JP6079500B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6079500B2
JP6079500B2 JP2013167269A JP2013167269A JP6079500B2 JP 6079500 B2 JP6079500 B2 JP 6079500B2 JP 2013167269 A JP2013167269 A JP 2013167269A JP 2013167269 A JP2013167269 A JP 2013167269A JP 6079500 B2 JP6079500 B2 JP 6079500B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
sheet
torque
fixing
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013167269A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015036697A (ja
Inventor
武司 玉田
武司 玉田
小片 智史
智史 小片
泉宮 賢二
賢二 泉宮
俊治 下川
俊治 下川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2013167269A priority Critical patent/JP6079500B2/ja
Publication of JP2015036697A publication Critical patent/JP2015036697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6079500B2 publication Critical patent/JP6079500B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置(プリンタ、複写機、ファクシミリ等)は、トナー像が転写された用紙に熱と圧力とを加えることにより、トナーを定着させる定着装置を備えている。この定着装置は、用紙に担持されたトナーを加熱して溶融する加熱部と、加熱部に対して用紙を押圧する加圧部とで構成される。
定着装置の加圧部は、例えば定着ローラーと、定着ローラーに対して所定の荷重で押圧される加圧ローラーとを備えて構成される。定着ローラーに対して加圧ローラーが直接又は間接的に押圧されることにより、用紙を挟持して搬送するニップ部が形成される。
定着装置の加熱部は、例えば加熱源(例えばハロゲンヒータ)が内蔵された加圧ローラーと定着ローラーとに張架された、無端状の定着ベルトで構成される(熱ベルト方式)。この場合、加圧ローラーが定着ベルトを介して定着ローラーに押圧されることでニップ部が形成されることとなる。また、定着ローラーに加熱源を内蔵し、定着ローラー自体が加熱部となる場合もある(熱ローラー方式)。この場合、定着ローラーに対して加圧ローラーが直接押圧されてニップ部が形成されることになる。
上述した定着装置を備えた画像形成装置では、画像データに基づいて感光体ドラム上にトナー像が現像され、このトナー像が用紙上に転写される。そして、トナー像が転写された用紙が定着装置に搬送され、用紙がニップ部を通過する際に加熱、加圧されることにより、用紙にトナー像が定着される。
このような定着装置として、例えば、特許文献1〜3に示すものが知られている。
特許文献1及び特許文献2の定着装置では、定着ローラーに、複数のローラーにより張架されたエンドレスベルトの一部を巻き付けてニップ部が形成されている。ニップ部の出口部分にエンドレスベルトの内周側からエンドレスベルトを介して定着ローラーに圧接する圧接ローラーが設けられている。この定着装置では、圧接ローラーの領域におけるエンドレスベルトの搬送に、制動力を作用して、定着ローラーとの速度差をなくし像ずれを防止する。また、特許文献3の定着装置において、耐熱ベルトは、巻回される複数のローラーに支持されており、この耐熱ベルトを介して加圧ローラーが複数のローラーに圧接されている。そして、複数のローラーを制動することで、耐熱ベルトに張力を付与している。
特開平6−250560号公報 特開平10−221999号公報 特開平9−138598号公報
ところで、定着装置において、定着工程では、用紙上における未定着のトナー像の担持面が加熱部(定着ベルト又は定着ローラー)に直接接触することとなる。このとき、トナーから染み出したワックスが加熱部(定着ベルト又は定着ローラー)側に付着し、加熱部に付着したワックスによる潜像が形成され、次の画像に現れる場合がある。具体的には、加熱部に付着したワックスが、次の画像を形成するトナーを定着する際に、ワックスの付着量の少ない部分とで光沢ムラとなって現れる現象(光沢メモリと称する)として現れる。
このような定着装置でトナーを定着する際の光沢メモリを解消して、画像品質を向上させたいという要望があったが、特許文献1〜3の定着装置では、光沢メモリを防止する問題は解決できない。
そこで、本件出願人は、回転自在に設けられる定着面側部材と、定着面側部材の外周面に圧接しながら回転し、該定着面側部材と協働して、トナー像が形成された用紙を挟持して搬送する定着ニップ部を形成する裏面側部材と、裏面側部材を回転駆動するための駆動モーターと、定着面側部材の表面速度と裏面側部材の表面速度との速度差を設定するために定着面側部材の回転を妨げる方向に制動力を発生させる制動力発生手段とを備えた定着装置を提案している。
この定着装置によれば、定着面側部材の表面速度と裏面側部材の表面速度との速度差を設定するため、定着ニップ部において定着面側部材と用紙とをスリップさせることができ、光沢メモリを解消することができる。
ところで、この定着装置では、搬送される用紙が薄紙及び塗光紙厚紙などの所定の厚紙(以下、第2の紙種という)である場合、定着ニップ部においてスリップさせると第2の紙種の用紙に皺が発生してしまうという問題がある。そこで、上記定着装置は、搬送される用紙が第1の紙種(第2の紙種以外の厚紙)に該当する場合に定着面側部材の回転を妨げる方向に制動力を発生させ、搬送される用紙が第2の紙種に該当する場合に定着面側部材の回転をアシストする方向にアシスト力を発生させることとしている。これにより、第2の紙種に該当する用紙について皺が発生しないようにしつつも、第1の紙種に該当する用紙については光沢メモリを解消することとしている。
しかし、上記定着装置は、第1の紙種に該当する用紙を通紙する場合において制動力を安定させるためにキャリブレーション動作を実行するため、例えば第1の紙種に該当する用紙数枚、第2の紙種に該当する用紙数枚、及び第1の紙種に該当する用紙数枚の順に第1の紙種と第2の紙種との通紙が混在する場合には、第1の紙種に該当する用紙のジョブ前に都度キャリブレーション動作を行うこととなり、生産性の低下につながっていた。なお、上記の記載は、第1の紙種に該当する用紙について制動力を発生させ、第2の紙種に該当する用紙についてアシスト力を発生させる定着装置の公知性を認めるものではない。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、第1の紙種と第2の紙種との通紙が混在する場合において生産性の低下を抑制することができる定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、回転自在に設けられる定着面側部材と、前記定着面側部材の外周面に圧接しながら回転し、該定着面側部材と協働して、トナー像が形成された用紙を挟持して搬送する定着ニップ部を形成する裏面側部材と、前記裏面側部材を回転駆動するための駆動モーターと、前記定着ニップ部に搬送される用紙が第1の紙種に該当する場合に、前記定着面側部材の回転を妨げる方向の制動力を発生させる制動力発生手段と、前記定着ニップ部に搬送される用紙が第2の紙種に該当する場合に、前記定着面側部材の回転を補助する方向のアシスト力を発生させるアシスト力発生手段と、前記駆動モーターの回転トルクを検出するトルク検出手段と、前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送される場合、前記制動力発生手段にて発生させる制動力を調整するキャリブレーション動作を行う制動力調整手段と、前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に前記第2の紙種に該当する用紙が搬送された状態において、その後、前記第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクに基づいて、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
