JP6304131B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、用紙にトナーを付着させて画像を形成する画像形成部と、トナーが付着した用紙を加熱及び加圧してトナーを用紙に定着させる画像定着部とを備えた画像形成装置が知られている。画像定着部としては、ヒーターを内蔵した加熱ローラーを含むローラー対のニップ部で用紙を加熱及び加圧するものや、上記加熱ローラーに定着ベルトを張架し当該定着ベルトを介して用紙を加熱及び加圧するものがある。
加熱ローラーのヒーターとしては、通常、ハロゲンヒーターなどの大きな突入電流が生じ得るものが使用される。このため、上記の画像形成装置は、ヒーターへの通電開始時など、消費電力が急激に変化する際の突入電流に起因する電源電圧の変動により所定の規格値を上回るフリッカーを発生させてしまう場合がある。これに対し、特許文献1には、交流電源の電圧波形の半周期を単位としてヒーターに通電を行う期間のデューティー比を逓増させる半波制御を行うことでヒーターの消費電力が変化する際の変化量を小さくしてフリッカーの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2001−343858号公報
しかしながら、ヒーターの定格電力が大きい場合には、交流電源の電圧波形の半周期を単位とした通電期間の制御では消費電力が変化する際の変化量が十分に小さくならず、規格値を上回るフリッカーが発生するという課題がある。
また、フリッカーを抑制するために、半波制御に代えて位相制御によりヒーターの消費電力を僅かずつ逓増させるようにすると、加熱ローラー(定着部)が所望の温度に加熱されるまでに時間がかかるという問題が生じる。
この発明の目的は、ヒーターの定格電力によらず規格値を上回るフリッカーの発生を抑制しつつ、迅速に定着部の温度を上昇或いは降下させることができる定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の定着装置の発明は、
記録媒体を加熱して当該記録媒体に付着した色材を定着させる定着部と、
前記定着部を加熱する第1のヒーターと、
前記定着部を加熱し、前記第1のヒーターより定格電力が小さい第2のヒーターと、
前記第1のヒーターによる前記定着部の加熱を開始させる場合に、前記第1のヒーターに通電を行わずに前記第2のヒーターに通電を行う予備制御と、前記予備制御の実行後、前記第1のヒーターの消費電力及び前記第2のヒーターの消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、前記第1のヒーターの消費電力を逓増させるとともに前記第2のヒーターの消費電力を逓減させる通電制御とを行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記予備制御において、前記第2のヒーターについて、交流電源の電圧波形の各半周期のうち当該電圧波形の印加期間が占める割合であるデューティー比を変化させて前記第2のヒーターの消費電力を逓増させ、
前記通電制御において、前記デューティー比を、前記第1のヒーター及び前記第2のヒーターの各々について独立に変化させることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、
前記制御部は、前記予備制御において、前記第2のヒーターの消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように前記第2のヒーターの消費電力を逓増させることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項3に記載の定着装置の発明は、
記録媒体を加熱して当該記録媒体に付着した色材を定着させる定着部と、
前記定着部を加熱する第1のヒーターと、
前記定着部を加熱し、前記第1のヒーターより定格電力が小さい第2のヒーターと、
前記第1のヒーターによる前記定着部の加熱を終了させる場合に、前記第1のヒーターの消費電力及び前記第2のヒーターの消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、前記第1のヒーターの消費電力を逓減させるとともに前記第2のヒーターの消費電力を逓増させる通電制御と、前記通電制御の実行後、前記第1のヒーターに通電を行わずに前記第2のヒーターの通電を終了させる通電終了制御とを行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記通電制御において、交流電源の電圧波形の各半周期のうち当該電圧波形の印加期間が占める割合であるデューティー比を、前記第1のヒーター及び前記第2のヒーターの各々について独立に変化させ
前記通電終了制御において、前記第2のヒーターについて前記デューティー比を変化させて前記第2のヒーターの消費電力を逓減させることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の定着装置において、
前記制御部は、前記通電終了制御において、前記第2のヒーターの消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように前記第2のヒーターの消費電力を逓減させることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置において、
前記フリッカー値は、短時間フリッカー値であり、前記規格値は、1であることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置において、
前記フリッカー値は、長時間フリッカー値であり、前記規格値は、0.65であることを特徴としている。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置において、
前記第1のヒーターは、ハロゲンヒーターであることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項に記載の画像形成装置の発明は、
記録媒体に色材を付着させて画像を記録する画像形成部と、
