JP7364843B2 - 押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法 - Google Patents

押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法 Download PDF

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本発明は、押圧により加工製品や転写箔材料などの被加工物を所定形状に加工するために使用される押圧加工用版の製造方法、及び、その製造方法により製造された押圧加工用版、並びに、その押圧加工用版を用いて被加工物を加工する加工方法に関する。
押圧加工用版としては、その用途に応じて、箔押用版、型押用版、切抜用刃型、これらを組み合わせた加工用版型などが使用されている。箔押用版は、押圧加工用版に形成された凹凸パターンに一致して転写箔材料を被加工物に転写形成するために使用される押圧加工用版である。型押用版は、型押用版に形成された凹凸パターンに一致して被加工物に凹凸パターンを転写形成するために使用される押圧加工用版である。切抜用刃型は、切断切抜用刃型に形成された凹凸パターンに一致して被加工物を所定形状に切断又は抜き切断切抜加工を行うために使用される押圧加工用版である。
押圧加工用版を構成した公知の押圧加工装置の概略模式図を図41に示す。図41において、(A)は平板型押圧加工装置であり、上下動自在の第一基盤92の表面に押圧加工用版100が装着され、第一基盤92に対向する位置の上下動自在の第二基盤93に受版94が装着され、これらの押圧加工用版100と受版94との間に被加工物108が配置され、この状態で、第一基盤92と第二基盤93のうちの少なくとも一つが稼働することにより、押圧加工用版100が被加工物108を押圧して、所定の凹凸形状に形成された加工物が得られる。
この平板型押圧加工装置において、被加工物108が帯状形状の場合には、第一基盤92と第二基盤93のうちの少なくとも一つの稼働に連動して、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108が断続的に供給されて所定の凹凸形状に加工形成される。また、図示されていないが、被加工物が受版94の上に載置できる程度の形状の場合には、第一基盤92と第二基盤93のうちの少なくとも一つの稼働に連動して、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108を載置供給されて所定形状に形成された加工物が得られる。
このようにして、所定の凹凸形状に加工された加工物、及び/又は切断切抜された加工物が得られる。
図41の(B)は、ロール状押圧装置であり、円筒状又は円柱状を有する回転自在の主ロール96の表面に押圧加工用版100が装着され、回転自在の対ロール97が主ロール96に対向する位置に構成され、これらの主ロール96と対ロール97との間に被加工物108が配置され、この状態で、主ロール96と対ロール97が稼働することにより、押圧加工用版100が被加工物108を押圧して、所定の凹凸形状に加工された加工物が得られる。この場合、押圧加工用版100としては、主ロール96の周囲に装着可能な程度のフレキシブル性を有する押圧加工用版100が可能であり、又は、主ロール96の所定位置に固定治具により固定されたフレキシブル性のない押圧加工用版100も可能である。
又は、主ロール96としては、主ロール96の表面に直接に所定の凹凸部が形成された構成も実施されている。
対ロール97としては、凹凸を形成しない滑らかな面を有するアンビルロール、又は、主ロールに形成された凹凸形状に係合可能な凹凸形状を形成した凹凸面を有する対ロールが実施できる。
このようなロール状押圧装置においては、主ロール96と対ロール97との間に帯状の被加工物108が連続して供給され、この状態で、主ロール96と対ロール97が稼働することにより、主ロール96と対ロール97とが被加工物108を押圧して、所定の凹凸形状に加工された加工物、及び/又は切断切抜された加工物が得られる。
被加工物としては、紙類、各種プラスチック材料、ゴム、軟質材料、柔軟材料、皮革、布、金属などの種々の材料、及び、段ボール紙、プラスチック製品、皮革製品、布製品、金属製品、エンブレムなどの各種製品、並びに、ラベル、接着テープ、粘着剤、貼付剤などの複数の材料から構成された複合構成製品などの種々の被加工物を所定の凹凸形状に加工する方法、又は、所定の凹凸形状に切断切抜加工する方法に利用されている。
押圧加工用版が箔押用版である場合、箔押用版の表面には、所定の文字・数字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の凹凸パターンが、凹凸により形成されている。その箔押用版を、転写箔材料を介して被加工物に押圧することにより、転写箔材料により形成された、凹凸パターンに合致する箔押転写凹凸パターンが、被加工物の表面に転写形成される。被加工物としては、紙、紙類、各種プラスチック材料、皮革、木材、布、金属などのほとんどあらゆる材料が使用可能であり、包装容器、包装紙、装飾用品、本、ラベル、プラスチッ製品、皮革製品、布製品、金属製品、エンブレム等の各種製品に応用されている。このような凹凸部を形成した箔押用版は、支持板や受け部等の対向基板を備えた押圧加工装置に設置構成され、箔押用版と対向基板のうちの少なくとも一方が駆動することにより、箔押用版と対向基板とが互いに押圧されて、前記凹凸パターンに合致する箔押転写凹凸パターンが、被加工物の表面に転写形成される。
一般に、箔押用版は鋼鉄、真鍮、銅、マグネシウム、ステンレス、その他の金属、又は、樹脂、等により作製され、対向基板は金属、樹脂、その他の材料により作製されている。箔押用版の表面に、所定の文字・数字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の凹凸パターンが凹凸形状で刻設されている。
箔押用版と被加工物との間に転写箔材料が位置する状態で、箔押用版と対向基板とが互いに押圧されることにより、箔押用版表面と対向基板表面のそれぞれの全領域が、同時に、押圧接触されて、所定の文字・数字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の、転写箔材料により形成された箔押転写凹凸パターンが凹凸形状で被加工物の表面に転写形成される。この際、熱盤を使用して加熱された箔押用版により押圧加工する押圧加工システムも使用され、いわゆるホットスタンピング押圧加工システムも使用される。また、このような押圧加工システムおいて、一個の箔押用版が使用される場合と、複数個の箔押用版が同時に使用される場合とがある。
押圧加工用版が型押用版である場合、型押用版は、転写箔材料を使用することなく、紙類、プラスチック、皮革、木材、布、ラミネート材料等の加工製品に直接に型押用版を押圧して、型押用版に刻設された所定の文字・数字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の凹凸パターンを、被加工物の表面に転写して型押加工するための押圧加工システムに使用される。このような押圧加工システムは、上記の箔押押圧加工システムと同様に型押用版と対向基板とより構成され、その型押用版の表面に凹凸パターンが凹凸形状で形成されている。例えば、型押用版と対向基板のうちの少なくとも一方が駆動することにより型押用版と対向基板とが互いに押圧される。被加工物が対向基板と型押用版との間に位置する状態で、型押用版と対向基板とが互いに押圧されることにより、型押用版表面と対向基板表面のそれぞれの全領域が、同時に、被加工物を介して、互いに押圧されて、所定の文字・数字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の転写凹凸パターンが凹凸形状で被加工物に転写形成される。このような押圧加工システムおいて、使用される被加工物としては、紙、紙類、軟質プラスチック材料、皮革、木材、布、等の、押圧により圧縮変形する材料が使用可能である。また、一個の型押用版が使用される場合と、複数個の型押用版が同時に使用される場合とがある。
押圧加工用版が切断切抜用刃型である場合、切断切抜用刃型は、紙類、プラスチック、皮革、木材、布、ラミネート材料、貼付剤シート、転写箔材料、等の薄片状の被加工物に切抜用刃型を押圧することにより、薄片状被加工物を所定形状に切断加工又は抜き加工するための押圧加工システムに使用される。切断切抜用刃型には、凹凸の刃形状で所定の刃が形成され、この刃の形状に一致して加工製品が切断又は抜き加工される。このような押圧加工システムは、上記の型押用版または箔押用版を使用した押圧加工システムと類似して、切抜用刃型と対向基板とより構成され、その切断切抜用刃型の表面に凹凸形状の刃型パターンが形成されている。例えば、切断切抜用刃型と対向基板のうちの少なくとも一方が駆動することにより切断切抜用刃型と対向基板とが互いに押圧される機構である。被加工物が対向基板と切断切抜用刃型との間に位置する状態で、切断切抜用刃型と対向基板とが互いに押圧されることにより、切断切抜用刃型表面と対向基板表面のそれぞれの全領域が、同時に、被加工物を介して、互いに押圧されて、被加工物の所定の領域が所定の形状で切断または抜き加工される。なお、このような押圧加工システムにおいて、一個の切抜用刃型が使用される場合と、複数個の切断切抜用刃型が同時に使用される場合とがある。また、このような切断・抜き加工と同時に、上記の箔押し加工または型押し加工とを併用して同時加工することも可能である。
このような押圧加工用版として、例えば下記の技術が知られている。
特開2002-99196号公報には、押圧加工用版としての箔押用版であるホットスタンプ版と、対向基板としての受け部との間に、転写箔材料としてのホログラム転写箔と、被加工物を構成した押圧転写加工方法が開示されている。
また、実公平7-55065号公報には、箔押用版としてのホットスタンピング加工用版型と、対向基板としての支持台との間に、転写箔材料としての転写箔と、被加工物としての被転写物を構成したホットスタンピング転写機が開示され、特に、加工用版型の凹凸で形成されている凹部にゴム素材を付着して、凸部と同一平面となるように加工用版型の表面を形成した加工用版型が開示されている。
また、実用新案登録第3130674号公報には、文字・模様・紋様・図柄・絵柄・画像・これらに類似する形状等の転写凹凸パターンが刻設された加工用版型の表面の少なくとも一方向の表面が、曲面形状またはアール形状の頂部と、その頂部から離れるにしたがって連続的に滑らかに低くなるような傾斜面とからなる表面形状を有する加工用版型と、対向基板としての平面形状表面を有する支持板と、その加工用版型と支持板との間に位置する転写箔材料としての転写箔フィルムと、加工製品としての被転写物を構成した平圧式転写装置が開示されている。
特開平8-85099号公報には、化学的腐食エッチング加工により、高刃部と低刃部とを有する抜き型の製造方法が開示され、また、エッチングの後、低刃部先端をヤスリ等で丸く機械加工する方法が記載され、さらに、従来技術として、エッチング後に、グラインダ等で削り低刃を形成する方法も開示されている。
再表2002-53332号公報には、エッチングによりフレキシブルベースとこのベースから突出する突部を形成した後、その突部の側面を切削して垂直突部を形成し、次いで垂直突部の先端に両刃または片刃の刃先を加工して押切刃を形成するフレキシブルダイ及びフレキシブルダイの製造方法が開示され、これにより、押切刃の根元側面の幅を、従来のフレキシブルダイの根元側面の幅よりも小さくすることができ、厚みの厚い材料を打抜く場合であっても、材料の加工部分の上下の寸法の差を小さくすることができ、加工精度を高めることができ、しかも、垂直突部の先端のみに刃先加工しているので、材料を打抜く際に押切刃に掛かる圧力が小さくて済み、押切刃の耐久性が向上し、生産性の向上とともに製品コストを抑えることができる効果が開示されている。
従来、一般に、押圧加工用版の製造方法としては、機械的加工による製造方法と、化学的腐蝕エッチング加工による製造方法とが知られている。
例えば、従来の押圧加工用版の製造方法を説明する概略断面模式図を図35に示す。
機械的加工による製造方法は、金属基板を使用して、切削、研磨等の機械加工により、金属基板の表面に所望の凹凸形状を加工形成する押圧加工用版の製造方法であり、図35の(A)において、金属基板100の表面の所望の領域を機械的に切削加工して、凹形状に形成して凹部102を形成するとともに、凸形状の凸部101を形成する機械的加工方法により、押圧加工用版が製造される。
化学的腐蝕エッチング加工による製造方法は、図35の(B)において、金属基板100の表面の所望の領域にレジスト材30を付着してレジスト硬化膜を形成し、そのレジスト硬化膜30を付着した金属基板100の表面にエッチング液を接触して、レジスト材30が付着されていない金属面が露出している領域の金属を腐蝕溶解して凹形状に形成して凹部102を形成するとともに、凸形状の凸部101を形成する化学的腐蝕エッチング加工方法により、押圧加工用版が製造される。
化学的腐蝕エッチング加工による製造方法を説明する図35の(B)において、一般に、レジスト材30としては、シート状フィルム形状のドライフィルムレジスト材、又は、液状レジスト材が使用されている。
ドライフィルムレジスト材の場合は、ドライフィルムレジスト材の表面に、レーザー、電子線、マスクを介した紫外線、等を照射して、所望形状の図絵柄模様を有するレジスト硬化膜を形成している。
液状レジスト材の場合は、付着されたレジスト材を乾燥、硬化して硬化膜を形成し、そのレジスト硬化膜の表面に、レーザー、電子線、マスクを介した紫外線、等を照射して、所望形状の図絵柄模様を有するレジスト硬化膜を形成している。
実公平7-55065号公報 特開2002-99196号公報 実用新案登録第3130674号公報 特開平8-85099号公報 再表2002-53332号公報
従来の機械的加工は、高価な機械加工装置を必要とするために、製造コストが高くなるという課題がある。また、従来の化学的腐蝕エッチング加工は、多量の押圧加工用版及び/又は大型の押圧加工用版を、機械的加工と比べて安価で低価格で製造可能であるが、しかしながら、従来の化学的腐蝕エッチング加工は、機械的加工と比べて加工精度が劣るという課題がある。
また、従来の化学的腐蝕エッチング加工において、従来の慣用の液状のレジスト材を使用してレジスト硬化膜を形成する腐蝕エッチング加工は、凹部及び凸部の高さ寸法や凹部の深さ寸法、等の高い高さや深い深さを形成する目的において、形状精度や寸法精度、等の加工精度に劣るという課題がある。特に、凹凸部の表面を有する金属基板を使用して、金属基板に形成されている所望の凹部や凸部の所望の面に精度よく液状レジスト材を付着することが困難であり、所望の凹部や凸部等の凹凸部を形成する場合に、所望の形状精度や寸法精度、等の加工精度に劣るという課題がある。
さらに、特に、所望の凹部や凸部の側面に液状レジスト材を付着使用した場合に、側面に塗布された液状レジスト材が凹部底面側に流れ落ちて、凸部や凹部の側面の所望の領域に液状レジスト材を付着させるすることが困難であり、所望の凹部や凸部等の凹凸部を形成することが不可能であり、所望の、形状精度や寸法精度、等の加工精度に劣るという課題がある。
また、一般に、液状レジスト材を塗布・付着可能な厚さは約50μm以内であり、液状レジスト材の塗布量が約50μm以上の場合には、その付着された液状レジスト材の硬化されたレジスト付着硬化膜の厚さも同程度に厚くなるために、露光用マスクとしての機能において、寸法精度が低下して、所望の形状精度や寸法精度、等のエッチング加工精度が劣るという課題がある。
従来の慣用のシート状のドライフィルムレジスト材を使用してレジスト硬化膜を形成する腐蝕エッチング加工は、凹部及び凸部の高さ寸法や凹部の深さ寸法、等の高い高さや深い深さを形成する目的において、形状精度や寸法精度、等の加工精度に劣るという課題がある。特に、凹凸部の表面を有する金属基板を使用して、その凹凸部を有する金属基板に更に、所望の凹部や凸部等の凹凸部を形成する場合に、凹凸部の表面を有する金属基板とドライフィルムレジスト材との密着性が不十分になって、金属基板とドライフィルムレジスト材との間に隙間が発生し、その隙間を通じてもエッチングが生じ、その結果、所望の、形状精度や寸法精度、等の加工精度に劣るという課題がある。
従来技術において、例えば、基板の表面に、高い高さを有する凸部を形成する場合、サイドエッチング現象が生じて、所望の形状の凸部を形成できない課題がある。図36は、従来の化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図である。図36において、(A)金属基板1の表面の所望の領域に慣用のレジスト材を付着して慣用レジスト硬化膜30を形成し、(B)慣用レジスト硬化膜30を付着した金属基板1にエッチング液を接触させて、慣用レジスト硬化膜30が付着していない領域の金属基板の表面を所定深さ(h1)になるまでエッチングを行い、従来所定凸部100aを形成し、(C)更に、続けてエッチングを続行して、所望の深さ(h2)になるまでエッチングを行い、従来所定超凸部100bを形成し、(D)慣用レジスト硬化膜30を除去し、これにより、所望の高さh2を有する従来所定超凸部100bを形成する。
この従来の化学的腐蝕エッチング加工において、(B)の浅い深さ(h1)のエッチングの場合には従来所定凸部100aの側面がエッチングされることなく所定の凸部が形成されるが、しかしながら、(C)のように、更に高い高さ(h2)を有する従来所定超凸部100bを形成することを目的として、更にエッチングを行った場合には、深さ方向に更にエッチングされるとともに、形成された従来所定超凸部100bの側面もエッチングされたサイドエッチング部100cを生じサイドエッチング現象が生じ、所望の側面形状を有する凸部が形成されないという課題がある。サイドエッチング現象は、押圧加工用版の従来所定超凸部100bの形状精度が劣ることになるために、好ましくない現象である。
従来技術において、例えば、基板の表面に、高い高さを有する凸部を形成する場合、サイドエッチング現象が生じて、所望の形状の凸部を形成できない課題がある。図37は、従来の化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図である。図37において、(A)金属基板1の表面の所望の領域に既成凸部41と既成凹部42とが形成された金属基板を準備する。既成凸部41の高さは「h1」である。すなわち、既成凸部41の高さは既成凹部42の深さ「d1」に相当する。
(B)において、既成凸部41の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとに、慣用の液状レジスト材を塗布して付着することを試みる。この場合、既成凸部上面41aには液状レジスト材が付着可能であるが、既成凸部側面41bに塗布された液状レジスト材は、既成凹部42の既成凹部底面42bに流れ落ちて、既成凸部側面41bの全領域には液状レジスト材が付着されない傾向にある。これらの付着した液状レジスト材を硬化して、既成凸部上面硬化膜30aと既成凸部側面硬化膜30bとの慣用レジスト硬化膜30を形成する。
次に、(C)慣用レジスト硬化膜30を形成した金属基板にエッチング液を接触させて、既成凸部41の高さが「h2」になるまでエッチングを行い、従来所定超凸部200bを形成し、次に、(D)慣用レジスト硬化膜30を除去する。これにより、所望の高さ「h2」を有する従来所定超凸部200bを形成する。
なお、既成凸部41の高さ「h1」は既成凹部42の深さ「d1」に相当し、既成凸部41の高さ「h2」は既成凹部42の深さ「d2」に相当する。
この従来の化学的腐蝕エッチング加工において、更に高い高さ(h2)を有する従来所定超凸部200bを形成することを目的として、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとに従来慣用の液状レジスト材を付着してレジスト硬化膜を形成しようとする場合、(C)のように、深さ方向に更にエッチングされるとともに、形成された従来所定超凸部200bの側面もエッチングされたサイドエッチング部200cを生じサイドエッチング現象が生じ、所望の側面形状を有する凸部が形成されないという課題がある。サイドエッチング現象は、押圧加工用版の従来所定超凸部200bの形状精度が劣ることになるために、好ましくない現象である。
従来技術において、例えば、既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451を有する凹凸模様を形成した既成凹凸領部45の周囲領域を腐蝕エッチングして、その既成凹凸領部45を突出させた既成凹凸部突出部を形成することを目的としてエッチングする場合、その既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451を有する既成凹凸領部45の一部分がエッチングされてしまって、その結果、所望の凹凸模様を有する既成凹凸部突出部を形成できない課題がある。
図38は、従来の慣用の液状レジスト材を使用した化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図を説明する模式的工程説明図である。
図38の従来の化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図において、(A)既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451を有する凹凸模様を形成した既成凹凸部45を有する基板を準備し、(B)その既成凹凸部45の表面に従来の液状の慣用レジスト材を付着し、それを硬化して、慣用レジスト硬化膜30を形成する。この場合、既成凹凸部凹部452の凹部側面に液状レジスト材が付着することなく既成凹凸部凹部452の底面に落ちてしまう傾向がある。そして、(C)慣用レジスト硬化膜30を付着した基板にエッチング液を接触させて、慣用レジスト硬化膜30が付着していない領域の金属基板の表面のエッチングを行い、既成凹凸部凹部452の周囲領域を所定深さに腐蝕エッチングして従来所定凹部300aを形成する。このとき、慣用レジスト硬化膜30が付着していない既成凹凸部凹部452の凹部側面も腐蝕エッチングされて、サイドエッチング現象により既成凹凸部凸部451の側面が腐蝕エッチングされたサイドエッチング部が生じて、サイドエッチングされた既成凹凸部凸部サイドエッチング部451sが形成され、その結果、正常な、所望の凹凸模様の形状維持した既成凹凸部突出部が形成されないという課題がある。なお、既成凹凸部凸部の側面は既成凹凸部凹部の側面と同じ部位を意味するため、サイドエッチングされた既成凹凸部凸部サイドエッチング部451sはサイドエッチングされた既成凹凸部凹部サイドエッチング部452sと同じ部位を意味する。
従来技術において、例えば、滑らかに表面を有する基板に、従来の慣用のシート状のドライフィルムレジスト材を使用して微細凹凸模様を有る既成複数微細凹凸部45を形成し、その既成複数微細凹凸部45の周囲領域を腐蝕エッチングして、その既成複数微細凹凸部45が突出してなる既成複数微細凹凸部突起部を形成することを目的としてエッチングする場合、従来のシート状の慣用ドライフィルムレジスト材を使用して腐蝕エッチングを行う化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図が図39に示される。図39に示される従来技術が上記の図38に示される従来技術と異なる点は、既成複数微細凹凸部45に慣用の液状レジスト材に替えて、シート状の慣用のドライフィルムレジスト材を付着してレジスト硬化膜を形成する点が異なる。
図39の(A-イ)において、滑らかな表面を有する基板の表面にシート状の慣用レジスト材を付着して、(A-ロ)において、レーザーにて所望の絵柄模様を形成して、慣用レジスト硬化膜30を形成する。(B)において、慣用レジスト硬化膜30を付着した基板にエッチング液を接触させて、慣用レジスト硬化膜30が付着していない領域の金属基板の表面のエッチングを行い、既成複数微細凹凸部凸部451と既成複数微細凹凸部凹部452を有する既成複数微細凹凸部45を形成し、(C)において、慣用レジスト硬化膜を除去し、これにより、滑らかな基盤の表面に既成複数微細凹凸部45を形成する。
次に、(D)において、その既成微細凹凸部45の表面に従来のシート状の慣用レジスト材を付着し、所望の領域を硬化して、慣用レジスト硬化膜30を形成する。この場合、既成複数微細凹凸部凸部451の上面にシート状の慣用のドライフィルムレジスト材が完全に密着することなく、また、既成複数微細凹凸部凹部452の側面や底面にシート状の慣用ドライフィルムレジスト材が完全に密着することなく、シート状の慣用ドライフィルムレジスト材と既成複数微細凹凸部45との間に隙間が生じる傾向がある。そして、(E)シート状の慣用レジスト硬化膜30を付着した基板にエッチング液を接触させて、慣用レジスト硬化膜30が付着していない領域の金属基板の表面のエッチングを行い、既成複数微細凹凸部45の周囲領域を所定深さに腐蝕エッチングして従来所定凹部300aを形成する。このとき、慣用レジスト硬化膜30と既成複数微細凹凸部45との間の隙間をエッチング液が通過し、そのために、既成複数微細凹凸部凹部452の凹部側面も腐蝕エッチングされて、サイドエッチング現象により既成複数微細凹凸部凸部451の側面が腐蝕エッチングされた既成複数微細凹凸部凸部サイドエッチング部451sが生じてしまう。(F)において、慣用レジスト硬化膜30を除去する。このようにして、腐蝕エッチングする工程において、正常な、所望の微細複数凹凸模様の形状維持した既成複数微細凹凸部突出部が形成されないという課題がある。なお、既成複数微細凹凸部凸部の側面は既成複数微細凹凸部凹部の側面と同じ部位を意味するため、サイドエッチングされた既成複数微細凹凸部凸部サイドエッチング部451sはサイドエッチングされた既成複数微細凹凸部凹部サイドエッチング部452sと同じ部位を意味する。
従来技術において、例えば、図40は、従来の化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図とインクジェットレジスト材を使用した化学的腐蝕エッチング工程を説明する他の模式的工程説明図である。
図40の従来の化学的腐蝕エッチング工程を説明する模式的工程説明図において、(A)既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451を有する凹凸模様を形成した既成凹凸領部45を有する基板を準備する。既成凹凸部凸部451の頂部の断面は鋭角を有する。(B)その既成凹凸領部45の表面に従来の慣用液状レジスト材30を付着する。この場合、既成凹凸部凸部451の頂部に液状レジスト材30が付着することなく、また、既成凹凸部凹部452の凹部側面に液状レジスト材30が付着することなく既成凹凸部凹部452の底面に落ちてしまう傾向がある。そして、(C)液状レジスト材30を付着した基板にエッチング液を接触させて、慣用レジスト30が付着していない領域の金属基板の表面のエッチングを行い、既成凹凸部凹部452の周囲領域を所定深さに腐蝕エッチングして従来所定第二凹部400aを形成する。このとき、液状レジスト材30が付着していない既成凹凸部凸部451の頂部が腐蝕エッチングされて、頂部がエッチングされた既成凹凸部凸部451tを有する既成凹凸部突出部が生じ、その結果、正常な、所望の所望の凹凸模様を維持した既成凹凸部突出部が形成されないという課題がある。
本発明は、押圧加工用版の製造方法において、上記の従来の課題を解決するものであり、機械的加工と比べて安価に製造できる化学的腐蝕エッチング加工であって、金属基板のエッチングされてはならない領域の腐蝕エッチングが抑制されて、所望の形状であるとともに、所望の凸部の高さ寸法、凹部の深さ寸法、所望の凹凸部の高さ寸法及び深さ寸法、等の所望の凹部、所望の凸部、所望の凹凸部の形状や所望大きさ寸法を有する押圧加工用版の製造方法を提供する。
本発明の押圧加工用版の製造方法は、(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、(B)前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)の所望領域にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、前記インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、(C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕凹形成部を形成し、及び、(D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備えてなることを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
本発明の押圧加工用版は、(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、(B)前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)の所望領域にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、前記インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、(C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕凹形成部を形成し、及び、(D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備えてなる押圧加工用版の製造方法により製造された押圧加工用版である。
本発明の被加工物の加工方法は、(S-a)(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、(B)前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)の所望領域にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、前記インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、(C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕凹形成部を形成し、及び、(D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、これにより、凸形状で形成されたインクジェット膜腐蝕凸形成部が形成され、を備えてなる押圧加工用版の製造方法により製造された押圧加工用版を供給する工程、(S-b)互いに対向する第一基盤(92)と第二基盤(93)を備えた押圧加工装置を準備する工程、(S-d)所定の受版(94)を、前記押圧加工装置の第二基盤(93)に設置する工程、(S-e)前記押圧加工用版(100)と前記受版(94)との間に被加工物を位置する状態で、前記第一基盤(92)と前記第二基盤(93)のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版(100)と受版(94)とが前記被加工物を押圧する工程、これにより、前記被加工物に凹凸形状を形成し、(S-f)前記押圧加工用版100と前記受版94のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版100と受版94とを互いに離反して、前記被加工物への押圧を解除する工程、を備え、被加工物を所定形状に加工することを特徴とする被加工物の加工方法である。
本発明の押圧加工用版の製造方法により、「(製造方法効果イ:インクジェットレジストによる所望寸法の凹凸表面形状を形成可能効果)所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形、所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版を製造可能であるとともに、エッチングされてはならない領域の腐蝕エッチングが抑制されて、所望の形状であるとともに、所望の凸部の高さ寸法、凹部の深さ寸法、所望の凹凸部の高さ寸法及び深さ寸法、等の所望の凹部、所望の凸部、所望の凹凸部、等の所望の形状及び所望大きさ寸法を有する押圧加工用版を製造することが可能になる効果」が得られる。
本発明の押圧加工用版により、「押圧加工用版構成効果イ:所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版が得られる効果」が得られる。
本発明の被加工物の加工方法により、「被加工物加工方法効果イ:紙、プラスチック製フィルム、及び/又は、段ボール紙、等の被加工物を、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された形状に、優れた形状寸法精度で、加工形成されてなる加工物を調製できる効果」が得られる。
本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法における押圧加工用版に凹凸で形成された図文字絵柄模様形態を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法における押圧加工用版に形成された刃型を説明するための模式的概略図。 本発明の具体的な一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の具体的な他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の具体的な他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の具体的な他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 本発明の具体的な他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法及び本発明の押圧加工用版の製造方法を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図。 従来の押圧加工用版の製造方法及び本発明の押圧加工用版の製造方法を説明するための模式的概略図。 押圧加工用版を構成した公知の押圧加工装置であって、本発明の押圧加工用版にも使用可能な押圧加工装置の概略模式図であり、(A)は平板型押圧加工用版を構成した加工装置であり、(B)はロール状押圧加工装置。 押圧加工用版を構成した公知の押圧加工装置であって、本発明の押圧加工用版にも使用可能な押圧加工装置の概略模式図。
[基本構成1]
以下に本発明の押圧加工用版の製造方法について、図面を示しながら説明する。図面において、押圧加工用版及び構成要素等の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく、形状、構成、システム、作用効果等の特徴を説明するための模式的概略を示すものである。
図1は本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図であり、図1において、本発明の押圧加工用版の製造方法は、下記の構成を備える。
(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(B)前記金属基板1の前記金属基板第一領域表面11の所望領域にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程。
前記インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程。
(C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記金属基板の表面に凹形状で形成された腐蝕凹形成部を形成する。
(D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程。
すなわち、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域をエッチングして、腐蝕凹形成部を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、腐蝕凹形成部の凹形状の底面から突出した形状を有する腐蝕凸形成部が凸形状として形成される。
このようにして、凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
なお、上記の(A)工程において、「金属基板1を供給する金属基板供給工程」は、「金属基板1を準備する金属基板供給工程」であっても実施可能であり、「供給」と「準備」は類似する意味である。
また、金属基板第一領域表面11は仮想の金属基板第一領域表面であり、金属基板第二領域表面12は仮想の金属基板第二領域表面である。すなわち、金属基板第一領域表面11は仮想金属基板第一領域表面であり、金属基板第二領域表面12は仮想金属基板第二領域表面である。
上記の押圧加工用版の製造方法により、「(製造方法効果イ:インクジェットレジストによる所望寸法の凹凸表面形状を形成可能効果)所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版を製造可能であるとともに、エッチングされてはならない領域の腐蝕エッチングが抑制されて、所望の形状であるとともに、所望の凸部の高さ寸法、凹部の深さ寸法、所望の凹凸部の高さ寸法及び深さ寸法、等の所望の凹部、所望の凸部、所望の凹凸部、等の所望の形状及び所望大きさ寸法を有する押圧加工用版を製造することが可能になる効果」が得られる。
金属基板1としては、特に限定されないが、押圧加工用版として一般に慣用されているところの、ステンレス鋼、真鍮、銅、マグネシウム、ジュラルミン、等の金属製、及び、鉄、超硬合金(GM MF)、粉末ハイス鋼(YXM)、ハイス鋼(高速度鋼、SKH、HSS)、ダイス鋼(SKD)、合金工具鋼(SKT、SKS)、炭素工具鋼(SK)等の鋼鉄製の金属基板が好ましく使用できる。
超硬合金は、硬い性質を有し、特に限定されないが、例えば、耐摩耗周期律表IVa、Va、VIa族金属の炭化物(例えば、炭化タングステン、WC)をFe、Co、Niなどの鉄系金属で焼結した複合材料であり、機械的特性に優れ、破損や傷付き発生が最も少ない鋼材であり、WC-Co、WC-TiC-Co、WC-TaC-Co、WC-TiC-TaC-Co、WC-Ni、WC-Ni-Cr等の超硬合金が使用できる。超硬合金としては、例えば、GM30(硬度HRA90)、MF20(硬度HRA91)等の、硬度HRA90以上、又は、硬度HRC70以上を有する超硬合金が好ましく使用できる。
ハイス鋼は、粘りがあり、優れた靭性、高抗力、高耐熱性等を有し、モリブデン系成分を3~10%を含有し、例えば、SKH51(硬度HRC62~64)、DC53(硬度HRC59~61)、SKD(硬度HRC59~61)の鋼材が好ましく使用できる。
粉末ハイス鋼は、強い靭性、耐摩耗性、ハイス鋼よりも硬い硬度を有し、モリブデン系成分を4.7~5.3%を含有し、例えば、YXM1、等であって、硬度がHRC64~67の鋼材が好ましく使用できる。
ダイス鋼は、熱や物理的インパクトに耐性を有し、SKD11、KD21、KD11、DC53、D2、等であって、硬度が、HRC59~61の鋼材が好ましく使用できる。
このように、超硬合金は、ハイス鋼、ダイス鋼、合金工具鋼、炭素工具鋼よりも硬い硬度を有する。これらの鋼材の種類及びその性質については、日本工業規格JISに記載されている鋼材を、所望に選択して実施可能である。硬度記号のHRA、HRC等は、日本工業規格JISのロックウェル硬さを示す。
押圧加工用版においては、これらの金属製の基板が所望に選択されるとともに、所望の大きさ形状を有する金属基板が使用される。
なお、本発明において、少なくとも鉄成分を含有してなる金属類を鋼鉄として定義する。
また、鉄、銅、マグネシウム、ジュラルミン、等の金属は、これらの金属を主成分とする金属を意味するものであり、これらの金属を主成分として、更に、他の金属が添加含有されてなる金属を意味する。
金属基板1の金属基板第一領域表面11の所望領域にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程としては、例えば、慣用のインクジェット印刷システム装置として慣用されているインクジェット方式によりインクジェットレジスト材2を金属基板の所望領域に付着する工程が実施できる。例えば、慣用のインクジェット印刷システム装置を使用して、所定の微細な穴を備えた吐出ノズルからインクジェットレジスト材2を吐出して、CADデータにより制御されて、インクジェットレジスト材2を、所望の微細液滴状態で、金属基板表面の所望領域に高精度で着弾して塗り分け付着し、これにより、所望の領域に、高精度に塗分け付着された所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する。
吐出ノズルとしては、例えば、多数個(1000~4000個)の微少口径を有する吐出ノズルを有するノズルヘッドを備えたインクジェット印刷システム装置が使用できる。
吐出ノズルから吐出されるインクジェットレジスト材液滴量は3pl~15plであり、横方向解像度は360dpi、720dpi、1080dpi、1440dpi、又は、600dpi、900dpi、1200dpi、1500dpi、2400dpiであり、横方向解像度は720dpi、1440dpi、2160dpi、又は、1200dpi、2400dpiであり、標準解像度は720dpi~1200dpiであり、インクジェットレジスト付着膜が線形状の場合における最小線幅は40μm~90μmが可能であり、付着膜厚さは5μm~100μmである。
また、上記のような微細なインクジェットレジスト材液滴が吐出されることにより、金属基板表面に形成されている凹凸部の所望の領域に高精度に付着可能になる。また、金属基板表面に形成されている微細な凹凸部の凹部の側面又は凸部の側面に、インクジェットレジスト材2が高精度に付着形成可能になり、これにより、金属基板のエッチング時における部分的保護膜(すなわち、マスク)としての作用を有し、凹凸部の側面の腐蝕エッチングが抑制される効果が著しく発揮される。
インクジェットレジスト材2としては、特に限定されないが、例えば、インクジェット印刷用に使用されるエッチングレジスト材が使用可能である。エッチングレジスト材は、化学的腐蝕エッチング時の部分的保護、すなわち、エッチング時におけるマスク材として用いられるレジスト材であり、金属基板の腐蝕エッチング時のエッチング処理薬品に応じて、耐アルカリ性、耐酸性、その他のエッチング液に対して耐溶解性を有するエッチングレジスト材2が選択して使用できる。
例えば、二次元化学構造の有機高分子材を主成分とする流動性材であって、紫外線照射、電子線照射、又は加熱昇温により、化学構造的に架橋して三次元化学構造の流動性のない架橋有機高分子の状態に硬化する性質を有するネガ型フォトレジストの一種である慣用のインクジェットレジスト材2が使用できる。なお、三次元化学構造の流動性のない架橋有機高分子の状態に硬化した後に、更に、100℃~130℃の温度で加熱して、更に熟成された硬化膜を形成することも、好ましく実施可能である。
このように硬化されて形成されたインクジェットレジスト硬化膜3は化学的腐蝕エッチング時の部分的保護、すなわち、エッチング時におけるマスク材としての機能を発揮する。
また、インクジェットレジスト材2の粘性としては特に限定されないが、例えば、5~50mPa・s(25℃)、好ましくは8~25Pa・s(25℃)、更に好ましくは10~20Pa・s(25℃)の粘性を有するインクジェットレジスト材2が使用できる。
最適な粘性を有するインクジェットレジスト材2を使用することにより、金属基板表面の所望の領域に高精度で所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜を形成可能になるとともに、更に、金属基板表面に形成されている凹凸部の凹部の側面又は凸部の側面に、インクジェットレジスト材が垂れ落ちることなく、インクジェットレジスト材2が付着形成可能になり、これにより、金属基板の凹凸部のエッチング時における凹凸部の側面の部分的保護膜(すなわち、マスク)としての作用を有し、凹凸部の側面の腐蝕エッチングが抑制された所望の領域のみをエッチング可能である作用効果が著しく発揮される。
金属基板の所望領域を腐蝕エッチングするためのエッチング液としては、使用している金属基板を溶解可能なエッチング液が選択されて使用できる。例えば、第2塩化鉄水溶液を使用して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングすることができる。
金属基板1の表面にエッチング液を接触する方法としては、特に限定されないが、例えば、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液をシャワー方式で接触させる方法、エッチング液が入っているエッチング液容器の中に所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1を浸漬する方法、又は、パドル吹上方法、等の接触方法が好ましく使用できる。
なお、この所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触している時間が長くなるにしたがって、金属基板のエッチングが深くなっていく。従って、所望のエッチング深さになるようにエッチング時間を制御してエッチングが行われる。
