JP2013071578A - 車両後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両後部スペースを確保しつつスライドスロープが車室内で前方へ展開することを防止することが可能な車両後部構造を提供する。
【解決手段】車両は、3段のスロープを有し、車体後部開口の下辺に1段目のスロープが回動可能に軸支されたスライドスロープと、車体のミッドフロア12に設けられたキャッチャ110と、を備え、N段式スライドスロープは、車体後方へ回動されるとともにN段のスロープが展開されて地上への移動用スロープを構成する第一の状態と、車室内へ回動されるとともにN段のスロープが収納されてリアフロア上に載置された第二の状態と、を切換可能であり、スライドスロープのN段目のスロープには、ストライカ55が設けられており、第二の状態のスライドスロープに前方向の加速度が作用した場合に、ストライカ50がキャッチャ110に当接することによって、スライドスロープの3段目のスロープの前方への移動が規制される。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両後部構造に関する。
大型の荷物、被介護者が乗った車椅子等を車両後部のスペースに搭載するために、車両後部開口から車両の後方にスロープを降ろすことが可能な車両がある(特許文献1,2参照)。特許文献1に記載された車両では、スロープは、山谷に折り曲げられて倒立した状態で収納される。特許文献2に記載された車両では、スライドスロープが、車両前後方向に延設された左右一対のガイド溝に嵌合されたヒンジピンを介して車体に連結されている。かかるスライドスロープは、収納時には、車室床面に載置されており、使用時には、車両後方にスライドされた後に展開されて路面等に据え置かれる。
特許第3982152号公報 特許第4000548号公報
しかし、特許文献1に記載された車両では、スロープが倒立した状態のみで収納されるため、車両後部スペースの前後幅が狭くなる。また、特許文献2に記載された車両では、車両前後方向に延設された左右一対のガイド溝が必要であるため、構造が複雑化するとともに車両後部スペースが狭くなる。
そこで、車両後端に回動可能に支持されたスライドスロープを前倒ししてフロア上に載置することが考えられるが、この場合には、スライドスロープに前方向の加速度が作用したときにスライドスロープが車室内で前方に展開しようとしてしまう。
本発明は、前記事情に鑑みて創作されたものであり、車両後部スペースを確保しつつスライドスロープが車室内で前方へ展開することを防止することが可能な車両後部構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、N段(N≧2)のスロープを有し、車体後部開口の下辺に1段目のスロープが回動可能に軸支されたN段式スライドスロープと、車体のフロアに設けられたキャッチャと、を備え、前記N段式スライドスロープは、車体後方へ回動されるとともに前記N段のスロープが展開されて地上への移動用スロープを構成する第一の状態と、車室内へ回動されるとともに前記N段のスロープが収納されて前記フロア上に載置された第二の状態と、を切換可能であり、前記N段式スライドスロープのN段目のスロープには、ストライカが設けられており、前記第二の状態の前記N段式スライドスロープに前方向の加速度が作用した場合に、前記ストライカが前記キャッチャに当接することによって、前記N段式スライドスロープのN段目のスロープの前方への移動が規制されることを特徴とする。
かかる構成によると、スライドスロープの1段目のスロープが車体後部開口の下辺に回動可能に軸支されており、スライドスロープが第二の状態でリアフロア上に載置可能であるので、車両後部スペースを確保しつつ簡易な構造にて車両にスライドスロープを組み付けることができる。
また、ストライカ及びキャッチャを備えており、第二の状態においてスライドスロープに前方向の加速度が作用した場合には、ストライカがキャッチャに当接するので、スライドスロープの前方への飛び出しを防止することができる。
前記N段式スライドスロープは、N≧3であって、n段目(2≦n≦N)のスロープがn−1段目のスロープに摺動可能となるように重ね合わせられており、前記第二の状態において、1段目のスロープは最下段又は最上段であるとともにN段目のスロープは最上段又は最下段であり、中段のスロープには、ストッパがそれぞれ設けられており、前記第二の状態の前記N段式スライドスロープに前方向の加速度が作用した場合に、m段目(2≦m≦N−1)のスロープに設けられた前記ストッパがm+1段目のスロープの基端に当接することによって、中段のスロープの前方への移動が規制される構成であることが望ましい。
