JP6316855B2 - トナーバインダーおよびトナー - Google Patents
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しかしながら、この方法でも同様に高温でのオフセット現象はある程度防止できても、同時に定着下限温度も上昇するため低温定着が困難となり、未だ高速化、省エネルギー化の要求には十分に答えられていない。
しかしながら、この方法でも同様に高温でのオフセット現象はある程度防止できても、同時に定着下限温度も上昇するため低温定着が困難となり、さらに樹脂の均一性が損なわれ耐熱保存性も悪化し、未だ高速化、省エネルギー化の要求には十分に答えられていない。
すなわち本発明は、ポリエステル樹脂を含有し、下記の関係式(1)と(2)を満足し、かつ界面活性剤の含有量が100ppm以下であること特徴とするトナーバインダー;並びに、このトナーバインダー及び着色剤を含有するトナーである。
G’ x150/G’ y150≧500 (2)
そして、本発明のトナーバインダーは、下記の関係式(1)と(2)を満足すること特徴とする。
G’ x150/G’ y150≧500 (2)
以下に、本発明のトナーバインダーを順次、説明する。
ポリエステル樹脂は1種類でもいいし、2種類以上のポリエステル樹脂の混合物でもよく、非線形ポリエステル樹脂(A)および線形ポリエステル樹脂(B)の組み合わせが関係式(1)と(2)を満足する場合が容易な点で好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂は、1種類以上の飽和カルボン酸成分(x)と、1種類以上のアルコール成分(y)を重縮合して得られる。さらに、(x)と(y)以外に、1種類以上の不飽和カルボン酸成分(z)を構成原料として併用して重縮合してもよい。
保存安定性の観点からさらに好ましくは、アジピン酸、炭素数16〜50のアルケニルコハク酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、及びこれらの併用である。
特に好ましくは、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、及びこれらの併用である。これらの酸の無水物や低級アルキルエステルも、同様に好ましい。
これらモノオールのうち好ましいものは炭素数8〜24のアルカノールであり、さらに好ましくはドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびこれらの併用である。
炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等)(y22);
炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等)(y23);
上記脂環式ジオールの(ポリ)オキシアルキレン〔アルキレン基の炭素数2〜4(オキシエチレン及びオキシプロピレン等)以下のポリオキシアルキレン基も同じ〕エーテル〔オキシアルキレン単位(以下、AO単位と略記)の数1〜30〕(y24);
2価フェノール〔単環2価フェノール(例えばハイドロキノン)〕、ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)(y25);等が挙げられる。
ビスフェノール類のポリオキシアルキレンエーテルのうち、トナーの定着性の観点から好ましいものは、ビスフェノールAのEO及び/又はPO付加物(平均付加モル数2〜4、特に2〜3)である。
炭素数3〜36の3〜8価又はそれ以上の脂肪族多価アルコール(y31)(アルカンポリオール及びその分子内又は分子間脱水物;
例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン及びジペンタエリスリトールなど
例えばショ糖及びメチルグルコシドなど
上記脂肪族多価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(AO単位の数1〜30)(y33);
トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)(y34);
ノボラック樹脂(フェノールノボラック及びクレゾールノボラック等、平均重合度3〜60)のポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜30)(y35)等
が挙げられる。
特に好ましくは、炭素数2〜6のアルキレングリコール、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜5)であり、最も好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノールAのポリオキシアルキレンエーテル(AO単位の数2〜3)である。
このような不飽和カルボン酸成分(z)としては、不飽和モノカルボン酸(z1)、不飽和ジカルボン酸(z2)、およびこれらの酸の酸無水物や低級アルキルエステルが挙げられる。
さらに好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、及びこれらの併用である。また、これらの酸の無水物や低級アルキルエステルも、同様に好ましい。
例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150〜280℃、さらに好ましくは160〜250℃、とくに好ましくは170〜235℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに好ましくは2〜40時間である。
THF不溶解分とTHF溶解分の貯蔵弾性率に関する前記の関係式(1)と(2)を満足する設計が容易な点で、2種類以上のポリエステル樹脂の混合物が好ましい。
さらに(1)と(2)を満足する組成設計の観点から、非線形ポリエステル樹脂(A)および線形ポリエステル樹脂(B)の組み合わせが好ましい。
これは、THF不溶解分は一般に非線形ポリエステル樹脂であることが多く、THF溶解分は一般に線形ポリエステル樹脂であることが多いからである。
具体的には架橋反応させて得られるポリエステル樹脂のことで、架橋反応の形態は、特に限定されないが、例えば、不飽和二重結合をポリエステル樹脂の主鎖や側鎖に導入し、ラジカル付加反応、カチオン付加反応、またはアニオン付加反応等によって反応させ、分子間炭素−炭素結合を生成させる反応が挙げられる。
また、ポリエステル樹脂の製造する際の飽和カルボン酸成分(x)のうち3〜6価又はそれ以上の価数のポリカルボン酸、または3〜6価又はそれ以上の価数のポリオール(y3)の縮合反応による、エステル結合を生成させる反応も同様に挙げられる。
さらに、多価エポキシ基、多価イソシアネート基、多価カルボジイミド基、多価アジリジン基、多価オキサゾリン基含有化合物とポリエステル樹脂との重付加反応等も同様に挙げられる。
THF不溶解分が50%以上であると、耐熱保存性と耐ホットオフセット性が良好となる。
(1)一部に3官能成分を用いることによりポリエステル樹脂の重合と同時に架橋反応を行い、非線形ポリエステル樹脂(A)を製造する方法
(2)一旦、ポリエステル樹脂(a)を重合して得た後に、さらに架橋反応を行って非線形ポリエステル樹脂(A1)〜(A3)を製造する方法
(2−1)ポリエステル樹脂の主鎖の末端に活性水素を有するポリエステル樹脂(a1)と伸長剤(D)を混合して反応させて非線形ポリエステル変性樹脂(A1)を得る方法。
(2−2)アルコール成分(y)と不飽和カルボン酸成分(z)とを構成原料とするポリエステル樹脂(a2)を化学結合した非線形ポリエステル変性樹脂(A2)を得る方法。
