JP6311538B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

車両の後部車体構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6311538B2
JP6311538B2 JP2014175776A JP2014175776A JP6311538B2 JP 6311538 B2 JP6311538 B2 JP 6311538B2 JP 2014175776 A JP2014175776 A JP 2014175776A JP 2014175776 A JP2014175776 A JP 2014175776A JP 6311538 B2 JP6311538 B2 JP 6311538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
holding device
roof
body structure
openable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014175776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016049856A (ja
Inventor
知博 駒路
知博 駒路
松本 浩一
浩一 松本
豊彦 小林
豊彦 小林
伸行 杉谷
伸行 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2014175776A priority Critical patent/JP6311538B2/ja
Publication of JP2016049856A publication Critical patent/JP2016049856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6311538B2 publication Critical patent/JP6311538B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

この発明は、例えば、乗員が乗り込む車室部の上部を開閉自在に覆う開閉式ルーフを有する車両において、車両の後部に格納された開閉式ルーフを保持する保持装置を備えたような車両の後部車体構造に関する。
乗員が乗り込む車室部の上部を車両後方へ折り畳むようにして格納することができる開閉式ルーフを有する自動車、所謂、オープンカーにおいて、格納状態における開閉式ルーフが、意図せず展開しないように保持する保持装置がある。
例えば、特許文献1には、運転席及び助手席の後方に位置する車室後方壁部の上部に、格納状態のルーフ部材(開閉式ルーフ)を保持するロック装置(保持装置)が固定されている。
このロック装置は、車両前後方向にスライド可能に支持されるとともに、リターンスプリングによって車両後方へ付勢された係止部材と、リターンスプリングの付勢力に抗して車両前方へ係止部材をスライドさせる操作部材と、これらを収容保持する本体部材とで構成している。
このようなロック装置に対して、ルーフ部材の下面に設けたフック部材を係止部材に係止することで、特許文献1のロック装置は、格納状態におけるルーフ部材の車両上方への移動を規制している。そして、乗員によって操作部材が操作されると、係止部材が車両前方へ移動することで、ロック装置の係止部材とルーフ部材のフック部材との係止状態が解放されて、ルーフ部材を展開することができる。
このような開閉式ルーフを備えた車両が、開閉式ルーフを格納した状態で走行すると、路面の凹凸によって開閉式ルーフが上下に揺動することがある。このため、開閉式ルーフの前端下面がロック装置やトリム部材に接触して、異音を発生するおそれがあった。
そこで、特許文献1では、本体部材における係止部材を収容する部分の上部に、弾性部材からなるクッション材を設けることで、ルーフ部材が揺動して接触する際の衝撃を吸収するとともに、ルーフ部材と本体部材との接触による異音の発生を防止している。
ところで、開閉式ルーフが格納される格納空間は、乗員が着座する座席の後方に位置するため、開閉式ルーフが展開された状態では、荷室スペースとして利用されることがある。このため、昨今では、格納空間と車室空間との間に配置されるトリム部材の上端位置を下げて、格納空間に対するアクセスを容易にしている。
しかしながら、トリム部材の上端位置を下げると、格納状態における開閉式ルーフの前端下面に対して保持装置が車両下方に離間した位置に配置されるため、開閉式ルーフの前端下面とクッション材との間隔が大きくなる。
このため、本体部材における係止部材を収容する部分の上部にクッション材を設けた特許文献1では、開閉式ルーフが揺動した際、開閉式ルーフの前端下面がクッション材に接触し難くなり、安定して揺動を規制することができず、かつクッション材以外の部位に開閉式ルーフが接触して異音が発生するおそれがあった。
