JP6331292B2 - インプリント方法およびインプリント装置 - Google Patents

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本発明は、使用するモールドと転写基板の少なくとも一方がメサ構造を有するようなインプリント方法とインプリント装置に関する。
近年、フォトリソグラフィ技術に代わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、凹凸構造を被成形樹脂に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術である。例えば、被成形樹脂として光硬化性樹脂を用いたインプリント方法では、転写基板の表面に光硬化性樹脂の液滴を供給し、所望の凹凸構造を有するモールドと転写基板とを所定の距離まで近接させて凹凸構造内に光硬化性樹脂を充填し、この状態でモールド側から光を照射して光硬化性樹脂を硬化させ、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが備える凹凸が反転した凹凸構造(凹凸パターン)を有するパターン構造体を形成する。
このようなインプリント方法では、モールドと転写基板とを所定の距離まで近接させたときに、両者が近接対向する領域の外へ被成形樹脂がはみ出し、これが異物となる場合がある。例えば、モールドよりも大面積の転写基板の全面にスピンコート法等で被成形樹脂を塗布し、モールドを用いてステップ/リピートにより繰り返しインプリントを行う場合、モールドの外側にはみ出した被成形樹脂の硬化物が異物となり、モールドやパターン構造体に損傷を与えるという問題がある。このような問題に対し、遮光部材を側面に備えるモールドを使用することにより、はみ出した被成形樹脂の光硬化を低減、抑制して、異物の発生を防止することが提案されている(特許文献1)。
特許第4869263号公報
いずれか一方がメサ構造を有するモールドと転写基板を使用するインプリントでは、例えば、モールドと転写基板とのアライメントずれ、被成形樹脂の膜厚分布や供給量分布の不均一さ、モールドと転写基板との近接方法等の要因により、メサ構造の外側への被成形樹脂のはみ出しが生じるおそれがある。上述のステップ/リピートによるインプリント時の問題と同様に、このようなメサ構造の外側への被成形樹脂のはみ出しが生じた場合も、はみ出し部位から発生した異物により、モールドやパターン構造体に損傷を与えるという問題がある。特に、マスターモールドからレプリカモールドを製造するためのインプリントでは、異物がマスターモールドに付着することにより欠陥が発生すると、製造コストや製造時間の多大な増加を来すことになる。
しかし、使用する転写基板(例えば、レプリカモールド用の基板)がメサ構造を有する場合、モールド(例えば、マスターモールド)が上記の特許文献1に記載されているように側面に遮光部材を備えるものであっても、転写基板のメサ構造の外側にはみ出した被成形樹脂は、モールド側からの照射光により硬化されるので、異物発生を防止することはできない。
また、使用するモールド(例えば、マスターモールド)がメサ構造を有し、上記の特許文献1に記載されているようにメサ構造の側面に遮光部材を備える場合、硬化後の被成形樹脂とモールドを引き離す際に、メサ構造の外側へはみ出した被成形樹脂は、未硬化の状態にある。このため、モールドとの離型時に未硬化の被成形樹脂が飛散したり尾引を生じ、モールドやパターン構造体に異物が付着して欠陥を生じるおそれがある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、メサ構造を有するモールドおよび/または転写基板を用いてパターン構造体を高い精度で形成するためのインプリント方法、および、インプリント装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のインプリント方法は、パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有する転写基板の前記凸構造部上に被成形樹脂を供給する樹脂供給工程と、凹凸構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成する接触工程と、前記転写基板の前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する第1検査工程と、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、前記転写樹脂層と前記モールド互いに引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、前記第1検査工程では、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されない場合、前記硬化工程への進行を決定し、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出された場合、硬化工程の中止を決定するような構成とした。
また、本発明のインプリント方法は、被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成する接触工程と、前記モールドの前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する第1検査工程と、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、前記転写樹脂層と前記モールド互いに引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、前記第1検査工程では、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されない場合、前記硬化工程への進行を決定し、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出された場合、硬化工程の中止を決定するような構成とした。
本発明のインプリント装置は、凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有するモールド、および/または、パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有する転写基板を用いたインプリントを実施することができるインプリント装置であって、前記モールドを保持するためのモールド保持部と、前記転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、前記モールドと前記転写基板とを近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成した状態で、前記モールドおよび/または前記転写基板が有する前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無の検査を行う第1検査部と、を少なくとも備え、前記第1検査部は、計測部と、該計測部による計測情報を取得する取得部と、前記モールドおよび前記転写基板の情報を記憶する記憶部と、前記取得部からの情報および前記記憶部からの情報に基づいて前記被成形樹脂層の状態を特定する特定部と、前記特定部で生成された情報に基づいてその後の工程を判断する判断部とを有し、前記判断部は、前記特定部で生成された情報が前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されないとの情報である場合、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程への進行を決定し、前記特定部で生成された情報が前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されたとの情報である場合、前記硬化工程の中止を決定するような構成とした。
本発明によれば、メサ構造を有するモールドおよび/または転写基板を用いて、高精度のパターン構造体を安定して作製することができ、また、モールドの破損等を防止することができるという効果が奏される。
