JP6232731B2 - インプリントモールドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、断面階段形状の多段凹凸構造を有するインプリントモールドを製造する方法に関する。
基材の表面に微細凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、当該微細凹凸パターンをインプリント樹脂等の被加工物に転写することで微細凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術であるナノインプリント技術が注目されている。特に、近年、断面階段形状の多段凹凸構造を有する構造物や、その多段凹凸構造を有する構造物を加工して作製される構造物、例えば、半導体デバイス、ディスプレイデバイス、光学素子、MEMS/NEMSデバイス等を、ナノインプリント技術を用いて製造する試みがなされている。
このような断面階段形状の多段凹凸構造を有する構造物を製造するために用いられるインプリントモールドは、従来、複数回のフォトリソグラフィー工程を経て作製されている。このようなインプリントモールドを製造する方法として、例えば、図9及び図10に示すような方法が提案されている(特許文献1参照)。
まず、基材100上にハードマスク層110を形成し、当該ハードマスク層110上にレジストパターン120を形成する(図9(a)参照)。そして、当該ハードマスク層110をその膜厚が1/2程度になるまでエッチングして、ハードマスク層110に段差(凸部110a)を形成する(図9(b)参照)。次に、ハードマスク層110の凸部110a上に、当該凸部110aよりも寸法の小さいレジストパターン140を形成し(図9(c)参照)、当該レジストパターン140をマスクとしてハードマスク層110をエッチングして断面階段形状のハードマスクパターン130を形成する(図9(d)参照)。そして、ハードマスクパターン130をマスクとして基材100をエッチングした後(図10(e)参照)、ハードマスクパターン130の凸部130a部分を残存させるようにしてハードマスクパターン130をエッチングする(図10(f)参照)。最後に、基材100をエッチングすることで、複数の段部(第1段部30a,第2段部30b)を含む断面階段形状の多段凹凸構造30を有するインプリントモールドを作製することができる(図10(g)参照)。
特開2011−167780号公報
上述のようにして作製される、複数の段部(第1段部30a,第2段部30b)を含む断面階段形状の多段凹凸構造30を有するインプリントモールドは、上述したように、半導体デバイス、ディスプレイデバイス、光学素子、MEMS/NEMSデバイス等をインプリントリソグラフィーにより製造する用途で用いられる。そのため、インプリントモールドの平面視において、一の段部(例えば第1段部30a)は、その直下の段部(例えば第2段部30b)の中央に高精度に形成されていることが要求される。よって、図9及び図10に示す製造方法において、ハードマスク層110の凸部110a上に形成されるレジストパターン140(図9(c)参照)は、平面視において凸部110aの中央に高精度に形成されていなければならない。
しかしながら、電子線描画装置等を用いて上記レジストパターン140を形成する際に、基材100上のアライメントマークを用いて位置合わせが行われるため、凸部110a上に形成されるレジストパターン140の位置精度は、当該電子線描画装置等におけるアライメント精度(±数十nm程度)に依存することになる。
そのため、インプリントモールドにおける断面階段形状の多段凹凸構造の寸法(特に第1段部30aの寸法)が、上記電子線描画装置等におけるアライメント精度程度に微細化されると、当該アライメント精度に起因して生じる、凸部110a上に形成されるレジストパターン140の位置ずれが課題となる。すなわち、インプリントモールドの断面階段形状の多段凹凸構造における、第2段部30bの中央からの第1段部30aの位置ずれ量が許容値を超えて不良となってしまうおそれがある。よって、上記特許文献1に開示されている製造方法の適用可能範囲としては、上記アライメント精度に起因する各段部の位置ずれ量が許容され得る範囲であるインプリントモールドの製造、例えば十分に大きい寸法の多段凹凸構造を有するインプリントモールドの製造に限定されてしまうという問題がある。一般に、凹凸構造の寸法が微細になるほど、多段凹凸構造における各段部の位置ずれの許容量が厳しくなることが多いため、それに応じて多段凹凸構造を作製するための電子線描画装置等に要求されるアライメント精度は厳しくなる。
上記課題に鑑みて、本発明は、複数の段部を含む断面階段形状の多段凹凸構造を有するインプリントモールドを製造する方法であって、多段凹凸構造の寸法が非常に微細な場合のように、多段凹凸構造における各段部の位置ずれの許容量が電子線描画装置等によるアライメント精度よりも厳しい場合であっても、平面視における各段部の中心を略一致させるようにして形成することのできるインプリントモールドの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部又は前記凹構造部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、前記側壁パターンをマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基板部の主面に当該主面から突出する複数の段部を有する断面階段形状の多段凸パターン又は前記基板部の主面に複数の段部を有する断面階段形状の多段凹パターンを形成するエッチング工程とを含み、前記側壁パターン形成工程において、前記複数の段部を有する多段凸パターン又は多段凹パターンを形成可能な程度の高さを有する前記側壁パターンを形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)においては、前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行うのが好ましい(発明2)。
