JP2016025666A - グロメット、グロメット付ワイヤーハーネス及びコルゲートチューブ固定部品 - Google Patents

グロメット、グロメット付ワイヤーハーネス及びコルゲートチューブ固定部品 Download PDF

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奥原 崇
Takashi Okuhara
崇 奥原
正則 中尾
Masanori Nakao
正則 中尾
剛誠 小林
Takemasa Kobayashi
剛誠 小林
飯島 章
Akira Iijima
章 飯島
亮太 森
Ryota Mori
亮太 森
由香里 星野
Yukari Hoshino
由香里 星野
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Abstract

【課題】ワイヤーハーネス挿通部をなるべく広げないで当該ワイヤーハーネス挿通部にワイヤーハーネスを挿通できるようにすることを目的とする。【解決手段】グロメット30は、ワイヤーハーネス22に外装された状態で取付パネルに形成された貫通孔に装着される。グロメット30は、ワイヤーハーネス22を挿通可能な環状に形成され、取付パネルの前記貫通孔に固定可能なパネル取付部(例えば、インナー部材32及び第1シール部50)と、一端部がパネル取付部(例えば、インナー部材32)に連結されると共に他端部がパネル取付部からその軸方向一方側に延出する筒状に形成され、その最小内径がワイヤーハーネス22の外径寸法よりも大きく設定されると共に、その延在方向の少なくとも一部がワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形可能に構成されたワイヤーハーネス挿通部(例えば、第2シール部60)とを備える。【選択図】図1

Description

この発明は、ワイヤーハーネスのうち取付パネルの貫通孔に挿通される部分に装着されるグロメットに関する。
特許文献1は、前記ワイヤーハーネスが挿通される筒状のワイヤーハーネス挿通部と、弾性材料によって前記ワイヤーハーネス挿通部から外周りに突出するように形成された環状張出部とを備えたグロメットを開示している。ワイヤーハーネス挿通部の内径は、ワイヤーハーネスの外径寸法よりも小さく設定されている。これにより、ワイヤーハーネス挿通部を広げるように弾性変形させた状態で、当該ワイヤーハーネス挿通部内にワイヤーハーネスを挿通し、この後、ワイヤーハーネス挿通部を弾性収縮させることで、ワイヤーハーネス挿通部がワイヤーハーネスに締付け固定される。
特開2013−258801号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、ワイヤーハーネス挿通部を広げる作業が必要となり、その挿通作業性が悪いという問題がある。
そこで、本発明は、ワイヤーハーネス挿通部をなるべく広げないで当該ワイヤーハーネス挿通部にワイヤーハーネスを挿通できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、ワイヤーハーネスに外装された状態で取付パネルに形成された貫通孔に装着されるグロメットであって、前記ワイヤーハーネスを挿通可能な環状に形成され、前記取付パネルの前記貫通孔に固定可能なパネル取付部と、一端部が前記パネル取付部に連結されると共に他端部が前記パネル取付部からその軸方向一方側に延出する筒状に形成され、その最小内径が前記ワイヤーハーネスの外径寸法よりも大きく設定されると共に、その延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形可能に構成されたワイヤーハーネス挿通部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係るグロメットであって、前記ワイヤーハーネス挿通部の一端部は、前記パネル取付部のうち前記ワイヤーハーネス挿通部が延出する側の開口縁部よりも内側の位置で、前記パネル取付部に連結されているものである。
第3の態様は、第2の態様に係るグロメットであって、前記パネル取付部は、前記取付パネルのうち前記貫通孔の周縁部に係止可能な係止片を含み、前記ワイヤーハーネス挿通部の一端部は、前記パネル取付部のうち前記ワイヤーハーネス挿通部が延出する側の開口縁部よりも内側に向けて前記係止片を越える位置で、前記パネル取付部に連結されているものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るグロメットであって、前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部に、螺旋状の薄肉部が形成されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るグロメットと、前記ワイヤーハーネス挿通部に挿通された状態で前記グロメットに固定されたワイヤーハーネスと、を備え、前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した状態で、前記ワイヤーハーネス挿通部に前記ワイヤーハーネスが固定されているものである。
第6の態様は、第5の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスであって、前記ワイヤーハーネス挿通部が捻られることによって、前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形しているものである。