特開2006−232146号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制できる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
この発明は、車両の上部を開閉自在に覆う開閉式ルーフと、該開閉式ルーフを格納可能な格納空間と、該格納空間の車両前方側に配設されるとともに、格納状態の前記開閉式ルーフを保持する保持装置とを備えた車両の後部車体構造であって、前記開閉式ルーフにおける前端近傍の下部に、車両前方へ延びるとともに、先端が略鉤爪状のフック部材を備え、前記保持装置を、前記開閉式ルーフにおける前記フック部材の係止を可能に構成した係止部材と、該係止部材を収容保持する本体部材とで構成し、前記保持装置の前記係止部材に対して所定間隔を隔てた車両下方の位置に、前記係止部材係止された状態の前記フック部材に対して、所定間隔を隔てた車両下方の位置で対向する規制手段を備え、該規制手段に、弾性を有するとともに、前記フック部材に対して車両下方に離間した位置に対向配置した緩衝部材を備えたことを特徴とする。
上記開閉式ルーフは、展開状態から折り畳むようにして車両後部に格納されるルーフであって、幌製などのソフトトップ式、あるいは金属製などのハードトップ式とすることができる。
前記規制手段は、保持装置と一体形成した規制手段、あるいは保持装置とは別体で構成した規制手段とすることができる。
緩衝部材は、弾性を有する合成ゴム、スポンジ、あるいはクッション材などとすることができる。
この発明により、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制することができる。
具体的には、路面の凹凸によって格納状態における開閉式ルーフが車両上方へ移動することを、車両の後部車体構造は、保持装置の係止部材によって規制することができる。
さらに、路面の凹凸によって格納状態における開閉式ルーフが車両下方へ移動することを、車両の後部車体構造は、フック部材に対して対向配置した規制手段によって規制することができる。
そして、規制手段に緩衝部材を設けたことにより、車両の後部車体構造は、フック部材が接触した際の衝撃を緩衝部材が吸収するとともに、接触による異音の発生を抑制することができる。
加えて、開閉式ルーフの下部にフック部材を設けたことにより、車両の後部車体構造は、車両における車両下方の位置に保持装置を容易に配置することができる。このため、車両の後部車体構造は、例えば、保持装置の上方を覆うトリム部材の上端位置を車両下方に下げた場合であっても、開閉式ルーフのフック部材と保持装置の係止部材とが容易に係止することができる。
従って、車両の後部車体構造は、フック部材と対向配置した規制手段によって、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制することができる。
この発明の態様として、前記保持装置の車両上方側を覆う上方トリム部材を備え、前記規制手段を、前記開閉式ルーフの前端近傍と前記上方トリム部材の上端との上下方向間隔に対して、前記フック部材と前記緩衝部材との上下方向間隔の方が狭くなる位置に配置することができる。
この発明により、車両の後部車体構造は、揺動を開始した開閉式ルーフの前端近傍が上方トリム部材に接触する前に、フック部材を規制手段に接触させることができる。
従って、車両の後部車体構造は、開閉式ルーフの前端近傍が上方トリム部材に接触することによる異音の発生を防止することができる。
またこの発明の態様として、前記保持装置の前記本体部材に、前記規制手段を備えることができる。
この発明により、車両の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動をより確実に規制するとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制することができる。
具体的には、例えば、保持装置と規制手段とを別体で構成した場合、組付けバラツキなどによって、係止部材に対する規制手段の相対位置が安定しないおそれがある。このため、フック部材が規制手段に干渉して開閉式ルーフが格納できない、あるいは開閉式ルーフが揺動した際、フック部材と規制手段とが最初に接触しないおそれがある。
これに対して、保持装置に規制手段を備えたことにより、車両の後部車体構造は、係止部材に対する規制手段の相対位置を安定して維持することができる。これにより、車両の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフのフック部材と規制手段との相対位置を安定して維持することができる。
このため、車両の後部車体構造は、開閉式ルーフの車両上下方向への移動を安定して規制することができ、かつフック部材を緩衝部材に確実に接触させることができる。
従って、車両の後部車体構造は、保持装置に規制手段を備えたことにより、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動をより確実に規制するとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記保持装置を、車幅方向に延びるクロスメンバに固定することができる。