また、本発明は、基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部又は前記凹構造部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、前記側壁パターンをマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程とを含み、前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行い、第m回目(mは2以上n以下の整数である)の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程において、第m−1回目の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程により形成される前記側壁材料膜の膜厚よりも薄い膜厚で前記側壁材料膜を形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、前記凸構造部は、その頂部にハードマスク層が設けられているのが好ましい(発明4)。
また、本発明は、基板部と、前記基板部の主面側に形成されてなる凸構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面及び前記凸構造部を覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、前記側壁パターン及び前記凸構造部をマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基板部の主面に当該主面から突出する複数の段部を有する断面階段形状の多段凸パターン又は前記基板部の主面に複数の段部を有する断面階段形状の多段凹パターンを形成するエッチング工程とを含み、前記側壁パターン形成工程において、前記複数の段部を有する多段凸パターン又は多段凹パターンを形成可能な程度の高さを有する前記側壁パターンを形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明5)。
上記発明(発明5)においては、前記凸構造部は、ハードマスクパターンを含むのが好ましい(発明6)。
上記発明(発明5,6)においては、前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行うのが好ましい(発明7)。
また、本発明は、基板部と、前記基板部の主面側に形成されてなる凸構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面及び前記凸構造部を覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、前記側壁パターン及び前記凸構造部をマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程とを含み、前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行い、第m回目(mは2以上n以下の整数である)の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程において、第m−1回目の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程により形成される前記側壁材料膜の膜厚よりも薄い膜厚で前記側壁材料膜を形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明8)。
さらに、本発明は、基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部の側壁及び頂部又は前記凹構造部の側壁及び底部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成し、前記凸構造部の側壁の一部及び頂部、又は前記凹構造部の側壁の一部及び底部の一部を露出させる側壁パターン形成工程とを含み、前記側壁パターン形成工程により形成される側壁パターンの高さは、前記凸構造部の側壁高さ又は前記凹構造部の側壁深さよりも低く、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に前記側壁パターンが形成された前記基材をエッチングしないことを特徴とするインプリントモールドの製造方法を提供する(発明9)。
本発明によれば、複数の段部を含む断面階段形状の多段凹凸構造を有するインプリントモールドを製造する方法であって、多段凹凸構造の寸法が非常に微細な場合のように、多段凹凸構造における各段部の位置ずれの許容量が電子線描画装置等によるアライメント精度よりも厳しい場合であっても、平面視における各段部の中心を略一致させるようにして形成することのできるインプリントモールドの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態により製造されるインプリントモールドの概略構成を示す断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図(その1)である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図(その2)である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図5は、本発明の他の実施形態(その1)に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図6は、本発明の他の実施形態(その2)に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図7は、本発明の他の実施形態(その3)に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図8は、本発明の他の実施形態(その4)に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。 図9は、従来のインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図(その1)である。 図10は、従来のインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図(その2)である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[インプリントモールド]
