JP6321766B1 - 銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法 - Google Patents

銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗装法によって容易に形成することができ、しかも外観や銀鏡膜層の付着性も良好で、外観や銀鏡膜層の付着性も良好な、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体10は、ゴム弾性体11の表面に形成された下塗り塗膜12、前記下塗り塗膜12の表面に形成された銀鏡膜層13、及び、前記銀鏡膜層13の表面に形成された上塗り塗膜14、とを有しており、前記下塗り塗膜12及び前記上塗り塗膜13は、ポリオール成分を含む主材とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とで形成された、それぞれの伸び率が80%以上600%以下である弾性ポリウレタン樹脂塗膜からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法に関し、特に塗装法によって容易に形成することができ、しかも外観や銀鏡膜層の付着性も良好な、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法に関する。
銀(Ag)は、光の反射率が可視領域において高く、美しい金属光沢を有している。樹脂や金属等の基材上に銀鏡膜層を形成すると美しい金属光沢を呈するので、自動車の内装部品や外装部品、携帯電話、ノートパソコン、化粧品容器等に銀鏡膜層を施すことが期待される。例えば、自動車は、自動車の主材料(ほとんどの場合は、鋼板やプラスチック板)の保護及び自動車の美観の向上を目的として、塗装が施されている。同一形状、同一性能の自動車を比べると、美しく塗装された車の方が良く見え、商品としての価値が向上する。メタリック塗装は、金属的な質感に高級感があり、車の外観を見た際に、車を見る角度によって色相が異なって見え、車の形状にメリハリを与えることができるので、車の塗装として人気がある。車のメタリック塗装は、光輝材としてアルミフレークが多く使用されている。このようなメタリック塗装は他の製品おいても採用されており、高級品では光輝材ないし鏡面形成膜として銀の使用が検討されている。
従来、基材に銀鏡膜を形成する方法として、アンモニア性硝酸銀溶液を用いた銀鏡反応による銀鏡メッキがよく知られている。このアンモニア性硝酸銀溶液を用いた銀鏡メッキは、銀鏡膜にメッキ特有の白亜化(白化又はシケともいう。)を生じたり、銀鏡膜にクラックが生じたり、銀鏡膜の膜厚が均一にならなかったり、銀ナノ粒子の凝集にばらつきがある等の原因により、銀鏡面の発色(金属光沢)にムラを生じたりすることがある。さらに、この銀鏡メッキは、本来銀鏡メッキを施す必要がない部分が銀鏡メッキされてしまったりすることもあり、不良率が高いという問題や、形成した銀鏡膜面が基材等の表面から剥がれやすいという問題もある。
このようなアンモニア性硝酸銀溶液を用いた銀鏡メッキの問題点を解決するために、銀化合物錯体としてアンモニウムに換えてアミン化合物やアンモニウムカルバメート系化合物が配位した銀化合物錯体を用いることが知られている。例えば、特許文献1(特許第5610359号公報)には、アルコール系溶媒中に、銀化合物の銀原子にアンモニウムカルバメート系化合物が配位した第1の錯体と、銀化合物の銀原子にアミン系化合物が配位した第2の錯体と、還元剤と、を含み、前記第1の錯体と前記第2の錯体との混合割合は、銀原子のモル比で、6:4〜8:2である、銀鏡膜層形成組成液、銀鏡膜層形成組成液の製造方法及び銀鏡膜塗面の形成方法の発明が開示されている。
同じく特許文献2(特許第5243409号公報)には、下記化学式1の1つ以上の銀化合物と、下記化学式2ないし化学式4から選択される1種又は2種以上のアンモニウムカルバメート系又はアンモニウムカーボネート系化合物とを反応して得られる銀錯体化合物を含有することを特徴とする反射膜コーティング液組成物が開示されている。
Figure 0006321766
(式中、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフルオロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選択される置換基であり、nは、1〜4の整数であって、R1乃至R6は、互いに独立して、水素、C1〜C30の脂肪族や脂環族アルキル基、アリール基又はアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリール基、ヘテロ環化合物基と高分子化合物及びその誘導体から選択される置換基であって、但し、R1〜R6が全て水素である場合は除く。)
さらに、一旦銀ナノ粒子を形成してから塗膜として銀鏡膜層を形成する方法も知られている。例えば、特許文献3(特許第5950427号公報)には、アルコール溶媒中にスチレン−無水マレイン酸樹脂構造を有し、前記無水マレイン酸の一部が末端水酸基のポリアルキレングリコール又は末端アミノ基のポリアルキレングリコールで変性されているものからなる酸価が150以下の高分子分散剤を溶解させるとともに、酸化銀及び炭酸銀から選択される少なくとも1種の銀化合物を分散させたアルコール溶液を用い、前記アルコール溶液中に超音波を照射することにより、銀ナノ粒子が分散したアルコール溶液からなる銀鏡膜層形成用塗装液を作成し、この銀鏡膜層形成用組成液を被塗装物の表面にスプレー塗装して常温下で乾燥することにより、銀鏡膜層を形成する方法が示されている。
ところで、これらの銀鏡膜層は、一般的には、基材として金属表面やプラスチック表面等、硬質な表面に対して形成されている。このような硬質な表面に対しては、上述した化学メッキ法だけでなく、蒸着法やスパッタリング法などによっても銀鏡膜層を形成することができる。しかし、ゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、銀鏡膜層の変形に対する追随性不備による亀裂の発生や密着性不良が生じる等に問題点が存在するため、実用化が進んでいない。
なお、ゴム弾性体表面に対して銀鏡膜層を形成する方法自体は、既に公知である。例えば、特許文献4(特開平06−343690号公報)には、ゴムに還元剤溶液を用いて表面洗浄処理を行った後、グリオキサールで処理し、次いでアンモニア性硝酸銀溶液で処理し、必要により更に金属の塩化物水溶液で処理することにより、ゴム表面を銀で被覆した抗菌性ゴムを製造する方法が示されている。
また、特許文献5(特開2010−110701号公報)には、樹脂成分及び銀ナノコロイドのゼータ電位を中和させる凝集剤を含有させた軟質樹脂層と、この軟質樹脂層上に形成された樹脂成分及び銀ナノコロイドを含む印刷インクを用いて塗布または印刷された表面層とを有し、銀ナノコロイドを選択的に凝集せしめることによって、下地層表面に銀ナノコロイドを凝集・偏析させて、所望の銀金属光沢層を付与し、柔軟な部材に対しても剥離・欠落の問題を解決できる銀金属光沢薄膜の形成方法が示されている。