所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するためのレジスト除去方法としては、そのインクジェットレジスト硬化膜を化学的に分解可能な液剤、例えば、水酸化ナトリウム水溶液を使用して、その水酸化ナトリウム水溶液をインクジェットレジスト硬化膜に接触させて、インクジェットレジスト硬化膜を化学的に分解、及び/又は分解溶解して、所望領域がエッチングされた金属基板からインクジェットレジスト硬化膜を除去する。
その後、水洗、乾燥等の工程を経て、金属基板1の表面に凹形状で形成された腐蝕凹形成部を形成する。
なお、前述のように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、腐蝕凹形成部の凹形状の底面から突出した形状を有する腐蝕凸形成部が凸形状として形成される。 このようにして、凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
[従属構成2]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図2は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図であって、断面の模式図である。図3は本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法における押圧加工用版に凹凸で形成された図文字絵柄模様形態を説明するための模式的概略図であり、上方向から見た表面の模式図である。
図2において、上記の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法は下記の製造工程を備える。
前記(B)工程において、金属基板1の記金属基板第一領域表面11の所望領域に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、前記所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されている所望の図文字絵柄模様形態を有する領域をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このようにして、金属基板第二領域表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111が形成される。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111として形成され、これにより、所望の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
上記の(B)工程において、所望の図文字絵柄模様形態としては、特に限定されないが、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様、等の所望の凹部と凹部とにより形成された所望の図文字絵柄模様形態が好ましく実施可能である。
所望の図文字絵柄模様形態としては、図3に示されるような種々の凹部と凸部とにより形成された図文字絵柄模様形態が実施可能である。図3において、黒色の線又は領域は凸部を示し、白色の精又は領域は凹部を示す。
例えば、図3の(A)、(B)、(C)に示されるような(ホ)所望の格子模様及び/又は(ヘ)微細複数凹凸模様、図3(D)に示されるような凸部で形成された(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、図3(G)に示されるような凹部で形成された(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、等が形成されてなる構成が、好ましく実施可能である。
なお、図3の(E)、(F)、(H)、(I)に示されるような複数種類の(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様を備えるとともに(ヘ)所望の微細複数凹凸模様とが組み合わされて形成されてなる構成も、好ましく実施可能である。
また、図3の(J)、(K)(L)に示されるような凹部及び/又は凸部を有し、その凹部及び/又は凸部に(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様等の所望の図文字絵柄模様形態、等が組み合わされて形成されてなる構成も、好ましく実施可能である。
なお、後述するが、本技術を応用して、複数段に形成された凹部及び/又は凸部を有する金属基板であって、(M)、(N)、(O)に示されるように、複数段の凹部と凸部を有し、その凹部及び/又は凸部に、所定の段に所望の(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様等の所望の図文字絵柄模様形態、等が形成されてなる構成も、好ましく実施可能である。
<既成凹凸表面を有する金属基板にインクジェットレジスト材を使用した所望の凹凸形状を形成する押圧加工用版の製造方法>
[従属構成3]
上記の[基本構成1]の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
前記(A)工程において、金属基板は、既成凸部41、及び/又は、既成凹部42、及び/又は、既成凹凸部45を備え、既成凸部41は既成凸部側面を有し、既成凹部42は既成凹部側面を有し、既成凹凸部45は既成凹凸部側面を有する。
前記(B)工程において、既成凸部41の側面、及び/又は、既成凹部42の側面、及び/又は、既成凹凸部45の側面に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されている所望の図文字絵柄模様形態を有する領域をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
これにより、既成凸部41の側面、及び/又は、既成凹部42の側面、及び/又は、記既成凹凸部45の側面の、エッチングが抑制されてなる凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法である。
すなわち、既成凸部41の側面、及び/又は、既成凹部42の側面、及び/又は、既成凹凸部45の側面のサイドエッチングが抑制され、所望の側面形状を有する凹凸形状の押圧加工用版を製造することができる。
例えば、図5、図6、図7、図8に示されるような下記の工程を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
既成凸部41の側面、及び/又は、既成凹部42の側面、及び/又は、既成凹凸部45の側面の、それぞれの側面にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されている所望の図文字絵柄模様形態を有する領域をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する工程を備え、これにより、凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
なお、図5、図6、図7、図8に記載の押圧加工用版の製造方法については、後で詳細に説明する。
[従属構成4]
上記の[基本構成1]の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図4は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備える。
前記(B)工程において、金属基板1の金属基板第一領域表面11及び/又は金属基板第二領域表面12の所望領域に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されている所望の図文字絵柄模様形態を有する領域をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、前記金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
これにより、金属基板の表面の金属基板第一領域表面、及び/又は、金属基板第二領域表面に凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111、及び/又は、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121、を形成する、上記の押圧加工用版の製造方法である。
例えば、図4(A)において、金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備え、図4(A)のように、所望の既成凸部41の上面に、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
例えば、図3の(E)の凸形状で形成された「ABCDE」文字及び「ハート図」の表面に微細複数凹凸模様を形成した形態が適用できる。また、図3の(I)の凹形状で形成されている「ABCDE」文字及び「ハート図」を除く領域である凸形状の表面に微細複数凹凸模様を形成した形態が適用できる。
また、例えば、図3の(K)の凸形状で形成された「長方形」及び「正方形」の表面に「ABCDE」文字及び「ハート図」を形成した形態が適用できる。
例えば、図4(B)において、、金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備え、図4(B)のように、所望の既成凹部42の底面に、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
例えば、図3の(H)の凹形状で形成された「ABCDE」文字及び「ハート図」の底面に微細複数凹凸模様を形成した形態が適用できる。また、図3の(F)の凹形状で形成されている「ABCDE」文字及び「ハート図」を除く領域である凹形状の底面に微細複数凹凸模様を形成した形態が適用できる。
また、例えば、図3の(K)の凸形状で形成された「長方形」及び「正方形」の表面に「ABCDE」文字及び「ハート図」を形成した形態が適用できる。
例えば、図4(C)において、、金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備え、図4(C)のように、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45のそれぞれの凹部の底面を更に深く腐蝕エッチングして、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。例えば、図3の(E)の凸形状で形成された「ABCDE」文字及び「ハート図」の周囲領域の凹部が更に深くエッチングされた形態が適用できる。
例えば、図4(D)において、、金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備え、図4(D)のように、所望の既成凸部41の上面に、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、所望の既成凹部42の底面に、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45の所望の凹部の底面を更に深く腐蝕エッチングして、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111及び/又は凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
例えば、図3の(J)の凸形状で形成された「ABCDE」文字及び「ハート図」の上面に微細複数凹凸模様を形成するとともに、凹形状で形成された「ABCDE」文字及び「ハート図」の周囲領域に微細複数凹凸模様を形成した形態が適用できる。
既成凸部41、既成凹部42、既成凹凸部45等の所望の図文字絵柄模様形態の形状及び寸法は、特に限定されなく、例えば、所望の図文字絵柄模様形態の形状が実施可能であって、また、所望の既成凸部41、既成凹部42、既成凹凸部45等の幅寸法、高さ寸法、深さ寸法を有する金属基板が実施可能であ。
既成凸部41、既成凹部42、既成凹凸部45等のそれぞれの形状寸法は、特に制限されないが、例えば、それぞれの凹部と凸部の幅は0.001mm~500mmであり、それぞれの凹部と凸部の高さ又は深さは0.001mm~5mmであり、所望の形状及び寸法を有する金属基板が実施可能ある。なお、長さ単位において、0.001mmは1μmに相当する。
[従属構成5]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図5は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図5(A-a)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は凸状に形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図5(B-a)に示されるように、既成凸部41の既成凸部上面41aに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト上面付着膜を形成する。
既成凸部41の既成凸部側面41bに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成する。
既成凹部42の凹部底面に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト上面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程を有する。
そして、所望領域インクジェットレジスト上面付着膜と所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する。
このような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図5(C-a)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、既成凸部41に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、図5(D-a)に示されるように、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板の前記既成凸部41の表面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111が形成される凹凸表面形状で形成されてなる上記の押圧加工用版の製造方法である。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111として形成され、これにより、所望の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
なお、図5の(C-a)及び(D-a)において、金属基板の前記既成凸部41の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は、複数個のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を有するとともに、金属基板の前記既成凸部41の表面に凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数個のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を有する構成も、好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凸部41のそれぞれの既成凸部41の表面にインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とを形成する構成も好ましく実施可能である。
[従属構成6]
上記の[基本構成1]の上記の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図6は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図6(A-b)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は凸状に形成された既成凸部41を有し、記金属基板第二領域表面12は凹形状で形成された既成凹部(42)を有する。
前記(B)工程において、図6(B-b)に示されるように、既成凹部42の既成凹部底面42cに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部側面42bに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成し、既成凸部41の既成凸部上面41aに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程を有し、及び、所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凹部側面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、図6(C-b)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、図6(D-b)に示されるように、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板の前記既成凹部42の底面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成する、凹凸表面形状で形成されてなる上記の押圧加工用版の製造方法である。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111として形成され、これにより、所望の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
なお、図6の(C-b)及び(D-b)において、金属基板の前記既成凹部42の底面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は、複数個のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を有するとともに、金属基板の前記既成凹部42の底面に凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数個のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を有する構成も、好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凸部41のそれぞれの既成凹部42の底面にインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とを形成する構成も好ましく実施可能である。
上記の図5及び図6に示される既成凸部41、既成凹部42の形状及び寸法は、特に限定されなく、例えば、所望の既成凸部41既成凹部42等の幅寸法、高さ寸法、深さ寸法を有する金属基板が実施可能である。
既成凸部41、既成凹部42、等のそれぞれの形状寸法は、特に制限されないが、例えば、それぞれの凹部と凸部の幅は0.001mm~500mmであり、それぞれの凹部と凸部の高さ又は深さは0.001mm~5mmであり、所望の形状及び寸法を有する金属基板が実施可能である。
なお、図5の(C-a)及び(D-a)に示されるように、金属基板の既成凸部41の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は複数個の微細凹部であり、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数個の微細凸部であり、これらの複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とが微細凹凸部を形成してなる構成も、好ましく実施可能である。
また、図6の(C-b)及び(D-b)に示されるように、金属基板の前記既成凹部42の底面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は複数個の微細凹部であり、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数個の微細凸部であり、これらの複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とが微細凹凸部を形成してなる構成も、好ましく実施可能である。
このような複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とが微細凹凸部を形成してなる構成は、例えば、前述の図3の(A)、(B)のような微細な線状の凹凸形状形態、(C)のような微細な特殊模様又はドット点模様の凹凸形状形態、(E)、(H)のような複数個の図柄、絵柄、文字等の所望の図文字絵柄模様形態を有する形態であって、所望の図文字絵柄模様に微細複数凹凸模様が形成されてなる押圧加工用版の製造方法に適用される。
なお、図3の(M)、(N)、(O)のような、3段又は複数段に形成された凹部及び/又は凸部を有し、所望の所望の凹部及び/又は凸部に微細な凹凸模様を組み合わされた表面を有する押圧加工用版の製造方法にも適用される。
このような複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とを有する複数微細凹凸模様を形成してなる押圧加工用版を使用して、紙などの被加工物の表面に押圧加工されて形成された凹凸模様は、見る角度に依存して、部分的に光沢を発する模様に変化する性質を有する。また、複数個の微細凹凸模様を形成してなる微細複数凹凸模様は、角度を変えて観察するときに、見る角度に依存して、特定の図柄や模様などが認識できるような潜像模様形態を有する形態に構成することも実施可能である。
また、特に、それぞれの微細凹凸部が平行線状形態を形成してなり、所望の直線形状、曲線形状、所望の模様形状の形態を形成してなる複数微細凹凸模様は一般に、万線模様とも言われる。
複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とを有する微細凹凸部における微細凹部と微細凸部のそれぞれの形状寸法は、特に制限されないが、例えば、それぞれの凹部と凸部の幅は0.0005mm~1mm、好ましくは0.001mm~0.5mmであり、更に好ましくは0.001mm~0.1mmであり、それぞれの凹部と凸部の高さ又は深さは0.0005m~1mm、好ましくは0.001mm~0.5mmであり、更に好ましくは0.001mm~0.1mmであり、所望の形状を有する微細複数凹凸模様形態を有する形態に構成することが実施可能である。
[従属構成7]
上記の[基本構成1]の上記の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図7は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図7(A-c)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図7(B-c)に示されるように、既成凸部41にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図7(C-c)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42を更に深くエッチングしてなる既成凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、図7(D-c)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面11に既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411を形成する。
すなわち、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出して、既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
なお、図7において、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41に限定されることなく、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41を有する構成、又は、複数の凸形状で形成された既成凸部41を有する構成も実施可能であり、金属基板第二領域表面12は一つの凹形状で形成された既成凹部42を有する構成に限定されることなく、複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する構成も好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凹部のそれぞれの既成凹部42よりも更に深くエッチングされたそれぞれの既成凹部超凹部421を形成する構成も好ましく実施可能である。
[従属構成8]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図8は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図8(A-d)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は少なくとも二つ以上の複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は既成凸部41の間に凹形状で形成された少なくとも一つ以上の既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図8(B-d)に示されるように、既成凸部41にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図8(C-d)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42を更に深くエッチングしてなる既成凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、図8(D-d)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面11に既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
すなわち、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出して、既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
なお、図8において、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41に限定されることなく、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41を有する構成又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有する構成も実施可能であり、金属基板第二領域表面12は一つの凹形状で形成された既成凹部42を有する構成に限定されることなく、複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する構成も好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凹部のそれぞれの既成凹部42よりも更に深くエッチングされたそれぞれの既成凹部超凹部421を形成する構成も好ましく実施可能である。
[従属構成9]
上記の図7、図8の構成を備えた上記の「従属構成7又は7」の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
前記(B)工程において、図7(B-c)、図8(B-d)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
インクジェットレジスト上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図7(C-c)、図8(C-d)に示されるように、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、図7(D-c)、図8(D-d)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面に前記既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に前記既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
すなわち、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出して、既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
なお、図7、図8において、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41に限定されることなく、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41を有する構成又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有する構成も実施可能であり、金属基板第二領域表面12は一つの凹形状で形成された既成凹部42を有する構成に限定されることなく、複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する構成も好ましく実施可能であり、そして、複数個の既成凸部41のそれぞれの既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、複数個の既成凸部41のそれぞれの前記既成凸部41の側面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成し、そして、複数個の既成凹部のそれぞれの既成凹部42よりも更に深くエッチングされたそれぞれの既成凹部超凹部421を形成する構成も好ましく実施可能である。
このように、金属基板第二領域表面に既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411を形成する構成は、「深彫エッチング」とも言われ、また、このように構成されてなる押圧加工用版は「深彫版」とも言われる。
[従属構成10]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図9は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図9(A-f)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図9(B-f)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凸部41の既成凸部側面41bに付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図9(C-f)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第二凹部422を形成する。
前記(D)工程において、図9(D-f)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第二凹部422を形成する工程を備える。
なお、図9において、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41に限定されることなく、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41を有する構成又は複数の凸形状で形成された既成凸部4)を有する構成も実施可能であり、金属基板第二領域表面12は一つの凹形状で形成された既成凹部42を有する構成に限定されることなく、複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する構成も好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凹部のそれぞれ既成凹部42を有するとともに、複数個の既成凹部のそれぞれ既成凹部42の既成凹部底面42cに、それぞれのエッチングされた既成凹部第二凹部422を形成する、構成も好ましく実施可能である。
このような、既成凸部41を有する基板において、その既成凸部41の周囲領域を更に腐蝕エッチングして、前記既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第二凹部422を形成する、2段形状の凸部又は凹部を形成する構成は、「段下げエッチング」とも言われ、この2段形状の凸部又は凹部を形成して構成されてなる押圧加工用版は「段下げ版」とも言われる。
[従属構成11]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図10は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図10(A-g)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図10(B-g)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、前記既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凸部41の既成凸部側面41bに付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであって、インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであって、インクジェットレジスト凹部底面付着膜から所望の間隔にいたする領域の成凹部第底面42dにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成し、インクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜3eを形成し、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図10(C-g)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第三凹部423を形成する。
前記(D)工程において、図10(D-g)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第三凹部423を形成する。
なお、図10において、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41に限定されることなく、第一領域表面11は、一つの凸形状で形成された既成凸部41を有する構成又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を有する構成も実施可能であり、金属基板第二領域表面12は一つの凹形状で形成された既成凹部42を有する構成に限定されることなく、複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する構成も好ましく実施可能である。
そして、複数個の既成凹部のそれぞれ既成凹部42を有するとともに、複数個の既成凹部のそれぞれ既成凹部42の既成凹部底面42cに、それぞれのエッチングされた既成凹部第三凹部423を形成する、構成も好ましく実施可能である。
このような、既成凹部42を有する基板において、その既成凹部42の所望の領域を腐蝕エッチングして、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第三凹部423を形成して構成されてなる押圧加工用版は、「浮き型押版」とも言われる。
[従属構成12]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図11は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図11(A-h)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は少なくとも二つ以上の複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は既成凸部41の間に形成された一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図11(B-h)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
既成凸部41の既成凸部側面41bに付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、
既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成し、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図11(C-h)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第四凹部424を形成する。
前記(D)工程において、図11(D-h)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第四凹部424を形成する。
このような、既成凸部41の間に形成された凹形状で形成された既成凹部42を有する基板において、その既成凹部42の所望の領域を腐蝕エッチングして、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第四凹部424を形成して構成されてなる押圧加工用版は、「2段浮出型押版」とも言われる。
[従属構成13]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図12は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図12(A-e)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの図文字絵柄模様を凹凸形状で形成してなる既成凹凸部45を有し、既成凹凸部45は既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有し、金属基板第二領域表面12は平坦形状を有する。
前記(B)工程において、図12(B-e)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、金属基板1の既成凹凸部凸部451の上面を覆って既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、既成凹凸部凹部452の底面と側面を覆って既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成する既成凹凸部インクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gを形成するとともに、既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを形成する既成凹凸部インクジェットレジスト硬化膜形成工程を有し、これにより、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する。
前記(C)工程において、図12(C-e)に示されるように、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の金属基板第二領域表面12をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453が、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成される。
前記(D)工程において、図12(D-e)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453が形成される。
このようにして、所望の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
この押圧加工用版の製造方法により、突起部(インクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453と凹部(インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とを有し、その突起部の表面に、凹凸形状で形成された(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様、等の図文字絵柄模様が形成されてなる押圧加工用版が製造される。
なお、インクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453は、図1に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸部形成部111に類似する構成であって、本構成のインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453は図1に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸部形成部111の表面に凹凸形状で形成された図文字絵柄模様が形成されてなる構成である。
[従属構成14]
上記の図12を説明した上記の「従属構成13」を備えた凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
既成凹凸部45は複数微細凹凸形状を有する既成複数微細凹凸部45であり、
既成複数微細凹凸部45は複数の既成微細凹凸部凸部451と複数の既成微細凹凸部凹部452とを有する。
前記(A)工程において、図12(A-e)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は既成複数微細凹凸部45を有し、金属基板第二領域表面12は平坦形状を有する金属基板第二領域平坦表面12を有する。
前記(B)工程において、図12(B-e)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、複数の既成微細凹凸部凸部451の上面を覆って微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、複数の既成微細凹凸部凹部452の底面と側面を覆って微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3eを形成するとともに、微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備え、これにより、微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3eと微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する。
前記(C)工程において、図12(C-e)に示されるように、微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3eと微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない金属基板1の金属基板第二領域表面12をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、エッチングされてなる凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、既成複数微細凹凸部45が該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121から突出されてなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成する。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成微細凹凸部凸部451と既成微細凹凸部凹部452を有する既成複数微細凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453が、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成される。
前記(D)工程において、図12(D-e)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、複数の既成微細凹凸部凸部451と複数の既成微細凹凸部凹部452を有する既成複数微細凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453が形成される。
このようにして、所望の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
