JP6167609B2 - ナノインプリント用テンプレート、ナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法、およびナノインプリント用テンプレートの製造方法 - Google Patents

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本発明は、微細な凹凸パターンを転写形成するナノインプリントリソグラフィに関するものであり、特にナノインプリント用テンプレート、ナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法、およびナノインプリント用テンプレートの製造方法に関するものである。
近年、半導体デバイスにおいては、微細化の一層の進展により高速動作、低消費電力動作が求められ、また、システムLSIという名で呼ばれる機能の統合化などの高い技術が求められている。このような中、半導体デバイスのパターンを作製する要となるリソグラフィ技術は、デバイスパターンの微細化が進むにつれ露光波長の問題などからフォトリソグラフィ方式の限界が指摘され、また、露光装置などが極めて高価になってきている。
その対案として、近年、微細凹凸パターンを用いたナノインプリントリソグラフィ(NIL)法が注目を集めている。1995年Princeton大学のChouらによって提案されたナノインプリントリソグラフィ法は、装置価格や使用材料などが安価でありながら、10nm程度の高解像度を有する微細パターンを形成できる技術として期待されている。インプリント法は、予め表面にナノメートルサイズの凹凸パターンを形成したテンプレートを、被転写基板表面に形成された樹脂などの被転写材に押し付けて力学的に変形させて凹凸パターンを精密に転写し、パターン形成されたインプリント材料をレジストマスクとして被転写基板を加工する技術である。一度テンプレートを作製すれば、ナノ構造が簡単に繰り返して成型できるため高いスループットが得られて経済的であるとともに、有害な廃棄物が少ないナノ加工技術であるため、近年、半導体デバイスに限らず、光学部材や磁気記録媒体などのさまざまな分野への応用が進められている。このようなインプリント法には、熱可塑性材料を用いて熱により凹凸パターンを転写する熱インプリント法や、光硬化性材料を用いて紫外線などの光を照射することにより凹凸パターンを転写する光インプリント法などが知られている。光インプリント法は、室温で低い印加圧力でパターン転写でき、熱インプリント法のような加熱・冷却サイクルが不要でテンプレートや樹脂の熱による寸法変化が生じないために、解像性、アライメント精度、生産性などの点で優れていると言われている。
また近年では更なる微細化の要求に答えるために、半導体メモリなどの半導体デバイスパターンまたはナノインプリント用テンプレートのパターンの形成方法として、芯材となるパターンの側壁に側壁材膜を成膜し側壁パターンを形成し、この側壁パターンをマスクとしたエッチングにより微細パターンを形成する側壁転写プロセスが開発されている。この側壁転写プロセスでは芯材となるパターンの周りに閉じたループ(以下ループ)構造が形成される。図20(a)は芯材パターン11に側壁材膜12を堆積させエッチバックにより側壁材膜を全体的に掘り下げ芯材パターン上面および被転写基板表面を露出させた状態を示す平面図である。この時に生じるループ構造13の不要箇所は後工程にて切断する必要がある。
例えば特許文献1にはナノインプリント用テンプレートを側壁転写プロセスで作製し、テンプレート上でループを切断する方法について記載がある。また特許文献2にはテンプレートを側壁転写プロセスで作製し、そのテンプレートを用いてウェハに転写を行い、転写後のウェハ上でループを切断することが記載されている。図20(b)は図20(a)芯材パターン除去後、ループ構造をフォトリソグラフィなどの工程により切断し側壁パターン15を形成した後の図である。しかし、ループの切断作業はプロセス負荷を増やすことになるためループが生じない側壁転写プロセスが提案されている。特許文献3には側壁転写プロセス法を用いる際に芯材端部に傾斜を形成することで、エッチバック中にループを切断する方法が提案されている。
特開2010−284921号公報 特開2010−239009号公報 特開2011−129756号公報
しかしながら、特許文献3の方法では芯材パターン端部が傾斜形状をしているループ切断構造をフォトリソグラフィ法で作製しており、フォトマスクのパターン端部にSRAFを設け、SRAF構造によって間接的に傾斜形状を形成している。このフォトリソグラフィ方法では微小な露光量の差をもちいて間接的に傾斜形状をコントロールしているために、材料依存性が強く、材料ごとに最適パターンを再設計する必要があり、また材料膜厚、露光、現像条件などのプロセス変動に対して傾斜形状も変化するため、安定的なループの切断が難しいという問題があった。特にパターン端部の傾斜構造の傾斜角度や、幅、長さなどを安定的に作製するのが困難となっていた。そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、側壁転写プロセスの際に生じるループの切断を安定的に行えるループ切断構造を有したテンプレート、テンプレートを利用したパターン形成方法およびテンプレートの製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明はループ切断構造のパターン転写方法にナノインプリントリソグラフィーを用いるものである。そして、本発明の一の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートは、基板主面に、凸部を有する凹凸形状の転写パターンを備え、前記凸部は、第一の側壁が傾斜形状および垂直形状を有するとともに、前記垂直形状の高さは凸部の高さの1/3以下であり、第二の側壁が垂直形状を有ることを特徴とする。
また本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、前記ナノインプリント用テンプレートを光透過性として、被転写基板上に光硬化性膜をインクジェットにて滴下する工程と、
ナノインプリント用テンプレートの凹凸形状の転写パターンを前記光硬化性膜に押し当てた状態で、前記ナノインプリント用テンプレートを介して光を照射して光硬化性膜を硬化させる工程と、前記ナノインプリント用テンプレートと被転写基板を分離させる工程と、
光硬化性膜が硬化して形成されたパターンを芯材パターンとし、ALD法により側壁材膜を堆積させる工程と、エッチバックにより側壁材膜のループ構造を切断し、芯材パターン側壁に側壁パターンを形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明の一の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートの製造方法は、ハードマスクを有する基板を準備する工程と、基板上のハードマスクを加工し、ハードマスクを部分的に開口させ、ハードマスクの開口端を周辺とするハードマスク開口部を形成する、ハードマスク加工工程と、基板上に樹脂レジストを設けるレジスト形成工程と、ハードマスク開口部の周辺が、ハードマスクの開口端がレジストで覆われている第一の辺と、第一の辺を覆うレジストに覆われている箇所以外は、レジストから露出している第二の辺を有するようにレジスト開口部を形成するレジスト開口形成工程と、前記ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板をエッチングし凹部を形成する基板エッチング工程とを有し、前記第一の辺を覆うレジストのハードマスク開口部上の端面が傾