JP6940313B2 - ワイヤハーネス保護部材及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ワイヤハーネス保護部材及びその製造方法に関する。
従来、自動車の内側に配索するワイヤハーネス(電線)を覆って車両ボディ等との干渉等からの電線の保護や経路規制をするために、合成樹脂製のコルゲートチューブ(可撓管部)やチューブ(ストレート管部)、プロテクタ等といった種々のハーネス保護部材が組合わされて使われている。ワイヤハーネスは、部位毎にハーネス保護部材に求める機能が異なるため、ワイヤハーネスの長手方向に沿ってこれらハーネス保護部材がいくつも取り付けられている。
これらハーネス保護部材は、部品毎にワイヤハーネスへの取り付け方が異なるが、固定は殆どが粘着テープを使用している。そのため、ワイヤハーネスにハーネス保護部材を組み付ける作業は、部品点数が多く、部品毎に組付け方が異なり、部品固定には粘着テープを使用することから、多くの工数を必要としている。
そこで、ワイヤハーネスを挿入したコルゲートチューブを作業者の手等で保持せず、ワイヤハーネスの配索作業性の向上を図ることができるプロテクタ及びコルゲートチューブの保持構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このプロテクタでは、プロテクタ本体に蓋体が組付けられる前に、各コルゲートチューブが各ハーネス引出し端部にそれぞれ仮固定された状態となり、作業者が手等でわざわざコルゲートチューブを保持する必要がなくなる。また、ワイヤハーネスの製造時、一時的に作業者が電線束を持ち上げた場合でも、コルゲートチューブがプロテクタ本体から外れてしまうことはなく、ワイヤハーネスの配索作業性が向上する。
特開2004−229351号公報
ところが、上記のプロテクタは、ワイヤハーネスのコルゲートチューブへの挿入作業及びプロテクタへの取付け作業は別々に行われるため、ハーネス保護部材の組付け作業性の効率化が十分に図られているとは言い難かった。即ち、コルゲートチューブに対してはスリットを広げてワイヤハーネスを挿入する作業となり、プロテクタに対してはワイヤハーネスをプロテクタ本体に収容した後に蓋体を閉じる作業となり、それぞれ異なる作業内容となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイヤハーネスへの組付け作業性が容易なワイヤハーネス保護部材及びその製造方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネス保護部材及びその製造方法は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) ワイヤハーネスの配索経路を曲げるために屈曲された曲げ管部と、前記曲げ管部に一体に続いて前記曲げ管部に対し異形となる異形管部と、所定開口幅を有してこれら曲げ管部及び異形管部の長手方向の全長に亘って管部側面に開口されて前記ワイヤハーネスが挿入される挿入開口部と、を有する第1保護部材と、前記第1保護部材の外径と同等か若干大きくなるように内径が設定されて前記第1保護部材と略同じ外形状の曲げ管部及び異形管部を有すると共に、前記挿入開口部に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリットを有し、前記挿入開口部を覆って前記第1保護部材の外周に外嵌される第2保護部材と、を備えることを特徴とするワイヤハーネス保護部材。
ここで、「曲げ管部に対し異形となる異形管部」とは、断面形状や外形状を変えたりして曲げ管部に対して異形となる部位を形成することで、ワイヤハーネスの配索経路を所定の方向へ曲げる機能に加えて、配索経路を真っ直ぐにする機能や配索経路を取付面に沿わせる機能などの異なるワイヤハーネス収容機能を付加された管部である。
(2) 前記異形管部は、可撓性を有する可撓管部、及び、可撓性を有しないストレート管部の何れか1つ又は2つ以上の組み合わせであることを特徴とする上記(1)に記載のワイヤハーネス保護部材。
(3) 前記挿入開口部の開口幅は、前記第1保護部材の全周の1/4〜1/3の範囲であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワイヤハーネス保護部材。