この発明により、車両の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動をより安定して規制できるとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制できる。
具体的には、例えば、剛性の低い部材に保持装置を固定した場合、開閉式ルーフのフック部材が規制手段に接触した際の衝撃によって、剛性の低い部材が変形して、車体に対する保持装置の相対位置がずれるおそれがある。
これに対して、剛性の高いクロスメンバに保持装置を固定したことにより、車両の後部車体構造は、保持装置の支持剛性を向上することができる。このため、車両の後部車体構造は、フック部材が規制手段に接触した際の衝撃によって、車体に対する保持装置の相対位置がずれることを抑制できる。
従って、車両の後部車体構造は、クロスメンバに保持装置を固定したことにより、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動をより安定して規制できるとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制できる。
またこの発明の態様として、前記保持装置の車両後方側を覆う後方トリム部材を備え、該後方トリム部材を、前記規制手段が露出するように形成することができる。
この発明により、車両の後部車体構造は、後方トリム部材で覆われた場合であっても、フック部材を規制手段に確実に接触させることができる。さらに、後方トリム部材にフック部材が接触することを防止できるため、車両の後部車体構造は、意図しない異音の発生を抑制することができる。
本発明により、格納状態における開閉式ルーフの車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制できる車両の後部車体構造を提供することができる。
開閉式ルーフを展開した展開状態における車両の外観を示す外観斜視図。 開閉式ルーフを格納した格納状態における車両の外観を示す外観斜視図。 展開状態における幌フレームの側面を示す側面図。 格納状態における幌フレームの側面を示す側面図。 車幅方向中央より車両左側で車両前後方向に切断した車両後部の縦断面を示す断面図。 図5中における要部を拡大した要部拡大図。 車両後方からの見た保持装置の外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態における車両1の後部車体構造について、図1から図7を用いて詳しく説明する。
なお、図1は開閉式ルーフ3を展開した展開状態における車両1の外観斜視図を示し、図2は開閉式ルーフ3を格納した格納状態における車両1の外観斜視図を示し、図3は展開状態における幌フレーム30の側面図を示し、図4は格納状態における幌フレーム30の側面図を示し、図5は車幅方向中央より車両左側で車両前後方向に切断した車両後部4の断面図を示し、図6は図5中における要部を拡大した要部拡大図を示し、図7は車両後方からの見た保持装置8の外観斜視図を示している。
また、図2中において図示を簡略化するために座席の図示を省略するとともに、図3中において幌布3aを二点鎖線で示し、図4から図6中において幌布3aの図示を省略している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは車両前後方向を示しており、矢印Frは車両前方を示し、矢印Rrは車両後方を示している。さらに、矢印Rh及びLhは車幅方向を示しており、矢印Rhは車両右方向を示し、矢印Lhは車両左方向を示している。加えて、図中の上方を車両上方とし、図中の下方を車両下方とする。
まず、本実施形態における車両1は、図1及び図2に示すように、乗員が乗り込む車室部2における車両上方、及び車室部2の後方を覆うルーフ部分が開閉自在に構成された、所謂、オープンカーである。
この車両1における開閉式ルーフ3は、乗員による手動操作によって車両後方へ折り畳むようにして、車室部2の後方で、かつ車両後部4に位置する格納部分40に格納可能に構成している。
なお、開閉式ルーフ3を展開した状態において、格納部分40は、車室部2からアクセス可能な荷室スペースとして利用可能に構成している。このため、本実施形態における車両1は、荷室スペースとなる格納部分40に対して、着座した乗員が手を入れ易いように、車室部2の後壁を構成する上部トリム5を、車両下方に下げた位置に配設している。
車両1の開閉式ルーフ3は、図3及び図4に示すように、車室部2の上方、及び車室部2の後方を覆う幌布3aと、幌布3aを支持する幌フレーム30とで構成している。