図1は、本発明のインプリント方法の一実施形態を説明するための工程図である。 図2は、本発明のインプリント方法における第1検査工程を示すフローチャートである。 図3は、転写基板の凸構造部に被成形樹脂層のはみ出し部分が存在している場合における、転写樹脂層とモールドとの引き離しを説明するための図である。 図4は、本発明のインプリント方法の他の実施形態における第2検査工程を示すフローチャートである。 図5は、第2検査工程を説明するための図である。 図6は、本発明のインプリント方法における第2検査工程での異物存在時の判定を説明するための図である。 図7は、本発明のインプリント方法における第2検査工程での異物存在時の判定を説明するための図である。 図8は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図9は、本発明のインプリント方法の他の実施形態における第2検査工程を説明するための図である。 図10は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図11は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図12は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図13は、本発明のインプリント装置の一実施形態を示す側面概略構成図である。 図14は、本発明のインプリント装置における処理ユニットを説明するためのブロック図である。 図15は、本発明のインプリント装置の他の実施形態を示す側面概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
[インプリント方法]
<第1の実施形態>
図1および図2は、本発明のインプリント方法の一実施形態を説明するための工程図である。
本実施形態では、パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した状態であるメサ構造を有する転写基板を使用する。図示例では、転写基板11は、基部12の一方の面12aに位置する凸構造部13を有しており、この凸構造部13の表面13aはパターン構造体が形成される領域であり、周囲の領域12aよりも突出した状態であるメサ構造となっている(図1(A))。尚、転写基板に存在するメサ構造は1つのみであってよく、また、所定の間隔を隔てて複数並んで存在していてもよい。さらにメサ構造の突出状態は2段以上の多段であってもよい。
この転写基板11の材質は、例えば、石英やソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂基板、あるいは、これらの材料の任意の組み合わせからなる複合材料基板であってよい。また、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。
但し、後述する第1検査工程での被成形樹脂層32のはみ出しの有無の検査において、転写基板11に検査光を照射して、その透過光を利用して計測を行う場合、あるいは、転写基板11側から被成形樹脂層32の画像情報を得る場合、転写基板11は検査光による計測や撮像装置による撮像が可能であるような光透過性を具備していることが必要である。あるいは、転写基板11に検査光を照射して、その反射光を利用して計測を行う場合には、転写基板11は光反射性を具備していることが必要である。また、後述する硬化工程において、転写基板11側から光照射を行う場合、転写基板11は硬化処理が可能であるような光透過性を具備していることが必要である。
(樹脂供給工程)
本発明では、まず、樹脂供給工程にて、上記のような転写基板11の凸構造部13上の所望の領域に、インクジェット方式により、被成形樹脂31の液滴を吐出して供給する(図1(A))。転写基板11に供給する被成形樹脂31の液滴の個数、隣接する液滴の距離は、個々の液滴の滴下量、必要とされる被成形樹脂の総量、後工程である接触工程におけるモールド21と転写基板11との間隙等から適宜設定することができる。
(接触工程)
次に、接触工程にて、転写基板11とモールド21を近接させて、この転写基板11とモールド21との間に被成形樹脂31の液滴を展開して被成形樹脂層32を形成する(図1(B))。使用するモールド21は、図示例では、基材22と、基材22の一方の面22aに設定された凹凸構造領域Aに位置する凹凸構造24を有している。また、モールド21の基材22の材質は、インプリントに使用する被成形樹脂が光硬化性である場合には、これらを硬化させるための照射光が透過可能な材料を用いることができ、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、更にはポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、使用する被成形樹脂が光硬化性ではない場合や、転写基板11側から被成形樹脂を硬化させるための光を照射可能である場合には、基材22は光透過性を具備しなくてもよく、上記の材料以外に、例えば、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。
但し、後述の第1検査工程での成形樹脂層32のはみ出しの有無の検査において、モールド21に検査光を照射して、その透過光を利用して計測を行う場合、あるいは、モールド21側から被成形樹脂層32の画像情報を得る場合、モールド21は検査光による計測や撮像装置による撮像が可能であるような光透過性を具備していることが必要である。また、後述の第1検査工程での検査が、転写基板11あるいはモールド21に検査光を照射して、その反射光を利用して計測を行う場合、転写基板11あるいはモールド21の少なくとも一方が光透過性を具備する必要があり、上述の転写基板11の材質、モールド21の材質は、これを考慮して設定する。
(第1検査工程)
次いで、第1検査工程にて、転写基板11の凸構造部13の外側への被成形樹脂層32のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する。図1(B)では、モールド21と転写基板11との間に形成された被成形樹脂層32にはみ出し部分33が生じている状態を示しており、このはみ出し部分33は、転写基板11の凸構造部13の側壁に位置している。
図2は第1検査工程を示すフローチャートである。以下に、図2を参照しながら、第1検査工程を説明する。
この第1検査工程は、転写基板11とモールド21との間における被成形樹脂31の液滴の展開が完了して接触工程が終了(ステップS100)した状態で開始する。第1検査工程では、まず、転写基板11の凸構造部13の外側への被成形樹脂層32のはみ出しの有無を判定する(ステップS101)。
この判定の結果、被成形樹脂層32のはみ出しが認められない場合(No)には、硬化工程への進行を決定し(ステップS102)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。
一方、判定の結果、被成形樹脂層32のはみ出しが認められる場合(Yes)には、被成形樹脂層32のはみ出し部分33が次の工程以降で重大欠陥の要因となるか否かを判定する(ステップS103)。この判定は、被成形樹脂層32のはみ出しが生じたことにより、モールド21の凹凸構造24への被成形樹脂の充填不良等の欠陥が発生し、この欠陥箇所が、最終製品における欠陥等に結びつくか否かを判断して行われる。
このような判定(ステップS103)の結果、被成形樹脂層32のはみ出しが次の工程以降で重大欠陥となると判断された場合(Yes)、次の硬化工程の中止を決定し(ステップS104)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。このように、次工程である硬化工程への進行を中止した場合、未硬化状態にある被成形樹脂層32を除去して転写基板11を再利用することが可能である。
また、上記の判定(ステップS103)で、被成形樹脂層32のはみ出しが次の工程以降で重大欠陥とならないと判断された場合(No)、後述する転写樹脂層34とモールド21との引き離し条件を設定して硬化工程への進行を決定し(ステップS105)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。