(2−3)アルコール成分(y)と不飽和カルボン酸成分(z)とを構成原料とするポリエステル樹脂(a2)をラジカル反応性基を有する数平均分子量1,000以下の化合物(b)で化学結合した非線形ポリエステル変性樹脂(A3)を得る方法。
ポリエステル樹脂(a1)の水酸基価は、好ましくは10〜80mgKOH/g、さらに好ましくは20〜60mgKOH/g、特に好ましくは30〜40mgKOH/gである。水酸基価が80mgKOH/g以下であるとトナーとして用いた時の低温定着性、光沢性がより良好となる。
装置(一例) : 東ソー(株)製 HLC−8120
カラム(一例): TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25重量%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー(株)製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1,050 2,800 5,970 9,100 18,100 37,900 96,400 190,000 355,000 1,090,000 2,890,000)
分子量の測定は、0.25重量%になるようにポリエステル樹脂等をTHFに溶解し、不溶解分をグラスフィルターでろ別したものを試料溶液とする。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、例えばセイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定することができる。
ポリエステル樹脂の酸価、水酸基価は、JIS K0070(1992年版)に規定の方法で測定することができる。
例えば、(2)の方法の重付加反応で架橋反応する場合、低温定着性、耐オフセット性、耐熱保存性が良好となることから、伸長剤(D)は多価イソシアネート化合物(D1)であることが好ましい。
例えば、(2)の方法のラジカル付加反応によって分子間で炭素−炭素結合を生成させる架橋反応の場合、ラジカル反応開始剤を用いてもよいし、ラジカル反応開始剤を用いなくてもよいが、特に、架橋反応を有効に起こさせるという点からは、伸長剤(D)は、ラジカル反応開始剤(D2)であることが好ましい。
イソシアヌレート3量体とは、ジイソシアネートモノマー3分子からなり、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートであり、例えば、下記の化学式(3)で表される化合物などが挙げられる。
さらに3〜8価のポリイソシアネート化合物(D11)のうち、イソシアヌレート、およびビウレットの化学構造を含む化合物がさらに好ましい。
これらの中でも、架橋反応が効率よく進行し、使用量が少なくて済むことから、水素引抜き能の高い反応開始剤が特に好ましく、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、α、α−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)へキサン、ジ−t−へキシルパーオキシド等の水素引抜き能の高いラジカル反応開始剤が、特に好ましい。
(2−3)アルコール成分(y)と不飽和カルボン酸成分(z)とを構成原料とするポリエステル樹脂(a2)をラジカル反応性基を有する数平均分子量1,000以下の化合物(b)で化学結合した非線形ポリエステル変性樹脂(A3)を得る方法。
これらの中では、耐熱保存性、反応性の観点から、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが好ましい。
また、アルコール成分(y)として、不飽和二重結合を有するアルコールを用いてもよく、例えば1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン等が挙げられる。
不飽和二重結合の含有量が1モル%以上の場合に、トナーの耐ホットオフセット性、画像強度が良好になる傾向にあり、また、架橋反応が有効に起こる傾向にある。不飽和二重結合の含有量が50モル%以下の場合に、トナーの低温定着性が良好となる傾向にある。
このビニル基としては、例えば、アリル基、イソプロペニル基、アクリル基、メタクリル基、オレフィン基、ジエン基などが挙げられる。
揮発性の観点から、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテルが好ましい。
揮発性および反応性の観点から、1−オクテンー3−オール、1−フェニルアリルアルコールが好ましい。
揮発性および反応性の観点から、イソプロペニルベンジルエーテル、1,3−ジイソプロペニルベンゼンが好ましい。
揮発性および反応性の観点から、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、2,5−ノルボルナジエンが好ましい。
非線形ポリエステル樹脂(A)と併用することが好ましい線形ポリエステル樹脂(B)とは、主鎖中に分岐(架橋点)を有していないポリエステル樹脂である。
具体的には、アルコール成分(y)と、飽和カルボン酸成分(x)と不飽和カルボン酸成分(z)を組み合わせて縮合したポリエステル樹脂である。
水酸基価が5mgKOH/g以下であると、例えば、線形ポリエステル(B)中でポリエステル樹脂(a1)と伸長剤(D)の多価イソシアネート化合物(D1)を反応させて非線形ポリエステル樹脂(A1)を作成する場合であれば線形ポリエステル(B)の反応点が少なくなり、線形ポリエステル(B)を低粘度にすることができ、トナーとして用いた時の低温定着性、光沢性が良好となる。
また、製造方法に関わらず、水酸基価が5mgKOH/g以下であると、本発明のトナーバインダー全体としての水酸基が少なくなり、溶解成分の末端の水素結合を減らしてG’ x150/G’ y150≧500のG’ y150を小さくする効果があるため、トナーとして用いた時の定着性、保存性の両立が容易になる。
ガラス転移点を示す変曲点を2個以上持つ場合は、耐熱保存性と定着性が悪化する。−20℃未満と80℃より大きい温度ではガラス転移点を示す変曲点を有していてもいなくても構わない。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で示差走査熱量測定され、DSCによるチャートでガラス転移温度(Tg)を示す変曲点を確認することができる。例えばセイコーインスツル(株)製DSC20、SSC/580を用いて測定できる。
上記測定から吸発熱量と温度とのグラフを描き、そのグラフの低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。このとき−20℃から80℃の間にガラス転移を示す変曲点の数を確認することができる。
試料5gに500mlのTHFを加え、3時間撹拌還流させる。室温まで冷却後、グラスフィルターにて不溶解分をろ別し、グラスフィルター上の樹脂分を10kPa以下の減圧下で、80℃で3時間減圧し、THFを完全に除去するまで乾燥する。乾燥して得られた樹脂をトナーバインダー中のTHFに対する不溶解分とした。
つぎに、上記グラスフィルターにてろ別した溶解液を10kPa以下の減圧下で、80℃で3時間減圧し、THFを完全に除去するまで乾燥する。ここで得られた樹脂分をトナーバインダー中のTHFに対する溶解分とした。
G’x150≧10,000 (1)
