JP7310832B2 - ウェアラブルデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換素子を搭載したウェアラブルデバイスに関する。
持続可能な社会に向けた熱マネジメント技術の一つとして、熱電変換への期待が高まっている。熱は、体温や太陽熱、工業排熱など様々な場面で回収できる一般的なエネルギー源である。そのため、エネルギー利用の高効率化や、携帯端末やセンサ等への給電、熱流センシングによる熱の流れの可視化といった様々な用途において、熱電変換への期待がさらに高まることが予想される。
特許文献1には、固体中の電子と電荷のスピン流を利用するスピントロニクス技術を用いた熱型センサについて開示されている。特許文献1の熱型センサは、被検知対象の入射や付着によって発熱する検知膜と、検知膜で発熱した熱によって温度勾配が生ずる方向にスピン流を生成する磁性体膜と、磁性体膜で生成されたスピン流を電流へと変換する電極とを備える。
特許文献2には、熱源と放熱先との温度差に基づき発電する熱発電部材と、熱源と放熱先との間の伝熱経路中に設けられ、伝熱経路の熱抵抗を変更する可変抵抗部と、可変抵抗部を移動させる可変抵抗部移動機構とを備える熱発電携帯機器について開示されている。特許文献2の熱発電携帯機器によれば、生体への装着状態において発電効率の低下が抑制されるため、所望の発電量を確保することが可能になる。
特許文献3には、熱電素子を備えた熱発電腕時計について開示されている。特許文献3の熱発電腕時計は、金属製のケース、裏蓋、熱絶縁体、文字板、ムーブメント、熱電素子、上伝熱板、および下伝熱板を備える。熱電素子は、p型熱電半導体の柱とn型熱電半導体の柱とが交互に配置され、隣り合う柱の端面が配線電極によって電気的に接続された構造を有する。
国際公開第2011/118374号 特開2013-110867号公報 特開2002-139583号公報
特許文献1の熱型センサによれば、スピン流を利用して発電をすることができる。しかしながら、特許文献1の熱型センサでは、十分な発電量を得ることは難しいという問題点があった。
特許文献2の熱発電携帯機器は、熱発電部材を大型化できないため、十分な熱電変換効率を得ることができないという課題があった。
特許文献3の熱発電腕時計においては、熱電素子の温度差が拡大するため、熱電変換効率が向上する。しかしながら、特許文献3の熱発電腕時計の熱電素子は、p型熱電半導体の柱とn型熱電半導体の柱とがカスケード接合されており、p型熱電半導体の柱とn型熱電半導体の柱との間に隙間が生じる。そのため、熱電素子全体に占める熱電半導体の割合に制限が生じ、大きさの割には熱電変換効率が小さいという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決し、十分な発電量を得ることができ、熱電変換効率の高い熱電変換素子が搭載されたウェアラブルデバイスを提供することにある。
本発明の一態様のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備える。
本発明の一態様のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する複数のバルク型熱電変換体と、隣接し合うバルク型熱電変換体同士を連結するとともに、電気的に接続する複数の連結部材と、複数のバルク型熱電変換体によって構成される熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物とを備え、複数のバルク型熱電変換体を連結部材によって連結した構造によって形成されるバンドが、対象物の周辺部に延在して配置される。
本発明の一態様のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物を搭載する搭載部と、搭載部の周辺部に延在して配置されるバンドとを備える。
本発明によれば、十分な発電量を得ることができ、熱電変換効率の高い熱電変換素子が搭載されたウェアラブルデバイスを提供することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す下面図である。 本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す上面図である。 本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスに含まれる薄膜型の熱電変換素子の構成の一例について説明するための概念図である。 本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスに含まれる薄膜型の熱電変換素子における熱電変換について説明するための概念図である。 本発明の第2の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るウェアラブルデバイスに含まれるバルク型熱電変換体の構成の一例について説明するための概念図である。 本発明の第2の実施形態に係るウェアラブルデバイスに含まれる薄膜型の熱電変換素子における熱電変換について説明するための概念図である。 本発明の第3の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るウェアラブルデバイスのバンドを閉じた状態の一例を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す下面図である。 本発明の第4の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第4の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す側面図である。 本発明の第5の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す上面図である。 本発明の第5の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第6の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す下面図である。 本発明の第6の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す下面図である。 本発明の第6の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す下面図である。 本発明の第6の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の別の一例を示す側面図である。 本発明の第7の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す側面図である。 本発明の第7の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す上面図である。 本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す上面図である。 本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスの構成の一例を示す断面図である。 本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスに搭載される対象物の構成の一例を示す下面図である。 本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスに対象物を搭載した状態の一例を示す上面図である。 本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスに対象物を搭載した状態の一例を示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子を有する。本実施形態のウェアラブルデバイスに搭載される熱電変換素子は、薄膜型の熱電変換体(以下、薄膜型熱電変換体とも呼ぶ)を含む。本実施形態のウェアラブルデバイスは、人体から発せられる熱を熱電変換素子が受熱できる位置に装着される。以下において、本実施形態のウェアラブルデバイスは、手首に装着されることを想定するが、人体から発せられる熱を熱電変換素子が受熱できる位置であれば手首以外の箇所に装着されてもよい。また、以下において、本実施形態のウェアラブルデバイスを人体に装着させた際に、人体に近い側を下側、外側を上側とみなす。また、本実施形態においては、人体に近い側が高温、外側が低温になる構成を想定するが、人体に近い側が低温、外側が高温になるように構成してもよい。
(構成)
図1~図3は、本実施形態のウェアラブルデバイス1の構成の一例について説明するための概念図である。図1は、ウェアラブルデバイス1の側面図である。図2は、ウェアラブルデバイス1の下面図である。図3は、ウェアラブルデバイス1の上面図である。
ウェアラブルデバイス1は、熱電変換素子11、対象物15、およびバンド17を備える。以下においては、ウェアラブルデバイス1が人体に装着されると、対象物15よりも熱電変換素子11の方が人体に近い側に位置するものとする。
