JP6311487B2 - 熱電変換構造およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換構造およびその製造方法に関し、特に、スピンゼーベック効果および逆スピンホール効果を用いた熱電変換構造およびその製造方法に関する。
近年、「スピントロニクス(spintronics)」と呼ばれる電子技術が脚光を浴びている。従来のエレクトロニクスは、電子の一つの性質である「電荷」だけを利用してきたが、スピントロニクスでは、それに加えて、電子の別の性質である「スピン」をも積極的に利用する。特に、電子のスピン角運動量の流れである「スピン流(spin−current)」は重要な特性である。スピン流はエネルギーの散逸が少ないので、スピン流を利用することによって高効率な情報伝達を実現できる可能性がある。したがって、スピン流の生成、検出、制御は重要な研究テーマとなっている。
スピン流の生成に関しては、例えば、電流が流れるとスピン流が生成される現象が従来から知られている。この現象は、スピンホール効果(spin−Hall effect)と呼ばれている。また、その逆の現象として、スピン流が流れると起電力が発生する現象も知られている。これは、逆スピンホール効果(inverse spin−Hall effect)と呼ばれている。この逆スピンホール効果を利用することによって、スピン流の発生を起電力や電流として検出することができる。なお、スピンホール効果および逆スピンホール効果はいずれも、スピン軌道相互作用(spin orbit coupling)が大きな物質、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)などにおいて顕著に発現する。
また、最近の研究により、磁性体における「スピンゼーベック効果(Spin−Seebeck Effect)」の存在が明らかになっている。スピンゼーベック効果とは、磁性体に温度勾配が印加されると、温度勾配と平行方向にスピン流が誘起される現象である(例えば、特許文献1、2参照)。すなわち、スピンゼーベック効果により、熱がスピン流に変換される熱スピン流変換が生じる。特許文献1には、強磁性体であるNiFe膜におけるスピンゼーベック効果が記載されており、特許文献2には、イットリウム鉄ガーネット(YFe12:YIG)といった磁性絶縁体と金属膜との界面におけるスピンゼーベック効果が記載されている。
ここで、温度勾配によって誘起されたスピン流は、上述した逆スピンホール効果を用いることにより電界(電流、電圧)に変換することができる。すなわち、スピンゼーベック効果と逆スピンホール効果をあわせて利用することにより、スピンを介して温度勾配を電気に変換する「スピン熱電変換」が可能となる。
次に、このようなスピン熱電変換技術を用いた熱電変換素子(例えば、特許文献1、2参照)の動作について説明する。図9は、関連するスピン流熱電変換素子における熱電変換動作を説明するための模式的な斜視図である。関連するスピン流熱電変換素子は縦型と呼ばれる構成である。
関連する縦型スピン流熱電変換素子は、互いに接続している磁性体と起電体から構成される。磁性体は図中のマイナスx方向に磁化を有する。ここで、マイナスz方向に温度勾配を印加すると、熱スピン流がプラスz方向、すなわち温度が高い領域から低い領域へ流れる。この熱スピン流は、磁性体と起電体との界面近傍におけるスピン注入と呼ばれる過程を経て、起電体に純スピン流を発生させる。ここでスピン注入とは、磁性体と起電体の界面近傍において磁化方向を中心に歳差運動する磁性体中のスピンが、起電体中のスピンを持たない伝導電子と相互作用し、スピン角運動量を受け渡したり、受け取ったりする現象である。
スピン注入により、起電体中のスピン注入界面付近に、スピンを持った伝導電子が移動し純スピン流が生成する。この純スピン流は、アップスピンとダウンスピンを持った伝導電子が互いに逆方向に同量流れる。その結果、電荷移動は存在しないが、スピンの符号は互いに異なるためスピン角運動量だけが流れる。
なお、本明細書の以下の説明においては、このスピン注入現象が起こりうる状態を磁気的に結合していると言う。スピン注入現象は、磁性体と起電体が直接接触している場合に限らず、直接接触していない場合であっても、スピン角運動量が伝達しうる程度に接近している場合に生じる。すなわち、磁性体と起電体の間に空隙が存在する場合や、中間層が挿入されている場合であっても、スピン注入現象が起こり得る場合は、磁気的な結合が存在するものとする。
このとき、起電体が大きなスピン軌道相互作用を有する材料により構成されている場合、逆スピンホール効果によって伝導電子の移動が生じる。この伝導電子は、スピン流方向と磁化方向とに直交する方向へ移動する。その結果、起電体材料の性質に従って、プラスy、マイナスyいずれかの方向に向かう電流が発生する。