G’x150が10,000以上であると 、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないと考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となる。
好ましくは左辺のG’ x150/G’ y150が1,000以上であり、さらに好ましくは2,000以上である。
G’x150、G’ y150が500以上であると、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないで、さらに低温領域では低粘度化しやすくなると考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となり、低温定着性も良好となる。
さらに好ましくはTmxが150以上245以下であり、とくに好ましくは160以上240以下であり、最も好ましくは190以上235以下である。
Tmxが140以上250以下であると、高温領域でも実用範囲において粘度が高く維持され、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となる。
より好ましくは左辺のTmx−Tmyが70以上であり、さらに好ましくは左辺のTmx−Tmyが80以上であり、特に好ましくは90以上であり、最も好ましくは100以上である。
Tmx−Tmyが55以上であると、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないで、さらに低温領域では低粘度化しやすくなると考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となり、低温定着性も良好となる。
トナーバインダー中のTHF溶解分のフローテスターによる軟化点Tmyを調整するには、例えば、Tmx−Tmyを大きくする場合(Tmyをを小さくする場合)、線形ポリエステル樹脂(B)のTmを下げる、分子量を小さくする、またはTgを低くする、等で達成できる。
<軟化点〔Tm〕>
降下式フローテスター{たとえば、(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を軟化点〔Tm〕とする。
好ましくはG’x150/G’x180が9以下であり、さらに好ましくは0.1〜8である。
G’x150、G’x180が10以下であると、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないと考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となる。
G’’x150/G’x150≧ 0.1 (6)
G’’x150/G’x150が0.1以上であると、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないで、さらに低温領域では低粘度化しやすくなると考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となり、低温定着性や光沢性も良好となる。
G’’y120/G’y120≦ 20 (7)
G’’y120/G’y120が15以下であると、高温領域でも実用範囲において粘度が低くなりすぎないで、さらに低温領域では低粘度化しやすくなると考えられ、トナーとして使用したときの耐ホットオフセット性が良好となり、低温定着性や光沢性も良好となる。
さらに好ましくは左辺のG’ x60が10,000,000以下であり、より好ましくは5,000,000以下であり、最も好ましくは1,000,000以下である。
G’ x60が50,000,000以下であると、低温領域では低粘度化しやすくなると考えられ、低温定着性が良好となる。
装置 :ARES−24A(レオメトリック社製)
治具 :25mmパラレルプレート
周波数 :1Hz
歪み率 :5%
昇温速度:5℃/分
昇温開始:100℃
昇温終了:200℃
装置 :ARES−24A(レオメトリック社製)
治具 :8mmパラレルプレート
周波数 :1Hz
歪み率 :5%
昇温速度:5℃/分
昇温開始:40℃
昇温終了:130℃
試料0.5gに50mlのTHFを加え、3時間撹拌還流させる。冷却後、グラスフィルターにて不溶解分をろ別し、グラスフィルター上の樹脂分を80℃で3時間減圧乾燥する。グラスフィルター上の乾燥した樹脂分の重量をTHF不溶解分の重量とし、試料の重量からTHF不溶解分の重量を引いた重量をTHF溶解分の重量とし、THF不溶解分とTHF溶解分の重量比を算出する。
トナーバインダーはポリエステル樹脂を含有していればとくに限定されず、たとえば2種類のポリエステル樹脂や添加剤を混合する場合、混合方法は通常行われる公知の方法でよく、粉体混合、溶融混合、溶剤混合のいずれでもよい。また、トナー化時に混合してもよい。この方法の中では、均一に混合し、溶剤除去の必要のない溶融混合が好ましい。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽等のバッチ式混合装置、及び連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続混合装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー、3本ロール等が挙げられる。
さらに、線形ポリエステル(B)中でポリエステル樹脂(a2)と分子内にラジカル反応性基を有し、その数平均分子量1,000以下の化合物(b)を反応させて非線形ポリエステル樹脂(A3)を作成し、非線形ポリエステル樹脂(A)と線形ポリエステル(B)を混合し均一化するのも、同様に好ましい方法である。
また、溶融混合する方法がこれら具体的に例示された方法に限られるわけではなく、例えば反応容器中に原料を仕込み、溶液状態となる温度に加熱し、混合するような方法など適宜の方法で行うことができることはもちろんである。
界面活性剤とは分子内に疎水部分と親水部分の両方を有する化合物で、水相中で粒子を造粒する懸濁重合法、乳化重合等により得られるケミカルトナーを製造するときに一般的に使用する界面活性剤のことである。水相中で樹脂、モノマー、重合開始剤、着色剤、離型剤等から安定な油滴を形成させるために必要となる。
しかし、本発明のトナーは、界面活性剤の使用が必要なケミカルトナーではなく、界面活性剤を使用しない製造方法、例えば粉砕法でトナーを製造するために、界面活性剤を実質的に添加しないため、仮に含んでいたとしても含有量が100ppm以下である。
(1)<サンプル調製>トナーまたはトナーバインダー200mgをスクリュー管に秤量し、メタノール25mlを入れ30分超音波を当て界面活性剤を抽出する。その後、遠心分離をかけ、上澄みをサンプリングし、ろ過して測定用サンプルを調製した。
分析装置:LCMS−8030(島津製作所製)
カラム:InertSustainSwift(GLサイエンス社製)粒子径1.9μm、内径2.1mm、長さ50mm
移動相:A(酢酸アンモニウム水溶液/メタノール=80/20)
Bメタノール A/B=40/60
流速:0.3mL/分
注入量:0.2μl
イオン源:ESI(±)
なお、今回の上記の定量分析方法では、界面活性剤量5ppm以下が検出限界のため、表1で、粉砕法による実施例すべてと一部の比較例は界面活性剤量5ppm以下の場合検出されずとした。
着色剤の含有量は、本発明のトナーバインダー100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部、さらに好ましくは3〜10重量部である。なお、磁性粉を用いる場合は、好ましくは20〜150重量部、さらに好ましくは40〜120重量部である。
