JP6331886B2 - プロテクタ及び電線モジュール - Google Patents

プロテクタ及び電線モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP6331886B2
JP6331886B2 JP2014174847A JP2014174847A JP6331886B2 JP 6331886 B2 JP6331886 B2 JP 6331886B2 JP 2014174847 A JP2014174847 A JP 2014174847A JP 2014174847 A JP2014174847 A JP 2014174847A JP 6331886 B2 JP6331886 B2 JP 6331886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protector
holding piece
plate
main body
electric wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014174847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016052157A (ja
Inventor
芳正 水野
芳正 水野
平井 宏樹
宏樹 平井
泰行 山本
泰行 山本
学 上里
学 上里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2014174847A priority Critical patent/JP6331886B2/ja
Publication of JP2016052157A publication Critical patent/JP2016052157A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6331886B2 publication Critical patent/JP6331886B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、電線を保護する技術に関する。
特許文献1は、電線支持部材に、プラスチック段ボールシートを使用する技術を開示している。特許文献1では、例えば、第1のプラスチック段ボールシートと第2のプラスチック段ボールシートとの間に、電線束が挟まれる。
特開2014−117099号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、プラスチック段ボールシートによって電線束を挟込んだ状態で、その外部に線状部材を配設することは困難である。
そこで、本発明は、板材によって形成されたプロテクタ本体部の外周に、線状部材を容易に配設することができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るプロテクタは、板状部分が電線の外周囲を覆うように曲げられることにより形成されたプロテクタ本体部と、前記プロテクタ本体部を形成する前記板状部分の一側部から外方に延出し、前記プロテクタ本体部の外周で単独で線状部材を保持可能な形状に曲げ可能な保持片と、を備える。
第2の態様に係るプロテクタは、板状部分が電線の外周囲を覆うように曲げられることにより形成されたプロテクタ本体部と、前記プロテクタ本体部を形成する前記板状部分の一側部から外方に延出し、前記プロテクタ本体部の外周で線状部材を保持可能な形状に曲げ可能な保持片と、を備え、前記プロテクタ本体部に、前記保持片を、前記線状部材を保持可能な形状に曲げた状態で、前記保持片の先端部を挿入して固定するための固定孔が形成されているものである。
第3の態様は、第2の態様に係るプロテクタであって、前記プロテクタ本体部の前記一側部に、前記固定孔が形成されているものである。
第4の態様は、第2又は第3の態様に係るプロテクタであって、前記プロテクタ本体部に、前記保持片を前記プロテクタ本体部の外周面に沿わせた状態でその先端部を挿入可能な待機用固定孔が形成されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るプロテクタであって、前記プロテクタ本体部及び前記保持片は、複数の板状部と前記複数の板状部の間に形成された介在部とを含む中空構造を有する中空板材、不織部材製の板材又は樹脂製の板材によって形成されているものである。
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係るプロテクタと、前記プロテクタ本体部内に収容された電線とを備える。
