JP6327552B2 - 歯科治療椅子 - Google Patents
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Description
歯科治療椅子1は、スピットン6、ワークテーブル10等を有した歯科治療ユニットの一構成要素である。歯科治療椅子1は基台7の上方にコンターシート2を有し、コンターシート2の一端にはバックレスト3や安頭台4が、コンターシート2の他端にはレッグレスト5がそれぞれ設けられている。
詳しくは、図4(A)に示すように、シリンダ固定機構60は、断面コ字状のシリンダ取付板61やシリンダ固定板62を備えている。シリンダ取付板61は、シリンダ25の先端に対向する端面61aと、シリンダ25の側面に対向する側面61bとを有する。端面61aには貫通穴(例えば4箇所)が形成され、シリンダ25の先端は六角穴付きボルト66を用いて端面61aに取り付けられる。一方、シリンダ固定板62は、シャーシ20の裏面20bに対向する端面62aと、シリンダ取付板61の側面61bの外側に位置する側面62bとを有する。端面62aには貫通穴(例えば3箇所)が形成され、シリンダ固定板62は、例えばシャーシ20の表面20aから挿入される六角穴付きボルト66で、シャーシ20の裏面20bに取り付けられている。
シリンダ取付板61の側面61bやシリンダ固定板62の側面62bには貫通穴が形成されている。そして、例えば、回動軸63を側面61bや側面62bの各貫通穴に枢支し、各貫通穴にシリンダ取付板61の内側からボルト64を挿入し、シリンダ固定板62の外側にてナット65で係止すると、シリンダ25はシャーシ20の裏面20bに対して回動可能になる。
シャーシホルダ30はシャーシ20の下方に配置され、シャーシホルダ30の表面30aがシャーシ20の裏面20bに対向する。
固定シャーシ50はシャーシホルダ30の下方に配置され、固定シャーシ50の表面50aがシャーシホルダ30の裏面30bに対向する。
チルトロッド53の先端とシャーシホルダ30とはロッド支持機構70で連結されている。詳しくは、図4(B)に示すように、ロッド支持機構70はロッド支え板71を備えており、ロッド支え板71は、被押圧部35に対向する端面71aと、チルトロッド53の側面の外側に位置する側面71bとを有している。端面71aには貫通穴(例えば2箇所)が形成され、ロッド支え板71は、例えばシャーシホルダ30の表面30aから挿入されるネジ74で、被押圧部35に取り付けられる。
側面71bには貫通穴が形成されている。例えば、回動軸72を側面71bの貫通穴に枢支し、この貫通穴にロッド支え板71の外側からボルト73を挿入し、ロッド支え板71の内側でチルトロッド53に締結すると、ロッド支え板71はチルトロッド53に対して回動可能になる。
このように、シャーシホルダ30は、固定シャーシ50に対して前後へのスライドはできないが、固定シャーシ50に対してチルト可能である。一方、シャーシ20は、シャーシホルダ30に対して前後へのスライドが可能であると共に、固定シャーシ50に対してチルト可能である。
第1駆動アーム37には上下方向に貫通した貫通穴37aが形成されており、貫通穴37aはトラバース中間アーム40との連結に用いられる。
トラバース中間アーム40は、第1駆動アーム37、図3(A)で説明したシャーシ20、図3(B)で説明したシャーシホルダ30を連結する。詳しくは、トラバース中間アーム40は、例えば中央に貫通穴41を有すると共に、その両側に長穴42,43を有している。
シャーシ用ボルト47は、トラバース中間アーム40の上方からシャーシ連結軸46内に挿入され、図3(B)に示したシャーシホルダ30の上方から貫通穴33に挿入される。シャーシ用ボルト47の先端はシャーシホルダ30の裏面30bから突出するので、シャーシホルダ30の下方からシャーシ用ナット48で係止される。
アーム用ボルト45は、トラバース中間アーム40の下方からアーム連結軸44内に挿入され、第1駆動アーム37の下方から貫通穴37aに締結される。
これにより、第1駆動アーム37はアーム連結軸44やアーム用ボルト45を介してトラバース中間アーム40に連結される。なお、第1駆動アーム37とトラバース中間アーム40との連結構造もスラストベアリング等の公知の技術で構成できる。
シート連結軸22は、その軸心部分が上方に向けて延び、トラバース中間アーム40の下方から貫通穴41、次いで図3(A)に示したシャーシ20の下方から貫通穴23に挿入すると、図2に示したシャーシ20の表面20aから突出する。シート連結軸22の先端はシャーシ20の上方からシート用ナット21で係止される。
このように、トラバース中間アーム40は、枢支状態のシート連結軸22、遊嵌状態のアーム連結軸44およびシャーシ連結軸46による3本の軸の組み合わせにより、シャーシ連結軸46がトラバース中間アーム40の支点、アーム連結軸44がトラバース中間アーム40の力点、シート連結軸22がトラバース中間アーム40の作用点として機能し、歯車を使用しないリンク機構だけでコンターシートの前後方向へのスライドを実現できる。
