JP2014230414A - プロテクタ - Google Patents

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芳正 水野
Yoshimasa Mizuno
芳正 水野
学 上里
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学 上里
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Abstract

【課題】オプションハーネスを保持する保持部を有し、かつ、その占有空間を低減可能なプロテクタを提供すること。
【解決手段】プロテクタ(10)であって、メインハーネス(WH1)を保護する保護部(20)と、保護部(20)とつながっておりオプションハーネス(WH2)を保持する保持部(50)とを有し、保持部(50)は、保護部(20)と保持部(50)との間にオプションハーネス(WH2)を保持する空間を形成しながら当該オプションハーネス(WH2)を保持する保持姿勢と、保護部(20)の外面に沿うように当該保護部(20)に重なる重なり姿勢とに切り替え可能であること。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤーハーネスを保護するプロテクタに関するものである。
従来、車両等に配索されるワイヤーハーネスを保護するプロテクタが知られている。前記ワイヤーハーネスとしては、一般に、主要な電子回路を構成するワイヤーハーネスであるメインハーネスに加え、車種やグレード等に応じて機能を追加する場合に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスが用いられることがある。これらメインハーネス及びオプションハーネスは、その一部が互いに隣接した状態で共通の配索経路に配索されることが多い。通常、まずメインハーネスが主たる配索経路である主経路に配索され、その後、追加する機能に応じたオプションハーネスは、その一部が前記主経路に配索されているメインハーネスに沿うように配索される。このため、主経路のうち両ハーネスが隣接して配索される部分には、前記プロテクタとして、メインハーネスの保護とオプションハーネスの保持とが可能な構造を有するものが用いられる。
例えば、特許文献1には、メインハーネスを保護する保護部と、この保護部につながっておりオプションハーネスを保持する保持部とを備えたプロテクタが開示されている。前記保持部は、前記保護部の側壁に固定されており当該側壁から外側に突出する固定部と、オプションハーネスを受け入れ可能であり前記固定部とともにオプションハーネスを保持する保持片とを有する。この特許文献1に記載されたプロテクタでは、前記保護部によりメインハーネスを保護した状態で、前記保持部によりオプションハーネスを保持することが可能となっている。
特開2004−129444号公報
一般に、車両等には、メインハーネス及びオプションハーネスの双方が配索されることが多いため、メインハーネスが配索される主経路のうちオプションハーネスが追加的に配索される可能性のある部位には、特許文献1に記載されたようなプロテクタが装着される。しかしながら、車種やグレードによっては、オプションハーネスが前記主経路のうち前記プロテクタが装着された部位を通らないように配索される場合や、そもそもオプションハーネスが配索されない場合がある。上記特許文献1に記載されたプロテクタでは、そのような場合であっても、保持部が保護部の側壁の隣において一定の空間を占有している。このため、前記主経路のうちこのプロテクタが設けられている部分の付近の経路に別のワイヤーハーネスを配索する場合、その配索作業が非常に煩わしくなる。このことは、ワイヤーハーネスの配索作業が行われる空間が狭くなるほど深刻となる。また、このプロテクタの管理にも多くのスペースが必要となる。
本発明の目的は、オプションハーネスを保持する保持部を有し、かつ、その占有空間を低減可能なプロテクタを提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、主要なワイヤーハーネスであるメインハーネスを保護する保護部と、前記保護部とつながっており、前記メインハーネスに対して追加的に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスを保持する保持部と、を有し、前記保持部は、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢と、前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢とに切り替え可能であるプロテクタを提供する。
本発明によれば、前記保持部が前記保持姿勢と前記重なり姿勢とに切り替え可能であるため、オプションハーネスを保持可能な構造でありながら、保持部の占有空間の低減が可能となる。具体的には、前記保持部は、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢となることにより前記オプションハーネスを保持することができる一方、当該保持部が不要な場合は前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢となることにより当該保持部の占有空間を低減させる。
この場合において、前記保護部及び前記保持部は、前記ワイヤーハーネスの周囲を囲むように変形されることが可能な可撓性を有する単一のシート状部材により構成されており、前記シート状部材は、当該シート状部材の特定部分により構成される保護部形成部と、当該シート状部材の前記特定部分以外の残余部分により構成される保持部形成部とを有し、前記保護部形成部は、前記メインハーネスの周囲を囲むように配置されることにより前記保護部を形成し、前記保持部形成部は、当該保持部形成部のうちの前記保護部形成部とつながった側とは反対側の先端部が前記保護部に固定されることにより前記保持部を形成することが好ましい。
このようにすれば、単一のシート状部材から簡易に前記保護部及び前記保持部の形成が可能となる。具体的には、可撓性を有するシート状部材のうちの前記保護部形成部をメインハーネスの周囲に配置するだけで前記保護部が形成される一方、前記シート状部材のうちの前記保持部形成部は前記保護部形成部とつながっているので、当該保持部形成部の先端部を前記保護部に固定するだけで前記保持部が形成される。