請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置と、
を備えることを特徴としている。
本発明に従うと、ヒーターの定格電力によらず規格値を上回るフリッカーの発生を抑制しつつ、迅速に加熱ローラーの温度を上昇或いは降下させることができるという効果がある。
画像形成システムの概略構成を示す図である。 画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 画像定着部の構成を示す模式図である。 第1のヒーター及び第2のヒーターの駆動回路の構成を示す模式図である。 従来の半波制御による第1のヒーターの加熱開始動作を説明する図である。 本実施形態の加熱開始動作を説明する図である。 本実施形態及び従来例の加熱開始動作における各期間での消費電力の変化を示す図である。 本実施形態の加熱終了動作を説明する図である。 本実施形態の加熱終了動作における各期間での消費電力の変化を示す図である。 加熱開始処理の制御手順を示すフローチャートである。 加熱終了処理の制御手順を示すフローチャートである。 変形例に係る加熱開始動作を説明する図である。
以下、本発明の定着装置及び画像形成装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図2は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
画像形成装置1は、CPU101(Central Processing Unit),RAM102(Random Access Memory)及びROM103(Read Only Memory)を有する制御部10と、記憶部11と、操作部12と、表示部13と、インターフェース14と、スキャナー15と、画像処理部16と、画像形成部17と、画像定着部18と、搬送部19などを備える。制御部10は、バス21を介して記憶部11、操作部12、表示部13、インターフェース14、スキャナー15、画像処理部16、画像形成部17、画像定着部18及び搬送部19と接続されている。
CPU101は、ROM103又は記憶部11に記憶されている制御用プログラムを読み出して実行し、各種演算処理を行う。
RAM102は、CPU101に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
ROM103は、CPU101により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM103に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられても良い。
これらのCPU101,RAM102及びROM103を備える制御部10は、上述の各種制御用プログラムに従って画像形成装置1の各部を統括制御する。例えば、制御部10は、画像処理部16に画像データに対する所定の画像処理を行わせて記憶部11に記憶させる。また、制御部10は、搬送部19に用紙(記録媒体)を搬送させ、記憶部11に記憶された画像データに基づいて画像形成部17により用紙に画像を形成させる。
記憶部11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、スキャナー15により取得された画像データや、インターフェース14を介して外部から入力された画像データ等が記憶される。なお、これらの画像データ等はRAM102に記憶されても良い。
操作部12は、操作キーや表示部13の画面に重ねられて配置されたタッチパネル等の入力デバイスを備え、これらの入力デバイスに対する入力操作を操作信号に変換して制御部10に出力する。
表示部13は、LCD(Liquid crystal display)等の表示装置を備え、画像形成システム1の状態や、タッチパネルへの入力操作の内容を示す操作画面等を表示する。
インターフェース14は、給紙装置2、後処理装置4、外部のコンピューター、他の画像形成装置などとの間でデータの送受信を行う手段であり、例えば各種シリアルインターフェースのいずれかにより構成される。
スキャナー15は、用紙に形成された画像を読み取り、R(赤),G(緑)及びB(青)の色成分ごとの単色画像データを含む画像データを生成して記憶部11に記憶させる。
画像処理部16は、例えばラスタライズ処理部、色変換部、階調補正部、ハーフトーン処理部を備え、記憶部11に記憶された画像データに各種画像処理を施して記憶部11に記憶させる。
画像形成部17は、記憶部11に記憶された画像データに基づき、用紙に画像を形成する。画像形成部17は、C,M,Y及びKの色成分に各々対応する4組の露光部171、感光体172及び現像部173を備えている。また、画像形成部17は、転写体174及び2次転写ローラー175を備えている。
露光部171は、発光素子としてのLD(Laser Diode)を備えている。露光部171は、画像データに基づいてLDを駆動し、帯電する感光体172上にレーザー光を照射、露光して感光体172上に静電潜像を形成する。現像部173は、露光された感光体172上に帯電する現像ローラーにより所定の色(C,M,Y及びKの何れか)のトナー(色材)を供給して、感光体172上に形成された静電潜像を現像する。
C,M,Y及びKに対応する4つの感光体172上に各々C,M,Y及びKのトナーで形成された画像(単色画像)は、各感光体172から転写体174上に順次重ねられて転写される。これにより、転写体174上にC,M,Y及びKを色成分とするカラー画像が形成される。転写体174は、複数の転写体搬送ローラーに巻き回された無端ベルトであり、各転写体搬送ローラーの回転に従って回転する。
2次転写ローラー175は、転写体174上のカラー画像を、給紙装置2又は給紙トレイ22から給紙された用紙上に転写する。詳しくは、用紙及び転写体174を挟持する2次転写ローラー175に所定の転写電圧が印加されることにより、転写体174上においてカラー画像を形成しているトナーが用紙側に引き寄せられて用紙に転写される。
画像定着部18は、トナーが転写された用紙を加熱及び加圧してトナーを用紙に定着させる定着処理を行う。