この押圧加工用版の製造方法により、突起部(インクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453)と凹部(インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121)とを有し、その突起部の表面に、凹凸形状で形成された(ヘ)所望の微細凹凸模様の図文字絵柄模様が形成されてなる押圧加工用版が製造される。
なお、インクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453は、図1に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸部形成部111に類似する構成であって、本構成のインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453は図1に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸部形成部111の表面に凹凸形状で形成された所望の微細凹凸模様が形成されてなる構成である。
このような複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とを有する複数微細凹凸模様を形成してなる押圧加工用版を使用して、紙などの被加工物の表面に押圧加工されて形成された凹凸模様は、見る角度に依存して、部分的に光沢を発する模様に変化する性質を有する。また、複数個の微細凹凸模様を形成してなる微細複数凹凸模様は、角度を変えて観察するときに、見る角度に依存して、特定の図柄や模様などが認識できるような潜像模様形態を有する形態に構成することも実施可能である。
また、特に、それぞれの微細凹凸部が平行線状形態を形成してなり、所望の直線形状、曲線形状、所望の模様形状の形態を形成してなる複数微細凹凸模様は一般に、万線模様とも言われる。
[従属構成15]
上記の[基本構成1]の上記の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図13は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図13(A-j)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の金属基板第一領域表面を有するとともに凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の金属基板第二領域表面を有するとともに凹形状で形成された既成凹部42を有し、既成凸部41は既成凸部上面41aと既成凸部側面41bを形成し、既成凹部42は既成凹部底面42cと既成凹部側面42bを形成し、ここで、既成凸部側面41bと既成凹部側面42bは、互いに同じ領域に相当する。
前記(B)工程において、図13(B-j)に示されるように、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと既成凹部底面42cと既成凹部側面42bにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、インクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とインクジェット側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜3cを形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図13(C-j)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜3cを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、既成凸部側面部41bをエッチングすることなく、既成凹形部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、図13(D-j)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜3cを除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板表面に前記既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出した凸形状で形成される。
本製造方法は、前述の図7及び図8を説明したところの、既成凹部を更に深くエッチングして超深凹部を形成、又は、既成凸部よりも高い超高凸部を形成する押圧加工用版の製造方法に類似するものであるが、特に、複数の金属基板第一領域表面を有するとともに複数の凸形状で形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は複数の金属基板第二領域表面を有するとともに複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する複数の凸部と複数の凹部を備えた金属基板において、既成凹部を更に深くエッチングして超深凹部を形成、又は、既成凸部よりも高い超高凸部を形成する押圧加工用版の製造方法である。
[従属構成16]
上記の[基本構成1]の本発明の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図14は、本発明の押圧加工用版の製造方法及び従来の押圧加工用版の製造方法を説明するための模式的概略図である。
図14の(E)~(H)は、本発明のインクジェットレジスト材2を使用して腐蝕エッチングする工程を説明する模式的概略図であり、(A)~(D)は従来の慣用の液状レジスト材30を使用して腐蝕エッチングする工程を説明する模式的概略図である。
前記(A)工程において、図14(E)に示されるように、金属基板は、金属基板第一領域表面11と金属基板第二領域表面12を有し、金属基板第二領域表面12は滑らかな平坦面を有し、金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸形状で形成された既成凹凸部凸部451と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45を有し、既成凹凸部凸部451は既成凹凸部凸部上面451aと既成凹凸部凸部側面451bを形成し、既成凹凸部凹部452は既成凹部凹凸部底面452cと既成凹凸部凹部側面452bを形成する。ここで、既成凹凸部凸部側面451bと既成凹凸部凹部側面452bは、互いに同じ領域に相当する。
前記(B)工程において、図14(F)に示されるように、既成凹凸部凸部上面451aと記既成凹凸部凸部側面451bと既成凹凸部凹部底面452cと既成凹凸部凹部側面452bにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、インクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とインクジェット側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。ここで、既成凹凸部45の周囲領域に位置する金属基板第二領域表面12にはインクジェットレジスト材2が付着されない。
そして、インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図14(G)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜3cを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない金属基板第二領域表面12をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、既成凹凸部45をエッチングすることなく、金属基板第二領域表面12をエッチングして、金属基板第二領域凹部121を形成する。
前記(D)工程において、、図14(H)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜3cを除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、既成凹凸部45をエッチングすることなく、金属基板第二領域表面12をエッチングして、金属基板第二領域凹部121を形成するとともに、既成凹凸部45が金属基板第二領域凹部121から突出した形状に形成されてなる。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて金属基板第二領域凹部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45が、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出した凸形状で形成される。
なお、図14の(E)~(H)に示される押圧加工用版の製造方法において、
金属基板第一領域表面11は複数の既成微細凹凸部凸部451と、複数の既成微細凹凸部凹部452を有する既成複数微細凹凸部45を有し、その他の工程が上記と類似の工程を備え、複数の既成微細凹凸部45をエッチングすることなく、金属基板第二領域表面12をエッチングして、金属基板第二領域凹部121を形成するとともに、複数の既成微細凹凸部45が金属基板第二領域凹部121から突出した形状に形成されてなる構成を備えた押圧加工用版の製造方法も実施可能である。
これに対して、従来の液状レジスト材を使用したエッチング工程を説明する模式的概略図が、図14の(A)~(D)に示される。
図14(A)に示されるように、一般に、従来の慣用の液状レジスト材30をした場合における慣用液状レジスト材の付着厚さは約0.05mm(50μm)未満であり、既成凹凸部凸部(又は、複数個の既成微細凹凸部凹部)452と既成凹凸部凸部(又は、複数個の既成微細凹凸部凸部451)とを有する既成凹凸部(又は、既成複数微細凹凸部)45における既成凹凸部凹部(又は、既成微細凹凸部凹部)452の深さ寸法及び/又は既成凹凸部凸部(又は、既成微細凹凸部凸部)451の高さ寸法が約0.05mm(50μm)以上を有する場合には、図14(B)に示されるように、慣用の液状レジスト材30は、既成凹凸部凹部(又は、既成微細凹凸部凹部)452及び/又は既成凹凸部凸部(又は、既成微細凹凸部凸部)451の側面に付着することなく、既成凹凸部凹部(又は、既成微細凹凸部凹部)452の底面に流れ落ちてしまって、既成凹凸部凸部(又は、既成微細凹凸部凸部)451の側面の金属表面が露出してしまう状態になる。この状態でエッチングが行われた場合に、(C)に示されるように、既成凹凸部凸部(又は、既成微細凹凸部凸部)451の側面がエッチングされたサイドエッチング部451sが発生する傾向がある。サイドエッチング部451sは所望エッチングではなく、望ましくないエッチング部であり、サイドエッチング部が発生した場合には、初期の既成凹凸部(又は、既成複数微細凹凸部)45の図柄模様等を維持できなくなり、所望の既成凹凸部(又は、既成複数微細凹凸部)を有する既成凹凸部突起部(又は、既成複数微細凹凸部突起部)を形成できなくなる傾向があり好ましくない。
<従来のレジスト材又はインクジェットレジスト材を使用した既成凹部及び/又は既成凸部を形成するとともに、更に、インクジェットレジスト材を使用して凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版を製造する押圧加工用版の製造方法>
上記に説明した、既成凹部、既成凸部、既成凹凸部を有する金属基板を使用して、更に、インクジェットレジスト材を使用して凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版を製造する押圧加工用版の製造方法において、従来のレジスト材又はインクジェットレジスト材を使用した既成凹部及び/又は既成凸部を形成する押圧加工用版の製造方法を以下に説明する。
[従属構成17]
上記の「従属構成4~12」のいずれかの構成を備えた上記の本発明の押圧加工用版の製造方法における前記(A)工程の金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12のうちの少なくとも一つは、既成凸部41、既成凹部42及び既成凹凸部45からなる群から選ばれる少なくとも一つの表面を備える構成において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図15及び図16は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図15(A-イ)及び図16(A-イ)に示されるような、(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程を備える。
そして、図15(A-ロ)及び図16(A-ロ)に示されるような、(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着し、レジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程を備える。
そして、図15(A-ハ)及び図16(A-ハ)に示されるような、(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、ジスト硬化膜(30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程を備える。
そして、図15(A-ニ)及び図16(A-ニ)に示されるような、(A-ニ)レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
ここで、高さが「h1」有する既成凸部41が形成される。なお、既成凸部41の高さ「h1」は既成凹部42の深さと同じ現象を意味し、既成凹部42の深さは「d1」に相当する。
[従属構成18]
上記の「従属構成13又は従属構成14」を備えた上記の本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、(i)慣用レジスト材、又は、(ii)インクジェットレジスト材を使用して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する既成凹凸部45を有する下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図17は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図17(A-イ)に示されるような、(A-イ)複数の金属基板第一領域表面(11)と複数の基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程を備える。
そして、図17(A-ロ)に示されるような、(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着し、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する第一表面領域図文字絵柄模様レジスト付着膜を形成してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程を備える。
そして、図17(A-ハ)に示されるような、(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、金属基板第一領域表面11におけるレジスト硬化膜30が付着していない領域表面をエッチングして形成された既成凹凸部凹部452を形成するとともにエッチングされていない既成凹凸部凸部451を形成するとともに、金属基板第二領域表面12のレジスト硬化膜30が付着していない領域表面をエッチングして既成凹部42を形成する金属基板エッチング工程を備える。
そして、図17(A-ニ)に示されるような、(A-ニ)前記レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451とにより形成されてなる(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する既成凹凸部45、及び、凹状態で形成された既成凹部42を形成する。
[従属構成19]
上記の「従属構成13又は従属構成14」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、(i)慣用レジスト材、又は、(ii)インクジェットレジスト材を使用して、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる所望の図文字絵柄模様を有する既成凹凸部45を有する下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図18は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
既成凹部42は複数の既成微細凹凸部凹部452を有するとともに、既成凸部41は複数の既成微細凹凸部凸部451を有し、既成微細凹凸部凹部452と複数の既成微細凹凸部凸部451とにより既成複数微細凹凸部45が形成されてなる。
前記(A)工程において、図18(A-イ)に示されるような、(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程を有する。
そして、図18(A-ロ)に示されるような、(A-ロ)金属基板第一領域表面11と金属基板第二領域表面12の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程を備える。
そして、図18(A-ハ)に示されるような、(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板1の表面をエッチングして、金属基板第一領域表面11に複数の既成微細凹凸部凹部452と複数の既成微細凹凸部凸部451とを有する既成微細凹凸部45を形成する金属基板エッチング工程を備える。
そして、図18(A-ニ)に示されるような、(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、複数の既成微細凹凸部凹部452と複数の既成微細凹凸部凸部451とを有する前記既成微細凹凸部45を形成する。
上記の[従属構成17]~[従属構成19]の(A-ロ)工程において、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程としては、特に限定されることなく、従来の慣用のドライフィルム製レジスト材、又は、慣用の液状レジスト材、等を使用して、金属基板の表面にレジスト硬化膜を形成し、そのレジスト硬化膜が付着されていない領域の金属基板をエッチングする従来の慣用のエッチング方法が実施できる。
慣用レジスト材としては、所望の金属製金属基板に最適な慣用の液状レジスト材又は慣用のドライフィルムレジスト材を選択して使用することが可能である。
例えば、金属基板がステンレス製、鉄合金製、又は、超硬合金製、その他の金属製である場合は、慣用の液状レジストを金属基板の所望の表面に付着して使用する。
金属基板がマグネシウムを主成分とする金属基板である場合は、慣用のドライフィルムレジスト材が貼り付けられているマグネシウム基板が使用できる。
金属基板が銅を主成分とする金属基板である場合は、慣用のドライフィルムレジスト材が貼り付けられている銅基板が使用できる。
金属基板が真鍮製である場合は、慣用のドライフィルムレジスト材を金属基板の表面に貼り付けて使用する。
上記に限定されることなく、金属基板がマグネシウム、銅、真鍮、ジュラルミン、等の金属である場合にも慣用の液状レジスト材が使用可能であり、金属基板がステンレス製、鉄合金製、又は、超硬合金製等の鋼鉄製金属である場合にも慣用の慣用のドライフィルムレジスト材が使用可能であり
液状レジスト材は、金属基板の表面に液状レジスト材を付着し、その後、そのレジスト材を加熱等により乾燥又は化学的に反応させて、固形の皮膜状の硬化された硬化レジスト膜になる。
従来の慣用の液状レジスト材又はドライフィルムレジスト材においては、光や電子線との化学的反応により分けられるネガ型とポジ型がある。
ネガ型レジストは、光や電子線により露光された領域が現像液に対する溶解性が低下して、現像によって露光された領域のレジストが金属表面に残る。例えば、露光された領域のレジスト材が化学構造的に三次元構造に架橋して現像液に対する溶解性が低下したものに変質する。
ポジ型レジストは、光や電子線により露光された領域が現像液に対する溶解性が増して、現像によって露光されなかった領域のレジストが金属表面に残る。例えば、露光された領域のレジスト材が化学構造的に分解して現像液に対する溶解性が増したものに変質する。
光照射としては紫外線照射が慣用され、この場合、所望の図文字絵柄模様を有する露光マスクを介して、紫外線がレジスト材の表面に照射され、紫外線が照射された領域のレジスト材が化学的に変質する。その後、現像液を使用して、化学的に変質したレジスト材の不要な領域を溶解除去して、これにより、金属基板の表面に、レジスト材により形成された所望の図文字絵柄模様を形成する。
また、従来の慣用の液状レジスト材を使用して金属基板の表面に形成された固形の皮膜状のレジスト材、又は、金属基板の表面に貼り付けられたドライフィルムレジスト材に、レーザーを照射して、レジスト材の所望の領域を化学的に変質するとともに、不要な領域を除去したレジスト材により形成された所望の図文字絵柄模様を形成する。
このようにして、金属基板の表面に所望の図文字絵柄模様を有するレジスト硬化膜30を形成する。その後、(A-ハ工程において、所望の図文字絵柄模様を有するレジスト硬化膜30を形成した金属基板の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板の表面をエッチングして、既成凸部41、既成凹部42、既成凹凸部45、又は、既成微細凹凸部凸部451を形成する。
<従来の慣用のレジスト材又はインクジェットレジスト材を使用した既成凹部及び/又は既成凸部を形成するとともに、その既成凹部及び/又は既成凸部を有する金属基板にインクジェットレジスト材を使用する所望の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法>
[従属構成20]
上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図19は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図19(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された前記既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程を有し、これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図19(B)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図19(C)に示されるような、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成する。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出した凸形状で形成された金属基板の表面の金属基板第一領域表面に前記既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
前記(D)工程において、図19(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面に前記既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に前記既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
このようにして、所望の凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版が製造される。
ここで、既成凹部超凹部421の底面から既成凸部超凸部411の上面までの高さ(h2)は、既既成凹部42の底面から既成凸部41の上面までの高さ(h1)よりも高く形成される。
なお、既成凹部42の側面は既成凸部41の側面に相当し、既成凹部超凹部421の側面は既成凸部超凸部411の側面に相当する。
本構成により、既成凸部41を更に高くする目的において、サイドエッチングの発生が抑制されて、所望の深さにエッチングされるとともに所望の高さを有する既成凸部超凸部411を形成することができる効果が得られる。これにより、腐蝕エッチングにより、所望の形状を有する超深彫版を製造できる。
上記構成において、(i)慣用レジスト材としては、特に限定されないが、従来の慣用の液状のレジスト材、又は、慣用のシート状のドライフィルム材が使用可能である。
[従属構成21]
上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図20は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図20(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図20の(B)に示されるような、下記の工程を備える。
インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部側面42bに付着してインクジェットレジスト凹部側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程。
インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凹部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3bを形成する、インクジェットレジスト硬化膜形成工程。
すなわち、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3bとの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する。
前記(C)工程において、図20の(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を有し、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部超凹部421を形成する。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされて既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹部超凹部421の凹形状の底面から突出した凸形状で形成された金属基板の表面の金属基板第一領域表面に前記既成凸部41よりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部411が形成される。
前記(D)工程において、図20の(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3bとの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、既成凹部42の既成凹部底面42cに、既成凹部42よりも更に深くエッチングされたエッチングされた既成凹部超凹部421を形成するとともに、既成凸部超凸部411が形成される。
ここで、既成凸部超凸部411の上面から既成凹部超凹部421の底面までの深さ「d2」は、既成凸部41の上面から既既成凹部42の底面までの深さ「d1」よりも深く形成される。
なお、既成凹部42の側面は既成凸部41の側面に相当し、既成凹部超凹部421の側面は既成凸部超凸部411の側面に相当する。
すなわち、既成凹部超凹部421の底面から既成凸部超凸部411の上面までの高さ「h2」は、既既成凹部42の底面から既成凸部41の上面までの高さ「h1」よりも高く形成される。
また、所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3bは、「従属構成20」で説明した所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bに相当する。
本構成により、既成凹部42を更に深くエッチングする目的において、サイドエッチングの発生が抑制されて、所望の深さにエッチングされるとともに所望の深さを有する既成凹部超凹部421を形成することができる効果が得られる。これにより、所望の形状を有する超浮出版を腐蝕エッチングにより製造できる。
上記構成において、(i)慣用レジスト材としては、特に限定されないが、従来の慣用の液状のレジスト材、又は、慣用のシート状のドライフィルム材が使用可能である。
なお、上記の「従属構成20」を説明する図19は、金属基板第一領域表面11が金属基板1の中央領域に形成され、金属基板第二領域表面12が該金属基板第一領域表面11に隣接する領域に形成され、金属基板第二領域表面12をエッチングして凹部を形成する工程を示す。
また、上記の「従属構成21」を説明する図20は、金属基板第二領域表面12が金属基板1の中央領域に形成され、金属基板第一領域表面11が該金属基板第二領域表面12に隣接する領域に形成され、金属基板第二領域表面12をエッチングして凹部を形成する工程を示す。
一つの金属基板は、図19と図20のそれぞれの金属基板第一領域表面11と金属基板第二領域表面12が平面方向に合体したものが一つの金属基板に存在する。例えば、図19の金属基板第一領域表面11が図20の金属基板第一領域表面11に相当し、図19の金属基板第二領域表面12が図20の金属基板第二領域表面12に相当し、金属基板の表面には、多数の金属基板第一領域表面11と多数の金属基板第二領域表面12とを有する。そして、これらの金属基板第一領域表面11と金属基板第二領域表面12に凹部及び/又は凸部を形成して、これにより、凹部及び/又は凸部により形成された所望の図文字絵柄模様が形成される。
[従属構成22]
上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図21は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図21(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
このような工程により、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された前記既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図21(B)に示されるような、下記の工程を備える。
インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程。
インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成し、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程。
前記(C)工程において、図21(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を有し、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第二凹部422を形成する。
前記(D)工程において、図21(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、前記金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第二凹部422を形成する。
このようにして、会談形状に段下げ腐蝕されてなる押圧加工用版が得られる。ここで、既成凸部41の上面から既成凹部42の底面までの高さは「h1」であり、既成凹部第二凹部422の底面までの高さは「h2」であり、既成凹部42の底面から既成凹部第二凹部422の底面までの高さは「h3」である。
本構成により、既成凸部41の周囲の既成凹部42に、更に、所望の深さにエッチングされるとともに、所望の深さを有する既成凹部第二凹部422を形成することができる効果が得られる。これにより、所望の形状を有する段下げ版を腐蝕エッチングにより製造することが可能となる。
[従属構成23]
上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図22は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図22(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような、下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された前記既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図22(B)に示されるような、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部側面42bに付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を有する。
そして、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凹部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成し、これにより、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図22(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第四凹部424を形成する。
前記(D)工程において、図22(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第四凹部424を形成する。
本構成により、既成凹部42の内部底面に、更に、所望の深さにエッチングされるとともに、所望の深さを有する既成凹部第四凹部424を形成することができる効果が得られる。これにより、所望の形状を有する2段浮出版を腐蝕エッチングにより製造できる。
[従属構成24]
上記の「基本構成1」を備えた押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図23は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図23(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図23(B)に示されるような、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を成し、既成凸部41の既成凸部側面41bに付着してインジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであって、記インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであって、インクジェットレジスト凹部底面付着膜から所望の間隔に位置する領域の既成凹部第二底面42dにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
及び、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成し、インクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜3eを形成し、このようにして、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を有する。
前記(C)工程において、図23(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第三凹部423を形成する。
前記(D)工程において、、図23(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、既成凸部41を有するとともに、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有し、既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第三凹部423を形成する。
本構成により、既成凹部42の内部底面に、更に、所望の深さにエッチングされるとともに、所望の深さを有する既成凹部第三凹部423を形成することができる効果が得られる。これにより、所望の形状を有する浮出・型押版を腐蝕エッチングにより製造できる。
[従属構成25]
上記の「基本構成1」を備えた押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図24は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図24(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような、下記の工程を備える。
(A-イ)複数の金属基板第一領域表面11と複数の基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着し、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する第一表面領域図文字絵柄模様レジスト付着膜を形成してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した前記金属基板1の表面にエッチング液を接触して、金属基板第一領域表面11におけるレジスト硬化膜30が付着していない領域表面をエッチングして形成された既成凹凸部凹部452を形成するとともにエッチングされていない既成凹凸部凸部451を形成するとともに、金属基板第二領域表面12のレジスト硬化膜30が付着していない領域表面をエッチングして既成凹部452を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹凸部凹部452と既成凹凸部凸部451とにより形成されてなる(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する既成凹凸部45を形成する。
前記(B)工程において、図24(B)に示されるような、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、金属基板1の既成凹凸部凸部451の上面を覆って既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、既成凹凸部凹部452の底面と側面を覆って既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成する既成凹凸部インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gを形成するとともに、既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを形成する既成凹凸部インクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。これにより、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する。
前記(C)工程において、図24(C)に示されるような、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の金属基板第二領域表面12をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、既成凹凸部45が該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121から突出してなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成する。
前記(D)工程において、図24(D)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
このような工程を備え、これにより、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453と、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とを形成する。
本構成により、所望の図文字絵柄模様を形成した既成凹凸部45の周囲領域を、所望の深さにエッチングして、これにより、所望の高さに形成されたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成することができる効果が得られる。これにより、腐蝕エッチングにより、所望の形状を有する図文字絵柄模様を形成したインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を備えた押圧加工用版を製造できる。
すなわち、上記工程により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われていない金属基板の領域がエッチングされてインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成し、その結果、所望領域インクジェットレジスト硬化膜により覆われている領域がエッチングされることなく残って、既成凹凸部凸部451と既成凹凸部凹部452を有する既成凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453が、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の凹形状の底面から突出した凸形状で形成される。
[従属構成26]
上記の「基本構成1」を備えた押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図25は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図25(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような、下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図25(B)に示されるような、既成凹部42の既成凹部底面42cに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成する。既成凹部42の既成凹部側面42bに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成する。既成凸部41の既成凸部上面41aに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成する。このような、インクジェットレジスト付着膜形成工程を有する。
そして、所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凹部側面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、図25(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、既成凹部42に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
前記(D)工程において、図25(D)に示されるような、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板の前記既成凹部42の底面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111が形成される。
本構成により、既成凹部42の底面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111とを備えた押圧加工用版を製造できる。
上記の[従属構成20]~[従属構成26]の(A-ロ)工程において、(i)慣用レジスト材を付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程としては、前述の[従属構成17]~[従属構成19]において説明した類似の、従来の慣用のドライフィルム製レジスト材、又は、慣用の液状レジスト材、等を使用して、金属基板の表面にレジスト硬化膜を形成し、そのレジスト硬化膜が付着されていない領域の金属基板をエッチングする従来の慣用のエッチング方法が実施できる。
[従属構成27]
上記の「従属構成26」を備えた押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、「前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部を有する複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121であり、前記インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数の微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111である」押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