幌フレーム30は、車室部2の後方に固定された左右一対のベースブラケット31と、車室部2における上方前方に位置するルーフヘッダ32と、ベースブラケット31及びルーフヘッダ32を連結する左右一対のフロントサイドフレーム33、及びリアサイドフレーム34と、ベースブラケット31に連結した幌骨35と、幌骨35に連結した幌骨36と、幌骨35及びリアサイドフレーム34を連結する左右一対のリンクバー37と、フロントサイドフレーム33及びリンクバー37を連結する左右一対のコントロールリンク38とで構成している。
ルーフヘッダ32は、車幅方向に横架する形状に形成されるとともに、車室部2の前方部分を構成するフロントウインドウ部分6(図1参照)の上部に対して着脱自在に構成している。
フロントサイドフレーム33は、ルーフヘッダ32の左右両端下部に固定している。
リアサイドフレーム34は、ドアガラス7(図1参照)の縁端に沿うように車両後方へ延びるとともに、車両下方に向けて湾曲した形状に形成している。このリアサイドフレーム34は、一端をフロントサイドフレーム33における車両前後方向の略中央近傍に対して回転自在に連結するとともに、他端をベースブラケット31の前方上部に対して回転自在に連結している。
幌骨35は、内部中空のパイプを屈曲して、ルーフヘッダ32よりも車両後方において幌布3aを支持する正面視略門型形状に形成している。この幌骨35の両端は、ベースブラケット31に対して回転自在に連結している。
幌骨36は、内部中空のパイプを屈曲して、幌骨35よりも車両後方において幌布3aを支持する正面視略門型形状に形成している。この幌骨36の両端は、幌骨35における車両上下方向に延びる部分に対して回転自在に連結している。
リンクバー37は、側面視略L字状の平板状であって、一端をリアサイドフレーム34の下端近傍に対して回転自在に連結するとともに、他端を幌骨35の下部近傍に対して回転自在に連結している。
コントロールリンク38は、略円筒状のパイプを屈曲して形成し、一端をフロントサイドフレーム33の後端に対して回転自在に連結するとともに、他端をリンクバー37の略中央に対して回転自在に連結している。
上述した構成の開閉式ルーフ3が、図3の展開状態から図4の格納状態へ移行する際、ベースブラケット31に対してリアサイドフレーム34が車両後方へ回動すると、リンクバー37、及びコントロールリンク38によって、幌骨35,36が車両後方へ連動するように回動する。
さらに、リアサイドフレーム34、及びコントロールリンク38の回動に伴って、ルーフヘッダ32が後方下方へ略並行移動することで、開閉式ルーフ3が車両後部4の格納部分40に格納される。
このように格納される開閉式ルーフ3を格納する格納部分40は、図5に示すように、車室部2の底面から車両後方へ延びるリアフロアパネル41と、車幅方向において車体の内側面を構成する内側面部材(図示省略)と、車両前方側の壁面を構成する後部トリム42とで構成している。
すなわち、格納部分40は、車両後部4において、開閉式ルーフ3を格納可能な内部空間を有して、車両上方が開口した形状に形成している。この格納部分40における内部空間を、開閉式ルーフ3が格納される格納空間S1とする。
そして、格納空間S1に格納された開閉式ルーフ3は、図5に示すように、車室部2と格納部分40との間に配置した保持装置8によって、ルーフヘッダ32の前端が保持されることで、格納状態が維持される。
より詳しくは、開閉式ルーフ3のルーフヘッダ32は、図5に示すように、上方に配置されたルーフヘッダアウタパネル321と、ルーフヘッダアウタパネル321の前方下方に配置された前部ルーフヘッダインナパネル322、及びルーフヘッダアウタパネル321の後方下方に配置された後部ルーフヘッダインナパネル323とを、車両上下方向で接合して一体的に構成している。
そして、前部ルーフヘッダインナパネル322の下面には、車幅方向の略中央より車両左側にオフセットした位置に、保持装置8と係止可能なフック部材324を固定している。
フック部材324は、図5に示すように、車幅方向に所定の厚みを有する略平板であって、車両下方に延びるとともに、車両前方へ延設した側面視略L字状に形成している。さらに、フック部材324における前端は、図6に示すように、車両下方へ向けて凹設するとともに、後述する保持装置8の係止部材82に係止可能な略鉤爪状に形成している。
フック部材324が係止される保持装置8は、図5に示すように、車室部2の後壁を構成する上部トリム5と、格納部分40の前壁を構成する後部トリム42と、上部トリム5の下方に配置された収納ボックス9とで覆われた空間内に配置されている。
より詳しくは、上述したように車室部2からアクセス可能な荷室スペースとして利用可能に格納部分40を構成しているため、車室部2の後壁を構成する上部トリム5は、図6に示すように、格納状態のルーフヘッダ32の前端に対して、上下方向間隔H1だけ車両下方に離間した位置に、その上面5aが位置するように配設している。
そして、保持装置8は、上部トリム5の上面5aと、車両後方に延びる収納空間S2を有する収納ボックス9との間において、車幅方向に延びる高剛性のクロスメンバ10の上面に、ボルト8aを介して固定している。