特許第5610359号公報 特許第5243409号公報 特許第5950427号公報 特開平06−343690号公報 特開2010−110701号公報
上記特許文献4に示されている抗菌性ゴムの製造方法は、アンモニア性硝酸銀溶液を用いた銀鏡メッキ法を採用しているため、上述した種々の問題点が存在しており、ゴム弾性体表面に銀鏡膜層を形成する方法としては直ちには採用し難いだけでなく、得られた銀鏡膜層の変形追従性に難点がある。また、上記特許文献5に示されている銀金属光沢薄膜の形成方法は、下地層に銀コロイドを凝集、吸着させる必要があるため、例えば、下地層及び表面層とも厚さ50〜500μm、好ましくは100〜300μmと、極端な厚膜となっている。そのため、高価な銀コロイドが多量に必要であり、経済的に実用性に欠ける。また厚塗りの工程が煩雑で、表面層の上に凝集剤を含む液状層を積層させたり、表面層に電場印加を推奨しており、施工性に問題がある。加えて、上記特許文献5に示されている方法で得られた銀金属光沢薄膜も、変形追従性に難点が存在している。
一方、ゴム弾性体表面に銀鏡膜層を形成する方法として上記特許文献1〜3に示されているアミン化合物やアンモニウムカルバメート系化合物が配位した銀化合物錯体溶液から銀鏡膜層を形成する方法ないし一旦銀ナノ粒子を形成してから塗膜として銀鏡膜層を形成する方法を採用すると、アンモニア性硝酸銀溶液を用いた銀鏡メッキの場合よりも均一で、高反射率な銀鏡膜層が得られるという優れた効果を奏する。しかしながら、これらの方法を採用してゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成しても、得られた銀鏡膜層の変形追従性が低いという課題がある。
本発明は、上述した従来例のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する際の問題点を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、ゴム弾性体表面に形成する下塗り塗料及び銀鏡膜層の表面に形成する上塗り塗料の物性を見直し、さらには銀鏡膜層形成用組成物の組成をも見直すことにより、銀鏡膜層の変形追従性が良好で、外観や銀鏡膜層の付着性も良好な、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体は、ゴム弾性体の表面に形成された下塗り塗膜、前記下塗り塗膜の表面に形成された銀鏡膜層、及び、前記銀鏡膜層の表面に形成された上塗り塗膜、を有する銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体であって、前記銀鏡膜層中には弾性型ポリイソシアネートで表面がウレタン化されたコロイダルシリカが含有されており、前記下塗り塗膜及び前記上塗り塗膜は、ポリオール成分を含む主材とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とで形成された、それぞれの伸び率が80%以上600%以下である弾性ポリウレタン樹脂塗膜からなることを特徴とする。
係る態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、下塗り塗膜及び上塗り塗膜の伸び率が良好であり、しかも銀鏡膜層中に弾性型ポリイソシアネートで表面がウレタン化されたコロイダルシリカが含有されているため、銀鏡膜層もそれにつれて変形性が良好となるだけでなく、銀鏡膜層と下塗り塗膜との間及び銀鏡膜層と上塗り塗膜との間の密着性がそれぞれ向上し、また、銀粒子間の緩衝作用が良好になるので、銀鏡膜層の変形追従性が改善され、良好な物性を有する銀鏡膜層が形成される。これにより、鏡面外観、付着性、耐屈曲性、耐寒屈曲性、冷熱繰り返し性等に優れた銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体が得られる。なお、本発明における伸び率は、JISK7311に準拠する方法によって測定した数値を示す。また、塗膜の伸び率が80%未満の場合は、基材の変形に対する塗膜の追随性が低下し、亀裂を生じたり、基材との間の密着性が低下するようになる。さらに、塗膜の伸び率が600%を越える場合は、塗膜が柔らかすぎて傷付きやすくなるとともに耐薬品性も低下するため、特に上塗り塗料の溶剤アタックなどで鏡面外観が低下する。より好ましい下塗り塗膜及び上塗り塗膜の伸び率は、100%以上500%以下である。
しかも、係る態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、弾性ポリウレタン樹脂塗膜は、透明性が良好で、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性及び耐アルカリ性にも優れているため、上述した特性以外にも耐熱性、耐溶剤性、耐酸性及び耐アルカリ性にも優れた特性を示す銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体が得られる。
また、本発明の第2の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体は、第1の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体において、前記主材中にポリカプロラクトンポリオールからなる反応性軟化剤が含有されていることを特徴とする。
かかる態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、主材中の反応性軟化剤の含有割合を変えることにより、下塗り塗膜ないし上塗り塗膜を形成する弾性ポリウレタン樹脂塗膜の伸び率を適宜に最適な値となるように制御することができるようになる。
また、本発明の第3の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体は、第2の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体において、前記反応性軟化剤の含有割合は前記主材100質量部に対して5〜10質量部であることを特徴とする。
係る態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、下塗り塗膜ないし上塗り塗膜を形成する弾性ポリウレタン樹脂塗膜の伸び率を80%以上600%以下の範囲に適切にコントロールすることができるようになる。なお、主材中の反応性軟化剤の含有割合が5質量部未満であると、その含有割合が低くなるにしたがって下塗り塗膜ないし上塗り塗膜を形成する弾性ポリウレタン樹脂塗膜が硬質となって伸び率が80%未満となってしまう。また、主材中の反応性軟化剤の含有割合が10質量部を越えると、その含有割合が多くなるにしたがって塗膜形成用の主要成分であるポリオール成分の含有割合が少なくなるので弾性ポリウレタン樹脂塗膜の強度が低下する。
