JP2016025763A - 電線モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】板材を曲げて電線を収容可能な筒形状部分を容易に形成できるようにすることを目的とする。
【解決手段】電線モジュール10は、電線12と、保護部材20とを備える。保護部材20は、曲げ可能な板材30が、その両側縁部34、36を外方に延出させつつ、電線12を収容可能な筒形状部分32を形成するように曲げられることにより形成される。例えば、板材30の両側縁部34、36は、重ね合せ状態に接合される。また、例えば、貫通保持部材が板材30の両側縁部34、36を貫通する。
【選択図】図1
【解決手段】電線モジュール10は、電線12と、保護部材20とを備える。保護部材20は、曲げ可能な板材30が、その両側縁部34、36を外方に延出させつつ、電線12を収容可能な筒形状部分32を形成するように曲げられることにより形成される。例えば、板材30の両側縁部34、36は、重ね合せ状態に接合される。また、例えば、貫通保持部材が板材30の両側縁部34、36を貫通する。
【選択図】図1
Description
この発明は、電線を保護する技術に関する。
車両等におけるワイヤーハーネスには、当該ワイヤーハーネスに含まれる電線を保護するために、プロテクタが取付けられることがある。
特許文献1は、パルプ繊維材と防水性樹脂溶液とを混合してなる板紙シート材を折曲げて、ワイヤーハーネスを収容する技術を開示している。
ところで、特許文献1に開示の技術において、ワイヤーハーネスの外周囲全体を覆うようにするためには、板紙シート材を筒形状に折曲げて、その筒形状内で、板紙シート材の側縁部同士を重ね合せて接合することが考えられる。
しかしながら、筒形状内で、板紙シート材の側縁部同士を重ね合せて接合することは、難しい。
そこで、本発明は、板材を曲げて電線を収容可能な筒形状部分を容易に形成できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る電線モジュールは、電線と、曲げ可能な板材が、その両側縁部を外方に延出させつつ、前記電線を収容可能な筒形状部分を形成するように曲げられることにより形成された保護部材とを備える。
第2の態様は、第1の態様に係る電線モジュールであって、前記板材の両側縁部の一方に、その延在方向に沿って延びるスリットが形成され、前記板材の両側縁部の他方に、前記スリットに挿通可能な重ね合せ片が形成され、前記重ね合せ片が前記スリットに挿通された状態で、前記一方の側縁部のうち前記スリットよりも外側の部分と、前記他方の側縁部の重ね合せ片とが、前記筒形状部分の外方に延出しているものである。
第3の態様は、第1の態様に係る電線モジュールであって、前記板材の両側縁部が、前記電線周りで対向した状態で、前記筒形状部分の外方に延出しているものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記板材の両側縁部が重ね合せ状態に接合されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記板材の両側縁部を貫通する貫通保持部材をさらに備えるものである。
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記板材の両側縁部のそれぞれが、前記保護部材の延在方向において部分的に重ね合される部分重ね合せ片を含み、前記保護部材に、重ね合された前記部分重ね合せ片の少なくとも一部を配設可能な孔が形成され、重ね合された前記部分重ね合せ片の少なくとも一部が前記孔内に配設されているものである。
第1の態様に係る電線モジュールによると、板材の両側縁部が保護部材の外方に延出している。このため、その両側縁部を利用して、板材が筒形状部分をなす状態に容易に維持することができ、板材を曲げて電線を収容可能な筒形状部分を容易に形成できる。
第2の態様によると、前記重ね合せ片が前記スリットに挿通されることで、前記一方の側縁部のうち前記スリットよりも外側の部分と、前記他方の側縁部の重ね合せ片とを、前記筒形状部分の外方に延出させ、この両側縁部を利用して、板材が筒形状部分をなす状態に容易に維持することができ、板材を曲げて電線を収容可能な筒形状部分を容易に形成できる。このため、前記板材の両側縁部の間に電線を挟込み難い。
第3の態様によると、板材の両側縁部を、容易に筒形状部分の外方に延出させることができる。
第4の態様によると、板材の両側縁部を重ね合せ状態に接合することにより、板材が筒形状部分をなす状態に容易に維持することができる。