荷電制御剤はトナー重量に基づき、0〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、特に好ましくは0.5〜7.5重量%である。
流動化剤はトナー重量に基づき、0〜10重量%、好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0.1〜4重量%である。
また、添加剤の合計量はトナー重量に基づき、3〜70重量%、好ましくは4〜58重量%、特に好ましくは5〜50重量%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後粗粉砕し、最終的にジェットミル粉砕機等を用いて微粒化して、さらに分級することにより、体積平均粒径(D50)が好ましくは5〜20μmの微粒とした後、流動化剤を混合して製造することができる。
なお、粒径(D50)はコールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールター社製)]を用いて測定される。
また、乳化転相法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解または分散後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は、3〜15μmが好ましい。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物655部、安息香酸68部、縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2部を入れ、200℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。次にテレフタル酸245部、縮合触媒としてテトラブトキシチタネート1部を入れ、次いで230℃まで徐々に昇温しながら、0.5〜2.5kPaの減圧下に4時間反応させた。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸32部を加え、常圧密閉下2時間反応後、220℃、常圧で反応させ、水酸基価が1未満になった時点で取り出し、ポリエステル樹脂(B−1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(B−1)は水酸基価が0.1、酸価が16.0、Tgが56℃、数平均分子量が2,500、重量平均分子量が7,100であった。
冷却管、温度計、撹拌機、蒸留塔および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸539部、フマル酸94部、エチレングリコール113部、ネオペンチルグリコール254部と全酸成分に対して1500ppmの三酸化アンチモンと、全酸成分に対して2000ppmのヒンダードフェノール化合物(旭電化工業製AO−60)を入れ、昇温を開始し、反応系内の温度が260℃になるように加熱し、この温度を保持し、反応系からの水の留出がなくなるまでエステル化反応を継続した。次いで、反応系内の温度を225℃とし、反応系内を減圧し、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を実施した。反応とともに反応系の粘度が上昇し、撹拌翼のトルクが所望の軟化温度を示す値となるまで反応を行った。そして、所定のトルクを示した時点で反応物を取り出し冷却して、ポリエステル樹脂(B−2)を得た。
得られたポリエステル樹脂(B−2)は、水酸基価が20、酸価が14.5、Tgが48℃、数平均分子量が3,770、重量平均分子量が9,690であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物544部、ビスフェノールA・EO2モル付加物213部、テレフタル酸296部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート2.5部、220℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。さらに、0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸9部を加え、常圧密閉下1時間反応後取り出し、ポリエステル樹脂(B−3)を得た。
得られたポリエステル樹脂(B−3)は、水酸基価が46、酸価が5.0、Tgが65℃、数平均分子量が2,200、重量平均分子量が6,100であった。
冷却管、温度計、水分離装置、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物654部、テレフタル酸241部、および安息香酸105部を入れ、180〜240℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら反応させた。酸価と水酸基価が所定の値に達したところで反応性生物を取り出し、冷却、粉砕して、ポリエステル樹脂(B’−1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(B’−1)は、水酸基価が5、酸価が4.4、Tgが46℃、数平均分子量が2,000、重量平均分子量が4,700であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物220部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物507部、テレフタル酸199部、アジピン酸45部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応させて、さらに0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸30部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(B’−2)を合成した。
得られたポリエステル樹脂(B’−2)は、水酸基価が22、酸価が20.0、Tgが43℃、数平均分子量が3,500、重量平均分子量が6,700であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物396部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物305部、テレフタル酸259部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応させて、更に0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸40部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(B’−3)を合成した。
得られたポリエステル樹脂(B’−3)は、水酸基価が43、酸価が24.0、Tgが64℃、数平均分子量が2,200、重量平均分子量が6,000であった。
冷却管、温度計、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物178部、3−メチル1,5−ペンタンジオール301部、トリメチロールプロパン12部、テレフタル酸509部および縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2部を入れ、220℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。さらに0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた。酸価が1未満になった時点で取り出し、ポリエステル樹脂(a1−1)を得た。