このようなスピン流熱電変換素子において、得られる起電力の大きさは、磁性体で発生するスピン流の大きさに、磁性体と起電体との界面におけるスピン流の注入効率、および起電体における逆スピンホール効果により起電力に変換される際の効率を乗算することにより得られる。したがって、関連するスピン流熱電変換素子の基本性能を向上させるためには、スピン流自体の大きさ、スピン流注入効率、および起電体のスピン流−電流変換効率といった3個の指標を同時に増大させる必要がある。
特開2009−130070号公報 特開2011−249746号公報
上述したように、スピン流を用いた熱電変換素子では、磁性体中で発生するスピン流の量、磁性体と起電体との界面におけるスピン流の注入効率、および起電体におけるスピン流−電流変換効率という3個の指標を改善することが素子の基本性能を向上する上で重要である。
さらに、スピン流熱電変換素子を用いて実用的な熱電変換システムを構築するためには、上述の条件に加えて、素子の大型化および実装の容易性が必要となる。すなわち、素子を大型化し実効的な体積を大きくすることによって出力電力を増大させること、および様々な形状の熱源へ容易に実装でき、かつ良好な熱接触が得られる構造とすることが必要である。
以下に、これらの点に関して、さらに詳細に説明する。
素子の大型化に関しては、特に素子の厚さを増大することが重要となる。その理由は以下の通りである。同一構造の熱電変換素子に一定の熱流が発生している場合、素子の両面間に生じる温度差は厚さに比例する。したがって例えば、厚さが1マイクロメートル(μm)の素子と、厚さが1ミリメートル(mm)の素子とでは、素子の両面間に生じる温度差に1000倍の相違が生じるため、出力電圧も1000倍異なることになるからである。
しかし、10マイクロメートル(μm)以上の厚さのスピン流熱電変換素子を作製することは困難であるため、ミリメートル(mm)オーダー以上の厚さを備えた熱電変換モジュールを作製するためには、スピン流熱電変換素子を積層して使用する必要がある。その結果、製造コストが増大し、また熱電変換モジュールの柔軟性(フレキシブル性)が損なわれるという問題があった。
次に、スピン流熱電変換素子の熱源への実装に関して説明する。ここで熱源には、環境温度よりも高温の熱源、および環境温度よりも低い温度を持つ冷熱源の両方が含まれる。
スピン流熱電変換素子は、n型およびp型半導体ブロックを複雑に接続した構造を有する半導体熱電変換素子などに比べ、素子構造がシンプルである。そのため、熱源への実装には適している。しかし、スピン流熱電変換素子の厚さが100マイクロメートル(μm)を超えると、素子の柔軟性(フレキシブル性)が損なわれてしまう。そのため、個々の熱源ごとに特化した素子形状とする必要があるので、製造コストが増大するという問題があった。
このように、スピン流を用いた熱電変換素子においては、出力電力を増大させた構造とすると熱源への柔軟な実装が困難となり、製造コストが増大する、という問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である、スピン流を用いた熱電変換素子においては、出力電力を増大させた構造とすると熱源への柔軟な実装が困難となり、製造コストが増大する、という課題を解決する熱電変換構造およびその製造方法を提供することにある。
本発明の熱電変換構造は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子と、磁性体微粒子を被覆する起電体、とを備えた熱電変換単位構造を有し、複数の熱電変換単位構造が、起電体が互いに接続して集合体を形成している。
本発明の熱電変換構造の製造方法は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を用いて磁性体微粒子を形成し、磁性体微粒子を起電体で被覆することによって熱電変換単位構造を形成し、複数の熱電変換単位構造が備える複数の起電体を互いに接続することによって、複数の熱電変換単位構造の集合体を形成する。