熱電変換素子11は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する薄膜型熱電変換体を含む。スピン流とは、電子のスピン角運動量の流れである。熱電変換素子11は、スピンゼーベック効果と逆スピンホール効果とを併用することにより、スピンを介して温度勾配を電気に変換する。
スピンゼーベック効果とは、磁性体に温度勾配が印加された際に、温度勾配と平行方向にスピン流が誘起される現象である。スピンゼーベック効果によれば、熱がスピン流に変換される熱スピン流変換が生じる。例えば、強磁性体であるニッケル・鉄(NiFe)膜や、イットリウム鉄ガーネット(Y3Fe512)などの磁性絶縁体と金属膜との界面においてスピンゼーベック効果が発現する。逆スピンホール効果とは、スピン流が流れた際に起電力が発生する現象である。逆スピンホール効果は、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)などのように、スピン軌道相互作用が大きな物質において顕著に発現する。スピンゼーベック効果によって温度勾配で誘起されたスピン流は、逆スピンホール効果によって電界(電流、電圧)に変換できる。
熱電変換素子11は、対象物15の下面に配置される。熱電変換素子11は、図示しない端子を介して対象物15に給電可能に接続される。熱電変換素子11は、ウェアラブルデバイス1が人体に装着された状態で、人体側と外側との温度勾配に応じて発電する。熱電変換素子11は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物15に給電する。
対象物15は、熱電変換素子11の上面に配置される。対象物15は、図示しない端子を介して熱電変換素子11から受電可能に接続される。対象物15は、熱電変換素子11から給電される電力を受電する。例えば、対象物15は、時計などのように消費電力の小さい装置である。例えば、対象物15は、識別情報を埋め込んだRF(Radio Frequency)タグや体温計などの装置であってもよい。なお、対象物15は、熱電変換素子11から給電される電力で動くことができれば、どのような装置であってもよい。
バンド17は帯状体であり、ウェアラブルデバイス1を人体に装着するための部品である。バンド17は、対象物15の周辺部に延在して配置される。図1の例では、バンド17は、対象物15の周辺部に延在して配置される二つのパーツによって構成される。バンド17は、バンド17を人体の一部に巻きつけた際に、対象物15に比べて熱電変換素子11が人体に近い側に配置されるように構成される。なお、図1~図3においては、バンド17を人体に装着するための留具や穴などは省略する。
ウェアラブルデバイス1は、バンド17を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス1が人体に装着されると、熱電変換素子11の人体側と、人体とは反対側(外側とも呼ぶ)との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物15に給電すれば、対象物15を駆動させることができる。なお、ウェアラブルデバイス1は、手首ではなく、頭や首、肩、腕、指、足、胸、腰などに装着するように構成してもよく、その装着位置は限定されない。
〔薄膜型熱電変換体〕
次に、熱電変換素子11に含まれる薄膜型熱電変換体について図面を参照しながら説明する。図4は、熱電変換素子11の構成の一例について説明するための概念図である。図5は、熱電変換素子11に含まれる薄膜型熱電変換体における熱電変換について説明するための概念図である。なお、図4および図5に示す熱電変換素子11の構成は概念的なものであり、起電体層111および磁性体層112の大きさや位置関係、配置状態などを正確に表すものではない。以下においては、熱電変換素子11が薄膜型熱電変換体で構成されるものとして説明する。
図4のように、熱電変換素子11は、起電体層111と磁性体層112とを積層させた構造を有する。磁性体層112は、図中のマイナスx方向に磁化方向Mを有する。図5のように、熱電変換素子11に温度勾配dTを印加すると、磁性体層112に熱スピン流Jsが発生する。熱スピン流Jsは、磁性体層112と起電体層111との界面近傍におけるスピン注入と呼ばれる過程を経て、起電体層111に純スピン流Jpを発生させる。スピン注入とは、磁性体層112と起電体層111との界面近傍において、磁化方向を中心軸として歳差運動する磁性体層112中のスピンが、起電体層111中のスピンを持たない伝導電子eと相互作用してスピン角運動量を授受する現象である。
スピン注入により、起電体層111のスピン注入界面付近にスピンを持った伝導電子eが移動すると純スピン流Jpが生成する。純スピン流Jpは、アップスピンとダウンスピンを持った伝導電子eが互いに逆方向に同量流れる。その結果、電荷移動は起こらないものの、スピンの符号が互いに異なるためにスピン角運動量が流れる。以下においては、このスピン注入現象が起こりうる状態を磁気的に結合しているとも呼ぶ。スピン注入現象は、磁性体層112と起電体層111とが接触する場合に限らず、接触していない場合であっても、スピン角運動量が伝達しうる程度に接近している場合に生じる。すなわち、磁性体層112と起電体層111との間に空隙が存在する場合であっても、スピン注入現象が起こり得る場合は磁気的に結合する。
起電体層111がスピン軌道相互作用の大きな材料により構成されている場合、スピン注入が起こると、逆スピンホール効果によって起電体層111の内部で伝導電子eが移動する。伝導電子eは、スピン流方向(z方向)と磁化方向(x方向)とに直交する方向(y方向)へ移動する。その結果、起電体層111の材料の性質に従って、プラスy方向およびマイナスy方向のいずれかの方向に電流Iが流れる。熱電変換素子11で発生する起電力は、磁性体層112で発生するスピン流の大きさに、磁性体層112と起電体層111との界面におけるスピン流の注入効率と、起電体層111における逆スピンホール効果による熱電変換効率とを乗算した大きさになる。
以上が、熱電変換素子11に含まれる薄膜型熱電変換体についての説明である。本実施形態においては、逆スピンゼーベック効果を用いる例を挙げたが、異常ネルンスト効果を用いて熱電変換するように構成してもよい。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備える。本実施形態において、熱電変換素子は、対象物の一方の面に配置される。熱電変換素子は、起電体と、起電体に接して配置される磁性体とによって構成される薄膜型熱電変換体を含む。薄膜型熱電変換体は、磁性体と起電体とを積層させた構造を有し、人体の表面温度と外気の温度とに起因する温度勾配に応じて発電する。
本実施形態のウェアラブルデバイスは、エネルギーの散逸が少ないスピン流を利用したスピン熱電変換によって熱発電する熱電変換素子を搭載する。スピン流は、エネルギーの散逸が少ないため、高効率な熱電変換を実現できる。
また、本実施形態のウェアラブルデバイスに搭載される熱電変換素子は、半導体型の熱電変換素子のようにp型熱電半導体の柱とn型熱電半導体の柱との間に生じる空隙がないため、体積当たりの熱電変換効率の上限が高い。
すなわち、本実施形態によれば、熱電変換効率の高い熱電変換素子を搭載したウェアラブルデバイスを実現できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、バルク型の熱電変換体(以下、バルク型熱電変換体とも呼ぶ)を含む熱電変換素子を搭載する点において第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
(構成)
図6は、本実施形態のウェアラブルデバイス2の構成の一例について説明するための側面図である。なお、ウェアラブルデバイス2の上面図および下面図は省略する。
ウェアラブルデバイス2は、熱電変換素子21、対象物25、およびバンド27を備える。ウェアラブルデバイス2は、熱電変換素子21の構成が第1の実施形態のウェアラブルデバイス1とは異なる。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス1と相違する点について説明する。
熱電変換素子21は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換するバルク型熱電変換体を含む。具体的には、熱電変換素子21は、スピンゼーベック効果を発現する磁性体材料を含む磁性体微粒子と、磁性体微粒子を被覆する起電体とによって構成される複数の熱電変換単位構造を含む。複数の熱電変換単位構造は、起電体を介して互いに接触する集合体を形成する。
熱電変換素子21は、対象物25の下面に配置される。熱電変換素子21は、図示しない端子を介して対象物25に給電可能に接続される。熱電変換素子21は、ウェアラブルデバイス2が人体に装着された状態で、人体側と外側との温度勾配に応じて発電する。熱電変換素子21は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物25に給電する。対象物25およびバンド27については、ウェアラブルデバイス1と同様であるために説明は省略する。