さらにこの場合において、前記シート状部材は、前記ワイヤーハーネスの外面に沿うように当該ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な可撓性を有することが好ましい。
このようにすれば、保護部及び保持部内において前記ワイヤーハーネス(メインハーネス及びオプションハーネス)がその軸方向と直交する方向へ変位することが抑制される。これにより、ワイヤーハーネスの外面と保護部の内面又は保持部の内面との接触の繰り返しに起因したワイヤーハーネスの外面の損傷が抑制される。なお、「ワイヤーハーネスの外面に沿う」とは、ワイヤーハーネスを構成する複数の電線のうち外側に配置された各電線に接すること、または前記複数の電線を束ねるためにこれら電線の周囲に巻き付けられた粘着テープ等の外面に接することを意味する。
また、本発明において、前記保護部は、前記メインハーネスの周方向と同方向に沿って間欠的に形成された複数の係止部を有し、前記保持部は、前記複数の係止部のそれぞれに係合可能な形状の被係止部を有し、前記複数の係止部のうちの特定の係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記保持姿勢となり、前記複数の係止部のうちの前記特定の係止部とは異なる係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記重なり姿勢となることが好ましい。
このようにすれば、前記係止部と前記被係止部との係合位置を変更するだけで保持部の姿勢の切り替えが可能となる。
この場合において、前記複数の係止部は、当該複数の係止部のうちのいずれかと前記被係止部との係合位置に応じて前記保持部が前記保持姿勢のときに形成する前記空間の大きさが変わる位置に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、種々の径ないし外形のオプションハーネスの保持が可能となる。
また、本発明において、前記シート状部材は、前記ワイヤーハーネスの軸方向に延びる形状の基部と、前記軸方向と直交する直交方向に前記基部から延びており前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な第一巻付部と、前記直交方向に前記基部から延びており前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが第二巻付部とを有し、前記第一巻付部及び前記第二巻付部は、前記軸方向について互いの間に隙間を形成する形状を有することが好ましい。
このようにすれば、単一のシート状部材から、前記基部及び互いの間に前記隙間を形成する形状の両巻付部を有するプロテクタが構成される。各巻付部間に形成される隙間により、例えば、分岐部分を有するワイヤーハーネスの保持が可能となる。具体的には、ワイヤーハーネスの分岐部分が両巻付部の間から導出されるように当該ワイヤーハーネスを両巻付部で保持することにより、分岐部分を有するワイヤーハーネスが保持される。
また、本発明において、前記保持部は、前記保持姿勢のときに前記保護部とともに前記オプションハーネスの全周を覆う形状を有することが好ましい。
このようにすれば、オプションハーネスがその全周にわたって保護される。
また、本発明は、主要なワイヤーハーネスであるメインハーネスを保護する保護部と、前記メインハーネスに対して追加的に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスを保持する保持部とを有するプロテクタの製造方法であって、前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な可撓性を有するシート状部材を成形するシート状部材成形工程と、前記シート状部材の特定部分を前記メインハーネスの周囲に巻き付けることによって前記保護部を形成する保護部形成工程と、前記シート状部材の前記特定部分以外の残余部分のうち前記特定部分と一体的につながった側とは反対側の先端部を前記保護部に固定することによって前記保持部を形成する保持部形成工程と、を有し、前記シート状部材成形工程では、前記シート状部材として、前記残余部分により形成される前記保持部が、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢と、前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢とに切り替え可能であるものを成形するプロテクタの製造方法を提供する。
本発明によれば、簡単に保護部及び保持部が形成され、かつ前記保持部の占有空間を低減可能なプロテクタが製造される。具体的には、前記シート状部材の特定部分をメインハーネスの周囲に巻き付けるだけで前記保護部が形成される一方、前記シート状部材のうちの残余部分は前記特定部分とつながっているので、当該残余部分の先端部を前記保護部に固定するだけで保持部が形成される。そして、シート状部材成形工程では、前記保持部が前記保持姿勢と前記重なり姿勢とに切り替え可能となるシート状部材が成形されるので、オプションハーネスを保持可能な構造でありながら、保持部の占有空間の低減が可能となる。具体的には、前記保持部は、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢となることにより前記オプションハーネスを保持することができる一方、当該保持部が不要な場合は前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢となることにより当該保持部の占有空間を低減させる。
本製造方法において、前記シート状部材成形工程では、押し出し成形により成形された成形品をその押し出し方向の長さが所定寸法となるように切断することによって前記シート状部材を成形し、前記押し出し成形では、前記成形品として、その押し出し方向と直交する直交方向の断面が、前記押し出し方向と前記ワイヤーハーネスの軸方向とが一致する状態での前記シート状部材の前記ワイヤーハーネスの周囲への巻付けを可能とする可撓性を与える形状を有するものを成形することが好ましい。