本発明の熱電変換構造およびその製造方法によれば、熱源への実装の自由度が大きく、出力電力が増大したスピン流を用いた熱電変換素子を、製造コストの増大を招くことなく得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造が備える熱電変換単位構造の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造が備える熱電変換単位構造の動作を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造が備える熱電変換単位構造の別の動作を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造が備える複数の熱電変換単位構造が接続した集合体の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る平板形状熱電変換素子の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る薄膜形状熱電変換素子の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る熱電変換素子付きフィンを備えた気液熱交換器の構成を模式的に示す斜視図である。 関連するスピン流熱電変換素子における熱電変換動作を説明するための模式的な斜視図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子と、磁性体微粒子を被覆する起電体、とを備えた熱電変換単位構造を有する。そして、複数の熱電変換単位構造が、起電体が互いに接続して集合体を形成している。
次に、まず、本実施形態の熱電変換構造が備える熱電変換単位構造について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造が備える熱電変換単位構造100の構成を示す断面図である。
熱電変換単位構造100は、微粒子状の磁性体からなる磁性体微粒子110を有する。磁性体微粒子110の形状は、球体や楕円体、錐、錐台、六面体、その他多面体などを含む典型的な立体形状である。これに限らず、固形物を粉砕した破片や、液相または気相中から固化、析出、凝集させた物質が有する不定形の形状であってもよい。また、磁性体微粒子110を構成する磁性体材料は少なくとも一部が、スピン流が散逸しにくい構造を備えた構成とすることができる。すなわち、磁性体微粒子110は結晶性が高い磁性体材料であることが好ましく、単結晶であることが最も好適である。
磁性体微粒子110の粒径は典型的には1〜10マイクロメートル(μm)であり、最大でも100マイクロメートル(μm)程度である。また、磁性体微粒子110の粒径は、磁性体微粒子110を構成する磁性体材料中の熱マグノンの拡散長相当の大きさであることが好ましい。すなわち、磁性体微粒子110の最大径は、磁性体材料中の熱マグノンの拡散長よりも小さい構成とすることができる。これは、微粒子が大きすぎると、熱マグノンが散逸してしまい、微粒子の一部の温度差しか活用できなくなるためである。具体的には例えば、イットリウム鉄ガーネット(YFe12:YIG)などのガーネット系の磁性絶縁体結晶は、約50ナノメートル(nm)から10マイクロメートル(μm)程度の熱マグノン拡散長を有すると推測されている。なお、この値は成長方法に依存して大きく異なるが、理論的には10マイクロメートル(μm)から100マイクロメートル(μm)に達するとの報告もある。
磁性体微粒子110は、起電体120によって被覆されている。起電体120は金属や半導体、酸化物電気伝導体、有機伝導体などの材料を含み、特に、スピン軌道相互作用が大きい金属材料を含有することが望ましい。例えば、スピンホール伝導率の電気伝導率に対する比で定義されるスピンホール角が0.001以上である金属材料を含有した構成とすることができる。具体的には、この金属材料には金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、タングステン(W)、タンタル(Ta)のいずれか一つ以上を含む構成とすることができる。起電体120の厚さは、典型的には数ナノメートル(nm)〜数100ナノメートル(nm)である。特に、起電体120を構成する金属材料中のスピン流の拡散長程度の厚さとすることが好ましい。これは、拡散長以下の膜厚では、スピン流を電流に十分変換できなくなり、また、拡散長以上の膜厚になると発生する電流の量が飽和する一方、起電体の内部抵抗が減少するため、いずれも電力として取り出せる量が減ってしまうためである。
次に、熱電変換単位構造100の動作について図1を用いて説明する。
上述したように、熱電変換単位構造100は、典型的には球体形状の磁性体微粒子110と起電体120で構成される。ここで、磁性体微粒子110はマイナスx方向に磁化Mを有し、熱電変換単位構造100の全体にマイナスz方向に向かう一様な温度勾配が存在している場合について説明する。