この定着装置によれば、定着ニップ部に第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に第2の紙種に該当する用紙された状態において、その後、第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、アシスト力の発生時における駆動モーターの回転トルクに基づいて、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙に対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。このため、例えば第1の紙種に該当する用紙の通紙、第2の紙種に該当する用紙の通紙及び第1の紙種に該当する用紙の通紙が連続して、制動力、アシスト力及び制動力の順に定着面側部材に付与される場合において、通紙される第2の紙種に該当する用紙の枚数が少なく裏面側部材等の熱膨張の影響が殆どないときには、アシスト力の発生時における駆動モーターの回転トルクは略変化せず、このような特性からキャリブレーション動作が必要か否かを判断することとなる。そして、駆動モーターの回転トルクが略変化してしない場合には、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙に対してキャリブレーション動作が不要と判断できることから、第1の紙種に該当する用紙の通紙前に都度キャリブレーション動作を行う必要が無く、キャリブレーション動作を行う時間が短縮されて、生産性の低下を抑制することができる。
また、本発明に係る定着装置において、前記判断手段は、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクと、規定値との比較により、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断することが好ましい。
この定着装置によれば、駆動モーターの回転トルクと規定値との比較によりキャリブレーション動作が必要か否かを判断するため、規定値との比較という簡易な処理によりキャリブレーション動作の要否を判断でき、処理の簡略化を図ることができる。
また、本発明に係る定着装置において、前記判断手段は、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクのうち、通紙された前記第2の紙種に該当する用紙の1枚目と最終枚目との前記回転トルクの差分と、規定値との比較により、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断することが好ましい。
この定着装置によれば、通紙された第2の紙種に該当する用紙の1枚目と最終枚目との回転トルクの差分と規定値との比較によりキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。ここで、アシスト力の付与時においては例えば裏面側部材等の熱膨張によってアシスト力が除々に低下していくという傾向がある。このため、1枚目と最終枚目との回転トルクの差分をみれば、上記傾向による回転トルクの変化を捉えることができる。そして、1枚目及び最終枚目以外の回転トルクを参照する必要が無いことから、一層処理の簡略化を図ることができる。
また、本発明に係る定着装置において、前記判断手段は、前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に1枚の前記第2の紙種に該当する用紙が搬送された状態において、その後、前記第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクが、所定トルク範囲内にあるかによって、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断することが好ましい。
この定着装置によれば、定着ニップ部に第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に1枚の第2の紙種に該当する用紙が搬送された状態において、その後、第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、その1枚の定着時における駆動モーターの回転トルクが、所定トルク範囲内にあるかによって、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する。このため、例えば、1枚の第2の紙種に該当する用紙の搬送という熱膨張が考えられない場合であっても、他の異常によって駆動モーターの回転トルクが所定トルク範囲外となったときには、キャリブレーション動作が実行されることとなり、熱膨張以外の異常状態においても対応することができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、用紙に対してトナー画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部にて形成されたトナー画像を用紙に定着させる上記のいずれか1つに記載の定着装置と、を備えることを特徴とする。
この画像形成装置によれば、用紙に対してトナー画像を形成する画像形成部と、画像形成部にて形成されたトナー画像を用紙に定着させる上記の定着装置とを備えるため、画像光沢が向上した印刷物を出力することができる。
本発明によれば、第1の紙種と第2の紙種との通紙が混在する場合において生産性の低下を抑制することができる定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 図1に示した定着部の構成を示す概略図である。 トルク発生部により発生させられる制動力を示す図である。 本実施形態に係る定着装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図5に示した時刻t3における制動力を付与するか否かを判断する処理を示すフローチャートである。 本実施形態に係る定着装置の詳細動作を示すフローチャートである。 キャリブレーション動作の要否判断方法の具体例を示す図であり、(a)は第1〜第3の具体例を示し、(b)は第2の具体例のみを示し、(c)は第3の具体例のみを示している。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図であり、図2は、実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。図1及び図2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。この画像形成装置1は、感光体上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)する。次いで、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、CMYKの4色に対応する感光体を中間転写体の走行方向
に直列配置し、中間転写体に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が
採用されている。
図1及び図2に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着部60、通信部71、記憶部72、及び制御部100を備えている。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、及びRAM(Random Access Memory)103等を備えている。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。特に、記憶部72には、定着部60における定着処理に用いられる各種データが格納されている。なお、記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)や、ハードディスクドライブで構成される。
また、制御部100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、又はWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピュータ)との間で各種データの送受信を行う。制御部100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙に画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置(スキャナー)12等を備えている。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサ12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備えている。例えば、画像処理部30は、制御部100の制御下で、入力画像データに対して、階調補正、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、及び中間転写ユニット42等を備えている。
Y成分、M成分、C成分、K成分の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、トナーの色を除いて同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、Kを添えて示すこととする。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、ドラムクリーニング装置415、及び滑剤塗布装置416等を備えている。