このようにすれば、押し出し成形により得られた成形品を前記押し出し方向の長さが所定寸法となるように切断することにより、前記ワイヤーハーネスの周囲へ巻き付けるだけで前記プロテクタを構成するシート状部材が量産される。
また、本製造方法において、前記シート状部材成形工程では、前記シート状部材として、前記ワイヤーハーネスの軸方向と直交する方向の断面形状が、特定の厚みを有する厚肉部と、前記厚肉部よりも薄く前記ワイヤーハーネスの外面に沿うように撓み変形することが可能な可撓性を有する薄肉部とが交互に並ぶ形状のものを成形することが好ましい。
このようにすれば、前記厚肉部による前記ワイヤーハーネスの適切な保護と、前記薄肉部による前記ワイヤーハーネスの外面に沿った容易な巻付けとの双方が達成される。
以上のように、本発明によれば、オプションハーネスを保持する保持部を有し、かつ、その占有空間を低減可能なプロテクタを提供することができる。
本発明の第一実施形態のプロテクタの装着箇所を示す概略図である。 本発明の第一実施形態のプロテクタの保持部が保持姿勢の状態を示す斜視図である。 図2に示すプロテクタの側面図である。 図2に示すプロテクタの保持部が重なり姿勢の状態を示す側面図である。 図2に示すプロテクタが展開された状態のシート状部材を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態のプロテクタの保持部が保持姿勢の状態を示す斜視図である。 図6に示すプロテクタの側面図である。 図6に示すプロテクタの保持部が重なり姿勢の状態を示す側面図である。 図6に示すプロテクタが展開された状態のシート状部材を示す斜視図である。 図6に示すプロテクタが複数のオプションハーネスを保持する例を示す背面図である。 図10に示すプロテクタの側面図である。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態のプロテクタ10について、図1から図5を参照しながら説明する。まず、図1を参照しながら、本実施形態のプロテクタ10の装着箇所について説明し、その後、図2〜図5を参照しながら当該プロテクタ10の構成について説明する。
図1に示されるように、一般に、車両等には、主要なワイヤーハーネスであるメインハーネスWH1と、メインハーネスWH1に対して追加的に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスWH2とが配索されている。メインハーネスWH1は、主たる配索経路である主経路に配索されている。オプションハーネスWH2は、その一部が前記主経路に配索されているメインハーネスWH1に沿うように配索されている。本実施形態のプロテクタ10は、主経路のうち両ハーネスWH1,WH2が隣接して配索される部分に装着される。
具体的に、本実施形態のプロテクタ10は、図2に示されるように、メインハーネスWH1を保護する保護部20と、オプションハーネスWH2を保持する保持部50とを備えている。
図1及び図2に示されるように、保護部20は、メインハーネスWH1の周囲を囲む保護部本体30と、複数の係止部40とを有する。
保護部本体30は、第一側壁31と、第二側壁32と、第三側壁33と、第四側壁34と、第一側壁31と第二側壁32とを接続する第一接続部35と、第二側壁32と第三側壁33とを接続する第二接続部36と、第三側壁33と第四側壁34とを接続する第三接続部37(図2を参照)と、第四側壁34と第一側壁31とを接続する第四接続部38とを有する。第一側壁31、第二側壁32、第三側壁33及び第四側壁34は、各接続部35〜38を介してこの順にメインハーネスWH1の周方向につながっている。各側壁31〜34及び各接続部35〜38は、メインハーネスWH1の周囲を覆う略四角筒を構成する。各側壁31〜34及び各接続部35〜38は、それぞれメインハーネスWH1の軸方向に長い形状を有する。保護部本体30の長手方向(メインハーネスWH1の軸方向)の略中央には、当該保護部本体30の内部を当該保護部本体30の外部に開放する開口30aが形成されている。本実施形態では、メインハーネスWH1の分岐部分が当該開口30aを通じて保護部本体30の外側に導出されている。また、本実施形態では、開口30aは、第二側壁32から、第二接続部36、第三側壁33及び第三接続部37を経て第四側壁34に至る範囲に形成されている。
第一側壁31は、メインハーネスWH1の側方のうちの一方を覆っている。
第二側壁32は、メインハーネスWH1の上方を覆っている。第二側壁32は、保護部本体30内でのメインハーネスWH1の位置決めを行う第一位置決部32a及び第二位置決部32bを有する。第一位置決部32aは、第二側壁32のうち第一接続部35とつながった側の端部から内向きに突出するように形成されている。第二位置決部32bは、第二側壁32のうち第二接続部36とつながった側の端部から内向きに突出するように形成されている。
第三側壁33は、第一側壁31と対向する位置でメインハーネスWH1の側方のうちの他方を覆っている。
第四側壁34は、第二側壁32と対向する位置でメインハーネスWH1の下方を覆っている。第四側壁34は、前記第一位置決部32a及び第二位置決部32bとともに、保護部本体30内でのメインハーネスWH1の位置決めを行う第三位置決部34a(図2を参照)及び第四位置決部34bを有する。第三位置決部34aは、第四側壁34のうち第三接続部37(図2を参照)とつながった側の端部から内向きに突出するように形成されている。第四位置決部34bは、第四側壁34のうち第一側壁31と接続される側の端部から内向きに突出するように形成されている。
第一接続部35は、当該第一接続部35を境界として第二側壁32が第一側壁31に対して折れ曲がるように変形することを許容するように撓み変形可能な可撓性を有する。第二接続部36は、当該第二接続部36を境界として第三側壁33が第二側壁32に対して折れ曲がるように変形することを許容するように撓み変形可能な可撓性を有する。第三接続部37は、当該第三接続部37を境界として第四側壁34が第三側壁33に対して折れ曲がるように変形することを許容するように撓み変形可能な可撓性を有する。第一接続部35、第二接続部36及び第三接続部37は、各側壁31〜34の厚さよりも小さな厚さに設定されている。