かかる構成によると、ストッパを備えるので、中段のスロープの前方への飛び出しを防止することができる。
前記N段式スライドスロープは、ヒンジを介して車体のリアクロスメンバに結合されており、前記フロアには、側面視で上に凸形状を呈する折れ曲がり部が形成されており、前記第二の状態において、前記キャッチャ及び前記ストライカは、互いに離間していることが望ましい。
かかる構成によると、第二の状態においてストライカとキャッチャとが離間しているので、後突によるフロアの折れ曲がりを妨害せず、衝撃エネルギーを好適に吸収することができる。
また、前記車両後部構造は、前記第二の状態において前記車体のフロアと最上段のスロープとを繋ぐベルトを備えることが望ましい。
かかる構成によると、ベルトによって悪路走行中等におけるスライドスロープのバタツキを防止することができる。
また、前記車両後部構造は、前記フロアに設けられた、前記第二の状態における前記N段式スライドスロープの最下段のスロープが載置される緩衝部材を備えることが望ましい。
かかる構成によると、緩衝部材を備えるので、スライドスロープがリアフロアに直に当接することを防止することができる。また、ベルトによってスライドスロープが固定される際には、緩衝部材の弾性力によって緩み止め効果(ガタ及び公差吸収)が発揮される。
本発明によれば、車両後部スペースを確保しつつスライドスロープが車室内で前方へ展開することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る車両を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係るスライドスロープの展開状態を示す平面図である。 (a)は図2のX矢視断面図であって、スライドスロープの展開状態を示す側断面図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)は図2のX矢視断面図であって、スライドスロープの収納状態を示す側断面図であり、(b)は(a)の部分拡大図であり、(c)は(a)のY矢視断面図である。 スライドスロープの収納直前状態を示す破断斜視図である。 第二の状態で収納されたスライドスロープを示す側面図である。 (a)はスライドスロープ及びキャッチャを示す斜視図であり、(b)は(a)のZ矢視断面図である。 第二の状態で収納されたスライドスロープを示す斜視図である。 スロープ固定ベルトを示す斜視図である。 (a)は前突時のスライドスロープ、キャッチャ、リアフロア及びリアクロスメンバを示す一部破断側面図であり、(b)は後突時のスライドスロープ、キャッチャ、リアフロア及びリアクロスメンバを示す一部破断側面図である。 前突時及び後突時のスライドスロープ及びストライカの軌跡を示す側面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車両後部構造が適用された車両1は、フロア10と、左右一対の前席20,20と、左右一対の後席30,30と、左右一対の電動ウインチ40,40と、スライドスロープ50と、を備える。なお、図1には、左右一対の前席20,20、後席30,30及び電動ウインチ40,40のうち、左側の前席20、後席30及び電動ウインチ40が示されている。
<フロア>
フロア10は、車室の床面を構成するものであって、前方から後方に向けて順に、フロントフロア11と、ミッドフロア12と、リアフロア13と、を備える。フロントフロア11には、左右一対の前席20,20が配置されており、ミッドフロア12には、左右一対の後席30,30が配置されている。リアフロア13は、後席30使用時には、車室後部の荷物スペースとして使用される。これらフロントフロア11、ミッドフロア12及びリアフロア13は、ボルト、溶接等によって互いに固定されている。また、フロア10には、前席20と後席30との間、すなわち、フロントフロア11の後端からミッドフロア12の前端にかけて、凹部10aが形成されている。また、フロントフロア11の前端には、凸部10bが形成されており、かかる凸部10bの下方には、燃料容器2が設けられている。また、リアフロア13は、前部が平坦面を呈するとともに、後部が後ろに行くにつれて下がる傾斜面を呈しており、前部と後部との間に上に凸の折れ曲がり部13a(図10(a)参照)が形成されている。
<前席>
左右一対の前席20,20は、運転席及び助手席であり、フロントフロア11の凸部10b上に設けられている。
<後席>
