成で共重合されたポリマーであることが好ましい。オレフィンセグメントとしては、エチレン、プロピレン、及びブチレンからなる群より選ばれる少なくとも1つのセグメントであることが好ましく、アクリレートセグメントとしてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、及びメタクリル酸ブチルからなる群より選ばれる少なくとも1つのセグメントであることが好ましい。また、耐衝撃性改良補助剤として好適に使用されるオレフィンアクリレート共重合体ポリマーは、無水マレイン酸などの酸無水物で変性したものや、エポキシ部位などの官能基をもつセグメントを共重合させて変性したものでもよい。オレフィンアクリレート共重合体ポリマーの具体例としては、デュポン社製のBiomaxStrong 120などが好ましく用いられる。
本発明の耐衝撃性改良補助剤として用いる、コアシェル型有機微粒子とは、コア部とそれを覆う少なくとも1以上のシェル部からなる多層構造を有するものである。その多層構造を構成する層の数は、特に限定されるものではなく、2層以上であればよい。
本発明で好ましく用いられる該コアシェル型有機微粒子は、主にコア部に含有されるゴム層で耐衝撃性を発現させ、主にシェル部に含有される熱可塑性を有する重合体成分でポリ乳酸系樹脂との相溶性を発現させている。
上記コアシェル型有機微粒子としては、コア部に少なくとも1層以上のゴム層を有することが好ましい。ここで、ゴム層の種類は、特に限定されるものではなく、ゴム弾性を有する重合体成分から構成されるものであればよい。例えば、(メタ)アクリル成分、シリコーン成分、スチレン成分、ニトリル成分、共役ジエン成分、ウレタン成分またはエチレンプロピレン成分などを重合させたものから構成されるゴムを使用することができる。好ましいゴムとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エチル単位、(メタ)アクリル酸ブチル単位、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル単位および(メタ)アクリル酸ベンジル単位などの(メタ)アクリル成分、ジメチルシロキサン単位やフェニルメチルシロキサン単位などのシリコーン成分、スチレン単位やα−メチルスチレン単位などのスチレン成分、アクリロニトリル単位やメタクリロニトリル単位などのニトリル成分またはブタンジエン単位やイソプレン単位などの共役ジエン成分を重合させたものから構成されるゴムである。また、これらの成分の他に、ジビニルベンゼン単位、(メタ)アクリル酸アリル単位またはブチレングリコールジアクリレート単位などの架橋性成分を共重合し架橋させた架橋ゴムも好ましい。これらの中でも、透明性、耐衝撃性の点から、ゴム層としては、架橋ゴムが好ましく、ガラス転移温度が0℃以下の架橋ゴムであることがより好ましく、このようなゴム層の種類としては、アクリル酸エチル単位、アクリル酸−2−エチルヘキシル単位、アクリル酸ブチル単位、アクリル酸ベンジル単位、メタクリル酸アリル単位を適宜選択し併用して用いることが特に好ましい。
本発明で使用するコアシェル型有機微粒子において、シェル部の種類は、熱可塑性を有する重合体成分から構成されるものであれば特に限定されるものではないが、透明性、耐熱性および耐衝撃性の点から、ゴム層よりもガラス転移温度が高い重合体成分であることが好ましい。かかる熱可塑性を有する重合体としては、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、グリシジル基含有ビニル系単位、不飽和ジカルボン酸無水物系単位、脂肪族ビニル系単位、芳香族ビニル系単位、シアン化ビニル系単位、マレイミド系単位、不飽和ジカルボン酸系単位またはその他のビニル系単位などから選ばれる少なくとも1種以上の単位を含有する重合体を使用することができ、中でも、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位、不飽和グリシジル基含有単位または不飽和ジカルボン酸無水物系単位から選ばれる少なくとも1種以上の単位を含有する重合体が好ましく、さらに不飽和グリシジル基含有単位または不飽和ジカルボン酸無水物系単位から選ばれる少なくとも1種以上の単位を含有する重合体がより好ましく使用される。
本発明において、コアシェル型有機微粒子の平均一次粒子径は、特に限定されるものではないが、透明性および耐衝撃性に優れるという点から、10〜10000nmであることが好ましく、さらに、20〜1000nmであることがより好ましく、50〜700nmであることが特に好ましく、100〜500nmであることが最も好ましい。なお、本発明において、上記平均一次粒子径は、電子顕微鏡を用い、2万倍で観察し、任意の100個について、一次粒子径を測定し、平均した数平均一次粒子径であり、具体的には、樹脂組成物中の多層構造重合体の分散形態を電子顕微鏡により観察することにより求めることができる。
本発明において、コアシェル型有機微粒子としては、上述した条件を満たすものとして、市販品を用いてもよく、また、公知の方法により作製することもできる。