第四接続部38は、接続凸部38aと、この接続凸部38aと係合可能な形状の接続凹部38bとを有する。接続凸部38aは、第一側壁31のうち第一接続部35とつながった側とは反対側の端部から内向きに突出する形状を有する。接続凹部38bは、第四側壁34のうち第三接続部37とつながった側とは反対側、すなわち、第一側壁31と接続される側の端部に形成されている。本実施形態では、接続凹部38bは、第四位置決部34bに形成されている。なお、第一側壁31に接続凹部が形成され、第四側壁34に接続凸部が形成されてもよい。
複数の係止部40は、保護部本体30の周方向に互いに離間する第一係止部41及び第二係止部42を含む。各係止部41,42は、互いに同じ形状であり、それぞれが保持部50の先端部(後述の被係止部70)と係合可能な形状を有する。本実施形態では、各係止部41,42は、ともに第一側壁31の外面に形成されている。各係止部41,42は、第一側壁31の外面から内側に窪んだ凹状となっている。
保持部50は、オプションハーネスWH2を保持する保持部本体60と、保持部本体60を保護部20に固定するための被係止部70とを有する。保持部50の長手方向(オプションハーネスWH2の軸方向)の略中央には、当該保持部本体60の内部を当該保持部本体60の外部に開放する開口50aが形成されている。本実施形態では、オプションハーネスWH2の分岐部分が当該開口50aを通じて保持部本体50の外側に導出されている。保持部50は、開口50aを挟んで軸方向に互いに離間する形状の第一保持片50b及び第二保持片50cを有する。
保持部本体60は、第四側壁34のうちの第一側壁31と接続される側の端部と一体的につながることにより、保護部20と一体となっている。保持部本体60は、オプションハーネスWH2の周囲を囲むように変形されることが可能な可撓性を有する。具体的には、保持部本体60は、オプションハーネスWH2の軸方向と直交する方向(オプションハーネスWH2の径方向)に特定の厚みを有する厚肉部61と、この厚肉部61と一体的につながっており当該厚肉部61よりも薄い薄肉部62とを有しており、薄肉部62が第四側壁34と一体的につながっている。薄肉部62は、当該薄肉部62を境界として、当該薄肉部62の一方側につながった部位が当該薄肉部62の他方側につながった部位に対して折れ曲がるように変形することを許容するように撓み変形可能な可撓性を有する。薄肉部62が撓み変形することにより、保持部本体60が全体としてオプションハーネスWH2の周囲を囲む形状となる。
被係止部70は、保持部本体60のうち保護部20とつながった側の端部とは反対側の先端部に形成されている。被係止部70は、複数の係止部40のそれぞれと係合可能な形状を有する。具体的には、被係止部70は、保持部本体60の先端部から内向きに突出する形状を有する。この被係止部70が第二係止部42と係合したとき、保持部50は、第一側壁31と当該保持部50との間にオプションハーネスWH2を保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスWH2を保持する保持姿勢となる(図2及び図3を参照)。一方、被係止部70が第一係止部41と係合したとき、保持部50は、オプションハーネスWH2を保持することなく保護部20(本実施形態では第一側壁31)の外面に沿うように当該保護部20に重なる重なり姿勢となる(図4を参照)。つまり、本実施形態の保持部50は、オプションハーネスWH2を保持する保持姿勢と、当該保持部50の占有空間を低減させる重なり姿勢とに切り替え可能となっている。
図5には、これまで説明してきたプロテクタ10を構成するためのシート状部材10′が示されている。このシート状部材10′は、プロテクタ10を展開したものに相当する。
シート状部材10′は、ワイヤーハーネス(メインハーネスWH1及びオプションハーネスWH2)の周囲を囲むように変形されることが可能な可撓性を有する。このシート状部材10′は、メインハーネスWH1の周囲を囲むように変形されることにより保護部20を形成する保護部形成部20′と、オプションハーネスWH2の周囲を囲むように変形されることにより保持部50を形成する保持部形成部50′とを有する。換言すれば、シート状部材10′の特定部分により保護部形成部20′が構成され、当該シート状部材10′の前記特定部分以外の残余部分により保持部形成部50′が構成される。本実施形態では、シート状部材10′は、押し出し成形により成形された成形品を、押し出し方向の寸法が所定寸法となるように切断されることにより成形される。そして、シート状部材10′の押し出し方向とワイヤーハーネスの軸方向とが一致する姿勢でシート状部材10′がワイヤーハーネスの周囲を囲むように変形されることによりプロテクタ10が形成される。
保護部形成部20′は、メインハーネスWH1の周囲を囲むように配置されたときに保護部本体30を形成する保護部本体形成部30′と、複数の係止部40とを有する。
保護部本体形成部30′は、第一側壁31〜第四側壁34と、第一接続部35〜第四接続部38とを有する。保護部本体形成部30′のうち第三側壁33の前記押し出し方向と直交する直交方向の全域を含む領域には、開口30aが形成されている。第一側壁31及び第二側壁32のうちの開口30aが形成されていない部位は、押し出し方向に連続して延びる形状を有する。また、第三側壁33は、前記押し出し方向について開口30aを挟んで互いに分離する形状の第一壁要素30b及び第二壁要素30cを有している。なお、開口30aが省略され、保護部本体形成部30′が全体として前記押し出し方向に連続して延びる形状であってもよい。
保持部形成部50′は、オプションハーネスWH2の周囲を囲むように配置されたときに保持部本体60を形成する保持部本体形成部60′と、被係止部70とを有する。
保持部本体形成部60′の前記押し出し方向の略中央には、当該保持部本体形成部60′の前記直交方向の全域にわたる形状の開口50aが形成されている。この開口50aにより、保持部形成部50′は、前記押し出し方向について互いに離間する形状の第一保持片50bと第二保持片50cとに分離されている。