すなわち、上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図25は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
前記(A)工程において、図25(A-イロ)~(A-ニ)に示されるような、下記の工程を備える。
(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(A-ロ)金属基板第一領域表面11の所望領域に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着してレジスト硬化膜30を形成するレジスト硬化膜形成工程。
(A-ハ)レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面をエッチングして、金属基板第二領域表面12に一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41を形成する金属基板エッチング工程。
(A-ニ)レジスト硬化膜30を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、一つ又は複数の凸形状で形成された既成凸部41と、一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を形成する。
前記(B)工程において、図25(B)に示されるような、既成凹部42の既成凹部底面42cに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成する。既成凹部42の既成凹部側面42bに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成する。既成凸部41の既成凸部上面41aに、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成する。このようなインクジェットレジスト付着膜形成工程を備える。
そして、所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凹部側面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図25(C)に示されるような、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程を備え、これにより、既成凹部42に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。ここで、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121は複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部を有する複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121である。
前記(D)工程において、図25(D)に示されるような、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、金属基板の前記既成凹部42の底面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成する。ここで、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111は複数の微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111である。
本構成により、既成凹部42の底面に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111とを備えた押圧加工用版を製造できる。
例えば、複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121と複数の微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111とにより形成された所望の微細複数凹凸模様を備えた押圧加工用版を製造できる。
前述の「従属構成6」において説明したように、このような複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とを有する複数微細凹凸模様を形成してなる押圧加工用版を使用して、紙などの被加工物の表面に押圧加工されて形成された凹凸模様は、見る角度に依存して、部分的に光沢を発する模様に変化する性質を有する。また、複数個の微細凹凸模様を形成してなる微細複数凹凸模様は、角度を変えて観察するときに、見る角度に依存して、特定の図柄や模様などが認識できるような潜像模様形態を有する形態に構成することも実施可能である。
また、特に、それぞれの微細凹凸部が平行線状形態を形成してなり、所望の直線形状、曲線形状、所望の模様形状の形態を形成してなる複数微細凹凸模様は一般に、万線模様とも言われる。
複数個の微細凹部と複数個の微細凸部とを有する微細凹凸部における微細凹部と微細凸部のそれぞれの形状寸法は、特に制限されないが、例えば、それぞれの凹部と凸部の幅は0.0005mm~1mm、好ましくは0.001mm~0.5mmであり、更に好ましくは0.001mm~0.1mmであり、それぞれの凹部と凸部の高さ又は深さは0.0005m~1mm、好ましくは0.001mm~0.5mmであり、更に好ましくは0.001mm~0.1mmであり、所望の形状を有する微細複数凹凸模様形態を有する形態に構成することが実施可能である。
<被加工物を切断加工及び/又は切抜加工して、所望形状の刃型を備えた押圧加工用版を製造する押圧加工用版の製造方法>
上記に説明した、既成凸部4)及び/又はインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を有する金属基板を使用して、所望形状の刃型を備えた押圧加工用版を製造する押圧加工用版の製造方法を以下に説明する。
図28は本発明の一実施例の押圧加工用版の製造方法における押圧加工用版に形成された刃型を説明するための模式的概略図であり、断面を模式的概略図である。図28において、(A)は垂直凸部形状を有する凸部の先端に鋭角刃先端を有するとともに先端から周囲方向に傾斜角を有する両刃を形成した垂直側面両刃刃型であり、(B)は凸部形状を有する凸部の先端に鋭角刃先端を有するとともに先端から底面に向かって傾斜角を有する両刃を形成した両刃刃型であり、(C)は凸部形状を有する凸部の先端に鋭角刃先端を有するとともに先端から一方の側面底面に向かって傾斜角を有するとともに他方の側面は垂直形状を形成した片刃刃型であり、(D)は垂直凸部形状を有する凸部の先端に鋭角刃先端を有するとともに先端から一方の周囲方向に傾斜角を有するとともに他方の側面は垂直面を形成した垂直側面片刃刃型である。
[従属構成28]
前述の「基本構成1」、「従属構成2」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、 「さらに、(E)前記インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を機械加工して、所望の刃形状を有する刃部を形成する刃部形成機械加工工程を備える、ことを特徴とする」押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
例えば、前述の「基本構成1」において、図1の(D)に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成2」において、図2の(D)に示されるインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
本構成により、所望の形状を有する刃型を備えた押圧加工用版を製造できる。
インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を機械加工及び又は物理的加工して、所望の刃形状を有する刃部を形成する機械加工方法、部地理的加工方法としては、特に限定されることなく、従来の慣用の切削加工、研磨加工、NC加工、レーザー加工、放電加工、ワイヤー放電加工、等の慣用の機械加工方法、物理的加工方法が実施可能である。
[従属構成29]
前述の「従属構成10」、「従属構成11」、「従属構成12」、「従属構成22」、「従属構成23」、又は、「従属構成24」備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、
「さらに、(E)前記既成凸部41を機械加工して、所望形状の既成凸部刃部を形成する刃部形成機械加工工程を備える、ことを特徴とする」 押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
例えば、前述の「従属構成10」において、図9の(D-f)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成11」において、図10の(D-g)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成12」において、図11の(C-h)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成22」において、図21の(D)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成23」において、図22の(D)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成24」において、図23の(D)に示される既成凸部41を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
既成凸部41を機械加工して、所望の刃形状を有する刃部を形成する機械加工方法としては、特に限定されることなく、従来の慣用の切削加工、研磨加工、NC加工、レーザー加工、等の慣用の機械加工方法が実施可能である。
[従属構成30]
前述の「従属構成7」、「従属構成8」、「従属構成20」又は「従属構成21」備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、
「さらに、(E)前記既成凸部超凸部411を機械加工して、所望形状の凸部超刃部417を形成する刃部形成機械加工工程を備える、ことを特徴とする」押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
例えば、前述の「従属構成7」において、図7の(D-c)に示される既成凸部超凸部411を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成8」において、図8の(D-d)に示される既成凸部超凸部411を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成20」において、図19の(D)に示される既成凸部超凸部411を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
例えば、前述の「従属構成21」において、図20の(D)に示される既成凸部超凸部411を機械加工して、図28に示されるような、先端に刃先を形成した所望の刃形状を有する刃部を形成する。
既成凸部超凸部411を機械加工して、所望の刃形状を有する刃部を形成する機械加工方法としては、特に限定されることなく、従来の慣用の切削加工、研磨加工、NC加工、レーザー加工、等の慣用の機械加工方法が実施可能である。
[従属構成31]
前述の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の構成を備えた押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図27は本発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
「基本構成1」の前記(A)工程において、図27(A-c)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸部刃型形状で形成された既成凸部刃部47を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図27(B-c)に示されるように、既成凸部刃部47の上面と側面にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程を備える。
前記(C)工程において、図27(C-c)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を有し、これにより、既成凹部42を更に深くエッチングしてなる既成凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、図27(D-c)に示されるように、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程を備える。
これにより、金属基板第二領域表面12に既成凹部42よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部42)を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面11に既成凸部刃型47よりも更に高い突起高さを有する凸部超刃部417を形成する。
インクジェットレジスト材を使用して所望形状を有する凹部、凸部、及び/又は、凹凸部を形成するとともに、機械加工により所望の刃形状を有する刃部を形成することにより、所望の形状を有する刃型を備えた押圧加工用版を、所望の高精度で製造することができる。
なお、上記の刃型を備えた押圧加工用版の製造方法において、従来の慣用の切削加工、研磨加工、NC加工、レーザー加工、等の慣用の機械加工方法としては、例えば、下記の加工方法が実施可能である。
・所望の角度を有する円錐状切削工具(円錐状エンドミル)を用いて、凸部の先端部の両側面を切削して刃先側面を形成して刃先部を形成できる。この場合、円錐の角度を変えた円錐状切削工具を使用することにより所望の刃先角度を持つ刃部を形成できる。
・逆傾斜状切削工具(逆傾斜状エンドミル)を用いて、凸部の中間部を切削して直線状アンダーカット傾斜側面を形成できる。
・湾曲状切削工具(湾曲状エンドミル)を用いて、凸部の中間部を切削して湾曲線状アンダーカット傾斜側面を形成できる。この場合、角度を変えた逆傾斜状切削工具(逆傾斜状エンドミル)又は湾曲形状を変えた湾曲状切削工具(湾曲状エンドミル)を使用することにより所望のアンダーカット傾斜側面を形成できる。
・円柱状切削工具(円柱状エンドミル)を用いて所定の側面に垂直側面を形成することも可能である。
・また、刃先側面及び刃中間側面を膨らんだ湾曲線状に切削する場合には、所定の湾曲線形状の湾曲状切削工具を用いて切削形成できる。
・また、公知のNC(数値制御)機械加工装置を用いてNCデータに基づいて、所定の形状に忠実に精確精密に加工できる。
・なお、本発明においては、レーザー光線などを使用した物理的加工により、刃部を所望形状に仕上げ加工をすることも可能である。
刃部を形成した刃型を備えた押圧加工用版の製造方法において、刃型の大きさ形状としては、特に限定されないが、例えば下記の形状が実施可能である。
例えば、平板型の押圧加工用版である場合、金属基板の厚さが約2mm~約30mm(望ましくは約5mm~約20mm)、凸部の高さが約0.2mm~約5mm(望ましくは約0.3mm~約3mm)、刃部高さが約0.1mm~約2mm(望ましくは約0.1mm~約1.5mm)、刃部の幅が約0.2mm~約5mm(望ましくは約0.25mm~約3mm)、刃先端部の第一側面と第二側面とにより形成される刃先角度は約15度~約80度(望ましくは約30度~約70度)である。
これらの刃型の寸法形状は、上記に限定されることなく、被加工物の材質・構成・厚さ・その他の種類に対応して、最適な寸法形状が選択設定される。
ロール状押圧加工用版に装着して使用されるフレキシブル性を有する押圧加工用版である場合、金属基板の厚さが約0.1mm~約2mm(望ましくは約0.1mm~約1.5mm)であり、刃部の形状大きさは上記の平板型の押圧加工用版の場合と類似する構成が好ましく実施できる。
<既成凸部41及び/又は既成凹部42備えた金属基板を使用して既成凹部超凹部421及び/又は既成凸部超凸部411を形成する押圧加工用版の製造方法について>
[従属構成32]
上記の「基本構成1」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、下記の押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
図7及び図8は発明の他の一実施例の押圧加工用版の製造方法の製造工程を説明するための模式的概略図である。
「基本構成1」の前記(A)工程において、図7(A-c)又は図8(A-d)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11は一つ又は複数の凸状に形成された既成凸部41を有し、金属基板第二領域表面12は一つ又は複数の凹形状で形成された既成凹部42を有する。
前記(B)工程において、図7(B-c)又は図8(B-d)に示されるように、
既成凸部41の所望の既成凸部上面41aと既成凸部側面41b、及び/又は、既成凹部42の既成凹部底面と既成凹部側面に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
前記所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3dを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
前記(C)工程において、図7(C-c)又は図8(C-d)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜3dを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、既成凹部凹部よりも更に深くエッチング形状で形成された凹部超凹部421を形成する。
前記(D)工程において、、図7(D-c)又は図8(D-d)に示されるように、インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備える。
このような工程を備え、これにより、既成凸部41及び既成凹部42の側面のエッチングが抑制されるとともに、既成凹部超凹部421と既成凸部超凸部411を形成する。
なお、前記(B)工程において、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
本構成により、既成凸部41及び既成凹部42の側面のエッチングが抑制されるとともに、既成凹部超凹部421と既成凸部超凸部411を形成することが可能になる。すなわち、既成凸部41及び既成凹部42の側面がエッチングされたサイドエッチングが抑制されて、及び/又は、既成凸部超凸部411の側面がエッチングされたサイドエッチングが抑制されて、その結果、所望の形状を有する更に深い深さを有する既成凹部超凹部421、及び/又は、更に高い高さを有する既成凸部超凸部411を備えた押圧加工用版製造することが可能になる。
<金属基板(1)の材質について>
[従属構成33]
上記の「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成32」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、「前記金属基板(1)は、鉄、ステンレス鋼、真鍮、銅、マグネシウム鋼、ジュラルミン、超硬合金、粉末ハイス鋼、ハイス鋼、ダイス鋼、合金工具鋼、炭素工具鋼、又は、鋼鉄により形成されてなる、ことを特徴とする」押圧加工用版の製造方法が実施可能である。
金属基板(1)に使用される金属の材質としては、前述の[基本構成1]において説明した金属と同じ金属材料が実施可能である。
<押圧加工用版の種類について>
[従属構成34]
上記の「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成33」を備えた本発明の押圧加工用版の製造方法において、好ましくは、「(イ)互いに対向する平板形状を有する平圧式加工装置に構成される平板型版、(ロ)互いに対向するロール形状を有するロール式加工装置に構成されるロール版、(ハ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成されるフレキシブル版、(ニ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版、(ホ)被加工物に箔押し加工するための箔押用版、(ヘ)被加工物を所定凹凸形状に切抜するための切抜版、(ト)被加工物を所定凹凸形状に切断するための切断版、及び、(チ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押・切抜断版、からなる群から選ばれる少なくとも一つの形態を有する押圧加工用版を製造する押圧加工用版の製造方法」が実施可能である。
本発明の押圧加工用版の製造方法における押圧加工用版の構成を説明するための模式的概略図が図42に示される。
図42(A)に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した押圧加工用版100と受版94との間に、シート状被加工物108が位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物108に、押圧加工用版100に合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態が形成されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(ニ)型押版に相当する。
図42(B)に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した押圧加工用版100と受版94との間に、シート状被加工物基材108aとシート状箔材料108bが位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物基材108aに、押圧加工用版100に合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態が形成されるとともに、シート状箔材料108bの転写により形成された箔転写凹凸図文字絵柄模様形態が転写形成されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(ホ)箔押用版に相当する。
図42(C)に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した刃型を有する押圧加工用版100と受版94との間に、シート状被加工物108が位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物108に、押圧加工用版100に合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態に切断又は切抜されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(ヘ)切抜版又は(ト)切断版に相当する。
図42(D)に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した押圧加工用版100と、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した受版94との間に、シート状被加工物108が位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物108に、押圧加工用版100と受版94とに合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態が形成されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(ニ)型押版に相当する。
図42(E)に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した押圧加工用版100と、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した受版94との間に、シート状被加工物基材108aとシート状箔材料108bが位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物基材108aに、押圧加工用版100と受版94とに合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態が形成されるとともに、シート状箔材料108bの転写により形成された箔転写凹凸図文字絵柄模様形態が転写形成されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(ホ)箔押用版に相当する。
図41(A)、(B) に示されるように、所定の凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態を形成した押圧加工用版100と受版94との間に、シート状被加工物108が位置する状態で、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一方が互いに押圧することにより、シート状被加工物108に、押圧加工用版100に合致する凹凸形状で形成された図文字絵柄模様形態が形成されるとともに、所定の形状に切抜又は切断形成されるように構成されてなる。この押圧加工用版100は(チ)所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押・切抜断版に相当する。
このような(ニ)型押版、(ホ)箔押用版、(ヘ)切抜版、(ト)切断版、(チ)型箔押・切抜断版としては、図41(A)のような、(イ)互いに対向する平板形状を有する押圧加工用版100と受版94とを備えた平圧式加工装置に構成される平板型版、又は、図41(B)のような、(イ)互いに対向するロール形状を有する押圧加工用版100と受版94とを備えたロール式加工装置に構成されるロール版として、構成されて適用使用される。
前述の(ハ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成するフレキシブル版としては、例えば、ロールの周面が磁性を有する構成であって、フレキシブル版が鉄又は鉄含有鋼鉄製などの磁性を奏する金属製の屈曲可能な程度の厚さ寸法で形成された略シート状形状のものが、ロール周面に磁力で吸引密着された状態で設置固定されて適用使用される。
押圧加工用版を使用した押圧加工装置において、押圧加工用版100と受版94とのうちの少なくとも一つに、押圧加工用版を加熱するためのヒーター等の加熱装置が具備された構成も実施可能である。例えば、(ニ)被加工物に箔押し加工するための箔押用版を構成した押圧加工装置において、シート状被加工物基材108aとシート状箔材料108bとのシート状被加工物108が使用される場合に、加熱された状態でシート状箔材料108bに箔押し形成される。
<本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版について>
[従属構成35]
本発明の押圧加工用版は、
上記の「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版である。
例えば、本発明の押圧加工用版は、「基本構成1」の製造方法により製造された押圧加工用版である。
すなわち、本発明の押圧加工用版は、下記の構成を備える。
(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(B)金属基板1の金属基板第一領域表面11の所望領域にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程。
(C)所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
(D)所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、金属基板1の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、凸形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成する。
本発明の押圧加工用版は、このような製造方法製造されてなる押圧加工用版である。
なお、本発明の押圧加工用版は、上記に限定されることなく、前述の「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版も実施可能である。
本発明の押圧加工用版により、「押圧加工用版構成効果イ:所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版が得られる効果」が得られる。
<本発明の被加工物の加工方法について>
[従属構成36]
本発明の被加工物の加工方法は、上記の「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版を使用して、被加工物を加工して、所定形状に加工されてなる加工物を製造することを特徴とする被加工物の加工方法である。
上記の被加工物の加工方法に使用可能な被加工物としては、特に限定されないが、紙、プラスチック製フィルム、段ボール紙、及び、これらの積層物からなる群から選ばれる少なくとも一つのシート状の被加工物が、好ましく実施できる。
また、型押加工、箔押加工、切断加工、及び、抜加工からなる群から選ばれる少なくとも一つの加工により、被加工物を所定形状に加工する被加工物の加工方法が、好ましく実施できる。
例えば、本発明の被加工物の加工方法において使用構成される押圧加工用版は、下記の構成を備える。
(A)所定表面形状を有する金属基板第一領域表面11と所定表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた金属基板1を供給する金属基板供給工程。
(B)金属基板1の金属基板第一領域表面11の所望領域にインクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する所望領域インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、インクジェットレジスト付着膜を硬化してインクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程。
(C)所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、金属基板の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する。
(D)所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程。
これにより、金属基板1の表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、凸形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成する。
本発明の押圧加工用版は、このようにして製造されてなる押圧加工用版である。
そして、本発明の被加工物の加工方法は、上記のような「凹凸表面形状で形成されてなる押圧加工用版の製造方法によって製造されてなる押圧加工用版」を使用して、被加工物を、所定形状に加工することを特徴とする被加工物の加工方法である。
本発明の押圧加工用版、特に好ましくは、下記の構成を備える。
前記(B)工程において、金属基板1の金属基板第一領域表面11の所望領域に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、を備える。
そして、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成するとともに、金属基板第二領域表面に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成する、押圧加工用版の製造方法によって製造されてなる押圧加工用版である。。
本発明の被加工物の加工方法により、「被加工物加工方法効果イ:紙、プラスチック製フィルム、及び/又は、段ボール紙、等の所定の被加工物を、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された形状に、優れた形状寸法精度で、加工形成されてなる加工物を調製できる効果」が得られる。
[従属構成37]
本発明の被加工物の加工方法としては、特に、下記の被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
本発明の一実施例の被加工物の加工方法は、図41(A)に示されるように、下記の工程を備える。
(S-a)「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版100を準備又は供給する工程。
(S-b)互いに対向する第一基盤92と第二基盤93を備えた押圧加工装置を準備する工程。
(S-c)前記押圧加工用版100を、前記押圧加工装置の第一基盤92に設置する工程、
(S-d)所定の受版94を、前記押圧加工装置の第二基盤93に設置する工程。
(S-e)前記押圧加工用版100と前記受版94との間に被加工物を位置する状態で、前記第一基盤92と前記第二基盤93のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版100と受版94とが前記被加工物を押圧する工程、これにより、前記被加工物に凹凸形状を形成する。
(S-f)前記押圧加工用版100と前記受版94のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版100と受版94とを互いに離反して、前記被加工物への押圧を解除する工程。
上記工程により、被加工物に凹凸形状が加工形成された加工物を製造する。
本発明の被加工物の加工方法により、前述の「被加工物加工方法効果イ」が得られる。
(S-d)所定の受版94を前記押圧加工装置の第二基盤93に設置する工程において、受版94としては、図42(A)、(B)、(C)、に示されるような、表面が滑らかな表面を有し、凹凸形状を有しない受版94を使用構成した被加工物の加工方法が実施可能である。
また、受版94としては、上記に限定されることなく、図42(D)、(E)に示されるような、本発明のインクジェットレジスト材又は従来の慣用のレジスト材を使用して、製造した表面に凹凸形状を有する受版94を使用構成した被加工物の加工方法も実施可能である。なお、図42(D)、(E)に示されるような表面に凹凸形状を有する受版94を使用構成した場合、押圧加工用版100と受版94都の少なくとも一つの版がインクジェットレジスト材により製造されてなる版を使用構成した被加工物の加工方法が好ましく実施可能である。
本発明の一実施例の被加工物の加工方法は、図41(B)に示されるように、下記の工程を備える。
(S-a)「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版100を準備する工程。
(S-b)互いに対向する主ロール96と対ロール97を備えた押圧加工装置を準備する工程。
(S-c)押圧加工用版100を、主ロール96に設置する工程。
(S-d)所定の受版94を、押圧加工装置の前記対ロール97に設置する工程。
(S-e)主ロール96と前記対ロール97とが駆動するとともに、主ロール96と対ロール97との間に被加工物を供給して、押圧加工用版100と受版94とが被加工物を押圧する工程、これにより、被加工物に凹凸形状を形成する。
(S-f)被加工物が押圧加工用版100と受版94の間から離反して、被加工物への押圧を解除する工程。
上記工程により、被加工物に凹凸形状が加工形成された加工物を製造する。
この場合、受版94としては、図42(A)、(B)、(C)、に示されるような、表面が滑らかな表面を有し、凹凸形状を有しない受版94を使用構成した被加工物の加工方法が実施可能であり、一般に平滑面を有するアンビルロールと言われているロールが実施可能である。
また、受版94としては、図42(D)、(E)に示されるような、本発明のインクジェットレジスト材又は従来の慣用のレジスト材を使用して製造した表面に凹凸形状を有する受版94を使用構成した被加工物の加工方法が実施可能である。この場合、受版94としては、ロール表面に直接に凹凸形状が形成されたロール、又は、凹凸形状を形成してなるフレキシブル版がロール表面に設置構成されてなる受版94が実施可能である。
上記の被加工物の加工方法に使用可能な被加工物としては、特に限定されないが、紙、プラスチック製フィルム、段ボール紙、及び、これらの積層物からなる群から選ばれる少なくとも一つのシート状の被加工物が、好ましく実施できる。
本発明の被加工物の加工方法により、前述の「被加工物加工方法効果イ」が得られる。
本発明の他の被加工物の加工方法としては、例えば、下記の具体的な被加工物の加工方法が実施可能である。
本発明の一実施例の被加工物の加工方法は、図41(A)に示されるように、下記の工程を備える。
(S-a)「基本構成1」、「従属構成2」~「従属構成34」のうちの少なくとも一つの押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版100を準備する工程。
(S-b)互いに対向する第一基盤92と第二基盤93を備えた押圧加工装置を準備する工程。
(S-c)押圧加工用版100を、押圧加工装置の第一基盤92に設置する工程。
(S-d)押圧加工装置の第二基盤93の側に凹凸形状を有しない滑らか表面を有する所定の受版94を設置する工程、又は、受版94を設置しない工程。
(S-e)押圧加工用版100と、受版94又は第二基盤93との間に、被加工物を位置する状態で、第一基盤92と前記第二基盤93のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、押圧加工用版100と、受版94又は第二基盤93とが被加工物を押圧する工程、これにより、被加工物の前記押圧加工用版100の側の表面に凹凸形状を形成する。
(S-f)押圧加工用版100と受版94のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、押圧加工用版100と、受版94又は第二基盤93を互いに離反して、被加工物への押圧を解除する工程。
上記工程により、被加工物の表面に凹凸形状が加工形成された加工物を製造する。
上記の被加工物の加工方法に使用可能な被加工物としては、特に限定されないが、シート状被加工物よりも比較的に厚い厚さを有する紙製の板やボード、プラスチック製の板やボード、プラスチック製の成型物、等であって、被加工物の一方の表面に凹凸形状が形成されてなる加工物が得られる。
本発明の被加工物の加工方法により、「被加工物加工方法効果ロ:シート状被加工物よりも比較的に厚い厚さを有する紙製の板やボード、プラスチック製の板やボード、プラスチック製の成型物、の被加工物の表面、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された形状に、優れた形状寸法精度で、加工形成してなる加工物を調製できる効果」が得られる。
以下に本発明の押押圧加工用版の製造方法、押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版、及び、押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版使用して被加工物を所定形状に加工する被加工物の加工方法、等について、典型的実施例を説明する。図面において、構成要素の形状・大きさ・寸法等は正確に示すものではなく形状、構成、作用効果等の特徴を説明するための概略を模式的に示すものである。
本実施例は、前述の「従属構成20」に類似する押圧加工用版の製造方法であり、 図19、図29(A-a)~(A-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。
なお、図19は、金属基板第一領域表面11が金属基板1の中央領域に形成され、金属基板第二領域表面12が該金属基板第一領域表面11に隣接する領域に形成され、金属基板第二領域表面12をエッチングして凹部を形成する工程を示す。
図19の(A-イロ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、銅製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
ここで、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としてのドライフィルムレジスト材(厚さ約0.015mm)が貼り付けられている銅製金属基板を準備した。そして、ドライフィルムレジスト材の表面の所定の領域にレーザー光を照射し、その後、現像剤(炭酸ナトリウム水溶液)を使用して、レーザー光が照射されていない領域のレジスト材を除去し、これにより硬化されてなる所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜30を調製した。
この場合、図19の(A-イロ)における金属基板第一領域表面11が図29の(A-a)の黒色で示されたレジスト材を付着した図文字絵柄模様の領域に相当し、金属基板第二領域表面12が、レジスト材が付着されていない図29の(A-a)の白色で示された領域に相当する。
図19の(A-ハ)において、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、(A-ニ)において、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜30を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図29の(A-a)の黒色で示される「ハート図柄」が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された。
図19の(B)において、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41(ハート図柄)の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとにインクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置(CPi6151)を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aに良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面に相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。
図19の(C)において、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成した。
図19の(D)工程において、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、既成凹部超凹部421を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(h1=1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(h1=1.0mm)よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(h2=1.9mm)を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に既成凸部41よりも更に高い突起高さ(h2=1.9mm)を有する既成凸部超凸部411を形成した。なお、既成凹部超凹部421の深さと既成凸部超凸部411の高さは互いに同じ位置の寸法を意味する。
すなわち、図29の(A-b)の黒色で示される「ハート図柄」が既成凸部超凸部411の凸形状で形成され、図29の(A-b)の白色で示される領域が既成凹部超凹部421として形成され、既成凸部超凸部411の高さがh2=1.9mmの凹凸模様で形成された押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凸部超凸部411の側面(既成凹部超凹部421の側面に相当)は、既成凹部超凹部421の底面から既成凸部超凸部411の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版100を調製した。
本実施例の押圧加工用版は超深彫版とも言われている。
実施例1において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108から離反した。このようにして、被加工物108としての紙製シート108に、押圧加工用版100としての型押版100に形成されている凹凸形状で形成されている模様図文字絵柄模様に一致した模様図文字絵柄模様が約1.9mm深さの凹凸形状のエンボス形状で形成された加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙製シート108に何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙製シート108に、所望の凹凸形状で形成された模様図文字絵柄模様が得られた。