左右一対の後席30,30(図では、ヘッドレストが取り外された状態である)は、ミッドフロア12上に設けられている。かかる後席30,30は、その前下方に形成された凹部10aに格納(いわゆる、ダイブイン)可能に構成されている。本発明において、「後席30が凹部10aに格納可能」とは、「後席30のシートバックを前方へ倒しつつ後席30全体を前下方に移動させ、後席30の少なくとも一部を凹部10a内に収容する」ことをいう。
<電動ウインチ>
左右一対の電動ウインチ40,40は、例えば車椅子を車室後部スペースに引き込むためのウインチであり、それぞれフロントフロア11と前席20との間に設けられている。かかる左右一対の電動ウインチ40,40は、車両1の図示しないバッテリを電源として作動する。
<スライドスロープ>
スライドスロープ50は、車室後端、すなわち、バックドア3によって開閉可能な車体後部開口5(図8参照)近傍に設けられており、車体後部開口5の下辺5a(すなわち、図10に示すリアクロスメンバ14)に左右一対のヒンジブラケットHB,HBを介して回動可能に軸支されている。スライドスロープ50は、使用時には、バックドア開口から車両1の後方に倒されて展開される(第一の状態)。また、スライドスロープ50は、未使用時には、バックドア3近傍に立設した状態で収納されるか、車室側に倒されてリアフロア13上に載置された状態(第二の状態)で収容されることも可能である。また、未使用時の倒立された状態において、スライドスロープ50は、図示しないロック装置によって車体後部開口5の左右側辺5b,5bに固定可能である。
ここで、図2〜及び図4を参照して、スライドスロープ50の詳細について説明する。図2に示すように、スライドスロープ50は、3段式スライドスロープであり、基端(回動軸であるヒンジブラケットHB側端部)が車体後部開口5の下辺5a(図8参照)に対して回動可能に取り付けられた第一スロープ51と、第一スロープ51の展開時上面に対してスライド可能に設けられた第二スロープ52と、第二スロープ53の展開時上面に対してスライド可能に設けられた第三スロープ53と、を備える。また、第一プレート51の第二の状態における上面の前端側には、把手54(図8参照)が設けられている。
第一スロープ51は、第一の状態における最下段のスロープであるとともに第二の状態における最上段のスロープであり、スロープ本体であるプレート51aと、プレート51aの左右側辺に設けられたレール51b,51bと、を備える。
第二スロープ52は、第一の状態及び第二の状態における中段のスロープであり、スロープ本体であるプレート52aと、プレート52aの左右側辺に設けられたレール52b,52bと、を備える。レール52bの外側に形成された凸部52b1は、第一スロープ51のレール51bに形成された凹部51b2にスライド可能に嵌合されている(図4(c)参照)。また、プレート52aの第一の状態における下面基端(回動軸側端部)側には凸部52a1が形成されており、展開時には、当該凸部52a1がプレート51aの第一の状態における上面先端側に形成された爪51a2と係合することによって、プレート52aがプレート51aから抜け出すことが防止される(図3参照)。
第三スロープ53は、第一の状態における最上段のスロープであるとともに第二の状態における最下段のスロープであり、プレート53aと、プレート53aの左右側辺に設けられたレール53b,53bと、を備える。レール53bの外側に形成された凸部53b1は、第二スロープ52のレール52bに形成された凹部52b2にスライド可能に嵌合されている(図4(c)参照)。また、プレート53aの第一の状態における下面基端(回動軸側端部)側には凸部53a1が形成されており、展開時には、当該凸部53a1がプレート52aの第一の状態における上面先端側に形成された爪52a2と係合することによって、プレート53aがプレート52aから抜け出すことが防止される(図3参照)。
また、レール53bの第一の状態における上面(第二の状態における下面)には、車両1に外側に延出する延出部53b3が形成されており(図4(c)参照)、延出部53b3には、図6及び図7に示すストライカ55が設けられている。ストライカ55は、例えば2本のボルトB,Bによって延出部53b3に固定された金属製の板状部材である。かかるストライカ55は、延出部53b3から車両1の外側にさらに延出するように設けられている。
また、中間スロープである第二スロープ52の凹部52b2の基端(回動軸側端部)側には、ストッパ56が設けられている。
また、第三スロープ53のプレート53aの第一の状態における上面の先端側には、把手57が設けられている。