また、本発明の第4の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体は、第1〜第3のいずれかの態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体において、前記硬化剤は弾性型ポリイソシアネートを含むことを特徴とする。
かかる態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、下塗り塗膜ないし上塗り塗膜を形成する弾性ポリウレタン樹脂塗膜の伸び率を適宜に最適な値となるように制御することができるようになる。係る態様においては、ポリウレタン樹脂塗膜の主材中に反応性軟化剤が含まれていてもよく、その場合は弾性ポリウレタン樹脂塗膜中の反応性軟化剤及び弾性ポリイソシアネートの両者の含有割合を適切に変えることにより、容易に下塗り塗膜ないし上塗り塗膜を形成する弾性ポリウレタン樹脂塗膜の伸び率を適切な範囲にコントロールすることができるようになる。
また、本発明の第5の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体は、第1〜第4のいずれかの態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体において、前記ゴム弾性体と前記下塗り塗膜の間には接着用プライマー層が形成されていることを特徴とする。
かかる態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体によれば、ゴム弾性体が軟質で塗膜の付着性が低いものであっても、接着用プライマー層の作用によってゴム弾生体と下塗り塗膜との間の接着性が良好となるので、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体の各種物性が良好となる。
さらに、本発明の第6の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、
ゴム弾性体の表面に下塗り塗料を塗布して下塗り塗膜を形成する工程と、
前記下塗り塗膜の表面に銀鏡膜層形成用液を塗布して銀鏡膜層を形成する工程と、
前記銀鏡膜層の表面に上塗り塗料を塗布して上塗り塗膜を形成する工程と、
を備える、ゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法であって、
前記銀鏡膜層形成用液中に弾性型ポリイソシアネートで表面がウレタン化されたコロイダルシリカが含有されているものを用い、
前記下塗り塗料及び前記上塗り塗料として、それぞれポリオール成分を含む主材とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とを含み、前記下塗り塗膜及び前記上塗り塗膜がそれぞれ伸び率80%以上600%以下の弾性ポリウレタン樹脂塗膜となるものを用いることを特徴とする。
また、本発明の第7の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、第6の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法において、前記下塗り塗料及び上塗り塗料として、前記主材中にポリカプロラクトンポリオールからなる反応性軟化剤を含むものを用いることを特徴とする。
また、本発明の第8の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、第7の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法において、前記反応性軟化剤の含有割合が主材100質量部に対して5〜10質量部のものを用いることを特徴とする。
また、本発明の第9の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、第6〜8のいずれかの態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法において、前記硬化剤として弾性型ポリイソシアネートを含むものを用いることを特徴とする。
また、本発明の第10の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法は、第6〜第9のいずれかの態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法において、前記ゴム弾性体の表面に接着用プライマー層を形成し、前記接着用プライマー層の表面に前記下塗り塗料を塗布して下塗り塗層を形成することを特徴とする。
本発明の第6〜第10の態様のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法によれば、それぞれ本発明の第1〜第5の態様の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体を製造することができるようになる。
以上述べたように、本発明によれば、鏡面外観、付着性、耐屈曲性、耐寒屈曲性、冷熱繰り返し性、さらには、透明性が良好で、耐熱性、耐溶剤性、耐酸性及び耐アルカリ性にも優れた銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体が得られる。
本発明の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体の模式断面図である。
以下、本発明に係る銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体の構成及びその製造方法について、各種実験例を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す各種実験例は、本発明の技術思想を具体化するための例を示すものであって、本発明をこれらの実験例に示したものに特定することを意図するものではない。本発明は特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
なお、本発明の各種実施形態で使用することができるゴム弾性体素材としては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)などの汎用ゴムの他、耐熱性、耐油性や耐候性などの高性能が要求される用途には、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリルゴム(ACM)、シリコーンゴム(VMQ)やフッ素ゴム(FKM)などを使用することができる。また、プラスチックと加硫ゴムの隙間を埋める形態として熱可塑性エラストマー(TPE)があり、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリエステル系やポリウレタン系などのTPEも用いることができる。さらに、エチレン酢酸ビニル(EVA)や軟質塩化ビニルなどの軟質プラスチックに対しても、適用可能である。