温度勾配が存在しているとき、温度勾配と逆方向にスピン流Jsが発生する。それにより、図9を用いて説明した場合と同様に、熱電変換単位構造100の上部には、スピン流Jsの向きと磁化Mの向きの外積方向Js×M、すなわちマイナスy方向に上部電流Itが生じる。一方、熱電変換単位構造100の下部においても、スピン流Jsの方向および磁化Mの方向は変わらないため、上部電流Itと同じ向きに下部電流Ibが発生する。ただし、起電体を構成する材料によってはプラスy方向に電流It、Ibが生じる場合があるが、以下では、いずれもマイナスy方向に生じる場合を例として説明する。
図2に、熱電変換単位構造100の表面で発生する起電力の分布を示す。図2は熱電変換単位構造100の全体にマイナスz方向に向かう一様な温度勾配がある場合を示している。起電力EMFは熱電変換単位構造100の表面の起電体の内部で発生する。起電力EMFの向きは、プラスy方向の頂点からマイナスy方向の頂点に向かう。
また、z=0に沿った赤道に相当する円周線上においては、スピン流Jsが磁性体と起電体の界面に平行となるためスピン注入が起こらない。そのため、スピンゼーベック効果および逆スピンホール効果による起電力EMFはゼロとなる。したがって、熱電変換単位構造100が単体で存在している場合、上半球および下半球(|z|>0)の領域で発生したマイナスy方向に向かう起電力を、赤道上の径路(パス)を介して短絡する状態となるため、全体の起電力が減少するように働く。しかし、この短絡パスの幅は限りなく狭くゼロに収束するので、インピーダンスは無限大となる。そのため、起電力が減少してしまう効果は限定的であり、マイナスy方向に向かう起電力がゼロになることはない。
次に図3を用いて、2個の熱電変換単位構造、すなわち第1の熱電変換単位構造101と第2の熱電変換単位構造102が接触面105で接触している場合について説明する。熱電変換単位構造100を単体で利用する場合であっても、熱電変換の機能を得られるが、熱電変換した出力電力は素子の体積に比例する性質があるため、大きな電力を得るためには、複数の熱電変換単位構造をあわせて用いることが好ましい。図3では、図1に示した場合と同様に、2個の熱電変換単位構造101、102はそれぞれマイナスx方向に磁化しているものとする。また、第1の熱電変換単位構造101のプラスz側の頂点から第2の熱電変換単位構造102のマイナスz側の頂点に向かう温度勾配が発生しているものとする。熱電変換単位構造が存在している以外の領域は大気であるとする。
このとき、熱流とスピン流はともに接触面105を突き抜けて、第2の熱電変換単位構造102から第1の熱電変換単位構造101に流れる。接触面105においては、第2の熱電変換単位構造102から流れ込むスピン流と、第1の熱電変換単位構造101に流れ出すスピン流の両方によって、起電力EMFが図3中に示した方向に発生する。そのため、理想的な状況では単位面積当たりの出力電力は2倍になる。また、熱電変換単位構造が接触する領域が一部に限られる場合、熱流は固体同士が接触している領域に集中して流れる。そのため、この効果によっても接触面105における単位面積当たりの出力電力が上昇する。
一方、固体に接触していない領域が存在する場合、その領域から大気へ放出される熱の流れは、固体を伝導して流れる熱と比較すると非常に小さい。そのため、固体に接触していない領域で発生する熱起電力は非常に小さくなる。その結果、接触面105で発生した熱起電力を短絡してしまう場合が起こり得る。
次に、複数の熱電変換単位構造100が集合し、起電体120が互いに接続した集合体について説明する。この集合体が、本実施形態による熱電変換構造を構成している。図4に、複数の熱電変換単位構造が接続した集合体200の構成を模式的に示す。
複数の磁性体微粒子110をそれぞれ構成する磁性体材料の磁化方向は同一方向である。ここでは、磁性体微粒子110は図4中のマイナスx方向の向きに磁化しているものとする。熱流とスピン流がともにプラスz方向の向きに流れているとき、ネットワーク状に接続した起電体120において、起電力EMFが図中の矢印の向きに発生する。集合体200全体としては、マイナスy方向に起電力が発生する。
このように、複数の熱電変換単位構造100同士がランダムに密接して存在する場合には、図2を用いて説明した赤道上の短絡パスにおいても、隣り合う熱電変換単位構造で発生する起電力が重なりあう。そのため、起電力がゼロになる起電体の領域は無視できる程度にまで減少する。
また、集合体200において、熱電変換単位構造100同士が電気的により密接に接続できるように、熱電変換単位構造100と伝導性バインダとを組み合わせて用いることとしてもよい。伝導性バインダの材料としては、金属や伝導性ポリマー製の箔、ナノワイア、マイクロワイア、ナノ粒子、マイクロ粒子など、導電性を有し、ナノメートルあるいはマイクロメートルのオーダーの形状を有する材料を用いることができる。伝導性バインダを用いる場合、起電体中に異物が挟まることによって、スピン流の緩和長が実効的に短くなる。そのため、熱スピン流が起電体中で電流に十分変換されずに隣接する磁性体に透過してしまうことを防止することができる。その結果、スピン流−電流変換の効率を向上させることが可能になる。