斜形状を有し、該傾斜形状のレジストにより、第一の辺の側壁には傾斜形状を形成し、第二の辺の側壁にはレジストから露出したハードマスク開口端により、垂直形状を形成することを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係るナノインプリント用テンプレートの製造方法は、ハードマスクを有する基板を準備する工程と、基板上のハードマスクを加工し、ハードマスクを部分的に開口させ、ハードマスクの開口端を周辺とするハードマスク開口部を形成する、ハードマスク加工工程と、基板上に樹脂レジストを設けるレジスト形成工程と、ハードマスク開口部の周辺が、ハードマスクの開口端がレジストで覆われている第一の辺と、第一の辺を覆うレジストに覆われている箇所以外は、レジストから露出している第二の辺を有するようにレジスト開口部を形成する、レジスト開口形成工程と、前記ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板をエッチングし凹部を形成する、基板エッチング工程と、レジスト表面を減膜させ、レジスト側壁を後退させるレジスト表面処理工程とを有し、 前記基板エッチング工程と前記レジスト表面処理工程を交互に繰り返し、第一の辺の側壁には段差形状を形成し、第二の辺の側壁にはレジストから露出したハードマスク開口端により垂直形状を形成することを特徴とする。
本発明のナノインプリント用テンプレートによれば、ループ切断構造の安定的な転写が可能となる。また本発明のナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法においては安定的にループ切断が可能となる。また本発明のナノインプリント用テンプレートの製造方法によればループ切断構造を有するテンプレートを作製可能となる。
本発明のテンプレートの構成を示した断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るテンプレートの構成を示した平面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係るテンプレートの構成を示した断面模式図であり、図2のα―α及びA−A線断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るテンプレートにてインプリントされた被転写材と被転写基板を示した断面模式図である。 側壁転写プロセスの工程フローを示す断面模式図であり、図5(a)は図4Z−Z線断面図である。 本発明の第1の実施形態における第1の変形形態に係るテンプレートの構成を示した断面模式図であり、図2のA−A線断面図である。 本発明の第1の実施形態における第1の変形形態に係るテンプレートにてインプリントされた被転写材と被転写基板を示した断面模式図である。 本発明の第1の実施形態における第2の変形形態に係るテンプレートの構成を示した平面模式図である。 本発明の第1の実施形態における第2の変形形態に係るテンプレートの構成を示した断面模式図であり、図8のB−B線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るテンプレートの構成を示した平面模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るテンプレートの構成を示した断面模式図であり、図10のγ―γ及びC−C線断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るテンプレートにてインプリントされた被転写材と被転写基板を示した断面模式図である。 本発明のテンプレートの第1の製造方法を示した断面模式図である。 本発明のテンプレートの第1の製造方法に係る図13(c)の平面図である。 本発明のテンプレートの第1の製造方法に係る図14の変形例を示す平面図である。 本発明のテンプレートの第2の製造方法を示した断面模式図である。 本発明のテンプレートの第2の製造方法に係る図16(b)の平面図である。 本発明のテンプレートの製造方法に係るループ切断構造の配置またはパターンの変形例を示す平面模式図である。 本発明のテンプレートの第3の製造方法を示した断面模式図である。 従来技術を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明はループ切断構造の転写方法としてナノインプリントリソグラフィを用いるものであり、本発明のナノインプリント用テンプレート、ナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法、およびナノインプリント用テンプレートの製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[ナノインプリント用テンプレート]
本発明のナノインプリント用テンプレート(以下テンプレート)について説明する。
図1は本発明のテンプレートの構成を模式的に示した断面図である。基板10の基板主面20上に、転写用凹凸形状30のパターンが形成されている。転写用凹凸形状は凸部40と凹部50を有しており、半導体用の回路パターンや磁気記録メディア用の記録素子パターンなどを形成している。
光ナノインプリントに用いられる場合、基板は光透過性基板であり材質は、例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板等の樹脂基板から作成できる。また、これらのうちから任意に選択された2つ以上の基板を積層してなる積層基板なども用いることができる。またここで言う「光透過性」とは、波長300〜450nmの光線の透過率が70%以上であることを意味し、より好ましくは90%以上である。
熱ナノインプリントに用いられる場合は、基板は必ずしも光透過性を有する必要はなく、例えば、ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板、シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等を用いることができる。テンプレート基板の厚さは、基板の強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。
(第1の実施形態)
図2は本発明の第1の実施形態に係るテンプレートの構成を模式的に示した平面図であり、図1の転写用凹凸形状のパターンの一部分を抜き出して示したものである。凹部50は基準面35に対して凹形状となっており、凹部50と基準面35の接辺である周辺60を有している。なお本実施形態で基準面35は図1の基板主面20の高さに一致する面としている。図2においては、凹部の平面形状の代表的な形として矩形状の凹部が一定間隔で並列に配置されているラインアンドスペースのパターン例を示している。凹部の平面形状は矩形に限られることはなく種々の形状をしていても良い。凹部の周辺の短辺側には、凹部側壁が傾斜面を有している傾斜形状側壁70が形成されており、長辺側には垂直形状側壁80が形成されている。なお本発明で言う垂直とは側壁転写プロセスでエッチバック時に側壁パターンが問題なく形成できる角度であれば良く、85度から90度が好ましい。
図3(a)は、図2の一点鎖線α−αの断面図である。凹部50が周期間隔で形成されており、断面の側壁は垂直形状である。図3(b)は図2の一点鎖線A−Aの断面図である。傾斜形状側壁70は凹部底面90から基準面35に向かって凹部の開口が広がるように傾斜形状をしている。このように本実施形態のテンプレートの凹部は、凹部の側壁に、傾斜形状側壁と、垂直形状側壁とを両方有した構造となっている。
