JP7318224B2 - インプリントモールド用基板、インプリントモールド、およびインプリントモールド用基板の製造方法 - Google Patents

インプリントモールド用基板、インプリントモールド、およびインプリントモールド用基板の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、インプリントモールド用基板、インプリントモールド、およびインプリントモールド用基板の製造方法に関する。
微細加工技術として知られているナノインプリント技術は、基材の表面に微細凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、微細凹凸パターンをインプリント樹脂等の被加工物に転写することで微細凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術である。特に、半導体デバイスにおける配線パターンのさらなる微細化の進行等に伴い、半導体デバイスの製造プロセス等においてナノインプリント技術が益々注目されている。
ナノインプリント技術において一般に用いられるインプリントモールドとしては、例えば、第1面及びそれに対向する第2面を有する基材と、基材の第1面から突出する凸構造部と、凸構造部の上面に形成されてなる微細凹凸パターンと、基材の第2面に形成されてなる窪み部とを備えるものが知られている。このようなインプリントモールドを用い、被転写基板上に供給された被加工物としてのインプリント樹脂にインプリントモールドの微細凹凸パターンを接触させることで、微細凹凸パターンにインプリント樹脂を充填させる。そして、その状態でインプリント樹脂を硬化させることにより、インプリントモールドの微細凹凸パターンが転写されてなる微細凹凸構造を有するパターン構造体が形成される。
特許第5445714号 特開2011-227950号公報
ところで、上述したインプリントモールドにおける凸構造部は、一般に、石英ガラス等のガラス材料で構成され、第1面及びこれに対向する第2面を有する基材の第1面をフッ酸等のエッチング液に接触させてエッチングすることによって形成される。具体的には、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基材の第1面にハードマスク層を形成し、ハードマスク層上にレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして用いてハードマスク層をエッチングすることでハードマスクパターンを形成し、ハードマスクパターンをマスクとして用いて基材の第1面をエッチングすることにより、基材の第1面から突出する凸構造部が形成され得る。
上記凸構造部においては、例えばその上面部が平面視矩形状である場合、その上面をなす各辺が実質的に直線で構成されることが望ましい。しかし、従来、フッ酸等のエッチング液に上記基材の第1面を接触させるだけのエッチング処理によっては、上面をなす各辺を実質的に直線となるように上記凸構造部を形成するのは極めて困難であり、高精度な凸構造部を形成し難いという問題がある。
上記課題に鑑みて、本開示は、高精度な凸構造部を有するインプリントモールド用基板、インプリントモールド、およびインプリントモールド用基板の製造方法を提供することを一目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記第1面から突出する凸構造部とを備え、前記凸構造部は、基材の主面に形成された所定のエッチングマスクをマスクとしてエッチング液が前記基材の前記主面上を前記主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングすることで形成され、外周が複数の辺で構成されている上面部と、前記上面部の外周及び前記基部の前記第1面の間に連続するラウンド形状の側壁部とを有し、前記上面部の各辺は、実質的に直線により構成され、前記上面部の各辺の真直度が2μm以下であるインプリントモールド用基板が提供される。
前記基部の平面視形状は略矩形状であってもよく、この場合、平面視において、前記上面部の外周を構成する各辺と、前記基部の外周を構成する辺のいずれかとが略平行であるのが好ましい。また、前記上面部の平面視形状が略矩形状であってもよい。
前記基部の前記第2面には窪み部が形成されており、前記窪み部は、前記基部の前記第1面側に前記窪み部を投影した投影領域内に前記凸構造部が包摂され得るように前記基部の前記第2面に形成されていてもよい。また、前記インプリントモールド用基板は、石英ガラス基板であってもよい。
本開示の一実施形態として、上記インプリントモールド用基板の前記上面部に微細凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドが提供される。
本開示の一実施形態として、第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記第1面から突出する凸構造部とを備え、前記凸構造部は、外周が複数の辺で構成されている上面部と、前記上面部の外周及び前記基部の前記第1面の間に連続するラウンド形状の側壁部とを有するインプリントモールド用基板の製造方法であって、主面及び当該主面に対向する対向面を有し、前記上面部に対応する形状のエッチングマスクが前記主面上に形成されてなる基材を準備する準備工程と、前記エッチングマスクをマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程とを有し、前記エッチング工程において、エッチング液が前記基材の前記主面上を当該主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングすることで、前記凸構造部の前記上面部の各辺を実質的に直線にし、前記凸構造部の前記上面部の各辺の真直度を2μm以下とするインプリントモールド用基板の製造方法が提供される。
