JP6322917B2 - プロジェクター - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、天井面や壁面に取り付けられるプロジェクターにおいて画像の投射方向を容易に調整できるようにすることを目的とする。
この構成によれば、電源供給体に支持される装着部に対して、投射部の方向と位置の少なくともいずれかを変更可能であるため、装着部を電源供給体に固定した上で、投射部本体の方向や位置を調整できる。このため、天井面等に強固に取り付けることが可能で、かつ、画像の投射方向を容易に、大きく調整可能なプロジェクターを提供できる。
この構成によれば、接続部が電源供給体に固定された状態で、装着部の筐体の方向及び位置の少なくともいずれかを変更できる。このため、装着部を電源供給体に取り付けたまま、筐体の方向や位置を変更することによって画像の投射方向を容易に調整できる。
この構成によれば、いわゆる照明器具用ダクトや電源ダクトなどの樋形状の電源供給体にプロジェクターを取り付けることができ、装着部の筐体を電源供給体の長手方向に沿わせて目立たないように固定できる。
この構成によれば、装着部を電源供給体に接続する接続部の直下で、支持部が装着部に連結される。このため、接続部に加わる荷重が、ほぼ垂直方向の荷重に限られるので、接続部に加わる負荷を軽減できる。これにより、接続部を簡易な構造とすることができ、プロジェクターの取付位置を容易に変更できる。
この構成によれば、天井面や壁面等の設置面が傾いている場合に、この傾きを補償するように投射部本体の傾きを調整して、投射画像の傾きを容易に補正できる。
この構成によれば、画像を投射する方向を調整可能であるため、任意の方向に画像を投射できる。
この構成によれば、支持機構により投射部本体の向きや位置を調整可能な上、角度調整機構によって、異なる方向の軸を中心として投射部本体を回動させることができる。このため、画像を投射する方向を自由に調整できる。
この構成によれば、電源供給体に支持される装着部に電源部を収容し、投射部を、装着部に支持される投射部本体に収容している。この構成において投射方向を変更する場合には投射部本体を動かせばよく、この投射部本体は電源部が分離されているため軽量である。このため、投射部本体を支持する機構の負荷が軽減されるので、耐荷重に関する制限が緩和され、投射部の角度等を大きく変更可能な構造とすることができる。さらに、電源部を収容した装着部が電源供給体に支持されるので、電源供給体から電力を得るためのケーブル等を別途設ける必要がなく、構造を簡略化でき、強固に装着部を電源供給体に固定できる。従って、天井面等に強固に取り付けることが可能で、かつ、画像の投射方向を容易に、大きく調整可能なプロジェクターを提供できる。
この構成によれば、電源供給体に接続部が接続された状態で、第2筐体の向きを2つの軸回りに調整可能であり、かつ、接続部の向きを第1軸回りに調整できるので、プロジェクターの投射画像の方向を高い自由度で調整できる。このため、例えば、電源供給体が設けられる天井が水平面に平行でない場合でも、プロジェクターの投射画像の上下辺を水平面に平行にするための調整を、容易に行える。
プロジェクター100は、電源収容部110(装着部)と、電源収容部110とは別体として構成される投射部本体120と、電源収容部110と投射部本体120とを連結する支持部材130(支持部)とを備える。電源収容部110は、細長い略箱形の筐体を有する電源収容部本体111と、ダクト200に接続される台座部112とを、支持機構140を介して連結して構成される。
電源収容部本体111は、筐体に後述する電源回路24(図5)を収容する。一方、投射部本体120は、略箱形の筐体を有し、この筐体に、後述する投射部125(図4)を収容する。一方、台座部112は、電源収容部本体111の上面と平面視でほぼ同じサイズ及び形状を有する平板状の部材である。
各々の係止片116、116は平板状に成形され、コネクター115から互いに反対方向に突出する。また、接触導体117、117は、銅または他の金属を平板状に成形して構成され、各々の接触導体117、117はコネクター115から互いに反対方向に突出する。
図2(A)及び(B)に示すように、係止片116と接触導体117は、コネクター115から同じ方向に突出している。すなわち、係止片116、116及び接触導体117、117は、電源収容部110の奥行き方向に突出していて、電源収容部110の筐体すなわち電源収容部本体111の長手方向に対し垂直である。
このため、天井面に水平に設置されたダクト200に、プロジェクター100を吊り下げるように下方から取り付けた場合、プロジェクター100の全重量が、コネクター115に対して鉛直方向の荷重として加わる。つまり、投射部本体120がどのような状態であっても、投射部本体120の重量は連結部131を介して電源収容部本体111に加わる。連結部131がコネクター115の直下に位置するため、投射部本体120及び支持部材130の重量は、電源収容部110の重量とともに、コネクター115に鉛直方向に作用する。従って、コネクター115に対して回転方向の力が加わらないので、係止片116、116及び接触導体117、117の一部に応力が集中する状態を回避できる。これにより、ダクト200及びコネクター115の負荷を軽減し、確実にプロジェクター100を固定できる。