1液系のゴム用塗料としては、ゴムにビニルモノマーを反応させたグラフトゴム系塗料、高伸度のポリウレタン樹脂又はアクリル樹脂などの1液溶剤型塗料、アクリルゴム、ポリウレタンエマルションを主成分とする1液水性塗料も実用化されている。しかし、耐候性や繰り返し変形に対する追随耐久性などの性能面より、高強度高伸度タイプのポリオール/ポリイソシアネート系や更に鎖延長剤に低分子量ジアミンを使用したポリウレタン系塗料を用いることが好ましい。
2液系のゴム用塗料としては、ポリウレタンウレア系の樹脂を主成分とした2液硬化型高性能タイプのポリウレタン系塗料が望ましい。ポリオールとしては、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエーテル系、アクリル系およびフッ素系ポリオールを使用することができる。硬化剤に関しては、イソシアネート誘導体はビウレットタイプ、イソシアヌレートタイプ、アダクトタイプなどの標準型や、弾性型ポリイソシアネート(ベースポリイソシアネートをポリエーテルポリオールなどでウレタン化させた変性ポリイソシアネート)を選択することができる。必要な塗膜の性能面や施行性の点から、この硬化剤を適宜に使い分ければよい。なお、ポリオールと硬化剤の使用比率は、ポリオールのOH価と硬化剤のNCO%で決まり、通常はモル比1±0.2の範囲で使用される。
また、銀鏡膜層形成液は、特許文献1(特許第5610359号公報)及び特許文献3(特許第5950427号公報)に記載された方法により製造したものを適宜に選択して使用した。さらに、各実験例におけるスプレー塗装に際しては、全て同一の条件となるように統一して、実質的に同一の塗装厚さとなるようにした。
各実験例で作成した銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体の断面図を図1に示した。この銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体10は、基体としてのゴム弾性体11と、このゴム弾性体11の表面に形成された下塗り塗膜12と、下塗り塗膜12の表面に形成された銀鏡膜層13と、銀鏡膜層13の表面に形成された上塗り塗膜14と、を備えている。以下では、各実験例について、ゴム弾性体11、下塗り塗膜12、銀鏡膜層13及び上塗り塗膜14について、主として製造方法によって具体的に説明する。
[実験例1]
(下塗り塗膜)
アクリルポリオール樹脂(コータックスLH601、固形分50%、OH価20、東レ・ファインケミカル(株))80質量部に酢酸ブチル20質量部を撹拌しながら均一に混合した。さらに、反応性軟化剤としてのポリカプロラクトントリオール(プラクセル308、(株)ダイセル有機合成カンパニー)を10質量部、硬化触媒としてジラウリル酸−ジ−n−ブチルスズを0.01質量部、レベラー(BYK300、ビックケミー・ジャパン)を0.2質量部添加混合して、下塗り塗料の主剤を調製した。次いで、アダクトタイプのポリイソシアネート硬化剤(コロネートHL、固形分75%、NCO12.3〜13.3%、日本ポリウレタン工業(株))を、主剤:硬化剤=100:10(質量比)の割合で混合し、シンナーで希釈し、黒色の天然ゴムシートにスプレー塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥し、下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層形成液を、上記特許文献3(特許第5950427号公報)の[実験例1]に記載の方法により調製した。すなわち、高分子分散剤としてDisperbyk2015(不揮発分40%、酸価10、BYK社)4gを2−プロパノール(イソプロピルアルコール)100g中に溶解し、酸化銀粉末25gを懸濁させた。この高分子分散剤の不揮発分の酸価は25であり、高分子分散剤の含有割合は酸化銀に対して質量比で(4×0.4/25)×100=6.4%となる。なお、Disperbyk2015は、スチレン−無水マレイン酸樹脂構造を有し、この無水マレイン酸の一部が末端水酸基のポリアルキレングリコールによって変性されたものからなる。
次いで、この懸濁液に超音波装置H3 650((有)カワジリマシナリー社製)を使用して、15〜17℃の室温下で2時間、20KHzで照射した。次に1μmのフィルターでろ過して褐色の銀ナノ粒子分散液を得た。この銀ナノ粒子分散液をエチルアルコールで4倍に希釈してスプレー塗装し、常温下で1時間乾燥して下塗り塗膜上に銀鏡膜層が形成された天然ゴムシートを得た。
(上塗り塗膜)
上記の実験例1の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装し、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例1の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例2]
(下塗り塗膜)
アクリルポリオール樹脂(コータックスLH601)を80質量部に酢酸ブチル20質量部を撹拌しながら均一に混合した。次に、触媒としてジラウリル酸−ジ−n−ブチルスズ0.01質量部、レベラー(BYK300)を0.2質量部添加混合して、下塗り塗料の主剤を調製した。次に、弾性型ポリイソシアネート硬化剤(デュラネートE405−70B、固形分70%、NCO6.2%、旭化成(株))を、主剤:硬化剤=100:15(質量比)となるように混合し、シンナーで希釈して黒色の天然ゴムシートにスプレー塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥して下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層は、実験例1の場合と同様にして形成した。
(上塗り塗膜)
実験例2の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例2の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例3]
(下塗り塗膜)
実験例1と同様の下塗り塗料の主剤に対し、弾性型ポリイソシアネート硬化剤(デュラネートE405−70B)を、主剤:硬化剤=100:20(質量比)となるように混合し、シンナーで希釈して黒色の天然ゴムシートにスプレー塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥して下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層は、実験例1の場合と同様にして形成した。