ウェアラブルデバイス2は、バンド27を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス2が人体に装着されると、熱電変換素子21の人体側と、人体とは反対側との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物25に給電すれば、対象物15を駆動させることができる。
〔バルク型熱電変換体〕
次に、熱電変換素子21に含まれるバルク型熱電変換体について図面を参照しながら説明する。図7は、熱電変換素子21の斜視図と、その熱電変換素子21の一部の断面の拡大図とを併せて図示した概念図である。図8は、熱電変換単位構造200を構成する磁性体微粒子210および起電体220に発生するスピン流や磁化、電流について説明するための概念図である。なお、図7および図8に示す熱電変換素子21の構成は概念的なものであり、熱電変換単位構造200の大きさや位置関係、配置状態などを正確に表すものではない。
図7のように、熱電変換素子21に含まれるバルク型熱電変換体は、複数の熱電変換単位構造200の集合体によって構成される。熱電変換単位構造200は、微粒子状の磁性体からなる磁性体微粒子210が起電体220によって被覆された構造を有する。熱電変換によって発生する電力は、素子の体積に比例する性質がある。そのため、大きな電力を得るためには、複数の熱電変換単位構造200を集合体として構成する。
磁性体微粒子210は、起電体220によって被覆される。磁性体微粒子210は、球体や楕円体、錐体、錐台、柱体、多面体などの形状を有する磁性体である。なお、磁性体微粒子210は、上述の形状に限らず、破片状であったり、液相または気相中から固化、析出、凝集させた物質が有する不定形の形状であったりしてもよい。また、磁性体微粒子210を構成する磁性体材料は、スピン流が散逸しにくい構造を備えた構成を含んでいてもよい。磁性体微粒子210は、結晶性が高い方が好適であり、単結晶であることが最適である。
磁性体微粒子210の粒径が大きすぎると、熱マグノンが散逸してしまい、一部の微粒子の温度差しか活用できなくなる。そのため、磁性体微粒子210の粒径は、磁性体微粒子210を構成する磁性体材料中の熱マグノンの拡散長相当の大きさであることが好ましい。また、磁性体微粒子210の最大径は、磁性体材料中の熱マグノンの拡散長よりも小さい方がよい。例えば、磁性体微粒子210としてイットリウム鉄ガーネット(YIG:Y3Fe512)などのガーネット系の磁性絶縁体結晶を用いることが想定される。磁性体微粒子210としてガーネット系の磁性絶縁体結晶が用いられる場合、その磁性体微粒子210の熱マグノン拡散長は、約50nm(ナノメートル)から10μm(マイクロメートル)程度であると推測される。また、結晶の成長方法によっては、ガーネット系の磁性絶縁体結晶の熱マグノン拡散長は、100μmに達すると推定される。これらの点を考慮すると、ガーネット系の磁性絶縁体結晶を用いる場合、磁性体微粒子210の粒径は、平均で1~10μm、最大でも100μm程度とするのがよい。
起電体220は、磁性体微粒子210を被覆する。起電体220は、金属や半導体、酸化物伝導体、有機伝導体などの材料を含む。起電体220は、スピン軌道相互作用が大きい金属材料を含有することが好ましい。例えば、起電体220は、スピンホール伝導率の電気伝導率に対する比で定義されるスピンホール角が0.001以上である金属材料を含有する構成とすることが好ましい。具体的には、起電体220は、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、タングステン(W)、およびタンタル(Ta)のいずれか一つ以上を含む構成とすることが好ましい。
起電体220の厚さは、起電体220を構成する金属材料中のスピン流の拡散長に基づいて設定されることが好ましい。起電体220の厚さが拡散長よりも小さい場合、スピン流を電流に十分変換できなくなる。それに対し、起電体220の厚さが拡散長よりも大きくなると、発生する電流の量が飽和する一方で、起電体の内部抵抗が増大する。すなわち、起電体220の厚さが拡散長より大きすぎても小さすぎても取り出せる電力量が減ってしまうため、起電体220の厚さは、起電体220を構成する金属材料中のスピン流の拡散長程度の厚さとすることが好ましい。例えば、起電体220の厚さは、数nm~数100nm程度が好ましい。
図8は、x方向(紙面に対して垂直方向)に磁化方向Mを有する磁性体微粒子210を含む熱電変換単位構造200に対して、z方向(紙面の上下方向)の一様な温度勾配dTが印加される例である。
このとき、熱電変換単位構造200の上部の起電体220においては、スピン流Jsの向き(プラスz方向)と磁化方向Mの向き(マイナスx方向)との外積方向Js×M(マイナスy方向)に上部電流Itが流れる。
また、熱電変換単位構造200の下部の起電体220においては、スピン流Jsの向き(プラスz方向)および磁化方向M(マイナスx方向)の向きは変わらないため、上部電流Itと同じ向き(マイナスy方向)に下部電流Ibが流れる。なお、起電体220を構成する材料によっては、プラスy方向に上部電流Itおよび下部電流Ibが流れる場合があるが、以下においては、上部電流Itおよび下部電流Ibのいずれもマイナスy方向に流れるものとして説明する。
図8のように、熱電変換単位構造200の全体にマイナスz方向に向かう一様な温度勾配dTがある場合、熱電変換単位構造200の起電体220の内部でマイナスy方向に向けて起電力が発生する。
ここで、熱電変換単位構造200をxy平面に平行な面で切断した際に最大となる円周を赤道と呼ぶ。図8において、熱電変換単位構造200の赤道は、E-E線で表される。熱電変換単位構造200の赤道上においては、スピン流Jsが磁性体微粒子210と起電体220との界面に平行となるためにスピン注入が起こらない。そのため、熱電変換単位構造200の赤道上においては、スピンゼーベック効果および逆スピンホール効果による起電力はゼロとなる。したがって、熱電変換単位構造200が単体で存在している場合、上半球および下半球の領域で発生したマイナスy方向に向かう起電力は、赤道上の径路(短絡パスとも呼ぶ)を介して短絡した状態となるため、全体の起電力が減少するように働く。しかしながら、短絡パスの幅は限りなく狭く、ゼロに収束するので、インピーダンスは無限大となる。そのため、起電力が減少してしまう効果は限定的であり、実際にはマイナスy方向に向かう起電力がゼロになることはない。
熱電変換素子21は、複数の熱電変換単位構造200の集合体によって構成されるバルク型熱電変換体である。隣接し合う熱電変換単位構造200は互いに接触し合う。ここで、z軸方向に積み重なって隣接し合う二つの熱電変換単位構造200がともにマイナスx方向に磁化している状態で、マイナスz方向に温度勾配が印加される場合を想定する。この場合、熱流とスピン流はともに、二つの熱電変換単位構造200の接触界面を突き抜けて、一方の熱電変換単位構造200から他方の熱電変換単位構造200に向けて流れる。二つの熱電変換単位構造200の接触界面においては、一方の熱電変換単位構造200から流れ込むスピン流と、他方の熱電変換単位構造200に流れ出すスピン流との両方によって、マイナスy方向の起電力が発生する。理想的な状況では、二つの熱電変換単位構造200の接触界面における単位面積当たりの出力電力は、接触界面以外の部分の2倍になる。また、熱電変換単位構造200同士が接触し合う領域が一部に限られる場合、熱流は固体同士が接触している領域に集中して流れる。そのため、二つの熱電変換単位構造200の接触界面においては、単位面積当たりの出力電力が増加する分と、熱流が集中する分との相乗効果によって、単位面積当たりの出力電力が上昇する。
一方、接触界面以外の領域から大気へ放出される熱の流れは、固体を伝導して流れる熱と比較すると非常に小さい。そのため、接触界面以外で発生する熱起電力は非常に小さくなる。その結果、二つの熱電変換単位構造200の接触界面で発生した熱起電力を短絡してしまう場合が起こり得る。
また、熱電変換素子21は、複数の熱電変換単位構造200の起電体220の表面が互いに電気的に接続されたネットワークを構成する。ここで、熱電変換素子21に含まれる複数の磁性体微粒子210のそれぞれを構成する磁性体材料が、マイナスx方向の向きに磁化しているものとする。このとき、熱流とスピン流とがともにプラスz方向の向きに流れていると、ネットワーク状に接続された起電体220においては、マイナスy方向の起電力が発生する。
複数の熱電変換単位構造200同士がランダムに密接して存在する場合、熱電変換単位構造200の赤道上の短絡パスにおいても、隣接する熱電変換単位構造200で発生する起電力が重なりあう。そのため、起電体220の表面において起電力がゼロになる領域は無視できる程度にまで減少する。