第7の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るグロメットと、前記ワイヤーハーネス挿通部に挿通された状態で前記グロメットに固定されたワイヤーハーネスと、を備え、前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が、その周方向の一部が折畳まれることによって、前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した状態で、前記ワイヤーハーネス挿通部に前記ワイヤーハーネスが固定されているものである。
第8の態様は、第5〜第7のいずれか1つの態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスであって、前記ワイヤーハーネス挿通部のうち前記ワイヤーの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した部分の少なくとも一部を覆うコルゲートチューブをさらに備えるものである。
第9の態様は、第8の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスであって、前記パネル取付部に固定されるパネル取付部側固定部と、前記コルゲートチューブに外嵌め固定可能なチューブ固定部とを含むコルゲートチューブ固定部品をさらに備えるものである。
第10の態様は、取付パネルに形成された貫通孔の周縁部に固定されるパネル取付部に固定可能なパネル取付部側固定部と、前記パネル取付部からその軸方向一方側に延出するワイヤーハーネス挿通部を覆うコルゲートチューブに外嵌め固定可能なチューブ固定部と、を備える。
第1〜第10の態様によると、ワイヤーハーネス挿通部の最小内径が前記ワイヤーハーネスの外径寸法よりも大きく設定されている。このため、ワイヤーハーネス挿通部をなるべく広げないで当該ワイヤーハーネス挿通部にワイヤーハーネスを挿通できる。そして、ワイヤーハーネス挿通部内にワイヤーハーネスを挿通した後、ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部をワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形させることで、ワイヤーハーネス挿通部とワイヤーハーネスとの間で止水することができる。
ワイヤーハーネス挿通部をワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形させると、ワイヤーハーネス挿通部には、その一端部と縮径変形させた部分との間に、外径が変化する部分が生じてしまう。そこで、第2の態様のように、前記ワイヤーハーネス挿通部の一端部が、前記パネル取付部のうち前記ワイヤーハーネス挿通部が延出する側の開口縁部よりも内側の位置で、前記パネル取付部に連結されている構成とすると、ワイヤーハーネス挿通部のうち外径が変化する部分を、パネル取付部内に配設することができる。これにより、グロメットのコンパクト化が可能となる。
第3の態様によると、係止片の構造機能を阻害し難い位置で、ワイヤーハーネス挿通部をパネル取付部に連結することができる。
第4の態様によると、ワイヤーハーネス挿通部を捻って縮径変形させる際に、主として螺旋状の薄肉部で折られるように変形するため、縮径変形の態様が安定する。
第6の態様によると、ワイヤーハーネス挿通部を容易に縮径変形させることができる。
第7の態様によると、縮径変形の態様を、ワイヤーハーネス挿通部の延在方向においてある程度均一にすることができる。
第8の態様によると、コルゲートチューブによって、ワイヤーハーネス挿通部のうち縮径変形した部分の少なくとも一部を外部から隠すことができ、見栄えが向上する。
第9の態様によると、コルゲートチューブをより確実に一定位置に固定することができる。
第10の態様によると、コルゲートチューブ固定部品によって、コルゲートチューブをパネル取付部に対してより確実に一定位置に固定することができる。
グロメット付ワイヤーハーネスを示す概略斜視図である。 グロメット付ワイヤーハーネスを示す概略斜視図である。 グロメット付ワイヤーハーネスを取付パネルに取付けた状態を示す概略端面図である。 グロメットを示す斜視図である。 グロメットを示す斜視図である。 ワイヤーハーネスに取付ける前の状態でのグロメットを示す斜視図である。 ワイヤーハーネスに取付ける前の状態でのグロメットを示す断面図である。 インナー部材を示す斜視図である。 インナー部材を示す斜視図である。 第2シール部を省略したグロメットを示す斜視図である。 第2シール部を省略したグロメットを示す斜視図である。 グロメットの部分断面図である。 変形例に係るグロメットであってワイヤーハーネスに取付ける前の状態を示す斜視図である。 変形例に係るグロメットであってワイヤーハーネスに取付けた状態を示す斜視図である。
以下、実施形態に係るグロメット及びグロメット付ワイヤーハーネスについて説明する。
<全体構成>
まず、グロメット付ワイヤーハーネスの全体構成について説明する。図1及び図2はグロメット付ワイヤーハーネス20を示す概略斜視図であり、図3は同グロメット付ワイヤーハーネス20を取付パネル10に取付けた状態を示す概略端面図である。
グロメット付ワイヤーハーネス20は、ワイヤーハーネス22と、グロメット30とを備える。グロメット30は、ワイヤーハーネス22に外装された状態で取付パネル10に形成された貫通孔12に装着される部材である(図3参照)。この状態で、グロメット30は、貫通孔12とワイヤーハーネス22との間を塞ぎ、それらの間を通った水の浸入を抑制する。
ここで、取付パネル10としては、エンジンルームと車室内とを仕切る車体パネル等が想定される。この取付パネル10に、ワイヤーハーネス22を配索するための貫通孔12が形成されている。貫通孔12は、ここでは、円形状であるが、必ずしも円形である必要はない。また、ここでは、貫通孔12の周縁部に、取付パネル10の一方面側に突出するバーリング部12aが形成されているが、このバーリング部12aはなくてもよい。