図3は、画像定着部18の構成を示す模式図である。画像定着部18は、定着ベルト181、加熱ローラー182、上加圧ローラー183、下加圧ローラー184及び温度センサー185などを備える。このうち定着ベルト181、上加圧ローラー183及び下加圧ローラー184により定着部が構成される。また、画像定着部18及び制御部10により定着装置が構成される。
定着ベルト181は、加熱ローラー182及び上加圧ローラー183の周囲に張架された環状のベルトである。加熱ローラー182は、その回転軸方向に延在する第1のヒーター186を備える。第1のヒーター186は、制御部10による制御下で通電することにより発熱する。本実施形態では、第1のヒーター186として定格電力1050Wのハロゲンヒーターが用いられている。加熱ローラー182は、第1のヒーター186により加熱されたローラー表面が定着ベルト181と接触することにより定着ベルト181を加熱する。加熱ローラー182及び上加圧ローラー183は、制御部10による制御下で図示しないモーター等の回転駆動手段により駆動されて回転することで、定着ベルト181を回転させる。下加圧ローラー184は、図示しない弾性部材により上加圧ローラー183の方向に付勢されて定着ベルト181に圧着され、定着ベルト181との間に定着ニップを形成しながら定着ベルト181の回転に伴って回転する。また、下加圧ローラー184は、その回転軸方向に延在する第2のヒーター187を備え、ローラー表面が当該第2のヒーター187により加熱される。第2のヒーター187は、制御部10による制御下で通電することにより発熱する。本実施形態では、第2のヒーター187として定格電力540Wのハロゲンヒーターが用いられている。
加熱された定着ベルト181及び下加圧ローラー184は、用紙Pを定着ニップで挟持して図3の矢印により示される搬送方向Rに搬送しながら用紙Pを加熱及び加圧する。これにより、定着ベルト181及び下加圧ローラー184は、記録媒体P上のトナーを溶融させて定着させる。用紙Pと接触する際の定着ベルト181の温度は、例えば180℃以上200℃以下の範囲とされる。従って、加熱ローラー182は、定着ベルト181の温度がこの条件を満たすように定着ベルト181を加熱する。
第1、第2のヒーター186,187としては、ハロゲンヒーターの他、誘導加熱ヒーターや抵抗発熱体が用いられても良い。
搬送部19は、用紙を挟持した状態で回転することで用紙を搬送する用紙搬送ローラーを複数備え、所定の搬送経路で用紙を搬送する。搬送部19は、画像定着部18により定着処理が行われた用紙の表裏を反転させて2次転写ローラー175へ搬送する反転機構191を備えている。画像形成装置1では、用紙の両面に画像を形成する場合に反転機構191による用紙の表裏の反転が行われて両面に画像が形成された後に用紙が排紙トレイ23に排出される。用紙の片面にのみ画像を形成する場合には、反転機構191による用紙の表裏の反転が行われることなく片面に画像が形成された用紙が排紙トレイ23に排出される。
次に、画像形成装置1における第1のヒーター186及び第2のヒーター187の動作及び制御方法について説明する。
図4は、第1のヒーター186及び第2のヒーター187の駆動回路の構成を示す模式図である。
この駆動回路は、商用の交流電源31に並列接続された第1のヒーター186及び第2のヒーター187と、第1、第2のヒーター186,187に各々直列に接続されたトライアック321,322と、トライアック321,322に各々並列に接続されトライアック321,322のゲートにトリガー電圧を印加するフォトトライアックカプラ331,332と、フォトトライアックカプラ331,332の発光ダイオードへの通電を各々制御するトランジスタ341,342と、交流電源31の電圧波形におけるゼロクロスポイント(位相が0度及び180度であるポイント)を検出するゼロクロス検出回路36と、を備える。このような駆動回路において、CPU101は、交流電源31の電圧波形の半波ごとに通電を制御する半波制御により第1、第2のヒーター186,187への供給電力、即ち第1、第2のヒーター186,187における消費電力を制御する。ここで、半波とは、交流電源31の電圧波形のうち当該波形の半周期分の長さを有し位相0度及び180度の位置で区分される波形を言う。
半波制御による第1のヒーター186への供給電力の制御では、CPU101は、ゼロクロス検出回路36からI/O353を介してゼロクロスポイントが入力されたタイミングでI/O351を介してトランジスタ341のゲートにヒーターをオンさせるためのオン信号を出力する。トランジスタ341は、ゲートにオン信号が入力されると導通状態となり、フォトトライアックカプラ331の発光ダイオードに電流が流れてフォトトライアックカプラ331がオンする。これによりトライアック321のゲートにトリガー電圧が印加されてトライアック321が導通状態となり、トライアック321が次のゼロクロスポイントにおいて遮断されるまでの間、第1のヒーター186に交流電源31の電圧に応じた電流が流れて第1のヒーター186が加熱される。これにより、第1のヒーター186には1つの半波と対応する期間において電圧が印加されて動作する。このようにして、CPU101を含む制御部10は、交流電源31の電圧波形に含まれる半波のうち上記の動作が実行される半波の割合を変更することで第1のヒーター186への供給電力を制御する。
なお、上記では第1のヒーター186に係る制御について説明したが、第2のヒーター187に係る制御も同様にして行われる。即ち、上記の説明において第1のヒーター186、トライアック321、フォトトライアックカプラ331、トランジスタ341、I/O351をそれぞれ第2のヒーター187、トライアック322、フォトトライアックカプラ332、トランジスタ342、I/O352に置き換えることで第2のヒーター187に係る制御の態様となる。
CPU101は、トランジスタ341及び342に対してオン信号を出力するタイミングを制御することで、第1、第2のヒーター186,187の動作を独立に制御することができる。
本実施形態の画像形成装置1では、第1、第2のヒーター186,187における消費電力の変化に起因するフリッカーの発生を抑制するために、第1のヒーター186による加熱を開始する場合及び終了する場合において消費電力の急変を抑制する所定の加熱開始動作及び加熱終了動作が行われる。以下では、これらについて説明する。