上記の転写樹脂層34とモールド21との引き離し条件の設定では、被成形樹脂層32のはみ出し部分33が検出された部位が引き離しの最後とならないように設定する。これは、引き離しの際に転写樹脂層34に作用する応力が、引き離しの最後で最大となるためである。すなわち、被成形樹脂層32のはみ出し部分33を引き離しの最後とした場合、結果的に、はみ出た樹脂が応力によって転写樹脂層34から分離して異物となり、モールド21や転写基板11、後述するパターン構造体41の意図しない箇所に付着するおそれがあり、これを防止するためのである。図3は、転写基板11の凸構造部13に1点鎖線で示すような被成形樹脂層32のはみ出し部分33が存在している場合における、転写樹脂層34とモールド21との引き離しを説明するための図であり、簡略化のために、転写樹脂層34とモールド21は省略し、凸構造部13の表面13aに対する引き離しの方向、順序を示している。図3(A)に示される例は、はみ出し部分33から転写樹脂層とモールドとの引き離しを開始し、矢印に沿って離型を行い、凸構造部13の表面13aの角部Cに対応する箇所で離型を完了するような引き離し条件である。また、図3(B)に示される例は、はみ出し部分33を含む転写樹脂層34(図示せず)の周縁部から転写樹脂層とモールドとの引き離しを開始し、矢印で示すように、中央に向けて離型を行い、最後に、中央部で離型を完了するような引き離し条件である。さらに、図3(C)に示される例は、凸構造部13の表面13aの角部C1に対応する箇所から転写樹脂層とモールドとの引き離しを開始し、はみ出し部分33を経由して矢印に沿って離型を行い、角部C2に対応する箇所で離型を完了するような引き離し条件である。尚、図示例では、凸構造部13の表面13aの形状は四角形であるが、表面13aの形状が他の形状であっても同様に、被成形樹脂層32のはみ出し部分33が検出された部位が引き離しの最後とならないように設定する。
ここで、上述のような転写基板11の凸構造部13の外側への被成形樹脂層32のはみ出しの有無の検査方法について説明する。
この検査では、転写基板11の凸構造部13の周縁部の設計情報、あるいは、この設計情報に基づき予測された検査シミュレーション結果、あるいは、インプリント前に予め検出した転写基板11の凸構造部13の周縁部の位置情報を基準情報とし、被成形樹脂層32の周縁部の位置を計測した結果と基準情報とを対比することにより、はみ出しの有無、位置を検出することができる。
上記の被成形樹脂層32の周縁部の位置の計測手段としては、例えば、下記の(1)〜(3)の手段が挙げられる。この計測手段は、転写基板11とモールド21のいずれが光透過性を具備するか、あるいは、双方が光透過性を具備するかにより適宜選定することができる。
(1)検出光を照射して反射光を受光部で検出しながら検査対象を走査し、反射光の検出の有無、および/または、反射光の反射強度の低下に基づいて、被成形樹脂層32の周縁部を検出する。
(2)反射率、透過率、屈折率等の光学特性の変化に基づいて、被成形樹脂層32の周縁部を検出する。転写基板11の凸構造部13に検出光を照射した場合の反射率、透過率、屈折率等の光学特性は、被成形樹脂層32が存在する領域と、被成形樹脂層32が存在しない領域とで相違しており、この相違を検出することにより、被成形樹脂層32の周縁部を検出する。
(3)画像情報の差分や変化に基づいて、被成形樹脂層32の周縁部を検出する。
上記の(1)〜(3)の検査手段は、1種単独で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。尚、上記の検出光は、例えば、反射鏡やレンズ等で集光した収束光、平行光、あるいは、レーザー光を使用することができる。
さらに、被成形樹脂層32のはみ出しの存在が認められた場合、上記のような検査手段で得られた位置情報を更に処理して、例えば、辺の真直度や対向する辺との平行度、辺の距離、凸構造部を上面から見たときの頂点の角度の変化から、被成形樹脂層32の形状の情報を生成してもよい。これにより、被成形樹脂層32のはみ出し部位の形状、寸法を把握することができ、例えば、被成形樹脂の液滴の供給位置の修正等、工程管理にフィードバックすることができる。例えば、辺の距離が変化して大きくなったという情報は、はみ出しが生じて、辺の両端に存在する点の位置が凸構造体の外側へずれたことを意味する。したがって、このような情報が生成された場合、凸構造体の頂点方向に向かう被成形樹脂の量が減少するような調整を行うようにフィードバックすることができる。
尚、上記のようにインプリント前に予め転写基板11の凸構造部13の周縁部を検出する方法としては、例えば、上記の(1)〜(3)の方法が挙げられ、さらに、原子間力顕微鏡(AMF)等による接触計測により、凸構造部13の周縁部を検出する方法が挙げられる。
(硬化工程)
次いで、硬化工程にて、被成形樹脂層32を硬化させて、モールド21の凹凸構造24が転写された転写樹脂層34とする(図1(C))。この硬化工程では、使用する被成形樹脂が光硬化性樹脂であれば、モールド21側から光照射を行うことにより被成形樹脂層32を硬化させることができる。また、転写基板11が光透過性の材料からなる場合、転写基板11側から光照射を行ってもよく、さらに、転写基板11とモールド21の両側から光照射を行ってもよい。一方、使用する被成形樹脂が熱硬化性樹脂であれば、被成形樹脂層32に対して加熱処理を施すことにより硬化させることができる。
(離型工程)
次に、離型工程にて、転写樹脂層34とモールド21を引き離して、転写樹脂層34であるパターン構造体41を転写基板11上に位置させた状態とする(図1(D))。この離型工程では、上述の第1検査工程において、転写樹脂層34とモールド21との引き離し条件が設定されている場合には、この設定された条件で引き離しを行う。図示例では、形成されたパターン構造体41は、上述の被成形樹脂層32のはみ出し部分33に起因するはみ出し部位42を有している。
尚、図1に示される例では、パターン構造体41が凸部を有しているが、後述するように、パターン構造体41が凹部を有するものであってよいことは、勿論である。
本発明のインプリント方法では、上記の第1検査工程において被成形樹脂層32のはみ出しが認められた場合に、離型工程の後に、モールド21に異物が付着しているか否か、および、転写基板11の凸構造部13上に位置するパターン構造体41に異物が付着しているか否かを検査して、その後の工程を判断する第2検査工程を有するものであってもよい。
図4は第2検査工程を示すフローチャートである。以下に、図1(D)、図4、および、図5を参照しながら、第2検査工程を説明する。
この第2検査工程は、離型工程が終了(ステップS200)し、パターン構造体41が転写基板11上に位置する状態で開始する。第2検査工程では、まず、モールド21に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS201)。尚、本発明において、異物とは、パターン構造体41(転写樹脂層34)のはみ出し部位(図1(D)、図5(A)〜図5(C)に示されるはみ出し部位42)から分離飛散した硬化物、延伸した紐状の硬化物、または瘤状の固化物を意味する。
この判定(ステップS201)の結果、モールド21への異物の付着が認められない場合(No)、転写基板11の凸構造部13上に位置するパターン構造体41に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS202)。そして、この判定で、凸構造部13上に位置するパターン構造体41への異物の付着も認められない場合(No:図1(D)参照)には、インプリントの続行と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS203)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。パターン構造体41を用いた次工程とは、例えば、パターン構造体41をエッチングマスクとして転写基板11の凸構造部13をエッチングして、モールド21が有する凹凸構造24が逆転した凹凸構造を転写基板11に形成するような工程、さらに、このようにエッチングで凹凸構造が形成された転写基板11をレプリカモールドとして使用するインプリント等が挙げられる。