まずは、本実施形態により製造されるインプリントモールドの構成について説明する。図1は、本実施形態により製造されるインプリントモールドの概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態により製造されるインプリントモールド1は、基部2と、基部2の主面2aから突出する凸パターン3とを有する。凸パターン3は、基部2の主面2aから突出する第2段部3bと、第2段部3b上から突出する第1段部3aとにより構成される、断面階段形状の多段(本実施形態においては2段)凸パターンである。第1段部3aは、インプリントモールド1の平面視において、第2段部3bの略中央に位置している。凸パターン3の形状としては、特に制限されず、例えば、平面視方形状又は円形状等のピラー状多段凸パターン、ライン状多段凸パターン等が挙げられる。
[インプリントモールドの製造方法]
続いて、上述した構成を有するインプリントモールド1を製造する方法について説明する。
〔第1の実施形態〕
図2及び図3は、本発明の第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。
(インプリントモールド用基板準備工程)
図2に示すように、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法においては、まず、ハードマスク層11が主面10aに設けられてなるインプリントモールド用基板10を準備する(図2(a))。
インプリントモールド用基板10としては、インプリントモールド1の用途(光インプリント用、熱インプリント用等の用途)に応じて適宜選択され得るものであり、インプリントモールドを製造する際に一般的に用いられている基板(例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、アクリルガラス等のガラス基板、ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板等の樹脂基板、これらのうちから任意に選択された2以上の基板を積層してなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等)を用いることができる。インプリントモールド用基板10の厚さは、基板の強度、取り扱い適性等を考慮し、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定され得る。なお、第1の実施形態において「透明」とは、波長300〜450nmの光線の透過率が85%以上であることを意味し、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
ハードマスク層11を構成する材料としては、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又は任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。
ハードマスク層11は、後述するハードマスクパターン形成工程(図2(c))にてパターニングされ、後述する第1エッチング工程(図2(d))にてインプリントモールド用基板10をエッチングする際のマスクとして用いられるものであるため、インプリントモールド用基板10の種類に対応したエッチング選択比等を考慮して当該材料を選択するのが好ましい。例えば、インプリントモールド用基板10が石英ガラスである場合、ハードマスク層11として金属クロム膜等が好適に選択され得る。
なお、ハードマスク層11の厚さは、インプリントモールド用基板10の種類に対応したエッチング選択比、後述する第1エッチング工程(図2(d))にてインプリントモールド用基板10の主面10aに形成される凸構造部22の高さT22等を考慮して適宜設定される。例えば、インプリントモールド用基板10が石英ガラスであって、ハードマスク層11が金属クロム膜であり、形成しようとする凸構造部22の高さT22が40nmである場合、ハードマスク層11の厚さは、3〜10nm程度である。
(レジストパターン形成工程)
次に、後述するハードマスクパターン形成工程(図2(c))にてハードマスクパターン13を形成するためのマスクとして用いられるレジストパターン12を当該ハードマスク層11上に形成する(図2(b))。
レジストパターン12を構成するレジスト材料としては、例えば、電子線感応型レジスト材料等を用いることができる。ハードマスク層11上に形成された電子線感応型レジスト材料からなるレジスト膜に電子線を照射してレジストパターン像を形成し、現像処理、リンス処理及び乾燥処理の一連のプロセスを施すことで、レジストパターン12が形成される。
第1の実施形態において、上記レジストパターン12を構成するレジスト材料としては、電子線の照射面積や照射時間(描画時間)等の観点から問題がない限り、ネガ型レジストを用いてもよいし、ポジ型レジストを用いてもよい。
レジストパターン12の寸法W12は、特に限定されるものではないが、インプリントモールド1における第1段部3aの寸法W32(図1参照)と略同一に設定され得る。例えば、インプリントモールド1における第1段部3aの寸法W3aが30nmである場合、レジストパターン12の寸法W12も30nm程度に設定される。なお、第1段部3aの寸法W3a及びレジストパターン12の寸法W12とは、例えば、第1段部3a及びレジストパターン12の形状が平面視正方形状のピラー形状である場合、平面視における一辺の長さを意味し、ライン形状である場合、平面視における短手方向の長さを意味するものとする。