感光体ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo−conductor)である。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
現像装置412は、各色成分の現像剤(例えば、小粒径のトナーと磁性体とからなる二成分現像剤)を収容しており、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
なお、現像装置412に収容されるトナーは、ここでは、トナー粒子内にワックスが分散含有されるワックス含有トナー(オイルレストナー)である。このトナーに含まれるワックスの融点は通常110℃以下程度と低い。このワックスには、例えば、パラフィン系ワックス、ポリオレフィン系ワックス、これらの変性物(例えば、酸化物やグラフと処理物)、高級脂肪酸、及びその金属塩、アミドワックス、エステル系ワックス等の従来公知のワックスを用いることができる。また、より好ましいワックスとして、例えば高級脂肪酸エステルワックスを適用してもよい。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード(以下、DCLブレード)を有する。一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、DCLブレードによって掻き取られ、除去される。
滑剤塗布装置416は、感光体ドラム413の表面に摺接されるローラー状の滑剤塗布ブラシを有する。感光体ドラム413が回転することに伴い、滑剤塗布ブラシに付着した滑剤が感光体ドラム413の表面に塗布される。
中間転写ユニット42は、中間転写体となる中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、二次転写ローラー423、駆動ローラー424、従動ローラー425、及びベルトクリーニング装置426等を備えている。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、駆動ローラー424及び従動ローラー425に張架される。中間転写ベルト421は、駆動ローラー424の回転により矢印A方向に一定速度で走行する。一次転写ローラー422によって、中間転写ベルト421が感光体ドラム413に圧接されると、中間転写ベルト421に各色トナー像が順次一次転写される。そして、中間転写ベルト421が二次転写ローラー423によって用紙Sに圧接されると、中間転写ベルト421に一次転写されたトナー像が用紙Sに二次転写される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレード(以下、BCLブレード)を有する。二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、BCLブレードによって掻き取られ、除去される。
このようにして、用紙S上にトナー像が形成される。
トナー像は、定着部60により用紙Sに定着される。定着部60は、搬送されてきた用紙Sを加熱、加圧することにより、用紙Sのトナー像を定着させる。この定着部60は、枠60a内に収容された定着ローラーとしての上加圧ローラー61と、加圧ローラーとしての下加圧ローラー64とを主として含む構成を有する。本実施形態では、定着部60はベルトニップ方式の構成を採用しているが、その詳細な構成については後述する。
搬送部50は、給紙部51、搬送機構52、及び排紙部53等を備えている。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、用紙の坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)Sが予め設定された種類ごとに収容される。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、レジストローラー52a等の複数の搬送ローラーを備えた搬送機構52により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー52aが配設されたレジスト部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されると共に搬送タイミングが調整される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー53aを備えた排紙部53により機外に排紙される。
以下、本実施の形態に係る定着部60の構成について、図3を参照しながら詳細に説明する。図3は、図1に示した定着部60の構成を示す概略図である。
定着部60は、用紙Sを狭持して搬送するための定着ニップ部を形成する加圧部、トナー像が転写された用紙Sに接触して定着温度で加熱する加熱部等を備えた、例えば熱ベルト方式のものである。
この定着部60は、上記した枠60a、上加圧ローラー(定着面側部材)61、及び下加圧ローラー(裏面側部材)64に加えて、定着ベルト(定着面側部材)62と、加熱ローラー63と、張架部材68と、トルク発生部(制動力発生手段、アシスト力発生手段)66とを備えている。また、定着部60は、上記構成に制御部100を加えることで、定着装置を構成している。
上加圧ローラー61は、例えば鉄等からなる円柱状の芯金の外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性層が形成された構成を有するものである。さらに、弾性層の外周面に、フッ素系樹脂からなる表面離型層が形成される場合もある。このような上加圧ローラー61は、駆動モーターM3によって回転駆動される下加圧ローラー64に定着ベルト62を介して圧接されることで、定着ベルト62と共に下加圧ローラー64に追従して回転自在となっている。
定着ベルト62は、上加圧ローラー61と加熱ローラー63と張架部材68とに掛け回される無端状のベルト部材である。この定着ベルト62は、トナー像が転写された用紙Sに接触して、この用紙Sを所定の温度で加熱する加熱部となる。ここで、所定の温度とは、トナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度であり、画像形成される用紙の紙種等によって異なる。
加熱ローラー63は、ハロゲンヒータ等の加熱源631を内蔵しており、この加熱源631によってアルミニウム等からなる円筒状の芯金、及び、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等からなる樹脂層が加熱されて、定着ベルト62を加熱する。また、定着ベルト62の近傍には、定着ベルト62の温度を検出する制御用の温度センサ81(図2参照)が配置される。この制御用の温度センサ81による検出信号は制御部100に出力される。制御部100は、制御用の温度センサによる測定温度が予め設定された温度となるように、加熱ローラー63の加熱源631の出力を制御する(例えばオン/オフ制御)。
なお、定着ベルト62は、例えば耐熱性のポリイミドからなるフィルム基材の外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性層と、フッ素系樹脂からなる表面離型層が順に積層した構成を有する。フッ素系樹脂としては、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)、PTFE、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)のいずれかを含有する材料であり、最も好ましくは、PFA、PTFE、FEPのいずれかである。これにより、トナー樹脂やトナー粒子に含まれるワックスに対する定着ベルト62表面の離型性も向上し、定着時にトナーが定着ベルト62表面につきにくくなる。
また、定着ベルト62は、電磁誘導加熱(IH:Induction Heating)により加熱されるようになっていてもよい。この場合の定着ベルトの基体は、Ni等の電磁誘導発熱可能な材料で構成されることとなる。
張架部材68は、両端部を回転自在に支持されたローラーであり、両端部の外径が中央部部分よりも大きい逆クラウン形状をなしている。この張架部材68は、上加圧ローラー61と下加圧ローラー64とから離間した所定位置に配置されている。また、張架部材68は移動可能に設けられ、移動することで、定着ベルト62の張力を調整する。なお、この構成に限らず、張架部材68を固定すると共に加熱ローラー63を移動可能に構成することで、定着ベルト62の張力を調整するようにしてもよい。
さらに、定着部60は、切替機構69を備えている。切替機構69は、下加圧ローラー64を上加圧ローラー61に対して付勢する付勢手段を有し、下加圧ローラー64を上加圧ローラー61に対して接離可能としている。なお、接離に関しては制御部100によって制御される。