(4) 上記(1)〜(3)の何れかに記載のワイヤハーネス保護部材を製造する方法であって、前記挿入開口部の長手方向開口縁と前記スリットの長手方向開口縁とが互いに連結されて略8字状の断面形状を有するように前記第1保護部材と前記第2保護部材とが一体とされた保護部材中間体に相当する外形状を有する中空体を一体にブロー成形する工程と、前記中空体の長手方向両端部における余剰部を切断除去する工程と、前記中空体の長手方向に延びる一対の括れ溝に沿って切断分割する工程と、を含むことを特徴とするワイヤハーネス保護部材の製造方法。
上記(1)の構成のワイヤハーネス保護部材によれば、曲げ管部と異形管部が一体に形成された第1保護部材と、該第1保護部材と略同じ外形状を有して挿入開口部を覆うように第1保護部材の外周に外嵌された第2保護部材とによって、長手方向に少なくとも2つのワイヤハーネス収容機能を持ったワイヤハーネス保護部材を一体に構成することができる。
更に、第2保護部材は、挿入開口部に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリットを広げて第1保護部材の外周に外嵌するだけで、第1保護部材と一体にすることができ、相互を連結するロック機構を設けずに両部材の弾性保持力だけで第1保護部材からの脱落を防止できる。また、第2保護部材は、第1保護部材に対応した略同じ外形状の曲げ管部を有するので、第1保護部材の外周に外嵌された際、第1保護部材に対して周方向に回転したり、長手方向にずれたりすることがない。更に、ワイヤハーネス保護部材自体も位置決めされる。
そこで、例えばワイヤハーネス保護部材の長手方向両端部とワイヤハーネスの外周に粘着テープを軽く巻き付けるだけで組付け作業が完了となる。
従って、ワイヤハーネス保護部材は、ワイヤハーネスの配索経路を曲げる機能に加えてこの機能と異なる機能が長手方向に付加されるにも関わらず、ワイヤハーネスを挿入開口部から第1保護部材に収容した後に第2保護部材を第1保護部材の外周に外嵌するという1通りの組付け方法となり、異なる組付け作業や繰り返しの組付け作業が無くなって、ワイヤハーネス保護部材をワイヤハーネスに容易に組付けることができる。
上記(2)の構成のワイヤハーネス保護部材によれば、曲げ管部と、可撓管部及びストレート管部の何れか1つ又は2つ以上とを長手方向に有するワイヤハーネス保護部材を一体に構成することができる。そこで、ワイヤハーネス保護部材は、ワイヤハーネスの配索経路を曲げる機能に加えて、配索経路を真っ直ぐにする機能や配索経路を取付面に沿わせる機能などの異なるワイヤハーネス収容機能を長手方向に沿って設けることができる。
上記(3)の構成のワイヤハーネス保護部材によれば、ワイヤハーネスは挿入開口部から第1保護部材に収容し易くなり、第2保護部材は第1保護部材から脱落することがなくなる。即ち、第1保護部材における挿入開口部の開口幅は、第1保護部材の全周の1/4以下であるとワイヤハーネスが第1保護部材に収容し難くなり、第1保護部材の全周の1/3以上であると剛性が低下して第2保護部材に対する係止力が弱まるので、第2保護部材が外れ易くなる可能性がある。
上記(4)の構成のワイヤハーネス保護部材の製造方法によれば、ワイヤハーネス保護部材を構成する第1保護部材と第2保護部材を容易に形成することができ、製造コストを低減することができる。
本発明によれば、ワイヤハーネスへの組付け作業性が容易なワイヤハーネス保護部材及びその製造方法を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材にワイヤハーネスが収容された状態を示す図であって、図1の(a)はワイヤハーネス保護部材の上面側の全体斜視図、図1の(b)はワイヤハーネス保護部材の裏面側の全体斜視図である。 図2の(a)は図1の(a)におけるA−A断面図、図2の(b)は図1の(b)におけるB−B断面図である。 図3の(a)は図1に示したワイヤハーネス保護部材の分解斜視図、図3の(b)は図3の(a)におけるC−C断面図である。 図4の(a)は図3の(a)に示した第1保護部材にワイヤハーネスを挿入した状態を示す分解斜視図、図4の(b)は図4の(a)におけるD−D断面図である。 