第1〜第6の態様によると、プロテクタ本体部内に電線を収容して保護することができる。そして、線状部材を保持するように保持片を変形させてその状態に維持する。これにより、板材によって形成されたプロテクタ本体部の外周に、線状部材を容易に配設することができる。
第2の態様によると、保持片を、線状部材を保持可能な形状に容易に維持することができる。
第3の態様によると、保持片の先端部がプロテクタ本体部の一側部の固定孔に挿入されて固定される。このため、保持片をなるべく丸めた状態とすることができ、線状部材が複数本ある場合に、それらをなるべく円形断面となるように束ねた状態にすることができ、そのコンパクト化が可能となる。
第4の態様によると、追加的な線状部材を保持しない状態で、保持片をプロテクタ本体部の外周面に沿わせた状態とすることでき、この状態で、プロテクタのコンパクト化が可能となる。
第1実施形態に係る電線モジュールを示す概略斜視図である。 同上の電線モジュールを示す概略斜視図である。 同上の電線モジュールを示す概略斜視図である。 中空構造を有する板材を示す一部破断斜視図である。 第2実施形態に係る電線モジュールを示す概略斜視図である。 同上の電線モジュールを示す概略斜視図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係るプロテクタ及び電線モジュールについて説明する。図1〜図3は、電線モジュール10を示す概略斜視図である。図1はプロテクタ20の外周に線状部材18を保持しない状態、図2はプロテクタ20の保持片30を外方に向けて延出させた状態、図3はプロテクタ20の外周に線状部材18を保持した状態を示している。
電線モジュール10は、プロテクタ20と、電線12とを備える。
電線12は、芯線の周囲に絶縁被覆が形成されたものである。ここでは、複数の電線12が束ねられた状態で、プロテクタ20内に収容されている。なお、各図では、複数の電線12の束の外形状を示している。プロテクタ20には、1本の電線12のみが収容されていてもよい。本プロテクタ20による保護箇所又は本プロテクタ20による保護箇所以外の箇所で、複数の電線12が分岐していてもよい。複数の電線12がプロテクタ20による保護箇所で分岐する場合、プロテクタ20に分岐線部分を延出させるための分岐用開口を形成しておくとよい。電線12に沿って光ファイバーケーブル等が配設されていてもよい。
プロテクタ20は、プロテクタ本体部22と、保持片30とを備え、曲げ可能な板材21を曲げることによって形成されている。
曲げ可能な板材21によって形成されたプロテクタ20は、板材21の曲げライン、折曲げの程度を適宜変更することで、種々形状に加工することが可能となる。このため、板材21によって形成されたプロテクタ20を用いることで、電線12或は電線12の束を多様な経路で規制することを、比較的安価に実現することが可能となる。
かかる曲げ可能な板材21としては、電線12を覆った状態で当該電線12を保護可能な程度の剛性(好ましくは電線12の経路規制が可能な程度の剛性)を有し、かつ、曲げ可能な性質(好ましくは折曲げ可能な性質)を有するものを用いるとよい。
かかる板材21としては、複数の板状部分の間に中空構造が形成された中空板材を用いることが好ましい。かかる中空構造を有する板材21であれば、軽量かつ強度的にも優れたプロテクタ20を得ることができるからである。
図4は中空構造を有する板材21の一例を示す一部切り欠き斜視図である。
この板材21は、複数(ここでは2つ)の板状部21aと、複数の板状部21aに挟込まれた介在部21bとを備える。
複数の板状部21a及び介在部21bを形成する材質は特に限定されない。複数の板状部21a及び介在部21bは、紙によって形成されていてもよいし、樹脂によって形成されていてもよいし、また、これらの組合わせによって構成されていてもよい。複数の板状部21a及び介在部21bの少なくとも1つを紙によって形成する場合には、その表面に撥水処理等を施すことが好ましい。
板状部21aは、平板状に形成されている。複数の板状部21aが介在部21bを介して間隔をあけた状態で連結されている。
ここでは、複数の板状部21aの間に、複数の介在部21bが相互間に間隔をあけた並列状態で設けられている。
各介在部21bは、細長い板状に形成されており、両側の板状部21aに対して直交する姿勢で、当該板状部21aに対して繋がっている。
このため、板材21を、介在部21bの延在方向に対して直交する面で切断すると、一対の板状部21aの間に複数の介在部21bが並列状に存在するはしご状断面を示す。