また、熱電変換素子21において、熱電変換単位構造200同士が電気的により密接に接続できるように、熱電変換単位構造200と導電性バインダとを組み合わせてもよい。導電性バインダとしては、金属や伝導性ポリマー製の箔、ナノワイア、マイクロワイア、ナノ粒子、マイクロ粒子などの導電性のある材料を用いることができる。例えば、導電性バインダとしては、ナノメートルあるいはマイクロメートルのオーダーの形状を有する材料を用いることができる。導電性バインダを用いる場合、起電体220の中に異物が挟まることによって、スピン流の緩和長が実効的に短くなるため、熱スピン流が起電体中で電流に十分変換されずに隣接する磁性体に透過してしまうことを防止することができる。すなわち、導電性バインダを用いれば、スピン流-電流変換の効率を向上させることが可能になる。
以上が、熱電変換素子21に含まれるバルク型熱電変換体についての説明である。なお、熱電変換素子21には、異常ネルンスト効果を発現する材料で構成されたブロック状のバルク型熱電変換体を用いてもよい。バルク型熱電変換体は、薄膜型熱電変換体と比べて厚みがあるため、より大きな温度勾配を得ることができる。そのため、バルク型熱電変換体を用いれば、薄膜型熱電変換体と比べて出力を増大できる。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備える。本実施形態において、熱電変換素子は、対象物の一方の面に配置される。熱電変換素子は、磁性体微粒子と、磁性体微粒子の表面を被覆する起電体とによって構成される熱電変換単位構造の集合体がバルク状に形成されたバルク型熱電変換体を含む。バルク型熱電変換体は、人体の表面温度と外気の温度とに起因する温度勾配に応じて発電する。バルク型熱電変換体は、薄膜型熱電変換体と比べて厚くすることができるので、厚み方向の温度勾配が大きくなる。そのため、本実施形態によれば、第1の実施形態と比べて、熱電変換素子の発電量を向上できる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、薄膜型熱電変換体を含む熱電変換素子をバンドに配置する点において第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
(構成)
図9は、本実施形態のウェアラブルデバイス3の構成の一例について説明するための側面図である。ウェアラブルデバイス3は、熱電変換素子31、対象物35、およびバンド37を備える。ウェアラブルデバイス3は、熱電変換素子31を配置する位置が第1の実施形態のウェアラブルデバイス1とは異なる。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス1と相違する点について説明する。
熱電変換素子31は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する薄膜型熱電変換体によって構成される。熱電変換素子31は薄膜型熱電変換体によって構成されるために柔軟性がある。熱電変換素子31は、バンド37が曲げられると、バンド37の変形に伴って変形する。
熱電変換素子31は、バンド37の下面に配置される。熱電変換素子31は、図示しない端子を介して対象物35に給電可能に接続される。熱電変換素子31は、ウェアラブルデバイス3が人体に装着された状態で、人体側と外側との温度勾配に応じて発電する。熱電変換素子31は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物35に給電する。
バンド37は、ウェアラブルデバイス3を人体に装着するための帯状体である。バンド37は、対象物35の周辺部に延在して配置される。図9の例では、バンド37は、対象物35の周辺部に延在して配置される二つのパーツによって構成される。バンド37の下面には熱電変換素子31が配置される。バンド37は、バンド37を人体の一部に巻きつけた際に、熱電変換素子31が人体に近い側に配置されるように構成される。なお、図9においては、バンド37を人体に装着するための留具や穴などは省略する。バンド37の素材については、特に限定を加えないが、人体側から外側に向けた温度勾配を大きくするために、熱伝導性が高いものの方が好ましい。
ウェアラブルデバイス3は、バンド37を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス3が人体に装着されると、熱電変換素子31の人体側と、人体とは反対側との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物35に給電すれば、対象物35を駆動させることができる。
図10は、本実施形態のウェアラブルデバイス3のバリエーション(ウェアラブルデバイス3-2)である。ウェアラブルデバイス3-2には、一端が対象物35に接続され、他端に留具36が配置される一対のバンド37を設ける。留具36は、一対のバンド37のうち少なくとも一方の他端に設けられる。図10は、留具36を閉じた状態である。留具36を開けば、ウェアラブルデバイス3-2は、図9のウェアラブルデバイス3と同様の形体になる。一対のバンド37のうち人体に接する側の面に熱電変換素子31が配置される。一対のバンド37に配置された熱電変換素子31は、図示しない端子を介して対象物35に給電可能に接続される。
留具36は、一対のバンド37に配置された熱電変換素子31を電気的に接続する。図10のウェアラブルデバイス3-2においては、留具36を開いた状態では熱電変換素子31から対象物35に給電するための回路が開く構造とする。図10のウェアラブルデバイス3-2においては、留具36を閉じると、バンド37を構成する二つのパーツに配置された熱電変換素子31が留具36を介して電気的に接続され、対象物35が稼働するために十分な電力や電圧がされる構造とする。留具36は、導電性があれば、その素材には特に限定を加えない。例えば、留具36は、全体的に導電性があってもよいし、一部に導電性があるように構成してもよい。
ウェアラブルデバイス3-2(図10)のような構成にすれば、留具36が閉じられている間だけ、熱電変換素子31から対象物35に十分な電力や電圧が供給される。そのため、ウェアラブルデバイス3-2は、人体に装着されていない状態では動作せず、予期せぬ温度勾配の印加によって誤動作するようなことがなくなる。また、ウェアラブルデバイス3-2は、ウェアラブルデバイス3-2が人体に装着されたことを検知する用途にも適用できる。なお、図10には留具36を一つしか図示していないが、一対のバンド37の他端のそれぞれに留具36を配置し、それらの留具36を互いに接続する形態であってもよい。
図11は、本実施形態のウェアラブルデバイス3の別のバリエーション(ウェアラブルデバイス3-3)である。ウェアラブルデバイス3-3は、薄膜型熱電変換体を含む熱電変換素子31をバンド37の下面に配置し、バルク型の熱電変換素子32を対象物35の下面に配置した構成を有する。熱電変換素子31と熱電変換素子32とは、対象物35の近傍において電気的に接続される。薄膜型の熱電変換素子31とバルク型の熱電変換素子32を接続する際には、電流の流れる方向を考慮して接続すればよい。ウェアラブルデバイス3-3は、第2の実施形態のウェアラブルデバイス2と本実施形態のウェアラブルデバイス3とを組み合わせた構成である。ウェアラブルデバイス3-3は、バンド37の下面に配置される薄膜型の熱電変換素子31に加えて、対象物35の下面に配置されるバルク型の熱電変換素子32を有するため、ウェアラブルデバイス3と比べて熱電変換素子の出力をを大きくすることができる。
図12は、本実施形態のウェアラブルデバイス3の別のバリエーション(ウェアラブルデバイス3-4)である。ウェアラブルデバイス3-4は、二つのパーツによって構成されるバンド37の下面に熱電変換素子31を配置した構成を有する。バンド37が二つの部分によって構成されるため、ウェアラブルデバイス3-4は一対の熱電変換素子31を有する。一対の熱電変換素子31のそれぞれの一端は、図示しない端子によって対象物35に電気的に接続される。一対の熱電変換素子31のそれぞれの他端は、折り返し電極34および導電部材33を介して、対をなす熱電変換素子31の他端に電気的に接続される。折り返し電極34は、導電性のある材料であればその素材に限定を加えない。なお、折り返し電極34は、熱電変換素子31とは逆符号のスピン熱電材料を含んでいてもよい。折り返し電極34が熱電変換素子31と逆符号のスピン熱電材料を含んでいれば、ウェアラブルデバイス3-4は、さらに大きな電力を発生させることができる。また、発電効率や装着性を向上させるためには、熱電変換素子31と折り返し電極34が人体側で面一となるように構成する方が好ましい。また、ウェアラブルデバイス3(図9)、ウェアラブルデバイス3-2(図10)、ウェアラブルデバイス3-3(図11)、およびウェアラブルデバイス3-4(図12)を任意に組み合わせてもよい。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、薄膜型熱電変換体によって構成される熱電変換素子をバンドの下面に配置した構成を有する。熱電変換素子は、バンドのそれぞれの一方の面に配置される。本実施形態のウェアラブルデバイスでは、第1の実施形態よりも熱電変換素子の面積を大きく設定できる。すなわち、本実施形態によれば、熱電変換素子の発電量を向上できるので、第1の実施形態よりも消費電力の大きな対象物を搭載することができる。