また、下加圧ローラー64が上加圧ローラー61に対して接続された場合において、下加圧ローラー64は、上加圧ローラー61に押圧されることにより定着ベルト62の外周面に圧接しながら回転することとなり、定着ベルト62と協働して、トナー像が形成された用紙Sを挟持して搬送する定着ニップ部(以下、「ニップ部」という)Nを形成することとなる。なお、下加圧ローラー64には、ハロゲンヒータ等の加熱源が内蔵されていてもよい。
さらに、定着部60は、下加圧ローラー64を回転駆動するための駆動モーターM3を備えている。この駆動モーターM3は制御部100によって制御される。
トルク発生部66は、制御部100によって制御されるモーターM1、M2と、ギア機構67とを備えている。トルク発生部66は、ニップ部Nに搬送される用紙Sが第1の紙種(厚紙(例えば坪量81g/m以上の厚紙であって塗光紙厚紙などの所定の厚紙を除く))に該当する場合、モーターM1、M2とギア機構67とによって、定着ベルト62の表面速度と下加圧ローラー64の表面速度との速度差を設定するために定着ベルト62の回転を妨げる方向の制動力を発生させるものである。定着ベルト62は、駆動モーターM3によって回転駆動される下加圧ローラー64に追従して回転可能となっており、トルク発生部66は、この追従回転を妨げる方向の制動力を発生させることとなる。これにより、定着ベルト62と用紙Sとがスリップすることとなり、光沢メモリが防止されることとなる。
また、トルク発生部66は、ニップ部Nに搬送される用紙Sが第2の紙種(薄紙(例えば坪量81g/m未満)及び塗光紙厚紙などの所定の厚紙)に該当する場合、定着ベルト62の回転を補助する方向のアシスト力を発生させるものである。すなわち、トルク発生部66は、定着ベルト62の追従回転をアシスト方向のアシスト力を発生させることとなる。これにより、用紙Sの皺が防止されることとなる。
このように、本実施形態においてトルク発生部66は、薄紙もしくは所定の厚紙の場合にアシスト動作を行い、上記以外の厚紙についてブレーキ動作を行うこととなる。
より詳細にモーターM1、M2は、上加圧ローラー61に対してそれぞれ逆方向のトルクを付与する。具体的にモーターM1は、下加圧ローラー64に追従して回転する上加圧ローラー61に、搬送方向H1への回転(正回転と称する)に対するブレーキ力D2を発生させるために、正回転とは逆側に回転するトルクを付与する。つまりモーターM1は、上加圧ローラー61にブレーキ力D2を発生させることにより、定着ベルト62と用紙Sとをスリップさせて光沢メモリを防止する。
一方、モーターM2は、下加圧ローラー64に追従して回転する上加圧ローラー61を補助するトルクを付与し、上加圧ローラー61を搬送方向と同方向H1へ回転させるアシスト力D1を発生させる。
なお、ギア機構部67は、モーターM1、M2のそれぞれの回転を個別に上加圧ローラー61に伝達するために複数のギア群を有し、制動力発生時において両モーターM1、M2のトルクは、これらギア群を介して上加圧ローラー61に組み合わされた状態で伝達される。
図4は、トルク発生部66により発生させられる制動力を示す図である。図4に示すように、モーターM1によって発生させられるトルク(ブレーキ力D2)は一定となっており、具体的には、−0.1Nmとなっている。一方、モーターM2は制御部100によりPWM(Pulse Width Modulation)制御されることにより発生させられるトルク(アシスト力D1)が可変となっており、その範囲は0Nm〜0.08Nmである(PWM値40%〜70%)。このように、アシスト力D1は、ブレーキ力D2の範囲内の値(すなわちブレーキ力の絶対値よりも小さい値)となっており、双方の力D1,D2の合算の力についても可変となる。この合算された力が上記の制動力であり、この制動力によって、上加圧ローラー61の表面速度(周速)が下加圧ローラー64の表面速度(周速)に対して、0.3%から0.8%遅くされ、定着ベルト62と第1の紙種に該当する用紙Sとのスリップが発生することとなる。
一方、ニップ部Nに第2の紙種に該当する用紙Sが搬送される場合、制御部100は、モーターM1を停止させモーターM2を一定のPWM値で動作させる。これにより、第2の紙種に該当する用紙Sが搬送される場合には、一定のアシスト力D1が上加圧ローラー61に付与されるようにすることができる。
再度図2を参照する。本実施形態において制御部100は、トルク検出部(トルク検出手段)104を備えている。また、記憶部72は、駆動モーターM3への駆動電流値と駆動モーターM3の回転トルクとの相関を示すデータを記憶している。トルク検出部104は、駆動モーターM3の回転トルクを検出するものであって、ROM102に記憶されるプログラムに従って、記憶部72に記憶されるデータに基づき駆動モーターM3への駆動電流の値から駆動モーターM3の回転トルクを検出する。
また、本実施形態において制御部100は、制動力調整部(制動力調整手段)105と、判断部(判断手段)106とを備えている。制動力調整部105は、第1の紙種に該当する用紙Sがニップ部Nに搬送される場合、第1の紙種に該当する用紙Sがニップ部Nに到達するに先だって、トルク発生部66にて発生される制動力を調整するキャリブレーション動作を行う。ここで、光沢メモリを適切に解消するためには、駆動モーターM3の回転トルクを目標となるトルクとすることが望ましい。よって、制御部100は、駆動モーターM3の回転トルクが目標となるトルクとなるように、制動力を調整する。これにより、上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64の熱膨張時においても適切なトルクとなるようにすることができる。
判断部106は、ニップ部Nに第1の紙種に該当する用紙Sが搬送された後に第2の紙種に該当する用紙Sが搬送された状態において、その後、第1の紙種に該当する用紙Sがさらに搬送された場合、キャリブレーション動作が必要であるか否かを判断する。そして、判断部106は、必要でないと判断した場合、制動力調整部105にキャリブレーション動作を実行させず、キャリブレーション動作による生産性の低下を防止することとしている。
具体的に判断部106は、上記の場合に、トルク検出部104にて検出されたアシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクから、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要であるか否かを判断する。これは以下の理由に基づくものである。
まず、例えば第1の紙種に該当する用紙Sが3枚搬送され、その後第2の紙種に該当する用紙Sが100枚搬送され、次いで、第1の紙種に該当する用紙Sが10枚搬送されるとする。この場合、制御部100は、3枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送前に、キャリブレーション動作を実行する。そして、制御部100は、駆動モーターM3の回転トルクが目標となるトルクとなるように、制動力を調整する。その後、第2の紙種に該当する用紙Sが搬送されるため、制御部100は、モーターM1を停止すると共、一定のPWM値でモーターM2を動作させる。次いで、100枚の第2の紙種に該当する用紙Sの通紙が完了すると、制御部100は、10枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送前に、キャリブレーション動作を実行する。そして、制御部100は、駆動モーターM3の回転トルクが目標となるトルクとなるように、制動力を調整する。このように、第1の紙種に該当する用紙Sの搬送前に、都度キャリブレーション動作を行う理由は、例えば100枚の第2の紙種に該当する用紙Sの搬送時に上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64が熱膨張しているためである。すなわち、2回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送(10枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送)時において、1回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送(3枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送)時の制動力を採用すると、駆動モーターM3の回転トルクが目標となるトルクとならなくなってしまうからである。
ところが、例えば第1の紙種に該当する用紙Sが3枚搬送され、その後第2の紙種に該当する用紙Sが2枚搬送され、次いで、第1の紙種に該当する用紙Sが10枚搬送されるとする。この場合、2枚の第2の紙種に該当する用紙Sの搬送時に上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64が熱膨張しているとは考えにくい。そこで、本実施形態では、このような場合にはさらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が不要であると判断し、生産性の低下を防止することとしている。この場合、2回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送(10枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送)時において、1回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送(3枚の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送)時の制動力が採用されることとなる。