なお、クロスメンバ10は、車両前後方向に沿った断面が閉断面形状であって、車幅方向に延びるとともに、車幅方向の両端が車体の剛性部材に連結されている。
このようにクロスメンバ10に固定される保持装置8は、図7に示すように、乗員の操作を受付けて上方後方へ回動する操作部材81と、操作部材81の回動によって車両前方へスライドする係止部材82と、係止部材82を車両後方へ向けて付勢する付勢手段であるリターンスプリング83と、これらを収容保持する本体部材84とで構成している。なお、操作部材81、係止部材82、及び本体部材84は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などの軽量高剛性な合成樹脂で形成している。
操作部材81は、車幅方向を軸方向とする軸部85と、軸部85から車両前方へ延びるアーム部86と、アーム部86の先端に形成した乗員の操作を受付ける操作ハンドル部87と、軸部85から車両左側へ延びるとともに、係止部材82に係合する係合部(図示省略)とで一体形成している。
係止部材82は、車両前方側にリターンスプリング83を支持する部分を有し、車両後方側にフック部材324と係止する部分を有する形状に形成している。さらに、係止部材82における後端近傍は、図6に示すように、上面が後方下方へ傾斜するとともに、下方を開口形成して、フック部材324の係止を許容する形状に形成している。
本体部材84は、車両右側において操作部材81の軸部85を軸支し、車両左側において係止部材82、及びリターンスプリング83を収容する形状に形成している。なお、本体部材84は、リターンスプリング83によって付勢された状態において、係止部材82の後端近傍が露出するように形成している。
さらに、本体部材84には、車幅方向における両端に形成したフランジ部88と、車両左側の後面に形成した支持部89とを備えている。
フランジ部88は、本体部材84における下端から車幅方向外側へ向けて形成するとともに、クロスメンバ10に螺合するボルト8aの挿通を許容する開口孔(図示省略)を備えている。
支持部89は、本体部材84の後面における下部から後方上方へ延設するとともに、係止部材82の後端近傍に対して車両下方で対向する形状に形成している。この支持部89には、弾性を有する合成ゴム製の緩衝材90が、係止部材82に対向して装着されている。
緩衝材90は、ルーフヘッダ32のフック部材324が係止部材82に係止した状態において、フック部材324と車両下方で対向する対向部分91と、対向部分91における車幅方向の両端から上方へ延設した側壁部分92とで、背面視略凹状に一体形成している。
この緩衝材90を装着した支持部89は、図6に示すように、対向部分91の上面とフック部材324の下面との上下方向間隔H2が、ルーフヘッダ32の前端と上部トリム5の上面5aとの上下方向間隔H1よりも狭くなるように形成している。
このような構成の保持装置8は、上述したように、車両前方上方に配置された上部トリム5と、車両後方に配置された後部トリム42と、車両下方に配置された収納ボックス9とで包囲されている。
上部トリム5は、保持装置8の係止部材82における後端が露出するように上面が形成している。さらに、上部トリム5には、操作ハンドル部87を車室部2に露出させる開口が形成され、車室部2からの操作ハンドル部87の操作を可能にしている(図1参照)。
後部トリム42は、保持装置8における下部、及びクロスメンバ10を一体的に覆うとともに、保持装置8の支持部89が露出するように形成している。
すなわち、上部トリム5、及び後部トリム42は、保持装置8を包囲した状態において、係止部材82の後端、及び支持部89が露出するように形成されている。
次に、開閉式ルーフ3が格納される際の保持装置8の動作、及び開閉式ルーフ3を展開する際の保持装置8の動作を説明する。
まず、開閉式ルーフ3が展開状態から格納状態へ移行する場合、後方下方へ略並行移動するルーフヘッダ32のフック部材324が、係止部材82の上面に当接するとともに、リターンスプリング83に付勢力に抗して係止部材82を車両前方へスライドさせる。
そして、ルーフヘッダ32が格納位置に移動すると、リターンスプリング83の付勢力によって、車両後方へスライドした係止部材82の後端に、フック部材324の先端が係止することで、開閉式ルーフ3の格納状態を保持する。
この際、走行中の路面の凹凸によって開閉式ルーフ3が車両上方へ搖動すると、係止部材82とフック部材324とが当接する。一方、路面の凹凸によって開閉式ルーフ3が車両下方へ搖動すると、緩衝材90とフック部材324とが当接する
また、開閉式ルーフ3が格納状態から展開状態へ移行する場合、乗員が操作ハンドル部87を操作することで、操作ハンドル部87の回動に連動して係合部が、リターンスプリング83の付勢力に抗して係止部材82を車両前方へスライドさせる。
この際、ルーフヘッダ32が車両下方に下がりながら、係止部材82が車両前方へスライドする。このため、係止部材82からフック部材324が離脱して、開閉式ルーフ3の保持が解放される。