(比較例1a)
上記実施例1の比較例について、下記に説明する。
図36に従来の慣用レジスト材を使用して、更に深くエッチングされて、凸部超凸部を形成する押圧加工用版の製造方法の概略模式図を示す。
上記実施例1との比較例について、下記に説明する。
図36は従来の慣用のレジスト材を使用して、更に深くエッチングされて、凸部超凸部を形成する押圧加工用版の製造方法の概略模式図である。
図36の(A)において、上記の実施例1と同じ方法の図19の(A-イロ)に示される金属基板供給工程とレジスト硬化膜形成工程とにより、図36(A)に示される慣用レジスト材硬化膜30を付着した金属基板を調製した。すなわち、図29の(A-a)の黒色で示される「ハート図柄」を有する慣用レジスト材硬化膜30を付着形成した金属基板を調製した。
次に、図36の(B)に示すように、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(h1,d1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
更に、図36の(C)に示すように、凹部の深さ(h2、d2)が約1.9mmになる迄、エッチング液(塩化第二鉄水溶液)の接触によるエッチングを続行した。
その結果、図36の(D)に示すように、深さ方向にエッチングそれるとともに、凹部の側面(凸部の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング100cが発生し、
次に、図36の(D)に示すように、慣用レジスト硬化膜を、レジスト除去剤(苛性ソータ水溶液)を使用して除去した。
以上の工程の結果、図36の(D)に示すように、凹部が更に深くエッチングされるとともに凹部の側面(凸部の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング100cが発生し、凹部底面から凸部上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
なお、図36の従来所定凸部100aは図19の既成凸部41に相当し、図36の従来所定超凸部100bは 図19の既成凸部超凸部411に相当する。
(比較例1a-a)
前述の実施例1において製造した押圧加工用版100に替えて「比較例1a」において製造した押圧加工用版を使用して、実施例1と類似の方法により、被加工物108としての紙製シート108を押圧加工した。
すなわち、比較例1aにおいて製造した押圧加工用版を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版を被加工物108から離反した。この場合、被加工物108が、押圧加工用版から離れることなく、押圧加工用版に引っ付いた状態で、離反駆動される現象が認められた。すなわち、押圧加工用版の凹凸部のサイドエッチング100cが形成された形状に起因して、そのサイドエッチング100cの形状により、被加工物108が押圧加工用版に引っ付いた状態になったものである。その結果、所望の凹凸形状を有する加工物が得られなかった。
(比較例1b)
上記実施例1の他の比較例について、下記に説明する。
本比較例1bは、上記実施例1の(B)工程において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用した押圧加工用版の製造方法である。
上記の実施例1と同じ方法の図19の(A-イロ)に示される金属基板供給工程とレジスト硬化膜形成工程と、図19の(A-ハ)に示される金属基板エッチング工程と、図19の(A-ニ)に示されるレジスト硬化膜除去工程とにより、図19の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された前記既成凹部42を形成した。既成凹部42の深さ(d1)は既成凸部41の高さ(h1)に相当し、これらの深さ、高さは1.0mmである。
この工程において、図29の(A-a)の黒色で示される「ハート図柄」を有する凸形状(高さh1=1.0mm)で形成された金属基板を調製した。
次に、実施例1におけるインクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用して、上記調製した図19の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された前記既成凹部42を形成した金属基板の所望の領域に塗布した。
すなわち、図37の(B)に示されるように、上記調製した図19の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を使用して、
従来の慣用の液状レジスト材を、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bに塗布した。
この場合、図37の(B)に示されるように、既成凸部上面41aには液状レジスト材が付着したが、しかしながら、既成凸部側面41bに塗布された液状レジスト材は既成凹部側面の底面に流れ落ちて既成凸部41の側面に液状レジスト材を付着することができなかった。
そして、付着した液状レジストを硬化して、30aと既成凸部側面レジスト硬化膜41bとの慣用レジスト硬化膜30を形成した。
次に、図37の(C)に示されるように、慣用レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、慣用レジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部を形成した。
次に、図37の(D)工程に示されるように、慣用レジスト硬化膜を、レジスト除去剤(苛性ソータ水溶液)を使用して除去した。
この場合、図37の(D)に示すように、既成凹部42の側面(既成凸部41の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
(比較例1b-b)
前述の実施例1において製造した押圧加工用版100に替えて「比較例1b」において製造した押圧加工用版を使用して、実施例1と類似の方法により、被加工物108としての紙製シート108を押圧加工した。
すなわち、比較例1bにおいて製造した押圧加工用版を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版を被加工物108から離反した。この場合、被加工物108が、押圧加工用版から離れることなく、押圧加工用版に引っ付いた状態で、離反駆動される現象が認められた。すなわち、押圧加工用版の凹凸部のサイドエッチング100cが形成された形状に起因して、そのサイドエッチング100cの形状により、被加工物108が押圧加工用版に引っ付いた状態になったものである。その結果、所望の凹凸形状を有する加工物が得られなかった。
なお、図37の従来所定超凸部200bは 図19の既成凸部超凸部411にする。
(比較例1c)
上記実施例1の他の比較例について、下記に説明する。
本比較例1cは、上記実施例1の(B)工程において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用のドライフィルム材を使用した押圧加工用版の製造方法である。
上記の実施例1と同じ方法の図19の(A-イロ)に示される金属基板供給工程とレジスト硬化膜形成工程と、図19の(A-ハ)に示される金属基板エッチング工程と、図19の(A-ニ)に示されるレジスト硬化膜除去工程とにより、図19の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された前記既成凹部42を形成した。既成凹部42の深さ(d1)は既成凸部41の高さ(h1)に相当し、これらの深さ、高さは1.0mmである。
この工程において、図29の(A-a)の黒色で示される「ハート図柄」を有する凸形状(高さh1=1.0mm)で形成された金属基板を調製した。
上記の実施例1と同じ方法により、図19の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を準備した。
その凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板の表面に、従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。この場合、金属基板に形成された既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が接触することなく、隙間が発生していた。
また、既成凸部41と既成凹部42を形成した金属基板の表面に従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けたものを使用して、レーザー光線の照射等の工程を経て、従来レジスト硬化膜を形成した。この場合、既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、従来レジスト硬化膜が形成されていなかった。
次に、既成凸部41の上面に形成された慣用レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、慣用レジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部を形成した。
次に、慣用レジスト硬化膜を、レジスト除去剤(苛性ソータ水溶液)を使用して除去した。
この場合、図36の(D)に示す形態と類似の形態であって、既成凹部42の側面(既成凸部41の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング100cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
図20に本発明の押圧加工用版の製造方法の一実施例の模式的説明図を示す。図29(B-a)~(B-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。本実施例は、前述の「従属構成21」に類似する押圧加工用版の製造方法である。
なお、図20は、金属基板第二領域表面12が金属基板1の中央領域に形成され、金属基板第一領域表面11が該金属基板第二領域表面12に隣接する領域に形成され、金属基板第二領域表面12をエッチングして凹部を形成する工程を示す。
図20の(A-イロ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を準備して供給した。金属基板1は、銅製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
金属基板1の表面に、(i)慣用レジスト材としてのドライフィルムレジスト材(厚さ0.015mm)を貼り付けて付着した。そして、ドライフィルムレジスト材の表面の所定の領域にレーザー光を照射し、その後、現像剤(炭酸ナトリウム水溶液)を使用して、レーザー光が照射されていない領域のレジスト材を除去し、これにより硬化されてなる所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜30を調製した。
この場合、図20の(A-イロ)における金属基板第一領域表面11が図29の(B-a)の黒色で示されたレジスト材を付着した図文字絵柄模様の領域に相当し、金属基板第二領域表面12が、レジスト材が付着されていない図29の(B-a)の白色で示された領域に相当する。
図20の(A-ハ)において、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(d1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、(A-ニ)において、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜30を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図29の(B-a)の黒色で示される領域が形成され、既成凹部42としては、白色で示される「ハート図柄」が形成された。
図20の(B)において、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41(ハート図柄)の既成凸部上面41aと既成凸部側面41b(既成凹部側面42bに相当)とにインクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aに良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面に相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。
図20の(C)において、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(d2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成した。
図20の(D)工程において、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、既成凹部超凹部421を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(d1=1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(d1=1.0mm)よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(d2=1.9mm)を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に既成凸部41よりも更に高い突起高さ(h2=1.9mm)を有する既成凸部超凸部411を形成した。なお、既成凹部超凹部421の深さと既成凸部超凸部411の高さは互いに同じ位置の寸法を意味する。
すなわち、図29の(B-b)の白色で示される「ハート図柄」が既成凹部超凹部421の凹形状で形成され、図29の(B-b)の黒色で示される領域が既成凸部超凸部411として形成され、既成凸部超凸部411の高さがh2=1.9mmの凹凸模様で形成された押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凹部超凹部421の側面(既成凸部超凸部411の側面に相当)は、既成凹部超凹部421の底面から既成凸部超凸部411の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版100を調製した。
本実施例の押圧加工用版は超浮出深彫版とも言われている。
本実施例は、図3の(D)に示される「ABCDE」の文字と「ハート図柄」との図柄模様形態を有する押圧加工用版の製造方法である。
図19と図20のそれぞれの金属基板第一領域表面11と金属基板第二領域表面12が平面方向に合体したものが一つの金属基板を示すものである。例えば、図19の金属基板第一領域表面11が図20の金属基板第一領域表面11に相当し、図19の金属基板第二領域表面12が図20の金属基板第二領域表面12に相当し、金属基板の表面は、多数の金属基板第一領域表面11と多数の金属基板第二領域表面12とを有する。
本実施例は、上記の実施例1と実施例2と類似の方法により、図3の(D)に示される「ABCDE」の文字と「ハート図柄」との図柄模様形態を有するとともに、更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(すなわち、更に高い既成凸部超凸部411)を形成した押圧加工用版が製造可能である。
すなわち、図19と図20の(A-イロ)、(A-ハ)、(A-ニ)において、金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)は一つの金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備え、一つの既成凸部41とその両側の既成凹部42とが図示された形状であるが、本実施例においては、これらの既成凸部41と既成凹部42とが、複数個の既成凸部41と複数個の既成凹部42とを備えた構成であり、これらの複数個の既成凸部41と既成凹部42とにより、図3の(D)の黒色で示される図文字絵柄模様(「ABCDE」の文字)と「ハート図柄」)が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された構成を備えるものである。
上記の実施例1と実施例2と類似の製造工程を備えた製造方法により、、図3の(D)に示される「ABCDE」の文字と「ハート図柄」との図柄模様形態を有するとともに、更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(すなわち、更に高い既成凸部超凸部411)を形成した押圧加工用版が製造可能である。
図21に本発明の押圧加工用版の製造方法の一実施例の模式的説明図を示す。図30(C-a)~(C-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。本実施例は、前述の「従属構成22」に類似する押圧加工用版の製造方法である。
前述の実施例1の図19の(A-イロ)、(A-ハ)、(A-ニ)と類似の方法により、図21の(A-ニ)に示されるような、既成凸部41と既成凹部42とを形成した。これらの既成凸部41と既成凹部42とにより、図30の(C-a)の黒色で示される「ハート図柄」が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された構成を備えた金属基板を調製した。金属基板1は、銅製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。既成凸部41の高さ(h1)は、既成凹部の深さ(d1)に相当し、1.0mmである。
図21の(B)において、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41aに付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、既成凸部41の既成凸部側面41bに付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成した。
すなわち、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41(ハート図柄)の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと、更に、既成凹部42の既成凹部底面42cであってインクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続して、インクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
そして、インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成し、インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成し、インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aと既成凹部底面42cに良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面42bに相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した。
図21の(C)において、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと、インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bに連続して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部(42)をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を有し、これにより、図21の(C)に示されるような、既成凹部42をエッチングしてなる既成凹部第二凹部422を形成した。
ここで、既成凹部42において、既成凸部41に連続する既成凹部42の一領域がエッチングされることなく、既成凸部41の根本領域から離れた既成凹部42の中間領域がエッチングされる。いわゆる、二段形状に形成された凹部、又は、二段形状に形成された凸部を有する形態に形成される。
既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深さ「h2」が1.9mmになる迄、すなわち、既成凹部42の底面から更に高さ「h3」又は深さ「h3」が1.0mm迄エッチングした。
これにより、図21の(C)に示されるような、既成凸部41に連続する既成凹部42の一領域がエッチングされることなく、既成凸部41の根本領域から離れた既成凹部42の中間領域がエッチングされる。いわゆる、二段形状に形成された凹部、又は、二段形状に形成された凸部を有する形態に形成される。
図21の(D)工程において、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、既成凹部第二凹部422を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(h1=1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して、既成凸部41の根本領域をエッチングすることなく、既成凹部42の略中間領域をも更に深くエッチングされた既成凹部第二凹部422(h2=1.9mm)を形成するとともに、既成凸部41よりも更に高い突起高さ(h2=1.9mm)を有する既成凸部超凸部411であって、高さ「h3=0.9mm」の二段形状を有する既成凹部第二凹部422と既成凸部超凸部411とを形成した。すなわち、既成凹部第二凹部422及び/又は既成凸部超凸部411は二段形状に形成されてなる。なお、既成凹部第二凹部422の深さと既成凸部超凸部411の高さは互いに同じ位置の寸法を意味する。
すなわち、図30の(C-b)の黒色で示される「ハート図柄」が既成凸部超凸部411の凸形状で形成され、図30の(C-b)の白色で示される領域が既成凹部第二凹部422として形成され、既成凸部超凸部411の高さがh2=1.9mmの凹凸模様で形成された押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凸部超凸部411の側面(は、既成凹部第二凹部422の底面から既成凸部超凸部411の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版100を調製した。
既成凸部超凸部411の側面は既成凹部第二凹部422の側面に相当する。
既成凸部超凸部411の高さ「h2」は既成凹部第二凹部422の深さ「d2」に相当に相当する。
実施例4において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙とプラスチックフィルーとの紙フィルム積層シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108から離反した。このようにして、被加工物108としての紙フィルム積層シート108に、押圧加工用版100としての型押版100に形成されている凹凸形状で形成されている模様図文字絵柄模様に一致した模様図文字絵柄模様が約1.9mm深さの凹凸形状のエンボス形状で形成された加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙フィルム積層シート108に何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙フィルム積層シート108に、所望の凹凸形状で形成された模様図文字絵柄模様が得られた。
(比較例4a)
本比較例は、上記実施例の(B)において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用したものである。
上記の実施例4と同じ方法、すなわち、図21(A-イロ)に示される金属基板供給工程とレジスト硬化膜形成工程と、図21(A-ハ)に示される金属基板エッチング工程と、図21(A-ニ)に示されるレジスト硬化膜除去工程とにより、図21の(A-ニ)に示されるような、既成凸部41と既成凹部42とを形成した。
上記調製した既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を使用して、既成凸部41の上面と、既成凸部41の側面と、既成凹部42の既成凸部41の根本に連続する領域の底面に、従来の慣用の液状レジスト材を付着した。すなわち、上記実施例4で使用したインクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用して、既成凸部41の上面と、既成凸部41の側面と、既成凹部42の既成凸部41の根本に連続する領域の底面に、液状レジスト材を塗布した。
この場合、既成凸部41の側面に慣用の液状レジスト材を塗布して付着することを試みたが、図37(B)に示されるように、既成凸部41の側面に塗布した液状レジスト材が凹部の底面に流れ落ちて、既成凸部41の側面に液状レジスト材を付着することができなかった。
そして、既成凸部41と既成凹部の底面に付着された液状レジストを硬化して慣用レジスト硬化膜を形成した。
既成凸部41の上面と既成凹部の底面に形成された慣用レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、慣用レジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42のインクジェットレジスト硬化膜が付着されていない領域が更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部を形成した。
この場合、レジスト材が付着されていない既成凸部41の側面もエッチングされてしまった。すなわち、次に、図37の(C)に示されるように、既成凸部41の側面もエッチングされ出サイドエッチング現象が生じた。
次に、慣用レジスト硬化膜を、レジスト除去剤(苛性ソータ水溶液)を使用して除去した。
この場合、図37の(D)に示されるように、既成凹部42の側面(既成凸部41の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
(比較例4a-a)
前述の実施例2において製造した押圧加工用版100に替えて「比較例2」において製造した押圧加工用版を使用して、実施例2と類似の方法により、被加工物108としての紙製シート108を押圧加工した。
すなわち、比較例2において製造した押圧加工用版を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版を被加工物108から離反した。この場合、被加工物108が、押圧加工用版から離れることなく、押圧加工用版に引っ付いた状態で、離反駆動される現象が認められた。すなわち、押圧加工用版の凹凸部のサイドエッチング100cが形成された形状に起因して、そのサイドエッチング200cの形状により、被加工物108が押圧加工用版に引っ付いた状態になったものである。その結果、所望の凹凸形状を有する加工物が得られなかった。
(比較例4b)
上記の実施例4と同じ方法により、図21の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を準備した。
その凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板の表面に、従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。すなわち、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を使用して、凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42とを形成した金属基板の表面に慣用のドライフィルムレジスト材を付着した。
この場合、金属基板に形成された既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が接触することなく、隙間が発生していた。例えば、既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が付着されていなかった。
その後、上記と類似の方法により、レジスト硬化膜形成工程、エッチング工程、レジスト除去工程を経て、凹部と凸部とを形成した押圧加工用版を調製した。
この場合、既成凹部42の側面(既成凸部41の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
すなわち、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
図22及び図30(D-a)~(D-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。本実施例は、前述の「従属構成23」に類似する押圧加工用版の製造方法である。
前述の実施例1の図21の(A-イロ)、(A-ハ)、(A-ニ)と類似の方法により、図22の(A-ニ)に示されるような、複数個の既成凸部41と複数個の既成凹部42とを形成した。これらの複数個の既成凸部41と既成凹部42とにより、図31の(D-a)の白色で示される「ハート図柄」が形成され、既成凹部42としては黒色で示される領域が形成された構成を備えた金属基板を調製した。金属基板1は、銅製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。既成凸部41の高さ(h1)は、既成凹部の深さ(d1)に相当し、1.0mmである。
図22の(B)において、前述の実施例21の(B)工程と類似の方法により、前述の実施例4と類似の方法により、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用して、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で、既成凸部41の既成凸部上面41a、既成凹部42の既成凹部側面42bにインクジェットレジスト材を付着するとともに、更に、既成凹部42の既成凹部底面42cであって前記インクジェットレジスト凹部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
これらのインクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3a、所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3b、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した。
所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aと既成凹部底面42cに良好に付着するとともに、、既成凹部側面42b(既成凸部側面41bに相当する)に塗布されたインクジェットレジスト材も既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凹部側面42b(既成凸部側面41bに相当する)にもインクジェットレジスト材が良好に付着形成され、そして、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凹部部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した。
図22の(C)に示されるように、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと、インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bに連続して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程を有し、これにより、図22の(C)に示されるような、既成凹部(42)をエッチングしてなる既成凹部第四凹部424を形成した。
ここで、既成凹部42において、既成凸部41に連続する既成凹部42の一領域がエッチングされることなく、既成凸部41の根本領域から離れた既成凹部42の中間領域がエッチングされる。いわゆる、二段形状に形成された凹部、又は、二段形状に形成された凸部を有する形態に形成される。
既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと、所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深さ(d2)が1.9mmになる迄、すなわち、既成凹部42の底面から更に高さ「h3」又は深さ「d3」が1.0mm迄エッチングした。
これにより、図22の(C)に示されるような、既成凸部41に連続する既成凹部42の一領域がエッチングされることなく、既成凸部41の根本領域から離れた既成凹部42の中間領域がエッチングされる。いわゆる、二段形状に形成された凹部、又は、二段形状に形成された凸部を有する形態に形成される。
図22の(D)工程において、前述の実施例21の(C)工程と類似の方法により、所望領域インクジェットレジスト硬化膜を、レジスト除去剤を使用して除去した。
その後、既成凹部第四凹部424を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(深さ1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して、既成凸部41の根本領域をエッチングすることなく、既成凹部42の略中間領域をも更に深くエッチングされた既成凹部第四凹部424(深さ1.9mm)を形成した。これにより、既成凹部42(深さ1.0mm)を形成するとともに、その既成凹部42の中に形成された既成凹部第四凹部424(深さ1.9mm)の二段形状に形成されてなる凹部を形成した。なお、既成凹部第四凹部424の深さと既成凸部超凸部411の高さは互いに同じ位置の寸法を意味する。
すなわち、図30の(D-b)の白色で示される「ハート図柄」が既成凹部第四凹部424の凹形状で形成され、図30の(D-b)の黒色で示される領域が既成凸部超凸部411として形成された。
なお、図22の(A)における既成凸部41は図22の(D)における既成凸部超凸部411として形成され、従って、図22の(D)における既成凸部超凸部411は既成凸部41に相当する。
この調製された押圧加工用版において、既成凸部超凸部411の側面(は、既成凹部第二凹部422の底面から既成凸部超凸部411の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版100を調製した。
本実施例は、前述の「従属構成24」に類似する押圧加工用版の製造方法である。
図23に本発明の押圧加工用版の製造方法の一実施例の模式的説明図を示す。
本実施例は、図31の(E-a)~(E-d)に示される押圧加工用版であって、「ハート」図柄が凸形状で形成されるとともに、凹部に「三角形」の図柄が凹形状で形成された押圧加工用版の製造方法である。
図23の(A-イロ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、真鍮製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としてのドライフィルムレジスト材(厚さ0.01mm)を慣用の方法により貼り付けた。
そして、ドライフィルムレジスト材の表面の所定の領域にレーザー光を照射し、その後、現像剤(炭酸ナトリウム水溶液)を使用して、レーザー光が照射されていない領域のレジスト材を除去した。これにより硬化されてなる所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜30を調製した。
この場合、図23の(A-イロ)における金属基板第一領域表面11が図31の(E-a)の黒色で示されたレジスト材を付着した「ハート」図文字絵柄模様の領域に相当し、金属基板第二領域表面12が、レジスト材が付着されていない図31の(E-a)の白色で示された領域に相当する。
図23の(A-ハ)において、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、(A-ニ)において、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜30を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図31の(E-a)の黒色で示される図文字絵柄模様「ハート」図文字絵柄模様が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された。
なお、図23の(A-イロ)、(A-ハ)、(A-ニ)において、金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)は一つの金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備え、一つの既成凸部41とその両側の既成凹部42とが図示された形状であるが、本実施例においては、これらの既成凸部41と既成凹部42とが、複数個の既成凸部41と複数個の既成凹部42とを備えた構成であり、これらの複数個の既成凸部41と複数個の既成凹部42とにより、図31の(E-a)黒色で示される「ハート」が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された構成を備えるものである。
図23の(B)において、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41「ハート」図文字絵柄模様の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと、既成凹部底面42cであって既成凸部側面41bの根本に連続する領域に、インクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜と、インクジェットレジスト側面付着膜に連続するインクジェットレジスト凹部底面付着膜と、を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とインクジェットレジスト凹部底面付着膜とを硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)とを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aに良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面に相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した。
図23の(C)において、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が約1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部第三凹部423を形成した。
図23の(D)工程において、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、既成凹部第三凹部423を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凸部41と既成凹部42を有するとともに、インクジェットレジスト材を使用して、金属基板第二領域表面12に既成凹部42を有し、該既成凹部42の既成凹部底面42cにエッチングされた既成凹部第三凹部423を形成した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(深さが1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して既成凹部42(深さが1.0mm)の所望の領域に、更に深くエッチングされた既成凹部第三凹部423(深さが1.9mm)を形成した。
すなわち、図31の(E-b)の黒色で示される「ハート」図文字絵柄模様が凸形状で形成された既成凸部超凸部411として形成され、既成凹部42の中に図31の(E-b)の白色で示される「三角形」図文字絵柄模様が既成凹部第三凹部423として形成された押圧加工用版を調製した。
実施例6において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108を押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108から離反した。このようにして、被加工物108としての紙製シート108に、押圧加工用版100としての型押版100に形成されている凹凸形状で形成されている模様図文字絵柄模様に一致した模様図文字絵柄模様が約1.9mm深さの凹凸形状のエンボス形状で形成された加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙製シート108に何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙製シート108に、所望の凹凸形状で形成された模様図文字絵柄模様が得られた。
(比較例6-b)
本比較例は、上記の実施例6の(B)において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用した押圧加工用版の製造方法である。
上記の実施例6の(A-イ)、(A-ロ)、(A-ハ)、(A-ニ)の工程と同じ工程により、図23の(A-ニ)に示される既成凸部41と既成凹部42とを備えた金属基板を調製した。
次に、前述の「比較例1b」と類似の方法により、従来の液状レジスト材を使用して、図23の(B)において、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41「ハート」図文字絵柄模様の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと、既成凹部底面42cであって既成凸部上面41aの根本に連続する領域に、従来の慣用の液状のレジスト材を付着して従来慣用の液状レジスト上面付着膜と従来慣用の液状レジスト側面付着膜と、従来慣用の液状レジスト凹部底面付着膜とを形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
この場合、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと既成凹部底面42cには従来慣用の液状レジスト材が所望の領域に付着形成できたが、しかしながら、既成凸部側面41bには、一度付着された慣用液状レジスト材が既成凹部底面42cの方向に流れ落ちて、慣用液状レジスト材が既成凸部側面41bに付着されなかった。
その後、慣用の方法により、レジスト硬化膜形成工程、エッチング工程、レジスト除去工程を経て、凹部と凸部とを形成した押圧加工用版を調製した。
この場合、図37の(D)に示すように、「ハート」模様図文字絵柄模様を形成した既成凸部41の側面(既成凹部42の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
(比較例6b)
本比較例は、上記の実施例6の(B)工程において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を使用した押圧加工用版の製造方法である。
上記の実施例1と同じ方法により、図23の(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を準備した。
その凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板の表面に、従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。この場合、金属基板に形成された既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が接触することなく、隙間が発生していた。
また、既成凸部41と既成凹部42を形成した金属基板の表面に従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けたものを使用して、レーザ-光線の照射等の工程を経て、従来レジスト硬化膜を形成した。この場合、既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、従来レジスト硬化膜が形成されていなかった。
その後、慣用の方法により、レジスト硬化膜形成工程、エッチング工程、レジスト除去工程を経て、凹部と凸部とを形成した押圧加工用版を調製した。
この場合、図37の(D)に示すように、「ハート」模様図文字絵柄模様を形成した既成凸部41の側面(既成凹部42の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
