JP2011243767A - 多層配線板とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱効果が高く、各配線層の層間接続も容易な多層配線板とその製造方法を提供する。
【解決手段】複数層の配線層24,31,32と、配線層24,31,32による熱を放熱する放熱層22有する。放熱層22は配線層24,31,32とは別々に形成され、放熱層22は透孔38を備える。放熱層22の透孔38を通過して、層間接続用または放熱用のスキップビア36,42を備える。スキップビア36,42は、配線層24,31,32または放熱層22に接続された金属メッキにより形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】複数層の配線層24,31,32と、配線層24,31,32による熱を放熱する放熱層22有する。放熱層22は配線層24,31,32とは別々に形成され、放熱層22は透孔38を備える。放熱層22の透孔38を通過して、層間接続用または放熱用のスキップビア36,42を備える。スキップビア36,42は、配線層24,31,32または放熱層22に接続された金属メッキにより形成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数の回路配線が絶縁層を挟んで積層され、各層の回路配線が層間接続用ビアを介して接続された多層配線板とその製造方法に関する。
従来、電子回路が形成されたリジッドな実装部からフレキシブルなケーブル部を延出させた多層配線板が、各種電子機器に多用されている。この多層配線板のリジッド部には、各種ICやパワー素子等の発熱の大きい部品が取り付けられる場合がある。このような多層配線板においては、リジッド部表面に放熱用のビアが設けられ、基板表面及び内部の素子の熱を放出し、温度上昇を抑えている。
また、特許文献1に開示されているように、フレックスリジッド配線板のフレキシブル部に設けられたパワーモジュールの放熱のため、パワーモジュールが設けられたフレキシブル部の裏面に絶縁材を介して金属板を貼り付けたものもある。
その他、特許文献2には、リジッド部表面の配線層とフレキシブル部の配線層から繋がったリジッド部内の配線層とを、フィルドビアにより接続したフレックスリジッド配線板が開示されている。このフィルドビアは、フレキシブル層から連続したベースフィルムを貫通してビアホールが形成され、リジッド部表裏の配線層を接続している。ビアホールの形成は、絶縁層と銅箔を貫通させてレーザにより穴あけを行い、メッキを施してフィルドビアを形成している。
従来の放熱用ビアが設けられた基板では、放熱層を跨いで層間接続をすることができなかったので、基板設計上の制約が大きく、回路基板の小型化や軽量化等に問題があった。
また、上記特許文献1に開示されているフレックスリジッド配線板では、フレキシブル部に絶縁材を介して金属板を貼り付けるので、放熱効果が十分ではなく、リジッド部の放熱については考慮されていないものである。
特許文献2に開示された多層配線板の場合も、リジッド部を貫通したフィルドビアが形成されているが、リジッド部内部の放熱が十分に行われず、リジッド部に実装可能な素子が制限されるものである。
この発明は、上記背景技術に鑑みて成されたもので、放熱効果が高く、各配線層の層間接続も容易な多層配線板とその製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、絶縁層を挟んで回路が形成された複数層の配線層と、前記配線層による熱を放熱する放熱層と、この放熱層に接続された放熱用ビアとを備えた多層配線板であって、前記放熱層と前記配線層は前記絶縁層を挟んで別々に形成され、前記放熱層には透孔が形成され、前記放熱層の前記透孔を通過してスキップビアが形成されている多層配線板である。
前記放熱層及び前記配線層は金属箔により形成され、前記放熱層の透孔内を通過して層間接続用または放熱用の前記スキップビアが形成されているものである。また、前記スキップビアは、前記配線層または前記放熱層に接続された金属メッキにより形成されているものである。
また、この発明の多層配線板は、フレキシブル部とリジッド部とを備え、前記放熱層は前記リジッド部から前記フレキシブル部にかけて連続的に設けられ、前記フレキシブル部に前記放熱層が露出しているフレックスリジッド配線板である。前記フレキシブル部と前記リジッド部の前記放熱層の厚さが等しいものでも良い。