以上のような構成の車両1の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制することができる。
具体的には、路面の凹凸によって格納状態における開閉式ルーフ3が車両上方へ移動することを、車両1の後部車体構造は、保持装置8の係止部材82によって規制することができる。
さらに、路面の凹凸によって格納状態における開閉式ルーフ3が車両下方へ移動することを、車両1の後部車体構造は、フック部材324に対して対向配置した支持部89によって規制することができる。
そして、支持部89に緩衝材90を設けたことにより、車両1の後部車体構造は、フック部材324が接触した際の衝撃を緩衝材90が吸収するとともに、接触による異音の発生を抑制することができる。
加えて、開閉式ルーフ3の下部にフック部材324を設けたことにより、車両1の後部車体構造は、車両1における車両下方の位置に保持装置8を容易に配置することができる。このため、車両1の後部車体構造は、保持装置8の上方を覆う上部トリム5の上面5aを車両下方に下げた場合であっても、開閉式ルーフ3のフック部材324と保持装置8の係止部材82とが容易に係止することができる。
従って、車両1の後部車体構造は、フック部材324と対向配置した支持部89によって、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動を規制するとともに、揺動による異音の発生を抑制することができる。
また、開閉式ルーフ3の前端と上部トリム5の上面5aとの上下方向間隔H1に対して、フック部材324と緩衝材90との上下方向間隔H2の方が狭くなるように支持部89を形成したことにより、車両1の後部車体構造は、揺動を開始した開閉式ルーフ3の前端が上部トリム5の上面5aに接触する前に、フック部材324を支持部89に接触させることができる。
従って、車両1の後部車体構造は、開閉式ルーフ3の前端が上部トリム5の上面5aに接触することによる異音の発生を防止することができる。
また、保持装置8の本体部材84に支持部89を備えたことにより、車両1の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動をより確実に規制するとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制することができる。
具体的には、例えば、保持装置8の本体部材84と支持部89とを別体で構成した場合、組付けバラツキなどによって、係止部材82に対する支持部89の相対位置が安定しないおそれがある。このため、フック部材324が支持部89に干渉して開閉式ルーフ3が格納できない、あるいは開閉式ルーフ3が揺動した際、フック部材324と支持部89とが最初に接触しないおそれがある。
これに対して、保持装置8の本体部材84に支持部89を一体形成したことにより、車両1の後部車体構造は、係止部材82に対する支持部89の相対位置を安定して維持することができる。これにより、車両1の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフ3のフック部材324と支持部89との相対位置を安定して維持することができる。
このため、車両1の後部車体構造は、開閉式ルーフ3の車両上下方向への移動を安定して規制することができ、かつフック部材324を緩衝材90に確実に接触させることができる。
従って、車両1の後部車体構造は、本体部材84に支持部89を一体形成したことにより、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動をより確実に規制するとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制することができる。
また、車幅方向に延びるクロスメンバ10に保持装置8を固定したことにより、車両1の後部車体構造は、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動をより安定して規制できるとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制できる。
具体的には、例えば、剛性の低い部材に保持装置8を固定した場合、開閉式ルーフ3のフック部材324が支持部89に接触した際の衝撃によって、剛性の低い部材が変形して、車体に対する保持装置8の相対位置がずれるおそれがある。
これに対して、剛性の高いクロスメンバ10に保持装置8を固定したことにより、車両1の後部車体構造は、保持装置8の支持剛性を向上することができる。このため、車両1の後部車体構造は、フック部材324が支持部89に接触した際の衝撃によって、車体に対する保持装置8の相対位置がずれることを抑制できる。
従って、車両1の後部車体構造は、クロスメンバ10に保持装置8を固定したことにより、格納状態における開閉式ルーフ3の車両上下方向への揺動をより安定して規制できるとともに、揺動による異音の発生をより確実に抑制できる。
