JP6977508B2 - 微細凹凸構造体 - Google Patents

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Description

本開示は、微細凹凸構造体に関する。
細胞は、その状態に応じて細胞の移動の程度に変化を生じさせることが知られている。そのため、細胞の移動の程度を指標として細胞の活性度(細胞が活性化されている程度)を評価することができる。例えば、特定の薬剤に関するがん細胞の活性度を当該がん細胞の移動の程度を指標として評価することで、創薬のスクリーニングに利用することができる。
このような細胞の移動に関し、細胞が特定の方向に向かって移動するように細胞の移動方向を制御することで、例えば、細胞がどの程度移動したかを測定し、これにより細胞の状態(例えば細胞の活性度)を評価することが可能となる。
細胞を特定の方向へ移動させる方法としては、マイクロチャンネル内の試薬の濃度勾配を利用する方法が知られている。しかしながら、適切な評価が可能な濃度勾配を人工的に作製することは難しいという問題がある。また、細胞の種類によっては試薬の濃度勾配を作製することができないおそれがある。
近年、試薬の濃度勾配を利用する方法に代えて、非対称に形成された微細な構造体を有するデバイスを用い、その構造体に沿って細胞を特定の方向に移動させる技術が知られている(特許文献1参照)。このデバイスにおいては、非対称の構造体が逆止弁のような効果を奏することで、細胞が一度構造体を通過すると、逆方向には戻れなくなる。
特開2017−52050号公報
上記特許文献1に記載されている凸状構造体は、面内の所定の一方向(X方向)及びX方向に直交する方向(Y方向)に所定の間隔で配置された複数の突起を備える。各突起は、複数の段部から構成される階段部を備えており、階段部は、各突起のX方向マイナス側、Y方向プラス側及びY方向マイナス側の三方向側に形成され、各突起のX方向プラス側には垂直面が形成されている。そして、細胞がX方向マイナス側からX方向プラス側に向けてX方向に沿って階段部に沿って移動し、階段部を乗り越えると、垂直面によって細胞の逆方向への移動が阻害される。階段部を備える突起を乗り越えるようにして移動することができるか否かは、細胞の活性度に応じて決定されるため、このような凸状構造体を用いて細胞の移動距離を測定することで、細胞の活性度を評価することができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載されている凸状構造体において、Y方向において隣接する突起の間をX方向に沿って細胞が移動してしまうと、細胞の移動距離を指標として細胞の活性度の評価精度が低下してしまうおそれがある。そのため、細胞の活性度をより高精度に評価可能な構造体の提案が求められている。
上記課題に鑑みて、本開示は、細胞の移動の程度を指標として細胞の活性度等の状態を高精度に評価可能なデバイスとして用いられ得る微細凹凸構造体を提供することを一目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態として、水平面及び立設面を含む段部を複数有する第1階段状構造部と、水平面及び立設面を含む段部を複数有する第2階段状構造部とを備え、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの昇降方向が互いに実質的に平行である微細凹凸構造体であって、前記第1階段状構造部は、前記昇降方向に交差する方向における前記水平面の両端部及び前記立設面の両端部のそれぞれに連続する2つの側壁部を有し、前記第2階段状構造部の前記段部は、前記第1階段状構造部の前記2つの側壁部のそれぞれから前記昇降方向に交差する方向に向かって延設されており、前記微細凹凸構造体の平面視において、前記第1階段状構造部の昇降方向に交差する方向における長さが、前記第2階段状構造部の昇降方向に交差する方向の長さよりも小さく、前記第1階段状構造部の最上段の段部の水平面が、前記第2階段状構造部の最上段の段部の水平面よりも上方に位置する微細凹凸構造体が提供される。
前記微細凹凸構造体において、前記第1階段状構造部の最下段の段部の水平面が、前記第2階段状構造部の最上段の段部の水平面よりも上方に位置していてもよく、前記第1階段状構造部の昇降方向に交差する方向における長さを、10nm〜10μmとすることができ、前記第2階段状構造部の前記昇降方向に直交する方向に沿って、複数の前記第1階段状構造部が所定の間隔をあけて並列していてもよい。
前記微細凹凸構造体において、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれは、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの最上段に位置する段部から前記昇降方向に沿った一方向側にのみ、前記複数の段部を有していてもよいし、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの最上段に位置する段部から前記昇降方向に沿った一方側及び他方側のそれぞれに前記複数の段部を有していてもよい。
前記微細凹凸構造体において、前記一方側に位置する前記段部の数と前記他方側に位置する前記段部の数とが、同一であってもよいし、異なっていてもよく、前記第1階段状構造部の複数の段部が、互いに同一又は異なる高さを有していてもよく、前記第1階段状構造部の複数の段部の前記水平面の前記昇降方向に沿った長さが、互いに同一又は異なっていてもよく、少なくとも1つの前記側壁部が、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。
