JP6311081B2 - 基板及び基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板等の基板であって金属片が嵌め込まれて大電流及び放熱特性に優れた基板及び基板の製造方法に関する。
電気回路における半導体素子は、高密度化や高電流化により発熱量が増加する傾向にある。特にSiを用いた半導体は周囲の温度が100℃以上になると誤動作、故障の原因となる。このような半導体素子等の発熱部品としては例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やIPM(Intelligent Power Module)等のスイッチング素子がある。
発熱部品を効果的に冷却するため、発熱部品から発せられる熱を基板の反対側に向けて逃がすように放熱経路を形成している。具体的には、発熱部品から発生する熱を基板の背面側(部品搭載面(実装面)とは反対側)にあるヒートシンク等に伝導することで冷却している。
放熱経路としては、例えば熱伝導率の高い金属(Cu、Al等)からなる金属片が用いられる。この金属片は、基板に形成されたスルーホール内に固定されている。スルーホールへの金属片の固定は、圧入や塑性変形による密着、接着剤や半田による接合等で行われる(例えば特許文献1参照)。金属片が発熱部品と接することで、発熱部品から発生する熱はこの金属片(例えば柱状の銅)を介して外部に放熱される。
特開平2−134895号公報
しかしながら、金属片を放熱だけではなく、電気的な接続にも用いたいという要望がある。従来、スルーホールに固定された状態の金属片は、単にスルーホールと物理的に接しているのみであるので、電気的な導通が不安定である。すなわち、安定して確実に導電性を確保することができない。このため、従来は別途基板に電気的な導通のためのスルーホールを設け、このスルーホールの内壁に銅めっきを施して形成されたスルーホールめっきを用いている。しかしこのようなスルーホールめっきを施すことは、基板にそのためのスペースが必要となってしまい、部品実装の高密度化の観点から好ましくない。
本発明は、上記従来技術を考慮したものであって、放熱特性を有するともに十分な電気的導通を図ることができる基板及び基板の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明では、導電材料からなる導電層が複数形成されている積層配線板と、該積層配線板を貫通して形成されているスルーホールと、該スルーホールの内壁を覆い、前記導電層と電気的に接続しているスルーホールめっきと、該スルーホールめっきの内側に配されていて、金属製のコア部及び該コア部全表面を覆っていて前記コア部とは異なる金属製の皮膜部とからなる金属片と、前記皮膜部と前記スルーホールめっきとの間に配されていて、前記皮膜部及び前記スルーホールめっきを形成している互いの金属で形成された合金膜と、前記被膜部を含む前記積層配線板の両面を覆う金属材料からなる蓋めっき層とを備えたことを特徴とする基板を提供する。
好ましくは、前記被膜部は、前記コア部を直接覆う内層及び該内層の外側に配された外層の二層構造からなり、前記コア部、前記内層、前記外層は全て異なる金属で形成されている。
好ましくは、前記コア部は銅、銀、又はアルミニウムで形成され、前記外層は錫又は金で形成され、前記内層はニッケルで形成されている。
また、本発明では、絶縁樹脂材料からなる絶縁層と導電材料がパターンとして形成された導電層とをそれぞれ複数重ねて積層方向にプレスすることで積層配線板を形成する積層配線板形成工程と、前記積層配線板を貫通するスルーホールを形成し、めっき処理を施すことにより前記スルーホールの内壁に前記導電層と電気的に接続するスルーホールめっきを形成するスルーホールめっき形成工程と、金属製のコア部を形成し、該コア部に対して前記コア部とは異なる金属にてめっき処理を施して皮膜部を形成し、前記コア部の全表面が前記皮膜部で覆われた金属片を形成する金属片形成工程と、前記金属片を前記スルーホールに挿通して前記スルーホール内に配した状態で、前記金属片を押圧することにより前記金属片を拡径させ、前記金属片の前記皮膜部と前記スルーホールめっきとを接触させる押圧工程と、前記皮膜部と前記スルーホールめっきとの接触部分を加熱することで前記皮膜部及び前記スルーホールめっきを形成している互いの金属を合金化させて合金膜を形成する合金膜形成工程とを備えたことを特徴とする基板の製造方法を提供する。
好ましくは、前記金属片形成工程にて、前記コア部に対して二層のめっき処理を施すことで内層及び外層からなる二層構造の前記皮膜部を形成し、前記コア部、前記内層、前記外層は全て異なる金属で形成する。