一方、上記の判定(ステップS202)で、凸構造部13上に位置するパターン構造体41への異物の付着が認められる場合(Yes:図5(A)参照)には、パターン構造体41に付着した異物Pが、パターン構造体41を用いた次工程で問題とならないか否かを判定する(ステップS204)。この判定は、次工程において異物Pの存在により発生する欠陥箇所の位置が、最終製品における欠陥等に結びつくか否かを判断して行われる。このような判断について、図6および図7を参照して説明する。まず、パターン構造体41が複数の凸部41aを有し、この凸部41a上に異物Pが存在する場合(図6(A))、パターン構造体41に対して凸部41a間に存在する残膜を除去する処理を施すと、異物Pが存在する部位の残膜の除去が阻害(図6(B))されるので、残膜除去後のパターン構造体41′を用いた次工程への進行は中止と判断される。また、パターン構造体41が複数の凸部41aを有し、この凸部41aが存在する領域外の残膜上に異物Pが存在する場合(図6(C))、パターン構造体41に対して残膜を除去する処理を施すと、異物Pが存在する部位の残膜の除去が阻害(図6(D))されるので、残膜除去後のパターン構造体41′を用いた次工程への進行は中止と判断される。次に、パターン構造体41が複数の凹部41bを有し、この凸部41b上に異物Pが存在する場合(図7(A))、パターン構造体41に対して凹部41b内に存在する残膜を除去する処理を施すと、異物Pが存在する部位の残膜の除去が阻害(図7(B))されるので、残膜除去後のパターン構造体41′を用いた次工程への進行は中止と判断される。一方、パターン構造体41が複数の凹部41bを有し、この凸部41bが存在する領域外に異物Pが存在する場合(図7(C))、パターン構造体41に対して残膜を除去する処理を施すと、凹部41b内に存在する残膜は除去(図7(D))されるので、異物Pの存在に影響されずにパターン構造体41′を用いた次工程が可能であり、次工程への進行が決定される。以下の実施形態においても同様である。
このような判定の結果、異物Pが次工程で問題とならないと判断された場合(No)、インプリントの続行と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS203)、検査工程を終了する(ステップS210)。また、この判定(ステップS204)で、異物Pの存在が重大であれば、インプリントの続行を決定するが、パターン構造体41を用いた次工程への進行は中止する(ステップS205)。これにより検査工程を終了する(ステップS210)。パターン構造体41を用いた次工程への進行を中止した場合、形成したパターン構造体41を除去して転写基板11を再利用することも可能である。
上記の判定(ステップS201)で、モールド21に異物Pの付着が認められる場合(Yes)、転写基板11の凸構造部13上に位置するパターン構造体41に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS206)。そして、この判定で、凸構造部13上に位置するパターン構造体41への異物の付着は認められない場合(No:図5(B)参照)、インプリントの中止と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定する(ステップS207)。これにより検査工程を終了する(ステップS210)。図5(B)に示される例では、パターン構造体41のはみ出し部位42の一部がモールド21に異物Pとして付着している。このようにモールド21に異物Pが付着していると、図示のように、凹凸構造24ではなく、凹凸構造24から離れた部位に存在する場合であっても、その後のインプリント工程中に、凹凸構造24が存在する凹凸構造領域に異物Pが付着して、モールドやパターン構造体に損傷を与えるおそれがあるため、モールド21を使用したインプリントの中止を決定する。この場合、モールド21の洗浄処理等を行い、その後、インプリントを再開することができる。
一方、この判定(ステップS206)で、凸構造部13上に位置するパターン構造体41への異物の付着が認められる場合(Yes:図5(C)参照)、パターン構造体41に付着した異物Pが、パターン構造体41を用いた次工程で問題とならないか否かを判定する(ステップS208)。この判定は、図6および図7を参照して上述したように、次工程において異物Pの存在により発生する欠陥箇所の位置が、最終製品における欠陥等に結びつくか否かを判断して行われる。この判定の結果、異物Pが次工程で問題とならないと判断された場合(No)、インプリントの中止と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS207)、検査工程を終了する(ステップS210)。また、この判定(ステップS208)で、異物Pの存在が重大であれば、インプリントの中止と共に、パターン構造体を用いた次工程への進行を中止する(ステップS209)。これにより検査工程を終了する(ステップS210)。
尚、本発明では、図4の第2検査工程を示すフローチャートにおいて、モールドへの異物付着の有無の判定(ステップS201)と、パターン構造体への異物付着の有無の判定(ステップS202、ステップS206)とを入れ替えてもよい。すなわち、ステップS201でパターン構造体への異物付着の有無の判定を行い、ステップS202、ステップS206にて、モールドへの異物付着の有無の判定を行うものであってよい。
ここで、モールド21への異物付着の有無、パターン構造体41への異物付着の有無を検査する方法について説明する。
まず、モールド21への異物付着の有無の検査では、モールド21の凹凸構造領域A(図1(B)参照)に位置する凹凸構造24の設計情報、および、凹凸構造領域Aの周囲の設計情報、あるいは、インプリント前に予め検出したモールド21が有する凹凸構造24の位置情報を基準情報とし、凹凸構造領域Aが設定されたモールド21の面22aを計測し、この結果と基準情報とを対比することにより、異物の有無、存在位置を検出することができる。
モールド21の面22aの計測としては、例えば、下記の(A)〜(D)の手段が挙げられる。
(A)検出光を照射して反射光を受光部で検出しながら検査対象を走査し、反射光の検出の有無、および/または、反射光の反射強度の低下に基づいて、異物の存在を検出する。
(B)反射率、透過率、屈折率等の光学特性の変化に基づいて、異物の存在を検出する。モールド21に検出光を照射した場合の反射率、透過率、屈折率等の光学特性は、異物の有無により相違しており、この相違を検出することにより、異物の存在を検出する。
(C)画像情報の差分や変化に基づいて、異物の存在を検出する。
(D)原子間力顕微鏡(AMF)等による接触計測により、異物の存在を検出する。
上記の(A)〜(D)の検査手段は、1種単独で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。尚、上記の検出光は、例えば、反射鏡やレンズ等で集光した収束光、平行光、あるいは、レーザー光を使用することができる。
尚、上記のようにモールド21の凹凸構造の位置情報を得るために、インプリント前に予めモールド21が有する凹凸構造を検出する方法としては、例えば、上記の(A)〜(D)の方法が挙げられる。
また、パターン構造体41への異物付着の有無の検査では、パターン構造体41を形成するためのモールド21の凹凸構造24の設計情報を基準情報とする。そして、上記の(A)〜(D)のいずれかの方法、あるいは、2種以上の組み合わせにより、パターン構造体41を計測し、この結果と基準情報とを対比することにより、異物の有無、存在位置を検出することができる。また、パターン構造体41に異物の存在が認められた場合、上記のような検査手段で得られた位置情報を更に処理して、例えば、辺の真直度や対向する辺との平行度、辺の距離、凸構造部を上から見たときの頂点の角度の変化から、検査対象の形状の情報を生成してもよい。これにより、パターン構造体41に存在する異物の形状、寸法を把握することができ、異物の存在が、パターン構造体41を用いた次工程で問題とならないか否かの判定が、より高い精度で可能となる。
<第2の実施形態>
図8は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