プロジェクター100を、天井面に取り付けられたダクト200に固定すると、連結部131において支持部材130を回動させることで、投射口128の方向すなわち投射方向を、軸線Aを中心として任意の方向に変更及び調整できる。また、連結部122、122で投射部本体120を回動させることで、投射方向を、軸線Bを中心として任意の方向に変更できる。このように、プロジェクター100は、2軸を中心として、投射方向を水平及び上下に変更できるようになっている。
具体的には、電源収容部本体111は、台座部112に対して、図中矢印Cで示す方向にスライド可能であり、任意のスライド位置で固定できる。また、電源収容部本体111は、台座部112に対して、図中矢印Dで示すように、弧を描くように回動し、任意の回動位置で固定できる。この電源収容部本体111の動きは、仮想の軸線を中心とした回転方向の動きである。このように、支持機構140は、ダクト200に固定された台座部112に対し、電源収容部本体111を移動させることで、投射部本体120の向き、すなわち投射方向の微調整を可能とする。
回動機構140Aは、電源収容部本体111の上面に載せて配置され、電源収容部本体111の天面を貫通して内部に達する支持バー152と、支持バー152に立設された調整ボルト151と、調整ボルト151に嵌合する操作ホイール144と、を備える。
また、操作ホイール144を回して下に移動させると、支持バー152と操作ホイール144とが接近するので、台座部112と電源収容部本体111との間が接近する。これにより、台座部112に対して電源収容部本体111を回動させることができる。
スリット158は、スリット159と同じ方向に、電源収容部本体111の天面に形成された長穴である。吊り部材157は台座部112の上面に配置され、吊り部材157の両端は台座部112を貫通して下方に延び、さらにスリット158を貫通して、電源収容部本体111の内部に達する。吊り部材157は、電源収容部本体111の天面を、台座部112の下方に吊り下げて支持する。吊り部材157は、台座部112に固定される一方、電源収容部本体111に対してはスリット158を通って移動可能である。そして、操作ホイール143は、電源収容部本体111内部に配置されて上下の端が電源収容部本体111からはみ出している。操作ホイール143の上端は台座部112の底面に接している。このため、操作ホイール143を回転させると、電源収容部本体111と台座部112の底面とをスライド移動させる方向の力が加わり、電源収容部本体111が移動する。
また、スライド機構140Bにより電源収容部本体111をスライドさせることが可能な範囲は、スリット158、159の長さにより制限される。
投射部125は、光源1、光変調装置3、照射光学系5、及び投射光学系6を備えている。また、光源1には、光源1を駆動する光源コントローラー2が接続され、光変調装置3には表示コントローラー4が接続されている。
光源1は、4つ以上の異なる要素色に対応したLEDを含んでもよいし、2つの異なる要素色に対応したLEDを含んでもよく、白色光を発する1つのLEDを備えた構成であってもよい。また、光源1は、LEDに代えて、有機または無機の半導体レーザー、または有機EL(エレクトロルミネッセント)素子を備えていてもよいし、LEDまたはレーザーを励起光源とする蛍光体を含んでいてもよい。さらにまた、光源1は、高圧水銀ランプやキセノンランプを備えていてもよい。
そして、光変調装置3により変調された光(画像光)は投射口128を通じて、壁やスクリーン等の投射対象面に向けて投射される。
プロジェクター100は、電源収容部本体111に収容された電源回路24と、投射部本体120に収容された制御系の各部とを備えている。
投射部本体120に収容された制御系は、制御部23を備えている。制御部23は、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性メモリー、システム・コントローラー及びその他の周辺回路等を備えている。不揮発性メモリーには、オペレーティングソフトウェアや、アプリケーションソフトウェアが記憶され、ROMにはBIOSが記憶されている。制御部23は、ROMに記憶されたBIOS、不揮発性メモリーに記憶されたオペレーティングソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアをCPUにより実行し、制御を行う。
無線LANアダプター12は、制御部23の制御に従って、無線LANの通信規格(例えばIEEE802.11)に準拠した通信を実行する。プロジェクター100は、無線LANアダプター12により図示しない外部の機器との間で無線通信を実行し、外部の機器から画像データを取得する。外部の機器としては、サーバーコンピューター、パーソナルコンピューター、タブレットコンピューター、スマートフォン、携帯電話機等の各種の機器が挙げられる。
画像処理回路21は、制御部23の制御に従って、投射する画像データを読み出して解像度変換、色調補正、台形歪み補正等の各種処理を行い、処理後の画像データを、フレーム単位でライトバルブ駆動回路22に出力する。ライトバルブ駆動回路22は、画像処理回路21から入力されるフレーム毎の画像データに従って、光変調装置3に対して液晶パネルを駆動する駆動信号を出力する。ライトバルブ駆動回路22が出力する駆動信号により、光変調装置3の液晶パネルには画像が描画され、光源1が発した光が変調される。制御部23、画像処理回路21、および、ライトバルブ駆動回路22が協働して、表示コントローラー4(図4)として機能する。
IR受信回路27は、図示しないリモコン装置から送信される赤外線信号を受信してデコードし、リモコン装置における操作内容に対応した操作データを生成して、制御部23に出力する。