本実施形態では、第一側壁31及び第二側壁32のうち前記押し出し方向に連続して延びる部位が「基部」を構成し、第一壁要素30bが「第一巻付部」を構成し、第二壁要素30cが「第二巻付部」を構成する。あるいは、開口30aが省略された場合、前記押し出し方向に連続して延びる形状の保護部本体形成部30′が「基部」を構成し、第一保持片50bが「第一巻付部」を構成し、第二保持片50cが「第二巻付部」を構成する。なお、開口50aと開口30aとは前記直交方向につなげられてもよい。この場合も、前記押し出し方向に連続して延びる部位が「基部」を構成し、開口を挟んで押し出し方向に互いに離間する部位がそれぞれ「第一巻付部」及び「第二巻付部」を構成する。あるいは、両開口30a,50aがともに省略されてもよい。この場合、シート状部材10′の全体が基部を構成する。このようにすれば、メインハーネスWH1及びオプションハーネスWH2がともにその全周にわたって保護される。
次に、プロテクタ10を製造する方法について説明する。この製造方法は、シート状部材10′を成形するシート状部材成形工程と、保護部20を形成する保護部形成工程と、保持部50を形成する保持部形成工程とを含む。
シート状部材成形工程では、押し出し成形により成形された成形品を、その押し出し方向の長さが所定寸法となるように適宜切断し、例えばトムソン刃で開口30a及び開口50aを打ち抜き形成することにより複数のシート状部材10′を成形する。前記押し出し成形では、その押し出し方向と直交する直交方向の断面が、前記押し出し方向とワイヤーハーネスの軸方向とが一致する状態でのシート状部材10′のワイヤーハーネスの周囲への配置を可能とする可撓性を与える形状、すなわち、厚肉の部位と可撓性を有する薄肉の部位とが前記直交方向に交互に並ぶ形状を有する成形品を成形する。本実施形態では、保護部形成部20′では、前記厚肉の部位である第一側壁31〜第四側壁34と前記薄肉の部位である第一接続部35〜第三接続部37とが交互に並んでおり、保持部形成部50′では、前記厚肉の部位である厚肉部61と前記薄肉の部位である薄肉部62とが交互に並んでいる。
保護部形成工程では、シート状部材10′のうちの保護部形成部20′をメインハーネスWH1の周囲を囲むように変形することにより保護部20を形成する。具体的には、まず、シート状部材10′の各位置決部や第四接続部38が形成されている側(図5で見えている側)からその反対側に向かうように開口30aにメインハーネスWH1の分岐部分を挿通し、シート状部材10′の押し出し方向とメインハーネスWH1の軸方向とが一致した状態とする。そして、第一接続部35を撓み変形させることにより第二側壁32の内面がメインハーネスWH1に近づくように当該第二側壁32を第一側壁31に対して折り曲げ、同様に、第二接続部36を撓み変形させることにより第三側壁33の内面がメインハーネスWH1に近づくように当該第三側壁33を第二側壁32に対して折り曲げ、第三接続部37を撓み変形させることにより第四側壁34の内面がメインハーネスWH1に近づくように当該第四側壁34を第三側壁33に対して折り曲げる。そうすると、接続凸部38aと接続凹部38bとが対向するので、これらを係合させる。これによりメインハーネスWH1の周囲が保護部20で覆われる。この状態で、各位置決部32a〜34bは、保護部20に対するメインハーネスWH1のその径方向への変位を抑制する。
続く保持部形成工程では、保持すべきオプションハーネスWH2がある場合、保持部形成部50′から当該オプションハーネスWH2を保持する保持姿勢の保持部50を形成する。具体的には、保持部形成部50′の押し出し方向とオプションハーネスWH2の軸方向とが一致し、かつオプションハーネスWH2の分岐部分が開口50aに挿通されるように第一側壁31と保持部本体60との間にオプションハーネスWH2を配置しつつ各保持片50b,50cの被係止部70をそれぞれ第二係止部42に係合させる。この状態で、保持部本体60は、当該保持部本体60と第一側壁31との間にオプションハーネスWH2を保持するための空間を形成しながら第一側壁31とともにオプションハーネスWH2を当該オプションハーネスWH2の径方向の両側から挟み込んでいる(図3を参照)。一方、保持すべきオプションハーネスWH2がない場合、各保持片50b,50cの被係止部70をそれぞれ第一係止部41に係合させることにより保持部形成部50′から重なり姿勢の保持部50を形成する(図4を参照)。その後、オプションハーネスWH2の追加的な配索が必要となった場合、重なり姿勢にある保持部50の被係止部70と第一係止部41との係合を解除し、第一側壁31と保持部本体60との間にオプションハーネスWH2を配置しつつ被係止部70を第二係止部42に係合させて保持姿勢の保持部50を形成する。
以上説明したように、本実施形態のプロテクタは、保持部50が前記保持姿勢と前記重なり姿勢とに切り替え可能であるため、オプションハーネスWH2を保持可能な構造でありながら、保持部50の占有空間の低減が可能となる。具体的には、保持部50は、保護部20と当該保持部50との間にオプションハーネスWH2を保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスWH2を保持する保持姿勢となることによりオプションハーネスWH2を保持することができる一方、当該保持部50が不要な場合は保護部20の外面に沿うように当該保護部20に重なる重なり姿勢となることにより当該保持部50の占有空間を低減させる。
また、本実施形態では、単一のシート状部材10′から簡易に保護部20及び保持部50が形成される。具体的には、可撓性を有するシート状部材10′のうちの保護部形成部20′をメインハーネスWH1の周囲に配置するだけで保護部20が形成される一方、シート状部材10′のうちの保持部形成部50′は保護部形成部20′とつながっているので、当該保持部形成部50′の先端部を保護部20に固定するだけで保持部50が形成される。
また、本実施形態では、被係止部70と第二係止部42とが係合することにより保持部50が前記保持姿勢となる一方、被係止部70と第一係止部41とが係合することにより保持部50が前記重なり姿勢となる。すなわち、本実施形態では、各係止部と被係止部70との係合位置を変更するだけで保持部50の姿勢の切り替えが可能である。