記エッチング工程において、エッチング液が前記基材の前記主面上を当該主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングしてもよい。さらに、前記エッチング工程において、前記基材を前記エッチング液に浸漬させた状態で、前記エッチング液が前記基材の主面上を当該主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングしてもよい。さらに、前記エッチング工程において、前記エッチング液に浸漬させた状態の前記基材を前記主面に略平行な方向に揺動させながら前記基材をエッチングしてもよい。
前記基材は石英ガラスで構成されていればよく、前記エッチング液としてフッ酸を含むものを用いることができる。
本開示によれば、高精度な凸構造部を有するインプリントモールド用基板、当該インプリントモールド用基板の製造方法、及びインプリントモールドを提供することができる。
図1(A)は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の概略構成を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)に示されるインプリントモールド用基板の概略構成を示す切断端面図である。 図2は、本開示の他の実施形態におけるインプリントモールド用基板の概略構成を示す平面図である。 図3は、図1(A)に示されるインプリントモールド用基板を構成する凸構造部の上面部をなす辺11Sを拡大した部分拡大図であり、上面部の各辺の真直度について説明するための模式図である。 図4は、凸構造部の上面部が平面視略角丸矩形状であるインプリントモールド用基板において、真直度を求めるための基準線を定義する方法について説明するための模式平面図である。 図5は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図である。 図6は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の製造方法の各工程を切断端面図で示す工程フロー図である。 図7は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の製造方法の各工程を切断端面図で示す、図6に続く工程フロー図である。 図8(A)~(D)は、図7(A)に示されるウェットエッチング工程において、基材の主面上を当該主面に沿って一方向にエッチング液を流動させる方法の一例を示す模式図である。 図9は、図7(A)に示されるウェットエッチング工程において、基材の主面上を当該主面に沿って一方向にエッチング液を流動させる方法の他の例を示す模式図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本明細書に添付した図面においては、理解を容易にするために、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更したり、誇張したりしている場合がある。
本明細書等において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む範囲であることを意味する。本明細書等において、「フィルム」、「シート」、「板」等の用語は、呼称の相違に基づいて相互に区別されない。例えば、「板」は、「シート」、「フィルム」と一般に呼ばれ得るような部材をも含む概念である。
[インプリントモールド用基板]
図1(A)は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の概略構成を示す平面図であり、図1(B)は、図1(A)に示されるインプリントモールド用基板の概略構成を示す切断端面図である。図2は、本開示の他の実施形態におけるインプリントモールド用基板の概略構成を示す平面図である。図3は、図1(A)に示されるインプリントモールド用基板を構成する凸構造部の上面部をなす辺11Sを拡大した部分拡大図であり、上面部の各辺の真直度について説明するための模式図である。図4は、凸構造部の上面部が平面視略角丸矩形状であるインプリントモールド用基板において、真直度を求めるための基準線を定義する方法について説明するための模式平面図である。
図1(A)及び図1(B)に示すように、本実施形態に係るインプリントモールド用基板1は、第1面12A及び当該第1面12Aに対向する第2面12Bを有する基部12と、基部12の第1面12Aから突出する凸構造部11と、第2面12B側に形成されている窪み部13とを備える。
基部12としては、インプリントモールド用基板として一般的なもの、例えば石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス基板等のガラス基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板等を用いることができる。なお、本実施形態において「透明」とは、インプリント樹脂を硬化させ得る波長の光を透過可能であることを意味し、波長150nm~400nmの光線の透過率が60%以上であることを意味し、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