なお、第2の紙種に該当する用紙Sの搬送時に上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64が熱膨張して目標となるトルクを達成できなくなるか否かについては、アシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクを参照すればよい。すなわち、アシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクがほぼ変動していなければ、2回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送時において、1回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送時の制動力を採用することができる。一方、アシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクが大きく変動していれば、2回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送時において、1回目の第1の紙種に該当する用紙Sの搬送時の制動力を採用することができない。
より詳細に上記の判断を行うにあたり、判断部106は、アシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクと、規定値とを比較する。さらに詳細には、アシスト力発生時における駆動モーターM3の回転トルクうち、通紙された第2の紙種に該当する用紙Sの1枚目と最終枚目との回転トルクの差分と、規定値(例えば0.03N・m)とを比較する。そして、制御部100は、差分が規定値以上である場合に、キャリブレーション動作が必要であると判断し、差分が規定値未満である場合に、キャリブレーション動作が不要であると判断する。
次に、本実施形態に係る定着装置の動作を説明する。図5は、本実施形態に係る定着装置の動作を説明するタイミングチャートである。図5に示すように、本実施形態において制御部100は、モード0からモード3の4つの制御モードに応じて制御を行うようになっている。なお、モード0は初期設定に関し、モード1は通紙前に関し、モード2及びモード3は通紙中に関する。さらに、モード2及びモード3において通紙される用紙Sは第1の紙種に該当する用紙Sであるとする。
まず、時刻t0において制御部100は駆動モーターM3を起動して回転動作させると共に、切替機構69を制御して下加圧ローラー64を上加圧ローラー61に対して接続する接続動作を開始する。これにより、時刻t1において下加圧ローラー64は上加圧ローラー61に対して接続され、ニップ部Nが形成される。このように、制御部100は、ニップ部Nにて用紙Sを搬送する前の通紙前期間において、ニップ部Nを形成する。
また、時刻t1の時点で制御モードはモード0となり、制御部100は、駆動モーターM3を起動した際の突入電流が安定するまでの安定待ち時間(例えば時刻t1から300ms)の経過を待つ。これにより、安定待ち時間経過後の時刻t2において、モード0は終了し、制御モードはモード1に移行する。
時刻t2において制御モードがモード1となると、トルク検出部104は、駆動モーターM3の回転トルクの検出を開始する。この回転トルクは、駆動モーターM3への駆動電流の値から検出される。次に、時刻t3において制御部100は、トルク発生部66により制動力を付与するか否かを判断する処理を実行する。
図6は、図5に示した時刻t3における制動力を付与するか否かを判断する処理を示すフローチャートである。図6に示すように、判断部106は、トルク検出部104により検出された現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.45N・m以上であるかを判断する(S1)。
現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.45N・m以上であると判断した場合(S1:YES)、判断部106は、制動力ON/OFF判定値=OFFとし(S2)、図6に示す処理は終了する。この制動力ON/OFF判定値がOFFとなることにより、上加圧ローラー61に対しては制動力が付与されないこととなる。
現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.45N・m以上でないと判断した場合(S1:NO)、現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.35N・m以下であるかを判断する(S3)。現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.35N・m以下であると判断した場合(S3:YES)、判断部106は、制動力ON/OFF判定値=ONとし(S4)、図6に示す処理は終了する。この制動力ON/OFF判定値がONとなることにより、上加圧ローラー61に対して上記した制動力が付与されることとなる。
また、現時点における駆動モーターM3の回転トルクが0.35N・m以下でないと判断した場合(S3:NO)、制動力ON/OFF判定値は前回の値のままとされ、図6に示す処理は終了する。
再度、図5を参照する。時刻t3において制御部100が制動力を付与すると判断した場合、検出された回転トルクに応じて制動力が調整されるPI制御が開始される。具体的に制動力調整部105は、トルク検出部104により検出された駆動モーターM3の回転トルクが、設定された通紙前トルクよりも高い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を低下させ、トルク検出部104により検出された駆動モーターM3の回転トルクが、設定された通紙前トルクよりも低い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を上昇させる。
これにより、時刻t3以降において駆動モーターM3の駆動電流の値が上昇する。すなわち、駆動モーターM3の起動後のトルクは小さいことから、通紙前トルクよりも低くなる。このため、制動力調整部105によってトルク発生部66により発生させられるトルクは上昇することとなる。そして、トルク発生部66により発生させられるトルクが上昇することから、駆動モーターM3に対する負荷が高まることとなり、駆動モーターM3への駆動電流の値が上昇することとなる。
なお、通紙前期間におけるPI制御の比例定数は高い値が採用されており、駆動モーターM3のトルクは比較的短い時間内(図5に示す通紙待ち時間内)で、設定された通紙前トルクに到達する。そして、図5に示す時刻t4においてトルク検出部104により検出される駆動モーターM3のトルクが通紙前トルクに達すると、制動力調整部105は、約1sの時間の経過を待ち、約1sの時間の間にトルク変動が無ければ、時刻t5において通紙前トルクに到達したと確定する。これにより、モード1は終了し、制御モードはモード2に移行する。
時刻t5において制御モードがモード2となると、制動力調整部105は、1枚目の用紙Sの先端がニップ部Nに突入するまで待機し、時刻t6において1枚目の用紙Sの先端がニップ部Nに突入すると、ニップ部Nにて用紙Sを搬送する通紙中期間となり、制動力調整部105は、トルク検出部104により検出された駆動モーターM3の回転トルクが、設定された通紙中トルクよりも高い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を低下させ、トルク検出部104により検出された駆動モーターM3の回転トルクが、設定された通紙中トルクよりも低い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を上昇させる。
ここで、通紙中トルクは通紙前トルクよりも高い値に設定されている。このため、制動力調整部105によってトルク発生部66により発生させられるトルクは上昇することとなる。そして、トルク発生部66により発生させられるトルクは上昇することから、駆動モーターM3に対する負荷が高まることとなり、駆動モーターM3への駆動電流の値が上昇することとなる。
なお、通紙中期間におけるPI制御の比例定数は、通紙前期間におけるPI制御の比例定数よりも低い値が採用されており、トルク検出部104により検出される駆動モーターM3のトルクは比較的緩やかに変化し、時刻t7において通紙中トルクに到達する。また、制御部100は、通紙中トルクについて光沢メモリを解消しつつも駆動モーターM3が故障しないトルクに予め定めており一定値としているが、通紙前トルクについては可変としており、通紙期間中において搬送する用紙Sの紙種(特に厚み)に応じて通紙前トルクを設定する。すなわち、用紙Sの厚くなると、ニップ部Nにて用紙Sを搬送する際のトルクの上昇量が大きくなる。制動力調整部105は、この上昇量を見越して、通紙された際に目標となる通紙中トルクとなるように、通紙前トルクを設定することとなる。