好ましくは、前記金属片形成工程にて、前記コア部は銅、銀、又はアルミニウムで形成し、前記外層は錫又は金で形成し、前記内層はニッケルで形成する。
本発明に係る基板によれば、金属片を形成しているコア部は合金膜を介してスルーホールめっきと接合する。したがって、結果としてコア部は導電層と電気的に接続することができる。この接続はコア部を覆う皮膜部とスルーホールめっきとが化学的に反応して形成された合金層にて行われているので、安定且つ確実な電気的接続(導電性)を確保することができる。すなわち、放熱特性を有するともに十分な電気的導通を図ることができる基板を得ることができる。またこのようにコア部を通じて導電性を確保できるので、積層配線板に別途電気的導通のためのスルーホールめっきを形成する必要がなくなる。このためこのようなスルーホール形成のためのスペースが不要となり、近年求められている基板における部品実装の高密度化に寄与することができる。さらに、コア部はスルーホールの貫通方向両側においても被膜部で覆われている。このため、コア部が露出されてしまうことを防止し、コア部を保護することができる。また、積層配線板の両面は被膜部(金属片)とともに蓋めっき層で覆われていてもよい。これにより、金属片と積層配線板との一体化が強まり、金属片がスルーホールから抜けてしまうことを確実に防止し、基板としての一体性を確保できる。
また、コア部と被膜部とを異なる金属にて形成することで、コア部を電気的導通及び放熱性の優れた金属で形成し、被膜部を合金のしやすい金属で形成することができる。このようにコア部と被膜部とを異なる金属とすることで、互いの特性に応じた電気的導通及び放熱作用を考慮しながら最適な金属を選択できることになる。さらに、被膜部を異なる金属からなる二層構造(内層と外層)で形成することで、コア部と被膜部とが合金化してしまうことを防止できる。すなわち、内層を比較的反応性の低い金属で形成することで、この内層がコア部と外層との間に介装されるので、コア部と外層とが合金化してしまうことが防止される。さらにいえば、スルーホールめっきの内壁面が凹凸形状を有していたとしても、外層(被膜部が二層構造ではない場合は被膜部)として柔らかい金属を採用することで、外層(被膜部)がこの凹凸形状に対応して追従するので、確実にスルーホール内に金属片を保持するように配することができる。これらを考慮すると、コア部としては高い電気的導通特性と放熱特性を有する銅、銀、又はアルミニウムのいずれかの金属製であることが好ましい。また、外層としては高い展延特性を有する錫又は金のいずれかの金属製であることが好ましい。また、内層としては反応性の低いニッケルで形成されていることが好ましい。
また、本発明に係る基板の製造方法によれば、金属片形成工程にて、コア部に対して全表面を被膜部で覆うようにめっき処理を施すので、その後の押圧工程にて金属片を押圧した際にコア部を保護することができる。金属片形成工程にて予めコア部とは別の被膜部を形成し、合金膜形成工程にてこの被膜部とスルーホールめっきとを合金化するので、この合金は被膜部とスルーホールめっきとが化学的に反応して形成された合金層となる。このため、安定且つ確実な電気的接続(導電性)を確保することができる。そしてこのように安定的な電気的接続が確保された合金膜はコア部を覆っているので、結果としてコア部は合金膜を介してスルーホールめっきと接合することになる。これにより、コア部と導電層との間の電気的接続を確保できる。すなわち、放熱特性を有するともに十分な電気的導通を図ることができる基板を得ることができる。
スルーホールめっき形成工程、金属片形成工程、押圧工程、合金膜形成工程を経ることで、コア部を通じた導電層との導通を確保できるので、積層配線板に別途電気的導通のためのスルーホールめっきを形成する必要がなくなる。このためこのようなスルーホール形成のためのスペースが不要となり、近年求められている基板における部品実装の高密度化に寄与することができる。
また、蓋めっき層形成工程を行って積層配線板の両面は被膜部(金属片)とともに蓋めっき層で覆ってもよい。これにより、金属片と積層配線板との一体化が強まり、金属片がスルーホールから抜けてしまうことを確実に防止し、基板としての一体性を確保できる。