ここで、フリッカーとは、交流電源に接続された機器に生じる突入電流などに起因して交流電源の電圧が変動し、当該交流電源に接続されている他の機器の動作が影響を受ける現象を言い、代表的な現象としては照明装置のちらつきが挙げられる。
このフリッカーの程度を示す指標(フリッカー値)としては、IEC(国際電気標準会議)の規格(IEC61000−3−3)により定められた短時間フリッカー値(Pst値)及び長時間フリッカー(Plt値)が知られている。Pst値は、10分間に測定されたフリッカーの程度を示す。Pst値が1である場合には、50%の人が不快と感じるちらつきが生じているとされ、IEC規格では、Pst値≦1が規格値として定められている。また、Plt値は、Pst値を12回(2時間)計測して3乗平均したものであり、IEC規格ではPlt値≦0.65が規格値として定められている。画像形成装置1においては、例えば、画像形成動作中ではPst値が1以下、スタンバイ中ではPlt値が0.65以下であることが求められる。
定格電力1050Wのハロゲンヒーターからなる本実施形態の第1のヒーター186のような大容量のヒーターに対して例えば供給電力を0Wから最大の1050Wに急増させたり、1050Wから0Wに急減させたりすると、上述の規格値を超えるフリッカーが発生する。
これに対し、従来、半波制御によりヒーターへの供給電力を徐々に増大させることで供給電力の変動を抑えてフリッカーを抑制する技術が知られていた。
図5は、従来の半波制御による第1のヒーター186の加熱開始動作を説明する図である。
図5(a)では、所定の長さを有する期間T0〜T10の各々において、3つの半波のうち第1のヒーター186に対して電圧が印加される半波に対応する部分が着色されて示されている。例えば、期間T1〜T4までの各期間では、3つの半波ごとに1つの半波に対応する期間において電圧が印加され、電圧印加期間のデューティー比は1/3である。同様に、期間T5〜T8におけるデューティー比は2/3、期間T9,T10におけるデューティー比は1である。また、図5(b)には、定格電力を100%とした場合の期間T0〜T10の各々における電力消費率が示されており、期間T0では0%、期間T1〜T4では33%、期間T5〜T9では67%、期間T9,T10では100%となっている。この結果、図5(a)に示されるように、この従来例における第1のヒーター186の消費電力は、期間T0から期間T10に亘って0W、350W、700W、1050Wと350W刻みで逓増する。
このような従来例に対し、本実施形態では、第1のヒーター186による加熱動作を開始させる場合に、第1のヒーター186の消費電力を逓増させるとともに第2のヒーター187の消費電力を逓減させることにより、第1、第2のヒーター186,187に係る消費電力の合計値の変化量を抑制させる。
図6は、本実施形態の加熱開始動作を説明する図である。図6(a)は、第1、第2のヒーター186,187についての期間T0〜T10の各々における半波制御の態様及び消費電力を示す図であり、図6(b)は、定格電力を100%とした場合の期間T0〜T10の各々における第1、第2のヒーター186,187の電力消費率を示す図である。
この加熱開始動作では、図6(b)に示されるように、まず期間T0〜T5に亘って第2のヒーター187の消費電力が0%から100%まで逓増する(予備制御)。そして、期間T6〜T10に亘って第2のヒーター187の消費電力が100%から0%まで逓減するとともに、第1のヒーター186の消費電力が0%から100%まで逓増する(通電制御)。
詳しくは、図6(a)に示されるように、まず第2のヒーター187が期間T1,T2において半波制御によりデューティー比1/3で動作され、期間T3,T4においてデューティー比2/3で動作され、期間T5においてデューティー比100%で動作される。続いて、期間T6,T7では、第2のヒーター187のデューティー比が2/3に低減されるとともに、第1のヒーター186がデューティー比1/3で動作される。また、期間T8,T9では、第2のヒーター187のデューティー比が1/3に低減されるとともに、第1のヒーター186のデューティー比が2/3に増加される。そして、期間T10では、第2のヒーター187の動作が停止され、第1のヒーター186がデューティー比100%で動作される。
なお、期間T0〜T10の各々の長さは、互いに等しくなるように設定されても良いし、一部又は全部の期間の長さが互いに異なるように設定されても良い。各期間の長さは、例えば数百ミリ秒から数秒の範囲のうち良好なフリッカー値が得られる長さに設定される。
このように制御されることにより、期間T5から期間T6に移行する際の消費電力の増加は、第1のヒーター186の消費電力の増加分と第2のヒーター187の消費電力の減少分との差に対応する値に抑えられる。期間T7から期間T8に移行する際の消費電力及び期間T9から期間T10に移行する際の消費電力についても同様である。
この結果、図6(a)に示されるように、第1、第2のヒーター186,187の消費電力の合計値は、期間T5から期間T10に亘って540W、710W、880W、1050Wと、170W刻みで逓増する。また、期間T0〜T5においても半波制御により第2のヒーター187の消費電力を逓増させることで、消費電力は、0W、180W、360W、540Wと180W刻みで逓増する。
また、図6のうち期間T6〜T10における第1、第2のヒーター186,187の消費電力は、第1、第2のヒーター186,187の消費電力が変化する際の変化量がフリッカー値(Pst値及び/又はPlt値)を所定の規格値以下とさせる値となるように設定される。また、図6のうち期間T1〜T5における第2のヒーター187の消費電力は、第2のヒーター187の消費電力が変化する際の変化量がフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように設定される。
なお、期間T10の経過後に第2のヒーター187を再度動作させても良い。
図7は、本実施形態及び従来例の加熱開始動作における各期間T0〜T10での消費電力の変化を示す図である。