本実施例は、前述の「従属構成7」、図6、図4(B)に類似し、図31の(F-a)~(F-d)に示される押圧加工用版であって、「長方形」図柄が凹形状で形成されるとともに、その「長方形」凹部に「ABC」の文字柄が凸形状で形成された押圧加工用版の製造方法である。
平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を準備して供給した。金属基板1は、真鍮製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としての液状レジスト材を慣用の方法により、約0.02mmの厚さで付着し、所定の方法で乾燥してレジスト膜を形成した。
そして、光遮断用の所望の図柄形状(長方形図柄)を形成したマスクを介して、レジスト膜に紫外線を照射し、アフターベーキングの後、現像液を使用して不要な領域のレジスト膜を除去した。このようにして所望の図柄形状(三角形図柄)を有するレジスト硬化膜30を形成した。
この場合、図31の(F-a)における黒色で示された領域がレジスト硬化膜に相当する。
レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜が付着されていない金属基板の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図31の(F-a)の黒色で示される「長方形」絵柄模様が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域を形成した。
図31の(F-a)及び(F-c)における既成凸部41と既成凹部42は、図6の(A-b)における既成凸部41と既成凹部42に相当する。
図6の(B-b)に示されるように、金属基板に形成された「長方形」形状を有する既成凸部412の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとに、インクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するとともに、既成凹部42の既成凹部底面42cにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、所望の「ABC」図文字絵柄模様のインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着形成された上記のインクジェットレジスト付着膜に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと「ABC」図文字絵柄模様の所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部側面41b(既成凹部側面42b)から流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面42b)に良好に付着するとともに、既成凸部上面41aにも良好に付着形成され、更に、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した。
図6の(C-b)に示されるように、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと既成凹部42の底面に形成された所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cとを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が約1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42に、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともにインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成した。
図6の(D-b)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して既成凹部42(深さが1.0mm)を形成するとともに、インクジェットレジスト材を使用して、該既成凹部42の既成凹部底面42cにインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121(深さが1.9mm)を形成するとともにインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111を形成した。
すなわち、図31の(F-b)の黒色で示された長方形枠領域が既成凸部超凸部41として形成され、既成凹部42の中に、図31の(F-b)の黒色で示される「ABC」図文字絵柄模様がインクジェト膜腐蝕第一凸形成部111として形成されるとともに、白色で示されるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121とを形成した押圧加工用版を調製した。
(比較例7-a)
本比較例は、上記の実施例7の(B)において、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用した押圧加工用版の製造方法である。
上記の実施例7と同じ工程により、図6の(A-b)に示される既成凸部41と既成凹部42とを備えた金属基板を調製した。
次に、前述の「比較例1b」と類似の方法により、従来の液状レジスト材を使用して、
図6の(A-b)において、既成凹部底面42cの所望領域と、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとに、従来の慣用の液状のレジスト材を、付着して、従来慣用の液状レジスト凹部底面付着膜と、従来慣用の液状レジスト上面付着膜と従来慣用の液状レジスト側面付着膜とを形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
この場合、既成凸部上面41aと既成凸部側面41bと既成凹部底面42cには従来慣用の液状レジスト材が所望の領域に付着形成できたが、しかしながら、既成凸部側面41b(既成凹部側面42bに相当)には、一度付着された慣用液状レジスト材が既成凹部底面42cの方向に流れ落ちて、慣用液状レジスト材が既成凸部側面41bに付着されなかった。
その後、慣用の方法により、レジスト硬化膜形成工程、エッチング工程、レジスト除去工程を経て、凹部と凸部とを形成した押圧加工用版を調製した。
この場合、図37の(D)に示すような形状に類似して、既成凸部41の側面(既成凹部42の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
(比較例7b)
上記の実施例7と同じ方法により、凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板を準備した。
その凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42を形成した金属基板の表面に、従来のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。すなわち、インクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を使用して、凸形状で形成された既成凸部41と凹形状で形成された既成凹部42とを形成した金属基板の表面に慣用のドライフィルムレジスト材を付着した。
この場合、金属基板に形成された既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が接触することなく、隙間が発生していた。すなわち、既成凹部42の底面と既成凸部41の側面(既成凹部の側面に相当)には、ドライフィルムレジスト材が付着されていなかった。
その後、上記と類似の方法により、レジスト硬化膜形成工程、エッチング工程、レジスト除去工程を経て、凹部と凸部とを形成した押圧加工用版を調製した。
この場合、既成凹部42の側面(既成凸部41の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、既成凹部42の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
すなわち、好ましくない形状であるサイドエッチング200cが発生し、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の底面から既成凸部41の上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
本実施例は、前述の「従属構成26」に従属する「従属構成27」に類似する押圧加工用版の製造方法であって、図3の(H)に類似し、図32(G-a)~(G-d)示される押圧加工用版であって、図16に示される方法により従来慣用のレジストを使用して既成凹部42を形成し、その既成凹部42にインクジェットレジスト材を使用して「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」の図文字絵柄模様を形成する押圧加工用版の製造方法である。図25に本発明の押圧加工用版の製造方法の一実施例の模式的説明図を示す。
図25の(A-イロ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、真鍮製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としての液状レジスト材を慣用の方法により、約0.02mmの厚さで付着し、所定の方法で乾燥してレジスト膜を形成した。
そして、光遮断用の所望の図柄形状(ハート図柄)を形成したマスクを介して、レジスト膜に紫外線を照射し、アフターベーキングの後、現像液を使用して不要な領域のレジスト膜を除去した。このようにして所望の図柄形状(ハート)を有するレジスト硬化膜30を形成した。
この場合、図32の(G-a)における黒色で示された領域がレジスト硬化膜に相当する。
レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜が付着されていない金属基板の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図32の(G-a)の黒色で示される「ハート図柄」が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域を形成した。
図32の(G-a)及び(G-c)における既成凸部41と既成凹部42は、図25の(A-ニ)における既成凸部41と既成凹部42に相当する。
次に、図25の(B)に示されるように、金属基板に形成された既成凸部41の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとに、インクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するとともに、既成凹部底面42cにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、所望の「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」のインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着形成された上記のインクジェットレジスト付着膜に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」図文字絵柄模様の所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
その後、それぞれのインクジェットレジスト付着膜を硬化してそれぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した。
次に、図25の(C)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を付着形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない領域をエッチングした。これにより、既成凹部42の底面に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成した。
次に、図25の(D)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3をレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、金属基板を水で洗浄した。
このようにして、インクジェットレジスト材を使用して、金属基板1の既成凹部42の底面に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成してなる押圧加工用版を調製した。
インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さは約100μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の高さはインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さに相当する約100μmであった。インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の幅は約50μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の幅は約50μmであった。
すなわち、図32の(G-b)と(G-d)に示されるような、ハート図柄を有する既成凹部42の底面に、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を備えた押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凹部の側面(既成凸部の側面に相当する)がエッチングされてサイドエッチングが生じることなく、既成凹部の底面から既成凸部の上面に向かって所望の角度で形成されてなることを確認した。
このようにして、平板型版であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版を調製した。
なお、本実施例と類似の方法により、図3の(H)と同じ形態であって、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」等の複数の文字が凹凸形態の微細凹凸模様で形成されるとともに、所望の微細凹凸模様で形成された図柄を形成した押圧加工用版を製造することも実施可能である。
また、本実施例と類似の方法により、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との凹凸で形成された万線模様」に替えて、「インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111とインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との複数の凸部と複数の凹部とにより形成された図文字絵柄模様」を形成した押圧加工用版を製造することも実施可能である。
実施例8において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図42(B)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108aと厚さが約30μm以下の薄い金属箔シート108bを位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108aと金属箔シート108bを押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108aと金属箔シート108bから離反した。
このようにして、被加工物108としての紙製シート108aの表面に、ハート図柄が約1mmの高さの凸形状で形成されるとともに、その凸形状で形成されたハート図柄の表面に微細凹凸模様図柄有する金属箔が転写形成されてなる加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙製シート108a及び金属箔シート108bに何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙製シート108aに、所望の微細凹凸形状であって金属箔が転写形成された微細凹凸模様を形成した加工物が得られた。
(比較例8a)
上記の実施例8と同じ工程により、図25の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部41とを形成した。
次に、既成凸部上面と既成凸部側面に、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布するとともに、既成凹部の底面に万線模様の図柄で、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布することを試みた。
しかしながら、既成凹部の底面には、所望の万線模様の液状レジスト材を形成することは不可能可能であった。また、既成凸部の側面に塗布した液状レジストが底面方向に流れて、既成凸部の側面に液状レジストを付着することも困難であった。
また、既成凹部の底面の全面には、従来の慣用の液状のレジスト材が付着されたが、しかしながら、紫外線露光用のマスクを設置することを試みたが、紫外線露光用のマスクを、既成凹部の底面に付着された慣用液状のレジスト硬化膜に密着して設置することは困難であり、所望の微細凹凸模様の図柄のレジスト硬化膜を形成することが困難であった。
このように、既成凹部側面や既成凸部側面の側面に従来慣用の液状レジスト材を付着させることは困難であり、凹凸を有する表面の所望の領域に従来の慣用の液状レジストを付着することは困難であった。従って、所望のエッチングを行うことも困難であり、所望の凹凸表面を有する押圧加工用版の製造が困難であった。
一般に、凹形状を有する凹部に、従来の慣用の液状レジスト材を使用して、所望の(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、(ヘ)所望の微細凹凸模様等の所望の図文字絵柄模様のレジスト膜を形成することは、困難である。
(比較例8b)
上記の実施例8と同じ工程により、図25の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部(41)とを形成した。
この凹形状を有する既成凹部と凸形状を有する既成凸部とを備えた凹凸を有する金属基板の表面に、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。しかしながら、ドライフィルムレジスト材と既成凹部の側面や底面との間に空隙が発生して、既成凹部の側面や底面にドライフィルムレジスト材を付着することはできなかった。従って、所望のエッチングを行うことも困難であり、所望の凹凸表面を有する押圧加工用版の製造が困難であった。
一般に、凹形状を有する凹部に、従来の慣用のドライフィルムレジストを使用して、所望の(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、(ヘ)所望の微細凹凸模様等の所望の図文字絵柄模様のレジスト膜を形成することは、困難である。
本実施例は、図15により示される方法により従来慣用のレジストを使用して既成凸部11を形成し、更に、図5により示される方法によりインクジェットレジスト材を使用して、該既成凸部11に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」の図文字絵柄模様を形成する押圧加工用版の製造方法である。
図15の(A-イ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、真鍮製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、図15の(A-ロ)に示されるように、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としての液状レジスト材を慣用の方法により、約0.02mmの厚さで付着し、所定の方法で乾燥してレジスト膜を形成した。
そして、光遮断用の所望の図柄形状(ハート図柄)を形成したマスクを介して、レジスト膜に紫外線を照射し、アフターベーキングの後、現像液を使用して不要な領域のレジスト膜を除去した。このようにして所望の図柄形状(ハート)を有するレジスト硬化膜30を形成した。
この場合、図32の(H-a)における黒色で示された領域がレジスト硬化膜に相当する。
レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜が付着されていない金属基板の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜を除去した。
このようにして、図15(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図32の(H-a)の黒色で示される「ハート図柄」絵柄模様が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域を形成した。
次に、図5の(B-a)に示されるように、金属基板に形成された既成凹部42の底面と既成凸部側面41bとに、インクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト底面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するとともに、既成凸部の上面41aにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、所望の「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」のインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着形成された上記のインクジェットレジスト付着膜に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」図文字絵柄模様の所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成した。それぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
その後、それぞれのインクジェットレジスト付着膜を硬化してそれぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した。
次に、図5の(C-a)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を付着形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない領域をエッチングした。これにより、既成凸部41の上面に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成した。
次に、図5の(D-a)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3をレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、金属基板を水で洗浄した。
このようにして、インクジェットレジスト材を使用して、金属基板1の既成凸部41の上面に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成してなる押圧加工用版を調製した。
インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さは約100μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の高さはインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さに相当する約100μmであった。インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の幅は約50μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の幅は約50μmであった。
すなわち、図32の(H-b)と(H-d)に示されるような、ハート図柄を有する既成凸部41の表面に、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様図柄」を備えた押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凹部の側面(既成凸部の側面に相当する)がエッチングされてサイドエッチングが生じることなく、既成凹部の底面から既成凸部の上面に向かって所望の角度で形成されてなることを確認した。
このようにして、平板型版であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版を調製した。
なお、本実施例と類似の方法により、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸で形成された微細凹凸模様」に替えて、「A」、「B」、「C」等の文字を、「インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111とインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との複数の凸部と複数の凹部とにより形成された図文字絵柄模様」を形成した押圧加工用版を製造することも実施可能である。この場合、エッチング深さは、微細凹凸よりも更に深い深さにエッチングされる。
実施例9において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図42(B)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ3mmの紙製シート108aと厚さが約30μm以下の薄い金属箔シート108bを位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108aと金属箔シート108bを押圧した。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108aと金属箔シート108bから離反した。
このようにして、被加工物108としての紙製シート108aの表面に、ハート図柄が約1mmの高さの凹形状で形成されるとともに、その凹形状で形成されたハート図柄の底面に微細凹凸模様図柄有する金属箔が転写形成されてなる加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙製シート108a及び金属箔シート108bに何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙製シート108aに、所望の微細凹凸形状であって金属箔が転写形成された微細凹凸模様を形成した加工物が得られた。
(比較例9a)
上記の実施例9と同じ工程により、図15の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部41とを形成した。
次に、既成凹部底面と既成凹部側面に、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布するとともに、既成凸部の上面に微細凹凸模様の図柄で、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布してレジスト付着膜を形成することを試みた。しかしながら、既成凹部側面(既成凸部側面に相当)に塗布した液状レジストが底面方向に流れて、既成凹部側面(既成凸部側面に相当)に液状レジスト材を付着することが困難であった。
このように、既成凹部側面や既成凸部側面の側面に従来慣用の液状レジスト材を付着させることは困難であり、凹凸を有する表面の所望の領域に従来の慣用の液状レジストを付着することは困難であった。従って、所望のエッチングを行うことも困難であり、所望の凹凸表面を有する押圧加工用版の製造が困難であった。
(比較例9b)
上記の実施例9と同じ工程により、図15の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部41とを形成した。
この凹形状を有する既成凹部と凸形状を有する既成凸部とを備えた凹凸を有する金属基板の表面に、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。しかしながら、ドライフィルムレジスト材と既成凹部の側面や底面との間に空隙が発生して、既成凹部の側面や底面にドライフィルムレジスト材を付着することはできなかった。
本実施例は、図15により示される方法により従来慣用のレジストを使用して既成凸部11と既成凹部12とを形成し、更に、インクジェットレジスト材を使用して、該既成凸部11及び該既成凹部12との双方に「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された複数微細凹凸模様」の図文字絵柄模様を形成する押圧加工用版の製造方法である。
図15の(A-イ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、真鍮製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、図15の(A-ロ)に示されるように、金属基板1の表面に(i)慣用レジスト材としての液状レジスト材を慣用の方法により、約0.02mmの厚さで付着し、所定の方法で乾燥してレジスト膜を形成した。
そして、光遮断用の所望の図柄形状(ハート図柄)を形成したマスクを介して、レジスト膜に紫外線を照射し、アフターベーキングの後、現像液を使用して不要な領域のレジスト膜を除去した。このようにして所望の図柄形状(ハート)を有するレジスト硬化膜30を形成した。
この場合、図33の(I-a)における黒色で示された領域がレジスト硬化膜に相当する。
レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)を接触して、レジスト硬化膜が付着されていない金属基板の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、レジスト除去剤(苛性ソーダ水溶液)を使用して、レジスト硬化膜を除去した。
このようにして、図15(A-ニ)に示されるような凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図33の(I-a)の黒色で示される「ハート図柄」絵柄模様が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域を形成した。
次に、インクジェットレジスト材2を使用して、既成凸部41と既成凹部42との双方の表面に微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様図柄を、以下の方法により形成した。
図5は既成凸部41に微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様図柄を形成する工程の説明図であり、
図6は既成凹部42に微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様図柄を形成する工程の説明図であり、
本実施例においては、これらの図5と図6との双方の構成を備えたものである。
図5の(B-a)と図6の(B-b)に類似して、金属基板に形成された既成凹部42の底面42c、及び、既成凸部41の上面41aの双方に、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、それぞれ所望の「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」のインクジェットレジスト凸部上面付着膜及びインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成するとともに、既成凹部42の側面42bにインクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト側面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着形成された上記のインクジェットレジスト付着膜に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜3cと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bと「微細凹凸で形成された微細凹凸模様」図文字絵柄模様の所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aを形成した。それぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
その後、それぞれのインクジェットレジスト付着膜を硬化してそれぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した。
次に、図5の(C-a)と図6の(C-b)に類似して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を付着形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない領域をエッチングした。これにより、既成凸部41の上面及び既成凹部42の底面との双方に、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成した。
次に、図5の(D-a)に示されるように、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3をレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、金属基板を水で洗浄した。
このようにして、インクジェットレジスト材を使用して、金属基板1の既成凸部41の上面及び既成凹部42の底面との双方に、「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様」を形成してなる押圧加工用版を調製した。
インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さは約100μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の高さはインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さに相当する約100μmであった。インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の幅は約50μmであり、インクジェット膜腐蝕第一凸形成部111の幅は約50μmであった。
すなわち、図33の(I-b)と(I-d)に示されるような、ハート図柄を有する既成凸部41の上面とハート図柄の周囲領域の既成凹部42の底面のそれぞれに、所望の「複数のインクジェット膜腐蝕第一凸形成部111と複数のインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121との微細凹凸形状で形成された微細凹凸模様図柄」を備えた押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、既成凹部の側面(既成凸部の側面に相当する)がエッチングされてサイドエッチングが生じることなく、既成凹部の底面から既成凸部の上面に向かって所望の角度で形成されてなることを確認した。
このようにして、平板型版であって、被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版としての押圧加工用版を調製した。
(比較例10a)
上記の実施例10と同じ工程により、図15の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部41とを形成した。
次に、既成凹部側面に、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布するとともに、、既成凹部底面と既成凸部の上面に微細凹凸模様の図柄で、従来の慣用の液状のレジスト材を塗布してレジスト付着膜を形成することを試みた。しかしながら、既成凹部側面(既成凸部側面に相当)に塗布した液状レジストが底面方向に流れて、既成凹部側面(既成凸部側面に相当)に液状レジスト材を付着することが困難であった。
また、既成凹部の底面の全面には、従来の慣用の液状のレジスト材が付着されたが、しかしながら、紫外線露光用のマスクを設置することを試みたが、紫外線露光用のマスクを、既成凹部の底面に付着された慣用液状のレジスト硬化膜に密着して設置することは困難であり、所望の微細凹凸模様の図柄のレジスト硬化膜を形成することが困難であった。
このように、既成凹部側面や既成凸部側面の側面に従来慣用の液状レジスト材を付着させることは困難であり、凹凸を有する表面の所望の領域に従来の慣用の液状レジストを付着することは困難であった。従って、所望のエッチングを行うことも困難であり、所望の凹凸表面を有する押圧加工用版の製造が困難であった。
(比較例10b)
上記の実施例10と同じ工程により、図15の(A-ニ)に示されるような、金属基板1の金属基板第一領域表面11に、既成凹部42と既成凸部41とを形成した。
この凹形状を有する既成凹部と凸形状を有する既成凸部とを備えた凹凸を有する金属基板の表面に、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。しかしながら、ドライフィルムレジスト材と既成凹部の側面や底面との間に空隙が発生して、既成凹部の側面や底面にドライフィルムレジスト材を付着することはできなかった。従って、所望のエッチングを行うことも困難であり、所望の凹凸表面を有する押圧加工用版の製造が困難であった。
本実施例は、フレキシブルな金属基板の表面に、図18により示される方法によりインクジェットレジスト材を使用して既成複数微細凹凸部45を形成し、更に、図12により示される方法により、インクジェットレジスト材を使用して、インクジェット膜腐蝕第二凹部形成部121を形成するとともに、インクジェット膜腐蝕凹凸形成部突起部453を形成してなる押圧加工用版の製造方法である。
図18の(A-イ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、鋼鉄製であって、厚さ0.5mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
次に、図18の(A-ロ)に示されるように、金属基板1の表面にインクジェッレジスト材を、約0.04mmの厚さで付着し、所定の方法で乾燥してレジスト膜を形成した。
そして、レジスト膜に紫外線を照射し、アフターベーキングして、所望のハート図柄であって微細凹凸模様図柄を有するレジスト硬化膜30を形成した。
この場合、図33の(J-a)におけるハート図が示された領域がレジスト硬化膜に相当する。
レジスト硬化膜を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜が付着されていない金属基板の表面を深度(h1)が約100μmになるまでエッチングして、金属基板に複数の既成微細凹凸部凸部451と既成微細凹凸部凹部452との既成複数微細凹凸部45を形成した。
次に、レジスト除去剤を使用して、レジスト硬化膜を除去した。
このようにして、図18(A-ニ)に示されるような金属基板に複数の既成微細凹凸部凸部451と既成微細凹凸部凹部452との既成複数微細凹凸部45を形成した。すなわち、図33の(J-a)と(J-c)に示される「ハート図柄」であって、微細な凹凸形状の既成複数微細凹凸模様を形成した。
既成複数微細凹凸部凹部452の深さは約100μmであり、既成複数微細凹凸部凸部451の高さは既成複数微細凹凸部凹部452の深さに相当する約100μmであった。それぞれの既成複数微細凹凸部凹部452の幅は約50μmであり、既成微細凹凸部凸部451の幅は約50μmであった。
図12(B-e)に示されるように、インクジェットレジスト材2をインクジェット方式で付着して、金属基板1の複数の既成微細凹凸部凸部451と既成微細凹凸部凹部452との既成複数微細凹凸部45を覆って既成複数微細凹凸部インクジェットレジスト付着膜を形成した。この場合、複数の既成微細凹凸部凸部451の上面と側面、及び、既成微細凹凸部凹部452底面と側面にインクジェットレジスト材が付着していることを確認した。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着形成された上記のインクジェットレジスト付着膜に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fを形成した。それぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
その後、それぞれのインクジェットレジスト付着膜を硬化してそれぞれの所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を形成した。
図12(C-e)に示されるように、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜3gと既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜3fとを形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して記所望領域インクジェットレジスト硬化膜3が付着されていない金属基板1の金属基板第二領域表面12を所定の深さになる迄エッチングし、これにより、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、既成複数微細凹凸部45がインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121から突出してなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成した。
図12(D-e)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト硬化膜3を除去した。
これにより、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部121を形成するとともに、複数の既成微細凹凸部凸部451と複数の既成微細凹凸部凹部452を有する既成複数微細凹凸部45を備えたインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成した。
すなわち、図33の(J-b)と(J-d)に示される「ハート図柄」であって、そのハート図柄の表面に複数の既成微細凹凸部凸部451と複数の既成微細凹凸部凹部452を有するインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453を形成した。
既成複数微細凹凸部凹部452の深さは約100μmであり、既成複数微細凹凸部凸部451の高さは既成複数微細凹凸部凹部452の深さに相当する約100μmであった。それぞれの既成複数微細凹凸部凹部452の幅は約50μmであり、既成複数微細凹凸部凸部451の幅は約50μmであった。
また、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の深さは、約0.3mmであった。
なお、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の側面には、サイドエッチング現象が生じていなく、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の側面は、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部121の底面からインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部453に向かって滑らかな所望の傾斜した側面を有することを確認した。
また、図12(D-e)における複数の既成微細凹凸部凹部452の側面(複数の既成微細凹凸部凸部451の側面に相当)は、エッチングされることなく、図12(A-e)及び図18(A-e)に示される正常な所望の形状を維持していたことを確認した。
このようにして、ロールの表面の球面に一致するように変形可能な程度のフレキシブル性を有するフレキシブル型押版を製造した。
実施例11において製造した押圧加工用版100としてのフレキシブル型押版100を、図41(B)に示されるようなロール装置の主ロール96の表面の球面に沿って変形して取り付け設置した。対ロール97としての別途調製した滑らかな球面を有するステンレス製のアンビルロール97を準備した。回転するフレキシブル型押版100とアンビルロール97との間に、被加工物108としての厚さ1mmの紙製シート108aと厚さが約30μm以下の薄い金属箔シート108bとを供給して、主ロール96とアンビルロール97とにより被加工物108aと金属箔シート108bを押圧した。