市販品としては、例えば、三菱レイヨン製 メタブレン(登録商標)S2001、カネカ製 カネエース(登録商標)、ロームアンドハース製 パラロイド(登録商標)BPM−500、ガンツ化成製 スタフィロイド(登録商標)またはクラレ製 パラフェイス(登録商標)などを使用することができ、これらは、単独ないし2種以上を混合して用いることができる。
本発明の耐衝撃性改良補助剤として用いる、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体は、ブロック共重合体一分子中に質量平均分子量が1,500以上のポリ乳酸セグメントを一つ以上有することが好ましい。この場合、該ポリ乳酸セグメントが、母材であるポリ乳酸から形成される結晶中に取り込まれることで、母材につなぎ止められる作用を生じ、該ブロック共重合体のブリードアウトを十分に抑制することができる効果、ポリ乳酸との相溶性が向上し、透明性を維持できる効果、を発現する点で好ましい。
該ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体の、ポリエーテルセグメントを構成するポリエーテルの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール共重合体などを使用でき、ポリエステルセグメントを構成するポリエステルの具体例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/サクシネート、ポリプロピレンセバケート、ポリプロピレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート/テレフタレート、ポリプロピレンアジペート/テレフタレート、ポリプロピレンアジペート/サクシネートなどを使用することができる。
これらのポリエステルセグメント、ポリエーテルセグメントの質量平均分子量は1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがさらに好ましい。質量平均分子量を1,000以上とする場合には、該共重合体の揮発を特に抑制することができる。さらに、この質量平均分子量は通常高くとも50,000以下であり、20,000以下であることが好ましい。質量平均分子量が50,000以下の場合、ポリ乳酸系重合体との親和性が高く、透明性が特に優れる。
本発明のポリ乳酸系フィルムにおける、耐衝撃性改良補助剤の含有量は、ポリ乳酸100質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは0.2〜50質量部、さらに好ましくは0.3〜40質量部、さらにより好ましくは0.5〜30質量部であることが好ましい。含有量を0.1質量部以上とすることで耐衝撃性改良補助効果が得られ、100質量部以下とすることで透明性が維持できる。
(層B)
本発明のポリ乳酸系フィルムは、該フィルムを層Aとした時に、各種の層を積層して積層フィルムにすることも好ましい。積層フィルムとしてより好ましくは、本発明のポリ乳酸系フィルムを層Aとした時に、該層Aと、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.01〜10質量部含む層Bを少なくとも積層した積層フィルムであることが好ましい。前述の層Aと層Bを有する積層フィルムとすることで、バイオマス度をより高くすることが可能となり、さらに透明性と耐衝撃性を高い状態で両立させることが可能となる。つまり、層Aと層Bを積層した本発明の積層フィルムにおいては、本発明のポリ乳酸系フィルムである層Aが耐衝撃性に寄与し、前述の層Bが耐衝撃性を維持しながら透明性とバイオマス度を高くすることに寄与している。
本発明の積層フィルムが層Bを有することは、本発明の積層フィルムを生産する際の回収性の観点からも好ましい。つまり、実生産ではフィルムのエッジ部分や、製品とならなかったフィルムを回収、造粒し、原料として再利用することが多い。そのとき、層Bを有していると、例えば構成が層A/層B/層Aからなる積層フィルムの回収原料は、希釈して層Bの原料として利用することができる。
本発明の積層フィルムにおける層Bは、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.01〜10質量部含むが、層Bに含まれる、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計の含有量は、好ましくはポリ乳酸100質量部に対して0.02〜1質量部、より好ましくは0.03〜0.5質量部、さらに好ましくは0.05〜0.1質量部である。ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計の含有量を0.01〜10質量部の範囲とすることで、バイオマス度をより高くすることが可能となり、さらに透明性と耐衝撃性を高い状態で両立させることが可能となる。また、層Bにはアルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩が全く含まれていないよりも少量でも含有されている方が、さらにより透明性と耐衝撃性を高い状態で両立させることが可能となる。特に耐衝撃性を改良する点、前述した回収性の観点から好ましい。