さらに、前記放熱層の金属は、前記配線層の金属よりも厚く形成されていても良いものである。また、前記放熱層と前記配線層は、銅箔の厚さの異なる両面銅張積層板により形成されているものでも良く、前記スキップビアは、前記絶縁層内に配置されているものでも良い。
またこの発明は、絶縁層を挟んで回路が形成された複数層の配線層と、前記配線層による熱を放熱する放熱層を形成し、この放熱層に接続された放熱用ビアを形成する多層配線板の製造方法であって、前記放熱層と前記配線層とを前記絶縁層を挟んで別々に形成し、前記放熱層に透孔を形成し、前記放熱層の前記透孔を通過し複数層に亘るビアホールを形成し、このビアホールにより層間接続用または放熱用のスキップビアを設ける多層配線板の製造方法である。
前記スキップビアは、レーザ光により表面の金属層及び前記放熱層を貫通し、前記透孔を通過して形成するものである。
この発明の多層配線板とその製造方法によれば、効果的に放熱が行われ、各配線層の層間接続も任意に容易に可能であり、強度も高い多層配線板を形成することができる。また、フレキシブル部を有する多層配線板においても、リジッド部の放熱効果が高くフレキシブル部の屈曲性も良好な構造とすることができる。
以下、この発明の多層配線板の第一実施形態について、図1〜図3を基にして説明する。この実施形態の多層配線板はフレックスリジッド配線基板10であり、図1に示すように、柔軟なフレキシブル部12と、剛性のあるリジッド部14が一体的に連続して形成されている。このフレックスリジッド配線基板10の中心部には、厚さが例えば10〜50μm程度のポリイミド等のベースフィルム16が位置し、その両面に銅箔18,19が貼り付けられた両面銅張積層板20が用いられている。
両面銅張積層板20の銅箔18,19は、一方の銅箔18の厚みが例えば18μm〜70μm程度で比較的厚く、後述する放熱用ビア40及び放熱用スキップビア42に接続した放熱層22を構成している。他方の銅箔19は、相対的に厚みが薄く、例えば6μm〜40μm程度で、銅箔により所定の回路パターンが形成された配線層24を形成している。両面銅張積層板20には、リジッド部14の両側に、絶縁層であるカバーレイフィルム26が積層され、フレキシブル部12の一方の側にも、リジッド部からカバーレイフィルム26が延びてケーブル等の配線層24を覆って貼り付けられている。フレキシブル部12では、放熱層22が露出して設けられ、リジッド部14との境界部分には、放熱層22を覆ったカバーレイフィルム26がリジッド部14から僅かに突出してフレキシブル部12に位置している。さらに、リジッド部14には、各カバーレイフィルム26の外側に、ガラスエポキシ等のプリプレグより成る絶縁層28を介して、各々銅箔30により回路パターンが形成された配線層31,32が設けられている。
リジッド部14の一方の側の配線層31のランド部31aには、ベースフィルム16の表面に形成された配線層24の所定位置のランド部24aに、配線層31から絶縁層28とカバーレイフィルム26を貫通して接続された層間接続用ビア34が形成されている。さらに、リジッド部14の他方の側の配線層32のランド部32aには、同様にベースフィルム16のランド部24aに、複数の絶縁層を貫通して接続された層間接続用スキップビア36が形成されている。この層間接続用スキップビア36が貫通した放熱層22の銅箔18には、層間接続用スキップビア36の外径よりも大きい透孔38が形成され、放熱層22と層間接続用スキップビア36が接することが無く絶縁状態で配置されている。放熱層22と層間接続用スキップビア36が、接することなく絶縁状態で配置されているので、微細なパターンを有する高層プリント配線板に用いても効率的に放熱を行うことができる。
さらに、リジッド部14の配線層31のランド部31bには、複数の層を貫通して放熱層22に接続された放熱用スキップビア42が形成され、リジッド部14の他方の側の配線層32のランド部32bには、ベースフィルム16の他方の面に形成された放熱層22に接続された放熱用ビア40が形成されている。放熱用スキップビア42は、貫通した配線層24の銅箔18には接触せず、放熱層22と配線層24は絶縁状態に設けられている。そして、例えば配線層32にチップ抵抗器やトランジスタ等の発熱部品48が実装される。なお、リジッド部14から延出したフレキシブル部12の放熱層22には、図示しないヒートシンクを接続しても良く、この構造により、放熱部品からの熱をより効果的に放熱することができる。