また、本実施形態のシート状部材10′は、押し出し方向に連続的に延びる形状の基部と、前記押し出し方向について互いの間に隙間を形成する形状の第一巻付部及び第二巻付部を有している。前記隙間により、例えば、分岐部分を有するワイヤーハーネスの保持が可能となる。具体的には、ワイヤーハーネスの分岐部分が両巻付部の間から導出されるように当該ワイヤーハーネスを両巻付部で保持することにより、分岐部分を有するワイヤーハーネスが保持される。
さらに、本実施形態では、シート状部材成形工程において、押し出し成形により成形された成形品をその押し出し方向の長さが所定寸法となるように切断することによってシート状部材10′を成形し、前記押し出し成形では、前記成形品として、その押し出し方向と直交する直交方向の断面が、前記押し出し方向とワイヤーハーネスの軸方向とが一致する状態でのシート状部材10′のワイヤーハーネスの周囲への配置を可能とする可撓性を与える形状を有するものを成形する。よって、前記成形品を前記押し出し方向の長さが所定寸法となるように切断することにより、ワイヤーハーネスの周囲を囲むように変形させるだけでプロテクタ10を構成するシート状部材10′が量産される。
また、シート状部材10′は、厚肉部と薄肉部とが前記直交方向に交互に並ぶ断面形状を有する。厚肉部は、ワイヤーハーネスを適切に保護し、薄肉部は、ワイヤーハーネスの周囲への容易な配置を可能とする。
(第二実施形態)
図6〜図11は、本発明の第二実施形態のプロテクタの構成を示している。なお、第二実施形態では、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第一実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態の保護部本体30は、ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられる巻付壁39と、この巻付壁39に形成された第四接続部38(接続凸部38a及び接続凹部38b)とを有する。
巻付壁39は、メインハーネスWH1の径方向に特定の厚みを有する厚肉部39aと、この厚肉部39aと一体的につながっており当該厚肉部39aよりも薄い薄肉部39bとがメインハーネスWH1の周方向に交互に並んだ形状を有する。薄肉部39bは、当該薄肉部39bを境界として、当該薄肉部39bの一方側につながった厚肉部39aが当該薄肉部39bの他方側につながった厚肉部39aに対して折れ曲がるように変形することを許容するように撓み変形可能な可撓性を有する。薄肉部39bが撓み変形することにより、巻付壁39が全体としてメインハーネスWH1の外面に沿う形状となる。ここで、「メインハーネスWH1の外面に沿う」とは、メインハーネスWH1を構成する複数の電線のうち外側に配置された各電線に接すること、または前記複数の電線を束ねるためにこれら電線の周囲に巻き付けられた粘着テープ等の外面に接することを意味する。
本実施形態では、接続凸部38aは、巻付壁39のうち保持部50とつながる側の端部に位置する厚肉部39aに形成されている。
複数の係止部40は、図7及び図8に示されるように、第一係止部41、第二係止部42、第三係止部43、第四係止部44及び第五係止部45を含む。各係止部41〜45は、互いに同じ形状であり、それぞれが保持部50の先端部(被係止部70)と係合可能な形状を有する。各係止部41〜45は、周方向に連続して並ぶ厚肉部39aに順に形成されている。第五係止部45は、接続凹部38bと隣接している。本実施形態では、各係止部41〜45は、厚肉部39a外面から内側に窪んだ凹状となっている。なお、図6では、第五係止部45は省略されている。
保持部本体60は、厚肉部61と薄肉部62とがオプションハーネスWH2の周方向に交互に並んだ形状を有する。厚肉部61は、巻付壁39の厚肉部39aと同形状であり、薄肉部62は、巻付壁39の薄肉部39bと同形状である。すなわち、保持部本体60も、オプションハーネスWH2の外面に沿うように変形されることが可能である。
被係止部70は、第一係止部41と係合することにより保持部50を重なり姿勢(保持部50がオプションハーネスWH2を保持することなく巻付壁39の外面に沿うように当該巻付壁39に重なる姿勢)とする(図8を参照)。一方、被係止部70は、第一係止部41〜第五係止部45のいずれかと係合することにより保持部50を保持姿勢とする(図7を参照)。被係止部70と複数の係止部40との係合位置によって、保持部50が保持姿勢のときに形成される前記空間の大きさが変更される。このように、本実施形態においても、保持部50は、オプションハーネスWH2を保持する保持姿勢と、当該保持部50の占有空間を低減させる重なり姿勢とに切り替え可能となっている。なお、図6及び図7では、被係止部70と第三係止部43とが係合した状態が示されている。
図9には、これまで説明してきたプロテクタ10を構成するためのシート状部材10′が示されている。このシート状部材10′は、プロテクタ10を展開したものに相当する。
シート状部材10′の押し出し方向と直交する直交方向の断面は、当該直交方向に厚肉の部位(厚肉部39a及び厚肉部61)と薄肉の部位(薄肉部39b及び薄肉部62)とが交互に並ぶ形状となっている。また、図9に示されるように、本実施形態では、開口50aと開口30aとは前記直交方向につながっている。
保護部本体形成部30′は、押し出し方向に連続して延びる形状の基部30dと、この基部30dから前記直交方向に延びる形状の第一壁要素30bと、基部30dから前記直交方向に延びるとともに第一壁要素30bと押し出し方向に離間する形状の第二壁要素30cとを有する。保持部形成部50′は、押し出し方向に互いに離間する形状の第一保持片50b及び第二保持片50cを有する。つまり、本実施形態では、第一壁要素30b及び第一保持片50bが「第一巻付部」を構成し、第二壁要素30c及び第二保持片50cが「第二巻付部」を構成する。なお、各開口30a,50aは省略されてもよい。この場合、シート状部材10′は基部のみによって構成される。
次に、プロテクタ10を製造する方法について説明する。この製造方法は、本実施形態においても、シート状部材成形工程と、保護部形成工程と、保持部形成工程とを含む。なお、シート状部材成形工程は、第一実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