本発明の積層フィルムは、透明性を保ったまま、耐衝撃性をさらに向上させるために、層Bにも前述した耐衝撃性改良補助剤を含有することが好ましい。層Bにおける、耐衝撃性改良補助剤の含有量は、ポリ乳酸100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部、さらに好ましくは0.03〜4質量部、さらにより好ましくは0.05〜3質量部であることが好ましい。含有量を0.01質量部以上とすることで耐衝撃性改良補助効果が得られ、10質量部以下とすることで透明性が維持できる。また、層Bには耐衝撃性改良補助剤が全く含まれていないよりも少量でも含有されている方が、さらにより透明性と耐衝撃性を高い状態で両立させることが可能となる。特に耐衝撃性を改良する点、前述した回収性の観点から好ましい。
本発明の積層フィルム全体厚みに対する前記層Aと層Bのそれぞれの厚み割合は、特に制限は無いが、両層の効果を有効にし、透明性と耐衝撃性、バイオマス度を高い状態で両立させるため、10〜90%であることが好ましい。より好ましい層Aと層Bのそれぞれ割合はそれぞれ15〜85%、特に好ましくは20〜80%である。
本発明のポリ乳酸系フィルムを層Aとした際に、積層フィルムの構成としては、他の層を有すれば特に限定されないが、好ましくは層Aと層Bを有する本発明の積層フィルムとすることである。層Aと層Bを有する本発明の積層フィルムの構成には特に制限は無く、層Aと層Bの2層であってもよいし、層A/層B/層A、もしくは層B/層A/層Bの3層であってもよいし、それ以上の多層構成であっても構わない。また、層A、層B以外の、易滑性、接着性、粘着性、耐熱性、耐候性など新たな機能を付与するための第3の層を含んでいても構わない。各層の熱収縮差によるフィルムのカールを抑制するために最外層は同種の層であることが好ましい。
本発明の積層フィルムを構成する各層の積層方法としては、例えば、共押出積層法、 ラミネーション法、ドライラミネーション法等の公知のフィルム製造法を用いることができ、これらの方法の中でも、フィルム製造時に溶融接着する共押出積層法が、製造コストの点から好ましい。
(その他の添加剤)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムの各層には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて、透明核剤、難燃剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、粘着性付与剤、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤またはポリシロキサンなどの消泡剤、顔料、染料などの着色剤を適量配合することができる。
(粒子)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムの各層には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて粒子を含有させることができる。粒子は、ポリ乳酸100質量部に対して0質量部以上10質量部以下含有できる。粒子の種類は、目的や用途に応じて適宜選択され、本発明の効果を損なわなければ特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子、重合系内で生成させる内部粒子などを挙げることができる。各粒子は、それぞれ単独で使用しても、混合して用いても構わない。
無機粒子としては、特に限定されないが、シリカ等の酸化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の各種炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の各種硫酸塩、カオリン、タルク等の各種複合酸化物、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の各種リン酸塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の各種酸化物、フッ化リチウム等の各種塩等からなる粒子を使用することができる。
また有機粒子としては、シュウ酸カルシウムや、カルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩などからなる粒子が使用される。架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体からなる粒子が挙げられる。その他、ポリテトラフルオロエチレン、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機粒子も好ましく使用される。
重合系内で生成させる内部粒子としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などを反応系内に添加し、さらにリン化合物を添加する公知の方法で生成される粒子も使用される。