ポリエステル樹脂(a1−1)のピーク分子量は8,700、Tgは16℃、酸価は0.4、水酸基価は35、数平均分子量は3,200、重量平均分子量は9,400だった。
冷却管、温度計、撹拌機、蒸留塔および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸711部、フマル酸123部、エチレングリコール351部、全酸成分に対して1500ppmの三酸化アンチモンおよび、全酸成分に対して2000ppmのヒンダードフェノール化合物(旭電化工業製AO−60)を入れ、昇温を開始し、反応系内の温度が260℃になるように加熱し、この温度を保持し、反応系からの水の留出がなくなるまでエステル化反応を継続した。次いで、反応系内の温度を225℃とし、反応系内を減圧し、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を実施した。反応とともに反応系の粘度が上昇し、撹拌翼のトルクが所望の軟化温度を示す値となるまで反応を行った。そして、所定のトルクを示した時点で反応物を取り出し冷却して、ポリエステル樹脂(a2−1)を得た。
ポリエステル樹脂(a2−1)のピーク分子量は9,000、Tgは40℃、水酸基価は34、酸価は0.5、数平均分子量は3,300、重量平均分子量は10,000だった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物751部、テレフタル酸132部、アジピン酸142部、フマル酸46部、縮合触媒としてチタニウムジイソプロポキシビストリエタノールアミネート0.6部、重合禁止剤としてtert−ブチルカテコール5部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させた。さらに、0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた後取り出し、ポリエステル樹脂(a2−2)を得た。
ポリエステル樹脂(a2−2)のピーク分子量は13,100、Tgは40℃、水酸基価は21、酸価は1.3、数平均分子量は6,500、重量平均分子量は18,200だった。
冷却管、温度計、撹拌機、蒸留塔および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸505部、フマル酸88部、エチレングリコール188部、1,4−シクロヘキサンジメタノール219部と全酸成分に対して1500ppmの三酸化アンチモンと、全酸成分に対して2000ppmのヒンダードフェノール化合物(旭電化工業製AO−60)を入れ、昇温を開始し、反応系内の温度が260℃になるように加熱し、この温度を保持し、反応系からの水の留出がなくなるまでエステル化反応を継続した。次いで、反応系内の温度を225℃とし、反応系内を減圧し、反応系からジオール成分を留出させながら縮合反応を実施した。反応とともに反応系の粘度が上昇し、撹拌翼のトルクが所望の軟化温度を示す値となるまで反応を行った。そして、所定のトルクを示した時点で反応物を取り出し冷却して、ポリエステル樹脂(a2’−1)を得た。
ポリエステル樹脂(a2’−1)のピーク分子量は20,310、Tgは61℃、水酸基価は11、酸価は2.5、数平均分子量は7,190、重量平均分子量は38,840だった。
冷却管、温度計、水分離装置、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物583部、トリメチロールプロパン56部、ステアリン酸56部およびイソフタル酸304部を入れ、180〜240℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら反応させた。酸価と水酸基価が所定の値に達したところで反応性生物を取り出し、冷却、粉砕して、ポリエステル樹脂(a1’−1)を得た。
ポリエステル樹脂(a1’−1)のピーク分子量は8,500、Tgは41℃、水酸基価は55、酸価は13.0、数平均分子量は3,000、重量平均分子量は9,100だった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物640部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物76部、テレフタル酸264部、無水トリメリット酸20部)、及びジブチルチンオキサイド0.5部を仕込み、常圧下、230℃にて5時間反応させて、ポリエステル樹脂(a1’−2)を合成した。
得られたポリエステル樹脂(a1’−2)は、ピーク分子量は8,900、Tgは55℃、水酸基価は51、酸価は0.5、数平均分子量は2,100、重量平均分子量は9,500だった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物513部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物179部、テレフタル酸196部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応させて、更に0.5〜2.5kPaの減圧下に10時間反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸112部を入れ、180℃、常圧で2時間反応させることにより、ポリエステル樹脂(a1’−3)を合成した。
得られたポリエステル樹脂(a1’−3)は、ピーク分子量は5,100、Tgが60℃、水酸基価が37、酸価が20.0、数平均分子量が2,600、重量平均分子量が22,000であった。
製造例1で得た線形ポリエステル樹脂(B−1)90.3部と製造例6で得たポリエステル樹脂(a1−1)9.7部を二軸混練器(栗本鉄工所製, S5KRCニーダー)に10kg/毎時で供給し、同時に伸長剤(D)として多価イソシアネート化合物のデュラネートTPA−100(旭化成ケミカルズ製) (D1−1)3.4部を0.34kg/毎時で10分間 供給して150℃で混練押出反応を行った。
得られた混練反応物を冷却し、その結果、ポリエステル樹脂(a1−1)と(D1−1)が、重量比で9.7/3.4の配合比率で反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A1−1)と線形ポリエステル樹脂(B−1)を含む本発明のトナーバインダー(C−1)が得られた。
得られたトナーバインダーの各種物性、およびトナーバインダー中のTHF溶解分の各種物性とTHF不溶解分の各種物性を表3に示した。
製造例1で得た線形ポリエステル樹脂(B−1)85.5部と製造例6で得たポリエステル樹脂(a1−1)14.5部を二軸混練器に10kg/毎時で供給し、同時に伸長剤(D)として多価イソシアネート化合物のデュラネートTPA−100(D1−1)5.1部を0.51kg/毎時で10分間供給して150℃で混練押出反応を行った。
得られた混練反応物を冷却し、その結果、ポリエステル樹脂(a1−1)と(D1−1)が重量比で14.5/5.1の配合比率で反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A1−2)と線形ポリエステル樹脂(B−1)を含む本発明のトナーバインダー(C−2)が得られた。