例えば、熱電変換素子は、バンドの一方の面に配置される薄膜型熱電変換体と、対象物の一方の面に配置され、バンドに配置された薄膜型熱電変換体と電気的に接続されるバルク型熱電変換体とによって構成される。例えば、熱電変換素子は、バンドの一方の面に配置される薄膜型熱電変換体と、バンドに配置された薄膜型熱電変換体の両端部を電気的に接続する導電部材とによって構成される。例えば、導電部材は、バンドに配置された薄膜型熱電変換体と同じ方向に温度勾配が印加された際に、薄膜型熱電変換体とは反対の向きに電流が流れる熱電変換材料を含む。例えば、本実施形態のウェアラブルデバイスには、一端が対象物に接続され、他端に留具が配置される一対のバンドが設けられ、留具は、一対のバンドに配置された薄膜型熱電変換体を電気的に接続する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、バルク型熱電変換体を含む熱電変換素子をバンドに配置する点において第2の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
(構成)
図13は、本実施形態のウェアラブルデバイス4の構成の一例について説明するための側面図である。
ウェアラブルデバイス4は、熱電変換体41、導電部材42、対象物45、およびバンド47を備える。ウェアラブルデバイス4は、熱電変換体41を配置する位置が第2の実施形態のウェアラブルデバイス2とは異なる。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス2と相違する点について説明する。
熱電変換体41は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換するバルク型熱電変換体である。熱電変換体41は、バルク型であるために柔軟性がない。そのため、複数の熱電変換体41のブロックを導電部材42によって電気的に接続した構成にする。導電部材42は、バンド47が曲げられると、バンド47の変形に伴って変形する素材で構成する。
複数の熱電変換体41は、バンド47の下面に配置される。複数の熱電変換体41は、折り曲げ自在な導電部材42によって直列に接続される。対象物45の最も近くに配置される熱電変換体41は、図示しない端子を介して対象物45に給電可能に接続される。熱電変換体41は、ウェアラブルデバイス4が人体に装着された状態で、人体と外部との温度勾配に応じて発電する。熱電変換体41は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物45に給電する。なお、図13においては、熱電変換体41と導電部材42が人体側で凹凸を形成するように図示しているが、発電効率や装着性を向上させるためには人体側で面一となるように構成する方が好ましい。
バンド47は、ウェアラブルデバイス4を人体に装着するための帯状体である。バンド47は、対象物45の周辺部に延在して配置される。図13の例では、バンド47は、対象物45の周辺部に延在して配置される二つのパーツによって構成される。バンド47の下面には、導電部材42によって連結された複数の熱電変換体41のブロックが配置される。バンド47は、バンド47を人体の一部に巻きつけた際に、熱電変換体41が人体に近い側に配置されるように構成される。なお、図13においては、バンド47を人体に装着するための留具や穴などは省略する。バンド47の素材については、特に限定を加えないが、人体側から外側に向けた温度勾配を大きくするために、熱伝導性が高いものの方が好ましい。
ウェアラブルデバイス4は、バンド47を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス4が人体に装着されると、熱電変換体41の人体側と、人体とは反対側との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物45に給電すれば、対象物45を駆動させることができる。
図14は、本実施形態のウェアラブルデバイス4のバリエーション(ウェアラブルデバイス4-2)である。ウェアラブルデバイス4-2は、バンド47の下面に複数のバルク型の熱電変換体41と、複数の薄膜型の熱電変換体43とを配置した構成を有する。複数のバルク型の熱電変換体41は、薄膜型の熱電変換体43を介して電気的に接続される。熱電変換体43は、スピン流を用いるスピン熱電変換によって熱発電する薄膜型熱電変換体を含む。熱電変換体43は、薄膜型であるために柔軟性がある。そのため、熱電変換体43は、バンド47が曲げられると、バンド47の変形に伴って変形する。なお、図14においては、バルク型の熱電変換体41と薄膜型の熱電変換体43が人体側で凹凸を形成するように図示しているが、発電効率や装着性を向上させるためには人体側で面一となるように構成した方が好ましい。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、バンドの下面にバルク型熱電変換体を配置した構成を有する。バルク型熱電変換体は、薄膜型熱電変換体と比べて厚くできるために厚み方向の温度勾配が大きくなる。そのため、本実施形態によれば、第1の実施形態と比べて発電量が大きくなる。
例えば、熱電変換素子は、バンドの一方の面に配置される複数のバルク型熱電変換体と、バンドに配置された複数のバルク型熱電変換体を電気的に接続する導電部材とによって構成される。例えば、熱電変換素子は、バンドの一方の面に配置される複数のバルク型熱電変換体と、バンドに配置された複数のバルク型熱電変換体と電気的に接続される薄膜型熱電変換体とによって構成される。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、バルク型熱電変換体でバンドを構成する点において第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
(構成)
図15および図16は、本実施形態のウェアラブルデバイス5の構成の一例について説明するための概念図である。図15は、ウェアラブルデバイス5の上面図である。図16は、ウェアラブルデバイス5の側面図である。
ウェアラブルデバイス5は、熱電変換体51、連結部材52、および対象物55を備える。複数の熱電変換体51と複数の連結部材52とは、互いに連結されてバンド57を形成する。ウェアラブルデバイス5は、複数の熱電変換体51を連結部材52で連結することによってバンド57を構成する点で第4の実施形態のウェアラブルデバイス4とは異なる。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス4と相違する点について説明する。
熱電変換体51は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換するバルク型熱電変換体である。熱電変換体51は、バルク型であるために柔軟性がない。そのため、複数の熱電変換体51のブロックを連結部材52によって電気的に接続した構成にする。
複数の熱電変換体51は、連結部材52によって連結されてバンド57を構成する。複数の熱電変換体51は、連結部材52によって接続される。対象物55の最も近くに配置される熱電変換体51は、図示しない端子を介して対象物55に給電可能に接続される。熱電変換体51は、ウェアラブルデバイス5が人体に装着された状態で、人体と外部との温度勾配に応じて発電する。熱電変換体51は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物55に給電する。
連結部材52は、隣接して配置される熱電変換体51同士を連結する部材である。また、連結部材52は、導電性を有し、隣接して配置される熱電変換体51同士を電気的に接続する。例えば、連結部材52は、連結対象の二つの熱電変換体51を電気的に接続しながら、それらの熱電変換体51を回転可能に接続する。二つの熱電変換体51と連結部材52とを電気的に接続する接点の露出を防止する場合は、接点の部分を絶縁性樹脂などで被覆すればよい。
複数の熱電変換体51と複数の連結部材52とによって構成されるバンド57は、ウェアラブルデバイス5を人体に装着するための帯状体である。図15の例では、バンド57は、対象物55の周辺部に延在して配置される二つのパーツによって構成される。なお、図15および図16においては、バンド57を人体に装着するための留具や穴などは省略する。