(コーティング)
ブロッキング防止、帯電防止、離型性付与、耐傷付き性改良などの目的で、本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムの各層の表面に機能層を設けてもよい。この機能層の形成には、フィルムの製造工程内で行うインラインコーティング法、フィルムの巻き取り後に行うオフラインコーティング法などを用いることができる。かかる機能層を形成するための具体的方法としては、ワイヤーバーコート法、ドクターブレード法、マイクログラビアコート法、グラビアロールコート法、リバースロールコート法、エアーナイフコート法、ロッドコート法、ダイコート法、キスコート法、リバースキスコート法、含浸法、カーテンコート法、スプレーコート法、エアドクタコート法あるいはこれら以外の塗布方法を単独または組み合わせて適用することができる。
また、インラインコーティング法の例としては、無延伸フィルムに塗布液を塗布する方法、無延伸フィルムに塗布液を塗布し、逐次あるいは同時に二軸延伸する方法、一軸延伸されたフィルムに塗布液を塗布し、さらに先の一軸延伸方向と直角の方向に延伸する方法、あるいは二軸延伸フィルムに該塗布液を塗布した後、さらに延伸する方法などがある。
なお、塗布液のフィルムへの塗布性および接着性を改良するため、塗布前に本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムに化学処理や放電処理を施すこともできる。
(バリア層)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムには、水蒸気バリア性、ガスバリア性向上を目的として、少なくとも片面にバリア層を形成させてもよい。バリア層はコーティング、蒸着、ラミネートなどの手法で設けることができるが、湿度依存がなく、薄膜でバリア性を発現できることから、金属または金属酸化物からなる蒸着層がより好ましい。
蒸着層に用いられる金属または金属酸化物は、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化セリウム、酸化カルシウム、ダイアモンド状炭素膜、あるいはそれらの混合物のいずれかからなることが好ましい。特にアルミニウムからなる蒸着層は、経済性、バリア性能に優れていることから、より好ましい。また、蒸着層の作製方法としては、真空蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法、プラズマCVDなど各種化学蒸着法などを用いることができるが、生産性の観点からは真空蒸着法が特に好ましく用いられる。
蒸着層を設ける際には、蒸着層の密着性を向上させるため、あらかじめ被蒸着面にコロナ放電処理などの方法による前処理を施しておくことが好ましい。コロナ処理を施す際の処理強度は5〜50W・min/mが好ましく、より好ましくは10〜45W・min/mである。さらに、ガス処理、プラズマ処理、アルカリ処理、電子線放射処理などの表面処理を必要に応じて施してもよい。
なお、蒸着層などのバリア層は、少なくとも片面に形成すればよいが、高水蒸気バリア性、高ガスバリア性が必要な場合は両面に形成してもよい。
(厚み)
本発明のポリ乳酸系フィルムの厚みは、5〜500μmであることが好ましい。食品容器用途などに用いる場合、より好ましくは250〜450μm、さらに好ましくは300〜400μmである。また、包装用フィルムなどに用いる場合、より好ましくは10〜100μmであり、さらに好ましくは12〜30μmである。フィルム厚みが5μmより小さい場合は、製膜時などにフィルム破れが発生しやすくなる場合がある。また、フィルム厚みが500μmより大きい場合は、延伸性が悪化する場合がある。
また、本発明のポリ乳酸系フィルムを層Aとした積層フィルムにおいては、層Bの厚さは、前記したように、積層フィルム全体厚みに対する層Aと層Bのそれぞれの厚み割合が10〜90%となる場合が好ましく、15〜85%となる場合がより好ましく、20〜80%になる場合がさらに好ましい。
(カルボキシル末端濃度)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムの各層は、フィルムおよびこれを用いて得られる製品の分解による強度低下を抑制し耐熱性を良好とする点から、フィルム中のポリ乳酸のカルボキシル基末端濃度が30当量/10kg以下であることが好ましく、より好ましくは20当量/10kg以下、さらに好ましくは10当量/10kg以下である。ポリ乳酸中のカルボキシル基末端濃度が30当量/10kgを超える場合には、フィルムおよび容器が高温多湿条件下あるいは熱水との接触条件下で使用される際に加水分解により強度が低下し、容器などの成形品が脆くなり割れやすい等といった問題が発生する場合がある。なお、カルボキシル基末端濃度は低いほど好ましいが、現実的に0.1当量/10kg未満とすることは困難であるので、下限は0.1当量/10kg程度と思われる。
