JP6322916B2 - プロジェクター - Google Patents
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本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、天井面や壁面に取り付けられるプロジェクターにおいて、画像の投射方向を容易に、大きく変更できるようにすることを目的とする。
この構成によれば、電源供給体に支持される電源収容部に電源部を収容する一方、投射部を、電源収容部に支持される投射部本体に収容している。この構成において投射方向を変更する場合には投射部本体を動かせばよく、この投射部本体は電源部が分離されているため軽量である。また、電源部を収容する電源収容部は重量物となるが、投射方向を変更する場合は電源収容部を動かす必要がない。このため、投射部本体を支持する機構の負荷が軽減されるので、耐荷重に関する制限が緩和され、投射部の角度等を大きく変更可能な構造とすることができる。さらに、電源収容部が電源供給体に支持されるので、電源供給体から電力を得るためのケーブル等を別途設ける必要がなく、構造を簡略化でき、強固に電源収容部を保持できる。従って、天井面等に強固に取り付けることが可能で、かつ、画像の投射方向を容易に、大きく調整可能なプロジェクターを提供できる。
この構成によれば、いわゆる照明器具用ダクトや電源ダクトなどの樋形状の電源供給体に電源収容部を取り付けることができる。このため、電源供給体の長手方向においてプロジェクターの取付位置を容易に変更できる。また、電源収容部の筐体が電源供給体の長手方向に沿っているため、目立たないように取り付けることができる。
この構成によれば、電源収容部の筐体を電源供給体に接続する接続部の直下で、支持部が電源収容部に連結される。このため、接続部に加わる荷重が、ほぼ垂直方向の荷重に限られるので、接続部に加わる負荷を軽減できる。これにより、接続部を簡易な構造とすることができ、プロジェクターの取付位置を容易に変更できる。
この構成によれば、電源収容部及び投射部本体において発生する熱を支持部に伝えて、支持部で放熱できるので、プロジェクターの放熱性能を高めることができる。このため、プロジェクターを安定して動作させることができ、冷却ファンの小型化や冷却ファンを省略することが可能になる。
この構成によれば、光源を投射部に備えることで電源収容部と投射部本体とを連結する構成を簡易化でき、例えば投射部本体の可動範囲を大きくすることができる。
この構成によれば、光源を電源収容部に備えることにより、投射部本体をより一層軽量化することが可能となる。これにより、投射部本体を支持する機構の負荷がより軽減され、設計の自由度が高められるので、投射部の角度等を大きく変更可能な構造とすることができる。
プロジェクター100は、電源収容部110と、電源収容部110とは別体として構成される投射部本体120と、電源収容部110と投射部本体120とを連結する支持部材130(支持部)とを備える。電源収容部110は、細長い略箱形の筐体を有し、この筐体に、後述する電源回路24(図4)を収容する。一方、投射部本体120は、略箱形の筐体を有し、この筐体に、後述する投射部125(図3)を収容する。
各々の係止片116、116は平板状に成形され、コネクター115から互いに反対方向に突出する。また、接触導体117、117は、銅または他の金属を平板状に成形して構成され、各々の接触導体117、117はコネクター115から互いに反対方向に突出する。
図2(A)及び(B)に示すように、係止片116と接触導体117は、コネクター115から同じ方向に突出している。すなわち、係止片116、116及び接触導体117、117は、電源収容部110の奥行き方向に突出していて、電源収容部110の筐体の長手方向に対し垂直である。
このため、天井面に水平に設置されたダクト200に、プロジェクター100を吊り下げるように下方から取り付けた場合、プロジェクター100の全重量が、コネクター115に対して鉛直方向の荷重として加わる。つまり、投射部本体120がどのような状態であっても、投射部本体120の重量は連結部131を介して電源収容部110に加わる。連結部131がコネクター115の直下に位置するため、投射部本体120及び支持部材130の重量は、電源収容部110の重量とともに、コネクター115に鉛直方向に作用する。従って、コネクター115に対して回転方向の力が加わらないので、係止片116、116及び接触導体117、117の一部に応力が集中する状態を回避できる。これにより、ダクト200及びコネクター115の負荷を軽減し、確実にプロジェクター100を固定できる。