レジストパターン12は、後述するハードマスクパターン形成工程(図2(c))にてハードマスク層11をエッチングする際のマスクとして用いられるものであるため、レジストパターン12の厚さ(レジスト膜の厚さ)は、ハードマスク層11の厚さに応じて適宜設定され得るものであり、通常、ハードマスク層11をエッチングする際のエッチング条件等を考慮し、ハードマスクパターン13を形成するまでの間(ハードマスク層11のエッチング終了までの間)に消失してしまわない程度に設定され得る。
隣接するレジストパターン12,12の間隔P12は、インプリントモールド1の凸パターン3の段数、各段部の寸法(幅)、凸パターン3のピッチ等を考慮して、適宜設定され得る。
なお、上記レジストパターン形成工程(図2(b))において、紫外線(UV、EUV等)やレーザー等の照射によりレジストパターン像を形成してもよく、この場合において、レジストパターン12を構成するレジスト材料としては、露光光源(UV、EUV、レーザー等)の種類に適切なレジスト材料(UV感応型レジスト材料、EUV感応型レジスト材料、レーザー感応型レジスト材料等)を用いればよい。
また、上記レジストパターン形成工程(図2(b))において、形成しようとするレジストパターン12に対応する凹凸パターンを有するインプリントモールドを用いたインプリント処理により、レジストパターン12を形成してもよい。
(ハードマスクパターン形成工程)
続いて、レジストパターン12をマスクとして用いて、ドライエッチング法によりハードマスク層11をエッチングし、ハードマスクパターン13を形成する(図2(c))。
(第1エッチング工程)
そして、ハードマスクパターン13をマスクとして用いて、インプリントモールド用基板10をドライエッチング法によりエッチングする(図2(d))。これにより、基板部21と、基板部21の主面21aから突出するように一体的に形成されてなる凸構造部22とを有するモールド基材20を作製することができる。
上記凸構造部22は、第1の実施形態により製造されるインプリントモールド1の第1段部3aとなる部分である。そして、凸構造部22は、後述する第2エッチング工程(図3(c))にてエッチングされる。そのため、第1エッチング工程にて形成される凸構造部22の高さT22、すなわち第1エッチング工程におけるエッチング量は、第2エッチング工程(図3(c))におけるエッチング量及び第1段部3aの設計寸法(高さT3a)等を考慮して適宜設定され得る。
(側壁材料膜形成工程)
次に、図3に示すように、第1エッチング工程(図2(d))にて凸構造部22が形成されたモールド基材20の基板部21の主面21a上に、主面21a及び凸構造部22を覆うようにして、側壁パターン32を構成する側壁材料膜31を形成する(図3(a))。なお、第1の実施形態においては、凸構造部22上にハードマスクパターン13が残存していないが、ハードマスクパターン13が残存したまま側壁材料膜形成工程(図3(a))を行ってもよい。ハードマスクパターン13が残存したままの状態で側壁材料膜31及び側壁パターン32を形成し、そのまま第2エッチング工程(図3(c))を行えば、凸構造部22の高さT22を維持したまま第1段部3a及び第2段部3bを有する凸パターン3を形成することができる。すなわち、凸構造部22の高さT22が第1段部3aの高さT3aとなり、第1段部3aの高さT3aが第1エッチング工程(図2(d))におけるエッチング量に依存することになるため、インプリントモールド1における第1段部3aの高さT3aの精度を向上させることができる。また、ハードマスクパターン13が残存したままの状態で第2エッチング工程(図3(c))を行えば、第1段部3aと第2段部3bとの高さの比率を第2エッチング工程(図3(c))のエッチング量により調整することが可能となる。
側壁材料膜31は、シリコン系材料(シリコン酸化物等)の側壁材料をALD法(Atom
ic layer deposition)、CVD法、スパッタリング法等の従来公知の成膜法により堆積させることで形成され得る。好ましくは、原子層レベルで膜厚コントロールが可能なALD法により側壁材料膜31を形成する。
インプリントモールド1における第2段部3bの幅W3b(図1参照)は、この側壁材料膜31の成膜厚さに依存するため、側壁材料膜31の成膜厚さT31は、当該第2段部3bの幅W3bの設計寸法等に応じて適宜設定され得る。
(側壁パターン形成工程)
続いて、モールド基材20の基板部21の主面21a上に形成された側壁材料膜31に対し、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバック処理を施し、凸構造部22の側壁に側壁パターン32を形成する(図3(b))。
側壁パターン32は、後述する第2エッチング処理(図3(c)参照)にてモールド基材20をエッチングする際のマスクとして用いられるものであって、凸構造部22の側壁に形成される側壁パターン32の下方に位置するモールド基材部分が、第2エッチング工程(図3(c))を経て第2段部3b(の上面)となる。よって、側壁パターン32の高さT32(モールド基材20の厚さ方向における長さ)は、第2エッチング工程(図3(c))におけるモールド基材20と側壁パターン32(側壁材料)とのエッチング選択比、第2段部3bの高さT3b(後述する第2エッチング工程(図3(c))におけるエッチング量)等に応じて、適宜設定され得る。なお、図3(b)においては、側壁パターン32の高さT32は、凸構造部22の高さT22の約半分である例を示しているが、このような態様には限定されない。
(第2エッチング工程)
側壁パターン32をマスクとして用いてモールド基材20をエッチングする(図3(c))。これにより、基部2と、基部2の主面2aから突出する凸パターン3とを備え、凸パターン3が、基部2の主面2aから突出する第2段部3b及び第2段部3b上に立設する第1段部3aを有するインプリントモールド1を製造することができる。
