JP2015193991A - 排水又は止水機能を有するスロープ体 - Google Patents

Abstract

【課題】排水機能又は止水機能を付加したスロープ体の提供を目的とする。
【解決手段】パネルの両側にそれぞれサイドレールを連結したスロープ体であって、パネルとサイドレールとの間に、排水凹部を当該サイドレールに沿って有することを特徴とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は、スロープ面を形成するスロープ体に関し、特に排水機能又は止水機能を付加したスロープ体に係る。

車両のフロアから路面に向けて展開する、スロープ体や建築物の玄関口や段差部等に架け渡すスロープ体が知られている。
このようなスロープ体の中には、雨水等の水がかかるものもある。
特許文献１には、スロープ体ではなく、車両のサイドステップではあるがサイドステップ本体部の両端部にプロテクタを固定したサイドステップにおいて、サイドステップの上面に排水路を設けた技術を開示する。
しかし、このサイドステップの上面からこの中空部に雨水が流れ込む問題がある。

特開平６−３１２６３５号公報

本発明は、排水機能又は止水機能を付加したスロープ体の提供を目的とする。

本発明に係るスロープ体は、パネルの両側にそれぞれサイドレールを連結したスロープ体であって、パネルとサイドレールとの間に、排水凹部を当該サイドレールに沿って有することを特徴とする。
ここで、サイドレールはパネルの端部を上下のフランジ部で嵌合連結してあり、前記排水凹部の底面はパネルの下面より低位に位置するのが好ましい。
本発明においてスロープ体とは、スライド式に伸縮してスロープ面を形成するために構成された複数のスロープ体、折り畳み式に複数のスロープ体が展開するために構成された各スロープ体、概ね水平状態のベーススロープに一端部が枢着され、他端部が外側に展開し、スロープ面を形成するこのベーススロープや展開スロープ等、パネルとのその端部に設けたレールとが連結されたものであれば、スロープ体の構造に制限はない。
本発明は、複数のスロープ体をサイドレールに沿ってスライド伸縮可能に連結した場合、スロープ面を形成する上位のスロープ体のパネルの下辺部に設けた左右方向のストッパー部と下位のスロープ体のパネルの上辺部に設けたストッパー部とが相互に当接することで伸長規制してあり、前記上位のスロープ体の下辺部のストッパー部に排水用の切欠き部を有するようにしてもよい。
また、この排水凹部にシール部材を装着することでサイドレールの嵌合部から雨水が侵入するのを防止してもよい。

本発明に係るスロープ体は、車両のフロアから路面側に展開するスロープ装置，バス等のフロアと路面との間に架け渡すスロープ部材，玄関の入り口と屋内との間に架け渡すスロープ装置，建築物の段差部や凹部に架け渡すスロープ部材等、用途に制限はない。

本発明に係るスロープ体は、パネルの上面からサイドレールの嵌合部を経由して浸入した雨水は、パネルとサイドレールとの間に設けた排水凹部に沿ってスロープ面の傾斜により下方に排水されるので、排水性に優れる。
また、路面の凹部や隙間に平行にスロープ体を架け渡した場合にも排水凹部の底面をパネルの下面より低位に位置するように設けることで、排水性が確保される。
なお、本発明においてパネル体は必ずしも中空断面である必要はないが、中空断面にすると軽量化ができ、且つ中空部に雨水が浸入するのを防止できる。
また、本発明に係る排水構造は外部から見えず、意匠性に優れる。

本発明に係るスロープ体の構造例を示し、（ａ）は斜視図、（ｂ）はパネルとサイドレールの連結部の断面図、（ｃ）は連結部の斜視図を示す。 （ａ）はパネルをサイドレールに嵌合する例、（ｂ）は排水凹部にシール部材を装着する例、（ｃ）は排水凹部の他の例を示す。 複数のパネルのストッパー部の排水構造例を示す。 スロープ体の第２の実施例を示す。

本発明に係る排水機構を有するスロープ体及び排水凹部を利用した止水機構を有するスロープ体の構造例を以下図面に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されない。
図１（ａ）は、３つの第１スロープ〜第３スロープをスライド伸縮自在に連結した例を示す。
本発明は、１つのスロープでもよく、連結するスロープの数に制限はない。
スロープ面を展開した際に上位に位置する第１スロープ１０は、第１パネルの左右の両端部に沿ってそれぞれ第１サイドレール１２を連結してある。
第２スロープ２０及び第３スロープ３０も同様の構造になっているので、詳細な説明は省略する。
第１〜第３パネルは、中空部１１ｂ，２１ｂ，３１ｂを有する中空断面形状にした例を示す。
本実施例では、パネルの上面に左右方向の条状の突起部を有し、滑り止めと剛性アップを付加した例となっている。
第１〜第３サイドレールは、ベースレール１２ａ，２２ａ，３２ａの上方に立設した縦レール部１２ｂ，２２ｂ，３２ｂを有し、車椅子等の脱輪防止となっている。
サイドレールの内側は、上フランジ部１２ｃ，２２ｃ，３２ｃと下フランジ部１２ｄ，２２ｄ，３２ｄを有し、その間にパネルの端部が嵌合連結されている。
サイドレールとパネルの連結部は、サイドレール側に排水凹部Ｄを設けてある。
この排水凹部の底面は、パネルの下面より低位であるのが好ましい。
これにより、連結部に進入した雨水Ｗ等は、図１に矢印で示すようにサイドレールの傾斜に沿って排水される。