そして、時刻t8において1枚目の用紙Sの後端がニップ部Nから抜け出ると、モード2は終了し、制御モードはモード3に移行する。
なお、制動力調整部105は、通紙期間中において、搬送する用紙Sの紙間位置を予測している。このため、制御モードがモード3に移行すると、制動力調整部105は、予測した紙間位置に応じて上記のPI制御を実施せず、紙間位置におけるトルクに基づいて制動力を変化させないこととする。すなわち、制動力調整部105は、時刻t8〜t9の紙間位置に応じて制動力を変化させないこととなる。
そして、時刻t9となり2枚目の用紙Sの先端がニップ部Nに突入すると、制動力調整部105は、時刻t6以降と同様に、トルク検出部104により検出された駆動モーターM3の回転トルクが、設定された通紙中トルクよりも高い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を低下させ、設定された通紙中トルクよりも低い場合に、トルク発生部66により発生させる制動力を上昇させる。以後、3枚目以降についても2枚目と同様に制御部100は、制動力を調整することとなる。
なお、上記時刻t3〜t6までの期間に行われるトルク調整が、上記したキャリブレーション動作である。このキャリブレーション動作により、駆動モーターM3のトルクが通紙前トルクとされており、適切とされている。
図7は、本実施形態に係る定着装置の詳細動作を示すフローチャートである。なお、図7では、キャリブレーション動作の要否の判断方法を示すものとする。
図7に示すように、まず、制御部100は、ジョブが第1の紙種に該当する用紙Sを使用するものであるかを判断する(S11)。ジョブが第1の紙種に該当する用紙Sを使用するものでないと判断した場合(S11:NO)、すなわち、ジョブが第2の紙種に該当する用紙Sを使用するものである場合、制御部100は、トルク発生部66を制御して、一定のPWM値でアシスト力D1を発生させる(S12)。すなわち、制御部100は、モーターM1を停止させ、モーターM2のみを一定のPWM値で動作させることにより、上加圧ローラー61にアシスト力を付与する。
その後、制御部100は、第2の紙種に該当する用紙Sがニップ部Nを通紙される際に、駆動モーターM3の回転トルクを用紙1枚ごとにトルク検出部104によって検出し、記憶部72に記憶させる(S13)。そして、図7に示す処理は終了する。
ところで、ジョブが第1の紙種に該当する用紙Sを使用するものであると判断した場合(S11:YES)、判断部106は、そのジョブが1回目のジョブであるかを判断する(S14)。すなわち、そのジョブが画像形成装置1の電源をオンした後の1回目のジョブであるかを判断する。そのジョブが1回目のジョブであると判断した場合(S14:YES)、判断部106は、キャリブレーション動作が必要であると判断し(S15)、キャリブレーション動作が実行する(S16)。すなわち、図5に示した時刻t3〜t6の期間のように、1回目のジョブについてはキャリブレーション動作が実行されることとなる。また、このキャリブレーション動作により、図5の時刻t3〜t6に示したように、駆動モーターM3の回転トルクが通紙前トルクに到達する。そして、図7に示す処理は終了する。
このような処理により、第1の紙種に該当する用紙Sの搬送時には駆動モーターM3の回転トルクが通紙中トルクに至り、光沢メモリを解消することとなる。
また、そのジョブが1回目のジョブでないと判断した場合(S14:NO)、判断部106は、1枚前の用紙Sが第1の紙種に該当するか否かを判断する(S17)。1枚前の用紙Sが第1の紙種に該当すると判断した場合(S17:YES)、すなわち、前ジョブにおいて定着された用紙Sが第1の紙種に該当する場合、第1の紙種に該当する用紙Sの通紙が連続していることから、判断部106は、キャリブレーション動作が不要であると判断する(S18)。そして、図7に示す処理は終了する。
なお、このようにキャリブレーション動作が不要であると判断した場合であっても、第1の紙種に該当する用紙Sの通紙が連続していることから、前ジョブにおいて制動力が適切に設定されており、今回のジョブにおいても光沢メモリが解消されることとなる。
一方、1枚前の用紙Sが第1の紙種に該当しないと判断した場合(S17:NO)、判断部106は、ステップS13にて記憶されたアシスト力D1の発生時における駆動モーターM3の回転トルクのうち、通紙された第2の紙種に該当する用紙Sの1枚目と最終枚目との回転トルクの差分を算出する(S19)。
その後、判断部106は、ステップS19にて算出した差分が規定値以上であるかを判断する(S20)。差分が規定値以上であると判断した場合(S20:YES)、判断部106はキャリブレーション動作が必要であると判断し(S15)、キャリブレーション動作を実行させる(S16)。そして、図7に示す処理は終了する。ここで、アシスト力D1の付与時においては例えば上加圧ローラー61と下加圧ローラー64との熱膨張によってアシスト力が除々に低下していくという傾向がある。このため、1枚目と最終枚目との回転トルクの差分をみれば、上記の熱膨張の傾向による回転トルクの変化を捉えることができる。そして、差分が大きい場合には熱膨張の影響が大きいといえ、駆動モーターM3の回転トルクが適切でなくなっている可能性がある。よって、判断部106は、キャリブレーション動作が必要であると判断し、キャリブレーション動作を実行して駆動モーターM3の回転トルクが適切とすることとなる。
一方、差分が規定値以上でないと判断した場合(S20:NO)、判断部106はキャリブレーション動作が不要であると判断し(S18)、図7に示す処理は終了する。すなわち、差分が小さい場合には熱膨張の影響が小さいといえ、駆動モーターM3の回転トルクが適切でなくなっている可能性は非常に低い。よって、判断部106は、キャリブレーション動作が不要であると判断し、キャリブレーション動作を実行させないことにより、生産性を向上させることとしている。
図8は、キャリブレーション動作の要否判断方法の具体例を示す図であり、(a)は第1〜第3の具体例を示し、(b)は第2の具体例のみを示し、(c)は第3の具体例のみを示している。なお、図8では、第1の紙種に該当する用紙Sが通紙された後に第2の紙種に該当する用紙Sが通紙され、その後さらに第1の紙種に該当する用紙Sが通紙される場合を示すものとする。
まず、図8(a)に示すように、第1の例は第2の紙種に該当する用紙Sが1枚だけ通紙された場合である。この場合、トルク検出部104は、この1枚の通紙時における駆動モーターM3の回転トルクを検出し、記憶部72はこれを記憶する。なお、この1枚について検出された回転トルクは0.27N・mであったとする。
そして、判断部106は、その後第1の紙種に該当する用紙Sが搬送されてくると、図7のステップS19に示したように差分を算出するが、この例では第2の紙種に該当する用紙Sが1枚だけ通紙されているので、差分を算出せず、検出された回転トルクである0.27N・mをそのまま演算結果とする。
次いで、制御部100は、この演算結果(駆動モーターM3の回転トルク)が、所定トルク範囲内(0.05N・mを超え0.35N・m未満)にあるかによって、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。この例においては演算結果が0.27N・mであり所定トルク範囲内であるため、判断部106は、キャリブレーション動作が不要であると判断することとなる。
これにより、例えば、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙という熱膨張が考えられない場合であっても、他の異常によって駆動モーターM3の回転トルクが所定トルク範囲外となったときには、キャリブレーション動作が実行されることとなり、熱膨張以外の異常状態においても対応することができる。
また、図8(a)及び図8(b)に示すように、第2の例は第2の紙種に該当する用紙Sが3枚だけ通紙された場合である。この場合、トルク検出部104は、この3枚の通紙時それぞれにおける駆動モーターM3の回転トルクを検出、記憶部72はこれを記憶する。なお、この3枚について検出された回転トルクは、順に0.27N・m、0.27N・m、及び0.26N・mであったとする。
そして、判断部106は、その後第1の紙種に該当する用紙Sが搬送されてくると、図7のステップS19に示したように1枚目と最終枚目の差分を算出する。これにより、演算結果は0.01N・mとなる。
次いで、判断部106は、この演算結果(回転トルクの差分)が、規定値(0.03N)以上であるかによって、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。この例においては演算結果が0.01N・mであり規定値未満であるため、判断部106は、キャリブレーション動作が不要であると判断することとなる。