ワイヤーハーネス22は、複数の電線24が束ねられた構成とされている。なお、図1では、ワイヤーハーネス22を構成する電線24が示されているが、その他の図では、ワイヤーハーネス22の外形が示されている。ワイヤーハーネス22には、光ケーブル等が含まれていてもよい。また、ワイヤーハーネス22に含まれる電線24は、ワイヤーハーネス22の延在方向中間部で分岐していてもよい。もっとも、ワイヤーハーネス22のうちグロメット30に挿通される部分は、1本に束ねられた形態とされている。このワイヤーハーネス22は、例えば、エンジン側の各種電気部品と、車室側の電気部品とを接続する配線材として用いられる。
このワイヤーハーネス22のうち本グロメット30から延出する部分には、コルゲートチューブ80が被せられている。グロメット30に対するコルゲートチューブ80の固定は、コルゲートチューブ固定部品90によってなされている。
<グロメット>
図4及び図5はグロメット30を示す斜視図である。図4及び図5は筒状部62が縮径変形した状態を示している。図4及び図5ではワイヤーハーネス22は省略されている。また、図6はグロメット30を示す斜視図であり、図7はグロメット30をその中心軸に沿った面で切断した断面図である。図6及び図7は筒状部62が縮径変形する前の状態を示している。
図1〜図7示すように、グロメット30は、インナー部材32と、第1シール部50と、第2シール部60と、第3シール部70とを備える。
インナー部材32は、第1シール部50と第2シール部60と第3シール部70とを形成する弾性材料よりも剛性が高い材料、例えば、ポリプロピレン(PP)等の樹脂によって形成されている。このインナー部材32は、ワイヤーハーネス22を挿入可能で、かつ、貫通孔12に挿入された状態で当該貫通孔12の周縁部に係止可能に構成されている。
より具体的には、インナー部材32は、筒状に形成されている。インナー部材32の外形寸法は、貫通孔12よりも小さい。好ましくは、インナー部材32の外径寸法は、貫通孔12にがたつきを抑制した状態で嵌め込める程度の大きさに設定される。また、インナー部材32の内径寸法は、ワイヤーハーネス22の断面(ワイヤーハーネス22の軸に対して直交する方向での断面)を観察した場合において、外周側の各電線24に外接する円の直径(以下、ワイヤーハーネス22の外形寸法という)よりも大きい。このため、ワイヤーハーネス22を、インナー部材32に通すことができる。インナー部材32の内径寸法は、好ましくは、ワイヤーハーネス22の端部のコネクタを通過させることができる程度の大きさに設定されている。
また、インナー部材32には、係止片40が形成されており、この係止片40が貫通孔12の周縁部に対して、当該貫通孔12の軸方向一方側から係止できるようになっている。
第1シール部50、第2シール部60、第3シール部70は、上記インナー部材32よりも弾性変形容易な弾性材料、例えば、ゴム等により形成されている。これらの各部は、主として、各部を通った水の通過を抑制する役割を果す。
まず、第1シール部50は、インナー部材32と取付パネル10との間を塞ぐ部分である。ここでは、第1シール部50は、インナー部材32の外周部の一端部から外方に向けて張出すように形成されている。この第1シール部50が、貫通孔12の周縁部で、取付パネル10に対して上記係止片40が係止する方向とは反対側から押付けられる。これにより、第1シール部50が、インナー部材32と取付パネル10との間を塞ぎ、それらの間を通った水の浸入を抑制する。
上記インナー部材32及び第1シール部50を全体的に観察すると、ワイヤーハーネス22を挿通可能な環状をなしている。また、本グロメット30が貫通孔12に固定された状態では、インナー部材32の係止片40が貫通孔12の周縁部に係止し、第1シール部50がこの係止方向とは反対側から、取付パネル10のうち貫通孔12の周縁部部分に押付けられている。そして、取付パネル10のうち貫通孔12の周縁部部分が係止片40と第1シール部50との間に挟み込まれた状態で、グロメット30が貫通孔12に固定される。このため、インナー部材32及び第1シール部50は、ワイヤーハーネス22を挿通可能な環状に形成され、取付パネル10の貫通孔12に固定可能なパネル取付部である。
第2シール部60は、インナー部材32とワイヤーハーネス22との間を塞ぐ部分である。ここでは、第2シール部60は、インナー部材32の他端部に連結された筒状部62を含んでいる。そして、ワイヤーハーネス22が筒状部62内に通された状態で、筒状部62がワイヤーハーネス22の外周囲を囲い、筒状部62の内周部とワイヤーハーネス22の外周部との間の隙間をなるべく無くす。これにより、第2シール部60が、インナー部材32とワイヤーハーネス22との間を塞ぎ、それらの間を通った水の浸入を抑制する。
第3シール部70は、上記係止片40の周囲の隙間を埋めるように設けられる部分である。すなわち、係止片40を弾性変形可能とするために、係止片40の周縁部の一部は、その周囲から分離している。このため、係止片40の周囲に隙間が生じている。そこで、その隙間を埋めるように第3シール部70が設けられている。
上記各部について、より具体的に説明する。
<インナー部材>
図8及び図9はインナー部材32を示す斜視図である。
図1〜図9に示すように、インナー部材32は、筒状本体部34と、係止片40と、張出部46とを備える。このインナー部材32自体は、軟化した樹脂を金型に射出することによって一体金型成形された部品である。
筒状本体部34は、筒形状に形成されている。ここでは、貫通孔12の形状にあわせて円筒状に形成されている。筒状本体部34の外形寸法は、貫通孔12よりも小さく、好ましくは、貫通孔12にがたつきを抑制した状態で嵌め込んで配設できる程度の大きさに設定される。筒状本体部34の軸方向における当該筒状本体部34長さ寸法は、取付パネル10の両側に突出可能な程度の大きさに設定されている。また、筒状本体部34の内径寸法は、ワイヤーハーネス22の外形寸法よりも大きく、好ましくは、ワイヤーハーネス22の端部のコネクタを挿通できる程度の大きさに設定されている。