本実施形態では、図8(A)に示されるように、メサ構造を有していない平板形状の転写基板61を使用する。このような転写基板61の材質は、上述の転写基板11と同様とすることができる。また、本実施形態では、凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した状態であるメサ構造を有するモールドを使用する。図示例では、モールド71は、基部72の一方の面72aに位置する凸構造部73を有しており、この凸構造部73の表面73aは凹凸構造74を有する領域であり、周囲の領域72aよりも突出した状態であるメサ構造となっている。このようなモールド71の材質は、上述のモールド21と同様とすることができる。
但し、後述の第1検査工程における被成形樹脂層82のはみ出しの有無の検査では、転写基板61あるいはモールド71の少なくとも一方が光透過性を具備する必要があり、上述の転写基板61の材質、モールド71の材質は、これを考慮して設定する。
(樹脂供給工程)
転写基板61上の所望の領域に、インクジェット方式により、被成形樹脂81の液滴を吐出して供給する(図8(A))。転写基板61に供給する被成形樹脂81の液滴の個数、隣接する液滴の距離は、個々の液滴の滴下量、必要とされる被成形樹脂の総量、後工程である接触工程におけるモールド71と転写基板61との間隙等から適宜設定することができる。
(接触工程)
次に、転写基板61とモールド71を近接させて、転写基板61とモールド71との間に被成形樹脂81の液滴を展開して被成形樹脂層82を形成する(図8(B))。
(第1検査工程)
次いで、第1検査工程にて、モールド71の凸構造部73の外側への被成形樹脂層82のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する。図8(B)では、モールド71と転写基板61との間に形成された被成形樹脂層82にはみ出し部分83が生じている状態を示しており、このはみ出し部分83は、転写基板61の表面61a上に濡れ広がりを生じ、一部がモールド71の凸構造部73の側壁に位置している。
以下に、図2を参照しながら、第1検査工程を説明する。
この第1検査工程は、転写基板61とモールド71との間における被成形樹脂81の液滴の展開が完了して接触工程が終了(ステップS100)した状態で開始する。第1検査工程では、まず、モールド71の凸構造部73の外側への被成形樹脂層82のはみ出しの有無を判定する(ステップS101)。
この判定の結果、被成形樹脂層82のはみ出しが認められない場合(No)には、硬化工程への進行を決定し(ステップS102)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。
一方、判定の結果、被成形樹脂層82のはみ出しが認められる場合(Yes)には、被成形樹脂層82のはみ出し部分83が次の工程以降で重大欠陥の要因となるか否かを判定する(ステップS103)。この判定の結果、被成形樹脂層82のはみ出しが次の工程以降で重大欠陥となると判断された場合(Yes)、次の硬化工程の中止を決定し(ステップS104)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。このように、次工程である硬化工程への進行を中止した場合、未硬化状態にある被成形樹脂層82を除去して転写基板61を再利用することが可能である。
また、上記の判定(ステップS103)で、被成形樹脂層82のはみ出し部分83が次の工程以降で重大欠陥とならないと判断された場合(No)、後述する転写樹脂層84とモールド71との引き離し条件を設定して硬化工程への進行を決定し(ステップS105)、第1検査工程を終了する(ステップS106)。
上記の転写樹脂層84とモールド71との引き離し条件の設定では、被成形樹脂層82のはみ出し部分83が検出された部位が引き離しの最後とならないように設定する。このような引き離し条件の設定は、例えば、上述の図3に例示したようなものとすることができる。
尚、上述のようなモールド71の凸構造部73の外側への被成形樹脂層82のはみ出しの有無を検査する方法は、上述の第1の実施形態の第1検査工程で説明した方法と同様とすることができる。
(硬化工程)
次いで、被成形樹脂層82を硬化させて、モールド71の凹凸構造74が転写された転写樹脂層84とする(図8(C))。この硬化工程では、使用する被成形樹脂が光硬化性樹脂であれば、モールド71側から光照射を行うことにより被成形樹脂層82を硬化させることができる。また、転写基板61が光透過性の材料からなる場合、転写基板61側から光照射を行ってもよく、さらに、転写基板61とモールド71の両側から光照射を行ってもよい。一方、使用する被成形樹脂が熱硬化性樹脂であれば、被成形樹脂層82に対して加熱処理を施すことにより硬化させることができる。
(離型工程)
次に、離型工程にて、転写樹脂層84とモールド71を引き離して、転写樹脂層84であるパターン構造体91を転写基板61上に位置させた状態とする(図8(D))。この離型工程では、上述の第1検査工程において、転写樹脂層84とモールド71との引き離し条件が設定されている場合には、この設定された条件で引き離しを行う。図示例では、形成されたパターン構造体91は、上述の被成形樹脂層32のはみ出し部分33に起因するはみ出し部位92を有している。
本実施形態は、上記の第1検査工程において被成形樹脂層82のはみ出しが認められた場合に、離型工程の後に、モールド71の凸構造部73に異物が付着しているか否か、および、パターン構造体91においてモールド71の凸構造部73に対応する領域B(図8(D)参照)に異物が付着しているか否かを検査して、その後の工程を判断する第2検査工程を有するものであってもよい。
以下に、図4、図8(D)、および、図9を参照しながら、第2検査工程を説明する。
この第2検査工程は、離型工程が終了(ステップS200)し、パターン構造体91が転写基板61上に位置する状態で開始する。第2検査工程では、まず、モールド71に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS201)。
この判定(ステップS201)の結果、モールド71の凸構造部73への異物の付着が認められない場合(No)、転写基板61の領域B上に位置するパターン構造体91に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS202)。そして、この判定で、パターン構造体91への異物の付着も認められない場合(No:図8(D)参照)には、インプリントの続行と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS203)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。
一方、上記の判定(ステップS202)で、転写基板61の領域B上に位置するパターン構造体91への異物の付着が認められる場合(Yes:図9(A)参照)には、パターン構造体91に付着した異物Pが、パターン構造体91を用いた次工程で問題とならないか否かを判定する(ステップS204)。この判定は、図6および図7を参照して上述したように、次工程において異物Pの存在により発生する欠陥箇所の位置が、最終製品における欠陥等に結びつくか否かを判断して行われる。このような判定の結果、異物Pが次工程で問題とならないと判断された場合(No)、インプリントの続行と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS203)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。また、この判定(ステップS204)で、異物Pの存在が重大であれば、パターン構造体を用いた次工程への進行を中止し、一方、インプリントの続行を決定し(ステップS205)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。パターン構造体91を用いた次工程への進行を中止した場合、形成したパターン構造体91を除去して転写基板61を再利用することも可能である。