<キャッチャ及び緩衝部材>
図6に示すように、車両1は、左右一対のキャッチャ110,110と、左右一対の緩衝部材120,120と、を備える。
左右一対のキャッチャ110,110は、台座部111と、突起部112と、を備える。台座部111は、水平面を呈するリアフロア13の前端上にボルト等によって固定されている。突起部112は、台座部111から立設されており、左右一対の突起部112,112の間隔(内側のスペース)は、スライドスロープ50の左右一対の延出部53b3,53b3の間隔よりも大きい。すなわち、左右一対の突起部112,112は、それぞれ左右一対のストライカ55,55の前方に配置されている。なお、突起部112の上端後面には、突起部112の後面に当接したストライカ55が上方へ抜けるのを防止する凸部112aが形成されている。
左右一対の緩衝部材120,120は、キャッチャ110の台座部111上に設けられたクッション材である。左右一対の緩衝部材120,120の上面は、後傾面を呈している。
第二の状態において、スライドスロープ50の下面、より詳細には、第三スロープ53のレール53bの延出部53bの先端側が、緩衝材120上に載置される。かかる状態において、キャッチャ110の突起部112は、ストライカ55の前方に離間して配置される。
図8に示すように、車両1は、左右一対のリターンスプリング81,81と、スロープ操作ベルト82と、スロープ固定ベルト83と、をさらに備える。左右一対のリターンスプリング81,81は、スライドスロープ50と車体後部開口5の下辺5aとの間に設けられており、本実施形態では、車体後部開口5の下辺5aに固定されている。スロープ操作ベルト82は、スライドスロープ50の把手54に取り付けられている。スロープ固定ベルト83は、ミッドフロア12に設けられており、リアフロア13上に載置されたスライドスロープ50の把手54に係止されて車両走行中のスライドスロープ50のバタツキ(回動)を防止する。
図9に示すように、スロープ固定ベルト83は、ボルトによってミッドフロア12に固定されたステー83aと、ステー83aに固定されたベルト本体83bと、ベルト本体83bのベルト長を調整するためのバックル83cと、ベルト本体83bの先端に設けられており把手54に係止可能なフック83dと、を備える。
<第二の状態→第一の状態>
スライドスロープ50を使用する場合には、利用者は、第二の状態で収納されたスライドスロープ50に取り付けられたスロープ操作ベルト82を操作することによって、スライドスロープ50を車室外へ回動させるとともに、把手57を持って後方へ引っ張ることによって、第二スロープ52及び第三スロープ53をスライドさせ、スライドスロープ50を展開して車室外へと降ろす。
<第一の状態→第二の状態>
一方、スライドスロープ50を第二の状態で車室内に収納する場合には、利用者は、第一の状態に展開されたスライドスロープ50の把手57を持って前方へ押し出すことによって、第二スロープ52及び第三スロープ53をスライドさせ、スライドスロープ50を収納するとともに、収納されたスライドスロープ50を車室内へ回動させてリアフロア13上に載置する。この際に、一対のリターンスプリング81,81がスライドスロープ50を上方へ付勢するので、利用者はスライドスロープ50を楽に持ち上げることができる。その後、利用者は、スロープ固定ベルト83のフック83dを把手54に係止させる。
<動作例>
続いて、本発明の実施形態に係る車両1のスライドスロープ50に前方向の加速度が作用した場合について、図10及び図11を参照して説明する。ここで、図10に示すように、車両1は、リアクロスメンバ14と、クロスメンバ15,16と、を備える。リアクロスメンバ14は、リアフロア13の後端に一体に形成されたアッパメンバ14aと、アッパメンバ14aの下面に溶接等によって接合された断面視ハット状を呈する金属製部材のロアメンバ14bと、を備えている。クロスメンバ15は、リアフロア13の傾斜面の中央下面に溶接等によって接合された断面視ハット状を呈する金属製部材である。クロスメンバ16は、リアフロアの傾斜面の前端側下面に溶接等によって接合された断面視ハット状を呈する金属製部材である。これらリアクロスメンバ14及びクロスメンバ15,16の左右両端は、それぞれ車両1の左右に設けられた一対のリアフレーム17,17(U10に一方のみを図示。また、リアフレーム17の後端側は省略)に結合されている。左右一対のリアフレーム17,17のストライカ55及びキャッチャ110の近傍、本実施形態では、キャッチャ110の前方には、側面視で上に凸形状を呈する折れ曲がり部17aがそれぞれ形成されており、リアフレーム17の折れ曲がり部17aよりも後方は、若干の後傾面となっている。また、左右一対のヒンジブラケットHB,HBは、ボルト等によってリアクロスメンバ14の前端に結合されている。また、リアフロア13の折れ曲がり部13aは、第二の状態におけるストライカ55及びキャッチャ110の近傍に形成されている。より詳細には、第二の状態におけるストライカ55は、折れ曲がり部13aの後方に配置されており、キャッチャ110は、折れ曲がり部13aの前方に配置されている。