第5の態様によると、貫通保持部材を、板材の両側縁部に貫通させることによって、板材が筒形状部分をなす状態に容易に維持することができる。
第6の態様によると、重ね合された前記部分重ね合せ片の少なくとも一部を保護部材の孔内に配設することで、重ね合された前記部分重ね合せ片の突出寸法を小さくすることができる。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図1は電線モジュール10を示す概略斜視図であり、図2は保護部材20を形成するための板材30を示す展開図である。
以下、第1実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図1は電線モジュール10を示す概略斜視図であり、図2は保護部材20を形成するための板材30を示す展開図である。
電線モジュール10は、電線12と、保護部材20とを備える。
ここでは、電線モジュール10は、複数の電線12を備える。電線12は、芯線の周囲に絶縁被覆が形成されたものである。複数の電線12は、束ねられている。本保護部材20による保護箇所又は本保護部材20による保護箇所以外の箇所で、複数の電線12が分岐していてもよい。複数の電線12が保護部材20による保護箇所で分岐する場合、保護部材20に分岐線部分を延出させるための分岐用開口を形成しておくとよい。電線12に沿って光ファイバーケーブル等が配設されていてもよい。
保護部材20は、曲げ可能な板材30によって形成されている。
曲げ可能な板材30によって形成された保護部材20は、板材30の曲げライン、折曲げの程度を適宜変更することで、種々形状に加工することが可能となる。このため、板材30によって形成された保護部材20を用いることで、電線12或は電線12の束を多様な経路で規制することを、比較的安価に実現することが可能となる。
かかる曲げ可能な板材30としては、電線12を覆った状態で当該電線12を保護可能な程度の剛性(好ましくは電線12の経路規制が可能な程度の剛性)を有し、かつ、曲げ可能な性質(好ましくは折曲げ可能な性質)を有するものを用いるとよい。
かかる板材30としては、複数の板状部分の間に中空構造が形成された中空板材を用いることが好ましい。かかる中空構造を有する板材30であれば、軽量かつ強度的にも優れた保護部材20を得ることができるからである。
図3は中空構造を有する板材30の一例を示す一部切り欠き斜視図である。
この板材30は、複数(ここでは2つ)の板状部30aと、複数の板状部30aに挟込まれた介在部30bとを備える。
複数の板状部30a及び介在部30bを形成する材質は特に限定されない。複数の板状部30a及び介在部30bは、紙によって形成されていてもよいし、樹脂によって形成されていてもよいし、また、これらの組合わせによって構成されていてもよい。複数の板状部30a及び介在部30bの少なくとも1つを紙によって形成する場合には、その表面に撥水処理等を施すことが好ましい。
板状部30aは、平板状に形成されている。複数の板状部30aが介在部30bを介して間隔をあけた状態で連結されている。
ここでは、複数の板状部30aの間に、複数の介在部30bが相互間に間隔をあけた並列状態で設けられている。
各介在部30bは、細長い板状に形成されており、両側の板状部30aに対して直交する姿勢で、当該板状部30aに対して繋がっている。
このため、板材30を、介在部30bの延在方向に対して直交する面で切断すると、一対の板状部30aの間に複数の介在部30bが並列状に存在するはしご状断面を示す。
このような板材30は、例えば、前記はしご状断面に応じた押出孔から樹脂を押出す押出成型装置によって、連続的に製造することができ、これにより、板材を容易に低コストで製造することができる。或は、並列状態に配設される複数の介在部30bの両側部に、2つ板状部30aを熱溶着、接着剤等で接合することによっても、板材30を製造することができる。
中空構造を有する板材の例は上記例に限られない。例えば、板材は、複数の板状部の間に、山部と谷部とが波状に連続する介在部が挟込まれた構成であってもよい。或は、板材は、複数の板状部の間に存在する介在部は、三角柱等の多角柱状の中空形状を形成するものであってもよく、特に、ハニカム構造を形成するものであってもよい。
これらの中空構造を有する板材のうち樹脂によって形成されたものは、プラスチック段ボールと呼ばれることもある。
保護部材20は、上記板材30が、その両側縁部34、36を外方に延出させつつ、電線12を収容可能な筒形状部分32を形成するように曲げられることによって形成されている。ここでは、筒形状部分32が三角筒状をなすように形成されているが、筒形状部分は、その他の多角形筒形状(例えば、四角筒形状)、円筒形状をなすものであってもよい。