このような板材21は、例えば、前記はしご状断面に応じた押出孔から樹脂を押出す押出成型装置によって、連続的に製造することができ、これにより、板材を容易に低コストで製造することができる。或は、並列状態に配設される複数の介在部21bの両側部に、2つ板状部21aを熱溶着、接着剤等で接合することによっても、板材21を製造することができる。
中空構造を有する板材の例は上記例に限られない。例えば、板材は、複数の板状部の間に、山部と谷部とが波状に連続する介在部が挟込まれた構成であってもよい。或は、板材は、複数の板状部の間に存在する介在部は、三角柱等の多角柱状の中空形状を形成するものであってもよく、特に、ハニカム構造を形成するものであってもよい。
これらの中空構造を有する板材のうち樹脂によって形成されたものは、プラスチック段ボールと呼ばれることがある。
プロテクタ本体部22は、板材21の帯状又は方形状の板状部分を、電線12の外周囲を覆う形状に折曲げられることにより形成されている。ここでは、帯状又は方形状の板状部分が、電線12を収容可能な筒形状(ここでは四角筒形状)をなすように曲げられている。より具体的には、帯状又は方形状の板状部分が、5つの細長方形領域に分割され、それぞれの細長形状領域間の直線ラインに沿って直角に曲げることによってプロテクタ本体部22が形成されている。なお、ここでは、板状部分のうち曲げられるラインの外周側の板状部21aにスリットが形成され、板状部分を容易に曲げることができるようになっている。なお、かかるスリットは必須ではない。
帯状又は方形状の板状部分の両側の細長形状領域は、重ね合された状態に維持されている。この重ね合せ状態の維持は、例えば、前記板状部分の一方の細長形状領域に係止片を形成し、他方の細長形状領域に前記係止片を嵌め込み可能な係止孔を形成し、前記係止片を前記係止孔に係止させること、両側の細長形状領域同士を超音波接合、熱溶着等によって溶着すること、接着剤又は粘着剤によって接合すること、或は、プロテクタ本体部22の外周囲に粘着テープを巻回すること、等によりなされる。
上記プロテクタ本体部22内に、電線12を収容可能な細長い空間が形成され、当該空間内に電線12が収容される。
なお、プロテクタ本体部22は、その他の多角形筒形状(例えば、三角形筒形状等)、円筒形状をなすように曲げられていてもよい。
保持片30は、上記プロテクタ本体部22を形成する板状部分の一側部(図1〜図3では底の外周側に配設される細長形状領域の側部)から外方に延出し、プロテクタ本体部22の外周で線状部材18を保持可能に構成されている。なお、保持片30は、プロテクタ本体部22を形成するための板状部分を打抜き等する際に、同時に打抜き形成されることが好ましい。
ここで、線状部材18としては、プロテクタ本体部22内に電線12を収容した状態で、追加的に配設されるオプション電気部品用の電線、アンテナ線、ウオッシャー液を流すためのチューブ等が想定される。線状部材18は、電線モジュール10製造当初に組込まれるものであってもよいし、後から、追加的に組込まれるものであってもよい。
保持片30は、帯状に形成されており、その幅寸法は、プロテクタ本体部22の長さ寸法よりも短い。保持片は、プロテクタ本体部の長さ寸法と同じ幅寸法であってもよい。
また、保持片30の長さ寸法は、プロテクタ本体部22の高さ寸法よりと同程度に設定されている。また、保持片30の延在方向中間部であって外側の板状部には、その幅方向に沿ったスリット30S(ここでは切れ目)が形成されている。ここでは、2つのスリット30Sが形成されている。保持片30を、外側に凸とするように容易に曲げることができるようになっている。なお、かかるスリット30Sは必須ではない。
そして、保持片30をプロテクタ本体部22の一方の側壁部22Wの外面に沿って配設することができる。また、保持片30を曲げてその先端部を、側壁部22Wの高さ方向中間部に連結することで、側壁部22Wの外面と曲げられた保持片30との間に、線状部材18を保持可能な空間を形成できるようになっている。
より具体的には、プロテクタ本体部22には、保持片30を、プロテクタ本体部22の外周面に沿わせた状態で、その先端部を挿入可能な待機用固定孔24が形成されている。
保持片30の先端部に、基部31と幅広部32とを備えるロック挿入部33が設けられている。基部31は、保持片30の延在方向中間部よりも幅狭であり、幅広部32は、基部31よりも幅広に形成されている。従って、基部31と幅広部32とを全体として観察すると、T字状をなしている。