この筒状本体部34の外周部にその周方向に沿って間隔をあけて複数の係止片40が設けられている。ここでは、筒状本体部34の外周部の3箇所に、均等な間隔をあけて係止片40が設けられている。
係止片40は、細長板状の弾性変形片42と、突起部44とを備える。
弾性変形片42は、筒状本体部34の外周部に対して当該筒状本体部34の軸方向に沿った姿勢で配設されている。弾性変形片42の基端部は、筒状本体部34に対して一体連結されている。弾性変形片42の両側部は、線状の隙間を介して筒状本体部34と分離している。また、弾性変形片42の先端部は、筒状本体部34に対して連結されない自由端とされている。このため、弾性変形片42は、その基端部を支持箇所として、その先端部を筒状本体部34の内外方向に変位させるように弾性変形可能とされている。
また、突起部44は、弾性変形片42の外向き面側に突出形成された部分である。ここでは、突起部44は、弾性変形片42の延在方向中間部よりも先端側よりの位置に設けられている。突起部44のうち弾性変形片42の基端部を向く面は、当該弾性変形片42の基端部に向けて内向き傾斜する傾斜面44f1に形成されている。突起部44のうち弾性変形片42の先端部を向く面は、弾性変形片42の延在方向に対して直交する当接面44f2に形成されている(図7〜図9、図12参照)。
そして、このインナー部材32の他端部(図1、図8の左側)を貫通孔12に挿入して押込んでいくと、突起部44の傾斜面44f1が貫通孔12の周縁部に接触する。これにより、弾性変形片42がインナー部材32の内側に弾性変形する。インナー部材32をさらに押込み、突起部44が貫通孔12の周縁部を乗越えると、弾性変形片42が元の形状に戻るように変形し、突起部44の当接面44f2が貫通孔12の周縁部で取付パネル10に対して一方向から係止するようになる。なお、係止片40の突起部44が貫通孔12の周縁部を乗越え元の形状に弾性復帰する際には、係止片40のうち突起部44よりも先端側部分が貫通孔12の周縁部に接触し、これにより、音が発生する。この音によって、グロメット30が取付パネル10に取付けられたか否かをより確実に確認することができる。
張出部46は、筒状本体部34の外周部の一端部(図8の右側)のから外方に張出すように形成された部分である。なお、弾性変形片42が形成された部分では、筒状本体部34の一端部は存在していないため、これらの対応する部分では、張出部46は、形成されていない。
この張出部46は、当該張出部46に被さるように形成された第1シール部50を補強する役割を果す。
<第1シール部>
図10及び図11はグロメット30を示す斜視図である。図10及び図11では第2シール部60が省略されている。
図1〜図11に示すように、第1シール部50は、インナー部材32と取付パネル10との間を塞ぐ環状シール部52を含む。
より具体的には、第1シール部50は、環状シール部52と、鍔状部56とを含む。
環状シール部52は、インナー部材32の外周部の一端部からその径方向外側に張出つつインナー部材32の他端部側に向うように延出するスカート状に形成されている。この環状シール部52は、上記弾性変形片42の形成箇所か否かに拘らず、インナー部材32の外周囲全体に形成されている。環状シール部52の最外周部の外形寸法は、貫通孔12の内径寸法よりも大きい。従って、環状シール部52の最外周部は、貫通孔12の外周で取付パネル10に接触することができる。ここでは、環状シール部52を取付パネル10のうち貫通孔12の周囲の部分に押し当てた状態で、上記係止片40が貫通孔12の周縁部に係止できるようになっている。この状態では、取付パネル10のうち貫通孔12の周縁部分が、係止片40の突起部44と環状シール部52の最外周部との間で挟込まれる状態となる。
また、鍔状部56は、インナー部材32の外周部の一端部からその径方向外側に張出す環状部分に形成されている。この鍔状部56に、コルゲートチューブ固定部品90が固定される。
この第1シール部50は、インナー部材32に対して金型成形により一体化することによって形成されている。つまり、第1シール部50を形成するための金型内に上記インナー部材32を配設した状態で、当該金型内に第1シール部50を形成するための弾性材料(この時点では加熱により溶融又は軟化している)を注入し、その後、冷却硬化させることによって、第1シール部50が形成されている。
この第1シール部50は、好ましくは、ダブルモールドによって、インナー部材32に対して金型成形により一体化されている。ダブルモールドとは、複数の金型を用いて第1成形品であるインナー部材32を金型成形し、この後、複数の金型の一部をそのまま利用すると共に当該金型にインナー部材32を残したままとし、残部の金型を、二次成形品を成形するための他の金型に置換え、この状態で、二次成形品である第1シール部50を金型成形する方法である。このダブルモールドには、二色成形が含まれる。
また、第1シール部50は、インナー部材32をインサート部品とするインサート成形によって、インナー部材32に対して金型成形により一体化されていてもよい。インサート成形とは、金型成形したインナー部材32を、インサート部品として別の金型内に固定し、この状態で、第1シール部50を金型成形する方法である。
いずれの場合であっても、第1シール部50は、インナー部材32に対してより確実に一体化された状態となる。もっとも、ダブルモールドの方が、第1シール部50がインナー部材32に対してより確実に一体化される。これにより、インナー部材32と弾性材料により形成された第1シール部50との合体作業が不要となるし、また、合体後の両者の位置ずれ、第1シール部50の脱落等が抑制される。
<第2シール部>