より具体的には、板材30は、底部形成領域31aと、一対の側壁部形成領域31bとを含む。底部形成領域31aは、細長方形状に形成され、その両側部に細長方形状の側壁部形成領域31bが一対設けられている。保護部材20を形成する際には、板材30は、底部形成領域31aと一対の側壁部形成領域31bとの各間の直線ラインLに沿って、折られる。これにより、底部形成領域31aと一対の側壁部形成領域31bとで囲まれる、三角筒状の筒形状部分32が形成される。なお、図1では、一方の側壁部形成領域31bが、電線12の束によって外方に凸となるように湾曲した様子が描かれている。
また、一方の側壁部形成領域31bの外方に一方の側縁部34が設けられており、他方の側壁部形成領域31bの外方に他方の側縁部36が設けられている。板材30が上記のように筒形状部分32を形成するように折られた状態で、両側縁部34、36は、筒形状部分32の外方に向けて延出している。
ここでは、一方の側縁部34は、一方の側壁部形成領域31bと同じ長さ寸法の細長方形状に形成されている。
この側縁部34には、その延在方向に沿って延びるスリット34sが形成されている。ここでは、一方の側縁部34のうち側壁部形成領域31b寄りの部分に、その延在方向に沿って間隔をあけて複数(ここでは6つ)のスリット34sが形成されている。スリット34sの開口幅は、例えば、板材30の厚み寸法と同じ程度に設定するとよい。
また、他方の側縁部36は、上記スリット34sに挿通可能な重ね合せ片36aを含む。ここでは、他方の側壁部形成領域31bの外側縁部に、間隔をあけて複数の重ね合せ片36aが形成されている。側壁部形成領域31bの延在方向における複数の重ね合せ片36aの形成位置は、上記各スリット34sと同じ位置に揃えられている。従って、複数の重ね合せ片36aを、複数のスリット34sにそれぞれ挿入できる。
ここでは、重ね合せ片36aは、方形状であるが、その他、三角形状等であってもよい。重ね合せ片36aの幅寸法は、スリット34sの長さ寸法と同程度に設定されている。また、重ね合せ片36aの突出寸法は、上記一方の側縁部34の外側縁部とスリット34s間の寸法と同程度に設定することが好ましい。
そして、板材30を折曲げて上記筒形状部分32を形成した状態で、各重ね合せ片36aが、各スリット34sにそれぞれ挿通される。これにより、一方の側縁部34のうちスリット34sよりも外側の部分と、他方の側縁部36の重ね合せ片36aとが、筒形状部分32の外方に延出して配設される。
なお、ここでは、複数のスリット34s及び複数の重ね合せ片36aが設けられた例で説明したが、スリット34s及び重ね合せ片36aはそれぞれ1つのみ設けられていてもよい。
このように、筒形状部分32の外方に延出して配設される側縁部34、36を利用して、板材30が筒形状部分32の形状をなす状態に維持される。
ここでは、一方の側縁部34と、他方の側縁部36とが重ね合された状態で、接合されている。
一方の側縁部34と、他方の側縁部36との接合は、例えば、溶接によって行うことができる。図1では、一方の側縁部34と、他方の側縁部36の重ね合せ片36aとが、溶接部38によって接合された状態が示されている。溶接は、超音波溶接或は熱溶着等によって行うことができる。
一方の側縁部34と、他方の側縁部36との接合は、その他、接着剤、両面テープ等によって行うことも可能である。
そして、板材30の底部形成領域31a及び一対の側壁部形成領域31bによって形成される三角筒状の筒形状部分32内に電線12の延在方向の一部を収容しつつ、両側縁部34、36を上記のように接合することで、保護部材20によって電線12を覆って保護する電線モジュール10が製造される。
このように構成された電線モジュール10によると、板材30の両側縁部34、36が保護部材20の外方に延出している。このため、その両側縁部34、36を利用して、板材30が筒形状部分32をなす状態に容易に維持することができる。このため、板材30を曲げて電線12を収容可能な筒形状部分32を容易に形成できる。
また、重ね合せ片36aがスリット34sに挿通されることで、一方の側縁部34のうちスリット34sよりも外側の部分と、他方の側縁部36の重ね合せ片36aとが、筒形状部分32の外方に延出している。この状態を筒形状部分32の延在方向に対して直交する断面で観察すると、一方の側縁部34と他方の側縁部36とは、スリット34sが形成された部分で交差している。このため、一方の側縁部34と他方の側縁部36との隙間が筒形状部分32内の空間と連続していない。これにより、筒形状部分32内の電線12が両側縁部34、36に挟込まれ難いとうメリットがある。