図5に、上述した集合体からなる熱電変換構造300の構成を模式的に示す。上述したように、本実施形態に係る熱電変換構造300は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子110と、磁性体微粒子110を被覆する起電体120、とを備えた熱電変換単位構造100を有する。そして、複数の熱電変換単位構造100が、起電体120が互いに接続して集合体200を形成している。
ここで、図5に示すように、複数の熱電変換単位構造100が備える磁性体材料の磁化方向Mは同一方向、ここではマイナスx方向に向かう方向である。そして図中のマイナスz方向に温度勾配∇Tが発生している場合、熱電変換構造300にはスピンゼーベック効果および逆スピンホール効果によって、マイナスy方向に向かう電流Iが生じる。
このように、本実施形態による熱電変換構造300は、複数の熱電変換単位構造100が互いに接続して集合体200を形成した構成である。すなわち、集合体200は起電体120によって被覆された磁性体微粒子110を有する構成であるので、熱電変換構造300の温度勾配∇T方向の厚さを増大しても、柔軟性を失うことがない。そのため、本実施形態の熱電変換構造300によれば、熱源への実装の自由度が大きく、出力電力が増大したスピン流を用いた熱電変換素子を、製造コストの増大を招くことなく得ることができる。
次に、本実施形態の熱電変換構造300に用いる材料について説明する。
磁性体微粒子110には、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料が含まれる。この磁性体材料は、強磁性やフェリ磁性、反強磁性などの磁性を有する材料であり、金属、半導体、および絶縁体のいずれであってもよい。例えば、強磁性金属としては、NiFe、CoFe、CoFeBなどの、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)から選択される少なくとも一種を含む金属を用いることができる。
磁性絶縁体としては、イットリウム鉄ガーネット(YFe12;YIG)、ビスマス(Bi)をドープしたYIG(Bi:YIG)、ランタン(La)を添加したYIG(LaYFe12)、およびイットリウムガリウム鉄ガーネット(YFe5−xGa12)などを用いることができる。また、組成がMFe(MはNi、Zn、Coのいずれかを含む金属元素)からなるスピネルフェライト材料を用いることとしてもよい。
磁性半導体としては、組成CuMOやSrMO(MはMn、Ni、Co、Feのいずれかを含む金属元素)、Feなどの、Fe、Co、Niから選択される少なくとも一種を含む半導体的性質を持つ磁性酸化物(磁性酸化物半導体)を用いることができる。なお、伝導電子による熱伝導を抑制するために、絶縁性または半導体性の磁性体材料を用いることが望ましい。
金属性または半導体性の磁性体材料を用いる場合、異常ネルンスト効果による起電力が発生する。ここで異常ネルンスト効果とは、磁化した磁性体に熱流を流した際に、磁化の向きと熱流の向きのそれぞれと直交する方向(外積方向)に電圧が生じる現象をいう。異常ネルンスト効果は、スピンゼーベック効果および逆スピンホール効果による熱起電力と同じ方向に熱起電力を発生するため、熱電変換構造300全体の出力を増強する効果が得られる。また、常磁性体における正常ネルンスト効果によっても同様に、出力を増強する効果が得られる。
起電体120を構成する材料には、逆スピンホール効果を発現する導電材料を用いることができる。例えば、スピン軌道相互作用の比較的大きな金(Au)や白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、ビスマス(Bi)その他d軌道やf軌道を有する遷移金属、またはそれらを含有する合金材料を用いることができる。また、銅(Cu)などの一般的な金属膜材料に、鉄(Fe)やイリジウム(Ir)などの材料を約0.5〜10mol%程度だけ添加(ドープ)した材料であってもよい。
遷移金属の中で、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブテン(Mo)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、およびチタン(Ti)を用いると、金(Au)や白金(Pt)、パラジウム(Pd)、およびこれらを含有する合金を用いた場合とは、逆符号の電圧を得ることができる。これは、これらの金属では逆スピンホール効果によって発生する電流の向きが反対になるからである。さらに、起電体120を構成する材料として、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)、酸化イリジウム、酸化レニウムなどの酸化物伝導体、または組成CuMOやSrMO(MはMn、Ni、Co、Feのいずれかを含む金属元素)などの磁性酸化物半導体を用いることとしてもよい。