また、金属片形成工程にてコア部と被膜部とは異なる金属にて形成されるので、コア部を電気的導通及び放熱性の優れた金属で形成し、被膜部を合金のしやすい金属で形成することができる。このようにコア部と被膜部とを異なる金属とすることで、互いの特性に応じた電気的導通及び放熱作用を考慮しながら最適な金属を選択できることになる。さらに、金属片形成工程にて二層のめっき処理を施し被膜部を異なる金属からなる二層構造(内層と外層)として形成することで、コア部と被膜部とが合金化してしまうことを防止できる。すなわち、内層を比較的反応性の低い金属で形成することで、この内層がコア部と外層との間に介装されるので、コア部と外層とが合金化してしまうことが防止される。さらにいえば、スルーホールめっきの内壁面が凹凸形状を有していたとしても、外層(被膜部が二層構造ではない場合は被膜部)として柔らかい金属を採用することで、外層(被膜部)がこの凹凸形状に対応して追従するので、確実にスルーホール内に金属片を保持するように配することができる。これらを考慮すると、コア部としては高い電気的導通特性と放熱特性を有する銅、銀、又はアルミニウムのいずれかの金属製であることが好ましい。また、外層としては高い展延特性を有する錫又は金のいずれかの金属製であることが好ましい。また、内層としては反応性の低いニッケルで形成されていることが好ましい。
本発明に係る基板の概略断面図である。 本発明に係る別の基板の概略断面図である。 本発明に係る基板の製造方法のフローチャートである。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。 本発明に係る基板の製造方法を順番に説明するための概略図である。
図1に示すように、本発明に係る基板1は、導電層2が複数形成されている多層板(両面板も含む)と称される積層配線板3を主な構造として有している。図1の例では、導電層2が4層形成されているいわゆる4層板が示されている。導電層2は導体パターンとして各層に形成されている。導電層2の間には絶縁層4が配されている。絶縁層4は例えばプリプレグ等の絶縁材料で形成されている。
積層配線板3にはスルーホール6が形成されている。このスルーホール6は、積層配線板3を貫通している。このスルーホール6の孔形状は略円柱形状である。積層配線板3を上方向から視た平面視では、スルーホール6は円形を描いている。スルーホール6の内壁にはスルーホールめっき7が形成されている。このスルーホールめっき7はスルーホール6の内壁に接して形成されるので、スルーホール6の内壁に通じている導電層2とスルーホールめっき7とは電気的に接続される。このため、めっき材料としては銅が好ましい。スルーホールめっき7は、積層配線板3の両面とスルーホール6の内壁面に形成されている。
スルーホール6内には、金属片10が配されている。この金属片10は、金属製のコア部8とこのコア部8の全表面を覆う皮膜部9にて形成されている。皮膜部9はコア部8とは異なる金属にて形成されている。また、コア部8は略円柱形状である。このコア部8が基板1の放熱及び導通の役割を担うため、コア部8にはこれら放熱及び導通特性に優れた金属が用いられる。
金属片10は、スルーホール6内で外方に径が押し広げられてスルーホール6に係合して保持されている。すなわち、金属片10はスルーホール6内に嵌め込まれている。ここで、金属片10とスルーホールめっき7との間には合金膜11が配されている。この合金膜11は、皮膜部9及びスルーホールめっき7を形成している互いの金属が合金化したものである。
積層配線板3の両面には、蓋めっき層12が配されている。蓋めっき層12は積層配線板3の両面を覆っている。この蓋めっき層12はめっき処理により形成されるので金属が積層配線板3の表面に析出したものである。蓋めっき層12は、積層配線板3の表面に露出している被膜部9の表面を含んで積層配線板3を覆っている。
上記構造の基板1を採用することで、金属片10を形成しているコア部8は合金膜11を介してスルーホールめっき7と接合することになる。したがって、結果としてコア部8は導電層2と電気的に接続される。この接続はコア部8を覆う皮膜部9とスルーホールめっき7とが化学的に反応して形成された合金層11にて行われているので、安定且つ確実な電気的接続(導電性)を確保することができる。すなわち、放熱特性を有するともに十分な電気的導通を図ることができる基板1を得ることができる。またこのようにコア部8を通じて導電性を確保できるので、積層配線板3に別途電気的導通のためのスルーホール及びスルーホールめっきを形成する必要がなくなる。このためこのようなスルーホール形成のためのスペースが不要となり、近年求められている基板1における部品実装の高密度化に寄与することができる。さらに、コア部8はスルーホール6の貫通方向両側においても被膜部9で覆われている。このため、コア部8が露出されてしまうことを防止し、コア部8を保護することができる。また、積層配線板3の両面は被膜部9(金属片10)とともに蓋めっき層12で覆われている。このため、金属片10と積層配線板3との一体化が強まり、金属片10がスルーホール6から抜けてしまうことを確実に防止し、基板1としての一体性を確保できる。