基部12の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状等が挙げられる。基部12が光インプリント用として一般的に用いられている石英ガラス基板からなるものである場合、通常、基部12の平面視形状は略矩形状である。
基部12の大きさ(平面視形状における大きさ)も特に限定されるものではないが、基部12が上記石英ガラス基板である場合、例えば、基部12の大きさは152mm×152mm程度である。また、基部12の厚さは、強度、取り扱い適正等を考慮し、例えば、300μm~10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
基部12の第1面12Aから突出する凸構造部11は、平面視において基部12の略中央に設けられている。凸構造部11は、外周が複数(少なくとも4つ)の辺で構成される上面部11Aと、当該上面部11Aの各辺及び基部12の第1面12Aの間に連続するラウンド形状の側壁部11Bとを有する。凸構造部11の大きさ(平面視形状における大きさ)は、インプリントモールド用基板1を用いたインプリント処理を経て製造される製品等に応じて適宜設定されるものであり、例えば、30mm×25mm程度に設定される。
凸構造部11の上面部11Aの平面視形状としては、例えば、略矩形状(図1(A)参照)が挙げられるが、外周が複数(少なくとも4つ)の辺で構成されている限りにおいて限定されるものではない。例えば、図2に示すように、上面部11Aの外周は、平面視略コの字状の凹部及び凸部が複数交互に連続する形状を有していてもよい。また、基部12の平面視形状が略矩形状である場合、平面視において、上面部11Aの外周を構成する各辺は、基部12の外周を構成する辺のいずれかと略平行であるのが好ましい。
本実施形態においては、凸構造部11の上面部11Aの各辺が、実質的に直線により構成されている。具体的には、凸構造部11の上面部11Aの各辺の真直度が2μm以下であればよく、1μm以下であるのがより好ましく、0.6μm以下であるのが特に好ましい。本実施形態において、「真直度」とは、直線形体の幾何学的に正しい直線からのひらきの許容値(JIS B0621‐1984)のことであり、後述する距離SG(図3参照)により規定される。なお、真直度(距離SG)が0μmであるとは、上記の例でいえば、辺11Sが幾何学的に正しい直線で構成されていることをいう。理想的には、辺11Sが幾何学的に正しい直線で構成されていることが望ましいことから、本実施形態における「真直度(距離SG)が2μm以下」には、真直度0μmが当然に含まれる。
上記距離SGは、上面部11Aを構成する各辺11Sの両端に位置する2つの頂点11SA、11SBを結ぶ線を基準線BLとし、各辺11Sに対する接線(基準線BLに平行な接線)のうち、基準線BLの一方側に位置する基準線BLから最も遠い接線及び基準線BLの他方側に位置する基準線BLから最も遠い接線のそれぞれと基準線BLとの間の長さ(基準線BLに直交する方向における長さ)の和として算出され得る。例えば、図3に示されるように、辺11Sが、基準線BLから上面部11Aの外側に突出する2つの凸状部分11C1、11C2と、基準線BLから上面部11Aの内側に凹んでいる3つの凹状部分11D1、11D2、11D3とが交互に連続する波状で構成されている場合、上記距離SGは、最も外側に突出する凸状部分11C2に対する接線RLと基準線BLとの間の長さと、最も内側に凹んでなる凹状部分11D1に接する接線LLと基準線BLとの間の長さの和として算出され得る。なお、辺11Sの上記形状(波状)は一例を示すものであり、上面部11Aを構成する各辺の形状がこれに限定されるものではなく、例えば、各辺全体が上面部11Aの面内方向内側に凹んでいるような形状や、逆に各辺全体が上面部11Aの面内方向外側に突出しているような形状であってもよい。この場合、基準線BLから最も遠い接線は、基準線BLの一方側又は他方側に位置する一つのみとなるため、上記距離SGは、基準線BLと、基準線BLから最も遠い接線との間の長さとして算出され得る。
なお、上述した凸構造部11の辺11Sの両端の頂点11SA、11SB(図3参照)に相当する部分が丸まっている場合、両端が定まらず、辺を定めることが困難である。このため、距離SG(真直度)を算出するための基準線BLを定めることができず、上述のように距離SG(真直度)を算出するのが困難となる。そこで、基部12が方形状であり、上面部11Aが平面視略角丸矩形状である場合(図4参照)を例として用いて、辺を定めるための両端を規定する方法の一例について説明する。まず、上面部11Aの重心Gを通り基部12の各辺12T及び12D(12R及び12L)に平行な平行線S(L)と上面部11Aの外周との交点PR(PT)を設定する。次に、交点PR(PT)から基部12の各辺12T及び12D(12R及び12L)側に向かって、平行線L(S)に対して平行に、それぞれ上面部11Aの長辺の設計値Yの0.4倍である0.4Y(短辺の設計値Xの0.4倍である0.4X)移動した地点を通る、平行線S(L)に平行な補助線を設定する。この補助線と上面部11Aの外周との交点を端部11ER1、11ER2(11ET1、11ET2)として規定する。そして、端部11ER1及び11ER2を結ぶ線分、端部11ET1及び11ET2を結ぶ線分をそれぞれ辺11SR、11STとして定める。このようにして定められる辺11SR、11STから最小二乗法により回帰直線を求め、この回帰直線を基準線BLとして定義し、この回帰直線で定義された基準線BLを用いて、上述同様に距離SG(真直度)が算出され得る。なお、上記方法は例示であって、上面部11Aの各辺を定め得る方法であれば、他の方法であってもよい。