次に、本実施形態による熱電変換構造300の製造方法について説明する。
本実施形態の熱電変換構造300の製造方法においては、まず、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を用いて磁性体微粒子110を形成する。続いて、磁性体微粒子110を起電体120で被覆することによって熱電変換単位構造100を形成する。そして、複数の熱電変換単位構造100が備える複数の起電体120を互いに接続することによって、複数の熱電変換単位構造100の集合体200を形成する。これにより、本実施形態の熱電変換構造300が完成する。
磁性体微粒子110の形成方法として、ゾルゲル法やミセル法、共沈法、還元法などの液相を用いた調整法、レーザーやアーク放電、プラズマを用いて原材料を蒸発、再凝集させる気相成長法などを用いることができる。さらに、原料溶液を水、大気、真空中などに噴霧して微粒子を作製するアトマイズ法、およびバルクを粉砕して粒子を作製するミリング法などを用いることができる。
なお、磁性体微粒子110は結晶性を有することが好ましいため、形成した後に適切な雰囲気中で加熱処理を施すことによって、結晶性を向上させることとしてもよい。
起電体120の形成方法として、スパッタ法、蒸着法、メッキ法、スクリーン印刷法、インクジェット法、スプレー法、およびスピンコート法などの成膜法を用いることができる。また、ナノコロイド溶液の塗布・焼結を用いた形成方法などを用いることもできる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態による熱電変換素子は、熱電変換構造と、熱電変換構造を構成する起電体とそれぞれ電気的に接続し、互いに離間して配置した二個の電極、とを有する。
ここで、この熱電変換構造の構成は、第1の実施形態で説明した熱電変換構造100と同様である。すなわち、熱電変換構造100は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子110と、磁性体微粒子110を被覆する起電体120、とを備えた熱電変換単位構造100を有する。そして、複数の熱電変換単位構造100が、起電体120が互いに接続して集合体200を形成している。
本実施形態では、上述した集合体200の形状が、平板形状および薄膜形状のいずれかである熱電変換構造を有する熱電変換素子について説明する。
図6に、本実施形態による平板形状熱電変換素子410の構成を示す。平板形状熱電変換素子410は、集合体の形状が平板形状である平板形状熱電変換構造401を、複数個接続した構成である。したがって、平板形状熱電変換構造401を熱源の大きさに合わせて構成することができる。その結果、本実施形態の平板形状熱電変換素子410によれば、熱源への実装の自由度が大きく、出力電力が増大したスピン流を用いた熱電変換素子を、製造コストの増大を招くことなく実現することができる。
平板形状熱電変換素子410は、起電体120とそれぞれ電気的に接続し、互いに離間して配置した二個の電極411、412を備える。平板形状熱電変換構造401のそれぞれにマイナスx方向に向かう磁化を与え、平板形状熱電変換素子410の全体にマイナスz方向に向かう一様な温度勾配を付加することにより、マイナスy方向に電流が発生する。発生した電流は、導電性の高い銅などの材料を用いて作製した電極411、412によって効率よく取り出すことができる。
なお、隣り合う平板形状熱電変換構造401の間に、導電性のグリスやペースト、パウダーなどを挿入することにより、電気的な接続を良好に保つことができる。また、熱伝導性があり絶縁性であるシートなどを用いて、平板形状熱電変換素子410を支持することにより、隣り合う平板形状熱電変換構造401が物理的に離間しないように保つことが可能である。
次に、集合体200の形状が薄膜形状である熱電変換構造を有する熱電変換素子について説明する。
図7に、本実施形態による薄膜形状熱電変換素子420の構成を示す。薄膜形状熱電変換素子420は、集合体の形状が薄膜形状である薄膜形状熱電変換構造402を有する。