(上塗り塗膜)
実験例3の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例3の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例4]
(下塗り塗膜)
ポリカーボネートポリオール樹脂(デュラノールT5652、固形分100%、OH価51〜61、旭化成ケミカルズ(株))60質量部に酢酸ブチル40質量部を撹拌しながら均一に混合した。さらに、反応性軟化剤としてのポリカプロラクトントリオール(プラクセル308)を6質量部、触媒としてジラウリル酸−ジ−n−ブチルスズ0.02質量部、レベラー(BYK300)を0.2質量部添加混合して、下塗り塗料の主剤を調製した。次に、硬化剤として、ビウレット型ポリイソシアネート(デュラネート24A−100、固形分100%、NCO23.5%、旭化成(株))を、主剤:硬化剤=100:10(質量比)となる割合で混合し、シンナーで希釈して、黒色のブチルゴムシートにスプレー塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥して下塗り塗膜が形成されたブチルゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層形成液を、上記特許文献1(特許第5610359号公報)の[実験例1]に記載の方法により調製した。すなわち、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート4.16gに、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)(大伸化学(株))10.0gを混合した溶液に、酸化銀(AgO)(石福金属工業(株))2.1gを添加し、常温で2時間撹拌した。この溶液は、最初は黒色の懸濁液であったが、やがて灰白色に濁った2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体を含む2−プロパノール溶液になった。灰白色に濁った成分は未反応の酸化銀粒子であり、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体は2−プロパノールに溶解した状態となっている。その後、2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体を含む2−プロパノール溶液中に沈降している酸化銀を濾過して除去した。
別途、n−ブチルアミン(和光純薬(株))1.93gに2−プロパノール(大伸化学(株))6.0gを混合した溶液に、酸化銀(石福金属工業(株))0.9gを添加し、常温で30分間撹拌し、n−ブチルアミン酸化銀錯体を調製した。このn−ブチルアミン酸化銀錯体は、2−プロパノール中で黒色の懸濁液となり、その後、2−プロパノールには溶解せずに沈降した。
上述のようにして調製した2−エチルヘキシルアンモニウム 2−エチルヘキシルカルバメート酸化銀錯体が溶解した2−プロパノール溶液とn−ブチルアミン酸化銀錯体が懸濁した2−プロパノール溶液とを混合し、撹拌した。この混合液は、次第に灰色の懸濁液となり、その後、透明な溶液になった。次に、この混合液に、室温では還元作用を示さず、室温を超えた温度で還元作用を示す還元剤であるN,N−ジメチルアミノエタノール(和光純薬(株))2.33gを加え、2−プロパノールを加えて全量を30gになるようにして、実験例4の酸化銀錯体用液からなる銀鏡膜層形成用組成液を調製した。
この銀鏡膜層形成用組成液を、2−プロパノールで3倍に希釈して下塗り塗料が形成された実験例4のブチルゴムシートの表面にスプレー塗装し、80〜90℃で30分間乾燥して下塗り塗膜上に銀鏡膜層が形成されたブチルゴムシートを得た。
(上塗り塗膜)
実験例4の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、ブチルゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例4の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例5]
(上塗り塗膜)
エチレンプロピレンゴム(EPDM)などのオレフィン系ゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)などの熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、軟質ポリプロピレン樹脂(PP)などの軟質プラスチックは、難接着性であり、ワンコートが困難である。対策として、各種プライマーが市販されているが、変性ポリオレフィン系の接着用プライマーを用いることが好ましい。実験例5では、EPDM素材表面へ変性ポリオレフィン系の接着用プライマーを塗布し、この表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例5の銀鏡膜層形成試料を作成した。
変性ポリオレフィン系プライマー(ユニストールP−401、固形分8%、三井化学(株))100質量部にトルエン50質量部を添加混合して接着用プライマーを調製した。この接着用プライマーを、実験例3で用いたのと同様の黒色の天然ゴムシートの表面にスプレー塗装し、常温乾燥10分後に実験例3で調製した下塗り塗料を塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥して下塗り塗膜が形成されたEPDMシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層は、実験例4の場合と同様にして形成した。
(上塗り塗膜)
実験例3の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、EPDMシートの表面に接着用プライマー層、下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例5の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例6]
(下塗り塗膜)
実験例3と同様にして、下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
有機溶媒分散コロイダルシリカ(平均粒子径10〜15nm、分散媒メチルイソブチルケトン(MIBK)、固形分30%、日産化学工業(株))100質量部に対して、弾性ポリイソシアネート(デュラネートE405−70B)を3質量部添加し、窒素ガス気流中で撹拌しながら60〜70℃で5時間加熱した。反応終了後、25℃〜30℃で24時間熟成して表面がウレタン化されたコロイダルシリカを得た。この反応は、以下の反応式に示すように、ナノシリカ表面のSiOH基とポリイソシアネートのウレタン化反応と考えられる。