これにより、例えば第2の紙種に該当する用紙Sの通紙前における駆動モーターM3の回転トルクが0.42N・mであったとすると、キャリブレーション動作が実行されなくとも、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙後の第1の紙種に該当する用紙Sの通紙時において駆動モーターM3の回転トルクが0.42N・mとなり、光沢メモリが解消されることとなる。
さらに、図8(a)及び図8(c)に示すように、第3の例は第2の紙種に該当する用紙Sが9枚だけ通紙された場合である。この場合、トルク検出部104は、この9枚の通紙時それぞれにおける駆動モーターM3の回転トルクを検出、記憶部72はこれを記憶する。なお、この9枚について検出された回転トルクは、順に0.27N・m、0.27N・m、0.26N・m、0.26N・m、0.26N・m、0.25N・m、0.25N・m、0.24N・m、及び0.23N・mであったとする。
そして、判断部106は、その後第1の紙種に該当する用紙Sが搬送されてくると、図7のステップS19に示したように1枚目と最終枚目の差分を算出する。これにより、演算結果は0.04N・mとなる。
次いで、判断部106は、この演算結果(回転トルクの差分)が、規定値(0.03N)以上であるかによって、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。この例においては演算結果が0.04N・mであり規定値以上であるため、判断部106は、キャリブレーション動作が必要であると判断することとなる。
これにより、例えば第2の紙種に該当する用紙Sの通紙前における駆動モーターM3の回転トルクが0.42N・mであったとすると、キャリブレーション動作の実行により、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙後の第1の紙種に該当する用紙Sの通紙時において駆動モーターM3の回転トルクが0.42N・mとなり、光沢メモリが解消されることとなる。
このようにして、本実施形態に係る定着装置によれば、ニップ部Nに第1の紙種に該当する用紙Sが搬送された後に第2の紙種に該当する用紙Sが搬送された状態において、その後、第1の紙種に該当する用紙Sがさらに搬送される場合、アシスト力の発生時における駆動モーターM3の回転トルクに基づいて、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。このため、例えば第1の紙種に該当する用紙Sの通紙、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙及び第1の紙種に該当する用紙Sの通紙が連続して、制動力、アシスト力D1及び制動力の順に上加圧ローラー61に付与される場合において、通紙される第2の紙種に該当する用紙Sの枚数が少なく上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64の熱膨張の影響が殆どないときには、アシスト力D1の発生時における駆動モーターM3の回転トルクは略変化せず、このような特性からキャリブレーション動作が必要か否かを判断することとなる。そして、駆動モーターM3の回転トルクが略変化してしない場合には、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対してキャリブレーション動作が不要と判断できることから、第1の紙種に該当する用紙Sの通紙前に都度キャリブレーション動作を行う必要が無く、キャリブレーション動作を行う時間が短縮されて、生産性の低下を抑制することができる。
また、駆動モーターM3の回転トルクと規定値との比較によりキャリブレーション動作が必要か否かを判断するため、規定値との比較という簡易な処理によりキャリブレーション動作の要否を判断でき、処理の簡略化を図ることができる。
また、通紙された第2の紙種に該当する用紙Sの1枚目と最終枚目との回転トルクの差分と規定値との比較によりキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。ここで、アシスト力D1の付与時においては例えば上加圧ローラー61及び下加圧ローラー64の熱膨張によってアシスト力D1が除々に低下していくという傾向がある。このため、1枚目と最終枚目との回転トルクの差分をみれば、上記傾向による回転トルクの変化を捉えることができる。そして、1枚目及び最終枚目以外の回転トルクを参照する必要が無いことから、一層処理の簡略化を図ることができる。
また、ニップ部Nに第1の紙種に該当する用紙Sが搬送された後に1枚の第2の紙種に該当する用紙Sが搬送された状態において、その後、第1の紙種に該当する用紙Sがさらに搬送される場合、その1枚の定着時における駆動モーターM3の回転トルクが、所定トルク範囲内にあるかによって、さらに搬送される第1の紙種に該当する用紙Sに対するキャリブレーション動作が必要か否かを判断する。このため、例えば、1枚の第2の紙種に該当する用紙Sの搬送という熱膨張が考えられない場合であっても、他の異常によって駆動モーターM3の回転トルクが所定トルク範囲外となったときには、キャリブレーション動作が実行されることとなり、熱膨張以外の異常状態においても対応することができる。
また、本実施形態に係る画像形成装置によれば、用紙Sに対してトナー画像を形成する画像形成部40と、画像形成部40にて形成されたトナー画像を用紙Sに定着させる上記の定着装置とを備えるため、画像光沢が向上した印刷物を出力することができる。
以上、本発明に係る定着装置、及び画像形成装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、上記実施形態において定着装置はベルトニップ式のものを採用しているが、これに限らず、ローラーニップ式のものであってもよい。
さらに、本実施形態において定着装置は画像形成装置1内に収納されているが、これに限らず、後処理装置などの他の装置内に収納されていてもよい。
加えて、上記に示した各種構造、数値等については、上記したものに限られず、適宜変更可能である。
さらには、上記実施形態において制御部100は、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙時の回転トルクのうち、1枚目と最終枚目との差分を算出しているが、これに限らず、検出誤差を低減するため最終枚目に代えて、最終から複数枚について回転トルクの平均値を算出するようにしてもよい。さらには、差分を算出せず、全体の平均値等を採用するようにしてもよい。
また、上記実施形態において制御部100は、第2の紙種に該当する用紙Sの通紙時の回転トルクの全てを検出して記憶させているが、これに限らず、例えば1枚目と最終枚目との差分を算出する場合には1枚目と最終枚目との回転トルクのみを検出するようにしてもよい。すなわち、後の演算に用いられる枚数目の回転トルクのみを検出するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態にいてアシスト力D1の付与時における回転トルクは記憶部72に記憶されているが、これに限らず、RAM103に記憶されてもよい。
1 画像形成装置
10 画像読取部
11 自動原稿給紙装置
12 原稿画像走査装置
12a CCDセンサ
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
41Y,41M,41C,41K 画像形成ユニット
411 露光装置
412 現像装置
413 感光体ドラム
414 帯電装置
415 ドラムクリーニング装置
416 滑剤塗布装置
42 中間転写ユニット
421 中間転写ベルト
422 一次転写ローラー
423 二次転写ローラー
424 駆動ローラー
425 従動ローラー
426 ベルトクリーニング装置
50 搬送部
51 給紙部
51a〜51c 給紙トレイユニット
52 搬送機構
53 排紙部
60 定着部
60a 枠
61 上加圧ローラー(定着面側部材)
62 定着ベルト(定着面側部材)
63 加熱ローラー
631 加熱源
64 下加圧ローラー(裏面側部材)
66 トルク発生部(制動力発生手段、アシスト力発生手段)
67 ギア機構
68 張架部材
69 切替機構
71 通信部
72 記憶部
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 トルク検出部(トルク検出手段)
105 制動力調整部(制動力調整手段)
106 判断部(判断手段)
D 原稿
M1 モーター
M2 モーター
M3 駆動モーター
S 用紙

Claims (5)

  1. 回転自在に設けられる定着面側部材と、
    前記定着面側部材の外周面に圧接しながら回転し、該定着面側部材と協働して、トナー像が形成された用紙を挟持して搬送する定着ニップ部を形成する裏面側部材と、
    前記裏面側部材を回転駆動するための駆動モーターと、
    前記定着ニップ部に搬送される用紙が第1の紙種に該当する場合に、前記定着面側部材の回転を妨げる方向の制動力を発生させる制動力発生手段と、
    前記定着ニップ部に搬送される用紙が第2の紙種に該当する場合に、前記定着面側部材の回転を補助する方向のアシスト力を発生させるアシスト力発生手段と、