<車両1が前突した場合>
図10(a)及び図11に示すように、スライドスロープ50が第二の状態で収納された状態において、車両1が前進して前方の物体に衝突した場合、すなわち、前突した場合には、スライドスロープ50の各スロープ51〜53に前向きの加速度が作用する。ここで、第一スロープ51は、基端(回動軸側端部)がヒンジHによって車両1の後部開口の下辺5aに固定されているため、車体に対する相対移動が規制される。また、第三スロープ53は、第二スロープ52に対してスライドして前方へと移動しようとするが、第三スロープ53に設けられた左右一対のストライカ55,55が左右一対のキャッチャ110,110の突起部112,112にそれぞれ当接した時点で、車体に対する前方への相対移動が規制される。また、第二スロープ52は、第一スロープ51に対してスライドして前方へと移動しようとするが、第二スロープ52に設けられた左右一対のストッパ56,56が第三スロープ53の左右一対のレール53b,53bの基端(回動軸側端部)にそれぞれ当接した時点で、車体に対する前方への相対移動が規制される。
<車両1が後突した場合>
図10(b)及び図11に示すように、スライドスロープ50が第二の状態で収納された状態において、車両1が後進して後方の物体に衝突した場合又は停止した車両1に後方から物体が衝突した場合、すなわち、後突した場合には、車両1のリアフロア13が折れ曲がり部13aにおいて前後方向に潰れるように変形するとともに、左右一対のリアフレーム17が、折れ曲がり部17aにおいて前後方向に潰れるように変形する。ここで、リアフロア13の折れ曲がり部13a及び左右一対のリアフレーム17,17の折れ曲がり部17aは、側面視で上に凸形状を呈しているため、リアフロア13及びリアフレーム17,17の後端側は下折れモードで変形し、スライドスロープ50は、リアフロア13及びリアフレーム17,17の変形に伴い、スロープ固定ベルト83(図9参照)による係止に抗して、立ち上がるように姿勢を変えていく。そのため、リアフロア13の変形によってヒンジHとキャッチャ110とが近接したとしても、スライドスロープ50の左右一対のストライカ55,55は、左右一対のキャッチャ110,110の突起部112,112に当接せず、相対的に見て突起部112,112の上方を通過する(図11のL11)。したがって、後突時において、スライドスロープのバリアストロークが拡大し、さらには、スライドスロープ50の左右一対のストライカ55,55が左右一対のキャッチャ110,110の突起部112,112に当接しないので、リアフロア13及びリアフレーム17,17の折れ曲がり部13a,17における変形が阻害されることが無く、スライドスロープ50の先端が左右一対のキャッチャ110,110に対して相対的に移動することができるため(図11のL12)、後突による衝撃エネルギーが好適に吸収される。
本発明の実施形態に係る車両1は、スライドスロープ50の第一スロープ51が車体後部開口の下辺に回動可能に軸支されており、リアフロア13上に載置可能であるので、車両後部スペースを確保しつつ簡易な構造にて車両にスライドスロープ50を組み付けることができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、ストライカ55及びキャッチャ110を備えるので、第二の状態において前突によってスライドスロープ50に前方向の加速度が作用した場合には、ストライカ55がキャッチャ110に当接するので、スライドスロープ50の前方への飛び出しを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、ストッパ56を備えるので、中段のスロープの前方への飛び出しを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、第二の状態においてストライカ55とキャッチャ110とが離間しているので、後突によるリアフロア13等の折れ曲がりを妨害せず、衝撃エネルギーを好適に吸収することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、スロープ固定ベルト83によって悪路走行中等におけるスライドスロープ50のバタツキを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る車両1は、緩衝部材120を備えるので、スライドスロープ50がリアフロア13に直に当接することを防止することができる。