JP2021119069A - 車両用スロープ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施形態1の車両用スロープ装置を採用した車両を表す概略説明図、図2は、実施形態1の車両用スロープ装置の作動状態を表す概略図、図3は、実施形態1の車両用スロープ装置を採用した車両の車室内概略図である。実施形態1の車両1は、ワンボックスタイプであり、車両後方に車両下方から上方に渡って大きく開口するリア開口部20と、リア開口部20の上方に設置されたヒンジを中心に回動可能に固定されたリアゲート2と、を備える。車両1は、車室内後方の床部に傾斜状凹部23(図3参照)が形成され、車両用スロープ装置3が伸長状態のときに形成されるスロープと傾斜状凹部23とが比較的滑らかに接続される。傾斜状凹部23を含む車室内後方には、車いす4を搭載して固定する車いす載置部24を有する。
1段目スロープ部材31は、パネル部31aの車幅方向端部にパネル部31aと嵌合する1段目ガイド部310を有する。1段目ガイド部310は、断面略L字状であり、パネル部31aが嵌合する嵌合溝311と、嵌合溝311から上方に立設され2段目スロープ部材32をスライド可能に保持する立設部312とを有する。車両用スロープ装置3がスロープとして機能するときは、嵌合溝311の下面311bが最下部となり、嵌合溝311の上面311aが、2段目スロープ部材32が摺動する摺動面となる。
(1)複数のスロープ部材31,32,33を積層状態からスライドして伸長状態とし、地上と車両内の床部との間にスロープを形成する車両用スロープ装置であって、
各スロープ部材31,32,33は、上面が床面となるパネル部31a,32a,33aと、該パネル部31a,32a,33aのスライド方向と直行する幅方向両側に上面から立設されたガイド部310,320,330と、を有し、
積層状態における下から3段目の3段目スロープ部材33のガイド部330は、2段目ガイド部320の幅方向内側においてスライド可能に配置され、かつ、3段目ガイド部330を上方から見たとき、上端部332c(3段目ガイド部330上端)の幅方向内側位置は、基部332a(3段目ガイド部330下端)の幅方向外側位置と同一、もしくは基部332aの幅方向外側位置よりも幅方向外側に位置する。
よって、3段目ガイド部330の車幅方向距離を確保することができ、多様な車いすに対応可能な車両用スロープ装置を提供できる。また、車いす4を車室内から車室外に移動する際、2段目スロープ部材32と3段目スロープ部材33との繋ぎ目部分で車輪41が引っかかることを防止でき、補助者による作業性を改善できる。
よって、更に3段目ガイド部330の車幅方向距離を確保できる。
これにより、車室内に車いす4が搭載されていない場合には、構造部材であるサイドメンバ10や跳ね上げ式の座席25による幅方向の規制があったとしても、車室内を荷室として利用することができる。
次に、実施形態2について説明する。基本的な構成は実施形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図5は、実施形態2の車両用スロープ装置の積層状態におけるガイド部の部分断面図である。実施形態1では、立設部332の傾斜立上げ部332bを断面形状が直線的に、かつ斜めに立ち上げる構成とした。これに対し、実施形態2では、極力2段目スロープ部材32の2段目凸部323に沿って断面形状が曲線的に、かつ斜めに立ち上げる構成とした点で異なる。これにより、車いす4の車輪41の側面との干渉をより回避することができる。
次に、実施形態3について説明する。基本的な構成は実施形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図6は、実施形態3の車両用スロープ装置の積層状態におけるガイド部の部分断面図である。実施形態1では、立設部332の傾斜立上げ部332bを断面形状が直線的に、かつ斜めに立ち上げ、上端部332cを傾斜立上げ部332bの上端から上方に垂直に立ち上げる構成とした。これに対し、実施形態3では、上端部332として傾斜立上げ部332bをそのまま斜めに上端まで立ち上げる構成とした点で異なる。これにより、更に車いす4の車輪41の側面との干渉をより回避することができる。
次に、実施形態4について説明する。基本的な構成は実施形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図7は、実施形態4の車両用スロープ装置の積層状態におけるガイド部の部分断面図である。実施形態1では、2段目スロープ部材32の立設部322を断面形状が直線的に、かつ垂直に立ち上げる構成とした。これに対し、実施形態4では、2段目スロープ部材32の立設部322を断面形状が直線的、かつ車幅方向外側に向けて斜めに立ち上げた傾斜立上げ部322xを有し、これにより3段目スロープ部材33の立設部332を車幅方向外側に拡大する構成としている点で異なる。
次に、実施形態5について説明する。基本的な構成は実施形態4と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図8は、実施形態5の車両用スロープ装置の積層状態におけるガイド部の部分断面図である。実施形態4では、2段目スロープ部材32の立設部322を断面形状が直線的に、かつ斜めに立ち上がる傾斜立上げ部322xを有する構成とした。加えて、3段目スロープ部材33の上方から見たとき、3段目ガイド部330の幅方向外側位置が1段目凸部313の幅方向内側と同一、もしくは1段目凸部313の幅方向内側位置よりも幅方向外側に位置することとした。これに対し、実施形態5では、2段目スロープ部材32の立設部322の傾斜立上げ部322aを、極力1段目スロープ部材31の1段目凸部313に沿って断面形状が曲線的に、かつ斜めに立ち上げる構成とした点で異なる。
これにより、実施形態4の(4)で示す効果に加え、傾斜立上げ部322aを実施形態4に比べて短く構成することで、2段目スロープ部材32の曲げ強度を実施形態4に比べて向上できる。