また、コア部8と被膜部9とを異なる金属にて形成することで、コア部8を電気的導通及び放熱性の優れた金属で形成し、被膜部9を合金のしやすい金属で形成することができる。このようにコア部8と被膜部9とを異なる金属とすることで、互いの特性に応じた電気的導通及び放熱作用を考慮しながら最適な金属を選択できることになる。
ここで、図2に示すように、被膜部9は、コア部9を直接覆う内層13及び内層13の外側に配された外層14の二層構造から形成してもよい。ここで、コア部8、内層13、外層14は全て異なる金属で形成されていることが好ましい。特に、コア部8は銅、銀、又はアルミニウムのいずれかで形成され、外層14は錫又は金で形成され、内層13はニッケルで形成されていることが好ましい。このように、被膜部9を異なる金属からなる二層構造(内層13と外層14)で形成することで、コア部8と被膜部9とが合金化してしまうことを防止できる。すなわち、内層13を比較的反応性の低い金属で形成することで、この内層13がコア部8と外層14との間に介装されるので、コア部8と外層14とが合金化してしまうことが防止される。さらにいえば、スルーホールめっき7の内壁面が凹凸形状を有していたとしても、外層14(被膜部9が二層構造ではない場合は被膜部9)として柔らかい金属を採用することで、外層14(被膜部9)がこの凹凸形状に対応して追従するので、確実にスルーホール6内に金属片10を保持するように配することができる。これらを考慮すると、コア部8としては高い電気的導通特性と放熱特性を有する銅、銀、又はアルミニウムのいずれかの金属製であることが好ましい。また、外層14としては高い展延特性を有する錫又は金(又は銅錫合金)のいずれかの金属製であることが好ましい。また、内層13としては反応性の低いニッケルで形成されていることが好ましい。
上述した基板1は、本発明に係る基板の製造方法により製造可能である。この製造方法は図3に示すフローチャートに表される。この方法では、まず積層配線板形成工程が行われる(ステップS1)。この工程では、絶縁層4と導電層2とをそれぞれ複数重ねて積層方向にプレスすることで図4に示すような積層配線板3が得られる。絶縁層4は例えば絶縁樹脂材料からなり、導電層2は導電材料がパターンとして形成されている。導電層2が4層の積層配線板を形成するには、例えば絶縁層4の片面にのみ導電層2が形成されたいわゆる片面板(片面にのみ銅箔が形成された銅張積層板)の2枚で、絶縁層4の両面に導電層2が形成されたいわゆる両面板(両面に銅箔が形成された銅張積層板)を挟み込み、これを積層する。なお、絶縁層4は、例えばエポキシ樹脂内にガラス繊維の糸で織った布であるシート状のガラスクロス5が配されているプリプレグが用いられる。
次に、スルーホールめっき形成工程を行う(ステップS2)。この工程では、まず積層配線板3を貫通する図5に示すようなスルーホール6が形成される。このスルーホール6はドリルやパンチプレス、あるいはレーザ等により積層配線板3に対して孔あけ加工することで形成される。スルーホール6の孔形状は略円柱形状である。積層配線板3を上方向から視た平面視では、スルーホール6は円形を描いている。
スルーホール6が形成された後、このスルーホール6にはめっき処理が施される。このめっき処理により、スルーホール6の内壁には図6に示すようなスルーホールめっき7が形成される。このスルーホールめっき7はスルーホール6の内壁に接して形成されるので、スルーホール6の内壁に通じている導電層2とスルーホールめっき7とは電気的に接続される。このため、めっき材料としては銅が好ましい。なお、このめっき処理は積層配線板3の全表面に対して施されるため、めっき処理によって析出するスルーホールめっき7は、積層配線板3の両面とスルーホール6の内壁面に形成される。
次に、金属片形成工程を行う(ステップS3)。この金属片形成工程は、上述した積層配線板形成工程及びスルーホールめっき形成工程よりも前に行ってもよい。この工程では、まず金属製のコア部8が形成される。このコア部8は略円柱形状である。コア部8は、例えば金属製の板材や棒材を機械加工して形成される。具体的には、金属板を略円柱形状となるように打ち抜いたり、長尺の略円柱形状の棒材を適宜所定長さに切断して形成される。また、このコア部8が基板1の放熱及び導通の役割を担うため、コア部8にはこれら放熱及び導通特性に優れた金属が用いられる。次に、コア部8にめっき処理が施される。このめっき処理にはコア部8とは異なる金属が用いられる。このようにしてめっき処理されたコア部8の全表面には、皮膜部9が形成される。このようにしてコア部8の全表面を皮膜部9で覆うことにより、金属片10が形成される。