また、支持部89が露出するように後部トリム42を形成したことにより、車両1の後部車体構造は、後部トリム42で覆われた場合であっても、フック部材324を支持部89に確実に接触させることができる。さらに、後部トリム42にフック部材324が接触することを防止できるため、車両1の後部車体構造は、意図しない異音の発生を抑制することができる。
なお、上述の実施形態において、幌布3aと幌フレーム30とで構成した開閉式ルーフ3としたが、これに限定せず、乗員の操作によって展開状態と格納状態とに移行する開閉式ルーフであれば、金属製の開閉式ルーフ、あるいは合成樹脂製の開閉式ルーフなどであってもよい。
また、保持装置8の本体部材84に一体形成した支持部89としたが、これに限定せず、保持装置8とは別体で構成した支持部としてもよい。例えば、クロスメンバ10に固定した支持部としてもよい。この場合、緩衝材を装着した支持部が露出するように後部トリム42を形成する。
合成ゴム製の緩衝材90としたが、これに限定せず、弾性を有する緩衝部材であれば、適宜の材料で形成してもよい。より好ましくは、フック部材324が接触した際の接触音の発生を抑制できる衝撃吸収性を有する緩衝部材であればよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の規制手段は、実施形態の緩衝材90を装着した支持部89に対応し、
以下同様に、
緩衝部材は、緩衝材90に対応し、
上方トリム部材は、上部トリム5に対応し、
上方トリム部材の上端は、上部トリム5の上面5aに対応し、
開閉式ルーフの前端近傍と上方トリム部材の上端との上下方向間隔は、上下方向間隔H1に対応し、
フック部材と緩衝部材との上下方向間隔は、上下方向間隔H2に対応し、
後方トリム部材は、後部トリム42に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
1…車両
3…開閉式ルーフ
5…上部トリム
5a…上面
8…保持装置
10…クロスメンバ
42…後部トリム
82…係止部材
84…本体部材
89…支持部
90…緩衝材
324…フック部材
H1…上下方向間隔
H2…上下方向間隔
S1…格納空間

Claims (5)

  1. 車両の上部を開閉自在に覆う開閉式ルーフと、
    該開閉式ルーフを格納可能な格納空間と、
    該格納空間の車両前方側に配設されるとともに、格納状態の前記開閉式ルーフを保持する保持装置とを備えた車両の後部車体構造であって、
    前記開閉式ルーフにおける前端近傍の下部に、
    車両前方へ延びるとともに、先端が略鉤爪状のフック部材を備え、
    前記保持装置を、
    前記開閉式ルーフにおける前記フック部材の係止を可能に構成した係止部材と、
    該係止部材を収容保持する本体部材とで構成し、
    前記保持装置の前記係止部材に対して所定間隔を隔てた車両下方の位置に、
    前記係止部材係止された状態の前記フック部材に対して、所定間隔を隔てた車両下方の位置で対向する規制手段を備え、
    該規制手段に、
    弾性を有するとともに、前記フック部材に対して車両下方に離間した位置に対向配置した緩衝部材を備えた
    車両の後部車体構造。
  2. 前記保持装置の車両上方側を覆う上方トリム部材を備え、
    前記規制手段を、
    前記開閉式ルーフの前端近傍と前記上方トリム部材の上端との上下方向間隔に対して、前記フック部材と前記緩衝部材との上下方向間隔の方が狭くなる位置に配置した
    請求項1に記載の車両の後部車体構造。
  3. 前記保持装置の前記本体部材に、
    前記規制手段を備えた
    請求項1または請求項2に記載の車両の後部車体構造。
  4. 前記保持装置を、
    車幅方向に延びるクロスメンバに固定した
    請求項3に記載の車両の後部車体構造。
  5. 前記保持装置の車両後方側を覆う後方トリム部材を備え、
    該後方トリム部材を、
    前記規制手段が露出するように形成した
    請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の車両の後部車体構造。
JP2014175776A 2014-08-29 2014-08-29 車両の後部車体構造 Active JP6311538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014175776A JP6311538B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 車両の後部車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014175776A JP6311538B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 車両の後部車体構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016049856A JP2016049856A (ja) 2016-04-11