プロジェクター100を、天井面に取り付けられたダクト200に固定すると、連結部131において支持部材130を回動させることで、投射口128の方向すなわち投射方向を、軸線Aを中心として任意の方向に変更及び調整できる。また、連結部122、122で投射部本体120を回動させることで、投射方向を、軸線Bを中心として任意の方向に変更できる。このように、プロジェクター100は、2軸を中心として、投射方向を水平及び上下に変更できるようになっている。
投射部125は、光源1、光変調装置3、照射光学系5、及び投射光学系6を備えている。また、光源1には、光源1を駆動する光源コントローラー2が接続され、光変調装置3には表示コントローラー4が接続されている。
光源1は、4つ以上の異なる要素色に対応したLEDを含んでもよいし、2つの異なる要素色に対応したLEDを含んでもよく、白色光を発する1つのLEDを備えた構成であってもよい。また、光源1は、LEDに代えて、有機または無機の半導体レーザー、または有機EL(エレクトロルミネッセント)素子を備えていてもよいし、LEDまたはレーザーを励起光源とする蛍光体を含んでいてもよい。さらにまた、光源1は、高圧水銀ランプやキセノンランプを備えていてもよい。
そして、光変調装置3により変調された光(画像光)は投射口128を通じて、壁やスクリーン等の投射対象面に向けて投射される。
プロジェクター100は、電源収容部110に収容された電源回路24と、投射部本体120に収容された制御系の各部とを備えている。
投射部本体120に収容された制御系は、制御部23を備えている。制御部23は、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性メモリー、システム・コントローラー及びその他の周辺回路等を備えている。不揮発性メモリーには、オペレーティングソフトウェアや、アプリケーションソフトウェアが記憶され、ROMにはBIOSが記憶されている。制御部23は、ROMに記憶されたBIOS、不揮発性メモリーに記憶されたオペレーティングソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアをCPUにより実行し、制御を行う。
無線LANアダプター12は、制御部23の制御に従って、無線LANの通信規格(例えばIEEE802.11)に準拠した通信を実行する。プロジェクター100は、無線LANアダプター12により図示しない外部の機器との間で無線通信を実行し、外部の機器から画像データを取得する。外部の機器としては、サーバーコンピューター、パーソナルコンピューター、タブレットコンピューター、スマートフォン、携帯電話機等の各種の機器が挙げられる。
画像処理回路21は、制御部23の制御に従って、投射する画像データを読み出して解像度変換、色調補正、台形歪み補正等の各種処理を行い、処理後の画像データを、フレーム単位でライトバルブ駆動回路22に出力する。ライトバルブ駆動回路22は、画像処理回路21から入力されるフレーム毎の画像データに従って、光変調装置3に対して液晶パネルを駆動する駆動信号を出力する。ライトバルブ駆動回路22が出力する駆動信号により、光変調装置3の液晶パネルには画像が描画され、光源1が発した光が変調される。制御部23、画像処理回路21、および、ライトバルブ駆動回路22が協働して、表示コントローラー4(図3)として機能する。
IR受信回路27は、図示しないリモコン装置から送信される赤外線信号を受信してデコードし、リモコン装置における操作内容に対応した操作データを生成して、制御部23に出力する。
プロジェクター100の制御系を構成する無線LANアダプター12、SSD13、メモリーカードI/O回路14、画像処理回路21、ライトバルブ駆動回路22、制御部23、及びIR受信回路27の各部は、制御基板(図示略)に実装される。この制御基板は、投射部125を構成する各部とともに、投射部本体120内部のフレーム(図示略)に固定される。
このように、電源回路24は、プロジェクター100の各部に必要な電力を供給するため、交流―直流変換回路、トランスやスイッチング回路を備えた電圧変換回路等を備えている。