次に、このフレックスリジッド配線基板10の製造方法について、図2、図3を基にして説明する。フレックスリジッド配線基板10は、まず、図2(a)に示すように、ポリイミド等のベースフィルム16の両面に銅箔18,19が貼り付けられた両面銅張積層板20を用いて、銅箔18,19の表面にエッチングレジストを施す。そして、薄い銅箔19には、配線層24用の所定パターンを露光して、回路形状のマスクを形成する。厚い銅箔18には、透孔38を形成するパターンを露光して透孔形状のマスクを形成する。この後、図2(b)に示すように、エッチングにより銅箔18,19から、透孔38を有した放熱層22と回路パターンを形成した配線層24とを形成する。
次に、図2(c)に示すように、リジッド部14の放熱層22と、フレキシブル部12及びリジッド部14の配線層24の面にポリイミド等の絶縁フィルムからなるカバーレイフィルム26を、図示しないエポキシ樹脂等の接着剤を用いて熱圧着し貼り付ける。さらに、図2(d)に示すように、リジッド部14の両面に、ガラスエポキシ等のプリプレグの絶縁層28及び銅箔30を圧着して各々積層する。なお、この層の形成は、片面銅張り板を放熱層22と配線層24に各々貼り付けても良い。
そして、図3(e)に示すように、所定の位置に、YAGレーザやCO2レーザを用いたダイレクトカッパ法により、銅箔30と絶縁層28及びカバーレイフィルム26に、ランド部24aや放熱層22の銅箔18が露出する位置であって、ランド部24a及び放熱層22を挟んで互いに対向する位置に、ビアホール34a,36a,40a,42aを形成する。ビアホール34aは、銅箔30及び絶縁層28とカバーレイフィルム26の樹脂層を貫通し、銅箔19のランド部24aが露出したものである。ビアホール36aは、反対側の銅箔30、絶縁層28とカバーレイフィルム26、及び透孔38を経てベースフィルム16を貫通し、銅箔19のランド部24aが露出したものである。また、ビアホール40aは、銅箔30及び絶縁層28とカバーレイフィルム26の樹脂層を貫通し、放熱層22の銅箔18が露出したものである。ビアホール42aは、反対側の銅箔30、絶縁層28とカバーレイフィルム26、及び配線層24の回路パターンのない部分を通過しいて、ベースフィルム16を貫通し、放熱層22の銅箔18が露出したものである。なお、上記穴開け方法ではダイレクトカッパ法について記載したが、レーザ光による開口部の形成は、銅箔18に予めエッチング等でウィンドウを形成し、絶縁層28等にレーザ光を照射して開口部を形成しても良く、ダイレクトカッパ法に限定されるものではない。
この後、ビアホール34a,36a,40a,42a内の加工カス等のスミアを除去するために、過マンガン酸ナトリウム等のアルカリ性の薬液中に浸漬するデスミア処理を行い、ビアホール34a,36a,40a,42a内部をきれいにするとともに粗化処理を行う。そして、図3(f)に示すように、全体に銅メッキを施し、ビアホール34a,36a,40a,42a内及び銅箔表面に銅メッキ層46を形成し、層間接続用ビア34、層間接続用スキップビア36、放熱用ビア40、及び放熱用スキップビア42を形成する。次に、銅メッキされた銅箔30表面に所定のレジストを施し、所定の回路パターンを露光して回路パターン形状のマスクを形成する。これをエッチング液に浸漬し、図3(g)に示すように、銅箔30による配線層31,32を形成する。この後さらに、必要な工程を経て、フレックスリジッド配線板10が出来上がる。そして、配線層31,32には、放熱部品48を含む所定の電子部品が実装される。
この実施形態のフレックスリジッド配線板10によれば、配線層24を通過して放熱層22と接続した放熱用スキップビア42が設けられ、放熱部品48からの発熱が、図1の破線に示すように、放熱層22を経由して放熱用ビア40及び放熱用スキップビア42から効果的に放熱される。また、放熱層22を通過して配線層24と接続した層間接続用スキップビア36が設けられ、層間接続も放熱層22を通過して任意に効率的に行うことができる。さらに、放熱層22の銅箔18は相対的に厚いものであり、より熱伝導及び放熱効果が高い。また、多層配線されたリジッド部14の強度も高い多層配線板を形成することができる。さらに、フレキシブル部12の屈曲性も良好な構造とすることができる。