本実施形態のテンプレートにて、被転写材にインプリントを行うと端部に傾斜形状を有する転写凸部が形成される。光ナノインプリントの場合は、被転写材には紫外線硬化性樹脂などの光硬化性膜を用い、光硬化性膜にテンプレートを押し当て、光を照射しパターンを転写する。インプリント後に被転写基板上に被転写材の薄膜が残る場合は、残膜は酸素プラズマによるアッシングなどで取り除いても良い。また、必要に応じて側壁材膜の堆積前にプラズマ処理などで転写凸部を細らせるスリミング処理をしても良い。続いて、転写凸部を芯材パターンとし、転写凸部を覆うように側壁材膜を堆積させる。
図4は本実施形態の凹部を有するテンプレートにて、被転写材にインプリントによりパターン転写し、側壁転写プロセス用に側壁材膜を堆積させた際のパターン端部の断面の模式図である。被転写基板110は半導体ウェハ基板やパターンドメディア用のガラス、または、コピーテンプレートを作製するためのテンプレートブランクスなどが挙げられる。転写凸部120はインプリントによって光硬化性膜である有機レジストなどの被転写材に形成されたものであり、端部に傾斜形状部130を有している。この端部の傾斜形状がループ切断構造となる。この転写凸部を芯材パターンとして凸部全体を覆うように側壁材膜140が堆積している。側壁材膜の堆積にはCVD(Chemical Vapor Deposition)法やALD(Atomic Layer Deposition)法が用いられるが、ALD法が特に好ましい。
ALD法は飽和表面反応を利用した原子層成膜方法なので、 原子層を1層ごとに成膜することが可能である。ALD法による成膜量は、およそ0.1nm〜0.2nm/cycle 程度であるため、制御可能な成膜量も同程度となる。そのためレジストパターン側面への側壁材料膜の堆積が、一般に広く用いられているCVD法(熱CVDやプラズマCVDなど)を用いた場合より均一性が高く、レジストパターン側面部、上面部へのより均一な側壁材料膜の堆積が可能となる。
さらに芯材に有機レジストを用いた場合において、低温成膜が可能なためレジストパターンの形状を損傷せず、レジストパターン形状を保ち易く側壁マスク形状が良好となる。一般的なCVD法においては、有機レジストパターン形状を損傷しない低温プロセスと、レジストパターン側面部、上面部への均一な被覆性との両立は難しいが、ALD法では室温成膜であっても高い被覆性が達成される。
特に、側壁転写プロセスでは、側壁材料膜の成膜厚みのばらつきがそのままパターンCD(Critical Dimension:重要な寸法)ばらつきに直結するため、側壁材料膜の成膜厚みの均一性、特にレジストパターンの側面の側壁材料膜の均一性が重要となる。それゆえ、側壁転写プロセスにおいてALD法を用いると、側壁パターンが均一でより垂直形状になり、微細なパターンの寸法制御性が格段に向上するため、ALD法が好適である。
側壁材膜としては被転写基板や芯材パターンとのエッチング選択比などにより適宜選択できるが、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン等のシリコン系、酸化アルミニウム等のアルミニウム系、酸化ハフニウムなどのハフニウム系、窒化チタン等のチタン系などの材料が挙げられる。また被転写基板が金属膜の場合はシリコン系の側壁材膜が好ましい。
図5は、側壁転写プロセスを示す模式図であり、図4のZ−Z断面が図5(a)である。芯材パターンである転写凸部120を側壁材膜140が覆っている。側壁材膜堆積後は、図5(b)に示すようにエッチングにより表面全体を均一に掘り下げるエッチバックにより芯材パターン上面、傾斜形状部と被転写基板を露出させる。それにより、芯材パターン両側には側壁パターン145が形成される。エッチバック量は、図4の傾斜角度をθ、堆積膜厚DとするとD/COSθだけエッチバックすることで傾斜形状部分に堆積した側壁材膜を除去でき、ループを切断することができる。
エッチバック後は図5(c)に示すように芯材パターンを除去する。芯材パターンが有機レジストの場合は酸素系のガスを用いたプラズマ処理によって容易に芯材パターンを除去ができる。さらに側壁に形成された側壁パターン145をマスクとしてエッチングすることでパターンを被転写基板に転写できる。
傾斜角度θの値は、小さいとエッチバック量は少なく十分な高さの側壁パターンを残すことができるが、ループ切断構造の長さが長くなる。また側壁パターンの端部の傾斜部分も長くなり被転写基板の端部を精度良く作製し難くなる。傾斜角度θが大きいとエッチバック量は多くなり、残存する側壁パターンの高さは減るがループ切断構造も短いものとすることができる。それらを考慮すると傾斜角度の範囲は20度〜60度の範囲とすることが好ましく、25度〜45度の範囲がさらに好ましい。また傾斜形状は、上記20度〜60度の範囲の複数の傾斜角度から形成されていても良い。
このように、本実施形態のテンプレートは、凹部の側壁に、傾斜形状側壁と、垂直形状側壁を両方有した構造としているため、側壁転写プロセスにおいてループ切断構造をインプリントリソグラフィで実現可能となる。有機レジストを芯材パターンとした側壁転写プロセスにおいて、転写にインプリントリソグラフィを用い、テンプレートを被転写材に押し当てる直接的な転写を行うため、フォトリソグラフィによる間接的な転写と比較して、ループ切断構造である傾斜形状も、パターン同士でばらつきが少なく安定的に作製できる。
それによりループが切断された側壁材膜の安定した形成が可能となる。
またインプリントリソグラフィはフォトリソグラフィ工程と比較して複雑な露光装置を必要とせず、製造コストも低減できる。特に、側壁転写プロセスを用いてマスターテンプレートから複製テンプレートを作成する場合には、転写形状の安定性に優れているため、同一形状の複製テンプレートを複数回複製可能であるために好ましい。
(第1の実施形態の第1の変形形態)
次に、第1の実施形態の第1の変形形態について説明する。
第1の実施形態と同様な機能を果たす部分には同一符号を付し適宜説明を省略する。図6は図2の一点鎖線A−Aの断面図であり、第1の実施形態のテンプレートの第1の変形形態を示す図である。変形形態の平面図は図2と同様であり、図2のα−αの断面も図3(a)と同様である。図2に示すように凹部50の周辺の短辺側には側壁が傾斜面を有している傾斜形状側壁70が形成されており、長辺側には垂直形状側壁80が形成されている。
本変形形態は図6に示すように側壁の凹部底面側は傾斜形状であり、基準面側の凹部開口の縁は垂直形状になっている点が第1の実施形態と異なる点である。このような傾斜形状側壁70の凹部開口の縁に垂直形部85を有している構造は、詳細は後述するが、基準面35上のハードマスクをエッチングマスクとすることで形成できる。
本実施形態のテンプレートにて、被転写材にインプリントを行うと凹部を反転させた転写凸部が形成される。転写凸部の端部下側には垂直形状が形成され、上側は傾斜形状が形成される。続いて、転写凸部を芯材パターンとし、転写凸部を覆うように側壁材膜を堆積させる。
図7は本実施形態の凹部を有するテンプレートにて、被転写材にパターン転写し、側壁転写プロセス用に側壁材膜を堆積させた際の断面の模式図である。転写凸部120はインプリントによって有機レジストなどが被転写材に形成されたものであり、端部に傾斜形状部130と垂直形状部160を有している。垂直形状部は凸部底面側に形成され、傾斜形状面が凸部の頂部側に形成されている。この転写凸部を芯材パターンとして凸部全体を覆うように側壁材膜140が堆積している。その後、エッチバックにより芯材パターン上面、傾斜形状部、垂直形状部と被転写基板を露出させる。エッチバック量は、図7の傾斜角度をθ、堆積膜厚D、凸部底面側の垂直形状部の高さhとするとD/COSθ+hだけ、エッチバックすることでループの切断が可能となる。