凸構造部11の突出高さ(基部12の第1面12Aと凸構造部11の上面部11Aとの間の基部12の厚み方向に沿った長さ)は、本実施形態におけるインプリントモールド用基板1が凸構造部11を備える目的を果たし得る限り、特に限定されるものではなく、例えば、10μm~100μm程度に設定され得る。凸構造部11の上面部11Aには、微細凹凸パターン(図5参照)が形成される予定のパターン領域が設定されている。
基部12の第2面12Bには、所定の大きさの窪み部13が形成されていてもよい。窪み部13が形成されていることで、本実施形態に係るインプリントモールド用基板1から作製されるインプリントモールド20を用いたインプリント処理時、特にインプリント樹脂との接触時やインプリントモールド20の剥離時に、基部12、特に凸構造部11の上面部11Aを湾曲させることができる。その結果、凸構造部11の上面部11Aに形成されている微細凹凸パターン21とインプリント樹脂との間に気体が挟みこまれてしまうのを抑制することができ、また、インプリント樹脂に凹凸パターン21が転写されてなるパターンからインプリントモールド20を容易に剥離することができる。
窪み部13の平面視形状は、略円形状であるのが好ましい。略円形状であることで、インプリント処理時、特に凸構造部11の上面部11Aとインプリント樹脂とを接触させるときや、インプリント樹脂からインプリントモールド20を剥離するときに、インプリントモールド20の凸構造部11の上面部11Aを、その面内において実質的に均一に湾曲させることができる。
窪み部13の平面視における大きさは、窪み部13を基部12の第1面12A側に投影した投影領域内に、凸構造部11が包摂され得る程度の大きさである限り、特に制限されるものではない。当該投影領域が凸構造部11を包摂不可能な大きさであると、インプリントモールド20の凸構造部11の上面部11Aの全面を効果的に湾曲させることができないおそれがある。
[インプリントモールド]
図5は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールドの概略構成を示す切断端面図である。本実施形態におけるインプリントモールド20は、上記インプリントモールド用基板1の凸構造部11の上面部11Aに形成されてなる微細凹凸パターン21を有する。
微細凹凸パターン21の形状、寸法等は、本実施形態におけるインプリントモールドを用いて製造される製品等において要求される形状、寸法等に応じて適宜設定され得る。例えば、微細凹凸パターン21の形状としては、ラインアンドスペース状、ピラー状、ホール状、格子状等が挙げられる。
ここで、上述したように、従来のインプリントモールド用基板を構成する凸構造部はフッ酸等のエッチング液に上記基材の第1面を接触させるだけのエッチング処理によって形成されるため、上面部の各辺が直線である凸構造部を形成するのは極めて困難である。すなわち、従来のインプリントモールド用基板及びこれを用いて形成されるインプリントモールドにおいては、これらの上面部をなす各辺が、例えば波状あるいはジグザグ状等のような形状になってしまっている。
上面部をなす各辺が波状等であると、当該波状等の各辺を構成する凹状部分によって上面部領域はその面内方向内側に侵食されてしまうため、各辺が波状等である上面部の端近傍の外縁領域をパターン領域として利用することができない。しかしながら、微細凹凸パターン21が形成されるパターン領域の大きさを小さくすることはできないため、上面部の大きさ(サイズ)としては、上記パターン領域に、当該パターン領域の外周と上面部の外周(各辺)との間に位置する、パターン領域として利用できない領域(余剰領域)を加えた大きさ(サイズ)とする必要がある。そして、このような上面部の各辺が波状等である凸構造部を有するインプリントモールドを用いて、ステップ&リピート方式でインプリントを行って製造される、複数のチップが多面付けで形成されてなる半導体ウェハにおける各チップサイズは大きくなってしまう。その結果、1枚のウェハに形成可能なチップ数は相対的に少なくなることから、半導体ウェハとしての製品歩留まりを低下させてしまう。
他方、本実施形態におけるインプリントモールド20は、凸構造部の上面部の各辺が実質的に直線で形成されているため、上面部における各辺の端近傍までパターン形成領域とすることができる。このため、上記インプリントモールド20を用いて、ステップ&リピート方式でインプリントを行って製造される、複数のチップが多面付けで形成されてなる半導体ウェハにおける各チップサイズを小さくすることができる。その結果、1枚のウェハに形成可能なチップ数を相対的に増大させることができるため、半導体ウェハとしての製品歩留まりを向上させることができる。
[インプリントモールド用基板の製造方法]
図6は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の製造方法の各工程を切断端面図で示す工程フロー図である。図7は、本開示の一実施形態におけるインプリントモールド用基板の製造方法の各工程を切断端面図で示す、図6に続く工程フロー図である。図8(A)~(D)は、図7(A)に示されるウェットエッチング工程において、基材の主面上を当該主面に沿って一方向にエッチング液を流動させる方法の一例を示す模式図である。図9は、図7(A)に示されるウェットエッチング工程において、基材の主面上を当該主面に沿って一方向にエッチング液を流動させる方法の他の例を示す模式図である。