次に、この発明の多層配線板の第二実施形態について、図4〜図7を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の多層配線板50は、図4に示すように、リジッドな回路基板又はフレックスリジッド配線板のリジッド部を構成しているもので、6層に形成されたものである。この多層配線板50も、厚さが例えば10〜50μm程度のポリイミド等のベースフィルム16を備え、その両面に回路配線用の、例えば6μm〜40μm程度の厚さの銅箔18,19が貼り付けられた両面銅張積層板20を用いている。
両面銅張積層板20の銅箔18,19は、各々所定の回路パターンが形成された配線層24,25を形成している。両面銅張積層板20による配線層24には、絶縁層52を構成するカバーレイフィルム52aとガラスエポキシ等のプリプレグ52bが積層されている。さらに、絶縁層52には、放熱層22を形成するための、配線層24,25と比較して相対的に厚い銅箔54が積層されている。銅箔54の厚みは、例えば18μm〜70μm程度であり、所定の位置に透孔38が形成されている。さらに、放熱層22には、ガラスエポキシ等のプリプレグによる絶縁層56が積層され、銅箔58による配線層60が形成されている。
同様に、両面銅張積層板20による配線層25には、絶縁層53を構成するカバーレイフィルム53aとガラスエポキシ等のプリプレグ53bが積層されている。さらに、絶縁層53には、配線層55を形成するための銅箔57が積層されている。銅箔57の厚みは、例えば6μm〜40μm程度である。さらに、配線層55には、ガラスエポキシ等のプリプレグによる絶縁層59が積層され、銅箔61による配線層63が形成されている。
配線層60のランド部60bには、絶縁層56を貫通して放熱層22に接続された放熱用ビア40が形成されている。また、配線層60のランド部60aには、絶縁層56、放熱層22の透孔38、及び絶縁層52を貫通して配線層24の所定位置のランド部24aに接続された層間接続用スキップビア36が形成されている。配線層25には、絶縁層53を介して層間接続用ビア62が形成され、配線層25のランド部25aと、配線層55のランド部55aを接続している。配線層55の他のランド部55aにも、絶縁層59を貫通して、配線層63のランド部63aに接続した層間接続用ビア34が形成されている。これにより、6層構造のリジッド基板またはフレックスリジッド基板のリジッド部が形成されている。
次に、この多層配線板50の製造方法について、図5〜図7を基にして説明する。まず、図5(a)に示すように、多層配線板50は上記実施形態と同様に、ポリイミド等のベースフィルム16の両面に銅箔18,19が貼り付けられた両面銅張積層板20を用いて、図5(b)に示すように、両面の配線層24,25をエッチングにより形成する。この後、図5(c)に示すように、配線層24側には、絶縁層52を構成するカバーレイフィルム52aを積層し、さらにガラスエポキシ等のプリプレグ52b、及び銅箔54を積層する。銅箔54は、厚みを厚くするために表面にメッキを施したものでも良い。また、配線層25側にも、絶縁層53を構成するカバーレイフィルム53aを積層し、さらにガラスエポキシ等のプリプレグ53b、及び銅箔57を積層する。各層の貼り付けは、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて熱圧着し積層する。なお、カバーレイフィルム52a,53aとプリプレグ52b,53bは、1層のプリプレグ等の絶縁層52,53でも良く、銅箔54,57の貼り合わせに代えて、予め絶縁層52,53に銅箔が貼り付けられた片面銅張り板を用いても良い。
次に、図6(d)に示すように、銅箔57及び絶縁層53にレーザ光によりビアホール62aを形成する。ビアホール62aの形成は、YAGレーザやCO2レーザを用いて、ランド部25aのある所定位置に、銅箔57と絶縁層53を貫通して形成する。ビアホール62aの形成方法は、銅箔57と絶縁層53に同時に貫通孔を形成するダイレクトカッパ法、又は銅箔57と絶縁層53に個別に貫通孔を形成するものでも良い。
次に、ビアホール62a内のデスミア処理を行い、ビアホール62a内部をきれいにするとともに粗化処理を行う。そして、図6(e)に示すように、ビアホール62a内に銅メッキ層65を形成するとともに、銅箔54,57表面にも銅メッキ層が形成される。次に、図6(f)に示すように、銅箔54,57の表面に所定のレジストを施し、所定の透孔38及び配線層55のパターンを露光してマスクを形成する。これをエッチング液に浸漬し、銅箔54,57により、放熱層22と配線層55を形成する。さらに、ビアホール62aの内側には、層間接続用導電性ペースト66を充填する。