本変形形態は端部に垂直形状と傾斜形状を有していることで、ループ切断構造を短くすることができる。それによりレイアウト設計制約が緩和できる。またエッチバック量は垂直形状部の高さ分多くなり、残存する側壁パターンの厚みは薄くなるが、側壁パターンの厚みが薄くてもいいように被転写基板はハードマスクを有する構造としても良い。
また図6に示すように本変形形態のテンプレートは傾斜形状側壁70の凹部開口の縁に垂直形部85を有している。その垂直形状部は基準面35上のハードマスク(図示せず)をエッチングマスクとすることで形成できるため、傾斜形状側壁と垂直形状部からなるループ切断構造を精度良く作製可能となる。また垂直形状部85の深さは、側壁材膜や下地基板の材質などにより適宜選択することができるが凹部全体の深さの1/3以下が好ましく1/4以下がより好ましい。側壁材膜の堆積後は、図5で説明したプロセスと同様に、エッチバックを行いループ切断し、側壁パターン形成後は、第1の実施形態同様にして、被転写基板に側壁パターンを転写することができる。
(第1の実施形態の第2の変形形態)
次に、本発明のナノインプリント用テンプレートの第1の実施形態の第2の変形形態について説明する。第1の実施形態と同様な機能を果たす部分には同一符号を付し適宜説明を省略する。図8は本発明の第2の変形形態に係るテンプレートの構成を示した平面模式図であり、図1の転写用凹凸形状のパターンの一部分を抜き出して示したものである。凹部50は基準面35に対して凹形状となっており、凹部50と基準面35の接辺である周辺60を有している。図8においては、凹部の平面形状の代表的な形として矩形状の凹部が一定間隔で並列に配置されているラインアンドスペースのパターン例を示している。凹部の平面形状は矩形に限られることはなく種々の形状をしていて良い。凹部の周辺の短辺側には、側壁が段差形状となっている段差形状側壁270が形成されており、長辺側には垂直形状側壁80が形成されている。また、図8の一点鎖線β−βの断面は、図3(a)と同一である。
図9は、図8の一点鎖線B−Bの断面図である。段差形状側壁270は凹部底面90から基準面に向かって凹部の開口が広がるように段差形状をしている。段差形状は、段差断面200と段差側面210で一つの段差を形成しており、図9においては、段差は凹部底面から基準面35まで三段形成されている例を示している。このように、第2の変形形態のテンプレートの凹部は、凹部の側壁に、段差形状側壁と垂直形状側壁の異なる形状を両方有した構造となっている。
第2の変形形態の凹部を有するナノインプリント用テンプレートにて、被転写材にインプリントを行うと端部に段差形状を有する転写凸部が形成される。側壁転写プロセスを行う場合は、転写凸部を芯材パターンとし、転写凸部を覆うように側壁材膜を堆積させる。その後、図5で説明したプロセスと同様に、エッチバックによりループの切断が可能となる。エッチバック量は、段差側面の高さや段差断面の長さ、側壁材膜の堆積膜に合わせて行う。
第2の変形形態においては段差形状の段数によりループ除去構造の形状が調整可能となる。図9の段差側面の高さや段差断面の長さは、側壁材膜や被転写基板の材質などの種々の条件により適宜選択することができるが、段差断面200の長さは堆積膜の厚みより長いことが好ましい。
このように、第2の変形形態のテンプレートは、単位の凹部の側壁に、段差形状側壁と、垂直形状側壁を両方有した構造としているため、側壁転写プロセスにおいてループ切断構造をインプリントリソグラフィで実現可能となる。また図9に示すように本変形形態のテンプレートは段差形状側壁を有しており、凹部開口縁の最上段の段差は基準面35上のハードマスク(図示せず)をエッチングマスクとすることで形成できるため、段差形状であるループ切断構造を精度良く作製可能となる。側壁材膜の堆積後は、図5で説明したプロセスと同様に、エッチバックを行いループ切断し、側壁パターン形成後は、第1の実施形態同様にして、被転写基板に側壁パターンを転写することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様な機能を果たす部分は同一名称とし適宜説明を省略する。図10は本発明の第2の実施形態に係るテンプレートの構成を模式的に示した平面図であり、図1の転写用凹凸形状のパターンの一部分を抜き出して示したものである。凸部40は基準面36より高く形成された凸形状となっており、凸部40と基準面36の接辺である周辺61を有している。 図10においては、凸部の平面形状の代表的な形として矩形状の凸部が一定間隔で並列に配置されているラインアンドスペースのパターン例を示している。凸部の平面形状は矩形に限られることはなく種々の形状をしていても良い。凸部の周辺の短辺側には、側壁が傾斜面を有している傾斜形状側壁71が形成されており、長辺側には垂直形状側壁81が形成されている。
図11(a)は、図10の一点鎖線γ−γの断面図である。凸部40が周期間隔で形成されており、断面の側壁は垂直形状である。図11(b)は図2の一点鎖線C−Cの断面図である。傾斜形状側壁71は凸部上面91から基準面36に向かって凸部の底が広がるように傾斜形状をしている。このように本実施形態のテンプレートの凸部は、凸部の側壁に、傾斜形状側壁と、垂直形状側壁とを両方有した構造となっている。
本実施形態のテンプレートにて、被転写材にインプリントを行うと端部に傾斜形状を有する転写凹部が形成される。転写凹部をインプリントした後に、側壁転写プロセスを行う場合は、転写凹部を覆うように側壁材膜を堆積させる。
図12は本実施形態の凸部を有するテンプレートにて、被転写材にインプリントによりパターン転写し、側壁転写プロセス用に側壁材膜を堆積させた際のパターン端部の断面の模式図である。被転写基板110は半導体ウェハ基板やパターンドメディア用のガラス、または、コピーテンプレートを作製するためのテンプレートブランクスなどが上げられる。転写凹部121はインプリントによって光硬化性膜である有機レジスなどの被転写材に形成されたものであり、端部に傾斜形状部130を有している。この端部の傾斜形状がループ切断構造となる。この転写凹部を覆うように側壁材膜140が堆積している。側壁材膜の堆積方法、側壁材膜の材質は第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
側壁材膜堆積後はエッチングにより表面全体を均一に掘り下げるエッチバックにより芯材パターン上面、傾斜形状部と被転写基板を露出させる。エッチバック量は、図12の傾斜角度をθ、堆積膜厚DとするとD/COSθだけエッチバックすることで傾斜形状部分に堆積した側壁材膜を除去でき、ループを切断することができる。
エッチバック後は芯材パターンを除去し側壁に形成された側壁パターンをマスクとしてエッチングしパターンを被転写基板に転写する。また芯材パターンが有機レジストの場合は酸素系のガスを用いたプラズマ処理によって容易に芯材パターンを除去ができる。
傾斜角θの値は、小さいとエッチバック量は少なく十分な高さの側壁パターンを残すことができるが、ループ切断構造の長さが長くなる。また側壁パターンの端部の傾斜部分も長くなり被転写基板の端部を精度良く作製し難くなる。傾斜角度θが大きいとエッチバック量は多くなり、残存する側壁パターンの高さは減るがループ切断構造も短いものとすることができる。それらを考慮すると傾斜角度の範囲は20度〜60度の範囲とすることが好ましく、25度〜45度の範囲がさらに好ましい。また傾斜形状は、上記20度〜60度の範囲の複数の傾斜角度から形成されていても良い