[基材準備工程]
まず、主面12A’及びそれに対向する対向面12B’を有する基材12’を準備し、基材12’の主面12A’にハードマスク層30及びレジスト層40をこの順に積層する(図6(A)参照)。
基材12’としては、インプリントモールド用基板として一般的なもの、例えば石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス基板等のガラス基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板等を用いることができる。
基材12’の平面視形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、略矩形状等が挙げられる。基材12’が光インプリント用として一般的に用いられている石英ガラス基板である場合、通常、基材12’の平面視形状は略矩形状である。
基材12’の大きさ(平面視における大きさ)も特に限定されるものではないが、基材12’が上記石英ガラス基板である場合、例えば、基材12’の大きさは152mm×152mm程度である。また、基材12’の厚さは、強度、取り扱い適正等を考慮し、例えば、300μm~10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
ハードマスク層30を構成する材料としては、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又はこれらから任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。
ハードマスク層30は、後述する工程(図6(C)参照)にてパターニングされ、インプリントモールド用基板1の凸構造部11(図7(A)参照)をエッチングにより形成する際のマスクパターンとして用いられるものである。そのため、基材12’の構成材料に応じて、エッチング選択比等を考慮して、ハードマスク層30の構成材料を選択するのが好ましい。例えば、基材12’が石英ガラス基板である場合、ハードマスク層30として酸化クロム膜等が好適に選択され得る。
ハードマスク層30の厚さは、基材12’の構成材料に応じたエッチング選択比等を考慮して適宜設定される。例えば、基材12’が石英ガラス基板であって、ハードマスク層30が酸化クロム膜である場合、ハードマスク層30の厚さは、0.5nm~200nmの範囲内で適宜設定され得る。
基材12’の主面12A’にハードマスク層30を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング、PVD(Physical Vapor Deposition)、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の公知の成膜方法が挙げられる。
基材12’の主面12A’上のハードマスク層30を覆うようにしてスピンコート法等により形成されるレジスト層40を構成する材料は、特に限定されるものではなく、例えば、ネガ型又はポジ型の感光性材料等を用いることができるが、ポジ型の感光性材料を用いるのが好ましい。レジスト層40の膜厚は、特に限定されるものではなく、ハードマスク層30の構成材料に応じたエッチング選択比等に応じて適宜設定され得る。
[レジストパターン形成工程]
上記レジスト層40に対して所定の開口を有するフォトマスク(図示省略)を介した露光処理及び現像処理を施すことで、凸構造部11に対応するレジストパターン41を形成する(図6(B)参照)。
本実施形態において、レジストパターン41をマスクとしてハードマスク層30にドライエッチング処理を施すことで、凸構造部11に対応するマスクパターン31が形成される。すなわち、レジストパターン41の大きさ(サイズ)とマスクパターン31の大きさ(サイズ)とは実質的に同一となる。そして、後述するように、マスクパターン31の大きさ(サイズ)は、凸構造部11の大きさ(サイズ)よりも大きく、凸構造部11の上面部11Aを包摂可能な大きさで構成される。よって、レジストパターン41の大きさ(サイズ)も、凸構造部11の大きさ(サイズ)よりも大きく、凸構造部11の上面部11Aを包摂可能な大きさで構成される。
[マスクパターン形成工程]
上記のようにして形成されたレジストパターン41をエッチングマスクとし、開口部から露出するハードマスク層30を、例えば、塩素系(Cl2+O2)のエッチングガスを用いてドライエッチングすることで、基材12’の主面12A’上にマスクパターン31を形成する(図6(C)参照)。
マスクパターン31は、後述するウェットエッチング工程において、凸構造部11を形成するためのマスクとして用いられる。そして、凸構造部11を形成するためのウェットエッチング工程においては、いわゆるサイドエッチングが起こり、基材12’が横方向(面内方向)にエッチングされる。そのため、凸構造部11の上面部11Aの大きさ(サイズ)は、マスクパターン31の大きさ(サイズ)よりも小さくなる。すなわち、マスクパターン31の大きさ(サイズ)は、凸構造部11の上面部11Aの大きさ(サイズ)よりも大きく構成される。マスクパターン31の大きさ(サイズ)は、基材12’のサイドエッチング量等に応じて設定されればよく、例えば、凸構造部11の上面部11Aの大きさ(サイズ)より20μm~200μm程度大きければよい。