また、連結部131は、電源収容部110内部の金属製のフレームに、金属製のボルトや支持軸等の熱伝導率の高い部材を介して支持部材130を連結し、電源収容部110内部で発生した熱が支持部材130に伝わる構成とすることが好ましい。或いは、電源収容部110を金属製の筐体を用いて構成し、この筐体に支持部材130が接触し、または、金属製のボルトや支持軸等を介して支持部材130が連結される構成としてもよい。
この場合、電源収容部110に収容される電源回路24が発する熱が支持部材130に伝達される。電源回路24は、発熱量の大きいトランスやスイッチング回路等を備えているため、電源収容部110の発熱量は大きい。ここで、図1及び図2(A)に示すように、電源収容部110の前面には、排熱用のスリット119が形成され、電源回路24の放熱を促進している。これに加えて、外気に露出する支持部材130に電源収容部110から熱を伝え、支持部材130の表面で放熱させることにより、電源回路24が発する熱を効率よく放熱できる。
投射部125の光源1や光変調装置3は、画像を投射する際に熱を発する。また、プロジェクター100の制御基板に実装された制御系の各部においても、プロジェクター100の動作中に熱が発生する。このため、投射部本体120の内部においては高い熱が発生する。この熱が支持部材130に伝達され、支持部材130の表面で放熱されることにより、投射部125及びプロジェクター100の制御系から発する熱を効率よく放熱できる。
また、プロジェクター100は、電源収容部110と投射部本体120とに連結され、投射部本体120を電源収容部110に支持する支持部材130を有する。支持部材130は電源収容部110において、コネクター115の直下で連結部131により接続される。このため、コネクター115に加わる荷重が、ほぼ垂直方向の荷重に限られるので、コネクター115に加わる負荷を軽減できるので、コネクター115を簡易な構造とすることができる。
上記実施形態では、電源収容部110と投射部本体120とを連結し、投射部本体120を支持する支持部として支持部材130を用いた構成について説明した。本発明はこれに限定されず、例えば、投射部本体120に対し一箇所で連結される部材を用いてもよい。具体的には、投射部本体120の上面と電源収容部110の底面とに、対になるジョイントを立設して、これらのジョイントを連結してもよく、より具体的にはボールジョイントやユニバーサルジョイントを用いてもよい。また、所定の軸回りに回動可能な関節状のジョイントを複数備えた支持部材を用いてもよい。また、電源収容部110及び投射部本体120の形状は箱形に限定されず、例えば投射部本体120を球形とすることも可能である。さらに、支持部材130の放熱効果を高めるため、支持部材130の表面に複数の放熱フィンを形成してもよい。
Claims (4)
- 長手形状の電源供給体に固定される接続部を有し、前記接続部を介して前記電源供給体に支持され、前記電源供給体から供給される電力を変換する電源部を収容した電源収容部と、
画像を投射する投射部を収容し、前記画像の投射方向を調整可能に前記電源収容部に支持される投射部本体と、
前記電源供給体に固定される前記接続部の直下に配置された連結部を介して前記電源収容部に連結され、前記投射部本体に連結され、前記投射部本体を前記電源収容部に支持する支持部と、を備え、
前記投射部本体は、光源を含む投射部及び制御部を収容し、
前記電源部は、直流−交流変換回路を備え、前記電源供給体から供給される交流電力を変換して、前記制御部に第1電圧の直流電力を供給し、前記光源に、前記第1電圧の直流電流より高い第2電圧の直流電力を供給することを特徴とするプロジェクター。 - 前記電源収容部は、長手形状の筐体を有し、前記接続部は前記筐体に立設されて樋形状の前記電源供給体に接続され、前記筐体が前記電源供給体の長手方向に沿う状態で前記接続部が前記電源供給体に固定されること、を特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記支持部は、前記電源収容部内の金属製のフレームに金属製の部材を介して連結され、前記電源収容部から熱を伝達可能に連結されること、を特徴とする請求項1または2記載のプロジェクター。
- 前記電源部は、前記直流−交流変換回路、及び、トランス或いはスイッチング回路を備える電圧変換回路を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプロジェクター。
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