また、プロテクタ本体部22には、保持片30をプロテクタ本体部22の外周面に沿わせた状態で、その先端部であるロック挿入部33を挿入可能な待機用固定孔24が形成されている。ここでは、待機用固定孔24は、プロテクタ本体部22のうち保持片30の基端部が繋がる部分から1つの側壁部22Wを隔てた天井部22Tに形成され、特に、天井部22Tのうち前記側壁部22Wよりの位置に形成されている。待機用固定孔24は、前記側壁部22W側で幅狭となるT字状の開口形状に形成されている。待機用固定孔24のうち幅広となる部分は、上記幅広部32を挿入可能な幅の開口形状に形成され、待機用固定孔24のうち幅狭となる部分は、上記幅広部32よりも幅狭で、かつ、基部31を配設可能な程度の幅を有する開口形状に形成されている。
そして、プロテクタ本体部22及び保持片30を適宜弾性変形させつつ、待機用固定孔24の幅広部分に保持片30の先端部のロック挿入部33を挿入する。そして、ロック挿入部33を待機用固定孔24の幅狭部分側に引っ張ると、幅広部32が待機用固定孔24の幅狭部分に抜止め状に係止する。これにより、保持片30の先端部のロック挿入部33が待機用固定孔24に挿入された状態でプロテクタ本体部22に固定される。この状態では、保持片30は、プロテクタ本体部22の側壁部22Wの外周面に沿った状態となる。このため、保持片30によって線状部材18を保持しない状態では、保持片30がプロテクタ本体部22の外周側に突出し難くなり、プロテクタ本体部22のコンパクト化を実現できる。
また、プロテクタ本体部22には、保持片30を、線状部材18を保持可能な形状に曲げた状態で、保持片30の先端部のロック挿入部33を挿入して固定するための固定孔26が形成されている。
ここでは、固定孔26は、プロテクタ本体部22のうち保持片30の基端部が繋がる部分に隣接する側壁部22Wに形成されている。より具体的には、側壁部22Wの高さ方向中間部に形成されている。保持片30は、側壁部22Wの高さ方向に沿って沿わせることが可能な程度の長さ寸法に設定されているため、保持片30の先端部を、側壁部22Wの高さ方向中間部に挿入固定することによって、保持片30を曲げた状態に保持することができる。これにより、保持片30の内側に線状部材18を保持可能な空間を形成できる。
より具体的には、側壁部22Wの高さ方向中間部に、固定孔26が形成されている。固定孔26は、保持片30の基端部が繋がる側(底側)で幅狭となるT字状の開口形状に形成されている。固定孔26のうち幅広となる部分は、上記幅広部32を挿入可能な幅の開口形状に形成され、固定孔26のうち幅狭となる部分は、上記幅広部32よりも幅狭で、かつ、基部31を配設可能な程度の幅を有する開口形状に形成されている。
そして、側壁部22Wと保持片30との間に線状部材18を配設した状態で、固定孔26の幅広部分に保持片30の先端部のロック挿入部33を挿入する。そして、ロック挿入部33を固定孔26の幅狭部分側に引っ張ると、幅広部32が固定孔26の幅狭部分に抜止め状に係止する。これにより、保持片30の先端部のロック挿入部33が固定孔26に挿入された状態でプロテクタ本体部22に固定される。この状態では、側壁部22Wの外面と曲げられた保持片30とで囲まれる空間内に、線状部材18を保持することができる。
なお、保持片30の先端部を、上記ロック挿入部33と固定孔26との係止構造によって固定することは必須ではない。プロテクタ本体部に対する保持片の先端部の固定は、保持片の先端部をプロテクタ本体部に形成された孔に圧入すること、超音波接合又は熱溶着等によって溶着すること等によっても実現することができる。
以上のように構成されたプロテクタ20及び電線モジュール10によると、電線12についてはプロテクタ本体部22内に収容して保護することができる。そして、線状部材18を保持するように保持片30を変形させてその状態に維持することにより、板材21によって形成されたプロテクタ本体部22の外周に線状部材18を容易に配設して保持することができる。
また、プロテクタ本体部22に、保持片30を、線状部材18を保持可能な形状に曲げた状態で、保持片30の先端部を挿入して固定するための固定孔26が形成されているため、保持片30を曲げて線状部材18を保持した状態に容易に維持することができる。これにより、プロテクタ本体部22の外周に線状部材18を容易に配設して保持することができる。
また、プロテクタ本体部22には、保持片30をプロテクタ本体部22の外周面に沿わせた状態でその先端部を挿入可能な待機用固定孔24が形成されているため、線状部材18を保持しない状態では、保持片30の先端部を待機用固定孔24に挿入して、保持片30をプロテクタ本体部22の外周面に沿わせた状態に維持することができる。これにより、線状部材18を保持しない状態で、プロテクタ20のコンパクト化が可能となる。
{第2実施形態}