ウェアラブルデバイス5は、バンド57を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス5が人体に装着されると、熱電変換体51の人体側と、人体とは反対側との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物55に給電すれば、対象物55を駆動させることができる。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、複数のバルク型熱電変換体と、隣接し合うバルク型熱電変換体同士を連結するとともに、電気的に接続する複数の連結部材と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物とを備える。複数のバルク型熱電変換体を連結部材によって連結した構造によって形成されるバンドは、対象物の周辺部に延在して配置される。本実施形態のウェアラブルデバイスでは、バンドにバルク型熱電変換体を仕込むことによって、人体とは反対側の面が外気に直接晒されるため、人体とは反対側の面において空気が入れ替わりやすい状況であれば、人体側と、人体とは反対側との間の温度勾配が大きくなる。そのため、本実施形態によれば、ウェアラブルデバイスを装着したユーザが歩行している状況のように、ウェアラブルデバイスの周囲の空気が入れ替わりやすい状況であれば、第1の実施形態と比べて、熱電変換効率や発電量を増大することができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、同じ温度勾配によって異なる方向に電流が流れる2種類の熱電変換体を交互に接続して構成した熱電変換素子を搭載する点において第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
図17は、本実施形態のウェアラブルデバイス6の構成の一例について説明するための側面図である。ウェアラブルデバイス6は、第1熱電変換体61、第2熱電変換体62、導電部材63、対象物65、およびバンド67を備える。ウェアラブルデバイス6は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とを導電部材63で連結した熱電変換素子を搭載する。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス1と相違する点について説明する。
第1熱電変換体61は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子を含む。第1熱電変換体61は、第2熱電変換体62と同じ温度勾配を印加された際に、第2熱電変換体62とは反対方向に電流が流れる材料で構成される。例えば、第1熱電変換体61をN型にする場合は第2熱電変換体62をP型にし、第1熱電変換体61をP型にする場合は第2熱電変換体62をN型にする。P型とN型では、磁化方向が同じで温度勾配方向も同じ場合には、反対方向の電流が流れる。第1熱電変換体61は、薄膜型熱電変換体であってもよいし、バルク型熱電変換体であってもよい。
第2熱電変換体62は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子を含む。第2熱電変換体62は、第1熱電変換体61と同じ温度勾配を印加された際に、第1熱電変換体61とは反対方向に電流が流れる材料で構成される。例えば、第2熱電変換体62をP型にする場合は第1熱電変換体61をN型にし、第2熱電変換体62をN型にする場合は第1熱電変換体61をP型にする。第2熱電変換体62は、薄膜型熱電変換体であってもよいし、バルク型熱電変換体であってもよい。
第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とは、長手方向が略平行になるように配置される。隣接し合う第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とは、熱電変換ユニットを構成し、導電部材63によって電気的に直列接続される。熱電変換素子の末端に位置する第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とは、図示しない端子を介して対象物65と電気的に接続される。
第1熱電変換体61、第2熱電変換体62、および導電部材63によって構成される熱電変換素子は、対象物65の下面に配置される。熱電変換素子の末端に位置する第1熱電変換体61および第2熱電変換体62は、図示しない端子を介して対象物65に給電可能に接続される。熱電変換素子は、ウェアラブルデバイス6が人体に装着された状態で、人体と外部との温度勾配に応じて発電する。熱電変換素子は、温度勾配によって生じた電力を図示しない端子を経由して対象物65に給電する。ウェアラブルデバイス6は、複数の熱電変換ユニットを直列に接続した構成を有するため、熱電変換ユニットの数に応じて電圧を高く設定できる。なお、図17には、熱電変換素子の末端に第1熱電変換体61および第2熱電変換体62を配置する例を図示しているが、一対の第1熱電変換体61あるいは一対の第2熱電変換体62を熱電変換素子の両末端に配置してもよい。
図18は、本実施形態のウェアラブルデバイス6の別のバリエーション(ウェアラブルデバイス6-2)である。ウェアラブルデバイス6-2は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とを導電部材63で連結した熱電変換素子をバンド67の下面に配置した構成を有する。第1熱電変換体61と第2熱電変換体62は、長手方向がバンド67の長手方向と略垂直になるように配置される。熱電変換素子の末端に位置する第1熱電変換体61および第2熱電変換体62は、図示しない端子を介して対象物65に電気的に接続される。図18のように、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62の長手方向をバンド67の長手方向と略垂直にする場合、導電部材33を柔軟な素材で構成すればバンド67を屈曲させることができる。ウェアラブルデバイス6-2は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とによって構成される熱電変換素子の表面積を大きくできるので、図17のウェアラブルデバイス6よりも高電圧かつ高出力に設定できる。
図19は、本実施形態のウェアラブルデバイス6の別のバリエーション(ウェアラブルデバイス6-3)である。ウェアラブルデバイス6-3は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とを導電部材63で連結した熱電変換素子を対象物65およびバンド67の下面に配置した構成を有する。第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とは、長手方向がバンド67の長手方向と略平行になるように配置される。熱電変換素子の末端に位置する第1熱電変換体61および第2熱電変換体62は、図示しない端子を介して対象物65に電気的に接続される。図19のように、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62の長手方向をバンド67の長手方向と略平行にする場合、第1熱電変換体61および第2熱電変換体62を薄膜型熱電変換体で構成すればバンド67を屈曲させることができる。ウェアラブルデバイス6-3は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とによって構成される熱電変換素子の表面積を対象物65の下面の分だけ大きくできるので、図18のウェアラブルデバイス6-2よりも高出力に設定できる。
図20は、本実施形態のウェアラブルデバイス6の別のバリエーション(ウェアラブルデバイス6-4)である。ウェアラブルデバイス6-4は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とを導電部材63で連結した熱電変換素子を、対象物65およびバンド67の下面および上面に配置した構成を有する。上面側の第2熱電変換体62と下面側の第1熱電変換体61は、一端が対象物65に接続されたバンド67の他端に設置される導電部材63によって電気的に接続される。第1熱電変換体61と第2熱電変換体62は、長手方向がバンド67の長手方向と略平行になるように配置される。第1熱電変換体61と第2熱電変換体62は、図19のようにバンド67の長手方向に沿って並べて配置されてもよいし、バンド67の表面全体に貼り付けられてもよい。熱電変換素子の末端に位置する第1熱電変換体61および第2熱電変換体62は、図示しない端子を介して対象物65に電気的に接続される。図20のように、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62の長手方向をバンド67の長手方向と略平行にする場合、第1熱電変換体61および第2熱電変換体62を薄膜型熱電変換体で構成すればバンド67を屈曲させることができる。ウェアラブルデバイス6-4は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とによって構成される熱電変換素子の表面積をバンド67の上面の分だけ大きくできる。そのため、図20のウェアラブルデバイス6-4は、第1熱電変換体61と第2熱電変換体62とをバンド67の各面に配置することで温度勾配に影響がなければ、図19のウェアラブルデバイス6-3よりも熱電変換素子の出力を大きくすることができる。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスの熱電変換素子は、複数の第1熱電変換体と、複数の第2熱電変換体とによって構成される。複数の第2熱電変換体は、第1熱電変換体と導電部材によって電気的に接続され、第1熱電変換体と同じ温度勾配を印加された際に反対の向きに電流が流れる。第1熱電変換体と第2熱電変換体とは、長手方向が略平行になるように配置される。