次に、押圧工程を行う(ステップS4)。この工程では、まず図7に示すようにスルーホール6に対して金属片10を挿通させる。したがって、金属片10の径はスルーホール6(具体的にはスルーホールめっき7)の径よりも小さい。そして、金属片10がスルーホール6内に配された状態で、金属片10を上下方向(スルーホールの貫通方向両側)から押圧する。これにより、図8に示すように金属片10は外方に拡径される。金属片10が拡径されることで、皮膜部9はスルーホールめっき7に接触する。なお、押圧は金属片10の一方の面に押さえるための板を配し、他方の側からのみプレス部材を用いて押圧してもよい。
次に、合金膜形成工程を行う(ステップS5)。この工程では、皮膜部9及びスルーホールめっき7を形成している互いの金属を合金化させて図9に示すような合金膜11を形成する。具体的には、皮膜部9とスルーホールめっき7との接触部分を加熱して合金化する。この加熱は基板製造プロセス中に行われるソルダレジスト硬化やリフロー等の加熱処理にて自然に促進される。すなわち、加熱処理は被膜部9とスルーホールめっき7との接触部分を狙って加熱することを意味するだけでなく、この接触部分を含む積層配線板3の全体に対する加熱処理をも意味している。
次に、蓋めっき層形成工程を行う(ステップS6)。この工程では、積層配線板3の両面に蓋めっき層12を形成する。この蓋めっき層12が形成されて、図1に示すような基板1となる。積層配線板3には、スルーホール6の貫通方向両側である両面に金属片10の皮膜部9が露出している。蓋めっき層12はこの皮膜部9を含んでめっき処理されて形成される。すなわち、蓋めっき層12は積層配線板3の両面にめっき処理を施すことにより形成される。なお、この合金化工程は実際には上記合金膜形成工程と同時又はそれより前に行われる。
このように、本発明に係る基板1の製造方法によれば、金属片形成工程にて、コア部8に対して全表面を被膜部9で覆うようにめっき処理を施すので、その後の押圧工程にて金属片10を押圧した際にコア部8を保護することができる。すなわち、コア部8はその全表面が皮膜部9で覆われているので、押圧工程で押圧される面も露出していないことになる。このように放熱、導通の役割を果たすコア部8の全表面を覆うという金属片形成工程を行うことでコア部8の確実な保護を実現できる。また、金属片形成工程にて予めコア部8とは別の被膜部9を形成し、合金膜形成工程にてこの被膜部9とスルーホールめっき7とを合金化するので、この合金は被膜部9とスルーホールめっき7とが化学的に反応して形成された合金層11となる。このため、合金層11を利用した安定且つ確実な電気的接続(導電性)を確保することができる。このような安定的な電気的導通は同種金属(例えば銅)同士が物理的に接触しているだけでは実現することができない。異種金属を接触させて合金化させることで得られる効果である。そしてこのように安定的な電気的接続が確保された合金膜11はコア部8を覆っているので、結果としてコア部8は合金膜11を介してスルーホールめっき7と接合することになる。これにより、コア部8と導電層2との間の電気的接続を確保できる。すなわち、放熱特性を有するともに十分な電気的導通を図ることができる基板1を得ることができる。
また、上記スルーホールめっき形成工程、金属片形成工程、押圧工程、合金膜形成工程を経ることで、コア部8を通じた導電層2との導通を確保できるので、積層配線板3に別途電気的導通のためのスルーホール及びこれをめっきしたスルーホールめっきを形成する必要がなくなる。このためこのようなスルーホール形成のためのスペースが不要となり、近年求められている基板における部品実装の高密度化に寄与することができる。また、蓋めっき層形成工程にて積層配線板3の両面は被膜部9(金属片10)とともに蓋めっき層12で覆われる。このため、金属片10と積層配線板3との一体化が強まり、金属片10がスルーホール6(スルーホールめっき7)から抜けてしまうことを確実に防止し、基板1としての一体性を確保できる。
ここで、金属片形成工程にて、コア部8に対して二層のめっき処理を施すことで内層13及び外層14からなる二層構造の皮膜部9を形成してもよい。その際、コア部8、内層13、外層14は全て異なる金属で形成されていることが好ましい。特に、金コア部8は銅、銀、又はアルミニウムのいずれかで形成し、外層14は錫又は金で形成し、内層13はニッケルで形成されていることが好ましい。このように、金属片形成工程にてコア部8と被膜部9とを異なる金属にて形成することで、コア部8を電気的導通及び放熱性の優れた金属(例えば銅、銀、アルミニウム)で形成し、被膜部9を合金のしやすい金属(例えば錫、金)で形成することができる。このようにコア部8と被膜部9とを異なる金属とすることで、互いの特性に応じた電気的導通及び放熱作用を考慮しながら最適な金属を選択できることになる。