第2実施形態に係る電線モジュール110及びプロテクタ120について説明する。図5及び図6は、電線モジュール110を示す概略斜視図である。図5はプロテクタ20の外周に線状部材18を保持した状態、図6はプロテクタ20の保持片30を外方に向けて延出させた状態を示している。
この電線モジュール110は、プロテクタ120と、電線12とを備える。
電線12は、第1実施形態で説明したものと同様構成であるため、ここでは、その説明を省略する。
プロテクタ120は、プロテクタ本体部122と、保持片130とを備え、曲げ可能な板材121を曲げることによって形成されている。
プロテクタ120を、曲げ可能な板材121によって形成することによるメリットは、上記第1実施形態において説明した通りである。
ここでは、曲げ可能な板材121としては、第1実施形態で説明したように中空構造を有する中空板材の他、不織部材をホットプレスして固めた不織部材製の板材、樹脂製の板材(中空構造ではない樹脂製の板材)、紙製の板材等を用いることもできる。ここでは、板材121として、不織部材をホットプレスして固めた不織部材製の板材を用いた例で説明する。
不織部材としては、複数の繊維が織られずに絡み合った繊維材料であって、柔軟性を有している。このような不織部材を加熱状態で圧縮すれば、繊維の少なくとも一部が溶融し、この溶融した繊維が他の繊維同士を結合した状態で固化する。この際の加熱温度、圧縮の程度等を調整することによって、不織部材を、好ましい剛性を有する板材に加工することができる。不織部材は、好ましくは、基本となる繊維よりも融点が低いバインダを含んでいる。
プロテクタ本体部122は、板材121の帯状又は方形状の板状部分を、電線12の外周囲を覆う形状に折曲げられることにより形成されている。ここでは、帯状又は方形状の板状部分が、電線12を収容可能な筒形状(ここでは四角筒形状)をなすように曲げられている。より具体的には、帯状又は方形状の板状部分が、4つの細長方形領域に分割され、それぞれの細長形状領域間の直線ラインに沿って直角に曲げることによってプロテクタ本体部122が形成されている。
板材121の一側部と他側部とは突合わされた状態に維持されている。ここでは、板材121の一側部(底部となる部分の側部)が一方の側壁部122Wより外方に突出している。そして、板材の一側部に固定孔126が形成されている。また、板材121の他側部には挿入片121bが形成されている。そして、挿入片121bが後述する保持片130の先端部と共に、固定孔126に圧入されることによって、板材121が筒形状に維持される。プロテクタ本体部122の筒形状の維持は、上記第1実施形態と同様構成によってなされてもよい。
なお、後述する保持片130は、板材121の一側部より外方に延出しているため、固定孔126は、板材121のうち保持片130の基端部が繋がる部分に形成されている。このため、保持片130の先端部を固定孔126に挿入固定すると、保持片130は環状をなすようになる。
このプロテクタ本体部122内に、電線12を収容可能な細長い空間が形成され、当該空間内に電線12が収容される。なお、プロテクタ本体部122は、その他の多角形筒形状(例えば、三角形筒形状等)、円筒形状をなすように曲げられていてもよい。
保持片130は、上記プロテクタ本体部122を形成する板状部分の一側部(図5及び図6では底に配設される部分の側部)から外方に延出し、プロテクタ本体部122の外周で線状部材18を保持可能に構成されている。なお、保持片130は、プロテクタ本体部122を形成するための板状部分を打抜き等する際に、同時に打抜き形成されることが好ましい。
なお、線状部材18は、上記第1実施形態で説明したものと同様構成であるため、ここでは、その説明を省略する。
保持片130は、帯状に形成されており、その幅寸法は、プロテクタ本体部122の長さ寸法よりも短い。また、ここでは、保持片130は、その延在方向全体において同じ幅の帯状に形成されている。
そして、側壁部122Wと保持片130との間に線状部材18を配設した状態で、保持片130を丸めるように変形させて、固定孔126のうち上記挿入片121bが挿入されて余った空間内に、保持片130の先端部を挿入する。これにより、保持片130が環状に変形して、線状部材18を保持した状態に維持される。この実施形態では、保持片130が環状に変形するため、複数の線状部材18を保持する場合に、それらを、断面円形状をなすように束ねた状態とすることができる。
なお、保持片の先端部とプロテクタ本体部との固定構造は、上記第1実施形態で説明した構成を採用することができる。
このように構成されたプロテクタ120及び電線モジュール110によると、電線12についてはプロテクタ本体部122内に収容して保護することができる。そして、線状部材18を保持するように保持片130を変形させてその状態に維持することにより、板材121によって形成されたプロテクタ本体部122の外周に線状部材18を容易に配設して保持することができる。