JP6311538B2 true JP6311538B2 (ja) 2018-04-18

Family

ID=55657699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014175776A Active JP6311538B2 (ja) 2014-08-29 2014-08-29 車両の後部車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6311538B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6361086B1 (en) * 1999-11-12 2002-03-26 Daimlerchrysler Corporation Mechanical latch
JP4624818B2 (ja) * 2005-02-02 2011-02-02 ベバスト ジャパン株式会社 開閉式屋根の格納保持ロック取り付け構造
JP4739775B2 (ja) * 2005-02-25 2011-08-03 マツダ株式会社 ルーフロック装置
JP4551241B2 (ja) * 2005-02-25 2010-09-22 マツダ株式会社 オープンカーにおけるル−フ部材のロック装置および車両用ロック装置
JP4857765B2 (ja) * 2005-12-27 2012-01-18 マツダ株式会社 車両のルーフ支持構造
JP5047521B2 (ja) * 2006-03-28 2012-10-10 ベバスト ジャパン株式会社 車両用ルーフロック装置
JP2008063850A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Shiroki Corp ロック機構
JP2009241695A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mazda Motor Corp オープンカーの格納式幌装置
JP2012122202A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Toyo Seat Co Ltd ルーフ部材の固定装置
JP6187271B2 (ja) * 2014-01-16 2017-08-30 マツダ株式会社 オープンカーにおけるルーフ部材のロック装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016049856A (ja) 2016-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5573242B2 (ja) エアバッグ装置を備えた車両の後部構造
JP4614204B2 (ja) シート装置
JP2009090806A (ja) 誤操作防止機構及び車両用格納シート
US7478860B2 (en) Vehicle seat assembly
JP6348527B2 (ja) 車体後部構造
JP5760645B2 (ja) 車両の後部荷室構造
JP2013071578A (ja) 車両後部構造
JP6066976B2 (ja) テールゲート付き車体構造
JP4712784B2 (ja) カーゴネットの係止構造
JP6311538B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP5910816B2 (ja) シート装置
JP4626402B2 (ja) 車両用後部荷室構造
WO2014132375A1 (ja) 格納式乗り物用座席
JP5410134B2 (ja) 乗物用シート
JP2008273331A (ja) 車両の荷室構造
JP2015009733A (ja) 車両用シート
JP6311536B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP2007253669A (ja) 車両用シート装置
JP5371281B2 (ja) チャイルドシートの装着構造
JP2006335164A (ja) 車両用後部荷室構造
JP2011110962A (ja) シートバックのロック構造
JP4626396B2 (ja) 車両用後部荷室構造
JP2002219978A (ja) 車両用シート
JP7393629B2 (ja) 乗物用シート
JP4892586B2 (ja) シートバックの遠隔操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170615

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180305

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6311538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150