製造例2で得た線形ポリエステル樹脂(B−2)90.0部、製造例7で得たポリエステル樹脂(a2−1)10.0部、および伸長剤としてラジカル反応開始剤(D2)のベンゾイルパーオキサイドのナイパーBW(日本油脂製)(D2−1)0.4部を混合した後、二軸押出機(池貝工業製、PCM−30)に供給して溶融混練し、架橋反応させて、その結果、(D2−1)によってポリエステル樹脂(a2−1)同士が反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A2−1)と線形ポリエステル樹脂(B−2)を含む本発明のトナーバインダー(C−3)が得られた。
製造例1で得た線形ポリエステル樹脂(B−1)90.0部、製造例7で得たポリエステル樹脂(a2−1)10.0部、および伸長剤としてラジカル反応開始剤のベンゾイルパーオキサイドのナイパーBW(D2−1)0.4部を混合した後、二軸押出機に供給して溶融混練し、架橋反応させて、その結果、(D2−1)によってポリエステル樹脂(a2−1)同士が反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A2−2)と線形ポリエステル樹脂(B−1)を含む本発明のトナーバインダー(C−4)が得られた。
ポリエステル樹脂(a2−2)30.0部と線形ポリエステル樹脂(B−3)70.0部を二軸混練器(栗本鉄工所製, S1KRCニーダー)に504g/時で供給し、同時にラジカル反応開始剤としてパーブチルZ(D2−2)1.0部を10g/時で供給して150℃で100分間混練押出して架橋反応を行った。その結果、(D2−2)によってポリエステル樹脂(a2−2)同士が反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A2−3)と線形ポリエステル樹脂(B−3)を含む本発明のトナーバインダー(C−5)が得られた。
製造例2で得た線形ポリエステル樹脂(B−2)95.0部、比較製造例4で得たポリエステル樹脂(a2’−1)5.0部、および伸長剤としてラジカル反応開始剤のベンゾイルパーオキサイドのナイパーBW(D2−1)0.4部を混合した後、二軸押出機に供給して溶融混練し、架橋反応させて、その結果、(c−2)によってポリエステル樹脂(a2’−1)同士が反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A’−1)と線形ポリエステル樹脂(B−2)を含むトナーバインダー(C’−1)が得られた。
比較製造例1で得た線形ポリエステル樹脂(B’−1)60.0部と比較製造例6で得たポリエステル樹脂(a1’−1)40.0部を二軸混練器に10kg/毎時で供給し、同時に伸長剤として多価イソシアネート化合物のトリレンジイソシアネート(東ソー製 コロネートT−80) (D1−2)3.4部を0.34kg/毎時で供給して150℃で混練押出反応を行った。得られたものを冷却し、その結果、ポリエステル樹脂(a1’−1)と(D1−2)が、重量比で40/3.4の配合比率で反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A’−2)と線形ポリエステル樹脂(B’−1)を含むトナーバインダー(C’−2)が得られた。
<微粒子分散液1の調製>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁分散液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。
さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。分散液中の樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
水990部、前記微粒子分散液183部、界面活性剤であるドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相)を得た。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、比較製造例2で合成したポリエステル樹脂(B’−2)500部、及び酢酸エチル500部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分)は、50%であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、比較製造例6で合成したポリエステル樹脂(a1’−2)410部、イソホロンジイソシアネート90部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた反応可能な置換基を有する変性ポリエステルの遊離イソシアネート含有量は、1.53%であった。
反応容器中に、前記有機溶媒相749部、前記反応可能な置換基を有する変性ポリエステル115部、及びイソホロンジアミン(D1−3)2.9部を仕込み、ホモミキサー(特殊機化製TKホモミキサーMKII)を用いて回転速度5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器中に前記水相1200部を添加し、前記ホモミキサーで、回転速度9,000rpmにて25℃で3分間混合した。その後攪拌機で20分攪拌し、乳化スラリーを調製した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、前記乳化スラリーを仕込み、25℃にて脱溶剤行った。有機溶剤を除去した後45℃にて15時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
得られた分散スラリーは、マルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)で測定した体積平均粒径D50が4μmであった。
前記分散スラリー100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10%塩酸100部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。
ここで得た濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後で濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。
ここで得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥した。その結果、ポリエステル樹脂(a1’−2)の変性ポリエステルとイソホロンジアミン(D1−3)が反応して得られた非線形ポリエステル樹脂(A’−3)と線形ポリエステル樹脂(B’−2)を含む樹脂粒子(C’−3)が得られた。
比較製造例8の(a1’−3)を非線形ポリエステル樹脂として用い、(a1’−3)50部と(B’−3)50部をヘンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて混合した。その結果、非線形ポリエステル樹脂(a1’−3)と線形ポリエステル樹脂(B’−3)を含むトナーバインダー(C’−4)が得られた。
トナーバインダー(C−1)85部に対して、カーボンブラックMA−100[三菱化学(株)製]6部、カルナバワックス4部、荷電制御剤T−77[保土谷化学(製)]4部を加え下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し、体積平均粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。
ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)1部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー(T−1)を得た。