−SiO−OH + OCN…R…NCO →
−SiO−COONH…R…HNOOC−SiO
次に、実験例1と同様にして得た銀ナノ粒子分散液中に、この表面がウレタン化されたコロイダルシリカ液を不揮発分比で12%添加混合して、褐色のナノ銀/ウレタン化シリカ複合粒子分散液を得た。このナノ銀/表面がウレタン化されたシリカ複合粒子分散液をエチルアルコールで4倍に希釈して下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートの表面にスプレー塗装し、常温下で1時間乾燥して銀鏡膜層を形成させた。
(上塗り塗膜)
実験例3の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例6の銀鏡膜層形成試料を得た。
[実験例7]
(下塗り塗膜)
実験例3と同様にして、下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートを得た。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層は、実験例4の場合と同様にして調製した酸化銀錯体溶液に、実験例6で調製した表面がウレタン化されたコロイダルシリカを銀の固形分に対して、不揮発分質量比で6%添加混合し、透明な銀錯体/表面がウレタン化されたコロイダルシリカ複合液を得た。この銀錯体/表面がウレタン化されたコロイダルシリカ複合液を2−プロパノールで3倍に希釈して、下塗り塗膜が形成された天然ゴムシートの表面にスプレー塗装し、80〜90℃で30分間乾燥して銀鏡膜層を形成させた。
(上塗り塗膜)
実験例3の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された実験例7の銀鏡膜層形成試料を得た。
[比較例]
(下塗り塗膜)
アクリルポリオール樹脂(コータックスLH601)80質量部に酢酸ブチル20質量部を加えて撹拌しながら均一に混合した。さらに、触媒としてジラウリル酸−ジ−n−ブチルスズを0.01質量部、レベラー(BYK300)を0.2質量部添加混合して、下塗り塗料の主剤を調製した。次いで、アダクトタイプのポリイソシアネート硬化剤(コロネートHL)を、主剤:硬化剤=100:10(質量比)の割合で混合し、シンナーで希釈し、黒色の天然ゴムシートにスプレー塗装した。次いで、90〜100℃で40分間強制乾燥して下塗り塗料が形成された天然ゴムシートを得た。この比較例の下塗り塗膜は、実験例1の下塗り塗膜と比すると反応性軟化剤が配合されていないため、硬質膜となっている。
(銀鏡膜層)
銀鏡膜層は、実験例1の場合と同様にして形成した。
(上塗り塗膜)
比較例の下塗り塗料をそのまま上塗り塗料として使用してスプレー塗装後、90〜100℃で40分間乾燥し、天然ゴムシートの表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された比較例の銀鏡膜層形成試料を得た。
[各種物性の測定]
上述のようにして作成された実験例1〜7及び比較例の銀鏡膜層形成試料について、以下に示したとおりの各種物性の測定に供した。
(1)外観表価、
(2)付着性評価試験、
(3)伸び率測定、
(4)耐屈曲性試験、
(5)耐寒屈曲性試験、
(6)冷熱繰り返し付着性試験、
(7)耐湿付着性試験、
(8)耐熱性試験
(9)耐溶剤性試験、
(10)耐酸性試験、及び、耐人工汗試験を行なった。
(11)耐アルカリ性試験。
なお、それぞれの試験の具体的な測定方法及び判断基準は以下に示したとおりであり、結果は纏めて表1に示した。
(1)鏡面外観評価:
上塗り塗面が形成された銀鏡膜層に、発色不良、クレーター、クラック膨れ、白亜化が目視できた場合は、×とし、目視できない場合は○とした。
(2)付着性評価試験:
JIS5600−5−6(2007)に準じて評価した。塗膜にカッターナイフを垂直に当てて、2mm×2mm角の碁盤目(100マス)に切り込みを入れた後、接着強度0.44±0.05kgf/mmの接着テープを貼り付け、これを45度の角度で引き剥がす付着試験を行った。結果は、塗膜の剥離が認められなかったものを○、剥離がみとめられたものを×とした。
(3)伸び率:
JISK7311に準拠。精密万能試験機(オートグラフAG−100KNG、(株)島津製作所製)を用いて、約100μmの下塗り塗膜に対して焦点間距離20mm、引張速度50mm/minの条件で行った。
(4)耐屈曲性の測定:
23℃、10mmφの丸棒で下記(i)及び(ii)に示した回数、折り曲げる試験を行い、その後に付着性試験を行った。
(i)繰り返し曲げ10回
(ii)繰り返し曲げ50回
(5)耐寒屈曲性の測定:
−30℃で5時間放置後、10mmφの丸棒で下記(i)及び(ii)に示した回数、折り曲げる試験を行い、その後に付着性試験を行った。
(i)繰り返し曲げ10回
(ii)繰り返し曲げ50回
(6)冷熱繰り返し付着性試験:
−30℃で2時間放置し、その後60℃に2時間放置するというサイクルを3回行った後、付着性評価試験を行った。
(7)耐湿付着性試験:
40℃±1℃、相対湿度95%以上の恒温槽内に収容して100時間放置した後、付着性試験を行った。
(8)耐熱性:
80℃±2℃の恒温槽内に24時間放置した後、付着性評価試験を行った。
(9)耐溶剤性:
石油ベンジンを含んだ綿布に荷重100g/cmを印加して10往復させて塗膜の表面をこすり、塗膜の表面状態を評価した。異常がないものを○、傷つきがあるものを×とした。
(10)耐酸性:
0.1N硫酸水溶液0.2mlを塗装表面に滴下し、23℃、2時間放置後に外観を評価(スポットテスト法)した。
目視により観察し、塗膜の外観に異常やふくれが認められなかったものを○、認められたものを×とした。
(11)耐アルカリ性:
0.1N苛性ソーダ水溶液0.2mlを塗装表面に滴下し、23℃、2時間放置後に外観を評価(スポットテスト法)した。
Figure 0006321766
[検 討]
表1に示した結果から、以下のことが分かる。
まず、実験例1と比較例の結果を検討する。
実験例1及び比較例で使用した下塗り塗料及び上塗り塗料(以下、両者を纏めて「塗料」ということがある)は、それぞれ主材としてアクリルポリオールを含み、硬化剤としてアダクトタイプのポリイソシアネートを含むものを用いてポリウレタン樹脂塗膜を形成している点では共通する。しかし、実験例1の塗料は主材としてさらに反応性軟化剤であるポリカプロラクトントリオールが添加されているのに対し、比較例の塗料ではこのような反応性軟化剤が添加されていない点で相違している。なお、アダプトタイプのポリイソシアネートは、ポリウレタン形成用の標準型硬化剤として汎用的に使用されているものである。なお、銀鏡膜層は両者ともに銀ナノ粒子分散液をスプレー塗装することにより形成しており、銀鏡膜層の形成方法に差異はない。