本実施例では、図３に示すように上位の第１パネル１１の下辺部に左右方向に延在させた立片状のストッパー１１ｄを有し、下位側の第２パネル１２の上辺部には左右方向であって下方に突出するように延在したストッパー部２１ｃを有する。
本実施例は、第２サイドレール２２のベースレール２２ａが第１スライドレール１２に設けた縦レール部１２ｂの内側凹部に沿ってスライドするようになっているとともに、第１パネル１１のストッパー部１１ｄと第２パネルのストッパー部２１ｃとが当接することでそれ以上伸長しないように規制されている。
この場合に図３（ｂ）に示すようにストッパー部１１ｃに切欠け部１１ｄを形成し、この部分からも排水可能にした例になっている。

図２（ａ）は、サイドレールの上下フランジ部１２ｃ，１２ｄの間に中空部１１ｂを有するパネル１１を差し込み嵌合する例を示すが、この場合に排水凹部Ｄに弾性材からなるゴム材等のシール部材Ｓを装着することもできる。
このようにすると、図２（ｂ）に第３スロープを例に図示したようにシール部材Ｓにて中空部３１ｂへの雨水の浸入を容易に防止することもできる。

図４にスロープ体に関する他の実施例を示す。
本実施例は、ベーススロープ１１０とこのベーススロープ１１０の先端部に展開スロープ１２０を枢着部１２３にて回動可能に設けた例である。
ベーススロープ１１０は、例えばバスのフロアに略水平に取り付けてあり、展開スロープ１２０はベーススロープ１１０の上に重なるように収納され、使用時には先端部１２１ａを車外に回動及びスロープ面として展開する例である。
展開スロープ１２０は、パネル１２１の左右端部に沿ってサイドレール１２２と嵌合連結してある。
ベーススロープ１１０は、パネル１１１の左右端部に沿ってサイドレール１１２を嵌合連結してあるとともにレール溝部１１２ｂを有する。
展開スロープ１２０をベーススロープ１１０に重なるように収納する際には、展開スロープ１２０のサイドレール１２２がベーススロープ１１０の左右のレール溝部１１２ｂ内に納まる。
ベーススロープのパネル１１１とサイドレール１１２との連結部の部分断面拡大図を図４（ｂ）に示す。
サイドレール１１２は、上フランジ部１１２ｃと下フランジ部１１２ｄの間に中空部１１１ｂを有するパネル１１１の端部を差し込み、嵌合連結してある。
本実施例では、パネルの上面に条状の突起部１１１ａを有するとともにパネル１１１の端部付近の下面より下側に凹部形状の排水凹部Ｄ_１を形成した例になっている。
このようにパネル１１１の下面の下側に排水凹部Ｄ_１を設けると、ベーススロープ１１０が略水平であってもパネルとサイドレールの嵌合部から浸入した雨水等が容易に排水される。

１０ 第１スロープ
１１ 第１パネル
１２ 第１サイドレール
２０ 第２スロープ
２１ 第２パネル
２２ 第２サイドレール
３０ 第３スロープ
３１ 第３パネル
３２ 第３サイドレール
Ｄ 排水凹部
Ｓ シール部材

Claims (4)

1. パネルの両側にそれぞれサイドレールを連結したスロープ体であって、
   パネルとサイドレールとの間に、排水凹部を当該サイドレールに沿って有することを特徴とするスロープ体。
2. サイドレールはパネルの端部を上下のフランジ部で嵌合連結してあり、前記排水凹部の底面はパネルの下面より低位に位置することを特徴とする請求項１記載のスロープ体。
3. 複数のスロープ体をサイドレールに沿ってスライド伸縮可能に連結してあり、
   スロープ面を形成する上位のスロープ体のパネルの下辺部に設けた左右方向のストッパー部と下位のスロープ体のパネルの上辺部に設けたストッパー部とが相互に当接することで伸長規制してあり、
   前記上位のスロープ体の下辺部のストッパー部に排水用の切欠き部を有することを特徴とする請求項１又は２記載のスロープ体。
4. 請求項１又は２に記載の排水凹部にシール部材を装着したことを特徴とするスロープ体。

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