図7において、実線のグラフは、図6に示される本実施形態の加熱開始動作における第1、第2のヒーター186,187の消費電力の合計値の変化を示し、破線のグラフは、図5に示される従来の加熱開始動作における第1のヒーター186の消費電力の変化を示す。本実施形態の加熱開始動作によれば、実線のグラフにより示されるように、従来の加熱開始動作(破線のグラフ)と比較して消費電力を増大させる際の消費電力の変化量が低減される。この結果、第1、第2のヒーター186,187への突入電流の発生が抑えられ、交流電源31の電圧の変動が抑制される。これにより、フリッカーの発生が抑制される。
具体的には、図5に示される従来例の半波制御により第1のヒーター186による加熱動作を開始させてPlt値を計測したところ、規格値(0.65)を上回る0.71となり、規格を超えるフリッカーが発生した。このように、定格電力が大きいヒーターの場合には、単純な半波制御で消費電力を逓増させてもフリッカーを十分に抑制できないという問題が生じる。
これに対し、図6に示される本実施形態に係る加熱開始動作を行ってPlt値を計測したところ、規格値(0.65)を下回る0.41となり、フリッカーの発生を抑制する効果が得られることが確認された。また、本実施形態の加熱開始動作によれば、第1のヒーター186単独で位相制御により消費電力を僅かずつ逓増させてフリッカーを抑制させる場合と比較して短時間で加熱ローラー182が所望の温度に加熱されることが確認された。
図8は、本実施形態の加熱終了動作を説明する図である。
この加熱終了動作は、図6に示される加熱開始動作を逆方向に進行させたものに相当する。即ち、図8(b)に示されるように、まず期間T0〜T5に亘って第1のヒーター186の消費電力が100%から0%まで逓減するとともに、第2のヒーター187の消費電力が0%から100%まで逓増する(通電制御)。そして、期間T6〜T10に亘って第2のヒーター187の消費電力が100%から0%まで逓減し、第1、第2のヒーター186,187の動作が停止する。
詳しくは、図8(a)に示されるように、期間T0では第1のヒーター186がデューティー比100%で動作され、第2のヒーター187は動作が停止している。続く期間T1,T2では半波制御により第1のヒーター186のデューティー比が2/3に低減されるとともに第2のヒーター187がデューティー比1/3で動作され、期間T3,T4では、第1のヒーター186のデューティー比が1/3に低減されるとともに、第2のヒーター187のデューティー比が2/3に増加される。そして、期間T5では、第1のヒーター186の動作が停止され、第2のヒーター187がデューティー比100%で動作される。その後、第2のヒーター187のデューティー比が、期間T6,T7では2/3に、期間T8,T9では1/3に低減され、期間T10では第2のヒーター187の動作が停止する。
また、図8のうち期間T1〜T5における第1、第2のヒーター186,187の消費電力は、第1、第2のヒーター186,187の消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカー値(Pst値及び/又はPlt値)を所定の規格値以下とさせる値となるように設定される。また、図8のうち期間T6〜T10における第2のヒーター187の消費電力は、第2のヒーター187の消費電力が変化する際の変化量がフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように設定される。
図9は、本実施形態の加熱終了動作における各期間T0〜T10での消費電力の変化を示す図である。
図9に示されるグラフは、図7に実線で示される本実施形態の加熱開始動作に係るグラフを左右反転させたものに相当する。よって、図9のグラフの傾きの絶対値は、図7の実線のグラフの傾きの絶対値と等しい。従って、本実施形態の加熱終了動作では、加熱開始動作と同様に、消費電力を減少させる際の消費電力の変化量が低く抑えられ、第1、第2のヒーター186,187への突入電流に起因する交流電源31の電圧の変動及びフリッカーの発生が抑制される。また、本実施形態の加熱開始動作によれば、第1のヒーター186単独で位相制御により消費電力を僅かずつ逓減させてフリッカーを抑制させる場合と比較して短時間で加熱ローラー182の温度が降下することが確認された。
次に、上述の加熱開始動作に係る加熱開始処理及び加熱終了動作に係る加熱終了処理を実行する場合の制御部10による制御手順について説明する。
図10は、加熱開始処理の制御手順を示すフローチャートである。
この加熱開始処理は、画像形成装置1による画像形成動作が行われる場合において、第1のヒーター186の動作が停止しており、かつ温度センサー185の測定データにより示される温度が画像定着部18による定着を行うことが可能な下限温度を下回っている場合に実行される。
加熱開始処理が開始されると、制御部10は、第2のヒーター187の消費電力を増大させる(ステップS11)。即ち、制御部10は、波数制御により第2のヒーター187における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分増大させる。
制御部10は、ステップS11の処理が終了してから所定時間(例えば図6の1つの期間に相当する時間)が経過すると、第2のヒーター187の消費電力が最大値に達しているか否かを判別する(ステップS12)。第2のヒーター187の消費電力が最大値に達していないと判別された場合には(ステップS12で“No”)、制御部10は、処理をステップS11に移行させる。
第2のヒーター187の消費電力が最大値に達していると判別された場合には(ステップS12で“Yes”)、制御部10は、第1のヒーター186の消費電力を増大させ、
第2のヒーター187の消費電力を減少させる(ステップS13)。即ち、制御部10は、波数制御により第1のヒーター186における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分減少させるとともに第2のヒーター187における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分増加させる。