原料の配合は表4を参考にして実施例6と同様にトナーを製造し、トナー(T−2)〜(T−5)を得た。つぎに実施例6と同様に評価し、その結果を表4に示した。
原料の配合は表4を参考にして、実施例6と同様にトナーを製造し、比較のためのトナー(T’−1)〜(T’−3)を得た。つぎに実施例6と同様に評価し、その結果を表4に示した。
<微粒子分散液1の調製>
比較例3と同様の方法で[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。分散液中の樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
比較例3と同様の方法で、乳白色の液体(水相)を得た。
水1200部、顔料としてのカーボンブラック(「Printex35」;デクサ社製、DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)540部、比較製造例2で合成したポリエステル樹脂(B’−2)1200部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
比較例3と同様の方法で、反応可能な置換基を有する変性ポリエステル(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られた反応可能な置換基を有する変性ポリエステルの遊離イソシアネート含有量は、1.53%であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、比較製造例2で合成したポリエステル樹脂(B’−2)378部、パラフィンワックス(日本精鑞製HNP−11)110部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま30時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で9時間分散して、ワックス分散液を得た。
次いで、得られたワックス分散液に、比較製造例2で合成したポリエステル(B’−2)の65%酢酸エチル溶液1324部を添加し、前記マスターバッチ500部、及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合した。次いで前記混合液を25℃に保ちエバラマイルダー(入り口側よりG、M、Sの組み合わせ)で、流量1kg/minで4パスし、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分)は、50%であった。
反応容器中に、前記有機溶媒相749部、前記反応可能な置換基を有する変性ポリエステル115部、及びイソホロンジアミン(D1−3)2.9部を仕込み、ホモミキサー(特殊機化製TKホモミキサーMKII)を用いて回転速度5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器中に前記水相1200部を添加し、前記ホモミキサーで、回転速度9,000rpmにて25℃で3分間混合した。その後攪拌機で20分攪拌し、乳化スラリーを調製した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、前記乳化スラリーを仕込み、25℃にて脱溶剤行った。有機溶剤を除去した後45℃にて15時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
得られた分散スラリーは、マルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)で測定した体積平均粒径D50が5μmであった。
前記分散スラリー1000部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水1000部を添加し、ホモミキサーで混合(回転数8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水1000部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液1000部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10%塩酸1000部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水3000部を添加し、ホモミキサーで混合(回転速度8,000rpmにて10分間)した後で濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。ここで得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩うと、トナー粒子が得られた。
得られたトナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)1部をサンプルミルにて混合して、比較のためのトナー(T’−4)を得た。
以下に、得られたトナーの低温定着性、光沢性、耐ホットオフセット性、流動性、耐熱保存性、帯電安定性、粉砕性、画像強度、耐折り曲げ性、ドキュメントオフセット性の測定方法と評価方法を判定基準を含めて説明する。
トナーを紙面上に0.85mg/cm2となるよう均一に載せる。このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい。
この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/秒、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通した時のコールドオフセットの発生温度(MFT)を測定した。
コールドオフセットの発生温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。
なお、この評価条件では一般に130℃以下が好ましいとされる。
低温定着性と同様に定着評価を行う。画像の下に白色の厚紙を敷き、光沢度計(株式会社堀場製作所製、「IG−330」)を用いて、入射角度60度にて、印字画像の光沢度(%)を測定した。光沢度が高いほど、光沢性に優れることを意味する。
なお、この評価条件では一般に5%以上が好ましいとされる。
低温定着性と同様の装置と方法で定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。
加圧ローラー通過後、ホットオフセットが発生した温度を耐ホットオフセット性(℃)とした。
なお、この評価条件では一般に160℃以上が好ましいとされる。
ホソカワミクロン製パウダーテスターでトナーのかさ密度(g/100ml)を測定し、流動性を下記の判定基準で判定した。
○:33以上
△:25以上33未満
×:25未満
トナーを50℃の雰囲気で24時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記判定基準で耐熱保存性を評価した。
[判定基準]
○:ブロッキングが発生していない。
△:一部にブロッキングが発生している。
×:全体にブロッキングが発生している。
(1)トナー0.5gとフェライトキャリア(パウダーテック社製、F−150)20gとを50mlのガラス瓶に入れ、これを23℃、相対湿度50%で8時間以上調湿する。
(2)ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm×20分間と60分間摩擦攪拌し、それぞれの時間での帯電量を測定した。