上記の判定(ステップS201)で、モールド71の凸構造部73に異物Pの付着が認められる場合(Yes)、転写基板61の領域Bに位置するパターン構造体91に異物が付着しているか否かを判定する(ステップS206)。そして、この判定で、転写基板61の領域B上に位置するパターン構造体91への異物の付着は認められない場合(No:図9(B)参照)、インプリントの中止と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS108)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。図9(B)に示される例では、パターン構造体91のはみ出し部位92の一部がモールド71の凸構造部73に異物Pとして付着している。このようにモールド71の凸構造部73に異物Pが付着していると、図示のように凹凸構造74から離れた部位に存在する場合であっても、その後のインプリント工程中に、凹凸構造74が存在する凹凸構造領域に異物Pが付着して、モールドやパターン構造体に損傷を与えるおそれがあるため、モールド71を使用したインプリントの中止を決定する。この場合、モールド71の洗浄処理等を行い、その後、インプリントを再開することができる。
一方、この判定(ステップS206)で、転写基板61の領域B上に位置するパターン構造体91への異物の付着が認められる場合(Yes:図9(C)参照)、パターン構造体91に付着した異物Pが、パターン構造体91を用いた次工程で問題とならないか否かを判定する(ステップS208)。この判定の結果、異物Pが次工程で問題とならないと判断された場合(No)、インプリントの中止と、パターン構造体を用いた次工程の進行を決定し(ステップS207)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。また、この判定(ステップS208)で、異物Pの存在が重大であれば、インプリントの中止と共に、パターン構造体を用いた次工程への進行を中止し(ステップS209)、第2検査工程を終了する(ステップS210)。
尚、上述のような、モールド71への異物付着の有無、パターン構造体91への異物付着の有無を検査する方法は、上述の第1の実施形態と同様とすることができる。
<第3の実施形態>
図10〜図12は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。
本実施形態では、メサ構造を有している転写基板、および、メサ構造を有しているモールドを使用する。
図10は、本実施形態において、接触工程が終了した状態の一例を示す図であり、上述の図1(B)、図8(B)に相当する図である。図示のように、転写基板11′は、基部12′の一方の面12′aに位置する凸構造部13′を有しており、この凸構造部13′の表面13′aはパターン構造体が形成される領域であり、周囲の領域12′aよりも突出した状態であるメサ構造となっている。また、モールド71′は、基部72′の一方の面72′aに位置する凸構造部73′を有しており、この凸構造部73′の表面73′aは凹凸構造74′を有する領域であり、周囲の領域72′aよりも突出した状態であるメサ構造となっている。この例では、転写基板11′の凸構造部13′の表面13′aが、モールド71′の凸構造部73′の表面73′aよりも小さい場合を示している。この場合、モールド71′と転写基板11′との間に展開した被成形樹脂層32′にはみ出し部分が生じると、このはみ出し部分33′は、転写基板11′の凸構造部13′の側壁に濡れ広がる。このため、上述の第1の実施形態(転写基板はメサ構造を有し、モールドはメサ構造を有していない図1に示される例)と同様と見なすことができる。したがって、接触工程後の第1検査工程は、上述の図2、および、図3を参照して説明した第1検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、離型工程後の第2検査工程を有する場合、上述の図1(D)、図5(A)〜図5(C)、図6(A)〜図6(D)、図7(A)〜図7(D)、および、図4を用いて説明した第2検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、図11は、本実施形態において、接触工程が終了した状態の他の例を示す図である。この例では、転写基板11′の凸構造部13′の表面13′aとモールド71′の凸構造部73′の表面73′aとが同等である場合を示している。この場合も、モールド71′と転写基板11′との間に展開した被成形樹脂層32′にはみ出しが生じると、このはみ出し部分33′は、転写基板11′の凸構造部13′の側壁に濡れ広がる。このため、上述の第1の実施形態(転写基板はメサ構造を有し、モールドはメサ構造を有していない図1に示される例)と同様と見なすことができる。したがって、接触工程後の第1検査工程は、上述の図2、および、図3を参照して説明した第1検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、離型工程後の第2検査工程を有する場合、上述の図1(D)、図5(A)〜図5(C)、図6(A)〜図6(D)、図7(A)〜図7(D)、および、図4を用いて説明した第2検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
一方、図12は、本実施形態において、接触工程が終了した状態の他の例を示す図である。この例では、転写基板11′の凸構造部13′の表面13′aは、モールド71′の凸構造部73′の表面73′aよりも大きい場合を示している。この場合、モールド71′と転写基板11′との間に展開した被成形樹脂層82′にはみ出しが生じると、このはみ出し部分83′は、転写基板11′の凸構造部13′の表面13′a上と、モールド71′の凸構造部73′の側壁に濡れ広がる。このため、上述の第2の実施形態(転写基板はメサ構造を有しておらず、モールドはメサ構造を有している図8に示される例)と同様と見なすことができる。したがって、接触工程後の第1検査工程は、上述の図2を参照して説明した第1検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、離型工程後の第2検査工程を有する場合、上述の図8(D)、図9(A)〜図9(C)、および、図4を用いて説明した第2検査工程と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
上述のような本発明のインプリント方法は、メサ構造を有するモールドおよび/または転写基板を用いて、高精度のパターン構造体を安定して作製することができるとともに、モールドの破損等を防止することができる。
尚、上述のインプリント方法の実施形態は例示であり、本発明のインプリント方法はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明では、転写基板としてウエハを使用し、インプリントリソグラフィーにより半導体装置を製造することができる。
[インプリント装置]
図13は本発明のインプリント装置の一実施形態を示す側面概略構成図である。
本発明のインプリント装置は、凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有するモールド、および/または、パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有する転写基板を用いたインプリントを実施することができるインプリント装置である。この図13では、上述の本発明のインプリント方法で説明したメサ構造を有する転写基板11と、メサ構造を有していないモールド21を使用する例としている。
図13において、本発明のインプリント装置101は、モールド21を保持するためのモールド保持部102と、転写基板11を保持するための基板保持部104と、転写基板11上に被成形樹脂を供給する樹脂供給部106と、第1検査部108を有している。尚、図13では、上述の本発明のインプリント方法における接触工程が行われる状態を示しているが、転写基板11上に供給されている被成形樹脂は省略している。
(モールド保持部102)
インプリント装置101を構成するモールド保持部102は、モールド21を保持するものであり、その保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等であってよく、特に制限はない。また、モールド保持部102は、昇降機構103により図示の矢印Z方向で昇降可能とされていてもよい。このようなモールド保持部102の上方には、被成形樹脂として光硬化性樹脂を使用した場合の樹脂硬化のための図示しない光源、光学系が配設されていてもよい。
(基板保持部104)