制御部10は、ステップS13の処理が終了してから上記所定時間が経過すると、第1のヒーター186の消費電力が最大値に達しているか否かを判別する(ステップS14)。第1のヒーター186の消費電力が最大値に達していないと判別された場合には(ステップS14で“No”)、制御部10は、処理をステップS13に移行させる。第1のヒーター186の消費電力が最大値に達していると判別された場合には(ステップS14で“Yes”)、制御部10は、加熱開始処理を終了させる。
図11は、加熱終了処理の制御手順を示すフローチャートである。
この加熱終了処理は、第1のヒーター186が動作している場合において、画像形成装置1による画像形成動作が中止される場合、或いは画像形成動作中に温度センサー185の測定データにより示される温度が画像定着部18による適切な定着を行うことが可能な上限温度を上回った場合に実行される。
加熱終了処理が開始されると、制御部10は、第1のヒーター186の消費電力を減少させ、第2のヒーター187の消費電力を増大させる(ステップS21)。即ち、制御部10は、波数制御により第1のヒーター186における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分増大させるとともに第2のヒーター187における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分減少させる。
制御部10は、ステップS21の処理が終了してから上記所定時間が経過すると、第1のヒーター186の消費電力が0Wとなっているか否かを判別する(ステップS22)。第1のヒーター186の消費電力が0Wより大きいと判別された場合には(ステップS22で“No”)、制御部10は、処理をステップS21に移行させる。
第1のヒーター186の消費電力が0Wであると判別された場合には(ステップS22で“Yes”)、制御部10は、第2のヒーター187の消費電力を減少させる(ステップS23)。即ち、制御部10は、波数制御により第2のヒーター187における電力供給期間のデューティー比を半波1つ分だけ減少させる。
制御部10は、ステップS23の処理が終了してから上記所定時間が経過すると、第2のヒーター187の消費電力が0Wとなっているか否かを判別する(ステップS24)。第2のヒーター187の消費電力が0Wより大きいと判別された場合には(ステップS24で“No”)、制御部10は、処理をステップS23に移行させる。第2のヒーター187の消費電力が0Wとなっていると判別された場合には(ステップS24で“Yes”)、制御部10は、加熱終了処理を終了させる。
なお、上記では、ステップS12,S14,S22,S24において制御部10による第1のヒーター186又は第2のヒーター187の消費電力の判別結果に基づいて処理を変更する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、制御部10が予め定められた動作シーケンスに従ってステップS11,S13,S21,S23に係る処理を行うこととしても良い。
以上のように、本実施形態に係る定着装置は、用紙を加熱して当該用紙に付着したトナーを定着させる定着部(定着ベルト181、上加圧ローラー183及び下加圧ローラー184)と、定着部を加熱する第1のヒーター186と、定着部を加熱し、第1のヒーター186より定格電力が小さい第2のヒーター187と、第1のヒーター186による定着部の加熱を開始させる場合に、第2のヒーター187に通電を行う予備制御と、予備制御の実行後、第1のヒーター186の消費電力及び第2のヒーター187の消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、第1のヒーター186の消費電力を逓増させるとともに第2のヒーター187の消費電力を逓減させる通電制御とを行う制御部10と、を備える。これにより、上記通電制御において、第1のヒーター186の消費電力の増加分の一部が第2のヒーター187の消費電力の減少分により相殺されて第1、第2のヒーター186,187の消費電力の和の変化量が低く抑えられるため、第1のヒーター186の定格電力によらず加熱開始動作時における第1のヒーター186への突入電流に起因する電源電圧の変動及びフリッカーの発生を抑制しつつ、迅速に定着部の温度を上昇させることができる。
また、制御部10は、予備制御において、第2のヒーター187の消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように第2のヒーター187の消費電力を逓増させる。これにより、予備制御における第2のヒーター187への突入電流に起因する電源電圧の変動及びフリッカーの発生を抑制することができる。
また、本実施形態の定着装置は、用紙を加熱して当該用紙に付着したトナーを定着させる定着部(定着ベルト181、上加圧ローラー183及び下加圧ローラー184)と、定着部を加熱する第1のヒーター186と、定着部を加熱し、第1のヒーター186より定格電力が小さい第2のヒーター187と、第1のヒーター186による定着部の加熱を終了させる場合に、第1のヒーター186の消費電力及び第2のヒーター187の消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、第1のヒーター186の消費電力を逓減させるとともに第2のヒーター187の消費電力を逓増させる通電制御を行う制御部10と、を備える。これにより、上記通電制御において、第1のヒーター186の消費電力の減少分の一部が第2のヒーター187の消費電力の増加分により相殺されて第1、第2のヒーター186,187の消費電力の和が変化する際の変化量が低く抑えられるため、第1のヒーター186の定格電力によらず加熱終了動作時における第1のヒーター186への突入電流に起因する電源電圧の変動及びフリッカーの発生を抑制しつつ、迅速に定着部の温度を降下させることができる。
また、制御部10は、通電制御を行った後に、第2のヒーター187の消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように第2のヒーター187の消費電力を逓減させる。これにより、上記通電制御後に第2のヒーター187への通電を中止させる場合における第2のヒーター187への突入電流に起因する電源電圧の変動及びフリッカーの発生を抑制することができる。