図5の(a)〜(c)は、本実施形態の変形例に係るワイヤハーネス保護部材にワイヤハーネスが収容される手順を説明する断面図である。 図6の(a)〜(c)は、本実施形態のワイヤハーネス保護部材の製造方法を説明するための斜視図及び断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1の(a),(b)及び図2の(a),(b)に示すように、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材1は、曲げ管部11と、この曲げ管部11の両端にそれぞれ一体に続いて形成されたストレート管部12及び蛇腹管部(可撓管部)13(曲げ管部11に対し異形となる異形管部)と、を有する。
曲げ管部11は、ワイヤハーネス20の配索経路を曲げるために3次元方向に屈曲された収容空間を構成しており、収容されたワイヤハーネス20の配索経路を所定の方向に曲げる機能を有する。
ストレート管部12は、ワイヤハーネス20の配索経路を真っ直ぐにするために直線状の収容空間を構成しており、収容されたワイヤハーネス20の配索経路を真っ直ぐにする機能を有する。
蛇腹管部13は、ワイヤハーネス20の配索経路を取付面に沿わせるために可撓性を有する可撓管部を構成しており、収容されたワイヤハーネス20の配索経路を取付面に沿わせる機能を有する。なお、可撓管部としては、蛇腹状に限らず、筒部を薄肉に形成して可撓性を有するように構成することもできる。
ワイヤハーネス保護部材1は、図3の(a),(b)に示すように、別体に形成された第1保護部材3と第2保護部材5の2部品で構成されており、これらを組み合わせて使用される。
第1保護部材3は、合成樹脂により成形され、ワイヤハーネス20の配索経路を曲げるために屈曲された曲げ管部11と、曲げ管部11の両端にそれぞれ一体に続いて曲げ管部11に対し異形となる異形管部としてのストレート管部12及び蛇腹管部13と、を有する。これら曲げ管部11、ストレート管部12及び蛇腹管部13の長手方向の全長に亘って管部側面(図3中の上面)には、所定開口幅W1を有して開口されてワイヤハーネス20が挿入される挿入開口部4が形成される。
第2保護部材5は、合成樹脂により成形され、第1保護部材3と略同じ外形状の曲げ管部11、ストレート管部12及び蛇腹管部13を有すると共に、挿入開口部4に対応して長手方向の全長に亘って管部側面(図3中の下面)に形成されたスリット6を有する。
曲げ管部11は、略円形断面を有して略クランク状の3次元方向に屈曲された収容空間を構成している。曲げ管部11の一端に一体に続いて形成されたストレート管部12は、略円形断面を有して直線状の収容空間を構成している。蛇腹管部13は、任意の方向に曲げることができる可撓性を有するように蛇腹筒状に形成されている。
なお、図3の(b)に示すように、それぞれ略円形断面を有する第1保護部材3の外径Xは、第2保護部材5の内径Yと同等か若干小さくなるように設定されることが望ましい。但し、合成樹脂の材質や管部の肉厚など条件によって、第1保護部材3の外径Xが、第2保護部材5の内径Yより大きく設定されることもある。
第1保護部材3における挿入開口部4の所定開口幅W1は、第1保護部材3の全周の1/4〜1/3の範囲であることが望ましい。即ち、挿入開口部4の所定開口幅W1が、第1保護部材3の全周の1/4以上とされることで、挿入開口部4から第1保護部材3にワイヤハーネス20が収容し易くなる。但し、挿入開口部4の所定開口幅W1が、第1保護部材3の全周の1/3以上であると、第1保護部材3の剛性が低下して第2保護部材5に対する係止力が弱まるので、第2保護部材5が外れ易くなる可能性がある。
第2保護部材5におけるスリット6は、挿入開口部4の所定開口幅W1と略同等の開口幅W2を有するように形成されている。
次に、上記構成のワイヤハーネス保護部材1のワイヤハーネス20への組付け手順について説明する。
先ず、図4の(a),(b)に示すように、所定開口幅W1を有して長手方向の全長に亘って管部側面に開口された挿入開口部4が上方を向くようにして、第1保護部材3を図示しない配索治具板等にセットする。
そして、上方を向いた挿入開口部4から第1保護部材3内にワイヤハーネス20を挿入する。挿入開口部4は、第1保護部材3の長手方向の全長に亘って上面に開口されているので、長尺のワイヤハーネス20を第1保護部材3内に容易に収容することができる。