図1〜図7に示すように、第2シール部60は、インナー部材32とワイヤーハーネス22との間を塞ぐための筒状部62を含む。筒状部62の基端部は、パネル取付部の一部であるインナー部材32に連結されており、筒状部62の先端部はパネル取付部の一部であるインナー部材32からその軸方向一方側に延出している。また、筒状部62の最小内径は、ワイヤーハーネス22の外径寸法よりも大きく設定されると共に、その延在方向の少なくとも一部がワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形可能に構成されている。この第2シール部60は、ワイヤーハーネス挿通部としての役割を果す。
より具体的には、筒状部62は、テーパ状部63と、縮径変形部64とを含む。
テーパ状部63は、インナー部材32の内周部の他端部からインナー部材32の一端部に向けて徐々に縮径する形状に形成されている。なお、テーパ状部63のうち最大径部分の厚み寸法は、他の部分の厚み寸法よりも大きく設定されている。これにより、テーパ状部63がより大きい面積で、インナー部材32に接合されている。
縮径変形部64は、その軸方向に沿って同一径部分が連続する筒形状に形成されている。縮径変形部64の内径寸法は、筒状部62の最小内径である。この内径寸法は、ワイヤーハーネス22の外形寸法よりも大きく設定されており、当該縮径変形部64内にワイヤーハーネス22を容易に通せるようになっている。縮径変形部64の内径寸法は、好ましくは、ワイヤーハーネス22の端部のコネクタを通せる程度に設定されている。
もっとも、縮径変形部64の内径寸法は、ワイヤーハーネス22の外形寸法よりも大きく設定されていればよく、ワイヤーハーネス22の端部のコネクタを通せる程度に大きく設定されている必要はない。ワイヤーハーネス22を縮径変形部64に通す際に、縮径変形部64を拡径変形させてもよい。この場合であっても、縮径変形部64の内径寸法がワイヤーハーネス22の外形寸法よりも大きく設定されていれば、縮径変形部64を拡径変形させる程度を小さくすることができ、ワイヤーハーネス22の挿通作業を容易に行える。
また、筒状部62は、ワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形可能に構成されている。ここでは、筒状部62の内外方向の厚み寸法は、折曲げ可能な大きさに設定されている。そして、筒状部62の周方向の一部を他の部分に折重ねるようにすることで、筒状部62を縮径変形させることができるようになっている。
ワイヤーハーネス22は、次のようにして、本第2シール部60に対して挿通固定されている。
すなわち、ワイヤーハーネス22が第2シール部60の筒状部62内に通される。この際、筒状部62の内径寸法は、ワイヤーハーネス22の外形寸法よりも大きいため、筒状部62を拡径変形させることなく、或は、拡径変形させるとしても比較的小さい程度に拡径変形させることで、ワイヤーハーネス22の挿通作業を容易に行える。
この後、縮径変形部64の外周りの一部をその径方向外方につまみ出し、その部分を他の部分の上に折畳むようにすることで、縮径変形部64を縮径変形させる(図2及び図5参照)。換言すれば、縮径変形部64の周方向の一部を、タックを形成するように折る。タックは、縮径変形部64の周方向において1箇所のみ形成されてもよい、複数箇所形成されてもよい。また、ここでは、タックは、縮径変形部64の延在方向全体に形成されている。
これにより、縮径変形部64の内径寸法がワイヤーハーネス22の外径寸法と同じ程度になるように、縮径変形部64が縮径変形する。これにより、縮径変形した縮径変形部64の内周部が、ワイヤーハーネス22の外周に対してその周方向全体において接触するようになり、それらの間の隙間が塞がれる。
そして、この状態で、縮径変形状態維持部材によって、第2シール部60をワイヤーハーネス22の外周に密着させるようにして縮径変形した状態に維持している。ここでは、縮径変形状態維持部材は、縮径変形部64の外周囲に巻回された粘着テープTである。縮径変形状態維持部材としては、その他、結束バンド等を用いることもできる。なお、粘着テープTを巻回しながら、縮径変形部64を縮径変形させるようにしてもよい。
これにより、筒状部62がワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した状態で、筒状部62にワイヤーハーネス22が固定されている。
筒状部62が細くなるため、筒状部62と車両周辺部品との干渉も抑制される。
また、ここでは、第2シール部60の基端部は、パネル取付部の一部であるインナー部材32のうち当該第2シール部60が延出する側の開口縁部(図3の右側の開口縁部)よりも内側の位置で、インナー部材32に連結されており、当該インナー部材32内を通ってインナー部材32の一端部より外方に延出している。
より具体的には、第2シール部60の基端部は、インナー部材32のうち第2シール部60が延出する側の開口縁部よりも内側に向けて係止片40を越える位置で、インナー部材32に連結されている。ここでは、第2シール部60の基端部は、インナー部材32のうち第2シール部60が延出する側の開口縁部に対して反対側の開口縁部の位置で、インナー部材32に連結されている。
このため、第2シール部60の基端部に近いなるべく長い部分が、インナー部材32内に配設されている。
これにより、第2シール部60のうち徐々に縮径変形する部分(テーパ状部63と、縮径変形部64を縮径変形させる際にテーパ状部63側に生じるテーパ状部分)を、なるべくインナー部材32内に配設することができる。
もっとも、第2シール部は、インナー部材に対して、第2シール部が延出する端部よりの位置に連結されていてもよい。
この第2シール部60は、上記第1シール部50と同様に、インナー部材32に対して金型成形により一体化することによって形成されている。第1シール部50と第2シール部60とは、同じ弾性材料によって形成されるため、同じ工程で金型成形されることが好ましい。