このように、本実施形態のテンプレートは、凸部の側壁に、傾斜形状側壁と、垂直形状側壁を両方有した構造としているため、側壁転写プロセスにおいてループ切断構造をインプリントリソグラフィで実現可能となる。有機レジストを芯材パターンとした側壁転写プロセスにおいて、転写にインプリントリソグラフィを用い、テンプレートを被転写材に押し当てる直接的な転写を行うため、フォトリソグラフィによる間接的な転写と比較して、ループ切断構造である傾斜形状も、パターン同士でばらつきが少なく安定的に作製できる。
それによりループが切断された側壁材膜の安定した形成が可能となる。
またインプリントリソグラフィはフォトリソグラフィ工程と比較して複雑な露光装置を必要とせず、製造コストも低減できる。特に、側壁転写プロセスを用いてマスターテンプレートから複製テンプレートを作成する場合には、転写形状の安定性に優れているため、同一形状の複製テンプレートを複数回複製可能であるために好ましい。
第2の実施形態の変形形態も、電子線描画またはインプリントリソグラフィによりレジストを種々の立体形状とすることで、第1の実施形態の変形形態同様のループ除去構造を作製することが可能である。
[ナノインプリント用テンプレートの製造方法]
(第1の製造方法)
次に本発明のナノインプリント用テンプレートの第1の製造方法について説明する。
第1の製造方法は、第1の実施形態、または第1の実施形態の第1の変形形態のテンプレートの製造方法に対応している。図13は第1の製造方法を示すテンプレートの断面図である。まず図13(a)のように基板300上にハードマスク310を有するブランクスを準備する。ハードマスクは被転写基板の加工の際のマスクとなるものであり材質は、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又は任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。またその厚みは数nmから50nm程度のものが好適に用いられる。
次に図13(b)のようにハードマスクをパターニングして、開口部を形成する。ハードマスクのパターニングは従来の公知の方法を用いればよく、ハードマスク上に樹脂レジストを塗布し、電子線描画装置などを用いて描画を行い、その後、現像、エッチングによりハードマスクに開口部を形成することができる。ハードマスクの開口部の形状は、ハードマスクの開口端を周辺とする種々の形状とすることができる。次に図13(c)のようにレジストを塗布し、描画、現像を行い、ハードマスク開口部上のレジストを開口させる。さらに本製造方法においてはレジスト開口の側面を傾斜形状としている。
図14は図13(c)の平面図であり、ハードマスク開口部401とレジスト開口部402の位置関係を示している。図14の一点鎖線D−D断面が図13(c)に対応する。図14の斜線部分はレジスト開口部から露出したハードマスク露出部400を示している。打点部はレジスト410を示している。レジスト領域の実線で囲われている領域はレジストが傾斜形状をしているレジスト傾斜部420を表している。ハードマスク開口部の中の白抜きは被転写基板が露出している基板露出部430を示している。レジスト領域の点線で囲まれている領域はハードマスクが開口し、かつレジストで覆われているハードマスク開口レジスト被覆部440を示している。図14は代表的なパターン形状として、レジスト開口部の領域の中に、矩形状のハードマスク開口部が並列して配置されているラインアンドスペースのパターン例を示している。一つのレジスト開口部の中に複数のハードマスク開口部があり、ハードマスク開口部の開口端の短辺450はレジストで覆われており、長辺460は、短辺を覆うレジストに覆われている部分以外はレジストから露出している。
また図14のようにレジスト傾斜部はレジスト開口周辺全域に形成されていても良いし、図15のようにレジスト開口周辺全域図ではなくハードマスク開口レジスト被覆部440の存在する側の辺だけに形成されていてもよい。また図14において、レジスト傾斜部はパターンの端部を包含しているが、図15に示すように、レジスト傾斜部はパターンの端部を包含しなくても良い。
レジスト傾斜部の形成方法は、樹脂レジストを基板に塗布した後に、電子線やレーザーによる描画の際に、描画エネルギーを描画位置により勾配を持たせることで傾斜形状を作ることができる。またレジスト開口部の全周囲にレジスト傾斜部を形成する場合は、電子線描画やレーザー描画によっても形成可能だが、現像条件や、現像後のレジストの表面処理によりレジスト開口を傾斜形状としても良い。傾斜形状を有したレジスト開口を形成後、図13(d)から(f)のようにドライエッチングにより基板を掘り込んで凹部を形成する。
本製造方法においては図14の平面図に示すように、ハードマスク開口部の開口端である周辺が傾斜形状を有するレジストに覆われている辺と、レジストから露出している辺が存在していることにより、傾斜形状側壁と、垂直形状側壁を形成することができる。傾斜形状を有するレジストに覆われているハードマスク開口端の辺の側壁は、エッチングにより傾斜形状となる。基板の傾斜角度はレジストと基板のエッチングの選択比とを考慮し、レジストの傾斜角度を決めることにより調節することができる。一方、レジストから露出しているハードマスク開口端の辺の側壁は、ハードマスクがエッチングマスクとなっているため基板の側壁は垂直形状になる。
また図13(d)から(f)はエッチングの進行過程を示しており、図13(d)の状態からさらにエッチングを進めることで図13(e)のようにハードマスク開口端をレジストから露出させることができる。さらにエッチングを進めることで図13(f)の状態となる。図13(f)においてはエッチングの際にハードマスクがエッチングマスクとなり側壁の傾斜形状はそれ以上形成されずに、垂直方向にエッチングが進む。これによりハードマスク端部をエッチングマスクとしてループ切断構造の端部が決まるため、ループ切断構造のばらつきが少なく精度良く安定的に作製することができる。
次に残存したレジスト(図示せず)を剥離し、その後図13(g)に示すようにハードマスクを剥離することで、ナノインプリント用テンプレートが完成する。ハードマスクは全面剥離しても良いし、ハードマスクを基板上にそのまま残していても良いし、また、さらにハードマスクの部分的に不要な箇所を除去して残しても良い。また図13(d)または図13(e)の段階でエッチングを完了せ、レジスト、ハードマスクを剥離し最終的なテンプレートとすることも可能である。またレジストの傾斜形状を電子線描画により制御することで傾斜形状は複数の傾斜角度を持った曲面とすることもできる。以上のように本発明のナノインプリント用テンプレートを作製することができる。
(第2の製造方法)
次に本発明のナノインプリント用テンプレートの第2の製造方法について説明する。
第2の製造方法は、第1の実施形態の第2の変形形態のテンプレートの製造方法に対応している。図16は第2の製造方法を示すテンプレートの断面図である。まずは基板上にハードマスクを有するブランクスを準備し図16(a)のようにハードマスクをパターニングして、開口部を形成する。ここまでは第1の製造方法と全く同様である。
次に図16(b)のようにレジストを塗布し、描画、現像を行い、ハードマスク開口上のレジストを開口させる。本実施形態においてはレジストの側壁は傾斜形状とせず、通常の加工で用いられる垂直形状で良い。図17は図16(b)の平面図であり、ハードマスク開口部401とレジスト開口部402の位置関係を示している。一点鎖線E−E断面が図16(b)に対応する。図17の斜線部分はレジスト開口部から露出したハードマスク露出部400を示している。打点部はレジスト410を示している。ハードマスク開口部の中の白抜きは基板が露出している基板露出部430を示している。レジスト領域の点線で囲まれている領域はハードマスクが開口し、かつレジストで覆われているハードマスク開口レジスト被覆部440を示している。図17は代表的なパターン形状として、レジスト開口部の領域の中に、矩形状のハードマスク開口部が並列して配置されているラインアンドスペースのパターン例を示している。一つのレジスト開口部の中に複数のハードマスク開口部があり、ハードマスク開口部の開口端の短辺450はレジストで覆われており、長辺460は、短辺を覆うレジストに覆われている部分以外はレジストから露出している。