保護部形成工程では、シート状部材10′のうちの保護部形成部20′をメインハーネスWH1の周囲に巻き付けることにより保護部20を形成する。具体的には、まず、シート状部材10′の接続凸部38aや被係止部70が形成されている側(図9で見えていない側)からその反対側に向かうように開口30aにメインハーネスWH1の分岐部分を挿通し、シート状部材10′の押し出し方向とメインハーネスWH1の軸方向とが一致した状態とする。そして、基部30d側の端部から保護部形成部20′がメインハーネスWH1の外面に沿うように保護部形成部20′をメインハーネスWH1の周囲に巻き付ける。そうすると、接続凸部38aと接続凹部38bとが対向するので、これらを係合させる。これによりメインハーネスWH1の周囲が保護部20で覆われる。この状態で、保護部20は、当該保護部20に対するメインハーネスWH1のその径方向への変位を抑制する。なお、本実施形態(図7に示されるメインハーネスWH1の径)よりもメインハーネスWH1の径が小さい場合、例えば接続凸部38aを第五係止部45に係合させることでメインハーネスWH1の周囲を保護部20で覆うことも可能である。
続く保持部形成工程は、基本的に第一実施形態と同様である。ただし、図10及び図11に示されるように、本実施形態の保持部50は、複数のオプションハーネスの保持が可能である。具体的には、第一保持片50bで複数のオプションハーネスのうちの第一オプションハーネスWH2のみを保持し、第二保持片50cで第一オプションハーネスWH2とは異なる第二オプションハーネスWH3のみを保持することもできる。より具体的には、保持部形成工程では、第一オプションハーネスWH2が配索されるときに第一保持片50bで当該第一オプションハーネスWH2を保持する。なお、本実施形態では、第一保持片50bの被係止部70と第三係止部43とが係合している(図11を参照)。このとき、第一オプションハーネスWH2は、第二保持片50cで保持されてもよい。第二保持片50cで第一オプションハーネスWH2を保持しない場合、当該第一オプションハーネスWH2は開口50aを通じてプロテクタ10の外側に導出される一方で、第二保持片50cは、当該第二保持片50cの被係止部70と第一係止部41とが係合した重なり姿勢とされる。その後、第二オプションハーネスWH3の追加的な配索が必要となった場合、重なり姿勢にある第二保持片50cの被係止部70と第一係止部41との係合を解除する。そして、開口50aから第二オプションハーネスWH3が導出され、かつ第二保持片50cと保護部20との間に第二オプションハーネスWH3が配置される姿勢で当該第二オプションハーネスWH3を第二保持片50cで保持する。なお、本実施形態では、第二保持片50cの被係止部70と第二係止部42とが係合している(図11を参照)。
以上説明したように、本実施形態のシート状部材10′は、ワイヤーハーネスの外面に沿うように当該ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な可撓性を有することから、保護部20及び保持部50内でのワイヤーハーネスの径方向の変位が抑制される。
さらに、本実施形態では、複数の係止部40は、当該複数の係止部40のうちのいずれかと被係止部70との係合位置に応じて保持部50が保持姿勢のときに形成する前記空間の大きさが変わる位置に形成されているため、種々の径ないし外形のオプションハーネスWH2の保持が可能となる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記各実施形態では、可撓性を有するシート状部材10′がワイヤーハーネスの周囲に配置されることによりプロテクタ10が形成される例が示されたが、プロテクタ10は、これ以外の方法によって形成されてもよい。
また、上記各実施形態では、シート状部材10′が押し出し成形により成形された例が示されたが、シート状部材10′は、射出成形等によって成形されてもよい。
また、上記第一実施形態では、保護部20が略四角筒状である例が示されたが、保護部20の形状はこれに限られない。メインハーネスWH1の周囲を覆うことが可能であれば、保護部20は、三角筒等の他の多角筒状または円筒状であってもよい。また、保持部50を保持姿勢とするための係止部は、保持部本体30の外周面の複数個所に形成されてもよい。
また、上記第二実施形態では、保持部50が開口50aにより第一保持片50b及び第二保持片50cに分離されている例が示されたが、保持部50の形状はこれに限られない。例えば、開口50aを前記押し出し方向に互いに離間する複数の箇所に設けることにより、保持部50を3以上の保持片に分割してもよい。具体的には、シート状部材10′の押し出し方向の寸法は上記第二実施形態と同一とし、各開口の押し出し方向の幅を第二実施形態の開口のそれよりも小さくすることにより、保持部50を複数の保持片に分割することができる。
10 プロテクタ
10′ シート状部材
20 保護部
20′ 保護部形成部
30 保護部本体
30′ 保護部本体形成部
30a 開口
30b 第一壁要素(第一巻付部)
30c 第二壁要素(第二巻付部)
30d 基部
31 第一側壁(基部)
32 第二側壁(基部)
33 第三側壁
34 第四側壁
38a 接続凸部
38b 接続凹部
39 巻付壁
39a 厚肉部
39b 薄肉部
40 複数の係止部
50 保持部
50′ 保持部形成部
50a 開口
50b 第一保持片(第一巻付部)
50c 第二保持片(第二巻付部)
60 保持部本体
61 厚肉部
62 薄肉部
70 被係止部
WH1 メインハーネス(ワイヤーハーネス)
WH2 オプションハーネス(ワイヤーハーネス)
WH3 オプションハーネス(ワイヤーハーネス)

Claims (12)

  1. 主要なワイヤーハーネスであるメインハーネスを保護する保護部と、
    前記保護部とつながっており、前記メインハーネスに対して追加的に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスを保持する保持部と、を有し、
    前記保持部は、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢と、前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢とに切り替え可能であるプロテクタ。