本開示によれば、細胞の移動の程度を指標として細胞の活性度等の状態を高精度に評価可能なデバイスとして用いられ得る微細凹凸構造体を提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の一態様の概略構成を示す斜視図である。 図2は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の一態様の概略構成を示す正面図である。 図3は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の他の態様(その1)の概略構成を示す斜視図である。 図4は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の他の態様(その2)の概略構成を示す斜視図である。 図5(A)〜(C)は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の製造方法の各工程を斜視図にて示す工程フロー図である。 図6は、本開示の他の実施形態に係る微細凹凸構造体の概略構成を示す斜視図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の一態様の概略構成を示す斜視図であり、図2は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の一態様の概略構成を示す正面図であり、図3及び図4は、本開示の一実施形態に係る微細凹凸構造体の他の態様の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る微細凹凸構造体1は、第1面11A及び第2面11Bを有する基部11と、基部11の第1面11A上に設けられてなる第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3とを備える。第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3は、それぞれ、複数の段部21,31を有する。第1階段状構造部2の昇降方向DRFと、第2階段状構造部3の昇降方向DRFとは、互いに実質的に平行である。なお、本実施形態において「実質的に平行」とは、第1階段状構造部2の昇降方向DRF及び第2階段状構造部3の昇降方向DRFの交差角度が、微細凹凸構造体1の平面視において±15°以下であることを意味し、好ましくは当該交差角度が、微細凹凸構造体1の平面視において±5°である。第1階段状構造部2の昇降方向DRFとは、微細凹凸構造体1の上面視において、水平面21A及び立設面21Bの連続部を構成する辺に直交する方向を意味するものとする。第2階段状構造部3の昇降方向DRFも同様に、微細凹凸構造体1の上面視において、水平面31A及び立設面31Bの連続部を構成する辺に直交する方向を意味するものとする。本実施形態に係る微細凹凸構造体1は、所定の細胞を、第2階段状構造部3上を昇降方向DRFに沿って移動させ、その移動距離を指標として当該細胞の活性度を評価するためのデバイスとして用いられるものである。
微細凹凸構造体1を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料;石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス等のガラス材料;ニッケル、チタン、アルミニウム等の金属材料;シリコン、窒化ガリウム等の半導体材料;これらのうちから任意に選択された2以上の材料が積層されてなる積層材料等であればよい。
第1階段状構造部2が有する各段部21は、水平面21A及び立設面21Bと、水平面21A及び立設面21Bの、昇降方向DRFに交差する方向DCにおける一端部及び他端部に連続する第1側壁部2A及び第2側壁部2Bとを有する。第1階段状構造部2の昇降方向DRFは、それに交差する方向DCに対して直交していてもよいし(図1及び図2参照)、傾斜していてもよい。当該昇降方向DRFがそれの交差方向DCに対して傾斜している場合、それらの交差角度は、70°〜110°程度であるのが好ましい。
第2階段状構造部3は、第1階段状構造部2の第1側壁部2A及び第2側壁部2Bのそれぞれに連続し、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の交差方向DCに向かって延設されている。後述するように、第1階段状構造部2の各段部21の幅W21(交差方向DCに沿った長さ)は、第2階段状構造部3の幅W3(交差方向DCに沿った長さ)に比して小さい。具体的に、第1階段状構造部2の各段部21の幅W21は、本実施形態に係る微細凹凸構造体1の用途に応じて適宜設定され得るものであるが、例えば、10nm〜10μm程度であればよく、50nm〜5μm程度であるのが好ましい。このような幅W21を有する第1階段状構造部2は、外部からの応力、特に交差方向DCから応力が印加されると破損したり、倒壊したりしやすい。しかしながら、第1階段状構造部2の第1側壁部2A及び第2側壁部2Bのそれぞれに連続するようにして第2階段状構造部3が交差方向DCに向かって延設されていることで、第1階段状構造部2に応力が印加されても破損等が生じ難くなる。
図1及び図2に示すように、第1階段状構造部2の最上段に位置する段部21の水平面21Aは、第2階段状構造部3の最上段に位置する段部31の水平面31Aよりも上方に位置する。第1階段状構造部2の最上段に位置する段部21の水平面21Aが第2階段状構造部3の最上段に位置する段部31の水平面31Aよりも上方に位置することで、昇降方向DRFに沿って移動する細胞の、交差方向DCへの移動が第1階段状構造部2により制限されるため、細胞の活性度等の状態を高精度に、かつ効率良く評価することができる。
本実施形態において、図1及び図2に示すように、第1階段状構造部2の最下段に位置する段部21の水平面21Aは、第2階段状構造部3の最上段に位置する段部31の水平面31Aよりも上方に位置するが、この態様に限定されるものではない。第1階段状構造部2の当該水平面21Aは、第2階段状構造部3の当該水平面31Aと同一平面上に位置していてもよいし、当該水平面31Aよりも下方に位置していてもよい。
第1階段状構造部2の高さT2(第2階段状構造部3の各段部31の水平面31Aから第1階段状構造部2の各段部21の水平面21Aまでの、基部11の鉛直方向に沿った長さ)は、特に限定されるものではないが、評価対象である細胞が第1階段状構造部2を乗り越えて第2階段状構造部3の交差方向DCに沿って移動不可能な程度の高さであればよい。例えば、当該高さT2は、1μm〜5μm程度であればよい。
本実施形態において、図1及び図2に示すように、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3のそれぞれは、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3のそれぞれの最上段に位置する段部21,31から昇降方向DRFに沿って一方側に複数の段部21,31を有するが、他方側には段部21,31を有さない。すなわち、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3のそれぞれの他方側は、垂直面(基部11の第1面11Aに対して略垂直な面)により構成される。これにより、第2階段状構造部3の昇降方向DRFに沿って一方側から第2階段状構造部3を昇るように移動した細胞が、第2階段状構造部3を乗り越えると、垂直面が逆止弁としての機能を果たすため、一方側から乗り越えた第2階段状構造部3の一方側に向けて逆方向に細胞が移動するのを抑止することができる。なお、上記態様に限定されずに、図3に示すように、当該昇降方向DRFに沿って一方側に複数の段部21,31を有し、他方側に一又は複数の段部21,31を有していてもよい。この場合において、他方側に位置する段部21,31の段数は、一方側に位置する段部21,31の段数よりも少ないのが好ましい(図3参照)。これにより、一方側から乗り越えた第2階段状構造部3の一方側に向けて逆方向に細胞が移動するのを抑制することができる。なお、第1階段状構造部2の最上段に位置する段部21から昇降方向DRFに沿って一方側及び他方側のそれぞれに設けられている段部21の段数は同一であってもよい。また、第2階段状構造部3の最上段に位置する段部31から昇降方向DRFに沿って一方側及び他方側のそれぞれに設けられている段部31の段数は、一方側から乗り越えた第2階段状構造部3の一方側に向けて逆方向に細胞が移動するのを抑制可能である限りにおいて、同一であってもよい。
第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の昇降方向DRFにおける一方側の段部21,31の数は、本実施形態に係る微細凹凸構造体1を用いて活性度を評価する対象である細胞の種類等に応じて適宜設定され得るが、例えば、2段以上であればよく、好ましくは4段〜30段であればよい。
第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の各段部21,31の水平面21A,31Aの昇降方向DRFに沿った長さL21,L31は、すべての段部21,31において同一であってもよいし(図1及び図2参照)、各段部21,31において異なっていてもよい。各段部21,31の長さL21,L31が異なる場合において、最下段の段部21,31から最上段の段部21,31に向けて当該長さL21,L31が徐々に長くなっていてもよいし、徐々に短くなっていてもよい。当該長さL21,L31は、例えば、10nm〜10μm程度の範囲内で適宜設定され得る。
第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の各段部21,31の高さH21,H31は、すべての段部21,31において同一であってもよいし(図1及び図2参照)、各段部21,31において異なっていてもよい。各段部21,31の高さH21,H31が異なる場合において、最下段の段部21,31から最上段の段部21,31に向けて当該高さH21,H31が徐々に高くなっていてもよいし、徐々に低くなっていてもよい。当該高さH21,H31は、例えば、10nm〜5μm程度の範囲内で適宜設定され得る。
第2階段状構造部3の傾斜角は、例えば、30°〜70°程度であればよく、好適には40°〜60°程度であればよい。第2階段状構造部3の傾斜角が上記範囲内であれば、細胞の活性度に応じた円滑な移動を阻害することなく、細胞の活性度を高精度に評価することができる。なお、第1階段状構造部2の傾斜角は、第2階段状構造部3の傾斜角と同一であってもよいし、異なっていてもよい。第1階段状構造部2の傾斜角及び第2階段状構造部3の傾斜角は、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の各段部21,31の水平面21A,31Aと立設面21B,31Bとの連続部(角部)を結ぶ線分(昇降方向DRFに平行な線分)の第1面11Aに対するなす角度により定義される。
第1階段状構造部2の第1側壁部2A及び第2側壁部2Bは、基部11の第1面11Aに対して直交していてもよいし(図1及び図2参照)、傾斜していてもよい。第1側壁部2A及び第2側壁部2Bが基部11の第1面11Aに対して傾斜している場合、第1側壁部2A及び第2側壁部2Bの第1面11Aに対するなす角度が70°〜110°程度であればよい。
本実施形態に係る微細凹凸構造体1は、第2階段状構造部3の交差方向DCに沿って1つの第1階段状構造部2を備えていてもよいし(図1等参照)、所定の間隔をあけて並列する複数の第1階段状構造部2を備えていてもよい(図4参照)。また、所定の間隔をあけて昇降方向DRFに沿って並列する複数の第2階段状構造部3を備えていてもよいし(図1参照)、1つの第2階段状構造部3のみを備えていてもよい。所定の間隔をあけて複数の第1階段状構造部2が備えられている場合(図4参照)、交差方向DCにおいて隣接する第1階段状構造部2の間隔(交差方向DCに沿った長さ)は、隣接する第1階段状構造部2の間を細胞が移動可能な程度の間隔であればよく、例えば、500nm〜10μm程度であればよく、好ましくは1μm〜5μm程度であればよい。図4に示す態様において、1つの第2階段状構造部3の交差方向DCに沿って備えられる第1階段状構造部2の数は、特に限定されるものではなく、適宜設定され得る。
本実施形態に係る微細凹凸構造体1を、細胞の移動の程度を指標として細胞の活性度を評価するための細胞移動制御デバイスとして用いる場合、当該細胞移動制御デバイスは、微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2の最上段の段部21の水平面21Aに、平板を対向させた構成を有していればよい。そして、昇降方向DRFに沿って細胞移動制御デバイスに細胞を導入すると、当該昇降方向DRFに沿って細胞が移動する。このとき、ランダムな自由運動により細胞が遊動するが、交差方向DCに所定の間隔で複数の第1階段状構造部2が設けられていることで、それによる整流効果が奏されるため、細胞の遊動が起こったとしても、細胞の移動がそれに影響されることを抑制することができる。また、本実施形態に係る微細凹凸構造体1は、交差方向DCの全域に亘って第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3を備えるため、昇降方向DRFに沿って移動する細胞は、すべて第2階段状構造部3を乗り越える方向に移動する。すなわち、評価対象となるすべての細胞において、細胞の移動方向における構造的条件が均一化されている。したがって、細胞の活性度が、細胞の移動距離にリニアにリンクすることとなる。よって、細胞の移動距離を指標として、細胞の活性度を高精度に評価することができる。また、移動距離を指標とすることで、活性度に応じて細胞を分離することもできる。
なお、上述したような構造を有する微細凹凸構造体1は、細胞移動制御デバイスとして用いる以外に、例えば、医薬品評価用デバイス、生物組織や化学物質の分離分析用デバイス、マイクロ流路、光学素子、ディスプレイパネル、配線回路、記録デバイス、半導体デバイス等として、また、細胞移動制御デバイス、医薬品評価用デバイス、生物組織や化学物質の分離分析用デバイス、マイクロ流路、光学素子、ディスプレイパネル、配線回路、記録デバイス、半導体デバイス等を製造するためのインプリントモールド等として用いられてもよい。本実施形態に係る微細凹凸構造体1をインプリントモールドとして用い、第1階段状構造部2をレジスト材料等に転写する場合、第1階段状構造部2の当該水平面21Aが第2階段状構造部3の当該水平面31Aよりも上方に位置することで、レジスト材料と微細凹凸構造体1との接触面積を相対的に小さくすることができるため、レジスト材料に第1階段状構造部2を転写した後、当該微細凹凸構造体1をレジスト材料から剥離しやすくなる。
上述した本実施形態に係る微細凹凸構造体1は、例えば、以下のようにして製造され得る。図5は、本実施形態に係る微細凹凸構造体1の製造方法の一例を示す工程フロー図である。なお、図5に示す工程フロー図においては、最上段から最下段までの5つの段部21,31を有する第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3を備える微細凹凸構造体1の製造方法を例に挙げて説明するが、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3に含まれる段部21,31の段数は、これに限定されるものではない。
まず、第1面100A及びそれに対向する第2面100Bと、第1面100A上から突出する階段状パターン110とを有する基材100を準備する(図5(A)参照)。この階段状パターン110が、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の基礎となる。したがって、階段状パターン110の各段部の水平面の昇降方向DRFに沿った長さ、各段部の高さ等は、本実施形態に係る微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3の各段部21,31の水平面21A,31Aの昇降方向DRFに沿った長さL21,L31や、各段部21,31の高さT21,T31に応じて適宜設定され得る。当該基材100は、例えば、第1面及びそれに対向する第2面を有する基板の第1面上に、従来公知のフォトリソグラフィー法等を利用して階段状パターン110を形成することにより作製され得る。
基材100を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料;石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、バリウムホウケイ酸ガラス、アミノホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等の無アルカリガラス等のガラス材料;ニッケル、チタン、アルミニウム等の金属材料;シリコン、窒化ガリウム等の半導体材料;これらのうちから任意に選択された2種以上の材料が積層されてなる積層材料等を用いればよい。
次に、基材100の第1面100A上にハードマスク層(図示省略)を形成し、ハードマスク層をエッチングして第1階段状構造部2に対応するハードマスクパターン120(図5(B)参照)を形成する。第1階段状構造部2に対応するハードマスクパターン120は、例えば、ダブルパターニング等の手法を利用することで形成され得る。ダブルパターニングとは、リソグラフィ及びエッチングの一連の工程を2回繰り返してパターンを形成する手法であって、パターンの短手方向の両端部を、2回の一連の工程のそれぞれにより別個に形成する手法である。そして、当該ハードマスクパターン120をエッチングマスクとして用いて基材100の第1面100A側をエッチングすることで、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3が形成される(図5(C)参照)。このようにして、本実施形態に係る微細凹凸構造体1(図1参照)を製造することができる。なお、基材100のエッチング時に用いられるエッチングマスクを構成する材料は、ハードマスクパターンに限定されるものではない。基材100のエッチング処理においてエッチング耐性を有するものである限りにおいて、エッチングマスクを構成する材料に制限はない。
[インプリント方法]
上述した構成を有する微細凹凸構造体1をインプリントモールドとして用いたインプリント方法について説明する。なお、本実施形態におけるインプリント方法は、例えば、細胞移動制御デバイス、医薬品評価用デバイス、生物組織や化学物質の分離分析用デバイス、マイクロ流路、光学素子、ディスプレイパネル、配線回路、記録デバイス、半導体デバイス等の製造過程において実施され得るものであり、それらに求められる第1階段状構造部2が微細凹凸構造体1に備えられている。
まず、シリコンウェハ、石英ガラスウエハ、無アルカリガラス等のガラス基板等の被転写基板と、本実施形態に係る微細凹凸構造体1とを準備する。そして、被転写基板上にインプリント樹脂を例えばスピンコート法等により塗布し、微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2をインプリント樹脂に押し込む。このとき、微細凹凸構造体1の第2階段状構造部3の最上段に位置する段部31の水平面31Aをインプリント樹脂に接触させてもよいし、接触させなくてもよいが、第2階段状構造部3がインプリント樹脂に押し込まれないようにする。インプリント樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられるが、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化性樹脂を用いるのが好ましい。
被転写基板上のインプリント樹脂に微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2を押し込んだ状態で、インプリント樹脂を硬化させる。インプリント樹脂を硬化させる方法としては、インプリント樹脂を構成する樹脂材料の硬化特性に応じて適宜選択すればよく、例えば、インプリント樹脂が紫外線硬化性樹脂により構成される場合、インプリント樹脂に微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2を押し込んだ状態で紫外線を照射することで、当該インプリント樹脂を硬化させることができる。
硬化したインプリント樹脂から微細凹凸構造体1を剥離する。これにより、微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2に対応する凹状パターンがインプリント樹脂に形成される。インプリントモールドとして用いられる本実施形態に係る微細凹凸構造体1において、第1階段状構造部2をインプリント樹脂に転写する際に、第2階段状構造部3の一部のみをインプリント樹脂に接触させればよい。特に、第1階段状構造部2の最下段の段部21の水平面21Aが第2階段状構造部3の最上段の段部31の水平面31Aよりも上方に位置する場合、第2階段状構造部3の最上段の段部31の水平面31Aをインプリント樹脂に当接させるだけで、第1階段状構造部2をインプリント樹脂に転写させることができる。したがって、微細凹凸構造体1とインプリント樹脂との接触面積を小さくすることができ、硬化したインプリント樹脂から微細凹凸構造体1を剥離する際の応力を小さくすることができる。その結果として、インプリント樹脂に形成される凹状パターンに欠陥が生じたり、微細凹凸構造体1の第1階段状構造部2に破損等が生じたりするのを防止することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3がともに凸状構造部である態様を例に挙げて説明したが、このような態様に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、第1階段状構造部2及び第2階段状構造部3がともに凹状構造部であってもよい。
上記実施形態における微細凹凸構造体1は、第1面及びそれに対向する第2面を有する基板の当該第1面上に設けられていてもよいし、当該第1面から突出する凸構造部(メサ構造部)をさらに備える基板の当該凸構造部(メサ構造部)上に設けられていてもよい。このような基板としては、石英ガラス基板、ソーダガラス基板、蛍石基板、フッ化カルシウム基板、フッ化マグネシウム基板、バリウムホウケイ酸ガラス基板、アミノホウケイ酸ガラス基板、アルミノケイ酸ガラス基板等の無アルカリガラス基板等のガラス基板;ポリカーボネート基板、ポリプロピレン基板、ポリエチレン基板、ポリメチルメタクリレート基板、ポリエチレンテレフタレート基板等の樹脂基板;これらのうちから任意に選択された2以上の基板が積層されてなる積層基板等の透明基板;ニッケル基板、チタン基板、アルミニウム基板等の金属基板;シリコン基板、窒化ガリウム基板等の半導体基板等が挙げられる。
1…微細凹凸構造体
2…第1階段状構造部
2A…第1側壁部
2B…第2側壁部
21…段部
21A…水平面
21B…立設面
3…第2階段状構造部
31…段部
31A…水平面
31B…立設面

Claims (11)

  1. 水平面及び立設面を含む段部を複数有する第1階段状構造部と、水平面及び立設面を含む段部を複数有する第2階段状構造部とを備え、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの昇降方向が互いに実質的に平行である微細凹凸構造体であって、
    前記第1階段状構造部は、前記昇降方向に交差する方向における前記水平面の両端部及び前記立設面の両端部のそれぞれに連続する2つの側壁部を有し、
    前記第2階段状構造部の前記段部は、前記第1階段状構造部の前記2つの側壁部のそれぞれから前記昇降方向に交差する方向に向かって延設されており、
    前記微細凹凸構造体の平面視において、前記第1階段状構造部の昇降方向に交差する方向における長さが、前記第2階段状構造部の昇降方向に交差する方向の長さよりも小さく、
    前記第1階段状構造部の最上段の段部の水平面が、前記第2階段状構造部の最上段の段部の水平面よりも上方に位置する
    微細凹凸構造体。
  2. 前記第1階段状構造部の最下段の段部の水平面が、前記第2階段状構造部の最上段の段部の水平面よりも上方に位置する
    請求項1に記載の微細凹凸構造体。
  3. 前記第1階段状構造部の昇降方向に交差する方向における長さが、10nm〜10μmである
    請求項1又は2に記載の微細凹凸構造体。
  4. 前記第2階段状構造部の前記昇降方向に直交する方向に沿って、複数の前記第1階段状構造部が所定の間隔をあけて並列している
    請求項1〜3のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
  5. 前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれは、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの最上段に位置する段部から前記昇降方向に沿った一方向側にのみ、前記複数の段部を有する
    請求項1〜4のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
  6. 前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれは、前記第1階段状構造部及び前記第2階段状構造部のそれぞれの最上段に位置する段部から前記昇降方向に沿った一方側及び他方側のそれぞれに前記複数の段部を有する
    請求項1〜4のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
  7. 前記一方側に位置する前記段部の数と前記他方側に位置する前記段部の数とが、同一である
    請求項6に記載の微細凹凸構造体。
  8. 前記一方側に位置する前記段部の数と前記他方側に位置する前記段部の数とが、異なる
    請求項6に記載の微細凹凸構造体。
  9. 前記第2階段状構造部の複数の段部が、互いに同一又は異なる高さを有する
    請求項1〜8のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
  10. 前記第2階段状構造部の複数の段部の前記水平面の前記昇降方向に沿った長さが、互いに同一又は異なる
    請求項1〜9のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
  11. 少なくとも1つの前記側壁部が、鉛直方向に対して傾斜している
    請求項1〜10のいずれかに記載の微細凹凸構造体。
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