また、ここでは、板材30の両側縁部34、36を重ね合せ状態に接合することによって、板材30が筒形状部分32をなす状態に容易に維持することができる。
第1実施形態を前提とする各種変形例について説明する。
まず、板材30の両側縁部34、36を利用して、板材30が筒形状部分32をなす状態に維持するための構成は上記例に限られない。両側縁部34、36がある範囲内で一定の位置関係に保たれれば、板材30が筒形状部分32をなす状態に維持されるからである。
このため、板材30の両側縁部34、36を重ね合せ状態に接合する構成に加えて又は代りに、図4の変形例に示す電線モジュール10Bのように、板材30の両側縁部34、36を貫通する貫通保持部材50を備えた構成としてもよい。
ここでは、貫通保持部材50は、樹脂等によって形成されたピン状部材であり、貫通軸部51と、貫通軸部51の一端部に設けられた頭部52とを備える。貫通軸部51は、細長棒状に形成され、頭部52は、板状(ここでは円板状)に形成されている。そして、貫通軸部51が両側縁部34、36を貫通した状態で、貫通軸部51の先端部が熱等によって圧壊されている。これにより、貫通保持部材50が、両側縁部34、36を一定の位置関係に維持し、もって、板材30が筒形状部分32をなす状態に容易に維持される。
頭部52と、貫通軸部51の先端部の熱圧壊部分との間では、側縁部34、36がなるべく密接した状態に維持されていることが好ましい。貫通軸部51の先端部を熱圧壊する代りに、貫通軸部51の先端部に抜止め部材を係止固定するようにしてもよい。
両側縁部34、36を貫通する貫通保持部材としては、上記貫通保持部材50の他、種々構成を採用することができる。
例えば、貫通保持部材としては、合成樹脂の部材であって、両側縁部34、36貫通する軸部と、その軸部の両端において軸部から側方へ張り出した2つの抜け止め部とを含むH字状のタグピンを用いることができる。かかるタグピン自体は、一般に値札又は製品表示ラベルなどのタグを服などの商品に付けるために用いられるものである。
また、貫通保持部材として、結束バンドを用いてもよい。すなわち、結束バンドを両側縁部34、36に形成された孔に貫通させつつ、保護部材20の周りに巻付けるようにしてもよい。
さらには、貫通保持部材として、ワイヤーハーネスを車両に固定するために用いられるクランプを用いてもよい。すなわち、クランプを、両側縁部34、36に形成された孔に通しつつ車両に挿入固定するようにしてもよい。
また、曲げ可能な板材としては、中空構造を有する板材30の他に、不織部材をホットプレスして固めた不織布製板材、樹脂製の板材、紙製の板材等を用いることもできる。
図5に示す変形例に係る電線モジュール10Cは、不織部材をホットプレスして固めた不織布製の板材30Cが用いられた例である。
{第2実施形態}
第2実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図6は電線モジュール110を示す概略斜視図であり、図7は保護部材120を形成するための板材130を示す展開図であり、図8は電線モジュール110を保護部材120の延在方向に対して直交する面で切断した概略説明図である。なお、本第2実施形態及び第3実施形態では、板材として、中空構造を有する板材又は不織布製の板材等、曲げ可能な板材が用いられ、各図では板材は単純化して描かれている。また、第2実施形態及び第3実施形態の各図では、複数の電線12が束ねられた形態が描かれている。
第2実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図6は電線モジュール110を示す概略斜視図であり、図7は保護部材120を形成するための板材130を示す展開図であり、図8は電線モジュール110を保護部材120の延在方向に対して直交する面で切断した概略説明図である。なお、本第2実施形態及び第3実施形態では、板材として、中空構造を有する板材又は不織布製の板材等、曲げ可能な板材が用いられ、各図では板材は単純化して描かれている。また、第2実施形態及び第3実施形態の各図では、複数の電線12が束ねられた形態が描かれている。
この電線モジュール110は、電線12と、保護部材120とを備える。
電線12は、第1実施形態と同様構成のものである。電線モジュール110は、複数の電線12を備えている。
保護部材120は、曲げ可能な板材130が、その両側縁部134、136を外方に延出させつつ、電線12を収容可能な筒形状部分132を形成するように曲げられることにより形成されている。ここでは、筒形状部分132が四角筒状をなすように形成されているが、筒形状部分は、その他の多角形筒形状(例えば、三角筒形状)、円筒形状をなすものであってもよい。