薄膜形状熱電変換素子420は、例えば図7に示すようにテープ形状とすることができる。この場合、薄膜形状熱電変換構造402はテープの支持膜421、粘着膜422、および保護膜423とともにロール状に成形した構成とすることができる。なお、ロール状に成形する際に、熱電変換単位構造100とバインダ材料とを併せた材料を用いることにより、薄膜形状熱電変換構造402の引っ張り強度や曲げ強度を増大し、または導電性を高めることができる。
薄膜形状熱電変換構造402における磁化に垂直な方向に、一定の距離だけ離間して一対の電極を接続し、テープの横幅方向に磁化を印加することにより、薄膜形状熱電変換素子420が完成する。
薄膜形状熱電変換素子420は、任意の長さで熱源に張り付けて使用することが可能である。そのため、本実施形態の薄膜形状熱電変換素子420によれば、熱源への実装の自由度が大きく、出力電力が増大したスピン流を用いた熱電変換素子を、製造コストの増大を招くことなく実現することができる。
また、図8に、薄膜形状熱電変換構造402を、気液熱交換器を構成するフィンに実装した例を示す。気液熱交換器500は、液体を通す配管510と、外気との熱交換面積を増大させるためのフィンとで構成される。本実施形態による薄膜形状熱電変換構造402は柔軟性を備えているので、フィンの表面に実装することが可能である。これにより、薄膜形状熱電変換素子を実装した熱電変換素子付きフィン520を構成することができる。
以下に、熱電変換素子付きフィン520について、さらに詳細に説明する。
熱電変換素子付きフィン520を製造するために、まず、フィン構造の材料となるリボン状のアルミ製板521に、薄膜形状熱電変換構造402を実装した。具体的には、複数の熱電変換単位構造100をアルミ製板521の表面に配置し、大気中でホットプレスを行うことにより、熱電変換単位構造100の集合体である薄膜形状熱電変換構造402をアルミ製板521に固定することができる。このとき、加熱による酸化被膜522がアルミ製板521の表面に形成されるので、薄膜形状熱電変換構造402とアルミ製板521は絶縁される。熱電変換単位構造100を構成する磁性体微粒子110としては例えばビスマス置換イットリウム鉄ガーネット(BiYFe12:BYIG)を、起電体120には例えば白金(Pt)を用いることができる。
薄膜形状熱電変換構造402をアルミ製板521上に実装した後に、その表面に例えば絶縁性ダイアモンド状カーボンなどを用いた保護膜523をプラズマ蒸着法などによって形成する。この薄膜形状熱電変換構造を実装したアルミ製板521をフィン形状に加工し、フィンの両端において保護膜523を剥離して電極を形成することにより、熱電変換素子付きフィン520が得られる。熱電変換素子付きフィン520を配管510に装着することにより気液熱交換器500が完成する。
気液熱交換器500を構成する配管510の延伸方向(y方向)に直行する方向(x方向)に磁場を印加することにより、薄膜形状熱電変換構造402を構成する磁性体微粒子110をこの方向に磁化させる。熱流(スピン流)はz方向に生じるので、熱電変換素子付きフィン520にはy方向に向かう起電力が発生する。
上述したように、本実施形態によれば、熱源への実装の自由度が大きく、出力電力が増大したスピン流を用いた熱電変換素子を、製造コストの増大を招くことなく得ることができる。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造およびその製造方法の実施例ついて説明する。
本実施例においては、まず、ミリング法を用いて磁性体微粒子110を作製した。ここでは、ビスマス置換イットリウム鉄ガーネット(BiYFe12:BYIG)の焼結体を、ジェットミルを用いて粉砕した。その後、磁性体微粒子110に熱処理を施した。熱処理は、100%の酸素雰囲気中において800℃で24時間行った。この条件で、磁性体微粒子110の平均粒径は約4マイクロメートル(μm)であった。
続いて、起電体120を、マグネトロンスパッタ装置を用いて形成した。上述した酸化処理後の磁性体微粒子110を撹拌装置付き試料台に設置し、真空排気を行った。
起電体120の材料には、白金ターゲットからスパッタ蒸着される白金膜を用いた。白金膜の厚さが平均して2ナノメートル(nm)になるように、磁性体微粒子110の撹拌速度とスパッタ蒸着の時間、およびプラズマの出力を調整した。
起電体120を蒸着して作製した熱電変換単位構造100の集合体200に、プレス機を用いて200重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm)の圧力を印加した。これにより、集合体200を直径が2センチメートル(cm)で厚さが2ミリメートル(mm)の円形基板状に成形し、熱電変換構造300を完成した(図5参照)。