このようにして、被加工物108としての紙製シート108aの表面に、ハート図柄が約0.3mmの高さの凹形状で形成されるとともに、その凹形状で形成されたハート図柄の底面に複数微細凹凸模様図柄有する金属箔が転写形成されてなる加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての紙製シート108a及び金属箔シート108bに何らの異常が発生することなく、順調な状態で、被加工物108としての紙製シート108aに、所望の微細凹凸形状であって金属箔が転写形成された複数微細凹凸模様を形成した加工物が得られた。
(比較例11a)
実施例11の図12(B-e)に示される「インクジェットレジスト材をインクジェット方式で付着して、金属基板1の複数の既成微細凹凸部凸部451と既成微細凹凸部凹部452との既成複数微細凹凸部45を覆って既成複数微細凹凸部インクジェットレジスト付着膜を形成する工程」に替えて、
「従来の慣用の液状レジスト材を使用してレジスト付着膜を形成し、そして、エッチング工程を備えた方法により、押圧加工用版を製造した。
本比較例を説明する模式的説明図が図14の(A)~(D)に示される。
図14(B)に示されるように、慣用の液状レジスト材30は、複数の既成微細凹凸部凹部452の側面(複数の既成微細凹凸部凸部451の側面に相当)に付着することなく、複数の既成微細凹凸部凹部452の底面に流れ落ちてしまって、複数の既成微細凹凸部凸部451の側面(複数の既成微細凹凸部凹部452の側面に相当)の金属表面が露出してしまう状態になつた。この状態でエッチングを実施した。その結果、図14(C)に示されるように、既成凹凸部凸部(又は、既成微細凹凸部凸部)451の側面がエッチングされたサイドエッチング部451sが発生した。
(比較例11b)
上記の実施例11と同じ工程により、図18の(A-ニ)に示されるような、金属基板(1)の金属基板第一領域表面(11)に、既成凹部(42)と既成凸部(41)とを形成した。
この凹形状を有する既成凹部と凸形状を有する既成凸部とを備えた凹凸を有する金属基板の表面に、従来の慣用のドライフィルムレジスト材を貼り付けた。しかしながら、ドライフィルムレジスト材と既成凹部の側面や底面との間に空隙が発生して、既成凹部の側面や底面にドライフィルムレジスト材を付着することはできなかった。
(比較例11c)
比較例11aにおいて製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(B)に示されるように、比較例11aにおいて製造した押圧加工用版100としてのフレキシブル型押版100を、図41(B)に示されるようなロール装置の主ロール96の表面の球面に沿って変形して取り付け設置した。対ロール97としての別途調製した滑らかな球面を有するステンレス製のアンビルロール97を準備した。回転するフレキシブル型押版100とアンビルロール97との間に、被加工物108としての厚さ1mmの紙製シート108aと厚さが約30μm以下の薄い金属箔シート108bとを供給して、主ロール96とアンビルロール97とにより被加工物108aと金属箔シート108bを押圧した。
このとき、主ロール96とアンビルロール97とにより、被加工物108aと金属箔シート108bとが押圧加工用版100に引っ掛かってしまって、正常に押圧加工をすることができなかった。
すなわち、被加工物108としての紙製シート108aに、所望の微細凹凸形状であって金属箔が転写形成された複数微細凹凸模様を形成した加工物が得られなかった。
本実施例は、従来の慣用の液状レジスト材を使用して既成凸部41と既成凹部42を形成し、その後、インクジェトレジスト材を使用して、更に、既成凹部42をエッチングして、既成凸部超凸部411と既成凹部超凹部421を形成し、その後、機械加工により、既成凸部超凸部411を切削加工して刃型形状を有する凸部超刃部417を形成した。
前述の「従属構成30」に類似する押圧加工用版の製造方法であり、 図26、図34(K-a)~(K-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。
図26の(A-イ)に示されるように、平面表面形状を有する金属基板第一領域表面11と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面12を備えた平面表面形状を有する金属基板1を準備して供給した。金属基板1は、鋼鉄製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する。
金属基板1の表面に、慣用レジスト材としての慣用の液状レジスト材を使用して、金属基板の表面に塗布し、その後、乾燥した。その乾燥したレジスト膜の表面にフォットマスクを介して紫外線を照射・露光し、その後、アフターベーキング処理を行い、その後、現像液で処理して、紫外線が照射されていない領域のレジスト材を除去し、これにより硬化されてなる所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜30を調製した。レジスト硬化膜30の厚さは約0.015mmであった。
この場合、図26の(A-イ)における金属基板第一領域表面11が図34の(K-a)の黒色で示されたレジスト材を付着した図文字絵柄模様の領域に相当し、金属基板第二領域表面12が、レジスト材が付着されていない図34の(K-a)の白色で示された領域に相当する。
図26の(A-ロ)に示されるように、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(h1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
次に、(A-ハ)において、レジスト除去剤を使用して、レジスト硬化膜30を除去した。
このようにして、凸形状で形成された既成凸部41と、凹形状で形成された既成凹部42を形成した。すなわち、既成凸部41としては、図34の(K-a)の黒色で示される長方形図柄」が形成され、既成凹部42としては白色で示される領域が形成された。
図26の(B)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部41(長方形図柄)の既成凸部上面41aと既成凸部側面41bとにインクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成した。なお、既成凸部側面41bは既成凹部側面42bに相当する。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41aに良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(既成凹部側面に相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。
図26の(C)に示されるように、既成凸部41の上面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと、既成凸部41の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bとを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成した。
図26の(D)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bをレジスト除去剤(苛性ソータ水溶液、又は、水酸化ナトリウム水溶液)を使用して除去した。
その後、既成凹部超凹部421を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用レジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(h1=1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して金属基板第二領域表面に既成凹部42(h1=1.0mm)よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(h2=1.9mm)を形成するとともに、金属基板の表面の金属基板第一領域表面に既成凸部41よりも更に高い突起高さ(h2=1.9mm)を有する既成凸部超凸部411を形成した。なお、既成凹部超凹部421の深さと既成凸部超凸部411の高さは互いに同じ位置の寸法を意味する。
次に、NC機械加工装置を使用して、切削加工により、既成凸部超凸部411を所望の刃形状に切削加工して、先端に刃形状を有する凸部超刃部417を形成した。
すなわち、図34の(K-b)の黒色で示される「長方形図柄」が凸部超刃部417の刃型で形成され、図34の(K-b)の白色で示される領域が既成凹部超凹部421として形成され、凸部超刃部417の高さが1.9mmで形成された押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、凸部超刃部417の側面(既成凹部超凹部421の側面に相当)は、既成凹部超凹部421の底面から凸部超刃部417の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定形状に加工するための切断型版、切抜型版としての押圧加工用版100を調製した。
特に、このように調整した切断型版・切抜型版としての押圧加工用版100は、刃型部分の高さを長く形成されているために、約1mm以上の厚い厚さを有する被加工物を正常に切断・切抜加工することができる。
実施例12において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ1.5mmの貼付剤シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108を押圧した。なお、貼付剤シート108は不織布製基材とゲル状粘着剤とプラスチック製フィルムとが積層されてなる被加工物である。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108から離反した。このようにして、被加工物108としての貼付剤シート108に、押圧加工用版100としての型押版100に形成されている凹凸形状で形成されている模様図文字絵柄模様に一致した模様図文字絵柄模様が切断切抜されて形成された加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての貼付剤シート108に何らの異常が発生することなく、順調な状態で、所望の凹凸形状で切断切抜加工された模様図文字絵柄模様(長方形)を有する加工物が得られた。
(比較例12a)
上記実施例12の比較例について、下記に説明する。
図36に従来の慣用レジスト材を使用して、更に深くエッチングして、凸部超凸部を形成する押圧加工用版の製造方法の概略模式図を示す。
図36は従来の慣用のレジスト材を使用して、更に深くエッチングされて、凸部超凸部を形成する押圧加工用版の製造方法の概略模式図である。
図36の(A)において、上記の実施例1と同じ方法の図26の(A-イ)に示される金属基板供給工程とレジスト硬化膜形成工程とにより、図36(A)に示される慣用レジスト材硬化膜30を付着した金属基板を調製した。すなわち、図29の(A-a)の黒色で示される「長方形図柄」を有する慣用レジスト材硬化膜30を付着形成した金属基板を調製した。
次に、図36の(B)に示すように、レジスト硬化膜30を形成した金属基板1の表面にエッチング液を接触して、レジスト硬化膜30が付着されていない金属基板第二領域表面12の表面を深度(h1,d1)が1.0mmになるまでエッチングして、金属基板第二領域表面12に凹形状で形成された既成凹部42を形成するとともに、金属基板第一領域表面11に凸形状で形成された既成凸部41を形成した。
更に、図36の(C)に示すように、凹部の深さ(h2、d2)が約1.9mmになる迄、エッチング液の接触によるエッチングを続行した。
その結果、図36の(D)に示すように、深さ方向にエッチングそれるとともに、凹部の側面(凸部の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング100cが発生し、
次に、図36の(D)に示すように、慣用レジスト硬化膜を、レジスト除去剤を使用して除去した。
以上の工程の結果、図36の(D)に示すように、凹部が更に深くエッチングされるとともに凹部の側面(凸部の側面に相当)もエッチングされて、好ましくない形状であるサイドエッチング100cが発生し、凹部底面から凸部上面に向かう角度が90度以下の所望の傾斜角を有する形状を得ることができなかった。
なお、図36の従来所定凸部100aは図26の既成凸部41に相当し、図36の従来所定超凸部100bは 図26の既成凸部超凸部411に相当する。
次に、上記のようにして調製した既成凸部超凸部411の先端を切削加工により刃型を形成する予定であったが、既成凸部超凸部411の側面に好ましくないサイドエッチング現象が生じていたために、機械加工による刃型形成加工を行わなかった。
本実施例は、従来の慣用の機械加工により凸部形状の刃型形状を有する既成凸部刃部47と既成凹部42を形成し、その後、その既成凹部42を更に深くエッチングして既成凹部超凹部421を形成するとともに、高い高さを有する切断・切抜用の凸部超刃部417を形成した押圧加工用版である。
図27、図34(L-a)~(L-d)に本発明の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版の一実施例の模式的説明図を示す。
図27の(A-c)に示されるように、鋼鉄製であって、厚さ7.0mm、横幅125mm、縦幅90mmの略平板形状を有する金属基板を1準備し、そして、従来の慣用の機械加工により凸部形状の刃型形状を有する既成凸部刃部47と既成凹部42を形成した。
すなわち、既成凸部刃部47としては、図34の(L-a)の黒色で示される「長方形図柄」を形成し、既成凹部42としては白色で示される領域を形成した。
図27の(B-c)に示されるように、金属基板1の金属基板第一領域表面11に形成された既成凸部刃部47(長方形図柄)の既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)と既成凸部側面41b(刃部の側面に相当する)とにインクジェットレジスト材2を、インクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成した。
なお、マイクロクラフト社製のオンデマンドインクジェット印刷システム装置を使用した。インクジェットレジスト材としては、10~20mpa・s(25℃)の粘度のインクジェットレジスト材を使用し、吐出ノズルから吐出される液滴量が2pl~15plの条件で付着した。そして、金属基板に付着されたインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3aと所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3bを形成した。この場合、金属基板に付着されたインクジェットレジスト材に紫外線を照射し、その後、120℃で10分間のバーニングを行って、硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3a(刃部の刃先硬化膜に相当する)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3b(刃部の側面硬化膜に相当する)を形成した。所望領域インクジェットレジスト硬化膜の厚さは0.03~0.05mmであった。
本工程において、インクジェットレジスト材は、既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)に良好に付着するとともに、既成凹部の底面に流れ落ちることなく、既成凸部側面41b(刃部の側面に相当する)にも良好に付着形成され、所望の領域に硬化された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3a(刃部の刃先硬化膜に相当する)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3b(刃部の側面硬化膜に相当する)を形成した。
図27の(C-c)に示されるように、既成凸部刃部47の上面(刃部の刃先に相当する)に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3a(刃部の刃先硬化膜に相当する)と、既成凸部刃部47の側面に形成された所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3b(刃部の側面硬化膜に相当する)とを形成した金属基板1の表面にエッチング液(塩化第二鉄水溶液)をパドル吹上方式で接触して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない既成凹部42を深度(h2)が1.9mmになるまでエッチングした。これにより、既成凹部42を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部421を形成するとともに、更に高い高さを有する凸部超刃部417を形成した。
図27の(D-c)に示されるように、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜3a(刃部の刃先硬化膜に相当する)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜3b(刃部の側面硬化膜に相当する)をレジスト除去剤を使用して除去した。
その後、既成凹部超凹部421を形成してなる金属基板を水で洗浄した。
このようにして、従来の慣用の機械加工により既成凸部刃部47(h1=1.0mm)を形成し、その後、インクジェットレジスト材を使用して既成凹部42(h1=1.0mm)よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部421(h2=1.9mm)を形成するとともに、既成凸部刃部47よりも更に高い突起高さ(h2=1.9mm)を有する凸部超刃部417を形成した。
このようにして、図34の(L-b)の黒色で示される「長方形図柄」が凸部超刃部417の刃型で形成され、図34の(L-bの白色で示される領域が既成凹部超凹部421として形成され、凸部超刃部417の高さが1.9mmで形成された押圧加工用版を調製した。
この調製された押圧加工用版において、凸部超刃部417の側面(既成凹部超凹部421の側面に相当)は、既成凹部超凹部421の底面から凸部超刃部417の上面に向かって約45~約90度の傾斜角度で形成され、サイドエッチングが生じることなく、所望にエッチングされた所望の傾斜角を有する押圧加工用版であることを確認した。
このようにして、平板型版100であって、被加工物を所定形状に加工するための切断型版、切抜型版としての押圧加工用版100を調製した。
特に、このように調整した切断型版・切抜型版としての押圧加工用版100は、刃型部分の高さを長く形成されているために、約1mm以上の厚い厚さを有する被加工物を正常に切断・切抜加工することができる。
実施例13において製造した押圧加工用版100としての型押版100を、図41(A)に示されるように、平圧加圧式加工装置の第一基盤92に装着するとともに、別途調製した滑らかな平面を有するステンレス製の受版94を、平圧加圧式加工装置の第二基盤94に装着した。この状態で、押圧加工用版100と受版94との間に、被加工物108としての厚さ1.5mmの貼付剤シート108を位置した。この状態で、慣用の加圧駆動方法により、第一基盤92と第二基盤94とのうちの少なくとも一方を駆動して、押圧加工用版100と受版94とにより被加工物108を押圧した。なお、貼付剤シート108は不織布製基材とゲル状粘着剤とプラスチック製フィルムとが積層されてなる被加工物である。
その後、第一基盤92と第二基盤94と互いに離反駆動して、押圧加工用版100を被加工物108から離反した。このようにして、被加工物108としての貼付剤シート108に、押圧加工用版100としての型押版100に形成されている凹凸形状で形成されている模様図文字絵柄模様に一致した模様図文字絵柄模様が切断切抜されて形成された加工物が得られた。
この場合、被加工物108としての貼付剤シート108に何らの異常が発生することなく、順調な状態で、所望の凹凸形状で切断切抜加工された模様図文字絵柄模様(長方形)を有する加工物が得られた。
(比較例13a)
上記実施例13の比較例について、下記に説明する。
上記実施例13の(A-c)と同じ工程により、機械加工により、既成凸部刃部47(長方形図柄)と既成凹部42を形成した。
そして、上記実施例13の(B-c)におけるインクジェットレジスト材に替えて、従来の慣用の液状レジスト材を使用して、既成凸部刃部47(長方形図柄)の既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)と既成凸部側面41b(刃部の側面に相当する)と既成凹部42を含む金属基板の全表面に液状レジスト材を厚さ0.015mmで塗布した。この場合、既成凸部刃部47(長方形図柄)の既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)に塗布された液状レジスト材は、既成凹部42の底面方向に流れ落ちてしまった。その結果、既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)に液状レジスト材を付着することはできなかった。すなわち、所望とする既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)にレジスト硬化膜を形成することはできなかった。
その後、フォットマスクを使用して、紫外線露光、現像も等の工程により、既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)と既成凸部側面41b(刃部の側面に相当する)にレジスト硬化膜を形成する予定であったが、所望とする既成凸部上面41a(刃部の刃先に相当する)にレジスト硬化膜を形成することはできなかったために、本工程の「従来の慣用の液状レジスト材によるレジスト硬化膜を使用してエッチングする工程」を中止した。
本発明の押圧加工用版の製造方法により、所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形、所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版を製造可能であるとともに、エッチングされてはならない領域の腐蝕エッチングが抑制されて、所望の形状であるとともに、所望の凸部の高さ寸法、凹部の深さ寸法、所望の凹凸部の高さ寸法及び深さ寸法、等の所望の凹部、所望の凸部、所望の凹凸部、等の所望の形状及び所望大きさ寸法を有する押圧加工用版を製造することが可能になる。
本発明の押圧加工用版により、押圧加工用版構成効果イ:所望の寸法形状を有し、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された表面を備えた押圧加工用版が得られる。
本発明の被加工物の加工方法により、被加工物加工方法効果イ:紙、プラスチック製フィルム、及び/又は、段ボール紙、等の被加工物を、所望の文字、所望の記号、所望の図形所望の絵柄、所望の格子模様、及び、所望の微細複数凹凸模様、等の所望の図文字絵柄模様形態を有する凹部、凸部、及び/又は凹凸部で形成された形状に、優れた形状寸法精度で、加工形成されてなる加工物を調製できる。
1 金属基板
11 金属基板第一領域表面
12 金属基板第二領域表面
111 インクジェット膜腐蝕第一凸形成部
121 インクジェット膜腐蝕第二凹形成部
2 インクジェットレジスト材
3 所望領域インクジェットレジスト硬化膜
3a 所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜
3b 所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜
3d 所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜
3c 所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜
3e 所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜
3g 既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜
3f 既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜
41 既成凸部
41a 既成凸部上面
41b 既成凸部側面
411 既成凸部超凸部
42 既成凹部
42b 既成凹部側面
42c 既成凹部底面
42d 既成凹部第二底面
421 既成凹部超凹部
422 既成凹部第二凹部
423 既成凹部第三凹部
424 既成凹部第四凹部
45 既成凹凸部、既成複数微細凹凸部
451 既成凹凸部凸部、複数の既成微細凹凸部凸部
452 既成凹凸部凹部、複数の既成微細凹凸部凹部
453 インクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部
417 凸部超刃部
47 既成凸部刃部
92 第一基盤
93 第二基盤
94 受版
96 主ロール
97 対ロール
100 押圧加工用版
100a 従来所定凸部
100b 従来所定超凸部
100c サイドエッチング
200a 従来所定凹部
200b 従来所定超凹部
200c サイドエッチング
300a 従来所定凹部
400a 従来所定第二凹部
108 被加工物

Claims (32)

  1. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は前記金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)の所望の領域、及び/又は、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の所望の領域に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されている所望の領域をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記金属基板の表面の前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない領域に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記既成凸部(41)の側面のエッチングが抑制されてなる、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  2. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は前記金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成するとともに、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト側面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されている前記所望の図文字絵柄模様形態を有する領域をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない金属基板の表面をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)、及び、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板の前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)、及び、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、エッチングされて凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、
    前記既成凸部(41)の側面のエッチングが抑制されてなる
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  3. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト上面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト底面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト上面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト側面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)と所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)と前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている前記所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の露出部をエッチングして前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成する金属基板エッチング工程、
    ここで、前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされなく、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程
    を備え、
    これにより、前記金属基板の前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に、エッチングされて凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成するとともに、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)が形成されてなる、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  4. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト側面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト側面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている前記所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の露出部をエッチングして、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成する金属基板エッチング工程、
    ここで、前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされなく、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    前記金属基板の前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、エッチングされて凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成するとともに、凸形状で形成された所望の図文字絵柄模様形態を有するインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)が形成されてなる、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  5. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣 接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)に形成された前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)とにインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面にはインクジェットレジスト付着膜は形成されなく、
    及び、
    前記インクジェットレジスト上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、前記インクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面にはインクジェットレジスト硬化膜は形成されなく、
    (C)前記既成凸部(41)の上面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と、前記既成凸部(41)の側面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部(42)の底面をエッチングして、前記既成凹部(42)の底面が更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部(421)を形成する金属基板エッチング工程、
    ここで、前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が付着されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記既成凹部(42)の底面に、前記既成凹部(42)の底面よりも更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部(421)を形成し、
    これにより、前記金属基板の表面の金属基板第一領域表面前記既成凸部(41)を、前記既成凹部超凹部(421)の底面から前記既成凸部(41)の上面までの高さが前記既成凹部(42)の底面から該既成凸部(41)の上面までの高さよりも更に高い突起高さを有する既成凸部超凸部(411)の形態に形成する
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  6. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状で形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)は、前記金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成された既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の一領域に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域にはインクジェットレジスト凹部底面付着膜が形成されなく、及び、
    前記インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成する、
    所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3c)が付着されていない前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の中間領域をエッチングしてエッチングしてなる既成凹部第二凹部(422)を形成する金属基板エッチング工程、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されていない前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域がエッチングされて、エッチングされた既成凹部第二凹部(422)を形成し、
    所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されている前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域の既成凹部底面(42c)の一領域がエッチングされることなく、
    前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に前記既成凹部(42)を有するとともに、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域に、前記既成凹部底面(42c)よりも更に深くエッチングされた既成凹部第二凹部(422)を形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  7. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は既成凹凸部(45)を有し、
    前記金属基板第二領域表面(12)は平坦形状を有し、
    前記金属基板第一領域表面(11)の前記既成凹凸部(45)は、平坦形状を有す る前記金属基板第二領域表面(12)に隣接してなる形態を有し、
    前記既成凹凸部(45)は、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの図文字絵柄模様を凹凸形状で形成してなる既成凹凸部凸部(451)と既成凹凸部凹部(452)を有し、
    (B)前記金属基板(1)の前記既成凹凸部凸部(451)の上面と側面を覆って既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、前記既成凹凸部凹部(452)の底面を覆って既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成する既成凹凸部インクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)を形成するとともに、前記既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、これにより、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成し、
    (C)前記既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と前記既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の前記金属基板第二領域表面(12)の平坦形状を有する領域をエッチングして、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成する金属基板エッチング工程、及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記既成凹凸部(45)に隣接する平坦形状を有する金属基板第二領域表面(12)をエッチングして、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、これにより、前記既成凹凸部凸部(451)と前記既成凹凸部凹部(452)を有する前記既成凹凸部(45)が前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)から突出してなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部(453)の形態に形成される、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  8. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は既成凹凸部(45)を有し、
    前記金属基板第二領域表面(12)は平坦形状を有し、
    前記金属基板第一領域表面(11)の前記既成凹凸部(45)は、平坦形状を有する前記金属基板第二領域表面(12)に隣接してなる形態を有し、
    前記既成凹凸部(45)は複数微細凹凸形状を有する既成複数微細凹凸部(45)であり、
    前記既成複数微細凹凸部(45)は複数の既成微細凹凸部凸部(451)と複数の既成微細凹凸部凹部(452)とを有して形成され
    前記既成複数微細凹凸部(45)は、(ヘ-a)複数の微細な線状の凹凸形状形態、(ヘ-b)複数の微細なドット模様の凹凸形状形態、及び、(ヘ-c)複数の微細な線状により形成された万線模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの微細複数凹凸形状を有する形態を有し、
    前記複数の既成微細凹凸部凸部(451)の上面の幅寸法は0.0005~1mmであり、前記複数の既成微細凹凸部凹部(452)の底面の幅寸法は0.0005~1mmであり、
    前記複数の既成微細凹凸部凸部(451)の高さ寸法は0.0005~1mmであり、
    前記複数の既成微細凹凸部凹部(452)の深さ寸法は0.0005~1mmであり、
    (B)前記金属基板(1)の前記既成微細凹凸部凸部(451)の上面と側面を覆って既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、前記既成微細凹凸部凹部(452)の底面を覆って既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成する既成微細凹凸部インクジェットレジスト付着膜形成工程、
    及び、
    前記既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)を形成するとともに、前記既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、これにより、既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成し、
    (C)前記既成微細凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と前記既成微細凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の前記金属基板第二領域表面(12)の平坦形状を有する領域をエッチングして、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成する金属基板エッチング工程、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記既成微細凹凸部(45)に隣接する平坦形状を有する前記金属基板第二領域表面(12)をエッチングして、インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成これにより、前記既成微細凹凸部凸部(451)と前記既成微細凹凸部凹部(452)を有する前記既成微細凹凸部(45)が前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)から突出してなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部(453)の形態に形成される、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  9. (A)複数の金属基板第一領域表面(11)と複数の金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記複数の金属基板第二領域表面(12)のそれぞれの金属基板第二領域表面(12)は、前記複数の金属基板第一領域表面(11)のそれぞれの金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記複数の金属基板第一領域表面(11)のそれぞれの金属基板第一領域表面(11)は凸形状形成されたそれぞれの既成凸部(41)を有し、
    前記複数の金属基板第二領域表面(12)のそれぞれの金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成されたそれぞれの既成凹部(42)を有し、
    それぞれの金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成されたそれぞれの既成凹部(42)は、それぞれぞれの金属基板第一領域表面(11)に凸形状で形成されたそれぞれの既成凸部(41)に隣接してなる形態を有し、
    それぞれの前記既成凸部(41)はそれぞれの既成凸部上面(41a)とそれぞれの既成凸部側面(41b)を有し
    それぞれの前記既成凹部(42)はそれぞれの既成凹部底面(42c)を有し
    (B)それぞれの既成凸部上面(41a)とそれぞれの既成凸部側面(41b)にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して、インクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とを形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、ここで、それぞれの既成凹部底面(42c)にはインクジェットレジスト付着膜は形成されなく、
    及び、