次に、実施形態6について説明する。基本的な構成は実施形態5と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。図9は、実施形態6の車両用スロープ装置の積層状態におけるガイド部の部分断面図である。実施形態5では、2段目スロープ部材32の立設部322を断面形状が曲線的に、かつ斜めに立ち上がる傾斜立上げ部322xを有する構成とした。加えて、3段目スロープ部材33の上方から見たとき、2段目スロープ部材32の立設部322の2段目凸部323の幅方向内側位置は、1段目凸部313の幅方向内側位置よりも内側に位置していた。
これにより、各スロープ部材31,32,33の車いす4が通過可能な有効面積が徐々に狭くなることを回避することができ、更に車いす4の車輪41の側面と各ガイド部310,320,330との干渉を回避することができる。
以上、本発明を実施形態1〜6に基づいて説明したが、本発明を逸脱しない範囲で他の実施形態に本発明を適用してもよい。例えば、各実施形態では、3つのスロープ部材から構成される例について説明したが、2つのスロープ部材や、4つ以上のスロープ部材から構成してもよい。尚、特許請求の範囲に記載のnは、スロープ部材の数を表し、特許請求の範囲において(n−2)と記載されている場合は、nは3以上の自然数である。
2 リアゲート
3 車両用スロープ装置
4 車いす
10 サイドメンバ
20 リア開口部
21 可動式リアバンパ
22 支持部
23 傾斜状凹部
24 車いす載置部
25 最後部座席
31 1段目スロープ部材
32 2段目スロープ部材
33 3段目スロープ部材
31a,32a,33a パネル部
41 車輪
310 1段目ガイド部
311 嵌合溝
312 立設部
312a スライド溝
313 1段目凸部
320 2段目ガイド部
321 嵌合溝
322 立設部
322a スライド溝
322x 傾斜立上げ部
323 2段目凸部
330 3段目ガイド部
331 嵌合溝
332 立設部
332a 基部
332b 傾斜立上げ部
332c 上端部
334 ガイド用凸部
313 1段目凸部
Claims (8)
- 複数のスロープ部材を積層状態からスライドして伸長状態とし、地上と車両内の床部との間にスロープを形成する車両用スロープ装置であって、
前記スロープ部材は、上面が床面となるパネル部と、該パネル部のスライド方向と直行する幅方向両側に前記上面から立設されたガイド部と、を有し、
積層状態における下からn段目(nは自然数)の前記スロープ部材のガイド部(以下、n段目ガイド部と記載する。)は、(n−1)段目ガイド部の幅方向内側においてスライド可能に配置され、かつ、n段目ガイド部を上方から見たとき、n段目ガイド部上端の幅方向内側位置は、n段目ガイド部下端の幅方向外側位置と同一、もしくはn段目ガイド部下端の幅方向外側位置よりも幅方向外側に位置することを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1に記載の車両用スロープ装置において、
前記(n−1)段目ガイド部は、幅方向内側に凸形成され、前記n段目スロープ部材の上面側への移動を規制する(n−1)段目凸部を有し、
前記n段目ガイド部を上方から見たとき、前記n段目ガイド部上端の幅方向内側位置は、前記(n−1)段目凸部の幅方向内側位置と同一、もしくは前記(n−1)段目凸部の幅方向内側位置よりも幅方向外側に位置することを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1または2に記載の車両用スロープ装置において、
前記(n−2)段目ガイド部は、幅方向内側に凸形成され、前記(n−1)段目スロープ部材の上面側への移動を規制する(n−2)段目凸部を有し、
前記n段目ガイド部を上方から見たとき、前記n段目ガイド部上端の幅方向外側位置は、前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置と同一、もしくは前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置よりも幅方向外側に位置することを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1ないし3いずれか一つに記載の車両用スロープ装置において、
前記(n−2)段目ガイド部は、幅方向内側に凸形成され、前記(n−1)段目スロープ部材の上面側への移動を規制する(n−2)段目凸部を有し、
前記(n−1)段目ガイド部を上方から見たとき、前記(n−1)段目ガイド部の幅方向外側位置は、前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置と同一、もしくは前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置よりも幅方向外側に位置することを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1ないし4いずれか一つに記載の車両用スロープ装置において、
前記(n−2)段目ガイド部は、幅方向内側に凸形成され、前記(n−1)段目スロープ部材の上面側への移動を規制する(n−2)段目凸部を有し、
前記(n−1)段目ガイド部を上方から見たとき、前記(n−1)段目凸部の幅方向内側位置は、前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置と同一、もしくは前記(n−2)段目凸部の幅方向内側位置よりも幅方向外側に位置することを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1ないし5いずれか一つに記載の車両用スロープ装置において、
前記n段目スロープ部材は、積層状態で最上段であることを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1ないし6いずれか一つに記載の車両用スロープ装置において、
前記車両用スロープ装置は、車両のリヤ開口部の下端に設けられた支持部に回動可能に設置され、積層状態で前記支持部よりも車室内側に倒すことで、前記車両内の床部に形成された傾斜状凹部に収容されることを特徴とする車両用スロープ装置。 - 請求項1ないし7いずれか一つに記載の車両用スロープ装置において、
前記スロープ部材は、アルミ系材料の押出成形によって形成されていることを特徴とする車両用スロープ装置。
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