レジスト開口を形成後、図16(c)から(f)のようにドライエッチングにより基板を掘り込んで凹部を形成する。本実施形態においては基板を最終的な深さまで一気にエッチングするのではなく、段階的に分けてエッチングする。図16(c)は一回目のエッチング後の図である。所望の深さだけ基板を掘り込み一旦エッチングを中止する。次に図16(d)に示すように一回目の基板エッチング後、レジストに表面処理を行い、レジストを減膜させる。表面処理方法は酸素や塩素、フッ素系プラズマによって表面を削る方法や、オゾン水やアルカリ水溶液などの薬液に晒す処理を用いることができる。基板をエッチングチャンバーから出すことなく連続的に処理可能なプラズマエッチング処理が好ましく、レジスト開口の側壁を効率的に後退させることができるので酸素プラズマに晒す方法がさらに好ましい。表面処理により、レジストを全体的に縮小させ、レジスト開口の側壁を後退させる。後退させる量は所望の段差形状により適宜選択すれば良いが、側壁プロセスで堆積させる側壁材膜の膜厚より大きいことが好ましい。
次に、図16(e)に示すように二回目の基板のエッチングを行う。これにより基板側壁に段差形状が形成される。エッチング条件は一回目のエッチングと同じで良い。その後、再度表面処理により、レジストを全体的に縮小させ、レジスト開口の側壁を後退させる。後退させる量は側壁材膜を堆積させる膜厚と同程度か、それ以上に後退させハードマスク開口端すべてをレジストから露出させるのが好ましい。もしくはレジストを全面剥離しても良い。次に、一回目、二回目のエッチング同様の条件で三回目の基板のエッチングを行う。それにより図16(f)状態となる。このように基板エッチング工程と前記レジスト表面処理工程を交互に繰り返すことで所望の段数の段差形状を得ることができる。
本製造方法においては図17の平面図に示すように、ハードマスク開口部の開口端である周辺がレジストに覆われている辺と、レジストから露出している辺が存在していることと、図16に示す工程のように基板エッチング工程とレジスト表面処理工程を交互に繰り返すことにより、側壁が段差形状である側壁と、垂直形状である側壁を形成することができる。レジストに覆われているハードマスク開口端の辺の側壁は、基板エッチングとレジスト表面処理を交互に行うことにより段差形状となる。一方、レジストから露出しているハードマスク開口端の辺の側壁は、ハードマスクがエッチングマスクとなっているため基板の側壁は垂直形状になる。
また図16(f)のように最後の段差形状の形成工程となる、主面側の最上部の段差形成のエッチングの際は、ハードマスク開口端もレジストから露出させておき、露出させたハードマスク開口端をマスクとして、エッチングすることが好ましい。これによりハードマスク端部をエッチングマスクとしてループ切断構造の端部が決まるため、ループ切断構造のばらつきが少なく精度良く安定的に作製することができる。
次に(f)に示すようにレジストを剥離し、その後図16(g)に示すようにハードマスクを剥離することで、ナノインプリント用テンプレートが完成する。ナノインプリント用テンプレートは、ハードマスクを全面剥離しても良いし、ハードマスクを基板上にそのまま残していても良いし、また、さらにハードマスクの部分的に不要な箇所を除去して残しても良い。
(変形例)
また、図18は変形例として凹部の矩形状の両方の短辺以外に、段差形状を形成する場合を示す図である。図18(a)はL字状のハードマスク開口部が複数形成されている例である。開口部の端部をレジストで覆うようにレジスト開口部を形成することで、L字状パターンの端部のみに段差形状を形成することができる。図18(b)は矩形状のハードマスク開口部が複数形成されている例であり、パターンの一方の側の短辺のみがレジストで覆われている。そのため矩形の一方の側のみに段差形状を形成することができる。図18(c)は矩形状のハードマスク開口部が複数形成されている例であり、パターンの一方の側の短辺レジストで覆われており、隣接するパターン同士でレジストに覆われている箇所が異なっている。隣接するパターンの端部が交互にレジストに覆われている。そのため矩形状のパターン端部に隣接パターンと交互に段差形状を形成できる。図18のレジスト開口部の形成の仕方は第1の製造方法にも同様に用いることができ、種々の形状のパターンの端部に段差形状または傾斜形状を有する側壁を形成可能である。
(第3の製造方法)
次に本発明のナノインプリント用テンプレートの第3の製造方法について説明する。図19は第3の製造方法にて第2の実施形態のテンプレートを作製した例である。まず図19(a)に示すように基板300上にハードマスク310を有する基板を準備し、レジストを塗布する。レジストには電子線感応型レジスト、または、インプリントリソグラフィ用の硬化性樹脂を用いることができる。 次に図19(b)に示すように電子線で描画、現像を行い、レジストをパターニングする。描画の際にはレジストの端部が傾斜形状となるように描画エネルギーに勾配を持たせて描画する。または、別の方法として、本発明の第1の実施形態のテンプレートにてインプリントを行うことでレジストをパターニングすることもできる。次に図19(c)に示すようにハードマスクのエッチングを行いレジスト形状がハードマスクに転写される。このときパターン端部の傾斜形状もハードマスクに転写される。 次に図19(d)に示すようにハードマスクをエッチングマスクとして被転写基板をエッチングする。所望の深さのエッチング後ハードマスクが残っているようなら、基板のエッチング後にハードマスクを除去し、ナノインプリントテンプレートが完成する。傾斜形状の制御は、レジストとハードマスクと基板のエッチングレートの比によって制御することが可能である。
また、第3の製造方法を用いて、第1の実施形態のテンプレートを作製しても良い。その場合は、図19(a)のレジストを、基板に掘り込みたい形状に合わせて形成する。図示はしないが、例としてはレジストにラインアンドスペースのスペース状の開口部を形成する。開口部の端部は傾斜形状、または段差形状とし、その他の側壁は垂直形状とする。このような形状は、電子線描画にて描画エネルギーに勾配を持たせて描画する方法、またはインプリントリソグラフィによって形成できる。その後、図19(c)、図19(d)と同様にハードマスクと基板をエッチングする。以上のように図3(a)または図9の断面構造のテンプレートを作製しても良い。
[実施例1]
テンプレートブランクスとして、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板の主面にスパッタリング法により基板エッチングマスクとして機能するハードマスクを形成した。ハードマスクの材質は基板の石英とエッチング選択比が良好なクロム膜を用い、膜厚は7nmとした。次にクロム膜上に電子線レジストを塗布し、電子線描画し、現像してレジストパターンを形成した。レジストパターンは矩形状のパターンを一定の間隔で複数配置したラインアンドスペースパターンとした。次にハードマスクであるクロム膜を酸素と塩素の混合ガスでドライエッチングした。
その後、レジストを剥離し、ハードマスク開口部がスペースパターンとなり、ハードマスク開口部の間がラインパターンとなるラインアンドスペースパターンをハードマスクに有するテンプレートを準備した。ハードマスク開口部の長辺は1000μmとし短辺を30nmとした。ハードマスク開口部の間のラインパターン幅は90nmとした。