次に、第1保護部材3の挿入開口部4に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリット6が下方を向くようにして、第2保護部材5を第1保護部材3に対向させる。
そして、スリット6を広げて第1保護部材3の挿入開口部4を覆うようにして第2保護部材5を第1保護部材3に対して押し付ける。第2保護部材5は、拡径方向に弾性変形しながらスリット6の開口縁が第1保護部材3の外周面に沿って移動する。スリット6の開口縁が第1保護部材3の最大外径部を超えると、第2保護部材5は縮径方向に弾性復帰して第1保護部材3の外周に外嵌された状態となる(図1参照)。第2保護部材5は、第1保護部材3及び第2保護部材5の相互の弾性保持力だけで第1保護部材3からの脱落が防止される。
最後に、図1の(a)に示したように、ワイヤハーネス保護部材1の長手方向両端部とワイヤハーネス20の外周に粘着テープ30を軽く巻き付けるだけで、ワイヤハーネス保護部材1のワイヤハーネス20への組付け作業が完了となる。
即ち、ワイヤハーネス20の配索経路を曲げる機能に加えてこの機能と異なるワイヤハーネス20の配索経路を真っ直ぐにする機能とワイヤハーネス20の配索経路を取付面に沿わせる機能とが付加されたワイヤハーネス保護部材1をワイヤハーネス20に容易に組付けることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材1によれば、曲げ管部11とストレート管部12及び蛇腹管部13とが一体に形成された第1保護部材3と、該第1保護部材3と略同じ外形状を有して第1保護部材3の挿入開口部4を覆うように第1保護部材3の外周に外嵌された第2保護部材5とによって、長手方向にワイヤハーネス20の配索経路を真っ直ぐにする機能と配索経路を取付面に沿わせる機能の2つのワイヤハーネス収容機能を持ったワイヤハーネス保護部材1を一体に構成することができる。
即ち、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材1によれば、曲げ管部11と、可撓管部13と、ストレート管部12とを長手方向に有するワイヤハーネス保護部材1を一体に構成することができる。そこで、ワイヤハーネス保護部材1は、ワイヤハーネス20の配索経路を曲げる機能に加えて、配索経路を真っ直ぐにする機能や配索経路を取付面に沿わせる機能などの異なるワイヤハーネス収容機能を長手方向に沿って設けることができる。
更に、第2保護部材5は、挿入開口部4に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリット6を広げて第1保護部材3の外周に外嵌するだけで、第1保護部材3と一体にすることができ、相互を連結するロック機構を設けずに両部材の弾性保持力だけで第1保護部材3からの脱落を防止できる。即ち、第1保護部材3及び第2保護部材5には、複雑な形状のロック機構を一体成形する必要がなく、成形金型の複雑化を抑制できる。
また、第2保護部材5は、第1保護部材3に対応した略同じ外形状の曲げ管部11を有するので、第1保護部材3の外周に外嵌された際、第1保護部材3に対して周方向に回転したり、長手方向にずれたりすることがない。更に、ワイヤハーネス保護部材1自体も位置決めされる。
そこで、ワイヤハーネス保護部材1の長手方向両端部とワイヤハーネス20の外周に粘着テープ30を軽く巻き付けるだけで組付け作業が完了となる。
従って、ワイヤハーネス保護部材1は、ワイヤハーネス20の配索経路を曲げる機能に加えてこの機能と異なるワイヤハーネス20の配索経路を真っ直ぐにする機能と配索経路を取付面に沿わせる機能の2つのワイヤハーネス収容機能長手方向に付加されるにも関わらず、ワイヤハーネス20を挿入開口部4から第1保護部材3に収容した後に第2保護部材5を第1保護部材3の外周に外嵌するという1通りの組付け方法となり、異なる組付け作業や繰り返しの組付け作業が無くなって、ワイヤハーネス保護部材1をワイヤハーネス20に容易に組付けることができる。