[ウェットエッチング工程]
上記のようにして形成されたマスクパターン31をマスクとして基材12’にウェットエッチング処理を施し、その後、残存するマスクパターン31を除去することで、凸構造部11を形成する(図7(A)参照)。このとき、凸構造部11の上面部11Aの各辺が実質的に直線になるように、基材12’にウェットエッチング処理を施す。なお、ウェットエッチング処理におけるエッチング液としては、例えばフッ酸等が好適に用いられる。
本実施形態におけるウェットエッチング工程においては、基材12’の主面12A’上を当該主面12A’に沿って一方向に相対的にエッチング液を流動させるようにして基材12’をエッチングすればよい。これにより、上面部11Aの各辺が実質的に直線である凸構造部11が形成され得る。
基材12’の主面12A’上を当該主面12A’に沿って一方向に相対的にエッチング液を流動させる方法としては、例えば、エッチング槽内のエッチング液に基材12’を浸漬させた状態において、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液の流れを形成する方法等が挙げられる。この場合において、例えば、エッチング槽50の所望の位置(供給部)50Sからエッチング液ELを供給し、エッチング槽50の所望の位置(排出部)50Eからエッチング液ELを排出したり(図8(A)参照)、エッチング槽50内のエッチング液ELを矢印CFで示すように対流させたり(図8(B)参照)することで当該エッチング液ELの流れLDを形成し、そのエッチング液ELの流れLD上に基材12’の主面12A’が位置するように基材12’をエッチング液ELに浸漬させればよい。エッチング槽50の供給部50Sからエッチング液ELを供給し、排出部50Eからエッチング液ELを排出する場合において、供給部50Sと排出部50Eとの間に循環経路50Cを設けることで、エッチング液ELを循環させてもよい(図8(C)参照)。ウェットエッチング工程中、エッチング液ELが基材12’の主面12A’上を主面12A’に沿って流動する限りにおいて、エッチング液ELを一方向に流し続けてもよいし、エッチング液ELの流れLDの方向を変化させてもよい。なお、エッチング液ELの流れLDを形成する際におけるエッチング液ELの流速、流量等は、エッチング液ELの温度、粘度、密度等に応じ、基材12’の主面12A’上をエッチング液ELが一方向に流動するように適宜設定されればよい。また、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液ELの流れLDを形成可能であれば、エッチング液に基材12’を浸漬させた状態で行われる上記方法に限定されるものではない。例えば、主面12A’上において一方向のエッチング液ELの流れLDを形成する方法として、所定の角度θを有する傾斜面60に基材12’をその主面12A側を上方に向けた状態で載置し、当該基材12の一方の端部側60U(上方)から他方の端部側60D(下方)に向かってエッチング液ELを流す方法(図8(D)参照)等が挙げられる。
また、基材12’の主面12A’上を当該主面12A’に沿って一方向に相対的にエッチング液を流動させる他の方法としては、例えば、エッチング槽50内のエッチング液ELに浸漬させた基材12’を、その面内方向に沿って一方向(例えば矢印SD1方向または矢印SD2方向)に移動(揺動)させる方法等が挙げられる。基材12’を面内方向に沿って一方向(矢印SD1方向または矢印SD2方向)に移動(揺動)させることで、当該基材12’の主面12A’上において、当該一方向と逆方向のエッチング液ELの流れ(LD1またはLD2)を形成することができる(図9参照)。この場合において、基材12’の面内方向に沿った一方向及びその逆方向(矢印SD1方向または矢印SD2方向、以下「第1の移動(揺動)方向」とする。)に交互に連続して基材12’を移動(揺動)させるようにしてもよい。また、第1の移動(揺動)方向に交互に連続して1回又は複数回基材12’を移動(揺動)させた後、当該第1の移動(揺動)方向に交差(例えば直交)する第2の移動(揺動)方向(基材12’の面内方向に沿った一方向及びその逆方向)に交互に連続して1回又は複数回基材12’を移動(揺動)させてもよい。基材12’の移動(揺動)速度は、基材12’の移動(揺動)により基材12’の主面12A’上にエッチング液の流れが形成される程度に適宜設定されればよい。なお、図7に示されるエッチング液ELの流れLDの方向は一例であってこれに限定されるものではない。例えば、図8(A)や図8(B)において、エッチング槽50の供給部50S及び排出部50Eの位置を入れ替えたり、図8(C)における、エッチング液ELの対流の方向CFをこれとは逆方向にしたりすることによって、図8に示されるエッチング液の流れLDの方向とは逆方向の流れを形成することができる。
また、基材12’の主面12A’上を当該主面12A’に沿って一方向のエッチング液の流れを形成する処理中において、基材12’の面内方向に沿って、上記流れ方向に対して逆方向に基材12’を移動(揺動)させる処理を行ってもよい。また、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液の流れを形成する処理中において、基材12’の面内方向に沿って、上記流れ方向と同一方向に基材12’を移動(揺動)させる処理を行ってもよく、上記流れ方向に対して同一方向及びその逆方向に交互に連続して基材12’を移動(揺動)させる処理を行ってもよい。