なお、第1の実施形態においては、第2エッチング工程(図3(c))にて、第2段部3b上の側壁パターン32が完全に消失するまでモールド基材20をエッチングしているが、このような態様に限定されるものではない。例えば、第2エッチング工程後、第2段部3b上の側壁パターン32を一部残存させ、製造されるインプリントモールド1において、第2段部3b上に側壁パターン32が残存していてもよい。
上述した第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法においては、インプリントモールド1の第1段部3aに相当する凸構造部22の側壁に側壁パターン32を形成し、当該側壁パターン32をマスクとしたドライエッチング処理により第2段部3bが形成される。そして、当該側壁パターン32は、凸構造部22の側壁に略均一な厚さで形成されるため、第2段部3bが第1段部3aの略中央に位置するように形成されることになる。よって、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法によれば、複数の段部を含む断面階段形状の多段凹凸構造を有するインプリントモールドにおける各段部を略中央に高精度に形成することができる。
このように、第1の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法によれば、断面階段形状の多段凹凸構造における各段部の平面視中心が略一致してなるインプリントモールドを容易に製造することができる。よって、かかるインプリントモールドを用いたインプリントリソグラフィー処理を通じて、断面階段形状の多段凹凸構造を有する構造物を高い精度で製造することができる。特に、当該多段凹凸構造が、電子線描画装置におけるアライメント精度よりも微細な寸法を有するものであったとしても、多段凹凸構造を有する構造物を高い精度で製造することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法について説明する。図4は、本発明の第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
(凸構造部形成工程)
まず、インプリントモールド用基板10の主面10a上に、当該主面10aから突出する凸構造部41を形成する(図4(a))。
凸構造部41としては、例えば、インプリントモールド用基板10の主面10a上に設けられてなるハードマスク層をパターニングしてなるハードマスクパターン等が挙げられる。なお、ハードマスク層を構成する材料としては、例えば、クロム、チタン、タンタル、珪素、アルミニウム等の金属;窒化クロム、酸化クロム、酸窒化クロム等のクロム系化合物、酸化タンタル、酸窒化タンタル、酸化硼化タンタル、酸窒化硼化タンタル等のタンタル化合物、窒化チタン、窒化珪素、酸窒化珪素等を単独で、又は任意に選択した2種以上を組み合わせて用いることができる。
凸構造部41は、後述する第2エッチング工程(図4(e))にてエッチングマスクとして用いられ、インプリントモールド用基板10における凸構造部41の下方部分に第1段部3a(図1参照)が形成される。そのため、凸構造部41の寸法W41は、第1段部3aの寸法W3aと略同一に設定され得る。
また、凸構造部41は、後述する側壁パターン形成工程(図4(c))にて側壁パターン32を形成するための芯材としての役割を果たすものでもあるため、凸構造部41の高さT41は、形成される側壁パターン32の高さT32等に応じて適宜設定され得る。
(側壁材料膜形成工程)
次に、凸構造部形成工程(図4(a))にて凸構造部41が形成されたインプリントモールド用基板10の主面10a上に、主面10a及び凸構造部41を覆うように、側壁パターン32を構成する側壁材料膜31を形成する(図4(b))。なお、側壁材料膜31の膜厚T31は、第1の実施形態と同様に、第2段部3bの幅W3b(図1参照)の設計寸法等に応じて適宜設定され得る。
(側壁パターン形成工程)
続いて、インプリントモールド用基板10の主面10a上に形成された側壁材料膜31に対し、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバック処理を施し、凸構造部41の側壁に側壁パターン32を形成する(図4(c))。
側壁パターン32の高さT32は、第1エッチング工程(図4(d))におけるインプリント用モールド基板10と側壁パターン32とのエッチング選択比、第2段部3bの高さT3b等に応じて適宜設定され得る。なお、図4(c)においては、側壁パターン32の高さT32が、凸構造部41の高さT41の約半分である例を示しているが、このような態様には限定されない。
(第1エッチング工程)
そして、凸構造部41及び側壁パターン32をマスクとして用いてインプリントモールド用基板10をエッチングする(図4(d))。これにより、基板部21と、インプリントモールド1における第2段部3bに相当する段部23とを有するモールド基材20を作製することができる。
(第2エッチング工程)
最後に、凸構造部41をマスクとして用いてモールド基材20をエッチングし、凸構造部41を除去する(図4(e))。これにより、基部2と、基部2の主面2aから突出する凸パターン3とを備え、凸パターン3が、基部2の主面2aから突出する第2段部3b及び第2段部3b上に立設する第1段部3aを有するインプリントモールド1を製造することができる。
なお、第2の実施形態においては、第2エッチング工程(図4(e))後に第2段部3b上の側壁パターン32を一部残存させ、製造されるインプリントモールド1において、第2段部3b上に側壁パターン32が残存していてもよい。
上述した第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法においては、凸構造部41の側壁に側壁パターン32を形成し、第1段部3aを形成するためのエッチングマスクとして凸構造部41を用い、第2段部3bに相当する段部23を形成するためのエッチングマスクとして側壁パターン32を用いる。この側壁パターン32は、凸構造部41の側壁に均一な厚さで形成されるため、第1エッチング工程(図4(d))及び第2エッチング工程(図4(e))を経て、第1段部3aが第2段部3bの略中央に位置するように形成されることになる。よって、第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法によれば、複数の段部を含む断面階段形状の多段凹凸構造を有するインプリントモールドにおける各段部を略中央に高精度に形成することができる。