更に、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材1によれば、挿入開口部4の所定開口幅W1が、第1保護部材3の全周の1/4〜1/3の範囲とされるので、ワイヤハーネス20は挿入開口部4から第1保護部材3に収容し易くなり、第2保護部材5は第1保護部材3から脱落することがなくなる。即ち、第1保護部材3における挿入開口部4の所定開口幅W1は、第1保護部材3の全周の1/4以下であるとワイヤハーネス20が第1保護部材3に収容し難くなり、第1保護部材3の全周の1/3以上であると剛性が低下して第2保護部材5に対する係止力が弱まるので、第2保護部材5が外れ易くなる可能性がある。
なお、上記実施形態のワイヤハーネス保護部材1では、第2保護部材5におけるスリット6が、挿入開口部4の所定開口幅W1と略同等の開口幅W2を有するように形成されている。しかしながら、本発明に係るスリットはこれに限定されるものではなく、殆ど開口幅を有しない形態とすることもできる。
例えば、図5の(a)に示すように、ワイヤハーネス保護部材1Aを構成する第2保護部材5Aでは、切込み形成されて殆ど開口幅を有しないスリット6Aが、第1保護部材3の挿入開口部4に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されている。
そして、ワイヤハーネス保護部材1Aをワイヤハーネス20へ組付ける際には、図5の(b)に示すように、スリット6Aを広げて第1保護部材3の挿入開口部4を覆うようにして第2保護部材5Aを第1保護部材3に対して押し付ける。第2保護部材5Aは、拡径方向に弾性変形しながらスリット6Aの開口縁が第1保護部材3の外周面に沿って移動する。スリット6Aの開口縁が第1保護部材3の最大外径部を超えると、図5の(c)に示すように、第2保護部材5Aは縮径方向に弾性復帰して第1保護部材3の外周に外嵌された状態となる。第2保護部材5Aは、上記第2保護部材5と同様に、第1保護部材3及び第2保護部材5Aの相互の弾性保持力だけで第1保護部材3からの脱落が防止される。
即ち、第2保護部材5Aは、曲げ管部11、ストレート管部12及び蛇腹管部13を有する筒状に一体成形した後、スリット6Aを切込み形成することで形成される。従って、所定の開口幅W2を有する第2保護部材5を一体成形する場合に比べて、成形金型の構造が簡単に、製造コストを低減することができる。
次に、本実施形態に係るワイヤハーネス保護部材を製造する方法について説明する。
上記ワイヤハーネス保護部材1を構成する第1保護部材3及び第2保護部材5は、例えば射出成形によりそれぞれ一体成形することができるが、ブロー成形によりこれら第1保護部材及び第2保護部材を成形することもできる。
(ブロー成形工程)
まず、第1保護部材3Bの挿入開口部4Bの長手方向開口縁と第2保護部材5Bのスリット6Bの長手方向開口縁とが互いに連結されて略8字状の断面形状を有するように第1保護部材3Bと前記第2保護部材5Bとが一体とされた保護部材中間体に相当する外形状を有する中空体21を一体にブロー成形する(図6参照)。
(切断除去工程)
次に、図6の(a)に示すように、ブロー成形した際に中空体21の長手方向両端部に形成された余剰部23を切断除去する。
(切断分割工程)
そして、図6の(a)に示すように、中空体21の長手方向に延びる一対の括れ溝27に沿ってカッター25を移動させ、中空体21を第1保護部材3Bと前記第2保護部材5Bに切断分割する。
このようなワイヤハーネス保護部材の製造方法によれば、射出成形により第1保護部材3及び第2保護部材5をそれぞれ一体成形する場合に比べて、ワイヤハーネス保護部材を構成する第1保護部材3Bと第2保護部材5Bを容易に形成することができ、製造コストを低減することができる。
従って、本実施形態のワイヤハーネス保護部材1,1Aによれば、ワイヤハーネス20への組付け作業性が容易なワイヤハーネス保護部材を提供できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係るワイヤハーネス保護部材及びその製造方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] ワイヤハーネス(20)の配索経路を曲げるために屈曲された曲げ管部(11)と、前記曲げ管部に一体に続いて前記曲げ管部に対し異形となる異形管部(ストレート管部12及び蛇腹管部13)と、所定開口幅(W1)を有してこれら曲げ管部及び異形管部の長手方向の全長に亘って管部側面に開口されて前記ワイヤハーネスが挿入される挿入開口部(4)と、を有する第1保護部材(3)と、