まず、図7(A)は、図2のピストンロッド26がピストン連結部3bを後方に押しており、バックレスト本体3aが完全に起きた状態(患者導入・退出ポジションともいう)を示している。この場合、図6(A)に示すように、トラバース中間アーム40のアーム用ボルト45およびシート連結軸22が、第1駆動アーム37と共に後方に位置しており、シャーシ20が後方に位置している。ステップ可動リンク39は第1駆動アーム37の後方配置に伴って倒れており、レッグレスト本体5aは傾斜している。
シャーシ20が図7(A)の位置から図7(B)の位置までスライドすれば、図7に一点鎖線で示すように、患者の口腔位置は同じ位置に維持される。
また、ステップ可動リンク39もバックレストの起倒に応じて前後方向にスライドしており、レッグレストも歯車を用いずに起倒できる。
具体的には、バックレスト本体3aが図7(A)のような完全に起きた状態において、モータ52を所定方向に回転させると、チルトロッド53の先端が上方に向けて移動し、シャーシホルダ30の被押圧部35を押し上げる。これにより、シャーシホルダ30は回動部54を中心に回動し、シャーシ20の前端が上方に移動してコンターシートが傾斜する。
よって、バックレストの動きとは関係なく、コンターシートのチルトで診療ポジションを得ることができる。このため、例えば、背中の曲がった患者や腰痛持ちの患者のような、背筋や腰を伸ばすのが難しい患者もバックレストを極力寝かさずにチルトを使って診療ポジションにする事で、容易に治療を受けることができる。また、椅子動作プログラムを用いて患者導入・退出ポジションから診療ポジションに変える際、バックレストを倒す前に、先にチルトを掛ける事で患者の着座位置がバックレスト側に移動して患者が椅子に深く腰掛けることができ、患者の着座位置を補正する効果がある。
Claims (6)
- コンターシート、および該コンターシートの後方で回動可能なバックレストを有し、前記コンターシートが前記バックレストの起倒に連動して前後方向にスライド可能な歯科治療椅子であって、
前記コンターシートを固定すると共に、前後方向に延びた2本のレールを有する第1シャーシと、該第1シャーシの下方に配置され、各前記レールをそれぞれ案内する2個のブロックを有する第2シャーシと、前記第1シャーシと前記第2シャーシとの間に配置されると共に、各前記ブロックの間に配置され、前記バックレストの起倒に連動して前後方向にスライドするアーム部材と、該アーム部材、前記第1シャーシ、および前記第2シャーシを連結するシート用リンク部材と、を備え、
前記バックレストが倒れた場合、前記アーム部材が前方に移動すると共に、前記シート用リンク部材が前記第2シャーシを支点として前記第1シャーシを前方にスライドさせることを特徴とする歯科治療椅子。 - 前記シート用リンク部材が、前記アーム部材に連結されるアーム連結軸と、前記第1シャーシに連結されるシート連結軸と、前記第2シャーシに連結されるシャーシ連結軸とを有し、該シャーシ連結軸が、前記シート用リンク部材の端に配置されることを特徴とする請求項1に記載の歯科治療椅子。
- 前記アーム連結軸が、前記シャーシ連結軸とは反対側の前記シート用リンク部材の端に配置され、前記シート連結軸が、前記アーム連結軸と前記シャーシ連結軸との間で前記シート用リンク部材に配置される、あるいは、前記シート連結軸が、前記シャーシ連結軸とは反対側の前記シート用リンク部材の端に配置され、前記アーム連結軸が、前記シート連結軸と前記シャーシ連結軸との間で前記シート用リンク部材に配置されることを特徴とする請求項2に記載の歯科治療椅子。
- 前記アーム連結軸および前記シャーシ連結軸が、前記シート用リンク部材に遊嵌状態で配置され、前記シート連結軸が、前記シート用リンク部材に枢支状態で配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の歯科治療椅子。
- 前記コンターシートの前方で回動可能なレッグレストと、該レッグレストと前記アーム部材とを連結するレスト用リンク部材とをさらに有し、
前記バックレストが倒れた場合、前記アーム部材が前方に移動すると共に、前記レスト用リンク部材が起きて前記レッグレストの前端を上方に移動させ、前記バックレストが起きた場合、前記アーム部材が後方に移動すると共に、前記レスト用リンク部材が倒れて前記レッグレストの前端を下方に移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の歯科治療椅子。 - 前記第2シャーシの下方に配置される第3シャーシを備え、該第3シャーシが、前記コンターシートをチルトさせるチルト機構を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の歯科治療椅子。
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