このように、第2の実施形態に係るインプリントモールドの製造方法によれば、断面階段形状の多段凹凸構造における各段部の平面視中心が略一致してなるインプリントモールドを容易に製造することができる。よって、かかるインプリントモールドを用いたインプリントリソグラフィー処理を通じて、断面階段形状の多段凹凸構造を有する構造物を高い精度で製造することができる。特に、当該多段凹凸構造が、電子線描画装置におけるアライメント精度よりも微細な寸法を有するものであったとしても、多段凹凸構造を有する構造物を高い精度で製造することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、側壁パターン32の形成後(図3(b))、第2エッチング工程(図3(c))にてモールド基材20をエッチングし、断面階段形状の多段凸パターン3を有するインプリントモールド1を製造しているが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、モールド基材20の凸構造部22の側壁に、凸構造部22の高さT22よりも低い高さT32の側壁パターン32を形成し(図3(b)参照)、その後の第2エッチング工程(図3(c)参照)を省略してもよい。すなわち、図3(b)に示す構造物を、凸構造部22を第1段部3aとし、側壁パターン32を第2段部3bとする断面階段形状の多段凸パターン3を有するインプリントモールド1としてもよい。このような態様によれば、断面階段形状の多段凸パターンを有するインプリントモールドの製造工程をより簡略化することができる。
上記実施形態において製造されるインプリントモールド1の断面階段形状の凸パターン3として、第1段部3aと第2段部3bとにより構成される2段凸パターンを例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、3段以上の凸パターンを有するインプリントモールドを製造する方法であってもよい。例えば、図5に示すように、第1段部3a及び第2段部3bにより構成される2段凸パターン3を形成した後(図5(a)、図3(c)参照)、当該2段凸パターン3を覆う側壁材料膜31を形成する(図5(b))。図5(b)に示す工程において、側壁材料膜31は、上記実施形態の側壁材料膜形成工程(図3(a)参照)にて形成された側壁材料膜31の膜厚T31と略同一の膜厚で形成する。そして、エッチバックにより各段部3a,3bの側壁に側壁パターン32を形成した後(図5(c))、エッチング処理を施す(図5(d))。これにより、第1段部3a、第2段部3b及び第3段部3cにより構成される3段凸パターン3を有するインプリントモールド1を製造することができる。このように、側壁材料膜形成工程(図5(b))から第2エッチング工程(図5(d))までの一連の工程を1回繰り返して行うごとに、インプリントモールドにおける多段凸パターンの段数を1段ずつ増やすことができる。したがって、図5に示すように、本発明においては、側壁材料膜形成工程(図5(b))から第2エッチング工程(図5(d))までの一連の工程をn回(nは2以上の整数である)繰り返すことで、第1〜第n段部により構成され、第m−1段部(mは2以上n以下の整数である)が第m段部の略中央に位置する多段凸パターンを有するインプリントモールドを高精度に製造することができる。
また、図6に示すように、第1段部3a及び第2段部3bにより構成される2段凸パターン3を形成した後(図6(a)、図3(c)参照)、当該2段凸パターン3を覆う側壁材料膜31を形成する(図6(b))。図6(b)に示す工程において、側壁材料膜31は、上記実施形態の側壁材料膜形成工程(図3(a)参照)にて形成された側壁材料膜31の膜厚T31と略半分の膜厚で形成する。そして、エッチバックにより各段部3a,3bの側壁に側壁パターン32を形成した後(図6(c))、エッチング処理を施す(図6(d))。これにより、第1段部3a、第2段部3b、第3段部3c及び第4段部3dにより構成される4段凸パターン3を有するインプリントモールド1を製造することができる。このように、図6に示す態様によれば、側壁材料膜形成工程(図6(b))から第2エッチング工程(図6(d))までの一連の工程を繰り返して行うことで、インプリントモールドにおける多段凸パターンの段数を倍増することができ、4段以上の段部により構成される凸パターンを有するインプリントモールドを製造するにあたり、上記一連の工程の繰り返し数を少なくすることができる。
さらに、図5に示す態様及び図6に示す態様を組み合わせて行ってもよい。すなわち、側壁材料膜形成工程、側壁パターン形成工程及びエッチング工程の一連の工程をN回繰り返し行う中で、第M回目(Mは2以上N以下の整数である)の側壁材料膜形成工程により形成される側壁材料膜31の膜厚T31を、第M−1回目の側壁材料膜形成工程により形成した側壁材料膜31の膜厚T31よりも薄く形成する。これにより、4段以上の段部により構成される凸パターンを、段数等に応じて適宜形成することができる。