インプリント装置101を構成する基板保持部104は、転写基板11を保持するものであり、転写基板11の保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等であってよく、特に制限はない。この基板保持部104は、図示しない駆動機構部によってXYステージ105上を水平面内で移動可能とされている。したがって、図示例では、インプリントが実施される位置に基板保持部104が存在するが、XYステージ105上を水平面内で移動して、樹脂供給部106の下方の供給位置等、所望の位置に移動可能である。
(樹脂供給部106)
インプリント装置101を構成する樹脂供給部106は、基板保持部104に保持された転写基板11上に被成形樹脂の液滴を供給するものであり、インクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド107のみを示している)を備えている。液滴供給部106が備えるインクジェット装置は、基板保持部104に保持された転写基板11上に被成形樹脂の液滴を供給するためのインクジェットヘッド107の所望の動作、例えば、XYステージ105の水平面に平行な面内での往復動作等を可能とする駆動部、インクジェットヘッド107へのインク供給部、および、インクジェットヘッド107と駆動部やインク供給部を制御する制御部等を具備している。
(第1検査部108)
インプリント装置1を構成する第1検査部108は、転写基板11とモールド21を近接させて、転写基板11とモールド21との間に被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成した状態で、転写基板11が有する凸構造部13の外側への被成形樹脂層のはみ出しの有無の検査を行うための計測部109を備えている。本実施形態では、第1検査部108は、図14に示すような処理ユニット121を備えている。図14において、第1検査部108が備える処理ユニット121は、計測部109による計測情報を取得する取得部121Aと、転写基板11とモールド21の情報を記憶する記憶部121Bと、取得部121Aからの情報と記憶部121Bからの情報に基づいてモールドおよびパターン構造体の状態を特定する特定部121Cと、この特定部121Cで生成された情報に基づいて、計測部109による追加の計測、インプリントの続行、中止、および、パターン構造体の使用、廃棄等を判断する判断部121Dと、判断部121Dでの判断結果を外部出力装置122を用いて出力する出力部121Eと、を有している。また、特定部121Cは、取得部121Aからの情報を更に処理して、例えば、辺の真直度や対向する辺との平行度、辺の距離、凸構造部を上面から見たときの頂点の角度の変化から、検査対象の形状の情報を生成するものであってもよい。これにより、被成形樹脂層のはみ出し部位の形状、寸法を把握することができ、樹脂供給部106における被成形樹脂の液滴の供給位置の修正の要否等を、判断部121Dによって判断可能とすることができる。
第1検査部108が有する計測部109は、転写基板11とモールド21との間に被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成した状態で、転写基板11が有する凸構造部13の外側への被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査するものである。図示例では、計測部109は、検査光を照射する照射部109aと、検査対象を透過した検査光を受光する受光部109bとを、近接状態の転写基板11とモールド21の上下に位置するように備え、さらに、これらを制御する制御部(図示せず)を有している。このような計測部109を備える第1検査部108では、計測部109の照射部109aから検査対象に照射した検出光を受光部109bで検出し、透過光の検出の有無、および/または、透過光の強度の低下を計測する。この計測情報は、処理ユニット121の取得部121Aを介して特定部121Cへ送られる。特定部121Cでは、取得部121Aからの情報と、記憶部121Bに記憶されている転写基板11、モールド21の情報から、被成形樹脂層の周縁部を検出する。この特定部121Cで生成された情報に基づいて、判断部121Dは、転写基板11が有する凸構造部13の外側への被成形樹脂層のはみ出しの有無を判断する。そして、インプリントの続行、あるいはインプリント条件の変更、あるいはインプリントの中止を判断し、判断結果を出力部121Eより出力装置122を用いて出力することができる。
また、上記のような計測部109を備える第1検査部108では、計測部109の照射部109aから検査対象に検出光を照射し、検査対象の透過率、屈折率等の光学特性の変化を測定し、上述の処理ユニット121により、光学特性が変化する境界を被成形樹脂層の周縁部として検出することができる。
また、転写基板11が有する凸構造部13の外側への被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査するための計測部109は、上記の照射部109a、受光部109bに代えて、転写基板11の表面状態を画像情報として取り込む撮像部を、近接状態の転写基板11とモールド21の上方あるいは下方の少なくとも一方に位置するように備え、さらに、これを制御する制御部を有するものであってもよい。この場合、画像情報の差分や変化に基づいて、上述の処理ユニット121により、被成形樹脂層の周縁部を検出することができる。
また、上述の第1検査部108の計測部109を構成する照射部109aと受光部109bは、検査対象での検査光の透過を計測に利用する位置に配設されているが、照射部109aと受光部109bは、検査対象における検査光の反射を利用する位置に配設されていてもよい。
上述のインプリント装置101では、第1検査部108が、モールド21とパターン構造体との離型が終了した後に、モールド21に付着する異物の有無の検出、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出を行う第2検査部を兼ねてもよい。第1検査部108が、このような異物の有無の検査を行う第2検査部を兼ねる場合、その構成は、上述の計測部109、処理ユニット121を備える構成と同じものであってよい。この第1検査部(第2検査部)108では、計測部109からの計測情報が、処理ユニット121の取得部121Aを介して特定部121Cへ送られる。特定部121Cでは、取得部121Aからの情報と、記憶部121Bに記憶されているモールド21の凹凸構造の設計情報等に基づいて、モールド21における異物付着の有無、パターン構造体における異物付着の有無を検出する。この特定部121Cで生成された情報に基づいて、判断部121Dは、インプリントの続行、中止、および、パターン構造体の使用、廃棄等を判断し、判断結果を出力部121Eより出力装置122を用いて出力することができる。
但し、モールド21に付着する異物の有無の検出、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出では、モールド21とパターン構造体とを別個に検査する必要がある。このため、例えば、モールド21とパターン構造体との離型が終了した後、モールド21に付着する異物の有無の検出を行う際に、基板保持部104を、第1検査部108の検査の支障とならない位置(インプリントが実施される位置の外側)に移動させ、また、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出を行う際に、モールド保持部102を、第1検査部108の検査の支障とならない位置(インプリントが実施される位置の外側)に移動させ、モールド21とパターン構造体とを別個に検査可能とする。あるいは、モールド21とパターン構造体との離型が終了した後に、基板保持部104をインプリントが実施される位置の外側に移動し、この状態のモールド保持部102と基板保持部104との間を第1検査部108の計測部109が移動して別個に検査可能としてもよい。
また、第1検査部108が、このような異物の有無の検査を行う第2検査部を兼ねる場合、検査部109は、上述の態様に加えて、原子間力顕微鏡(AMF)等の接触計測部と、これを制御する制御部とを有するものであってもよい。この場合、段差の計測情報に基づいて、上述の処理ユニット121により、異物付着の有無を検出することができる。