さらに、図7(g)に示すように、放熱層22側に、絶縁層56を構成するプリプレグを積層し銅箔58を積層する。又は、銅箔58を有した片面銅張り板を用いても良い。配線層55表面にも同様に、絶縁層59を構成するプリプレグを積層し銅箔61を積層し、又は銅箔61を有した片面銅張り板を積層する。
次に、図7(h)に示すように、箔58及び絶縁層56にレーザ光によりビアホール40aを形成する。ビアホール40aは、YAGレーザやCO2レーザを用いて、放熱層22が露出するように開けた貫通孔である。さらに、放熱層22の透孔38を通って、銅箔58、絶縁層52,56を貫通したビアホール36aを、レーザ光を用いて同様に形成する。ビアホール36aは、配線層24のランド部24aが露出するように形成する。同様に、銅箔61と絶縁層59の所定位置にも、ビアホール34aを形成する。ビアホール36a,40a,34aの形成方法も、銅箔58と絶縁層52,56や、銅箔61と絶縁層59に同時に貫通孔を形成するダイレクトカッパ法、又は銅箔58,61と絶縁層52,56や絶縁層59に個別に貫通孔を形成するものでも良い。
次に、ビアホール36a,40a,34a内のデスミア処理を行い、ビアホール36a,40a,34a内部をきれいにするとともに粗化処理を行う。そして、図7(i)に示すように、ビアホール36a,40a,34a内に銅メッキ層65を形成し、層間接続用ビア34、層間接続用スキップビア36、及び放熱用ビア40を形成するとともに、銅箔58,61表面にも銅メッキ層65が形成される。次に、銅メッキされた銅箔58、61表面に所定のレジストを施し、所定の回路パターンを露光して回路パターン形状のマスクを形成する。これをエッチング液に浸漬し、図4に示すように、銅箔58,61による配線層60,63が形成される。この後さらに、必要な工程を経て、フレックスリジッド配線板10が出来上がる。そして、配線層60,63には、放熱部品48を含む所定の電子部品が実装される。
この実施形態の多層配線板50によれば、上記実施形態と同様の効果を得ることができ、効果的な放熱が可能であり、高多層で高密度のプリント配線板を形成することができる。なお、放熱層22は、配線層63側の絶縁層間にも設けても良く、その位置や数は問わないものである。
次に、この発明の多層配線板の第三実施形態について、図8を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の多層配線板70も、図8に示すように、リジッドな回路基板又はフレックスリジッド配線板のリジッド部を構成しているもので、6層に形成されたものである。この多層配線板70も両面銅張積層板20を有し、ベースフィルム16の両面に銅箔18,19が設けられ、一方の銅箔18は厚みが厚く、放熱用スキップビア42及び放熱用ビア40に接続した放熱層22を構成している。他方の銅箔19は、相対的に厚みが薄く銅箔により所定の回路パターンが形成された配線層25を形成している。放熱層22には、カバーレイフィルム52aとガラスエポキシ等のプリプレグから成るが絶縁層52が積層されている。さらに、絶縁層52には、配線層72を形成するための上記と同様の配線用の銅箔74が積層されている。さらに、配線層72には、ガラスエポキシ等のプリプレグによる絶縁層56が積層され、上記と同様の配線用の銅箔58による配線層60が形成されている。
同様に、両面銅張積層板20による配線層25には、絶縁層53を構成するカバーレイフィルム53aとガラスエポキシ等のプリプレグ53bが積層されている。さらに、絶縁層53には、配線層55を形成するための上記と同様の配線用の銅箔57が積層されている。さらに、配線層55には、ガラスエポキシ等のプリプレグによる絶縁層59が積層され、上記と同様の配線用の銅箔61による配線層63が形成されている。
配線層60のランド部60bには、絶縁層52,56及び配線層72を貫通して放熱層22に接続された放熱用スキップビア42が設けられている。配線層60のランド部60aには、絶縁層56を貫通して配線層60と配線層72のランド部72aとを接続した層間接続用ビア34が形成されている。また、配線層72のランド部72bには、絶縁層53、放熱層22の透孔38、及び両面銅張積層板20のベース部16を貫通して、配線層25の所定位置のランド部25bに接続された層間接続用スキップビア76が形成されている。配線層25のランド部25aには、絶縁層53を介して層間接続用ビア62が形成され、配線層25のランド部25aと、配線層55のランド部55aを接続している。配線層55の他のランド部55aにも、絶縁層59を貫通して、配線層63のランド部63aに接続した層間接続用ビア34が形成されている。これにより、6層構造のリジッド基板またはフレックスリジッド基板のリジッド部が形成されている。