さらにまた、3段以上の段部により構成される多段凸パターンを有するインプリントモールドを、図7に示す工程により製造してもよい。具体的には、まず、凸構造部22が形成されたモールド基材20の基板部21の主面21a上に、主面21a及び凸構造部22を覆うようにして、側壁パターン32Aを構成する側壁材料膜31Aを形成する(図7(a),図3(a)参照)。次に、モールド基材20の基板部21の主面21a上に形成された側壁材料膜31Aに対し、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバック処理を施し、凸構造部22の側壁に側壁パターン32Aを形成する(図7(b),図3(b)参照)。続いて、凸構造部22及び側壁パターン32Aを覆うようにして、側壁材料膜31Bを形成する(図7(c))。そして、側壁材料膜31Bに対し、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバック処理を施し、側壁パターン32Aの側壁及び凸構造部22の側壁に側壁パターン32Bを形成する(図7(d))。最後に、側壁パターン32A,32Bをエッチングマスクとしてモールド基材20をエッチングする(図7(e))。これにより、第1段部3a、第2段部3b及び第3段部3cにより構成される3段凸パターン3を有するインプリントモールド1を製造することができる。このように、側壁材料膜形成工程(図7(a))から側壁パターン形成工程(図7(b))までの一連の工程を再度行い、最後に1回の第2エッチング工程(図7(e))を行うことで、3段の多段凸パターンを有するインプリントモールドを製造することができる。このような態様によれば、1回のエッチングにより3段以上の多段凸パターンを有するインプリントモールドを高精度に製造することができるため、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、上記実施形態においては、多段凸パターンを有するインプリントモールドを製造する方法を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、断面階段形状の多段凹パターンを有するインプリントモールドを製造する方法であってもよい。この場合において、例えば、図8に示すように、基板部21’と、基板部21’の主面21a’に形成されてなる凹構造部22’とを有するモールド基材20’を準備し(図8(a))、基板部21’の主面21a’上に、主面21a’及び凹構造部22’を覆うように、側壁パターン32を構成する側壁材料膜31を形成する(図8(b))。続いて、モールド基材20’の基板部21’の主面21a’上に形成された側壁材料膜31に対し、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングによりエッチバック処理を施し、凹構造部22’の側壁に側壁パターン32を形成する(図8(c))。そして、側壁パターン32をマスクとして用いてモールド基材20’をエッチングする(図8(d))。これにより、基部2’と、第1段部3a’及び第2段部3b’により構成される、断面階段形状の凹パターン3’とを備えるインプリントモールド1’を高精度に製造することができる。
なお、図8に示す態様において、モールド基材20’をエッチングする工程(図8(d))を省略し、図8(c)に示す構造物、すなわち凹構造部22’の側壁に、凹構造部22’の深さよりも低い高さの側壁パターン32が形成されてなる構造物をもって、凹構造部22’の底面(側壁パターン32の存在しない部分)を第1段部3a’とし、側壁パターン32を第2段部3b’とする断面階段形状の多段凹パターン3’を有するインプリントモールド1’としてもよい。このような態様によれば、断面階段形状の多段凹パターンを有するインプリントモールドの製造工程をより簡略化することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
厚さ7nmのCrからなるハードマスク層11が主面10aに設けられているインプリントモールド用基板10としての石英基板を用意し、ハードマスク層11上に電子線感応型レジスト(ZEP520A,日本ゼオン社製)を塗布し、電子線描画装置を用いてレジストパターン12(寸法W12:30nm、高さT12:60nm)を形成した(レジストパターン形成工程,図2(b))。
そして、レジストパターン12をマスクとして用いてハードマスク層11をドライエッチング(エッチングガス:Cl2+O2)し、ハードマスクパターン13を形成した(ハードマスクパターン形成工程,図2(c))。
上述のようにして形成されたハードマスクパターン13をマスクとして用いて石英基板(インプリントモールド用基板10)をエッチングし、基板部21と、基板部21の主面21aから突出するように一体的に形成されてなる凸構造部22とを有するモールド基材20を作成した(第1エッチング工程,図2(d))。
続いて、基板部21の主面21a側に、基板部21の主面21a及び凸構造部22を覆う、SiO2からなる側壁材料膜31(厚さT31:30nm)をALD法により形成し(側壁材料膜形成工程,図3(a))、エッチングガス(CHF3+CF4)を用いたRIE(Reactive Ion Etching)によりエッチバックして、凸構造部22の側壁に側壁パターン32(高さT32:30nm)を形成した(側壁パターン形成工程,図3(b))。
上述のようにして形成された側壁パターン32をマスクとして用いてモールド基材20をエッチングした(第2エッチング工程,図3(c))。これにより、基部2と、基部2の主面2aから突出する凸パターン3とを有し、凸パターン3が、基部2の主面2aから突出する第2段部3bと、第2段部3b上から突出する第1段部3aとにより構成される、断面階段形状の2段凸パターンであるインプリントモールド1を製造することができた。かかるインプリントモールド1の平面視において、第1段部3aの中心と第2段部3bの中心とは略一致していた。
このように、上述したインプリントモールドの製造方法によれば、複数の段部を含む断面階段形状の多段凹凸構造の寸法が非常に微細な場合のように、多段凹凸構造における各段部の位置ずれの許容量が電子線描画装置等によるアライメント精度よりも厳しい場合であっても、平面視における各段部の中心を略一致させるようにして当該多段凹凸構造を形成可能である、という効果を奏する。
本発明は、断面階段形状の微細凹凸パターンを形成するためのナノインプリント工程にて用いられるインプリントモールドを製造する方法として有用である。
1,1’…インプリントモールド
20…モールド基材(基材)
21…基板部
21a…主面
22…凸構造部
22’…凹構造部
31…側壁材料膜
32…側壁パターン

Claims (9)