また、スロープ固定ベルト83によってスライドスロープ50が固定される際には、緩衝部材120の弾性力によって緩み止め効果(ガタ及び公差吸収)が発揮される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、スロープの枚数は3枚に限定されないし、スロープを重ねる方向も、第二の状態において、下から順に第一スロープ51、第二スロープ52、第三スロープ53の順としてもよい。また、緩衝部材120は、ストライカ55とは別の場所に設けられていてもよい。すなわち、本発明は、N段式スロープ(Nは2以上の整数)に適用可能であって、一段目のスロープが車体後部開口の下辺に回動可能に軸支され、N段目のスロープにストライカが設けられている構成であればよい。また、Nが3以上の整数である場合には、m段目(2≦m≦N−1)のスロープに設けられたストッパがm+1段目のスロープの基端(回動軸側端部)に当接することによって、中段のスロープの前方への移動が規制される構成とすることができる。
1 車両
5 車体後部開口
5a 下辺
10 フロア
13 リアフロア
13a 折れ曲がり部
50 スライドスロープ
51 第一スロープ
52 第二スロープ
53 第三スロープ
55 ストライカ
56 ストッパ
83 スロープ固定ベルト(ベルト)
110 キャッチャ
120 緩衝部材

Claims (5)

  1. N段(N≧2)のスロープを有し、車体後部開口の下辺に1段目のスロープが回動可能に軸支されたN段式スライドスロープと、
    車体のフロアに設けられたキャッチャと、
    を備え、
    前記N段式スライドスロープは、
    車体後方へ回動されるとともに前記N段のスロープが展開されて地上への移動用スロープを構成する第一の状態と、
    車室内へ回動されるとともに前記N段のスロープが収納されて前記フロア上に載置された第二の状態と、
    を切換可能であり、
    前記N段式スライドスロープのN段目のスロープには、ストライカが設けられており、
    前記第二の状態の前記N段式スライドスロープに前方向の加速度が作用した場合に、前記ストライカが前記キャッチャに当接することによって、前記N段式スライドスロープのN段目のスロープの前方への移動が規制される
    ことを特徴とする車両後部構造。
  2. 前記N段式スライドスロープは、N≧3であって、n段目(2≦n≦N)のスロープがn−1段目のスロープに摺動可能となるように重ね合わせられており、
    前記第二の状態において、1段目のスロープは最下段又は最上段であるとともにN段目のスロープは最上段又は最下段であり、
    中段のスロープには、ストッパがそれぞれ設けられており、
    前記第二の状態の前記N段式スライドスロープに前方向の加速度が作用した場合に、m段目(2≦m≦N−1)のスロープに設けられた前記ストッパがm+1段目のスロープの基端に当接することによって、中段のスロープの前方への移動が規制される
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
  3. 前記N段式スライドスロープは、ヒンジを介して車体のリアクロスメンバに結合されており、
    前記フロアには、側面視で上に凸形状を呈する折れ曲がり部が形成されており、
    前記第二の状態において、前記キャッチャ及び前記ストライカは、互いに離間している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両後部構造。
  4. 前記第二の状態において前記車体のフロアと最上段のスロープとを繋ぐベルトを備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両後部構造。
  5. 前記フロアに設けられた、前記第二の状態における前記N段式スライドスロープの最下段のスロープが載置される緩衝部材を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両後部構造。
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