これにより、比較例1では硬質のポリウレタン樹脂塗膜が得られ、このポリウレタン樹脂塗膜の伸び率は7%と非常に小さくなっている。それに対し、実験例1では、塗料の主材として反応性軟化剤であるポリカプロラクトントリオールが配合されているものを用いているため、軟質のポリウレタン樹脂塗膜が得られ、このポリウレタン樹脂塗膜の伸び率は198と、比較例のものに比すると非常に大きくなっている。また、両者とも鏡面外観は良好な結果が得られているが、実験例1の銀鏡膜層形成試料では耐寒屈曲性(ii)以外は全て良好な結果が得られているのに対し、比較例1の銀鏡膜層形成試料では、耐寒屈曲性(ii)だけでなく、耐屈曲性(i)及び(ii)、耐寒屈曲性(i)、冷熱繰り返し付着性試験も劣る結果となっている。なお、耐寒屈曲性(ii)は耐寒屈曲性(i)よりも屈曲回数が多い過酷な試験である。したがって、実験例1と比較例との結果の対比から、ポリウレタン樹脂塗膜からなる下塗り塗膜及び上塗り塗膜ともに軟質で伸び率が大きな塗膜とすることにより、ゴム弾性体表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された銀鏡膜層形成試料の各種物性が良好となることが分かる。
次に、実験例1〜実験例3の結果を検討する。
実験例1〜実験例3で使用した塗料は、それぞれ主材としてアクリルポリオールを含むものを用いている点では共通している。しかし、実験例1及び実験例3の塗料は主材中にさらに反応性軟化剤としてのポリカプロラクトントリオールが添加されており、また、実験例2の塗料の主材にはこのような反応性軟化剤が添加されておらず、さらに実験例1の塗料では硬化剤として標準型硬化剤であるアダプトタイプのポリイソシアネートを使用しているのに対し、実験例2及び実験例3の塗料では硬化剤として弾性型ポリイソシアネートを使用している点で相違している。なお、弾性ポリイソシアネートとは、ポリイソシアネートとポリアルキレングリコールエーテルとのウレタン化反応により得られたポリイソシアネート組成物である。
すなわち、実験例1の塗料は主材によってポリウレタン樹脂塗膜に柔軟性を与えるようにしているのに対し、実験例2の塗料は硬化剤によってポリウレタン樹脂塗膜に柔軟性を与えるようにしており、さらに、実験例3の塗料は主材及び硬化剤の両者によってポリウレタン樹脂塗膜に柔軟性を与えるようにしている。なお、銀鏡膜層は両者ともに銀ナノ粒子分散液をスプレー塗装することにより形成しており、銀鏡膜層の形成方法に差異はない。
これにより、実験例1では伸び率が198%のポリウレタン樹脂塗膜が得られ、実験例2では伸び率が283%のポリウレタン樹脂塗膜が得られ、実験例3では伸び率が463%と非常に大きなポリウレタン樹脂塗膜が得られている。そして、実験例1〜実験例3の銀鏡膜層形成試料は、いずれも耐寒屈曲性(ii)以外は全て良好な結果が得られている。以上の結果からすると、ポリウレタン樹脂塗膜の柔軟性を主材の組成によって付与しても、硬化剤の組成によって付与しても、伸び率が大きい限り、ゴム弾性体表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及び上塗り塗膜が形成された銀鏡膜層形成試料の各種物性が良好となることが分かる。
次に、実験例4の結果を検討する。
実験例4は、素材としてブチルゴムシートを使用し、塗料の主材としてポリカーボネートポリオールと反応性軟化剤としてのポリカプロラクトントリオールを含むものを用い、硬化剤としてビウレット型ポリイソシアネートを含むものを用いてポリウレタン樹脂塗膜を形成しているものである。ブチルゴムは天然ゴムよりも硬質のゴム弾性体として知られているものであり、ポリカーボネートポリオールを含むポリウレタン塗料は、良好な特性を備えた高耐久の塗膜が得られることが知られているものである。また、ビウレット型ポリイソシアネートは、ポリカーボネートポリオールを用いたポリウレタン形成用の標準型硬化剤として汎用的に使用されているものである。なお、ここでは銀鏡膜形成方法として酸化銀錯体溶液をスプレー塗装することにより形成している。
これにより、得られたポリウレタン樹脂塗膜は、伸び率が89%と、実験例1のものよりは小さく、比較例のものよりは大きくなっている。この銀鏡膜層形成試料によれば、耐屈曲性(ii)及び耐寒屈曲性(ii)以外は全て良好な結果が得られている。このことは、実験例4の銀鏡膜層形成試料は、塗膜の伸び率が実験例1のものよりも小さくなったことから、耐寒屈曲性(ii)だけでなく、耐屈曲性(ii)も劣る結果となったものと考えられる。なお、耐屈曲性(ii)も耐屈曲性(i)よりも屈曲回数が大きい過酷な試験である。
次に、実験例5の結果を検討する。
実験例5は、素材としてエチレンプロピレンゴム(EPDM)シートを使用し、塗料の主材としてポリカーボネートポリオールと反応性軟化剤としてのポリカプロラクトントリオールを含むものを用い、硬化剤として弾性型ポリイソシアネートを含むものを用いてポリウレタン樹脂塗膜を形成しているものである。EPDMゴムは、難接着性であるため、表面に変性ポリオレフィン系の接着用プライマーを塗装し、その表面に下塗り塗料を形成している。ここで用いている塗料は実験例3の塗料と同一のものであり、得られたポリウレタン樹脂塗膜の伸び率も実験例3の場合と同じ463%と非常に大きくなっている。また、ここでは銀鏡膜形成方法として酸化銀錯体溶液をスプレー塗装することにより形成している。
この銀鏡膜層形成試料によれば、耐寒屈曲性(ii)以外は全て良好な結果が得られており、実質的に実験例3の銀鏡膜層形成試料と同様の結果が得られている。このことは、素材としてのゴム弾性体の種類によらず、素材と下塗り塗料との間に良好な接着性が維持されていれば、ゴム弾性体表面に下塗り塗膜、銀鏡膜層及上塗り塗膜が形成された銀鏡膜層形成試料の各種物性が良好となることが分かる。
次に、実験例6及び実験例7の結果を検討する。
実験例1〜5で得られた銀鏡膜層形成試料では耐寒屈曲性(ii)の測定結果が劣ることが分かったが、この原因として銀鏡膜層と下塗り塗膜ないし上塗り塗膜との間の密着性が良好でないことに起因するものと考えられる。そこで、実験例6及び実験例7では、銀鏡膜層形成用溶液中に有機溶媒分散コロイダルシリカを用いて調製したウレタン化コロイダルシリカを添加したものを用いた。この銀鏡膜層形成用溶液としては、実験例6では上記特許文献3に記載の方法に基づく銀ナノ粒子分散液が、実験例7では上記特許文献1に記載の方法に基づく酸化銀錯体溶液が、それぞれ用いられている。その他の塗膜の形成方法は実験例3のものと同様である。
実験例6及び実験例7で得られた銀鏡膜層形成試料では、それぞれのポリウレタン樹脂塗膜の伸び率は実験例3のものと同じ463%であるが、耐寒屈曲性(ii)の測定結果も含め、全て良好な測定結果が得られていることが分かる。この測定結果は、銀鏡膜層形成用溶液中にウレタン化コロイダルシリカが添加されているため、下塗り塗膜及び上塗り塗膜がともにポリウレタン樹脂塗膜であることと相まって、銀鏡膜層と下塗り塗層との間及び銀鏡膜層と上塗り塗膜との間の密着性がそれぞれ向上したため、及び、銀粒子間の緩衝作用によって銀鏡膜層の変形追従性が改善されたためと考えられる。