前記第1保護部材と略同じ外形状の曲げ管部(11)及び異形管部(ストレート管部12及び蛇腹管部13)を有すると共に、前記挿入開口部に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリット(6)を有し、前記挿入開口部を覆って前記第1保護部材の外周に外嵌される第2保護部材(5)と、
を備えることを特徴とするワイヤハーネス保護部材(1)。
[2] 前記異形管部は、可撓性を有する可撓管部(蛇腹管部13)、及び、可撓性を有しないストレート管部(12)の何れか1つ又は2つ以上の組み合わせであることを特徴とする上記[1]に記載のワイヤハーネス保護部材(1)。
[3] 前記挿入開口部(4)の開口幅(W1)は、前記第1保護部材(3)の全周の1/4〜1/3の範囲であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のワイヤハーネス保護部材(1)。
[4] 上記[1]〜[3]の何れかに記載のワイヤハーネス保護部材(1)を製造する方法であって、
前記挿入開口部(4B)の長手方向開口縁と前記スリット(6B)の長手方向開口縁とが互いに連結されて略8字状の断面形状を有するように前記第1保護部材(3B)と前記第2保護部材(5B)とが一体とされた保護部材中間体に相当する外形状を有する中空体(21)を一体にブロー成形する工程と、
前記中空体の長手方向両端部における余剰部(23)を切断除去する工程と、
前記中空体の長手方向に延びる一対の括れ溝(27)に沿って切断分割する工程と、
を含むことを特徴とするワイヤハーネス保護部材の製造方法。
1:ワイヤハーネス保護部材
3:第1保護部材
4:挿入開口部
5:第2保護部材
6:スリット
11:曲げ管部
12:ストレート管部(異形管部)
13:蛇腹管部(可撓管部(異形管部))
20:ワイヤハーネス

Claims (4)

  1. ワイヤハーネスの配索経路を曲げるために屈曲された曲げ管部と、前記曲げ管部に一体に続いて前記曲げ管部に対し異形となる異形管部と、所定開口幅を有してこれら曲げ管部及び異形管部の長手方向の全長に亘って管部側面に開口されて前記ワイヤハーネスが挿入される挿入開口部と、を有する第1保護部材と、
    前記第1保護部材の外径と同等か若干大きくなるように内径が設定されて前記第1保護部材と略同じ外形状の曲げ管部及び異形管部を有すると共に、前記挿入開口部に対応して長手方向の全長に亘って管部側面に形成されたスリットを有し、前記挿入開口部を覆って前記第1保護部材の外周に外嵌される第2保護部材と、
    を備えることを特徴とするワイヤハーネス保護部材。
  2. 前記異形管部は、可撓性を有する可撓管部、及び、可撓性を有しないストレート管部の何れか1つ又は2つ以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス保護部材。
  3. 前記挿入開口部の開口幅は、前記第1保護部材の全周の1/4〜1/3の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤハーネス保護部材。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のワイヤハーネス保護部材を製造する方法であって、
    前記挿入開口部の長手方向開口縁と前記スリットの長手方向開口縁とが互いに連結されて略8字状の断面形状を有するように前記第1保護部材と前記第2保護部材とが一体とされた保護部材中間体に相当する外形状を有する中空体を一体にブロー成形する工程と、
    前記中空体の長手方向両端部における余剰部を切断除去する工程と、
    前記中空体の長手方向に延びる一対の括れ溝に沿って切断分割する工程と、
    を含むことを特徴とするワイヤハーネス保護部材の製造方法。
JP2017120779A 2017-06-20 2017-06-20 ワイヤハーネス保護部材及びその製造方法 Active JP6940313B2 (ja)

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