また、プロテクタ本体部122に、保持片130を、線状部材18を保持可能な形状に曲げた状態で、保持片130の先端部を挿入して固定するための固定孔126が形成されているため、保持片130を曲げて線状部材18を保持した状態に容易に維持することができる。これにより、プロテクタ本体部122の外周に線状部材18を容易に配設して保持することができる。
また、保持片130の先端部がプロテクタ本体部122の一側部の固定孔126に挿入されて固定される。このため、保持片130をなるべく環状に丸めた状態とすることができ、線状部材18が複数本ある場合に、それらをなるべく円形断面となるように束ねた状態にすることができる。結果、複数の線状部材18をコンパクトな形態に束ねることが可能となる。
{変形例}
なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。例えば、第1実施形態におけるプロテクタ20が不織部材製の板材によって形成されていてもよいし、第2実施形態におけるプロテクタ120中空板材によって形成されていてもよい。また、第2実施形態において、保持片130をプロテクタ本体部122の外周面に沿って沿わせた状態で、その保持片130の先端部を挿入可能な待機用固定孔が形成されていてもよい。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,110 電線モジュール
12 電線
18 線状部材
20,120 プロテクタ
21,121 板材
22,122 プロテクタ本体部
24 待機用固定孔
26,126 固定孔
30,130 保持片
33 ロック挿入部

Claims (6)

  1. 板状部分が電線の外周囲を覆うように曲げられることにより形成されたプロテクタ本体部と、
    前記プロテクタ本体部を形成する前記板状部分の一側部から外方に延出し、前記プロテクタ本体部の外周で単独で線状部材を保持可能な形状に曲げ可能な保持片と、
    を備えるプロテクタ。
  2. 板状部分が電線の外周囲を覆うように曲げられることにより形成されたプロテクタ本体部と、
    前記プロテクタ本体部を形成する前記板状部分の一側部から外方に延出し、前記プロテクタ本体部の外周で線状部材を保持可能な形状に曲げ可能な保持片と、
    を備え、
    前記プロテクタ本体部に、前記保持片を、前記線状部材を保持可能な形状に曲げた状態で、前記保持片の先端部を挿入して固定するための固定孔が形成されている、プロテクタ。
  3. 請求項2に記載のプロテクタであって、
    前記プロテクタ本体部の前記一側部に、前記固定孔が形成されている、プロテクタ。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のプロテクタであって、
    前記プロテクタ本体部に、前記保持片を前記プロテクタ本体部の外周面に沿わせた状態でその先端部を挿入可能な待機用固定孔が形成されている、プロテクタ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のプロテクタであって、
    前記プロテクタ本体部及び前記保持片は、複数の板状部と前記複数の板状部の間に形成された介在部とを含む中空構造を有する中空板材、不織部材製の板材、又は、樹脂製の板材によって形成されている、プロテクタ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のプロテクタと、
    前記プロテクタ本体部内に収容された電線と、
    を備える電線モジュール。
JP2014174847A 2014-08-29 2014-08-29 プロテクタ及び電線モジュール Expired - Fee Related JP6331886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014174847A JP6331886B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 プロテクタ及び電線モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014174847A JP6331886B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 プロテクタ及び電線モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016052157A JP2016052157A (ja) 2016-04-11