プロジェクター100の制御系を構成する無線LANアダプター12、SSD13、メモリーカードI/O回路14、画像処理回路21、ライトバルブ駆動回路22、制御部23、及びIR受信回路27の各部は、制御基板(図示略)に実装される。この制御基板は、投射部125を構成する各部とともに、投射部本体120内部のフレーム(図示略)に固定される。
このように、電源回路24は、プロジェクター100の各部に必要な電力を供給するため、交流―直流変換回路、トランスやスイッチング回路を備えた電圧変換回路等を備えている。
また、連結部131は、電源収容部本体111内部の金属製のフレームに、金属製のボルトや支持軸等の熱伝導率の高い部材を介して支持部材130を連結し、電源収容部本体111内部で発生した熱が支持部材130に伝わる構成とすることが好ましい。或いは、電源収容部本体111を金属製の筐体を用いて構成し、この筐体に支持部材130が接触し、または、金属製のボルトや支持軸等を介して支持部材130が連結される構成としてもよい。
この場合、電源収容部本体111に収容される電源回路24が発する熱が支持部材130に伝達される。電源回路24は、発熱量の大きいトランスやスイッチング回路等を備えているため、電源収容部本体111の発熱量は大きい。ここで、図1及び図2(A)に示すように、電源収容部本体111の前面には、排熱用のスリット113が形成され、電源回路24の放熱を促進している。これに加えて、外気に露出する支持部材130に電源収容部本体111から熱を伝え、支持部材130の表面で放熱させることにより、電源回路24が発する熱を効率よく放熱できる。
投射部125の光源1や光変調装置3は、画像を投射する際に熱を発する。また、プロジェクター100の制御基板に実装された制御系の各部においても、プロジェクター100の動作中に熱が発生する。このため、投射部本体120の内部においては高い熱が発生する。この熱が支持部材130に伝達され、支持部材130の表面で放熱されることにより、投射部125及びプロジェクター100の制御系から発する熱を効率よく放熱できる。
また、プロジェクター100は、支持機構140とは別に、ダクト200に対する投射部本体120の角度を調整可能な連結部131及び連結部122、122からなる角度調整機構を備えている。この角度調整機構は、少なくとも1軸、上記の例では2軸を中心として投射部本体120を回動可能である。支持機構140は角度調整機構の回動軸と平行でない軸を中心として、投射部本体120を回動可能である。このため、画像を投射する方向を自由に調整できる。
このため、ダクト200に電源収容部110が接続された状態で、投射部本体120の向きを2つの軸回りに調整可能であり、かつ、電源収容部本体111の向きを第1軸回りに調整できる。これにより、プロジェクター100の投射画像の方向を高い自由度で調整できる。例えば、ダクト200が設けられる天井が水平面に平行でない場合でも、プロジェクター100の投射画像の上下辺を水平面に平行にするための調整を、容易に行える。
上記実施形態では、電源収容部110と投射部本体120とを連結し、投射部本体120を支持する支持部として支持部材130を用いた構成について説明した。本発明はこれに限定されず、例えば、投射部本体120に対し一箇所で連結される部材を用いてもよい。具体的には、投射部本体120の上面と電源収容部110の底面とに、対になるジョイントを立設して、これらのジョイントを連結してもよく、より具体的にはボールジョイントやユニバーサルジョイントを用いてもよい。また、所定の軸回りに回動可能な関節状のジョイントを複数備えた支持部材を用いてもよい。また、電源収容部110及び投射部本体120の形状は箱形に限定されず、例えば投射部本体120を球形とすることも可能である。さらに、支持部材130の放熱効果を高めるため、支持部材130の表面に複数の放熱フィンを形成してもよい。
また、図5に示した各機能ブロックはハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。従って、必ずしも各機能ブロックに対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (3)
- 第1筐体と、
第1機構と、
前記第1機構を介して前記第1筐体に可動に連結され、電源供給体に固定される接続部を有する台座部と、
第2機構と、
前記第2機構を介して前記第1筐体に可動に連結された第2筐体であって、前記第1筐体に関して前記接続部の反対側に位置する第2筐体と、
を備えたプロジェクターであって、
前記第2筐体は投射部を含み、
前記第1機構は、前記台座部に対する前記第1筐体の位置を変更可能なスライド機構と、前記台座部に対する前記第1筐体の向きを、仮想の第1軸の回りで調整可能な回動機構と、を備え、
前記第2機構は、前記第1筐体に対する前記第2筐体の向きを、前記第1軸に垂直な第2軸の回りと、前記第2軸に垂直な第3軸の回りとで、調整可能である、
ことを特徴とするプロジェクター。 - 前記第1筐体は、長手形状であり、
前記接続部は、樋形状の前記電源供給体に、前記第1筐体が前記電源供給体の長手方向に沿う状態で前記電源供給体に固定されること、を特徴とする請求項1記載のプロジェクター。 - 前記第1筐体は、前記電源供給体から供給される電力に基づき、前記投射部に電源を供給する電源部を収容すること、を特徴とする請求項1または2記載のプロジェクター。
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