より具体的には、板材130は、底部形成領域131aと、一対の側壁部形成領域131bと、蓋部形成領域131cとを含む。底部形成領域131aは、細長方形状に形成され、その両側部に細長方形状の側壁部形成領域131bが一対設けられている。また、蓋部形成領域131cは、底部形成領域131aと同じ大きさ及び形状に形成されており、一方の側壁部形成領域131bの外縁部に繋がるように形成されている。
保護部材120を形成する際には、板材130は、底部形成領域131aと一対の側壁部形成領域131bとの各間の直線ラインL及び一方の側壁部形成領域131bと蓋部形成領域131cとの間の直線ラインLに沿って折られる。これにより、底部形成領域131aと一対の側壁部形成領域131bと蓋部形成領域131cとで囲まれる、四角筒状の筒形状部分132が形成される。
また、蓋部形成領域131cの外方に一方の側縁部134が設けられており、他方の側壁部形成領域131bの外方に他方の側縁部136が設けられている。板材130が上記のように筒形状部分132を形成するように折られた状態で、両側縁部134、136は、筒形状部分32の外方に向けて延出している。
ここでは、一方の側縁部134は、蓋部形成領域131cの外側縁部に、その延在方向に沿って間隔をあけて形成された複数の重ね合せ片134aを含む。各重ね合せ片134aは、方形状に形成されている。
また、他方の側縁部136は、他方の側壁部形成領域131bの外側縁部に、その延在方向に沿って間隔をあけて形成された複数の重ね合せ片136aを含む。各重ね合せ片136aは、上記重ね合せ片134aと同じ大きさ及び同じ形状に形成されている。また、各重ね合せ片136aは、保護部材120の延在方向に沿って上記各重ね合せ片134aと同じ位置に形成されている。
ここでは、重ね合せ片134a、136aは、方形状であるが、その他、三角形状等であってもよい。また、両側壁部は、蓋部形成領域及び側縁部形成領域の延在方向に沿って連続する細長板形状に形成されていてもよい。また、ここでは、複数の重ね合せ片134a及び複数の重ね合せ片136aが設けられた例で説明したが、これらはそれぞれ1つのみ設けられていてもよい。
そして、板材130を折曲げて上記筒形状部分132を形成した状態で、各重ね合せ片134aと各重ね合せ片136aとが、電線12周りで対向した状態で、筒形状部分132の外方に延出している。より具体的には、各重ね合せ片134aと各重ね合せ片136aとは、筒形状部分132の延在方向に直交する断面で観察した場合において交差しないで、重なり合うように対向した状態に配設される。ここでは、各重ね合せ片134aは、蓋部形成領域131cの延在方向に沿って当該蓋部形成領域131cの外方に延出しており、各重ね合せ片136aは、他方の側壁部形成領域131bに対して直角に折られた状態で筒形状部分132の外方に延出しており、これにより、各重ね合せ片134aと各重ね合せ片136aとが重ね合された状態で対向している。
このように、筒形状部分132の外方に延出して配設される側縁部134、136を利用して、板材130が筒形状部分132の形状をなす状態に維持される。
ここでは、一方の側縁部134と、他方の側縁部136とが重ね合された状態で、接合されている。
一方の側縁部134と、他方の側縁部136との接合は、上記第1実施形態と同様に、超音波溶接又は熱溶着等の溶接によって行うことができる。
その他、第1実施形態の変形例で説明したように、貫通保持部材を、両側縁部134、136に貫通させるようにしてもよい。
そして、板材130の四角筒状の筒形状部分132内に電線12の延在方向の一部を収容しつつ、両側縁部134、136を上記のように接合することで、保護部材120によって電線12を覆って保護する電線モジュール110が製造される。
このように構成された電線モジュール110によると、板材130の両側縁部134、136が保護部材120の外方に延出している。このため、その両側縁部134、136を利用して、板材130が筒形状部分132をなす状態に容易に維持することができる。このため、板材130を曲げて電線12を収容可能な筒形状部分132を容易に形成できる。
また、第1実施形態のように重ね合せ片36aをスリット34sに通す作業を無くすることができるため、板材130の両側縁部134、136を、容易に筒形状部分132の外方に延出させて対向させた状態とすることができる。
そして、この両側縁部134、136を利用して、筒形状部分132の形状維持を行うことができる。ここでは、板材130の両側縁部134、136を重ね合せ状態に接合することによって、板材130が筒形状部分132をなす状態に容易に維持することができる。