また、制御部10は、通電制御において、交流電源の電圧波形の半周期を単位として第1のヒーター186及び第2のヒーター187の各々に対して電圧波形を印加する期間のデューティー比を変化させる。これにより、第1、第2のヒーター186,187の消費電力の逓増及び逓減に係る制御を容易に行うことができる。
また、フリッカー値は、短時間フリッカー値であり、規格値は、1である。これにより、短時間フリッカー値(Pst値)がIEC規格により定められた規格値以下となるようにフリッカーを抑制することができる。
また、フリッカー値は、長時間フリッカー値であり、規格値は、0.65である。これにより、長時間フリッカー値(Plt値)がIEC規格により定められた規格値以下となるようにフリッカーを抑制することができる。
また、第1のヒーター186は、ハロゲンヒーターである。このような構成によれば、第1のヒーター186の加熱開始時に突入電流が生じやすい構成において第1のヒーター186への突入電流に起因する電源電圧の変動及びフリッカーの発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、用紙にトナーを付着させて画像を記録する画像形成部3と、上記定着装置とを備える。このような構成により、第1のヒーター186の定格電力によらず、当該画像形成装置に接続される電源電圧の変動及びフリッカーの発生を抑制することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
本変形例は、第1、第2のヒーター186,187における電力供給期間のデューティー比を位相制御により変更するものである。その他の点は、上記実施形態と同様であるので、以下では上記実施形態との相違点について説明する。
本変形例では、CPU101は、図4に示される駆動回路を用いて位相制御により第1のヒーター186(第2のヒーター187)への供給電力を制御する。即ち、CPU101は、ゼロクロス検出回路36からI/O353を介してゼロクロスポイントが入力されたタイミングから所定の期間が経過したタイミングで(即ち交流電源31の電圧波形が所定の位相に達した時点で)I/O351(I/O352)を介してトランジスタ341(トランジスタ342)のゲートにヒーターをオンさせるためのオン信号を出力する。これにより、CPU101を含む制御部10は、交流電源31の電圧波形に含まれる各半波のうち電圧を印加する期間の割合を変更することで第1のヒーター186(第2のヒーター187)への供給電力を制御する。
図12は、変形例に係る加熱開始動作を説明する図である。
図12では、電圧波形の各半波のうち電圧が印加される期間が着色されて示されている。このように、本変形例では、位相制御によって第1、第2のヒーター186,187に対する各期間における電圧印加期間のデューティー比が制御される。各期間での第1、第2のヒーター186,187の消費電力は、上記実施形態と同様である。
また、加熱終了動作についても同様に、位相制御により各期間における電力供給期間のデューティー比が制御される。
このように、本変形例に係る定着装置では、制御部10は、通電制御において、交流電源の電圧波形の各半周期のうち当該電圧波形の印加期間が占める割合を変更することで第1のヒーター186及び第2のヒーター187の各々に対して電圧波形を印加する期間のデューティー比を変化させる。これにより、第1、第2のヒーター186,187の消費電力の逓増及び逓減に係る制御を容易に行うことができ、また消費電力の逓増及び逓減の幅を任意に設定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態及び変形例に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び変形例では、第1のヒーター186が加熱ローラー182内に設けられ、第2のヒーター187が下加圧ローラー184内に設けられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、加熱ローラー182内のうち回転軸方向の中央部及び両端部近傍に各々別個のヒーターを設け、これらのヒーターのうち何れかを第1のヒーターとし、他の何れかを第2のヒーターとしても良い。
また、加熱ローラー及び加圧ローラーからなるローラー対の間の定着ニップにおいて用紙Pを挟持して用紙Pを加熱及び加圧する構成とし、加熱ローラー及び加圧ローラーのうち一方に第1のヒーターを設け、他方に第2のヒーターを設けても良い。
これらの例の他にも、用紙Pを挟持し加圧する定着部を加熱するために画像定着部18内に設けられた2つ以上の複数のヒーターのうち何れかを第1のヒーターとし、第1のヒーターより定格電力が小さい他の何れかのヒーターを第2のヒーターとしても良い。また、第1のヒーターが複数のヒーターから構成されていても良く、また第2のヒーターが複数のヒーターから構成されていても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、第1、第2のヒーター186,187の消費電力を4段階で変更する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、3段階又は5段階以上で変更しても良い。
また、半波制御を3つの半波を単位として行う態様に代えて、2つ又は4つ以上の半波を単位として行っても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、加熱開始動作においてまず第2のヒーター187の消費電力を逓増させる制御を行う例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。第2のヒーター187の定格電力が小さく消費電力を一度に増大させても規格値を超えるフリッカーを生じさせない場合には、第2のヒーター187の消費電力を逓増させる制御を省略し、消費電力を図6の期間T5における値まで一度に増大させるようにしても良い。