次に、テンプレートにポジ型の電子線レジストを塗布し、電子線描画装置にて描画し、現像を行った。描画パターンは複数のハードマスク開口部を包含するように矩形状に設定した。またレジスト開口周囲全体にレジスト傾斜部が形成されるように、描画エネルギーに勾配を持たせて描画した。描画エネルギーを徐々に減らすことでレジスト残膜を厚くさせ、レジストの側壁を傾斜形状とした。本実施例においてはレジストを200nmの厚みで塗布し、レジスト傾斜部の傾斜角度は30度とした。
またハードマスク開口部の短辺側の両端に、ハードマスクが開口し基板がハードマスクを介さずレジストで直接被覆されているレジスト被覆部を設けた。レジスト被覆部の被覆量は片側90nmずつとした。 本実施例ではレジスト傾斜部内にハードマスク開口部の短辺のエッジが平面視上包含されるようにした。
次にドライエッチング装置にて基板エッチング用のガスであるフッ素系ガスを用い、ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板を所望の深さだけドライエッチングし凹部を形成した。合成石英ガラス基板とレジストのエッチング選択比は1対1の条件を用いた。エッチング中、レジストの減膜によりハードマスク開口部全周をレジストから露出させた。それによりハードマスク開口部の短辺側もハードマスクをマスクとしてエッチングされた。
ハードマスク開口領域の形状に凹部が形成され、さらにハードマスク開口の短辺側には、凹部底面から主面に向かって広がる形状の傾斜側壁が形成され、側壁の主面付近は垂直形状部が形成された。垂直形部の深さは10nmで。側壁の傾斜角度は30度になり、傾斜形状側壁の凹部底面方向への正射影の長さは90nmとなった。凹部全体の深さは60nmとなった。次に、残存レジストを薄膜し、ハードマスを硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液によるウェットエッチングにて全面剥離し、ナノインプリント用のテンプレートを完成させた。
さらに本実施例のテンプレートを用い、インプリントを行った。被転写基板としては、合成石英ガラス上にハードマスクであるクロム膜が形成されているテンプレートブランクスを用いた。ブランクスにインプリント用のレジストをインクジェットにより滴下し、テンプレートを押し当て、テンプレート側から紫外線を照射させレジストを硬化させた。その後、被転写基板とテンプレートを分離させた。被転写基板上にはテンプレートの凹部と同一形状の転写凸部が形成された。
次に転写凸部を芯材パターンとし、ALD法により側壁パターンとなる側壁材膜を堆積させた。側壁材膜の材質はSiO2を用い、堆積膜厚は30nmとした。次に側壁材膜をエッチバックし全体的に均一に掘り下げた。エッチバックはフッ素系のガスをもちいたドライエッチングにより行った。エッチバック量は堆積量と傾斜角度を考慮し60nm分のエッチバックを行った。エッチバック後、ループパターンの残存を確かめるため、SEMを用いて観察したところループパターンはすべて切断されていた。
芯材パターンであるレジストを、酸素系ガスを用いたプラズマ処理によって除去し、側壁パターンをマスクとして塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングによりハードマスクを加工した。さらに側壁パターンをウェット処理によって除去し、ハードマスクをマスクとして基板をフッ素系ガスによるドライエッチングにて加工した。その後ハードマスクを剥離し、マスターとして用いたテンプレートのピッチが半分になったラインアンドスペースを有するコピーテンプレートが作製できた。
[実施例2]
テンプレートブランクスとして、大きさ6インチ角、厚さ0.25インチの合成石英ガラス基板の主面にスパッタリング法により基板エッチングマスクとして機能するハードマスクを形成した。ハードマスクの材質は基板の石英とエッチング選択比が良好なクロム膜を用い、膜厚は7nmとした。次にクロム膜上に電子線レジストを塗布し、電子線描画し、現像してレジストパターンを形成した。レジストパターンは矩形状のパターンを一定の間隔で複数配置したラインアンドスペースパターンとした。次にハードマスクであるクロム膜を酸素と塩素の混合ガスでドライエッチングした。
その後、レジストを剥離し、ハードマスク開口部がスペースパターンとなり、ハードマスク開口部の間がラインパターンとなるラインアンドスペースパターンをハードマスクに有するテンプレートを準備した。ハードマスク開口部の長辺は1000μmとし短辺を30nmとした。ハードマスク開口部の間のラインパターン幅は90nmとした。
次に、テンプレートに電子線レジストを塗布し、矩形状のハードマスク開口部の短辺側の両端がレジストで覆われ、ハードマスク開口部のその他の部位はレジストから露出しているレジスト開口を形成した。本実施例においてはレジストを300nmの厚みで塗布し、ハードマスクが開口し基板がレジストで直接被覆されているレジスト被覆部の被覆量は片側90nmずつとした。次にドライエッチング装置にて基板エッチング用のガスであるフッ素系ガスを用い、ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板をエッチングした。一回目のエッチングは最終的に形成したい凹部の深さ60nmの1/3に相当する20nm分だけエッチングした。
次にチャンバー内のガスをレジスト表面処理用のガスである酸素に入れ替えた。レジスト表面を酸素プラズマに晒すことで、レジスト全体を減膜させレジスト側壁を後退させた。酸素プラズマに晒す時間とレジスト側壁の後退量は予めテストし取得しておいたデータを参考にして後退量を調節した。本実施例においては45nm分レジスト側壁を後退させる時間だけ酸素プラズマに晒した。
次に、ガスを基板エッチング用のガスに入れ替え、二回目の基板のエッチングを行った。基板を所望の深さの1/3である20nm分だけ追加エッチングした。エッチングガス、エッチング条件は最初の基板エッチングと同一とした。
次に、ガスをレジスト表面処理用のガスに再び入れ替えた。酸素プラズマにレジスト表面を晒すことで、レジスト側壁を後退させた。酸素プラズマの処理はハードマスク開口端の短辺側もレジストから露出するのに十分な時間行い、ハードマスク開口全周をレジストから露出させた。
次に、基板エッチング用のガスに入れ替え、三回目の基板のエッチングを行った。基板を所望の深さの1/3に相当する20nmだけ追加エッチングした。エッチングガス、エッチング条件は最初のエッチングと同一とした。このときはハードマスク開口端の短辺側もハードマスクをマスクとしてエッチングされた。
以上により、ハードマスク短辺側の側壁に三段の段差形状を有する凹部が形成できた。凹部の全体の深さは60nmであり一つの段差の深さである段差側面の高さは20nm、段差断面の凹部短辺方向の長さは90nmとなった。次に、残存レジストを薄膜し、ハードマスを硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液によるウェットエッチングにて全面剥離し、ナノインプリント用のテンプレートを完成させた。
さらに本実施例のテンプレートを用い、インプリントを行った。
被転写基板としては、合成石英ガラス上にハードマスクであるクロム膜が形成されているテンプレートブランクスを用いた。ブランクスにインプリント用のレジストをインクジェットにより滴下し、テンプレートを押し当て、テンプレート側から紫外線を照射させレジストを硬化させた。その後、被転写基板とテンプレートを分離させた。被転写基板上にはテンプレートの凹部と同一形状の転写凸部が形成された。