このようなインプリント装置101は、上述の転写基板61のようなメサ構造を有していない平板形状の転写基板を使用し、上述のモールド71のようなメサ構造を有するモールドを使用する場合も、第1検査部108が上記と同様の動作をなす。また、使用する転写基板とモールドとが共にメサ構造を有する場合も同様である。
上述のような本発明のインプリント装置は、メサ構造を有するモールドおよび/または転写基板を用いたインプリント方法により、高精度のパターン構造体を安定して作製することができるとともに、モールドの破損等を防止することができる。
上述のインプリント装置101は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。上述のように、インプリント装置101では、第1検査部108が、モールド21に付着する異物の有無の検出、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出を行う第2検査部を兼ねる態様が可能であるが、例えば、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出を行う計測部を、モールド21に付着する異物の有無の検出を行う計測部とは別個に具備する態様であってもよい。図15は、このような態様のインプリント装置を示す側面概略構成図である。図15において、インプリント装置101′は、転写基板に形成されるパターン構造体に付着する異物の有無の検出を行うための計測部109′を有する他は、上述のインプリント装置101と同様である。したがって、同じ構成部材には同じ部材番号を付し、説明を省略する。尚、図15では、上述の本発明のインプリント方法における離型工程が終了し、第2検査工程が行われる状態を示しているが、転写基板11上に形成されているパターン構造体は省略している。
インプリント装置101′を構成する計測部109′は、検査光を照射する照射部109′a、検査対象で反射した検査光を受光する受光部109′b、および、これらを制御する制御部(図示せず)を有している。このような計測部109′では、照射部109′aから検査対象に照射した検出光を受光部109′bで検出し、反射光の検出の有無、および/または、反射光の反射強度の低下を計測する。この計測情報は、処理ユニット121の取得部121Aを介して特定部121Cへ送られる。特定部121Cでは、取得部121Aからの情報と、記憶部121Bに記憶されているモールド21の凹凸構造の設計情報等に基づいて、パターン構造体における異物付着の有無を検出する。この特定部121Cで生成された情報に基づいて、判断部121Dは、パターン構造体の使用、廃棄等を判断し、判断結果を出力部121Eより出力装置122を用いて出力することができる。
尚、上記のインプリント装置101′では、計測部109′を構成する照射部109′aと受光部109′bは、検査対象での検査光の反射を計測に利用する位置に配設されていが、照射部109′aと受光部109′bは、検査対象における検査光の透過を利用する位置に配設されていてもよい。
インプリント方法を用いた種々のパターン構造体の製造、基板等の被加工体へ微細加工等に適用可能である。
11,61…転写基板
13…凸構造部
21,71…モールド
73…凸構造部
32,82…被成形樹脂層
33,83…被成形樹脂層のはみ出し部分
11′…転写基板
13′…凸構造部
71′…モールド
73′…凸構造部
101,101′…インプリント装置
102…モールド保持部
104…基板保持部
106…樹脂供給部
108…第1検査部(第2検査部)
109,109′…計測部
121…処理ユニット

Claims (3)

  1. パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有する転写基板の前記凸構造部上に被成形樹脂を供給する樹脂供給工程と、
    凹凸構造を有するモールドと前記転写基板とを近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成する接触工程と、
    前記転写基板の前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する第1検査工程と、
    前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
    前記転写樹脂層と前記モールドとを互いに引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、
    前記第1検査工程では、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されない場合、前記硬化工程への進行を決定し、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出された場合、前記硬化工程の中止を決定することを特徴とするインプリント方法。
  2. 被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、
    凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有するモールドと前記転写基板とを近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成する接触工程と、
    前記モールドの前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無を検査して、その後の工程を判断する第1検査工程と、
    前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
    前記転写樹脂層と前記モールドとを互いに引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、
    前記第1検査工程では、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されない場合、前記硬化工程への進行を決定し、前記被成形樹脂層のはみ出しが検出された場合、前記硬化工程の中止を決定することを特徴とするインプリント方法。
  3. 凹凸構造を有する領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有するモールド、および/または、パターン構造体が形成される領域が周囲の領域よりも突出した凸構造部をなすメサ構造を有する転写基板を用いたインプリントを実施することができるインプリント装置において、
    前記モールドを保持するためのモールド保持部と、
    前記転写基板を保持するための基板保持部と、
    前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、
    前記モールドと前記転写基板とを近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開させて被成形樹脂層を形成した状態で、前記モールドおよび/または前記転写基板が有する前記凸構造部の外側への前記被成形樹脂層のはみ出しの有無の検査を行う第1検査部と、
    を少なくとも備え、
    前記第1検査部は、計測部と、該計測部による計測情報を取得する取得部と、前記モールドおよび前記転写基板の情報を記憶する記憶部と、前記取得部からの情報および前記記憶部からの情報に基づいて前記被成形樹脂層の状態を特定する特定部と、前記特定部で生成された情報に基づいてその後の工程を判断する判断部とを有し、
    前記判断部は、前記特定部で生成された情報が前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されないとの情報である場合、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程への進行を決定し、前記特定部で生成された情報が前記被成形樹脂層のはみ出しが検出されたとの情報である場合、前記硬化工程の中止を決定することを特徴とするインプリント装置。
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