このようにして形成した熱電変換構造300に、マイナスx方向に磁化Mを与え、熱電変換構造300の全体にマイナスz方向に向かう一様な温度勾配∇Tを付加すると、マイナスy方向に流れる電流Iが発生した。具体的には、z方向に最大10℃の温度差を発生させる熱流を、熱電変換構造300のプラスz方向に入力した。このとき、電流Iに起因するy方向の開放電圧2ミリボルト(mV)が得られた。熱電変換構造300のy方向の内部抵抗は1オーム(Ω)であったため、最大取出電力は1マイクロワット(μW)であると推定される。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る熱電変換構造およびその製造方法の別の実施例ついて説明する。
本実施例においては、ゾルゲル法を用いてイットリウム鉄ガーネット(YFe12:YIG)からなる磁性体微粒子110を作製した。ゾルゲル法の一般的な手順により、平均粒径が約1マイクロメートル(μm)の磁磁性体微粒子110を作製することができる。作製した磁性体微粒子110を十分乾燥した後に、さらに大気中において600℃で熱処理を行った。
続いて、起電体120としてニッケル(Ni)の薄膜を、磁性体微粒子110の周囲に無電解メッキ法を用いて作製した。メッキ工程の前処理として、20倍に希釈したSPM洗浄液(Sulfuric acid−hydrogen Peroxide Mixture:硫酸−過酸化水素水混合液)を用いて洗浄を行った。メッキ処理後に、400℃の大気中において熱処理を行い、熱電変換単位構造100を得た。
作製した熱電変換単位構造100の集合体200を実施例1と同様に円形に成型し、熱電変換構造300を完成した。本実施例によっても、実施例1と同様の熱電出力が得られた。
本発明は上記実施形態および実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
100 熱電変換単位構造
101 第1の熱電変換単位構造
102 第2の熱電変換単位構造
105 接触面
110 磁性体微粒子
120 起電体
200 集合体
300 熱電変換構造
401 平板形状熱電変換構造
402 薄膜形状熱電変換構造
410 平板形状熱電変換素子
411、412 電極
420 薄膜形状熱電変換素子
421 支持膜
422 粘着膜
423 保護膜
500 気液熱交換器
510 配管
520 熱電変換素子付きフィン
521 アルミ製板
522 酸化被膜
523 保護膜

Claims (10)

  1. スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子と、前記磁性体微粒子を被覆する起電体、とを備えた熱電変換単位構造を有し、
    複数の前記熱電変換単位構造が、前記起電体が互いに接続して集合体を形成している
    熱電変換構造。
  2. 前記複数の熱電変換単位構造が備える前記磁性体材料の磁化方向が同一方向である
    請求項1に記載した熱電変換構造。
  3. 前記磁性体材料は、少なくとも一部が結晶構造を備える
    請求項1または2に記載した熱電変換構造。
  4. 前記磁性体材料は、ネルンスト効果を発現する材料である
    請求項1から3のいずれか一項に記載した熱電変換構造。
  5. 前記磁性体微粒子の最大径が、前記磁性体材料中の熱マグノンの拡散長よりも小さい
    請求項1から4のいずれか一項に記載した熱電変換構造。
  6. 前記起電体は金属材料を含み、前記金属材料のスピンホール角が0.001以上である
    請求項1から5のいずれか一項に記載した熱電変換構造。
  7. 前記起電体は金属材料を含み、
    前記金属材料は、金、白金、パラジウム、イリジウム、レニウム、ニッケル、鉄、タングステン、タンタルのいずれかを含む
    請求項1から6のいずれか一項に記載した熱電変換構造。
  8. 前記集合体の形状が、平板形状および薄膜形状のいずれかである
    請求項1から7のいずれか一項に記載した熱電変換構造。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載した熱電変換構造と、
    前記起電体とそれぞれ電気的に接続し、互いに離間して配置した二個の電極、とを有する
    熱電変換素子。
  10. スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を用いて磁性体微粒子を形成し、
    前記磁性体微粒子を起電体で被覆することによって熱電変換単位構造を形成し、
    複数の前記熱電変換単位構造が備える複数の前記起電体を互いに接続することによって、前記複数の熱電変換単位構造の集合体を形成する
    熱電変換構造の製造方法。
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