同様に、加熱終了動作において第2のヒーター187の消費電力を逓減させる制御を省略し、消費電力を図8の期間T5における値から0Wまで一度に減少させるようにしても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、加熱開始動作において第2のヒーター187の電力消費率が100%に達してから第1のヒーター186に対する電力供給を開始する例を用いて説明したが、これに代えて、第2のヒーター187の電力消費率が100%に達する前に図6における期間T6以降の動作を行って第1のヒーター186に対する電力供給を開始させても良い。
同様に、図8の加熱終了動作において、期間T0から期間T5に亘って第2のヒーター187の電力消費率を0%から100%に増大させる態様に代えて、100%未満の所定の電力消費率まで増大させる態様としても良い。
また、上記実施形態及び変形例では、フリッカーの規格値としてPst値(1以下)及びPlt値(0.65以下)を例に挙げて説明したが、これら以外の規格値が用いられても良い。フリッカーの他の規格値としては、電圧降下の大きさを示す電圧降下率ΔV%に視感度係数を乗じて得られるフリッカー率ΔV10が挙げられる。フリッカー率ΔV10の規格値は、例えば0.23〜0.45の範囲で適宜設定される。
また、上記実施形態及び変形例では、記録媒体として用紙を用いる例を挙げて説明したが、記録媒体としては、普通紙や塗工紙といった用紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に付着した色材を定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 画像形成装置
10 制御部
101 CPU
17 画像形成部
18 画像定着部
181 定着ベルト(定着部)
182 加熱ローラー(定着部)
183 上加圧ローラー(定着部)
184 下加圧ローラー(定着部)
185 温度センサー
186 第1のヒーター
187 第2のヒーター
31 交流電源
P 用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 記録媒体を加熱して当該記録媒体に付着した色材を定着させる定着部と、
    前記定着部を加熱する第1のヒーターと、
    前記定着部を加熱し、前記第1のヒーターより定格電力が小さい第2のヒーターと、
    前記第1のヒーターによる前記定着部の加熱を開始させる場合に、前記第1のヒーターに通電を行わずに前記第2のヒーターに通電を行う予備制御と、前記予備制御の実行後、前記第1のヒーターの消費電力及び前記第2のヒーターの消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、前記第1のヒーターの消費電力を逓増させるとともに前記第2のヒーターの消費電力を逓減させる通電制御とを行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記予備制御において、前記第2のヒーターについて、交流電源の電圧波形の各半周期のうち当該電圧波形の印加期間が占める割合であるデューティー比を変化させて前記第2のヒーターの消費電力を逓増させ、
    前記通電制御において、前記デューティー比を、前記第1のヒーター及び前記第2のヒーターの各々について独立に変化させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記制御部は、前記予備制御において、前記第2のヒーターの消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように前記第2のヒーターの消費電力を逓増させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 記録媒体を加熱して当該記録媒体に付着した色材を定着させる定着部と、
    前記定着部を加熱する第1のヒーターと、
    前記定着部を加熱し、前記第1のヒーターより定格電力が小さい第2のヒーターと、
    前記第1のヒーターによる前記定着部の加熱を終了させる場合に、前記第1のヒーターの消費電力及び前記第2のヒーターの消費電力の和が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように、前記第1のヒーターの消費電力を逓減させるとともに前記第2のヒーターの消費電力を逓増させる通電制御と、前記通電制御の実行後、前記第1のヒーターに通電を行わずに前記第2のヒーターの通電を終了させる通電終了制御とを行う制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記通電制御において、交流電源の電圧波形の各半周期のうち当該電圧波形の印加期間が占める割合であるデューティー比を、前記第1のヒーター及び前記第2のヒーターの各々について独立に変化させ
    前記通電終了制御において、前記第2のヒーターについて前記デューティー比を変化させて前記第2のヒーターの消費電力を逓減させることを特徴とする定着装置。
  4. 前記制御部は、前記通電終了制御において、前記第2のヒーターの消費電力が変化する際の変化量がフリッカーの程度を示すフリッカー値を所定の規格値以下とさせる値となるように前記第2のヒーターの消費電力を逓減させることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記フリッカー値は、短時間フリッカー値であり、前記規格値は、1であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置。
  6. 前記フリッカー値は、長時間フリッカー値であり、前記規格値は、0.65であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置。
  7. 前記第1のヒーターは、ハロゲンヒーターであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置。
  8. 記録媒体に色材を付着させて画像を記録する画像形成部と、
    請求項1〜の何れか一項に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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