そのため、実験例6及び実験例7の測定結果は、実験例1〜5で得られた銀鏡膜層形成試料の場合においても、銀鏡膜層形成用溶液中にウレタン化コロイダルシリカを添加することによって耐寒屈曲性(ii)も良好な結果が得られるようになることを示唆するものである。なお、実験例6及び実験例7の銀鏡膜層形成試料間の構成の差異は、銀鏡膜形成方法が異なるのみであるから、銀鏡膜形成方法の差異は各種物性の測定結果に影響を与えないことも分かる。
なお、ウレタン化コロイダルシリカ調製の際には、弾性ポリイソシアネートを有機溶媒分散コロイダルシリカ100質量部に対して3〜12質量部の割合となるように添加することが好ましい。弾性ポリイソシアネートの添加割合が3質量%以下では、弾性ポリイソシアネート添加の効果が小さく、また、12質量%以上の添加では得られたウレタン化コロイダルシリカ液(ウレタン化シリカゾル液)の保存性が低下する。
ここで、実験例1〜7及び比較例1の測定結果から、最適な塗膜(下塗り塗膜及び上塗り塗膜)の伸び率について検討する。
塗膜の伸び率は、実験例4及び比較例の結果から、80%以上であれば、耐屈曲性(ii)及び耐寒屈曲性(ii)の測定結果を除いて、良好な結果が得られると考えられる。ただ、実験例4の塗膜の伸び率よりも大きい実験例1では、耐寒屈曲性(ii)の測定結果は実験例4の場合と変わらないが、耐屈曲性(i)の測定結果が良好なものとなっていることから、塗膜の伸び率が100%以上であれば耐屈曲性(ii)も良好な結果が得られると考えられる。なお、塗膜の伸び率が600%を越える場合は、塗膜の傷つき性や鏡面外観が低下するため、80%以上600%以下が好ましく、100%以上500%以下がより好ましいことが分かる。
また、実験例1〜7及び比較例1の測定結果から、塗膜の伸び率は、主材中の反応性軟化剤の含有割合によって変化させることができ、また、主材と弾性型ポリイソシアネートの混合比を変えることによっても変化させることができることが分かる。主材中に含有させる反応性軟化剤の割合は、主材100質量部に対して5〜10質量部とすることが好ましい。主材中に含有させる反応性軟化剤の割合が5質量部未満であると伸び率を所望の範囲内に維持することが困難になり、同じく10質量部を越えると塗膜形成用の主要成分であるポリオール成分の含有割合が少なくなるので塗膜の強度が低下する。
10:銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体
11:ゴム弾性体
12:下塗り塗膜
13:銀鏡膜層
14:上塗り塗膜

Claims (10)

  1. ゴム弾性体の表面に形成された下塗り塗膜、
    前記下塗り塗膜の表面に形成された銀鏡膜層、及び、
    前記銀鏡膜層の表面に形成された上塗り塗膜、
    を有する銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体であって、
    前記銀鏡膜層中には弾性型ポリイソシアネートで表面がウレタン化されたコロイダルシリカが含有されており、
    前記下塗り塗膜及び前記上塗り塗膜は、ポリオール成分を含む主材とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とで形成された、それぞれの伸び率が80%以上600%以下である弾性ポリウレタン樹脂塗膜からなることを特徴とする、銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体。
  2. 前記主材中にポリカプロラクトンポリオールからなる反応性軟化剤が含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体。
  3. 前記反応性軟化剤の含有割合は前記主材100質量部に対して5〜10質量部であることを特徴とする、請求項2に記載の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体。
  4. 前記硬化剤は弾性型ポリイソシアネートを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体。
  5. 前記ゴム弾性体と前記下塗り塗膜の間には接着用プライマー層が形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の銀鏡膜層が形成されたゴム弾性体。
  6. ゴム弾性体の表面に下塗り塗料を塗布して下塗り塗膜を形成する工程と、
    前記下塗り塗膜の表面に銀鏡膜層形成用液を塗布して銀鏡膜層を形成する工程と、
    前記銀鏡膜層の表面に上塗り塗料を塗布して上塗り塗膜を形成する工程と、
    を備える、ゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法であって、
    前記銀鏡膜層形成用液中に弾性型ポリイソシアネートで表面がウレタン化されたコロイダルシリカが含有されているものを用い、
    前記下塗り塗料及び前記上塗り塗料として、それぞれポリオール成分を含む主材とポリイソシアネート成分を含む硬化剤とを含み、前記下塗り塗膜及び前記上塗り塗膜がそれぞれ伸び率80%以上600%以下の弾性ポリウレタン樹脂塗膜となるものを用いることを特徴とする、ゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法。
  7. 前記下塗り塗料及び上塗り塗料として、前記主材中にポリカプロラクトンポリオールからなる反応性軟化剤を含むものを用いることを特徴とする、請求項に記載のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法。
  8. 前記反応性軟化剤の含有割合が前記主材100質量部に対して5〜10質量部のものを用いることを特徴とする、請求項に記載のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法。
  9. 前記硬化剤として弾性型ポリイソシアネートを含むものを用いることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法。
  10. 前記ゴム弾性体の表面に接着用プライマー層を形成し、前記接着用プライマー層の表面に前記下塗り塗料を塗布して前記下塗り塗層を形成することを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載のゴム弾性体の表面に銀鏡膜層を形成する方法。
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