    前記インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    及び、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていないそれぞれの前記既成凹部(42)の底面をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が付着された前記既成凸部側面(41b)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)が付着された前記既成凸部上面(41b)をエッチングすることなく、それぞれの前記既成凹部(42)の底面エッチングして、それぞれの既成凹部(42)の底面が更に深くエッチングされてなるそれぞれの既成凹部超凹部(421)を形成し、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、それぞれの前記既成凹部(42)の底面に、それぞれの前記既成凹部(42)の底面よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部(421)を形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  10. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)の周囲領域に形成されてなり、
    前記金属基板第二領域表面(12)は滑らかな平坦面を有し、
    前記金属基板第一領域表面(11)は、複数の凸形状で形成された既成凹凸部凸部(451)と、複数の凹形状で形成された既成凹凸部凹部(452)を有する既成凹凸部(45)を有し、
    滑らかな平坦面を有する金属基板第二領域表面(12)は、金属基板第一領域表面(11)に形成された複数の凸形状で形成された既成凹凸部凸部(451)と、複数の凹形状で形成された既成凹凸部凹部(452)を有する既成凹凸部(45)の周囲領域に形成されてなり、
    前記既成凹凸部凸部(451)は既成凹凸部凸部上面(451a)と既成凹凸部凸部側面(451b)を有し、前記既成凹凸部凹部(452)は既成凹部凹凸部底面(452c)を有し、
    (B)前記既成凹凸部凸部上面(451a)と前記既成凹凸部凸部側面(451b)と前記既成凹凸部凹部底面(452c)にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して、インクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜とインクジェット底面付着膜とを有するインクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、ここで、前記既成凹凸部(45)の周囲領域に位置する前記金属基板第二領域表面(12)にはインクジェットレジスト材(2)が付着されない、及び、
    前記インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)と所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)と前記所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜(3c)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、前記既成凹凸部(45)をエッチングすることなく、前記既成凹凸部(45)の周囲領域に位置する前記金属基板第二領域表面(12)をエッチングして、金属基板第二領域凹部121を形成し、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)と前記所望領域インクジェットレジスト底面硬化膜(3c)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記既成凹凸部(45)をエッチングすることなく、前記既成凹凸部(45)の周囲領域に位置する前記金属基板第二領域表面(12)をエッチングして、金属基板第二領域凹部(121)を形成し、これにより、前記既成凹凸部(45)が、エッチングされて形成された前記金属基板第二領域凹部(121)の底面から突出した形態に形成されてなる、ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  11. 前記(A)工程において、
    (A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    ここで、レジスト硬化膜(30)が形成されていない前記金属基板第一領域表面(11)はエッチングされることなく、
    前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され
    及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された前記既成凹部(42)と、前記金属基板第一領域表面(11)に、前記既成凹部(42)に隣接して、該既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)から突出してなる凸形状で形成された前記既成凸部(41)を形成する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法。
  12. 前記(A)工程において、
    (A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平坦形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平坦形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着し、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する第一表面領域図文字絵柄模様レジスト付着膜を形成するとともに、
    前記金属基板第二領域表面(12)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記金属基板第一領域表面(11)における所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜(30)が付着していない領域表面をエッチングして既成凹凸部凹部(452)を形成する金属基板エッチング工程、ここで、金属基板第二領域表面(12)はエッチングされることなく平坦形状を有し、
    及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)に、前記既成凹凸部凹部(452)と、該既成凹凸部凹部(452)の底面から突出してなる形態を有する既成凹凸部凸部(451)とにより形成されてなる(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する凹凸形状で形成された既成凹凸部(45)を形成する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の押圧加工用版の製造方法。
  13. 前記(A)工程において、
    (A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平坦形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平坦形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、(ヘ-a)複数の微細な線状の凹凸形状形態、又は、(ヘ-b)複数の微細なドッ ト模様の凹凸形状形態、又は、(ヘ-c)複数の微細な線状により形成された万線模様の凹凸形状形態からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の微細複数凹凸模様を有する第一表面領域図文字絵柄模様レジスト付着膜を形成するとともに、
    前記金属基板第二領域表面(12)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記金属基板第一領域表面(11)における所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜(30)が付着していない領域表面をエッチングして既成凹凸部凹部(452)を形成する金属基板エッチング工程、ここで、金属基板第二領域表面(12)はエッチングされることなく平坦形状を有し、
    及び、(A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)に、前記複数の既成微細凹凸部凹部(452)と、前記複数の既成微細凹凸部凸部(451)とにより形成されてなる(ヘ)所望の微細複数凹凸模様を有する微細複数凹凸形状で形成された既成複数微細凹凸部(45)を形成する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の押圧加工用版の製造方法。
  14. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、凸形状で形成された前記既成凸部(41)と、該既成凸部(41)に隣接して凹形状で形成された前記既成凹部(42)を形成し、
    (B)前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)に形成された既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)とにインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト上面付着膜とインクジェットレジスト側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記インクジェットレジスト上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、前記インクジェットレジスト側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記既成凸部(41)の上面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と、前記既成凸部(41)の側面に形成された前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部(42)の底面をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程、これにより、前記既成凹部(42)の底面を更に深くエッチングされてなる既成凹部超凹部(421)を形成し、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、金属基板第二領域表面に前記既成凹部(42)の底面が更に深くエッチングされて形成された底面を有する既成凹部超凹部(421)を形成
    これにより、前記既成凸部(41)が前記既成凹部超凹部(421)の底面から突出してなる既成凸部超凸部(411)の形態に形成される、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  15. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、金属基板第一領域表面(11)は金属基板第二領域表面(12)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、凸形状で形成された前記既成凸部(41)と、該既成凸部(41)に隣接して凹形状で形成された前記既成凹部(42)を形成し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(4,2)の既成凹部側面(42b)に付着してインクジェットレジスト凹部側面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜(3b)を形成して、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部(42)をエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程、これにより、前記既成凹部(42)を更に深くエッチングしてなる既成凹部超凹部(421)を形成し、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記既成凹部(42)が、該既成凹部(42)の底面よりも更に深くエッチングされて形成された底面を有する既成凹部超凹部(421)の形態に形成される、ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  16. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、金属基板第一領域表面(11)は金属基板第二領域表面(12)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、凸形状で形成された前記既成凸部(41)と、該既成凸部(41)に隣接して凹形状で形成された前記既成凹部(42)を形成し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の一領域に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続して形成されてなるインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域にはインクジェットレジスト凹部底面付着膜が形成されなく、
    及び、
    前記インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成する、
    所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3c)が付着されていない前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の中間領域をエッチングしてなる既成凹部第二凹部(422)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されていない前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域がエッチングされて、エッチングしてなる既成凹部第二凹部(422)を形成し、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されている前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域の既成凹部底面(42c)の一領域がエッチングされることなく、
    前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域に、前記既成凹部底面(42c)よりも更に深くエッチングされた既成凹部第二凹部(422)を形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  17. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    金属基板第一領域表面(11)は金属基板第二領域表面(12)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、凸形状で形成された前記既成凸部(41)と、該既成凸部(41)に隣接して凹形状で形成された前記既成凹部(42)を形成し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部側面(42b)に付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の一領域に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続して形成されてなるインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面の中間領域にはインクジェットレジスト凹部底面付着膜が形成されなく、
    及び、
    前記インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部側面硬化膜(3b)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成し、
    所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3c)が付着されていない前記既成凹部(42)の前記既成凹部底面(42c)の一領域をエッチングしてなる既成凹部第二凹部(422)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されていない前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域がエッチングされて、エッチングしてなる既成凹部第四凹部(424)を形成し、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されている前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域の既成凹部底面(42c)の一領域がエッチングされることなく、
    前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面(42c)の中間領域に、前記既成凹部底面(42c)よりも更に深くエッチングされた既成凹部第四凹部(424)を形成
    これにより、前記既成凹部(42)が、既成凹部底面(42c)に二段形状に形成された凹部を有する形態の既成凹部第四凹部(424)の形態に形成される、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  18. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、凹形状で形成された前記既成凹部(42)の底面から突出して凸形状で形成された形態を有する既成凸部(41)が形成され、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、凸形状で形成された前記既成凸部(41)と、該既成凸部(41)に隣接して凹形状で形成された前記既成凹部(42)を形成し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)に付着してインクジェットレジスト凸部上面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)に付着してインクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成し、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)であって、前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜に連続する一領域にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成するとともに、
    前記インクジェットレジスト凹部底面付着膜から所望の間隔に位置する領域の既成凹部第二底面(42d)にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、
    ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)における前記既成凸部の根本領域から離れた既成凹部底面の既成凹部第二底面(42d)を除く中間領域にはインクジェットレジスト凹部底面付着膜が形成されなく、
    及び、
    前記インクジェットレジスト凸部上面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)を形成し、
    前記インクジェットレジスト凹部第二底面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜(3e)を形成する、
    所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部(42)の前記既成凹部底面(42c)の中間領域をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜(3e)が形成されていない領域をエッチングしてなる既成凹部第三凹部(423)を形成し、
    ここで、既成凹部底面(42c)の所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜(3e)が形成されている前記前記既成凹部第二底面(42d)はエッチングされることなく、
    前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)が形成されている前記既成凸部(41)の既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に前記既成凸部(41)を形成し、前記金属基板第二領域表面(12)に前記既成凹部(42)を形成するとともに
    既成凹部底面(42c)の所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜(3e)が形成されている前記前記既成凹部第二底面(42d)がエッチングされることなく、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)の前記所望領域インクジェットレジスト凹部第二底面硬化膜(3e)が形成されていない領域にエッチングされた既成凹部第三凹部(423)を形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  19. (A)(A-イ)金属基板第一領域表面(11)と基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着し、(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する第一表面領域図文字絵柄模様レジスト付着膜を形成するとともに、
    前記金属基板第二領域表面(12)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、
    レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)前記レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記金属基板第一領域表面(11)における所望の図文字絵柄模様のレジスト硬化膜(30)が付着していない領域表面をエッチングして既成凹凸部凹部(452)を形成する金属基板エッチング工程、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、前記金属基板(1)の前記金属基板第一領域表面(11)に、前記既成凹凸部凹部(452)と、該既成凹凸部凹部(452)の底面から突出してなる形態を有する既成凹凸部凸部(451)とにより形成されてなる(イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様を有する既成凹凸部(45)を形成し、
    (B)インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着して、前記金属基板(1)の前記既成凹凸部凸部(451)の上面と側面を覆って既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を形成するとともに、前記既成凹凸部凹部(452)の底面を覆って既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を形成する既成凹凸部インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)を形成するとともに、前記既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着膜を硬化して既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を形成する既成凹凸部インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    これにより、既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)を有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成し、
    (C)前記既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と前記既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の前記金属基板第二領域表面(12)をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、
    前記金属基板第二領域表面(12)に、エッチングされて凹部形状を有するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、
    ここで、前記既成凹凸部凸部インクジェットレジスト付着硬化膜(3g)と前記既成凹凸部凹部インクジェットレジスト付着硬化膜(3f)とを形成した前記所望の図文字絵柄模様を有する前記既成凹凸部(45)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板第一領域表面(11)に、前記既成凹凸部凸部(451)と前記既成凹凸部凹部(452)を有する前記既成凹凸部(45)を形成するとともに、
    前記金属基板第一領域表面(11)に隣接する前記金属基板第二領域表面(12)に、エッチングされてなるインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、
    これにより、前記既成凹凸部凸部(451)と前記既成凹凸部凹部(452)を有する前記既成凹凸部(45)を、前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面から突出してなるインクジェット膜腐蝕凹凸形成突起部(453)の形態に形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  20. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    金属基板第一領域表面(11)は金属基板第二領域表面(12)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成するとともに前記金属基板第一領域表面(11)に前記既成凹部(42)の底面から突出してなる形態を有する凸形状で形成された既成凸部(41)を形成し
    (B)前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、
    (イ)所望の文字、(ロ)所望の記号、(ハ)所望の図形、(ニ)所望の絵柄、(ホ)所望の格子模様、及び、(ヘ)所望の微細複数凹凸模様からなる群から選ばれる少なくとも一つの所望の図文字絵柄模様形態を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている前記所望の図文字絵柄模様形態の部分をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、前記所望の図文字絵柄模様形態に一致する凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、これにより、前記所望の図文字絵柄模様形態に一致するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面から突出する形態に形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)との形態を有する凹凸部を形成し、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されている前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に前記既成凹部(42)を形成するとともに、
    形成された前記金属基板の前記既成凹部(42)の底面に、前記所望の図文字絵柄模様形態に一致するインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面から突出する形態に形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)との形態を有する凹凸部を形成する、ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  21. (A)(A-イ)平面表面形状を有する金属基板第一領域表面(11)と平面表面形状を有する金属基板第二領域表面(12)を備えた平面表面形状を有する金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    金属基板第一領域表面(11)は金属基板第二領域表面(12)に隣接する領域に形成され、
    (A-ロ)前記金属基板第一領域表面(11)に、(i)慣用レジスト材を付着し、又は、(ii)インクジェットレジスト材をインクジェット方式により付着して、レジスト硬化膜(30)を形成するレジスト硬化膜形成工程、
    (A-ハ)レジスト硬化膜(30)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記レジスト硬化膜(30)が付着されていない前記金属基板第二領域表面(12)の表面をエッチングして、
    前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成する金属基板エッチング工程、及び、
    (A-ニ)前記レジスト硬化膜(30)を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に凹形状で形成された既成凹部(42)を形成するとともに、前記金属基板第一領域表面(11)に前記既成凹部(42)の底面から突出してなる形態を有する凸形状で形成された既成凸部(41)を形成し、
    B)前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、
    (ヘ)所望の微細複数凹凸模様を有する所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜を形成し、
    前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜と所望領域インクジェットレジスト凸部側面付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面付着膜と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面付着膜を硬化して所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凹部底面硬化膜(3c)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されている前記所望の微細複数凹凸模様の部分をエッチングすることなく、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程、
    これにより、前記既成凹部(42)の既成凹部底面(42c)に、前記(ヘ)所望の微細複数凹凸模様に一致する凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)を形成し、これにより、前記(ヘ)所望の微細複数凹凸模様に一致する凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面から突出する形態に形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)との形態を有する凹凸部を形成し、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されている前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記金属基板第二領域表面(12)に前記既成凹部(42)を形成するとともに、
    形成された前記金属基板の前記既成凹部(42)の底面に、前記(ヘ)所望の微細複数凹凸模様に一致する凹形状で形成されたインクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と該インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面から突出する形態に形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)との形態を有する凹凸部を形成する、
    ここで、前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)は複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部を有する複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)であり、前記インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)は複数の微細インクジェット膜腐蝕第二凸形成部を有する複数の微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)であり、
    前記インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と該インクジェット膜腐蝕第二凹形 成部(121)の底面から突出する形態に形成されたインクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)との形態を有する凹凸部は、複数の微細な微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)と複数の微細な微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)とを有する複数の微細な凹凸形状形態を有し、
    それぞれの微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の底面の幅寸法は0.0005~1mmであり、
    それぞれの微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)の上面の幅寸法は0.0005~1mmであり、
    それぞれの微細インクジェット膜腐蝕第二凹形成部(121)の深さ寸法は0.0005~1mmであり、
    それぞれの微細インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)の高さ寸法は0.0005~1mmである、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  22. さらに、
    (E)前記インクジェット膜腐蝕第一凸形成部(111)を機械加工して、所望の刃形状を有する刃部を形成する刃部形成機械加工工程を備える、
    ことを特徴とする請求項3、4または20に記載の押圧加工用版の製造方法。
  23. さらに、
    (E)前記既成凸部(41)を機械加工して、所望形状の既成凸部刃部を形成する刃部形成機械加工工程を備える、
    ことを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法。
  24. さらに、
    (E)前記既成凸部超凸部(411)を機械加工して、所望形状の凸部超刃部(417)を形成する刃部形成機械加工工程を備える、
    ことを特徴とする請求項5または14に記載の押圧加工用版の製造方法。
  25. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸部刃型形状で形成された既成凸部刃部(47)を有し、
    前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、
    (B)前記既成凸部刃部(47)の上面と側面にインクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式で付着してインクジェットレジスト付着膜を形成するインクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)とを有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成するインクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    ここで、前記既成凹部(42)の既成凹部底面にはインクジェットレジスト付着膜は形成されなく、
    前記既成凹部(42)の既成凹部底面にはインクジェットレジスト硬化膜は形成さ れなく、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜が付着されていない前記既成凹部(42)を更に深くエッチングして既成凹部超凹部(421)を形成するエッチングする金属基板第二領域表面エッチング工程、
    ここで、所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が形成されていない前記既成凸部刃部(47)の上面と側面はエッチングされることなく、
    及び、
    (D)前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、を備え、
    これにより、金属基板第二領域表面(12)に前記既成凹部(42)の底面よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部(421)を形成し、これにより、前記金属基板の表面の金属基板第一領域表面(11)の前記既成凸部刃型(47)を該既成凸部刃型(47)よりも更に高い突起高さを有する凸部超刃部(417)の形態に形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  26. (A)金属基板第一領域表面(11)と金属基板第二領域表面(12)を備えた金属基板(1)を供給する金属基板供給工程、
    ここで、前記金属基板第二領域表面(12)は金属基板第一領域表面(11)に隣接する領域に形成されてなり、
    前記金属基板第一領域表面(11)は凸形状形成された既成凸部(41)を有し、前記金属基板第二領域表面(12)は凹形状で形成された既成凹部(42)を有し、
    (B)前記既成凸部(41)の既成凸部上面(41a)と既成凸部側面(41b)に、インクジェットレジスト材(2)をインクジェット方式により付着して、所望領域インクジェットレジスト付着膜を形成する、インクジェットレジスト付着膜形成工程、及び、
    前記所望領域インクジェットレジスト付着膜を硬化して、所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を有する所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)を形成する所望領域インクジェットレジスト硬化膜形成工程、
    (C)前記所望領域インクジェットレジスト凸部上面硬化膜(3a)と前記所望領域インクジェットレジスト凸部側面硬化膜(3b)を形成した前記金属基板(1)の表面にエッチング液を接触して、前記所望領域インクジェットレジスト硬化膜(3)が付着されていない前記金属基板(1)の露出部をエッチングする金属基板エッチング工程、これにより、前記既成凹部凹部よりも更に深くエッチング形状で形成された既成凹部超凹部(421)を形成し、
    及び、
    (D)前記インクジェットレジスト硬化膜を除去するレジスト硬化膜除去工程、
    を備え、
    これにより、前記既成凸部(41)の側面のエッチングが抑制されるとともに、前記既成凹部(42)よりも更に深くエッチングされた既成凹部超凹部(421)を形成し、
    これにより、前記既成凸部(41)を、既成凹部底面から既成凸部上面(41a)までの高さが既成凹部超凹部(421)の底面から既成凸部上面までの高さよりも更に高い高さを有する既成凸部超凸部(411)の形態に形成する、
    ことを特徴とする押圧加工用版の製造方法。
  27. 前記金属基板(1)は、鉄、ステンレス鋼、真鍮、銅、マグネシウム鋼、ジュラルミン、超硬合金、粉末ハイス鋼、ハイス鋼、ダイス鋼、合金工具鋼、炭素工具鋼、又は、鋼鉄により形成されてなる、ことを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法。
  28. (イ)互いに対向する平板形状を有する平圧式加工装置に構成される平板型版、
    (ロ)互いに対向するロール形状を有するロール式加工装置に構成されるロール版、
    (ハ)円筒形又は円柱形のロールの周囲に巻き付け設置固定して構成されるフレキシブル版、
    (ニ)被加工物を所定凹凸形状に加工するための型押版、
    (ホ)被加工物に箔押し加工するための箔押用版、
    (ヘ)被加工物を所定凹凸形状に切抜するための切抜版、
    (ト)被加工物を所定凹凸形状に切断するための切断版、及び、
    (チ)被加工物を所定凹凸形状に型押又は箔押するとともに切抜又は切断するための型箔押・切抜断版、
    からなる群から選ばれる少なくとも一つの形態を有する押圧加工用版を製造する、
    ことを特徴とする請求項1乃至27のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法。
  29. 請求項1乃至28のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版を使用して、被加工物を加工して、所定形状に加工されてなる加工物を製造することを特徴とする被加工物の加工方法。
  30. (S-a)請求項1乃至28のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版(100)を供給する工程、
    (S-b)互いに対向する第一基盤(92)と第二基盤(93)を備えた押圧加工装置を準備する工程、
    (S-d)所定の受版(94)を、前記押圧加工装置の第二基盤(93)に設置する工程、
    (S-e)前記押圧加工用版(100)と前記受版(94)との間に被加工物を位置する状態で、前記第一基盤(92)と前記第二基盤(93)のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版(100)と受版(94)とが前記被加工物を押圧する工程、これにより、前記被加工物に凹凸形状を形成し、
    (S-f)前記押圧加工用版(100)と前記受版(94)のうちの少なくとも一つの基盤を駆動して、前記押圧加工用版(100)と受版(94)とを互いに離反して、前記被加工物への押圧を解除する工程、
    を備え、
    被加工物を所定形状に加工することを特徴とする、被加工物の加工方法。
  31. (S-a)請求項1乃至28のいずれか1項に記載の押圧加工用版の製造方法により製造されてなる押圧加工用版(100)を供給する工程、
    (S-b)互いに対向する主ロール(96)と対ロール(97)を備えた押圧加工装置を準備する工程、
    (S-c)前記押圧加工用版(100)を、前記主ロール(96)に設置する工程、
    (S-d)所定の受版(94)を、前記押圧加工装置の前記対ロール(97)に設置する工程、
    (S-e)前記主ロール(96)と前記対ロール(97)とが駆動するとともに、前記主ロール(96)と前記対ロール(97)との間に被加工物を供給して、前記押圧加工用版(100)と受版(94)とが前記被加工物を押圧する工程、
    これにより、前記被加工物に凹凸形状を形成し、及び、
    (S-f)被加工物が前記押圧加工用版(100)と前記受版(94)の間から離反して、前記被加工物への押圧を解除する工程、
    を備え、
    被加工物を所定形状に加工することを特徴とする、被加工物の加工方法。
  32. 前記被加工物は、紙、プラスチック製フィルム、段ボール紙、プラスチック製ボード、及び、プラスチック成型物、からなる群から選ばれる少なくとも一つの被加工物であり、
    型押加工、箔押加工、切断加工、及び、抜加工からなる群から選ばれる少なくとも一つの加工により、
    被加工物を所定形状に加工することを特徴とする、
    請求項29乃至31のいずれか1項に記載の被加工物の加工方法。
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