また、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液の流れを形成し、当該エッチング液の流れを形成する処理(以下「流れ形成処理」という場合がある。)を停止した後、基材12’の面内方向に沿って、上記流れ方向に対して逆方向に基材12’を移動(揺動)させてもよい。なお、基材12’を移動(揺動)させる処理(以下「基材揺動処理」という場合がある。)を停止した後、再度、流れ形成処理を再開してもよく、流れ形成処理と基材揺動処理とを交互に連続して行ってもよい。
さらに、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液の流れを形成し、当該流れ形成処理を停止した後、基材12’の面内方向に沿って、上記流れ方向と同一方向に基材12’を移動(揺動)させてもよく、上記流れ方向に対して同一方向及びその逆方向に交互に連続して基材12’を移動(揺動)させてもよい。また、基材12’の主面12A’上において一方向のエッチング液の流れを形成し、当該流れ形成処理を停止した後、第1の移動(揺動)方向に交互に連続して1回又は複数回基材12’を移動(揺動)させ、その後、当該第1の移動(揺動)方向に交差(例えば直交)する第2の移動(揺動)方向(基材12’の面内方向に沿った一方向及びその逆方向)に交互に連続して1回又は複数回基材12’を移動(揺動)させてもよい。
[窪み部形成工程]
続いて、基材12’の対向面12B’に研削加工を施すことで、窪み部13を形成してもよい(図7(B)参照)。
[インプリントモールドの製造方法]
上記のようにして作製されたインプリントモールド用基板1の凸構造部11の上面部11A(パターン領域)に、微細凹凸パターン21に対応するハードマスクパターンを形成し、ハードマスクパターンをマスクとしてインプリントモールド用基板1にドライエッチング処理を施し、凸構造部11の上面部11Aに微細凹凸パターン21を形成することで、インプリントモールド20(図5参照)を製造することができる。インプリントモールド用基板1のドライエッチングは、当該インプリントモールド用基板1の構成材料の種類に応じて適宜エッチングガスを選択して行われ得る。エッチングガスとしては、例えば、フッ素系ガスを用いることができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計思想や均等物をも含む趣旨である。
以下、実施例等により本開示をさらに詳細に説明するが、本開示は、下記の実施例等により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
[インプリントモールド用基板の作製]
主面及びそれに対向する対向面を有する石英ガラス基板(152mm×152mm、厚さ6.35mm)を準備した。
次に、主面上にクロム(Cr)からなるハードマスク層(厚さ100nm)をスパッタリングにより形成し、当該ハードマスク層上に、凸構造部に対応する平面視矩形状のレジストパターン(25mm×30mm)を形成した。レジストパターンをマスクとしたドライエッチング処理によりハードマスクパターンを形成し、当該ハードマスクパターンをマスクとし、エッチング液としてフッ酸を用いたウェットエッチング処理により、石英ガラス基板の主面から突出する平面視矩形状の凸構造部を形成した。
上記ウェットエッチング処理において、底面側からエッチング液を供給可能な供給部、上方からエッチング液を排出可能な排出部及び供給部と排出部との間を連続する循環経路を有し、エッチング液を循環可能なエッチング槽内のエッチング液に石英ガラス基板を浸漬させた状態で、エッチング液を循環させることでエッチング槽の底面側から上昇するエッチング液の流れを形成し、石英ガラス基板の主面上を当該主面に沿ってエッチング液を流動させた。なお、上記ウェットエッチング処理におけるエッチング条件を以下の通りとした。
・エッチング液の粘度:1.1mPa・s(20℃)
・エッチング液の密度:1.1g/cm3
・循環経路を流れるエッチング液の流量:6L/min
上記のようにして作製されたインプリントモールド用基板の凸構造部の上面部の各辺を光学顕微鏡により観察し、各辺の真直度(距離SG)を計測したところ、各辺の真直度(距離SG)は、いずれも2μm以下であった。
[実施例2]
エッチング液を循環させずに、石英ガラス基板をその主面の面内方向に沿って、エッチング槽の底面側からエッチング液の液面側に向かう方向と同一方向及びその逆方向に交互に連続して往復揺動(揺動回数:60往復/分、揺動速度:60cm/s)させることで、石英ガラス基板の主面上を当該主面に沿って相対的に双方向にエッチング液を流動させた以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板を作製した。かかるインプリントモールド用基板の凸構造部の上面部の各辺の真直度(距離SG)を実施例1と同様にして計測したところ、各辺の真直度(距離SG)は、いずれも1μm以下であった。
[実施例3]
エッチング液循環処理中に、石英ガラス基板をその主面の面内方向に沿って、エッチング槽の底面側からエッチング液の液面側に向かう方向と同一方向及びその逆方向に交互に連続して往復揺動させることで、石英ガラス基板の主面上を当該主面に沿ってエッチング液を相対的に双方向に流動させる処理を行った以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板を作製した。かかるインプリントモールド用基板の凸構造部の上面部の各辺の真直度(距離SG)を実施例1と同様にして計測したところ、各辺の真直度(距離SG)は、いずれも0.6μm以下であった。