すなわち、本実施形態のウェアラブルデバイスには、同じ熱勾配を印加した際に反対方向に電流が流れる2種類の熱電変換体を交互に接続した構成の熱電変換素子が搭載される。そのため、本実施形態によれば、複数の熱電変換ユニットを直列接続した構成にできるので、第1の実施形態よりも高電圧を得ることができる。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて、図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、帯状の薄膜型熱電変換体をバンドに巻きつける点において第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
(構成)
図21~図22は、本実施形態のウェアラブルデバイス7の構成の一例について説明するための概念図である。図21は、ウェアラブルデバイス7の構成の一例を示す側面図である。図22は、ウェアラブルデバイス7の構成の一例を示す上面図である。
ウェアラブルデバイス7は、熱電変換体71、対象物75、およびバンド77を備える。ウェアラブルデバイス7は、帯状の薄膜型の熱電変換体71をバンド77の周りに巻きつける点で第1の実施形態のウェアラブルデバイス1とは異なる。以下においては、主に、ウェアラブルデバイス1と相違する点について説明する。なお、図21においては、バンド77の右端が露出するように図示しているが、実際にはバンド77の右端まで熱電変換体71を巻きつけておくことが好ましい。
熱電変換体71は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する薄膜型熱電変換体によって構成される。熱電変換体71は、薄膜型であるために柔軟性がある。熱電変換体71は、バンド77が曲げられると、バンド77の変形に伴って変形する。
熱電変換体71は、バンド77の周りに巻きつけられる。熱電変換体71は、図示しない端子を介して対象物75に給電可能に接続される。熱電変換体71は、ウェアラブルデバイス7が人体に装着された状態で、人体と外部との温度勾配に応じて発電する。熱電変換体71は、図示しない端子を経由して、温度勾配によって生じた電力を対象物75に給電する。なお、バンド77の周りに熱電変換体71を巻きつける構成とする場合、バンド77の人体側の面では熱電変換体71の表側から裏側に向かう温度勾配になるのに対し、バンド77の外側の面では熱電変換体71の裏側から表側に向かう温度勾配になる。そのため、バンド77の人体側と外側とでは、温度勾配で発生するスピン流の向きが反対になり、端子から取り出せる電流が相殺される。しかしながら、ウェアラブルデバイス7を人体に装着すると、バンド77の外側の熱電変換体71に印加される温度勾配と比べて、バンド77の人体側の熱電変換体71に印加される温度勾配の方が大きいため、熱電変換体71の端子間には電流が流れる。
バンド77は、ウェアラブルデバイス7を人体に装着するための帯状体である。バンド77は、対象物75の周辺部に延在して配置される。図21~図22の例では、バンド77は、対象物75の周辺部に延在して配置される二つのパーツによって構成される。バンド77の周囲には熱電変換体71が巻きつけられる。なお、図21においては、バンド77を人体に装着するための留具や穴などは省略する。なお、熱電変換体71は、バンド77を構成する二つのパーツのうちいずれか一方に巻きつけるように構成してもよい。
ウェアラブルデバイス7は、バンド77を手首などに巻きつけることによって人体に装着できる。ウェアラブルデバイス7が人体に装着されると、熱電変換体71の人体側と、人体とは反対側との間に温度勾配が発生し、その温度勾配によって発生したスピン流によって起電力が発生する。その起電力によって発生する電流を対象物75に給電すれば、対象物75を駆動させることができる。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、帯状に形成された薄膜型の熱電変換素子をバンドの周囲に巻きつけた構成を有する。本実施形態によれば、第1の実施形態と比べて、帯状の薄膜型熱電変換体の両端部の距離が長くなるため、より高い電圧を得ることができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係るウェアラブルデバイスについて図面を参照しながら説明する。本実施形態のウェアラブルデバイスは、対象物が着脱できる点で第1の実施形態のウェアラブルデバイスとは異なる。
図23~図27は、本実施形態のウェアラブルデバイス8の構成の一例について説明するための概念図である。図23は、ウェアラブルデバイス8の上面図である。図24は、図23のA-A線でウェアラブルデバイス8を切断した際の断面図である。図25は、ウェアラブルデバイス8に搭載される対象物800の下面図である。図26は、対象物800をウェアラブルデバイス8に搭載した状態を示す上面図である。図27は、図26のB-B線でウェアラブルデバイス8を切断した際の断面図である。
ウェアラブルデバイス8は、熱電変換素子81、搭載部82、第1給電端子83、第2給電端子84、およびバンド87を備える。また、対象物800は、第1受電端子801および第2受電端子802を有する。以下においては、ウェアラブルデバイス8が人体に装着されると、搭載部82よりも熱電変換素子81が人体側に位置するものとする。なお、熱電変換素子81は、第1給電端子83または第2給電端子84に電気的に接続される構成であれば、第1~第7の実施形態のいずれの形態であってもよい。
熱電変換素子81は、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子を含む。熱電変換素子81は、搭載部82の下面に配置される。熱電変換素子81は、ウェアラブルデバイス8の搭載部82に対象物800が搭載されると、第1給電端子83および第2給電端子84を介して対象物800に給電可能に接続される。熱電変換素子81はウェアラブルデバイス8が人体に装着された状態で、人体と外部との温度勾配に応じて発電する。熱電変換素子81は、第1給電端子83および第2給電端子84を介して、温度勾配によって生じた電力を対象物800に給電する。
搭載部82は、対象物800が搭載される部分を有する。図23のように、搭載部82の凹部には第1給電端子83および第2給電端子84が露出する。また、図24のように、対象物800の下面には第1受電端子801および第2受電端子802が露出する。図26のように、搭載部82の凹部に対象物800を嵌め込むことによって、対象物800を搭載部82に搭載できる。図27のように、第1給電端子83と第1受電端子801、第2給電端子84と第2受電端子802とが接触するように対象物800を搭載部82に嵌めこむことによって、対象物800と熱電変換素子81とが電気的に接続される。
対象物800は、熱電変換素子81によって発生する電力で駆動させることができれば、どのような電子機器であってもよい。例えば、対象物800は、時計、活動量計、通信端末などのような電子機器である。
以上が本実施形態のウェアラブルデバイス8の構成についての説明である。なお、図23~図27に示すウェアラブルデバイス8の構成は一例であって、本実施形態のウェアラブルデバイス8の構成をそのままの形態に限定するものではない。
以上のように、本実施形態のウェアラブルデバイスは、温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物を搭載する搭載部と、搭載部の周辺部に延在して配置されるバンドとを備える。熱電変換素子は、温度勾配によって発生するスピン流を用いて熱電変換する。本実施形態によれば、搭載された対象物に給電することができるだけではなく、搭載される対象物を交換することができるために汎用性が高い。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
前記熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、
前記対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備えるウェアラブルデバイス。
(付記2)
前記熱電変換素子は、
起電体と、前記起電体に接して配置される磁性体とを積層させた薄膜型熱電変換体である付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記3)
前記熱電変換素子は、
磁性体微粒子と、前記磁性体微粒子の表面を被覆する起電体とによって構成される熱電変換単位構造の集合体によって構成されるバルク型熱電変換体である付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記4)
前記熱電変換素子は、
前記対象物の一方の面に配置される付記1乃至3のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイス。
(付記5)
前記熱電変換素子は、
前記バンドの一方の面に配置された薄膜型熱電変換体を含む付記1乃至4のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイス。