次に転写凸部を芯材パターンとし、ALD法により、側壁パターンとなる側壁材膜を堆積させた。側壁材膜の材質はSiO2を用い、堆積膜厚は30nmとした。 次に側壁材膜をエッチバックし全体的に均一に掘り下げた。エッチバックはフッ素系のガスをもちいたドライエッチングにより行った。エッチバック量は側壁材膜の堆積量と段差形状の一段の高さを足した度を考慮し60nm分のエッチバックを行った。エッチバック後、ループパターンの残存を確かめるため、SEMを用いて観察したところループパターンはすべて切断されていた。
芯材パターンであるレジストを、酸素系ガスを用いたプラズマ処理によって除去し、側壁パターンをマスクとして塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングによりハードマスクを加工した。さらに側壁パターンをウェット処理によって除去し、ハードマスクをマスクとして基板をフッ素系ガスによるドライエッチングにて加工した。その後ハードマスクを剥離し、マスターとして用いたテンプレートのピッチが半分になったラインアンドスペースを有するコピーテンプレートが作製できた。
産業上利用可能性
本発明のテンプレートは、半導体メモリなどのデバイス製造工程中、またはナノインプリントテンプレートの複製工程中の側壁転写プロセスに有用である。その他、複雑な形状を要求する三次元構造パターンのインプリントによる製造にも適用可能性がある。
また本発明のテンプレートの製造方法は、側壁転写プロセスに用いるテンプレートの製造に有用である。その他、複雑な形状を要求する三次元構造パターンのインプリント用テンプレートの製造にも適用可能性がある。
10、300・・・基板
11・・・芯材パターン
13・・・ループ構造
20・・・基板主面
30・・・転写用凹凸形状
35、36・・・基準面
40・・・凸部
50・・・凹部
60、61・・・周辺
70、71・・・傾斜形状側壁
80、81・・・垂直形状側壁
85・・・垂直形状部
90・・・凹部底面
91・・・凸部上面
110・・・被転写基板
120・・・転写凸部
121・・・転写凹部
125、126・・・芯材パターン上面
130・・・傾斜形状部
140・・・側壁材膜
145・・・側壁パターン
200・・・段差断面
210・・・段差側面
270・・・段差形状側壁
310・・・ハードマスク
320、410・・・レジスト
400・・・ハードマスク露出部
401・・・ハードマスク開口部
402・・・レジスト開口部
420・・・レジスト傾斜部
430・・・基板露出部
440・・・ハードマスク開口レジスト被覆部
450・・・短辺
460・・・長辺

Claims (8)

  1. ナノインプリント用テンプレートであって、
    基板主面に、凸部を有する凹凸形状の転写パターンを備え、
    前記凸部は、第一の側壁が傾斜形状および垂直形状を有するとともに、前記垂直形状の高さは凸部の高さの1/3以下であり、第二の側壁が垂直形状を有ることを特徴とするナノインプリント用テンプレート。
  2. 前記凸部の平面形状は矩形形状をしており、一対の向かい合う側壁に傾斜形状および垂直形状を有し、他方の向かい合う側壁が垂直形状であることを特徴とする請求項に記載のナノインプリント用テンプレート
  3. 前記ナノインプリント用テンプレートは光透過性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナノインプリント用テンプレート。
  4. 請求項に記載のナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法であって、
    被転写基板上に光硬化性膜をインクジェットにて滴下する工程と、
    前記ナノインプリント用テンプレートの凹凸形状の転写パターンを前記光硬化性膜に押し当てた状態で、前記ナノインプリント用テンプレートを介して光を照射して光硬化性膜を硬化させる工程と、
    前記ナノインプリント用テンプレートと被転写基板を分離させる工程と、
    光硬化性膜が硬化して形成されたパターンを芯材パターンとし、ALD法により側壁材膜を堆積させる工程と、
    エッチバックにより側壁材膜のループ構造を切断し、芯材パターン側壁に側壁パターンを形成する工程と
    を有することを特徴とするナノインプリント用テンプレートを用いたパターン形成方法。
  5. 基板主面に、凹部を有する凹凸形状の転写パターンを備えたナノインプリント用テンプレートの製造方法であって、
    ハードマスクを有する基板を準備する工程と、
    基板上のハードマスクを加工し、ハードマスクを部分的に開口させ、ハードマスクの開口端を周辺とするハードマスク開口部を形成するハードマスク加工工程と、
    基板上に樹脂レジストを設けるレジスト形成工程と、
    ハードマスク開口部の周辺が、ハードマスクの開口端がレジストで覆われている第一の辺と、第一の辺を覆うレジストに覆われている箇所以外は、レジストから露出している第二の辺を有するようにレジスト開口部を形成するレジスト開口形成工程と、
    前記ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板をエッチングし凹部を形成する基板エッチング工程と
    を有し、
    前記第一の辺を覆うレジストのハードマスク開口部上の端面が傾斜形状を有し、該傾斜形状のレジストにより、第一の辺の側壁には傾斜形状を形成し、
    第二の辺の側壁にはレジストから露出したハードマスク開口端により、垂直形状を形成することを特徴とするナノインプリント用テンプレートの製造方法。
  6. 前記レジストの傾斜形状をしている領域は平面視上、第一の辺のハードマスク開口端を包含しており、前記基板エッチング工程において、基板エッチング中に第一の辺のハードマスク開口端がレジストから露出し、露出させたハードマスク開口端をマスクとして基板をエッチングすることで、第一の辺の側壁の凹部底面側に傾斜形状を形成し、基板主面側には垂直形状を形成することを特徴とする請求項に記載のナノインプリント用テンプレートの製造方法。
  7. 基板主面に、凹部を有する凹凸形状の転写パターンを備えたナノインプリント用テンプレートの製造方法であって、
    ハードマスクを有する基板を準備する工程と、
    基板上のハードマスクを加工し、ハードマスクを部分的に開口させ、ハードマスクの開口端を周辺とするハードマスク開口部を形成するハードマスク加工工程と、
    基板上に樹脂レジストを設けるレジスト形成工程と、
    ハードマスク開口部の周辺が、ハードマスクの開口端がレジストで覆われている第一の辺と、第一の辺を覆うレジストに覆われている箇所以外は、レジストから露出している第二の辺を有するようにレジスト開口部を形成するレジスト開口形成工程と、
    前記ハードマスク開口部とレジスト開口部から露出した基板をエッチングし凹部を形成する基板エッチング工程と、
    レジスト表面を減膜させ、レジスト側壁を後退させるレジスト表面処理工程と
    を有し、
    前記基板エッチング工程と前記レジスト表面処理工程を交互に繰り返し、第一の辺の側壁には段差形状を形成し、第二の辺の側壁にはレジストから露出したハードマスク開口端により垂直形状を形成することを特徴とするナノインプリント用テンプレートの製造方法。
  8. 前記基板エッチング工程において、段差形状の基板主面側の最上部の段差を形成する基板エッチングは、第一の辺のハードマスク開口端もレジストから露出させておき、露出させたハードマスク開口端をマスクとしてエッチングすることを特徴とする請求項に記載のナノインプリント用テンプレートの製造方法。
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