第2シール部60は、ダブルモールド又はインサート成形によって、インナー部材32に対してより一体化されることが好ましい。
<第3シール部>
図1〜図7、図10及び図11に示すように、第3シール部70は、上記係止片40の周囲を埋めるように設けられている。
すなわち、既に説明したように、第1シール部50の環状シール部52はインナー部材32の一端部に設けられ、第2シール部60の筒状部62は、インナー部材32の他端部に連結されている。このため、インナー部材32に対する環状シール部52の連結位置と、インナー部材32に対する筒状部62の連結位置とは、インナー部材32の軸方向に沿って係止片40を挟む位置関係にある。このため、取付パネル10の両面間をより確実に止水するためには、インナー部材32においても止水を図る必要がある。ここでは、インナー部材32には、係止片40が形成され、その係止片40の周囲に隙間が設けられている。この隙間を埋めるため、本第3シール部70が設けられている。
より具体的には、係止片40の両側部は、筒状本体部34に対して隙間を介して分離している。このため、第3シール部70は、当該係止片40の両側を埋める部分71を含む(図11参照)。
また、係止片40の先端部は、筒状本体部34に対して分離しているし、また、環状シール部52に対しても分離している。このため、第3シール部70は、係止片40の先端側の隙間を埋める部分72を含む(図11及び図12参照)。
第3シール部70は、弾性材料によって形成されているため、上記隙間を埋めても、係止片40はインナー部材32の内外方向に弾性変形することができる。
もっとも、第3シール部70は、係止片40の弾性変形をなるべく妨げない構成とされることが好ましい。
例えば、係止片40の両側の隙間の幅は、係止片40の弾性変形量を考慮してなるべく大きくすることが好ましい。
また、ここでは、図11及び図12に示すように、第3シール部70のうち係止片40の先端側の周囲を埋める部分72が、筒状本体部34の軸方向に沿って延在する第1の部分72aと、その第1の部分72aから曲って筒状本体部34の径方向に沿って延在する第2の部分72bとを含む構成としている。
ここでは、第1の部分72aは、係止片40の先端部から筒状本体部34の一端部の縁部の手前まで延出している。そして、その端部から第2の部分72bが筒状本体部34の径方向外側に向けて延出し、環状シール部52の内周側部分に繋がっている。第2の部分72bは、その周辺部分よりも薄く形成されており、容易に弾性変形できるようになっている。
このように、第3シール部70の部分72が、第1の部分72aと当該第1の部分72aからインナー部材32の径方向外側に向う部分とを含むため、係止片40が、その先端部をインナー部材32の径方向内側に変位させるように弾性変形しようとする際には、第1の部分72aと第2の部分72bとを直線的に伸すことができる。これにより、係止片40の弾性変形をなるべく妨げないようにすることができ、本グロメット30を貫通孔12に取付ける際に必要となる取付荷重の増加を抑制することができる。
<コルゲートチューブ>
図1〜図3に示すように、コルゲートチューブ80は、樹脂等によって形成された部材であり、大環状部と小環状部とがその延在方向に沿って交互に形成された部材である。かかるコルゲートチューブ80は、大環状部と小環状部との間の部分を変形させること等で、容易に曲げ変形することができる。コルゲートチューブ80内にワイヤーハーネス22を容易に配設できるようにするため、コルゲートチューブ80にはその延在方向に沿ったスリットが形成されていることが好ましい。
このコルゲートチューブ80は、第2シール部60のうち縮径変形した部分の少なくとも一部を覆うように、第2シール部60の筒状部62に被せられている。より具体的には、コルゲートチューブ80の一端部は、インナー部材32内に入り込み、筒状部62の縮径変形部64の基端部を覆っている。また、コルゲートチューブ80の他端部は、インナー部材32から外方に延出し、筒状部62の縮径変形部64の先端部手前までを覆っている。コルゲートチューブは、縮径変形部の延在方向全体を覆っていてもよい。
<コルゲートチューブ固定部品>
上記コルゲートチューブ80は、コルゲートチューブ固定部品90によってグロメット30に対して固定されている。
コルゲートチューブ固定部品90は、全体として環状をなす部材であり、その軸方向に沿った面で分割部品91A、91Bに分割された部材である。分割部品91A、91Bのそれぞれは、樹脂によって金型一体成型された部品である。
各分割部品91A、91Bは、それぞれ分割環状固定部92A、92Bと、分割チューブ固定部94A、94Bとを含む。
分割環状固定部92A、92Bは、鍔状部56の外形状に応じた半円環状に形成された部材であり、その内周部には、鍔状部56の外周縁部を嵌め込み可能な弧状溝92Ag、92Bgが形成されている。分割環状固定部92A、92Bは、パネル取付部の一部であるインナー部材32に固定されるパネル取付部側固定部である。
分割チューブ固定部94A、94Bは、コルゲートチューブ80の外形状に応じた半円筒状に形成された部材であり、その内周部にはコルゲートチューブ80の外周側の弧状溝に嵌め込み可能な弧状突部94Ap、94Bpが形成されている。この分割チューブ固定部94A、94Bは、パネル取付部の一部であるインナー部材32からその軸方向一方側に延出する第2シール部60を覆うコルゲートチューブ80に外嵌め固定可能なチューブ固定部である。
分割チューブ固定部94A、94Bの一端部には、その外周側に張出すようにして円盤状の連結部93A、93Bが設けられ、その連結部93A、93Bの外周部に分割環状固定部92A、92Bが設けられている。