フィルムのカルボキシル基末端濃度を30当量/10kg以下とする方法としては、例えば、ポリ乳酸の合成時の触媒や熱履歴により制御する方法、フィルム製膜時の押出温度を低下あるいは滞留時間を短時間化する等熱履歴を低減する方法、反応型化合物を用いポリ乳酸のカルボキシル基末端を封鎖する方法等が挙げられる。
反応型化合物を用いポリ乳酸のカルボキシル基末端を封鎖する方法では、フィルム中のポリ乳酸のカルボキシル基末端の少なくとも一部が封鎖されていることが好ましく、ポリ乳酸のカルボキシル基末端の全量が封鎖されていることがより好ましい。反応型化合物としては、例えば、脂肪族アルコールやアミド化合物等の縮合反応型化合物やカルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物等の付加反応型化合物が挙げられるが、反応時に余分な副生成物が発生しにくい点で付加反応型化合物が好ましい。
(ヘイズ)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムのヘイズは、10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下、さらにより好ましくは4%以下である。ヘイズが10%を超えると透明性に劣るため、食品容器に成形して使用した場合、中身の商品が確認しにくいことがある。なお、ヘイズは低いほど好ましいが、現実的に1%未満とすることは困難であるので、下限は1%程度と思われる。ヘイズを10%以下とすることで、優れた透明性を有するフィルムとすることができ、包装材用フィルムなどとして好適に使用することができる。
(インパクト値)
本発明のポリ乳酸系フィルム及び積層フィルムのインパクト値は、2.0kN・m / mm以上が好ましく、より好ましくは2.5kN・m / mm以上、さらに好ましくは3.0kN・m / mm以上、さらにより好ましくは3.5kN・m / mm以上である。インパクト値が2.0kN・m / mm未満の場合は耐衝撃性に劣るため、フィルム成形後に容器等の包装材料として使用する場合、内容物を十分に保護できず、落下時に割れが起こる場合がある。なお、インパクト値は大きいほど好ましいが、ポリ乳酸系フィルム及びそれを層Aとした積層フィルムで10kN・m / mmより大きくすることは現実的に困難であるので、上限は10kN・m / mm程度と思われる。インパクト値を2.0kN・m / mm以上とすることで、優れた耐衝撃性を有するフィルムとすることができ、包装材用フィルムなどとして好適に使用することができる。
ヘイズを10%以下として、さらにインパクト値を2.0kN・m / mm以上とするための手段としては、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含む、ポリ乳酸系フィルムとしたり、該フィルムを層Aとした積層フィルムとすることで可能である。
さらにヘイズを6%以下として、さらにインパクト値を3.5kN・m / mm以上とするための手段としては、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含み、さらに、ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体、及びポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有し、その耐衝撃性改良補助剤の含有量を調整したポリ乳酸系フィルムとしたり、該フィルムを層Aとした積層フィルムとする方法が挙げられる。
(製造方法)
次に、本発明のポリ乳酸系フィルムの製造方法を具体的に説明する。
本発明のポリ乳酸系フィルムは、主にポリ乳酸からなる樹脂を乾燥後、押出機に供給し、無配向未延伸フィルムとし、これを必要に応じて延伸して得られる。この延伸は、インフレーション法、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法などの既存の配向フィルムの製造法により行うことができるが、成形性と耐熱性を両立するフィルムの配向状態を制御しやすいこと、また、製膜速度を高速にできることから逐次二軸延伸法が好ましい。以下にテンター式逐次二軸延伸を行う場合の好ましい製膜方法を示すが、これに限定されるものではない。
ベント式二軸押出機にポリ乳酸、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、耐衝撃性改良補助剤供給し、Tダイ法によりリップ間隔1〜3mmのスリット状の口金から吐出し、金属製冷却キャスティングドラム上に、直径0.5mmのワイヤー状電極を用いて静電印加して密着させ、無配向キャストフィルムを得る。
金属製冷却キャスティングドラムの表面温度の好ましい範囲は0〜40℃であり、より好ましい範囲は5〜35℃であり、さらに好ましい範囲は10〜30℃である。金属製冷却キャスティングドラムの表面温度をこの範囲に設定することで良好な透明性を発現できる。
こうして得られた無配向フィルムを加熱ロール上を搬送することによって縦延伸を行う温度まで昇温する。昇温には赤外線ヒーターなど補助的な加熱手段を併用しても良い。延伸温度の好ましい範囲は55〜85℃であり、より好ましくは60〜80℃、さらに好ましくは65〜75℃である。このようにして昇温した無配向フィルムを加熱ロール間の周速差を用いてフィルム長手方向に1段もしくは2段以上の多段で延伸を行う。合計の延伸倍率は2〜5倍が好ましく、より好ましくは2.5〜4倍である。