この実施形態の多層配線板70の製造方法も、上記第二実施形態と同様に、各絶縁層及び銅箔の積層、レーザ光による穴開け、エッチング等の工程を繰り返して行うものである。
この実施形態の多層配線板70によっても、上記実施形態と同様の効果を有するものであり、多層配線板70の内部の層間接続にも、スキップビアを用いることにより、良好に層間接続を行うことができ、効果的な放熱が可能であり、高多層で高密度のプリント配線板を形成することができる。
次に、この発明の多層配線板の第四実施形態について、図9を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の多層配線板80も、リジッドな回路基板又はフレックスリジッド配線板のリジッド部を構成しているもので、8層に形成されたものである。この多層配線板80は、上述の第二実施形態の多層配線板50の放熱層22と絶縁層52の間に絶縁層82が積層され、絶縁層59の配線層63に、さらに絶縁層83が積層された構造である。
絶縁層52と絶縁層82の間には、銅箔84により配線層86が形成され、配線層86と配線層24とを接続した層間接続用ビア88が設けられている。さらに、配線層86と表面側の配線層60との間には、層間接続スキップビア36が放熱層22の透孔38を貫通して形成されている。また、絶縁層83の表面側には、銅箔85により配線層87が設けられ、下層の配線層63と表面の配線層87とを接続する層間接続ビア89が所定位置に設けられている。
この実施形態の多層配線板80の製造方法も、上記第二実施形態と同様に、各絶縁層及び銅箔の積層、レーザ光による穴開け、エッチング等の工程を繰り返して行うものである。
この実施形態の多層配線板80によっても、上記実施形態と同様の効果を有するものであり、多層配線板80の内部の層間接続にも、スキップビアを用いることにより、良好に層間接続を行うことができ、効果的な放熱が可能であり、高多層で高密度のプリント配線板を形成することができる。
次に、この発明の多層配線板の第五実施形態について、図10を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の多層配線板90も、リジッドな回路基板又はフレックスリジッド配線板のリジッド部を構成しているもので、8層に形成されたものである。この多層配線板90は、上述の第二次形態の多層配線板50の配線層60に絶縁層92が積層され、配線層63には上記第四実施形態と同様に絶縁層83が積層された構造である。
絶縁層92には、銅箔94により配線層96が形成され、配線層96と絶縁層56,92貫通して放熱層22に接続した放熱用スキップビア42が形成されている。また、配線層96と配線層60とを接続した層間接続ビア98も形成されている。
この実施形態の多層配線板90の製造方法も、上記第二実施形態と同様に、各絶縁層及び銅箔の積層、レーザ光による穴開け、エッチング等の工程を繰り返して行うものである。
この実施形態の多層配線板90によっても、上記実施形態と同様の効果を有するものである。
次に、この発明の多層配線板の第六実施形態について、図11、図12を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略する。図11に示す多層配線板100は、上記第四実施形態の絶縁層52のプリプレグ52bとカバーレイフィルム52aとの間、及び絶縁層53のプリプレグ53bとカバーレイフィルム53aとの間に適宜の絶縁層と配線層102,103等を設けるものである。また図12に示す多層配線板104は、上記第五実施形態の絶縁層52のプリプレグ52bとカバーレイフィルム52aとの間、及び絶縁層53のプリプレグ53bとカバーレイフィルム53aとの間に適宜の絶縁層と配線層106,107等を設けるものである。
この実施形態の多層配線板100,102の製造方法も、上記第二実施形態と同様に、各絶縁層及び銅箔の積層、レーザ光による穴開け、エッチング等の工程を繰り返して行うものである。
この実施形態の多層配線板90によっても、上記実施形態と同様の効果を有するものである。
なお、この発明の多層配線板とその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、スキップビアは放熱層の透孔を通過するものでも良い。さらに、ベース基板や絶縁層の材質は適宜選択可能なものであり、放熱層の位置や層数、積層する配線層や絶縁層の層数、フレキシブル部の有無等も適宜設定可能なものである。