(付記6)
一端が前記対象物に接続され、他端に留具が配置される一対の前記バンドを設け、
前記留具は、
前記一対の前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体を電気的に接続する付記5に記載のウェアラブルデバイス。
(付記7)
前記熱電変換素子は、
前記バンドの一方の面に配置された薄膜型熱電変換体と、
前記対象物の一方の面に配置され、前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体と電気的に接続されるバルク型熱電変換体とによって構成される付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記8)
前記熱電変換素子は、
前記バンドの一方の面に配置される薄膜型熱電変換体と、
前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体の両端部を電気的に接続する導電部材とによって構成される付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記9)
前記導電部材は、
前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体と同じ方向に温度勾配が印加された際に、前記薄膜型熱電変換体とは反対の向きに電流が流れる熱電変換材料を含む付記8に記載のウェアラブルデバイス。
(付記10)
前記熱電変換素子は、
前記バンドの一方の面に配置される複数のバルク型熱電変換体と、
前記バンドに配置された複数の前記バルク型熱電変換体を電気的に接続する導電部材とによって構成される付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記11)
前記熱電変換素子は、
前記バンドの一方の面に配置される複数のバルク型熱電変換体と、
前記バンドに配置された複数の前記バルク型熱電変換体と電気的に接続される薄膜型熱電変換体とによって構成される付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記12)
前記熱電変換素子は、
複数の第1熱電変換体と、
前記第1熱電変換体と導電部材によって電気的に接続され、前記第1熱電変換体と同じ温度勾配を印加された際に反対の向きに電流が流れる複数の第2熱電変換体とによって構成され、
前記第1熱電変換体と前記第2熱電変換体とは、それぞれの長手方向が略平行になるように配置される付記1乃至3のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイス。
(付記13)
前記熱電変換素子は、
帯状に形成され、前記バンドの周囲に巻きつけられる薄膜型熱電変換体によって構成される付記1に記載のウェアラブルデバイス。
(付記14)
温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する複数のバルク型熱電変換体と、
隣接し合う前記バルク型熱電変換体同士を連結するとともに、電気的に接続する複数の連結部材と、
複数の前記バルク型熱電変換体によって構成される熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物とを備え、
複数の前記バルク型熱電変換体を前記連結部材によって連結した構造によって形成されるバンドは、前記対象物の周辺部に延在して配置されるウェアラブルデバイス。
(付記15)
温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
前記熱電変換素子からの給電を受ける対象物を搭載する搭載部と、
前記搭載部の周辺部に延在して配置されるバンドとを備えるウェアラブルデバイス。
この出願は、2019年1月11日に出願された日本出願特願2019-003515を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、2、3、4、5、6、7、8 ウェアラブルデバイス
11、21、31 熱電変換素子
15、25、35、45、55、65、75 対象物
17、27、37、47、57、67、77、87 バンド
34 折り返し電極
33、42、63 導電部材
41、43 熱電変換体
51 熱電変換体
52 連結部材
36 留具
61 第1熱電変換体
62 第2熱電変換体
82 搭載部
83 第1給電端子
84 第2給電端子
111 起電体層
112 磁性体層
200 熱電変換単位構造
210 磁性体微粒子
220 起電体
800 対象物
801 第1受電端子
802 第2受電端子

Claims (9)

  1. 温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、
    前記対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備え、
    前記熱電変換素子は、
    前記バンドの一方の面に配置された薄膜型熱電変換体と、
    前記対象物の一方の面に配置され、前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体と電気的に接続されるバルク型熱電変換体とによって構成されるウェアラブルデバイス。
  2. 前記熱電変換素子は、
    前記対象物の一方の面に配置される請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
  3. 前記熱電変換素子は、
    前記バンドの一方の面に配置された前記薄膜型熱電変換体を含む請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
  4. 一端が前記対象物に接続され、他端に留具が配置される一対の前記バンドを設け、
    前記留具は、
    前記一対の前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体を電気的に接続する請求項3に記載のウェアラブルデバイス。
  5. 前記熱電変換素子は、
    前記バンドの一方の面に配置される複数のバルク型熱電変換体と、
    前記バンドに配置された複数の前記バルク型熱電変換体を電気的に接続する導電部材とによって構成される請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
  6. 温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、
    前記対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備え、
    前記熱電変換素子は、
    複数の第1熱電変換体と、
    前記第1熱電変換体と導電部材によって電気的に接続され、前記第1熱電変換体と同じ温度勾配を印加された際に反対の向きに電流が流れる複数の第2熱電変換体とによって構成され、
    前記第1熱電変換体と前記第2熱電変換体とは、それぞれの長手方向が略平行になるように配置されるウェアラブルデバイス。
  7. 温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物と、
    前記対象物の周辺部に延在して配置されるバンドとを備え、
    前記熱電変換素子は、
    帯状に形成され、前記バンドの周囲に巻きつけられる薄膜型熱電変換体によって構成されるウェアラブルデバイス。
  8. 温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する複数のバルク型熱電変換体と、
    隣接し合う前記バルク型熱電変換体同士を連結するとともに、電気的に接続する複数の連結部材と、
    複数の前記バルク型熱電変換体によって構成される熱電変換素子で発生した電力を受電する対象物とを備え、
    複数の前記バルク型熱電変換体を前記連結部材によって連結した構造によって形成されるバンドは、前記対象物の周辺部に延在して配置され、
    前記バンドを構成する複数の前記バルク型熱電変換体と電気的に接続された熱電変換体が、前記対象物の一方の面に配置されるウェアラブルデバイス。
  9. 温度勾配で発生するスピン流を電流に変換する熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子からの給電を受ける対象物搭載される凹部を有する搭載部と、
    前記搭載部の周辺部に延在して配置されるバンドとを備え、
    前記熱電変換素子は、
    前記バンドの一方の面に配置された薄膜型熱電変換体と、
    前記対象物の一方の面に配置され、前記バンドに配置された前記薄膜型熱電変換体と電気的に接続されるバルク型熱電変換体とによって構成され
    前記搭載部の凹部には、前記対象物に給電するための給電端子が露出するウェアラブルデバイス。
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