    前記駆動モーターの回転トルクを検出するトルク検出手段と、
    前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送される場合、前記制動力発生手段にて発生させる制動力を調整するキャリブレーション動作を行う制動力調整手段と、
    前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に前記第2の紙種に該当する用紙が搬送された状態において、その後、前記第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクに基づいて、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記判断手段は、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクと、規定値との比較により、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記判断手段は、前記トルク検出手段により検出された、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクのうち、通紙された前記第2の紙種に該当する用紙の1枚目と最終枚目との前記回転トルクの差分と、規定値との比較により、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記判断手段は、前記定着ニップ部に前記第1の紙種に該当する用紙が搬送された後に1枚の前記第2の紙種に該当する用紙が搬送された状態において、その後、前記第1の紙種に該当する用紙がさらに搬送される場合、前記アシスト力発生手段によるアシスト力の発生時における前記駆動モーターの回転トルクが、所定トルク範囲内にあるかによって、さらに搬送される前記第1の紙種に該当する用紙に対する前記キャリブレーション動作が必要か否かを判断する
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 用紙に対してトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部にて形成されたトナー画像を用紙に定着させる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2013167269A 2013-08-12 2013-08-12 定着装置及び画像形成装置 Active JP6079500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013167269A JP6079500B2 (ja) 2013-08-12 2013-08-12 定着装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013167269A JP6079500B2 (ja) 2013-08-12 2013-08-12 定着装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015036697A JP2015036697A (ja) 2015-02-23
JP6079500B2 true JP6079500B2 (ja) 2017-02-15

Family

ID=52687233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013167269A Active JP6079500B2 (ja) 2013-08-12 2013-08-12 定着装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6079500B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016185689A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 東芝テック株式会社 印刷装置
JP6708959B2 (ja) * 2016-06-21 2020-06-10 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置および定着方法
JP7310399B2 (ja) * 2019-07-22 2023-07-19 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、ならびに画像形成装置の制御方法および制御プログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5782876A (en) * 1980-11-12 1982-05-24 Hitachi Ltd Pressure fixing device for ordinary paper
JP2008040289A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2008298935A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP5339072B2 (ja) * 2009-04-27 2013-11-13 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2011039225A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP5678870B2 (ja) * 2011-11-16 2015-03-04 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015036697A (ja) 2015-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5825298B2 (ja) 画像形成装置
JP2014081610A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5929877B2 (ja) 画像形成装置
US9335677B2 (en) Fixing apparatus for fixing images formed on sheet and image forming apparatus provided with this fixing apparatus
US9207593B2 (en) Image heating apparatus and image forming apparatus
JP2014228789A (ja) 定着装置、画像形成装置および表面回復方法
JP2018097118A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP6079500B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US10082756B2 (en) Image forming apparatus and image forming system
JP4306557B2 (ja) 画像形成システム
JP6187224B2 (ja) 画像形成装置
JP6341162B2 (ja) 画像形成システム、画像形成装置および転写条件変更方法
JP2013235231A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP6222196B2 (ja) 画像形成装置および画像形成システム
JP5862626B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6620617B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法
JP2017173528A (ja) 定着装置、画像形成装置、駆動装置、駆動方法、および駆動プログラム
JP2010002670A (ja) 画像形成装置
JP6870366B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6885118B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
CN112286025B (zh) 图像形成装置、以及图像形成装置的控制方法及记录介质
JP2019078814A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP7243297B2 (ja) 画像形成装置
JP2023046717A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP2020118869A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6079500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150