10 フレックスリジッド配線基板
12 フレキシブル部
14 リジッド部
16 ベースフィルム
18,19,30 銅箔
20 両面銅張積層板
22 放熱層
24,31,32 配線層
26 カバーレイフィルム
28 絶縁層
34 層間接続用ビア
34a,36a,40a,42a ビアホール
36 層間接続用スキップビア
38 透孔
40 放熱用ビア
42 放熱用スキップビア
48 発熱部品
12 フレキシブル部
14 リジッド部
16 ベースフィルム
18,19,30 銅箔
20 両面銅張積層板
22 放熱層
24,31,32 配線層
26 カバーレイフィルム
28 絶縁層
34 層間接続用ビア
34a,36a,40a,42a ビアホール
36 層間接続用スキップビア
38 透孔
40 放熱用ビア
42 放熱用スキップビア
48 発熱部品
Claims (10)
- 絶縁層を挟んで回路が形成された複数層の配線層と、前記配線層による熱を放熱する放熱層と、この放熱層に接続された放熱用ビアとを備えた多層配線板において、
前記放熱層と前記配線層は前記絶縁層を挟んで別々に形成され、前記放熱層には透孔が形成され、前記放熱層の前記透孔を通過してスキップビアが形成されていることを特徴とする多層配線板。 - 前記放熱層及び前記配線層は金属箔により形成され、前記放熱層の透孔内を通過して層間接続用または放熱用の前記スキップビアが形成されている請求項1記載の多層配線板。
- 前記スキップビアは、前記配線層または前記放熱層に接続された金属メッキにより形成されている請求項2記載の多層配線板。
- フレキシブル部とリジッド部とを備え、前記放熱層は前記リジッド部から前記フレキシブル部にかけて連続的に設けられ、前記フレキシブル部に前記放熱層が露出している請求項1,2または3記載の多層配線板。
- 前記フレキシブル部と前記リジッド部の前記放熱層の厚さが等しいものである請求項4記載の多層配線板。
- 前記放熱層の金属は、前記配線層の金属よりも厚く形成されている請求項2または4記載の多層配線板。
- 前記放熱層と前記配線層は、銅箔の厚さの異なる両面銅張積層板により形成されている請求項6記載の多層配線板。
- 前記スキップビアは、前記絶縁層内に配置されている請求項1,2または3記載の多層配線板。
- 絶縁層を挟んで回路が形成された複数層の配線層と、前記配線層による熱を放熱する放熱層を形成し、この放熱層に接続された放熱用ビアを形成する多層配線板の製造方法において、
前記放熱層と前記配線層とを前記絶縁層を挟んで別々に形成し、前記放熱層に透孔を形成し、前記放熱層の前記透孔を通過し複数層に亘るビアホールを形成し、このビアホールにより層間接続用または放熱用のスキップビアを設けることを特徴とする多層配線板の製造方法。 - 前記スキップビアは、レーザ光により表面の金属層及び前記放熱層を貫通し、前記透孔を通過して形成する請求項9記載の多層配線板の製造方法。
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JP2010115013A JP2011243767A (ja) | 2010-05-19 | 2010-05-19 | 多層配線板とその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013207300A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 多層プリント回路基板の製造方法及びこれにより製造された多層プリント回路基板 |
KR20160012731A (ko) * | 2014-07-25 | 2016-02-03 | 엘지이노텍 주식회사 | 인쇄회로기판 |
JP2016527725A (ja) * | 2013-08-02 | 2016-09-08 | 北大方正集▲団▼有限公司Peking University Founder Group Co., Ltd | Pcb基板上のバックドリルホールの製造方法及びpcb基板 |
-
2010
- 2010-05-19 JP JP2010115013A patent/JP2011243767A/ja active Pending
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