測定にはブローオフ帯電量測定装置[東芝ケミカル(株)製]を用いた。
「摩擦時間60分の帯電量/摩擦時間10分の帯電量」を計算し、これを帯電安定性の指標とした。
○:0.7以上
△:0.6以上0.7未満
×:0.6未満
二軸混練機で混練、冷却した粗粉砕物(8.6メッシュパス〜30メッシュオンのもの)を、超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]により下記の条件で微粉砕した。
粉砕圧:0.5MPa
粉砕時間:10分
アジャスターリング:15mm
ルーバーの大きさ:中
これを分級せずに、体積平均粒径(μm)をコールターカウンター−TAII(米国コールター・エレクトロニクス社製)により測定し、下記の判定基準で粉砕性を評価した。
なお、比較例10のトナー(T’−4)は粉砕工程を実施しないため粉砕性の評価は省略した。
○: 10μm未満
△: 10μm以上12μm未満
×: 12μm以上
低温定着性の評価で定着した画像を、JIS K5600に準じて、斜め45度に固定した鉛筆の真上から10gの荷重をかけ引っ掻き試験を行い、傷のつかない鉛筆硬度から画像強度を評価した。鉛筆硬度が高いほど画像強度に優れることを意味する。
○: H以上
△: B〜F
×: 2B以下
低温定着性の評価で定着した画像を画像面が内側になるように紙を折り曲げ、30gの加重で2往復擦る。
紙を広げて、画像上の折り曲げたあとの白すじの有無を目視で判定した。
○:白すじなし
△:わずかに白すじあり
×:白すじあり
低温定着性の評価で得られた画像が定着されたA4の紙2枚を、定着面同士で重ね合わせ、420gの加重(0.68g/cm2)をかけ、60℃で60分間静置する。
重ね合わせた紙同士を引き離したときの状態について、下記の判定基準でドキュメントオフセット性を評価した。
○:抵抗なし
△:パリパリと音がするが、紙面から画像は剥がれない
×:紙面から画像が剥がれる
一方、関係式(2)を満足しない比較例5〜比較例7、界面活性剤量が100ppmを超える比較例8のトナーはいくつかの性能項目が不良であった。
さらに、塗料用添加剤、接着剤用添加剤、電子ペーパー用粒子などの用途として好適である。
Claims (18)
- ポリエステル樹脂を含有し、下記の関係式(1)と関係式(2)を満足し、かつ界面活性剤の含有量が100ppm以下であり、ポリエステル樹脂が非線形ポリエステル樹脂(A)と線形ポリエステル樹脂(B)を含有し、非線形ポリエステル樹脂(A)が、主鎖の末端に活性水素を有するポリエステル樹脂(a1)と伸長剤(D)を反応させて得られるポリエステル樹脂(A1)であり、伸長剤(D)が多価イソシアネート化合物(D1)またはラジカル反応開始剤(D2)であること特徴とするトナーバインダー。
G’x150≧10,000 (1)
G’x150/G’y150≧500 (2)
[但し、関係式中、G’x150は、トナーバインダー中のテトラヒドロフラン(THF)に対する不溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を、G’y150は、トナーバインダー中のTHFに対する溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表す。] - 下記関係式(3)と関係式(4)を満足する請求項1に記載のトナーバインダー。
140≦Tmx≦250 (3)
Tmx−Tmy≧55 (4)
[但し、関係式中、Tmxは、トナーバインダーのTHF不溶解分のフローテスターによる軟化点(℃)を、TmyはトナーバインダーのTHF溶解分のフローテスターによる軟化点(℃)を表す。] - 示差走査熱量測定(DSC)によるチャートでガラス転移温度(Tg)を示す変曲点を−20℃〜80℃の温度範囲で1個だけ有する請求項1または2に記載のトナーバインダー。
- 下記の関係式(5)を満足する請求項1〜3いずれかに記載のトナーバインダー。
G’x150/G’x180≦10 (5)
[但し、関係式中、G’x150は、トナーバインダー中のテトラヒドロフラン(THF)に対する不溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を、G’x180はTHFに対する不溶解分の180℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表す。] - 下記の関係式(6)と関係式(7)を満足する請求項1〜4いずれかに記載のトナーバインダー。
G’’x150/G’x150≧ 0.1 (6)
G’’y120/G’y120≦ 20 (7)
[但し、関係式中、G’’ x150は、トナーバインダー中のTHFに対する不溶解分の150℃における損失弾性率(単位Pa)を表し、G’’ y120は、トナーバインダー中のTHFに対する溶解分の120℃における損失弾性率(単位Pa)を表し、G’x150は、トナーバインダー中のTHFに対する不溶解分の150℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表し、G’ y120は、トナーバインダー中のTHFに対する溶解分の120℃における貯蔵弾性率(単位Pa)を表す。] - (A)と(B)の重量比(A)/(B)が5/95〜40/60である請求項1〜5いずれかに記載のトナーバインダー。
- 水酸基価が45KOHmg/g以下である請求項1〜6いずれかに記載のトナーバインダー。
- トナーバインダー中のTHF不溶解分とTHF溶解分の重量比が1/99〜41/59である請求項1〜7いずれかに記載のトナーバインダー。
- トナーバインダー中のTHF溶解分の重量平均分子量Mwが4,000〜120,000であり、数平均分子量をMnとしたときのMw/Mnが3〜30である請求項1〜8いずれかに記載のトナーバインダー。
- 線形ポリエステル樹脂(B)の水酸基価が5KOHmg/g以下である請求項1〜9いずれかに記載のトナーバインダー。
- ポリエステル樹脂(a1)のガラス転移温度が−35〜50℃である請求項1〜10いずれかに記載のトナーバインダー。
- 多価イソシアネート化合物(D1)が、3〜8価のポリイソシアネート化合物(D11)である請求項1〜11いずれかに記載のトナーバインダー。
- 非線形ポリエステル樹脂(A)が、アルコール成分(y)と不飽和カルボン酸成分(z)とを構成原料とするポリエステル樹脂(a2)を化学結合した非線形ポリエステル変性樹脂(A2)である請求項1〜12いずれかに記載のトナーバインダー。
- 非線形ポリエステル樹脂(A)が、アルコール成分(y)と不飽和カルボン酸成分(z)とを構成原料とするポリエステル樹脂(a2)を、ラジカル反応性基を有する数平均分子量1,000以下の化合物(b)で化学結合して得られた非線形ポリエステル変性樹脂(A3)である請求項1〜13いずれかに記載のトナーバインダー。
- 非線形ポリエステル樹脂(A)のTHF不溶解分が50%以上である請求項1〜14いずれかに記載のトナーバインダー。
- 請求項1〜15いずれかに記載のトナーバインダー及び着色剤を含有し、界面活性剤の含有量が100ppm以下であるトナー。
- ポリエステル樹脂(a1)と線形ポリエステル樹脂(B)の溶融混合物に、伸長剤(D)を反応させて得られる請求項1〜15いずれかに記載のトナーバインダーの製造方法。
- ポリエステル樹脂(a2)と線形ポリエステル樹脂(B)の溶融混合物に、伸長剤(D)を反応させて得られる請求項13〜15いずれかに記載のトナーバインダーの製造方法。
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