このように一軸延伸したフィルムをいったん冷却した後、フィルムの両端部をクリップで把持してテンターに導き、幅方向の延伸を行う。延伸温度は60〜105℃が好ましく、より好ましくは65〜100℃、さらに好ましくは70〜95℃である。延伸倍率は2〜5倍が好ましく、より好ましくは2.2〜4倍、さらに好ましくは2.5〜3.5倍が好ましい。フィルムの幅方向の性能差を低減するためには、長手方向の延伸温度よりも1〜15℃低い温度で幅方向の延伸を行うことが好ましい。
ここで、延伸倍率とは、実効延伸倍率のことであり、例えば、延伸前の走行中のフィルム中心部分に1cmマス目状、大きさ10cm×10cmのスタンプをフィルム走行方向に平行になるように押して、延伸後のフィルムに残っているスタンプの各マス目の長さの平均を計測することで確認可能である。
さらに必要に応じて、再縦延伸および/または再横延伸を行ってもよい。
次に、この配向フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定する。好ましい熱処理温度は90〜160℃であり、より好ましくは105〜155℃、さらに好ましくは120〜150℃である。フィルムの熱収縮率は低下させたい場合は、熱処理温度を高温にするとよい。熱処理時間は0.2〜30秒の範囲で行うのが好ましいが、特に限定されない。弛緩率は、幅方向の熱収縮率を低下させる観点から3〜15%であることが好ましく、より好ましくは5〜10%である。熱固定処理を行う前にいったんフィルムを冷却することがさらに好ましい。さらに、フィルムを室温まで、必要ならば、長手および幅方向に弛緩処理を施しながら、フィルムを冷やして巻き取り、目的とする二軸延伸ポリ乳酸系フィルムを得る。
上記のような製造方法を採用することにより、本発明のポリ乳酸系フィルムを得ることができる。
積層フィルムの場合は、層A用、層B用のポリ乳酸、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、耐衝撃性改良補助剤を、それぞれ所定の比率で、独立した別々の二軸押出機に供給し、溶融粘度に応じて150〜300℃で溶融後、ダイ外またはダイ内で複合化すればよく、これ以降、無配向キャストフィルム、延伸フィルムを得る方法は、上記と同様である。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
[測定及び評価方法]
(1)フィルム厚み
フィルム厚みをダイヤルゲージ(ミツトヨ(株)製)を用いて測定した。10cm×10cmに切り取ったフィルムから10箇所測定し、10箇所の厚みの平均値を求めた。
(2)質量平均分子量
日本Warters(株)製、Warters2690を用い、PMMAを標準とし、カラム温度40℃、クロロホルム溶媒を用いて測定した。
(3)ガラス転移温度
示差走査熱量計としてセイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いた。試料5mgをアルミニウム製受皿にセットし、25℃から昇温速度20℃/分で240℃まで昇温し、5分間保持した後、液体窒素で−40℃にまで急冷し、5分間保持後、再び昇温速度20℃/分で240℃まで昇温し、当該再昇温過程において測定される補外ガラス転移開始温度と補外ガラス転移終了温度との平均値をガラス転移温度とした。
(4)透明性(ヘーズ値)
ヘーズ値を濁度計(日本電色工業(株)製NDH5000)を用いて測定した。測定は1水準につき5回行い、5回の測定の平均値から、厚み0.3mmとした場合の換算値としてヘーズ値(%)を求めた。換算式は下記のとおりである。
H0.3(%)=H×0.3/d
ここで、
H0.3 :0.3mm厚み換算ヘーズ値(%)
H:フィルムサンプルのヘーズの実測値(5点)から求めた平均値(%)
d:ヘーズ測定部のフィルムサンプル厚み(5点)から求めた平均値(mm)
(5)耐衝撃性(インパクト値)
フィルムインパクトテスタ(東洋精機(株)製)を用いて23℃−60%RH雰囲気下で測定した突き刺し衝撃強さを表す。但し、錘の直径は0.5インチφとし、データは膜厚300μmに換算した値(=測定値×300/実フィルム膜厚)とした。
[ポリ乳酸樹脂]
実施例、比較例で用いたポリ乳酸系樹脂について示す。
P1:D−乳酸ユニット含有割合5モル%、PMMA換算の質量平均分子量が19万のポリL−乳酸樹脂
[アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩]
実施例、比較例で用いたアルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩について示す。
A1:アルキルスルホン酸ナトリウム(炭素数10〜18の混合物):ポリ乳酸=25:75(質量%)を主成分とするマスターペレット(Sukano社製 im S550)
A2:アルキルスルホン酸メチル(炭素数10〜18の混合物):ポリ乳酸=25:75(質量%)を主成分とするマスターペレット
[アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックス]
実施例、比較例で用いたアルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスについて示す。
A3:アルキルスルホン酸ナトリウム(炭素数10〜18の混合物):カルナウバワックス:ポリ乳酸=20:5:75(質量%)を主成分とするマスターペレット
[耐衝撃性改良補助剤]
実施例、比較例で用いた、耐衝撃性改良補助剤について示す。
B1:アクリル系コアシェル型有機微粒子(三菱レイヨン製 S−2001)
B2:エチレンアクリレート共重合体ポリマー(DuPont社製 BM120 Strong)
B3:質量平均分子量8,300のポリエチレングリコール70質量部とL−ラクチド30質量部に対し、オクチル酸錫0.05質量部を混合し、撹拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中150℃で2時間重合して得られた、質量平均分子量2,500のポリ乳酸セグメントを有する、ポリエチレングリコールとポリ乳酸のブロック共重合体 B4:質量平均分子量8,000のポリ(1,3−ブタンジオールアジペート)40重量部とL−ラクチド60重量部に対し、オクチル酸錫0.025重量部を混合し、攪拌装置付きの反応容器中で窒素雰囲気中190℃で60分間重合して得られた、両末端に質量平均分子量6,000のポリ乳酸セグメントを有する、ポリ(1,3−ブタンジオールアジペート)とポリ乳酸のブロック共重合体
B5:ポリブチレンサクシネートアジペート(イレ化学社製 EnPol4460、ガラス転移温度=−10℃)。
(実施例1)
表1の配合比欄に記載の量関係で、P1、A1をベント式二軸押出機に供給し、口金温度を200℃に設定したTダイ口金より押出し、静電印加方式により、30℃のキャスティングドラムに密着させ冷却固化し、厚み0.3mmの無配向キャストフィルムを得た。
得られたフィルムの透明性、耐衝撃性は良好であった。
(実施例2〜18、比較例1〜3)
ポリ乳酸、マスターペレット、耐衝撃改良補助剤の種類、量を表1、表2に記載の通りに変えた以外は、実施例1と同様にして無配向キャストフィルムを得た。
(実施例19)
層A用として表3の配合比欄に記載の量関係でP1、A1を、また層B用として表3の配合比欄に記載の量関係でP1を、それぞれ独立した別々のベント式二軸押出機に供給し、口金温度を200℃に設定したTダイ口金より押出し、静電印加方式により、30℃のキャスティングドラムに密着させ冷却固化し、厚み0.3mmの無配向キャストフィルムを得た。
得られたフィルムの透明性、耐衝撃性は良好であった。
(実施例20〜27)
ポリ乳酸、マスターペレット、耐衝撃改良補助剤の種類、量を表3に記載の通りに変えた以外は、実施例19と同様にして無配向キャストフィルムを得た。
Figure 2010229393
Figure 2010229393
Figure 2010229393
本発明のポリ乳酸系フィルムは、透明性、耐衝撃性に優れ、かつバイオマス度が高く、生分解性を有しており、食品などに用いられる各種包装材料、および各種工業材料などに好ましく用いることができる。

Claims (5)

  1. アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含み、
    ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.1〜20質量部含む、ポリ乳酸系フィルム。
  2. さらにワックスを含み、
    ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにワックスの合計を0.1〜20質量部含む、請求項1に記載のポリ乳酸系フィルム。
  3. 下記群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有する、請求項1又は2に記載のポリ乳酸系フィルム。
    耐衝撃性改良補助剤:ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系フィルムからなる層Aと、以下の層Bを少なくとも有する積層フィルム。
    層B:アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩、並びにポリ乳酸を含む層であり、ポリ乳酸100質量部に対して、アルキルスルホン酸エステル及び/又はアルキルスルホン酸金属塩の合計を0.01〜10質量部含む層。
  5. 前記層Bが、下記群より選ばれる少なくとも一つの耐衝撃性改良補助剤を含有する、請求項4に記載の積層フィルム。
    耐衝撃性改良補助剤:ガラス転移温度が60℃以下のポリエステル系樹脂、オレフィンアクリレート共重合体ポリマー、コアシェル型有機微粒子、ポリ乳酸−ポリエステルブロック共重合体、ポリ乳酸−ポリエーテルブロック共重合体
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