{第3実施形態}
第3実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図9は電線モジュール210を示す概略断面図であり、図10及び図11は保護部材220を形成する一部工程を示す説明図であり、図12は電線モジュール210の保護部材220を形成する板材230の展開図である。本実施形態については、第2実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略し、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
第3実施形態に係る電線モジュールについて説明する。図9は電線モジュール210を示す概略断面図であり、図10及び図11は保護部材220を形成する一部工程を示す説明図であり、図12は電線モジュール210の保護部材220を形成する板材230の展開図である。本実施形態については、第2実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略し、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
この電線モジュール210の板材230としては、上記板材130と同様の外形状を有するものが用いられる。なお、各重ね合せ片134a、136aは、本実施形態においては、保護部材220の延在方向において部分的に重ね合される部分重ね合せ片と捉えることができる。
板材230が板材130と異なるのは次の点である。すなわち、一方の側縁部134のうち各重ね合せ片134aの基端部に、それぞれスリット234sが形成されている。
スリット234sは、重ね合せ片136aを挿通可能な形状に形成されている。例えば、スリット234sの長さ寸法は、重ね合せ片136aの幅寸法と同程度に設定され、スリット234sの開口幅寸法は、板材230の厚み寸法と同程度に設定されている。
また、筒形状部分132には、重ね合された重ね合せ片134a、136aの少なくとも一部を配設可能な孔232hが形成されている。ここでは、一方の側壁部形成領域31bに対して、スリット234sから底部形成領域131aに向けて、重ね合せ片134a、136aの突出寸法よりも小さい寸法で離れた位置に、孔232hが形成されている。孔232hは、筒形状部分132の延在方向に沿って細長いスリット状に形成されている。孔232hの長さ寸法は、重ね合せ片134a、136aの幅寸法と同程度に設定され、孔232hの開口幅寸法は、板材230の厚み寸法の2倍程度に設定されている。
そして、各重ね合せ片136aがスリット234sに挿通させた状態で、一方の側縁部134のうちスリット234sよりも外側の部分である各重ね合せ片134aと、各重ね合せ片136aとが、筒形状部分132の外方に延出する(図10参照)。
また、各重ね合せ片134aと、各重ね合せ片136aとが、筒形状部分132の外方で重ね合される(図10参照)。
そして、各重ね合せ片134aと各重ね合せ片136aとが、一方の側縁部134の外面に沿うように折られると共に、重ね合された各重ね合せ片134aと各重ね合せ片136aとの先端部が折られて、孔232hに配設される。なお、好ましくは、各重ね合せ片134aと、各重ね合せ片136aとは、重ね合せ状態で、超音波溶接等によって接合される。
これにより、筒形状部分132の形状維持がなされる。
このように構成された電線モジュール210によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
加えて、重ね合された重ね合せ片134a、136aの少なくとも一部を保護部材220の孔232h内に配設することで、重ね合された重ね合せ片134a、134bの突出寸法を小さくすることができる。これにより、本電線モジュール210を車両等に組付けた状態で、重ね合された重ね合せ片134a、136aが車両の他の部分に干渉し難くすることができる。
なお、保護部材220には、重ね合された重ね合せ片134a、136aの突出方向中間部又は突出方向中間部よりも先端部の部分を配設可能な、より大きい孔が形成されていてもよい。
また、第2実施形態においても、上記と同様に、対向するように重ね合された重ね合せ片134a、136aの少なくとも一部が、保護部材220に形成された孔232hに配設されていてもよい。
{変形例}
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10B,10C,110,210 電線モジュール
12 電線
20,120,220 保護部材
30,30C,130,230 板材