  1. 基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部又は前記凹構造部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、
    前記側壁パターンをマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基板部の主面に当該主面から突出する複数の段部を有する断面階段形状の多段凸パターン又は前記基板部の主面に複数の段部を有する断面階段形状の多段凹パターンを形成するエッチング工程と
    を含み、
    前記側壁パターン形成工程において、前記複数の段部を有する多段凸パターン又は多段凹パターンを形成可能な程度の高さを有する前記側壁パターンを形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  2. 前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行うことを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールドの製造方法。
  3. 基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部又は前記凹構造部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、
    前記側壁パターンをマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程と
    を含み、
    前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行い、
    第m回目(mは2以上n以下の整数である)の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程において、第m−1回目の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程により形成される前記側壁材料膜の膜厚よりも薄い膜厚で前記側壁材料膜を形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  4. 前記凸構造部は、その頂部にハードマスク層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
  5. 基板部と、前記基板部の主面側に形成されてなる凸構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面及び前記凸構造部を覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、
    前記側壁パターン及び前記凸構造部をマスクとして前記基材をエッチングした後、前記凸構造部をマスクとして前記基材をエッチングすることで、前記基板部の主面に当該主面から突出する複数の段部を有する断面階段形状の多段凸パターン又は前記基板部の主面に複数の段部を有する断面階段形状の多段凹パターンを形成するエッチング工程と
    を含み、
    前記側壁パターン形成工程において、前記複数の段部を有する多段凸パターン又は多段凹パターンを形成可能な程度の高さを有する前記側壁パターンを形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  6. 前記凸構造部は、ハードマスクパターンを含むことを特徴とする請求項5に記載のインプリントモールドの製造方法。
  7. 前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行うことを特徴とする請求項5又は6に記載のインプリントモールドの製造方法。
  8. 基板部と、前記基板部の主面側に形成されてなる凸構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面及び前記凸構造部を覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部の側壁に側壁パターンを形成する側壁パターン形成工程と、
    前記側壁パターン及び前記凸構造部をマスクとして前記基材をエッチングするエッチング工程と
    を含み、
    前記側壁材料膜形成工程から前記エッチング工程までの一連の工程を、n回(nは2以上の整数である)繰り返して行い、
    第m回目(mは2以上n以下の整数である)の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程において、第m−1回目の前記一連の工程における前記側壁材料膜形成工程により形成される前記側壁材料膜の膜厚よりも薄い膜厚で前記側壁材料膜を形成することを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
  9. 基板部と、前記基板部の主面から突出するように一体的に形成されてなる凸構造部又は前記基板部の主面側に形成されてなる凹構造部とを有する基材の前記主面側に、前記基板部の主面と、前記凸構造部の側壁及び頂部又は前記凹構造部の側壁及び底部とを覆う側壁材料膜を形成する側壁材料膜形成工程と、
    前記側壁材料膜をエッチングして、前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に側壁パターンを形成し、前記凸構造部の側壁の一部及び頂部、又は前記凹構造部の側壁の一部及び底部の一部を露出させる側壁パターン形成工程と
    を含み、
    前記側壁パターン形成工程により形成される側壁パターンの高さは、前記凸構造部の側壁高さ又は前記凹構造部の側壁深さよりも低く、
    前記凸構造部又は前記凹構造部の側壁に前記側壁パターンが形成された前記基材をエッチングしないことを特徴とするインプリントモールドの製造方法。
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