さらに、上述したように、金属片形成工程にて二層のめっき処理を施し被膜部9を異なる金属からなる二層構造(内層13と外層14)として形成することで、コア部8と被膜部9とが合金化してしまうことを防止できる。すなわち、内層13を比較的反応性の低い金属で形成することで、この内層13がコア部8と外層14との間に介装されるので、コア部8と外層14とが合金化してしまうことが防止される。さらにいえば、スルーホールめっき7の内壁面が凹凸形状を有していたとしても、外層14(被膜部9が二層構造ではない場合は被膜部9)として柔らかい金属を採用することで、外層14(被膜部9)がこの凹凸形状に対応して追従するので、確実にスルーホール6内に金属片10を保持するように配することができる。これらを考慮すると、コア部8としては高い電気的導通特性と放熱特性を有する銅、銀、又はアルミニウムのいずれかの金属製であることが好ましい。また、外層14としては高い展延特性を有する錫又は金(又は銅錫合金)のいずれかの金属製であることが好ましい。また、内層13としては反応性の低いニッケルで形成されていることが好ましい。
1:基板、2:導電層、3:積層配線板、4:絶縁層、5:ガラスクロス、6:スルーホール、7:スルーホールめっき、8:コア部、9:皮膜部、10:金属片、11:合金膜、12:蓋めっき層、13:内層、14:外層

Claims (6)

  1. 導電材料からなる導電層が複数形成されている積層配線板と、
    該積層配線板を貫通して形成されているスルーホールと、
    該スルーホールの内壁を覆い、前記導電層と電気的に接続しているスルーホールめっきと、
    該スルーホールめっきの内側に配されていて、金属製のコア部及び該コア部全表面を覆っていて前記コア部とは異なる金属製の皮膜部とからなる金属片と、
    前記皮膜部と前記スルーホールめっきとの間に配されていて、前記皮膜部及び前記スルーホールめっきを形成している互いの金属で形成された合金膜とを備えたことを特徴とする基板。
  2. 前記被膜部は、前記コア部を直接覆う内層及び該内層の外側に配された外層の二層構造からなり、
    前記コア部、前記内層、前記外層は全て異なる金属で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板。
  3. 前記コア部は銅、銀、又はアルミニウムで形成され、
    前記外層は錫又は金で形成され、
    前記内層はニッケルで形成されていることを特徴とする請求項2に記載の基板。
  4. 絶縁樹脂材料からなる絶縁層と導電材料がパターンとして形成された導電層とをそれぞれ複数重ねて積層方向にプレスすることで積層配線板を形成する積層配線板形成工程と、
    前記積層配線板を貫通するスルーホールを形成し、めっき処理を施すことにより前記スルーホールの内壁に前記導電層と電気的に接続するスルーホールめっきを形成するスルーホールめっき形成工程と、
    金属製のコア部を形成し、該コア部に対して前記コア部とは異なる金属にてめっき処理を施して皮膜部を形成し、前記コア部の全表面が前記皮膜部で覆われた金属片を形成する金属片形成工程と、
    前記金属片を前記スルーホールに挿通して前記スルーホール内に配した状態で、前記金属片を押圧することにより前記金属片を拡径させ、前記金属片の前記皮膜部と前記スルーホールめっきとを接触させる押圧工程と、
    前記皮膜部と前記スルーホールめっきとの接触部分を加熱することで前記皮膜部及び前記スルーホールめっきを形成している互いの金属を合金化させて合金膜を形成する合金膜形成工程とを備えたことを特徴とする基板の製造方法。
  5. 前記金属片形成工程にて、前記コア部に対して二層のめっき処理を施すことで内層及び外層からなる二層構造の前記皮膜部を形成し、前記コア部、前記内層、前記外層は全て異なる金属で形成することを特徴とする請求項4に記載の基板の製造方法。
  6. 前記金属片形成工程にて、前記コア部は銅、銀、又はアルミニウムで形成し、前記外層は錫又は金で形成し、前記内層はニッケルで形成することを特徴とする請求項5に記載の基板の製造方法。
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