また、分割部品91A、91Bの周方向の一方側に固定片96A、96Bが設けられ、他方側に受部97A,97Bが設けられている。ここでは、分割チューブ固定部94A、94Bの周方向の一端部側に、外方に突出するようにして固定片96A、96Bが設けられている。固定片96A、96Bの先端部には、突起部が設けられている。また、分割チューブ固定部94A、94Bの周方向の他端部に、固定片96A、96Bを抜止め係止可能な受部97A,97Bが設けられている。受部97A,97Bには、固定片96A、96Bを挿入可能な係止孔が形成されており、固定片96A、96Bをその係止孔に挿入すると、固定片96A、96Bの突起部が、当該係止孔の周縁部に抜止め係止し、両者の係止状態が維持されるようになっている。
そして、コルゲートチューブ80を上記のように筒状部62に被せた状態で、分割環状固定部92A、92B間に鍔状部56を挟込むと共に、分割チューブ固定部94A、94Bの間にコルゲートチューブ80を挟込むように、両分割部品91A、91Bを合体させ、各固定片96A、96Bを受部97A,97Bに抜止め係止させる。これにより、コルゲートチューブ固定部品90がパネル取付部の一部であるインナー部材32の鍔状部56に固定されると共に、第2シール部60を覆うコルゲートチューブ80にも固定され、コルゲートチューブ80がインナー部材32に対して一定位置に支持される。
また、このコルゲートチューブ固定部品90及びコルゲートチューブ80によって、インナー部材32内に内部からなるべく隔離された空気層を設けることができる。これにより、本グロメット30による遮音性を高めることができる。
<効果等>
以上のように構成されたグロメット30及びグロメット付ワイヤーハーネス20によると、ワイヤーハーネス挿通部である第2シール部60の最小内径が、ワイヤーハーネス22の外径寸法よりも大きく設定されている。このため、第2シール部60をなるべく広げないで当該第2シール部60の筒状部62内にワイヤーハーネス22を挿通できる。このため、ワイヤーハーネス22の挿通作業性に優れる。そして、ワイヤーハーネス22を筒状部62内に挿通した後、筒状部62の延在方向の少なくとも一部を、ワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変径させることで、第2シール部60とワイヤーハーネス22との間の隙間を塞ぎ、もって、インナー部材32とワイヤーハーネス22との間で止水することができる。
また、筒状部62を大きく拡径させる必要が無いため、筒状部62の破損を抑制することができる。
また、第2シール部60の筒状部62を縮径変形させるため、筒状部62の基端部には、外径寸法が徐々に変形する部分が生じてしまう。そこで、第2シール部60の基端部を、インナー部材32のうち第2シール部60が延出する側の開口縁部よりも内側の位置で、インナー部材32に連結することで、筒状部62の基端側における外径寸法が徐々に変形する部分を、インナー部材32内に配設することができる。これにより、インナー部材32からの第2シール部60の延出寸法を可及的に短くでき、グロメット30のコンパクト化が可能となる。
特に、第2シール部60の基端部は、係止片40を越えてインナー部材32の内側に位置に連結されているため、係止片40を貫通孔12に係止させるための構造、機能を妨げることなく、第2シール部60をインナー部材32に対して連結することができる。
また、縮径変形部64は、その外周部の一部を折畳むことによって、縮径変形しているため、縮径変形の態様を、縮径変形部64の延在方向においてある程度均一にすることができる。
また、コルゲートチューブ80によって、縮径変形部64の少なくとも一部を外部から隠すことができ、見栄えが向上する。
さらに、コルゲートチューブ固定部品90によって、コルゲートチューブ80をインナー部材32及び第2シール部60に対してより確実に一定位置に固定することができる。
もっとも、コルゲートチューブ80は、当該コルゲートチューブ80及び筒状部62又はワイヤーハーネス22に巻回された粘着テープによって、第2シール部60に対して一定位置に固定されてもよい。
{変形例}
縮径変形部64を縮径変形させる態様は、上記実施形態で説明した例に限られない。
図13は変形例に係るグロメット130を示している。このグロメット130が上記グロメット30と異なるのは、縮径変形部64に対応する縮径変形部164に係る構成である。
すなわち、ワイヤーハーネス挿通部の一部である縮径変形部164の延在方向の少なくとも一部には、螺旋状の薄肉部165が形成されている。ここでは、縮径変形部164のうちインナー部材32から延出する部分の全体に、螺旋状の薄肉部165が形成されている。
ここでは、縮径変形部164の外周部に螺旋状の溝を形成することによって薄肉部165が形成されている。もっとも、縮径変形部の内周部に螺旋状の溝が形成されることによって、螺旋状の薄肉部が形成されていてもよい。
そして、この縮径変形部164内にワイヤーハーネス22を挿通した状態で、縮径変形部164を捻ると、図14に示すように、縮径変形部164は、螺旋状の皺166を形成しつつ、縮径変形する。縮径変形部164の内径寸法がワイヤーハーネス22の外径寸法に応じた大きさとなり、縮径変形部164の内周部全体がワイヤーハーネス22の外周部全体に接した状態になるまで、縮径変形部164を捻る。
この際、縮径変形部164には螺旋状の薄肉部165が形成されているため、縮径変形部164は、主として螺旋状の薄肉部165で折られるように変形する。つまり、螺旋状の皺166の山折ライン及び谷折ラインの全部又は一部は、螺旋状の薄肉部165に沿って形成され易い。このため、縮径変形部164を縮径変形させた態様が安定し易いというメリットがある。
なお、螺旋状の薄肉部165のピッチ、本数は、縮径変形部164が縮径変形する際に目的とする内径寸法(つまり、ワイヤーハーネス22の外径寸法)に応じて設定するとよい。
もっとも、螺旋状の薄肉部165が形成されていない上記縮径変形部64を捻って縮径変形させるようにしてもよい。この場合でも、縮径変形部64を容易に縮径変形させることができるというメリットがある。