[比較例]
エッチング液を循環させずに、石英ガラス基板をエッチング液に浸漬させた状態でエッチングした以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板を作製した。かかるインプリントモールド用基板の凸構造部の上面部の各辺の真直度(距離SG)を実施例1と同様にして計測したところ、各辺の真直度(距離SG)は、いずれも3μmを超えていた。
以上から明らかなように、ウェットエッチング処理において、エッチング液の循環処理や、石英ガラス基板をその面内方向に沿って、エッチング槽の底面側からエッチング液の液面側に向かう方向と同一方向及びその逆方向に交互に連続して往復揺動させる処理を施した上記各実施例においては、凸構造部の上面部の各辺の真直度はいずれも2μm以下となり、当該各辺が実質的に直線である上面部を有する凸構造部が形成され得ることが確認された。一方で、上記のいずれかの処理を施さない比較例においては、凸構造部の上面部の各辺の真直度は3μmを超過しており、当該各辺が実質的に直線である上面部を有する凸構造部を形成することが極めて困難であることが確認された。
1…インプリントモールド用基板
11…凸構造部
11A…上面部
11B…側壁部
12…基部
12A…第1面
12B…第2面
13…窪み部
20…インプリントモールド
21…微細凹凸パターン

Claims (10)

  1. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、
    前記第1面から突出する凸構造部と
    を備え、
    前記凸構造部は、基材の主面に形成された所定のエッチングマスクをマスクとしてエッチング液が前記基材の前記主面上を前記主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングすることで形成され、外周が複数の辺で構成されている上面部と、前記上面部の外周及び前記基部の前記第1面の間に連続するラウンド形状の側壁部とを有し、
    前記上面部の各辺は、実質的に直線により構成され、
    前記上面部の各辺の真直度が2μm以下である
    インプリントモールド用基板。
  2. 前記基部の平面視形状は略矩形状であり、
    平面視において、前記上面部の外周を構成する各辺と、前記基部の外周を構成するいずれかの各辺とが略平行である
    請求項1に記載のインプリントモールド用基板。
  3. 前記上面部の平面視形状が略矩形状である
    請求項1又は2に記載のインプリントモールド用基板。
  4. 前記基部の前記第2面には窪み部が形成されており、
    前記窪み部は、前記基部の前記第1面側に前記窪み部を投影した投影領域内に前記凸構造部が包摂され得るように前記基部の前記第2面に形成されている
    請求項1~3のいずれかに記載のインプリントモールド用基板。
  5. 前記インプリントモールド用基板は、石英ガラス基板である
    請求項1~4のいずれかに記載のインプリントモールド用基板。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のインプリントモールド用基板の前記上面部に微細凹凸パターンが形成されてなる
    インプリントモールド。
  7. 第1面及び当該第1面に対向する第2面を有する基部と、前記第1面から突出する凸構造部とを備え、前記凸構造部は、外周が複数の辺で構成されている上面部と、前記上面部の外周及び前記基部の前記第1面の間に連続するラウンド形状の側壁部とを有するインプリントモールド用基板の製造方法であって、
    主面及び当該主面に対向する対向面を有し、前記上面部に対応する形状のエッチングマスクが前記主面上に形成されてなる基材を準備する準備工程と、
    前記エッチングマスクをマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程と
    を有し、
    前記エッチング工程において、エッチング液が前記基材の前記主面上を当該主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングすることで、前記凸構造部の前記上面部の各辺を実質的に直線にし、前記凸構造部の前記上面部の各辺の真直度を2μm以下とする
    インプリントモールド用基板の製造方法。
  8. 前記エッチング工程において、前記基材を前記エッチング液に浸漬させた状態で、前記エッチング液が前記基材の主面上を当該主面に沿って一方向に相対的に流動するように前記基材をエッチングする
    請求項に記載のインプリントモールド用基板の製造方法。
  9. 前記エッチング工程において、前記エッチング液に浸漬させた状態の前記基材を前記主面に略平行な一方向に揺動させながら前記基材をエッチングする
    請求項又はに記載のインプリントモールド用基板の製造方法。
  10. 前記基材は石英ガラスで構成されており、前記エッチング液はフッ酸を含む
    請求項のいずれかに記載のインプリントモールド用基板の製造方法。
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