  2. 請求項1に記載のプロテクタにおいて、
    前記保護部及び前記保持部は、前記ワイヤーハーネスの周囲を囲むように変形されることが可能な可撓性を有する単一のシート状部材により構成されており、
    前記シート状部材は、当該シート状部材の特定部分により構成される保護部形成部と、当該シート状部材の前記特定部分以外の残余部分により構成される保持部形成部とを有し、
    前記保護部形成部は、前記メインハーネスの周囲を囲むように配置されることにより前記保護部を形成し、
    前記保持部形成部は、当該保持部形成部のうちの前記保護部形成部とつながった側とは反対側の先端部が前記保護部に固定されることにより前記保持部を形成するプロテクタ。
  3. 請求項2に記載のプロテクタにおいて、
    前記シート状部材は、前記ワイヤーハーネスの外面に沿うように当該ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な可撓性を有するプロテクタ。
  4. 請求項2又は3に記載のプロテクタにおいて、
    前記保護部は、前記メインハーネスの周方向と同方向に沿って間欠的に形成された複数の係止部を有し、
    前記保持部は、前記複数の係止部のそれぞれに係合可能な形状の被係止部を有し、
    前記複数の係止部のうちの特定の係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記保持姿勢となり、前記複数の係止部のうちの前記特定の係止部とは異なる係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記重なり姿勢となるプロテクタ。
  5. 請求項4に記載のプロテクタにおいて、
    前記複数の係止部は、当該複数の係止部のうちのいずれかと前記被係止部との係合位置に応じて前記保持部が前記保持姿勢のときに形成する前記空間の大きさが変わる位置に形成されているプロテクタ。
  6. 請求項2ないし5のいずれかに記載のプロテクタにおいて、
    前記シート状部材は、前記ワイヤーハーネスの軸方向に延びる形状の基部と、前記軸方向と直交する直交方向に前記基部から延びており前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な第一巻付部と、前記直交方向に前記基部から延びており前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが第二巻付部とを有し、
    前記第一巻付部及び前記第二巻付部は、前記軸方向について互いの間に隙間を形成する形状を有するプロテクタ。
  7. 請求項1に記載のプロテクタにおいて、
    前記保護部は、前記メインハーネスの周方向と同方向に沿って間欠的に形成された複数の係止部を有し、
    前記保持部は、前記複数の係止部のそれぞれに係合可能な形状の被係止部を有し、
    前記複数の係止部のうちの特定の係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記保持姿勢となり、前記複数の係止部のうちの前記特定の係止部とは異なる係止部と前記被係止部とが係合することにより前記保持部が前記重なり姿勢となるプロテクタ。
  8. 請求項7に記載のプロテクタにおいて、
    前記複数の係止部は、当該複数の係止部のうちのいずれかと前記被係止部との係合位置に応じて前記保持部が前記保持姿勢のときに形成する前記空間の大きさが変わる位置に形成されているプロテクタ。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のプロテクタにおいて、
    前記保持部は、前記保持姿勢のときに前記保護部とともに前記オプションハーネスの全周を覆う形状を有するプロテクタ。
  10. 主要なワイヤーハーネスであるメインハーネスを保護する保護部と、前記メインハーネスに対して追加的に設けられるワイヤーハーネスであるオプションハーネスを保持する保持部とを有するプロテクタの製造方法であって、
    前記ワイヤーハーネスの周囲に巻き付けられることが可能な可撓性を有するシート状部材を成形するシート状部材成形工程と、
    前記シート状部材の特定部分を前記メインハーネスの周囲に巻き付けることによって前記保護部を形成する保護部形成工程と、
    前記シート状部材の前記特定部分以外の残余部分のうち前記特定部分と一体的につながった側とは反対側の先端部を前記保護部に固定することによって前記保持部を形成する保持部形成工程と、を有し、
    前記シート状部材成形工程では、前記シート状部材として、前記残余部分により形成される前記保持部が、前記保護部と当該保持部との間に前記オプションハーネスを保持する空間を形成しながら当該オプションハーネスを保持する保持姿勢と、前記保護部の外面に沿うように当該保護部に重なる重なり姿勢とに切り替え可能であるものを成形するプロテクタの製造方法。
  11. 請求項10に記載のプロテクタの製造方法であって、
    前記シート状部材成形工程では、押し出し成形により成形された成形品をその押し出し方向の長さが所定寸法となるように切断することによって前記シート状部材を成形し、前記押し出し成形では、前記成形品として、その押し出し方向と直交する直交方向の断面が、前記押し出し方向と前記ワイヤーハーネスの軸方向とが一致する状態での前記シート状部材の前記ワイヤーハーネスの周囲への巻付けを可能とする可撓性を与える形状を有するものを成形するプロテクタの製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載のプロテクタの製造方法であって、
    前記シート状部材成形工程では、前記シート状部材として、前記ワイヤーハーネスの軸方向と直交する方向の断面形状が、特定の厚みを有する厚肉部と、前記厚肉部よりも薄く前記ワイヤーハーネスの外面に沿うように撓み変形することが可能な可撓性を有する薄肉部とが交互に並ぶ形状のものを成形するプロテクタの製造方法。
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