上記のように縮径変形部164を縮径させた状態で、その外周に粘着テープTを巻回すること等により、縮径変形状態維持部材を装着することで、当該縮径変形状態が維持される。
また、上記実施形態では、第1シール部50、第2シール部60が、インナー部材32に対して金型成形により一体化された例で説明したが、第1シール部及び第2シール部60の一方又は両方がインナー部材に対して嵌め込み構造によって一体的に組合わされる構成であってもよい。
また、上記実施形態では、インナー部材32が比較的剛性に優れた樹脂によって形成され、第1シール部50、第2シール部60がゴム等の弾性材料によって形成された例で説明したが、全体がゴム等の弾性材料によって形成されていてもよい。
この場合、パネル取付部は、筒状のワイヤーハーネスの外周部から環状に突出すると共に、その外周部に貫通孔の周縁部を嵌め込み可能な環状溝が形成された構成とされていてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 取付パネル
12 貫通孔
20 グロメット付ワイヤーハーネス
22 ワイヤーハーネス
30,130 グロメット
32 インナー部材
40 係止片
50 第1シール部
52 環状シール部
60 第2シール部
62 筒状部
63 テーパ状部
64,164 縮径変形部
80 コルゲートチューブ
90 コルゲートチューブ固定部品
91A,91B 分割部品
92A,92B 分割環状固定部
93A,93B 連結部
94A,94B 分割チューブ固定部
165 薄肉部

Claims (10)

  1. ワイヤーハーネスに外装された状態で取付パネルに形成された貫通孔に装着されるグロメットであって、
    前記ワイヤーハーネスを挿通可能な環状に形成され、前記取付パネルの前記貫通孔に固定可能なパネル取付部と、
    一端部が前記パネル取付部に連結されると共に他端部が前記パネル取付部からその軸方向一方側に延出する筒状に形成され、その最小内径が前記ワイヤーハーネスの外径寸法よりも大きく設定されると共に、その延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形可能に構成されたワイヤーハーネス挿通部と、
    を備えるグロメット。
  2. 請求項1記載のグロメットであって、
    前記ワイヤーハーネス挿通部の一端部は、前記パネル取付部のうち前記ワイヤーハーネス挿通部が延出する側の開口縁部よりも内側の位置で、前記パネル取付部に連結されている、グロメット。
  3. 請求項2記載のグロメットであって、
    前記パネル取付部は、前記取付パネルのうち前記貫通孔の周縁部に係止可能な係止片を含み、
    前記ワイヤーハーネス挿通部の一端部は、前記パネル取付部のうち前記ワイヤーハーネス挿通部が延出する側の開口縁部よりも内側に向けて前記係止片を越える位置で、前記パネル取付部に連結されている、グロメット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のグロメットであって、
    前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部に、螺旋状の薄肉部が形成されている、グロメット。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のグロメットと、
    前記ワイヤーハーネス挿通部に挿通された状態で前記グロメットに固定されたワイヤーハーネスと、
    を備え、
    前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した状態で、前記ワイヤーハーネス挿通部に前記ワイヤーハーネスが固定されている、グロメット付ワイヤーハーネス。
  6. 請求項5記載のグロメット付ワイヤーハーネスであって、
    前記ワイヤーハーネス挿通部が捻られることによって、前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形している、グロメット付ワイヤーハーネス。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のグロメットと、
    前記ワイヤーハーネス挿通部に挿通された状態で前記グロメットに固定されたワイヤーハーネスと、
    を備え、
    前記ワイヤーハーネス挿通部の延在方向の少なくとも一部が、その周方向の一部が折畳まれることによって、前記ワイヤーハーネスの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した状態で、前記ワイヤーハーネス挿通部に前記ワイヤーハーネスが固定されている、グロメット付ワイヤーハーネス。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のグロメット付ワイヤーハーネスであって、
    前記ワイヤーハーネス挿通部のうち前記ワイヤーの外径寸法に応じた内径寸法となるように縮径変形した部分の少なくとも一部を覆うコルゲートチューブをさらに備えるグロメット付ワイヤーハーネス。
  9. 請求項8に記載のグロメット付ワイヤーハーネスであって、
    前記パネル取付部に固定されるパネル取付部側固定部と、前記コルゲートチューブに外嵌め固定可能なチューブ固定部とを含むコルゲートチューブ固定部品をさらに備えるグロメット付ワイヤーハーネス。
  10. 取付パネルに形成された貫通孔の周縁部に固定されるパネル取付部に固定可能なパネル取付部側固定部と、
    前記パネル取付部からその軸方向一方側に延出するワイヤーハーネス挿通部を覆うコルゲートチューブに外嵌め固定可能なチューブ固定部と、
    を備えるコルゲートチューブ固定部品。
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