32,132 筒形状部分
34,36,134,136 側縁部
34s,234s スリット
36a,134a,134b,136a 重ね合せ片
38 溶接部
50 貫通保持部材
232h 孔
12 電線
20,120,220 保護部材
30,30C,130,230 板材
32,132 筒形状部分
34,36,134,136 側縁部
34s,234s スリット
36a,134a,134b,136a 重ね合せ片
38 溶接部
50 貫通保持部材
232h 孔
Claims (6)
- 電線と、
曲げ可能な板材が、その両側縁部を外方に延出させつつ、前記電線を収容可能な筒形状部分を形成するように曲げられることにより形成された保護部材と、
を備える電線モジュール。 - 請求項1に記載の電線モジュールであって、
前記板材の両側縁部の一方に、その延在方向に沿って延びるスリットが形成され、
前記板材の両側縁部の他方に、前記スリットに挿通可能な重ね合せ片が形成され、
前記重ね合せ片が前記スリットに挿通された状態で、前記一方の側縁部のうち前記スリットよりも外側の部分と、前記他方の側縁部の重ね合せ片とが、前記筒形状部分の外方に延出している、電線モジュール。 - 請求項1に記載の電線モジュールであって、
前記板材の両側縁部が、前記電線周りで対向した状態で、前記筒形状部分の外方に延出している、電線モジュール。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
前記板材の両側縁部が重ね合せ状態に接合されている、電線モジュール。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
前記板材の両側縁部を貫通する貫通保持部材をさらに備える電線モジュール。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
前記板材の両側縁部のそれぞれが、前記保護部材の延在方向において部分的に重ね合される部分重ね合せ片を含み、
前記保護部材に、重ね合された前記部分重ね合せ片の少なくとも一部を配設可能な孔が形成され、
重ね合された前記部分重ね合せ片の少なくとも一部が前記孔内に配設されている、電線モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014148654A JP2016025763A (ja) | 2014-07-22 | 2014-07-22 | 電線モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014148654A JP2016025763A (ja) | 2014-07-22 | 2014-07-22 | 電線モジュール |
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ID=55272103
Family Applications (1)
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JP2014148654A Pending JP2016025763A (ja) | 2014-07-22 | 2014-07-22 | 電線モジュール |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2016025763A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020009567A (ja) * | 2018-07-04 | 2020-01-16 | 古河電気工業株式会社 | 電線用外装体及び外装体付きワイヤーハーネス |
JP7328318B2 (ja) | 2019-02-22 | 2023-08-16 | 古河電気工業株式会社 | 電線用外装体及び外装体付きワイヤーハーネス |
-
2014
- 2014-07-22 JP JP2014148654A patent/JP2016025763A/ja active Pending
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US11869683B2 (en) | 2019-02-22 | 2024-01-09 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Electric wire outer cover and covered wire harness |
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