JP6331886B2 true JP6331886B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=55659330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014174847A Expired - Fee Related JP6331886B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 プロテクタ及び電線モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6331886B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016208784A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 住友電装株式会社 電線固定具
JP6721366B2 (ja) 2016-03-16 2020-07-15 株式会社フジクラ 撮像モジュール、内視鏡および撮像モジュールの製造方法
JP7143361B2 (ja) * 2020-03-30 2022-09-28 矢崎総業株式会社 プロテクタ及びワイヤハーネス

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2957074B2 (ja) * 1993-09-20 1999-10-04 矢崎総業株式会社 プロテクタ
JP5831416B2 (ja) * 2012-09-24 2015-12-09 住友電装株式会社 ワイヤハーネス及び保護具
JP2014230414A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 プロテクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016052157A (ja) 2016-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011158393A1 (ja) 電線保護部材
JP5807477B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP6354529B2 (ja) ワイヤーハーネスの組み付け方法、干渉抑制部材及びワイヤーハーネスの組付構造
JP6331886B2 (ja) プロテクタ及び電線モジュール
JP2019004679A (ja) 支持部材付ワイヤーハーネスおよびワイヤーハーネスの支持構造
WO2016203969A1 (ja) 電線モジュール及び電線保護部材
WO2017006735A1 (ja) 電線モジュール、電線の取付構造及び電線保護固定部材
JP5919909B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP6590134B1 (ja) 固定部材付き配線部材
WO2016117352A1 (ja) 電線モジュール
JP6201891B2 (ja) 保護部材付ワイヤーハーネスの製造方法
JP2016039689A (ja) プロテクタ及び電線モジュール
JP2016040969A (ja) プロテクタ及び電線モジュール
JP2016171678A (ja) ワイヤーハーネス支持体、ワイヤーハーネス及びハーネス保護材
JP6471454B2 (ja) プロテクタ及び電線モジュール
WO2016129377A1 (ja) ワイヤーハーネス支持体、ワイヤーハーネス及び保護部材
JP2016165166A (ja) 保護部材付電線の配設構造及び保護部材付電線
JP2015231248A (ja) 保護部材付電線モジュール
JP2013150406A (ja) ワイヤーハーネス
JP2016119785A (ja) 保護部材付電線及び保護部材
JP2016025763A (ja) 電線モジュール
JP2017046443A (ja) クランプ及びクランプ付電線
JP2016059101A (ja) 電線モジュール
JP2017147771A (ja) 外装部材付電線及び外装部材
JP2017050986A (ja) プロテクタ、ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6331886

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees