JP2005101313A - 微細パターン形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レジスト上への転写パターンサイズの調整を可能にした微細パターン形成装置を提供すること。
【解決手段】 原盤をレジストの塗布された被加工基板に押し付けることにより該被加工基板にパターンを転写する微細パターン形成装置において、前記原盤を前記被加工基板に押し付ける深さを制御する手段を有し、前記原盤の凸パターンの前記被加工基板に先に接する部分の寸法は、後から接する部分の寸法よりも大きくないことを特徴とする構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、原盤上のパターンを被加工基板へ押し付けることにより転写する微細パターン形成装置、およびそれを用いた半導体デバイス製造方法に関し、特に転写パターンサイズ制御の改善に関するものである。
近年、半導体集積回路の高密度高速化に伴い、集積回路のパターン線幅が縮小され、半導体製造方法にも一層の高性能化が要求されてきている。中でも特に高精度を必要とするパターン形成は、紫外線やX線、あるいは電子やイオンなど荷電粒子ビームの照射によるレジストの感光で化学反応を起こして半導体基板へパターン形成する方法に代わる技術として、超微細な凹凸パターンを有する硬質なモールドの押し付けでレジストあるいは基板自身に圧痕を残すことでパターン形成をするナノインプリントリソグラフィが考案されている。ナノインプリントは、露光光の波長による解像度の限界や、直描で問題となるスループット不足を共に克服する技術として期待できる。ナノインプリントによる微細パターニングとしては、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。図9を用いて従来技術を説明する。
図9−aにおいて、モールド10は原版となるモールドパターン11をモールド台12上に有している。また、基板側はウエハ20上にパターニングを形成するレジスト21を塗布する。
次に、ナノインプリントの工程を説明する。図9−aのようにモールド10とウエハ20を対向させ、図9−bに示すようにモールド10を矢印90で示す方向に移動し、レジスト21に押し付けることによって、モールド10に描かれたパターンをレジスト21上に転写する。そしてモールド10をレジスト21から離型すると、図9−cのようにレジスト21にモールドパターン11の凹凸にしたがって反転した凹凸が形成される。その後リアクティブイオンエッチング(RIE)によって、残膜部22のレジストを除去し図9−dのようなパターニングができる。
以上がパターン形成の共通する基本工程であり、その後、9−dのレジスト膜をマスクにして下地のエッチングや、リフトオフなどの各々のプロセス工程を行う(不図示)。
米国特許第5772905号明細書
一般に、投影露光方式あるいはEB直描方式では、転写パターンサイズの最適化のために例えばドーズ量や、PEB(Post Exposure Bake)温度や、現像時間など塗布工程、露光工程、現像工程における各パラメータの調整が必要である。このことは言い換えると、前記パラメータによって転写パターンサイズの制御が可能ということである。それに対し、上記従来例のナノインプリントはレジストを感光してパターンを形成するものでないため、上記各工程におけるパラメータによる転写パターンサイズの調整ができなかった。
そこで、本発明の例示的な目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、レジスト上への転写パターンサイズの調整を可能にした微細パターン形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての微細パターン形成装置は、原盤をレジストの塗布された被加工基板に押し付けることにより該被加工基板にパターンを転写する微細パターン形成装置において、前記原盤を前記被加工基板に押し付ける深さを制御する手段を有し、前記原盤の凸パターンの前記被加工基板に先に接する部分の寸法は、後から接する部分の寸法よりも大きくないことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付の図面を参照して説明される好ましい実施例等によって明らかにされるであろう。
従来よりも、性能の良い微細パターン形成装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図2は本発明の一実施例に係わるナノインプリント装置の概略構成を示している。
ナノインプリント装置本体30は、全体をチャンバ31で覆われており装置内部を一定の雰囲気に保っている。架台32は剛性の高い構造をしており、ウエハ20およびモールド10の高精度な位置決めを可能としている。モールド10は不図示のモールド搬送系により装置外部からモールドチャック33に搬送、保持される。レジスト21塗布済みのウエハ20も不図示のウエハ搬送系により装置外部からウエハステージ35上のウエハチャック36に搬送、保持される。
モールドチャック33はZおよびωx、ωy方向に駆動可能なモールド駆動部34を介して架台32に取り付けられている。ウエハステージ35は、X,Y,Zおよび各軸の回転方向(ωx、ωy、ωz)に駆動可能であり、ウエハチャック36に保持したウエハ20のモールド直下へのXY移動や姿勢補正ができる。
ウエハ高さセンサ37は架台32上に固定されたラインセンサであり、対向する位置にある部分のウエハ20の高さ(センサ37とウエハ表面間のZ方向の間隔)を検出する。モールド高さセンサ38はウエハステージ35上に固定されており、モールドチャック33に保持されたモールド10の下にモールド高さセンサ38が位置するようにウエハステージ35をXY方向に駆動して、対向する位置のモールド10の高さ(センサ38とモールド10とのZ方向の間隔)を計測する。
図1は、本発明によるモールドの一形態と、そのモールドを用いた転写パターンサイズの制御を表している。図1−aで示すようにモールドパターン101は先端にいくほど細くなるくさび状になっており、ウエハ20表面に塗布したレジスト21に押し付ける深さに応じ転写パターンサイズが変化する。つまり、図1−bで示すようにモールドパターン101の先端がレジスト21の表面から矢印102まで押し付け、モールド10をウエハ20から離して圧痕として転写されたパターンが図1−cである。この後、リアクティブイオンエッチング(RIE)によってパターニングを仕上げ図1−dのようにウエハ20上に、矢印103で示す幅の凹状のパターンが形成される。
これに対し、図1−b’のごとくモールドパターン101を先ほどの矢印102よりも深い矢印105までレジスト21に押し付け、転写されたパターン(図1−c’)を1−dと同じ条件のRIEで仕上げた状態が図1−d’である。図1−dと図1−d’を比較すると凹状パターンの幅は浅く押し付けた図1−dの時の矢印103よりも、深く押し付けた時の図1−d’に示す矢印106の方が幅広く形成されたるが、凹状パターンの中心を示す一点鎖線の位置と、その間隔は図1−dの矢印104、図1−d’の矢印107とも同じとなっている。つまり、モールド10の押し付けの深さによって、ライン&スペースパターンの中心位置、間隔を保ったままでラインもしくはスペース(ネガ/ポジレジストで変わる)の幅を制御することが可能ということである。
さらに、図3はホールパターンのサイズ制御を示すものである。図3−aに示すようにホールを形成するモールドパターン101は円錐状になっている。図3−bで示す矢印102までモールド10を押し付けてパターン形成したホール形状と図3−b’で示す矢印105までモールド10を押し付けてパターン形成したホール形状をそれぞれ図3−d、図3−d’に示す。図3−dの矢印103で示したホール径よりもモールドを深く押し付けたときの図3−d’の矢印106で示したホール径の方が大きいが、ホールの中心位置、間隔は矢印104と107、108と109より変わらないことが分かる。
このように転写する位置を変えずパターンサイズをモールド10の押し付け量(Z方向)で調整可能である。転写後の熱処理など、実プロセスを経て発生する転写パターンサイズの変化を予め先行ウエハで確認転写することにより調べ、同一ロット処理における所望のモールド押し付け量をレシピデータとして決定しておく。
図8のフローチャートを用い、パターン転写手順を説明する。なお、ここではモールド10、ウエハ20はともに装置内に搬入が完了しているものとする。
転写パターンの寸法精度、均一性を確保するため転写に先立ち、モールド10とウエハ20の対向面の平行だしを行い、全面を均等な圧力で押し付ける必要がある。そのための処理として、まずステップ801において、ウエハ高さセンサ37の下で、ウエハステージ35をXY方向に駆動することでウエハチャック36に保持されたウエハ20を走査し、ウエハ上に塗布したレジスト21の表面全体の高さをウエハ高さセンサ37により計測する。ウエハ高さセンサ37はウエハ直径分に相当する長さのラインセンサを走査方向と直角に配置している。計測時のウエハステージ35のXY座標とウエハ高さセンサ37の検出値(Z座標に相当する値)をそれぞれ主制御部40に送信し、ウエハ表面の傾きやうねり情報を3次元テーブルとしてウエハを回収するまで主制御部内のメモリに記憶しておく。
つぎにステップ802で、ウエハステージ35をXY方向に移動することでモールドチャック33に保持されたモールド10とモールド高さセンサ38とを対向させ、モールド10表面のパターン領域でない複数ヶ所の高さ(Z方向の間隔)を計測する。高さ計測点のXY座標とモールド高さセンサ38の出力値をそれぞれ主制御部40に転送し、モールド表面を平面と見做し、最小二乗法などによりモールドの姿勢を算出し、モールド表面が予め定められた装置基準平面と平行になるよう、モールド駆動部34へωx、ωy方向の補正量を指示する。この姿勢はモールド10をモールドチャック33から回収するまで保つもしくは、主制御部40のメモリに記憶しておく。
ステップ803で、主制御部40に予め送信されているレシピ情報に基づき、次に転写すべきショット位置がモールド10に対向するように、ウエハステージのXY駆動する。このとき、全面としてはうねりや厚みむらを持つウエハの表面のうち、モールド10と対向するウエハ面部分がモールドと平行になるよう、先に主制御部内メモリに記憶したウエハ20の表面情報に基づき、ウエハステージωx、ωyを駆動する。
ステップ804で、モールド駆動部34をZ方向に駆動しモールド10をウエハ20の対向している部分へ押し付け塗布したレジスト21部へ圧痕としてパターン転写を実行する。押し付け量の制御は、ステップ801とステップ802でそれぞれ求めたモールドおよびウエハの高さ情報よりモールド駆動に伴うモールド10とウエハ20の間隔を算出し、前述したようにレジスト表面からの押し付け深さがレシピデータとして記憶されている押し付け深さになるよう、Z方向の駆動制御をする。
所望の深さ(Z位置)までモールド10を押し付けてパターン転写を実行したら、ステップ805でモールド駆動部34をZ方向に駆動し、モールド10をウエハ20から離す。
ステップ806でレシピデータに予定された全てのショットに対し転写が終了したか判断する。残ショットがあればステップ803に戻り、次ショットへの転写処理を繰り返す。もし残ショットがなければ、該当ウエハの転写処理を終了して回収処理へ進む。
図4に本発明の第二の実施例である装置概略構成を示している。図4が第一の実施例の図2と異なる点は、モールドチャック33上に圧力センサ39を有する点であり、この圧力センサによって、モールド10のウエハ20(レジスト21)表面への押し付け力を検出することが出来る。実施例1と転写手順での相違点は、前記フローチャート図8のステップ804のパターン転写処理にある。実施例1では先にステップ801およびステップ802で実行したウエハおよびモールドの高さ情報を基にモールド駆動部34のZ駆動量を制御しているのに対し、本実施例は実際にモールド10をウエハ表面に押し付けている圧力をリアルタイムで計測しながらモールド押し付け量(Z方向)を制御するものである。この場合、レジスト20の特性やモールドパターン形状(パターン密度や側面の傾斜角度など)の条件から押し付け圧力とレジストへの押し付け量(Z方向)の関係を求めておき、パターン転写処理時に圧力からモールドの押し付け量を検知、制御すればよい。この場合でも押し付け開始時のモールド10とウエハ20の転写面が平行としてショット内で均一なパターンを得るために、ウエハ全面の高さ計測(ステップ802)とショットごとの姿勢制御(ステップ803内のチルト補正)は実行するほうが望ましい。
第一の実施例では、ライン&スペースパターンにおいてラインの中心位置、間隔を保ち、パターンサイズ(ラインの幅)が制御可能なモールドパターンを示した。第三の実施例ではラインパターンの片辺の位置を不変とし、パターン幅を制御できるモールドを示す。
図5に、本実施例のモールドおよびパターンサイズ制御の概略を示す。モールドパターン101の形状は実施例1の図1では先端を中心に左右対象な傾きをしたくさび形状であったのに対し、図5のモールドパターン101片側(本実施例では右側)が垂直でもう一方が傾きを持つ左右非対象なくさび形状である。図5−b、5−b’のようにモールド10のウエハ表面への押し付け深さの違い(矢印102と矢印105)により、この後、RIEによって仕上げたパターンはそれぞれ図5−dおよび図5−d’のように形成される。押し付け深くすることでウエハ上に転写された凹パターンサイズが大きくなる(矢印103→矢印106)点は実施例1の図1と同様であるが、一点鎖線で示す凹パターンの中心位置は押し付けを深くすることで左にずれている。しかし二点鎖線で示す凹パターンの右辺は押し付け量によらず保たれている。このように、転写パターンの片側位置を変えず、押し付け量でパターンサイズを制御できることは、デバイスを作成するうえで前レイアのパターンとのアライメンで片側(本実施例の場合右側)の精度を厳しく、またプロセスを経ることでパターン位置やサイズの変動などの特性から転写時のパターンサイズ制御が要求される場合などに有効である。
なお、本実施例ではモールドパターンの片側を垂直にした例で片側位置不変を示したが、垂直だけに限定されるものでなく、左側面と右側面とで傾き角を変えて作成することも可能である。このようなモールドパターンの形状は、押し付け量により転写されるパターンの左右辺の変動量を非対象にする必要や、中心位置の移動量を制御する必要がある場合に有効である。
次に図6に示す第四の実施例は、第三の実施例の応用系であり、ウエハ上に転写されるライン&スペースパターンにおいて、隣り合う2本の凹パターンを一組と見做し、間の凸パターンの位置とサイズを変えず、モールド10の押し付け量でパターンサイズを制御するものである。
実施例3でモールドパターン101の全て同一形状のくさび形をしていたのに対し、本実施例は図6−aのように凹凸パターンをそれぞれ括弧101−1で示した組み合わせと考えたとき、内側の向い合う側の辺を垂直にし、外側の辺に傾きを持たせたくさび形を成している。
実施例3と同様、図6−b、図6−b’のようにモールド10のウエハ表面への押し付け深さの違い(矢印102と矢印105)により、この後、RIEによって仕上げたパターンはそれぞれ図6−dおよび図6−d’のように形成される。ここでモールド10の押し付けを深くすると全ての転写された凹パターンは矢印103から矢印106へとサイズが大きくなっているが、括弧101−1で括られた間の凸パターンは矢印104と矢印107で示すように位置、サイズとも保たれていることがわかる。
実施例3,4ともに言えることは、モールドパターン101の傾き角度をパターン毎に設計しておくことでレジスト21への押し付け深さと転写されるパターンサイズの関係を個別に設定できる。
例えば、図12で示すモールドをウエハ上に転写したとき、くさび状のモールドパターン120部分の転写パターンは、押し付け深さ(矢印122と矢印126)に応じパターンサイズが変わる(矢印123と矢印127)が、側面の角度が垂直であるモールドパターン121部分の転写パターンは押し付け深さによらず一定サイズ(矢印124と矢印128)の転写ができ、さらに全ての凹パターンの中心位置は保つ(矢印125と矢印129)ことができる。
図7に示す第五の実施例は、モールド10の押し付け駆動量は一定として、塗布するレジストの厚みで転写パターンのサイズを制御する方法である。実施例1〜4のウエハ高さ計測処理における実際の検出値は、ウエハ高さセンサ37からウエハ20に塗布したレジスト21の表面までの間隔を計測している。それに対し本実施例のウエハ高さ計測処理はレジスト21層を透過してその下層のウエハ表面を検出するようなセンサで装置が構成されていることを想定している。以下に本実施例における転写パターンサイズ制御方法を説明する。
図7−bと図7−b’ではレジスト21の厚みを変えており、図7−bでは薄く、図7−b’では厚い状態を表している。一方、ウエハ高さ計測はレジスト21下層のウエハ表面を計測しているので、高さ計測データから算出した同一量のモールド駆動量で制御した場合、モールドパターン101の先端とウエハ表面の間隔(それぞれ矢印102’と105’)は同一の値となる。レジスト残膜部を除去するエッチングの条件により、図7−d、図7−d’で示すパターンサイズ(矢印103、矢印106)をパターン仕上げができる。図7は実施例1の図1と同じ型のモールドパターンで説明したが、これに限定されるものでなく、要求されるパターン調整仕様に応じ、実施例3の図5や実施例4の図6で用いた型のモールドパターンを使用することもできる。
次に上記説明した微細パターン形成装置または微細パターン形成方法を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図10は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1001(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ステップ1002(モールド制作)では設計したパターンを形成したモールドを作製する。一方、ステップ1003(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ1004(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したモールドとウエハを用いて、インプリント技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ1005(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ1004で作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ1006(検査)ではステップ1005で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ1007)される。
図11は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ1101(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ1102(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ1103(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ1104(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1105(レジスト処理)ではウエハにレジストを塗布する。ステップ1106(パターン転写)では上述した微細パターン形成装置によってモールドの回路パターンをウエハに圧痕として転写する。ステップ1107(エッチング)では転写したレジスト像の残膜部分を削り取りパターンの成形をする。ステップ1108(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。繰り返しの中には、解像度の要求が厳しくないなどの理由から、微細パターン形成装置の代わりに露光装置、モールドの代わりにマスク(レチクル)、及びフォトレジストを用いてウエハ上にパターン転写することを組み合わせるのも可能である。
本実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造できる。
以上説明したように、以上の本実施例によれば、モールドの凸部パターンの先端が細くなるよう、側面にテーパーを設け、レジストに押し付ける深さ(Z方向の移動量)でレジスト面内方向の圧痕の大きさを制御できる。これによりプロセス過程などによって想定されるパターンサイズの変化を考慮した、高精度なパターン転写が実現できる。
さらには、同一のモールドで、積極的に所望な線幅を変えてパターン形成ができることから、異なるサイズの設計パターンを物理上1つのモールドで兼ねられ、モールドひいては微細パターン形成装置を用いて作成されデバイスを低コストに抑えることが可能である。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の実施例1のモールドおよびパターン形成を説明する図である。 本発明の実施例1のインプリント装置を説明する概略構成図である。 本発明の実施例1のモールドおよびパターン形成を説明する図である。 本発明の実施例2のインプリント装置を説明する概略構成図である。 本発明の実施例3のモールドおよびパターン形成を説明する図である。 本発明の実施例4のモールドおよびパターン形成を説明する図である。 本発明の実施例5のパターン形成を説明する図である。 図1の実施例における露光シーケンスを示すフローチャートである。 従来例におけるモールドおよびパターン形成を説明する図である。 微小半導体デバイスの製造の流れを説明する図である。 図10におけるウエハプロセスの詳細な流れを説明する図である。 本発明の実施例4のモールドおよびパターン形成を説明する図である。
符号の説明
10 モールド
11 従来例のモールドパターン
101 本発明のモールドパターン
20 ウエハ
21 レジスト
30 インプリント装置本体
31 チャンバ
32 架台
33 モールドチャック
34 モールド駆動部
35 ウエハステージ
36 ウエハチャック
37 ウエハ高さセンサ
38 モールド高さセンサ
39 圧力センサ
40 主制御部
41 Wステージ位置制御部
42 Mチャック位置制御部
43 W高さ計測部
44 M高さ計測部
45 押し付け圧力計測部
103 浅く押し付けて形成された基板上凹パターン幅
104 深く押し付けて形成された基板上凹パターン幅

Claims (5)

  1. 原盤をレジストの塗布された被加工基板に押し付けることにより該被加工基板にパターンを転写する微細パターン形成装置において、
    前記原盤を前記被加工基板に押し付ける深さを制御する手段を有し、
    前記原盤の凸パターンの前記被加工基板に先に接する部分の寸法は、後から接する部分の寸法よりも大きくないことを特徴とする微細パターン形成装置。
  2. 被加工基板と対向する原盤の表面の位置および姿勢を計測する原盤表面位置計測手段と、
    原盤と対向する被加工基板の表面の位置および姿勢を計測する基板表面位置計測手段と、
    該原盤表面位置計測手段の検出情報に基づき、原盤表面の位置および姿勢を補正する原盤位置補正手段と、
    該被加工基板表面位置計測手段の検出情報に基づき、被加工基板表面位置および姿勢を補正する基板位置補正手段とを有し、
    該押し付け制御手段は、該原盤表面位置計測手段および該基板表面位置計測手段のそれぞれの検出情報と該原盤位置補正手段と該基板位置補正手段のそれぞれの補正情報を基に原盤と被加工基板の間隔を制御することを特徴とする請求項1記載の微細パターン形成装置。
  3. 原盤を保持する原盤保持機構を有し、該原盤保持機構の原盤との接触面に、接触面と垂直方向にかかる押し付け力を検出する圧力計測手段を有し、該押し付け制御手段は、該圧力計測手段の測定情報を基に、原盤と被加工基板の間隔を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の微細パターン形成装置。
  4. 原盤をレジストの塗布された被加工基板に押し付けることにより該被加工基板にパターンを転写する微細パターン形成方法において、
    前記レジストの厚みを変えることによって、前記原盤凸パターンの前記被加工基板表面への押し付ける深さを制御することを特徴とする微細パターン形成方法。
  5. 被加工基板と原盤を用意する工程と、請求項1〜3のいずれか一項記載の微細パターン形成装置により該被加工基板に該原盤のパターンを転写する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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